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2020年1月9日 令和元年度第3回 診療報酬調査専門組織(医療技術評価分科会) 議事録

保険局医療課

○日時

令和2年1月9日(木)
 10時00分~12時00分

 

○場所

全国都市会館
 第1会議室(3階)
 東京都千代田区平河町2丁目4-2

○出席者

委員

福井分科会長、青木委員、秋下委員、井原委員、岩田委員、岩中委員、植木委員、大川委員、荻野委員、斎藤委員、佐々木委員、真田委員、鈴木委員、西井委員、沼部委員、福田委員、松野委員、矢冨委員
 

事務局

森光医療課長、岡田医療技術評価推進室長、小椋歯科医療管理官、田宮薬剤管理官 他

○議題

1 令和2年度診療報酬改定に向けた医療技術の評価について
2 医療技術の評価(案)について

○議事

 

 

○福井分科会長
それでは、少々早いですが、岩田委員は少しおくれていらっしゃるという御連絡をいただいておりますので、ただいまより、令和元年度第3回「診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会」を開催いたします。
まず委員の出席状況についてでございますが、北川委員、安田委員から御欠席との連絡をいただいております。
それでは、議事に入ります前に、事務局から資料の確認をお願いいたします。
○櫻本医療課課長補佐
事務局でございます。
本日もタブレットで資料の提示をさせていただいております。
タブレットのマイプライベートファイルをお開きいただきまして、そちらにPDFが入っております。上から議事次第、委員名簿、運営要綱と続きまして、次からが資料ですけれども、技-1、技-1(参考1)、技-1(参考2)、技-1(参考3)が技-1でございます。続きまして、技-2-1、技-2-2、技-2-3がございまして、最後に座席図となっております。
不足等がございましたらおっしゃってください。
○福井分科会長
よろしいでしょうか。
議事次第をごらんいただきますと、本日2つの議題が用意されております。最初が「令和2年度診療報酬改定に向けた医療技術の評価について」、2番目が「医療技術の評価(案)について」でございます。
早速議事に入らせていただきます。最初の「令和2年度診療報酬改定に向けた医療技術の評価について」でございます。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いします。
○櫻本医療課課長補佐
事務局より技-1について説明をさせていただきます。マイプライベートファイルの03の技-1をお開きください。
こちらは令和2年度診療報酬改定に向けた医療技術の評価について、これまでの状況と今回の対応についての1枚紙をつくらせていただいております。
簡単に概要ですけれども、平成31年の2月20日に基本問題小委員会及び総会において、今回の診療報酬改定に向けて、分科会として、学会等から提出された医療技術評価に基づき、新規技術の評価及び既存技術の再評価を行うことについて了承いただいております。
学会等から提出された合計942件、重複を含めると947件の提案書につきましてヒアリング等を行わせていただいて、令和元年10月31日の前回分科会において、学会等からの提案のうち、分科会の評価対象とするものについて検討を行わせていただきまして、11月6日の基本問題小委員会及び総会で評価の対象及び進め方について了承いただいているところでございます。
その後、学会等から提案のあった医療技術について評価を行っていただいておりまして、また、前回の改定からですけれども、先進医療として実施されている医療技術については先進医療会議において評価を行っていただいておりまして、こちらに報告いただいているところでございます。
続いて、今回の対応ですけれども、分科会における医療技術の評価については、学会等から分科会に提案のありました医療技術については、分科会委員による評価結果、また、先ほどの先進医療会議として実施されている医療技術については、先進医療会議における評価結果を踏まえて、分科会において診療報酬改定における対応の優先度について評価を行うとされております。
そして、今後の対応につきましては、この分科会としての評価結果を中医協総会へ報告いただいて、中医協総会において最終的な対応について検討を行うという流れでございます。
続いて、技-1(参考1)、技-1(参考2)、技-1(参考3)は、前回までの分科会での資料を出させていただいているのですけれども、1点訂正がございまして、報告をさせていただきます。技-1(参考3)をごらんください。
こちらが評価の対象となる技術ということで、10月31日に御議論いただいたところなのですが、1枚目「評価の対象となるもの」の「731件」というところで下線を引かせていただいているのですけれども、1点訂正がございました。
訂正の場所ですけれども、当該資料の17ページ、番号が未収載の347101、「会議後修正」と右側に書いてあるところですが、機械弁患者における在宅PT-INR自己測定指導管理料の新設につきまして、こちらは前回評価の対象とならないと報告させていただいたのですけれども、対象となるものでございましたので、訂正させていただきます。大変失礼いたしました。
以上でございます。
○福井分科会長
ありがとうございます。
ただいまの説明につきまして、何か御質問等がございましたらお願いいたします。
最初の資料技-1につきまして、全般の説明と今後の対応が最後のパラグラフですが、これにつきまして御意見がございませんようでしたら、最初の議題についてはこれで終了ということになりますが、よろしいでしょうか。
それでは、本日の議論の本体である2番目の「医療技術の評価(案)について」、事務局より資料が提出されておりますので、まず説明をお願いします。
○櫻本医療課課長補佐
事務局でございます。
技-2-1、技-2-2、技-2-3について、資料をまとめて御説明をさせていただきます。資料技-2-1と、必要に応じて技-2-3が全体像の流れ、数字等を書かせていただいておりますので、そちらも御参照いただけたらと思います。
技-2-1「医療技術の評価(案)」をごらんください。
こちらにつきまして、1ページ目に概要を記載させていただいております。今回の概要を上から申し上げますと、項目として「1.医療技術評価分科会における評価対象となる技術」が743件、そのうち「(1)診療報酬改定において対応する優先度が高い技術」につきまして264件、新規技術102件、既存技術162件とさせていただいております。「マル2 うち、先進医療として実施されている技術」は6件となっております。
続きまして「(2)医療技術評価分科会としては、今回改定では対応を行わない技術」としまして、479件でございます。
最後に「2.医療技術評価分科会における評価の対象とならない提案又は中央社会保険医療協議会総会において一部若しくは全部が議論された提案」が228件となっております。こちらにつきましては※4にございますけれども、中医協総会で議論されたテーマに係る提案は合計19個ということでございました。
具体的な中身につきましては、2ページ目以降に目次がございますけれども、最初に優先度が高い技術が3ページ目から、先進医療として実施されているものが16ページ目でございます。(2)の対応を行わないもののうち、医技評に提案のあったものが17ページ目から、先進医療として実施されているものが40ページ目、それから、先ほどの中医協総会等で議論されたものや評価の対象とならないものが41ページ目からということで、3ページ目以降をごらんいただきますと、それぞれの提案につく評価(案)について記載をいただいているところでございます。こちらにつきましては、この後全てこのような資料になっておりますので、御確認をいただけたらと考えております。
続きまして、技-2-2をごらんください。既存の先進医療に関する検討結果について、御報告をさせていただきます。
こちらにつきましては、先進医療会議からの資料となっておりますけれども、第81回の先進医療会議、12月5日に開催されたものにおきまして、令和元年6月30日時点で先進医療告示に掲げられている先進医療Aの25技術及び総括報告書の報告を終えている先進医療Bの1技術について、保険導入に係る科学的根拠等を評価いただきました。
今般、先進医療の評価について、最終的な検討結果を取りまとめたことから先進医療会議における評価結果を報告するものであるということでございます。
「1.十分な科学的根拠を有すると評価された先進医療技術」です。こちらは以下の6技術で、その有効性、効率性に鑑み、十分な科学的根拠を有すると考えるということで、(1)神経変性疾患の遺伝子診断から(6)多血小板血漿を用いた難治性皮膚潰瘍の治療までの6技術について評価をいただいております。
1つ目の神経変性疾患の遺伝子診断につきましては、下に注がございますように、適応症のうち、脊髄小脳変性症については、十分な科学的根拠を有すると判断した、それ以外の適応症については、現時点では科学的根拠が十分でないと判断したと報告いただいております。
次のページですけれども、「2.一定の科学的根拠を有する、又は科学的根拠が現時点では十分でないと評価された先進医療技術」につきまして、以下の19技術につきましては、保険導入の適否を評価するために必要な有効性、効率性等が十分に示されておらず、先進医療として継続すべき技術であると報告いただいておりまして、(1)から(19)までの報告をいただいております。
最後に参考ですけれども、削除が適切であると評価された先進医療技術については、以下の2技術、歯周外科治療におけるバイオ・リジェネレーション法と多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術につきましては、その有効性、効率性等が十分に示されていないことから、先進医療から削除する方向で検討することが適当と考えると御報告をいただいております。
3ページ目、参考資料をごらんください。こちらが先進医療会議における議論の概要について、補足的なものでございますけれども、先進医療会議において6件の先進医療技術が十分な科学的根拠を有すると評価いただいておりますけれども、3技術につきましては、以下のような指摘をいただいております。
告示番号4の神経変性疾患の遺伝子診断につきましては、先進医療会議における概要として、適応症のうち、脊髄小脳変性症については有効性が認められるため、保険導入に係る十分な科学的根拠ありと判断できるが、ほかの疾患については実績がほとんどないため、先進医療として継続するのが妥当と考える、これが1点目です。
次に告示番号25の腹腔鏡下傍大動脈リンパ節郭清術につきましては、開腹術を含め、傍大動脈リンパ節郭清術自体に予後を改善する強固なエビデンスがないことに留意する必要があるものの、開腹術と同程度に病期診断を正確にできる点と低侵襲である点については、安全性の確保を前提に、十分な科学的根拠があると判断できると議論いただいております。
最後の多血小板血漿を用いた難治性皮膚潰瘍の治療につきましては、当該治療の一般化可能性に懸念が残るため、令和2年度診療報酬改定で保険適用される場合には、先進医療Bに準じた施設要件を設定し、適切な医療機関で実施されることが必要と考える。
施設要件を設定する場合、臨床検査技師が血漿分離等の工程を担うことが多い現状について、考慮する必要があると御議論いただいております。
次のページから、先進医療の技術の概要等を書かせていただいておりますので、御参照いただけたらと思います。
8ページ目以降につきましては、前回までに出させていただいた資料ですので、こちらも御参照いただけたらと思います。
最後の10ページ目、別紙につきましては、この先進医療の保険導入に向けた見直しのイメージということでパワーポイントをつくらせていただいておりますので、こちらも御参照いただけたらと思います。
最後、技-2-3でございます。技-2-3はパワーポイントで1枚出させていただいたとおりで、先ほど御説明させていただいた内容と重複いたしますので省略させていただきますが、図式にしますとこのような形で今回の評価をいただいたということでございます。
以上でございます。
○福井分科会長
ありがとうございます。
先生方に事前に御評価いただいた結果及び先進医療会議における評価結果等を踏まえまして、ただいまの事務局からの説明にございますように「医療技術の評価(案)」となっております。
膨大な資料ですけれども、先生方から御意見を伺いたいと思います。少なくともかかわった点などについて見ていただきながら、御意見がある先生から順番にお願いしたいと思います。
岩中先生、どうぞ。
○岩中分科会長代理
それでは、口火を切らせていただきますが、個々の技術に関して、今すぐにどうのこうのと言うつもりはありません。今回の審査の総論も含めまして、コメントさせていただきたいと思います。
今回の審査、先ほど事務局から先進医療とのかかわりについての御報告がありました。これは前々回の改定のときに先進医療も医技評で審査しましょうという話が出ましたが、結局そのすみ分けがきちんとできていないということで、前々回はほとんど具体的な展開にはならなかったと思っています。前回かなり連携ができたと思っておりましたけれども、まだ一部に齟齬があった。今回は事前に先進医療会議でしっかりと評価していただいたこともあって、非常にうまく医技評とのすみ分けができていたのかと。特にまた、既に先進医療会議で評価が行われて、既に報告が出ているものに関しましても、今回医技評に新しい技術として出てきていましたけれども、先進医療会議のほうの評価がしっかり整っていたので、非常に審査がしやすかった。
これもひとえに、今回からワーキンググループも含めて事前にかなり専門家がしっかり審査をしてくださったことで、審査委員は恐らくことしの審査はかなりやりやすかったのではないかと思っています。非常に客観的な判断で、かつ各領域の学会等々に質問を戻させていただく件数もかなり少なかったのではないかと私自身は思っています。大変よかったと思っています。
もう一点は、今回私が強引にお願いしたこともありましたけれども、医技評のほうに前回の会議でレジストリをしていただいている領域の関係者に来ていただいて、報告をしていただいた。医技評というのは科学的根拠にのっとってエビデンスベーストで物事を決めていくということがありますので、今回の取り組みは大変斬新な扱いでよかったのではないかと。参考資料にも書いてありますけれども、これから物事に悩んだときは科学的根拠に一回戻ってしっかりやっていこうというスタンスが大変よかったかと思っています。
もう一点、心残りだったのは、私は外保連の会長ですので外保連のことを言わせていただくと、前回改定でSTEM7という外保連コードと今回Kコードとのすり合わせ、作業は始まりましたけれども、作業量がすごく多くて今回報告することすらできなかったのは大変心残りであります。外保連としましてもしっかり事務局のお手伝いをさせていただいて、次回改定までの間にはもう少し科学的根拠にのっとった新しい分類体系を報告したいと思っておりますので、この辺に関しましてはぜひよろしくお願いしたいと思います。
個々の事案に関しましては、改定率がよかったというのか、一応本体はプラスだったのですが、この改定率の中では適切な審査がされて、必要なものはおよそ通していただいたのかと私自身は評価をしているところでございます。
簡単ですが、以上、総論を申し上げました。
○福井分科会長
ありがとうございます。
いかがでしょうか。総論あるいは各論について、何か気がついた点はございませんでしょうか。今後に向けてどうすればいいのかも含めまして、御意見がございましたらぜひお願いしたいと思います。
秋下先生、どうぞ。
○秋下委員
総論的な話になります。審査を担当して感じたのですが、これまでのある一人、外部有識者が行っていた評価に対して、今回からワーキンググループ、つまり集団で評価したこととの差が少しわかりにくかったです。集団でやると定量的な部分というか、こういう意見が多かったとか、逆の意見もあったということがあるはずですが、そこが少し読み取れなかった。実際には、判断には迷わなかったのですけれども、ワーキンググループでやったことが読み取れるように、全員一致でこういう意見であったとか、中にはこういう異論もあったとか、メジャーな意見とマイナーな意見とを併記していただくと、より判断はしやすくなるかと思いました。
○福井分科会長
ありがとうございます。
ほかにはいかがでしょうか。
西井先生、どうぞ。
○西井委員
審査で今回ちょっと思ったのでございますけれども、医学管理につきまして、これはアウトカムとエビデンスで示すということで審査になっているわけですが、なかなか管理料について各学会がエビデンスを出しづらいということがあるのではないかと思います。これを次回も同じような形でいくのかどうかも含めて、また少し議論をしていただきたいと思います。
○福井分科会長
青木委員、どうぞ。
○青木委員
私の担当したところに関して多いのですけれども、人工知能、AIなどに関するものも、今おっしゃったように、なかなかきちんとしたエビデンスとしては出てこないけれども広く浸透するように広がっていくような技術に関して、確固としたエビデンスを求められると難しいところがある。ただ、人工知能などはできるだけ早く保険点数がつけばほかの国よりも早く進んでいきますし、さらに働き方改革、医師の働き方も改善されるということで、そのあたりをもう少し浸透するように、確固としたエビデンスはないけれども、ちょっとしたものがあるようなものに関して審議していく、採用しやすいような方法をこれからまた考えていただければと思いました。
○福井分科会長
ありがとうございます。
恐らく患者さんの健康に関するエビデンス以外にも、医療提供側の人手やお金に関するエビデンスも当然ありますので、評価の指標を何にするかという話だと思います。そのようなことも含めて、それが有効性にかかわるエビデンスと捉えてもらえればいいのでないかと思います。
ほかにはいかがでしょうか。
きょうの議題はこれしかございませんので、先生方からの御発言がないと本当に終わってしまいます。
真田先生、どうぞ。
○真田委員
先ほど、ワーキンググループのエビデンスのお話が出たのですけれども、このエビデンスがあるなしという判断のところで、その判断基準がなくて、悩んで読み直してみると、結果に有意差がない論文も、エビデンスがあり、と判断されていたものもありました。確かにいくつか論文があるときは判断に悩みますが、エビデンスレベルという判断の方法をもうちょっとだけクリアにしていただくと、ワーキングの後でもう一度確かめていくのにも、時間の節約になるかと思いながら読みました。よろしくお願いいたします。
○福井分科会長
ありがとうございます。
矢冨先生、どうぞ。
○矢冨委員
細かいですが、資料技-2-1、14ページから15ページにかけて、検査関係の学会の提案をきちんと認めていただいているということはいいのですが、例えば「動物使用検査」から幾つか、これらは現時点では不必要で削除を提案しているものです。それなのに、理由のところで「評価すべき医学的な有用性が示されている」と書いてあります。これは明らかに日本語としておかしいので、後に残るものですから、修正いただければと思います。
○福井分科会長
よろしいでしょうか。
事務局から、どうぞ。
○櫻本医療課課長補佐
例えば有効性ではなくて、ほかのものでも「提案について妥当性が示されている」という表現もございますので、そちらに変更させていただいてよろしいでしょうか。
○矢冨委員
よろしいです。
○福井分科会長
ありがとうございます。
ほかにはいかがでしょうか。
事務局、どうぞ。
○櫻本医療課課長補佐
たくさん御指摘をいただいて、ありがとうございました。
また、大変な御審査をいただいて、本当にありがとうございました。
本日、幾つかコメントをいただきましたので、事務局から少し今後の方針に資するような形で受けとめさせていただけたらと思いまして、コメントさせていただけたらと思います。
最初に岩中先生から、先進医療へのかかわり等の交通整理といったところについて御評価いただいて、まことにありがとうございます。また、レジストリの件につきましても前回あのような形で決めさせていただいたので、今後も前回資料で出させていただいたような形で、適切に医技評の分科会に組み込めるような形で進めていきたいと考えております。
STEM7につきましても、前回資料に出させていただきましたように、現時点で一定の情報収集はしているところでございますので、今後その検討を関係団体等と協力しながら進めさせていただきたいと考えております。
続きましてワーキンググループについて、真田先生、秋下先生からもいただきましたように、少し意見がどのような形でまとまったかとか、エビデンスレベル等で先生方に不明確な点がございましたということを御指摘いただきましたので、そういった御指摘を踏まえて次回の進め方を検討させていただきます。確かに御指摘いただいたように、意見が一致している場合もあれば、分かれている場合もあれば、ものによりましては濃淡が当然あったかと思いますので、そういったところが先生方に伝わるような形を検討させていただきたいと思っております。
エビデンスのレベルをどう求めていくかといったところで、福井先生よりいただいた、例えば健康アウトカムがこうなるというのは当然わかりやすいのですけれども、そうではない部分、AIでありますとか、いろいろなイノベーティブなものが出てきたところでどうやっていくかが、今までも含めた議論になっているかと思います。
こういった点につきましては、今回も例えば医学管理につきましては評価の対象外になっているもの、評価の対象になっていても入っているもの入っていないものがあるのですけれども、基本は技術としてある程度エビデンスが定量的にはかれるものがあるものについては、つまりデータがあるものについては評価をさせていただいたと考えております。今回数字として、中医協総会で議論をさせていただいたのが19件ということで新しく出させていただいているのですけれども、こういった御要望の中でも、例えば今回働き方改革の議論等がございましたが、そういったかなり広い視点で見る技術も当然含まれてきます。そういった点につきましては、例えば中医協総会での議論等も含めて総合的な評価を進めていけたらと考えております。
今回、医技評で見るクリアカットな定量的なエビデンスの範囲を広げるかどうかというとなかなか難しいところはあるとは思うのですけれども、そういった対応も引き続き検討させていただけたらと思っております。
矢冨先生から御指摘いただいたようなこの書きぶりについては、適宜適切な形になるように修正をさせていただけたらと思います。
以上でございます。
○福井分科会長
岩中先生、どうぞ。
○岩中分科会長代理
事務局からレジストリのコメントが出ましたが、外科の現場におりますと、新しい技術があって、レジストリをやることを施設要件にして通しましょうというのは、これを次から次へとやられると現場は大変な思いになります。新規の高度な技術が有用性、安全性に関して、いわゆる国民に提供していい技術だと思うけれども、その評価が保険収載されないので我が国におけるデータがほとんどない。そういうものに関しては、我が国のデータをつくるために診療現場でレジストリをつくりましょうと。レジストリがどんどんふえていくと現場は大混乱といいますか、働き方改革に逆行いたします。ぜひその辺も御配慮の上で、レジストリをしなければいけない技術に関しては、しっかりと検討していただいた上でやっていただきたいということを一言申し上げておきたいと思います。
(岩田委員入室)
○福井分科会長
または、レジストリに必要なお金をつけていただけないかというのが正直なところですね。いろいろなテーマについて、本当はもっとレジストレーションが行われればいいと思いますし、そのためのサポートを何かの形でしていただければありがたいです。
ほかにはいかがでしょうか。よろしいですか。
もしよろしければ、見ていただいた「医療技術の評価(案)」について、当分科会の検討結果としまして中医協総会に報告し、御議論いただくこととしたいと思いますので、よろしいでしょうか。御了承いただきたいと思います。
(首肯する委員あり)
○福井分科会長
様式につきましては、また事務局と私とで相談させていただいて、少し変更になるかもしれませんけれども、内容的には変わらないということにさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
岩田先生、せっかく来ていただいたのですけれども、本日の議題は以上ということになってしまいました。
次回の日程等について、事務局からお願いします。
○櫻本医療課課長補佐
次回の開催については未定でございますので、決まり次第、連絡をさせていただきます。
○福井分科会長
それでは、短い時間でしたが、本日の医療技術評価分科会はこれにて閉会といたします。どうもありがとうございました。
 

 

 

(了)
<照会先>

保険局医療課企画法令第二係
03-5253-1111
内線3140

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