このページではJavaScriptを使用しています。JavaScriptを有効にしてください。

ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会薬価専門部会)> 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 第202回議事録(2023年6月21日)

 
 

2023年6月21日 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 第202回議事録

○日時

令和5年6月21日(水)保険医療材料専門部会終了後~

○場所

日比谷国際ビル コンファレンススクエア8F

○出席者

安川文朗部会長 笠木映里部会長代理 小塩隆士委員 本田文子委員
安藤伸樹委員 松本真人委員 佐保昌一委員 眞田享委員
長島公之委員 江澤和彦委員 林正純委員 森昌平委員
牟禮武志委員 村井泰介専門委員
<事務局>
伊原保険局長 眞鍋医療課長 中田医療技術評価推進室長
荻原保険医療企画調査室長 安川薬剤管理官 小嶺歯科医療管理官 他

○議題

○部会長の選出について
○令和6年度薬価改定の主な課題と議論の進め方について
○令和5年度医薬品価格調査(薬価調査)について

○議事

○安川薬剤管理官
 薬剤管理官でございます。
 これまで部会長であった中村委員が任期終了に伴い退任されましたので、新しい部会長が選任されるまでの間、慣例によりまして、私が司会進行をさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○安川薬剤管理官
 ありがとうございます。
 新しい部会長の選任までの議事進行については、私のほうで務めさせていただきます。
 それでは、ただいまより、第202回「中央社会保険医療協議会 薬価専門部会」を開催いたします。
 総会と同様、対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての開催としております。また、会議の公開については、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしております。
 まず、本日の委員の出欠状況について報告いたします。
 本日は、赤名専門委員が御欠席です。
 それでは、まず、薬価専門部会に属する委員に異動がございましたので御報告します。
 これまでの総会において指名があったとおり、新たに笠木委員、本田委員、安川委員に御就任いただきますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入らせていただきます。
 初めに、部会長の選出を行います。社会保険医療協議会令第1条第6項の規定により、公益を代表する委員のうちから、委員の選挙した部会長を置くこととしております。
 まず、1号側の委員から御推薦をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○松本委員
 ありがとうございます。
 1号側委員といたしましては、安川委員を御推薦申し上げます。よろしくお願いいたします。
○安川薬剤管理官
 続きまして、2号側の委員、いかがでしょうか。
○長島委員
 診療側といたしましても、安川委員にお願いしたいと考えます。
○安川薬剤管理官
 ありがとうございました。
 1号側、2号側ともに、安川委員を御推薦いただいております。安川委員に部会長をお願いするということで、よろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○安川薬剤管理官
 ありがとうございます。
 それでは、安川委員に部会長をお願いいたします。
 部会長より、一言御挨拶をお願いいたします。
○安川部会長
 ただいま部会長を拝命いたしました、安川でございます。
 私もこの4月から公益委員の一員となりましたので、まだまだ不案内なことも多いところでございますが、薬価という我が国の保険医療の根幹に関わる問題につき、1号、2号、各委員の方たちの意見をよく聞きながら、公益委員としての役割を果たしてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○安川薬剤管理官
 ありがとうございました。
 それでは、今後の進行を安川部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○安川部会長
 それでは、部会長の代理についてお諮りいたします。
 部会長代理につきましては、社会保険医療協議会令第1条第9項の規定によりまして、部会長があらかじめ指名する者が、部会長代理をすることとされております。
 笠木委員に部会長代理をお願いすることとしたいと思いますが、いかがでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○安川部会長
 ありがとうございます。
 それでは、部会長代理は笠木委員にお願いいたします。
 次に「令和6年度薬価改定の主な課題と議論の進め方について」を議題といたします。
 事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○安川薬剤管理官
 薬剤管理官でございます。
 資料薬-2を御覧ください。
 薬価専門部会で、令和6年度薬価改定の議論を行うに当たり、今回は薬価の関連で、これまで中医協で指摘された事項などをまとめております。
 まず、2ページ目を御覧ください。
 こちらは、昨年12月の令和5年度薬価改定の骨子でございます。令和6年度改定に関する事項は、資料の前半「第2 具体的内容」のところにありますけれども、新薬創出等加算や長期収載品に関する薬価算定ルールの見直しに向けた検討を行うこととされております。
 また、後半の「第3 その他」では、近年の革新的新薬に係る日本への導入の状況や、後発医薬品を中心とした安定供給上の課題を踏まえ、これまでの薬価制度改革の検証も行いつつ、令和6年度薬価制度改革に向けて検討を行うこととしております。
 最後に、令和4年度薬価制度改革の骨子における検討事項については、引き続き検討を行うことも示されております。
 3ページ目を御覧ください。
 先ほどの骨子で、「これまでの薬価制度改革の検証」とありますが、薬価制度につきましては、こちらの平成28年12月に4大臣で決定されました「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」に基づき検討され、抜本的な見直しが行われております。
 4ページ目を御覧ください。
 抜本改革で行われた具体的な事項を示しておりますが、一番上の囲みにあるように、平成28年の基本方針に基づき、「国民皆保険の持続性」と「イノベーションの推進」を両立し、「国民負担の軽減」と「医療の質の向上」を実現するために行われたものでございます。
 新薬に関しては、新薬創出等加算の抜本的見直し、原価計算方式の加算対象範囲の見直し、四半期再算定のほか、費用対効果評価の導入も含まれております。
 また、長期収載品に関しては、G1、G2ルールの策定、後発品の価格帯の集約も行われ、薬価制度全体としては、毎年の薬価改定も行われているところでございます。
 これらにつきまして、平成30年度以降の薬価制度改革で対応しているものでございますが、これらの制度も振り返りながら議論が必要と認識しているところでございます。
 5ページ目を御覧ください。
 こちらの令和4年度の薬価制度改革の骨子では、調整幅の在り方、診療報酬改定がない年の薬価改定の在り方について、継続検討事項とされております。
 次、6ページ目を御覧ください。
 こちらは、今年1月から3月に掛けて御議論いただいた感染症治療薬たる高額医薬品について、薬価専門部会で方向性の取りまとめをいただきました。
 こちらのページで示しておりますのは、具体的な薬価算定や再算定のルールについて総会で了承を得て、3月15日に収載されたという事実関係の情報でございます。
 次の7ページ目を御覧ください。
 取りまとめの中では「3.その他」において、パンデミックを来す感染症のような市場規模の推計が困難な疾患を対象とした薬剤における薬価算定方法等や、緊急承認された医薬品の本承認時における薬価算定の方法等については、次期薬価制度改革に向けた課題として検討するということが示されております。
 続きまして、8ページ目を御覧ください。
 こちらは、令和5年度薬価改定に向けた議論の中でも報告いたしました「医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会」でございますが、6月9日に報告書が取りまとめられたところでございます。
 報告書本体も参考として添付しておりますが、報告書のポイントのうち、対策の方向性等について抜粋したものが、9ページ目、10ページ目でございます。
 9ページ目では、安定供給の確保と、創薬力の強化。10ページ目では、ドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロスの解消と、適切な医薬品流通に向けた取組。そういった切り口で関連する事項がとりまとめられております。
 この中には薬価に関連する内容が含まれておりますので、これらについても、今後議論をいただきたい内容となっておるところでございます。
 続きまして、11ページ目でございます。
 こちらは、先週16日に閣議決定された骨太の方針2023における、医薬品関連の記載箇所を抜粋したものでございます。
 薬価制度に関連する記載といたしましては、上から2行目に「保険収載時を始めとするイノベーションの適切な評価などの更なる薬価上の措置」との記載があるほか、下から4行目のところに「医療上の必要性を踏まえた後発医薬品を始めとする医薬品の安定供給確保」といったことが示されております。
 次に12ページ目を御覧ください。
 こちらは、医薬品のライフサイクルと現行の薬価算定ルールのイメージ図でございます。
 イノベーションの評価に関する事項、国民皆保険の持続性に関する事項、あるいは安定供給の確保など、様々な観点で薬価算定のルールが設定されていることを示しており、ここまで紹介した様々な指摘事項については、幅広に議論する必要があると認識しているところでございます。
 続きまして、13ページ目を御覧ください。
 以上の資料につきまして、次期薬価改定に向けた主な課題としてまとめております。
 (1)から(4)までは、ここまでにお示しした指摘事項であり、このほか、「(5)その他」として、関係業界や薬価算定組織からの提起事項もございます。
 これらを踏まえまして、「今後の議論の進め方(案)」を示しておりますが、薬価専門部会においては、関係業界や薬価算定組織からの意見聴取も行いつつ、検討項目を整理した上で、次のスケジュール(案)で議論を深めることとしてはどうか、としております。
 14ページ目につきましては、既に中医協総会でお示ししている全体的なスケジュール(案)であり、薬価のことも赤枠の囲みで示しております。
 具体的には、15ページ目を御覧ください。
 最初に、7月に関係業界からの意見聴取を行った上で、7月から9月にかけて、課題整理として、新薬、長期収載品、後発品などの各論を議論するとともに、薬価算定組織からの意見を伺いたいと考えております。
 また、10月から11月にかけて、改めて関係業界の意見を伺った上で、対応の方向性について議論を深めていただき、年末にかけて薬価調査結果の速報を踏まえ、最終的に薬価改定の骨子案を取りまとめる、というスケジュールで考えております。
 こういったスケジュールで進めることにつきまして、本日御了承いただければ、次回から、これに沿って議論を進めさせていただきたいと考えております。
 説明は、以上でございます。
○安川部会長
 ありがとうございました。
 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問等ございましたら、お願いいたします。
 長島委員、お願いいたします。
○長島委員
 ありがとうございます。
 次期薬価制度改革に向けた主な課題と議論の進め方について、事務局からの提案に異論ありません。
 1点質問があります。報告書が提示された有識者検討会においては、薬価制度だけではなく、幅広い議論が行われたものと理解しておりますが、改めて、その所掌範囲について教えてください。
 産業政策全体については、この有識者検討会が、そして、薬価制度については、この中医協が担当するということでよろしいのでしょうか。
 すなわち、この検討会の報告書は、中医協で薬価制度改革の議論をする際の参考資料という位置づけでよろしいでしょうか。
 以上でございます。
○安川部会長
 事務局から、お願いいたします。
○安川薬剤管理官
 薬剤管理官でございます。
 報告書の位置づけに関しまして、薬価制度に関しては、委員御指摘のとおり、中医協、薬価専門部会のほうで、御議論いただくべきものと考えております。
 有識者検討会の報告書自体は、総合的に課題を整理して取りまとめられておりまして、産業構造とか、あるいは薬事制度の見直し、そして薬価制度等々様々な観点、あと流通制度もですね、そういったところも含めて、報告書のほうには盛り込まれていると認識しております。
 その中で、薬価制度に関しましては、中医協で御議論をいただき、決定いただく事項でございますので、今後、事務局から課題を提示する際には、報告書も踏まえて課題を提示し、改めて御議論をいただきたいと考えております。
 一方で、こういった様々な課題がある中で、検討会では課題整理をしているものでございますので、薬価の御議論をいただく際には、必要に応じて関係の動きが今どうなっているかとか、そういったところもお示ししながら御議論をいただく必要もあるかと思っておりますので、適宜報告しながら進めていきたいと考えております。
 以上です。
○安川部会長
 長島委員、よろしいでしょうか。
○長島委員
 よく分かりました。
○安川部会長
 ありがとうございます。
 ほかに、では、森委員、お願いいたします。
○森委員
 ありがとうございます。日本薬剤師会の森でございます。
 令和6年度薬価改定に向けた検討については、進め方やスケジュール案は、異論ありませんが、検討に当たっては、国民皆保険の持続性、イノベーションの推進を両立し、国民が恩恵を受ける国民負担の軽減と医療の質向上を実現する観点が重要と考えます。
 その上で、薬価制度の抜本改革に向けた基本方針についてですが、平成28年度に示されたものであり、それ以降、新型コロナウイルス感染症の流行、6年連続の薬価改定、医薬品の供給問題、物価賃金高騰など、ここ数年で目まぐるしく医療現場の環境は変化しています。
 特に薬局において、薬価の中間年改定は経営に深刻な影響を受けているところで、当時示された基本方針でも、薬価制度の改革により影響を受ける関係者の経営状況について把握し、その結果を踏まえ、必要な検討をすることとなっていますので、その影響を丁寧に見つつ進めていくことが必要ではないかと考えます。
 基本方針が示された平成28年の状況と現状を照らし合わせて、今の薬価制度が適切な視点になっているのか、この辺りは念頭に置いて議論を進めていくべきと考えます。
 有識者会議の報告書に関しては、今、安川薬剤管理官から報告がありましたけれども、今後の薬価改定の議論においては、流通改善の視点も切っても切れないものです。流通改善に関する懇談会との連携など、事務局におかれましては、関係部局との連携もお願いできればと思っております。
 私からは、以上です。
○安川部会長
 事務局から何かございますでしょうか。
○安川薬剤管理官
 特にございませんけれども、先ほど申し上げましたとおり、薬価だけでなく、関連する事項が様々ございます。ここは関連部署とも、しっかりと連携を取りながら対応を進めていきたいと考えているところでございます。
 以上です。
○安川部会長
 ありがとうございます。
 ほかにございますでしょうか。
 では、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
 ありがとうございます。
 13ページにまとめていただきました、主な課題と今後の進め方については異論ございません。
 その上で、薬価制度について、基本的な認識をコメントさせていただきます。
 まず、総論として、今後も医療保険財政に大きな影響を及ぼす新薬が出てくることが想定されますので、そうした中でも、やはり4大臣合意にあります、国民皆保険の持続可能性とイノベーションの推進を両立させることは、引き続き不可欠であることは、十分に踏まえるべきだと考えております。
 特にイノベーションの推進に当たっては、適正化とセットで議論すべきであり、評価の充実を前提とするのではなく、薬価制度全体のバランス、さらには薬価制度以外の対応も含めて、幅広い視点で議論する必要があることを強く主張いたします。
 また、骨太の方針2023にもございますが、後発医薬品をはじめとする安定供給の確保については、産業構造の見直しと密接に関係しているため、厚生労働省の対応のみならず、業界の取組も十分注視しながら、慎重に議論を進めるべきだということでございます。
 また、13ページの主な課題の(2)にございます、調整幅の在り方でございますが、これは、10ページにもございます有識者検討会の報告書の最後にある、引き続き検討すべき課題にもございます。
 購入主体別やカテゴリー別の状況を詳細に調査することが示されております。これは、従来からお願いしておりますことでございますが、流通コストについても詳しく調査をしていただき、中医協での議論に資するデータを提出いただきたいと考えます。よろしくお願いいたします。
○安川部会長
 ありがとうございます。
 最後のほうで、御意見というのも含まれておりますけれども、この点については、事務局から何かございますでしょうか。
○安川薬剤管理官
 全体的に御意見を踏まえながら議論する過程の中で、必要に応じ、様々な資料を提示していきたいと考えているところでございます。
○安川部会長
 ほかに御意見ございますか。
 では、眞田委員、お願いします。
○眞田委員
 ありがとうございます。
 御提示いただいた案に関して、異論はございません。
 その上で、少しコメントをさせていただきたいと思いますが、これまで3ページに記載されている薬価制度の抜本改革に向けた基本方針に基づきまして、国民皆保険の持続性とイノベーションの推進を両立させる観点から、薬価制度を見直してきたところであります。
 さらに、医政局の検討会からは、安定供給の確保、創薬力の強化、ドラッグラグ、ドラッグロスの解消等の課題も示されているところであります。
 イノベーションの推進、後発品の安定供給の確保は、いずれも薬価の見直しだけで達成されるものではないということは、先ほど各委員からのコメントにあるとおりでありますが、必要な医薬品への国民のアクセスを確保する観点からは、国民負担、制度の持続性確保にも十分留意しつつ、薬価制度上の課題を整理し、必要な見直しを行うべきと考えております。
 特にイノベーションの推進、日本の医薬品市場の魅力向上という観点からは、予見可能性というものを、どこまで確保できるかといったことも重要なポイントになるのではないかと考えております。
 私からは、以上でございます。
○安川部会長
 御意見ありがとうございます。
 安藤委員からも、お手が挙がっております。安藤委員、よろしくお願いいたします。
○安藤委員
 ありがとうございます。
 私も今後の議論の進め方につきましては、異論はございません。
 その上で、総論と、若干各論も述べさせていただければと思います。
 まず、令和6年度の診療報酬改定、薬価改定におきましては、先般取りまとめられました医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会の報告書も踏まえて、医薬品業界の構造的課題等の根本的課題について、丁寧な議論を積み重ねていく必要があると認識しております。
 特に、医薬品の安定供給の問題につきましては、医薬品業界の構造的な課題に端を発するものであり、診療報酬上の評価に対する対応では、問題の根本的な解決にはつながらないと考えております。
 したがって、安定供給の実現には、後発医薬品業界全体の改変、すなわち産業構造の見直しが必要であると考えております。
 そのため、中医協では、視野を広く持った上で、建設的な議論ができるよう、事務局におかれましては、余裕を持ったスケジュール調整をお願いしたいと思います。
 また、若干各論ではございますが、今回の有識者検討会の報告書の33ページに、適切な医薬品流通に向けた取組が記載されております。
 その中には、過度な価格競争により、医薬品の価値が損なわれ、安定供給に支障を生じさせるおそれがあるため、流通改善に関する懇談会等で検討の上、流通改善ガイドラインを改定して対処していくことが必要であると記載されております。
 また、過度な薬価差の偏在の是正に向けた方策を検討すべきとも記載がございました。この薬価差の問題は、社会保障制度の持続性という観点から見て、早急に取組、解決に向けた対策が必要ではないかと考えております。
 また、この過度な薬価差が発生する問題と薬価差の偏在の問題につきまして、今後も突っ込んだ議論が必要であると考えております。
 次に、もう一点、ドラッグラグとドラッグロスの解消についてでございます。
 これは、医薬品の安定供給とドラッグラグ、ドラッグロスの課題が非常に重要であると考えておりますが、このグローバル化の時代におきまして世界を見ますと、日本にはない病気で苦しんでいる患者を治す薬がございます。その品目数が既に86まで積み上がっていると聞き及んでおります。
 ぜひこの課題ができるだけ早く解消するように、国際共同の治験であるとか、その強化につきまして、ルールづくりを早急にしていただきたいと思います。
 以上でございます。
○安川部会長
 安藤委員、ありがとうございました。
 ここで少し専門委員からも御意見がありましたら、お願いしたいと思うのですが、いかがでしょうか。
 お願いいたします。
○石牟禮専門委員
 専門委員の石牟禮でございます。
 本日御議論いただきました内容につきまして、特に専門委員から意見はございません。
 進め方にございますように、関係業界からの意見聴取も含まれておりますので、ぜひ業界からの意見を、この場でお聞きいただければ幸いでございます。
 以上でございます。
○安川部会長
 ありがとうございます。
 では、佐保委員から、お願いいたします。
○佐保委員
 佐保です。ありがとうございます。
 13ページに書いてある今後の議論の進め方案に、異論はございません。
 今後議論が深まるよう、厚労省においては、データ等の資料も適宜出していただくようお願いいたします。
 また、今後予定されている関係業界のヒアリングにおいても、状況がより詳しく分かるような資料の準備や説明をお願いいたします。
 1点質問がございます。13ページ(4)の1ポツで有識者検討会における指摘事項が示されておりますが、有識者検討会の報告書では、その他の課題についても指摘されております。その点についても、中医協において検討できるものは検討するのかどうか、お聞きいたします。
○安川部会長
 ありがとうございます。
 今の御質問について、事務局からお願いいたします。
○安川薬剤管理官
 薬剤管理官でございます。
 報告書で幅広に指摘されている中で、中医協の中で議論すべきものについては、まず、薬価専門部会において、いろいろ課題整理をしながら進めていきたいと考えているところでございます。
 以上です。
○安川部会長
 ほかにございますでしょうか。
 ほかに御質問等ないようでしたら、本件に係る質疑は、この辺りといたします。
 今後、事務局におきまして、本日いろいろいただきました御意見を踏まえて、御対応いただけますようお願いいたします。
 続きまして「令和5年度医薬品価格調査(薬価調査)について」を議題といたします。
 事務局より資料が提出されておりますので、御説明をお願いいたします。
○安藤医薬産業振興・医療情報企画課長
 医薬産業振興・医療情報企画課長でございます。
 資料の薬-3を御覧ください。この資料に基づきまして、令和5年度医薬品価格調査についての計画を御説明させていただきます。
 資料をおめくりいただきまして、1ページ目でございますが、当調査につきましては、薬価収載されている全ての医薬品について、保険医療機関、保険薬局に対する医薬品卸売販売業者の営業所等の販売価格、一定率で抽出された医療機関等での購入価格などを調査いたしまして、これを薬価改定に反映させていくことを目的としているものでございます。
 調査期間は、令和5年度中の1か月分の取引分を対象としてございます。
 また、調査対象及び客体数でございますが、まず、販売サイド調査につきましては、医薬品卸売販売事業者の営業所等を対象に、一昨年に行いました通常改定時と同様でございますけれども、全数を対象とした調査を計画してございます。
 また、購入サイドの調査につきましては、病院、診療所、保険薬局につきまして、それぞれ20分の1、200分の1、60分の1の抽出率で抽出した調査を計画してございます。こちらも、一昨年の通常改定時と同様のものになります。
 また、調査事項でございますが、こちらも例年どおりでございますけれども、販売サイド調査につきましては、品目ごとの販売価格と販売数量、購入サイド調査につきましては、品目ごとの購入価格、購入数量、購入先の医薬品卸売販売事業者の情報としているところでございまして、価格につきましては、調査時点で妥結しているものとさせていただきたいと考えてございます。
 また、調査方法でございますが、こちらも例年どおりとなりますけれども、厚生労働省のほうから、直接調査票を配付して、回収するという形で実施したいと考えているところでございます。
 簡単でございますが、私からの御説明は、以上でございます。
○安川部会長
 ありがとうございました。
 今の御説明につきまして、御意見、御質問等ございましたら、お願いいたします。
 よろしいでしょうか。御意見、御質問等ないようですので、本件につきましては、薬価専門部会として了承するということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○安川部会長
 ありがとうございます。
 それでは、本件につきましては、薬価専門部会として了承されたものとして、私から総会に報告することとしたいと思います。
 本日の議題は、以上でございます。
 次回の日程につきましては、追って事務局より御連絡をいたします。
 それでは、本日の「薬価専門部会」は、これにて閉会といたします。どうもありがとうございました。
 

(了)

<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第1係

代表: 03-5253-1111(内線)3288

ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会薬価専門部会)> 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 第202回議事録(2023年6月21日)

ページの先頭へ戻る