ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 社会保障審議会(児童部会社会的養育専門委員会)> 第30回社会保障審議会児童部会社会的養育専門委員会 議事録(2021年6月29日)

 
 

2021年6月18日 第29回社会保障審議会児童部会社会的養育専門委員会 議事録

子ども家庭局家庭福祉課

○日時

令和3年6月29日(火)10:00~13:00

 

○場所

オンライン


○出席者

委員
 

相澤委員   安部委員   五十嵐委員  井上委員
榎本委員   奥山委員   河尻委員   北川委員
桑原委員   小島委員   高田委員   坪井委員
橋本委員   畑山委員        浜田委員         林委員
平井委員   藤林委員        松本委員        宮島委員
 森井委員   薬師寺委員  山縣委員長    横川委員

委員代理
全国母子生活支援施設協議会副会長 村上幸治氏
 
事務局

渡辺子ども家庭局長
岸本審議官
小澤総務課長
中野家庭福祉課長
山口虐待防止対策推進室長
野村企画官

○議題

子ども家庭福祉に関し専門的な知識・技術を必要とする支援を行う者の資格の在り方その他資質の向上策に関するヒアリング及び議論
 

○配布資料

資料1 一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟 提出資料
資料2 公益社団法人日本社会福祉士会・公益社団法人日本精神保健福祉士協会 提出資料
資料3 子ども家庭福祉に関し専門的な知識・技術を必要とする支援を行う者の資格の在り方その他資質の向上策に関する議論の叩き台
資料4 宮島委員提出資料

参考資料  委員等名簿
 

○議事

○野村企画官 定刻となりましたので、ただいまから第30回「社会保障審議会児童部会社会的養育専門委員会」を開催いたします。
皆様、音声、画像等々は大丈夫でしょうか。
(首肯する委員あり)

○野村企画官 ありがとうございます。
委員の皆様には、お忙しい中お集まりいただきまして誠にありがとうございます。本日は、ウェブ会議にて開催させていただきます。
本日の出欠状況でございますが、熊川委員、倉石委員、中村委員、横田委員は御欠席と伺っております。
菅田委員は御欠席と伺っておりますけれども、代理といたしまして、全国母子生活支援施設協議会副会長の村上幸治様に御出席いただいております。
また、榎本委員、坪井委員は途中退席と伺っております。
今回は、資質向上に関する有識者ということで、一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟会長の白澤様、公益社団法人日本社会福祉士会会長の西島様、公益社団法人日本精神保健福祉士協会会長の田村様にお越しいただいております。
今回の委員会は、傍聴希望者向けにユーチューブでライブ配信をしております。なお、本委員会では、これ以降の録音・録画は禁止させていただきますので、傍聴されている方はくれぐれも御注意ください。
それでは、これより先の議事は、山縣委員長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○山縣委員長 皆さん、改めましておはようございます。委員長の山縣です。
本日は、早朝からお集まりいただきまして感謝します。
今日は、先ほど説明がありましたように、資格等に絡む関係団体からのヒアリングが中心の議論になります。よろしくお願いします。
まず最初に、資料の確認等をよろしくお願いします。

○野村企画官 それでは、資料の確認をさせていただきます。
配付資料は、右上に番号を付しております。
資料1 一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟提出資料
資料2 公益社団法人日本社会福祉士会・公益社団法人日本精神保健福祉士協会提出資料
資料3 子ども家庭福祉に関し専門的な知識・技術を必要とする支援を行う者の資格の在り方その他資質の向上策に関する議論の叩き台
資料4 宮島委員提出資料
ほか、参考資料を配付しております。
以上でございます。

○山縣委員長 よろしくお願いします。
では、早速議事に入っていきたいと思います。
本日の進行ですけれども、おおむねは中間の90分をめどに前半と後半に分けまして、前半を有識者へのヒアリング、後半をヒアリングを踏まえた委員同士の議論としたいと考えます。
前半は、有識者の皆様から一括してヒアリングを行い、その上で質疑応答を行います。ヒアリング後、有識者の皆様は本会議からは退席していただくということになります。有識者への質問は前半のヒアリングの時間でお願いしたいと思います。
その後、休憩を挟みまして後半になります。
事務局より資料3に基づき、「資格の在り方その他資質の向上策に関する議論の叩き台」を説明いただき、その上で委員の皆様から御意見等をいただくという予定にしています。
それでは、早速ですけれども、本日御参加いただきました有識者の皆様から御意見を聴取したいと思います。順番は、一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟、公益社団法人日本社会福祉士会、同じく公益社団法人日本精神保健福祉士協会の順で行います。なお、時間配分につきましては、3団体で共通の資料等をつくっていただいておりますので、それを含めた時間配分を考えています。均等ではないということを御了解いただきたいと思います。
では、早速ですけれども、一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟会長の白澤様より御説明をお願いしたいと思います。白澤様、よろしくお願いします。

○白澤様 皆さん、おはようございます。聞こえますでしょうか。

○山縣委員長 大丈夫です。

○白澤様 私は日本ソーシャルワーク教育学校連盟会長の白澤でございます。
本日は、このようなヒアリングの機会をいただきまして、日本社会福祉士会、日本精神保健福祉士協会、日本ソーシャルワーク教育学校連盟を代表いたしまして、まずは心からお礼を申し上げます。どうもありがとうございます。
本日は、職能団体、養成団体が一緒になりましてヒアリングを受けさせていただきたいと思っております。基本的に一緒に我々は今回のことを進めてきたということ。

○山縣委員長 ごめんなさい、声が落ちました。白澤様、若干雑音が、どこなのかは分からないのですけれども、今、雑音がすごく入っている状態なのです。

○白澤様 聞こえますか。

○山縣委員長 大丈夫です。きれいな音です。

○白澤様 日本ソーシャルワーク教育学校連盟は、子ども家庭福祉分野におけるソーシャルワークを担う者の養成を行ってまいりました。そこからの報告でございます。
ページをめくっていただきまして、日本ソーシャルワーク教育学校連盟の現在の状況ですが、四年制大学が7割を占めています。そして、社会福祉士と精神保健福祉士の養成を両方しているところが6割です。そして、社会福祉士の養成が4割弱という形になっておりまして、精神保健福祉士のみというのはほとんど少なくて、ある意味、社会福祉士の上に精神保健福祉士を上乗せしているというイメージかと思います。会員校が264校、組織率が94.4%ということでございます。
次のページですが、520課程ございます。先ほど申し上げたとおりであります。通学以外に夜間や通信の課程もございます。
続きまして、ページをめくっていただきたいのですが、我々福祉関係団体で構成するソーシャルケアサービス研究協議会がございます。これは皆さん方の資料の中にも書いてございますように、職能団体、養成団体、これはソーシャルワーカーだけでなくてケアワーカーを含め職能団体、養成団体、関係学会14団体で構成しています。今回の子ども家庭に関わる資格制度に関しましては、ソーシャルケアサービス研究協議会の中の政策企画部会というところで、社会福祉士の養成団体と職能団体が一緒になって進めてきたということでございます。
それで次のページですが、我々の日本ソーシャルワーク教育学校連盟が。

○山縣委員長 ごめんなさい、また止まりました。

○白澤様 聞こえますでしょうか。

○山縣委員長 はい、聞こえました。大丈夫です。

○白澤様 これは、日本ソーシャルワーク教育学校連盟が先般、そちらのほうの委員会にも提出させていただいたワーキンググループの取りまとめに対する我々の連盟の基本的な考え方です。
ワーキンググループにおける議論というのは、児童虐待に対応する専門職の在り方の議論から広く子ども家庭福祉の専門職についての議論に焦点が移っていったように考えております。その中で論点が大変曖昧になったのではないかと。
我々の考え方としては、まずは子ども家庭福祉の領域において、これはやはり虐待も含めて子どもの問題は大変大事でございますから、社会福祉士や精神保健福祉士の配置が極めて少ないという現状を打破していただきたい。児童虐待も含め広く子どもの家庭福祉領域で社会福祉士・精神保健福祉士のソーシャルワークの専門性が生かされるよう、採用・配置を推進すべきであると。
これは次のパワーポイントを見ていただくとお分かりになるのですが、児童・母子福祉関係では4.8%しか社会福祉士が働いていない、就労していない。精神保健福祉士に至っては2.4%、こういう大変少ない数字であります。
もう一度戻っていただいて、児童相談所における児童福祉司についてですが、この児童虐待については、他の機関では果たしえない非常に重要な中核的な機能を担っているということから、社会福祉士や精神保健福祉士に、児童虐待をはじめとする子ども家庭に関する教育を上乗せ・強化して児童虐待に対応できる高度な専門性を持つ人材を養成すべきだと。こういう両面でやはり考えていくべきではないかというのが私たちの基本的な考え方でございます。
続きまして、これはソーシャルワーカー教育団体、日本ソーシャルワーク教育学校連盟と職能団体、今日報告させていただく中で共通する基本的な考え方でございます。
ということで、ここは私のほうで読ませていただきます。我々の思いが正確に伝わるということで読ませていただきますので、御確認をお願いしたいと思います。
子どもの貧困問題、児童虐待、自殺、いじめ、ヤングケアラーをはじめ、子どもが抱える様々な課題は、その子ども自身のみに起因するのではなく、子どもを取り巻く環境(家族を含めた周りとの関係や、地域社会の資源や制度の不足等)が課題を引き起こす要因にもなっています。
ソーシャルワーク専門職は、そのような複雑な要因から引き起こされる子どもの課題に対して、子どもと環境(課題の要因)との接点に介在し、様々な制度やリソース、社会資源を活用・調整しながら子どもの権利擁護や育ちを保障するための支援を行う高度な専門職であります。これからの未来を担う全ての子どもを支えていくためにも、高度なソーシャルワークの専門性が求められていると考えております。
昨今、新たな国家資格を創設する議論がありますが、新しい国家資格を創設することは、ソーシャルワーク専門職を『分野』で分断化することになります。ソーシャルワーク専門職には『分野や制度を横断した幅広い知識に基づいたソーシャルワークの専門的力量』が求められており、新たな国家資格の創設は、その専門的力量を弱めることにもつながりかねません。
子どもへの支援を強化する方法としては、新しい国家資格を創設するのではなく、ソーシャルワーク専門職として既存の国家資格である社会福祉士と精神保健福祉士の基盤の上に子ども・家庭に関する内容を上乗せ・強化した認定の仕組みを検討するべきであると考えております。
続きまして、次のパワーポイントですが、子どもを取り巻く多様な課題や環境に着目した分野・制度横断的かつ幅広い知識に基づく専門的な支援(ジェネラリスト・ソーシャルワーク)をさらに強化することが必要であります。
とりわけ、児童虐待をはじめ可及的速やかに対応しなければならない課題に対応するためには、既にソーシャルワーク専門職として国家資格化されている社会福祉士・精神保健福祉士を基盤に、子ども家庭福祉に関する内容を上乗せして強化する方法を検討したほうが短期間で対応が可能であり、現実的かつ効果的であります。
これは、全ての子どもが日々の暮らしの中で、その命と権利が守られ、子どもらしく健やかな育ちが保障される『地域共生社会』の実現にも資する方法であります。
そのためには、子ども家庭支援に係る施策を推進する方法として、「子どもへの支援力を強化した社会福祉士及び精神保健福祉士」を法令上明確に位置づけ、その配置・活用が着実に進められるよう法令等の整備を行うべきであります。
また、児童虐待等困難な事例に対応するため、認定社会福祉士を管理的役割を担える人材や児童福祉司のスーパーバイザーとして位置づけるべきであります。
以上のような基本的な考え方の下で、人材育成の提案を次のパワーポイントで説明させていただきたいと思います。
これは、タイトルに書いてありますように、「子ども家庭福祉に関する資格取得ルート」のイメージということで、社会福祉士及び精神保健福祉士を基礎資格にしてということでございます。
この全体は、この紺色の社会福祉士・精神保健福祉士国家試験というのがございます。この試験までのところが実は日本ソーシャルワーク教育学校連盟の担う部分であります。そして、既資格保有者ルートというのがマル6と書いてあります。これは実はミスでマル5でございますが、このマル5の部分は職能団体にお願いをしてする部分でございます。
全体の流れは、養成団体は社会福祉士・精神保健福祉士の国家試験を受けるそれまでの間のことをどう担うのか。職能団体は国家資格が取れてその後の研修をどう担っていくのかということで、我々はマル1からマル4、福祉系大学ルートから児童福祉司ルート(短期ルート)というこの4点について御説明させていただきます。
福祉系大学ルート、これが最終的には今からの我々の養成の理想という、これが基本的なものになっていくという考え方ですが、社会福祉士の指定科目の履修、精神保健福祉士の指定科目の履修の上に、子ども家庭福祉の指定科目の履修を行う。ただ、これは全ての学生がそういう履修をするということではなく、そういう科目を開講している福祉系の大学の中で、そして、我々の努力の中で多くの学生がその履修をしていただく。そういう中で子ども家庭福祉の指定科目を履修することで、子ども家庭に関するレベルを高めた学生を育てていくということでございます。
次が、一般大学ルートです。これについてはその上に乗せて、これは1年以上の科目を受けて社会福祉士または精神保健福祉士になられ、子ども家庭福祉の科目を履修するというコースもありだと。あるいは、子どもに関する資格等をお持ちの方が子ども家庭福祉分野の実務経験を何年か積んで、この社会福祉士・精神保健福祉士を受けるという、そして、子ども家庭指定科目を履修する。ただ、ここには赤で書いてありますが、社会福祉士法、社会福祉士及び介護福祉士法等々の法改正もここが必要な部分であると認識しています。
次が、児童福祉司ルートということで、この人たちは4年をして、そして4年の経験の中で社会福祉士の短期養成指定科目の履修、そして、子ども家庭指定科目を履修して上に上がっていくということでございます。これについては既に4年でそういう資格が取れるということが法的に整理されております。
以上でございます。
続きまして、次のページですが、これは経過措置を含めて、経過措置を入れるとすればどのようになるのかということで、これも職能団体のほうから説明をしていただこうと思っています。
続きまして、次のパワーポイントは、社会福祉士・精神保健福祉士の養成課程に我々が上乗せをした子ども家庭ソーシャルワーク養成課程はどういうイメージかというので用意させていただきました。
まずは、社会福祉士養成課程、精神保健福祉士養成課程の科目が下に書いてございますが、その上に、社会福祉士に精神保健で必要な科目、精神保健福祉士の専門科目、社会福祉士にどういうものを追加するのかということで2科目、精神保健福祉士に追加する社会福祉士で教えている専門科目にどんなものがあるか。
そして、その上に、この時間数は書いておりませんが、子どもの貧困、子ども虐待、自殺、いじめ、不登校、ヤングケアラー問題など、子どもが抱える様々な課題に対応する、当然、児童虐待を中心とした教育内容を座学、演習、実習として入れ込んでいくということを考えております。
それで、実はこういうことの考えに至ったプロセスの中で、日本ソーシャルワーク教育学校連盟は、2008年からスクール・ソーシャルワーク教育課程認定というのを行ってまいりました。会員養成校の23.8%、63校、そして既に669名がこの認定課程を終えております。このノウハウを我々としてはベースにしながら、先ほど申し上げた子ども家庭に関わるその認定の中身をつくり上げていきたいと考えております。その意味では、既にそういうことをやっていくノウハウを持っているということでございます。
スクールソーシャルワークというのは、その下の絵を見ていただいたらいいかと思いますが、教育課程認定審査委員会を設置し、そこでスクールソーシャルワーク専門科目群や教育関連科目群などの教育課程、教員を含めまして審査を行い認定を行う。最終的には理事会の可否というところで決定しております。
そして、その認められた中で、4番目ですが、授業を受けて履修・受講された人に対して、国家資格取得ということを条件にして、認定スクール(学校)ソーシャルワーク教育課程修了者という形で登録し、登録の管理をしているという形を進めております。
以上のような形で、具体的な時期、スクールソーシャルワークの姿はここに書いてあるとおりでございますが、社会福祉士・精神保健福祉士課程1,200時間に230時間上乗せをしております。スクールソーシャルワーク論から演習、実習、あるいは実習指導、教育関連科目、あるいは選択履修科目、こういう中で230時間教えてきたという実績がございます。これをベースにして、当然、我々が新たにつくる場合に教育課程の認定というのは中立的な立場に置かなくてはならないということから独立したものを考えているということでございます。
以上で報告を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

○山縣委員長 白澤様、ありがとうございました。
では、続きまして、公益社団法人日本社会福祉士会の西島様、よろしくお願いいたします。

○西島様 日本社会福祉士会会長の西島と申します。
声は聞こえているでしょうか。

○山縣委員長 はい、大丈夫です。聞こえています。

○西島様 私からは、資料2「子ども虐待に対応できる専門人材育成の提案~社会福祉士・精神保健福祉士の活用~」について説明させていただきます。
本提案につきましては、日本社会福祉士会、日本精神保健福祉士協会、日本医療ソーシャルワーカー協会、職能3団体での提案となります。
次のスライドを御覧ください。
これは基本的な考え方を示しております。先ほど白澤先生からも説明されておりますが、ソーシャルワーク教育団体と職能団体、共通の考え方を持っております。繰り返しになりますので、申し上げるとすれば、子どもへの支援を強化する方法といたしましては、社会福祉士と精神保健福祉士の基盤の上に、子ども家庭に関する内容を上乗せ・強化した認定の仕組みを検討するべきと考えております。
次のスライドをお願いいたします。
これについても共通の認識を持っております。こちらも繰り返しになりますので、申し上げるとすれば、今回、私どもが提案させていただくこの提案に基づいて養成された社会福祉士・精神保健福祉士を法令上明確に位置づけ、その配置・活用が着実に進められるよう法令等の整備を行うべきと考えております。
そして、最後のポツのところですが、国のワーキングにおいて児童相談所等における管理的役割やスーパーバイザーの重要性について触れていただいておりますが、これらの役割を担える者として、既存の仕組みである認定社会福祉士の活用、この位置づけを提案させていただきたいと思います。
では、次のスライドを御覧いただきたいと思います。
こちらが、社会福祉士・精神保健福祉士を基礎資格とした「子ども家庭福祉に関する資格取得ルート」のイメージになります。このスライドが基本原則のイメージで、次のスライドに時限的な経過措置のイメージを示させていただいております。
まず、原則的な考え方について説明させていただきます。職能団体からは、基本と専門の2つのルートを提案いたします。
基本については、スライドの中段より少し上にあります、子ども家庭支援に係る研修課程を修了した社会福祉士・精神保健福祉士になります。このルートは、子ども家庭福祉分野に従事する任用資格を想定しております。
専門につきましては、スライドの上段、高度な課題に対して専門的支援ができる人材で、それぞれ子ども家庭福祉に関する指定研修等を修了して、第三者機関等により認定を受ける仕組みを考えています。
まず、基本である子ども家庭支援に係る研修課程について説明いたします。
左側が養成校、先ほど白澤先生から御説明いただきましたが、私どもはこの右側の5番の既資格保有者ルートのところの説明になります。本年2月に報告されたワーキンググループの取りまとめで、本日議論されている資格に関しまして、少なくとも四年制大学の課程を経れば取得可能な仕組みとしつつ、その他にも複数の養成ルートを設けるべきとされています。これについては先ほど養成機関から説明があったとおりです。職能団体からは、既にソーシャルワークの国家資格である社会福祉士・精神保健福祉士を取得している者を対象として、養成校が実施する子ども家庭福祉指定科目の履修と同等水準となる子ども家庭福祉に関する指定研修基本部分を修了することにより認定されるものとします。
次に、専門について説明いたします。
今回の子ども家庭支援に従事する者の資格の在り方について議論が始まった根底には、繰り返される児童虐待により幼い子どもたちの尊い命が奪われてしまったことがあります。同様の事案を二度と起こさないために、児童虐待の現場にいる児童福祉司の専門性を高める方策や資格について議論されてきました。
子どもの貧困や虐待、ヤングケアラーをはじめ、子どもが抱える様々な課題は子ども自身のみに起因するのではなく、子どもを取り巻く環境が課題を引き起こす要因にもなっております。このような複雑な要因から引き起こされる子どもの課題に対して、子ども家庭分野における知見はもとより、子どもと環境との接点に介在し、様々な制度や社会資源を活用・調整しながら課題を解決していくソーシャルワークの実践力が求められています。
これらの実践力を獲得するために、専門プログラムとして、職能団体が実施する基礎的研修の修了、それに加えて、子ども家庭福祉に関わる指定研修、これは専門部分です。加えてスーパービジョン、プラス3年程度の実務経験に基づく人材養成を提案いたします。基礎的研修プログラムの修了によりソーシャルワークの実践力を身につけ、スーパービジョンによる人材育成を行い、3年程度の実務経験を通して、虐待等の高度な課題に対して専門的支援ができる人材を培うことができ、これらの課程を修了することにより認定されるものとします。
加えて、今回の提案に基づき認定された社会福祉士・精神保健福祉士については、その配置・活用が適正に進められるよう、児童福祉法等に明確に位置づけていただきたいと考えております。
次のスライドをお願いいたします。
こちらは、一定期間の時限措置としての経過措置案のイメージになります。
一番右のマル6、経過措置というところを御覧いただけたらと思います。経過措置につきましては、ワーキンググループ取りまとめにおいて、資格制度創設時に現に児童福祉司等として働いている者が円滑に資格を取得できるような経過措置も検討すべきであるとされています。先ほど説明した原則のスライドでは、社会福祉士・精神保健福祉士を基盤に子ども家庭福祉に関する内容を上乗せして強化する方法を提案しましたが、資格制度創設より一定期間時限的な経過措置として、社会福祉士・精神保健福祉士資格を保有していない現任者の方々に対して、社会福祉士・精神保健福祉士に準ずる者としてみなさせていただき、基本ルートについてはソーシャルワークに関する研修に加え、子ども家庭福祉に関する「指定研修」(基本)の修了、専門ルートについては専門プログラムを修了することによりそれぞれ認定されるものとします。
児童虐待で死亡した実際の事例や実践現場で行われている事例検討会等によりますと、対応の失敗はスペシフィックな力量の足りなさではなく、面接力やアセスメント力不足、支援の展開過程や進行管理に関する力量の不足とソーシャルワークの基本的な力量不足によるものが大きいと言われています。私たち職能団体としては、子どもへの支援を強化する方法として新しい国家資格を創設するのではなく、ソーシャルワーク専門職として既存の国家資格である社会福祉士と精神保健福祉士の基盤の上に、子ども家庭に関する内容を上乗せ・強化した認定等の仕組みを提案いたします。
それでは、ナンバー13の参考資料を少し見ていただきたいと思います。
これは、私たちが提案するカリキュラムの一例として、日本ソーシャルワーカー連盟主催で行いました「子ども虐待の予防と対応研修(共通プログラム・専門プログラム)」になります。
研修の趣旨につきましては、子ども虐待の予防・早期発見・早期対応及び子ども家庭福祉分野に対応できるソーシャルワーカーの養成を目指し実施するものです。
研修目標、これは全体的なものですが、全てのソーシャルワーカーが子ども家庭福祉領域における支援の起点を担えるように「虐待をさせない環境作り」を主眼に置き、虐待の発生要因となる課題にアプローチする。日常生活においてソーシャルワークを行う際に家族全体を視野に入れたアセスメントが可能となるよう、生活を支え、人権を保障し、子どもの健やかな育ちを保障するための視点と知識を修得することを全体目標に据えております。具体的な講義内容等については記載のとおりですので、御覧いただけたらと思います。共通プログラムについては既に実施済みです。今後、専門プログラムを実施していく予定となっております。
私たちは、専門人材の育成にはOJTとスーパービジョンが重要と考えており、本カリキュラムにおいても、スーパービジョンと実務経験を要件としております。今後、職能団体として、本研修の強化、充実を図っていきたいと考えております。
それでは、最後に、スライドの5、6、認定のところに戻っていただいてもよろしいでしょうか。認定社会福祉士制度の説明と活用について提案させていただきたいと思います。
御承知のように認定社会福祉士は、国の福祉部会での検討、国会の附帯決議により創設された、より専門的な知識、技能を有する社会福祉士として認定される仕組みです。第三者機関として設立された認定社会福祉士認証・認定機構が、個人認定や研修認証、スーパーバイザーの審査、登録を行っています。本年4月1日現在、スーパーバイザー登録者は782名、認定社会福祉士登録者956名となっております。
次のスライドを御覧ください。
役割として、複数複雑化した課題への対応、組織でのリーダーシップの発揮や指導、多職種連携等が挙げられています。
分野として、高齢分野から多文化までの6分野、児童・家庭分野も設定されています。
実践力養成の3つの柱としては、マル1の実務経験目標、マル2のスーパービジョン、マル3の研修を位置づけています。
認定要件には、相談援助実務経験5年以上、認証された研修の受講等があり、その中にはスーパービジョンを受けることが示されています。
認定社会福祉士につきましては、ただいま説明したとおり、児童相談所の管理的な役割やスーパーバイザーを担える人材ですので、その活用を提案させていただくとともに、配置・活用が進むよう明確に位置づけていただきたいと考えております。
スライド7から11につきましては日本社会福祉士会の紹介を載せておりますので御覧いただけたらと思いますが、この中で、国の委託事業である実習指導者研修会の実績であるとか、基礎的研修プログラムの修了者数等を掲載しております。全国で研修を実施する実績があるということもここで御確認いただけたらと思います。
私の説明はこれで終了させていただきます。御清聴ありがとうございました。

○山縣委員長 西島様、ありがとうございました。
では、続きまして、公益社団法人日本精神保健福祉士協会の田村様、よろしくお願いいたします。

○田村様 こんにちは。聞こえますでしょうか。

○山縣委員長 大丈夫です。聞こえております。

○田村様 ありがとうございます。
日本精神保健福祉士協会の田村と申します。よろしくお願いいたします。
スライドは私どものほうで1枚にまとめて用意しております。
まず、私どもの団体ですけれども、1964年に日本精神医学ソーシャル・ワーカー協会として設立して、精神保健福祉士法の制定後に現在の名称となっております。本年57年目を迎える職能団体です。
委員の皆様も御承知のとおり、この20年間で精神疾患を患う方というのは日本国民の中で約400万人を超えて倍増しております。それだけ全国民にとってメンタルヘルスの問題というのが非常に大きくなっておりまして、そのことが子どもさんやまた御家庭を取り巻く環境に大きな影響を与えているという実態があります。
そういう中で、私ども精神保健福祉士は、スライドの右上4分の1のところに入れておりますように、全世代のメンタルヘルス課題に対応する精神保健福祉士として、例えば、産褥期のお母様の出産育児に関する不安の対応から、老年期でみとりのケアをされる御家族の対応まで、様々なところで活動しております。
特に子どもさん等に関係することとしましては、真ん中の部分に、「子ども家庭」関係機関等の勤務状況ということで、こちらは本協会の構成員の数のみを入れますと極めて少ない数字になっておりますけれども、先ほど白澤先生の資料にもありましたが、社会福祉振興・試験センターの調査結果、来月にも新たなものが公表されると聞いておりますが、そこの中では子ども家庭分野で働いている方の中に精神保健福祉士の有資格者もかなり増えてきていると伺っております。
また、そうした子ども家庭分野に分類されないところで、スライドのちょうど真ん中のグレーの部分に入れておりますが、多様な職場職域で精神保健福祉士が子どもや家庭を取り巻く、特に虐待問題について対応しております。例えば、精神科医療機関であれば、親御さんの精神疾患により子どもの育児ができないとか虐待が起こっているといったことについての対応ですとか、あるいはその予防などにも対応しております。また、障害福祉サービス事業所、これは全国各市町村にございますけれども、そこの多くに精神保健福祉士や社会福祉士が入っていますが、ここでは障害をお持ちのお子さんやその御家族について、地域でどのように連携して支えていくかということのケアマネジメント等を行ったり、地域での生活の相談に乗っております。ここでは、例えば、要対協でのケア会議ですとか、あるいは各市町村の子ども課といったところとの連携なども行っておりますし、保健師さんや保健所の方々とも連携させていただいております。
そういった形で、実際には子ども家庭の分野の課題に対して精神保健福祉士も多様な形で参画しているということをここで改めてお伝えさせていただきたいと思います。
その中で右下にございますが、特に本協会で近年、子ども家庭を対象とした取組としまして幾つか行っていますので御紹介させていただきます。
まず、昨年度、コロナ禍の影響によって子どもや御家庭に対して、それまでとは違う様々な状況が起こり影響が考えられましたので、子どもと家族のための相談窓口を24時間体制で、eメールで受け付けるということを始めております。これの相談件数を2021年度末と書いてしまっていますが、2020年度末です。2020年度の5月から始めたのですけれども、101件のメールでの御相談がありました。その後、今年度に入ってからも特に5月の連休などお休みのときになりますと相談件数が増える傾向が見られております。
それから、下のほうの真ん中の段で「こころの健康相談統一ダイヤル」というものがございますが、こちらは厚生労働省の自殺防止対策の事業として本協会が受託をした上で行っているものになります。こちらのほうは、今年の1月から5月ですと約5,000件弱、実際には12月末から始めておりまして5,000件以上のお電話を頂戴しているのですけれども、年代が分かっている方の中だけでも10代の方からの御相談も200件近くありますし、あるいは子どものしつけや虐待に関連するもの、また、子どもの不登校の問題、あるいは家庭内暴力、また、家族間、親子間での葛藤についての御相談なども多数お寄せいただいているところです。
こうしたことへの対応を非常に重視しているということもございまして、一番下に入れているのですが、「子ども虐待に気づくためのソーシャルワークハンドブック」というものを昨年の9月に発行いたしました。こういった小さなハンドブックになっておりますが、こちらは本協会のウェブサイトからも御覧いただけますので、各地で御活用いただければと思います。
また、それ以外にも本協会では、ちょっと記載していないのですけれども、子ども・スクールソーシャルワークプロジェクトというものがございまして、そちらのほうでは昨年の3月に、児童生徒の心と体の支援ハンドブック、メンタルヘルス課題の理解と支援ということで、こちらはスクールソーシャルワーカーの方々や学校の先生方がお子さんのメンタルヘルスの課題に対してどのように対応していいかよく分からないというお声などに応えるべく、ハンドブックとして作成したものになっております。こちらも本協会のウェブサイトから御覧いただけますので、御参照いただければと存じます。
また、先ほど、ソーシャルワーク教育学校連盟と社会福祉士会、医療ソーシャルワーカー協会等で一緒になって、今後の子ども家庭支援に強いソーシャルワーカーを養成していくための学部レベルでの養成課程と、それから、卒後の社会福祉士・精神保健福祉士現任者の今後の研修ということについて提案させていただいていますが、本協会でも生涯研修制度というものを2008年度から設けておりますし、今すぐにでも専門課程を受講することのできる精神保健福祉士も本協会の中でも約2,000名おります。
それから、精神保健福祉士実習指導者講習会は、精神保健福祉士の養成カリキュラムの改正に合わせて本協会が開発したプログラムが厚生労働省のほうで指定プログラムとなって現在も実施されているものになりますけれども、これが2014年から行っているものでして、これまでに8,000人以上の方が修了しております。先ほど、社会福祉士会さんからもお話がありましたし、あと、今日連盟されている日本医療ソーシャルワーカー協会さんのほうでも、同じように厚生労働省が指定する社会福祉士の実習指導者講習会を多数回全国で開催されておりますので、私ども3団体で日本ソーシャルワーカー連盟として今後必要な方々への研修を各地で用意して、多数の方々を養成していくということにつきましてはこれまでの実績もございますので、速やかに取り組むことができるかと思います。そういう意味では、今、子ども虐待の問題というのは非常に早く手当てをしなければいけないということだと思いますし、そのための人材育成が求められているというところでは職能団体を御活用いただいて、より専門性の高い方々を早く社会に出していくということができればと思っております。
それから、実際に現場で精神保健福祉士として仕事をしながら子ども家庭の問題に関わっているソーシャルワーカーの中でよく聞かれることが、児童相談所の児童福祉司さんたちも非常に頑張っておられて、ただ、大変お忙しいということですとか、それから、複雑な家庭環境にあったり様々な問題を複合して抱えていらっしゃる方にどのように関わっていっていいか分からないというお声もあるとお聞きしています。ですので、地域の中で多職種多機関が連携して支えるということは欠かせないと思いますので、その連携の一助として精神保健福祉士もぜひ御活用いただきたいと考えます。
私からの説明は以上になります。ありがとうございました。

○山縣委員長 ありがとうございました。
以上、3団体からの御発言、発題を聞かせていただきました。これから11時半ぐらいまでをめどに3団体への質問を皆さんのほうからしていただこうと思いますけれども、ちょっと最初に私から2つだけちょっと確認をさせていただいて、皆さん方の質問を受け付けようと思います。質問はいつもと同じように「手を挙げる」機能を使ってお願いいたします。
まず、白澤様はいらっしゃいますでしょうか。

○白澤様 はい。

○山縣委員長 提出いただいた資料の8ページの枠組みは、非常に具体的なものを協議いただいて提案いただいたことに感謝いたします。
その中でマル1からマル4までのルートで、子ども家庭福祉指定科目の研修で必要時間ということになっていますけれども、これは学生さんは選択だという話がありましたけれども、試験はある、なし、この枠組みだと福祉士の国家試験を受けるという前提でこの科目が入っていますが、これは大学での受講を認定するだけでオーケーなのか、これ自体も国家試験の試験科目として入るというイメージ、どちらなのでしょうか。
○白澤様 いや、これはスクールソーシャルワーカーと同じで、国家試験問題に入るわけではなくて、要するに履修をするとことで、当然履修では単位を取るための試験は各科目にあるということでございます。

○山縣委員長 ありがとうございました。
では、同じく西島様はいらっしゃいますでしょうか。

○西島様 はい。

○山縣委員長 同じ表のマル5の既資格保有者ルートについて説明いただきましたけれども、こちらについて実務経験は単純化するために書いていないだけなのか、実務経験があって研修を受けるということなのか。とりわけ、その実務経験が子ども以外の領域の場合と子ども家庭福祉の領域の場合とのその差というのは考えておられるのでしょうか、おられないのでしょうか。その点について少し補足をお願いいたします。

○西島様 このマル5のルートの方につきましては、既にソーシャルワークの国家資格である社会福祉士・精神保健福祉士を取得されており、今後大学で養成され、今提案していただいている基本的な部分になりますので、子ども分野での実務経験等は特には設定しておりません。あくまでも既存の有資格者に対して、今回、養成校で提案いただいている子ども家庭福祉指定科目と同等水準の子ども家庭福祉に関する指定研修を上乗せ研修で受けることで、認定される仕組みであります。

○山縣委員長 ありがとうございました。
では、委員のほうから質問を受け付けたいと思います。
まず、現在の段階で手が挙がっておりますのが、奥山委員、浜田委員、宮島委員、藤林委員になります。安部委員も挙がりました。今、安部委員まで5人の手が挙がっています。
では、奥山委員、お願いいたします。

○奥山委員 ありがとうございます。御説明ありがとうございました。
ただ、社会福祉士会の方が、虐待でお子さんが亡くなったことを見ていると、ソーシャルワークの力量不足、アセスメント力のなさということをおっしゃっておられました。その割に何で皆さんがプロブレムから入るのかというのが分からないのです。子どもというのは、胎児から成人までの発達があります。その発達をきちんと捉える、その生物学的発達、あるいは様々な発達理論をきちんと学ぶだけでも何百時間かかかってしまうはずなのです。そこが分かっていて、その上で、家庭の発達あるいは家族の力動、家族の関係性をしっかりと捉える能力、そして、それを取り巻くコミュニティーをアセスメントする、そして、最も重要なのはその上で子どもの権利ということの視点をきちんと持ちながらソーシャルワークをやっていくことができなくてはいけないわけです。
私もアメリカでソーシャルワーカーさんとオフィスをシェアしていたことがあるのですけれども、この子はピアジェの理論でいくと、年齢は児童期だけれどもコンクリートオペレーショナルステージに行っていないですねみたいなコミュニケーションが打てば響くように通じるのです。そういう状態でなければアセスメントはできないはずなのです。
そして、最初に虐待から広がってしまったとおっしゃいますけれども、虐待としてのどんな暴力があるのかだけを見ていっても虐待対応はできないのです。その子どもの発達と、それを取り巻く家族の力動が発達に応じて変わっていく、そういうことを捉える能力がなければできないはずだと思います。それだけの知識を得るということは大変なことです。以前に、社会福祉士の基礎科目の上に、精神保健福祉士と同じように600時間でつくってみてくれという某議員連盟での発表に合わせて大学の先生方にお願いしてつくっていただいたことがあります。その結果、600時間でもそれはとっても足りないというのが現状だと思いました。
実際、私も今、児童相談所で少しお仕事させていただいていますけれども、そこで見ていても、それだけでは足りないだろうと思っています。それが今、皆さんの上乗せの形の表では●hになっているのですけれども、●hは少なくとも600時間は必要だと思います。そうすると、学部レベルで終わるのかというのが一つの問題です。そしてもう一つは、それが任用要件としてきちんと成り立つのかどうかです。この子どもと家族に関するきちんとした知識がある人たちはこの任用要件として法律上きちんと対応できるという形になるのかどうかということがよく分からない点です。この●hというのは何時間と考えておられるのか。本当に薄っぺらいものでは困るわけでして、それで学部で終わるのか、任用要件として対応できるのか、その辺のところについてお伺いしたいと思っています。

○山縣委員長 ありがとうございました。
では、これは白澤様になりますでしょうか。3団体のどなたでも結構です。

○白澤様 私のほうでお答えをさせていただきます。
奥山先生のおっしゃっているとおりでありまして、我々は、当然、その本人の発達、子どもの発達と、そして、家族や環境でその相互作用ということをきちんとアセスメントする能力を身につけると。これはある意味では同じ意見だろうと思います。恐らく、おっしゃっている中で、ではその時間数を何分にするのかという議論だと思いますが、我々としては必要不可欠な部分をきちんと時間数として入れると。ただ、これはやはり学部教育と大学院教育は違いますから、我々は今は学部教育の中でそれをやっていくというように御理解いただきたいと。基本はそのように考えております。十分その時間を取らしていただきたいと思っています。
以上です。

○奥山委員 具体的にどのようなカリキュラムを考えておられるのですか。

○白澤様 これは皆さん方に御提示した部分がございますが、これは逆に、いろいろな皆さん方と御相談をしていかなくてはならないわけですが、例えば、まずは先にお話をしたらいいと思うのですが、スクールソーシャルワークのときには230時間というのを設定してきたということで、その時間以上のものが十分用意できる。このように基本的には考えています。

○奥山委員 スクールソーシャルワーカーに毛の生えたようなものでいいというふうにお考えということですか。

○白澤様 いや、そんなことは言っていないですよ。

○奥山委員 そうすると、具体的に何時間必要なのですか。

○白澤様 具体的には、それは今から協議をするということで、これは先ほども言いましたが、厚生労働省ともここは入れるべきかどうかという議論の中でそこまでは結構ですという話なので、我々は今後検討していきましょうということでこういう形で出させていただいたと。これは厚生労働省との話合いの中でこういうものを提案させていただきました。
しかしながら、私たちはそのことの中身については委員会をつくって、現在、議論をしております。

○奥山委員 ただ、おおむねでいいのですけれども、大体どのぐらいの時間が必要というふうにお考えなのかが分からないと、イメージが湧かないです。

○白澤様 我々としてはできる限り効果的、効率的に教えたいという思いもあります。これはなぜかというと、要するに社会福祉士や精神保健福祉士の上に乗せるわけですから、その限界みたいなものはあります。要するに科目というのには限界がありますから。

○奥山委員 だからここに乗せようとしているから限界が出るのですね。

○白澤様 乗せようが乗せまいが、科目というのにはやはり限界があるわけです。

○奥山委員 だから本来必要な科目の上に乗せるための限界もあるということですね。

○白澤様 我々にも、例えば、4年間でできない科目数というわけにはいかないのではないでしょうか。

○奥山委員 ですから、かえって上に乗せるがために少なくなってしまうという限界もあるということでいいですね。

○白澤様 いや、それは国家資格も同じです。国家資格のあの図も同じように時間数は同じ設定になっているわけですから、4年間でやる時間数というのは同じです。

○奥山委員 いや、それは中身が違うので。後でそれは議論したいと思いますけれども。

○山縣委員長 ええ、ちょっと議論が行ったり来たりしますので。

○奥山委員 任用要件の件はどうですか。

○白澤様 実務経験の話ですか。

○奥山委員 いえ、違います。法律的に、例えば、国家資格でないと法律的に任用要件にならない状況です。ですから子ども家庭のことをきちんと学んだ人が、例えば、児童相談所の任用要件になるとかということに結びつくようなルートになっていますかということです。

○白澤様 それはだから、ここで我々は、児童福祉法等にきちんと規定してくれと書いてあるのです。

○奥山委員 ここのピンクのところを履修した人が任用されるような形にすればいいというお考えなのですか。

○白澤様 そうですね。

○奥山委員 そのピンクのところは国家資格ではないとさっきおっしゃいましたよね。

○白澤様 はい。

○奥山委員 国家試験の中に入っていないと。それをどうやって資格として任用できるのですか。

○白澤様 資格として任用できるということではなくて、ここをオーソライズしたものを我々は一つの中立した委員会を設定する、結構というものをつくるわけです。というのは、我々自身がやるということではなくて、新たな公正中立な機関をつくってそこで審査をしていただき一定の登録をしていくという仕組みをつくるということです。

○山縣委員長 ほかの委員からの意見も聞きたいので、あとは奥山委員、後半のディスカッションのところでいろいろ御意見をいただけたらと思います。特に、前半で議論なっておりました時間のところですけれども、これは一方的に今日ヒアリングに応じていただいた団体様がつくられるわけではなくて、我々もこの案を採用するならば、例えば、奥山委員が言われたよう
に最低600時間は必要だとか、そのためにはどういう科目がいいのかという話合いをすればいいのではないかと。こちらのほうも提案ができると。採用した場合にはという前提ですけれども。
では、浜田委員、お願いします。

○浜田委員 御指名ありがとうございます。弁護士の浜田と申します。今日は御報告いただきましてありがとうございました。
私も児童相談所や各市町村の現場で支援に入らせていただいている中で、社会福祉士さんや精神保健福祉士さんといろいろな形で協働させていただいております。ありがたいことだと考えております。
さらに今の各団体さんから、我こそがこの分野を担っていくのだということの意気込みをお示しいただきましたので、それ自体もありがたいことだと感じております。
ただ、もし時間が許すのであれば3団体それぞれに御意見をお聞きできればと思うのですけれども、今御報告をいただいた中で、それぞれの現状での子ども家庭福祉分野に関する取組、例えば、ソ教連さんでいったらスクールソーシャルワークの教育課程での認定人数、社会福祉士会さんだったら子ども家庭に関する取組2020年度といったところで、その全体像がこのぐらいで、その中でこの取組を受講したのがこのぐらいというお話がありました。精神保健福祉士さんも、ペーパーの真ん中辺りに総構成員に対して云々とかというお話をいただきました。
ここを見て若干気になりますのが、私はもちろんここらに関心と技能のある社会福祉士さんや精神保健福祉士さんとのお付き合いはあるわけですが、もしかするとそれぞれの皆様方の団体なり学校なりの全体として見たときに、残念ながらあまり子ども家庭福祉に対する関心がそんなに高いとは言えないのではないかという点を若干危惧するものであります。要するに全体に対して人数が少ないのではないかという観点ですけれども、私が感じたようなそういった認識が率直に言って正しいのかどうかについて御見解をいただきたいというのが1つ目です。
2つ目は、確かに今のところはまあまあ低調なのだよねということであれば、もしここが国家資格化されたらそこの関心というのは高まっていくものと御覧になっているのかどうか。また、併せまして、それぞれの団体の構成員の皆様の関心を高めていくために、国家資格化するということ以外に何か追加で施策が必要かどうか、その辺りについて御意見を伺えればと思います。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございました。
以上2点、3団体の全てに一応回付はしますけれども、必要があればということでお願いしたいと思います。

○白澤様 では、ソ教連のほうから。

○山縣委員長 お願いします。

○白澤様 スクールソーシャルワーカーの、スクールソーシャルワークの教育課程をやっているのですが、なぜこれをやったかというと、一つはやはり学校の実習ができないということでこういうもので切り開きをしていこうと。実は児童領域でなぜ社会福祉士が少ないのかという一つの大きな原因は、児童相談所での実習が非常に難しい、なかなか受け入れてもらえないということが大変大きなことになっております。
同時に、ソーシャルワークもまだなかなか発展しない。これはやはり非正規雇用が大変大きな意味を持っています。そういう意味できちんとした任用の仕組みをどうつくっていくのかということをやっていただかないと、学生が受けていくインセンティブはなかなか働かないということを御理解いただきたい。
以上でございます。

○山縣委員長 ありがとうございます。
西島様はありますでしょうか。

○西島様 今の白澤先生からのお話と重なるところもあるのですけれども、やはり私どもの構成の中でも児童分野に従事している会員は少ないです。それはいろいろあると思うのですけれども、まず職域としての広さ、これは高齢とかに比べるとやはり少ないということもあるでしょうし、先ほど白澤先生がおっしゃいました雇用形態の話なんかもあると思います。私どもとしましてはそんな関係もありまして、なかなか私どもの会の中でも現状の位置づけとして全体の中で占める割合は、やはり分野に従事する人に比例する部分というのは正直あるのですけれども、今回この議論になって、社会福祉士の活用ということを提案する中で、きちんと明確に任用を位置づけていただくことによってここに従事する人を増やしていきたいし、会としてその人たちをしっかりバックアップするような仕組みを、今、取り組んでいる以上に増やしていきたいと考えているところです。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございます。
では、田村様、何かありますでしょうか。

○田村様 御質問ありがとうございます。精神保健福祉士協会の田村です。
先ほども本協会の取組につきましては一部御紹介させていただいたとおりですので、そこは割愛したいと思いますが、精神保健福祉士法というのはもともとは精神科病院に長期にしている方の社会復帰支援ということが目的で作られた法律だったのですけれども、先ほども申しましたようにその後の国民のメンタルヘルス課題の拡大ですとか、また、精神障害のある方も地域で生活できるようになってきたこととの兼ね合いによって、結婚して子どもを持たれる精神障害のある方も増えておりますし、あるいは子育てや家庭の問題がお母様やお父様のメンタルヘルスに影響を与えているということもたくさん出てきています。
そのほかに、お子さん自身の発達障害ですとか精神疾患等々によって育てにくいお子さんを持つ御家庭への支援ということも必要になっています。また、虐待などを受けて児童養護施設等で措置されていた方が18歳を過ぎますと、そこでどこに行くのかという話が出てきますが、現在、少しずつ増えてきているのが、障害者の自立訓練施設のようなところで児童養護施設を卒業後の方をお受けするという例も増えてきています。また、障害児の方々を地域で支えるためのケアプランの作成のために相談支援事業所等が関わるということも増えています。
ですので、実際には、もしかしたら私たち自身が思っている以上に子どもにも関わっている精神保健福祉士が現実に多いということが、最近だんだん本協会としても把握できてきているところです。
そして、先ほど申しましたように、子どもと家庭に関するeメールの相談ですとか、あるいはスクールソーシャルワーカーのためのハンドブックの作成などをしようと私どもの協会が思いつきましたのも、やはり自分たちの知見をより多くの方々に提供して御活用いただけるといいのではないかということや、精神保健福祉士も連携して支援をしますのでぜひ応募いただきたいということなどもあったということになります。
先ほどの御質問の中に、もし新しく国家資格ができた場合にどのように関心が増すかどうかという御質問もいただいたかと思うのですけれども、ここはなかなか難しい問題で、新しい国家資格ができてその人たちが子どものことをやるのなら自分たちはやらなくていいかなとなってしまってはちょっともったいないなと思っています。
逆に、現任者として精神保健福祉士も子ども家庭には既に関わっていますので、もし新しい国家資格ができるとしても連携していくという考えも当然持つ必要はあるだろうと思います。
ただ、どちらかというとかなり領域や業務がかぶってくるところもありますので、その整合をどうつけていくかということについてはかなり難しいというか、検討が十分必要なのではないかと思います。
そもそも少子高齢に向かう中で、福祉領域全体にも人材不足ということは叫ばれていますし、厚生労働省のほうでもどちらかというと世代や分野を超えた横断的な人材の育成が重要だということも言われているさなかですので、どのような形で新たな国家資格の人材を長期にわたって確保し、その方々の職場も安定させるのかということも当然必要な課題になってくるのだろうと思っております。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございました。
では、宮島委員、お願いします。

○宮島委員 ありがとうございます。
白澤先生、西島会長、田村会長に御出席いただきましてありがとうございます。質問させていただきたいと思います。順番は逆に、最初に田村会長に、次に西島会長、最後に白澤先生に質問させていただきたいと思います。
奥山委員がおっしゃったように、本当に学ばなければならないのは膨大だと思います。幾ら学んでも足りない、子どもたちをアセスメントする、支援をしっかりしたものとする、そのためには、学ばなくてはいけない、訓練し続けなければならないと考えます。そうすると、私は卒後教育が重要だなと、生涯教育が必要だと思います。
とりわけ、スーパービジョンが重要だと考えています。スライド21ページには、社会福祉士会のシステムでスーパービジョンの仕組みがありますが、当然、精神保健福祉士のほうでもスーパービジョンを経験する、実際にやるということが重視されてきていると思いますので、その辺りのことをぜひともすこし補足で説明をいただきたいと思います。所属の中だけではなくてやはり所属を超えて行うとか、個別スーパービジョンとともにやはりグループスーパービジョンも重要だと思いますし、同一職種で行うスーパービジョンも重要ですが、むしろ医学的な所見や法律的な所見であれば、これは医師の方や弁護士の方からスーパービジョンを受けるということが大事だと思いますので、スーパービジョンについてとにかく田村会長から少し補足的に説明をお願いしたいと思います。
次に、西島会長に質問させていただきたいのですけれども、スライド7に法令上しっかり位置づけるのだということが明記されていました。これは社会福祉士会から出ているものだけではなくて、白澤先生がお示しくださったものにも書いてありました。これをどういう意味で受け取ればいいのかの確認をさせていただきたいと思います。私は最初勘違いしまして、社会福祉士・精神保健福祉士を法令上しっかり位置づけると読んでしまったのですが、よくよく見るとそうではなくて、子どもへの支援力を強化した社会福祉士・精神保健福祉士を法令上に位置づけるという意味かなと思い直しました。あっ、そういうことなのだなと。上乗せの教育を受けた、上乗せの訓練を受けた社会福祉士・精神保健福祉士を法令上しっかり位置づけるということだと理解しましたが、、そのような理解でいいかどうかと、具体的にどういう形の位置づけが必要だとお考えなのか。
例えば、児童相談所の児童福祉司には、単に社会福祉士とか精神保健福祉士ではなくて、子どもについての支援力を強化した社会福祉士・精神保健福祉士ということとするとか、市町村の要対協、あるいは市町村の子ども家庭福祉主管課で民間の社会的養護関係施設や保育所等でもぜひともと必要だ思いますけれども、実際に法令上しっかり位置づけるというのはどういうことなのかという点を御説明いただきたいと思います。
最後は白澤先生にお願いしたいのですが、ソーシャルワーク教育学校連盟がアンケートを昨年調査したところ、三つ並びで子ども家庭福祉士の資格をつくった場合には、これは参入することは難しいという、あるいは積極的にはなれないという結果が出ていたと思います。西澤先生のほうのワーキングではうちはやるぞと答えたということをお話しくださったわけですけれども、実際に今回示していただいたような案であれば養成校の参入は期待できるのか、どの程度期待できるのか、あるいはどのような条件が整えば参入可能かと。やはりスクールソーシャルワーカーのほうはありますけれども、この検討では今までのスクールソーシャルワーカーの教育の部分ではやはり少し足りないと。もう少し手厚いものとする必要があるのではないかということを話してきたと思いますが、そこは今後の検討だと思いますけれども、そのほかのいろいろな条件とか考えられる辺りで参入がどの程度見込まれるのか、どのような条件が整えば参入可能か。このことがはっきりしてこないと実際に養成していくということは難しいと思いますので、この辺りのことについてお考えとか現状を教えていただきたいと思います。
以上でございます。

○山縣委員長 では、田村様、よろしくお願いします。

○田村様 宮島先生、御質問ありがとうございました。
精神保健福祉士協会でも認定スーパーバイザーの養成研修というものを行っておりまして、これは1年間の座学と実践を含めた、そしてレポート提出等も行った上でのスーパーバイザーの養成になります。それ以外に先ほども申し上げました実習指導者講習会の中でもスーパービジョンということに関しては学生のみならず、職場の後輩あるいは職場が異なる同じソーシャルワーカーの卒後の研さんを支える仕組みとしてスーパービジョンについて学んでいただいています。
先ほど、宮島先生からは個別スーパービジョン以外にグループスーパービジョン、また、地域の中で多職種が連携した上で行うものもあるのではないかという御発言をいただいているかと思いますけれども、全くそのとおりだと私も思っておりまして、もちろん個別あるいはグループで定期的に契約した上で行うスーパービジョンも非常に重要だと思いますし、それに加えて、例えば、この児童分野でいえば要対協などでケア会議等がよく行われるかと思うのですけれども、そういったところにもある種高度な専門性を持った方が入ることによって、持ち込まれたケースを土台にしながらスーパービジョンをその場で行うということも可能なのではないかと思います。
例えば、障害者総合支援法の中では、相談支援専門員が中心となって地域でケア会議というのをよく行われていますけれども、そういったところでも多職種が連携する中で、特にこのケースにはどういう関わりが必要なのか、どういう目線で携わっていかなければいけないのかということについて振り返りをする。その中で自分自身の視点などを再確認することができるというお話も聞いております。
ですので、スーパービジョンを少し広義の、広い意味に捉えた上で、各地域で簡単に実践できる方法ということも職能団体としてはやはり提案していく必要はあるのだろうと思っておりまして、そういう意味での幅広いスーパービジョン研修というものも行っていこうと考えているところです。
それから、今、市町村では特に重層的な支援体制を構築するということで、地域で起こっている多様な課題を限られた人材がどういう形ででも対応できるようにしていかなければいけないということが目指されていますので、そこではまさに分野や領域を横断した形でのケースについての検討ということが行われるようになっていくと思いますけれども、そのときに例えば、小児科医の先生であるとか弁護士の先生であるとか、児童虐待とか子ども家庭の分野であれば、特にそこに秀でた方にも入っていただく形によって、そういった形でコンサルテーションを受けるということなども模索する必要はあるのではないかと思っております。
御質問ありがとうございました。以上です。

○山縣委員長 では、西島様、よろしくお願いします。

○西島様 宮島先生から御質問いただいたことですが、まず私たちのベースにあるのはソーシャルワークの実践力です。ここの部分について社会福祉士・精神福祉士がしっかりソーシャルワークの実践力を身につけるというのをベースに考えておりまして、その上に子ども家庭に関わる専門の知見を上乗せしているということです。それがこの提案に出させていただいています「子どもへの支援力を強化した社会福祉士及び精神保健福祉士」となります。
そして、このベースになりますソーシャルワークの実践力につきましても、地域共生社会の実現に向けカリキュラムの改正も行われまして、今年度からより実践力を高めるような養成も始まっていくところであります。
法令上明確に位置づけるということですけれども、やはりこれは、私たちがこのことの議論を始めましたのは、幼い子どもたちの命が虐待によって奪われてしまったこと、私たちソーシャルワーカーがそれを残念ながら防ぐことができなかったと。これは二度と繰り返してはならないという思いで、養成はどうあるべきかと考えてまいりました。
ですから、当初考えていましたのは児童相談所の児童福祉司を中心に考えてきましたが、一つはその任用資格として法令にきちんと位置づけていただきたい。また、私たちの研修ですね、上乗せのこの研修の課程についてもきちんと位置づけていただきたいということです。
また併せて、今、私たちソーシャルワーカー連盟で虐待の予防対応研修を行っていますが、この考え方の一つの中に、確かに児童相談所の児童福祉司、対応窓口は非常に大事だと思いますが、この虐待をなくしていく、撲滅させるためには、防止も含めまして児童相談所の児童福祉司だけでそれができるのかといった場合には非常に困難ではないかと思います。やはり広くソーシャルワーカーがしっかりとこのことを認識して、視点を持つ、家庭全体をアセスメントすることが非常に大事だと思っています。
そう考えますと、今回創設される資格の任用範囲というのは、検討することの余地はあるのではないかとの思いを持っていますが、もともとの始まりは児童福祉司、児童相談所の現場のソーシャルワーカーの資格ということで考えていた経緯があります。
ただ、本当に幅広く子ども家庭支援に関わる者として十分役割を果たせるような人材育成につながっていけばという思いは持っております。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございました。
では、白澤様、お願いします。

○白澤様 まず、端的に申し上げますが、先般、我々福祉系大学経営者協議会という大きな福祉系の大学が入っているそこの理事会で、今回のこのような状況について私からお話をさせていただきました。そして、総会ですので全加盟校が参加されていました。その中で、やはり社会福祉士や精神保健福祉士の上乗せでいくというのがいいのではないかという御意見をいただいております。
同時に、そのときに出てきた意見としては、Off-JTというか社会福祉士会や精神保健福祉士会が子ども家庭に関わる専門研修をやると。これも学校としてできる限り協力していこうという話もそのときにいただきました。そういう意味では、参入というのが十分できると私は確信しております。
ただ、やはり何かの資格をつくるだけの話ではないのだと。そこにきちんと人を配置するためには、これは議連の会議に私たちが呼ばれたときに、大阪の大谷大学の理事で衆議院議員をやっている左藤先生がこういう発言をされているのです。要するにきちんとした待遇とかそういう処遇の問題をきちんとやらない限りは学生は来ないというわけです。
そういう意味で、単に資格をつくれば何か問題が解決するわけではなくて、そこをきちんとやれるそういう環境づくりが一方で大変大事だということを左藤先生はおっしゃったのですが、ぜひそういうことをお考えいただきたいと私も思います。
同時に、ワーキングでお話をさせていただいたことですが、ワーキングのメンバーでない先生方もおられますのでもう一度少し御説明をしますが、会員校に我々は調査をしました。そのときですが、社会福祉士養成課程の教育内容の上乗せと拡充ということに約90%が求めているわけです。これが会員校の思いであるということでございますから、このことについてはそういうアンケート結果も踏まえまして、恐らく、いろいろな学校がこういうところに参入していただけると確信をしております。
以上でございます。

○山縣委員長 ありがとうございました。
安部委員の後に、相澤委員、井上委員、林委員からも手が挙がっております。ちょっと時間が迫ってまいりまして、今の林委員までのところで一旦切らせていただきたいと思います。
加えて、3団体にいろいろ聞きたいことがあるかもしれませんけれども、できましたら主な団体あるいは主な質問内容に絞って御質問いただけたらと思います。よろしくお願いします。
では、藤林委員、お願いします。

○藤林委員 ありがとうございます。私からは約3点質問したいと思います。
まず、資料1の4ページのところなのですけれども、基本的な考え方のところで、子ども家庭福祉の領域においては、社会福祉士や精神保健福祉士の配置が極めて少ないと書かれておりますけれども、これは多分、5ページの就労している分野状況から見ますと4.8%とか2.4%で、そこから見ると少ないというふうに書かれたと思うのですけれども、反対に児童相談所児童福祉司、または市町村の虐待窓口対応職員、または子ども家庭総合支援拠点の職員を母数にした場合に社会福祉士が何%配置されているのかという資料をお持ちであれば示していただきたいと思います。これは非常に重要な事実なので、手持ちに持っていらっしゃるのではないかと思います。
2点目の質問なのですけれども、7ページのところに今後の必要性ということで、子どもを取り巻く多様な課題や環境に着目した分野・制度横断的かつ幅広い知識に基づく専門的支援(ジェネラリスト・ソーシャルワーク)をさらに強化すると書かれております。そこで質問なのですけれども、この委員会なりで主張されている方はいろいろな職種の方がいらっしゃるので、用語の定義がなかなか難しいところもあると思うのですけれども、そもそも社会福祉士はジェネリック・ソーシャルワーカーではなくて、ジェネラル・ソーシャルワーカー、またはジェネラリスト・ソーシャルワーカーと位置づけていらっしゃるということでいいのかどうかというのを1点確認したいです。
2点目は、では精神保健福祉士は、私はスペシフィック・ソーシャルワーカーというふうにずっと思っているのですけれども、それでいいのかどうか。またはジェネリック・ソーシャルワーカー、またはジェネラリスト・ソーシャルワーカーと位置づけられているのかというところを確認したいと思います。
その上で、6ページのところに関係するわけなのですけれども、精神保健福祉士がスペシフィック・ソーシャルワーカーとして位置づけられているのであれば、平成9年に新たな国家資格として、精神保健福祉士、スペシフィック・ソーシャルワーカーを創設したことになるのですけれども、それはこの6ページのところで、新しい国家資格を創設することはソーシャルワーク専門職を『分野』で分断化することとなると書いているのですけれども、平成9年に新しい国家資格を創設することが、それから20年以上たっているわけなのですけれども、分断したという事実があるのかどうか。
または、その下に書いてあるように、新たな国家資格創設はその専門的な力量を弱めることにもつながりかねないといったことが精神保健福祉士資格を創設した後に発生したのかどうか。この辺を社会福祉士会、精神保健福祉協会の方にお尋ねしたいと思います。
3点目です。13ページのスクール・ソーシャルワーカー教育課程として認定された教育課程230時間以上ということなのですけれども、私が以前いた福岡市、福岡県にもソーシャルワーク教育課程に認定された大学があるわけなのですけれども、これはまた先ほどの奥山先生の議論に近いことになるのですけれども、四年制大学として新たに上乗せのこま数を上げていった場合に無限に上げることができないというのは先ほどの説明で分かったのですけれども、現実的に何時間が限界なのかというところをもし、感触でもいいのですけれどもお教えいただければいいのかなと思います。
その上で、この認定された教育課程を卒業した方々が、この教育課程を履修した人と履修していない人とで、例えば、スクールソーシャルワーカーとして採用された方の人数に差が出るのかどうか、出たのかどうか。または、認定された教育課程を出た人のその後の専門性、またはスクールソーシャルワーカーとして活躍されている方を比較した場合に、この教育課程を履修した人と履修していない人との間で差があるのかどうか。その辺のエビデンスとかデータとかがもし何かありましたらお示しいただきたいと思います。よろしくお願いします。

○山縣委員長 たくさん質問がありましたので。

○藤林委員 すみません。

○山縣委員長 それぞれ担当の方、白澤様から順に必要事項について御回答をお願いします。

○白澤様 一つは、どれぐらいの専門職がいるかということですが、これは恐らく厚生労働省が資料をお持ちですのでそれを出していただければいいと思いますが、市町村子ども家庭総合支援拠点職員の配置状況平成30年4月現在という資料がございます。ちょっと簡単に申し上げますと、児童福祉司と同様の資格を有する者というので、虐待対応専門員の場合は27.5%、社会福祉士の場合は23.3%、精神保健福祉士は3.1%ということでございます。児童福祉司については御存じのとおり5割弱が社会福祉士ということになっております。それは少し資料で見ていただければと思います。
藤林先生、よろしいでしょうか。

○藤林委員 ということは、極めて少ないというのは違うのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。

○白澤様 いや、全体として少ないのです。ただ、児童相談所というところにはそれなりの配置が行われているというふうに御理解いただいたらいいかと思います。

○藤林委員 非常に重要なところなので確認したいのですけれども、子ども家庭福祉領域におけるソーシャルワーカーというのは児童相談所、市町村、あと、児童家庭支援センターなどが含まれてくるわけですけれども、今の説明ですと児童相談所で児童福祉司は大体4~5割と思いますし。

○白澤様 そうですね。

○藤林委員 市町村でも2割、3割というふうに考えますと、精神保健福祉士が少ないのは確かにそうなのですけれども、社会福祉士は極めて少ないということではないと思うのですけれども、いかがでしょうか。

○白澤様 先ほど申しましたように、児童養護施設とか教護院とか様々な児童というのは幅広いわけです。そういう中ではそういう採用が少ないというようにお考えいただければいいと思います。

○藤林委員 もう時間がないのでこの辺でやめにして、また後半に進みたいと思います。

○白澤様 それとスクールソーシャルワークですが、先ほど一つ申しましたように、スクールソーシャルワークも制度的に非正規雇用なのです。そこが非常に大きなネックで、非常に情熱のある学生がなかなか就職するときにちゅうちょしてしまう、親から反対を受けるというのが大変多いということも事実です。そんな中で230時間という話をしましたが、では我々は一体どんなイメージを考えているのかということについて、1,200に合わせて1,580という数字までは一度議論をして、そのときは380時間ということになります。しかし、それよりもどのように積み上げるのかというのは、恐らく大学教育の中ではそれなりの積み上げができるだろうと思っておりますが、どこまで積み上げるのかというのはそこからの議論だろうと思います。一定の目安として、まずは一度1,580という数字を出したことがあるということをお伝えしておきたい。
以上です。よろしいでしょうか。

○山縣委員長 はい、ありがとうございます。
西島さん、何か追加はございますでしょうか。

○西島様 社会福祉士についてはジェネリックということで考えています。確かにおっしゃるとおり、精神保健福祉士についてはスペシフィックという一面は持っていると思います。これは当時の制度創設時の背景もあると聞いております。
今、私たちは、やはりソーシャルワーカーの国家資格は1つであるべき、あくまで検討ではありますが、そういう基本的な考え方を持っているところであります。
その上で、精神保健福祉士ができたことで分断化したのかということについて、そのようには私は認識していません。
ここで言っていますことは、ソーシャルワーカーの国家資格が1つであるべきだと考えている中で新たに国家資格をつくっていくということは、いわゆるソーシャルワークの国家資格が分野別に分かれていくという議論になりますので、そのことについて、今、受け入れ難いということがございますし、これについては医師や看護師の資格の在り方のように、自分たちのジェネリックな国家資格をベースとしながら専門分野については分野別に認定していくという考え方、それができないのかという思いでおります。
あとは、新たな国家資格創設はその専門的力量を弱めることにつながりかねないというところですが、ここについては今、地域共生社会の流れの中で制度横断的な力量が求められていると考えたときに、このときに細分化していくのはいかがなものか、また、そのことが狭い視野につながりかねないか、これはあくまでも危惧にしかなりませんが、そういう意味でございます。

○山縣委員長 田村様、何かございますでしょうか。

○田村様 藤林先生、御質問ありがとうございました。
恐らく先生もよく御存じのことかと思いますが、精神保健福祉士の国家資格ができたときは社会福祉士が特定の領域に特化したというか医療の領域には踏み込まない資格としてつくられて、一方で私どもサイキアトリック・ソーシャルワーカーやメディカル・ソーシャルワーカーといった医療機関で働くソーシャルワーカーの国家資格が置き去りにされたという厚生労働省のほうの当時のお考えによる現実がありましたので、結果として2つに分かれたということと理解しております。
それから、スペシフィックなのかジェネリックなのかという話につきましては、これは恐らく幾つかの考え方があるのではないかと思います。昨年度まで精神保健福祉士の養成カリキュラムの在り方に関する検討会が行われていましたけれども、そこでの議論としては、精神保健福祉士に関して特定の分野のソーシャルワーカーという理解の仕方ではなくて、全ての国民に対して差別や偏見等のない社会づくりをしていく、また、メンタルヘルスの課題を潜在的に抱える方たちへのソーシャルワークの役割も期待されているということで、現在の精神保健福祉士法に定義されているものを超えた役割が実態としては期待され、また、行われている現実もあるという整理がされています。そういう中でスペシフィックというふうに言い続けることがいいのかどうかということについては、次のカリキュラム改正に向けて恐らく今後検討がなされていくところかと思います。
ですので、現段階で私個人の考えが明確にお伝えできるわけではございませんので、そこに関しての回答は保留とさせていただきたいと思います。
ただ、ソーシャルワークということに加えて、サイキアトリックあるいはメンタルヘルスに関する知識を活用してソーシャルワークを行っているというのが、私たちの今のよって立つところになるという理解をしているところです。
資格が2つできたというか当初はサイキアトリック・ソーシャルワーカーは国家資格になりませんでしたので後発部隊ということになったわけですけれども、例えば、様々な報酬ですとか法律、制度などにソーシャルワーカーが位置づけられていくときに、まずやはり精神保健福祉士が置き去りにされるというところがあったことは事実です。実際には働いているのでそこにもういるということを加えてほしいという要望を出すことによって様々なところに位置づけられてきたという現実があります。
ですので、もし今後その子ども家庭福祉に関して新たな国家資格ということになりますと、当然、厚生労働省の中でも局をまたぐ別のところが所管する国家資格となっていくでしょうから、厚生労働省の全体の政策にどのように位置づけていくのかとか、その中でまた置き去りにされる懸念はないのかとか、そういったことについても精神保健福祉士の在りようも見ながら検討する必要はあるのではないかと思います。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございます。
では、安部委員、お願いします。

○藤林委員 ちょっとすみません。

○山縣委員長 どうぞ。

○藤林委員 私の質問の中で、スクールソーシャルワーカーとして認定された教育課程を修了した人と修了していない人との間で何か専門性とか採用とかに差があるのかどうかという、エビデンスがあるかないかということだけ明快な答えがなかったのです。

○白澤様 すみません、忘れていました。
我々は調査しているわけではないということがございますが、ただ、1点申し上げたいのは、やはりそういう資格の人を要望する都道府県が出てきていると。例えば、神奈川県なんかも、スクールソーシャルワーク養成課程を修了した人が受けてほしいという要件がついております。そういう意味では、それなりの現場においては評価されている部分があるのではないかと認識しております。
以上です。

○藤林委員 前のワーキングでもこれを議論したのですけれども、たしか私が調べた限りでは神奈川県だけだったと思うのですけれども、もし神奈川県以外の都道府県または市町村教育委員会であればまたお示しいただきたいと思います。

○白澤様 同時に、これは昔のガイドラインを見ていただいたらいいと思いますが、そこにも入っておりますし、あるいはソーシャルワーカーを養成するという前提の中で認定のことも書いていただいております。
以上です。

○藤林委員 いや、事実としてあるのかどうかというのがもしあればそれを示していただきたいということです。

○白澤様 それは神奈川県です。

○藤林委員 いや、神奈川県以外にあるのかどうかというのがあれば、また後でお示ししていただきたいということです。

○白澤様 はい。

○山縣委員長 では、後でよろしくお願いします。
では、続いて、安部委員、お願いします。

○安部委員 安部です。今日は本当にいろいろな話をありがとうございました。
この専門委員会の議論というのは、子ども家庭福祉に関してソーシャルワークがきちんとできて、なおかつ子ども家庭福祉の専門知識や技術を持っている人を養成したいという、それが必要だというところで議論しているのですけれども、そこは皆さんと共有できるかなと思っていました。
質問なのですけれども、藤林先生がほとんどしてくれたのですが、1つだけお聞きしたいのです。資料1の8ページのところの、社会福祉士を受けた後に「指定研修」(専門)というのを受けなければいけないという図があるのですけれども、この「指定研修」(専門)というのが、今、児童福祉司の任用研修が行われているのですけれども、それとどんなふうに違うのかというところがもしあれば教えていただきたいと思いました。
以上です。

○山縣委員長 お願いします。

○栗原様 社会福祉士会の栗原です。
8ページ右側の子ども家庭福祉の研修については、これは左側の子ども家庭福祉指定科目の履修等という内容とこれからすり合わせをすることになるだろうということです。
そして、専門研修と上のほうにあるのは、お示ししてある資料2の14ページ、ソーシャルワーカー連盟が今試みで児童虐待に関わる研修をモデル的に実施していく、今は中途ではあるのですけれども、共通プログラムは実施しました。専門プログラムについては今後準備して年内秋ぐらいには実施できるかと思っております。
いわゆる児相の研修等の関係ですけれども、14ページにあるように、我々が考えている研修というのはまだ定まっておりませんで、一応最初の想定は共通プログラム、これは子ども家庭に関わる一般的ないわゆる入門的なものです。専門プログラムは児童虐待に関わるものということで、児相、市町村の方が受けてもよろしいのではないかという想定に広げております。児童福祉司任用後研修、20こま30時間に相当するような分量は、今検討しているのはそこまでは行っていません。全部一通り終わってからもう一回計画を立てますけれども、任用後研修ぐらいの分量は考えられると思いますが、位置づけは国の通知にありますいわゆる児童福祉司の任用前講習、任用後研修、スーパーバイザー研修、調整担当者研修の説明の中でその他に位置づけされている、都道府県等は本通知に定める研修等の時間数やカリキュラムを踏まえ研修等を企画、実施することとするとなっており、本通知に定める研修等の時間数やカリキュラムは必要最低限のものであるとなっております。都道府県等が創意工夫を行い本通知に定める以上の科目の講義等の実施に努めることが望ましいということで、任用後研修が終わった後、児相にこだわらないわけですけれども、そのぐらいの位置づけでこちらの専門プログラムが提供できるのかなという方向性で検討はしていきたいと。実際まだ専門プログラムは、モデル的に行うと言いながら実施すらまだこれからなものですから、位置づけは任用後研修の後ぐらいにOff-JTという位置づけになりますかね。昨今はもうウェブ研修になっていますけれども、本来ですとどこかに集まっていただいて、演習も含めてやっていくような研修になるのかなという想定です。今後いろいろな試行錯誤を重ねながら、来年度以降形づくっていくことは可能かと思っております。現在はこのような状況です。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございました。
では、相澤委員、お願いします。

○相澤委員 ありがとうございます。3団体の皆様、本日はどうもありがとうございました。
私からは、最初に奥山委員が言っていましたけれども、私も質問内容ということで、先ほど任用後の研修ということが出てまいりましたけれども、任用後の到達目標を達成するためには必要なカリキュラム案を提案してくださいと御要望したわけです。もうそのぐらいのことは既に検討されていて、こういう提案を出していただいているのかと思っておりました。そういう検討は、やはりきちんと子どもの命を守る、きちんと子どもの権利を中心にしたソーシャルワークを展開する上においては必要不可欠なことであって、ぜひ早急に3団体の皆様方はこのカリキュラム案等について検討いただいて我々に提案していただきたいと思っております。
それを踏まえて我々も、先ほど座長が言ったように、こちらの中でどういうふうに資質の向上に向けた資格化について検討していったらいいかを議論していきたいと思いますので、ぜひお願いしたいと思います。それが一点です。
もう一つは、教員は更新制が取られましたけれども、社会福祉の分野の資格化においても、最新の知識の技能を身につけていくことや必要な資質や能力を保持するためには更新制は必要不可欠ではないかと私は思っていますけれども、そういった点についてどうお考えなのかお聞かせいただけたらありがたいということです。
以上でございます。

○山縣委員長 ありがとうございます。
前段はお願いということなので後段の質問を、更新制を検討しておられるかどうかについて。

○相澤委員 はい、よろしくお願いします。

○山縣委員長 お願いします。

○西島様
認定社会福祉士制度については更新制を設けております。社会福祉士については、今は他資格でもそういう議論がありますのでそこについては今後検討だと思いますが、今具体的に自分たちの中で社会福祉士資格の更新についてまでは検討できていません。認定社会福祉士については仕組みとして更新制を取り入れております。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございました。
では、井上委員、お願いします。

○井上委員 ありがとうございます。
まず、分かりやすい御報告をありがとうございました。この議論の中でちょっと使いたいのが、8ページの資料のところを見ながらお話ししたいと思います。
先ほどから相澤さんやそのほかの委員の方からもお話が出ていましたが、全体的な流れとして社会福祉士、それから精神保健福祉士の資格を持つ人が、その後、子ども家庭支援に係る研修課程を専科として履修した後、スーパービジョンと実務経験を受けた人が子ども家庭支援に関わる専門家になるということに関しては、私は同意したいと思います。
ですが、スーパービジョンとか実際の実務経験、それから、先ほど相澤さんも言われていましたが、子ども家庭福祉の指定研修の中で具体的にどういったものが行われるかということをここに示すことなくしてこれがただ決定されてしまいますと、実際蓋を開けるとそこの研修が従来の研修と変わらないという状態になってしまうと、これは全く意味がないものになるのではないかと思います。
ですので、私自身が子ども虐待医学会の副理事長として医学部の研修の中のBEAMSというのをやっているのですが、その中においても従来のやり方と異なりまして、一段階、二段階、三段階に分けて専門性の高いものにはどういったものが必要なのかということをやはりきちんと示して、そこで医学研修をやった虐待対応ができる人間たちをつくるという考え方をしておりますので、その辺をぜひ明確にしていただきたいと思います。
それから、もう一点は、実際に現在、子ども家庭総合支援拠点の拡充に向かっていろいろな自治体を回っている人間としてお話をさせていただきたいと思います。そこで出会っている実際のワーカーの方たちのお話をしますと、はっきり言いまして、先ほどから話題に出ましたが、学ぶ人の思いとして、子どもの分野で働けるところは少ないよとか、職場としてもマイナーで大変だよ、少ないよとか、働くのだったら大都市近辺しか職場がないよとか、もう本当に気持ちが非常に出ています。
先ほどから言っていただいていたのですが、今後、全国の自治体でこの職務あるいはこの資格を持つ人が本当に必要なのだということを国のほうとしても明確に出していただいて、そして給与体系のことももう全く触れないのではなくて、どういうふうな格好で雇っていける、仕事として成り立っていくということを示していただかないと、思い切ってこの分野のほうをやりたいという人たちが続けていく意思が維持できないなということを経験しています。最初、学生として入ってきてすぐのときはその気持ちを持って入ってきた人が働いていくうちにだんだんだんだん、ほかの分野と比べると生活できないからという形で辞めていっているとか、逆に最初は全く考えてなかった方が子どものことをやりたいと思ったときに、最初のところで履修していなかったので子どものことが専門としてできないという考えを持っている人たちがいました。
ですので、社会福祉士・精神保健福祉士のまずベースを持つ人が専科として子ども家庭支援に係るところをやればちゃんとできるのだということを、繰り返しになりますが、しっかりと述べていただきたいと思います。
以上です。ありがとうございました。

○山縣委員長 前段は相澤委員と同じようにお願いという形で、後半の特に最後の部分ですね。卒後教育的なところですよね。そういうのを専科という言葉を使われましたけれども、言葉は要は有資格者の卒後教育について何か、これはソ教連になりますでしょうか。大学側として何かお考えの点はございますでしょうか。

○白澤様 これは養成も関わるのだろうと思うのですが、先ほどの御質問で、我々は確かに、今さっき申し上げました上に乗せているこの専門的プログラムや基礎的な研修ということも非常に大事なのですが、実は非常にポイントを置いているのはやはりスーパービジョンなのです。やはりスーパービジョンをきちんとやれるような形でこの主導をしていきたいと。
ここは先ほども申し上げましたが、700数十名のスーパーバイザーの指導者を位置づけています。これは大変厳格に位置づけた制度です。そして、当然、大学の教員なんかも入っておりますし、現場の経験年数10年以上という条件で、そのようなスーパーバイザーを準備して、そこできちんとした指導をやっていきたい。当然、グループスーパービジョン、個人スーパービジョンの両方をきちんとやれるような形で考えております。このことが大変大きな意味を持っていると思っております。そのことが一番のポイントかと思っているということです。
これはソ教連というよりも全体としてそういうものをやっていこうと。その形では大学もきちんと協力をしてスーパーバイザーをきちんと輩出していこうと考えております。
よろしいでしょうか。

○山縣委員長 はい、ありがとうございました。
では、最後になります。林委員、お願いします。

○林委員 よろしくお願いします。2点ございます。
1点目は、上乗せにするがゆえのカリキュラム構成の限界というのを、お聞きしてすごく感じるわけです。こういうスペシフィックな資格を志向する学生に対して、むしろジェネリックな科目をスリム化して提供するということは考えられないでしょうかというのが1点目です。つまり、かなり分野横断的なジェネリック養成だと思うのですけれども、この子ども家庭福祉というところに特化してよりそういう科目を、奥山先生が言われていたような科目を充実させるためには、どこかをスリム化するということも必要ではないかと思うのですけれども、それは考えられないでしょうかということが1つ目です。
2つ目として、この上乗せの指定科目の中に実習教育は位置づけられるのでしょうか、位置づけられないのでしょうか。先ほど白澤先生のお話の中でスクールソーシャルワーカーを引き合いに出して、かなり実習ということの大切さを強調されていたかと思います。ジェネリックな養成の中はかなり分野横断的な実習施設ですから、高齢者福祉分野で実習をしてという学生が、では子ども家庭福祉の現場なしでそうしたルートというのは考えられないと思うのですけれども、これを見ているとどうも座学だけのようにも思います。その辺の矛盾をどう考えたらいいのかというのが2点目です。
以上です。

○白澤様 矛盾ではないです。

○山縣委員長 ごめんなさい、いいですか。
林委員、2点目については10ページのところに、座学だけではなくて演習、実習も含むと。ただ、時間数が書いていないというだけで、演習、実習については教科がきっちり書き込まれているということで、御解答は一番のほうを中心にお願いできますでしょうか。
○林委員 そうしたら、2点目に関しては今ある180時間が240時間に拡大される中で、本学なんかは精神に対応できないということで精神の廃止に踏み込んだわけですけれども、現実的に実習も座学もというのがカリキュラム構成の中で極めて難しい中で、1点目のスリム化という方向性が考えられないかということを。

○山縣委員長 ということですね。

○林委員 考えていただければと思います。

○白澤様 委員の中で矛盾されているのだろうと思うのですが、片一方では増やせとか。
聞こえていますか。
○山縣委員長 大丈夫です。聞こえています。
○白澤様 片一方で増やせとか片一方で減らせと。児童虐待というのは非常に複合的な問題を持っているのです。ヤングケアラーというのは高齢者のことも分からなければいけない、あるいは8050の問題とか非常にそういう中で虐待が起こっているわけですから、我々としてはやはりベーシックなソーシャルワークをきちんと持った、その上に乗せていく、これが我々の考え方です。そのことが児童虐待には大変求められている。単に子どものことが分かればできるというわけではないという認識でおります。
よろしいでしょうか。

○山縣委員長 スリム化はどういう。

○白澤様 この上に乗せていくと。

○山縣委員長 乗せていくか、どれだけの時間でどれだけの科目を乗せるかという提案だと。

○白澤様 はい。

○山縣委員長 ということで委員のほうも御理解いただきたいと思います。
ごめんなさい、ちょっと予定より30分ぐらい延びてしまったのですが、3団体の方々、本当に長い時間ありがとうございました。

○白澤様 いいですか。

○山縣委員長 どうぞ。

○白澤様 ちょっと気になっているのは、厚生労働省から出ている国家資格についても時間数とかは全く書いていないのです。だからそれに合わせてくれということで我々はつくってきたわけです。そこだけはぜひ御認識いただきたい。その意味ではもっと柔軟に我々も今後とも対応したい。ぜひそういう意味で柔軟に対応させていただきますから、ある意味では協力してやっていただくと大変ありがたいということをお願い申し上げておきます。

○山縣委員長 ありがとうございました。
奥山委員から手が挙がっておりますけれども、もう時間がかなり延びてきましたし。

○奥山委員 今のことに一言だけ。

○山縣委員長 どうぞ。

○奥山委員 厚労省のほうから出ているのは、精神保健福祉士と同じような形で基礎科目の上に乗っかるので約600時間という考え方だと思います。

○山縣委員長 では、今の3団体の方、改めましてありがとうございました。これでヒアリングは終了させていただきます。
そして、委員の方々ですけれども、休憩時間を10分か15分取ろうと思っておりましたけれども、ちょっと15分も取れないので、できましたらトイレの時間という感じで5分程度の休憩に収めさせていただけたらありがたいのですけれども、よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)

○山縣委員長 では、あと5分後ぐらいに皆さん方の様子を見て再開したいと思います。よろしくお願いします。
 
(休 憩)
 
○山縣委員長 では、大丈夫ですね。全員お帰りになりましたので、議論を再開したいと思います。
まず、事務局から資料3に基づきまして、「資格の在り方その他資質の向上策に関する議論の叩き台」の説明をお願いいたします。
その後、先ほどのヒアリング等も踏まえて、全体での議論をしたいと思います。よろしくお願いします。
では、事務局、お願いします。

○山口室長 虐待防止対策室長です。資料3を御覧いただきたいと思います。
資料3は、4月23日に開催された社会教育専門委員会、当委員会に提出したものでございますが、この際、併せて説明をさせていただきます。
1ページ、まず前提として、ワーキンググループの取りまとめでは、資格の立てつけについてはマル1、マル2という両論併記となっていたわけですけれども、この案については両論併記を前提としつつ、マル1をベースとした場合の具体的な形をたたき台としてお示しをしたというものでございます。
2ページ、基本的な考え方ということでございます。
まず、マル1として、子ども家庭福祉分野の専門性を共通に担保する仕組みとして資格を創設する。資格をつくることによって専門性を客観的に担保する仕組みをつくっていくということでございます。
3つ目の矢印にあるとおり、こうした専門性を、全国どこの地域でも共通に担保していけるよう、法律(児童福祉法)に根拠を持つ資格とすることが適当ではないか。
マル2ですが、現場で支援に従事する職員の意欲や専門性向上につながる仕組みとする。
2つ目の矢印にございますが、国として統一の資格を付与することで、自治体・民間機関等による採用の枠組みに位置づけやすくなる、採用後の人事・キャリアパスを資格とひもづけて構築できるようになる、処遇改善の根拠になるといったメリットがある、そのことが職員の意欲や専門性の向上につながる。
マル3として、児童相談所、市区町村、民間など幅広い活躍の場がある。
児童相談所のみならず、市区町村の虐待相談対応部門、乳児院、児童養護施設等のファミリーソーシャルワーカー、児家セン、保育所などの幅広い職場においてソーシャルワーカーの活躍を後押しできるものとする。
マル4、学生や既に現場で働いている社会人等、多様な人材が取得できる資格にする。
2つ目の矢印にありますけれども、マル1、マル2など、多様な人材が資格を取得できる設計とする。
マル5、既存の資格との関係に留意して制度設計をする。
既存のソーシャルワークに関する資格である社会福祉士・精神保健福祉士の養成課程との整合性にも配慮するということであります。
具体的なイメージは、3ページに粗い絵が描いておりますけれども、具体的には4ページで御説明をしたいと思います。
4ページ、資格取得ルートのイメージマル2というところでございます。
左側が《大学ルート》と仮にしておりますが、大学4年間で履修をした場合のルートで、右側は既卒者、社会人の方が取るという場合を想定した《社会人ルート》ということで分けております。
左側の《大学ルート》ですけれども、社会福祉士や精神保健福祉士と共通する科目、共通科目というところに書いてありますが、共通科目510時間について子ども家庭福祉士(仮称)についても学んでいただいた上で、その上に専門科目を乗せるという形にしております。
右側の《社会人ルート》ですけれども、社会人ルートについては既に社会福祉士や精神保健福祉士を持っている方、あるいは児童福祉司といった実務経験がある方、そういった方については、この3つの柱の一番左側の柱になりますけれども、養成施設等で児童関係の専門科目を学んでいただいた上で試験を受けて資格を取るというルート。それから、一般大学や子ども家庭福祉分野の実務経験ということで、ソーシャルワークの経験がない方についてはもう少し厚めの履修を受けていただいた上で試験を通って資格を取るといったルートを想定しております。
5ページは、地域の子育て支援機関におけるソーシャルワークの実践例として、児家セン、それから、子育て支援拠点におけるソーシャルワークの例として御紹介をしているものですので、御覧いただければと思います。
説明は以上です。

○山縣委員長 ありがとうございました。
前回と同じ資料で、今、私たちが議論している中身について改めて確認するための説明でございました。ありがとうございました。
では、残り時間約1時間になりますけれども、2ページ目の基本的な考え方、特にここを中心に皆さん方の御意見、意見交換をしていこうと思います。よろしくお願いします。同じように「手を挙げる」機能で御発言をお願いします。
奥山委員、お願いします。

○奥山委員 ここに書いてあること全体に絡むと思いますし、それから、先ほどの皆さんの御発表を聞いていてなのですけれども、虐待問題が大変で虐待問題が大変でとおっしゃるのですけれども、やはりベースは基礎となる子ども家庭福祉をいかに見るかということだと思うのです。そこの視点があまり出てこないご発表でした。課題ばかり、虐待だヤングケアラーだといろいろ並べ立てているのですけれども、本当に基礎がきちんとできるということが資格としてはすごく重要なのではないかと思います。
それと、オン・ザ・ジョブ・トレーニングとか生涯教育ということをおっしゃるのですけれども、生涯教育でできることと、それから、基礎的なところを大学教育とかそういう資格のところで学ぶことというのは相当ものが違うと私は思います。私も、6年の医学部の教育も受けていますし、2年間大学でカウンセリング学の修士を取っています。そこで学べた基礎は非常に大きいのです。体系的にいろいろな知識を得ることができるわけです。一つ一つの理論を学ぶのだったら後からでも学ぶのですけれども、そこを体系的にきちんと見る方法を学んでいかないと、全体の中で今の理論がどこにあるのかというのが分かってこないのです。そういう意味で、大学教育、資格を取る前の教育というのは非常に重要な知識や基礎的実技が獲得できます。そういう意味で非常に重要だと思っています。そのために、たかだかちょっと薄っぺらに上に乗せましょうというのは、やはりあり得ない話だと私は思います。
その何時間かというのはそちらに合わせたとおっしゃっていて、私もちょっと誤解していたのですけれども、これを見ると精神保健福祉士が600時間ではなくて690時間ですかね。そういう意味でも、やはりそのぐらいのきちんとした子ども家庭福祉の教育というのは欠かせない時間数だろうと思っています。
もう一つは、さっきその後で最後にスーパービジョン、スーパービジョンとおっしゃったのですけれども、基礎がなくてスーパービジョンやっている方が少なくないところに今の問題があると思っています。基礎がきちんとしている人が資格を持って、そして経験を積んでその先がスーパービジョンだと思います。そこのところが誤解されていらっしゃるのではないかとかなり思いました。
もう一つは、精神保健福祉士というのをつくったためにかなり広がりが出ている。精神保健福祉士協会の方がおっしゃっていたように、つくったおかげでいろいろ広がっているのだと思うのです。それを考えたら子ども家庭福祉士というのをつくる形でもっといろいろな広がりが出てくるのだと思います。すごく狭い世界の中に押し込めようとしているような印象を受けてしまいました。
もう一つは、精神保健福祉士の方々のご発表を聞いていますと、資格ができてよかったのはアイデンティティーができたということだと思います。そこでプロ意識ができた。子ども家庭福祉士という名前ができて、そこのアイデンティティーができて、そこのプロ意識ができていくということが非常に重要だと思います。
最後に、公認心理師が最近できたわけですけれども、公認心理師ができる前までは、例えば、診療報酬の中でも心理士さんがいろいろなことをやってもちっとも報酬が取れないといったような、公的に位置づけられないというところが非常に大きな問題だったのです。国家資格としてしっかりと位置づけることによって、任用要件とかそういうところにも位置づけていくことができるわけです。そういう意味で、4ページの左側に出ているような、せめて最低限この形が必要なのではないか。この上にいろいろなものが乗っかっていってスーパーバイザーまでできるようになっていくのだろうと思いますけれども、これは本当に最低限必要なことだと思っています。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございます。
あと、井上委員、髙田委員、宮島委員、浜田委員、橋本委員、松本委員、畑山委員、藤林委員、これだけ既に現段階で挙がっています。順番に指名していこうと思いますのでよろしくお願いします。
では、井上委員、お願いします。

○井上委員 ありがとうございます。
先ほど私は自分の説明の中で専科という言葉でちょっと御説明してしまったのですけれども、ちょうど今、奥山委員が言われたのですが、今説明のありました4ページの資料にありますように、自分のイメージとしては社会福祉士さん、それから精神保健福祉士さんの受けた方がその上で一部の専科としてやっていくというのではなくて、やはりここにありますように並列で子ども家庭福祉士、そういう形でやはりきちんと独立した形で国家資格としてすべきというのが自分の意見であるということを先にちょっと付け加えたいと思います。
その上で、これも先ほど出ましたが、子ども家庭総合支援拠点の中で今、考えていきますと、本当に虐待だけ対応していたイメージがあったのですが、今はもうまるで違います。子ども・子育て会議の中で対象となる問題とか障害福祉の中で出てくる子ども家庭福祉の必要な問題とか、その中で虐待対応で特に養育、自治体の中の支援段階の3という状況、児相が入るか入らないかのところのそこをしっかりやっていくためにはこういった専門家がいないとできないというふうに本当に思っていますので、これらをつくっていただけたらと思います。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございました。
では、髙田委員、お願いします。

○髙田委員 よろしくお願いします。現場にいる人間からの素朴な考えというか思いでお話しさせてください。
児童福祉施設の現場にいて、今の児童相談所はかなり危機的な状況で、データにもありますように、新卒の方がすぐに現場に入られてかなり大変な思いをされていて、それをフォローするスーパーバイザーレベルの人たちにも相当な負担を強いていると。そういう中でこういう資格を考えるときに、やはり卒後研修というか卒後の育成プログラムというものとしっかり抱き合わせてこの資格を考えていただきたいと思っているのです。
さっきのお話にあった公認心理師もそうなのですけれども、公認心理師も1回取ってしまった後のプログラムはあまりなくて、現場になってからはまたそれぞれが悩む、そういうところは医師の世界とは随分違っているのです。やはり卒後、児童相談所の中もしくは子ども家庭センター、そういうところで働きながらきちんとその資格を有していくために研修を受けられるような体制というものをつくっていく、スーパービジョンをつくっていくということをかなり主眼に置いていただかないと、今働いている人たちはかなり危機的な状況になっているということをお伝えします。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございました。
では、宮島委員、お願いします。

○宮島委員 ありがとうございます。発言させていただきます。3点か4点申し上げたいことがございます。
1つ目は、子どもと家庭の問題は多様で複雑だと、様々な複合的な問題を持つので、だから包括的な支援が必要である。領域を深掘りするとともに領域を超えていく必要がある。様々な方々に参加していただく必要があると。だからこそソーシャルワークの共通基盤をしっかり学んだ上で、基礎的な力をつけた上で子ども家庭福祉の力量を高める。その部分は足りないということですから、足りないと認識しておりますのでそれを付け加えていくという御報告だったと思います。ですので、虐待のことだけで考え方が狭くなっているという批判は当たらない。むしろそこを柔軟にきちんとやっていきたいという御報告だったと私は受け止めました。
2つ目は、分断が生じているかどうかということですが、やはり生じていると思います。私も統計等を持っているわけではありませんけれども、まさに私が所属している専門職大学院には40名以上の学生がいるのですけれども、子ども家庭福祉のことを十分知らなかったと。あるいはそこの制度のことが十分分からないので、関心はあるのだけれども手が出せなかった、連携の必要はあるのだけれども踏み込めなかった、でも一緒に学んで一緒に演習をすると、あっ、基本は同じだねということをみなさん発見してくれます。そしてこの分野に参加したいという気持ち、あるいは自分の責任を果たしたいという気持ちを示してくれます。やはり、残念ながら分断はあると。けれども、それは十分乗り越えていけるだろうと考えています。そのためにも、やはりベースとなる資格を共有していくということは大事だろうと思います。
あと2点申し上げたいと思います。
先ほど林先生が言ってくださいましたけれども、カリキュラムのスリム化というのはやはり必要だと思います。学ぶ負担が大き過ぎてほかのことができないということでは、やはり柔軟な発想は持てないですよね。まず、人間が分かるが必要ですし、社会が分かるということが大事です。そして時代が分かることが大事です。そうでなければ、暮らしていく、人生を生きている、そういった子どもと御家族のニーズにちゃんと応じていくことはできないと思います。やはりそのためにも、古典とかしっかり中心的なことは学んでいく。その上で目の前に起こっている出来事をちゃんと見ていく。しかし、座学をどんどん増やせばいいというものではないと思います。むしろアップデートしていますからそれは新しいものにする必要があるのですけれども、どんどん頭に詰め込んでも抜けていってしまいますので、本当に大事なことを学んでいく、そういった面でスリム化をすべきではないかと考えます。
あと、演習も上乗せをするからといってただ演習とか実習の時間を延ばせばいいというものではなくて、社会福祉士を取る実習と、あるいはその演習、まず演習ですが、演習に子ども家庭福祉分野事例をもっと取り入れてもらう。あと、社会福祉士の実習とこの上乗せの実習を連動させていくという形でもスリム化をしていくべきでしょう。そういう連続性、一貫性というものを考えていくべきだろうと思います。
今、実習が十分うまくいかないということの背景に受け入れの体制がなくて、職員の説明を聞くとかということばかりで、ケース記録も読ませてもらえないということがありますが、やはり受け入れを促進する、あるいは参加型、少なくても参与観察ぐらいはできるという形の実習を、これのどの形だとしてもきちんとできる体制をしていかなければならないと思います。そのようにした上でスリム化、多ければいいというものではないということを前提に、どちらの案だとしても考えていくべきだと思います。
あともう一点、最後ですけれども、資格の更新制についてはプラス面も確かにある。最新の知識ですね。しかし、更新制を取り入れた教員免許については抜本的な見直しが必要だという動きですね。プラスの面もあるけれども、むしろマイナスの面がたくさんあるのではないか指摘されています。そこで廃止も含めて検討してくださいということが今年の3月に文科大臣から出て、そして6月28日に会議が開かれて、効果もあるけれども、それに比べて負担とか様々な問題があると報告されたと報じられております。この辺りも考えた上で検討していくべきだと思います。
以上でございます。

○山縣委員長 ありがとうございました。
では、浜田委員、お願いします。

○浜田委員 ありがとうございます。
ちょっと質問の中でも触れたのですけれども、どのような養成の仕組みを採用するにしても、果たしてそれで人をちゃんと呼び込めるのだろうかというところがやはり不安が募るなと思っております。これは前の資格化のワーキングが始まるよりも前の専門委員会でも同じようなことを言っていたような気がしますけれども、例えば、私がやっている弁護士というのは、昨今、ものすごく受験者が減っておりまして、もう制度としてこれは維持できているのか分からないぐらいです。今年の司法試験の受験者を見ても、こんなことを言ってはあれですけれども、本当に壊滅的と言わざるを得ません。
そうなると、先ほど私が質問した中で各団体から国家資格化されたら増えるのではないかというお声もありましたけれども、そんなにそこを期待していて大丈夫なのかなというところがやはり不安です。
加えて、今この資格化の話は結局のところきちんと対応できる人を養成しようということですから、どんな仕組みを取ったにしてもある程度やはり分厚い、言ってみれば負担の大きい課程になるということは避けて通れないのです。あまりライトなものですと意味がないわけです。そうなりますと、なお一層人が来ないのではないのかというところが不安になってくるわけです。
そういたしますと、そこへの対応策としては、その資格の取り方を単純化とか簡易化するというよりは、その先のいわゆるキャリアパス等での対処がきちんとなされることがやはり必要なのではないかと思います。
それは例えば、雇用形態として必ずこういう人を正規職員で取らねばならないという仕組みづくりでありますとか、何らかの資格給が必ず制度として確保されているとか。いや、もっと崇高な理念に基づいてやれとおっしゃる御意見もあるのかもしれませんけれども、現実として人を呼び込むためにはそういった目に見えるメリットと申しますか、そういったところも含めてきちんと両輪で準備をしていかねばならないのではないのかなと、今日の皆さんのヒアリングを聞いていても改めて思いました。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございます。
では、橋本委員、お願いします。橋本さん、声が聞こえていないのですが、ミュートは外れているので恐らくパソコンの音量がゼロになっていませんか。ごめんなさい、今度はミュートになってしまいました。では、対応ができるようになってからお願いします。
では、松本代理、お願いします。

○松本委員長代理 養成ルートに関して発言というか意見を言います。以前も述べたことなのですけれども、改めてということです。現場で今働いている人たちがきちんと力量を高めて、きちんと安定した形のキャリアパスが形成されることが大事だという観点からの発言です。
そのときに、事務局資料の基本的な考え方の2点目と4点目に関わることであります。養成ルートのイメージ図のマル2の右側の《社会人ルート》というところに関わります。要点は、現職を訓練、現任訓練なり研修ということと、研修を受けている中身を受験資格の付与ということと連動させる仕組みを持つべきだということであります。やはり資格があろうがなかろうが現任訓練なり現職の訓練を、研修をかなり手厚くやっていくというのは大事で、そのためのきちんとした時間を確保するということも非常に大事なことだと思うのですけれども、それと資格の取得が離れてしまうと、逆に研修の意味づけだとか研修のモチベーションのようなことが持ちにくいのではないかと。むしろ仕事の一環として研修を受けるという時間を確保することが資格の取得と連動していくという仕組みを持つというふうにしていかないと、職場の力量あるいは人材の定着なりキャリアパスということに結びつかないのではないだろうかと思っています。逆にそういう仕掛けがあると、その職場でのキャリアパスと結びついていくという回路が一つできるのではないだろうかと考えているということです。
ですので、養成ルートのイメージ図のマル2の右側のところで、一般の大学と、あるいは民間の子ども家庭福祉分野の実務経験何々とあるところで、上のほうで養成施設(短期・一般)とあります。これはやはり一回学校に行くという話なのですよね。そこのところをもう少し柔軟にして、ここのカリキュラムのところに現任訓練のようなものをきちんと入れ込んで、むしろ現任訓練のほうを充実させることでこのカリキュラムの一部を代替させるようなことがまず一つ。
もう一つは、学校、養成施設に入学しなくてはいけないということはやはりハードルが高いと思います。そうすると、むしろ科目等履修のような形で幾つかの科目を何年かかけて履修していくということも含めて、それで受験資格を取得していくというふうにしていって、大学での科目等履修は職場での現任訓練、研修と仕事の中でやるということと連動するというふうにしていくと、かなり現場の雰囲気が変わるのではないかと思っています。
以上であります。

○山縣委員長 ありがとうございます。
では、畑山委員、お願いいたします。

○畑山委員 ありがとうございます。社会的養護経験者として、この資格化について思いをお話しさせていただきたいと思います。
子どもたちにとっての最善の利益を考えたときに、様々な課題を抱える子どもたち、家族に寄り添う場面において専門性を高めておくということはとても重要なことかと思うのですけれども、社会的養護にある子どもたちからすると、保護された段階で一番に児相の方が関与して、施設、里親家庭等に措置されるときも児相が関与、措置解除されるタイミングでも児相の職員さんが関与されていて、子どもたち、家族のことを知っているのも児相の方であるのです。
子どもたちにとって児相の職員さんというのは、子どもたちの人生の中でかなりキーパーソンであるにもかかわらず、1~2年で担当の変更であったり、知らないうちに担当のケースワーカーさんが辞められていたりということが少なくないことかと思います。これまで家族や大切な人と切り離されてきた経験をしている子どもたちにとって、子どもたちの人生でいろいろなことを知っている人がまたいなくなることがすごく喪失感でもあるかなと思います。熱意を持った方が辞められたりというところでは、やはり幾ら資格を取っても今の働く環境が変わらなければなかなか意味がないというか、専門性もそうですけれども、働き続けられるように児相の状況も変えていかないといけないのではないかと思いました。資格化によって環境整備もできるのであればいいのですけれども、専門性が生かされるように、児童福祉における社会資源と全体の整備を一緒に考えていくことというのはすごく大切になるのではないかと思います。専門性を高めることと同時に、やはり子どもたちの人生に寄り添い続けられるように働き続けられるような仕組みをぜひ考えていただきたいと思います。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございました。
橋本委員、大丈夫でしょうか。

○橋本委員 すみません、聞こえますか。

○山縣委員長 はい、大丈夫です。

○橋本委員 ありがとうございます。失礼しました。
新たな資格の創設論議がメインである今日の議論とは外れるのですけれども、喫緊の課題なのであえて発言させていただきたいと思います。
先々週に出された骨太の方針には、市町村、児童家庭支援センターなどによる在宅支援の推進などについて検討し、所要の措置を講ずると明記され、市町村とか児家センの役割拡大が求められました。なので、今回はそれらに所属する相談員メンバーの資格要件について問題提起させていただきたいと思います。
詳細は省きますけれども、基本的に児家センで相談員の任に就くには、原則、児童福祉士任用資格を有することが要件になります。例えば、とある児家センが基礎自治体で長く行政保健師とか社会福祉主事として活躍された方を相談員として雇用して、昨今ニーズが高まっている特定妊婦への支援とか、乳幼児の育児相談に当たっていただこうというふうにする場合には、児童福祉司任用前講習会か厚生労働大臣の定める指定講習会を受講しなければならないとなっています。
しかし、現実は、児童福祉司任用前講習は現役公務員のみを対象として実施している自治体ばかりであり、指定講習会に至ってはほとんどの自治体が開催していません。専門能力とか実践能力が非常に高い方、即戦力の方が研修機会の不備でその任に就けないという状況は現状の児家セン実務において最も大きな問題ですので、早急な対応策の検討を厚生労働省の担当の方にお願いしたいと思います。
以上です、すみません。ありがとうございました。

○山縣委員長 ありがとうございました。
では、藤林委員、お願いします。

○藤林委員 今日のヒアリングを改めて聞きながら、ワーキングのときの認定資格VS国家資格の議論がまた再燃しているかなと思って聞いておりました。
この取りまとめ、基本的な考え方のマル1の2つ目のところに、私は共通認識だと思うのですけれども、児童家庭福祉分野をしっかりと学ぶ場というのはとても重要なのであって、これを短い単位数で終わらせてしまうと、それは何のためのこの間の議論だったのかなと思うわけです。それが前半の議論の中で200何十時間でいいのか600時間が必要なのか、そもそも四年制大学の中で収まるのか。収まらないのであればそれはその共通科目をもう少しスリムにするべきでないかというのが林先生の意見だったのではないかと思います。
そこに関係するところが、先ほど私もちょっと触れましたけれども、7ページの、この認定資格を主張される方々の基本的な考え方がジェネラリスト・ソーシャルワークをさらに強化するという、これはやはり方向としては違うのではないかと思っています。私はソーシャルワーカーの研究者でも何でもないのですけれども、正確な言葉を使うとジェネリック・ソーシャルワークの上にスペシフィック・ソーシャルワークを積み上げていくというのが本来の養成の在り方ではないかと思います。それがまさに精神保健福祉はそうですよね。共通科目というのはジェネリックな部分だと思うのですけれども、その上に精神保健福祉が平成9年にできて今に至っていると。これを児童家庭福祉においても精神保健福祉と同じように非常に重要な専門領域であり幅広い学ぶことがたくさんあるわけなので、それは単に座学だけではなくて演習もたくさん含めながら学んでいくというのが本来あるべきものではないかと思います。
資格を取ったからすぐに何かが変わるというものではないと私は思います。そんなの2年、3年では変わらない、4年、5年でも変わらないと思うのですけれども、この分野の精神保健福祉と同じようにスペシフィック・ソーシャルワーカーとしての資格制度がもし出きるとそこで何が生まれてくるのかというと、専門職集団ができると思うのです。精神保健福祉士協会のような子ども家庭福祉士の専門職集団ができると。その中でより高度な専門性が高まっていく、または様々なソーシャルアクションを起こしていく。施策に対しても法改正に対しても様々な意見を言っていく。そういう動きの中で大きく変わっていくというのが期待できるところではないかと思います。
今日は準備できていないのですけれども、英国のソーシャルワーカーの歴史を見ていると、1947年以降スペシフィックな児童福祉の専門職集団があって、一旦1970年代にそれがジェネリック・ソーシャルワーカーになっていくわけですけれども、その後、虐待死亡事件がいっぱい発生して、再度スペシフィック・ソーシャルワーカーを精神保健と同じに児童福祉で養成していこうという流れになっていたわけなのです。50年遅れているわけですけれども、それと同じような議論が今なされているのではないかなと思うのですけれども、そんな意見です。
すみません、長くなりました。

○山縣委員長 ありがとうございました。
この後、薬師寺委員、北川委員、宮島委員、奥山委員、安部委員、横川委員と手が挙がっています。
薬師寺委員、お願いします。

○薬師寺委員 児童相談所の現場で児童福祉司の養成には取り組んでいるのですけれども、やはり他自治体も含めて児童相談所児童福祉司の増員ということが求められている中で、非常に採用は厳しくなっております。採用の要件といいますか、児童福祉司の任用資格につきましては、入り口は広くしていただきたいというのが現場としての思いです。
それに加えまして、先ほどからお話が出ていますように、卒後教育とか職場に入ってからの学びということをいかに確保していくかというところに重点を置いていただきたいと思います。その中に資格というのが入ってくると思いますし、その学びを受ける過程としてその資格があると考えます。そのことによってキャリアパスにつながる、長く働き続けられるといった学びの場を、今の児童相談所の現状からすると、どうやってその学びの時間をつくるのかというのは難しいのですけれども、そういったことに取り組んでいきたいと思っております。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございました。
では、北川委員、お願いします。

○北川委員 私も現場で子ども家庭福祉のソーシャルワーカーの役割は非常に重要だと思っておりましたけれども、資格の取得に関しては上乗せ型がいいのか、もしくは専門的にやっていくのかというのは判断できておりませんでしたが、今回、お三方のお話をしっかり聞くことにおいて、逆に本当に子どもに特化したソーシャルワーカーが必要なのではないかということを思いました。特に発達のこととか関係性、非行、それから、愛着とか障害の特性のこととか行動障害、子どもの病気のこと、大事な子どもの権利のことなど、やはりしっかりと学んで子どもの専門性を持ったソーシャルワーカー、子どもを守って子育てを応援できるソーシャルワーカーが今の日本には必要になってくるのではないかと思いました。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございます。
では、宮島委員、お願いします。

○宮島委員 ありがとうございます。
先ほど申し上げるべきことを2つ3つ忘れましたので手を挙げました。ありがとうございます。
今回、私は資料を出させていただいております。資料4として4ページにわたるものですけれども、これは4月の会議のときに一度お出ししたものの一部を抜粋して作ったものです。内容的には大体同じものですが、特に大事だなと思うことを今の議論に合わせて再編集したものとして出させていただきました。全部を見ていただく時間なんかは到底ございませんので、最後のページと表紙のページをちょっと見ていただければと思います。
最後のページに図が書いてあるのですけれども、そこで申し上げたいことを先に伝えさせていただきます。先ほど藤林委員がジェネリック・ソーシャルワークをきちんと身につけた上で、その上に領域のことをやっていくべきではないかと。まさにそれが求められる高度の専門性を築く上で必要だと思います。その上乗せする部分について、領域だけではなくて包括的な支援をどう展開できるかの面も上乗せしていくべきだろうと思っておりますが、いずれにしても、ジェネリック・ソーシャルワークの根本を、共通基盤をきちんと身につけた上でそれぞれ深掘りができないと力量は上がらないだろうと考えております。
あと、下の赤で書いたところですけれども、やはり子ども家庭福祉を充実させなければいけない。これは本当にみんな一致した意見だと思うのですけれども、この領域の専門家をつくっていくのはとても大事だと思いますが、そのほかの領域でお仕事されていらっしゃる方の子ども家庭福祉への関心を高めていかなければ、これは子どもたちを救えないよ、あるいは家族を救えないよ、地域の問題を救えないよと、そこをどう引き上げるかも同時に深く考えていただきたいと思います。
あと、左の青で書いたところの6番ですけれども、やはりこの改革はスピード感や確実性がどうしても求められるのではないかと思います。子どもたちの時間は大人の時間と違うので、1年は本当にあっという間に過ぎてしまいます。私たちの1年とは違うわけですから、これをどう実現するためにこのスピード感を考えていかなくてはいけないと。専門家集団は当然必要だと思います。でも、どういう形ならできるのか。必ずしもその三本立てにするのがそういう子どもの専門家集団ができるのか。ちゃんとソーシャルワークの共通基盤を持った上にスペシャルなところを学ぶ、そこで子どもの領域の専門家集団、これはこちらのほうとしても可能ではないかと考えております。
その上で、1枚目をちょっと御覧いただきたいと思います。
表紙のところの上に、表面の真ん中よりちょっと上に線を引かせていただきました。まだ先日ですけれども、6月9日に社会保障審議会の児童部会が開催されました。私も参加させていただきました。秋田先生が部会長、そして、ここにいらっしゃる相澤先生が副部会長で開かれましたけれども、全体は2時間で様々な議題があったのですけれども、この資格に関することがかなり時間と発言が多かったということを御報告させていただきたいと思います。口火を切ってくださったのは大阪府立大学の先生なのですけれども、私も発言させていただきました。私は自分の持論はもちろんありますので2案のほうがいいというふうには申し上げましたけれども、そこは深掘りしないで、一致しているところはこうで、真剣な議論が続けられているので、ぜひとも関心を持っていただきたいと申し上げたところ、予想を超えてたくさんの方々が御意見をいただけました。
ぜひともその御意見についても、場合によっては事務局のほうで時間があれば御報告いただきたいと思っておりましたが、今日は無理であれば次回のときにまた詳しくということでお願いしたいと思いますけれども、1案、2案ということだけではなくてハイブリッド方式というのもあるのではないかという、あっ、なるほどねということも感じました。ぜひともこの議論もちゃんと関心を持っていただければと思います。
事務局の説明や副部会長の相澤先生の説明はちょっと時間がないかと思いますけれども、いずれかの形でお願いしたいと思います。
以上でございます。

○山縣委員長 ありがとうございました。
事務局のほうにお願いで、次回あるいはその次々回でも結構ですので、議事録がまとまり次第、委員のほうに閲覧をよろしくお願いします。

○小澤課長 現在、資料を作成しておりまして、次回に用意できるかと思います。

○山縣委員長 次回までに準備が間に合うそうです。では、今の宮島委員の御提案はその形で対応させていただきます。

○宮島委員 ありがとうございます。

○山縣委員長 では、奥山委員、お願いします。

○奥山委員 私も一つ、これは私の個人的な意見で、ワーキングのときは資格のほうを重視して考えたのですけれども、先ほど副座長からもありました社会人ルートに関して一言ちょっと付け加えたほうがいいと思っていることがあるので、私の意見を述べさせていただきたいと思います。
一つは、要するに福祉を学んだという意味で社会福祉士・精神保健福祉士を取っている方は児童のことを学べばいいというルートをつくりたい。そのとおりだと思うのですけれども、逆に子どもの専門家、例えば、施設の保育士さんであるとか、保健師として母子保健をやってきている方々とか、子どものことはすごく分かっているという方々に福祉のことを上乗せするというルートも必要なのではないかと考えます。特に小さい市町村になると保健師が1人で抱えていることが非常に多いので、そこの強化という意味でも、そういう保育士さんや保健師さんが福祉を学んで子ども家庭福祉士になるルートというのもぜひ考えてみていただきたいと思いました。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございました。
では、安部委員、お願いいたします。

○安部委員 安部です。
先ほど松本先生が言われた、現任訓練のときに学校に入らなければいけないということだったのですけれども、実は私、児童相談所の時代に通信教育で社会福祉士の資格を取ったのです。学校には入るのですけれども、中身は通信制だったので、学校に1年間通うという仕組みではないのです。ですので、資料3の原案にあるルートの短期養成、一般養成というところも、単に実際に学校に通うという通学だったら1年、通信だったら2年とか、何かそういう現任の社会福祉士の養成ルートも同じで、仕事を続けながらでも資格を取ることは十分可能だろうと思いました。
もう一つなのですけれども、先ほどのソ教連の資料1の1ページ目の資料がとても面白かったのですけれども、会員校の構成で、社会福祉士と精神保健福祉士両方取れるところが58%で、精神保健福祉士のみを養成しているところが5%だったのです。ですので、子ども家庭福祉士の国家資格をつくったとしても、子ども家庭福祉士のみを養成するところはほとんどなくて、多くの学校は社会福祉士と子ども家庭福祉士両方を養成する、もしくは社会福祉士、精神保健福祉士、子ども家庭福祉士、この3つの中から2つを取るとかという複数の資格を4年間で取れるというようになっていくのではないかと思いました。
ですので、4年間の中で社会福祉士としてきちんとソーシャルワークの基礎を学び、その上で子ども家庭福祉の専門分野をきちんと学ぶという養成は、このソ教連の会員校の構成を見ていても十分カリキュラム的に可能ですので、社会福祉士と精神保健福祉士、もしくは社会福祉士と子ども家庭福祉士という、社会福祉士をベースとしながらの子ども家庭福祉士が取れるという仕組みはつくられていきますし、もしこれが国家資格になると多くの学校がそんなふうになっていくのではないかと思っているところです。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございました。
河尻委員の後に平井委員、藤林委員、松本委員、相澤委員と手が挙がっております。時間の関係でこれでも恐らく15分程度延びてしまうと思うのですけれども、相澤委員のところで取りあえず質問は抑えさせていただきたいと思います。発言の機会を奪うことになりますけれども、申し訳ありません。
では、横川委員、お願いします。
○横川委員 失礼します。全乳協の横川です。よろしくお願いします。
資格のお話は確かにすごく大事なのですけれども、ソーシャルワーカーを何としても増やさないといけないという現状の中で、施設現場からすると児童相談所の児童福祉司の経験が非常に浅いという課題を感じます。一方、市区町村の母子保健の部分を、これから、特にこの専門委員会の中では手厚くしていくべきという話だと思いますので、そういった意味でもソーシャルワーカーを増やしていく必要があります。あと、乳児院や児童養護施設の現場においてもそういう考え方をもっと明確に出し、ソーシャルワーカーがきちんと業務をやり続けていくということが一番中心に来なければいけないと思います。資格の創設の在り方の話は何のためにやっているかといったらそうした部分を一番メインに充実させることだと思います。その上では、今、里親委託に関しても、里親さんのことを考えていくとそこにどうつないでいくかというソーシャルワークの展開が必要なので、本当に一人でもそういった情熱を持った人間が多くやる気になるということを目指したいと思います。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございました。
では、河尻委員、お願いします。

○河尻委員 ちょっと感想も含めてお話ししたいと思います。
まず、資格化のワーキングで長くにわたって検討されて2つの案が出た形でこの専門委員会に上がってきたというかこちらのほうに移ってきて、今日もその立てつけの話がどうしてもメインになってしまうので、ここから参加する私としては非常にどういう意見を言ったらいいのか悩ましいなと思いながら、今日、皆さんの意見を聞いていました。
それで皆さんの意見を聞いていて感じたことですが、私たちが目指しているゴールというのはどこにあるのだろうかと。それを私たちの中でどれだけ共通したものとして共有する必要があるのだろうかということなのですが、例えば、今も数の議論がありましたが、需要と供給のようなことを視点にして考えると、資格化にするにしてもそのハードルをどこまで高めていけるのだろうかという現実的な問題を考えなければいけないかもしれないです。また、その専門性というものを極めていくということにしていくと、いろいろなものの学ばなくてはいけないものというのをみんなで確認していく必要があると思います。
その中で一つ専門性というところに特化してちょっと感想を言わせてもらうと、専門性というのは技術とか知識とかというものがあるのですが、それに加えてこの児童ソーシャルワーカーの場合というのは、普通は入っていけない子どもの家族の中に介入していくという特殊性が業務の中にあるわけです。これはある意味、権限に近いようなものがあって、その辺の専門性とか業務の特殊性とその資格のバランスというかその意味合いというものをどう捉えていって議論を進めていったらいいのだろうなというふうに感じながら皆さんの意見を聞いていました。
例えば、公的な機関にいる児童福祉司は、資格化によって家庭に介入することが資格化と抱き合わせになることによってある程度守られる部分もひょっとしたらあるかもしれません。また、例えば施設とか児家センのような民間にソーシャルワーカーが配置された場合に、民間に配置されるソーシャルワーカーにはただ単に専門性がレベルアップするというものだけではなく、例えば、将来的に何か決定権が与えられる、何か権限が与えられるようなそういうイメージも今のうちから議論しながらこの資格化というのを捉えていくのか。その辺りは私自身がうまく整理できないまま皆さんの意見に参加させていただいているという形でした。もう少し子ども関係のソーシャルワーカーのゴールのイメージみたいなものが僕の中にも具体的にできればもう少し具体的な議論ができるのではないかと考えました。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございました。
では、平井委員、お願いします。

○平井委員 施設関係者としまして、やはりより専門性を持つことというのは大事なことだと思っています。現場の一線で働いている児童福祉施設の職員さんがよりモチベーションを持って目指せるような仕組みをお願いしたいと私は思っております。
それで1つだけちょっと御質問なのですけれども、厚労省で出されているものの4ページの資格ルートの図面で、子ども家庭福祉分野の実務経験●年となっているのですけれども、この辺りは今のところ大体何年ぐらいとお考えなのでしょうかというところでお願いしたいと思います。
以上です。

○山縣委員長 これは今、事務局で答えることはできますか。

○山口室長 はい。

○山縣委員長 では、ちょっと事務局から今の質問について。

○山口室長 虐対室長です。
このところはまさにこれから御議論いただくところかなということでまさに●にしておりますので、今のところ具体的に何年というのを思っているわけではございません。
○山縣委員長 ということで、まだ具体的なものはないということです。
では、続きまして、藤林委員、お願いします。

○藤林委員 奥山委員の意見にちょっと触発されて、これを言っておかないといけないなと思って手を挙げました。
現状、児童相談所でも市町村でも施設でも児家センでも、保育士さんが現にソーシャルワークをされている方という割合は結構多いかと思います。それぞれファミリーソーシャルワーカーであったり、里親支援専門相談員としてソーシャルワークをされている方もいらっしゃるし、保育士として施設の保育士さんが具体的にそのソーシャルワークをやっている方もいらっしゃると考えます。
特に小規模な市町村に行くと、保育士さんはとても貴重な人材として拠点の重要なソーシャルワーカーの担い手になっているのではないかということを考えると、保育士さんがこの資格を取得しやすいルートというのをぜひ、仕組みを考えていただきたいと思うのが一点です。
もう一点が、この委員会はそもそも前回まで在宅支援の在り方を考えてきたわけで、今後も考えていくと思うのですけれども、在宅支援の拠点になるのは、市町村の拠点もあるわけですし児家センもあると思うのですけれども、保育所というのはとても重要な拠点だと思うのです。保育所自体がソーシャルワークを担っていく、特に乳幼児のソーシャルワークの非常に重要な拠点ということを考えると、保育士自体がこの資格を目指すという方が一定数いらっしゃって、保育所でソーシャルワークを展開していくということになると、在宅支援の厚み、質と量が格段に上がっていくのではないかと思います。
そう考えますと、これが可能かどうかは分からないのですけれども、保育士の養成カリキュラムというか単位があるわけなのですけれども、そこの共通科目を、可能かどうかは分からないのですけれども考えていただければ、より保育士さんがプラス1年か2年か養成課程に行ってこの資格を取りやすい、取ってみようという気持ちになってもらえるのではないかと思っていますので、ぜひ事務局のほうでそんなところも検討いただければと思います。
この委員会の中には保育のほうの研究者の方もいらっしゃるので、ぜひそういった方からも御提案いただければと思います。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございました。
保育士という新しい部分が出てきました。
では、松本委員、お願いします。

○松本委員長代理 先ほど安部委員から通信でも行けるよという話があったのですけれども、それは承知をしているところで、私の身近にもそういう人が、北大の卒業生なんかは基本的にそれを通信で取っています。
発言の要点は、やはり現職の訓練なり研修とこの受験資格の取得ということを連動させる、あるいはその間に一部を組み込む、科目の履修というところに組み込むことができないかということであります。そうすると、現任訓練の意味が大分変わってくるということが一点であります。
それと、ほかの方の発言を聞いていて、保健師さんとか保育士さんとかほかの専門性を持たれている方の訓練、資格取得ということでも、やはり一から学び直すのか、幾つかの科目は免除ということになるのかということはとても大きいかなと思っています。そのときに通信もやはり入り直すのですけれども、その一部、大学で取得している科目は免除するなり受験資格の中でのそれは科目を履修したふうに認めるというふうに考えていきますと、もう一つは大学で開講されている科目を科目履修というふうに取って、それは仕事と別の研修というよりは仕事の中に組み込んだ研修というふうにしていくようなルートがあると現職の方は大分取りやすいだろうと。
そして、大学ルートはやはり大学ルートとしてきちんと一貫した養成課程というものをどう考えるかということがあると思いますけれども、そのハードルを上げれば上げるほど逆に現職の人が取りにくいというジレンマにありますので、現職のところが活性化していくときには仕事の中できちんとトレーニングを受けてそれで資格の取得に結びつくというルートを確立していくということが大事だと思います。そのときにやはり市町村の、例えば相談現場とかは非正規の方がすごく多いので、むしろそこの職場の環境の改善ということもセットで考えないとまずかろうと思っています。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございました。
では、最後になります。相澤委員、お願いします。

○相澤委員 ありがとうございます。
保育士と保健師が上がってきましたけれども、心理職の方もそこにルートをつくったらいいと思います。
それから、実習ですけれども、やはり実習は非常に大切ですので、今の実習の在り方というのは集中して実習先に行くようなやり方ですけれども、例えば、毎週1日ずつぐらい実習に継続的に行くようなそういう実習の在り方で、そうしますと受ける側も、例えば、施設にしてもそれによって子どもに継続的に関わってもらうようなことが可能になる。実際に私も国立武蔵野学院の養成所で研究生を養成していた経験があるわけですけれども、4月ぐらいに入ってきてからやはり1年間、きちんと子どもを見ていますと、その変化が分かりますし、ソーシャルワークの重要性みたいなのものも認識されていくと。そういう実習の在り方についてもきちんと考えていくということが大事かと思います。
それから、先ほどの通信制と現任訓練ということが出ていましたけれども、実際に国立武蔵野学院の中には養成機関があるわけですけれども、今後、施設の多機能化として、そういう養成機関を持ち合わせた施設があってもいいのではないかとも考えます。例えば、座学についてはその養成機関にいながら通信制を使って、そして演習、実習はその施設の中で実際にやって養成していくというハイブリッドで考えていくようなそういう養成の在り方のできる施設を今後つくっていくということも検討できないかと思います。
以上です。

○山縣委員長 ありがとうございました。
最後、発言の機会を若干奪ってしまったかもしれませんけれども、時間短縮に御協力いただきましてありがとうございました。既に1時をオーバーしておりますので、今日の議論はここまでとさせていただきたいと思います。
次回の委員会ですけれども、前々回、事務局から議論を踏まえて中間整理に向けた資料を用意するというお話をしておりましたけれども、前回のところで中間整理という形を取らない可能性もあるという御発言をいただきました。今回は、そのような中間整理という形ではなくて、これまでに委員の皆様から今日も含めていただいた様々な御意見を事務局で改めて整理していただきまして、それを基に今後の取組の方向性について確認をしながら意見交換していく、それで整理をさらに詳細にするというふうにさせていただければと思っています。
最後に、事務局から次回日程等事務的な連絡がありましたらよろしくお願いします。

○野村企画官 本日はありがとうございました。
次回の日程は7月16日の金曜日、14時から17時を予定しております。
以上でございます。

○山縣委員長 ありがとうございました。
それでは、本日の会議はこれで閉会としたいと思います。長い時間、食事の時間も重なってしまいましたけれども、御協力ありがとうございました。
                                                                                                                    

(了)

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