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2023年3月7日 第2回標準的な健診・保健指導プログラム改訂に関するワーキング・グループ(議事録)

○日時:令和5年3月7日(火)10:00~12:00
○場所:TKP新橋カンファレンスセンター14階 ホール14E(オンライン開催)
  
厚生労働省健康局健康課小林補佐:
それでは、定刻となりましたので、ただ今より第2回第4期特定健診・特定保健指導の見直しに関する検討会、標準的な健診・保健指導プログラム改訂に関するワーキングを開催いたします。委員の皆さまにおかれましては、ご多忙の折、ご参加いただき、ありがとうございます。進行を務めさせていただきます健康局健康課の小林と申します。よろしくお願いいたします。
議事に入ります前に、本来であれば構成員の先生方のご紹介と事務局の紹介をさせていただくところでございますが、時間の関係上、座席表の配布をもって紹介に代えさせていただきます。本日の構成員の出欠状況ですが、尾崎構成員からは欠席とのご連絡を頂いております。中山構成員、津下構成員は途中より参加されます。健康課長の佐々木、栄養指導室長の清野は、公務のため途中退席とさせていただきます。また、本日は公益社団法人日本人間ドック学会の武藤理事に参考人としてご出席いただきます。保険局、高齢者医療課、労働基準局、安全衛生部労働衛生課産業保健支援室、医政局、歯科保健課はオンラインで参加しております。
まず初めに発言の仕方などを説明させていただきます。会議中ご発言の際は手を挙げるボタンをクリックし、主査の指名を受けてからマイクのミュートを解除し、ご発言をお願いいたします。ご発言終了後は再度マイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。また、議題に対してご賛同いただく際には、カメラに向かってうなずいていただくことで、いわゆる異議なしの旨を確認させていただきます。なお、本日は新型コロナウイルス感染防止対策のため、会場における傍聴は報道関係者のみとさせていただきますので、ご承知いただきたいと思います。
それでは、まず事務局を代表いたしまして、厚生労働省健康局健康課長の佐々木よりごあいさつ申し上げます。
 
厚生労働省健康局健康課佐々木課長:
おはようございます。厚生労働省健康課長の佐々木でございます。田原主査をはじめ構成員の皆さま方におかれましては、年度末の大変お忙しいところご参集たまわりまして、誠にありがとうございます。
さて、特定健診・特定保健指導の令和6年度からの第4期見直しに向けてっていうことですけれども、いよいよ大詰めとなってまいりました。特に具体的な施行準備をしていくということで、当ワーキンググループ、10月に立ち上がりまして、プログラム改訂ということで、作業班を併せてこれまで検討を鋭意進めていただいたとこでございます。これまでの回数を数えますと、定期健診作業班については3回、それから保健指導作業班については5回、合計8回ということでございまして、かなりタイトなスケジュールの中で作業が進んできたわけでございます。構成員の先生方の中には作業班にも関わっていらっしゃる方も多いと伺っておりまして、大変タイトなスケジュールの中、多大なるご尽力を頂きましたことを併せて御礼申し上げたいと存じます。
本日のワーキンググループを終えますと、必要な見直しをさせていただいた後、親会でございます見直し検討会のほうでご議論をいただきます。そして、来年度はいよいよ保険者による計画策定、そして関係機関による準備が進みます。そういうステージになってまいります。ちょうど報道なんかで特定健診受診率がコロナの影響で落ちた、そんな話もございます。
ただ、ご案内のとおり新型コロナにつきましては、5月8日以降の類型変更におけるいろんな準備を進めている最中でございまして、それ以降はほんとにしっかり健康づくり、健康の維持・増進を進めていくという気運は一気に高まるものと考えておりますし、そういった努力をわれわれ行政もしてまいりたいと考えているところでございます。どうかそういったことにも思いを致しながら、本日ワーキンググループで活発なご議論を頂けたらと思います。それでは、どうぞ今日はよろしくお願いします。
 
厚生労働省健康局健康課小林補佐:
次に資料の確認をお願いいたします。議事次第、座席表、資料1-1、1-2、1-3、資料2-1、2-2となっております。過不足等がありましたら、マイクもしくはコメントでお申し出ください。大丈夫でしょうか。会議冒頭の頭撮りはここまでとさせていただきます。それでは、以降の進行を座長にお願いいたします。
 
田原主査:
皆さん、こんにちは。静岡社会健康医学大学院大学の田原と申します。本日はお忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございました。それでは、早速ですけれども、議事に入ってまいります。議事次第をご覧ください。本日の議題は、一つ目が標準的な健診・保健指導プログラムの改定(案)について、二つ目がその他となっております。
では、事務局より議題1、標準的な健診・保健指導プログラムの改定(案)に関してご説明をお願いいただけますでしょうか。また、各作業班の説明の後に班長よりコメント等をお願いいただけたらと思います。それでは、まず最初に資料1-1で、佐藤専門官、お願いいたします。
 
厚生労働省健康局健康課保健指導室佐藤専門官:
事務局でございます。資料1-1「標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)(案)の主な変更点」をご用意ください。まず資料1で、冊子全体を通して変更となった点についてご説明し、その後資料1-2、1-3で各作業班における具体的な変更内容をお示しいたします。また、資料2-1、2-2につきましては、実際の記載内容の案でございますので、都度ご参照いただければと存じます。
では、資料1-1のほうをご覧いただければと思います。標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)(案)の主な変更点になります。2ページ目、よろしくお願いいたします。こちら、標準的なプログラム改訂に関するワーキンググループおよび作業班のスケジュールになっております。第1回の標準的なプログラム改訂ワーキングは10月20日に開催されまして、その後保健指導作業班が全5回、健診作業班が全3回作業班で議論を行いました。このたび両班で議論をした内容につきまして、標準的なプログラムと併せた形で3月7日の標準的なプログラム改訂に関するワーキンググループ第2回のほうで報告させていただきます。その後、こちらのワーキングで報告させていただいた内容につきまして、省内外の協議を経まして、次は3月29日の第4期特定健診・特定保健指導の見直しに関する検討会におきまして報告させていただくというのが、こちら標準的なプログラムに関する現在までの流れおよび今後の流れになっております。
続きまして、資料3ページ目をご覧いただければと思います。こちらから標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)(案)の主な変更点について、各編ごとにご説明させていただきます。上段が各編での主な変更点に関する内容を記載しております。続きまして、下側が新旧対照表のような形になっておりますが、右側が平成30年度版の目次、左側が令和6年度版(案)の目次というふうになっております。令和6年度版の目次では、赤い文字で示されている所は章の構成を変更した箇所になります。そして、青文字で記載させていただいてる箇所につきましては、変更点の主な記載箇所になっております。
第1編「標準的な健診・保健指導プログラムの考え方」におきましては第3章の3-1「事業のマネジメントを担う者に求められる能力」の中にICTを管理する能力を追加させていただいております。さらに第3章の3-2「健診・保健指導実施者に求められる能力」の中にICTを活用する能力を今回新たに追加させていただきました。
続きまして、4ページ目をご覧いただければと思います。第2編は健診パートになっております。健診パートでは検討会、ワーキングにおける指摘事項に加えまして、記載内容が現状に即していないものや新たな科学的知見が示されたものについて改訂を行っており、厚労科研の研究班と協力して作業を進めております。
主な変更点としてはこちらに示しております四つになります。一つ目が食事の影響が大きい中性脂肪の基準値に随時採血時の値を追加することになりましたので、それに伴う階層化基準等に係る記載の変更が行われております。また、受診勧奨判定値を超えるレベルの場合、直ちに服薬等の治療が開始されるという誤解を防ぐための注釈等を追加するとともに、フィードバック文例集の活用がより一層進むように構成等分かりやすさの観点も踏まえて改訂を実施しております。3点目。喫煙・飲酒・保健指導に関する質問項目、それから回答選択肢の修正に伴う記載事項の改訂を行っております。4点目。健診受診者と医療関係者への情報提供を目的とした、健診受診者が医療機関を受診する際等に持参・活用できる文書の案のほうを追加させていただいております。
5ページ目が第2編の平成30年度版現行プログラムの目次と令和6年度版(案)の目次になります。ただ今ご説明させていただいた主な変更箇所が青字で示されております。
ページ進みまして、6ページをご覧いただければと思います。6ページ目は第3編保健指導パートになります。第3編保健指導パートも主に5つの変更点がございます。一つ目が一般的な保健指導に関する内容と特定保健指導に関する内容を整理して章の構成を変更しております。こちら、下の新旧対照表をご覧いただけると分かりやすいかと思うのですが、赤字で示しております令和6年度版(案)の部分です。こちらが章の構成が変更されまして、一般的な保健指導に関する内容と特定保健指導に関する内容を、整理させていただいております。
それから、主な変更点の2点目になります。ICTを活用した保健指導とその留意事項という項目を新しく第3章の中に追加しております。それから3点目。アウトカム評価の導入に伴う全体的な記載事項の修正を行っております。続きまして4点目が現行版、平成30年度版の3-3と3-4の部分。「情報提供・保健指導の実施内容」と「望ましい保健指導」という部分に、今まで特定保健指導に関する内容が分離して書かれておりましたので、これらの記述内容の整理・統合しまして、令和6年度版(案)では3-7「特定保健指導における情報提供・保健指導の実施内容」という形で統合をさせていただいております。最後に第3編「保健指導」の別添1から4については、冊子内の記載から冊子内にリンク先のURLを記載する方式に変更させていただいております。
続きまして7ページ目に移りまして、第4編についてご説明させていただきます。第4編は体制・基盤整備、総合評価に関して記載されております。こちらの主な変更点は人材育成体制の整備に健診実施機関、保健指導実施機関の役割を追加しております。続きまして第2章「最新の知見を反映した健診・保健指導の見直しのための体制整備」の中に新しく保険者の役割、それから保険者中央団体の役割を追加させていただいております。また、第3章の中に入っております様式集につきまして、冊子内の記載から冊子内にリンク先のURLを記載する方式に変更しております。
続きまして、標準プログラムに掲載されております健診・保健指導の研修ガイドラインがございますが、こちらも改訂をしておりますので、主な変更点についてお知らせいたします。職務・経験別の受講者ニーズに対応した研修の業務遂行能力チェックリスト、それから具体的なプログラムの研修プログラム例の中にICTの活用に関する内容のほうを追加させていただいております。
こちら、資料1-1のご説明は以上になります。全体を通してプログラムの主な変更点についてご説明させていただきました。以上になります。
 
厚生労働省健康局健康課山本補佐:
では、続きまして資料1-2「健診作業班における主な変更点」をご用意ください。こちらの資料の説明のほうさせていただきます。まず、2ページ目になります。健診作業班においては第4期特定健診・特定保健指導の見直しに関する検討会の取りまとめに基づきまして、標準的プログラムの改訂作業のほうを実施いたしました。質問項目につきましては、喫煙・飲酒・保健指導に関する質問項目・回答選択肢の修正に伴って記載事項のほうを変更、改訂しております。
では、次のページ参ります。「標準的な質問票の解説と留意事項」を中山先生の厚生労働科学研究班のほうで改訂していただきまして、健診作業班で検討いたしました。こちらにお示ししていますように、選択肢、目的、解説、エビデンス、聞き取りポイント、声かけの例、留意事項、対応方法といった観点で整理をいたしました。より現場で使いやすくなったと考えております。
では、次のページ参ります。健診項目につきましてですが、中性脂肪の保健指導判定値および階層化に用いる標準的な数値基準に随時採血時の値を追加したことに伴って記載事項のほうを改訂いたしております。こちらにお示ししたとおり、空腹時中性脂肪(やむを得ない場合には随時中性脂肪、空腹時以外に採血を行う場合は食直後を除く)によって脂質検査を行うことを可とする。これまでの血糖検査と同様に採血をしてくださいといったような趣旨でございます。また、注釈により、分かりやすいように以下のような文章も加えてございます。特定健康診査においては、空腹時中性脂肪は絶食10時間以上、随時中性脂肪は食事開始から3.5時間以上、絶食10時間未満に採血が実施されたものとするといった形でございます。
では、次のページに参ります。フィードバック文例集を岡村先生の厚生労働科学研究班で最新の科学的知見やガイドライン等を踏まえて改訂していただきました。また、そちらを健診作業班で検討させていただいております。学会等との調整も科研班のほうで行っていただいております。下にお示ししているとおり、随時中性脂肪が入ることに伴う変更点等も反映しております。
では、次に参ります。受診勧奨判定値について、でございます。こちらにお示ししたようなページ、見開きのページを作成しております。上の受診勧奨判定値の下に赤字でこちらのほうを見ていただければと思います。判定値を超えるレベルの場合、再検査や生活習慣改善指導等を含め、医療機関での管理が必要な場合があるといった形で、判定値を超えるレベルの場合、直ちに服薬等の治療が開始されるという誤解を防ぐような注釈となっております。
また、ページの一番下に注釈を付けておりますが、受診勧奨判定値を超えるレベルの場合、健診受診者本人に健診結果を通知する等対応の際にはフィードバック文例集を参照・活用くださいといった形で、フィードバック文例集の活用がより一層進むように記載のほうを変更しております。また、こちらのページを見開きのページにしまして、右側にフィードバック文例集から表を取り出して記載しております。そのままフィードバック文例集により詳しいことが書いてございますので、参照していただくようにといった形で導いております。また、随時中性脂肪が加わりましたので、そちらのほうの記載変更、また等号・不等号の記号挿入、HDLコレステロールの受診勧奨判定値をなくすとの変更を行っております。
では、次のページへ参ります。健診受診者と医療関係者間の情報共有が円滑に進むことを支援するために、健診受診者が医療機関の受診や産業医との面接指導等に際して持参できる文章の案を作成しております。こちらのように、下の図のように紙を付けておりますので、ご持参いただくような想定の案です。こちらの用紙を皆さまで変更していただいて、使いやすいように使っていただければといった形でございます。こちらを使うことによって受診者ご本人さまもより自分がどこに該当するのかということが分かりやすいですし、また、それを持っていかれた際に、医療機関のほうもより分かりやすいといった形の文章でございます。
では、その次のページ参ります。参考となりますが、中山先生の科研班、岡村先生の科研班を記載させていただいております。こちらの資料に関しては以上でございます。
作業班の後に健診作業班の班長の先生、また保健指導の作業班の班長の先生、両先生からコメントを頂きたいと考えております。では、健診作業班の班長平田先生からコメントを頂ければと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。
 
健診作業班平田班長:
ありがとうございます。健診作業班班長の平田あやです。3回にわたり、健診作業班では非常にボリュームのある資料を丁寧にご検討いただきました。ご参画いただいた先生方に心より感謝申し上げます。
今回の改訂作業では第4期特定健診・特定保健指導見直しに関する検討会の取りまとめや各ワーキングでのご議論を踏まえ、今後6年間使用されることを見据えて、現状に即してないものや、新たに科学的知見が示されたもの等についても検討の上、改訂を加えております。また、取りまとめに基づいた改訂につきましても、現場でより使いやすくというコンセプトの下、どのような表現が分かりやすく、またより理解が進むのかなどを検討し、改訂作業を行っております。第4期に向けて特定健診・特定保健指導を実施する際の基本的な考え方を分かりやすくお示しできたのではないかと考えております。以上になります。
 
厚生労働省健康局健康課保健指導室佐藤専門官:
続きまして、保健指導作業班の報告のほうに入らせていただきます。資料1-3「保健指導作業班における主な変更点」をご用意ください。2ページ目になりますが、こちら、第1回のプログラム改訂ワーキングでお示しさせていただいた資料になりますが、保健指導作業班においては、こちらで示しました三つの点についてプログラムに反映させていただくことをお話しさせていただいたと思います。一つ目がアウトカム評価の導入。そして、二つ目がICTを活用した特定保健指導の推進。そして、三つ目が質向上のための取り組みになっております。今回保健指導作業班での改訂内容につきまして、この3点についてどのような変更を行ったかについてご説明させていただきます。
資料3ページ目をご覧ください。アウトカム評価の導入に関する主な変更点になります。まず、基本的考え方につきまして、第3編の第1章の部分から、アウトカムにつながるよう効果的な保健指導を行うことについて今回追記させていただいております。また、第3章の部分では、対象者本人が身体状況を理解し、生活習慣の改善の必要性を認識し、行動目標を自らが設定し、実行できるよう個人の行動変容を促すものとすることも追記しております。
また、実施方法につきましては、初回面接の早期実施の重要性について第3編第2章および第3章に追記をしております。また、積極的支援における支援ポイント達成支援の例の図を新しく作成しております。こちら、ページめくりまして、4ページ目をご覧いただければと思います。こちらの資料は積極的支援における支援ポイント達成の例ということで、保健指導作業班にて四つのパターンを作成させていただきました。代表的な四つのパターンを想定して作成しております。
まず、パターンAが今回アウトカム評価が導入されたということで、腹囲2cm以上、かつ体重2kg以上減を目標として設定して、それが達成されたことによってアウトカム評価で180ポイントに達成した例について提示させていただいております。それから、こちら、資料2-1から2-2では、261ページから264ページの部分にそれぞれのパターンA、B、C、Dについて記載がございますので、そちらも並行してご確認いただけるとありがたいかと思います。
パターンBですけれども、こちらはパターンAと同様、腹囲2cm以上、かつ体重2kg以上を減らすという目標を立てていたけれども、評価の時点ではその目標達成には至らず、その後目標を修正して行動変容の目標を達成することによって、アウトカム評価と継続的支援のプロセス評価とを合わせて180ポイントに到達したという例を作成いたしました。
また、パターンCですけれども、こちらについては当初から行動変容の目標達成を目標に設定して、生活習慣改善への計画を立案し、目標どおり行動変容の達成がなされて、アウトカム評価と継続支援のプロセス評価と合わせて180ポイントに到達した例というものを作りました。そして、最後のパターンDが追加支援を含めた継続的支援のプロセス評価により180ポイントに到達した例ということで、全てプロセス評価のみで180ポイントに到達したパターンというのを作成いたしました。
今回は資料にはパターンAとパターンC、この二つのパターンを提示させていただいておりますが、積極的支援における支援ポイント達成の例の中には、そのパターンの概要、どんな目標を立てて、どういうふうに達成されていったのかの概要について記載をさせていただくとともに、支援の種類、支援の軸、そして支援形態、そして各支援の内容につきまして簡単に説明させていただくとともに、それがどういうプロセスを経て達成されていったのかというイメージを、ある程度の時系列をもって図示させていただいております。
3ページ目をまたご確認いただければと思いますが、保健指導の内容につきましては、留意点の中に今回新たに継続的な取り組みについてという項目を新規に作成しております。こちら、腹囲2cm、かつ体重2kg以上減による血圧、血糖、脂質への効果には個人差がありますし、アウトカム評価が導入されたことによりまして、継続した取り組みが必要になるということもありまして、新しく項目を追加させていただいております。それから、保健指導の内容についての変更点ですが、行動変容に関する評価者の判断を支援するための具体例である特定保健指導において目標設定および評価を行うための行動変容の例の表を新規に作成しております。
資料5ページ目をご覧いただければと思います。資料2のページ数で言いますと、281ページになります。特定保健指導において目標設定および評価を行うための行動変容の例ですが、こちらは、厚労科研の中山班の成果物をベースに厚労省のほうで作成させていただいた表になります。特定保健指導における行動変容の目標の例を示すという形で前文を書かせていただいており、これらの例を用いる等して、対象者が2カ月間行動変容を継続することにより、腹囲1cm以上、かつ体重1kg以上の減少と同程度の効果が期待されるよう目標を設定する必要がある。なお、目標設定に当たっては初回面接において「標準的な質問票」、それから「動機付け支援、積極的支援に必要な詳細な質問項目」などを活用し、対象者の生活習慣をアセスメントした上で対象者にとって実践可能であり、かつ保健指導実施者によって評価可能なものとすることが重要である。その他目標設定やその評価に当たっての留意点を「特定健診・特定保健指導の円滑な実施に向けた手引き」の2-5「積極的支援」に示しているところ、参照されたいということで前文を作らせていただいております。
そして、下の表が行動変容の例になっており、アウトカム評価のポイントと合わせて、食習慣、運動習慣、喫煙習慣、休養習慣、その他生活習慣の5つについて、それぞれの目標例を作成しております。食習慣に関しましては総エネルギー摂取量を減らすような例ということで一つグループを作成し、もう一つが脂質の多い食品や血中LDLコレステロールの上昇に関連する食品を減らすというグループ、二つのグループで目標をより具体的に立てやすいような形で支援できるようにしています。
また、運動習慣につきましては、運動・生活活動の時間を増やすための例、それからもう一つのグループが運動・生活活動の強度を上げる、または強度の高い活動に置き換えるといった強度を意識した例と二つのグループを作成しております。ちなみにこちらの表の下には、参考として腹囲1cm(脂肪1kg)を減らすには約7,000kcal減らすことが必要であるといった旨も記載させていただいております。
資料3ページ目に戻っていただければと思いますが、これらがアウトカム評価の導入に関する主な変更点の保健指導に関する内容になります。その他第4期の見直しポイントに合わせた修正を行っております。例えば積極的支援の支援ポイントにアウトカム評価に関する内容を追加させていただくとともに、留意点に新しくアウトカム支援の支援ポイントに関する内容を作成しております。また、第4期の見直しを踏まえて、特定保健指導支援計画および実施報告書の例も新しくさせていただいております。
続きまして、資料、少し飛びまして、6ページ目をご覧いただければと思います。こちら、ICTを活用した特定保健指導の推進に関するプログラム例の今回の主な変更点についてお示しいたしております。まず、健診保健指導の基本的な考え方の中にもICTに関する表記を追加させていただいております。また、事業のマネジメントを担う者に求められる能力としてICTを管理する能力として、遠隔面接等の実施に必要な環境・体制を整備して実施状況を評価し、改善する能力といったものを新規に追加しております。また、医療情報システムの安全管理に関するガイドライン、そちらを参照することも追記しております。
また、健診・保健指導実施者に求められる能力としまして、今回新しくICTを活用する能力というのを追加いたしました。こちらの能力は対象者のICT環境に合わせた保健指導を実施するためにICTを活用したり、効果的・効率的にICTを活用した保健指導を実施・評価する能力としておりますが、これを新しく追加しております。また、第3編第3章の中にICTを活用した保健指導としての留意事項というページを新規に作成しております。こちらのページでは、遠隔面接には保健指導の留意点に関する項目を一つ、それからアプリケーション等を用いた効果的な特定保健指導の工夫についてもう一つ、二つの点について主に記載をさせていただいております。また、ICTを活用した特定保健指導を推進するに当たって評価も大事になりますので、保健指導においてアプリケーション等を活用した場合、当該アプリケーション等を評価できるよう情報収集する必要性について追記をさせていただいております。
7ページ目、資料をお願いいたします。3点目の質向上のための取り組みに関する主な変更点についてご説明させていただきます。人材育成体制の整備の中に健診実施機関、それから保健指導実施機関の役割を新規に追加しております。内容としては、保健指導の質の担保に努めること、より効果的な保健指導となるようデータ収集や分析を行うように努めることを記載しております。また、第4編第2章のほうでは、保険者の役割を新規に追加しております。こちらの中には課題の優先順位を考慮して健診・保健指導プログラムを効果的、効率的に実施していくこと、そのために事業評価を行い、常に事業を改善できる体制が求められているということを記載しております。
同じく第4編第2章の中では保険者中央団体の役割も新しく追加しております。こちらは各保険者がデータを活用しながら健診・保健指導プログラムを効果的、効率的に実施していくための支援・研修を行うことが重要であるといった旨を記載させていただいております。また、質向上のための取り組みの中では健診・保健指導の研修ガイドラインのプログラムも大きく変更しましたので、ご説明させていただきます。
まず一つがICTがさまざまな生活活動に浸透して、保健指導の中でもICTが推進されているということで、そもそもICTの推進に関する研修内容を盛り込む必要があるのだという内容を文章の中に追加させていただいております。また、保健指導のスキル評価票の中に、保健指導においてICTを活用できるといった項目も追加しております。また、業務遂行能力のチェックリストがあるのですが、保健指導実施者の初任者、中級以上、そしてリーダー的立場にある専門職といった人たちのICTを活用した保健指導に関する項目を追加するとともに、事務職を含めた保健指導事業の運営責任者についてもICTを活用した保健指導に関する項目を追加させていただいております。さらに、保健指導実施者の初任者と経験者の研修プログラムの例が掲載されているのですが、そちらについてもICTの活用に関する例を追加いたしました。
最後資料8ページ目ですが、その他の変更点についてお示ししています。動機付け支援、それから積極的支援に必要な詳細な質問項目につきましては行動変容の目標を立てる際に、対象者の生活習慣のアセスメントに活用することが可能と考えておりますので、それを見据えた修正を行っております。また、地域・職域連携推進ガイドラインが策定されておりますので、そちらへの参照の追加とそのガイドラインの中から地域・職域連携の意義に関する図を参考資料として追加させていただいております。
最後に特定保健指導の対象とならない非肥満の脳・心血管疾患危険因子保有者に対する生活習慣の改善指導がありますが、こちらについては関連する各種ガイドラインの更新を踏まえまして記載内容を修正させていただいております。
私からの説明は以上になります。では、保健指導作業班の班長であります杉田先生からコメントを頂きたいと思います。杉田先生、よろしくお願いいたします。
 
保健指導作業班杉田班長:
保健指導作業班班長の杉田由加里です。5回にわたる保健指導作業班にご参画いただいた先生方に、この場をお借りしてあらためて感謝申し上げます。今回の改訂作業では保健指導実施者にとってより活用しやすい標準的な健診・保健指導プログラムになることを目指し、例えば第3編第3章の保健指導の実施に関する部分では記述内容を一般的な保健指導に関する内容と特定保健指導に関する内容とを整理して見直しております。今回のアウトカム評価の導入によって成果が重視されるようになるものの、対象者のアセスメントを行い、行動目標を設定し、セルフケア能力を高める関わりを実施するという保健指導実施者がこれまで行ってきた保健指導プロセスの本質は変わらないものと考えています。
また、第4期から減量に資する生活習慣の改善のための行動変容が強化されることになりましたが、生活習慣病に移行しないことを目的として、食習慣、運動習慣、喫煙習慣等について行動目標を設定してきたこれまでの保健指導のアプローチについても変化することはないと考えています。その一方でアウトカム評価を特定保健指導・実施のポイントとして考えるということによって短期的な成果に着目することが懸念されます。短期的な成果だけを目指した行動目標ではなく、長期的で継続可能な行動目標を捉える視点を持つことがこれまで以上に重要になると考えています。さらにウエスト2cm以上、かつ体重2kg以上の減少や生活習慣の行動変容を達成した後の継続的な取り組みを支援することが保健指導実施者にとってこれまで以上により重要になったとも考えています。今回の見直しの趣旨が適切に周知され、そして実施されるよう関係機関間の連携はこれまで以上に重要と考えております。以上になります。
 
田原主査:
ご説明いただきまして、ありがとうございました。ただ今保健指導、健診、二つの作業班からご説明を頂きましたので、この点につきましてご意見、コメント等を承りたいと思います。前回の10月のワーキンググループで頂きましたご意見はおおむね反映できたのではないかというふうに思っておりますけれども、至らない点などありましたら、積極的にご指摘いただけたらと思います。当初の予定では11時20分ぐらいから意見交換を予定していたんですけれども、厚労省のほうで適切かつコンパクトにご説明いただきましたので、意見交換の時間を十分取ることができました。積極的にご発言をお願いいたします。いかがでしょうか。
津下先生、お願いします。
 
津下委員:
ありがとうございます。両方の作業班で丁寧にご議論いただいて、標準的なプログラムのブラッシュアップがなされたことに本当に心より敬意を表したいというふうに感じています。その中で幾つか気付いた点についてご指摘させていただきます。
まず、27ページになるのか、まず総論的なところなんですけれども、健康行動に関する手法や理論を保健指導に適用する能力というのは非常に重要でありますが、コーチングというようなそういうプラスの行動変容を促すというのもあるんですけど、保健指導者がともすれば陥りやすいスティグマについても触れておいたほうがいいのではないかというふうに感じていますが、いかがでしょうか。例えば保健指導対象者、なかなか肥満が是正できなかったりとか、繰り返したりということで保健指導者自身が偏見とか、レッテル貼りをすると行動変容が起きにくい要因にもなってしまうのではないかと思いますので、留意事項としてそれが入ったほうがいいのかなというふうに思いました。
2点目なんですけれども、今回大きな保健指導としてはアウトカム評価ということで、それをいかに正確に判断するかと、評価にかなりエネルギーといいますか、そしてそれが実施、終了ということに評価されるということになりますので、この辺り保健指導者も非常に気を使うところだと思いますし、保険者も配慮しているところだと思います。その点で281ページにありますように、行動変容について具体例が示されたというのは参考になることだろうと思いますので、具体的な記述をしていくことが必要なんですけれど。
それに関連して、例えば233ページに目標設定に利用できる健康行動の実施状況の把握というところと281ページを比較した時に、233ページはどちらかというと入れないようにしていると、食べないようにしているっていうことで、ようにしているっていうことと、食べてないということは違うと思うんです。ここのところで行動を「ようにしている」という表現をそのままですと、その気持ちはあるけど、実際には伴ってないという方もそれは◯になってしまうということになるんで、私としては281ページのように事実を把握したほうがいいのではないかというふうに感じるんですけれど。また、同じ標準的なプログラムの中でアセスメントと評価の表現が違っているということで、現場で混乱が来るのではないかというふうに感じています。それ、2点目です。
それから、あと、ICTについては随所に盛り込まれてはいるのですけれど、ICTを使った具体例まではあまり示されてなかったので、これは今後の課題なのかというふうにも思いました。また、今後ICTを活用した事例を踏まえたより具体的な記述が必要になってくるのかなというふうに感じました。
それから、健診については特定健診の実施方法について書かれているんですけど、保健指導は特定保健指導以外の保健指導がメインで、特定保健指導はその一部ですというような建て付けが少し分かりにくいかもしれないというのと、一方で保険局の作ってる手引きのほうでは標準的なプログラムを参照することとなっていて。そうなりますと、お互いに参照し合うんですけど、どこを参照したらいいのか、特定保健指導で必須なところはどこで、こうあるべきとか、理想的な話はこうだっていうところのめりはりとかそういうものが、もう少し分かりやすくポイントが示されるといいのかなと。保健指導のほうを全部読んでいくとなかなか大変になるので、特定保健指導だけのところを読めばそれでいいのか、もしくはもう少しそこのほうに特定保健指導として他のとこに書いてあることが必要な部分を盛り込まなくてもいいのか、その辺り、若干気になったところというふうに思います。手引きとの整合性を取るということも求められるというふうに思っております。
気付いた点としてはそんなことを感じました。以上です。
 
田原主査:
ありがとうございました。それでは、大きく四つご指摘を頂いたと思いますので、一つずついきたいと思います。まず最初、スティグマの件ですが、これは第1章の総論の所、27ページに書かれていると思います。この点につきましては、厚労省のほうではどちらが担当されてますでしょうか。こちらは第1章の総論のところですよね。
 
厚生労働省健康局健康課保健指導室五十嵐室長:
ありがとうございます。事務局でございます。今、津下先生からご指摘いただきました保健指導実施者が保健指導を行う際にスティグマに留意してというところのご発言かと思います。こちらにつきましては、どのような形で記載できるかということにつきまして検討させていただきます。
 
田原主査:
ありがとうございます。それから2点目、233ページでしたか、「ようにしている」ということと、それから281ページの具体例では「ようにしている」ではなくて、行動を聞いているということでした。ところが、233ページの文については前回の改訂の時に岡村先生のほうから資料を頂いたものだと思います。何か保健指導の時に話のきっかけになるようなところ、ポイントを探る上でいろいろな行動変容につながることを聞き出そうと、そのための資料として良いのではないかということでご提供いただいたと記憶しています。ですので、本人の行動を把握するだけではなくて、あるいは意識を把握するということが大事なので、「ようにしている」という表現になっているのかというふうに私は思いました。
一方281ページの例2のところは、これは「ようにしている」ではなくて、そういった意識ではなくて、具体的な行動を目標にしたほうがいいということなので、減塩をするとか、しないとかといったような断定的な表現にしているというふうに思っておりますが、この点につきまして、岡村先生、補足はありますでしょうか。
 
岡村委員:
基本的に田原先生が言われたとおりだと思います。使う時に実際に混乱がないようにするっていうことの書き分けは必要だと思いますけれども、あくまでも実際のところは事実を評価するということになるので、使い分けができるかどうかだけが混乱ないようにするっていうことが重要だろうというふうに思います。以上です。
 
田原主査:
ありがとうございます。先ほどの233ページの表というのは事務局のほうで共有していただけますか。実際のページ数とファイルのページ数が違いますので、くっていかないといけないんですが。そうです。こちらが「ようにしている」というのは先ほど申しました岡村先生から前回提供いただいた資料でありまして、このような本人の意識なんかを測って、それで保健指導の時の取っ掛かりにしようという目標で使われているものであります。ですので、今、岡村先生にコメント頂きましたように、これの使い方を間違えないということが大事だと思いますので、上の但し書きの文章があると思います。表の上の文章があると思いますが、ここを少し見直させていただいて、もし使い方に間違い、誤解が出るような表現がありましたらそこを修正させていただくというふうにして対応したいというふうに思いました。事務局のほう、よろしいでしょうか。追加でご発言ありますか。
 
厚生労働省健康局健康課保健指導室五十嵐室長:
特にございません。ありがとうございます。
 
田原主査:
次に、頂いた三つ目のご指摘はICTに関して具体的な例があったほうがいいんじゃないかということですけれども、ICTに関して、これは事務局のほうでずいぶん付け加えていただきました。いかがでしょうか。これは佐藤専門官のご担当かと思いますけども。
 
厚生労働省健康局健康課保健指導室佐藤専門官:
保健指導室の佐藤です。今のICTの具体例に関する内容についてご説明させていただきます。プログラムの資料2-2をご覧いただければと思いますが、ページ数で言いますと237ページをご覧いただければと思います。ご指摘いただいたように、確かに細かい具体例については少し不足してる部分あるかと思いますので、今後の科研等、色々な成果を活用して補足していけるといいかと思いますが、現時点で過去の科研で、例えば平成30年から令和2年度の春山先生のほうで実施していただきました「循環器疾患・糖尿病等生活習慣病を予防するための情報通信技術を活用した保健指導プログラム及びその実践のための手引きの作成と検証」といったものについて一部そこからの引用等もさせていただいておりますし、こちらを参照することによって、より具体的な例について触れることも可能かというふうに思っております。まだ参照という形にはしておらず、引用という形ですけれども、場合によってはこの手引きを見られるようにする等、より保健指導実施者が具体的にイメージしやすいような形の修正を考えていきたいと思います。ご指摘いただき、ありがとうございました。
 
田原主査:
ありがとうございました。それから、四つ目のご指摘は保健指導のいわゆる総論的なところと、特定保健指導に特化した内容の記載が分かりにくいんじゃないかということかというふうに私は思いました。これは前回の改訂の時からご指摘が続いていた点で、今回もそこに留意して提示の構成であるとか、章立てとかを変えて、なるべく保健指導総論の話のところと特定保健指導に特化した話のところが切り分けて書けるようにしたつもりでありますが、その点につきまして事務局のほうから補足等説明ありますでしょうか。
 
厚生労働省健康局健康課保健指導室五十嵐室長:
ありがとうございます。ご指摘のとおり、保険局で作成している手引きには、特定保健指導の仕組みとして必要な事項について記載されてます。こちらの標準的なプログラムはいわゆる保健指導の技術的な部分に特化した形で記載をさせていただいているという整理をしております。先ほど田原先生からもお話ありましたとおり、今回あえて1章を特定保健指導というところに特化して記載していますが、全体の一般的な保健指導をしっかり学習していただきながら、特定保健指導のほうに焦点を当てていくということができるような流れを今回つくらせていただきました。
具体的な手引きの記載との整合性を踏まえて記載をしているところですが、手引きのどこの部分を参照してるのかというところについて少し分かりにくいというご指摘かと思いますが、それについては少し整理をさせていただければというふうに思います。ありがとうございます。
 
田原主査:
ありがとうございます。それでは、保健指導の作業班の杉田先生、今の4点につきまして、スティグマの件、それから目標設定の具体例の件、ICTの件、それから保健指導の記載の件につきまして何かコメントありますでしょうか。
 
杉田班長:
町田構成員が手を挙げていただいてるけど、私からでよろしいでしょうか。
 
田原主査:
今の津下先生の質問について、私や事務局の説明について先生から補足いただくことありますか。
 
杉田班長:
分かりました。津下先生から頂いた4点で、特に4番目の点なんですけれども、例えば特定保健指導のピンポイントで、標準プログラムをこの部分だけ参照すればいいというよりも、先ほど室長がおっしゃったように、全般的なことというか、一般的な保健指導というような表現してるんですけど、そちらのほうを分かった上で特定保健指導はここに留意するみたいな、全般を分かった上でトップに特化したところを理解して、保健指導実施者には実践していっていただきたいっていう、そういう位置付けで捉えております。ということを付け加えさせていただきたいと思いました。以上となります。
 
田原主査:
ありがとうございます。津下先生、このような形で改訂を行ってきた次第でありますけれども、今の話を聞いていただいて、追加で質問、あるいはコメント等ありますでしょうか。
 
津下委員:
ありがとうございます。手引きに標準的なプログラムを参照してって言われると、全部かなとか、どこかなっていうのが分かりにくいというか、全部読まなきゃいけないのかなっていうのが、まずは担当者と思いましたので、その辺り中心的なところはここっていうのが分かるようにしたほうがいいっていうことでご配慮いただいてると思います。
それで、例えば第3編の「保健指導の基本的な考え方」とかどこかに、まずは保健指導の基盤について標準的なプログラムを押さえていただいた上で特定保健指導に特化したことについては3-7を確認の上、3-7は常に特定保健指導実施中に参照すべき事柄であるとか、何かその辺の第3編保健指導全体からそのものが保健指導だというイントロ部分の説明がもしあると分かりやすいのかなというふうに思いますし、3-7のところでも、ここだけ読めばいいじゃなくて、全体を把握した上で、このhow toの部分はここで見てくださいみたいな、その辺の3-7だけ見ればいいのかどうなのかっていう位置付けを明記していただいたほうがいいのかなっていうふうには思いました。
他の点については了承しましたけど。先ほどの糸口にする話とその辺の説明ももう一言加えていただいて、「ようにしている」っていうのは糸口、聞きやすいためにそういうことで、事実「やってますか」って言われるとなかなか答えにくいから、そういう心がけしてますかみたいな話は導入としては入りやすいとは思いますので、使い分けについて若干の補足説明をしていただければいいのかなっていうふうに感じました。ありがとうございます。
 
田原主査:
ありがとうございます。そうしましたら、先ほどの「ようにしている」の件は、おっしゃっていただいたように、少し補足説明を加えて使いやすいようにしていきますということにさせていただこうと思います。それから、保健指導の3-7のところ、今、事務局のほうで目次は共有できますか。それの一番上の目次のところです。もう少し下です。もうちょっと下です。そのところです。ここの3-7のところをいわゆるhow toものということにして、ここに何が書いてあるのか、どういう時にここを見たらいいのかということがこの冊子を見る人が迷わないようにきちんと書いたほうがよろしいというご指摘だったと思います。この点につきましては、もう一度第3章を少し大きく見直して付け加えられるように、私や事務局のほうで検討させていただくということにしていただければと思います。ありがとうございました。
それでは、順に手を挙げていただいております町田先生、お願いします。先生、ミュートになったままで。切れました。大丈夫です。
 
町田委員:
ありがとうございます。協会けんぽの町田です。私から3点ございます。まず1点目、質問になりますけど、ちょっと確認させていただきたいことです。今回の目標設定や評価を行うというところで定性的ではなく、定量的な行動変容の具体例が示されておりまして、この点は客観的な判断ができて、今回の見直しの肝となるというところで特定保健指導に関わる関係者の共通認識とするようにしなければならないというふうに考えたところです。
具体的な数値目標の設定に当たりましては、2カ月間継続することにより、腹囲1cm以上、かつ体重1kg以上の減少と同程度の効果が認められるものでなければならないというふうにされておりますけれども、単独ではなくて幾つかの組み合わせによって当該の要件を満たすような数値目標を設定する場合も考えられますけれども、全ての項目の要件が満たされなければポイントが付与されないという理解でよろしいのか、1点質問というか、確認をさせていただきたい点になります。
それから、あと2点目、3点目は、若干、すみません、ワーキングの議論の内容から少し外れて、今後ということになると恐縮ですけれども、2点目が今回の制度改正につきましては変更点が大きく、アウトカム指標の導入というのを十分に理解した上で議論に取り組む必要があるというふうに考えておりますけれども、こういった制度改正に関する説明会などを開催する予定がございますでしょうか。また、第4期からアウトカム指標が評価される仕組みとなりますけれども、特定保健指導の質の向上に向けた研修について国のほうで開催する予定があるか、併せてお聞きできればと思います。
最後3点目です。アウトカム指標が今回導入されますけれども、保険者として効果検証を確実に実施していきたいと考えておりますけれども、国のほうでも効果的な保健指導についてしっかり検証を行っていただきまして、そういった中で効果的、効率的な取り組みの横展開については適宜情報共有をお願いできればと思います。
以上の3点でございます。
 
田原主査:
ありがとうございました。それでは、また一つずつ進めていきたいと思います。まず数値目標に関して組み合わせを取る場合に、全ての要件を満たさないとポイントにならないのか、こういうご指摘、ご質問だったと思います。この件に関しましては、技術的なことですので、事務局のほうでお答えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 
厚生労働省健康局健康課女性推進室田邉室長:
事務局でございます。先生、1点確認させていただきたいのですけども、おっしゃっていたのは、例えば食事とかでカロリー制限とか、他に塩分とか何個か目標を立てたうちのどれかは達成できたけれども、全部できてはいない場合に、例えば食事の行動変容のアウトカムの20ポイントは取れますかっていう、そういう、先生、ご質問という意図でよろしいでしょうか。
 
町田委員:
はい、おっしゃるとおりです。
 
厚生労働省健康局健康課女性推進室田邉室長:
それはまさにケース・バイ・ケースだと思っていて、例えばですけど、例えば塩分制限できました。他方、カロリーができなかった。その結果体重は実はちょっと増えていましたとなった場合に、これは、食事の行動変容ができているかというと、多分駄目だと思います。ですが、何個かできてなくても、例えば体重がちょっと減っていますとかであればOKだと思いますので、そこはその方の設定する目標とケース・バイ・ケースで、あとは現場の方の専門性を生かしたご判断ということになるかと思います。画一的にこの場合はOK、この場合は駄目というとこまでは、多分この中で示すのは難しいと思いますので、その辺は総合的にご判断いただくっていうことになるかと思いますが、先生、そのような回答でよろしいでしょうか。
 
町田委員:
ありがとうございます。本来はというところなんですけれども、今、ケース・バイ・ケースっていうお話ではありましたけれど、この制度は特定健診・特定保健指導のメタボの該当者とかいうのを減らしていくというハイリスクアプローチというところを考えますと、単独ではなくて、幾つかの組み合わせで痩せるということを満たすような目標を設定した場合は、トータルとして腹囲1cm、体重1kg以上の減量と同程度が見込めるというふうに考えて設定をしていますので、本来は全部満たした上でポイントが付与されるというふうにすべきではないかというふうに考えたところです。逆に今のお話のようにケース・バイ・ケースというふうに若干の曖昧さがあって、判断が難しいのではないかというふうに感じたところもございました。
 
厚生労働省健康局健康課女性推進室田邉室長:
先生、ありがとうございます。とはいいつつも、やはりモチベーションっていう部分もありますので、なるべくわれわれとしては、ポイントは取っていただいたほうがいいかと、特に制度のスタートという意味では考えておりますので、その辺りではあまりに厳しく1cm、1kgを満たしていなかったら駄目ということではなく、その方が行動変容を起こして前向きな行動を取るというところがある程度分かれば次年度につながるという部分で、その3カ月で終わりではありませんので、その後もずっと行動変容していただければ、継続行動、健康増進につながりますので、その辺りはなるべく前向きに捉えていければと思っているので、その辺りは今後でご相談させてください。ありがとうございます。
 
田原主査:
ありがとうございます。それでは、二つ目になります。説明会、あるいは講習会といったものは開催する予定はありますかというご質問ですが、いかがですか。こちらも事務局のほう担当だと思います。
 
厚生労働省健康局健康課保健指導室五十嵐室長:
二つ目と三つ目についてです。質の向上の観点で研修、人材育成についてコメントを頂きましたが、国としては、国立保健医療科学院で、研修を実施してございます。こちらもしっかりと第4期を見据えて来年度から研修を実施していく予定になっております。
また、説明会につきまして、恐らく制度のお話になりますので、これは保険局でしっかりと説明をしていくということになろうかと思います。ありがとうございます。
 
厚生労働省健康局健康課女性推進室田邊室長:
追加で、学会等で呼んでいただきましたら、説明させていただいております。武藤先生にもドック学会に呼んでいただきまして、説明させていただいております。機会見つけて、周知は事務局としても努めていこうと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 
田原主査:
ありがとうございます。横山先生、追加でご発言ありますか。今の件に関しまして。
 
横山委員:
科学院の横山です。科学院で5月末に研修会行いますが、ただ、限られた期間ですのでどこまでできるかというのがちょっとあるんですが、来年度の今回の研修では少し長めに第4期の説明時間を取りたいと思いますが。ただ、それで十分かと言われると、全ての都道府県から参加してくるわけではないということもございますので、その辺を周知するためには他の機関も含めて何らかの工夫が必要かというふうには思います。
 
田原主査:
ありがとうございます。あと、もう一つ効果検証、あるいは好事例集というお話がありました。特に2cm、2kgに関してはこれから全国一斉に、皆さん、手探りで始めるということになりますので、何が良かったか、悪かったのかという情報共有、あるいはどうしたらうまくいったのかという効果検証っていうのは非常に重要になってくるのではないかと思います。
私がいます静岡でも、好事例集の共有をする会というのは非常に地域の方に、市町の方に好評でありまして、たくさんの方に参加していただいております。そのような機会をぜひ、つくっていきたいと思いますけれども、事務局のほうで何かご発言はありますでしょうか。
 
厚生労働省健康局健康課保健指導室五十嵐室長:
ありがとうございます。健診保健指導の制度全体の評価というところに係るかと思いますので、所管課の保険局と相談して進めさせていただきたいと思っております。また、事例はまさに皆さま方の現場にございますので、現場のほうでもしっかりと事例を集めていただくという取り組みをしていただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
 
田原主査:
ありがとうございました。町田先生、今のような流れだそうですが、よろしいでしょうか。
 
町田委員:
ありがとうございました。
 
田原主査:
ありがとうございます。それでは、続きまして、岡村先生、よろしくお願いします。
 
岡村委員:
一つは先ほど町田構成員が言われたことになるんですが、行動変容のところを、やっぱりどのぐらいかっていうのはケース・バイ・ケースなのは確かで、あんまりがちがちに書いたら身動き取れなくなるのは十分理解できるんですが、モデルプランか何か研修会で示すとかしておかないと、多分一番取りやすいところに流れるという動きが恐らく発生する可能性があるかと思うんで、何らかの例示は示しておいたほうがいいかというのがありまして。これはそういう私の意見でございます。
それからもう一つ、先ほどあったスティグマの件なんですが、これ、非常にハイリスクアプローチとスティグマっていうのが割と近縁で、要するに健康増進とか、ポピュレーションアプローチの場合はいいんですけど、そもそもメタボってレッテル貼って呼んでるという時点で、ある程度そもそも矛盾してるところが若干なきにしもあらずで。そういう状況があるっていうことを多分保健指導をする人とかが十分、保険者とかが理解してるっていうことが大事になってきますので。どちらかといえば、人材育成とか、教育のところにちゃんと入れていくようなところにしていくのか。やってる側が分かってるかどうかというのが大事で、多分指導に来られる方まで入れてしまったら大混乱しそうな気がしますのでってところがあるので、どこに入れるかは少し慎重に考えたほうがいいってことで、理念としては大事だと思いますけれども。というのが意見でございます。以上です。
 
田原主査:
ありがとうございました。まず一つは行動変容の評価についてモデルプランをというご指摘でありました。確認になりますが、今日の資料の1-3の4ページにパターンが四つ示してありますけれども、先生のおっしゃるのはこれではなくて、もう少し違う形で示したようなほうがよろしいというご意見でしたでしょうか。
 
岡村委員:
そうですね。行動変容のところではこことこのぐらいを見ましたぐらいというような、何かサンプルがあれば、皆さん、それ見て動くんだと思うんですけど、そうじゃないと、一番ポイント取りやすいというか、達成しやすいほうに動くんじゃないかというちょっと危惧を持ってるだけです。
 
田原主査:
分かりました。この点に関しまして、事務局のほうでコメントなどありますでしょうか。あるいは保健指導作業班の班長の杉田先生、ありましたら、よろしくお願いします。
 
保健指導作業班杉田班長:
杉田ですが、事務局のほうからまずありますか。私のほうからまずでよろしいですか。分かりました。まず、今回初めて示した180ポイントを達成していくパターンっていうことで示されているかと思うんですが、その中で作業班の中で体重や腹囲だっていうのは明確だと思うんですけれども、プロセス評価の中に該当する行動変容のところをどうやってポイントに考えていくかっていうところで質問が出て、確認するっていう作業があったんですけれども。そもそも評価する団体で全然目標に書かれていなかった行動が新たにできるように、やるようになったっていうところは、やはりそれをポイントとして考えるのはいかがなものかっていうことで。最初にしっかり目標として掲げたことが評価時にその行動ができるようになっているかで評価しようっていうふうにしたんです。っていうことは逆にいうと、もともと保健指導の考え方になるんですけれども、やはり最初の目標設定の段階で対象者の方と保健指導の支援者がしっかりアセスメントして、的確な達成目標を明確だと思うので、行動変容ができる行動目標をしっかり立てるっていうことが大事になってくるんじゃないかとは思います、っていう議論があったということを報告させていただきます。
 
田原主査:
ありがとうございます。事務局のほうで追加はありますか。
 
厚生労働省健康局健康課保健指導室五十嵐室長:
ありがとうございます。先ほど田原先生からご発言ありました資料の1-3の4ページに記載している具体的なパターンについては、一部を掲載させていただいておりますけれども、このような形でパターンがありますということはお見せをしております。
今のご指摘はこれにさらに行動目標の具体を例示で出して評価できるように、イメージをつける必要があるのではないかというようなご指摘かというふうに思いましたので、この中でというよりも、周知していく中で分かりやすくご説明できるような工夫ができればというふうには考えております。ありがとうございます。
 
田原主査:
ありがとうございます。恐らく禁煙が達成しにくいけれども、例えばですけれども、食習慣を達成しやすいということがあると、みんな食習慣ばっかりでポイント稼いじゃって、本来は禁煙させなきゃいけないのに、そっちに関する力がそぎ落とされてしまうんじゃないかというようなご指摘かと僕は思ったんですが、岡村先生、それでもよろしいですか。
 
岡村委員:
そのとおりです。だから、最初にできそうなやつだけを本人と話して、そこだけぱっぱとやっていれば、最小限に考えると自分でも考えることができてしまうので、そうなって大丈夫かなっていうのが若干気になっただけなんで。いずれにしても、周知の段階でこういうものですって示していただければ。ここに入れると今度はがちがちになってしまうのでっていう両方が恐らくあって、事務局も悩んでおられるところかと思って聞いておりました。以上。
 
田原主査:
ありがとうございます。私も現場の声としてやりやすい人に、やりやすいところからいっちゃうよねというようなことは聞いていますので、恐らくポイント取れそうなところ、どんどん積み重なっていって、本来はやらなきゃいけないところでも後回しになってしまい、取りあえず目標達成したから良しとしましょうというようなことに、制度の悪用とは言いませんが、使われてしまう可能性はあるかなということは思っていました。この点に関してはどこか追加をするか、岡村先生がご指摘いただいたようにモデルパターンを書くか、何か対策を考えたほうがよいかというふうに思いました。
あともう一つ、スティグマの件は指導者養成のところにということですが、今、目次を見てみますと、第3編の4章のところか、人材育成体制の整備がありますが、この辺りにやる側としてはスティグマを理解して気を付けましょうといったようなところを書くスペースといいますか、適切な場所はありますでしょうか。
 
厚生労働省健康局健康課保健指導室佐藤専門官:
事務局でございます。今、ご指摘いただいた第4編を含めて第3編にするのかとか、また適切な場所を考えて検討してお示しできるようにしたいと思います。ありがとうございます。
 
田原主査:
よろしくお願いいたします。ありがとうございました。それでは、順に津下先生、お願いいたします。
 
津下委員:
ありがとうございます。スティグマについては、ほんとに保健指導実施者が留意すべき点ということで取り上げていただくっていうことには賛成です。また一方では、本人も自分自身の自信がなくなってしまっていて前向きになれないというような状況、そういう心理的な状況もあるかと思うので、その辺についても配慮しながら少しでもできることを見つけていくというような、今回行動変容っていうことで、できることを一つ、二つと見つけていくっていうのも支援につながればというふうに思っています。そういうことで意思が弱い、いつもできないのではなくて、1個できたことが見つかるような保健指導につながる、そういうことが評価されるといいかなというふうに思います。スティグマについてはそうなんですけど。
あと、アウトカム評価で、例えば食生活改善しました、運動もやってますというふうに改善しているんだけど、体重が2kg増えちゃったというような場合、事実としてどうなのっていうのが出てくると思うので、現場では例えば禁煙したら体重増えたっていうことはあって、それでも禁煙したことの価値大きいよねっていうことで行動変容ありっていうふうに捉えるっていうのはいいんですけれども、そういうふうに現場で判断に困る事例とか、体重が2kg増えちゃって、食生活、運動改善してるけどっていうのはちょっと合わないよねっていった時にどういうふうにアプローチしたらいいんだろうかっていうようなことについて、また具体的な事例も含めてできるだけ標準化していくということが必要なのかなというふうに感じました。そういう事例とか、例示を示していくというようなことで評価のばらつきを減らしていくということがありました。
一方で保健指導の担当する機関からは、例えば自己申告だったら、適当に効果が出たように言ってしまうことがあるんじゃないかとか、体重や腹囲の自己申告も当てになるのかというような声が聞こえております。そういう点で、今回積極的支援の終了についてはそういう自己評価でOKというふうにしていますけれども、制度としてこの方法がいいかどうかの検証を、やはり次の年度の健診データ、モデル実施でも行いましたように、それを検証しながらこの方法についての妥当性を検証していくっていうようなところが記載されているといいのかなというふうに、3カ月の評価だけじゃなくて、1年後の結果も国としてはちゃんと見ていきますみたいな、その辺の分析をしながらこの制度がうまく運用できているかどうかを評価するといったニュアンスのところが評価の中に入ってくるといいのかなというふうに感じていますが、いかがでしょうか。
 
田原主査:
ありがとうございました。まず、ご指摘いただいた1点目は評価のばらつき具合。体重が2kg減って、ウエストも2cm減りましたというふうにはばらつかないし、例えば1kg、1cm減って、行動変容が幾つかあって、それでポイント到達しましたっていう時にも恐らくばらつかないんですけれども、頑張ったんだけど太っちゃったとか、そういう判断が難しい例において評価がばらつくんじゃないかと、その時にどういう対応をするのかというご指摘だったと思うんですけど、ばらつかないようにするためにはやはり事例集みたいなやつをきちんと出して、このプログラムよりもう少し具体的なものを作ってお示しするのがいいのかと僕は思ったんですけれども。杉田先生、あるいは事務局のほうでご意見ありましたら、いかがでしょうか。あるいは他の先生でもいいので、積極的にご意見ありましたら、ご発言をお願いします。
 
保健指導作業班杉田班長:
杉田です。事務局のほうから発言いただけるとありがたいかなと思うんですけど。私が勝手に私の考えを述べるのはいかがなものかと考えての事務局のほうに振っていることに。
 
厚生労働省健康局健康課女性推進室田邉室長:
事務局でございます。まさにポイントが取れるかどうかっていうところは、実は保険局さんとも連携しながら決めていくというか、制度という部分ではご相談しながらになりますので、その辺りはしっかりと連携してやっていかせていただこうと思います。われわれだけでは、少し足が出る分もございますので、そこの問題意識は分かりましたので、しっかりと連携して決めていこうと思います。
 
田原主査:
ありがとうございます。先ほどの岡村先生のご指摘とも重なるところがあると思うんですけれども、この制度をきちんと使ってアウトカムを正しく評価をするためにどうしたらいいのか、特に難しい事例はどうしたらいいのか。あるいは制度を悪用とは言いませんけれども、うまいこと、都合のいいように解釈して、きちんと評価が出ていないのに、ポイントだけ加算されているようなことがないようにするにはどうしたらいいのか、そういったところの落とし穴にならないようなものを、資料を作るというか、提示するというか、そういった作業が必要なのかというふうに私は拝聴しましたので。今の時点では、その資料はありませんので、今後の課題ということで預からせていただくということにしたいと思います。ありがとうございます。
では、次、林先生、よろしくお願いします。
 
林委員:
ありがとうございます。私からは大きく3点になります。一つ目の件は先ほど津下先生からご指摘がありましたスティグマの件なんですけれども、健診作業班のほうでもその点について検討させていただいて。先ほど事務局からご報告がなかったんですけれども、19ページをご確認いただければと思います。プログラムの19ページを出していただけますでしょうか。もうちょっと先ですかね。下のほう。ページ番号で。こちらです。
フィードバックの最後のパラグラフの中で、もうちょっと下に下げていただいて、「その際、個人によっては」というところからの3行ほどなんですけれども、ここにはそういった対象者に対する先入観や偏見を持たないことなどの適切な対応が求められるという記述がございます。ですので、こういった点をまた別のパートでも書いていただくっていう形でご検討いただければと思います。ありがとうございます。
2点目なんですけれども、資料の2-2のほうにありました257ページで、先ほど杉田先生からも、保健指導作業班のほうでご議論なされた経緯をお聞かせいただいたんですけれども。257ページ、目標の評価に関する記述で、こちらでは事前に立てた目標のみを評価の対象とするということで、下線の「事前に」というところが強調されております。先ほどケース・バイ・ケースで出た目標の幾つかが全て達成できなくても、幾つかできた場合にはなるべくポイントを付与するような形でという事務局からのご説明がありましたが、事前にというところだけは、もし揺るがないようでしたら、そこの辺りが矛盾するかと思います。
その理由としましては、私が以前特定保健指導を受けられた方々に行った研究の中でも、やはり事前に立てた目標以外に、その期間自分なりに工夫された方っていう人たちが非常に減量に成功されていたというような共通点が見いだされました。ですので、この辺りの事前にっていうところの時期、継続支援の中での目標の見直しとかその点も含めてご検討いただければと思います。
3点目なんですけれども、またページ戻りまして28ページ。資料2-1のほうです。ページ番号28ページをお願いいたします。ここの複数のページにまたがりまして、保健指導者に求められる力、能力が大きく9つの観点で書かれてるんですが、6点目と、あと、少し戻りまして、アセスメントのところです。3点目でしょうか。この2点について、できれば補足をしていただきたいということがございます。今回アウトカム評価をするということで、目標の設定の重要性、そして行動変容が達成されたかというところの評価、その重要性があるかと思いますので。現在の記述を見ますと、評価の観点が特に書かれていないかと思いましたので、事前のアセスメントと、評価の際のアセスメントをする力みたいなところが加筆されるといいかと思います。
変わって、先ほどの28ページの支援するところになりますけれども、ここでいわゆる体重2kgに、腹囲2cmとか、1kg、1cmというようなアウトカムを達成するためには、やはりエネルギー収支を上げるというようなところが求められるかとは思いますけれども、そういったことが前提にあるのであれば、目標設定においても、今の、現在の記述では「対象者にとって改善しやすい生活習慣の具体的な内容と」というような形であるんですが、やはり結果が出る目標設定っていうことを支援者がきちんと検討できるっていうところが求められるかと思いますので、その辺りが具体的に記載されていると、もちろん対象者にとっては無理のない目標であっても、やはり結果を伴うような目標につながっているということが一つのポイントというところでも関連すると思いますので、その辺り加筆いただければと思います。以上です。
 
田原主査:
ご指摘いただき、ありがとうございました。スティグマの件は情報共有ありがとうございます。19ページに書かれているということで共有をしていただきました。19ページの文章を健診作業班でもんで作っていただいたということですので、この文章をひな型に、他のところで適宜引用させていただく、あるいはまたそのまま書き加えさせていただくということにしたいと思います。
それから、ポイントの加算ですけれども、事前に指定した評価項目でないとポイントにしてはいけないんじゃないかと、257ページに書かれているということでありましたけれども、この点につきまして、制度的な部分ですので、事務局のほうからお答えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 
厚生労働省健康局健康課保健指導室五十嵐室長:
事務局でございます。現在の制度設計といたしましては、いわゆる評価がぶれないようにするためにということで、事前にしっかりと対象者と合意を経て立てた目標に対してポイント達成という整理になっておりますので、基本的にはその考え方を踏襲した整理でプログラムにも記載をさせていただいているところでございます。
 
田原主査:
分かりました。そうしますと、あくまで事前にというところが大事であるということですね。林先生、その点についてよろしいですか。
 
林委員:
ありがとうございます。そうしますと、対象者の方に目標設定を行う際に、そういったポイントとの関連っていうところをしっかり説明する必要もあるかと思いますので、その辺りもご検討いただければと思います。ありがとうございます。
 
田原主査:
ありがとうございます。それから、三つ目にご提案いただいたのは28ページの3と6。3はアセスメントでした。6は見落としてしまいましたが、そこにアウトカム評価のことについてもう少しきちんと書き加えたほうがいんじゃないかというご指摘でありました。この点につきまして、もし可能でしたら、林先生のほうから具体的な例のようなものを出していただいて、それを事務局と、あと、私のほうでもんで加筆をさせていただくようなことで対応できるかと思ったんですが。先生、ご意見、いかがでしょうか。
 
林委員:
貴重な機会頂き、ありがとうございます。もしすでに保健指導班のほうでそのパートについてご議論がなされていましたら、意見を共有いただければと思います。
 
田原主査:
分かりました。ありがとうございます。今の点につきまして、班長の杉田先生、いかがですか。
 
保健指導作業班杉田班長:
ありがとうございます。林先生、ありがとうございます。保健指導作業班のほうでは、研修のほうのパートも検討したので、そちらのほうに保健指導実施者の能力リストみたいなのが入っておりますので、そちらとの整合性も必要かと思いますので、できましたら、事務局、あと、先生方と一緒に私も含めて検討させていただければと思います。以上となります。
 
田原主査:
ありがとうございます。それでは、小山先生、いかがでしょうか。
 
小山委員:ありがとうございます。お声、届いてますでしょうか。
 
田原主査:大丈夫です。
 
小山委員:
私、記憶違いでしたら、大変申し訳ないんですけれども、先ほどの林先生がおっしゃっていた事前に立てた目標というところで、私も疑問に思っておりまして、手引きのほうに、中間評価のところに目標変更を記載できるような事項があったかと思われるんですが、今回それらはできなくなってしまうということなのでしょうか。確認も兼ねてなんですけれども。例えば初期に計画したけど、やはりハードル高そうだとか、あとは運動が途中でできなくなったような時のことを想定してなのか、途中で目標変更可能だった記憶があるんですけれども、いかがでしょうか。
 
田原主査:
ありがとうございます。こちらも制度的なことですので、事務局のほうに確認したいと思います。いかがでしょうか。
 
厚生労働省健康局健康課保健指導室佐藤専門官:
事務局でございます。今、ご質問いただいた中間評価での行動変容の目標達成については、例えばページ、冊子のほうでご紹介させていただきますと、行動変容の4パターンのところをご覧いただければと思いますが、パターンBです。こちらは262ページにありますけれども、こちらはいわゆる2cm、2kgを目指していって、行動変容の目標も2cm、2kgと設定していたと思いますが、それがもともと予定していた評価の段階で2cm、2kgを達成していなかった。
そのため、実績評価ではなく、中間評価としまして、ここで新しく行動変容の目標を、この方の場合は運動習慣の目標を立てました。ここで中間評価から2カ月以降たったところで、運動習慣についても改善が確認できたので、こちらのポイントが取れているとなりますので、こちらが先生からご質問いただいた事項になるのかというふうに思います。
よって、事前にというものは必ずしも初回面接というわけではなく、中間評価も含めてきちんと面談等を通して立てていったものに関しては初回面接ではなくとも、評価達成のポイントになりますということで、今回パターンBで示させていただいております。こちらで齟齬ないでしょうか。
 
小山委員:
ありません。ありがとうございます。そこの部分の解釈が同じだったことで安心いたしました。ありがとうございます。
 
田原主査:
ありがとうございます。事前にというのは、あくまでも前に立てていた目標で、指導が終わった時にこれができたからっていうので、後付けでそれをポイントに加算してはいけないということだろうというふうに思いました。
それでは、他にご意見等ある方。よろしいでしょうか。事務局のほうで画面の共有を止めていただけますか。ありがとうございます。ご意見ありましたら、挙手をお願いします。ありませんか。杉田先生、班長でいらっしゃいますので、今までの議論で踏まえて、先生のほうから何か付け加えたいこととかありますでしょうか。
 
保健指導作業班杉田班長:
ありがとうございます。杉田です。冒頭の概要について、私のほうからコメントを述べさせていただいたんですけれども、保健指導に関してはこれまでと基本となる考え方がほんとに一緒だと思うんですけども、やはりアウトカム評価にフォーカスしたことでだいぶ現場は混乱するっていいますか、それがこれまでのやり方の中に解け込ませる時にだいぶやはり混乱が生じるんじゃないかと思うので、こちら発出する側としてはその混乱をできるだけやはり最小限にしなければいけないと思いますので、さらにもうちょっと表記の仕方等工夫するとか、頂いたご意見を基に、現場から見たらどうなのかっていう視点でいま一度標準プログラムを見直す必要があるのかなっていうふうに、今、思ってるところになります。以上になります。
 
田原主査:
ありがとうございます。確かに新しい制度になりますので、現場の方はずいぶん戸惑うこともあると思いますので、先ほど挙がりました事例集のようなもの、もっと具体的にこうしたらいいんじゃないかというようなものが出せるといいのかなというふうに、私も思いました。
健診作業班の平田先生、いかがですか。
 
健診作業班平田班長:
ありがとうございます。私たちの班では、見直しの検討会で取りまとめいただいた随時の中性脂肪の中央判定値の追加以外には大きな変更点はございませんでしたので、先ほども申し上げましたとおり、現状に即した内容のアップデートというところで、細かい表現についてはかなり詳細見直して、より分かりやすい文章になっているかと思います。また、今回新しい概念としてナッジ理論をプログラムの中で提示させていただき、現場での取り組みが広まるような形で入れさせていただきました。私からは以上です。
 
田原主査:
ありがとうございます。他に構成員の先生でご質問、あるいはコメントなどありますでしょうか。ありがとうございます。小竹先生、お願いします。
 
小竹委員:
ありがとうございます。保険者としまして、今回やっぱり大きい改正で、先生方皆さん、おっしゃってますけれども、どうしても制度改正で現場をどうやって回すかというところが一番になってくるので、手法に多分走りがちになるのかなと思います。
作業班で参加していても、やっぱり不明確な部分、パートの取り方とかっていうのもあるので、とにかく丁寧で、十分な説明が多分これから1年かけてしていただくことがまず一つかなというのと、あとは保健指導の作業班として入らせていただいたところでは、やっぱり先ほど、皆さん、ほんとおっしゃってますけども、保健指導の本質のところは変わらないというところで、継続性だったり、結果だけを求めないというところもプログラムのところでは大事っていうところを伝えていかなきゃいけないんだろうというのはすごく感じております。意図が適切に伝わるというところを、一番最初のところでも、プログラムの意図というところは記載していただくといいと思いました。以上です。
 
田原主査:
ありがとうございます。ご指摘の点、まさにそのとおりかと思います。新しい制度が誤解なく伝わるように、これから1年間かけて皆さんに周知、あるいは広報のレクチャーをしていくということが大事じゃないかと。ここに関しては皆さんのご意見じゃないかというふうに思います。
小竹先生、何か具体的にこうしたらいいとかいうアイデアはお持ちですか。
 
小竹委員:
意図が伝わるというところは、説明会が保険局と健康局という所でそれぞれだと思うので、それこそコラボで一緒に説明会がとにかく必要なんだろうというところと、あとはこれに関しての現場での指導の効果の検証ももちろんするんですが、国としても、先ほど現場のほうでもっていうお話もあったんですが、このやり方というか、制度改正によっての効果っていうところをぜひ検証して、またフィードバックしていただくと、現場としてもやりがいにもつながるのかと思います。
 
田原主査:
ありがとうございます。今後どのような形で説明会をなされていくのかはまだ事務局のほうでも決められてないのかなというふうには思いますが、ご指摘がありましたように、保険局と健康局のほうで足並みをそろえて説明会を開催していただくとよろしいかと思いましたが、事務局のほうで何かコメントはありますか。
 
厚生労働省健康局健康課保健指導室五十嵐室長:
ありがとうございます。保険局と連携してしっかり進めさせていただければと思います。ほんとに貴重なご意見たくさん頂きまして、ありがとうございました。
 
田原主査:
ありがとうございました。他にはいかがでしょうか。町田先生、お願いします。
 
町田委員:
ありがとうございます。議論の途中でも岡村先生からもご意見があった、少しパターンのような例示というお話があって、あまり詳細まで書いてしまうとがちがちになってやりにくいというようなところも議論の中であったかと思うんですけれども、やはり行動目標、行動変容を立てるところに関して、ある程度少し参考値となるような、こうやってやったら、1cm、1kgとするためには何kcalぐらいが必要だという、あと、これを何gぐらい減らすのかとか、何個ぐらいにするのかというような少し参考値のような例示が必要ではないかと思ったところです。ある程度、ほんとに個人ごとまちまちであるということは承知しているんですけれども、指導者の主観によってあまりにも具体的に、ばらばらにというような格差が生じないようなことが必要かと思いましたので、検討いただければと思います。以上です。
 
田原主査:
ありがとうございました。例えば1週間に何分間、どれぐらいの強度で歩いたら、半年で1kgぐらい減りますみたいなそういった目安があると、指導が統一化するのではないかといったご意見だったかと思います。そのようないいケースがあるのかは今のところ、今すぐに、僕、答えられないんですけれども、過去の情報なんかを探してみて、もし提供できるものがありましたら提供して、皆さんと共有したいというふうに思います。ありがとうございます。
他にはいかがでしょうか。津下先生、お願いします。
 
津下委員:
何度もすみません。2点あります。一つはこのプログラムが出た後に、例えばアクティブガイドの改正があったりとか、まだここの段階では反映できてないけれど、令和6年度、また「健康日本21(第3次)」も、アクションプランが作られるのが今後っていうことになると思うので、そういう状況も踏まえながら、特定保健指導とかで短期的に保健指導者が関わるだけではなく、継続的にその効果が維持できる健康な環境づくりとかそういうことがその中でもうたわれていくと思うので、できるだけ先取りして、しっかりと反映してほしいということと。
それから、後ろのほうの地域・職域の連携による効果とか、組織体制とか、それぞれの特性に合わせた方法。また、地域・職域が連携して、健康な環境づくりをして、いったん保健指導受けて2cm、2kg減量できた人がその効果を持続できるような環境づくりという環境とか、皆さんが一緒に取り組むような雰囲気づくりということが必要だというふうに思います。意見として、地域・職域連携とか、あと、中小企業とか、なかなか保健指導の実施率がまだ低い所をどう上げていくのかということが課題だと思いますので。保険局の会議だと、保健指導実施率をどう上げるかっていう観点がかなり焦点になると思うんですけれども、このプログラムの中にはやっぱり保健指導を広く受けていただいて、実施率を上げていきたいニュアンスがどこかで記載されているといいのかなというふうに感じたところでございます。
以上です。2点。一つは今後出てくることのブラッシュアップということと、1点はこの効果が持続する環境づくりとかそういうことにつなげていくというようなことについての加筆が可能かどうかということでございます。
 
田原主査:
ありがとうございます。今後出てくる、例えばアクティブガイド「健康日本21」の第3次というものに対して、先生のご意見は連携していくべきだというご意見でしょうか。
 
津下委員:
そうですね。そちらのほうはアクティブガイドでいうと、慢性疾患のある人に対する運動のアクティブガイドとかそういうのも出るというふうに伺っておりますので、そういうものの活用というのが進んでいくといいのではないかというふうに思いますので。出せる範囲で新しい情報をブラッシュアップしていけるといいのかなというふうに思いますが。
 
田原主査:
ありがとうございます。そうしますと、このプログラムの中でもそういった情報をうまく参照しなさいであるとか、利用しましょう、みたいな、そういったことを新しいものが出るたびにきちんと追加していく、アップデートしていくということですね。ぜひまとめてやっていきたいというふうに思います。
それから環境づくりと実施率を高めましょうということに関しても、いずれも大事なことであろうと思います。この点につきましては、今、プログラムの全体像がすぐに把握できないのですが、事務局のほうでどこか書き込める欄はありますでしょうか。
 
厚生労働省健康局健康課保健指導室五十嵐室長:
ありがとうございます。実施率の向上が分かるような内容というようなご指摘かと思います。今回特定保健指導の項目を設けておりますので、基本的に技術的な事項を書かせてはいただいているものではありますが、これだけ第4期に向けてということで長くやってきておるわけですので、その辺りもしっかりと手引きと併せてこちらのほうにも見えるような形で表現していくというご指摘かと思いますので、検討のほうさせていただければと思います。
 
田原主査:
ありがとうございます。私のほうでももう一度資料見直して、どこか書き込めるというか、書くべきところを見つけて、そちらに追記するようにさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
では、武藤先生、お手が挙がっています。よろしくお願いします。
 
武藤参考人:
参考人の武藤です。ちょっと意見させていただきます。説明会は先ほど来お話がありましたけれど、われわれ学会では6月に早速保険局、それから健康局、あとはシステム改修もかなり大掛かりになるかと思いますので、少し説明会を開催したいと思ってます。オンデマンド配信なども活用して、当日見れない方とかにも見れるような形にして開催したいと思ってます。協会けんぽの方にもお願いして、いろんな方面から説明会を開催する予定にしております。
あと、それから行動変容のポイントにつきましては、多分実際の保健指導機関になりますと、恐らくかなりUB(行動目標)が設定されて、ポイントを取りにいく可能性が高いかな。それは受診者は、医療者さんとも話をすると、やっぱりこれぐらいだったらできそうだみたいな形になって、これだったら成果として見やすいってこともありますので、かなり、よりポイントが設定される可能性がありまして。それでもいいのかなという感じもしますけれども、ある程度やっぱり実際に成果が出るような目標設定と行動変容になるといいかというふうに思っております。
これ、意見です。以上です。
 
田原主査:
ありがとうございました。早速学会での周知活動等をしていただいて、ありがとうございます。確かに、今、ご意見ありましたように、オンデマンドで見れるというのはよろしいかと思いましたので、厚労省のほうで作っていただいて、どちらかのサイトから動画として見れるというような仕組みもあってもいいかというふうにも思いました。
また、僕としては、静岡では静岡県としてそういうような講習会を開催したいと思いますので、そういった県単位での活動なんていうのもずいぶん効果的なのかと思っていますので、その際にはぜひよろしくお願いしたいと思います。ありがとうございました。他にはいかがでしょうか。特段ありませんか。
中山先生、先生は親会の検討会のほうの委員長だと思いますけれども、このような形で議論が進んでまいりました。何か聞いていただいて、コメント等ありますでしょうか。
 
中山委員:
どうもありがとうございます。出席が遅くなって申し訳ありません。今までの経緯、先生方のいろいろご意見、コメント、拝聴いたしました。在り方検討会のほうでも、それを受けた上で議論を少しでもいい方向に進めていきたいというふうに思っております。また引き続きどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございます。
 
田原主査:
ありがとうございました。他にはよろしいですか。特段ご意見がないようでしたら、ちょうどお時間になりました。今後今日の議論を聞いていただいて、さらに追加でご意見やコメントを思いつかれた場合には事務局のほうにメールでお送りください。それらの意見、それから今日出た意見も踏まえまして、親検討会に向けてさらにブラッシュアップをしていかなければいけませんが、その過程は主査にご一任いただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
長きにわたりまして続けてまいりました標準的な健診保健指導プログラム改訂に関するワーキンググループですけれども、今日で最終回というふうになります。さまざまな委員会がありました。ワーキンググループに入る前には厚労科研の研究班などもありまして、長いところでは1年半の長きにわたりまして、活動をされてこられたんじゃないかと思います。ワーキンググループ、それから健診・保健指導の作業班、厚労科研の先生方、そして一番汗をかかれたのが厚労省の皆さんだと思いますけれども、その力が結集して、良いものができ上がったのではないかというふうに思っています。このプログラム改訂の山場はこれで大きく越えました。あとは親委員会に投げますので、中山先生を中心として取りまとめていただけるものというふうに思っております。
私自身は5年前、平成30年の改訂から案に加わらせていただきました。前回積み残したことも、今回だいぶ解消できたのではないのかというふうに思っています。とはいえ完璧かというと、まだ残していて、やりたいこともたくさんあります。5年後このプログラムはどうなるのか、また改訂をするのか、あるいは特定保健指導・特定健診というシステムをそろそろ大掛かりに改修しなければいけない、健診としてのシステム自体を変えなければいけないような時期に来ているようにも思います。
いずれにせよ私たちのような学者の立場からは、それに向けて社会が要請に応えられるようなエビデンスを向こう5年間さらに積んでいく。それはどんなリスク因子がどんな影響を及ぼすのか、どのぐらいの力を持っているのかっていったこともそうですし、あるいはどのようなことを介入したら、どんな効果が出たのか、社会実装の部分。それから、今回新しく始まります保健指導の20ポイントである先ほどの2cm、2kgです。そちらの効果評価も含めて、きっちりエビデンスをためていくということじゃないかというふうに思っています。
また、本日お集まりの先生におかれましても、それぞれの立場でエビデンスであるとか、ナレッジとかためていただいて、また5年後、あるいは6年後かもしれませんが、その改訂に向けてきちんと努力をしていき、共にこの国の健診を良くしていきたいというふうに思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、本日はこれで閉会とさせていただきます。お忙しい中、ありがとうございました。


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