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第29回社会保障審議会医療保険部会 あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会議事録(2023年12月1日)

○日時

令和5年12月1日(金)16時00分 ~ 18時00分(目途)

 

○場所

日比谷国際ビルコンファレンススクエア 8F
 

○出席者

<委員等 敬称略>
遠藤久夫(座長)、新田秀樹、釜萢敏、清水惠一郎
鳥潟美夏子、幸野庄司、池田俊明
中村聡、往田和章、角本靖司、逢坂忠
<事務局>
荻原保険医療企画調査室長

○議事

○遠藤座長
 定刻になりましたので、ただいまより第29回「社会保障審議会医療保険部会あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会」を開催したいと思います。
 本日も、感染予防対策としまして、対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての開催としております。
 委員の皆様におかれましては、御多忙の折、御参加いただきましてありがとうございます。
 初めに、委員の出席状況について御報告いたします。
 本日は、橋爪委員、大田委員、水野委員が御欠席でございます。
 それでは、マスコミの方々のカメラの頭撮りにつきましては、これまでとさせていただきます。
(カメラ退室)
○遠藤座長
 それでは、議事に入らせていただきます。
 本日は「あはき療養費の令和6年度改定の基本的な考え方(案)について」を議題といたします。
 事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○荻原室長
 保険医療企画調査室長でございます。よろしくお願いいたします。
 資料あ-1を御覧いただきたいと思います。
 「あはき療養費の令和6年改定の基本的な考え方(案)について」でございます。
 資料をおめくりいただきまして目次がございまして、2ページ目以降が前回の議論についてでございまして、5ページ目以降が令和6年改定の基本的な考え方(案)についてとなってございます。
 3ページ目から4ページ目にかけまして、前回7月14日に当委員会におきまして料金改定の議論をさせていただいた際に、委員の皆様からいただいた御意見を並べてございます。
 続きまして、6ページ目を御覧いただきたいと思います。
 令和6年改定の基本的な考え方(案)につきまして、6ページから8ページ目まで、(1)から(6)まで大きく検討を進めていきたいと考えております項目について全体をまとめたものとなってございます。こちらにつきまして、前回の委員会で議論していただいたものから追加した部分を中心に御説明できればと思います。
 まず6ページ目、(1)往療料の距離加算の廃止につきましては、前回の委員会でも特段異論はないということでございました。
 (2)離島や中山間地等の地域に係る加算の創設についてでございます。前回お示ししたものから加わった点、3つ目のポツと4つ目のポツになりますが、医科の在宅患者訪問看護・指導料を参考に、特別地域加算、仮称ではございますが、この地域の外に所在地がある施術所の施術者が、その特別地域加算の対象となる地域に居住する患者さんに対して、訪問による施術を行った場合というのも併せて加算の対象とすべきではないかという御意見もありました。その点についてどう考えるかというのを追加してございます。
 4つ目でございますが、(1)の往療料の距離加算の廃止に伴う財源を振り替えて、この特別地域加算を創設するといったことを考えれば、該当地域に所在する施術所に患者が通所した場合というのは加算の対象外、加算としないとすることについてどう考えるかというのを追加してございます。
 7ページ目を御覧いただきますと、(3)往療料の見直し及び訪問施術料(仮称)の創設でございます。
 3つ目から追加した論点でございまして、御紹介しますと、3つ目について御覧いただきますと、療養費の支給基準に新たに訪問施術料を創設することにより、往療料との料金体系の違いを明確に区分するとともに、例えば留意事項通知におきまして、現行の往療料の支給要件から定期的・計画的に行う場合というのを外したうえで、こちらを新たに創設する訪問施術料のほうに支給要件として取扱いを明確に区分するということについてどう考えるかとしてございます。
 また、4つ目ですが、同意書取得後の往療料による施術については「定期的ないし計画的に行う場合」として、訪問施術料の算定対象とする一方で、往療料としての要件については、限定的な「突発的な往療」に該当した場合のみ算定可能とするということを追加する点についてどう考えるかとしてございます。
 この突発的な往療による施術が必要な場合というのが、この中ほどにございますが、例えば医師の同意を受けている前提で、基本的には通院が可能な方が歩行困難な状況になった。その場合に、当該患家から訴えがあって、突発的な往療が必要となった場合というのが一例としては考えられるのではないかと思っています。
 なお、突発的な往療による施術が必要という状況の観点から見れば、当該突発的な往療を行った日を基準として、翌日から14日以内については突発的な往療というのは算定できないとすることについてどう考えるかというのをお示ししてございます。こちらも併せて御意見をいただければと思います。
 一番下でございますが、医科におけます在宅患者訪問診療料Ⅰの留意事項を参考にしまして、定期的ないし計画的な訪問施術を行っている期間における突発的な場合の往療の算定は、訪問施術料は算定せずに、施術料と往療料を算定する。ただし、突発的往療を必要とした症状が治まったことを療養を行っている患者を担う施術者が判断した以降の定期的ないし計画的な訪問施術については、訪問施術料の算定対象とするということについてどう考えるかとしてございます。
 続きまして、8ページ目でございますが、(4)料金包括化の推進については特段論点としては追加をしてございません。
 ただ、資料として一部追加している点がございますので、簡単に御紹介します。
 ページを少し飛んでいただきまして、46ページ目でございますけれども、前回、症状別と傷病別でそれぞれ支給申請書1件当たりの平均部位数、算定回数と部位数というのを資料としてお出ししていますが、そちらについて、46ページ目以降は施術期間割合と期間別という形で、改めてそれぞれ部位数も含めてどういった分布になっているのかというのをお示ししています。
 46ページ目が症状別の割合でございまして、48ページ目が傷病別の割合、49ページ、50ページと続きまして、傷病ごとにどういった分布になっているかというのが52ページまで並んでございます。
 資料をお戻りいただきまして8ページ目、(5)ですが、同一日・同一建物への施術についてでございます。こちらでは、2つ目で追加していますが、訪問施術料については、同一日・同一建物の施術でも往療料の負担が1人の患者に寄らないものとして、往療料を含めた1人当たりの料金として設定するという点についてどう考えるかとしています。
 また、3つ目でございますが、基本的には訪問施術料の区分としまして、同一建物の患者を基本としつつ、例えば施設入居といった複数の患者がおられる場合について、そういったケースを想定した区分ということを設定する点についてどう考えるかとしています。この場合の複数の患者、例えば一例としては3人以上としてございます。
 また、その下でございますけれども、実際には通所可能な患者が施術を受けた場合、訪問施術料の算定というのはできないということにしまして、当該往療を必要とする要件に該当しない患者については施術料のみを算定可能とすることについてどう考えるかとしています。
 一部、68ページ目を御覧いただきたいと思いますが、こちらのほうで同一日・同一建物の施術についてより詳細に記載してございます。現行のルールにつきましては、基本的には同一患家とみなすことが適当なケースについては、2人以上の患者を往療した場合は、その2人目以降の患者については往療料は算定しない、施術料のみ算定可としておりまして、このケースを考えますと、同一日・同一建物で複数名の施術が行われた場合は、往療料の案分が基本は認められておりませんので、1人の患者に往療料の負担が寄せられているということがございます。結果として、順番に往療料を算定する患者を設けたりすることによりまして、負担が偏らないようにしているという実態がございます。そういった点を踏まえると、保険者側、施術側いずれにとっても複雑化しておるという状況がございます。
 訪問施術につきましては、基本的には定期的、計画的な施術ということも踏まえまして、往療料を含めた1人当たりの料金として設定するということで考えられるのではないかとしています。
 設定の考え方の一案としまして、仮称ではありますが、1から3という形で設けまして、1人の場合、2人の場合、3人以上の場合という形で、1人当たりの料金を設定するということをお示ししていますが、こちらについても御意見をいただきながら、より詳細な具体な議論に移っていければと考えてございます。
 資料の説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
○遠藤座長
 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいま説明のありました内容につきまして、御意見、御質問等があれば承りたいと思います。いかがでございましょうか。
 清水委員、お願いいたします。
○清水委員
 私は有識者として出席しています日本臨床内科医会の清水です。
 1つ意見を述べさせていただきます。
 お手元にある資料では7ページになっているのですが、あはき療養費の令和6年改定の基本的な考え方の案という下半分がほとんど真っ赤の資料を今、私は読んでおります。上が(3)から始まっている部分です。
 私は気になる点があり、訪問診療をしている医師の立場からの発言をします。訪問診療をしながら、施療者に同意書を書きそれぞれの部位に施療をしていただいて報告もいただいているのですが、この突発的な往療による施術というところなのですが、ここで医師の同意を受けているというのは、ある意味では固定した麻痺とか拘縮とかに対する同意と思います。ですから、この突発的な内容が同意の内容と多少外れていても、患者さんにとっては医師も施療をする方も同じように疾患を診ていただくということなので、患者さんは連絡をしてすぐ来て施療をして欲しいという可能性があります。そのときに、従来の病気と違ったようなこと状態が起こっている可能性もあるので、まず医師と施術者の連携をきちんとして、すぐに飛んでいって施療をするとか、マッサージや、はり・きゅうをするのではなくて、やはり主治医の先生とまず連携を取るというのが基本なので、その辺をはっきりしていただいたほうがいいかと思います。
 というのは、新規の疾患が発症しても、従前の疾患に重ねて症状が出た場合には、症状が強くなるだけで原因疾患が分からない場合もあります。そういう意味では、まずは早急に、同意書を書いているかかりつけ医の先生と連携するということも基本的に必要かと思います。
その辺のところを御理解いただきたいと思います。
 以上です。 
○遠藤座長
 どうもありがとうございました。
 ただいまの御意見も踏まえて、いろいろな御意見もあるかと思いますけれども、いかがでございましょうか。
 往田委員、お願いいたします。
○往田委員
 全日本鍼灸マッサージ師会の往田でございます。よろしくお願いいたします。
 まず1点、特別地域加算の件でございます。今回事務局のほうからお示しいただいた以下の訪問看護の対象地域を対象とするということ、及びその地域にお住まいの方に対して往療を行った場合、仮に往療を行う施術所が対象地域外であった場合もこれは対象とするという案に関しては、賛成の意見を申し上げたいと思います。
 2点目です。今回修正点としては挙がっておりませんが、料金の包括化の問題です。こちらに関しては、我々施術者側と保険者さん側で大きく意見の乖離があるということは認識しておりますが、施術者側としては、平成30年の取りまとめ文書にある往療料と施術料の包括化というのは、基本的に現在のマッサージにおける出来高払いによる包括化ではなくて、今、鍼灸の療養費のほうは6疾病が対象になっているわけですけれども、御同意いただく医師の先生が例えば1つの傷病名に御同意いただく場合でも、6つの傷病名全てに御同意いただく場合でも、支払われる施術料というのは1回分ということになっていて、既に鍼灸のほうではある意味包括化の料金体系になっているというところを鑑みても、マッサージのほうに関しても現行の出来高払いではなくて、施術料金も含めた包括化を設置していくべきではないと考えております。
 以上でございます。
○遠藤座長
 ありがとうございました。
 ほかにいかがでございましょうか。
 いろいろ案が事務局から出されておりますが、施術者側としては。
 中村委員、どうぞ。
(接続確認)
○遠藤座長
 中村委員と音声が今あれなので、またしばらくしてから可能かと思います。
 ほかの方でいかがでございましょうか。
 往田委員、お願いいたします。
○往田委員
 たびたびの発言で失礼いたします。
 今、事務局案にありましたが、同一日・同一建物の施術の料金の体系について意見を申し述べます。私、施術者を代表する立場でもありながら、一方で国保審査会の審査委員も拝命しておりまして、双方の立場からこの件に意見を述べさせていただきたいのですが、現行、事務局からの御説明もあったように、特に近年、老人ホームに代表される介護施設等の往療の御要請は非常に多くなっております。その中で、現行の往療料は、事務局の説明があったように、今は同日に複数の患者さんを施術しても、お一人の方からしか往療料は算定しないというルールになっているので、1人の方に御負担が偏らないようにするために、例えば1日に3人の方を施術していれば、今週はAさんから算定して、次の週はBさんから、その次はCさんからと順番になるべく偏らないで取っているわけなのですけれども、例えば御入院であるとか、体調が悪くてその日はマッサージ等ができなかったとなると、そこの順番が変わってしまって、施術者側の事務的な負担というのも非常に重い状況になる。
 一方で、患者さんの側からしても、やはり支給申請書の内容を御確認いただいて、署名もしくは御捺印をいただくわけなのですが、施術日の実日数に比べて、往療料の算定というのは同一建物で複数名やっていれば少なくなるのですけれども、これは一体どういうことなのかということを非常に疑問に思われる方は多い。これは同日にほかの方もこういうふうにやっているからなのですという話をするのですけれども、それ自体は患者さんにとってはあまり関係のない話で、やっていただく施術の内容は、往療料を算定する日でもあっても算定しない日であっても変わらないわけでして、非常に患者さんの御理解を得るのがなかなか難しいという点。
 もう一方は、やはり提出されたレセプトの審査を行う際に、往療内訳書を現行ある施術書から出されたものの中で、同じ施設に入所している患者さんのレセプトを全部ピックアップして、施術日一日一日において往療料がほかの方と重複算定されていないかどうかということを見ていくというのは、基本的に非常に時間がかかる審査であり、現実問題として全量審査するということは現状ほぼ不可能になっております。
 そういった観点からも、今回御提示いただいたように、施設に入居されている方に関しては、均一に全ての患者さんから往療料の3みたいなものを算定するという考え方に関しては、施術者側にとっても、審査に当たられる保険者さん側にとっても、また、一部負担金をお支払いになる患者さん側にとっても非常に分かりやすく、審査もしやすく、施術者としての事務的負担も少なくというところで、非常にいい案ではないかと思います。ただ、実際に具体的にどういうふうに制度に落とし込んでいくかということに関しては、もう少しこういった場を含めて私どもも議論を深めて考えていきたいところではありますが、おおむね賛成ということで意見を述べさせていただきます。
 以上です。
○遠藤座長
 どうもありがとうございました。
 ほかに何かございますか。
 池田委員、どうぞ。
○池田委員
 国民健康保険中央会の池田でございます。
 私のほうからは、保険者としての立場と審査支払機関の立場から2つほど、1つ質問ともう一つは要望ということでお話をさせていただきたいと思っております。
 最初に質問でございますけれども、施術料と往療料を包括化した今回の訪問施術制度の導入についてなのですが、市町村国保の財政状況は極めて厳しい状況にございます。そうした中で、今回のこの新しい制度の導入によりまして、私どもの市町村国保の保険給付の総体が増加するということがないのかどうか、確認ができればと思っております。
 今日の資料でいいますと、9ページでございますか。図にありますように、制度導入前後の給付水準は財政中立とされておりますけれども、導入前と導入後を比べて、この財政中立ということが実現されるということが分かるような具体的な材料が何かございましたら、お示しいただければと思っているところでございます。そういったものがあるかどうかについてお伺いをさせていただきたいと思います。
 それから、もう一つは、この訪問施術制度の導入につきまして料金の包括化が図られるといった場合に、そのこと自体が審査機関における審査の効率化に資するという可能性はあるとは考えております。しかしながら、一方で、例えば施術した部位や、あるいは施術内容が分からなくなってしまうというような形での包括化の導入といいますのは、個別の審査、一件一件の質の低下につながることがないのかどうかといった視点からの慎重な御検討もぜひお願いできればと思ってございます。これは要望でございます。
 以上でございます。
○遠藤座長
 重要な御指摘だと思います。財政中立をどのように考えるのか、そのエビデンスはどうするのかということと、審査上の不透明感が出てくるので、それに対してどう考えるかということだと思いますが、事務局、お願いします。
○荻原室長
 事務局でございます。
 1点目、財政中立についてですが、基本的には一定の仮定を置いた推計という形にならざるを得ないと思いますが、全体としては定期的、計画的な往療というのがどの程度見込まれるかというのをお示ししながら料金の設定をしていくということになろうかと思います。その推計の方法については、今後私どももさらに検討させていただきたいと思っております。
 2点目でございますが、結局、審査の効率化の一方で、施術の中身が分からなくなるのではないかという御懸念だと理解をしておりますが、基本的にはそこは同意書と支給申請書の作りによる部分もあろうかと思っております。いずれにいたしましても、最終的にどういった施術を行っているかが分からないという形になるのは、恐らく保険者もしくは審査支払側としても本意ではないというところだと思いますので、そこをどう事務の効率化と併せて両立させていくかということだと思っています。重要な御指摘ですので、今後具体的な検討を進めてまいりたいと思っています。
 以上です。
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 池田委員、いかがでしょうか。
○池田委員
 ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 そのほかにいかがでございましょうか。
 では、幸野委員、お願いいたします。
○幸野委員
 ありがとうございます。
 各論点について、私の意見を申し上げます。今後の議論を進めさせるために、今時点で考えている議論の焦点を絞って意見をさせていただきたいと思います。
 まず、11ページの往療料の距離加算廃止と13ページの特別地域加算なのですが、距離加算の廃止というのは既定路線なので、必ず次回改定でやるべきと思います。それから、それに伴って離島や中山間地に特別地域加算を設定するということについては、財政中立で行うということを前提にするのであれば特に反対はしませんが、どう加算をつけるのかというところの趣旨をもっと明確にすべきではないかと思います。往療料の距離加算を廃止した財源をこれに振り替えるという趣旨であれば、その対価は特別な地域内を移動する負荷に対して、この大変さに対して加算をつけるべきというのが筋で、そう考えますと、単に特別地域内に施術所が存在しているということだけでそこに加算をつけるというのは、その趣旨とは違うのではないかと思います。やはり施術に向かう負荷に対してどう対価をつけるのかというのであれば、大変なところに行くということについての対価であって、例えば特別地域加算の対象地域に居住する患者に対して、一定の距離とか時間の要件を設けて訪問して施術を行った場合に対象とすべきで、単にそこに存在しているから、その辺の患家に訪問したってそんなに負荷はかからないわけで、そういったものに加算をつけるというのはちょっと違うのではないかということで、訪問看護と同じように時間要件とかそういった要件を設定すべきと考えるのが筋だと思います。
 この2つの論点については以上です。
 訪問施術料の創設は長年議論してきた経緯もあって、これは令和6年で必ず創設すべき事項だと思います。先ほど来意見も出ていますが、やはり6年改定というのはこれでとどめおくべきだと思います。次に申し上げますが、意見としても出ていましたが、料金の包括化についてはこの訪問施術制度とは同時にやるべきではないと考えています。この訪問施術制度というのも結構大きな変更ですので、この変更をやって施術者の施術行動がどう変わったのかという分析、エビデンスを重ねて、その結果を踏まえて包括できるのかどうかというのを改めて議論すべきだと思います。
 先ほど池田委員もおっしゃっていましたが、財政中立であるから料金は変わらないのかという懸念もありましたけれども、私は絶対に財政中立ではいかない、同時にやったら財政中立では収まらないと思っています。ですので、まずは訪問施術制度をきっちり入れて、施術動向がどう変わるのかを検証して検討すべき事項だと思います。
 それから、訪問施術料は定期的、計画的に行うということであれば、頻回施術はやはり避けるべきだろうと思いますので、医科の在宅訪問診療料のように月とか週の算定上限、上限制度は設けるべきだと思います。これをつくってしまうと、ともすれば頻回施術が行われることが懸念されますので、ぜひこういった施術制限について同時に入れていくべきだと思います。
 それから、突発的な往療に関して往療料を残すということについては、極力限定的な範囲に残すべきだと思います。どのような場合が該当するのか、具体的かつ明確に示していくべきだと思います。急性増悪の場合に、6疾病の中で医師の同意を受けている、例えば神経痛での下肢の痛み、腰痛症での痛みなどのほかに、五十肩でこういうものが該当するものがあるのかどうかということについても検証する必要があると思います。それから、はりきゅうの場合はあるのでしょうけれども、マッサージでこのようなケースがあるのかないのか。こういったものもしっかりと検証して、医学的根拠も示してもらいながら、算定できるケースというのはどういう場合なのかというのを明確に限定する必要があると思います。
 また、患家からの訴えがあって突発的な往療料が必要であることを証明させる方策を事務局としてはどうお考えなのか。支給申請書にどのようなことを記載させるのか。こういったものがもし今お考えがあれば示していただきたいし、今でなければ次回以降の議論のときにこういったものも示していただきたいと思います。
 往療料を残すことについては反対はしないのですが、先ほどの清水先生の冒頭の発言、非常に貴重な御意見だと思います。本当に患者が急性な増悪になって、医師と連携しなくていいのかということは非常に重要なポイントになって、施術者が自分の判断で、本当にこれは医師の意見を聞かずに行っていいものかどうかというところについても、今日聞いたらなるほどなと思ったのですが、医師との連携というところも検討する必要があるのではないかと思います。
 それから、突発的な往療を行った日を基準として翌日から14日以内については算定不可という要件が示されたのですが、要件としてはこれは大事なことだと思うのですが、この14日以内の根拠についてどのようなエビデンスがあるのか、次回以降でも結構なのですが、できればお示しいただきたいというところです。このような14日が妥当なのかどうかということについても議論の余地はあると思います。
 それから、往療の算定の在り方については以前から主張しているのですが、出張専門の施術者と施術所を開設されている施術者の往療が一定以上ある場合は、この訪問の行為による負荷は施術所を開設している人の場合のほうが多いと思うのですが、往療の対価が同等であっていいのかどうかということについても議論する場が必要だと思います。
 この2つの類型だと、やはり往療の対価にも当然差をつけていいのではないかというのが私の前から言っている持論です。例えば医科の場合は、在宅専門診療所は安易な開設を防ぐことを目的に、例えば在宅専門の方に外来診療の応需体制を要件づけたり、厳格な自主的要件が課せられているのですが、あはきの場合は、出張専門であろうが、自分で施術所を持ってであろうが、何の区別もつけられていないというところについては、本当にこれでいいのかどうかということは検討する必要があると思っています。
 医科の場合ですと、要件を満たさない場合には管理料は20%返済されるというような診療報酬にもなっています。こういう考え方もやはりあはきのほうに入れてもいいのではないかと思っています。安易な出張施術者の増加を抑制するためにも、必要な対応は取るべきだと思います。
 それから、料金包括化の推進なのですが、先ほど言ったとおりで、訪問施術と一緒にセットでやると、これはとんでもないことになるのではないかと思いますので、これを両方セットでやるというのは明確に反対して、令和6年度の改定では見送ることを強く要望したいと思います。
 例えば62ページで支給申請書が示されているのですが、これを皆さん見ていただければ分かるのですが、このような申請書が来て、保険者は何を審査するのか。はっきり言って、この申請書では審査はできません。どういったことに対してどのような施術が行われたかというのが全く分からない申請書になっています。施術内容がブラックボックスになって、これは不正の温床になることは間違いないと思います。こういったことからも、これは訪問施術を入れて、施術動向をきっちり分析した後、包括管理できるのかどうかということについて検討していく必要があると思います。
 最後、同一日・同一建物への施術なのですが、訪問施術料1が1人の場合、施術料2が2人の場合、3人以上が3という料金体系になっているのですが、同一建物で施術した人数による料金の区分ということについては、考え方として賛成したいと思いますが、この制度設計をどうしていくのかというところについてはさらに検討が必要と思います。患者が1人、2人の場合は、医科の訪問看護と異なって全て同一建物とされているのですが、同一建物に統一している見解について、もし今日分かれば見解をお聞きしたい。医科の場合は同一建物とそれ以外、いわゆる患家という分かれ方になっているのですが、全て同一建物で処理するということについての考え方をお聞かせいただきたいと思います。というのは、私はやはり同一建物と同一建物以外、いわゆる患家に行った場合の料金は区別して設計するのが必要だと思います。
 それから、同一建物なのですが、先ほど往田委員からの発言にもございましたように、順番に取っていくというのはあまりいいやり方ではないと思いますので、1人ごとの訪問施術の中にこれを含めるというのは、やり方としてはいいと思うのですが、やり方は非常に難しいと思うのです。逆に、例えば同一建物でも1人、2人を診る場合もあれば、7人ぐらいを診る場合もあると思うのですが、これを料金体系にすると、全員から訪問分を重ねていくわけですから、どういった設計にしていくのかというのは非常に難しい制度設計になると思っていまして、ある程度のエビデンスの中からどのぐらいの振りつけにしていくのかというのを考えるのは非常に難しいと思っているので、どういった往療分を配分して上乗せしていくやり方にするのかという考え方を次回以降の委員会の中で示していただきたいと思います。
 それを行うには、同一建物の場合にどのような施術が行われているのかというエビデンスがやはり必要だと思うのです。例えば一回同一建物に行くと平均何人というのは数字として把握しておかなくてはいけないし、これが往療の内訳表で分かるのであれば、そういった資料もこの検討委員会の中に出していただきたいと思いますし、先ほど私が言った出張専門とそれ以外でどんな施術内容になるのか。出張専門の方は同一建物でかなり多くの方が見ているのか、それとも差はないのか。そういったものも見ていかないといけないので、できたらで結構なのですが、そんなことも次回以降お示しいただけたらなと思います。
 私は以上ですが、何か事務局のほうでお答えできるものがあればコメントをいただきたいですし、なければ次回以降こういったものを出していただきたいという要望でございます。
 以上です。
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 事務局として何かコメントはございますか。
○荻原室長
 いただいた御意見を踏まえながら、次回以降また具体の案を示したいと考えておりますが、突発的な場合における対応の考え方がまずあろうかと思います。清水委員からも御指摘いただきましたが、まず、そもそも同意を得ている部位において突発的に何かが起きたのかどうかということと、それ以外の事象で外出困難になったという2つのケースがひとつあり得るのではないかと。
 特に前者については、そもそも医師の同意を受けたうえで施術を行っているということから考えれば、当然のごとく、清水委員から御指摘いただいたように医師との連携がまず必要でありますし、施術側が勝手に行くということは想定しにくいケースではないかと思います。
 そのうえで、後者につきましては、事象と中身にもよるのかもしれませんが、そこは医療もそもそも受けている中で外出できないという場合も事象としては起き得るということで、そういった場合、往療が必要になるケースもあるのではないかということかと思います。
 支給申請書上そういったものをどう区分していくかということについて、そこは検討が必要かと考えております。
 また、訪問施術の考え方についてですが、例えば同一日・同一建物とそれ以外のケースについて、そこは医科の例えば訪問診療もそうですし、訪問看護においても、区分は分けられたうえで、恐らく訪問看護の療養費の1と2という区分の中で想定されていると思っていますが、そこについても体系としてどこまで組み込めばいいかというのもあろうかと思いますが、現状の料金体系は御承知のようにかなりシンプルな構造になっていますので、どこまで設定していくかということとのバランスによろうかと思いますが、そういったことも併せて検討していく必要があるのではないかと考えております。
 その他、御意見をいただいた点について、私どものほうとしてもある程度材料をそろえながらお示しできればと考えております。
 以上です。
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 それでは、鳥潟委員、お願いいたします。
○鳥潟委員
 ありがとうございます。
 基本的な案(1)から(6)のうち、(4)以外に関しましては、まだ細かい議論は必要なものの、方向性としては賛成いたします。しかし、(4)の料金包括化の推進に関しましては、保険者にとってはブラックボックス化するという意味合いで受け取られるため、もう少し議論が必要だと考えます。また、資料の44枚目に示されているように、実際には3部位までで施術が終わる方の割合が全部合わせて20%ぐらいということなので、この20%の方々の利益を守るという意味では、包括化というのが本当にいい方向性なのかどうかというのは判断いたしかねる部分があります。そのように現段階では考えています。
 以上です。
○遠藤座長
 どうもありがとうございました。
 それでは、往田委員、お願いいたします。
○往田委員
 たびたびの発言で失礼いたします。
 幾つか今出た意見の中で、訪問施術制度導入に際して一定の回数制限を設けるべきだという御意見が出たと認識しておりますが、こちらに関して、併せて他の委員の方からも何か施策を実行に移す場合にはエビデンスが必要だという意見もありましたので、まさにこちらの回数の問題に関しては、既に前回、前々回の改定において1年以上16回以上の施術に関して償還払いに戻っている仕組みというものが既に導入されています。
 私自身も個人的な感想として、過剰と思われるような施術は、当然、今の社会保障の状況を考えても行うべきではないと思う一方で、やはり他の患者さんに比べて、特にマッサージの場合は多様な患者様を我々は担当することが多いので、どうしても頻回な施術が必要な方というのも一定数おられると理解をしています。
 そういった中で、過去に行われた長期頻回の患者さんに関して、その必要性を確認するために償還払いに戻すというものが導入されていますが、その実施状況、それを実施前と実施後でどのような変化があったのか。また、そのうえで必要と認められた患者さんにはどういった方がいらっしゃったのかというところ、やはり過去に行われた施策の振り返りというか評価というものも当然必要だと思いますし、そういったものを踏まえたうえで、ここで表れる問題に関しては次の段階に進んでいくべきだと思いますので、そこの評価なくして回数の問題について議論をしていくのは不適当ではないかと考えております。
 2点目です。医師との連携に関して、今回の突発的な往療に関しては、私の理解としては、基本的には例えばマッサージで医師の先生に歩行困難で往療の必要性があると御同意いただいた方に関しては、あまり対象になってこないのかなと認識しています。突発的なものに関しては、特に鍼灸等で通院されている方が何らかの事情で通院が困難になった場合に主に行かれるものだと思いますので、当然マッサージで往療が出ているとか、医師の先生から御同意いただいている疾病に関して施術を行っているというものに関しては、当然のことながら、御同意いただいている医師の先生との連携というのは重要であることは申し上げるまでもないかと。
 3点目、出張専業の件についてです。10年以上この議論は進んでいるのですけれども、例えば支払い側の御懸念として、現状の往療の在り方ですとか、今後それが訪問という制度に置き換わった場合に、安易な出張専業の施術者が増加する懸念があるというような御意見があったかと思うのですが、こちらに関しても、たしか8年、10年ぐらい前から、支給申請書では施術者が出張専業なのか、それとも施術所を開設している者なのかというのが頻度調査とかでも明らかになっていると思うのですが、ここに関してもぜひエビデンスをお示しいただきたい。ここ10年で支給申請を行っている施術者の中で、出張専業は果たして本当に増えているのかということも一つの判断材料として議論していくべきではないかと思いますので、こちらに関しても、事務局の方に御負担を強いて大変申し訳ないのですが、ここ何年かで出張専業の方が実際に増えているのかどうなのかということのエビデンスもお示ししていただきながら、そこは議論していくべきではないかと考えております。
 以上です。
○遠藤座長
 ありがとうございました。御意見として承りました。
 それでは、中村委員、よろしくお願いいたします。
○中村委員
 ありがとうございます。
 清水委員から御指摘いただき、御心配いただいた点について、日本鍼灸師会として少し意見を述べさせていただきます。
 もともと清水委員から鍼灸師はどこの誰が何をやっているか分からぬという御指摘を過去にいただいて、報告書を作成する事とし、どこの誰が何をやっているか、御伝えさせていただいています。医師とのコミュニケーションはその後さらに増していて、患者または患家から往療を希望された場合、今までも出向き状況を見ていました。今までも医師に連絡をさせていただいて、コミュニケーションを取らせていただいていた経緯がございます。御心配なさらなくても大丈夫かなとは考えております。
 今までも治療院においてはりきゅう療養費を使わせていただく、治療院へ患者が来るという状況が多いものですから、やはりこの往療という制度はぜひ残していただきたいと考え、このようにさせていただいた次第です。
 以上です。
○遠藤座長
 ありがとうございました。
 ただいまのもろもろの御意見も踏まえて、何か御意見はございますか。よろしゅうございますか。
 事務局として、今までの意見の中で何かコメントがあればお願いします。
○荻原室長
 今、各委員からいただいた御指摘を踏まえながら、データも出せるものは順次出させていただきながら議論を進められればと思います。
○遠藤座長
 よろしくお願いします。
 ほかにいかがでございましょうか。
 角本委員、お願いいたします。
○角本委員
 日本あん摩マッサージ指圧師会の角本です。本日はよろしくお願いいたします。
 料金の包括化についてお話しさせていただきます。料金の包括化については、医療分野とかにおきまして出来高払いから包括化払いが進んでおりまして、進んで久しくなります。複雑な請求形態から明快な請求形態にすることで、患者様の理解のしやすさとか申請、審査、支払い等の事務負担の軽減にもなるかと考えております。医科同様に包括化がある程度必要だと考えております。
 その中で、今回、資料の61ページに支給申請書の見直し(案)というのがありますが、現状、61ページを見ていただくと、マッサージは包括化をしないとこのように複雑な支給申請書が考えられております。
 例えば62ページに移していただくと、シンプルな形で審査もしやすい状況になっていると思います。
 ここで、御懸念されていた施術の内容が分かりにくいということなのですが、もしもこの案のとおりになるのであれば、まず傷病名及び症状ということで、そこの記入が変わるように提案されております。あと、マッサージに関しても、同意書で示された部位というのが明確に記載されております。変形徒手についても、拘縮のある部位というのが支給申請書1枚で分かるようになっております。
 これに対して、患者様が毎月施術に関してちゃんと行ったかというのをここで確認していただくことが我々あはきの場合は必要になっておりますので、ここで患者様が右上肢はやっていないよということになれば、クレームをいただくのは我々になります。ですから、きちんとお医者様からいただいた同意に基づいて、ここの申請書にきちんと記入されていれば、患者様も確認できるし、保険者様側も確認することができます。ですから、このような申請書になるのであれば、そういう御懸念もないのかと思います。
 また、これは包括化もそうですが、同一日・同一建物とか中山間地距離加算の廃止、いろいろ課題がいっぱいあります。この中で支給申請書が先ほど61ページのような支給申請書になってしまうのであれば、訪問施術の料金体系が20種類生まれてしまいます。マッサージ、通所、訪問施術料1、2、3で各5部位で20種類の料金体系が発生してしまいますと、逆に混乱を生むと思いますので、やはり今回の改定において料金包括化とその他の課題というのはセットで行うべきだと考えております。
 以上です。
○遠藤座長
 御意見として承りました。
 ほかにいかがでしょうか。
 幸野委員、お願いいたします。
○幸野委員
 今の角本委員の御意見なのですが、支払側としては全く理解できないわけです。支給申請書というのは月に1回発行されるわけなのですが、これを保険者が見ても、いつどこでどの部位にどういうふうに施術をしたかというのは全く分からないのです。患者さんがそれを分かればいいというものではなくて、どの部位に対して同意がなされていて、それに対してどのような施術が行われていたかということになると、少々複雑にはなるのですけれども、やはり61ページのような様式でないと審査できないわけです。審査できないものを支払うというのは不可能ですから、複雑になってもこうしたものを残さないと、全くブラックボックスの請求に対して我々はお金を払わなくてはいけないので、そういうことはあり得ないわけです。
 医師の同意に基づいて施術が行われるとなっていますので、療養の給付とは違って、健保法87条にあるように、療養費というのは保険者が認めた場合に支払うというものですから、それを認めるための申請というのはきっちりとどの部分に対して行ったということを明確にしてもらわないといけないわけで、医療の場合は確かに保険者包括化というのは推進しているのですが、この施術の包括化については、全くのブラックボックスになるので、特に訪問施術という大きな改定をやるのと施術内容の包括化というのを同時にやると、これは大変なことになると思います。財政中立どころか、医療費は相当増加すると思いますので、その懸念のために、これは同時には絶対やってはいけないと思いますので、改めて申し上げておきます。
○遠藤座長
 ありがとうございました。
 ほかにいかがでございましょうか。
 往田委員、どうぞ。
○往田委員
 たびたび発言の機会を与えていただいて、ありがとうございます。
 まず1点目、包括化の問題に関してです。ちょっと違う視点から意見を述べさせていただきたいと思います。私も往療の施術に当たって20年ちょっとがたつわけでございますけれども、やはり20年前と比べて、御同意いただく医師の先生方の同意書をお書きいただくスタンスに関しても、以前に比べるとかなり厳格化されている。これは当然のことだと思いますが、昔に比べて安易に同意書を、安易という言葉は適切ではないと思いますが、本当に必要な方のみ同意書を書くという先生が非常に増えてきている。これは社会の要請によってだと思っております。
 その一方で、厚生労働省から示された資料を見ても、そういった重度の患者さんに対して同意がなされるという背景もあって、マッサージの平均算定部位数というのは年々増えてきているいうところがあり、その一方で、私ども、定期的に団体の中で療養費を用いた往療のマッサージに関する学術研究を行っておりますが、やはり算定部位数にかかわらず、施術に要する時間に有意的な差は見られないというデータが上がっております。
 我々が懸念しているのは、どちらかというと社会保障費の増大をいかに抑制、ある程度適正な形で抑制していくかというところも非常に持続可能な社会保障を実現するために有用だと思っております。このままの状態が続いていくと、やはり重度の方に御同意いただくと、どうしても5部位に御同意いただくケースというのは非常に増えていくわけでございまして、そこの部分、その一方で、施術に要する時間はそんなに変わらないよねというデータもあるので、そういった観点からも、やはり包括化にしたほうが急激なあはきの療養費の取扱いの増大を防ぐこともある程度できるのかと思います。
 その一方で、実際に施術部位数が少ない患者さんというのも、先ほどほかの委員の方からも御指摘いただいたように、例えば1部位、2部位、3部位の患者さんというのも現に存在しておりまして、そういった患者さんに関しては、包括とすることによって負担が増えてしまうというのもまさにもっともな御指摘だと思っております。ですので、例えば施術料を全体として包括化するというのが我々としては望ましいと思っているのですが、様々な御意見をいただきながら、包括の中身、例えば少ない部位数と多い部位数で2段階で包括化をしていくとかといったこともひとつ視野に入れて検討してもいいのではないかなと考えておりますというのが意見です。
 長くなってすみません。もう一つだけ、出張専業のところなのですが、ぜひ皆様に御理解いただきたいと思うことが1つだけございます。まさに、私の母とかもそうだったのですが、私の母は全盲で鍼灸マッサージ師だったのですが、市営住宅みたいなところに住んでおりました。経済基盤のなかなか厳しい状況の視覚障害者というのはたくさんおりまして、そういった例えば公営住宅みたいなところに住んでおりますと、そこの部分で施術所の開業届というのを受け付けていただけないのです。そうすると、おのずとそういった方々というのは出張専業で施術を行うしか方法がないというところがありまして、そこの部分に依存している経済基盤の弱い施術者というのはたくさんおります。これが晴眼者であれば自分の力で何とかなることもあるかと思うのですが、そういった方々にとって、やはり往療に出ていって仕事をするというのはなかなか困難な状況ではあるのですが、それしか方法がないという方も現在でも一定数多くいらっしゃるということも踏まえて、そういったこともぜひどこか心の隅にとめおいていただきながら、この出張専業の問題に関しては議論をお願いしたいと思います。
 以上です。
○遠藤座長
 どうもありがとうございました。
 ほかに何かございますか。
 幸野委員、どうぞ。
○幸野委員
 今の往田委員の発言なのですが、よろしいですか。
○遠藤座長
 結構です。お願いします。
○幸野委員
 私も多部位を施術するということを否定しているわけではありません。多部位をやるから包括化しろというのは違うという意見です。もし多部位をやる、例えば5部位をやる患者さんもおられると思います。必要な患者さんもおられると思いますので、そういうときには、やはり施術者のほうから施術報告書というのがあるわけですから、施術報告書で医師の方に、この方については患部は3部位なのですけれども5部位やる必要がありますねという報告をして、医師の方にちゃんと判断を仰げばいいと思うのです。5部位が必要なのだという同意書を書けば、5部位を施術されればいいわけですから、そういう一連の行為を行わずして、5部位が多いから包括化してしまえという議論は危険過ぎると言っているわけです。そういう一連の行為をして施術されるのであれば、それは施術ですのでいいと思うので、そういう方法をやられればいいではないですかということを申し上げたいと思います。
 以上です。
○遠藤座長
 往田委員、いかがでしょうか。
○往田委員
 私の伝え方が悪かったのか、趣旨がちゃんと伝わっていないのかなと思いましたので、ここで補足をさせていただきます。
 幸野委員がおっしゃったように、5部位必要な患者さんに関して3部位の同意で施術をしたいということを言っているわけでは全くありませんで、それが必要な患者さんに関しては、御同意いただく医師の先生と御相談しながら、同意いただく医師の先生が本当に必要と認めていただける場合であれば、同意書も出ている症状の部分に御記入いただき、なおかつ施術が必要な部分に御記入いただくというのは当然必要ですし、今までも私もそういうふうにやってまいりました。それを全く否定するものではなくて、それと料金を包括化すべきだというところとは全く趣旨が違うので、そこだけ、誤解があるようでしたら、そこの部分は誤解を解いていただくようにお願いしたいなと思っています。
○遠藤座長
 ありがとうございました。
 ほかにございますか。
 幸野委員、どうぞ。
○幸野委員
 分からないのですけれども、医師に報告しても医師は同意していただけないということなのでしょうか。
○遠藤座長
 往田委員。
○往田委員
 違います。そういうことではなくて、御同意は当然必要であればいただく。同意に基づいた部位しか施術をしないというところは、厚生労働省で示されているとおり、私はそこに反対するわけでは全くなくて、ただ、施術に要する時間というのはそんなに有意差がないというところを考えるという部分と、やはり年々患者さんの重度化に伴って5部位施術が増えているという状況を鑑みると、一定の抑制が必要なのではないかという考えを申し述べさせていただいているというところです。単にそこの部分だけです。
○遠藤座長
 幸野委員、いかがでしょうか。
○幸野委員
 そうであれば、その一連の行為をして、全部施術されるということでよろしいのではないでしょうか。包括する必要はないと思いますが。
○遠藤座長
 往田委員、何かコメントはございますか。
○往田委員
 ただ、5部位施術がこのままどんどん増えていくと、支出される療養費の額が増えていくのではないかという懸念を申し上げているだけですので、今の出来高払いで必要なものに関しては支給していくべきだということであれば、それは支払い側の御意見として承りたいと思っております。そこを否定するつもりは全くございません。
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 何か御意見、御質問はございますか。よろしゅうございますか。
 大体御意見は出尽くしたかと思います。それでは、質疑につきましてはこれまでとさせていただきたいと思います。
 事務局におかれましては、本日様々な御意見が出ましたので、この議論を踏まえまして、次回以降の準備を丁寧にお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、次回の日程について事務局の方からお願いいたします。
○荻原室長
 次回の日程は未定でございます。また日程調整のうえで後日連絡させていただきます。
○遠藤座長
 それでは、本日の第29回「あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会」はこれにて終了したいと思います。
 本日は長時間どうもありがとうございました。
 

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