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2020年7月22日 中央社会保険医療協議会 総会 第463回議事録

○日時

令和2年7月22日(水)10:29~11:30

○場所

オンライン開催

○出席者

小塩隆士会長 秋山美紀委員 荒井耕委員 中村洋委員 関ふ佐子委員 永瀬伸子委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 佐保昌一委員 間宮清委員 眞田享委員 松浦満晴委員 
松本吉郎委員 今村聡委員 城守国斗委員 猪口雄二委員 島弘志委員 林正純委員  有澤賢二委員
吉川久美子専門委員 田村文誉専門委員 半田一登専門委員
保険医療材料等専門組織小澤委員長
<事務局>
濵谷保険局長 森光医療課長 岡田医療技術評価推進室長
樋口保険医療企画調査室長 田宮薬剤管理官 小椋歯科医療管理官 他

○議題

○医療機器及び臨床検査の保険適用について
○先進医療会議からの報告について
○患者申出療養評価会議からの報告につい
○金銀パラジウム合金の随時改定について
○薬価専門部会からの報告について
○その他


 
○小塩会長
ただいまより、第463回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。
なお、本日もコロナウイルス感染症対策の観点からオンラインによる開催としております。
また、今回も会議の公開については、前回に引き続き試行的にユーチューブによるライブ配信で行うこととしております。
まず、委員の出席状況について御報告いたします。
本日は、染谷委員、岩田専門委員が御欠席です。
また、猪口委員が退任の御意向を表明されておりますので、一言御挨拶をお願いいたします。
○猪口委員
猪口です。よろしくお願いいたします。
私、5年間診療報酬改定3回、中医協委員として参加させていただきました。
このたび、日本医師会の副会長に就任させていただきました。
もともと、日本病院団体協議会からの推挙ということで中医協の委員を務めておりましたので、今回はこの委員を辞任したいと考えております。
日本病院団体協議会からは私の後任として、日本慢性期医療協会、池端先生が推挙されましたので、よろしくお願いいたします。
私は中医協の委員として、日本の医療、特に皆保険制度を持続させる、その下でよりよい診療報酬体系をつくれないかということを常に考えてまいりました。5年間でしたけれども、少しお役に立てたのではないかと考えております。
しかし、今般のさらなる少子高齢化の問題、そして、今まさに持続しているコロナ感染症の問題の中で、診療報酬はますます難しい局面に向かうのではないかということで、これからも注意深く推移を見つめていきたいと思っております。
私は特に医療の質を向上させると同時に、効率性を追い求める。特にAIとかICT、そういうものを積極的に導入することによって、またロボティクスなども導入することによって診療報酬体系をより効率的に動かせるのではないかということを常々訴えてきておりました。
今後もそのような形で、診療報酬体系がよりよいものになっていくことを祈念しております。
5年間、本当に皆様お世話になりました。ありがとうございました。
○小塩会長
猪口委員、どうもありがとうございました。
それでは、議事に入らせていただきます。
初めに、「医療機器及び臨床検査の保険適用について」を議題といたします。
本日は、保険医療材料等専門組織の小澤委員長にお越しいただいております。
小澤委員長より、御説明をお願いいたします。
○保険医療材料等専門組織小澤委員長
小澤でございます。よろしくお願いいたします。
それでは説明いたします。
中医協総-1-1の資料を御覧ください。
今回の医療機器の保険適用は、C1が15製品、15区分です。
3ページ目を御覧ください。
製品名は「プロヴォックス Vega」、合計13製品です。
8ページ目の製品概要を御覧ください。
本品は、喉頭摘出患者の気管孔に装着し、患者の呼吸の熱と水分を捕捉し、呼吸を支援することを目的とする製品でございます。お示ししている製品を組み合わせて使用いたします。
4ページにお戻りください。
価格につきましては、フリーハンズフレキシボイスを除く12製品につきましては原価計算方式で評価し、フリーハンズフレキシボイスにつきましては類似機能区分比較方式で評価いたしました。
この結果、最終的な価格をマイクロンHME、1,000円。エクストラフローHME、エクストラモイストHME、ルナHME、フリーハンズHMEが492円。フレキシダーム、オプティダーム、スタビリベース、エクストラベース、ルナアドヒーシブが675円。ラリボタン、2万2100円。ラリチューブ、1万7800円。フリーハンズフレキシボイス、5万1100円といたしました。
外国平均価格との比につきまして、保険償還価格の表の外国平均価格との比の欄を御覧ください。0.75から1.25となっております。
次に、9ページ目を御覧ください。
「MCK システム」です。
13ページ目の製品概要を御覧ください。
本品は、片側膝関節置換術における片側大腿骨顆の摺動面及び対応する脛骨顆の置換を目的とする製品でございます。
9ページにお戻りください。
価格につきましては、類似機能区分方式で評価いたしました。
10ページの○の部分に補正加算につきましての説明を記載しております。
既収載品に比べ構造等における工夫により、類似機能御区分に属する既収載品に比して、より安全かつ有効な治療をできることが客観的に示されていること、また、より安全かつ簡易な手技が可能となることなどが客観的に示されているため、プラス10%の改良加算とすることが妥当と保材専として判断いたしました。
この結果、最終的な価格をMCK大腿骨コンポーネント、15万7000円。MCK脛骨ベースプレート、11万8000円といたしました。外国平均価格との比はそれぞれ1.14、1.25です。
続きまして、中医協総-1-2の資料を御覧ください。
今回の臨床検査の保険適用は、E3の5件です。
3ページ目を御覧ください。
販売名は「OncoBEAM RAS CRC キット」です。
測定項目は、RAS遺伝子変異(血漿)です。測定方法は、高感度デジタルPCR法とフローサイトメトリー法です。
5ページ目の製品概要を御覧ください。
本検査は、血漿から抽出したゲノムDNA中のRAS遺伝子変異の検出に用いる臨床検査です。
3ページにお戻りください。
保険点数につきましては、D004-2、悪性腫瘍組織検査。1、悪性腫瘍遺伝子検査。ロ、処理が複雑なもの。D004-2、悪性腫瘍組織検査。1、悪性腫瘍遺伝子検査。イ、処理が容易なもの。(1)医薬品の適応判定の補助等に用いるものを合算した7,500点を参考点数としています。
次に6ページ目を御覧ください。
販売名は「MEBCDX AAV9 テスト」です。
測定項目は、抗AAV9抗体です。測定方法はELISA法(半定量)でございます。
8ページ目の製品概要を御覧ください。
本検査は、血清中の抗アデノ随伴ウイルス9型抗体の測定に用いる臨床検査です。
6ページにお戻りください。
保険点数につきましては、D006-4、遺伝学的検査。3、処理が極めて複雑なもの。D014、自己抗体検査。45、抗HLA抗体(抗体特異性同定検査)を合算した1万2850点を参考点数としております。
次に9ページ目を御覧ください。
販売名は「アキュジーンm-CMV」です。
測定項目は、サイトメガロウイルス核酸定量です。測定方法はリアルタイムPCR法です。
10ページ目の製品概要を御覧ください。
本検査は、血漿又は全血中のサイトメガロウイルスDNAを測定に用いる臨床検査です。
9ページにお戻りください。
保険点数につきましては、D023の14、単純疱疹ウイルス・水痘帯状疱疹ウイルス核酸定量、450点を参考点数としています。
次に11ページ目を御覧ください。
販売名は「コバス 6800/8800 システムCMV」です。
測定項目は、サイトメガロウイルス核酸定量です。測定方法は、リアルタイムPCR法です。
12ページの製品概要を御覧ください。
本検査は、血漿中のサイトメガロウイルスDNAの測定に用いる臨床検査です。
11ページにお戻りください。
保険点数につきましては、D023の14、単純疱疹ウイルス・水痘帯状疱疹ウイルス核酸定量、450点を参考点数としております。
次に13ページ目を御覧ください。
販売名は、「FilmArray呼吸器パネル2.1」です。
測定項目は、お示ししているウイルス、細菌の核酸です。測定方法はマイクロアレイ法(定性)です。
16ページ目の製品概要を御覧ください。
本検査は、鼻咽頭拭い液中のSARS-CoV-2を含む21項目の病原体の核酸検出に使用する臨床検査です。
13ページにお戻りください。
保険点数につきましては、D023、14、SARSコロナウイルス核酸検出3回分、1,350点。カテゴリーB、感染物質輸送を行う場合、4回分、1,800点を参考点数としております。
御説明いたします内容は以上でございます。
○小塩会長
どうもありがとうございました。
それでは、事務局から補足があればお願いいたします。
○岡田医療技術評価推進室長
特にございません。
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、ただいまの御説明につきまして、御質問等ございましたらお願いいたします。
松本委員、お手が挙がっております。よろしくお願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。
臨床検査の保険適用についての最後の品目である、FilmArray呼吸器パネルについて御質問いたします。
これは新型コロナウイルスを含めて21項目の病原体を同時に検出できるとなっているわけですけれども、本製品を使用するのは他項目を同時に調べる必要がある場合に限定されるのでしょうか。
それとも、今回加わった新型コロナウイルスだけを調べる目的で、一般外来において本検査を実施することも認められるのでしょうか。
よろしくお願いいたします。
○小塩会長
それでは、お願いします。
○岡田医療技術評価推進室長
医療技術評価推進室長でございます。
ただいまのFilmArrayに関します御質問でございますけれども、基本的には臨床検査を医療現場で選択していただく際には、その検査が医学的に適切と判断されたものとして実施していただくということかと承知をしております。
本検査につきましても、新型コロナウイルス感染症のみを疑った場合でありましても、本検査を選択することが適切だと判断される場合について認められるものと承知をしております。
事務局からは以上でございます。
○小塩会長
松本委員、よろしいでしょうか。
お願いします。
○松本委員
分かりました。
それなりの目的があって、やはり使用すべきだというお考えでよろしいわけですね。
要するに、結局、新型コロナウイルスともう一つほかの、例えばインフルエンザとかを疑って、なかなか診断がつかないときに限って使うべきということでよろしいのでしょうか。
○岡田医療技術評価推進室長
そうですね。
この検査、FilmArrayで同時に複数の検査が可能となるものであるわけですけれども、この検査がこの患者さんで最適な検査だと医療現場で考えられる場合にこの検査が認められるということだと思っておりますので、この新型コロナのみを仮に疑っても、そこでいろいろな選択肢がある中で、迅速性でありますとか様々な要素がございますので、そういったことを加味した上でこの検査を選択すると言われた場合にはそういうことも認められるのだろうと思います。
○小塩会長
松本委員、お願いします。
○松本委員
では、総合的に考えて、医師が判断すれば検査可能ということでよろしいでしょうか。
○岡田医療技術評価推進室長
そのとおりだと認識しております。
○松本委員
ありがとうございます。
○小塩会長
よろしいでしょうか。
ほかに御質問はございますでしょうか。
松本委員、またお手が挙がっています。お願いします。
○松本委員
この製品に限ったことではありませんけれども、もう一点確認をさせていください。
新型コロナウイルス感染症に係るPCR検査の数はまだまだ十分とは言えないと考えております。
東京をはじめ都市部では、日々陽性患者の報告が続いております。今後、感染がさらに拡大した局面も想定し、より多くのPCR検査が実施できる全体的あるいは総合的な体制を確保し、必要な検査が受けられるようにするべきではないでしょうか。
これについての事務局のコメントを求めます。
○小塩会長
お願いします。
○岡田医療技術評価推進室長
事務局でございます。
厚生労働省といたしましても、委員がおっしゃられましたように、医師が必要と判断をするPCRが適切に実施できるよう体制を整備していくことは重要だと考えております。
PCRの体制の整備につきましては、今、御議論いただいておりますようなPCR検査の保険適用とともに、また抗原検査との最適な組み合わせによる迅速かつ効率的な検査体制の構築。また、検査能力の増強のためのPCR検査センターの設置や、歯科医師による検体採取の協力の促進等の取組を行ってきたところでございます。
また、医療機関におきましても、PCR検査や抗原検査を実施する場合には、都道府県等と医療機関との間で委託契約を締結していただくことになっているわけでございますけれども、その際におきましても委託契約の効果につきましては遡及させることができることとしておりまして、契約手続に時間を要する場合などには契約を待たずに行政検査を実施することが可能であるということの周知をさせていただいておりますほか、委任を受けた取りまとめ機関に代理人として都道府県等との集合契約を行っていただくことによりまして、複数の医療機関と行政検査の委託契約を締結するという手順についてもお示しをさせていただいているところでございます。
今後とも必要な方が確実に検査を受けていただけるよう、さらなる体制の強化につきまして厚労省を挙げて取り組んでいくところでございます。
以上でございます。
○小塩会長
松本委員、お願いします。
○松本委員
ありがとうございます。
おっしゃることはよく分かりましたけれども、実際の現場ではまだまだ、例えば委託契約に係る煩雑さとか、あるいは検体を検査する体制はともかくとして、搬送する体制がしっかりとしていないためになかなか数をこなせないとか、医療機関、医師としてこのPCR検査をしようとする場合にハードルがまだあるという現場の声が聞こえてきますので、ぜひそれに対して一つ一つ丁寧な対応を今後ともしていただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
○小塩会長
ありがとうございます。
今村委員、お手が挙がっています。お願いします。
○今村委員
ありがとうございます。
今、松本委員から詳しくお願いを申し上げたところですけれども、厚生労働省の御説明で、様々に周知を図っていただいていると。その点はよく理解をしておりますけれども、実際は都道府県ごとの対応が相当違っているように聞いております。
検査体制が非常に遅れている。日々、例えばPCRについても鼻咽頭のスワブもあれば唾液の検査もあり、またさらに抗原検査も入っているということで、こういう検査の方法自体もどんどん変わっている状況の中で、先ほど厚労省から委託という契約のお話ございましたけれども、これは例えば唾液に関するPCR検査については医師会の集合契約というようなことが認められている。
しかしながら、東京都では唾液検査のみを行うことを条件に集合契約をするということで、例えば抗原検査を行おうと思うと都道府県と医療機関、例えば診療所が個別に契約を結ぶという非常に面倒な仕組みになっています。
もう少し、全部集合契約なら集合契約でできるというようなことを、やはり厚労省はしっかりと周知をしていただきたい。そうしないと、なかなか検査体制というものが強化されないのではないかなと思っています。
もう一点、やはり行政検査にすることによって、患者さんが検査の費用を支払わなくてもいいということのためにいろいろな契約が発生していると理解しておりますけれども、例えば抗原検査であれば恐らく2,000円以下の金額になっていると思います。これは、例えば患者さんにPCRセンターに移動していただくための費用であるとか様々なことを考えると、その費用自体がそんなに大きな患者さんの負担になるとはとても思えないのです。
したがって、自己負担の在り方というものについても、もう少し厚労省にしっかりと考えていただきたいと思っております。
抗原検査などでは2,000円以下で患者さんができるということであれば、医療機関、特に診療所等では今後インフルエンザがはやってくるということを考えますと、発熱の患者さんに対してしっかりとした感染防御をする体制の中で検査を行いたいという医療機関も多数ございます。
したがって、そういった今、申し上げたようなことをしっかりと厚労省も再度検討していただければありがたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○小塩会長
ありがとうございます。
では、事務局からお願いします。
○岡田医療技術評価推進室長
事務局でございます。
貴重な情報、御意見ありがとうございます。
省の関係部局とも情報共有して取組を進めてまいりたいと思います。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかに御意見、御質問はございますでしょうか。
それでは、ほかに御質問等ないようですので、本件につきましては中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○小塩会長
それでは、説明のあった件につきましては中医協として承認したいと思います。
次に、「先進医療会議からの報告について」を議題といたします。これは報告事項です。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○岡田医療技術評価推進室長
事務局でございます。
それでは、中医協総-2に基づきまして、御報告をさせていただきます。
今回、先進医療会議で承認をされました先進医療Aの技術が1件ございましたので、御報告をさせていただきます。
まず、1ページ目を御覧ください。
今回承認をされました先進医療Aの技術は、整理番号335「Zenker憩室に対する軟性内視鏡的憩室隔壁切開術」でございます。
本技術に係る費用はそれぞれ表に記載のとおりでございます。
先進医療会議における判定でございますけれども、2ページ目の下段を御覧ください。判定は、「条件付き適」となっております。
先進医療会議からの指摘事項について、その後、適切に修正されたことが確認できたため「適」と認められたものでございます。
技術の説明をさせていただきます。4ページ目を御覧ください。
本技術は、食道のZenker憩室に対しまして軟性内視鏡を用いて憩室の隔壁を切開し、憩室を解除するという治療法でございます。
ロードマップにつきまして、5ページ目を御覧ください。
本先進医療の結果をもちまして、保険収載を目指していくということでございます。
事務局からの説明は以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
ただいまの説明につきまして、御質問等ありましたらよろしくお願いいたします。
松本委員、お願いします。
○松本委員
ありがとうございます。
総-2の今回の報告内容であるZenker憩室の内視鏡による隔壁切開術についてでございますけれども、資料2とか資料3の評価内容を見ますと、安全性については「問題あり」というふうにされております。
こうした技術が、なぜ先進医療Aとして分類され、最終的には「条件付き」とはなっておりますけれども「適」と判断されたのか、その御説明をお願いしたいと思います。
○小塩会長
お願いします。
○岡田医療技術評価推進室長
事務局でございます。
御質問どうもありがとうございます。
今、御質問頂いた点につきましては、総-2の1ページ目の下段を御覧いただければと思いますけれども、「適応外の医療機器の使用を伴わない」、本件はそういった技術でございますけれども、こういった技術につきましては原則として先進医療Aとして振り分けるというのが原則でございます。
当該技術の安全性や有効性に鑑みて、特に重点的な観察評価を要すると判断をされたものについては先進医療Bとして行われるということもあるわけでございますけれども、このZenker憩室についてのこの技術につきましては、先進医療会議の中で頻回な実績報告をしていただくということがあれば、適切にAとして実施されることができるだろうという意見を頂きまして、実施者からもそうした頻回な実績の報告がなされるということになりましたので、「適」と評価がなされたものと承知をしております。
○小塩会長
松本委員、お願いします。
○松本委員
ここの安全性が「C.問題あり(重い副作用、合併症が発生することあり)」で、しかも技術的成熟度も「当該分野を専門とし、かなりの経験を積んだ医師を中心とした診療体制をとっていないと行えない」と書いてありますので、このCのところをきちんと守って確実に行われるということでよろしいのでしょうか。
○小塩会長
お願いします。
○岡田医療技術評価推進室長
事務局でございます。
はい。今、御指摘頂いたような点をきちんと事務局としても担保してまいりたいと考えております。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかに御質問、ございますでしょうか。
それでは、ほかに御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りとしたいと思います。
続きまして、「患者申出療養評価会議からの報告について」を議題といたします。これは報告事項です。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○岡田医療技術評価推進室長
事務局でございます。
それでは、総-3-1、総-3-2に基づきまして、御報告をさせていただきます。
今回、御報告をさせていただきます内容でございますが、5月21日に開催をされました第21回「患者申出療養評価会議」並びに6月25日の第22回「患者申出療養評価会議」で承認をされました患者申出療養の2件となります。
まず、総-3-1の1ページ目を御覧ください。
今回、承認をされました患者申出療養の技術は、整理番号009番「トラスツズマブエムタンシン静脈内投与療法」でございます。
技術に係る費用は、表に記載のとおりでございます。
本制度は、申請受理から大臣告示の発出まで原則6週間とされているところでございますけれども、本件は受理が5月8日、告示が6月18日と6週間以内となっていることを申し添えさせていただきます。
技術の説明をさせていただきます。4ページ目を御覧ください。
本技術は、皮膚の悪性腫瘍でございます乳房外パジェット病の患者で、HER2という遺伝子変異陽性かつトラスツズマブ既治療の方を対象に、現在乳がんに適応となっておりますトラスツズマブエムタンシンの投与を行うというものでございます。
ロードマップにつきまして、5ページ目を御覧ください。
保険収載までのロードマップでございますけれども、この患者様への患者申出療養が行われた後に医療機関のほうで医師主導治験を計画しており、その結果を持って薬事承認、保険適用を目指すとのことでございます。
戻っていただいて恐縮ですが、3ページ目を御覧ください。
患者申出療養評価会議での議論につきまして、(議論の概要等)の3ポツ目にございますけれども、合併症である間質性肺炎を発症した際には新型コロナウイルス感染症との鑑別が必要になるとの指摘がございまして、万が一、合併症発症時には適切な対応をしながら実施するということで、会議における評価につきまして「適」と判断されたものでございます。
続きまして、総-3-2を御覧ください。
こちらの技術は、整理番号010番の「エヌトレクチニブ経口投与療法」でございます。
本技術に係ります費用は、表に記載のとおりでございます。
本件は、受理が6月9日、告示7月20日で6週間以内ということとなっております。
技術の説明をさせていただきます。4ページ目を御覧ください。
本技術はROS1と呼ばれる遺伝子変異の融合遺伝子陽性の小児脳腫瘍患者に対しまして、同じROS1融合遺伝子陽性で肺がんには保険適用となっておりますエヌトレクチニブという分子標的薬の適応外使用を行うものでございます。
ロードマップにつきまして、5ページ目を御覧ください。
保険収載までのロードマップといたしましては、現在、海外での治験等が行われておりまして、治験の結果に本試験の結果、本療養での結果も添えて、薬事承認、保険適用を目指していくというものでございます。
3ページ目にお戻りください。
患者申出療養評価会議での議論でございますけれども、(議論の概要等)の2ポツ目にありますとおり、会議の結論としては「適」の判定を頂いております。
その際、会議の中では、3ポツ目にございますように、現在、行われております「マルチプレックス遺伝子パネル検査による遺伝子プロファイリングに基づく分子標的治療」というものが患者申出療養の中で行われておりますけれども、その療法、療養を拡充して対応すべきではないかという意見がございまして、本件については時間的な制約等もございますので、今、御説明させていただいたような形で進めるということで認められましたけれども、小児の患者への先ほど申し上げた既に行われている患者申出療養について、小児の患者への対象拡大の検討を急ぐということで了承されているものでございます。
事務局からの説明は以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りといたします。
ありがとうございました。
続きまして、「金銀パラジウム合金の随時改定について」を議題といたします。これは報告事項です。
事務局より資料が提出されておりますので、事務局より説明をお願いいたします。
○小椋歯科医療管理官
歯科医療管理官でございます。
資料総-4を御覧ください。
歯科用貴金属の随時改定1についてということでございます。今度の令和2年10月からの金属の告示価格についてでございます。
1ページ目を御覧いただきますと、真ん中に棒が3つ立ってございますけれども、去る3月25日の中医協総会の中で一番右側の随時改定2というようなものを御審議いただきまして、新しいルールとして加えたところでございますが、今回は真ん中の従来からの半年に一遍の4月、10月に実施する告示価格の改定についてでございます。
2ページ目を御覧ください。
上に1から7まで数字が並んでございますけれども、1、2、3、4につきましては過去の告示価格でございます。5が今回の試算の価格でございまして、これの変動率を見たものが6になってございます。変動率を見ていただきますと、プラスマイナス5%を超えているものが上から6番目の歯科用の金銀パラジウム合金というものがマイナス8%というような形になっておりますので、ここの金属の価格だけを改定したいと考えております。ほかの金属は従来どおりの価格になってございますが、ここの金属のところは2,662円から2,450円に変更したいと考えてございます。
説明は以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、ただいまの説明につきまして何か御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
お手が挙がっています。幸野委員、お願いします。
○幸野委員
今年度から金銀素材の乱高下に迅速に対応するために随時改定Ⅱが追加されて、年4回3か月ごとに価格が見直されることになったということ自体は問題ないと思いますが、実勢価、いわゆる取引価格を公定価格に反映させる時期については、違和感があるので疑問を呈します。
既に令和2年10月の随時改定の価格が決まっていますが、この調査は4月、5月、6月の間に行われているものです。4月、5月、6月の調査結果から算出した取引価格が10月に反映されるということですが、10月になると既に取引価格が変わっているのではないかと思います。調査対象となる時期と改定価格が反映される時期になぜこのような乖離があるのかということについて、非常に違和感を持っておりますので、これをもう少しスピーディーに対応できないでしょうか。
例えば7月の随時改定にも1月から3月の実勢価を反映していますが、公示される5月にはもう下がり始めているというのが下のグラフで示されています。そういう現象があるにもかかわらず価格がかなり遅く適用されるというのは非常に違和感があるのですが、さらに改定をスピーディーに行うということはできないものなのでしょうか。
その辺について、お伺いしたいと思います。
○小塩会長
事務局、お願いいたします。
○小椋歯科医療管理官
この随時改定の期間につきましては、現場の声も十分に配慮した上で決定しているところでございまして、医療機関に対してその周知徹底を図るまでに一定期間を要するだろうというようなこととか、あるいはレセコンのとかのシステム改修につきましてもある程度期間を配慮するというようなことがございまして、従来から基本的には3か月前の中医協の総会において御報告をしているところでございます。
○小塩会長
幸野委員、よろしいでしょうか。
○幸野委員
手間がかかるのは理解できますが、既に下がってきている状態なのに、過去のものを適用させるというのはどうしても違和感があります。もう少しスピーディーに出来ないものかと感じておりますので、御検討をぜひお願いしたいと思います。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかに御意見、御質問ございますでしょうか。
それでは、特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りとしたいと思います。
続きまして、「薬価専門部会からの報告について」を議題といたします。これも報告事項です。
事務局より報告をお願いいたします。
○林経済課長
医政局経済課長でございます。
総-5の資料を御覧いただきたいと思います。「令和2年度医薬品価格調査(薬価調査)について」、先ほど開催されました薬価専門部会で御了承いただきましたので、その内容について御報告を申し上げます。
この薬価調査につきましては、薬価専門部会で5月27日以降、業界ヒアリングあるいは6月17日には調査計画案の提示と議論を重ねてまいりましたが、本日、御了解を頂きました。
様々この過程で、コロナの状況下で調査実施が困難であるという御意見を頂いた一方で、予定どおり実施すべきという御意見もあった中、先週7月17日に政府として閣議決定いたしました「経済財政運営と改革の基本方針2020」、いわゆる骨太2020の中で、資料1ページにございますように、「本年の薬価調査を踏まえて行う2021年度の薬価改定については、骨太方針2018等の内容に新型コロナウイルス感染症による影響も勘案して、十分に検討し、決定する」ということで文案が盛り込まれたところでございます。
この内容につきましては、中間年としての薬価調査は実施するということが前提で骨太方針が策定されたものと承知しておりまして、厚生労働省といたしましてはこの政府方針に従いまして、薬価調査の実施に向けて準備を進めるべく薬価調査の計画案というものを策定してございます。
具体的に5ページ目を御覧いただければと思います。「令和2年度医薬品価格調査の計画(案)」でございます。
通常の薬価調査年と異なる点が赤字で書いてございますけれども、いわゆる中間年の今年度の調査につきましては、販売サイドの調査につきましても抽出調査で行うということが既定の方針にもなってございます。
またこの間、コロナ禍での業務負担の影響も大きくなっておりまして、できるだけ調査の負担を減らすという観点での対応も必要となってまいります。
一方で販売側調査につきましては、調査精度の確保というのが重要でありまして、後ろの参考資料にもお示ししておりますけれども、シミュレーションでも5割以下の抽出率では誤差が2%以上の品目が1割を超えるなど誤差が大きくなるという状況も確認してございます。
そのため、販売サイド調査につきましては調査対象となる営業所の抽出率を3分の2という形で設定して実施をしたいと考えてございます。調査項目につきましては、該当の営業所につきましては全品目について販売価格と販売数量を提出いただくということ。これは従来と同様でございます。
また、購入サイド調査につきましては、負担軽減の観点も鑑みまして調査対象数を従来の2分の1の数に絞って実施をしたいと考えております。調査項目については、これも従来と同様でございます。
なお、現在も公正取引委員会による調査が実施してございます、JCHOと該当の卸事業者との取引につきましては、調査の信頼性確保の観点から念のため調査対象から除外して集計をすることとしてございます。
また、今後の調査スケジュールにつきましては、6コマ目を御覧いただければと思いますが、本日御了解頂きましたので、統計調査の観点からの総務省の審査と事業者の公募をある程度並行して行いまして、8月下旬には事業者を決め、事業者において所要の準備を行った上で9月下旬から10月にかけて調査を実施するというような形で行いたいと考えてございます。
先ほどの薬価専門部会でもいろいろな御意見を頂きましたけれども、我々としてはコロナの状況下で様々業務の負担が増えているという状況、制約を受けた状況下での価格交渉となることは認識してございますけれども、できるだけ多くの事業者の御協力を得て実施できるように努力をしてまいりたいと思っております。
先ほどの薬価部会でも、購入側調査の負担軽減ということで、例えば提出が難しい事業所につきましては該当項目が含まれているのであればお持ちのデータの提出でも認めるような工夫を検討するように御指摘頂いております。そういった御指摘、あるいはできるだけ回収率を上げるような努力を引き続き行うということを前提に計画どおり実施するということを御了解いただいたところでございます。
以上、簡単でございますが、私から報告を申し上げました。
○小塩会長
ありがとうございます。
ただいまの説明につきまして、何か御質問等、ございますでしょうか。
島委員、お願いいたします。
○島委員
ありがとうございます。
福岡県の久留米市から参加させてもらっておりますが、御存じのように7月豪雨で近隣の状況が非常に厳しくなっておりまして、先ほど松本委員の専門部会での質問に対して、事務局のほうでそういう被災に遭っているようなところは外すという話が出ておりましたので、そういうところをきちんと調査対象を勘案していただきたいというのがお願いでございます。
それから、こういう状況での調査ですので、その内容を基に中間年の改定がきちんとできるかどうかは甚だ疑問ですが、購入サイドとしては未妥結減算という問題がありますので、そこのところは卸の方々の協力の下でそういった事態に陥らないように頑張っていきたいと考えておりますが、こういう状態の中での調査でございますので、調査対象となるところの負担が物すごく大きかろうかと懸念をしております。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
経済課長、お願いします。
○林経済課長
経済課長でございます。
先ほどの薬価専門部会でも御質問頂きました被災地の関係でございます。
7月豪雨の被災地域になる医療機関等につきましては、調査の負担に配慮して今回の調査対象から除外する予定としてございますので、念のため御回答させていただきたいと思います。
○小塩会長
あとはよろしいでしょうか。
それでは、ほかに御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りといたします。
本日の議題は以上ですが、事務局から「その他」として資料が提出されていますので、事務局より説明をお願いいたします。
医療課長、お願いします。
○森光医療課長
医療課長でございます。
資料総-6を御覧いただきたいと思います。
先ほどから話題になっております、令和2年7月豪雨による被災に伴う医療保険制度の主な対応状況についてまとめたものでございます。
日本全国各地で豪雨の被害が出ておりまして、今回、これまでの災害に倣いまして、そこに資料としてまとめておりますとおり、対応を行っております。
1ページ目でございますけれども、「被災者の方の支援に関すること」としまして、被保険者証等の提示がない場合の受診の取扱い、それから一部負担金等の取扱い等を示したところでございます。
また、被災地の医療機関への配慮に関することということで、診療報酬の請求の取扱いですとか診療報酬の算定といったようなものにつきまして、特例的な対応を示したところでございます。
また、3ページ目でございますが、被災地以外の医療機関への配慮ということで、被災地からの患者を受け入れた医療機関の状況に鑑みまして、柔軟な取扱いを示しているというところでございます。
今後、この被災地の状況につきましては、一旦、被災地の状況がある程度落ち着いてところで特例的な取扱い等を利用されている利用機関がどのぐらいあるのかといったところを調査した上で、この特例的な取扱いをどれぐらい延長するのかというところにつきまして、中医協にお諮りしたいと考えているところでございます。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございますでしょうか。
佐保委員、お手が挙がっているようです。お願いいたします。
○佐保委員
ありがとうございます。
7月豪雨の被災者の方の支援、被災地の医療機関等や被災地以外の医療機関等への配慮についてはもちろん異論はございません。
その上で、被災地の医療機関等については医師、看護師をはじめ医療従事者への健康等の配慮も併せてお願いをしたいと思います。
医療重視者の中には自宅が被災された方もいらっしゃると思いますので、心身等の不調を生じさせないよう状況把握等対応が必要と考えております。
厚生労働省内の関係課へお伝えいただければと思いますので、よろしくお願いします。
私からは以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
よろしいですか。
○森光医療課長
そのようにさせていただきたいと思います。
○小塩会長
ほかに、御質問等ございますでしょうか。
それでは、本件に係る質疑はこの辺りといたします。
そのほか、何か御発言はございますでしょうか。
松本委員、お手が挙がっております。よろしくお願いいたします。
○松本委員
松本でございます。ありがとうございます。
本日の議題にはありませんけれども、各種報道でもありますように、新型コロナウイルス感染症はほとんど全ての医療現場に様々な影響を色濃く与えております。
そこで、新型コロナウイルス感染症が医療現場にどのような影響を及ぼしているかを把握することは大変重要と考えています。これまで、中医協といたしましても新型コロナウイルス感染症への臨時的な対応として、様々な特例的な評価を行ってきたところではあります。
それらの対応の影響等も含め、今後、幅広く議論できるよう事務局で資料を準備していただくことを要望いたしますが、この点につきまして事務局の回答をお願いいたします。
○小塩会長
医療課長、お願いいたします。
○森光医療課長
新型コロナウイルスの影響が医療機関にどのように影響を及ぼしているのかという点につきましては、今、私ども事務局として把握できるところをお出しするというところはできる範囲で行っていきたいと思っております。
今後の議論の参考となるように、その点、資料を集めて次には準備をしたいと思っております。
○小塩会長
松本委員、お願いします。
○松本委員
ぜひ、よろしくお願いしたいと思います。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほか、よろしいでしょうか。
幸野委員、お願いいたします。
○幸野委員
今の発言について、お伺いしますが、確かに医療機関が厳しい状態であるというのは理解していますが、医療機関の経営状況を中医協の場で把握するというのがどういう意図なのか。
松本委員にその辺についてお伺いしたいのです。
○小塩会長
松本委員、お願いします。
○松本委員
これまでも中医協として、例えば新型コロナウイルス感染症の患者に対しては入院基本料を3倍等に引き上げたりとか、いろいろな対応を行ってきたところでございますけれども、そういった対応が果たして十分だったかどうかということもございます。
そういったことも含めて幅広い資料を集めていただきたいということでございます。
○小塩会長
幸野委員、お願いします。
○幸野委員
少し分からないのですが、そういったコロナを受け入れたICUの入院料を3倍にしたとかそういうものについてはしっかりと検証していくべきだと思います。しかし、医療機関の経営状況を中医協の場で話すということについては違和感がありますし、もし医療機関の経営状況について診療報酬を絡めて議論するということであれば、これは明確に反対したいと思います。中医協はそういう場ではないと思いますので、そういった診療報酬を絡めて経営状況を議論するということであれば、明確に否定したいと思います。
○小塩会長
松本委員、いかがでしょうか。
○松本委員
経営状況という言葉は本日、使っておりません。
あくまで、全体的に医療機関あるいは医療現場に及ぼす状況をまず把握するということから始めさせていただきたいという議論でございます。
○小塩会長
幸野委員、いかがでしょうか。
○幸野委員
状況を把握するということであれば、否定はしません。
ただ、診療報酬にそれを絡めるということは明確に否定しておきます。
○小塩会長
佐保委員、お願いします。
○佐保委員
ありがとうございます。
先ほど、松本委員がおっしゃった新型コロナ禍での医療機関の状況については私のほうも理解をしております。
地域で必要な医療提供体制をどう維持するかというのは、患者、被保険者にとっても大事な問題であると認識しております。
医療提供体制をどうするかというところでいけば、医療部会での議論が必要ではないかと考えております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
医療課長、お願いします。
○森光医療課長
事務局といたしましては、コロナの影響下、感染症が広がっている医療現場の状況ということで資料を収集した上でお出しさせていただきたいと思っております。
○小塩会長
佐保委員、よろしいでしょうか。
間宮委員、お手が挙がっております。お願いします。
○間宮委員
ありがとうございます。
コロナ禍における医療機関の状況の調査という話ではありますけれども、これは医療機関だけの話ではなくて、患者が医療機関に行かないというような状況も実際にありますので、そういう意味では患者側の調査というか、状況の把握も必要だと思います。その辺りも考えていただければいいかなと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
○森光医療課長
直接患者さんに何か調査をしたというのは今のところ私ども承知はしておりませんけれども、何か分かるようなものがあれば集めたいと思っております。
○小塩会長
島委員、お願いします。
○島委員
ありがとうございます。
今回のコロナの患者さんを引き受ける、あるいはコロナの患者さん自体を見ていないといった医療施設でも診療の内容が随分変わってきております。
したがって、経営の問題ももちろんありますが、そういう患者さんたちの受療行動の変化。それから医療施設の医療提供体制の在り方というのが大きく変わらざるを得ない事態に陥っておりますので、その辺を含めてこの場で、いかにきちんとした医療を提供していくかということがここの中医協の大きな主題の一つのはずですので、そういった資料はどんどん出していただいて、前向きに検討していければいいなと私自身は思います。
それから、今回の改定で新たに重症度、医療・看護必要度等も設定を変えましたけれども、この辺もコロナの影響で受け入れる患者さんの内容が変わってきますと、せっかく決めた基準値が満たせないというようなこともあろうかと思っております。
そういった調査等も含めて、この場で検討していければいいのではないかなと思っております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
○森光医療課長
様々、御意見を頂きましたので、それらを含めて事務局としても検討させていただきたいと思っております。
○小塩会長
ほかよろしいでしょうか。
幸野委員、お願いします。
○幸野委員
再度、事務局のほうに確認したいと思います。
情報を共有するということは否定しませんが、診療報酬を絡めて議論することが前提ではないということをはっきりと明言していただきたいと思います。
○小塩会長
お願いします。
○森光医療課長
基本的には、コロナの影響が医療現場でどのように状況がなっているのかということを情報として集めてくるということでございます。
どのような視点で議論をするのかというのは、中医協としてやらなければならない議論というのは当然あるとは思いますけれども、それは中医協としてしっかりどのようなことを議論するのかということは、まさにこの場でもしっかり考えていただくことでございまして、それは事務局としてはまずコロナがどのような影響を医療現場に与えているのか。それを今、幾つかの委員がおっしゃられた視点から資料を集めた上で御提示をするということをさせていただきたいと思っております。
○小塩会長
よろしいでしょうか。
幸野委員、お願いいたします。
○幸野委員
何かよく分からない言い方ですが、診療報酬を前提にしないということを確認したいと思います。
○森光医療課長
すみません。
診療報酬でどう対応するかどうか、もしくはその資料の状況を受けて中医協でどのようなことを議論とするべきかというのは、まさにこの場で考えていただくことでございまして、今、言っていただいたように、医療現場がどのような状況になっているのかについてはある程度把握するべきだという御意見は幾つかの先生方から頂いております。その資料を提示した上で、どのような議論をするかというのはまさに中医協の中でお決めいただくことだと思っております。ですので、この場でどういうことはどういうふうに議論してはいけないとか、するべきだというようなことは、私の口から申し上げることではないと思っております。
○小塩会長
この点につきまして、よろしいでしょうか。
幸野委員、お手が挙がっているようです。
お願いいたします。
○幸野委員
今日はこれまでにします。前提にしないということでこちらは認識しております。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかに何か御意見、御質問はございますでしょうか。
この資料はいつからですか。
○森光医療課長
できる限り急ぎ収集してまとめたいと思っております。次回には提出できればと思っております。
○小塩会長
よろしくお願いいたします。
本日の議題は以上です。
なお、次回の日程につきましては追って事務局より御連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
それでは、本日の総会はこれにて閉会といたします。
どうもありがとうございました。




 


 
 

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