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2022年10月20日 第1回標準的な健診・保健指導プログラム改訂に関するワーキング・グループ(議事録)

○日時:令和4年10月20日(木)13:00~15:00
○場所:日比谷国際ビルコンファレンススクエア(8階)
  
厚生労働省健康局健康課・山本課長補佐:
 お待たせいたしました。ただ今より第1回、第4期特定健診・特定保健指導の見直しに関する検討会、標準的な健診・保健指導プログラム改定に関するワーキング・グループを開催いたします。委員の皆さまにおかれましては、ご多忙の折ご参加いただきありがとうございます。主査の選任までの間、進行を務めさせていただきます健康局健康課の山本と申します。よろしくお願いいたします。
 議事に入ります前に、本来であれば構成員の皆さま方のご紹介と事務局の紹介をさせていただくところですが、時間の関係上、構成員名簿および座席図の配布をもって紹介に代えさせていただきます。出欠状況ですが、小山構成員は欠席のご連絡を頂いております。また本日は、公益社団法人日本人間ドック学会の武藤理事に参考人としてご出席いただきます。保険局保険課、高齢者医療課、国民健康保険課、労働基準局安全衛生部労働衛生課産業保健支援室、医政局歯科保健課はオンラインで参加しております。
 まず初めに、発言の仕方などを説明させていただきます。会議中ご発言の際は、手を挙げるボタンをクリックし、主査の指名を受けてからマイクのミュートを解除しご発言をお願いいたします。ご発言終了後は、再度マイクをミュートにしてくださいますようお願いいたします。
 また、議題に対してご賛同いただく際にはカメラに向かってうなずいていただくことで、いわゆる異議なしの旨を確認させていただきます。なお、本日は新型コロナウイルス感染防止対策のため、会場における傍聴は報道関係者のみとさせていただきますのでご承知をいただきたいと思います。それではまず事務局を代表いたしまして、厚生労働省健康局健康課長の佐々木よりごあいさつ申し上げます。
 
厚生労働省健康局健康課・佐々木課長:
 こんにちは。厚生労働省健康局健康課長の佐々木でございます。委員の皆さま方におかれましてはお忙しい中、本日の当ワーキングにご参加賜りまして誠にありがとうございます。さて、特定健診・特定保健指導でございますけれども、令和6年度から施行される第4期におきまして、年末より鋭意検討が行われてきたところでございます。具体的には、質問項目の見直しやそれから特定保健指導のアウトカム評価のあり方などでございます。そしていよいよこれからは、その具体的な施行に向けての準備段階というところになっておりまして、本日の標準的な健診・保健指導プログラムの改訂もその一環でございます。
 残された期間が令和4年の3月まで約半年と大変限られた期間となってございます。委員の皆さま方には非常にタイトなスケジュールの中、作業をお願いすることになりますけれども、ただそういった中でも効率的・効果的な作業方針というのはあるかと思います。本日は、今後の進め方あるいはその作業のあり方等につきまして、どうか忌憚(きたん)のなきご意見をお願いしまして、私のほうからのごあいさつとさせていただきます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
 
厚生労働省健康局健康課・山本課長補佐:
 次に資料の確認をお願いいたします。議事次第、座席表、資料1-1、1-2、資料2、資料3、参考資料1-1、1-2、1-3になります。過不足等があればマイクもしくはコメントでお申し出ください。
 それではまず、本検討会の主査についてお諮りしたいと思います。資料1-1をご覧下さい。資料1-1の開催要綱の2、構成の(3)におきまして、主査は構成員の互選により選出する、とされております。皆さまからご推薦がございましたらよろしくお願いいたします。
 
慶應義塾大学岡村先生:
 推薦がございます。私としては静岡社会健康医学大学院大学の教授であります田原康玄先生にお願いしたいと思っております。
 
京都大学中山先生:
 中山からもよろしいでしょうか。参加が遅くなって、お待たせして大変申し訳ありませんでした。私も岡村構成員と同じく田原康玄先生が、私たちの厚労科研の研究班でも副代表を務めていらっしゃいますので適任かと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 
厚生労働省健康局健康課・山本課長補佐:
 ただ今、田原構成員へのご推薦がございました。田原構成員に主査をお願いすることにつきまして、皆さまいかがでしょうか。ありがとうございます。それでは田原構成員に主査をお願いいたします。会議冒頭の頭撮りはここまでとさせていただきます。それでは以降の進行を主査にお願いいたします。

静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ご指名いただきましたので本検討会の主査を務めさせていただきます、静岡社会健康医学大学院大学の田原と申します。どうぞよろしくお願いします。私、中山先生からもご紹介いただきましたように、今現在、厚労科研のほうの中山先生の研究班で特定健診の質問票の取りまとめであるとか、あるいは保健指導に関する資料の作成なんかもさせていただいております。5年前のこの会議でも作業班に参加させていただきましたので、その経緯も踏まえてご推薦いただいたものだろうと理解しております。できる限り、精いっぱい頑張りますのでどうぞよろしくお願いいたします。それでは資料に沿いまして進めてまいります。資料1-2開催要綱2(3)に基づきまして、本検討会の下に開催されます作業班の班長を指名させていただきます。
 厚生労働科学研究班ですとか他のワーキング・グループとの連携などを考慮いたしまして、2つある作業班のうち健診の作業班の班長につきましては平田構成員、それから保健指導の作業班の班長には杉田構成員にお願いしたいと思います。平田先生、杉田先生、差し障りなければお引き受けいただきたいんですけれどもいかがでしょうか。よろしくお願いします。
 
慶應義塾大学平田先生:
 慶応大学の平田です。ご指名いただきありがとうございます。精いっぱい務めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございます。
 
千葉大学杉田先生:
 千葉大学の杉田と申します。ご指名いただきましてありがとうございます。前回の改定の時にも保健指導の作業班の方に関わらせていただいたので、また今回もそういうことで精いっぱい務めさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 よろしくお願いします。本日の議題は、1つ目が新しいワーキング・グループの設置と検討の方向性について、2つ目が新しい作業班の進め方について、3つ目がその他となっております。それでは事務局より、議題1新たなワーキング・グループの設置と検討の方向性について、それから議題2新たな作業班の進め方について、ご説明をお願いいたします。よろしくお願いします。
 
厚生労働省健康局健康課・田邉室長: 
 事務局でございます。それではまず資料の2、新たなワーキングの設置と検討の方向性についてというものをご覧下さい。こちらですけれども先日の10月12日の、親会でございます第4期特定健診・特定保健指導の見直しに関する検討会、第3回のほうでご提示させていた資料でございますので、一部の先生方には既にご案内の内容だと思いますが、よろしくお願いいたします。
 おめくりいただきまして、今回こちらは1番の標準的な健診・保健指導プログラムの改定に関するワーキングということで設置をさせていただいてございます。まず先生方は既にご案内と思いますが、このプログラムの位置付けでございますけれども、こちらに関しましては効果的な健診・保健指導を実施するに当たり、健診、保健指導に関わる者が理解しておくべき基本的な考え方及び実施する際の留意点、こういうものについて記したものとなってございます。こちらにつきまして、見直しの方向性の案でございますが、第4期特定健診・保健指導見直しに関する検討会、こちらのほうでご議論いただきまして、取りまとめをさせていただきましたので、こちらの見直しの方向に沿って改訂作業を進めてはどうかというふうに考えてございます。
 またおめくりいただきまして、体制ですけれども、まずこちらのワーキングを設置させていただいたというとこでございますが、具体的な作業につきましては、2つの作業班の先生方にお願いをしようと考えておりまして、健診に関する作業班とそれから保健指導に関する作業班と、2つの作業班の設置をさせていただいて進めていこうとに考えてございます。
 少しページを飛ばさせていただきまして、7ページになります。体制でございますけれども、まず中山先生に座長を努めていただいております親検討会がございまして、その下にこれまでは左のピンクと黄色の部分で、津下先生と岡村先生にワーキングの主査を務めていただきました2つのワーキングがございましたけれども、これに加えて今回この緑の部分でございます、標準的な健診・保健指導プログラム改定に関するワーキングということで、ワーキングを設置させていただきまして、さらに、その下に作業班ということで2つ用意させていただきまして、こちらで作業を進めていこうというふうに考えてございます。青い部分は保険局のほうでシステム改修に関する作業班、またこちらについても新たに1つ設けさせていただいたというところでございます。
 8ページがスケジュールになっておりますけれども、先ほど課長からもありましたように、年度末の作業の終了を目指して、これから進めていこうと考えてございます。まず作業班のほうで作業いただきまして、それをワーキングのほうでガッチャンコして取りまとめて、さらに親会の検討会にご報告させていただくというようなイメージで進めさせていただこうと考えてございます。こちらがワーキングについてのご説明でございます。
 続きまして資料の3番をお願いいたします。こちらは新たな作業班の進め方等についてということで用意させていただいてございます。おめくりいただきまして、こちらに再度スケジュールのほう、少し細かいものを書かせていただいたものでございます。先ほど申しましたように、なんとか年度末までの完成を目指していこうとこういうふうに考えてございますので、作業班といたしましてはなんとか2月中ぐらいまでに、方向性についての取りまとめをお願いさせていただきまして、それをこちらのワーキングのほうでお諮りして先生方にご確認いただくというようなイメージかなというふうに考えてございます。その上で、親会のほうにご報告というようなスケジュール感で、考えているところでございます。
 続きまして次のページでございますけれども、作業班の進め方案でございますが、まず改訂の方向性でございますが、先ほど申しましたように第4期特定健診・特定保健指導の見直しに関する検討会、こちらのほうで見直しに関わる取りまとめのほうさせていただきましたので、まずは取りまとめに基づいた改訂をということで考えてございます。また検討会やワーキングのほうでは指摘がなかったことにつきましても、記載内容が古くなって現状に即していないものであるとか、また新たにエビデンス等が示されたものについては、一緒に改訂作業をさせていただこうと考えてございます。
 続きまして作業の進め方ですけれども、改訂作業に当たりましては、科学的なエビデンス等の観点から厚労科研の研究班の先生方、具体的には先ほどの5ページの参考資料1にございます中山先生の研究班、それから岡村先生の研究班にかなりご協力いただくことになるかと思いますので、こちらに関しましてはご迷惑かもしれませんが、なんとかご協力いただきまして、作業を進めさせていただければと考えてございます。またタイトなスケジュールというところでございますので円滑に作業を進めるという観点から、各作業班の開催の前には当日の検討部分につきましては、あらかじめ先生方に改訂案等も共有させていただいて、その上で当日の議論を進めるということで、事務局のほうでなるべく先生方のご負担にならないように情報共有を進めさせていただこうと考えてございます。こちらが全体的な作業班の進め方というイメージでございます。
 続きまして、具体的な健診作業班側の改訂内容でございます。こちらは主に技術的事項ワーキングのほうでご議論させていただいて、取りまとめた内容を踏まえての記載をさせていただいております。まず質問項目に関しましては喫煙、飲酒、それから保険指導に関する4項目について質問項目、また回答選択肢の修正を行うということで、先生方からご指導いただいておりますので、これに基づいた、改訂作業を考えてございます。それから健診項目につきましては具体的な項目の変更はないのですけれども、中性脂肪に関しまして、保健指導判定値また階層化に用いる標準的な数値基準に関しまして、ガイドラインに基づいて随時と空腹時を分けるということにはなりましたので、そちらについての追加の記載事項の改訂を行うということを考えてございます。
 それから少しお話は変わるのですけれども、受診勧奨判定値というところございまして、これにつきまして、頂きましたご意見としては受診判定値を超える場合に直ちに服薬等の指導が開始されるというふうに誤解をされる方が一定数以上いるということで、これを防ぐための注釈等の改訂が必要ではないかということをご指摘いただいております。具体的にはそういう記載を追加すると共に、次のポツにありますように、フィードバック文例集の活用が進むように、こちらのプログラムの構成等を考えてなるべくお忙しい現場で使いやすいようにということで、構成等についてうまく使用していこうというふうに考えてございます。こちらは参考となりますが、6ページの参考資料2のようなイメージを考えてございます。
 それからもう1点、受診された方と医療関係者の間の情報共有の円滑な推進ということで、受診勧奨判定値等になった場合に病院を受診される場合に、紹介状等の文書を持参されると思うのですが、それのひな型的なものをこちらのほうで用意させていただいて、それぞれ受診される方、それから医療関係者の方でうまく情報共有をしていただいて円滑な治療につながるようサポートをさせていただければと考えてございます。こちらもこのようなご指摘をいただきまして、イメージとしてはこちらの参考資料の3番の7ページにあるようなイメージを考えてございます。健診作業班につきましては、このようなことを前提として作業を進めていってはどうかというふうに考えてございます。
 続きまして少しページ飛ばしていただきまして8ページになります。続きまして、保健指導作業班の改訂内容案についてでございます。こちらは主に効率的・効果的な実施法ワーキングの取りまとめのほうでご指摘いただきました内容を書いてございます。まず今回大きな変更点として、先ほどからございますように、アウトカム評価の導入というところでございます。これまで主にプロセスの部分、何時間それから何回というようなところで、保健指導の実施を評価しておりましたが、今回から特定保健指導の成果を重視し、アウトカム評価を基本とした評価方法を導入するということが大きな変更点となってございます。
 具体的には180ポイントで特定保健指導終了という、この180ポイントというところはこれまでと同様ということで変更はないのですけれども、180ポイントを取る取り方として、まず主要な達成目標である腹囲2cmかつ体重2kgを達成した場合には、即180ポイントということで、アウトカム評価を導入するというのが1点でございます。それから腹囲2cmかつ体重2kgが達成できなかった場合においても、例えば対象者の行動変容、食生活であるとか、運動であるとかいうことについて、行動変容がある一定期間認められたということが分かった場合については、こちらもアウトカムとして評価してはどうかということになってございます。こういうアウトカム評価とこれまでのプロセス評価等々、うまく組み合わせて180ポイントというような構造になるような変更点がございますので、これについての記載をする必要がございます。
 それからICTを活用した特定保健指導の推進というところでございまして、これは2点ございます。まずいわゆる面談の、対面とか電話とかの場合に使うICTという部分があると思います。遠隔であるとか、時間の問題でなかなか対面が難しい等々の場合にICTをうまく活用して特定保健指導を進めてはどうかということでございますけれども、当然そういうものを活用した場合の留意点、注意する点等が保健指導を受ける側、また保健指導をする側両方にあると思いますので、そういうことについて、しっかりと記載をしていくというところが1点でございます。
 それから保健指導の中で、実際の保健指導の内容としてICTを活用する場合というのがあると思いますので、効果的なアプリケーション等の機能であるとか、こういうものが有効ではないかというようなことについても記載できればと考えてございます。
 それから最後、質の向上のための取り組みというとこでございますが、これから特定保健指導がアウトカム評価ということになりますので、いわゆる特定保健指導をされる方の専門職のスキルの向上、また特定保健指導自体の質の向上というものが求められているということになるかと思いますので、その取り組みについて「健診・保健指導の研修ガイドライン」等々を修正していくというようなことを考えてございます。保健指導につきましては、このような方向でプログラムの改定をお願いできればと考えてございます。事務局からのご説明は以上となります。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 事務局からの説明につきましてご質問、ご意見等を承りたいと思います。本日お集まりいただきました先生方は、主に作業班に直接関わっていただく先生方でいらっしゃいます。この中で作業班に関わらない先生、岡村先生、津下先生、中山先生、山本先生には、大所高所的な観点からご意見、コメント等を賜りたいと思いますし、作業班に関わられる先生方におきましては、意思の疎通をしておきたいところ、それから厚労省にあらかじめ確認しておきたいこと、そういった点につきましても含めてご意見、コメント等をおっしゃっていただけたらと思います。どなたからでも結構ですので、どうぞ積極的にお願いいたします。
 それでは目黒区役所の更科先生、よろしくお願いします。
 
目黒区役所・更科先生:
 目黒区役所の更科と申します。どうぞよろしくお願いいたします。そうそうたる先生方を前にして恐縮でございますけども、1点教えていただければと思います。保健指導作業班の改定内容が、案ということで今事務局からお話がございました。アウトカム評価を取り入れるということで、腹囲2cm・体重2kg減を達成した場合は180ポイントと設定するというお話でございますけれども、ここの部分、この腹囲2cm体重2kgというのは、おそらく保健指導利用者さまの自己申告なのかなと思うんですけれども、自己申告、被保険者ご利用者さまを否定する、疑うようで大変恐縮なんですけれども、こういったことを達成してますかということ、例えば委託事業者がご利用者さまに質問した時にですね、達成、仮にしてなかったとしても自分の取り組みが否定されるのを、叱られるのを避けるという意味で、虚偽の申告をするということも考えられるのかなと思うんですけども、この辺は腹囲2cm・体重2kg減という部分の達成の評価、担保というのはどのようにするというお考えであるのか、お教えいただければと思います。よろしくお願いいたします。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございます。申告値の妥当性についてということだと思いますが、事務局のほうからコメント等ありますでしょうか。
 
厚生労働省健康局健康課・田邉室長:
 事務局でございます。先生のおっしゃるとおりで、そこの担保というところは、実はワーキング等のほうでも議論になったのですが、ある程度は信用するといいますか、性善説かなと最初は考えてございます。
 あとは質問の聞き方等を少し工夫する方向も考えておりまして、単純に腹囲2cm以上達成しましたかではなくて、今体重何キロですかっていうところを聞くとか、それで最初の体重とこちら側で差を見るであるとか、腹囲も同じように何センチですかと具体的な数字として、ご本人に確認することなどで、ある程度質問するこちら側の対応で担保していく部分もあるのかなということがありますが、おっしゃるとおりでその中でも虚偽の申告をされる方はいらっしゃるとは思いますので、そこについてはある程度最初は信用していくというところがあるかと思います。
 それから、とはいうものの1年後にはもう1回受診されれば、その段階で体重、腹囲等全て分かりますので、その辺りでおかしいですねっていうことも分かってくると思いますから、そのあたりは後からではありますけど、当然確認できますので、そのあたりで見ていくというところで、最初はそういうところからスタートする方向で考えているというのが現状でございます。すいません、ちょっと中途半端な回答になりまして。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 更科先生、いかがでしょうか。
 
目黒区役所・更科先生:
 どうもありがとうございます。今のお話お聞きしまして、第4期についてはこれでいくと。場合によっては、先の話ですけど、第5期においては、第4期で例えば自己申告と翌年度の健診結果の誤差等々で、場合によっては第5期ではそれぞれ見直しもあるかもしれないというお含みがあるというふうに、理解させていただいてよろしいのかなと思います。以上でございます。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございました。ご指摘の点につきましては、健診・保健指導プログラムの改訂の時にも盛り込んでいけるように注意して取り組みたいと思います。ありがとうございます。他にはいかがでしょうか。たくさんお手を挙げていただきました。順に、津下先生お願いいたします。
 
女子栄養大学津下先生:
 ありがとうございます。今更科先生がおっしゃったことは、効果的・効率的なワーキングの中でも議論されました。体重はまだ客観性あるんですけれども、行動変容など申告が正確になされるかどうかということについて、やはり心配はあるということではありますけれども、これまでも質問票の回答などの状況見ますと、ある程度の信頼は可能ではないかということ、それから今、第5期に向けて修正という話もありましたけれども、議論の中では第4期これでスタートしながら、実際に評価をしながらその中で修正すべき点については修正していくということでありまして、まずはアウトカムという考え方を入れるということを、まず第1歩として議論したという経緯になっております。
 また、これは短期的な目標、短期的に2cm・2kg減量してもらって、その後リバウンドしてもいいということではなく、本来は1年後、2年後の状況を確認する必要があると。保険者としては、継続的にその方が健康的な生活ができるように見ていくということが重要と思います。その意味では長期的なアウトカムが重要なんですが、現実的には3カ月後の評価時に検査値を把握できませんし、長期的な評価もできませんので、暫定的にその指標で置いたということでありまして、保険者としては長期的な視点を持っていただくことが重要と思います。無理矢理に減量してもらっても、結局リバウンドしてしまうケースについて、それで効果があったといわれても問題になります。また体重減量ができないことがスティグマにもつながってしまうということもありますので、その辺十分に配慮した記述ぶりをお願いできればというふうに考えております。以上です。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございました。ご指摘いただきました長期的な視点の点、十分注意して作成してまいりたいと思います。ありがとうございます。それでは中山先生、よろしくお願いいたします。

京都大学中山先生:
 はい、ありがとうございます。特定健診と特定保健指導を、連続性をもって行うことはこれはもう大前提だと思うんですけれども、それでもいろいろ保険者の方、お聞きすると外注、委託先が、健診部分の委託先と保健指導の委託先が違うっていうこともかなり一般的だっていうふうに伺っております。その間での情報連携がきちんとできるっていうことは意識しておかないといけないと思いますし、特に分割実施、特定保健指導の初回指導は健診の当日に行うということも今勧められているので、ほんとに健診をする側と保健指導する側の一貫性を保険者のほうで意識できるような書きぶりを、ご検討いただければというふうに思います。よろしくお願いいたします。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございました。ぜひその点につきましても、十分注意してまいりたいと思います。今ご指摘いただきました健診と保健指導の一体化のところにつきまして、実際に取り組まれている先生方のほうで補足といいますか、追加といいますか、コメントありますでしょうか。もしそういったコメントいただけるようでしたら、次の作業班のほうに反映しやすいと思ったんですけれども、何かございますか。特段ございませんか。もしあれでしたらまた後で、思い付いた時で結構ですので、どうぞおっしゃっていただければと思います。中山先生、ありがとうございました。それでは町田先生、よろしくお願いいたします。
 
全国健康保険協会町田先生:
 ありがとうございます。協会けんぽの町田です。よろしくお願いいたします。2点ございます。まず1点目ですけれども、今回保健指導の評価の実施方法が変わると思います。おそらく今までやってきたやり方に慣れている指導者からしますと、ある程度現時点で情報を得ているにしても、具体的にどのように評価が変わるのかということは、混乱を来たすところもあると思っておりますので、特に腹囲2cm・体重2kg減が達成できなかった場合のプロセス評価も加味した評価というところについては、具体的な中身について、細かく記載することが必要と考えております。健診・保健指導プログラムにどの辺まで書けるのか、あるいは具体的なものとして円滑な実施向けた手引きに反映されるのか、手引きとなった場合、保険局側と連携を十分に取って進めていただければと思っております。
 次の2点目ですけれども、ICTのことに関してです。事務局からのご説明にもありましたが、ICTといった場合に面談に関わる部分と、例えばウエアラブルのような機器を使うということでは、かなり留意点等が違ってくるかと思います。今回ICTに関しての留意点の記載を追加するということですので、その辺をきちんと書き分けていただくところを検討していただければと思っております。以上です。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 はい、ありがとうございました。ご指摘いただいたのは、目標達成できなかった場合もプロセスをいかに、目標を達成できなかった場合でもそこに至るまでのプロセスをどう評価するかということと、ICTに関してということだったと思います。
 ICTのほうにつきましては、事務局のほうで何か補足はありますか。現在の状況等について何かおっしゃっていただけることがありましたらお願いいたします。
 
厚生労働省健康局健康課保健指導室・五十嵐室長:
 ありがとうございます。事務局保健指導室の五十嵐でございます。コメントありがとうございます。ご指摘いただいたとおりですね、面談にかかる部分とウエアラブル等々の、デバイス等々のICTという観点がございますので、そのあたりはしっかりと留意点を分かるような形でお示ししていくということは必要だと思っておりますので、作業班の中でまた検討をさせていただければというふうに思っております。
 プロセス評価のほうに関しましても、ご指摘いただいたとおり、このプログラムの中で記載する部分と手引のほうで記載する部分ということがございますので、その辺りは保険局としっかり連携して、整理をしていければというふうに思っております。ありがとうございます。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございました。他にはいかがでしょうか。他に手が挙がっている先生は今のとこいらっしゃらないようですが。いかがですか。岡村先生、ご指名で申し訳ないんですけれども、もしよろしければお願いします。
 
慶應義塾大学岡村先生:
 これは2つの側面があってですね、今までも第3期としてやってるものがありますので、そこから移行した時に大きな混乱が起こらないでっていうことはもちろんまず大事で、そこからその後、現場の負担感がどのぐらいかっていうこともちょっと考えていかなきゃいけなくて。一歩間違うと評価のほうに追われて、評価のほうに時間割かれて、実務のほうは少なくなっちゃうっていうのが十分発生してきそうな場合もありますから、そこの業務量をどういうふうに考えていくかっていうことを、外注も含めてのことになりますけれども、どういう形で回していくかっていうことを考えた上でプログラムを作っていく必要があるだろうな、これが一番、まず大きい点かなというふうに思っております。以上です。

 静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございます。現場の負担感ということでございました。この点につきましても、他の先生方からコメントあるいは事務局のほうからのレスポンスはありますか。
 
厚生労働省健康局健康課・田邉室長:
 事務局でございます。ありがとうございます。先生のおっしゃるとおり、負担感というところは当然現場の負担を考慮して、特にデータ収集に関しては必要最小限ということも取りまとめには書かせていただいておりますので、そこは十分に考慮して進めていきたいと思います。ありがとうございます。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございます。次に手を挙げていただけたのが、小竹先生ですか。よろしくお願いします。
 
八王子市健康医療部小竹先生:
 小竹と申します。現場で特定保健指導のほう委託と直営で両方でやっておりまして、現場としての実感のところのお伝えもあるんですけども。まず、先ほど健診と保健指導それぞれの委託先が違うというお話もありましたが市町村のほうでは、ほとんどのところがたぶん医師会とかで健診は委託していて、保健指導は業者委託というところが多いと思います。
 保健指導のほうの業者で、アウトカムがこれから重視されるということですけれども、業者と話してると、結局はもうとにかく痩せるっていうところを主眼に置くので、あんまりデータの、その方のちょっと高めのところとか、異常値のところの説明を、あまり時間がない保健指導の中でとにかく痩せる指導がメインになってしまっている部分を少し感じることがあります。できればやっぱりご自分の体のことが、データのことも分かった上でのアウトカムというか減量になると思うので、その辺りはちょっと注意していきたいなと思うところと、あとは業者委託だと単年度の健診データしかお渡ししないところがほとんどだと思います。経年で変わっていく変化があると思うので、その辺りも少し注意していかなきゃいけないのかなと思いながら日々過ごしてますので、少しその辺り反映できればと思って参加させていただきます。よろしくお願いいたします。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございました。先ほどの中山先生のコメントに関連するお話だったと思います。あんまり痩せることばっかりに焦点が行き過ぎないように、十分注意するということが大事だろうというご発言だったと思います。この件に関しまして先生方からのレスポンス等ございますか。よろしいですか。またじゃあ、逐一、順次おっしゃっていただけたらと思います。ありがとうございます。そうしましたら順番に、杉田先生お願いします。
 
千葉大学杉田先生:
 ありがとうございます。杉田です。第4期からアウトカム評価を重視していくということ、とても納得できるんですが、その評価のところだけにフォーカスするのではなくって、やはり最初の、保健指導する時にはアセスメントして目標を設定していくというところがスタートになっていきますので、そこから丁寧にアウトカム評価を見据えた目標を対象者の人が実際に取り組めるような、そういう目標を設定していくっていうところにもやはりポイントを置いて、丁寧に標準プログラムのほうに書き込んでいくことが大事かなっていうふうに思います。以上となります。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございました。目標設定の重要性というご指摘だったと思います。前回の時には先生と一緒に、目標設定等に使える保健指導の質問票というのを作らせていただきましたので、そういったところを起点にさらにブラッシュアップして良いものにしていけたらいいかなというふうに思って拝聴いたしました。ありがとうございます。そうしましたら津下先生、お願いできますか。
 
女子栄養大学津下先生:
 今までのご発言の中で気付いた点をちょっとお話しさせていただければと思います。今回、方法がガラッと変わるように見えてはおりますが、従来のやり方が踏襲された中での変更であるということで、これまでのものが全く否定されて全く新しいものになるという、そういう理解までにはならないだろうというふうに思います。保健指導担当される方がそすごく不安にならないような出し方が必要かなというふうに思いました。
 また健診機関と保健指導機関が別々という場合においても、できるだけ健診から保健指導までの期間が短いことが評価されるという仕組みも導入されておりますので、そのスムーズな連携について検討していく必要があります。これは保険者さん、また保健指導機関さんがこれから新たに意識的に取り組んでいかれるべきところなのかなというふうに思います。
 それから評価っていうことで、行動目標、2cm・2kg達成の場合は終了となりますが、行動目標ができたかどうかということに着目するということは、まさに初回の面接の時に、どういう目標設定ができるかが重要となってきます。つまり、初回の面接の充実ということにつながっていく、そしてそれを確認するのが最終評価であるのです。評価をするためには、初回面接の充実というのが今、杉田先生がおっしゃったように重要なことであり、その記録を残していくということがその評価につながるということでもあり、またその目標設定に合わせたICT活用などの仕方ということもあると思います。もう一度原点に戻って初回の目標設定の重要性、そして結果的に2cm・2kgいけばそれは評価されるんですけれども、そこまでいかなくても、行動変容、目標が達成できたかどうかが評価されることが重要なポイントとなります。これまでは、何回実施したとか、何分やったとか、そのカウンに労力をついやしていたじゃないかという反省点に基づいて出されたことなので、行動変容を意識して見ていくと、そこにちょっと力点が移ったんだということがプログラムの中で表現されるといいのかなというふうに思っております。よろしくお願いします。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございました。従来のプログラムからどのように発展したのかということと、その発展がどういうものであったのかということをきちんと書いて、それが実際に現場で活躍される皆さんに伝わるようにというご指摘ではなかったかなというふうに理解いたしました。ありがとうございます。他にはいかがですか。岡村先生、お願いいたします。
 
慶應義塾大学岡村先生:
 ありがとうございます。それで従来のプログラムと、これどうしても保健指導のほうに、当然力点がいくんですが、健診かかった後ってもう1個重要な側面として受診勧奨というのもあります。そこの交通整理をどうしていくかっていうことが非常に大事な点とそれから受診勧奨の強度が、たぶん保険者とかによってまちまちだったりしますし、ひょっとしたら受診勧奨基準っていうとこでそのままで、ポンと連絡だけしていたりとか、いろんなことがたぶんあるかと思いますので。
 内容的な是正っていうのは、アップデートはフィードバック文例集とかでされてるわけですけども、相互の連携とリンクっていうのが、技術的事項のワーキングでもそういう話をしたところではあるんですが、受診勧奨のところの取り扱いをちゃんとしないと、すごい悪い人って別にもう保健指導しても良くなりませんので、早めにこれは治療に送るっていうことも非常に大事ですから、そこをちゃんと方向性として3択で、現状でいいのか、生活習慣の改善するのか、治療するのかで、生活習慣の改善は特定健診もあるでしょうし太っていない人は特定健診以外の何らかの対応が必要かという場合も出てくるかと思うので、そこの交通整理が分かりやすく、あと対処法がどういうことができるかという選択肢が見えるようになっていればいいのかなっていうことになるかと思います。以上です。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございました。保健指導に至る前の勧奨の強度をどうするかということと、その交通整理からその整理された先に何があるのかということもきちんと明記をするというご指摘だったというふうに思います。他にはいかがでしょうか。順番にじゃ、武藤先生お願いいたします。
 
日本人間ドック学会武藤理事:
 参考人の武藤ですけれども、よろしくお願いいたします。私のほうからは、実際に健診や保健指導をやっておりますので、その点からちょっとお話ししたいんですけど、まず今、岡村先生からもお話ありましたけど、受診勧奨なんですけれども、かなりデータが悪くて早めに受診しなければいけないっていう方も結構いるわけですけれども、そのファーストタッチはもちろん健診機関になりまして、今までの標準的プログラムに健診機関の役割があんまり書いてなかったものですから、その辺の、即受診しなければいけない人たちへの受診勧奨に関する健診機関の役割、こういったものを明記していただいたほうがいいのかなというふうに思っております。
 それから健診当日の特定保健指導なんかは、まさに健診機関がファーストタッチだと思いますので、そちらも実は健診当日の保健指導、なかなかわれわれの会員機関でもやるところとやらないところがあってですね、協会けんぽさんなんかからももっとやってほしいというふうに言われてるんですけど、標準的プログラムに書いていただけるとその辺がやりやすくなると思いますので、そういったこともちょっと明記していただくようにご検討いただければと思っております。
 それからICTの遠隔支援、遠隔面接なんですけれども、こちらも、われわれの施設だけでも数千件実績がありますので、その中でアンケートなども取っておりまして、どういった形で進めていくとスムーズになるかっていう、ある程度情報がありますのでそちらを情報提供させていただければというふうに思っております。
 あとは運用面でいいますと生活習慣の改善のポイント化のところが、実際の現場で分かりやすい形にしていただくと運用がスムーズに進むと思いますので、その辺ご検討いただければというふうに思っております。以上です。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございました。先ほどの岡村先生のコメントと関連して、受診勧奨それからプラスで保健指導、そこに置ける健診機関の役割をきちんと書いていくべきだというご意見と、それからICTに関しましては情報を共有いただけるということ、大変ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。それでは田中先生、よろしくお願いいたします。
 
神奈川県立保健福祉大学田中先生:
 ありがとうございます。田中でございます。先ほどからいろいろな先生方がおっしゃられてるように、行動変容のところってとてもやはり、今回アウトカム評価とはいえ非常に重要ですので、そこのところも力を入れていくっていうか重要視していくということ、それとともに2cm・2kgが達成できた場合も「はい。それでさようなら」でなくて、例えば行動が達成できる背景等々もお聞きするんだとは思うんですけれども、要するに行動変容がというか、この変化が続いていけるようにアドバイスをするというところも、当たり前のことではあるんですけれども、頭の中に留めておいていかないといけないかなというふうには思います。
 それと、これは最終的なことなので、今じゃないかもしれないんですが。このプログラムのボリュームですけど、大体前とほぼ同じぐらいのボリュームをイメージされているんでしょうか。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございます。ボリュームにつきましては事務局のほうは、いかにお考えでしょうか。
 
厚生労働省健康局健康課保健指導室・五十嵐室長:
 ありがとうございます。実際作業次第というところはございますが、できるだけ、非常にこれ分厚いという声も頂いているので、現場での使い心地ということもございますので、膨大にこれがどんどん脹れ上がっていくっていうことはあまり想像はしておりません。また作業班の始まりのところでご相談をさせていただきたいと思っております。
 
神奈川県立保健福祉大学田中先生:
 ありがとうございます。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございます。津下先生のお話にもありました行動変容の重要性ということと、2cm・2kgで終わらない、その後の継続した行動変容を維持していくというところに関しましても、着目して書くべきだというご指摘だったというふうに思っています。それからボリュームに関しましては、市町でいろいろ聞いてみますと「なかなか後ろのほうまで目が通せてません」とか「後ろのほうにこんな資料あったんですね」なんていうことがよく耳にすることがありますので、資料のボリュームということも大事だと思いますけれども、いかに見やすいものといいますか、手に取っていただけるようなものにするのかということも大事かなというのも、今、拝聴してて思いました。他にはいかがでしょうか。今のところ手は挙がっていらっしゃらないようですけれども。津下先生、お願いします。
 
女子栄養大学津下先生:
 前回の検討会の時にもちょっと話題にさせていただいたんですけど、後ろまで見てないということでいうと、研修ガイドラインが後ろに付いております。今回標準的なプログラムの保健指導のワーキングのほうではここまでカバーして、それに合わせた研修プログラムの改訂というところまで進んでいかれるという、そういう方向でよろしいでしょうか。確認ですけれど。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 その点につきましては、事務局のほう、いかがですか。
 
厚生労働省健康局健康課保健指導室・五十嵐室長:
 事務局でございます。先生、ご指摘のとおり、研修ガイドラインのところまでを含めて保健指導の作業班で対応したいというふうに考えております。
 
女子栄養大学津下先生:
 ありがとうございます。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございます。他にはいかがでしょうか。特に実際に作業に当たっていただく先生方、おそらくかなり大変な作業量になるのではないかなと、僕は個人的に5年前のことを思い出すとそういうふうな記憶がよみがえってきたんですけれども、実際にやっていただくに当たりまして、あらかじめ確認しておきたいところなどありましたらぜひこの機会を活用していただけたらと思いました。ございませんか。あと、私のほうでフォローしてはいましたが、事務局のほうで追加のご発言、あるいは先生方の発言に対してレスポンスなどがありますでしょうか。
 
厚生労働省健康局健康課・田邉室長:
 先生、ありがとうございます。事務局のほうからは大丈夫でございます。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございます。他に先生方、いかがでしょうか。特段ございませんか。林先生、お願いします。
 
女子栄養大学林先生:
 よろしくお願いいたします。私のほうは健診班ですけれども、先ほどの説明資料の中で作業の進め方についてご説明ありました。厚生労働科学研究班から得られた知見も踏まえて改訂を進めていくということでしたが、事務局からご提案いただく中にもう既にそれが含まれた形で最初の案を出していただくのか、それともそれを照らし合わせながら私たち作業委員が作業を進めていくのか、その辺りはいかがでしょうか。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 事務局のほうからお願いします。
 
厚生労働省健康局健康課・田邉室長:
 事務局でございます。まさにそこは中山先生、岡村先生にご相談のところもあるのですけど、できればもうある程度エビデンス的な部分についてはご提供いただいて、それをベースに進めていければというふうに考えてございます。
 
女子栄養大学林先生:
 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。加えてですが、先ほどの文章では、記載内容が現状に即していないものや新たに科学的知見が示されたものについても改訂ということで、ここについては作業班のメンバーで追加していくことも可能という理解でよろしいでしょうか。
 
厚生労働省健康局健康課・田邉室長:
 はい。おっしゃるとおりです。
 
女子栄養大学林先生:
 ありがとうございます。以上です。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございました。健診班のほうは平田先生の班長お願いしまして、平田先生が岡村先生の研究班の班員でいらっしゃると思いますので、そのパイプをうまく活用して連絡調整お願いできたらというふうに思います。他にはいかがですか。特段ございませんか。
 
慶應義塾大学平田先生:
 私のほうからよろしいでしょうか。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 どうぞ、お願いします。平田先生。
 
慶應義塾大学平田先生:
 岡村先生からのコメントにあったところで、健診のほうは特に受診勧奨の意義とプロセスを明確にすることが今回の見直しの非常に重要な点の一つだと思います。その保健指導基準に該当しない場合の受診勧奨における保険者の役割ということで、具体的な記載としてはどのようなものが適切なのかということが、私のほうで少しはっきりしないので、何かご意見いただけたらありがたいです。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございます。先生のご指摘は保健指導の基準には該当しないけれども、指導したほうが良いような場合についてどうするかというようなことでよろしかったですか。
 
慶應義塾大学平田先生:
 はい、そうです。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 たぶん例えば痩せの高血圧みたいなのも入ってくるのかなというふうには思ったんですが。
 
慶應義塾大学平田先生:
 そうです。肥満ではない場合の、数値が高いとかそういった場合です。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 分かりました。この件につきまして、先生方ご意見ありましたらよろしくお願いいたします。あるいはプログラムのほうにどのように書き込むのか、事務局のほうからご意見がありましたらお願いしたいと思います。津下先生、お願いできますか。
 
女子栄養大学津下先生:
 ありがとうございます。今、平田先生おっしゃったこと、標準的な健診のほうのフィードバックということに関するところが含まれておりまして、重要な観点だと思います。フィードバック文例集についても、非肥満の方、保健指導に該当しない方に対する対応というのが書き込まれておりますが、文章として足りない部分についてはもう少し加筆していただいたほうがいい部分もあるかなと思います。
 それから40歳未満とか75歳以上とか、特定保健指導の対象にならない人も健診を受けていて、40歳未満の方もメタボが含まれる場合もありますし、それから同じ健診データでも高齢者については、各学会が高齢者の健診とかそういうガイドラインとか出しておられるので、やはりそういうことについても情報提供がないと医療側との齟齬が起こってしまう可能性も考えられます。その辺りについてもできれば健診データの受診勧奨の仕方とか、保健指導など、年齢をどう考慮するかみたいなところも触れていただけるとありがたいかなと思ったりするんですけど。一律的な基準で保健指導判定値とか受診勧奨判定値で切ってしまうと、高齢者にとってはちょっと厳し過ぎる数字も入ってたりするかなと思います。可能な範囲で現場に分かりやすく、また健診と医療の間の齟齬が起こらないような情報を盛り込んでいただけると現場は助かるんじゃないかなというふうに感じておりますが、ご検討をお願いいたします。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございます。高齢者に関しては老年医学会のほうからいろいろ出しておりますので、そういったさまざまなガイドライン等をうまく参照しながら書き込んでいけるようにしたいと思います。あと岡村先生、よろしくお願いします。
 
慶應義塾大学岡村先生:
 ありがとうございます。今の部分ですけれども、1つは受診勧奨とかちょっと医療に近いところっていうのがたぶん健診のほうのパートで、今でいうところのフィードバック文例集のほうに集約されてますから、そこのところをアップデートするということと、それから受診勧奨判定値とかが並んでるところと同じところに入れて、対応がすぐ分かるようにしておかないとたぶん皆さん使ってもらえないっていうところが、ワーキングのほうでの話だったと思います。
 それから非肥満のリスクがあるところっていうことになりますと、どちらかっていえば保健指導のほうにも入ってるかと思うんですけど、現行のプログラムでいうところの平成30年度版だと3-65のところに、非肥満の者に対する生活習慣の改善指導っていう、実は1章があります。ありますけど、活用されてるのか、読まれてるのかっていうのがイマイチ定かではなく、これたぶん3期の改定をした時に、国循の宮本先生の研究班のほうで痩せの保健指導の効果ということのレビューっていうの実はやってまして、そのマトリックスの表というのがたぶん載ってるかと思います。これはエビデンスが、それ以降そういう研究あまりないのかもしれないんですが、そしたらそれを持ってきた上で再度分かりやすいところに載せるっていうことも必要でしょうし、それから現場での使い方です。実際そこまで手が回らないかもしれないので、ここだけはやる、例えば多量飲酒の人だけは一言ここをやってみるとか、運用上の何か示唆みたいなのがないと。保険者というよりは健康増進事業、市町村だと、ということになるでしょうし、企業のほうだと、普通の事後指導とかのところに入ってくるんだろうと思いますが、特定って付くとどうしてもメタボのところに引っ張られてしまいますので。それのプログラムではあるんですが他のところも利用して健康作りはしましょうね、ぐらいのこと入れとくぐらいなのかなとは思ってます。以上です。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 はい、ありがとうございました。第3期の改定の時には宮本先生の班、それから中山先生の班でいろんな資料を集めたりレビューなんかをしましたので、そういった資料の僕が持っているものも提供しますし、おそらく岡村先生がお持ちのものもあると思いますので、そういったものも提供していただきながら進めていきたいと思いますし、今ご指摘いただきました点、特に保健指導に漏れてしまうような人たちにいかにアプローチしていくかということも、きちんと書き込めたらなというふうに思いました。津下先生、いかがですか。
 
女子栄養大学津下先生:
 すみません。何度も申し訳ないんですけれど。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 とんでもないです。ありがとうございます。
 
女子栄養大学津下先生:
 現在、健康日本21の次期計画について検討されているところで、その中でやはり健康になっていく環境づくりの話が重要視されています。特定保健指導を繰り返していくのは病態に応じて必要なんでしょうけれど、一方ではメタボになりにくい環境づくりをしていくっていうような、後押しも重要ではないかと思います。保健指導だけで解決できる問題ではない部分もありますので、健康日本21の新たな動向も踏まえた第1章の部分になると思いますけれども、そのあたりの記述をしっかり書いていただきたいのと、やはり糖尿病の分野、肥満症の分野でスティグマの話がかなり持ち上げられています。メタボリックシンドロームも制度開始当初はニュートラルな医学用語だったんですけれども、現在メタボという言葉に対してはやはり若干の偏見といいますか、言われたくない言葉の中に上がってきてるんではないかというふうに思っています。
 そういう意味で、今回2cm・2kgとかそういうアウトカムを求める中で達成できなかった人などに対し、スティグマにつながるような保健指導になってしまったら、ほんとに元も子もないので、参加者が安心して参加できる、参加して良かったというような保健指導があって、その中で効果を出していくということを押さえておきたいです。その順序が逆にならないように。大前提として、第1章のところかもしれませんし、保健指導の進め方のところもかもしれませんが、本人にとってより価値のある保健指導になるような、そこを忘れないような書きぶりをすること、また健康日本21との整合性を取っていただければと思います。よろしくお願いいたします。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございました。きちんとその健康日本21も横に並べて見ながら整合性を取っていくということと、参加して良かったというような、まさしく行動変容につながる第一歩なのかもしれませんのでそこをきちんと踏めるような、ステップを踏めるような中身にしていきたいなというふうに思って拝聴いたしました。ありがとうございます。他にはいかがでしょうか。杉田先生、お願いします。
 
千葉大学杉田先生:
 ありがとうございます。現行の第3期の標準プログラムを基に、第4期の標準プログラムを改訂していくっていうイメージかなとは思うんですけど。この現行の標準プログラムっていうのが、第1編が総論みたいな感じに思っていて、第2編になると健診、第3編以降になると保健指導と研修っていう構成になっているかと思うんですね。で、この第1編については、今2つの作業班が結成されましたけれども、この第1編の改訂についてはどのように捉えていたらいいのかっていうことについて確認したいと思います。

静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございます。その点につきましては、事務局のほうからコメントありますか。
 
厚生労働省健康局健康課・田邉室長:
 事務局でございます。おっしゃるとおり第1編は総論的な部分ですので、むしろ両方の作業班にご協力いただきながら、どちらということではなく、進めていければというふうに考えております。もちろん事務局のほうでも案等を用意させていただきますので、お願いいたします。
 
千葉大学杉田先生:
 はい。イメージができました。ありがとうございます。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございます。1編には先ほど津下先生がおっしゃっていただいたような、健康日本21であるとか、スティグマとかそういったこと、重要なことを書き込まなきゃいけないかなというふうに思いましたので、そこもきちんと作業班のほうで目を光らせてきちんとしていきたいなというふうに思いました。
 他にはいかがでしょうか。特段ございませんか。そうしましたら、おおむね時間になりましたが、本日はたくさんのご意見を頂きましてありがとうございました。ほんとにたくさん意見を頂いて、これをきちんとプログラムに盛り込んでいけるとかどうか、若干不安になったところもありますけれども、確実に先生方のご意見を反映できたものを作っていきたいと思いますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。それでは事務局から、次回等の日程について連絡をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
 
厚生労働省健康局健康課・山本課長補佐:
 次回の検討会の日程は、事務局で調整の上改めてご連絡をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 
静岡社会健康医学大学院大学田原先生:
 ありがとうございました。本日は貴重な意見をたくさんいただきまして、ありがとうございました。それでは本日はこれにて閉会とさせていただきたいと思います。お忙しい中ご参集いただきまして、また活発なご議論をいただきましてありがとうございました。これでおしまいになります。ありがとうございます。
 
 

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