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2018年8月29日 第42回レセプト情報等の提供に関する有識者会議 議事録

保険局医療介護連携政策課保険データ企画室

○日時

平成30年8月29日(水)14:00~16:00

 

○場所

全国都市会館3階 第2会議室
(東京都千代田区平河町2-4-2)
 

○議題

 1.NDBオープンデータについて(報告)
 2.オンサイトリサーチセンターの利用状況について(報告)
 3.「オンサイトリサーチセンター(厚生労働省)におけるレセプト情報・特定健
      診等情報の利用に関するガイドライン」について
 4.医療・介護データ等の解析基盤に関する有識者会議について(報告)
 5.その他

○議事

 

 

○山本座長 それでは、定刻となりましたので、ただいまから第42回「レセプト情報等の提供に関する有識者会議」を開催いたします。
構成員の皆様には、御多忙の折、お集まりいただきありがとうございます。御礼を申し上げます。
会議に先立ちまして、本日の構成員の出欠状況について事務局から報告をお願いします。
○廣瀬室長 事務局でございます。本日もよろしくお願いいたします。
それでは、本日の構成員の出欠状況について御報告を申し上げます。
本日の御欠席の先生方でございますけれども、大久保構成員、松田構成員、武藤構成員、藤井構成員の合計4名になります。本会議の運営規程に基づいた開催要件は満たしておりますことをあわせて御報告いたします。
続きまして、構成員の交代がございましたので御紹介をさせていただきます。
飯山幸雄構成員にかわりまして、国民健康保険中央会齋藤俊哉理事に御就任をいただいております。
○齋藤構成員 中央会の齋藤と申します。よろしくお願いいたします。
○廣瀬室長 引き続きまして、事務局にも人事異動がございましたので、この場をおかりして御挨拶をさせていただきます。
30年7月31日に着任をいたしました医療介護連携政策課課長の宮﨑でございます。
○宮﨑課長 宮﨑でございます。大変お忙しい中、いつも御協力いただきまして、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○廣瀬室長 同じく7月31日付けでございますが、保険データ企画室長の高木でございます。
○高木室長 高木でございます。よろしくお願いいたします。
○廣瀬室長 8月1日付けで着任いたしました専門官の梅澤でございます。
○梅澤専門官 梅澤でございます。よろしくお願いいたします。
○廣瀬室長 続きまして、本日参考人としてお越しいただきました先生がいらっしゃいますので、あわせて御紹介させていただきます。
国立がん研究センターがん対策情報センター部長の東尚弘先生でございます。
○東参考人 国立がん研究センターの東です。どうぞよろしくお願いします。
○廣瀬室長 以上です。
○山本座長 ありがとうございます。
会議の開催要件を満たしているとのことですので、早速ですが、本日の議事に入らせていただきます。
なお、本日の会議はペーパーレスにて開催をさせていただきます。まずは事務局から説明をお願いいたします。
○廣瀬室長 事務局でございます。
厚生労働省全体の取り組みといたしまして、審議会等のペーパーレス化を進めているところでございます。本日はこれに伴いまして、構成員の皆様方のお手元にタブレットを御用意いたしましたので、資料につきましては、このタブレットを操作してごらんいただくことになります。
タブレットの操作方法は、お手元にカラー刷りの1枚紙を御用意しておりますので、基本的にはそちらをごらんいただけたらと思いますけれども、操作方法について御不明な点がありましたら、事務局からサポートをさせていただきますので、お声がけくださいますよう、よろしくお願いいたします。
続きまして、本日の会議資料について御確認をお願いいたします。先ほど御案内いたしましたように、基本的に資料は全てこのタブレットの中に保存しておりますけれども、議事次第と構成員名簿、座席表の3点につきましては、紙の資料も別途御用意をしておりますので、御確認をお願いいたします。
続きまして、お手元の議事次第でございますけれども、紙のほうでもタブレットでも、どちらでも同じものになっておりますけれども、念のため御案内をいたします。本日の会議は全て公開で進行を進めてまいりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
それでは、ここから議事に入ってまいりますので、カメラの撮影はここまでとさせていただきます。傍聴の皆様におかれましては、引き続き御協力をよろしくお願いいたします。
(カメラ退室)
○廣瀬室長 事務局からの御案内は以上となります。
○山本座長 どうもありがとうございました。
ペーパーレスの件、構成員の皆様、傍聴の皆様には御理解、御協力のほどよろしくお願いをいたします。
それでは早速、議事次第に沿って進めてまいりたいと思います。
まず、本日の議事の1つ目「NDBオープンデータについて」事務局から説明をお願いいたします。
○森補佐 事務局でございます。タブレットより資料1「NDBオープンデータについて」をごらんください。
(PP)
表紙のほうをお進めいただきまして、まず1ページ目になります。
まず御報告になりますが、第3回のNDBオープンデータにつきましてですが、昨日、厚生労働省のホームページ上に公表させていただきました。仕様につきましては、前回の有識者会議で御報告させていただいた内容になっております。まずこの1点の御報告です。
(PP)
さらに引き続きまして次のページになりますが、第4回の進捗状況の御報告でございます。第4回の進捗状況につきましては、こちらは時点のほうが8月末で引かせていただいておりますが、特に今までの御報告から遅滞なく進んでおりまして、定型表のほうの集計表も既に始めておりまして、今年度中に集計は終わらせて、来年度から第4回の公表に向けた準備を進めるというスケジュールで進んでおります。
(PP)
3ページ目以降は、今回公表になりました第3回オープンデータの集計対象と仕様につきまして、参考資料としてつけさせていただいております。
資料については以上でございます。
○山本座長 どうもありがとうございました。
公表されたのは昨日でしたか。
○森補佐 昨日です。
○山本座長 皆様の御検討のおかげで無事公表することができました。
ただいまの事務局からの説明に関しまして、何か御意見、御質問がございましたらよろしくお願いいたします。いかがでしょうか。
年々少しずつ拡張をしているNDBオープンデータですけれども、また来年度分の検討はこれからですよね。先ほどのスケジュール表によりますと、12月から集計要望に基づく集計表作成ということになっております。
特に御意見ございませんでしょうか。ありがとうございます。
それでは、1つ目の議事はここまでとして、次に進みたいと思います。
議事の2つ目「オンサイトリサーチセンターの利用状況について」東参考人より説明をお願いいたします。
(PP)
○東参考人 それでは御報告をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。国立がん研究センターの東と申します。NDBオンサイトリサーチセンターの利用に関して報告をさせていただきます。
(PP)
本日のお話でありますが、まず簡単に私どもの研究内容を説明させていただいた後に、オンサイトリサーチセンターの利用状況、及びその過程で気がついた課題を報告させていただきます。
(PP)
今回申し出をさせていただきました研究というものの概要ですけれども、「国内の新薬の拡散過程に関する調査研究」と題しまして、NDBを使用して、我が国において新しく認可を受けた幾つかの抗がん剤と糖尿病薬を例にとりまして、それが広がっていく実態の検討を目的として研究をしております。具体的にはこの新しく認可された薬が初めて使用、つまりレセプトに請求が上がった月、もしくは処方回数の増加といったような動きが地域ごとに異なるかなどというような検討をしております。これは現在まだ解析を継続しているところで、今途中の状況ではあります。
(PP)
この申し出をさせていただくに当たりまして、利用形態をオンサイトセンターで解析を完結するという方法で行いましたので、かなり準備としては楽に行うことができたと感じております。まず、何よりもセキュリティーの対策が研究者のほうで準備するということがなくなりますので、非常にセキュリティー関係の多い資料といいますか、書類を直さなくていいと、出さなくていい。運用フロー図や管理規程なども必要ありませんし、そのセキュリティーを確保するための設備も不要ということで、データの準備などにかかわる期間もなく、スタートアップは非常にスムーズに進んだと感じている次第です。
(PP)
実際にオンサイトセンターへ行ったときの環境でありますけれども、部屋の構造等は非常にシンプルにでき上がっておりまして、基本的にはパソコンが2台準備されていて、そこでサーバーに接続して解析を行う仕組みになっております。中間的に生成されるファイルなどに関しましては、指定された共有フォルダーに保存をしていました。このローカルのパソコン、端末といったものの性能に関しましては、実際ちょっと見てみたのですけれども、秘匿されておりまして、こちらではわからなかったのですけれども、基本的にはOracleのデータベースに接続するためのSQLプラスを利用して、それを動かして解析をする仕組みになっておりました。ほかにもこの端末にはSASやR、ビジネスインテリジェンスツールというものがつくられておりまして、それが利用可能にはなっております。
ここの部屋のセキュリティー管理は非常に厳重にされておりまして、来室時はインターホンでスタッフの方をお呼びして入室、利用時間中は休憩などで少し出入りする可能性があれば、カードキーを利用して出入りをするといった形です。部屋の中では通信機能や写真を撮る機能がある自分のパソコンや携帯電話といったものは全てロッカーに入れて解析中はそれを使用しないという管理がなされております。ただ、一方で手書きのメモなどは持ち込んでも構わないとなっておりました。
(PP)
私たちのこの解析のため、そちらのオンサイトセンターに行って解析をするわけですけれども、今回テストということもありましたので、割と単純な解析を行うことを計画しておりました。ただ、そうは言っても私たちの研究チームの一員は、このスライドに使用月、使用日という形で示しましたとおり、2月から7月までの間、11回訪問をしておりますし、それに加えて8月に入ってからも3回、計14回これまでに通っております。
解析が完成するまでは、恐らくあと数回通う必要があるということになりますので、十数回、もう少し複雑な解析をすれば、20回以上行くことになるかと思います。データの解析をオンサイトセンターで完結するということではありますけれども、資料であるとか、自分で書いたプログラムといったものを一部持ち出しは可能になっておりまして、このオンサイトセンターにいる間にファイルを持ち出したり、ファイルを指定して。それを厚生労働省のほうで確認をしていただいた後に、CDかDVDに焼いて郵送をしていただくという手順で、そういった持ち出すファイルについては帰ってからも見ることができる形になっております。ただ、解析の中間結果、一部集計をした結果等については、最後まで持ち出さないという扱いで運用をしております。
(PP)
データの解析についてですけれども、ローカルのパソコンの中にSASやRというソフトはインストールしてあったのですけれども、私自身はこれらのソフトについては、大学院のときにやった程度で余り普段使っているということではないものですから、結局SQLだけで必要な集計を行ったというのが現状です。
データの解析については、テーブルを格納するための領域が設定されておりまして、その領域を使ってテーブルの加工であるとか、中間的なテーブルを保存し、ある程度まとまったらCSVの形で出力をしてグラフを書いたりというような形をしております。その過程でSQLですので、かなりテクニカルなものになりますけれども、このデータの管理をいただいているスタッフの方々に細かいテクニックなどを少し教えていただきまして、それは非常に助かったと感じております。
(PP)
以上のような形で今回オンサイトセンターを利用させていただきましたけれども、そこで感じた利点を簡単にまとめますと、高性能な解析環境が提供されておりまして、セキュリティーの体制自体も研究者が行わなくてもよいということで、非常に早く解析が始められるというのが、まず第一の利点かと思います。さらに軽微なデータ抽出の修正などが途中で可能になりますので、今回少しあったのが、対象薬剤のリストが少し追加が必要というようなことで、修正が必要だったのですけれども、それがすぐにできたのも大きな利点だったと思います。先ほども申し上げたとおり、ITの専門家がそばにいて支援をしていただいたということで、非常に細かいところで役に立ったと感じております。これらがオンサイトセンターの利点ではないかと感じた次第です。
(PP)
一方で課題といたしましては、NDBのデータベースとしての特徴であるとか、処理速度向上のためのSQLの書き方のようなこういったノウハウについては、先ほど申し上げたとおり、オンサイトセンターのスタッフの方々で助けていただいたので、非常に助かったというところがあるのですけれども、このようなサポートは今後ずっと得られるわけではないかもしれないと伺っておりまして、それならば、限界はあるでしょうけれども、マニュアル化するなどの体制整備なども必要だと、今進んでいると伺っていますけれども、より進める必要があるかと思います。
また、ローカルの端末でインストールされているソフトというのは、今回SASとRに固定ということでしたけれども、やはりユーザーがなれているソフトで行うのが効率的だと考えておりますので、可能な範囲で今後はユーザーの希望を聞いてもらえるとありがたいかなと希望を感じた次第です。端末の台数ですけれども、今回2台と、定数なのでということもあったかもしれませんけれども、2台で制限されておりましたので、できることであれば、拡張されるといいかもしれないと思います。
次の点が1つ大きなポイントではあるのですけれども、今回、中間集計の結果というものをオンサイトセンターから持ち出さないという形で運用しておりました。これが少し不便がありまして、解析結果を研究のチームでみんなで見ながら、次のどういう解析をしようかということを検討したいと思ったときに、日程調整をしてその上で訪問しないといけないと、訪問だけでも一定の手間がかかりますけれども、その日程調整までして、本当に同時にそこにみんなでいなければいけないのは割と大変でしたので、最初の選択といいますか、オンサイトセンターの使い方が、オンサイトセンターの中で解析を完結するということで選択肢を選んだために、そういった扱いになったと理解はしておりますけれども、データを持ち出すのではなくて、中間解析結果のみを持ち出すといった形の使い方を最初に申し出ておれば、もう少し効率的にできたかもしれないと感じている次第です。
最後に、時期的な特殊事情があるかもしれませんけれども、今回オンサイトセンターの何か開発をする時期と重なったということで、少し処理速度がコンピューターパワーを取られて遅くなったりとか、あとはここの期間は少し使えないのです、ごめんなさいというようなこともあって、そういった関係で少し影響がありましたので、そういった運用に関しても多少は改善の余地があるかもしれないと感じた次第です。
(PP)
以上でオンサイトセンターを利用させていただいて、その利点と課題を実感したことを御報告させていただきました。一言で申し上げるとすれば、オンサイトセンターは高性能のサーバーと情報のセキュリティーが確保されてスムーズに解析が始められる。一方で、集計やデータの持ち出しが厳しく制限されていることで、中間結果の検討が困難な一面があると感じました。ですので、恐らくスタートをオンサイトで始めて、一時点から手続を経て小さなデータや中間結果を所属施設に持ち帰って詳細解析をするということが、妥当なやり方なのではないかと、一番いいのではないかと感じた次第です。
あとは必要なデータを個票ベースで持ち出すことになると、オンサイトセンターの利点であるセキュリティーの管理が不要になるところが失われてしまって、やはりセキュリティーが大変になるということがありますので、その辺のバランスが大事かと、ですので、我々の希望としては、中間結果を持ち出して話し合いができる、検討ができる、その上でオンサイトセンターに戻って解析をやり直すということができれば、最適なやり方ができるのではないかなと感じた次第です。
私の報告は大体以上ですけれども、最後にこの場をかりましてオンサイトセンターのスタッフの皆様に非常に厚い支援をいただきましたので、それを感謝いたしまして、私の報告とさせていただきたいと思います。
御静聴ありがとうございます。
○山本座長 どうもありがとうございました。
今のオンサイトセンターの利用状況の御報告について御質問、御意見ございますでしょうか。
高橋先生、どうぞ。
○高橋構成委員 高橋です。
セキュリティーの観点からオンサイトリサーチセンターというのは、データが動くのではなくて人が動くと認識しているのです。今回、20回以上通うことになるという話なのですけれども、それだと地方の人は非常に通うのが大変なのだろうなと思っているのです。ちょっと事務局の方にお尋ねなのですけれども、いずれ混み合ってくる場合に、この部屋は幾つあるのかと、解析する部屋は東京と京都に1つずつなのかという部屋の数です。
それから、データハンドリングが非常に大変だとは思うのですけれども、これは今現在午前9時~午後5時ですよね。その解析時間帯が拡大することを今後考えていらっしゃるのかどうか、その点をお願いします。
○森補佐 事務局でございます。
現在の状況でございますが、今あるブースは東大に2ブース、京大に2ブース、あと今回、東先生が使っていただいたところにブースとしては1つになるのですけれども、PCとしては2台置いてあるという状況でございます。
今後については、廣瀬室長のほうからになります。
○廣瀬室長 先ほど、今後の運用についてどう考えているのか、特に利用の時間帯についてということでの御指摘をいただいたところでございます。このオンサイトセンターに限ったお話ではなくて、あくまで一般論になってしまうのですけれども、別途このNDBの利用の環境をどう整えていくかですとか、利便性にどう配慮していくかということにつきましては、後ほども御説明をさせていただきます「医療・介護データ等の解析基盤に関する有識者会議」というところでも、もう少し広い視点での議論になりますけれども、そちらで御議論がこれからまた始まるという段階でございますので、先生方からの御指摘をしっかり御議論につなげていくようなことも検討していきたいと考えております。
○山本座長 よろしゅうございますか。
○高橋委員 はい。
○山本座長 ほかはいかがでしょうか。
頭金先生、どうぞ。
○頭金構成員 中間生成物の持ち出しを希望されているということなのですが、想定されている中間生成物は、集計表ベースであるのか、あるいは一部でも個票データを含む可能性があるのか、どのようなデータを想定されているのでしょうか。
○東参考人 済みません。明確ではなかったですが、集計データということで一部表になって、こんな分布になっているということで次の解析をどうするかという相談をしたいと考えておりますので、集計表のことを私は中間生成物と申し上げた次第です。
○山本座長 今のは、これから後でごらんになるガイドラインでも、どちらもできるわけですよね。中間生成物を持ち出すタイプの研究もできますし、オンサイトセンターで完結する研究もできるということで、中間生成物を持ち出すと、集計表とは言え、リスクを完全に検討しきれないところがあって、その持ち出してからのセキュリティー要件というのはどうしても要求されるようになるので、全部をオンサイトセンターでやるときは本当に研究者が体一つで行けばいいわけですけれども、研究室のセキュリティー対策はある程度求められるということにはなります。そこは本当にトレードオフですよね。
ほかはいかがでしょうか。
石川先生、どうぞ。
○石川構成員 日本医師会の石川です。
私どものところでもこれを使わせていただいたものがいるわけですけれども、やはりそばに技術的に高い知識を持っている方がいて、大変助かったということがあります。オンサイトセンターが非常に数が限られていて、中のPCも限られていて、セキュリティーを高くするためには、これはやむを得ないと思うのですけれども、そしてさらにそこで、要するに、技術的な停滞がありますと、ますます渋滞してしまうことが予想されますので、この技術者の配置につきましては、ぜひとも考えていただきたい。
それから、データベースも今ちらっとありましたけれども、これからもっと錯綜すると思うのです。連携だとかそういったことも含めてです。特にNDBは使い勝手がどんどんこなれてくると思うので、そういう意味では、どこかほかのデータベースとの連結も含めて使う頻度が非常に多くなってくる。そうすると、そこの技術者の方の知識も必要とするのではないかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
○山本座長 ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
NDBよりも規模は小さいですけれども、アメリカのCMSが運用しているデータベースは、ある大学に使い方の教育及びその分析方法等のトレーニングを全部委託しているのです。レスダックというところに委託をして、そこがかなり手厚いサポートをしてくれる。多分、ここの技術者は本来NDBの管理のための技術者ですから、こういう第三者指導のために置いているわけではないので、今のところの体制だと、多分将来的に無理が来る可能性は高いと思います。そこは出てくる成果にもよると思うのですけれども、本当に世の中に必要なもので役に立つものだったら、そこはやはり考えていかないといけないとなるでしょうね。
それから、ちょっと話がそれるかもしれませんけれども、オンサイトセンターというのは、NDBは随分前から御提案を申し上げてつくっていただいたのですけれども、あと、例えば台湾のナショナルリサーチセンターにもオンサイトセンターがあるのですけれども、たしかアメリカのCMSにないと思うのです。あそこはVRDC、ヴァーチャルリサーチデータセンターといって、これはいわゆるオンサイトセンターを自分の研究室に持っていけるという仕組みで、もっと不自由な仕組みでして、本当にPCの中に全く別の空間をつくって、そこにはそのデータセンターの中にあるソフトだけが動く。ですから、まだオンサイトセンターに置いてあるパソコンの中で使えるのですけれども、そのVRDCの場合はもう単に絵を見ているだけみたいな感じで、操作はできるのですけれども、全く自分の使いなれたソフトは使えないという状況の仕組みを使っているところもあるのです。それはその研究のためにわざわざそのデータセットを切り出した状態で、それを1年間自由に使っていいですよみたいな形でサービスをしているというのは聞いています。
本当に見るだけであれば、そういう仕組みも併用してもいいのかなと、これは将来のことになりますけれども、その場合は、実際の操作自体はオンサイトリサーチセンターでやらないといけないのですけれども、外に出してみんなで検討するぐらいは、外でもできるようになる可能性があると思うのです。これはまだ日本でやっているところはないですし、そういう意味では、今後の検討だとは思いますけれども、そういうのを組み合わせてもいいのかもしれないです。
ソフトをインストールするというのは、やはり相当厳しいです。予算がたくさんあれば、いろいろなソフトを買いそろえておいて、置いておくことはできるのですけれども、それぞれの研究者の方が全て使いたいソフトが異なったりすると、多分対応できないので、そういう意味ではRとかSASとか、あとこれにSPSSとかStataぐらいが入ると、おおよそ多くの研究者が使われるソフトウエアになると思いますので、その辺まで何とか拡張できればという感じですかね。特に臨床系の先生方は本当に特殊なツールをよく使ったりするので、そこはちょっと対応は難しいのではないでしょうか。インストールというのはソフトウエアのインストールもウイルスのインストールも一緒ですから、それを野放図にやると全く安全性が確保できないということになるかと思うのです。
何かほかにございますでしょうか。
それでは、どうも御報告ありがとうございました。今後の議論の参考にさせていただきます。
○東参考人 ありがとうございます。
○山本座長 次に議事の3つ目の「『オンサイトリサーチセンター(厚生労働省)におけるレセプト情報・特定健診等情報の利用に関するガイドライン』について」ということで、事務局から説明をお願いいたします。
○廣瀬室長 事務局でございます。
お手元のタブレットの資料で丸数字の番号で言うと④から⑥までの資料3点、本日御用意しております。先に資料3-2のPDFをお開きいただければと思いますけれども、基本的には御承知のとおり、今まで「レセプト情報・特定健診情報の提供に関するガイドライン」というものが、基本的に研究室の先生方がお使いをいただくことを想定したガイドラインとして整備をしてきたという経緯がございます。先ほど東先生から御発表もございましたけれども、厚生労働省のオンサイトリサーチセンターでNDBを使う場合のガイドラインを別につくることを想定して、今回資料を御準備させていただきました。ただ、基本的にはこの資料3―2をごらんいただけるとおわかりいただけるかと思うのですけれども、既存の「レセプト情報・特定健診情報の提供に関するガイドライン」と、こちらのものを少しアレンジといいますか、オンサイトリサーチセンターにおける、というような枕詞を少しつけたりするような形で流用するというようなガイドラインの構成とさせていただいております。これを前提にしてでございますけれども、資料3-1のパワーポイントの資料をごらんいただければと思います。
(PP)
これまでにも、オンサイトリサーチセンターでの利用を前提といたしまして、このガイドラインの内容をどうしていくかということを御議論いただいておりまして、このお手元のパワーポイントの資料のほうでいいますと、2ページ目、3ページ目以降に、これまでの御議論でオンサイトリサーチセンターでの利用を前提とした運用について御議論いただいた内容をまとめております。その上でございますけれども、第39回、3回前の有識者会議でございますが、そちらでオンサイトリサーチセンターから情報を持ち出す場合の取り扱いについても御議論をいただきました経緯、それと本日も東先生から実際にオンサイトリサーチセンターを御利用いただいた御経験をヒアリングさせていただいたわけでございますけれども、それを踏まえまして、このオンサイトリサーチセンターでのガイドラインに、さらに追記すべき内容といたしまして、1ページ目の資料を御用意いたしました。
(PP)
先ほどの中間生成物のお話について御説明をいただいたところでございますけれども、ガイドラインに記載の方針として、1ページ目にお示しをしております。
読み上げますと「オンサイトリサーチセンターから中間生成物を含めた成果物を持ち出す際には、持ち出すデータの形態に応じて以下の項目について有識者会議での従来の第三者提供でのデータ提供に係る審査と同等の審査及び承認が必要となること」ということで、例えば公表予定物を持ち出す場合ですと、使用したデータ、解析内容・手法、公表予定物のひな形といったものについての審査をさせていただくということです。
また、中間生成物を持ち出すことについて先生方が御希望される場合には、使用したデータですとか、解析内容・手法、中間生成物のひな形、中間生成物の形式に応じたセキュリティー環境の状況を追記いただいた書類を御用意いただいて、第三者提供と同等の審査を行っていただく。このような運用をガイドラインに記載してはどうかという御提案でございます。
御議論をいただければと思います。
○山本座長 ただいまの事務局の御説明に関しまして御意見、御質問がありましたら、よろしくお願いいたします。いかがでしょうか。
最終的には、この資料3-3が全体像ですよね。
○廣瀬室長 そうです。
○山本座長 いかがでしょう。
これは現時点では、あくまでも厚生労働省のオンサイトセンターのガイドラインになるわけですね。
○廣瀬室長 そうでございます。基本的にはオンサイトリサーチセンターの中でも、厚生労働省のオンサイトリサーチセンターの利用について適用するガイドラインという位置づけでございます。
○山本座長 いかがでしょうか。
大体これまで御議論いただいた内容ですので、特段、今回特別に書いたことではありませんので、いかがでございましょう。
頭金先生、どうぞ。
○頭金構成員 「『中間生成物の形式(個票・集計表)に応じたセキュリティー環境等』を追記する」というのは、これは例えば個票データがあれば、特別抽出と同じようなセキュリティー環境を要求して、一方、集計表であれば、緩いセキュリティー環境になるという理解でよろしいわけですか。データの内容によってこのセキュリティー環境が違ってくるという理解でよろしいのでしょうか。
○森補佐 事務局でございます。
通常の第三者提供と準じたセキュリティー環境をお願いすることになっておりまして、個票であれば個票に準じた、集計表やサンプリングデータの場合は少し軽めのセキュリティー条件になっております。集計表の場合はそちらの条件に準じたセキュリティーを準備していただくことを想定しております。
○山本座長 ほかはいかがでしょうか。
藤田先生、どうぞ。
○藤田構成員 やや細かい点かもしれないのですけれども、大もとの「レセプト情報・特定健診情報の提供に関するガイドライン」と今回のオンサイト、大体引き写しでつくっていると思うのですが、比較表の中でいうと、おおむね「提供を受けて」というところを「利用」に変えていると思うのです。一部利用者の定義なども、もともとの提供というものを残したりしているところもあるのですけれども、このあたり、オンサイトでの利用者というのは、情報の「提供を受けて」使っているということなのか、ちょっとそこら辺をぼかしつつ「利用」という書き方にしようとしているのか、その辺はいかがでしょうか。
○山本座長 1ページ目の下から2つ目のカラムです。「利用者」というのが残っている、同左と書いてあるのですけれども、利用者は提供を受けてと書いてあるのですね。提供を受けてオンサイトセンターに来て、提供というのはちょっとおかしいかもしれないね。
どうでしょうか。
○森補佐 NDBのデータを提供を受けて、オンサイトリサーチセンターで利用していただいているという意味合いで、こういう記載にさせていただいております。
○山本座長 なるほど。
○藤田構成員 ほかの部分は割と提供というか利用のほうに変えているので、ここだけちょっと残っていて、整理としては提供を受けて、許可を受けた範囲内で利用しているというので結構だと思うのですけれども、一応、表記がちょっと出ていたもので。
○廣瀬室長 わかりました。御指摘を踏まえて全体の表記漏れが、オンサイトセンターを利用する者という概念で整理ができているか、先生の御指摘の箇所も含めて全体をもう一度チェックをさせていただければと思います。
○山本座長 ほかはいかがでしょうか。
オブザーバーの東先生、何かございますか。
○東参考人 中間生成物に関して、持ち出しを希望するというのは、本当に持ち出したかったのですけれども、ある意味、何を持ち出したらいいかと申しますと、公表予定物に割と近いものをある程度出してきて、それを複数の目で見て何かおかしいところはないかとか、そういった検討をしたいというのが大分希望なのです。ですので、ここでは公表予定物と中間生成物の区別を非常に詳しくされているように見えるのですけれども、なかなか余り区別がつくものではなくて、どちらにしても持ち出すものではありますし、ある程度私たちとしては複数の目で見て確認して、次に行くかどうかも含めて考えたいと、そういった希望が割とあります。ですので、公表予定物なのか、中間生成物なのかという区別はそんなにきつくなくてもいいのではないかなと思いました。
もう一点、私たちはオンサイトセンターの中で完結するというところを選んでしまったので、もう持ち出せませんよと言われて、私たちも余りそこのところの意識がすごく強くはなかったものですから、そんな選択肢あったかなという感覚で、もう一度申し入れ書を見直したのですけれども、そのときに書いてあったのが、1つの選択肢はオンサイトセンターの中で全て完結すると、2つ目の選択肢は途中まで行ってデータを持ち出すと書いてあるのです。そうすると、私たちとしては中間生成物、集計物は持ち出したいけれども、別にデータは持ち出したいわけではないということがあったので、どっちの選択肢かと言われると、オンサイトセンターの中で基本は完結だよねという形なので、その選択肢の、恐らく持ち出すものの大きな分かれ目は、集計物なのか個票データなのかということなので、中間なのか個票なのかというところよりも、そっちのほうが大きいのではないかなと、そこのところをちょっと御配慮いただけると、ユーザーとしては何か惑わなくて済むなと思いました。
○山本座長 ありがとうございます。
中間生成物か公表物かの一番大きな違いは、公表物は公表していいもの、つまり世の中に全部出していいものですから、全くリスクのない、要するに、論文にできるデータということです。中間生成物はその手前で、例えばこのまま集計すると患者さんが1人に特定できる可能性はあるけれども、それは公表時には消すけれども、検討時には別に消す必要はないので、その状態で持っているのが中間生成物なのです。ですから、公表物は当然ながら最初の計画に書いていただいて、それで公表基準を満たしているかどうかという事務的なチェックはいたしますけれども、それさえクリアすれば、もうどこに出しても構わないというものなのです。
そこが違いですから、我々は研究者を疑っているわけではなくて、研究される方はそれなりに、そのまま出したら危ないデータは検討しなくてはいけないわけです。それを本当に論文にする際は、そのまま出したら危ない。このままでは1人がわかってしまうみたいなときは消していただかないといけないわけですけれども、そこの違いなのです。ですから、リスクが残っている以上、持ち出すときにはセキュリティーの対策が要るわけで、リスクが残っていなければ、セキュリティー対策は不要なわけです。そこがなくなるまでオンサイトセンターでやってくれるのか、あるいはリスクが残った状態で研究室へ持ち帰って最後の処理をされるのかというのが、その2つの違いで、データとか集計表とかという区別とは実は違うのです。
○東参考人 よろしいでしょうか。
座長のおっしゃるとおりだと思います。私の言葉が非常に足らなかったのですけれども、私たちが持ち出したいと思っているようなものというのは、ある意味、公表しても大丈夫だろうと、ただ、間違っているかもしれないので、後で戻って再度解析をしたいという希望があるわけなのです。私たちが出したいと、持ち帰りたいです、それで検討したいのですけれどもと言ったときに、何を言われるかといいますと、これで最後ですねと、もう戻ってきませんねという感じのニュアンスで言われるので、ちょっとそれは困るなというので、やはり訪問して検討しようかと、その辺の戻れるということが分かれていれば、公表しても安全なデータであるということを審査いただいて、持ち帰れるのであれば1回持ち帰って検討したいなというのがやはりちょっとありました。
済みません。変なコメントで申しわけないですが、以上です。
○山本座長 わかりました。そういうのもあるでしょうね。
三浦先生、どうぞ。
○三浦構成員 研究する立場から言いますと、東先生の言われることは大変よく理解できます。公表予定物の案というのは多分つくった段階で、これは持ち出してよいかどうかのチェックを事務局がされますね。それで公表してもよいものであるというチェックです。それが例えば、一度持ち帰ったけれどもいろいろ不備もあったので、もう一度来てやり直して公表予定物の第二案を再度つくるというようなこと、それを繰り返すとまた事務局もなかなか大変になると思うのですが、そうできれば研究者としては安心して研究できると思います。
○山本座長 わかりました。ちょっと今後の課題ですね。もう少し、この有識者会議で検討してガイドラインにどう書くかというのを第一波はこれでいいとして、それをどう改良していくかというところで、議論をさせていただければと思います。
ほかはいかがでしょうか。
それでは藤田先生に御指摘いただいた、若干「利用」と「提供」というものの混乱が起きないようにもう一度ちょっとチェックをしていただくということで、一応この厚労省のオンサイトリサーチセンターのガイドラインとしては、これで固めさせてもらってよろしいでしょうか。
(「はい」と声あり)
○山本座長 ありがとうございます。そのようにさせていただきます。
それでは次の議事に進みたいと思います。4番目の「医療・介護データ等の解析基盤に関する有識者会議について(報告)」事務局からお願いいたします。
(PP)
○廣瀬室長 一応、今後の厚労省オンサイトセンターの件で補足でございますけれども、この御議論いただきましたガイドラインを前提といたしまして、引き続き次回以降の有識者会議におきまして、今度は具体的な運用・利用のあり方という部分についても御議論をお願いするような、このような段取りで順次進めてまいりたいと思います。
続きまして議事の4つ目です。山本座長から御指示をいただきました「医療・介護データ等の解析基盤に関する有識者会議について(報告)」でございますが、資料4―1から4-3までの3つを御用意しております。一度こちらの有識者会議でも検討の状況の御報告をさせていただいたところでございますけれども、先生方の御議論のおかげさまをもちまして7月19日に第5回までの検討の状況の御報告をさせていただくことができました。お手元の資料の4-1が少し簡単にまとめた1枚紙になってございますけれども、ちょっと真ん中ら辺が7月19日が埋まっていなくて、3ポツ目が本年7月○日になっているのですが、7月19日にこの5回分の議論をまとめたところでございます。
ポイントは3点ございます。NDBと介護DB両方でございますが、データの収集、利用の目的というものにつきまして、法令の整備を進めていくということです。
2点目でございますけれども、実際にそのデータを使っていただくようなケースにつきまして、その利用に当たってのルールを制度化する。例えばということで、利用については公益性が確保されていなければいけないということ、利用に当たって個別審査を行うということですとか、あとは当然ではございますが目的外利用の禁止というような規定が制度化をされていくということが2点目でございます。
3点目は、これは今後引き続き検討という意味合いでございますけれども、こういった法律にNDB、介護DBの利用というものが位置づけられるということを踏まえまして、引き続きこのデータの収集・利用というところの実施体制ですとか、費用負担、技術面の課題ということについて、検討を続けていくことを予定しておりまして、検討のスケジュールが下半分に書いてございますけれども、近日中にこの有識者会議を再開いたしまして、秋頃に引き続きの検討となっている論点について、一定の結論を報告書として取りまとめることを目指していきたいと、このように考えております。
本体の「これまでの議論の整理」は資料4―2というものでございまして、ホームページなどでも公開しておりますので、お時間のあるときにごらんください。
以上でございます。
○山本座長 どうもありがとうございました。
今の事務局からの御説明に何か御質問、御意見ございますでしょうか。御意見といってもちょっと会議が違うので、重複して出席されている委員の方がいらっしゃいますから、それなりに伝わるとは思いますけれども、いかがでしょうか。
宮島先生、どうぞ。
○宮島構成員 どうもありがとうございます。
ちょっとこれだけではなく、全体感の質問です。本当に医療データを、国民の非常に効率的なよい医療のために使おうということでここまで来ていると思って、今度介護とも連結するということなのですけれども、全体感の中で今どのぐらいできているのか、やはり国民の期待としては、まず公開して使いました、研究者の方が研究してくださいました、そしてこれなりの成果物が出ました、すごくいいことができました、あるいは効率化できましたというところが見えると、これに対して予算をつけましょうとか、もうちょっとオンサイトセンターも広げたほうがいいですねという世論につながると思います。
先ほどのオンサイトセンターももうちょっと拡張したほうが研究者の方々はいいと思うのですけれども、予算編成とかもこれから始まると思うのですが、今全体の中でどのぐらいのところに来ているか。成果が上がってそれを世の中にアピールして予算を取るというところでどこまで行っているのかちょっとそれを伺いたいです。
○廣瀬室長 済みません。御質問にしっかりお答えできるか少し難しいところもあるのですけれども、成果の公表に関して言いますと、実際このNDBの利用というのは、むしろ成果を公表する研究にしか使えませんよというような原則にしているということがありますので、そういった研究に使っていただいているということは、提供した後も事務局側で確認をしていたりとか、また確認で先生方に御相談をしなければいけないということがあったら、山本座長に御相談をしたりというようなことで、これまで運用を進めてきたという経緯がございます。先ほど御案内をいたしました「これまでの議論の整理」です。
夏までにやってこれから再開しますと申し上げた有識者会議の前提でも同様にNDBと介護DBそれぞれについて、当然連結したデータを使う場合もそうですけれども、そのデータを使って得られた成果というのは公表していくということを前提にしましょうということですとか、あとは、もしくは公表によってどなたかが不利益を得るようなことがないようにという観点から、事後の公表物の確認といったような手続はこれまで同様しっかり行っていきましょうと、そういうような趣旨での取りまとめ自体はこの中でもしているところでございます。
ちょっと予算というところで申し上げられることがあるかというと難しいのですけれども、基本的に例えばここでの検討の中での取りまとめのことでございますと、予算をどうこうというより、直接のことにはなってないかもしれないのですが、NDBの保守管理、データベースの整備をしていくという部分については、引き続き国が保有主体となることを前提に、このNDB、介護DBの運用を進めていきましょうということを大事な前提として据えているところでございますので、当面の間、この前提に沿った予算要求なり施策が進んでいくということで御認識をいただければと思います。
○山本座長 宮島先生、どうぞ。
○宮島構成員 まだ本当に先の長い話をしてしまったのかもしれません。研究者の方々もオンサイトセンターをもっと本当に拡張してほしいという希望がどのくらいあるかにもよるのですけれども、公表物は公表するというのは普通にされているというお答えですね。
私はマスメディアにおりますので、同じ公表されても注目される場合と注目されない場合というのはすごく大きいと思っています。注目してほしくないものを注目してもらうのは困るかもしれませんけれども、少しでも前に進んだとか、これによっていいことがあったということが明らかにわかるものがあれば、それはまだ芽の段階でも、やはり世の中により強く訴えていくとよさがわかってやりやすくなるのではないかと思います。
特に全体感で言うと、医療というのは絶対国民に必要なのだけれども、効率化しなければいけない。その境をどうやるかというのが多分、政策的にすごく難しいと思うのです。データの活用は、誰かを犠牲にせずに医療費を効率化していくためのすごくいい手法だと思うので、本当にまだ芽の段階のものしかないのかもしれませんけれども、いいことにつながりそうなものに関しては、積極的にアピールしていただくといいかなと思います。
○山本座長 ありがとうございます。
十分ではないのですけれども、今までの例えばこのNDB単独の利用の成果は、この有識者会議の公開されている資料にも結構出ていて、もう百数十本の論文になっていますし、それから、きょう御説明があったこの医療・介護データ等の解析、ここの第1回の資料のところに、NDBの成果というのが出ていて、提供件数とか、例えばこれでこんなことがわかりましたみたいなことが、少しはまとめてあるとは思います。また、ごらんになっていただければと思います。
○宮島構成員 はい、今申しましたのは、私たち記者の立場からすると、すごいみんなそんなに注意深くないというか、本当に公表されているものに対して、こちらがそんなに気づきやすくない。かなりアピールしていただいたほうが、世の中に知られるかなという意味で、今公表が不十分だとかそういうことでは全然ありません。
○山本座長 ありがとうございます。そのとおりだと思います。アピールは大事です。
ほかはいかがでしょうか。
よろしゅうございますか。
それでは、この有識者会議も、あと折々こちらの有識者会議に御報告することになるかと思いますので、またよろしくお願いをいたします。
それでは最後に「その他」ですけれども、何か事務局からございますでしょうか。
○廣瀬室長 事務局でございます。
お手元の資料の⑪で資料5-2で開催要綱の新旧対照表を御用意しておりますので、お開きをいただけますでしょうか。
今回この開催要綱の改定をさせていただきたいという御相談でございまして、改定のポイントは2点ございます。新旧対照表の2枚目の4番の「運営」が、少し変更したポイントが集約をしたところでございますけれども、1つは分科会の開催頻度でございます。既に先生方は御対応いただいておりますけれども、この個別の申し出に係る審査の分科会は、現在年4回というのを基本的な開催頻度として運用しているところでございまして、この開催頻度についての記載を変更させていただきたいというのが1点目の御相談でございます。
2点目はほとんど字典修正のようなお話でございますけれども、この有識者会議の事務局がこれまで厚生労働省の保険システムコード化推進室というところが担ってまいりましたけれども、このたびの組織再編でコード化推進室がなくなりまして、データ企画室というものが新設をされてございますので、この保険データ企画室において事務局機能を担うという趣旨での2点目の改正でございます。
以上です。
○山本座長 ありがとうございます。
開催要綱の改定についての御説明でしたけれどもいかがでしたでしょうか。
よろしいですね。特に御質問はございませんですか。
それではこれは御了承ということで、よろしくお願いいたします。
ほかにはその他はないですか。
○廣瀬室長 今回は特にこれ以上の御相談をいただくポイントはないのですが、この後、いつものとおりでございますけれども、休憩を挟みまして審査分科会を開催するという段取りにさせていただきたいと思います。審査分科会の構成員の先生方におきましては、長丁場になりますが、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
○山本座長 ありがとうございます。
それでは、この有識者会議の議事はここまでということにさせていただきます。
本日はどうも御協力ありがとうございました。
この後、3時15分から分科会を開催したいと思いますので、分科会の構成員の方は、どうぞよろしくお願いをいたします。
それでは「第42回レセプト情報等の提供に関する有識者会議」は、これにて終了といたします。どうも本日はお忙しい中、御参集いただきまして、また、活発な御議論をありがとうございました。
 

(了)

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