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2020年9月16日 中央社会保険医療協議会 総会 第466回議事録

○日時

令和2年9月16日(水)10:30~11:14

○場所

オンライン開催

○出席者

小塩隆士会長 秋山美紀委員 荒井耕委員 中村洋委員 関ふ佐子委員 永瀬伸子委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 佐保昌一委員 間宮清委員 眞田享委員 松浦満晴委員 染谷絹代委員
松本吉郎委員 今村聡委員 城守国斗委員 池端幸彦委員 島弘志委員 林正純委員  有澤賢二委員
吉川久美子専門委員 田村文誉専門委員 半田一登専門委員
保険医療材料等専門組織小澤委員長 
<事務局>
濵谷保険局長 井内医療課長 岡田医療技術評価推進室長
山田保険医療企画調査室長 紀平薬剤管理官 小椋歯科医療管理官 他

○議題

○医療機器の保険適用について
○先進医療会議からの報告について
○最適使用推進ガイドラインについて
○診療報酬基本問題小委員会からの報告について
○被災地における特例措置について
○最近の医療費の動向について
○その他


 
○小塩会長
それでは、ただいまより第466回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。
なお、本日もコロナウイルス感染症対策の観点からオンラインによる開催といたしております。
また、今回も会議の公開につきましては、前回に引き続き試行的にユーチューブによるライブ配信で行うこととしております。
まず、委員の出席状況について御報告いたします。
本日は、岩田専門委員が御欠席です。
それでは、議事に入らせていただきます。
初めに、「医療機器の保険適用について」を議題といたします。
本日は、保険医療材料等専門組織の小澤委員長にお越しいただいております。
小澤委員長より御説明をお願いいたします。
○保険医療材料等専門組織小澤委員長
小澤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
中医協総-1の資料を御覧ください。
今回の医療機器の保険適用はC1が4製品、4区分。C2が1製品、1区分でございます。
2ページ目を御覧ください。
製品名は、「メドトロニック Percept PC」です。
5ページ目の「製品概要」を御覧ください。
本品は、脳深部、視床、視床下核または淡蒼球内節に一側または両側電気刺激を与え、薬物療法で十分に効果が得られない振戦、パーキンソン病に伴う運動障害、ジストニアの症状を軽減することを目的とした製品でございます。
2ページ目にお戻りください。
価格につきましては、類似機能区分比較方式で評価いたしました。
2ページ目の○の部分に、補正加算につきましての説明を記載しております。臨床上重要な有効性指標において、既収載品に比べて高い有効性や確実性、客観性及び信頼性が確保された方法で示されていますため、プラス5%の有用性加算とすることが妥当と保材専として判断いたしました。
この結果、最終的な価格をメドトロニックPerceptPC、180万円といたしました。外国平均価格との比は1.12でございます。
次に、6ページ目を御覧ください。
製品名は、「Woven EndoBridge デバイス」「ディスタルアクセスカテーテル」です。
9ページ目の「製品概要」を御覧ください。
本品は、脳動脈の前方循環系または後方循環系の分岐部に位置するネック部が4mm以上、またはドーム/ネック比が2未満と定義されるワイドネック型の頭蓋内動脈瘤に対する血管内治療に使用される製品でございます。
6ページにお戻りください。
価格につきましては、類似機能区分比較方式で評価いたしました。
7ページの○の部分に、補正加算につきましての説明を記載しております。Woven EndoBridge デバイスにつきましては、臨床上重要な有効性指標において既収載品に比べ、高い有効性や確実性、客観性及び信頼性が確保された方法で示されており、さらに既存の治療方法では効果が不十分な患者群、あるいは安全性等の理由で既存の治療方法が使用できない患者群において、効果が認められることから、プラス15%の有用性加算とすることが妥当と保材専として判断いたしました。
この結果、最終的な価格をWoven EndoBridge デバイス、153万円。ディスタルアクセスカテーテル、9万300円といたしました。外国平均価格との比は、Woven EndoBridge デバイスが1.03、ディスタルアクセスカテーテルは外国平均価格との比はありません。
次に、10ページ目を御覧ください。
製品名は、「Aquala ライナー」です。
12ページ目の「製品概要」を御覧ください。
本品は、変形性股関節症等の疾患による関節障害に対して行われる人工股関節置換術に使用する製品でございます。
10ページにお戻りください。
価格につきましては、類似機能区分比較方式で評価いたしました。
10ページの○の部分に、補正加算についての説明を記載しております。既収載品に比べ患者にとって、低侵襲な治療が可能となることや、合併症の発生が減少するなど、より安全かつ有効な治療ができることが客観的に示されていることから、プラス3%の改良加算とすることが妥当と保材専として判断いたしました。
この結果、最終的な価格を、7万6100円といたしました。外国平均価格との比は、外国での販売実績がないためございません。
次に、13ページ目を御覧ください。
製品名は、「キャスワークス FFRangio」です。
15ページ目の「製品概要」を御覧ください。
本品は、冠動脈疾患の疑われる患者に対し、冠動脈造影像からFFRangio値を算出し、経皮的冠動脈インターベンションの適応となるかどうかの診断を支援する、プログラムを含む製品でございます。
13ページにお戻りください。
価格につきましては、本品は特定保険医療材料としては設定せず、新規技術料にて評価することが適当と保材専として判断いたしました。このため、外国平均価格との比はございません。
御説明いたします内容は、以上です。
○小塩会長
どうもありがとうございました。
事務局から補足はございますか。
○岡田技術評価推進室長
特にございません。
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、ただいまの説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
特に御質問等ないようですので、本件につきましては中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○小塩会長
それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと思います。
次の案件に参ります。次は報告事項です。
「先進医療会議からの報告について」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○岡田医療技術評価推進室長
医療技術評価推進室長でございます。
それでは、中医協総-2-1、総-2-2に基づきまして、御報告を申し上げます。
今回、先進医療会議で承認をされました先進医療Aの技術が1件ございましたので、御報告をさせていただきます。資料は総-2-1でございます。
1ページ目を御覧ください。
このたび承認をされました先進医療Aの技術は、整理番号338番「胃粘膜下腫瘍に対する内視鏡切除」でございます。
本技術に係る費用は、それぞれ表に記載のとおりでございます。
先進医療会議における判定でございます。2ページ目を御覧ください。
判定は、「条件付き適」となってございます。会議後に先進新医療会議からの指摘事項について、適切に修正がなされたとの確認ができましたため、「適」と認められたものでございます。
技術の説明をさせていただきます。4ページ目を御覧ください。
本技術は、粘膜下腫瘍に対しまして内視鏡を用いて腫瘍を切除するという技術でございます。
ロードマップにつきまして、5ページ目を御覧ください。
本先進医療の結果をもちまして、保険収載を目指すとのことでございます。
総-2-1は以上でございます。
続きまして、総-2-2を御覧ください。こちらは、共同実施が承認をされました技術でございます。既に、先進医療Aとして告示をされております「細胞診検体を用いた遺伝子検査」でございます。
本技術は、適応症でございます肺がん患者に対して、気管支鏡で採取された細胞診検体から腫瘍の遺伝子を調べる技術でございます。
本技術に係る費用は、表の記載のとおりでございまして、先進医療における総合判定は「適」となってございます。
今後は、委託医療機関から検体を送付し、受託医療機関で検査を行うことが可能となります。
事務局からの説明は以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。
それでは、特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りといたします。
続きまして、「最適使用推進ガイドラインについて」を議題といたします。本件も報告事項です。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
 
○吉田医薬品審査管理課長
医薬品審査管理課長でございます。
それでは、私のほうから資料総-3-1から総-3-9までに基づきまして、最適使用推進ガイドラインについての御説明をさせていただきます。
まず、その中で総-3-1から総-3-8までについて御説明させていただきます。
ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)を有効成分とする、いわゆるキイトルーダでございますけれども、このキイトルーダにつきましては8月21日に食道がんに関する効能・効果の追加、それとこれまでの既存の全ての効能・効果に対しまして、400㎎を6週間間隔で点滴静注するという用法・用量の追加という薬事承認事項の一部変更承認を行いまして、同日付で食道がんの最適使用推進ガイドラインの作成、それから、その他の効能についての最適ガイドラインの内容の改正に関する通知を発出したところでございますので、その関係の御報告でございます。
なお、キイトルーダにつきましては、これまで7つのガイドラインが作成されて、今回8本目という形になります。
総-3-1の資料に基づいて、御説明を進めます。
2ページでございます。「はじめに」ということでございますけれども、その中で枠の中に効能・効果、用法・用量を記載しております。
今回、追加になりました効能・効果でございますけれども、がん化学療法後に増悪したPD-L1陽性の根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮がんでございます。
用法・用量でございますけれども、1回200㎎を3週間間隔、または1回400㎎を6週間間隔で30分間かけて点滴静注という用法・用量でございます。
4ページからでございますが、「臨床成績」を記載しております。
上のほうですが、いわゆる標準的な化学療法歴のある根治切除不能な進行・再発の食道がんを対象といたしまして、化学療法はパクリタキセル、ドセタキセルまたはイリノテカンでございますが、こういったものを対象とした臨床試験が行われておりまして、次のページの5ページを御覧いただければと思いますけれども、表2や図でございますけれども、PD-L1陽性かつ扁平上皮がんの患者において有効性が確認されているということが見てとれるかと思います。
【安全性】でございます。6ページでございますが、安全性プロファイルにつきましては、本剤投与時に注意すべき事象につきましては、既承認効能・効果と同様という状況でございます。
8ページでございます。
【用法・用量】の関係でございますけれども、いわゆる臨床試験で行われました用法・用量は本剤200㎎を3週間間隔で投与という形になってございます。ただ、用法・用量につきましては、この200㎎の3週間間隔投与に加えまして、400㎎の6週間間隔投与というものも承認事項として設定しておりますが、その根拠となりました母集団薬物動態モデルを利用したシミュレーションの結果をここに記載させていただいております。
「施設について」9ページから10ページでございますが、施設の内容につきましては、1、2の内容については類薬のオプジーボの食道がんに対する最適ガイドランの内容と同様でございまして、3の副作用対応は本剤キイトルーダの他のがん種の最適ガイドラインと同様という内容になっております。
11ページでございます。
「投与対象となる患者」でございますけれども、まず【有効性に関する事項】については、臨床試験に基づきまして有効性が示された患者を記載してございます。
最後、「投与に際して留意すべき事項」として12ページでございますが、これはこれまでに作成していますキイトルーダの最適ガイドラインと基本的には同様という形になっております。
総-3-1については以上となりまして、引き続きまして総-3-2から総-3-8でございますが、これは同じくキイトルーダの用法・用量に関しまして、400㎎を6週間間隔で点滴静注するという内容の追加がされておりますので、それに伴いまして資料総-3-2から総-3-8の既存のガイドラインについても、その内容の追加に伴う改正を行っているというものでございます。
1つ代表しまして総-3-2の、非小細胞肺がんの内容だけ御説明いたします。
2ページでございますけれども、真ん中の枠の中で網かけをしておりますが、追加の用法・用量としまして1回400㎎を6週間間隔で点滴静注という形になってございます。
少し飛ばしていただきまして、19ページでございます。
ここも網かけしてございますけれども、400㎎の6週間間隔投与の設定根拠となったデータにつきましては、先ほど御説明いたしました総-3-1の食道がんでの最適ガイドラインの8ページに書いてございましたが、そこに記載した内容と同じ内容をここにも追記しているという形でございます。
総-3-2については以上でございまして、これと基本的には同様の改正を総-3-3から総-3-8まで行っているという内容でございます。
キイトルーダ関係については以上でございます。
引き続きまして、資料総-3-9でございますけれども、デュルバルマブ(遺伝子組換え)を有効成分とする、いわゆるイミフィンジでございますが、これについても8月21日に小細胞肺がんに関する効能・効果の追加を薬事承認いたしまして、同日付で小細胞肺がんの最適ガイドラインを作成し、その通知を発出しております。
なお、イミフィンジにつきましてはこれまで非小細胞肺がんの最適ガイドラインを作成しておりますので、今回が2本目という形になります。
総-3-9をおめくりいただきまして2ページでございます。基本的な構成は1本目のものと同じでございます。
2ページの「はじめに」の真ん中辺りでございますが、効能・効果、用法・用量を同様に枠内に記載しております。
効能・効果は、進展型小細胞肺がんでございます。
用法・用量は、白金系抗悪性腫瘍剤及びエトポシドとの併用という前提で1回1,500㎎を3週間間隔で4回、60分間以上かけて点滴静注。その後、1回1,500㎎を4週間間隔で60分間以上かけて点滴静注。ただし、体重30㎏以下の場合には1回投与20㎎/㎏(体重)という形になってございます。
少し飛びまして5ページからでございます。「臨床成績」でございます。
5ページの【有効性】のところですけれども、いわゆる化学療法歴のない進展型小細胞肺がん患者を対象とした臨床試験におきまして、いわゆる白金系抗悪性腫瘍剤、カルボプラチンまたはシスプラチンでございますが、これ及びエトポシドとの併用療法に本剤を上乗せするということで全生存期間、いわゆるOSの延長が確認されているという形になってございます。
6ページのほうでございます。【安全性】ですけれども、安全性プロファイルについては、本剤投与の注意すべき事象は既承認効能・効果の非小細胞肺がんと同様という結果でございます。
7ページからでございますが、「施設について」ということでございますけれども、ここに記載の内容はこれまで作成しております非小細胞肺がんの最適ガイドラインと同様の内容という形になってございます。
9ページでございます。
「投与対象となる患者」でございますけれども、特に【有効性に関する事項】といたしましては、今回の臨床試験の成績に基づきまして有効性が示された患者というのを記載してございます。
最後ですけれども、10ページ、「投与に際して留意すべき事項」でございますけれども、これまでに作成している非小細胞肺がんの最適ガイドラインと同様の内容という形になってございます。
また、添付文書が別途改訂された部分もございますが、その内容も今回の最適ガイドラインに反映しておる形になってございます。
私のほうからの御報告は以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、引き続き事務局からの補足の説明をお願いいたします。
○紀平薬剤管理官
薬剤管理官でございます。
ただいま、御説明いたしました最適使用推進ガイドラインに関しまして、キイトルーダ点滴静注及びイミフィンジ点滴静注それぞれの効能追加に伴いまして、これまでに発出しております留意事項を改正する旨の通知を発出しておりますので、総-3-10と総-3-11に従いまして御説明させていただきます。
まず、総-3-10を御覧ください。
こちらのほう、キイトルーダ点滴静注に関する注意事項の具体的な改正内容につきまして、真ん中辺り「3 留意事項の内容」のところを御覧ください。今般のガイドラインの策定を踏まえまして、「(2)診療報酬明細書の摘要欄に記載を求める事項」としまして新たに3点、追記しております。
○1「医療施設の要件のいずれに該当するか」、○2「治療の責任者の要件のいずれに該当するか」、こちらの内容は最適使用推進ガイドラインの内容に準じて記載しております。
それから、次のページにお移りいただきまして、○3としましてこちらは効能・効果のほうでPD-L1陽性ということが書かれておりますので、PD-L1陽性を確認した検査の実施年月日及び検査結果について記載していただくこととしております。
続きまして、総-3-11を御覧ください。
こちらはまず資料の御説明の前に、誤記がありましたのでその旨御説明させていただきます。
1ページ目の下に四角囲みの箇所が2か所ございます。そこで(参考)と書いてある箇所につきまして、「アベルマブ(遺伝子組換え)」と記載しておりますけれども、正しくは「デュルバルマブ(遺伝子組換え)」となります。大変失礼いたしました。
こちらが、イミフィンジ点滴静注に関する留意事項の具体的な改正の内容につきまして先ほどと同様に、真ん中辺り「3 留意事項の内容」として記載しております。
(2)のほうで、「診療報酬明細書の摘要欄に記載を求める事項」については2点記載しておりまして、○1「医療施設の要件のいずれに該当するか」、○2「治療の責任者の要件のいずれに該当するか」、こちらは最適使用推進ガイドラインに準じて記載をしております。
これらの改正内容につきまして、承認事項一部変更承認が行われました8月21日付で通知を発出しておりますので、御報告いたします。
以上でございます。
○小塩会長
どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。
特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りといたします。
続きまして、「診療報酬基本問題小委員会からの報告について」を議題といたします。本件は報告事項です。
本件につきましては、本日の診療報酬基本問題小委員会において議論を行ったところですが、同小委員会でいただいた御意見も含めて事務局より説明をお願いいたします。
○井内医療課長
それでは、診療報酬基本問題小委員会からの報告ということで、御報告をさせていただきます。
資料につきましては、先ほどの小委員会の資料診-2というものを御覧ください。それで代えさせていただきます。
まず、小委員会におきまして入院医療等の調査・評価分科会の尾形分科会長より御説明をいただきました。
資料におきましては、3ページ目にお示しをしております附帯意見を基に、4ページ目にお示しをしているような調査項目について調査を行ってはどうか。5ページ目、6ページ目で今年度及び来年度のスケジュール。7ページ目以降で具体的に今年度来年度、実施する調査事項についての御説明をいただきました。
小委員会のほうでは、現場の事務負担の軽減に配慮をするようにという御意見。また、次期改定の重要な指標になるということで、回収率をどのように高めていくかということをより一層工夫すること。また前回、中医協の場でも御議論いただきました経過措置の延長と合わせましての調査のスケジュール感の工夫という御指摘をいただいたと理解をしております。
これにつきましては、入院医療等の調査・評価分科会のほうにもこういった御意見が出たということで御相談をさせていただきました上で、また具体的な調査票というのをつくっていただきたいと思っております。総会には、小委員会でそのような御意見が出たということも含めて、御報告をさせていただきます。
事務局からは以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、ただいまの説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
特に、御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りとしたいと思います。
続きまして、「被災地における特例措置について」を議題といたします。
事務局より、資料が提出されておりますので説明をお願いいたします。
○井内医療課長
資料につきましては中医協総-5-1、総-5-2、総-5-3を用いて御説明をさせていただきます。
まず、総-5-1でございます。東日本大震災の特例措置についてということでございます。
特例措置の利用状況につきましては、半年ごとに中医協に御報告をさせていただきまして、御審議、継続利用できることとしております。前回は令和2年3月25日の中医協で御報告をさせていただいております。
現時点で被災地特例措置を利用している医療機関は2施設ということで、定数超過入院の特例を利用しているものでございます。現在も利用継続が必要な状況が続いているところでございます。
なお、特例措置の期限につきましては最長でも令和3年3月、今年度末とされております。現在、利用が継続されているところがあることも含めまして、また改めて御相談をさせていただくことになるかと思っております。
次に総-5-2でございます。令和元年度の台風15号、19号の特例措置についてでございます。
特例措置の期限は9月末としております。
令和2年7月時点で医療機関等へ調査を行ったところ、利用している施設が1施設ございましたが、当該施設は改修工事も終了し、8月17日付で特例措置の利用を終了したと報告を受けております。
当初の予定どおり、9月末で特例措置を終了ということでいかがでしょうかというものでございます。
次に、総-5-3でございます。令和2年7月の豪雨災害でございます。
令和2年7月6日に特例措置の事務連絡を発出しております。「当面の間」と現在しておりますが、これまでの前例に倣い利用期間を半年程度設け令和3年3月末としてはどうかというものでございます。
令和3年4月以降の取扱いにつきましては、年明け令和3年1月頃にアンケート調査を実施して継続の有無等について再度中医協のほうにお諮りをしたいと考えております。
事務局としては、以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
ただいまの説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。
特に御質問等ないようですので、本件については中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○小塩会長
それでは、説明のあった件につきましては中医協として承認したいと思います。
続きまして、「最近の医療費の動向について」を議題といたします。本件は報告事項です。
事務局より資料が提出されておりますので、事務局より説明をお願いいたします。
○西岡調査課長
調査課長でございます。
資料につきましては、総-6-1と総-6-2を用いて御説明させていただきます。
令和元年分の概算医療費が取りまとまりまして、8月28日に公表させていただいております。
まず、総-6-1を御覧ください。
「Press Release」と書いてあります1枚目の資料を用いて説明させていただきます。令和元年度の医療費の動向でございます。
厚生労働省では、医療費の動向を迅速に把握するために、医療機関からの診療報酬の請求に基づいて医療保険と公費負担医療分の医療費を集計し、毎月最近の医療費の動向として公表しております。概算医療費と呼んでおりますが、国民医療費の約98%に相当します。
資料の真ん中ぐらいにありますけれども、【調査結果のポイント】という枠で囲んでいるところでございますが、それの1つ目の○でございますが、令和元年度の医療費は43.6兆円になっておりまして、前年度に比べて約1兆円の増加となっております。
囲みの下に【医療費の動向】の表がございまして、その一番上の行が医療費となっておりまして、その下に医療費の伸び率、対前年度比を表示しております。
令和元年度の医療費の伸びはプラス2.4%となっております。医療費の伸びは平成27年度が3.8%。平成28年度マイナス0.4%、平成29年度が2.3%、平成30年度が0.8%と推移しておりまして、御覧いただければわかるとおり平成27年度の伸びが高く平成28年度の伸びが低くなっておりますが、平成27年度はC型肝炎治療薬等の高額な薬剤の登場により、医療費の伸びが高くなった年でございます。一方、平成28年度はC型肝炎治療薬の薬価を引き下げたことや、その使用量が減少したことなどによりまして、反動で医療費の伸びが低かったという年でございました。
この4年間、平成27年度から平成30年度の医療費の伸びを平均すると1.6%となります。
この令和元年度の医療費の伸びは2.4%ということで、1.6に比べてやや高くなっていますが、過去4年間が診療報酬のマイナス改定などもありました。そういうことから令和元年度の医療費の伸びは最近の医療費の伸びと同程度と見ることができます。
現在のところ、人口構成の高齢化と医療の高度化等によって医療費が伸びるという基調には大きな変化はないと考えております。
なお、令和元年度の医療費の伸びには、令和元年10月の消費税引上げに伴う診療報酬改定の実施による影響、令和2年2月がうるう月であったことによる影響が含まれております。
医療費の動向の今、見ていただいた表の下の2行でございますが、医療費は受診延べ日数と1日当たり医療費の掛け算となっておりますので、医療費の伸びもこの2つの要素に分解できることになっております。
令和元年度は、受診延べ日数の伸び率がマイナス0.8%。1日当たり医療費の伸びがプラス3.2%になっておりまして、最近の傾向といたしましては、基本的に受診延べ日数はマイナス傾向、1日当たり医療費は増加傾向になっておりますが、令和元年度も同様の傾向が出ていると考えております。
もう一度、上の四角の囲みのほうに戻っていただきまして、3つ目の○でございます。
医療費全体としては2.4%の伸びですが、診療種別で見た医療費の伸び率は入院で2.0%、入院外で2.0%、歯科で1.9%、調剤で3.6%となっております。いずれもプラスの伸びとなっております。
続きまして、資料総-6-2を御覧になっていただきたいと思います。
これも同様に、「Press Release」と書かれている1枚目の資料で御説明させていただきます。
医療費のうち、調剤医療費につきましては比較的電算化の普及が早かったこともありありまして、平成17年頃から電子レセプトのデータを収集しまして、調剤医療費の動向を作成しています。
【調査結果のポイント】として、枠で囲っているところの1つ目の○を御覧ください。
令和元年度の調剤医療費、電算処理分は7兆7025億円になっておりまして、伸び率は3.7%になっております。先ほどの概算医療費の調剤医療費の伸びは3.6%と御紹介しましたが、ほぼ同じ伸び率になっております。
年間の処方箋枚数は8億4000万枚ぐらいありますが、処方箋1枚当たりの調剤医療費を見ますと9,184円ということで、伸び率は3.8%となっております。
調剤医療費の内訳を見ますと、技術料が1兆9771億円で伸び率が2.4%、薬剤料が5兆7114億円で伸び率が4.2%となっています。後発医薬品の薬剤料は1兆959億円になっておりまして、伸び率は7.0%になっております。
後発医薬品割合は令和元年度末、令和2年3月ですが、現在使っている数量ベースの指標、いわゆる新指標で80.4%となっております。あくまでこれは調剤医療費に係るものですが、前年度末が77.7%でしたので、プラスの2.7%ポイント上昇していることになります。
以上、保険薬局における調剤医療費の動向を説明しましたが、薬剤につきましては入院や外来にも含まれる分もありますので、引き続き医療費全体の動向を見ていきたいと考えているところでございます。
なお、新型コロナウイルス感染症の医療費に与える影響につきましては、令和2年2月までは目立った影響はないものの、3月分に関しまして対前年同月比でマイナス1.2%となっております。
この年度版の公表に併せて、3月分の月次報告というものもホームページに示しておりますので、今後の医療費の動向にしっかりと注視していきたいと考えております。
説明は以上でございます。
○小塩会長
どうもありがとうございました。
ただいまの説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りにしたいと思います。
本件の議題は以上ですが、事務局から「その他」として資料が提出されております。事務局より説明をお願いいたします。
○山田保険医療企画調査室長
保険医療企画調査室長でございます。
資料は総-7-1「主な施設基準の届出状況等」と、総-7-2「主な選定療養に係る報告状況」でございます。
この資料は、毎年定期的に報告させていただいているものであります。
今回は令和元年7月1日時点における報告状況を取りまとめました。
令和元年7月1日時点の各医療機関等から地方厚生局への定例報告に基づきまして、「主な施設基準の届出状況」、「主な選定療養に係る報告状況」につきまして、施設基準の届出状況に関するものは過去3年分、選定療養に関するものは過去4年分を整理しております。
個々のデータの説明につきましては省略いたしますが、今後の審議等の際に御活用いただければということで、資料としてお示しする形で御報告させていただきます。
簡単ではございますが、説明は以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
この件につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。
特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りとしたいと思います。
次は私からです。
前回、8月19日の中医協総会におきまして、新型コロナウイルス感染症への対応とその影響等を踏まえた診療報酬上の対応についての議事につきまして、会長預かりとさせていただいておりました。本件につきましては、経過措置の期間をもっと短くするべきだという御意見もいただいております。
そういう御意見も踏まえまして、総-7-3を御覧ください。
ここで2ページ目のところにございます。四角囲いの2つ目の○のところに、「新型コロナウイルス感染症への対応とその影響等を引き続き注視しながら、今後も、必要な対応について検討することとする」ということを求めた上で、会長といたしまして承認扱いとさせていただく旨決定させていただきましたので、ここに御報告させていただきます。
引き続きまして、医療課長より御説明をお願いいたします。
○井内医療課長
資料総-7-4になります。
新型コロナウイルス感染症に伴う医療保険制度の主な対応状況をまとめておりますということで、御報告でございます。この中で6月に一度御報告をさせていただいたということですが、それ以降のものについて赤字になっております。
ページ数でいきますと6ページ目のところで、(18)、(19)ということ。(18)はただいま会長のほうからお話があった件でございますし、(19)につきましては、14日の中医協のほうで御承認いただいたものでございます。
また、7ページの下でございますけれども、これは7月22日に事務連絡を発出しておりますが、いろいろな検査ができる特殊なPCRができたということで、体外診断薬の承認を踏まえて出したものということで、今までの議論の集約というもので御参考までにつけさせていただいております。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして何か御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
幸野委員、お手が挙がっておりますのでお願いいたします。
○幸野委員
前回の中医協で一律に経過措置を延長するということに反対しておりまして、会長預かりになったということで、一言申し上げたいと思います。
延長については、9月30日の時点で個別に精査すべきという主張を申し上げたのですが、一律に延長するという会長の御決定を尊重したいと思います。
経過措置を一律に延長したということについては非常に残念なのですが、これが妥当であったかどうかということについては、先ほど議論いたしました基本問題小委の中の令和2年度調査の中で明らかになってくるのではないかと思いますので、その結果を待って妥当性を判断したいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかに御意見、御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
それでは、ほかに御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りとしたいと思います。
本日の議題は以上です。
なお、次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
それでは、本日の総会はこれにて閉会といたします。
どうもありがとうございました。




 


 
 

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