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第22回社会保障審議会医療保険部会 あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会議事録(2020年10月29日)

○日時

令和2年10月29日(木)13時00分 ~ 14時00分(目途)
 

 

○場所

全国都市会館 大ホール(2階)

○出席者

<委員等 敬称略>
遠藤久夫(座長)、新田秀樹、橋爪幸代、釜萢敏、清水惠一郎
木倉敬之、幸野庄司、中野透、大原章参考人
中村聡、往田和章、小谷田作夫、逢坂忠
<事務局>
山田保険医療企画調査室長

○議事

○遠藤座長
 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第22回「社会保障審議会医療保険部会あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会」を開催いたします。
 委員の皆様におかれましては、御多忙の折、お集まりいただきましてありがとうございます。
 初めに、委員の交代について御報告いたします。
 高橋委員に代わりまして木倉敬之委員が当専門委員会の委員として発令されております。
 続きまして、委員の出席状況について御報告いたします。
 本日は川村委員、中島委員が御欠席でございます。
 欠席委員の代わりに出席される方についてお諮りいたします。
 川村委員の代理としまして、大原参考人の御出席につきまして、御承認をいただければと思いますが、よろしゅうございますか。
(首肯する委員あり)
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 なお、会議冒頭のカメラの頭撮りはここまでとさせていただきたいと思います。
 それでは、議事に入らせていただきます。
 本日は、まず、あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費の改定を議題といたします。
 事務局より資料が提出されておりますので、事務局から説明をお願いしたいと思います。
○保険医療企画調査室長
 保険医療企画調査室長でございます。
 資料あ-1を御覧ください。「あはき療養費の料金改定の検討(案)」でございます。
 1ページでありますが、平成30年の本検討専門委員会の報告書の抜粋をつけております。その中で幾つか課題が記載されておりまして、①として、施術料よりも往療料が多くなっている現状を見直す。
 ②ですが、距離加算の廃止や、施術料と往療料を包括化した訪問施術制度の導入について検討し、結論を得る。
 ③は、他の制度も参考に、離島や中山間地域等の地域に係る加算について検討する。
 ④は、往療内訳表について見直す。
 ⑤は、同一日・同一建物での施術の場合の料金の在り方について検討する
といった課題が示されております。
 2ページを御覧ください。今般の料金改定の方針案でございますが、(1)の往療料の距離加算については減額することとし、4キロメートル超の2,700円を2,550円にし、施術料等に振り替えてはどうだろうかということが①、②の課題関係であります。
 (2)の施術料と往療料を包括した訪問施術制度の導入などにつきましては、次回の料金改定に向けて、引き続き検討してはどうだろうかということが②、③、④であります。
 (3)の同一日・同一建物での施術の場合の料金について、実態を調査・把握し、その結果を踏まえ、引き続き検討してはどうだろうかというのが⑤関係であります。
 (4)はその他になりますが、料金の明確化を図るため、変形徒手矯正術をマッサージの加算と明確にしてはどうだろうかということであります。
 3ページを御覧ください。平成30年改定でも往療料の見直しを行っておりますが、その療養費の内訳の変化を見たグラフであります。
 3ページは、はり・きゅうでありますが、往療料が28.9%から28.1%ということで、内訳の変化はほとんど見られなかったと思います。
 4ページでございます。同じくマッサージで見てみました。
 往療料は料金改定前は61.9%を占めておりましたが、改定後は50.6%ということで、平成30年改定の料金改定の効果は見られております。ただ、なお施術料よりも往療料が多い状況ではありました。
 5ページを御覧ください。同一日・同一建物での施術の実態の調査・把握についてであります。
 同一日・同一建物での施術の場合の料金について、新たな料金の在り方を検討するために、まずは療養費頻度調査により実態を調査・把握し、その結果を踏まえ、引き続き検討することとしてはどうか。
 具体的には療養費頻度調査の際に、往療内訳表の添付を求め、その中の往療料を算定している場合には「◎」が書いてありまして、往療料を算定していない場合には「○」が書いてありますので、これを集計することによりまして、例えば同一日・同一建物における平均患者数などを把握して、新たな料金の検討のデータとしてはどうだろうかと考えております。
 6ページは、その往療内訳表の例でございますが、赤いところの「同一日・同一建物記入欄」のところに「◎」「○」が書かれますので、これをパンチ入力していって数えていくこととしてはどうだろうかと思っております。
 7ページを御覧ください。「その他(料金の明確化)」でありますが、変形徒手矯正術の料金の明確化を図ってはどうだろうか。
 問題点、論点としましては、現在、多くの保険者は変形徒手矯正術の料金にマッサージの料金が含まれるものとして取り扱っていますが、一部の保険者ではマッサージと変形徒手矯正術を併せて算定することが認められているケースがあるということであります。
 8ページを御覧ください。ここの「現行」の書き方が少し紛らわしいということでありまして「現行」の(1)はマッサージを行った場合、1局所につき340円で、(3)で変形徒手矯正術を行った場合、1肢につき790円。この場合に、マッサージと変形徒手矯正術を行った場合、340円足す790円なのか、790円なのかというのが明確ではないということでありまして「改善案」の部分でございますが、(1)でマッサージを行った場合、1局所につき幾ら、(3)で変形徒手矯正術を(1)と同時に行った場合、1肢につき450円加算。加算ですということをここで明確にしたいと考えております。
 9ページを御覧ください。施術報告書交付料の引上げを提案しております。それに伴いまして、施術報告書の様式を一部見直してはどうかと考えております。
 10ページを御覧ください。はり・きゅうでありますけれども、左側が現行の施術報告書であります。欄の中に「施術の内容・頻度」という欄がございます。内容と頻度を一遍に書いていただくという欄になっておりますので、場合によっては頻度の書き忘れ、書き損ずることもあるわけでありますが「施術の内容」と欄を分けて「施術の頻度」「月平均○○回」という欄を新たに設けることで、しっかりとここに記載いただけるようにしたいと考えております。
 12ページ以降は、料金改定の具体案でありますが、資料あ-2が分かりやすくまとまっておりますので、資料あ-2を御覧いただければと思います。
 あ-2「あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費の改定について(案)」でございます。
 「1.改定率 0.27%」で、診療報酬のうち、医科の改定率等を踏まえ、政府において決定したものであります。改定率は政府において決定させていただいております。
 参考でありますけれども、診療報酬改定における医科の改定率は0.53%でありました。これの半分ということになってございます。
 「2.基本的な考え方」でありますが、本検討専門委員会の平成30年の報告書を踏まえまして、往療料の4キロ超の部分の距離加算を減額しまして、施術料等に振り替えてはどうだろうかということであります。
 「3.改定の内容」でございますが、1つ目の○の「施術料(マッサージ)の引き上げ等」であります。マッサージ1局所当たり、現行は340円のところを10円引き上げまして、改定後は350円としてはどうか。
 (※)は先ほどの変形徒手矯正術をマッサージの加算と明確に位置づけるという部分であります。マッサージの加算を450円と整理してはどうだろうか。
 2つ目の○でありますが「技術料(はり・きゅう)の引き上げ」であります。初検料1術・2術、施術料1術・2術をそれぞれ現行の1,710円などから10~90円引き上げて、改定後の額にしてはどうだろうかという提案でございます。
 3つ目の○でございますが「往療料の距離加算の減額」であります。現行は4キロ超2,700円というところを2,550円に減額してはどうだろうか。
 「施術報告書交付料の引き上げ」でありますが、現行の300円を460円にしてはどうだろうかという提案でございます。
 「4.施行期日」は令和2年12月1日と書かせていただいております。本日の御議論で御了承いただければ、直ちに料金改定の準備に入りまして、本年12月1日の施行に向けて準備を進めたいと思っております。
 以上、事務局からの資料説明でございました。
○遠藤座長
 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの改定に関する説明ですけれども、御意見や御質問等があればいただきたいと思います。
 中村委員、どうぞ。
○中村委員
 日本鍼灸師会の中村です。今日はありがとうございます。
 過去のあん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費の専門検討委員会の中で、皆様方に受領委任制度に同意いただきまして、順調に開始できましたことにまずお礼を申し上げたいと思っています。本当にありがとうございました。多くの保険者様が参加してくださいまして、患者様にとっては非常に有効な制度になったかと考えております。
 もう一つに、今回の専門委員会は、本来ですともっと早い時期に行われるべきものでございましたけれども、私どもは毎回皆が顔を合わせて会議を行っておりました。考えもしなかったコロナ禍という中で、これができなくなってしまいまして、十分な議論ができずに、私どもで1回目をお断りさせていただくという結果になりまして、事務局の方々、また、皆様方にも大変御迷惑をおかけいたしました。
 同じく2度目につきましても、議論をいただいた内容が平成32年に向けて、料金の施術部位については丸めていくという考え方も私どもは検討しなければならなかったものですから、単純に金額が上がった、下がったという議論だけではなかったもので、4団体の中での調整がなかなか難しかった。柔道整復師会のように一つの大きな団体で行えることと違って、4つの団体をまとめて、皆様に施術者の意見として上げていくのが非常に困難を極めたということで、今回にまで至ってしまったということは非常に申し訳なかったと思います。
 本当に皆様方に御心配と御迷惑をおかけしましたことについては、謝らせていただきたいと思います。どうも失礼いたしました。
○遠藤座長
 御丁寧にありがとうございました。
 幸野委員、どうぞ。
○幸野委員
 只今の中村委員の発言で2度にわたってあはき療養費検討専門委員会が遅れたことについて、冒頭の内容に入る前に私も厚労省にこの理由を聞こうと思っていたのですが、日本鍼灸師会、全日本鍼灸マッサージ師会、日本あん摩マッサージ指圧師会、日本視覚障害者団体連合、4団体の中で意見の調整がつかなかったということはあるにしても、このようなことは期限を切って厚労省が責任を持って検討する必要があると思います。
 料金改定に引きずられて、今回の重要な議題である償還払いに戻す仕組みの検討も遅れてしまったわけです。これは我々が早急に実施しなければならないと思っている問題が4団体の分裂によって、このような不正対策までもが遅れることはあってはならないことで、厚労省におかれましては、責任を持って決められた期日に行っていただきたいと思います。
 4月にコロナ禍ではありましたが、柔道整復療養費検討専門委員会はきちんとウェブで行われていますので、厚労省におかれましては、後で述べますが、償還払いに戻す時期についても、これに引きずられないように意見したいと思います。
 内容に入る前に以上です。
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 ほかにいかがでございましょう。
 小谷田委員、どうぞ。
○小谷田委員
 ありがとうございます。公益社団法人日本あん摩マッサージ指圧師会、日マ会の小谷田です。どうぞよろしくお願いいたします。
 初めに、2ページの「料金改定の方針(案)」の(1)から(4)の項目に関しまして、基本的に賛成の立場で意見を述べます。
 特に(2)の項目におきましては、施術料と往療料を包括化した訪問施術制度の導入については次回の料金改定に向けて引き続き検討すると明記をされております。室長からもありましたが、この方針は1ページにあります平成30年4月23日の専門委員会での抜粋文で、原則平成32年度改定までに距離加算の廃止や施術料と往療料を包括化した訪問施術制度の導入について検討し、結論を得ることについては、今後も継続して検討・審議していくことが再提案されております。ぜひとも今までの審議不足を補っていただきまして、今後も次回料金改定に向けて審議を進めていただきたいと思います。
 また、(4)の項目におきまして「その他、料金の明確化を図るため、変形徒手矯正術をマッサージの加算とする」という事務局提案に関しましても賛成意見を述べさせていただきます。
 7ページの「その他(料金の明確化)」においての提案の中で、変形徒手矯正術の問題点が提示されておりますが、この問題点の指摘のとおり、関節拘縮改善のための変形徒手矯正術は、関節可動域の維持・増大を行うものの一つですが、関節拘縮の原因は関節包、靭帯、筋肉、腱等が弾性を失って短縮するために起こってしまい、高度になると強直となります。いわゆる関節包、靭帯、筋、腱、皮膚など周囲の軟部組織が委縮や癒着により関節の可動範囲が制限された状態になります。このため、関節拘縮の改善は変形徒手矯正術だけでは不十分であり、まず、関節部自体のマッサージ指圧施術が必須と考えます。そして、関節だけでなく、関節周辺部の筋、腱、靭帯等にも障害を引き起こしてしまっている実態がほとんどと考えております。このために、関節周辺部のマッサージ施術が極めて重要になります。
 そして、特に高齢者の日常生活動作改善のためには、健側部が患側部の補助を常時行っているため、健側部の障害も引き起こしている実態がほとんどです。つまり、患側部だけでなく、健側部のマッサージも必要で、体幹を中心に体全体のマッサージが必要となる実態が多く見られます。
 このような見解より、変形徒手矯正術はマッサージの加算とする事務局案に賛成であります。
 以上です。
○遠藤座長
 ありがとうございました。
 中村委員、どうぞ。
○中村委員
 日本鍼灸師会の中村です。
 今回の案件の中の1ページ目、2ページ目について、私の考えを述べさせていただきます。
 特にマッサージ療養費を丸めることについては、私も賛成でありまして、マッサージ療養費の患者の9割が70歳以上の高齢者で、筋麻痺や関節拘縮を引き起こした原疾患で最も多いのが脳血管障害でありました。これは平成28年の社会保障審議会の中で出されたデータに基づきますと、今の年齢層を棒グラフで出されていた。
 また、平成28年5月13日の第5回の専門委員会の中で、どういう疾患が多いかについて、35.6%が脳血管疾患、パーキンソンが2位で7.3%、変形性膝関節症が3位で5.8%という形で、要は部位だけで見ていると、日常の在宅生活という点では、日常の生活が著しく落ちてくる可能性がある。これをマッサージ師が施術するときに、いいほうも併せて、体幹と両下肢筋力とか、四肢とか体幹を併せてADLを治すというか、向上するという努力をしているものですから、そういう意味でいうと、マッサージの部位別請求からマッサージの5部位を丸めて、全体を見て機能維持をし、在宅生活を守るということが必要なのかと先ほどの小谷田委員の意見を聞いていて思った次第です。
 以上です。
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょう。
 幸野委員、どうぞ。
○幸野委員
 これに触れさせていただきますが、今回、往療料の距離加算の廃止が重要な議題だと思っていたのですが、未だ包括化できていないということは非常に残念だと思います。
 平成30年に2キロごとの加算を廃止して、次の改定では施術料と往療料を包括化する。中村委員は丸めるとおっしゃっていますが、丸めるということではなくて、施術料と往療料を包括化した料金を設定するということなので、勘違いなさらないようにお願いしたいのですが、その包括化について、訪問施術制度の導入について結論を得ると明記されているにもかかわらず、往療料の距離加算が未だ残っている理由、中村委員がそのような御意見をおっしゃっているにもかかわらず、往療料の距離加算が廃止できなかった理由については、医療課から説明をいただきたいと思います。
 今回の改定でできないのであれば、次回改定では必ず包括化させることをこの場でお約束いただきたいと思います。
 もう一つは、訪問施術の考え方で、我々はいつも指摘しているのですが、施術所を持つ施術師と、往療専門の施術師は料金が違ってしかるべきだと思います。施術所を持つ施術師は施術所を閉めて往療に出かけるわけで、往療を専門に行っている施術師との体系とは異なるべきだと思っておりますので、意見として言わせていただきます。
 また同一日・同一建物での施術の実態調査を行うということですが、実態調査を行う趣旨をまず教えていただきたいと思います。同一建物の問題点は、患者1人のみの往療を対象にすると規定されているところで、それを保険者が確認できないというところにあると我々は思っています。この実態調査を行って、訪問施術を包括化した場合の料金水準を把握するための調査であるということと理解してよろしいかということをお聞きしたいと思います。訪問施術の包括化についてどのように考えられているのか、お聞きしたいと思います。
以上です。
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 では、事務局、質問もありましたので、お答えいただくのと、ほかにもコメントがあればおっしゃっていただいて結構です。
 お願いします。
○保険医療企画調査室長
 ありがとうございます。
 幸野委員の初めの御発言でも、施術団体だけでなく、第一義的な責任は厚労省だとありました。そのとおりだと思っております。平成30年の報告書をここで御議論いただいて、まとめて、平成32年度までに結論をということは、厚生労働省が一義的に受けた御指摘だと思っております。結果として、今回に結論が出せず、2ページのほうには「次回の料金改定に向けて引き続き検討する」と書かせていただいて、次回に先送りになったことを大変申し訳なく思います。
 その中で、中村委員、幸野委員からも包括化した制度の導入などについての検討をということでありましたので、次回の料金改定に向けて、施術者側、保険者側としっかりと相談をさせていただいて、真摯に議論をさせていただきたいと思っております。
 また、同一日・同一建物での施術についての御質問がございました。今回は同一日・同一建物の施術について、往療内訳表に「◎」「○」が書いてありますので、これを保険者から厚生労働省に集めさせていただきまして、まず、どういった状態になっているのか、同一日・同一建物がどういった状況で、その方々が往療を必要とする理由の欄などもありますので、こういったところもクロス集計といいますか、把握することができます。それを踏まえて、新たな料金体系を検討していきたいと思っております。
 以上であります。
○遠藤座長
 幸野委員、いかがでしょうか。
○幸野委員
 次回改定では必ず包括化させるという山田室長からのお約束だと理解します。
 それから、同一日・同一建物について、質問の意図は包括化した訪問施術の料金を前提に考えているのかということなのですが、それについてはいかがなのでしょうか。
○遠藤座長
 事務局、どうぞ。
○保険医療企画調査室長
 まず、往療内訳表を集めさせていただいて、データの把握、傾向の把握をさせていただきたいと思っております。その後、どういった料金体系になるかにつきましては、改めて御相談させていただきたいと思っております。
○遠藤座長
 幸野委員、いかがでしょう。
○幸野委員
 分かりました。
 次に行ってよろしいでしょうか。
○遠藤座長
 お願いします。
○幸野委員
 変形徒手矯正術についてですが、小谷田委員から詳しい御説明があったのですが、厚労省として、マッサージ施術と変形徒手矯正術について、それぞれがどのような施術内容であるのかをはっきりと定義していただきたいと思います。
 もう一つは、施術報告書交付料ですが、改正前300円から160円引き上げられて460円と今回の料金改定の中で一番大きく変更があった内容ですが、算定回数を見ると0.1%ぐらいということですが、どのぐらいの施術者が施術報告書を提出しているのかという調査をまずは行っていただくことを要望いたします。
 我々が当初より要望しているのは、施術報告書に料金をつけて書かせるというものではなく、再同意の可否について判断をもらうための義務化だということを主張しておりますので、あまり料金が引き上がってしまうと、義務化に移行しづらくなるところもあるので、そこは御留意いただきたいと思います。
 それから、施術報告書ですが、一部の健保組合に聞いてみると、記載方法はばらばらで、中でもひどいのは「経過良好」というゴム印を押しているだけの施術報告書もあると聞いています。料金を160円引き上げるのであれば、その引上げに見合った内容の充実を図っていくべきであると考えますので、厚労省できちんと160円引き上げに見合った記載例を出していただいて、記載内容の統一を図るということを要望いたします。その記載例に沿わない場合は、施術報告書交付料については不支給とすることができることも明記していただきたいと思います。
 それから、今回、施術の頻度として平均回数を記載することがに追加されたのですが、いつからいつまでの平均なのかという記載がないのは不明確なので、対象となる施術期間を加えていただくよう要望したいと思います。
 以上です。
 幾つかの点についてはお教えいただきたい。
○遠藤座長
 事務局、コメントをお願いします。
○保険医療企画調査室長
 まず、マッサージと変形徒手矯正術について御質問がありました。マッサージ施術は筋麻痺、片麻痺に代表されるような麻痺の緩解措置としての医療上のマッサージを指し示すもので、一方、変形徒手矯正術とは関節拘縮、筋委縮が起こり、その制限されている関節の可動域の拡大を促し、症状の改善を図る変形の矯正を目的とした医療上のマッサージのことといったことが疑義解釈とかQ&Aでは厚生労働省の資料としても示されています。ただし、幸野委員がおっしゃるとおり、もう少し上位の留意事項通知みたいなところには何も定義がなく変形徒手と書いてあるだけですので、今回、留意事項等通知の改正を行いますので、それに合わせてそういったことも少し補足、明記していきたいと思っております。
 また、施術報告書について御質問をいただいております。施術報告書は施術者と医師の連携のために、患者に必要な施術が行われることを目的とするものでありまして、疑義解釈資料のほうではやむを得ず施術報告書を作成しない場合を除き、作成することとなっております。やむを得ず施術書を作成しない場合というのは、例えば施術者が視覚障害者であり、施術報告書の作成にかかる負担が大きい場合などが考えられると疑義解釈資料で示させていただいております。ですから、こういった例外的な場合を除いて、基本的には施術報告書が交付なされているものだと理解しておりますが、今日いただいた御意見も踏まえまして、また必要に応じて、引き続き検討させていただきたいと思っております。
 今回、月平均回数を明確化するということを提案させていただいておりまして、まずはこの仕組みを実施させていただいて、その状況を把握していきたいと考えております。
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 幸野委員、どうぞ。
○幸野委員
 室長からマッサージと変形徒手矯正術については留意事項通知で明記するということでありましたので、この加算にすることには同意したいと思います。
 それから、記載例のところなのですが、再同意の可否について判断をもらうための施術報告書なので、医師が判断しやすいように、対象となる施術期間については加えていただくようお願いいたします。
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 先ほどお手を挙げておられた中村委員、お願いいたします。
○中村委員
 まず、施術報告書の義務化についてなのですが、そもそもこの報告書を開始していく4団体の合意の気持ちといいますのは、清水委員から患者が医師に同意書だけを持ってきて、一体どこの誰が何をやっているのか分からないというところで御指摘を受けて、確かに私どもは皆さんの患者さんのお手伝いをする、それから地域医療の中に参加してお手伝いをしていくという意思を持って、これはつくらざるを得ないということで始めた思いがあります。
 したがって、保険者に対応というよりも、医師とのコミュニケーションが取れる、または取っていくためのもので、他の職種ではそのようにできているわけですから、私たちは今までそういうことがなかったので、この報告書を入れることで、他の医療従事者とも十分にコミュニケーションが取れていくようになるといいなという思いから始めています。
 したがって、今、年数のことを言われましたけれども、まだもうしばらく強制化はお許しいただきたいと思っています。
 例えば看護師でありますと、最低の3年間の中で実技を兼ねて病院の中で研修をするわけです。その中で報告書の書き方、カルテの記入の仕方についても非常に強く勉強していくことになります。
 我々のあはき師は3年間の勉強の中で、コミュニケーション手法については、他の理学療法士や看護師の人間に比べると弱かったのではないかと思っておりまして、教育をしっかりさせてくれと、報告書とはどういうものであって、何を書かなければならないのかを勉強させてくれと学校協会様にもお願いをしております。ですので、少なくともこの制度が出来上がったところから見ると、できる前に入学した人間については、勉強する機会がなかったので、勉強させていただくことを考えると、ここ2~3年はもうしばらく今のままでお許しいただけたらいいなと考えています。
 以上です。
○遠藤座長
 ありがとうございました。
 そのほかにいかがでございましょう。
 清水委員、どうぞ。
○清水委員
 ただいまの中村委員のお話にあったように、地域医療を担っているかかりつけ医として地域の患者さんを診ている中で、リハビリテーション、あるいは一般的な内科的な診療ではどうにもならない患者さんが結構いらして、その領域で施療者にお願いしている部分があります。
 ただ、訪問診療や、我々が往診のときには、そのメンバーとはきちんその疾患や、あるいはその方の予後を見越して、予防も含めてやっていこうということで合意しています。
 そうすると、施術の方々を見ていますと、予防の概念はあまりなく、固定した症状を何とかしていこうという努力はありますが、施術によってどれぐらい改善するのか、どういう状況なのかということがかかりつけ医に今まで分かりませんでした。再同意依頼の書類が来て、「できればこのように書いてください」という但し書まで来るわけです。我々も多忙なので、そのとおりに書くこともあります。ただ、私はいつもコメントの欄で、「状況が変わったときに一筆書いてください、それに対してコメントを述べます」ということでやっています。
 地域の先生方にお伺いすると、結構多数診療なさっている先生は何かDO処方みたいな格好になってしまうのです。状況が分からず、あっという間に1年たってしまうということもあります。先ほど施行延期をお許しいただきたいという言葉があったのですが、医療保険に関与する方々がその勉強をする機会がないとしても、基礎的な保険の勉強と、請求と、あるべきことは理解した上で保険を使うような施療をすべきで、施行延期を発言するのは全くおかしくて、今日からでもやるべきです。それに対して我々がかかりつけ医として評価をしながら、すばらしい施術だな、これはお願いしたいな、でも、これではまずいから、1度、整形の先生に診てもらったほうがいいのではないかと、そんなことを考えております。ですから、私が数年前からいろいろと言ったことが実現して、連携のツールができたことは感謝しておりますが、内容の進捗があまりないのが気になります。
 もう一つは施療のデータがたまっていません。その辺はぜひ山田室長にもお願いしたいのですが、データをきちん収集しエビデンスを整理しませんかという御提案です。
 以上です。
○遠藤座長
 どうもありがとうございました。
 中村委員、どうぞ。
○中村委員
 清水先生、御指摘ありがとうございます。
 おっしゃることは私どもも今の御指摘を十分に理解し、考えていきたいと思いますが、今後、東洋療法試験財団の中で16時間の研修を行います。このときに受領委任の保険の取扱いはどうあるべきかということと、施術者は何をすべきかということを来年1月から初めて開始いたしますので、その中に今の御意見を十分に反映できるようにしていきたいと思っております。
 また、差し当たり、4団体につきましては、今日のお話を踏まえて、会員向けにこれを周知し、十分に勉強できる環境づくりを進めていきたいと、一応4団体をまとめる役としては考えました。
 御指摘ありがとうございました。
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 様々な御意見が出ておりますが、いかがでございましょう。
 そろそろ事務局の改定の原案について、お認めいただけるかどうかをお諮りしたいと思いますけれども、いろいろと御意見もありますので、またそれは今後の検討の中で十分に反映させていただくということを前提に、事務局の改定の原案について、御承認をいただけますか。
 よろしゅうございますか。
(首肯する委員あり)
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 では、そのようにいたしますので、事務局としては所要の対応をお願いしたいと思います。
 それでは、2番目の議題でございますけれども「あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費の長期・頻回の施術等に関する調査結果及び検討について」を議題といたします。
 では、事務局から関連資料の説明をお願いします。
○保険医療企画調査室長
 資料あ-3を御覧ください。
 1ページになりますが、本検討委員会の平成30年の報告書の抜粋をつけております。平成29年7月から、初療日から1年以上かつ月16回以上の施術について、施術継続理由・状態記入書というものを出していただいております。
 2ページでございますが、平成30年報告書の中で、その報告書を収集して調査をし、①でございますが、状態が改善・維持・悪化がどのような割合か。
 ②は、疾病名ごとにどうなっているのか。
 ③は、月16回以上の中でも16回以上、20回以上、24回以上と分けて、頻度ごとにどうなっているのか、これらについて分析をする。
 (3)でありますが、どのようなものが長期・頻回の施術に当たるのかを検討するのは⑤の課題であります。
 償還払いに戻せる仕組みについて検討するのが⑥といった課題をいただいておりました。
 4ページを御覧ください。調査を行いました。
 調査の概要でありますが、収集対象は平成29年8月、10月、12月、平成30年2月、4月、6月、8月、10月に支給決定されたものを2分の1抽出で療養費申請書と1年以上・月16回以上継続理由書を分析いたしました。
 5ページがその様式になっておりまして、調査結果は6ページ以降を御覧ください。
 資料が大量にありますので、簡単に説明してまいりますが、6ページは合計の件数であります。はり・きゅうでありますが、右の軸が初療からの時間、縦が件数でありまして、1年1か月経過分から10年3か月経過分までを3か月単位で集計しました。支給件数は初療からの期間の経過により、なだらかに減少しています。
 一方、「前月まで該当なし」、すなわち前月までは16回以上施術を受けていないが、あるときに16回以上施術した方の割合がこのねずみ色の折れ線グラフなのですが、2割弱いらっしゃった。
 7ページは、それをマッサージについて調べたものでありますが、はり・きゅうと同じ傾向でございます。
 8ページ、9ページは、改善・維持・悪化の件数であります。
 8ページははり・きゅうです。「維持」が最も多く、次いで「改善小」などとなっております。期間の経過により、支給件数はそれぞれなだらかに減少しております。
 9ページのマッサージは同様の傾向が見られます。
 10ページ、11ページは改善・維持・悪化の割合を見ております。「維持」が最も多いという状況が10ページで、11ページは10ページの中から「前月まで該当なし」分を除いております。同じ傾向でありますが「維持」が最も多く、割合の変化はそれほど大きくありません。
 12ページ以降は、疾病名ごとに分析しております。
 12ページのはり・きゅうでありますけれども「神経痛」と「腰痛症」が多く、期間の経過により、支給件数はなだらかに減少しております。
 13ページ以降は、疾病名ごとに割合を示しております。
 13ページは神経痛でありますが「維持」が最も多く、初療からの期間の経過により、割合はそれほど大きくは変わっていない。
 14ページ以降も疾病名ごとに分析しております。傾向としましては、n数が少ないものはばらつきがありますが、ある程度n数があるものは「維持」が多く、その割合は期間とともにそれほど大きくは変わっていないというものであります。
 それが18ページまで続きまして、19ページからは同じ疾病名ごとの件数のマッサージ版であります。疾病名は多岐にわたっていました。件数は「脳血管疾患」が特に多く、その他「廃用症候群」などと続きます。期間の経過により、支給件数はなだらかに減少していたのははり・きゅうと変わらない傾向だと思っております。
 20ページ以降は、疾病名ごとに分析をしております。
 20ページは脳血管疾患でありますが「維持」が最も多く、初療からの期間の経過により、割合はそれほど大きくは変わらない。
 21ページ以降は、パーキンソン病とか変形性膝関節症など、疾病名ごとに分析しておりますが、先ほどと同じようにnが少ないときはばらつきが大きく、nがある程度あるときには「維持」が多く、その割合は期間とともにそれほどは変わらないということであります。
 それが26ページまで続きまして、27ページ以降は頻度ごとの件数であります。16回以上の中も「16~19回」「20~23回」「24~27回」と分けております。その中では、1か月の施術回数が少ない類型の「16~19回」の割合は大きく46%、一方「28回以上」も0.6%ありました。
 28ページはマッサージであります。
 29ページ以降は回数ごとで、29ページは「16~19回」にしております。
 30ページは「20~23回」。
 31ページは「24~27回」と回数ごとで分けておりますが「維持」が最も多く、変化はなだらかでございます。
 それが32ページまで続きまして、33ページは結果の分析でございます。はり・きゅう及びマッサージの共通としまして、月16回以上施術を行っている患者について、3か月単位で集計いたしました。
 2つ目の○ですが、全体の支給件数は期間の経過とともになだらかに減少しております。
 3つ目の○は、初療から10年を超えて月16回以上の施術を行っている患者が一定程度存在していました。
 4つ目の○は、新たに月16回以上に該当した患者が1年から10年に至るまでおおむね2割弱程度で推移しておりました。
 34ページを御覧ください。はり・きゅう、マッサージ共通でありますが、全体の改善・維持・悪化の割合を調べてみました。「維持」が最も多くなっておりました。
 2つ目の○でありますが、疾病名ごとに改善・維持・悪化の割合について分析しました。特別な傾向の違いは見られませんでした。
 頻度ごとの改善・維持・悪化の割合について、傾向の違いは見られませんでした。
 35ページでありますが、どのようなものが長期・頻回な施術に当たるのかの検討でございます。「長期について」「頻回について」と分けて検討しております。
 「長期について」の1つ目の○でありますが、あはき療養費については、そもそも主に慢性疾患を対象としているものである。
 2つ目でありますが、支給件数は期間の経過とともになだらかに減少し、減少の傾向に特段の特徴はなく、はり・きゅうは5割、マッサージは7割程度が「維持」、1年から10年に至るまで割合に大きな変化は見られなかった。
 3つ目でありますが、あはき療養費の施術は短期間に大きな効果を得るものではありませんので、施術の期間が長いことのみをもって患者に確認を行うということは適当ではないのではないかと書かせていただいております。
 ですから、長期かつ頻回について検討する必要があり「頻回について」の検討が36ページであります。
 改善・維持・悪化の割合について調べたところ、初療からの期間の経過により、その割合が変化するというのはそれほど大きくはなかったということであります。
 2つ目の○でありますが、頻度ごとの改善・維持・悪化の割合について、施術回数が異なる場合であっても傾向の違いは見られなかった。
 最後の○ですが、一定程度を超える施術については、過度・頻回な施術に当たる可能性を考慮して、施術者や患者に確認を行う必要があるのではないかということで、37ページ以降は具体的な基準の事務局案でございます。
 37ページは、施術継続理由・状態記入書による調査を平成29年7月から行っておりまして、これは16回が基準となっております。
 (基準1)を踏まえまして、月16回以上の施術を実施している場合について、施術者や患者に確認を行う基準の一つとしてはどうだろうか。ここが(基準1)でございます。
 38ページ、39ページには1か月ごとの施術回数の割合が記載されております。
 40ページの(基準2)でありますが、長期とはどれほどかということでありますが、41ページを御覧ください。右に初療からの経過期間と、縦に件数割合を記載しておりますが、はり・きゅう、マッサージともに2年経過ぐらいまでが大きく減少しまして、2年ぐらいのところから減少幅が小さくなってきていると思います。
 40ページに戻っていただきますと、2年で期間経過による変化が緩やかになるため、初療から2年までは施術を終了する患者が多く、また、患者の症状も安定しないことが考えられますので、比較的安定していると考えられる初療日から2年以上を一つの基準としてはどうかという事務局案でございます。
 42ページであります。2年以上の中で、1回でも月16回以上があったらというのではなくて、今回の調査結果の分析の中で、月16回以上施術を行っている患者のうち、前月までは該当でなかったのだけれども、ある月に16回以上に該当した方々がおおむね2割程度いらっしゃることが分かりました。(基準3)としまして、施術回数が増加する患者や、症状が悪化する患者も一定程度、約2割程度いらっしゃいますので、先ほどの直近の24か月のうちの2割(5か月)以上月16回以上の施術を実施した場合について確認を行ってはどうだろうか。
 以上の基準1~3をまとめますと、これらのことから初療日から2年以上かつ直近の2年のうち、5か月以上月16回以上の施術を実施した患者について、保険者が必要と認める場合、施術者や患者に対して確認を行うことができることとしてはどうか。
 45ページが手続の流れの例でございますけれども、この方は令和2年4月に初療があったとしまして、その2年間のうち、5か月以上月16回以上実施した場合、保険者から施術管理者及び患者に通知を行う。その後「令和4年4月」の部分に書いてありますけれども、さらに月16回以上施術をした場合には、申請書及び1年以上・月16回以上継続理由・状態記入書に詳細な理由と今後の施術計画を記載していただいて、施術者から保険者にそういった書類を提出していただく。保険者はそれを見まして、さらに必要があると認める場合、償還払いにしますということを施術管理者と患者に通知していただきまして、その翌月からその患者が償還払いになるといった仕組みを提案させていただきたいと思います。
 施行期日としましては、令和3年10月1日から実施してはどうかと考えております。
 説明は以上でございます。
○遠藤座長
 ありがとうございました。
 調査の内容の報告及びそれに基づいた事務局提案ということでありますけれども、いかがでございましょう。
 中村委員、どうぞ。
○中村委員
 長期・頻回につきましては、今御説明をいただきながら、私どもも理解しつつはあるのですが、受領委任から償還払いに変更するということは、患者の経済的利便性を損なってしまう。だからこそ、私どもは受領委任を求めたわけでございますので、患者へのペナルティー的な意味合いで使われるというのは、私どもとしては気持ちが非常に重たいところであります。
 受領委任の趣旨から考えると、慎重に議論していただいて、今回すぐにではなくて、本来はもうしばらく調査し、本当に2年でいいのかを含めて検討していただきたいと思っておりまして、今、10月という案もございますけれども、さらに遅くてもいいのではないのという気持ちも持っています。
 以上です。
○遠藤座長
 幸野委員、どうぞ。
○幸野委員
 只今の中村委員の御発言ですが、あはき療養費に受領委任制度を導入するときに、償還払いに戻せる仕組みの構築を条件に参加していて、受領委任払いに参加した健保組合も、将来、償還払いに戻せる仕組みがあることが期待されるから、それを担保に受領委任制度に入ろうという決意をしたわけで、今さら患者への不利益というのは意見としては違うと思います。
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 中村委員、どうぞ。
○中村委員
 御指摘ありがとうございます。
 今、多くの保険者様が今回の受領委任制度を受けていただきましたが、幸野委員のおいでになる組合連合はこの制度ができてからも、逆に償還払いにされる保険者の方も一番おいでになって、非常に残念に思っていますので、幸野委員からも、今おっしゃるとおりに受領委任にして、一つのシステムづくりをしていくのだというお気持ちをぜひお伝えいただけたらと思っております。
 以上です。
○遠藤座長
 ほかにございますか。
 小谷田委員、どうぞ。
○小谷田委員
 私の通常の往療施術に関しましては、ほとんどが高齢者なのですが、その中でも特に90歳以上の超高齢者の方で、最高齢の方は私の患者さんで98歳の女性なのですけれども、女性の高齢者の関節拘縮や筋委縮の場合においては、先ほど申しましたような関節可動域の維持や増大、筋力の維持・増強が極めて困難で、長期・頻回の施術が必要となる場合が生じております。
 家での生活活動動作の改善を含めて、特に女性の患者さんの筋肉は改善を一度やっても、そのときはいいのですが、すぐにまた次の日、2日後に駄目になって、持久力等が低下するようなことがありまして、患者さん本人からもう少しやってくれないかとか強い要望もある実態があります。
 しかし、こういう状況ですよとも説明しているのですけれども、特にそのような超高齢者の方には、特に女性に関しては非常に長期・頻回の施術が必要だとつくづく感じております。
 以上です。
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 中村委員、どうぞ。
○中村委員
 ありがとうございます。日鍼会の中村です。
 資料あ-3の37ページから42ページで、確認を行う基準と案で出ておりますけれども、(基準1)について、標準的な施術回数が月16回未満であることから、月16回以上の施術を実施している場合について、施術者は患者に確認を行うのはどうかとありますが、施術者や患者に行う確認というのは、具体的にどういうことをおっしゃっているのでしょうかということを事務局にお伺いしたいです。
○遠藤座長
 では、事務局、どうぞ。
○保険医療企画調査室長
 確認とは具体的に何を想定しているのかという御質問をいただきました。
 具体的には、保険者において、それまでに提出されている「1年以上・月16回以上施術継続理由・状態記入書」と、改めて今回の仕組みで提案させていただいております施術管理者より提出されることとなります「頻回な施術を必要とした詳細な理由」と、「今後の施術計画」の記載内容を保険者において確認を行いまして、必要に応じた適切な施術であったかどうかを判断いただくことになるということを想定しております。
○遠藤座長
 中村委員、どうぞ。
○中村委員
 ありがとうございます。
 引き続きよろしいでしょうか。
○遠藤座長
 今の話はもう終わったのですね。
○中村委員
 引き続きよろしいですか。
○遠藤座長
 では、結構です。
○中村委員
 いいですか。
 ありがとうございます。
 43ページの保険者②の下なのですけれども、保険前の施術の初療日から2年のカウントをしていくということでございますけれども、これが途中で施術所が変わった場合に、2つ目の施術所はいつからカウントされるとかが全く分からない状況が起こってしまうのですけれども、ここにつきましてはどのようなお考えをお持ちなのでしょうか。
○遠藤座長
 事務局、どうぞ。
○保険医療企画調査室長
 今回提案させていただいている仕組みでは、初療日から2年が経過する直前、前月ぐらいにおいて、保険者から変更後の、今通われているところの施術所と患者に対して通知が発出されることになります。ですから、償還払いに移るにしても、その前に変更後の施術所が患者の初療日やそれまでの経過を把握できる仕組みになっています。その保険者からの通知を受けた後に、さらに月16回以上の施術を実施した場合に限りまして、詳細な理由とか今後の施術計画といったものを提出いただくことになる。
 ですので、必ず変更後の施術所の方にも通知が行くことになりますので、大きな混乱はないのではないかと思っております。
○遠藤座長
 中村委員、どうぞ。
○中村委員
 御説明ありがとうございました。
 もう一つよろしいでしょうか。
○遠藤座長
 どうぞ。
○中村委員
 ありがとうございます。
 事務局にお答えいただきたいのですが、申請書の押印についてなのですが、政府は判この省略を進めていますけれども、はり・きゅう、マッサージ療養費の支給申請の考え方としては、この辺はいかがなのでしょうか。被保険者印は署名でもよいとなっていますけれども、施術管理者の印につきましても署名でよろしいのかどうかを含めてお伺いしたい。
○遠藤座長
 事務局、どうぞ。
○保険医療企画調査室長
 ありがとうございます。
 現在、政府で進めている押印の見直しは、先日の総理大臣の所信表明でもございまして、その中で行政への申請などにおける押印は原則全て廃止するとなっております。今御質問いただいた療養費支給申請書等の押印は厳密には政府への申請ではないわけなので、現時点で直ちに廃止に向けた作業を私たちがしているものではありませんが、押印の見直しの議論が行政への申請だけなのか、もっと広がるのかということもしっかりと把握しながら、状況を踏まえながら検討したいと思っております。
○中村委員
 ありがとうございました。
 以上です。
○遠藤座長
 ほかにいかがでしょうか。
 小谷田委員、どうぞ。
○小谷田委員
 保険者からの確認の結果、患者に対して確認の必要があると判断される場合は、償還払いとした上で、患者に対してあらかじめ患者に連絡するということは室長から説明いただきましたが、細かいことで恐縮なのですけれども、日マ会のほうも視覚障害者が多く施術者にありまして、施術管理者の方や、特に患者さんのほうで認知症等で一人住まいの患者さんで、判断に不明な面があるようなときの通知をする場合に関しては、配慮をお願いしたいと思います。
 あと、細かいことで恐縮なのですが、今後、できればQ&Aとか留意事項等でその辺を明示していただくと大変助かります。
 以上です。
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 事務局、何かコメントはありますか。
○保険医療企画調査室長
 様々な患者、施術者がいらっしゃると思いますので、どういったことができるのかを検討してまいりたいと思います。
 以上です。
○遠藤座長
 よろしくお願いします。
 ほかに何かございますか。
 往田委員、どうぞ。
○往田委員
 ありがとうございます。
 長期・頻回に関しては、先ほど事務局からも御説明がありましたように、平成30年4月23日の取りまとめ文書の中に明記されていることに基づいて実施される予定と承知しております。この中では、過剰な給付となっていないかを確認するために償還払いに戻せる仕組みについて検討するということとともに、保険者が施術の必要性について個々の患者ごとに確認する必要があると合理的に認められた場合、翌月から償還払いとなる。今回の事務局からの案で、45ページの取扱いの手続例を見ても、保険者がその判断を合理的に認めて決定した後、翌月から即償還払いになる仕組みになっています。
 私も実務を取り扱うに当たって、こういった対象になるべき患者さんを数例取り扱ったことがあるのですが、そのケースのほとんどが、患者さんも含めてですけれども、例えば訪問看護に入っている看護師からの御依頼であったりとか、ケアマネジャーからの御相談があって、そのような施術を行うということでありまして、割とその回数が多い施術に関しては、看護師であるとかケアマネジャー、もちろん御同意をいただくドクターともきちんとカンファレンスを行って、その必要性を医師が認めていただいた場合に実施をしているということで、今までもやってきているわけなのですけれども、例えばそういったケースの場合は、施術者や患者側がこれは正当というか、認められるべきものだと思っていたとしても、保険者の判断はそうではないという決定がされる場合はどうしても出てくると感じています。
 もちろん、保険者の決定に関しては尊重されるべきものだと考えているのですが、双方の見解にそごが出てくるようなケースの場合、患者側から見ると、償還払いに戻されるということは、一時的にせよ経済的な負担が増すことにもなりますし、また、先ほどどなたかからも御意見が出ていたかと思うのですけれども、懲罰的に受け止められるということは必定と考えています。
 そういった場合、例えば保険者の決定を受けた後に、患者、施術者等関係職種の方で改めて施術計画を見直して、16回以下の施術とするとなるとした場合に、そもそもの今回の趣旨である確認する必要という目的が消失することとなるわけでありますので、その場合は引き続き受領委任での取扱いを継続できるという救済策をこの制度の中に位置づけていただけないかと思っております。
 具体的には、この45ページの資料で、保険者が必要と認める場合、施術管理者及び患者に償還払いに戻す通知を行って、翌月から即償還払いとなっておりますが、そういったことではなくて、その際に患者側が引き続き償還払いをやっても施術回数を維持していきたいと考えるのか、また、心理的、経済的、手続的な不安を回避して、施術回数を減らして受領委任での施術を希望するかどうかを選択できる措置を講じていただきたいと思います。
 そうしないと、施術者側としては、こちらが正当だと思っていても、保険者の判断がどのようになるのか分からないという状況であれば、術者の心理的に施術回数の抑制という選択をせざるを得ないというか、私が当事者であれば、結果としてどうなるか分からないということであれば、必要だと関係職種の方々に御同意をいただいたとしても、抑制する選択を選ぶケースも出てきてしまうと思います。
 そうなると、今回のこの制度の導入の趣旨から大きく外れてくることになると思いますので、45ページの取扱例をそのまま運用するということではなくて、ぜひ何かしらの救済策を講じていただきたいと思っております。
 以上です。
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 幸野委員、どうぞ。
○幸野委員
 只今の発言は非常に重要なところだと思いますので、ここではっきり確認しておきたいと思いますが、5か月以上、月16回以上の施術が実施されている患者について、まず保険者が確認を行って、施術管理者が詳細な理由と今後の施術計画を保険者へ提出するというやり取りが行われるのですが、償還払いに戻すという意思決定は、あくまで保険者の判断、保険者の裁量ということでよろしいかを室長に確認しておきます。どのような「施術書」が提出されても、その妥当性を判断するのはあくまで保険者だということを明確に言っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○遠藤座長
 事務局にお尋ねですか。
○幸野委員
 はい。山田室長のお考えをお聞きしたいです。
○遠藤座長
 では、お願いします。
○保険医療企画調査室長
 往田委員からの質問と要望についてのコメントも併せてさせていただきたいと思います。
 まず、往田委員からいただいたもう一度施術所に判断させる機会をということでありますけれども、今回御提案させていただいている仕組みは2年間のうち、5か月以上月16回以上の施術がある場合に、2年に到達する月の前の時点で、保険者からまず通知をしていただきます。それ以降に、さらに月16回以上行った場合に対して、施術管理者が保険者に対して説明する機会も確保させていただいております。その上で、保険者の方が確認をした結果、必要と認められる場合にのみ償還払いに戻るということでありますので、手続としてはそれなりに丁寧な仕組みを提案させていただいているかと考えております。
 併せて幸野委員から最終的な判断権は保険者ですよねと御質問いただいた中で、今回は療養費ですので、保険者が必要と認める場合には当然療養費を支給するということになっておりますから、法律上、保険者の判断となっております。
 ただ、償還払いに変更する際に、今回の仕組みで継続理由の記入書とか、詳細な理由とか、今後の施術計画を施術所に書いていただいて保険者に出しますので、「何が書いてあっても償還払いだ」ということが適当であるとは思っておりません。そこに書いてある詳細な理由、今後の施術計画といったものを読んでいただいて、保険者が適切に判断していただくという仕組みを提案させていただいているということでございます。
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 幸野委員、いかがでしょう。
○幸野委員
 保険者の判断でという御回答いただいたので、それで理解いたします。
 もう一つ大きな問題を指摘させていただきたいのですが、施行日が令和3年10月1日となっているのですがこれについては疑義が生じます。 冒頭に私が申し上げましたが、料金改定の遅れが当初令和2年4月から今日に及んだわけで、当初の予定どおり令和2年4月に実施していれば、この問題も4月に解決できたわけで、その1年後の令和3年4月には実施できたはずなので、料金改定に引きずられて償還払いに戻せる仕組みの検討がこのような事態になったということで、それをさらに今から1年後の令和3年10月1日からというのは遅過ぎると思います。これについては、施行日を令和3年4月1日に変えていただくようお願いします。
 
○遠藤座長
 御意見として承りました。
 中村委員。
○中村委員
 まさに今のところなのですが、先ほどもお話ししたとおり、私どもも16時間研修、また地方厚生局の研修を受領委任を受けた施術者に向けて行う講習会の中とかで周知させたいと思いますので、今は4月ということですけれども、10月の厚労案で言っていただけたらうれしいと思っております。
 以上です。
○遠藤座長
 どうですか。
 事務局は何かありますか。
○保険医療企画調査室長
 今回、10月1日と提案させていただきましたのは、6月時点での改定を目指していた時点では、施行日は令和2年度中で、3月、4月ぐらいということを考えておりました。私ども厚生労働省の調整不足であるところは大変申し訳ありませんが、この改定と仕組みの導入が6か月遅れておりますので、そこから6か月間遅らせた10月1日施行とさせていただきたいと考えております。
 その間に、施術者、患者、保険者の方にも周知をし、準備をしていただく必要があるので、10月1日でお願いできないかと考えてございます。
○遠藤座長
 ありがとうございました。
 ほかに何か御意見はございますか。
 幸野委員、どうぞ。
○幸野委員
 令和3年10月1日は再検討いただきたいと思います。申し訳ありませんが、令和3年10月1日は遅過ぎると思います。料金改定は令和2年12月1日に実施して、なぜ償還払いに戻せる仕組みだけ令和3年10月1日にするのか。
 1年取らすと、2年間の中に5か月という縛りになるのですが、そのうち1年は猶予期間になってしまうわけです。その期間にどのような事態が生じるかということも山田室長に併せてお考えいただきたいと思います。
 それから、違う話題なのですが、収集した調査結果についていろいろとデータが示された中で、36ページの3つ目の○に総括されている、症状が比較的安定している患者について、過度・頻回な施術による施術効果は限定的とされていますが、今回の調査結果を確認すると、月に20回以上の施術が3割にも及んでいるというところがあります。長期と頻回が問題ということであれば、償還払いに戻す仕組みではなくて、長期施術者の回数制限もぜひ次回以降の検討会の中で議題として取り上げていただきたいと思います。
 もう一点なのですが、療養費と介護保険との関係を整理させていただきたいのですが、33ページの3つ目の○ですと、初療から10年を超えて月16回以上の施術を行っている患者がはり・きゅうで4.5%、マッサージで5.3%という数字が出ているのですが、このような前月からの改善や変化は「維持」の割合が多いという結果から、この方たちは介護保険に該当しているのではないかと推定されるのですが、健康保険法第87条では療養の給付と療養費の支給の併給は認められていないのですが、介護保険と療養費の併給について、どのような取扱いになっているのかをお聞きしたいと思います。
○遠藤座長
 これはよろしいですか。
 では、所管は違うかもしれませんけれども、事務局、どうぞ。
○保険医療企画調査室長
 ありがとうございます。
 幾つか御質問をいただいておりました。
 施行日の話はもう一度いただきましたが、10月1日時点で過去の2年間の受領を確認するという仕組みになっていますので、事務局としては、4月ですと少し早いかなという気がしております。10月になって、その過去2年間を見るという仕組みでありますので、10月1日ぐらいが適当なのではないかと思っております。
 もう一つは、長期であれば回数制限というお話でした。これは今すぐに結論が出るものではないので、御要望として受け止めさせていただければと思います。
 あと、介護保険と療養費の関係という御質問をいただきました。療養費と介護保険の関係につきましては、療養費の支給は同一の疾病または負傷について、介護保険法の規定によりこれらに相当する給付を受けることができる場合には行わないといった規定になっておりますが、相当する給付を受けることができるのかどうかといったことについてはケース・バイ・ケースでその是非を保険者なりが判断していると考えております。
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 ほかにございますか。
 往田委員、どうぞ。
○往田委員
 ありがとうございます。
 先ほど事務局から償還払いに戻す仕組みの内容の御説明がありましたが、時間もないことですので、これ以上何か求めるということではないのですが、先ほど申し上げたように、今回のこの制度導入が事実上の回数制限とならないように、心理的な抑制を生まないように、運用に関しては、御配慮を持って統一的な御見解や取扱規定を定めていただきたいと思っています。
 そのほかに、同じく4月23日の取りまとめ文書の中には、多くの保険者が受領委任制度に参加できる環境整備に努めるものとするとあります。この部分はなかなか進捗がないように見られているという会員も非常に多く存在しておりますので、さらなる参加促進のための具体策を厚労省に示していただきたいと思っております。
 もう幾つか言わせてください。
 はり・きゅうの問題に関してなのですが、近年、会員からはり・きゅうの不支給が増えているという相談を非常に受けております。その理由で一番多いのが、医師による適当な治療手段がないものとは言えないというものでありまして、同意医師ははり・きゅうの施術に関して有効性はある程度認めてくださっているものの、医師のほかの治療法、例えば消炎鎮痛剤や湿布剤などの併用が禁じられているということによるものが非常に多いと感じております。給付を受けるハードルが極めて高いと言わざるを得ません。
 はり・きゅうの特性を踏まえて、医師が選択し得る治療法の一つとなるように、医師による適当な治療手段がないものという基準を緩和していただくような議論を今後この場でお願いできればと思います。
 あと、新型コロナウイルスに関しての対策なのですけれども、あはきの同意書を取得する場合に、同意書等の臨時的な取扱いの一部改正についてという通知がかつて発出されていました。実際、同意書を取得するには、医師の診察を最初に受けた上で御交付いただくというのが原則になっているのですが、コロナウイルスの感染拡大の影響下で、基本的に例えば電話等で医師に再同意を御確認いただくことを認めるという通知なのですが、これは既に効力を終了しています。
 その一方で、医師の診察に関しては、症状が安定している患者さんに関しては引き続き電話等で問診であるとか、処方みたいなものが認められる扱いが継続しておりまして、通院で同意書を取得する患者さんは、本来であれば、同意医師の医院に足を運ばなくても感染リスクを避けた中で診察を継続することができるのですが、同意書をもらうためにはどうしても診療所のほうに行かなければいけないということになっておりまして、また、最近、新型コロナウイルスの患者さんも微増の傾向を続けておりますので、どうかこちらの取扱いに関しては改めて御検討いただきたいと思っております。これは事務局に対しての要望になります。
 以上でございます。
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 幸野委員、どうぞ。
○幸野委員
 先ほどの療養費と介護保険との関係で、山田室長からケース・バイ・ケースというお言葉だったのですが、ということは、同月に介護保険を使った場合、療養費として支給するかについては、保険者が判断すると理解します。
 問題なのは、要介護者に認定されている場合に、保険者が要介護者であるかどうかを確認する仕組みがないので、介護保険の保険者である市町村へ照会できるスキームをぜひ御検討いただきたいと思います。
 以上です。
○遠藤座長
 御意見として承りました。
 ほかにありますか。
 よろしゅうございますか。
 大体予定していた時間にそろそろなるかと思いますので、この事務局提案についてどういう結論を出すかということですけれども、基本的には大筋においては認められているような印象でありますけれども、償還払いへの移行に伴う手続及び施行日については意見が若干対立しているということでありますので、恐らくこれからこの問題を議論しましても平行線かなという感じもいたしますし、いろいろと御意見も分かりましたので、これについては座長預かりということで対応させていただければありがたいと思うのですけれども、いかがでございましょうか。
(首肯する委員あり)
○遠藤座長
 よろしゅうございますか。
 手を挙げているのは意見があるということですか、賛成だということですか。
 意見があるということですね。
 それでは、幸野委員、どうぞ。
○幸野委員
 意見です。
 令和3年4月か令和3年10月かという2択ではなく、例えば令和3年4月にできないのであれば、令和3年7月という選択肢もあると思いますので、そのようなことも含めて座長にお預かりいただきたいと思います。
○遠藤座長
 柔軟な対応でということだと思います。
 それでは、そういう柔軟な対応も含めて座長預かりということで、事務局と相談をしながら、必要があればまた委員の皆様とも御相談させていただくこともあるかと思いますけれども、そういう対応をさせていただきたいと思います。
 よろしゅうございますか。
(首肯する委員あり)
○遠藤座長
 ありがとうございます。
 では、そのように対応させていただきます。
 事務局におかれましては、所要の対応をお願いしたいと思います。
 それでは、本日の議題は以上でございます。
 次回の日程等につきまして、事務局から説明をお願いします。
○保険医療企画調査室長
 次回の日程は未定です。また日程調整の上、後日連絡させていただきます。
○遠藤座長
 それでは、これをもちまして、第22回「あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会」を終了したいと思います。
 本日は大変お忙しい中、御参集いただきまして、どうもありがとうございました。
 

ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 社会保障審議会(医療保険部会 柔道整復療養費検討専門委員会)> 第22回社会保障審議会医療保険部会 あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会議事録(2020年10月29日)

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