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2018年2月28日 第17回健やか親子21推進協議会総会

子ども家庭局母子保健課

○日時

平成30年2月28日(水)14:30~16:00


○場所

中央区立日本橋社会教育会館8階ホール


○議題

(1)「健やか親子21(第2次)」に関する動向
(2)健やか親子21推進に向けた取組について
(3)第6回健康寿命をのばそう!アワード 厚生労働大臣優秀賞(企業部門)
   「スマホで小児科医に相談「小児科オンライン」事業」
(4)「健やか親子21」各テーマグループの発表
     テーマ1「国民への普及啓発・情報発信等」
     テーマ2「育児支援等」
     テーマ3「児童虐待防止・対応強化」
     テーマ4「調査研究やカウンセリング体制の充実・ガイドラインの作成等」
(5)意見交換 

○議事

健やか親子21(第2次)事務局 

 本日はお忙しい中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。定刻となりましたので、ただいまから第 17 回健やか親子 21 推進協議会総会を開催させていただきます。

 本日の司会を務めさせていただきます、健やか親子 21 ( ) 事務局の太田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 本日は推進協議会の団体さま、 87 団体のうち 48 団体の皆さまにご出席いただく予定となっております。健やか親子 21 推進協議会規約第 条に、総会は過半数の出席により、成立するとされており、今回が成立していることを報告させていただきます。

 傍聴される皆さまにおかれましては、傍聴時の注意事項の 遵守 をよろしくお願いいたします。

 それでは、議題に進めさせていただきます。平成 29 年度第 17 回健やか親子 21 推進協議会総会議事次第をご覧ください。配布資料の確認をさせていただきます。資料は 点ございます。

 まず、資料 1、 健やか親子 21 ( ) に関する動向。

 資料2、健やか親子21推進に向けた取り組みについて。

 資料3、手のひらに小児科医を。小児科オンライン。

 資料4、テーマグループ1、国民の普及啓発・情報提供。

 資料5、テーマグループ2、育児支援等。

 資料6、テーマグループ3、児童虐待防止・対策強化。

 資料7、テーマグループ4、調査研究やカウンセリング体制の充実・ ガイドラインの作成等。

 続きまして、参考資料が3点ございます。

 参考資料1、健やか親子21 ( 第2次 ) 指標および目標の一覧。

 参考資料2、子どもを健やかに育むために、愛の鞭ゼロ作戦。

 参考資料3、第6回健康寿命をのばそう!アワード母子健康分野受賞プロジェクト事例のご紹介の冊子。

 以上、お手元にございますでしょうか。不足しているものがございましたら、お手数ですが、受付にお声がけいただければと存じます。

 それでは、次第に沿って、 はじ めに厚生労働省子ども家庭局長、吉田学より、ご挨拶申し上げます。

 吉田局長、ご登壇ください。

 

子ども家庭局長

あらためまして、ご紹介いただきました厚生労働省子ども家庭局長でございます。健やか親子21推進協議会の総会の開催にあたりまして、一言、ご挨拶を申し上げたいと思います。

 まず、本日、お忙しい中、本総会にご出席いただきまして、誠にありがとうございます。ご参集の皆さま 、五十嵐会長をはじめ、本当に日頃から私ども母子保健あるいは児童福祉行政の関係につきまして、ひとかたならぬご理解あるいはご尽力をいただいておりますことを、まずもって御礼申し上げたいと思っております。

 あらためて申し上げるまでもなく、この健やか親子21 ( 第2次 ) については、平成27年度からスタートいたしまして、皆さま のご協力をいただいて、全ての子どもが健やかに育つ社会というテーマの下で、国民運動を展開させていただいているところでございます。

 政府におきましては、この間、アベノミクスの新たな3本の矢として、夢をつむぐ子育て支援というものを掲げております。これは昨年度になりますが、閣議決定をいたしましたニッポン一億総活躍プランにおいては、「希望出生率1 . というものを掲げて、それに向けた皆さま方の希望と現実の間のギャップを埋めるべく、子育て世代包括支援センターの展開でありますとか、不妊治療相談機能などの充実といった、いわゆる、子育て支援関係施策のさらなる充実に向けて、努力をさせていただいております。

 この1年を振り返りますと、健やか親子21について、3点ほどご報告できると思っております。

 一つは、今、話をさせていただいた子育て世代包括支援センター について であります。 平成 28年の4月から 平成 29年4月までの1年間で、このセンターは、市町村数でいうと525、対前年でいくと229増えております。箇所数でいうと1106 所ということで、この1年間に386 所増えております。それぞれの地域の関係者の 方々 のご協力により、着実に増えているところではありますが、正直、市町村で複数持っていただいている所もあれば、なかなか、この取り組みまでつながらないという所も、あるように思えます。私どもとしては、2020年の年度末までに全国展開を、ということを掲げて、これから地域の皆さま方のお話を伺いながら、支援をしっかりさせていただきたい、一点であります。

 二つ目としましては、これも、かねてから関係者の方々から、ご意見をいただいている話でございます、産後うつ、あるいは新生児の虐待予防ということを念頭に、今年度から産婦健康診査事業を始めさせていただきました。予算で申し上げると、今年度、初年度は3 . 5億円でございました。地域の方々からの、いろいろなお声を踏まえますと、今、国会でご審議いただいております2018年 、つまり来年度の予算においては、この予算を10 . 7億円という形に増やす案を盛り込んでおりまして、地域の方々のニーズにしっかり応えていきたいと思っております。

 それから、三つ目ですが、この健やか親子21について こちらは国民運動でございますので、普及・啓発が大事だというのは、かねてよりご指摘をいただいております。 重点 テーマを設けてはどうかということで、29年度はマタニティーマーク テーマに取り組ませていただき、関係者の方々にご協力をいただきました。ファクトブックの作成や、民間企業の方々と連携したイベントに出展をするというとも行わせていただきました。これから、皆さま方にお諮りしながら、30年度である来年度は、重点テーマを「妊産婦の食育」というものにスポットを当てて、普及・啓発をしたらどうだろうと考えてございます。

 本日のこの総会で すが 、この後、進行の中で「第6回健康寿命をのばそう!アワード 母子健康 分野)」 の厚生労働大臣優秀賞を受けられた方からの事例もご報告いただくということにさせていただいております。後ほどご報告いただく取り組み、子育てあるいは子どもの健康に関するいろいろな悩みに寄り添って、それもまたスマートフォンという今風の ICT も活用した上で、小児科 の方々に家にいながら相談できるということであります。いろんな情報が氾濫しております中、時代に即した手法を用いて、親御さんの不安に寄り添う、そして親御さんの健康増進を図るという意味で、非常に評価委員会の先生方に高く評価をされたと伺っております。

 また、この後の進行の中では、今年の一つの取り組みとして、会長などのご示唆もいただきながら、推進協議会の参加団体の方々の連携が、より深まるように、取り組みの共通テーマ案をご検討いただくということになってございます。こういう機会に、幅広い分野の方々が、連携をして取り組んでいただいて、好事例を横展開させていただくことにつながればというふうに思っております。

本日 お集まりの方々、そしてまた支えていただいている関係者の方々が、新しいアイ デア 、新しい実践ということを通じて、この健やか親子21という運動がより深まっていく、また充実していくということを私どもとしても祈念申し上げますし、また一生懸命支援をさせていただきたいというふうに思っております。本日の会が関係者の方々の交流を深め、また協議をしていただく場として、非常に意味のあるものになりますように 、今日 の会が実り多いものになるように、そしてますます皆さま方、ご支援をいただけるようなことをお願い申し上げまして、冒頭のご挨拶に代えさせていただきたいと思います。引き続き、よろしくお願い申し上げます。

 

健やか親子21(第2次)事務局 

 続きまして、健やか親子21推進協議会会長、五十嵐隆先生から、ご挨拶いただきます。五十嵐先生、よろしくお願いいたします。

 

健やか親子21推進協議会会長

 ご紹介いただきました、国立成育医療研究センターの五十嵐と申します。今日は皆さん、お忙しいところお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

 人間はバイオサイコソーシャルな存在です。子どもたちが健康に育つということはバイオサイコソーシャリーに健康に育つことです。現在のわが国の子どもたちが抱える医療・保健上の問題は、医療や保健の関係者あるいは学校の関係者だけでは解決できない、複雑なステージに入っているのではないかと思います。

 例えば、感染症予防をするには、予防接種が重要な役割を担います。もちろん、予防接種だけで子どもの感染症を100パーセント撲滅することはできません。しかしながら、 Hib ワクチンやインフルエンザ菌ワクチンによって、子どもの敗血症や細菌性髄膜炎の発生が劇的に減りました。このように、重篤な子どもの感染症予防は関係者が努力すれば改善させることが可能です。しかしながら、子どものサイコソーシャルな問題になりますと、問題は複雑で、簡単には解決することができません。子どものサイコソーシャルな問題について現状の把握もできていませんし、適切に対応する医療体制や保健体制も不足しています。それから、子どもをサイコソーシャルに把握し支援するための医療関係者向けのツールも日本では完備されていません。この様な状況のなかで、医療や保健の関係者あるいは学校関係者だけでは解決出来ない課題の解決に向けて、この健やか親子21の活動が今後ますます意義があるものと思っております。

 第2次健やか親子国民運動計画の活動は、今年3年目が終わります。5年たつと中間評価の時期が来ます。これまでの活動の評価を受けるということを視野に入れながら、これからの活動をしなければいけないと考えております。

 今後、企業や団体の方とが一緒になって、親と子どもの健康な生活を支援するこの取り組みを、さらに進めたいと考えている次第です。この活動が広まっていくためには、関係者がお会いして情報共有し、新しい意味のある活動にも取り組んでいくことも、これから重要です。関係者の方たちのこれからのご尽力をいただきたいと思います。きょうの会合が活発になることを祈念いたしまして、ご挨拶とさせていただきます。本日は夕方まで、どうぞよろしくお願いいたします。

 

健やか親子21(第2次)事務局 

 五十嵐先生、ありがとうございました。なお、厚生労働省子ども家庭局長、吉田は公務のため、ここで退席させていただきますことをご了承ください。

 

子ども家庭局長

 申し訳ございません。引き続き、よろしくお願いいたします。

 

健やか親子21(第2次)事務局 

 それでは、議題1に移ります。厚生労働省子ども家庭局母子保健課長、北澤より、健やか親子21 ( 第2次 ) に関する情報について、発表いたします。北澤課長、ご登壇ください。

 

子ども家庭局母子保健課長

 皆さま、こんにちは。あらためまして、厚生労働省母子保健課長の北澤でございます。時間が限られておりますので、早速お手元資料1になると思いますけれども、ご覧いただきながら健やか親子21 ( 第2次 ) に関する動向として、15分ほどお話ししたいと思います。

 本日のお話は3点ございます。健やか親子21 ( 第2次 ) について。そして、指標の推移。そして、健やか親子21に関する取り組みと、この3点について、お話をしたいと思います。

 1点目の健やか親子21になります。ご承知のとおり、10年後に目指す姿、全ての子どもが健やかに育つ社会の実現。これを目指しております。 つの重点課題と、 三つの 基盤課題がありますが、目標値を定めて取り組みを推進しているというところでございます。

 スケジュールにつきましては、先ほど五十嵐会長からも少しお話がございましたけれども 10年後の2024年を目指して進めているところでございます。健やか親子21はご承知のとおり、それぞれ役割分担をして、国民運動を推進してきているところでございます。

 そして、この推進協議会の中の幹事会におきまして、推進協議会の取り組みを活性化するということを目的といたしまして、共通テーマというものを設けて、取り組もうということになっております。

 本日、議論していただくにあたりまして、事前に打ち合わせなどを実施していただいたことに、皆さま方に感謝を申し上げたいと思います。本日、これからまた議論をいただきますけれども、ぜひよろしくお願いをしたいと思います。

 これは、この推進連携体制のイメージ図ということになります。恐らく、毎年お示しをさせていただいていると思いますけれども、バージョンアップしているところがございます。それは今回、一つ大きなものは、この連携というのがキーワードになっております。これまで、「企業メンバー」として参加を募らさせていただいた枠組みがございますけれども、より多くの参加される方々を増やして、国民運動を盛り上げていくために「応援メンバー ということで、呼び方を変更させていただいております。企業のみならず、団体あるいは大学の部局、研究室単位 そういった単位での参加も可能とする枠組みに広げていくということが変更点になっております。こういったことで推進体制を今後、広めていきたいと感じております。

 続きまして、指標の推移ですけれども、幾つか指標をお示ししながら、ご説明したいと思います。一つは、妊娠中それから育児中の母親の、喫煙割合の減少傾向ということです。子どもの月齢が上がると、喫煙の割合が増えていく傾向がございます。

 もう1点は、都道府県別になっております。都道府県による差というのが、見られるのではないかということが言えると思います。

 目標達成に向けまして、目標数値、妊娠中 パーセント、育児中4パーセント、こういったところに向けて、皆さんとともに、がんばっていきたいと思います。

 それから、妊娠、出産について満足している方の割合について。これは平成27年度と比較して、満足している方の割合は増加傾向にはあるのですが、都道府県で、差がございます。本当に簡単に言ってしまえば、都市部で満足している方が若干低い傾向にあり、地方で満足しているという傾向が若干高いのかなと見てとれると思います。

 妊娠から産後にかけて、母子に関わる機関が病院中心から地域中心に変わりますので、やはり切れ目がないようにしていくことが重要だと思います。地域において関係機関の方々の連携を図りつつ、取り組みを充実させていくことが重要かと思っております。

 これは、子育て世代包括支援センター、先ほど局長からもご挨拶申し上げましたが、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を行っていくという観点から、この子育て世代包括支援センターが非常に重要だということで、きめ細やかな相談支援等を行っていきたいということでございます。その際には、各地域において、関係機関と十分な連携をしていくということが非常に重要かというふうに存じます。

 そして、2020年度末までに全国展開を目指していることが、先ほど局長からも話がありましたが、それを、このプロットするという図は、厚生労働省のスライドでは、これが初めてございます。全国で1741の市 町村がございます。実施市 町村は先ほど話があった525の市区町村、そして1106 所ということになります。この1年間で、かなり増えておりますけれども、都道府県ごとに25パーセントで区切って 見ても 、明らかに都道府県ごとの違いがございます。

 そして、これは指標推移では なく、 現状になりますけれども、子どもを虐待していると思われる親の割合というものを示させていただいております。これについては、平成28年度の調査における項目で回答した方々の割合を示しております。項目別に比較しますと、感情的な言葉で怒鳴るとか、感情的にたたいた、あるいはしつけのし過ぎがあった、こういったところが、若干高くなる それから、月齢が大きくなるにつれて、その割合が高くなる傾向がございます。ですので、従来の子育て支援あるいは虐待予防の支援に加えまして、体罰や暴言によらない育児について啓発するということも重要 では ないかと思います。

 こちらのスライドですけれども、皆さま方、ご存じかと思います。愛の鞭ゼロ作戦として展開しておりますが、これは平成28年児童福祉法の一部改正の附帯決議の中にも盛り込まれております。昨年度の研究班で、愛の鞭ゼロ作戦の啓発資材を作成 しました。こちらは、 今日 、資料として 入って いるものです 。昨年の5月、母子保健課 から 事務連絡として、周知をしております。新聞、ネットニュースをはじめ、各種メディアでも取り上げられております。

 最後、三つ目の健やか親子21に関する取り組みを幾つかご紹介して終わりにしたいと思います。一つ目は、この健やか親子21全国大会ですが、これは母子保健の関係者を集めた全国大会として昭和41年から実施をしております。関係団体の皆さま方とも連携をして取り組ませていただいておりまして、最近では、神奈川県、岡山県、宮崎県、そして来年度は三重県を予定させていただいております。その後は、千葉県の予定というふうになっております。

 次が、健康寿命をのばそう!アワード母子健康分野について です。 これは、健やか親子21の推進のための取り組みの一つとして、実施しております。この後、今年度の受賞取り組みのうち、 Kids Public 様から事例の紹介をしていただく予定となっております。 アワードに たくさんのご応募をいただきまして、それぞれ の分野で 受賞者が決まっております。

 こちらは、マタニティーマークのファクトブックということで、これはご承知のとおり、健やか親子21から誕生しております。昨年3月で11年目を迎えております。これまでの取り組みをファクトブックとして作成して、ホームページ等でも公開しておりますけれども、中高年の男性の認知度の向上、そして妊婦のマタニティーマークの使用促進を図るために、啓発を展開しておりま す。 具体例の一つとして、ドラマの『コウノドリ』とタイアップした企画を実施しております。私もライブでは見られませんでしたけれども、録画して拝見しました。診察室の後ろにマタニティーマークが載っているのが映っておりました。

 そして、民間企業との連携ということも実施を致しました。マタニティーマークの普及、啓発として実施をしております。その中には、イベントへ出展して啓発をしたり、 FM 番組での特集で放送されたり、あるいは母子健康手帳のアプリで情報発信をしたり。こういった取り組みを、さまざま実施をいたしております。

 この母子健康手帳アプリの情報配信について、例としてお示しさせていただいておりますが、親が自分で健康情報を入力しできるということと、それから月齢に合わせて情報の発信、あるいは自治体等からの情報の発信も可能なアプリになっております。

 今年2月に2週間程度、マタニティーマークの記事を掲載したのですが、3365回見ていただいております。さらに129回リンク先の健やか親子21のホームページがクリックされていたというふうに聞いております。今後、推進協議会で啓発を進める際にも、こういった民間企業との取り組みと連携していくということで、より効果的に、妊婦さん、あるいは子育て期の親御さんに情報発信ができるのではないかと期待をしております。

 これは最後になりますけれども、次年度の普及啓発の重点テーマとして、 妊産婦の 食育を予定しております。妊娠、出産にあたりまして、母子の健康の確保のために、適切な食習慣に努めることが非常に重要でございます。妊娠可能な若い女性の、食生活に関する課題というのは、やせの方が減らないであるとか、あるいは葉酸摂取、こういったところでまだ解決していないといった課題がございます。来年度はこの妊産婦の食育を重点テーマとして、取り組みを予定しておりますので、ぜひご協力をお願いしたいと思います。

 これは本当に最後のスライドになりますが、私も名刺には必ず、「すこりん を入れた名刺を使っておりますので、皆さま方も引き続き、この「すこりん も含め健やか親子21 第2次 の取り組みのご協力をよろしくお願いしたいと思います。どうもご清聴ありがとうございました。

 

健やか親子21(第2次)事務局 

 ありがとうございました。厚生労働省子ども家庭局母子保健課長 北澤は、公務のため、ここで退席させていただきますのでご了承ください。

 それでは、議題2に移ります。健やか親子21推進協議会幹事団体代表、公益社団法人日本小児科学会の三牧正和先生より、健やか親子21推進に向けた取り組みについて、ご発表いただきます。よろしくお願いいたします。

 

健やか親子21推進協議会幹事団体代表 

 日本小児科学会の三牧と申します。よろしくお願いいたします。先ほどから、健やか親子21推進に向けて、連携あるいは協働というキーワードが出ていますけれども、実際に、どのようにこの国民運動を盛り上げていくか、当事者である国民の下に情報を発信していくかということが、第1次から課題とされています。第2次におきましては、先ほどお話にありましたように、企業メンバー、今、応援メンバーというふうに変わりましたけれども、民間企業の方々の力も導いて、この運動を盛り上げていこうというコンセプトで、今、いろいろ取り組みを進めているところであります。

 本日は、実際にどのような取り組みがなされているか、どういう工夫をして連携しているかということについて、事例をご紹介させていただきたいと思います。

 今日、お集まりくださった、この推進協議会。これは、多くは学術団体であったりとか、職能であったり、いわゆるスペシャリストの方々が集まっているというイメージでとらえていいと思います。第1次においては、この推進協議会と行政が連携していくという取り組みを進めてきましたが、第2次におきましては、この左側にあります企業の方々を含む応援メンバーに加わっていただいて、この間の協働、連携を進めていくというコンセプトであります。

 主役である親子 親子のみならず、その親子をとりまく環境をどうしていくか。国民が主体となって取り組んでいくと、そこにどう情報を伝えていくか。国民運動をさらに強化するためには、どうすればいいかということで一つ、モデルケースとなるような連携の例をご紹介したいと思います。

 公益社団法人の母子保健推進会議さん 推進協議会の一員ですけれども そこと応援メンバーである株式会社ロッテさんとの協働事業であります。そもそも、きっかけとしましては、母子保健推進会議さんのほうが、健康な歯を乳幼児期からということで、口腔ケアに重要性があるという思いをもっておられました。その啓発と、地域組織の育成支援のための事業の創設を検討なさっていたところ、ロッテさんが紹介されて、 協働 が始まりました。しかし、 協働 に至るまで、いろいろご苦労があったと思うのですが、まずは、母子保健推進会議が今までどのような事業をなさってきたか、それから、新しく行おうとなさっている事業がどのようなものかということを、ロッテ側にしっかりと理解していただくというところから始まったそうです。

 実際の取り組みとしましては、三つ。お手元の資料にございますが、一つは、健やか親子21全国大会で、これは毎年行われているものです。まず、その主催団体の一つが母子保健推進会議であります。この開催にあたる経費をロッテが分担したということです。

 それから、ロッテ賞 8020の里賞という 乳幼児期間の健康づくりと地域組織活動のさらなる活性化を目的とした顕彰事業でありますが、これに関しても両者が協働して活動をなさっています。

 それから、これは国際シンポジウムです。この中で、ロッテが妊産婦および乳幼児期からの虫歯予防として取り組むキシリトールの効用に関する講演をなさったということです。このように、一緒に 協働 してシンポジウム等も開いておられます。

 それらのご経験から、幾つかポイントを挙げていただきました。まず、企業と協働の事業を行うにあたっては、先ほど申し上げ ように、その団体がどのような事業を行っているか それから、一緒に行う事業がその計画について十分に理解を得ること。特に、この場合はロッテさん側だと思います。企業の執行部まで理解していただいたところから、事が進んでいったというお話でした。ポイントとしましては、協働で行う事業について、企業側にも、やはり民間企業でありますので、そちら側にもメリットを出すこと。この場合は、キシリトールガムが売れるのではないかという、そういう期待です。それにきちんと答えるような、それにつながるような協働事業をしていくということです。それから、公益法人側としましては、公共性と継続性の2点について、特に留意して、しっかりとすり合わせをしていったというお話でした。どのように実際に企業の方と協働するか、なかなか学術団体等は経験もなくて難しい面はあるかもしれませんけれども、参考にしていただければと思います。

 それから、今日、またお願いしたいことですけれども、先ほども出てきましたシンボルマークの活用についてであります。このシンボルマーク自体は第1次からありまして、平成12年に、そのときに公募で決まったキャラクターです。星がイメージされていて、健やかにすくすくと夢を持って輝く星のように育ってほしい、そういうことがイメージされております。それから、背景は、もともと赤だったのですが、第2次になって温かい環境づくりということをイメージして、このような淡い緑になったということです。

 できるだけ、ここにおられる関係者の方々が、各団体のホームページあるいは啓発資材やシンポジウムで、このキャラクター、シンボルマークを登場させていただきたいと思います。ようやく昨年度に「すこりん」という名前が付きました。 すこ は健やか、 りん 」は 、りんりんと輝く星のようにという、そういう思いがこもっているということです。これも公募で選ばれました。ぜひ、すこりんを活用していただいて、国民運動としての一体感をより持って、取り組みの認知度の向上につなげていただきたいと思っています。実際に、私ども、日本小児科学会でも、最近イベントで使い始めています。小児科学会では、毎年いろいろな種類の研修会 ありますので、そこに、すこりんに登場してもらっています。これは小児科学会の理事会にも、きちんと理解いただいて、手続きを踏んで使用しています。われわれは推進協議会の一員ですので、このキャラクターを使用することは許可されていますので、ぜひ団体の中で協議していただいた上で使っていただければと思います。

 これは日本小児医療保健協議会のポスターですが、これもフォーラムをしています。この協議会は四つの団体から構成されていますが、その中に小児科学会、小児保健協会、小児科医会が含まれ、いずれも推進協議会のメンバーになっています。この場合も、主催者に入っている場合、協賛している場合は、すこりんに登場してもらって良いことになっています。かなり遠慮がちにここに表示されていますけれども、もう少し大きく表示したいなと思っているところです。ぜひ、このように、参加してくださる方々が、このマーク、何だろうというところから始まって、健やか親子21が知られるようになるといいなと思っています。一方、団体の中ででも、あまりまだ、すこりんは知られていません。私どもも、団体の中での啓発にもこれを使っていきたいと考えています。

 企業との協働には、なかなか難しい面はあるかもしれませんが、少しずつこのような協働が始まっております。ぜひ皆さま方におかれましても、進めていただきたいと思っております。推進協議会としましても、この国民運動を盛り上げていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。ご清聴ありがとうございました。

 

健やか親子21(第2次)事務局 

 ありがとうございました。

 続きまして、議題3。第6回健康寿命をのばそう!アワード 母子健康分野受賞者の発表に移ります。健康寿命をのばそう!アワードに母子健康分野が創設されて3年目となる今年度は、93件のご応募をいただきました。母子の健康増進を目的とする優れた取り組みを有識者による評価委員会で審査、選出し、厚生労働大臣賞、厚生労働省子ども家庭局長賞を決定いたしました。受賞者の取り組み内容につきましては、本日お配りしております、健康寿命をのばそう!アワード 母子健康分野受賞プロジェクト事例のご紹介冊子の方をご参照いただきますようお願いいたします。

 本日は、企業部門において、厚生労働大臣優秀賞を受賞された株式会社 Kids Public のスマホで小児科医に相談 小児科オンライン 事業について、代表の橋本直也様よりご発表いただきます。よろしくお願いいたします。

 

株式会社 Kids Public

 よろしくお願いします。ただいま、ご紹介いただきました小児科オンラインを運営しております、株式会社 Kids Public の代表である橋本です。どうぞよろしくお願いいたします。

 最初に、簡単になんですが、私の自己紹介をさせていただきます。もともと聖路加病院で研修をしまして、その後、成育医療センターの総合診療部というところで小児科研修を行いました。その中で、自分自身の小児科医としての関心が、やはり、社会の構造と子どもの健康の関係というところに強く関心がありましたので、公衆衛生学を学びに東京大学の大学院に行きました。その在学中に、この小児科オンラインを運営します株式会社 Kids Public を設立いたしました。仲間に他に小児科医も3名おりまして、マーケティング担当、エンジニアがいて、大体6名で運営しているような会社です。

 なぜサービスを作ったのかというところで、きっかけが一つ、とても大きなものがございました。成育医療センターの小児科の救急外来で救急車を待っていたときに、夜中の、ちょうど12時ぐらいに救急車が鳴 、3歳の女の子が運ばれてきました。泣きやまず、全身を観察すると、右の大腿部が2倍ぐらいに腫れあがっていて、レントゲンを撮ったら、大腿骨の骨折がみつかりました。お母さんに、どうしてこういう状態になったのですかと聞いたところ、「私がやりました と。「自分自身で、もう ワケ も分からず救急車を呼んで、夢中で飛んできました というようなご家族でした。このご家族との出会いを通じて感じたことは、病院、診療所というのは病気になった子、また、けがをした子、そういった子が運ばれてきて、それを待っている、一つの受け身の施設であるということを感じました。このご家族は母子家庭で、お母さんが1人でがんばって子育てをしていた。お子さんは、ちょっと発達障害があるけれども、うまくフォローされていなかった。そうしたお母さんの孤立というものが一つ大きな上流にありまして、その先に子どもの健康が損なわれてしまった。 やはり 、こういった問題の上流にリーチしていくためには、病院で待っているだけではなくて、家庭とか保育園とか学校とか、子どもがまさに生活している場に小児科医としてリーチしていきたいということを強く感じました。そこで、どうやってリーチしたらいいのだろうと考えたときに、 ICT 活用、スマートフォンという接点を活用するということは、非常に活用のしようがあるのではないかということを考えまして、そういったことを行いたいという思いで起業したというのが、もともとの始まりです。

 今のお母さんは、病院に来てほしかったけれども、ふさぎ込んでしまって来られなかったお母さんです が、 一方で、病院へのアクセスが担保されているお母さんたちが完全に救われているかというと、私はその限りではないと思っています。一つ、傾向としまして、少子化で子どもが減っている中でも、やはり外来の受診数は横ばい、ないしは若干上昇しています。開けてみると、外来で出会うお母さんたち、お子さんたちは9割ぐらいは軽症であるということが実際の外来の経験から感じていることです。

 なぜ、このように子どもが減っているけれども受診が増えているか。こういう逆のことが起きているかというと、決して子どもの病気が増えているのではなくて、増えてしまっているのは親の不安なのだと私は思っています。もともと、日本の母子保健は本当に世界に誇れるナンバーワンのものだと私は思っているのですが、その中でも、時代の流れの中で少し見つかってきている問題点というのは、核家族であったり、インターネットで、今、いろいろな情報にさらされてしまっていて、でも、どれが正しいかは誰も教えてくれないというような状態になっている そうした結果、ご家庭での子どもの健康に関する親御さんの不安というのは取り残されてしまっている。 そして 、例えば思わず手を上げてしまうお母さんもいるかもしれないし、軽症でも分からずに受診されるようなお母さんもいるかもしれないと。そういうことが反映されている今、社会事情なのではないかなというふうに思っております。

 こうしたご家庭での取り残された親御さんの不安というものに対応すべく作り出したサービスが、小児科オンラインというサービスで して、 スマートフォンから直接、小児科医に相談ができる、そういうサービスです。お母さん方が、もう使い慣れている LINE 、あとは電話に対応しております。平日の18時から22時、この4時間 外来でいいますと準夜帯という時間で、もう開業医の先生方は閉まった時間 救急外来が一番混む、この4時間ですね。こちらを挙げております。

 2016年5月30日にリリースしまして、込めている思いとしては、子育てにおいて、誰も孤立しない社会を作りたい、一番、身近な接点でありたい、そういった思いで小児科オンラインを運営しております。

 実際に、 このような 形でやって ますので、ご紹介させていただきます。こちらは、フジテレビで紹介していただいたのですが、お母さんがテレビ電話で相談しています。1歳半のお子さんで、初めてのお子さんであるということで、よく分からないと。見たことがない嘔吐をしてるのですが、大丈夫でしょうか。今すぐ病院へ行ったほうがいいでしょうか というような相談を受けております。これ 、私なのですが、どういう状態であるかというお話を聞いて、あとは画像がありますので、お子さんの表情だったり、おもちゃで遊んでいるなとか、お母さんの不安そうな表情であったり、そういったことを判断して、これは急ぎではないと思います。ただ単に咳き込んで、吐いてしまっているだけだと思いますので、今の時点では緊急性がないと思いますよと お伝えし、 おうちでは、こんなような水分や食べ物のとらせ方をしたほうが安全だと思います というお話をし ています。 今は大丈夫だけれども、万が一こうなったら、そのときは本当にまずいから、それは病院に行ってくださいね というようなことを具体的に一つ一つお話をしています。ですので、もしかしたら、このお母さんは、これまででしたらタクシーをつかまえてお子さんを救急外来に連れていって1時間、2時間待って帰ってくるということをしていたかもしれませんが、この相談事業で、こうした不安に対応するということを行っております。

 今のようなテレビ電話でも対応しておりますし、あとは LINE のチャットや、音声通話でも対応していて、これはお母さんが希望される方法を利用できるようになっております。

 サービスの特徴としましては、10分間の時間を確保してコミュニケーションをとるようにしております。あとは全て、お母さんごと、ご家庭ごとに1アカウントを作るのですが、それを全部、記録をとっております。 です ので、2回目以降、利用した方に関しては、前回のことを踏まえながらお話ができるようになっています。このお母さんは、少し不安が強いからこんなふうにアプローチをしようとか、この子は喘息があるから、咳のときは注意しようとか、ということを担当医の中で共有するようにしております。

 小児科医は今、37名おりまして、力を貸してくれております。それぞれ、顔が見える関係というのを非常に重視しておりまして、写真を出して、経歴を出して、私たちが対応していますということをお母さんにしっかり示した上で、相談業務を行っております。中にはアレルギーが得意ですとか、発達障害が得意ですとか、そういった自分の特徴を生かして相談業務を行っている医師が多くおります。相談業務であるので、医師は基本的に自宅で相談を受けております。そのため、育休中のお母さん女性医師も、スキルはあるけれども、現場復帰までは今できていないという方も力を貸してくれております。

 大変光栄なことに、五十嵐先生に公式アドバイザーとしてご指導をいただいております。その他、伊藤秀一先生、森先生、秋山先生にもご声援をいただいております。

 取り組みとして、事業をしっかり継続して、より多くの方々に使ってもらいたいということで運営をしております。日本の国民皆保険というのは、医師として非常に重視していまして、経済格差に関係なく医療アクセスが担保されている社会を作っている いうのは、本当に素晴らしいなと思っています。私たちも株式会社なのですが、そこは踏襲したいと思っています。ですので、なるべくご家庭からはお金をとらないというモデルで運営しております。ホームページには、実際に個人ユーザー向けの料金が書いてあったりしますが、99 . 9パーセントのユーザーは皆さん、無料で使っております。

 どのように継続性を持たせているかといいますと、民間企業との連携を行っています。例えば、福利厚生で入れていただいて、社員さんは皆さん無料で使っている。企業の人事部からお金をいただくというような形です。実際に富士通さん、リクルートさん、小田急さんなどが連携してくださっております。東急不動産さんは、ブランズマンションというマンションに住むと、私たちのサービスが無料で付いてくる、そういう子育ての安心のある住まいという形での付帯サービスでの連携などもしております。あとは自治体で、陸前高田、大船渡、住田町ですね。被災地の地域で入れていただきまして、そこの方々は皆さん、無料で使えるような形で展開をしております。

 先ほどもご紹介いただきましたけれども、大変光栄なことに、昨年大臣賞を二ついだたくことができました。やはり、健康寿命をのばそう!アワードで厚生労働大臣賞をいただけたということは、10年前に厚生労働大臣から医師免許をいただいた私としては、本当に光栄なことで、会社としても非常に自信になる、大変 ありがたい 機会でした。本当に、この場を借りて、御礼を申し上げたいと思います。

 事業ですが、やりっぱなしで 多くのユーザーが使いました、おしまい というのは私は面白くないと思っています。やはり、それが本当に健康にどこまで関与したのか、そういった社会的なインパクトを図らなければ、この事業の意味はないと思って取り組んでおります。一つ、まだまだ初歩的な発表ですけれども、昨年の小児科学会で発表させていただきましたが、これまで運営してきて、例えば 病院に行かなくていいと思いますよ と言った方々の中で、実は見逃して緊急入院になっていた、そういった見逃し例がなかったかどうかというのを、利用後のアンケートで集計しておりまして、そういったことは 件であったということを発表しております。あとは、こういう相談が多かったですとか、実はチャットが半分ぐらいで多かったですとか、そういったことをまとめて発表いたしました。

また 、横浜市栄区さんと、ランダマイズコントロールトライアルという学術研究を行っております。こちらは成育医療センターと弊社と栄区の産学官連携で、栄区で出生連絡票を出したお母さんをランダムに二つの群に分けて、小児科オンラインを使う人と使わない人に分けて、4カ月健診、集団健診のときに子育ての不安がどこまで改善したのか、その2群の差があるのかどうかということの研究を行っております。こうした相談業務が母子保健に対して、どれだけインパクトがあるかというところを、時間はかかりますけれども、精緻に出していくというところにも力を入れております。

 今後ですけれども、これまでは小児科医師とご家庭という関係での相談業務を行っておりましたが、やはりそれだけではなくて、自治体との連携を強めていくことで、そこのかかりつけの先生方に、患者さんが、昨夜、小児科オンラインを使いまして、こういう相談がありました、私たちはこういうふうにお答えしましたということを、 D to D で共有できるようなシステムの構築というのを、本年度中に目指して開発をしております。あとは、相談業務自体も、より効率化できるようにシステムを改善していくところ、また、さらなる先ほどご紹介したような企業との連携、そして自治体との連携というのを強めていきまして、なるべく無料で多くの人たちに、この小児科オンラインを届けることができるように進めてまいりたいというふうに思っております。以上、弊社のご紹介でした。ご清聴ありがとうございました。

 

健やか親子21(第2次)事務局 

 ありがとうございました。

 続きまして、議題4、各テーマグループの平成30年度、共通テーマ案の発表および意見交換に移ります。

 テーマ案の作成にあたり、事前のアンケートやご意見を頂戴し、誠にありがとうございました。参画団体の連携を強化し、推進協議会の取り組みを活発化することを目的に、テーマグループ内の連携した取り組みの評価として、平成30年度は共通テーマを設けて実施していく方針が幹事会で示されました。その際、本日お配りしております参考資料1、健やか親子21 ( 第2次 ) の指標の現状も踏まえて、共通テーマ案をご検討いただいたところでございます。

 これより、総会前に実施されたテーマグループ別に、ご議論いただきました内容を踏まえ、各グループで決定された共通テーマ案を発表いただきます。発表時間はそれぞれ5分程度、四つのテーマグループの発表の後、ご出席いただいている皆さまからのご意見を伺うお時間をとらせていただきます。

 それでは、ここから議事進行は五十嵐会長にお願いいたします。五十嵐会長、よろしくお願いいたします。

 

健やか親子21推進協議会会長

 ありがとうございます。では、早速ご発表いただきたいと思います。テーマは四つありまして、1、2、3、4の順番で発表いただきたいと思いますので、テーマ1、国民への普及啓発・情報発信等につきまして、 日本 小児学会の齊藤先生、よろしくお願いします。

 

テーマグループ1 国民の普及啓発・情報提供等 」幹事(サブ)団体

 よろしくお願いいたします。テーマグループ1の国民の普及啓発・情報提供等について、本日は 日本 小児科学会の齊藤から発表させていただきます。

 活動の概要でございますけれど、各参加団体の活動を広く国民に情報発信するということを基本としまして、あとは同時に各参加団体がコラボレーションしている、それぞれの活動の新しいきっかけとなるように、ということに取り組んでまいりました。

 具体的な取り組みでございますけれど、各団体それぞれの活動内容に関して、どういったことを行っているのかをまとめてもらったコンテンツを作成していただきまして、それを健やか親子21の公式ホームページでまとめて発表するという取り組みを行っております。こちらにありますように、19団体、それからコンテンツが追加という形で、ホームページ上に発表させていただいております。そういったことを踏まえて、共通テーマの設定と取り組みの検討について、本日、相談させていただいたところでございます。

 実際、ホームページ上では健やか親子21の公式ホームページがございますが、こちらのお役立ち情報の中で、私どもが活動の一環としてまとめました。それぞれの団体の、活動のコンテンツをアップしているところでございます。

 このような形でリストが並びまして、それぞれの団体の活動をコンパクトにまとめ 伝えたい情報が見 れるという仕組みになっているところでございます。

 参考までに、こちら、ホームページをどれぐらいの方が見ているのかというデータでございます。月大体、2万5000件、2万6000件ぐらいのアクセス数がありますので、一定の数の方が見ているということが分かります。内容に関しましては、私どものお役立ち情報のページに関しては月3000件ほどございますが、このような内容の順番でホームページにアクセスがあるということが分かります。主として、ホームページを通じた情報発信が主体となっている状況でございます。

 参考までに、このホームページのどういったところを見ているかということでございます。これは一般的なブラウザーから見ている部分です。こちらは、リンクしている山梨大学ですとか、こういったリソースガイド等から流れてきているところです。ここのところは SNS です。 Facebook Twitter 等から入ってきている方も15パーセントぐらいおりますが、ほとんどが一般のブラウザーであることが分かります。

 これは、どこから見ているか、年齢、男女比、それから何を使ってアクセスしているかについてです。スマートフォンがありますけど、6割から7割にかけては PC を使って見ているという状況です。一般の方のホームページへのアクセスというのは、ほとんどスマートフォンに移行している現状を考えますと、残念なことになります 、健やか親子のホームページは、まだまだ PC 主体からアクセスしている人が多いということです。われわれのところで議論にもなりましたけれども、例えば若い方、これから子育てに向かうような人たちに対してアプローチするには、もう少し、そういった人をターゲットとした見やすい取り組みが必要だろうと議論されているところです。

 見ているエリアとしては、東京、大阪等が多くて、大都市圏が主体です。閲覧者の年齢を見ますと幸いと言いますか、若い10代、それから25歳から34歳の辺りが非常に多いということです。年配の方よりは、今、実際に、子育て等に関連している方、興味を持っている方に見ていただいているということは評価できるのではないかと考えているところでございます。

 今回出ました、共通テーマに関しましては、指標等を鑑みて、案として、私どもの領域ではこの三つ、低出生体重児、妊娠中・育児中の喫煙、10代の自殺と児童虐待という四つのテーマを抽出しまして、56団体とたくさんの団体の中で、なかなかテーマを一つというわけにはいかないわけですが、こういった四つを挙げることで重点的にそれぞれのグループが取り組むという形で、取り組んでいきたいとまとめさせていただいたところでございます。

 それぞれの取り組みをこれまでお示ししたような形で、ホームページ上に展開する等の形 もしくはリンクを貼っていくという形で、それぞれの段階の活動、その中には非常にたくさんのコンテンツがありますので、それを伝えていきたいと考えているところです。

 課題としては、ぜひ知ってほしい内容 がた くさんあるのですが、なかなか知ってほしい人に伝わりづらいというところが課題だろうと話し合われたところです。そういった中で、ホームページにたくさんの人が見ていただけるような形でアクセスを増やすような取り組みですね。検索で入ってくる人がほとんどですので、検索の上位に、例えば、子どもと虐待、ですとか、10代の自殺、ですとか、悩んでいる、と入れたときに、なかなか健やか親子にたどり着くことがないということがありますので、そういった仕組みを何らかの形で取り組んでいくことが必要であるというようなことが話し合われたこと。それから、団体の数を上手に利用して、例えば薬剤師会等で は、 年間8億件以上の処方箋が出ているということですので、たくさんの方が薬局等を利用されます。そういったところに、健やか親子の、すこりんを入れたり、それから QR コード等を貼ったりして、簡単にアクセスできるような仕組みを作り、それを配信して、それぞれのところで予算を削減するために自力で印刷して貼ってもらうというような取り組みを行うことで、幅広く取り組んでいくことができるのではないかというような内容が話されました。そういったアイデア等を利用して、今後、よりたくさんの方に情報を届けるような取り組みを行っていきたいと考えているところです。以上です。

 

健やか親子21推進協議会会長

 どうもありがとうございました。今までの取り組みと、今後の方針につきましても、詳しくお話をいただきました。ありがとうございました。

 続きまして、テーマ2の育児支援等につきまして、日本小児保健協会の加藤則子先生からご報告をお願いいたします。

 

テーマ グループ 育児支援等 」幹事団体

 日本小児保健協会の加藤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 共通テーマを定めていくのに先立ちまして、 厚生労働省から 改善の余地があると思われる6指標というのが示されました。こちらのスライドは細かいので、お手元の資料5をご覧いただければいいと思います。この改善の余地があるとされた6指標 資料の中にも参考資料としてありますから、参考になさってください。これで、どれが大事だと思われるかというのを関連団体に問いかけましたところ、17団体から回答がありまして、児童虐待による死亡数、子どもを虐待していると思われる親の割合、10代の自殺率という、この三つが重要だというふうに集計されました。それに基づきまして、テーマ案として、なるべくたくさんの団体が参加できるようにということで、大きく妊娠期に始まる虐待予防から10代の自殺予防に至るまでの、切れ目のない支援というふうに提案させていただきました。このテーマ案につきまして、この総会に先立ちまして、グループミーティングをいたしましたところ、もうちょっと絞ってもいいかもしれないという意見と、一方で妊娠期に始まるというのでは遅くて、妊娠前の思春期からというところからの接近が必要であるという意見が出ておりまして、今後さらにまとめていきたいと思っております。

 この六つの指標につきまして、どのように重要視していたかというのがこれですけれども、1位3点、2位2点、3位1点ということで合計得点を見ましたところ、虐待関係が2件と重大死亡率が3ということです。低出生体重児、喫煙率などにも重視している団体も多かったということです。

 それでは、テーマに基づいて、どのように取り組みをしていきますかということになります。社会全体でまず、妊娠期からの支援をしていくというところで、未受診妊娠のこと、そして、社会全体で子どもを育てていく等の親子のケア、また、こういったケアのサポートのシステムを作っていくという4点が確認されました。

 そしてまた、喫煙のことですとか、指標の見える化ですとか、多くの指標が数値化されていますが、質的なものも含めて、実感値を見ていきたいと、いろいろな意見が出ました。

 その中で、特に実現可能な平成30年度の取り組みとして絞られてきた点が 多職種が含まれる専門家集団の強みを生かして、取り組んでいくという専門家集団のスキルアップ もしくは現場での親子等の支援といったところで、さらに議論を詰めていきましたところ、出前講座などの講師派遣を行うにあたりまして、どのような内容で、どのような講師が派遣可能かということのデータベースの作成 そして、それを作成するにあたって、さらに情報交換を深める このデータベースを公開して、さらに参加団体の間の協力で、その運用について評価を行う。こういったところを30年度に取り組んでいくことができるのではないかというところに意見がまとまりました。

 こういった取り組みは、何も第2グループだけではなくて、健やか親子推進協議会の全体で行うということも可能ではないかと考えております。具体的に、30年度に向けての方針ということも少しまとまりました。

 あとは参考資料ですが、第2グループでは、昨年度、どのような指標の改善に貢献できるかというアンケートを行いました。今回、改善の余地があるとされた指標は、赤い四角で囲ってありますけれども、もちろん、それに関して、関心がある団体も多かったのですが、実際良くなっている指標に関しても、かなりの参加団体が関心を持ってました。例えば、妊娠、出産の満足ですとか、母乳率ですとか、こういったところも関心が高いです。そして、10代の自殺率は重要視されているけれども、実際に何を貢献するかっていうところになりますと、若干少なめの回答になっています。例えば虫歯のことですとか、健診の受診率ですとか、さまざまな指標に関して、改善しているけれども、さらに関心があるということが分かりました。この地域で子育てしたい親、ゆったりとした気持ちで過ごす母親、育ちにくさを感じたときに対処できる親ですとか、育児支援の参加団体として、こういった指標に関して大いに貢献していきたいというような意向が明らかになっております。

 児童虐待に関する死亡数や、子どもを虐待していると思う親という、今回改善がよしとされている指標です。こういったものに関しましても、多くの団体から関心が集まってきて、今回の議論も、このようなモチベーションの中から、専門家集団の特長を生かしてやっていけることということで、講師派遣、インターフェース構築というところにまとまっていきましたことをご報告いたします。ご清聴ありがとうございました。

 

健やか親子21推進協議会会長

 どうもありがとうございました。

 では、続きまして、テーマ3の児童虐待防止・対策強化につきまして、日本小児科学会の小川先生から、ご報告をお願いしたいと思います。

 

テーマ グループ 児童虐待防止・対策強化 」幹事(サブ)団体

 小川でございます。私たち、日本小児科学会はテーマグループ3の副幹事団体ということで入らさせていただいておりま して 。実は、幹事団体の日本小児救急医学会の理事長先生が、ずっと、このお仕事をなさっておられたんですけれども、体調を崩されまして、しばらく活動が止まっておったような状況もございまして、その辺をご了解いただければと思います。

 そして、今回のテーマグループ案についての話し合いをネット上で行い、一応の青写真を作ったテーマ案というのをお配りしております。今日の話し合いで、また、そこのところを修正いたしまして、こちらのほうのテーマ案ということでやらせていただきたい 思っております。

 子どもの虐待防止については、注意して見ないといけないポイントというのが虐待児の死亡数と、子どもの虐待をしていると思われる親の割合というのを重点的に見ていかないといけない課題ということなのですが、なかなか全体の参加団体の中で、それについて議論していくのは難しい部分もあるのかなというふうに思いまして、二つの項目に分けさせていただいております。そして、みんなで意見を出し合って、形作っていくものとして、女性のライフサイクルに応じた切れ目のない支援というタイトルで活動をさせていただければというふうに考えております。

 そしてもう一つ、先ほど言いました児童虐待について、死亡数などのことについてはチャイルド・デス・レビューというのがございます。これは会長でいらっしゃいます五十嵐先生が、小児科学会の理事長のときに始められた事業と私は認識しております。小児科学会のほうでは、このチャイルド・デス・レビューというのについて、子どもたちがなぜ死んだのかということを全例把握できるような方向でいければということがございます。こちらのほうも、参加各団体の方々とお話をした上で、前に進めていけたらと考えております。以上でございます。

 

健やか親子21推進協議会会長

 どうもありがとうございました。副団体 から、 団体のヘッドにな 、なかなか準備が大変だったと思いますけれども、これからどうぞよろしくお願いしたいと思います。

 では、テーマの4に移りたいと思います。調査研究やカウンセリング体制の充実・ ガイドラインの作成等につきまして、これも小児科学会の永光先生から、ご報告をお願いしたいと思います。

 

テーマ グループ 調査研究やカウンセリング体制の充実・ ガイドラインの作成等 」幹事団体

 テーマ4のほうから、発表させていただきます。二つ、共通テーマ についてと 、昨年末から今年初めにかけて、推進協議会で実施させていただいた自殺アンケートについて、ここも少しお時間をいただきましてご報告をさせていただきます。

 まず、私たち話し合ったところで、正直なところ、健やか親子という定義は何であるかというところから議論が始まり、そこでおよそ約30分の時間をとらせていただきました。数値をどんどん下げていくということに、あまりとらわれ過ぎないようにして、それぞれの家庭が持つ、健やかな親子の定義というのがあるだろうということで、それを基本的に支えていくのが私たちの役目であるというふうな形で、そこの部分の共通意識を持ちました。

 私たちから、テーマを二つ提案させていただきました。健やかな親子を支援する上で、妊娠という視点から支える、もう一つは思春期というステージから支援をしていこうという、二つの大きな柱を立てました。しかし、これも話し合いで変わりました。テーマ1のほうでございますけれども、これを、名称を変えまして、安心、安全の妊娠、出産、育児という形にテーマ1のタイトルを変えさせてい ただ きました。幅広く、やはり妊娠のことに関しましては、妊娠後のことも含め、多岐にわたりますし、育児も含んでいきますので、少し幅広くとっていこうということで変わりました。柱の中にはキーワードをちりばめております。これで柱を強固にしま して 、推進協議会の皆さまが参加しやすいようなキーワードを入れているということでございます。

 安心して妊娠、出産、育児できる環境の整備でございます。そして、若い方のがんを予防して、妊娠できることの支援も必要であります。そして、周産期のメンタルヘルスの支援も必要であろうと思います。

 一方、 2つ目の テーマでございますけれども 自殺、子宮頸がん、性被害など、これらは行政施策によって防げるものであります。そして、子どもの心身の健康のためには、学習面の支援が必要でございます。子どもたちは、実は自分たちの成績というものについて、大人が思っている以上に敏感です。それが自尊感情につながります。したがって、つまり母子保健と学校保健の両輪による支援が必要であろうと思っております。皆さまの厚い協力を期待いたします。

 というところで、具体的な取り組み、方向性について、これも話し合いました。幾つかございますけれども、まずは私たち異なる職種が参加しておりますので、お互いを知るということが重要だろうと思います。そして、皆さんが持っているデータを二次利用させていただいて、集まって合同シンポジウムなどをすることが必要ではないかというふうな話し合いを行いました。

 そして、やはり成果物を作っていくことが必要だろうということで、決まりましたことは、先ほど上にあるキーワードの中で、幾つか取り上げて、それに関する短い成果物、リーフレットみたいなものを作り、各団体のホームページに貼る、あるいは健やか親子のホームページに貼らせていただく。そして、私たちが協働でこういうことに取り組んでいるんだよということをアピールしていきたいというふうに思っております。

 また、合同研究調査チームができれば、良いのではと思います。方法は違っても、私たちの目的は一緒であるからであります。

 そして、大切なことは何度も申し上げますけれども、多くの国民の方々に、私たちの取り組みを知っていただくことだろうと思います。

 少しずれますけれども、興味深い文献をみつけました。多職種の連携 における 二つの阻害因子と四つの促進因子という慶應の中村先生という方の記述です。まず、阻害因子ですけれども、お互いの理解不足のための対立ということです。つまり、逆に言うならば、お互いが理解しあえれば、それは阻害はなく、促進に進むだろうと思います。また、ついつい同じメンバーで固まってしまったほうが楽だと思いますけれども、それには発展がありません。多職種が促進していくためには、私たちが危機意識を共有すること そして、このような場所で職種が異なる者が集まって場を設けて、学習していくことが必要だろうと思います。そして、できることから始めていくということがいいのかと。とても分かりやすい提言でしたので、紹介させていただきました。

 その中で、小さなことから何かできないかと思い、キーワードの一つにある自殺について、昨年、推進協議会でできることを考えてみようということで、アンケートを実施させていただきました。10代の自殺対策は、健やか親子の中でも重大なテーマであります。そこで、三牧代表幹事が中心となって、調査を実施してくださいました。

 目的は、推進協議 内での子どもの自殺対策防止について、問題意識を持とうということ、そして、自殺対策防止を何かできるか検討してみようということでございます。昨年、政府が発刊いたしました自殺総合対策大綱に沿って、各団体、学会が取り組める項目のチェックを行いました。大綱本文を参考にして、抽出項目を見出して、それができるかどうか、数を算出いたしました。自殺大綱の中では第4、当面の重大施策がありますけれども、その中の11番が子どもに関する、子ども、若者の自殺対策をさらに推進するというものであります。

 下位項目はこの七つほどある のですが、 もう少し大きくしてみますと、このようになっております。1番から7番まで読みますと、いじめを苦にした子どもの自殺予防、学生生徒への支援の充実、 SOS の出し方、子どもへの、若者への支援、そして若者の特性に応じた支援、知人等への支援ということです。皆さまに、このような形でアンケートを昨年、配布させていただきました。それぞれ幾つか下位項目を提示しております。

 実際の結果でございますけれども、64パーセントの回収率でございました。ご協力ありがとうございました。七つのこの大きな項目のうち、全くいずれの取り組みも難しい団体さまが45パーセント。これは主に乳幼児を対象にされている学会、団体のためだと思います。一方で、1項目か2項目取り上げることができる団体が30パーセント。そして、3項目以上できる学会が、4分の1。団体が4分の1もございました。

 そして、七つの項目のうちの、どの項目に取り組むことができますかと聞きますと、最も多かったのが19団体の SOS の出し方に関する教育の推進ということでございました。この二つ、最も多かったものと最も少なかったものだけ見てみたいと思います

 そうすると、 SOS の出し方に対する教育の推進 について、 19の団体さまが 、取り組みが できるということであります。例えば、この中の項目を見ると、 SOS を受け取った子ども側および大人側の、対応の仕方の指導 もしそういうことを誰かから打ち明けられたら、多分動揺してしまって、慌てふためいてしまうだろうと思います。そういうときに、何かそういうものに関してのリーフレット などが あれば、慌てずに対応することができるかもしれません。

 もう一つは、若者の特性に応じた支援の充実は5団体のみでございました。いわゆる先ほどから出ておりますように、逆に ICT を利用して、若者へのアウトリーチ策を強化していくことは、とても重要と思います。ある意味、5団体さまは、その術を知っているので、ぜひ教えていだたければというふうに思います。

 このような形で、皆さまがお持ちの、わずかな何らかのスキルを集結させることで、大きな対策を講じることができるのではないかと思います。

 最後に重要なことは、私たちが講じる対策 つまり、成果物をどこに落としていくかでございます。このホールの中で共有するだけなのか、あるいはそれを各団体、各学会に持ち帰って学会内で共有していくのか。いやいや、学校現場でも共有し、あるいは国民とともに共有していくのか。その対策、成果物を持っていく場所、つまり出口を明確にしておくことが必要だろうと思います。出口をみつけることができれば、さらに走り続けることができるのではないかと思います。まとまりのない発表でしたけれども、これをもちまして、テーマ4の発表とさせていただきます。ありがとうございました。

 

健やか親子21推進協議会会長

 どうもありがとうございました。

 それでは、テーマ1から4のご説明をいただきましたので、フロアの方たちからご質問やご意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。遠慮なくおっしゃっていただきたいと思います。団体間でも よい です が、ご質問ございますか。 もし、今、 質問しにくいようであれば 、後ほどメールでご連絡いただいても結構です 。お答えできることは そのときに、どなたにこういうことを教えていただきたいとか、あるいはこういう考えがあるとかですね 対象をしっかり明らかにして あるいは、厚生労働省へのお願いでも結構だと思いますけれども そのような形で、ご意見をいただきたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。どうぞ。

 

一般社団法人全国病児保育協議会

 全国病児保育協議会の会長の大川と申します。四つのテーマ についてでは なく、 厚労 省の方 の質問でもよろしいでしょうか。

 

健やか親子21推進協議会会長

 どうぞ。

 

一般社団法人全国病児保育協議会

 子育て世代包括支援センター 現在、500幾つかの市町村、1000何百 所というふうにご説明されましたけれども、基本的な話をここでして申し訳ない です が、 実際にそのセンターというのは、ハードの面があって、建物かスペースがあって、そこに支援課とか、保育課とか児相の方が来て、勤務するということをイメージしている でしょうか。それとも、そのセクションは全部縦割りになるので、横割りのいわゆるネットワーク化をして、平たく申し上げればバーチャルセンターで、実際には実態がないけれども、実際に連携できているから、それで実態をやれるからいいという数を含めている でしょうか。というのは、大田区 要保護児童連絡会議に出て、包括支援センターの設備はどうなっているかと聞いたら、私たちは各課が連携しているから、特にそういうものを作らなくても大丈夫 なの だというお返事をいただいたので、それで果たして厚労省内の考え方と一致しているかどうかということを確認させてください。

 

子ども家庭局母子保健 課長補佐

 ご質問ありがとうございます。母子保健課の梅木と申します。先ほどのご質問は、後者のほうということで理解しておりま 。要は箱ものを建てるとかではなくて、横串というか、連携してその機能を果たしていただければいいということになります。そのために、ある一定の ところで 相談をしていただいた後に、その 相談 先から適切な機関 つな とか、そういったところを機能として持っていただければ、それでセンターであるという認識を持っているところです。

 

一般社団法人全国病児保育協議会

 どうもありがとうございます。そうすると、真ん中 のあれに 主要なメンバーとして、看護師、保健師、助産婦 それから、ソーシャルワーカーが書いてありますけど。実はよく考えると、前者の3者は、みんな看護師さんがやっているわけですよね。それで、先ほど日本小児科学会の研修の中でも、研修の対象が確か園医と看護職と保育士 書かれてある ですね。私たち、子ども 育てる考え です と、保育士の役割もかなり強いものですので、ぜひ、ああいうところに保育士の名前を入れていただいて、保育士にプライドと私たちは社会で必要とされている という 思いを伝えるようなことを書いていただきたいというのが、これは の希望でございます。

 

子ども家庭局母子保健 課長補佐

 全国展開という資料 専門の方々が、ドクターなど幾つか載っている中に、保育士をということですね。ちょっと検討させていただくということでよろしいでしょうか。

 

健やか親子21推進協議会会長 

フィンランドのネウボラとは、また全然違うもので、しかも地域差が、かなりありますので、1 所で、ワンストップで全部できるようになるようにするのが本当は目的な だと思う ですけれども。まだ始まったばかりで、これから地域の実情に応じて育てていくという、そういう段階ではないかと思いますので、もうちょっと長い目で、温かい目で見ていただきたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。

 他はいかがでしょうか。よろしいですか。それでは、繰り返しますが、もし何かありましたら、事務局のほうにまでご連絡をいただきたいと思います。

今日 は少し時間が押してしまいまして、大変申し訳ございませんでした 。本日 、発表されたペーパー案につきましては、あらためて厚生労働省から各団体にご連絡を申し上げまして、団体内の理事会 委員会で承認を要する場合は、お手数をおかけしますが、どうぞご協力をいただきたいと思います。

 それでは、私の議事はこれで終了いたしますので、どうぞよろしくお願いします。

 

健やか親子21(第2次)事務局 

 皆さま、ありがとうございました。恐れ入ります。最後に事務局より、ご連絡申し上げます。

 平成30年度より、テーマグループ3の 幹事 団体が、現在の一般社団法人日本小児救急医学会より、公益社団法人日本小児科学会に変更となります。

 また、テーマグループ4の幹事各団体に一般社団法人日本児童青年精神医学会が加わりますことになりましたことをこの場でご報告申し上げます。

 また、先ほど母子保健課長の北澤のお話がございましたように、これまで企業メンバーとして参加を募ってきました枠組みは、応援メンバーとして健やか親子21の国民運動を一緒に応援していただける企業や団体、大学の部局、研究室単位でも参画いただけるようにしていく予定でございます。参画メンバーの仲間を増やしていきたいと考えておりますので、本日ご参加いただいております皆さんと連携できる企業などありましたら、幅広くお声がけをいただけますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

 最後に、後日となりますが、本日の総会に関するアンケートを推進協議会参画団体の皆さまに事務局よりメールでお送りさせていただきます。次年度の開催に向けて、参考にさせていただきたいと思いますので、率直なご意見をお聞かせ願いますよう、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

 会場出口にて、各団体さまからお持ちいただきました資料を封筒にまとめてスタッフがお配りしておりますので、よろしければお帰りの際にお受け取りください。

 それでは、以上をもちまして平成29年度第17回健やか親子21推進協議会総会を閉会させていただきます。

 本日は誠にありがとうございました。


(了)

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