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2022年7月20日 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 第187回議事録

○日時

令和4年7月20日(水)11:00~

 

○場所

オンライン開催

○出席者

中村洋部会長 秋山美紀部会長代理 小塩隆士委員 関ふ佐子委員
安藤伸樹委員 松本真人委員 佐保昌一委員 眞田享委員
城守国斗委員 江澤和彦委員 林正純委員 有澤賢二委員
赤名正臣専門委員 石牟禮武志専門委員 村井泰介専門委員
<事務局>
伊原保険局長 眞鍋医療課長 中田医療技術評価推進室長
荻原保険医療企画調査室長 安川薬剤管理官 宮原歯科医療管理官 他

○議題

○令和4年度医薬品価格調査(薬価調査)について
○薬剤費等の年次推移について

○議事

○中村部会長
ただいまより、第187回「中央社会保険医療協議会 薬価専門部会」を開催いたします。
なお、本日も新型コロナウイルス感染症対策の観点から、オンラインによる開催としております。また、今回も会議の公開については、前回に引き続き、試行的にユーチューブによるライブ配信で行うこととしております。
まず、本日の委員の出欠状況について御報告します。
本日は全員が御出席です。
次に、厚生労働省におきまして異動がございましたので、事務局より紹介をお願いいたします。
○眞鍋医療課長
事務局でございます。
6月28日付で事務局に交代がありましたので、御報告させていただきます。
保険局におきまして新しく着任いたしました、伊原保険局長でございます。
次に、日原大臣官房審議官(医療保険担当)でございます。
次に、森光大臣官房審議官(医療介護連携、データヘルス担当)でございます。
次に、森総務課長でございます。
次に、医療課保険医療企画調査室長の荻原ですが、他の公務により遅れてございます。
次に、安川医療課薬剤管理官でございます。
最後に、私、医療課長の眞鍋でございます。よろしくお願いいたします。
○中村部会長
ありがとうございました。
それでは、議事に入らせていただきます。
初めに「令和4年度医薬品価格調査(薬価調査)について」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をよろしくお願いいたします。
○安藤医薬産業振興・医療情報企画課長
医政局医薬産業振興・医療情報企画課長でございます。
それでは、お手元にございます資料薬-1「令和4年度医薬品価格調査について」を御覧いただければと思います。
1ページでございます。まず、これまでの経緯でございます。平成28年12月の「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」におきまして「現在2年に1回行われている薬価調査に加え、その間の年においても、大手事業者等を対象に調査を行い、価格乖離の大きな品目について薬価改定を行う」とされたところでございます。この決定に基づきまして、その後の中医協での御議論を踏まえまして、前回中間年であります令和2年度薬価調査は、販売サイドについては全ての医薬品卸から3分の2の抽出率で、購入サイド調査につきましては前年薬価調査の半分の規模で行ったところでございます。
本日、委員の皆様方にお諮りしたいことは2点ございまして、1点目が、令和5年度薬価中間年改定に向けた本年度の薬価調査の実施方法について、令和2年度の薬価調査と同様としてよろしいかどうか。2点目といたしましては、薬価調査を踏まえました薬価改定の具体的な内容については、まず薬価専門部会で御議論いただいた上で、総会に御報告することとしてはどうかという2点でございます。
2ページを御覧ください。令和4年度薬価調査の具体的な内容について御説明を申し上げます。調査趣旨でございますが、薬価収載されている全ての医薬品について、一定率で抽出された医薬品卸売販売業者等の販売価格及び一定率で抽出された医療機関等での購入価格等を調査するものでございます。調査期間につきましては、令和4年度中の1か月間が対象と記載されてございますが、こちらは例年どおりの本年の9月を想定しているところでございます。また、調査対象及び客体数でございますが、これは先ほど申し上げましたように令和2年度と同様と考えてございまして、販売サイドにつきましては医薬品卸の営業所等の全数から3分の2の抽出された客体、購入サイドにつきましては病院、診療所、保険薬局について令和3年度調査のそれぞれ半分の規模を対象といたしたいと考えているところでございます。
なお、昨年11月に報道が行われ、現在も公正取引委員会による調査が継続してございます、九州における国立病院機構の発注する医薬品の入札に関しまして談合の疑いがある事案がございましたけれども、こちらにつきましてはまだ調査結果が出ていないところではございまして、調査の信頼性確保の観点から、昨年の薬価調査と同様に、念のため調査対象から今回も除外することといたしたいと考えているところでございます。
最後に、今後の調査のスケジュールについてでございますが、仮に本日御了承が得られた場合には9月下旬めどで各調査客体に調査票を配付させていただきまして、対象となった事業所については10月下旬までに御提出いただく形で作業いただきたいと考えているところでございます。その後、いただいたデータの精査を行いまして、12月の初旬には本中医協で速報値を報告できるスケジュールを現段階では想定させていただいているところでございます。
資料の御説明は以上でございます。
○中村部会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明に関して御質問等がありましたらお願いいたします。
城守委員、お願いいたします。
○城守委員
ありがとうございます。
薬価改定に関してですが、事務局から論点については2点お示しをしていただいておりますが、1点目は薬価調査を令和2年度調査同様の期間、対象、客体、事項やその手法で行うという提案でございますので、これに対しては賛同いたしたいと思います。
2点目の薬価改定の具体的な内容についての検討の進め方につきましても、この提案でよろしいのではないかと思っておりますが、新型コロナウイルス感染症の急激な再拡大が現在起こっております。また、燃料費の高騰や物価高、製造管理、品質管理の不備等による医薬品の安定供給障害が依然として続いておりますことを考えますと、製薬業界や卸売販売業界からの丁寧なヒアリングを含めて幅広い観点から検討が必要であると考えておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。
私からは以上です。
○中村部会長
ありがとうございました。
有澤委員、よろしくお願いいたします。
○有澤委員
ありがとうございます。
令和4年度の薬価調査につきまして、御説明ありがとうございます。論点に示されている対応案については、おおむね了承しました。その中で、薬価改定の具体的な内容についての議論は今後ということですが、令和3年度に実施した中間年改定の影響が現場の薬局や医療機関、医薬品市場、製薬、メーカー、卸などにどのような影響を与えているかを把握しながら、どの範囲を対象とするのか、どのルールを適用するのかについて慎重な議論が必要と考えますので、必要な資料の準備とスケジューリングをお願いしたいと思います。
また、医薬品の供給不安は現在も続いているところであり、さらに一部の後発医薬品メーカーでは事業再生計画を立てるという報道もある状況です。薬価調査への影響も懸念しているところであります。市場実勢価格を適切に薬価に反映するという趣旨は理解いたしますが、短いサイクルでの薬価改定によって薬局などの資産価値は目減りしていくところです。これらについての配慮は必要と考えます。この辺りは現場の声を丁寧に拾えるような調査設計をお願いしたいと考えます。
また、今回の論点で示されておりますが、薬価調査は令和2年度薬価調査と同様の方法を用いることとしており、薬価調査の内容は通常改定とは異なる内容での調査実施となります。通常改定とは差別しているものであるという認識で議論を進めていくものと考えます。
最後に、重ねてではございますが、中間年改定は薬局経営などに非常に大きな影響を与えております。地域の医薬品供給体制の崩壊につながらないよう、丁寧かつ慎重な議論ができるよう準備をお願いできればと思います。
以上です。
○中村部会長
ありがとうございました。
佐保委員、よろしくお願いいたします。
○佐保委員
ありがとうございます。
本日は薬価調査の実施についてであり、論点について私からは特に異論はございません。その上で、今後の議論に際して3点ほどお願いしたいと思います。
1点目、薬価改定の改定率については大臣合意で決めていくものと承知しておりますが、薬価専門部会の議論が徒労とならないよう、今後の議論を進めていただきたいと思っております。
また、適正な薬価という観点では、薬の安全性を重視すべきであり、患者や被保険者に安心をもたらすための薬価改定をお願いしたいと思います。
3点目、審議スケジュールについて、前回2年前の改定議論の際も終盤のスケジュールがタイトになり、議論の進み具合にも影響があったと当時思いました。2年前の審議スケジュール状況などを踏まえて、早めに議論を行うよう、スケジュールの組立てをお願いしたいと思います。
以上です。
○中村部会長
ありがとうございました。
では、安藤委員、よろしくお願いいたします。
○安藤委員
ありがとうございます。
ただいま診療側の城守委員と有澤委員からお話がありましたが、薬価の現状といいますか、マーケットの現状は、例えばロシアのウクライナ侵攻により、燃料代が高騰するなど、様々な物価に影響している状況が現在ありますと。また、有澤委員からも中間年改定の影響はよく分からない、まだはっきりしていない、薬局の方たちも苦労しているという御意見もありました。そうであれば、今回の中間年改定の調査対象の客体数については、減らすのではなくて通常の年と同じような数にしたほうがいいのではないかと感じましたので、意見として述べさせていただきます。
以上です。
○中村部会長
ありがとうございました。
ほかは何かよろしいでしょうか。
松本委員、よろしくお願いいたします。
○松本委員
どうもありがとうございます。ソフトの調子が悪いものですから、手で挙げさせていただきました。
まず、論点に挙げていただいております調査の実施方法と議論の進め方については、前回同様のところで特段の異論はございません。その前提でお願いが2つございます。
1点目は、先ほど佐保委員からもありましたけれども、スケジュールの関係です。令和3年度改定の際には、11月に総論的な議論と業界ヒアリングを1回ずつ実施し、12月の第1週に調査が出てから具体的な論点に入っていく流れでしたけれども、調査結果を待っておりますと結構時間的にタイトになるということが前回の反省でなかったかと感じておりますので、もし調査結果が出る前に議論できることがあれば少しでも早めにスタートするなど、丁寧な運び方をお願いしたいと思います。
2点目は、中医協の外との関係についての要望です。今日、安藤課長がお見えになっておりますけれども、医薬品の安定供給のために医政局に新しい有識者検討会が設置され、そこで薬価制度についても論点になるのではないかと伺っております。医薬品の安定供給は非常に重要なテーマであり、様々な場で様々な角度から議論することは必要だということは理解しております。薬価制度についても議論そのものを否定するつもりはありませんけれども、最終的に中医協が判断するということは大前提として強く主張させていただきます。先ほどのスケジュールに関する要望とも少し関連しますが、有識者検討会議での動きあるいは検討の内容等にもし動きがあれば早めに中医協に御報告いただいて、この場での議論に反映ができるように工夫をいただきたいと思います。
以上です。
○中村部会長
ありがとうございました。
ほかに御意見等はございますでしょうか。
村井委員、よろしくお願いいたします。
○村井専門委員
ありがとうございます。
先ほど、今回実施するとすれば令和2年度と同じ方式でということでございましたが、医療現場、医薬品流通の現場は2年前とは大変今の事情が違っております。現在も7,000アイテム余りの商品がメーカーによる供給調整がかかっておりまして、我々医薬品卸もその在庫のやりくりに奔走している状況でございます。ぜひその辺の現場の状況に対して特段の御配慮をいただきますようお願い申し上げます。
○中村部会長
ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
では、ほかに御質問等がないようでしたら、本件に関わる御意見を承ったということで、この辺りで終わりとしたいと思います。
本日は論点以外につきましても多くのコメント等をいただいたと思っております。また、論点に関しましては、令和2年度の調査と同様にするというのが、基本的な本日の事務局からの提案です。安藤委員から少し客体を増やしてもいいのではないかという御意見をいただきましたが、総論としては令和2年度と同様ということで、本部会としては、この資料の論点に示された方針で本日の総会に報告させていただきたいと思っていますが、よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○中村部会長
ありがとうございます。では、そのようにさせていただきたいと思います。
次に「薬剤費等の年次推移について」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をよろしくお願いいたします。
○安川薬剤管理官
薬剤管理官でございます。
資料薬-2を御覧ください。薬剤費等の年次推移ということで、定例的な報告でございます。
資料でいうと1ページから薬剤費等の年次推移を書かせていただいておりますけれども、2ページでございます。令和元年度のデータにつきまして、国民医療費のデータが出たことに伴って、薬剤費、薬剤費比率等のデータを示しているところでございます。
報告は以上となります。
○中村部会長
ありがとうございました。
ただいまの説明について御意見、御質問等がありましたらよろしくお願いいたします。よろしいでしょうか。
御意見等もないようですので、この議題についてはこの辺りとしたいと思います。
本日の議題は以上になります。
次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
それでは、本日の薬価専門部会はこれにて閉会といたします。どうもありがとうございました。

(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第1係

代表: 03-5253-1111(内線)3288

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