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2017年12月13日 第2回高齢者医薬品適正使用ガイドライン作成ワーキンググループ議事録

医薬・生活衛生局

○日時

平成29年12月13日(水) 18:00 ~ 20:00


○場所

AP新橋虎ノ門 会議室A
東京都港区西新橋1丁目6番15号 NS虎ノ門ビル


○議題

(1)ガイドライン骨子案について
(2)その他


○議事

 

○医薬安全対策課長 定刻でございますので、ただいまから第2回「高齢者医薬品適正使用ガイドライン作成ワーキンググループ」を開会いたします。

 開会に当たりまして、傍聴の皆様にお知らせをいたします。

 傍聴に当たっては、既にお配りしております注意事項をお守りいただくようお願いをいたします。

 また、本日の検討会は従来の取り扱いと同様公開で行うこととしておりますので、カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただいておりますので、マスコミの皆様方におかれましては、御協力と御理解のほどよろしくお願いをいたします。

 御出席の構成員の先生方におかれましては、御多用のところ、そして、遅い時間で大変恐縮でございますが、御出席をいただき、誠にありがとうございます。

 まず、今回初めて御出席をされる構成員を御紹介させていただきますので、一言御挨拶をいただければと思います。

 武蔵野大学薬学部の永井尚美先生でございます。

○永井副主査 武蔵野大学薬学部薬学科レギュラトリーサイエンス研究室を担当しております永井でございます。専門は薬物動態・臨床薬理です。

 3月までPMDAで審査を担当しておりました。そういった関係から、臨床薬理のバックグラウンド、または審査の経験をこういった場で活かすことができればと思っております。わからないことも多々ございますけれども、ワーキンググループの先生方から御指導いただきながら、この会議にて重要なことを一つ一つ決めていくことができればと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

○医薬安全対策課長 ありがとうございます。

 永井先生には、本ワーキンググループの副主査をお願いしておりますので、よろしくお願いをいたします。

 また、水上構成員におかれましては遅れての御出席ということで御連絡をいただいております。

 以上、現時点で構成員11名の出席をもちまして、ワーキンググループを開催させていただきます。

 これ以降、議事に入らせていただきます。

 カメラ撮りはここまでとさせていただきますので、御協力のほどよろしくお願いをいたします。

○医薬安全対策課長 以降の進行は、主査の秋下先生にお願いしたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

○秋下主査 秋下でございます。

 それでは、議事を進めてまいります。

 初めに事務局から資料の確認をお願いいたします。

○課長補佐 配付資料の確認をさせていただきます。

 お手元にお配りしました資料の一番上に議事次第と配付資料一覧、続いて、開催要綱、裏に構成員の名簿、座席表となります。

 続きまして、資料を順に確認させていただきます。

 資料1 高齢者の医薬品適正使用ガイドライン(総論編)骨子案。

 参考資料1 第1回高齢者医薬品適正使用ガイドライン作成WGにおけるガイドラインのあり方に関する意見。

 参考資料2 高齢者の医薬品適正使用に関する検討課題と今後の進め方について(高齢者医薬品適正使用検討会中間とりまとめ)。

 以下は、机上配付のみとなりますが、

 机上配布資料1 WG構成員からの骨子案への御意見。

 机上配布資料2 高齢者の医薬品適正使用ガイドライン(総論編)骨子案(見え消し版)。

 机上配布資料3 今後の検討に必要なデータ等について。

 それと、皆様方にお配りしておりますピンクのチラシは、本ワーキングの親検討会の構成員であります高齢社会をよくする女性の会の樋口先生から、そこで実施された高齢者の服薬実態調査中間報告会の御案内でございます。ちょうど今週の土曜日ということで、こちらについても御案内を入れさせていただいております。

 また、構成員の先生方の机上には、参考資料としまして、ピンクのファイルを置かせていただいております。これは、高齢者の薬物療法に係る既存のガイドライン集を御用意しておりますので、議論の際に御参考としていただけますと幸いです。なお、こちらのガイドライン集については毎回会議のたびに使わせていただければと思いますので、会議終了後は机上に残したままにしていただけますと幸いです。

 本日の資料は以上になります。不足等がございましたらお申しつけください。

○秋下主査 それでは、議事次第に沿って議事を進めてまいります。

 まず、議題1は「高齢者医薬品適正使用ガイドライン骨子案について」です。

 前回の本ワーキンググループでは、構成員の先生方にガイドラインのあり方に関する意見をいただきました。いただいた御意見につきましては、参考資料1としてお配りしております。これらの御意見を踏まえまして、主査のもとで一部の先生方に御協力いただき骨子案を作成いたしました。事前に骨子案を構成員の先生方にはお送りして、御意見もいただいています。

 本日は改めて、本ワーキングで全体の構成や今後の作業方針について御議論いただきたいと思っていますのでよろしくお願いします。

 それでは、骨子案についての議論を段落ごとに分割しながら進めていきたいと思いますが、その前にまず全体の構成と「はじめに」の目的、位置づけ、対象などのコンセプトについて議論をしたいと思いますので、事務局から資料1を紹介してください。

○課長補佐 資料1を御覧ください。

 骨子案につきましては、事前に構成員の先生方に御確認、御意見をいただいておりまして、今回はいただいた御意見を踏まえて、一部追加、修正した骨子案が資料1になります。

 まず、構成について御説明させていただきます。

 「はじめに」の部分で、ガイドラインの目的、位置づけ、対象等について記載することとし、「0 ポリファーマシーの概念」でポリファーマシーの概念及び問題点について。

 「1 多剤服用の現状」の部分には、多剤服用の実態、処方変化のイメージを記載することとしています。ここまでが導入部分になります。

 まず「はじめに」の部分につきまして、四角の中身を御覧ください。ここにはどのようなことをこの項目に記載するかといった記載内容を示しております。ここでは「● ガイドラインの目的、位置づけ、対象及び活用について記載する」ということとしています。

 目的は、高齢者の薬物療法の適正化であり、医療の質の向上のほか、患者の健康に資するべく、「患者中心」の考え方を強調することとしております。また、ガイドラインの利用者としては、医師、薬剤師が中心となりますが、看護師等の医療職や介護職が参照することも想定し、対象患者の範囲につきましては、75歳ぐらいより上に焦点を当てるといった内容を盛り込むこととしております。

 2番目以降、導入部分を過ぎまして、2ページ目からがどのように薬剤の見直しを実施していくかの本論部分になります。

 まず、2で薬剤見直しの基本的な考え方及びフローチャート、

 3では見直しのきっかけとして、有害事象からのアプローチを示した後に「多剤服用の対策の留意事項」として4に入っていきます。

 4の(1)は減薬・変更の基本的な考え方について、(2)では「高齢者への薬物投与の留意点」として、薬学的な観点からの投与量や薬物相互作用について、さらに4ページの下の部分で(3)としまして、疾患領域ごとに学会ガイドライン等のポイントを整理して、簡潔に留意点を記載するといったことを掲げております。さらに「その他の疾患横断的に使用する薬剤」として、横断的に高齢者で汎用される薬剤の種類ごとに併用等の留意点も記載することとしております。この部分はNSAIDsや抗コリン薬も入れています。

 続いて、7ページ目に入りますと(4)多様な現場での薬剤選択にかかる考え方。

 「5 服薬支援」、 8ページ目では、「6 多職種による情報の連携」について記載しまして、最後に「7 その他」として、薬効群別の注意薬剤の一覧表を掲載するといった流れになっております。

 以上、一通り構成の説明となりますが、最初に説明しましたように項目ごとに四角が入っておりまして、四角の中に記載する内容及び方針について記載させていただいています。

 さらに、机上配布資料1としては事前にいただいた御意見、また、机上配布資料2としては、それらの御意見を踏まえて、一部修正した箇所がわかるようにした見え消し版をお配りしていますので、それも御覧いただければと思います。

 以上です。

○秋下主査 ありがとうございました。

 資料1をベースに事前にいただいた御意見、机上配布資料2の見え消し版を御覧いただきながら、追加の御意見等をいただきつつ、議論を進めていきたいと思います。

 全体の構成と「はじめに」の枠内につきましては、本ガイドラインの対象やどんな状況で使用されるのかといったコンセプトにもよるかと思いますので、そのあたりの認識の共有も含めて御議論いただければと思います。

 項目の追加、修正、削減、順番の入れかえ等について、まず御意見がございますでしょうか。一応、先生方には、事前にメールで確認をいただいていて、先ほどの机上配布資料1のような御意見もいただいているということで、本日改めて御覧になって、気になる点等ございましたらお願いできればと思います。いかがでしょうか。

 まず、全体を見て、それから細部ということで時間もありますので、また後で言っていただいてもいいのですが、とりあえずここで「はじめに」と全体の構成、その順番といったことです。あとは大きな0から7までございますけれども、こういったところで何か欠けているのではないかと。その辺の御意見があればということです。

 お願いします。

○清水構成員 清水です。

 私、開業医なものですから7ページを御覧ください。

 上の「(4)多様な現場での薬剤選択にかかる考え方」ということなのですが、急性期、慢性期・療養期、在宅医療があるのですが、これは外来の医療というのは今回対応にならないのでしょうか。

 外来通院の医療に関して、帰って医会の担当者と議論したのですが、多様な現場というのは外来通院もあるので、その辺はいかがなものかという意見をいただきましたので、まずどういう評価になっているのかをよろしくお願いします。

○秋下主査 ありがとうございます。

 これについては、私も何か言ったような気がするのですが、当然患者としては、普通に外来通院されている高齢者が一番多いと思いますので、そこはマル4に加えるのか、マル1として先頭に持ってくるのかですけれども、考え方としては急性期が先に来て、外来はマル4に持ってくるということでどうでしょうか。清水先生として、入れるとしてどこに入れたらいいかという御意見はございますか。

○清水構成員 やはり、急性期というのは今までの病態が変わっていく方ですから特殊な専門医療かと思います。慢性期もいろいろありまして、リハビリをする方もいらっしゃるし、そのまま疾患のコントロールをする方もいらして、それぞれが急性期から外来、慢性期から外来、療養から外来へ行くこともありますし、在宅医療というのは外来から在宅の方もいらっしゃるし、病院からもいらっしゃるのです。ですから、大きなマスのものは最後にもし入れていただければ、それぞれの治療のガイドラインに準じて、外来の方をそれぞれの状態に合わせてガイドラインを適応するという意味合いではいいのかなと。もし入れていただければマル4がよろしいかと。

○秋下主査 マル4として、外来ということですね。

 この点についてはよろしいでしょうか。

 池端先生、お願いします。

○池端構成員 今の点は、ぜひそうしていただいたほうがいいかと思います。ただ、マル2の「慢性期・療養型医療」というのがこの枠組みでいいのかどうか。流れだと、普通は急性期、回復期、慢性期、在宅外来というのが地域医療構想等々の流れだとそういう感じになってくるのかなと思うので、あえて療養型というのは入れなくてもいいような気もしますし、その辺をもう少し整理してもいいのかなと思います。

○秋下主査 先生がお詳しいので逆にお聞きできる。そういう意味では、介護施設をどうするかというのもありますね。

○池端構成員 そうですね。だからその辺を少し。

○秋下主査 それぞれの施設でできること、できないこともございますので。基本的には慢性期や地域包括ケア病棟なども包括ですし、そういうところでの薬物療法というのは急性期とはかなり考え方が違います。

○池端構成員 急性期は一つのくくりで、その後は回復期も、慢性期も同じような、いわゆる急性期以外の入院医療というくくりでいいのかなという気もしますし、あとは施設・在宅という一つのくくりで外来というものがあるのか、大きく言うとその4つぐらいなのかなと思うのですけれども、いかがでしょうか。

 仲井先生なども御意見があれば。

○秋下主査 お願いします。

○仲井構成員 私も、回復期と慢性期は一緒でもいいかなとは思います。急性期とは明らかに違うと思いますので、池端先生、マル2の「慢性期・療養型医療」というのを「回復期・慢性期」でいかがですか。

○秋下主査 そうすると、介護施設は「マル3 在宅医療」の仲間でしょうか。

○池端構成員 そうです。

○秋下主査 高瀬先生、それでいかがでしょうか。違和感はないですか。

○高瀬構成員 それでよろしいかと思います。

○秋下主査 「在宅医療・介護施設」と。介護施設は多様ですけれども、有料老人ホーム等の在宅医療みたいなものはここにぴたっと来ると思いますし、小規模多機能とかの小さいところも。老健はどこに入ると考えたらよろしいでしょうね。なかなか難しいところかな。

○高瀬構成員 池端先生、いかがですか。

○秋下主査 やはりマル3ですか。

○池端構成員 既に特養は居住系という在宅扱いになりつつありますし、老健が一番難しいところだとは思いますけれどもどういたしましょうか。自宅復帰が一応目的にはなっています。

○秋下主査 目的にはなっています。

○医薬・生活衛生局長 イメージ的にはマル2に入る気がします。

○池端構成員 もう慢性期の中に入るのではないかと思うのです。

○秋下主査 慢性期で老健をここに入れておきますか。

○池端構成員 そのほうがイメージとしては合うのかなという気が、そうではないのですか。

○秋下主査 違和感はありますか。

○池端構成員 老健はそこに医師もいますので。

○秋下主査 局長のほうは。

○医薬・生活衛生局長 私が言うのも何ですが、老健は一応介護保険の枠でやっているという意味では、あそこは医療をやっているところではないのです。

○秋下主査 なるほど。介護保険下の医療になるということでは、広い意味で介護施設としておいて、これはまだ骨子ですので、ここは「在宅医療・介護施設」としておいて、そこに含めて考えて、何か合わないことがあれば実際に書いてみて考えるということにしましょうか。

 そのほか、いかがでしょうか。

 お願いします。

○桑田構成員 今、ちょうど介護老人保健施設等の話も出ましたので、どういった形で意見を提示したらよろしいのかと思っていました。このガイドラインの利用者としては、「医師、薬剤師を中心とし、看護師等他の医療職、介護職」となっています。しかし、この内容では難しいところがあるかなというのを印象として受けました。医師と薬剤師の方たちの中ではわかる言葉に関しても、ほかの職種としては難しい。前回の会議のときにも場に応じてという話もありましたので、今の話の流れからいって、慢性期とか在宅という施設系の中での介護職の方たちにも使っていただくということを将来的にも考えたときには、難しいという印象を受けたということについて、一つの意見として伝えさせていただきたいと思います。

○秋下主査 ありがとうございます。

 今のはとても大切なポイントだと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。

 大木先生、お願いします。

○大木構成員 私も同時に手を挙げたとき、今の意見と全く同じところの視点なのです。生活に関して、言葉をあくまでももう少し日常の生活に合った言葉を使ったほうがいいかなというのは、今回の配付資料の中にも記載をいたしました。それは後ほど説明を加えさせていただければと思うのですけれども、「はじめに」の中のガイドラインの利用者に対して、利用者というのが、今、お話しのように医師、薬剤師を中心としたということを想定しておりますけれども、この中の両括弧で「(患者、その家族などは対象としていないもの。)」ということで、ここでは完全に外してしまうというのは、ここら辺の考え方はいかがなものかなと。

 この介護職の中には、老老介護で一緒になって現場を見ている介護士の家族などもおるので、ガイドライン等がもしあれば、有効利用できるというところも視点としてあるのかなと思っておるのですけれども、この辺の考え方を再度確認と思いまして発言をしました。

○秋下主査 ありがとうございます。

 いかがでしょうか。先生方から何か意見はございますでしょうか。

 池端先生、お願いします。

○池端構成員 私も今の御意見は大変貴重な御意見だと思います。ただ、このガイドラインというのはどこをターゲットにするかということを余り広げてしまうと、全体でどちらつかずになってしまって、結局、利用するものがぼけてしまうような気がするので、私は医師、薬剤師にある程度利用してもらう、すぐに明日からでも使えるようなものを入れながら、一方で、啓蒙活動等にして、患者様にも一般の方にも利用してもらうようなものもサブで少しつくっていくという二段構えで行かないと、一本にこれをまとめようと思うとかなり難しくなるのかなという気がするのですが、いかがでしょうか。

○秋下主査 ありがとうございます。私自身も実はそう思っております。

 医学用語を一般の方にわかる用語にしてしまうと、逆に専門職にはわかりにくくなるという問題がございまして、ある程度テクニカルタームをどうしても入れていかなければいけないかなと思っています。ですので、受け手側ではなくて、今回主には薬物療法を提供する側の人間というくくりで考えるといいのかな。だから、介護職がそこに入るのかどうかというところが難しいところでございまして、こう言ったら失礼かもしれませんが、例えば施設などで単純な介護だけを提供する介護士の方というのは、少しイメージとは合わないのかなと。ただ、ケアマネジャーの方などが、その人の薬の状況などを見て、こういう状況だけれどもどうしようと。訪問薬剤師を頼んだほうがいいのかしらとか医師に相談したり、そういう方々はちょっと見ていただきたい対象かもしれないな、などというふうには思うのです。

 なので、介護職も非常に幅が広くございますので、そこら辺も本日は御意見をいただくか、あるいは今の私の言ったような趣旨で薬物療法にかかわるということで実際に書いてみて、多分看護師の方ぐらいまでは入るべきだと思うのですが、介護職をどこまで入れるかですね。何か御意見いただければ、いかがでしょう。

 仲井先生、多職種協働でやっておられて、どこら辺までがこの話についてこられるのか、あるいはやってほしい対象なのかということで御意見いただけますか。

○仲井構成員 ありがとうございます。

 介護職は確かに今言われたとおりだと思うのですけれども、ほかの職種のことでもよろしいですか。

○秋下主査 どうぞ。

○仲井構成員 私は今言おうと思っていたのですが、歯科医師をどこに入れるかということ。これは今、NSTとか医科歯科連携でやっていますし、口腔ケア、摂食機能療法、リハビリ栄養というところに相当かかわっている方がこれから増えるような気がしています。そういう意味で歯科医師を医師、薬剤師のところにちょっと入れていただくと、これは歯科医師に対するエールにもなると思いますのでいかがでしょうか。

○秋下主査 ありがとうございます。

 歯科医師を入れることには特段問題はないと思いますが、どういう形で入れるかということ。それはいいですか。医師と同列に考えておくのかということだと思いますが、課長、何か。

○医薬安全対策課長 事務局でございます。

 貴重な御意見、ありがとうございます。

 歯科医師については、「医師、歯科医師、薬剤師を中心とし」と並べるほうがよろしいという提案でございます。そこはよろしいのではないかと思います。

 先ほどの介護のところでありますけれども、このガイドライン、総論、骨子を今回お示しさせていただいていますが、この総論部分は作業スケジュール的に言いますと、一応、年度内に大枠をつくっていくということになってまいりますので、まずは医療職の方に理解できる内容のものをおつくりいただくということで、その周辺の介護ですとかその患者、家族等に解説をしていくような部分というのは、もし可能であれば次年度、平成30年度の当ワーキングのほうでお時間があれば、そういう視点でもう少し検討をいただくという形にしてはいかがかなと思いますけれども、いかがでしょうか。

○秋下主査 確かにそのとおりですね。

 作成する側の意見としても、そういう対象がある程度限られていたほうがつくりやすいということもありますので、そうすると、介護職というのが余り入らない感じのほうが、介護職でもいろいろな資格を持っていらっしゃる方がいるので、例えば看護師の方の介護職、ケアマネジャーさんもたくさんおられますので、そういう方は見られるのかなとは思うのですけれども、その辺は桑田先生、いかがですか。

○桑田構成員 場を考えたときに今後の将来のことを考えたら、介護職なくして在宅、施設での服薬支援は行なえるのか疑問に思います。総論の部分を細かく書く必要は私もないとも思います。今回は医療専門職の方たちに限ってという意見も重々わかるのですが、服薬支援等のところなどでは、現実的にかかわっているのは介護職ではないのかという思いが率直な意見です。処方の効果をどう評価するかということは別にしても、その情報を持っているのはやはり介護職・看護職が重要な役割を占めていると思います。介護の専門性も大事であると個人的には思っています。

○秋下主査 池端先生、お願いします。

○池端構成員 私も、今のお話はもちろん介護職が最終的に患者さん、利用者に一番近いところにいらっしゃる方なので、そこの方が知識を持つことは非常に大事なことだと思うのです。ただ、現実的にどういう形になるかというのは、医師、薬剤師、看護師と医療職がこのガイドラインをもってそこを翻訳して、介護士さんに伝えて、そして、実際にやってもらうという形になると思うので、最終的にわかりやすく解説したものをまた作ってもいいですが、このガイドラインでどこにターゲットを絞るかというのはやはり医療職に絞っていかないと難しいのではないでしょうか。実は、現場というのは現状ほとんど在宅にしても、施設にしても必ず医療職がいますので、いなければ訪問で入ってきますから、そういうところがまずこれを使って、これをどんどん広めていただくということで考えれば、ある程度(医療職に)絞ってもいいのかなという気はします。介護職が使ってはいけないというわけではないのですけれども、そういう気がします。

○秋下主査 わかりました。そういう考え方でよろしいですか。

 一応、医療職で切っておいて、介護職のことはまた後で考えると。別の患者、家族向けのものをつくるのと同様に、介護職向けのものを今後別につくっていくようなことを念頭に置きながら、今回は括弧というか、基本的には余り念頭に置かずにやっていくようなことで進めていきたいと思います。ありがとうございました。

 そのほか、いかがでしょうか。これで順番等はよろしいでしょうか。

 お願いします。浜田先生。

○浜田構成員 8ページの「6 多職種による情報の連携」というのがあります。ここで述べられているのは一つの医療機関内の話かなと思うのですけれども、これまでの議論で医療機関と医療機関をまたいだ情報共有ですとか、その重要性の話も出たかと思うのですが、その辺をこのガイドラインに含めるべきかどうかを御検討いただければと思います。

○秋下主査 ありがとうございます。

 機関をまたいだということですね。結局は、これが6番の中に入っているのかどうかということですね。細かいところはこの後また御議論いただきますので、それは5、6、7まとめて後ほど議論いたしますので、そのときに検討させていただくということでよろしいでしょうか、今のは大変重要なことなので。

 ほかにいかがでしょうか。順番等はよろしいですか。

 それぞれの中の細部につきましては、これからパートごとで議論させていただきますので、とりあえずここで全体の構成と「はじめに」のところはこれでということで、今いただいたものを反映する形で進めていきたいと思います。

 もし、また後で振り返ることがありましたら言っていただければと思います。

 「0 ポリファーマシーの概念」というところについて進めていきたいと思います。この後、0、1、2が一緒、それから3、4と分かれていきますので、まずは「0 ポリファーマシーの概念」の部分について事務局から説明をお願いします。

○課長補佐 この部分につきましては、ポリファーマシーの概念、高齢者の薬物療法の現状について記載することとしております。特に3ポツ目の部分を御覧いただきたいのですが、ポリファーマシーの概念としては、何剤以上だったらポリファーマシーといった一律の剤数削減目標を設定するということを目指すよりも、安全性の確保等の観点から多剤服用の内容が重要であるということをしっかり入れていこうという形になっております。また、このガイドラインでは「副作用」という用語ではなく、薬剤との因果関係が必ずしも明らかではなくても、服用後にあらわれる有害作用という意味で「薬物有害事象」という用語を使用することとしています。

 以上になります。

○秋下主査 ありがとうございました。

 それでは、「0 ポリファーマシーの概念」のところに3つのポツがございますが、これにつきまして御意見はございますでしょうか。今、御説明いただきました数で規定しないということですね。

 それから、いろいろ混じって使われることが多いのですが、このガイドラインの中では「薬物有害事象」という言葉で統一してやっていきましょう。この中で逆に説明をしておく必要があるかと思いますので、この0の中に、ガイドラインの中ではこういうふうに使いますよみたいな文章が入ってくるのだと思います。いかがでしょうか。

 浜田先生、お願いします。

○浜田構成員 薬剤数でポリファーマシーを定義しないということには賛成します。一方で、この検討会でガイドラインをつくって処方の見直しを広げていく、というのが一つの大きな目標になるかと思うのですけれども、そのときに、何剤からというのがあることによるメリットもあるかと思うのですが、例えば今は6剤以上だとポリファーマシーという感じになっているので、そういうものがあればあるメリットもあるし、なければ何かしらの指標というか目安があれば広がりやすいかなという気はしました。

○秋下主査 ありがとうございます。

 それは、多分2番目のポツに余り具体的に書いていないのですが、ポリファーマシーの問題点で薬物有害事象のリスク増加などと書いてあるので、例えば6種類以上ですと薬物有害事象が増えるという報告があるといったことを書き込む。それを書くので3番目のポツが意味を持ってくると考えております。そういうことで考えているのですがよろしいでしょうか。

 ほかに御意見、ございますでしょうか。

 高瀬先生、お願いします。

○高瀬構成員 「はじめに」の部分とも関連するのですが、最適な薬の使い方というのが経時的にダイナミックに動くことがあって、特に譫妄が起きてしまったようなときというのは一旦でも少し薬を増やさなければいけなかいことがあります。究極できるだけ薬を減らすという方向性ではあるのですが、そういう場合があるということも伝えられるといいなとは思っているのです。

○秋下主査 ありがとうございます。

 そこは、多分後ろのほうでそういう感じの項目があるのですけれども、要するに、ポリファーマシーというものを考えるときに当然、病状とか病期によって違う。先生がおっしゃりたいのは、例えば急性期だったらこれぐらい治療薬も使うけれども、慢性期だったらこうなるよというふうに考え方が変わってくるので、ポリファーマシーというものも変わってくるということですか。

○高瀬構成員 適正使用あるいは最適化というと、症状をしっかり見ながらそれに合わせて、無理、無駄をなくすということが基本的な考え方だと思います。何のためにポリファーマシー対策をやるのか、やらなければならないのかというのをもっと明確に打ち出した方がいいのかなという気がしました。

○秋下主査 ありがとうございます。

 それを別のポツに入れるのか。例えば最初のポツの中に「高齢者で薬物有害事象が増加する要因」というのがあって、これが病像とか病期で変わると。先ほど外来を入れてくださいという清水先生のお話もあった、あの辺にも多分そういう考え方は出てくるのだと思いますが、ポリファーマシーというものもそういうものによって左右され得るということをこの中に入れると。

○高瀬構成員 余り固定的な考え方にならない、柔軟に状況に反応していきながら全体的に薬をうまく適正利用していくという流れなのですよ、ということを明確に書いておいていただいたほうがいいかなという気がしました。

○秋下主査 ありがとうございます。

 今のポイントはよくわかりました。検討会に上げるということになって、ここは表記をはっきりさせておかないといけないのです。我々が含んでいるだけだといけませんのでどうしましょう。

 「ポリファーマシーの概念が病状等によって変化し得る」ということですか。それを3番目のポツの横につけましょうか。

 お願いします。

○仲井構成員 今、ちょっと思いついたのですが、入院したら血圧の薬が減るということは非常に多いですね。でも、その環境にもよるのではないかと思いましたので、そういう意味では、外来に行ったり、入院に行ったり、病状の変化も若干似たようなところもありますが、環境という因子も入れたらどうかと思いました。

○秋下主査 ありがとうございます。

 溝神構成員、お願いします。

○溝神構成員 私も今の意見に非常に賛同させていただきたいと思いますけれども、実際にポリファーマシーの介入を行っていますと、ポリファーマシーというだけでは薬がただ単に多いというだけでなかなか介入しづらいという状況がありまして、そこに問題点というのがないとなかなか提案をしにくいというところがあるので、例えば、ポリファーマシーの問題点ではなくて、問題のあるポリファーマシーみたいな形で少し具体例みたいなものを列挙して、こういう場合の、という今の高瀬先生の病状によって変わるですとか、入院のセッティングによって変わるといった具体例みたいなものを少し挙げると、もう少しわかりやすくなるのかなと思ったのです。

○秋下主査 お願いします。事務局。

○医薬安全対策課長 今、先生方から御意見をいただいた部分で、恐らくポリファーマシーの概念のポツが3つあるうちの4つ目に、例えばポリファーマシーの状態は病状、環境等で変化し得るものであることをわかりやすく明示することを加えるということだと思うのです。具体例の部分は下の「1 多剤服用の現状」の○の3つ目、「在宅復帰、施設入所」という例示もありますけれども、そのケアの移行の現場等での処方変化のイメージの典型例とか、ここでいかにポリファーマシーがつくられ、逆に解消されるかという事例を示すことが言われておりますので、こういったところで少し膨らませていただいてはどうかなと思いますけれどもいかがでしょう。

○秋下主査 ありがとうございます。どうでしょうか。

 私も、ここの概念のところに余り具体が出てくるのもどうかなと思いましたので、ここは今、事務局から提案いただいたような表現でどうでしょう。もう少し何か足りないこととか。

○溝神構成員 それで。

○秋下主査 よろしいですか。

○溝神構成員 はい。

 この「モデルケース」というところは、実際の症例みたいなものを挙げてということでよろしいでしょうか。

○秋下主査 これは、余り細部は書き込めないので、A薬、B薬、C薬、D薬とか1カ所からは、これは次の議論になりますけれども、3種類、4種類なのだが、何医療機関も行っているので十何種類にもなってしまっていますとか、施設に入るときにはそれがどんと一緒になって、そこでスリムになることもあるしという減ったり、増えたりするイメージをここで出せればということなのです。その中で、絵だけだと数だけなので、議論になっているようにどういう問題が起きているのかということを入れ込んでいく必要があるのだと思いますが、なるべくイラスト的なものを中心にここはできればと思っています。

 お願いします。

○仲井構成員 そしたら、生活習慣の変化というのはこれには該当しますでしょうか。

○秋下主査 生活習慣は、環境のうちには入らないのですか。

○仲井構成員 例えば、大食いするようになってしまったとか、逆にしなくなったということでもポリファーマシーに影響は出ないですか。

○秋下主査 病状はかなり変化することは確かですね。例えば、入院してなぜ血圧の薬が減らせるかというと、薬がちゃんと飲めるようになるということも一つですけれども、先生がおっしゃったような食事の問題というのも糖尿病などもかなり影響を受けます。

○仲井構成員 あとは、例えば睡眠のときにいろいろ環境を整えたりと、昼間歩くようにして、覚醒する時間を増やしたら夜寝られるようになったとか、それは生活習慣という言葉なのかなと思ったりはしたのです。そこはどうなのでしょうか。

○秋下主査 わかります。

○仲井構成員 それが合致するかどうかがちょっとわからないのです。

○秋下主査 そうですね、お願いします。

○溝神構成員 今の部分ですと、2の「○ 非薬物療法の重要性」というところに入ってくるのではないかなと思うのですけれども、生活指導等々を含めて、そういった部分に少し書き入れてはどうかなと思います。

○医薬安全対策課長 そうですね、その上の2の1つ目の○の●の3つ目「担当する高齢者毎に、病態と生活機能、生活環境、患者の意思・嗜好などから総合的に判断することが重要であることを記載する」となっておりますけれども、このあたりを中心に見ていただいてはいかがかなと思います。

○秋下主査 そうですね。細部はこちらに入れるとして、ここは概念のところをなるべくシンプルにとりあえずは言っておきたいと思いますが、生活習慣はとりあえずなしでよろしいでしょうか。

 清水先生、お願いします。

○清水構成員 ただいまの議論になるのですが、各論に入るところはとにかく下におろして、今のポツの3番目なのですけれども、「患者の病状、病態により処方は変化することから、何剤から多剤とするかには厳密な定義はない」と。その後に「一律の」云々という形にすると、そもそも患者の病状、病態の変化により処方が変化するので、何剤から多剤とするかには厳密な定義はないと切ってしまって、次の文章で最後まで持っていけば、その後の各論は全部病状と病態に入っていますから、そうすると、在宅であろうと、施設であろうと、通院であろうと割ときれいに入ってしまうかなと思います。

○秋下主査 ありがとうございます。さすが、すばらしい。

 そうすると、3番目のポツを先生がおっしゃるように2つのポツに分けましょうか。そこの前半のところに「病状、病態などにより、何剤から多剤とするかについて厳密な定義はない」ということで切って。

○医薬安全対策課長 病状、病態と先ほどの環境も入れた形で、「環境により変化するので、何剤から多剤併用とするかについて厳密な定義はない」で1回句点で切って、その後行送りをして、一律のという形につなげるということで、先ほど事務局から申し上げた4つ目のポツは今の部分に統合させていただきます。

○秋下主査 それでよろしいでしょうか。

 ほかにはよろしいですか。ありがとうございました。0が終わりました。「はじめに」というところは骨子の骨子でございますので、今御議論いただいて大変重要だったかと思います。

 「1 多剤服用の現状」と、「2 薬剤見直しの基本的な考え方及びフローチャート」について議論をお願いしたいと思います。

 まず、事務局から御説明をお願いします。

○課長補佐 「1 多剤服用の現状」につきましては、「○ 複数施設で処方されている薬剤を含めた服用薬の全体像」として、高齢者における処方剤数、受診医療機関数等の現状をイメージできるデータをこの部分に提示するとともに、「○ 入院時、退院時の処方変化のイメージ(典型例)」に加えて、「○ 在宅復帰、施設入所といったケア移行の場面での処方変化のイメージ(典型例)」を紹介することとしています。

 2ページ目、「薬剤見直しの基本的な考え方及びフローチャート」の部分では、薬剤見直しの基本的な考え方として、老年医学会の「薬物療法ガイドライン」にも記載があります基本的考え方を参考に、薬物動態から見た対処法も考慮することなどを盛り込むこととしています。

 さらに、2つ目の○の「非薬物療法の重要性」、3つ目の○として「専門医の立場からの考え方」も入れています。

 4つ目の○の「一般的な考え方のフロー」としては、日本老年医学会記載のフローチャートを引用する方向です。

 また、最後の○には、前回の議論でこの部分が必要と御意見をいただいていました「国民的理解の醸成」をいれています。この中では2つ目の●で、将来薬物療法を受けずに済むような非薬物療法等の予防的啓発の重要性についても記載することとしています。なお、この部分で引用しております老年医学会のガイドラインの基本的考え方及びフローチャートにつきましては、資料1の後ろに添付をしておりますのでそちらも御覧ください。さらにこの部分につきましては、介護老人保健施設などの薬剤費用が包括の施設に移った場合の減薬・変更をどのように理解して共有するか、国民の理解を得られるような形で盛り込むことは可能かといった御意見もいただいているところでございます。

 以上になります。

○秋下主査 ありがとうございます。

 薬剤費用の包括化ということですね。その影響については後半の4の「(4)多様な現場での薬剤選択にかかる考え方」でもまた議論をいただくこととしたいと思いますが、以上、この部分につきまして御意見、御質問等ございますでしょうか。

 「1 多剤服用の現状」から「2 薬剤見直しの基本的な考え方及びフローチャート」です。「○ 国民的理解の醸成」というところが最後についていまして、机上配布の見え消し版のところで事前にいただいた意見から、2番目の●の「将来薬物療法を受けずにすむよう」云々ということを今回入れさせていただいているということでございます。

 範囲が少し長いのですが、いかがでしょうか。

 先ほど、いろいろ議論のありました生活習慣云々のことは先ほど事務局の課長からお話もありました、2の最初の○の3番目の●のところに「担当する高齢者毎に、病態と生活機能、生活環境、患者の意思・嗜好などから総合的に判断することが重要であることを記載する」というところにも盛り込まれているということでございます。

 あとは、例えば最後の●です。「単に薬剤数のみならず、処方内容の見直しに重点を置くことを記載する」と。この点も重要ではないかと思います。

 お願いします。

○仲井構成員 ちょっと先のところになります。専門医の立場からのところでもよろしいですか。

○秋下主査 お願いします。

○仲井構成員 ここには、現在専門医ではありませんが、総合診療医は含まれているのでしょうか。

○秋下主査 総合診療も専門医をつくっていますので、私の老年病同様、それも専門医と考えています。

○仲井構成員 なるほど。

○秋下主査 そういう医師を除外するというわけではないと思いますが、ただ、ここの中心は何となく臓器別専門医みたいなイメージですね。イメージとしてはそういう、余りそこで専門医の規定を書くとまたいろいろ。

○仲井構成員 ありがとうございます。

○秋下主査 御指摘ありがとうございます。

○仲井構成員 あと、ここには例えば歯科医は入らないのでしょうか。

○秋下主査 先ほど書いておりましたので、それは入るのかなとは思いますが、それを歯科専門医、歯科医師。

○仲井構成員 医師、歯科医師を使うのですね。よくわかりませんが、どうすればいいのでしょうか。

○秋下主査 言葉があれですか。「専門医の立場からの考え方」。

 お願いします。

○医薬安全対策課長 事務局から提案ですけれども、●の2つ目の「他の専門医との連携および非専門領域への対応の困難さについて記載する」というところで、ここで「他の専門医・歯科医師」としていただくと全体の流れ的にはわかりやすいかなと思います。

○秋下主査 ありがとうございます。

 その上の○の「専門医」には、もう歯科医師も含んだ考え方ということでよろしいですね。主体としての歯科医師も含めということで、ほかによろしいでしょうか。

 桑田先生、お願いします。

○桑田構成員 非薬物療法のところでよろしいでしょうか。

ADLのこと、日常生活のケアのことを入れていただいて大変ありがたいと思っています。この「具体的なアプローチ方法を各種ガイドラインの引用により紹介する」ということなのですが、異論はないのですけれども、75歳以上という視点を大事にして活用すると考えてよろしいでしょうか。

○秋下主査 これは、いわゆる若年者のガイドラインではなくて、机上にとじられております高齢者のガイドラインのことです。ここには高齢者の高血圧診療ガイドラインとか、脂質異常症がありますし、あと、BPSDもそうですし、ここには多分入っていないのではなかったか、高齢者の糖尿病ガイドラインというのもつくられておりますので、その中から持ってくるということです。

○桑田構成員 ありがとうございます。

 やはり75歳以上の視点というのはとても大事と考えています。具体的なアプローチ方法を示していただけるのだったらば、75歳以上の高齢者に活用できるような内容だったら活用できると思ったものですので、ありがとうございます。

○秋下主査 あくまで高齢者向けのガイドラインをということです。ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 浜田先生、お願いします。

○浜田構成員 フローチャートについてですが、処方見直しの中心となるのは薬物療法ガイドラインのフローチャートということでいいかと思うのですけれども、先ほどお話のあった生活環境ですとか生理機能というところの確認から始まって、患者さんと合意を形成して、処方を決定するという一連のフローチャートもあってもいいかなという気がしています。

○秋下主査 ありがとうございます。

 難しい宿題をいただきました。でも、大変重要なことだとは思います。そうすると、これは「一般的な考え方のフロー」のところにもう一つ●をつけて今の点をもう一度、老年医学会のものはどちらかというと減薬ですね。あるいは新しく薬を使うかどうか、中止あるいは変更を考慮をする場合のフローチャートですね。非薬物療法も含めて考えていくようなフローチャートというのは確かに用意されておりませんので、一応それをつくることを念頭に置いてもう一つ●をつけますか。それとも、この●の中に「参考に紹介する」と書いてありますけれども、そこを少し膨らませますか。新しい●をつくるかどうかですね。

 事務局から。

○医薬安全対策課長 ありがとうございます。

 恐らく、今のフローチャートは薬物のところまでたどり着いたときにこのフローチャートに至るわけですけれども、そこの至る手前のところを浜田先生から御指摘をいただいていると思いますので、恐らくこのフローチャートの上部分を何かつくるようなイメージで、例えば、このフローチャートに加えて参考に紹介すると書いてございます。これに加えて、その患者の病態、生活機能、生活環境等の総合的な判断を踏まえたものを考慮する、というものを今の●のところに追記させていただいてはどうかなと思います。

○秋下主査 わかりました。そういうものをつくりましょうか。

 一番上の囲みの担当する患者ごとに、病態と生活機能という総合的な判断をこの中のフローチャートにするということですね。

 意図としては、それでよろしいでしょうか、浜田先生。

○浜田構成員 はい。

○秋下主査 ありがとうございます。その●をつくっていただくと。

 ほかはよろしいでしょうか。

 清水先生。

○清水構成員 ただいまの議論ですが、CGAみたいなものを考えるということでよろしいでしょうか。

○秋下主査 ありがとうございます。

CGAは、生活機能のところをぐっと引き伸ばしたのが老年医学会等で言っているComprehensive Geriatric Assessment、高齢者総合機能評価なのですが、本来の趣旨としては、病態とか生活環境とか患者の意思とか全部入ってきます。こういうものが本来のCGAですので最終的には、CGAという言葉も使ってもいいのかなというふうには思っています。ありがとうございます。

 高齢者総合機能評価などで総合的に判断することが重要であるということなのですが、そこに少しそういう言葉もちょっとつけておきましょうか。「CGAなどを用いて」とか。

○医薬安全対策課長 「CGAの観点を含め、総合的に判断等」のというふうに。

○秋下主査 ありがとうございます。

 仲井先生。

○仲井構成員 今の浜田先生のお話がすごくいいなと思いまして、何となくですけれども、非薬物的アプローチみたいなものを前面に出すのはどうかなと思ったりもしたのですが、薬物療法ガイドラインだけれども、最初に非薬物療法的なアプローチを重要視するという。

○秋下主査 これは先生、2つ目の○ではだめでしょうか。「○ 非薬物療法の重要性」というのはここの中にみんな入っている。

○仲井構成員 申しわけございません。今のを取り下げます。

○秋下主査 これでよろしいですか。

○仲井構成員 はい。

○秋下主査 ありがとうございました。この認識は皆さん同じなのです。

 大木先生、お願いします。

○大木構成員 ここの場面で、先ほどの生活のフローチャートの中のお話があったので、もし生活のフローチャートの参考になればと思いまして、机上配布の中の資料で実は「別紙」のところに暮らしという、いわゆる生活の状態を見逃す考え方を付けさせていただいたのですけれども、実はここには薬剤師の。

○秋下主査 机上配布資料1の4ページですね。

○大木構成員 そうです。4ページです。

 「体調チェック・フローチャート」という考え方を持っているのですけれども、実は、ここはあくまでも患者さんの生活を中心としたときに見る場面で、考え方としてはどの場面でも薬剤を中心に取り扱っているという部分もあると思うのですけれども、この視点は薬剤がもしかすると患者さんの生活を邪魔していないか、あるいは患者さんの状態を見逃していないかということの考え方を逆手にとった考え方です。

 5ページ目をおあけいただくと、そこの概念を実は先ほど冒頭に介護職という考えをここでは外すというお考えだったので、介護職のかかわりについては、ここでは多職種に含まれるという考えでずっと考えてきたのですけれども、いわゆる暮らしという部分で食事、排せつ、睡眠、運動、認知機能などという言葉をきちんと踏まえながら、暮らしそのものを見て、そこでいわゆる生活のチェックをし、もしかしたら食欲あるいは睡眠障害、あるいは味で、いろいろな歩行障害等が出てきたときに副作用中心に見て、それがもしかすると薬が原因となっているのではないかという考えを、チャート別にしたらどうかなという考え方を打ち出しております。

 これは、先ほど来の生活のフローチャートの中の考え方には非常に似ている部分といいますか、考え方が非常に近いので、基本概念はあくまでもこれは添付文書から引っ張った薬剤の副作用を中心としたフローチャートの考えなので、こういう生活に関してのフローチャートの中にこういう概念も入れていくのも一つの提案かなと思っております。

○秋下主査 ありがとうございます。貴重な御意見をいただきました。

 ちょうど先生から御提案いただいたものが今のお話のところで、うまく収束できるのではないかなと思いました。特に5ページの考え方などは患者の暮らしとか、私も全く共感できるものでございますので、そういう意味で言いますと先ほど介護職という話がありましたが、こういう情報を介護職の方からもらうということなのですね。介護職の方にこのガイドラインを使ってくださいということではないかもしれませんが、介護職の方からこういう患者の生活の状況などを聞き取って、それをうまくガイドラインの中で利用していくという考え方であれば。

○大木構成員 まさしくそのような考え方で、こういう情報をどこから得るかというと、一番多く得られるのは介護職あるいは日常の患者さん家族かもしれませんが、それを集約して、私どもの胃瘻のガイドラインの中に組み込むということでは、やはり生活の部分を非常に大切とした見方も必要ではないかと思っています。

○秋下主査 ありがとうございました。

 先生からいただいたこの考え方は、今御提案のあったフローチャートの中に盛り込ませていただくということでよろしいでしょうか。

○大木構成員 はい。

○秋下主査 溝神先生、どうぞ。

○溝神構成員 今の考え方、大変重要なことだと思いますし、私も実際に実践している考え方なのですけれども、それに関しては、薬剤起因性老年症候群のところと結構オーバーラップするのかなと思ったりもするのですけれども、つまり、食事、排せつ、睡眠、運動の変化を薬と連動させて考えるという考え方が、薬剤起因性老年症候群かと思うのですけれども、その辺はいかがでしょうか。

○秋下主査 両方には難しいので、もしフローチャートで入れるとしたらそこで入れて、先ほどの病態と生活機能の中にそういう症状のことを入れておいて、それをうまく後ろにつなげるということで。

 大木先生。

○大木構成員 私も同じような意見で、3番の「○ 薬剤起因性老年症候群と薬物有害事象」の部分で加える考えで出した意見でございます。ですから、こちらに加えたほうが見やすいのかなと思っていますけれども、ただ、どうなのでしょう。そこら辺は、前半の生活のフローチャートの中で加えるのであればそこで網羅できると思っています。

○秋下主査 お願いします。

○池端構成員 どちらでもと思うのですけれども、私はむしろ最初に介護職は直接ターゲットではないが、介護というのは非常に大きなターゲットであって、介護そのものは暮らしという意味では、最初のほうに入れたほうがいいのかなと私は思うのですが、一つの疾患として見てしまうと狭く捉えてしまうのがもったいない気がするのです。

○秋下主査 ありがとうございます。

 桑田先生、お願いします。

○桑田構成員 そうすると、「○ 非薬物療法の重要性」のところにも関連してくるので、それをもって、また3も見てもらうという形で伝えたほうがよろしいかと思いました。

○秋下主査 2は3を兼ねるみたいなイメージで、2のほうで、ということでいかがでしょうか。よろしいですか。

 ありがとうございます。

 そのほかいかがでしょう。よろしいですか。

 そろそろ次に行かせていただきましょう。もしまた戻る必要がありましたら戻ってください。

 2までは以上で、次は「3 多剤服用時に注意する有害事象と診断、処方見直しのきっかけ」について御議論いただきたいと思います。

 事務局より御説明をお願いします。

○課長補佐 資料3ページを御覧ください。ここでは薬剤起因性老年症候群の各症状について、表を用いて紹介し、薬物有害事象が出たときの対応策等について記載することとしております。

 この部分につきましては、用語の表現の仕方について看護師等にもわかりやすいものにしてほしいという御意見をいただいているところでございます。

 以上でございます。

○秋下主査 ありがとうございました。

 この部分につきまして、御意見いただけますでしょうか。

 ここに挙げてある表は私の本が出ています。これの中身はもう少し吟味する必要があるかなと思いますが、こんな感じのイメージということです。上のほうに四角の中に囲んでございまして、こういったような症状、代表的な有害事象が書かれているということでございますが、いかがでしょうか。

 大木先生、お願いします。

○大木構成員 先ほど来お話し申し上げた言葉のわかりやすさという部分では、まさしく高齢者のポリファーマシーの言葉を少し変えた部分が食事、排せつ、睡眠、運動、認知機能という言葉の考え方の一つの5領域での出し方なのです。ですから、そこら辺のことがこれからまた進むに当たっては、幅広くするにはこのような少しわかりやすい言葉というのですか、誰が見てもわかるような言葉も一つ参考になるのかなと思っています。

○秋下主査 ありがとうございます。大変重要な意見です。介護職の方にこういう症状がありますかというのを見ていただくのには、そういうものは本当に重要かもしれないですね。右側の薬のほうは薬のことがわかっている人間が見るということにつながるのかもしれません。

 ほかに御意見、ございますでしょうか。

 表の左側の「症候」のところをもうちょっとわかりやすい言葉にするということですね。そのほかございませんでしょうか。よろしいですか。

 とりあえず先に進ませていただいて、また後でお気づきの点、ひっかかっている点がありましたら戻って御意見をください。

 「4 多剤服用の対策の留意事項」について、事務局より御説明お願いします。

○課長補佐 資料3ページ目、下のほうになります。

 まず、(1)につきましては先生方に事前にいただいた御意見を反映し、減薬・変更する際の具体的な留意点を記載することとしております。

 4ページ目に入りまして、「(2)高齢者への薬物投与の留意点」ということで、主に薬学的な観点からの留意点として、腎機能評価や薬物相互作用に関する内容を盛り込んでいます。この部分につきましては、プロバイオティクスの活用を盛り込んではどうかといった御意見もいただいているところでございます。

 「(3)高齢者で汎用される薬剤の使用と併用の基本的な留意点」としまして、親検討会の中間取りまとめで挙げられた疾患領域のほか、疾患横断的に使用する薬剤ごとに薬剤選択や併用注意等の留意点を記載することとしております。特に認知症関連としては、6ページ目の下のほうに「BPSD治療薬(アルツハイマー治療薬を含む)」についてもここに含めることとしております。

 最後に7ページ目ですが、「(4)多様な現場での薬剤選択にかかる考え方」ということで、現場ごとの薬剤選択における考え方を挙げています。先ほど先生方からも御意見がありましたが、それぞれの現場の薬剤選択の考え方を記載することとしています。この部分につきましては、退院後、診療所においての継続管理を見据えた退院時の処方見直しの必要性ということで、御意見を踏まえて追記しています。

 また、先ほど御意見がありました老人保健施設での薬剤の包括払いによる剤数などの投薬の影響などを反映した議論が必要かどうかについても、ここで御意見をいただければと思います。特に(4)の部分は現場ごとの考え方でございますので、今年度包括ガイドラインでは概略の部分を記載しまして、次年度にもう少し掘り下げてガイドラインとして内容を詳細にしたものを現場ごと、個別に作成していく展開というものを現状で想定しているところでございます。

 以上です。

○秋下主査 ありがとうございました。

 この部分につきまして、御意見、御質問ございますでしょうか。

 お願いします。池端先生。

○池端構成員 まず、4番の(1)のことなのです。私が意見させていただいて、入れていただいたことかなと思うのですけれども、よくよく見ると、2ページの「2 薬剤見直しの基本的な考え方及びフローチャート」の最初のところとかなりかぶった部分があるのかなと思ったので、少しここを整理したほうがいいのかなと。自分が言っておきながら大変申しわけないのですけれども、4の最初にはどういう考え方でいくかとか、具体的なことがここにあると見やすいと思って入れさせてもらったのですが、2のところにもそういう流れのフローチャートを入れることになっていますので、その辺を少し整理していただいたほうがいいかと思います。

○秋下主査 ありがとうございます。

 ただ、フローチャートでは、多分どの薬かみたいな話は出てこないのかなとは思うのです。2の最初の○のところの見直しのクライテリアとしては云々とか、処方の薬剤の優先順位などを参考にするということですね。そういうものがあります。

○医薬安全対策課長 恐らく、フローチャートの部分はこういった判断の流れが書いてある部分ですので、その流れの中のポイントポイントでどういうところを留意するかというのはフローチャートにはそこまで細かく書き込めないので、やはりここで書いていただくことでよろしいような気はいたします。

○池端構成員 ありがとうございます。私もそれで了解しました。

○秋下主査 重複は多少生じるかもしれませんが、ここにあっていいのかなと思います。

○池端構成員 自分で言っておきながら自分で否定しておかしいのですけれども、ありがとうございました。

○秋下主査 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 お願いします。大野先生。

○大野構成員 4ページ目の(2)の高齢者薬物投与の留意点の最初の○の「加齢に伴う薬物動態と薬力学の変化」で、少しだけ修正案なのですけれども、小さいポツで「項目ごとに具体的な薬剤例をあげる」とございますが、これは吸収、分布、代謝、排せつとか、それぞれとか挙げていくと結構なボリュームになってしまいまして、どれが特に重要かというのがわかりにくくなってしまいますので、「重要な項目については具体的な薬剤例をあげる」と修正させていただいたほうがわかりやすいのではないかと思いました。

○秋下主査 ありがとうございます。

 ここは、大野先生に骨子案をつくっていただいているということもありますので、今の点はよろしいでしょうか。「重要な項目については具体的な薬剤例を挙げる」と。

 ほかにいかがでしょうか。

○大野構成員 あと、続きなのですけれども、その下のほうの最後の○の「薬剤の特性に合わせた開始用量や投与量調整方法」の2つ目の●の「少量から様子をみながら漸増するか、抗菌薬のように漸増せずに必要量を最初から投与するか」というものと、その下の「抗菌薬など急性疾患時の考え方について記載する」。これは抗菌薬のことについて内容がかぶってしまうので、3つ目の●はタイトルとしてはとってしまって、2つ目の●の中で説明させていただくということで修正させていただいてもよろしいでしょうか。

○秋下主査 わかりました。確かに重複はあるかなと思います。

○大野構成員 もう一点なのですけれども、飛んで6ページ目の「◇ 消炎鎮痛剤 NSAID」のところですが、同種同効薬の後の括弧の中ですけれども、「(NSAIDs同士、NSAIDsとアセトアミノフェン)の併用を避ける」というところですが、基本的にはこうだと思うのですけれども、中にはどうしても併用する場合ですとか、あるいは剤型を使い分けたりして処方上は両方あるということもあり得ますので、タイトルとしてはこの括弧はとっていただいたほうが誤解はないかなと思いました。

 以上になります。

○秋下主査 ありがとうございました。

 同種同効薬の括弧の(NSAIDs同士、NSAIDsとアセトアミノフェン)というところはとってしまう。ここでは「同種同効薬の併用を避ける」という少し抽象化した表現にしておくということですね。

 今の修正については、先生方から何か御意見ありますでしょうか。よろしいでしょうか。私もいただいた御意見のとおりでいいかと思います。

○医薬安全対策課長 NSAIDのところは、いろいろなレセプトの分析のデータとかも親検討会のほうで紹介させていただいていますけれども、NSAID同士とか、このあたりが一番重複等で最頻出の部分でございますので、この辺は我々の筆が余って書き過ぎた部分はあるのかもしれませんけれども、きちんと重要な使い分けというものを書いていただけるのであればよろしいのではないかなと思います。

○大野構成員 申しわけございません。そこまで考えて。

○秋下主査 同じようなことを言うと、「○ 消化性潰瘍治療薬」というのもPPIH2ブロッカーと何とかというのはそれぞれ別のところから出ているなんてよくあるのですが「同種同効薬同士の重複処方」と書いてありますので、ここも同じ表現にしていただきましょうか。それでよろしいですか。

 ありがとうございます。そのようなことで。

 そのほかにいかがでしょう。

 仲井先生、お願いします。

○仲井構成員 (3)のずっと後ですけれども、6ページの下から◇の3つ目の「緩下薬」のところです。プロバイオティクスは一応エビデンスはそんなに強くないのですが、例えば食事で十分とり得ないような方に使ってみるのはいかがかなというところは思ってみたりしているのですけれども、便秘、下痢にも若干いいようですので、その辺のところはいかがでしょうか。

○秋下主査 ありがとうございます。

 これは事前の意見としてもいただいた点なのですが、そこに関してエビデンスがないので、本ガイドラインのときにそういう内容が少し表現としては出てくる可能性があると思いますが、今、ここで項目として挙げておくのは目立ち過ぎてどうかなと思うのですがどうでしょう。

○医薬安全対策課長 事務局でございます。

 この部分で先生から御意見をいただいておきながら、反映させていただいていない部分でございまして、その理由はどちらかというとここは使用を制限するほうの記載になっていまして、そういう意味で、どちらかという積極的にそういうものも考慮したほうがいいというところは、このところにはなかなかそぐいにくいかなということで削らせていただいております。

 一方で、先ほどプロバイオティクスの話が出てきていた。

○秋下主査 先ほど、説明いただいたところですね。

○医薬安全対策課長 どこでしたか、私もすぐ。

○秋下主査 ここに関してだと思います。このコメントとして。

○医薬安全対策課長 コメントのほうですね。

 例えば、先ほどの非薬物療法も含めて、2の薬剤見直しの基本的な考え方というところにそういった要素を入れていただくほうが少しそぐう内容になるのかなと思いまして、そのあたりを御議論いただければと思います。

○秋下主査 ありがとうございます。

○大野構成員 プロバイオティクスの件なのですけれども、仲井先生の御指摘のとおり最近評価も高まってきて、慢性便秘症の診断ガイドラインなどでも記載されたということがあるのですけれども、まだ浸透圧下剤などに比べるとエビデンスとか推奨度は高くないということと、まだどの種類で、どれぐらいの期間に投与すればいいかというその辺のエビデンスの集積がまだ求められるとも書いていまして、あとは効能効果が便秘にないのです。そういった問題もまだ残っているので、厚労省のガイドラインで余り強調すると難しいところがあるのかなというふうには感じております。

○秋下主査 それは、確かに大きな問題になるかもしれないですね。ありがとうございました。

 今、課長から話がありましたけれども、その意味では見直しのところにとりあえず置いておきましょうか。

 仲井先生、よろしいですか。

○仲井構成員 はい。ありがとうございます。

○秋下主査 ありがとうございました。

 いただいた御意見として、机上配布の資料に「ミヤBMやラックB等のプロバイオティクスの適応を踏まえた活用方法を盛り込んではいかがでしょうか」というので、こちらでは残させていただいていますので、またこれも見ながら実際のガイドラインづくりが行われると思いますので、これで御了解いただければありがたいかと思います。

 ほかにいかがでしょう。

 高瀬先生。

○高瀬構成員 同じく下痢とか便秘のところの話なのですけれども、高マグネシウム血症に気をつけましょうという話が書いてありますが、私も余りこちらは専門ではないのでむしろ先生方にお聞きしたいのは、センナとかその手の類いのお薬で大腸黒皮症とかがん化するみたいな話も時々聞いて、高齢者で使える薬、特に精神科領域などで便秘を起こす薬は大変多いように思いますけれども、そうすると、割と使える薬というのはそんなにいっぱいはないのかなと拙い勉強で思っています。むしろ推奨するという表現のほうがいいのでしょうか。今の議論とまた別の意味でかき回してしまうことになってしまうかもしれない。

○秋下主査 余り使えるお薬は多分ないと思います。今アミティーザというものが出てきていますけれども、値段のこととかいろいろありますし、まだ安全性についてどこまで担保されているのかというのもわからない状況です。

○高瀬構成員 なので、一般的に例えば刺激性の。

○秋下主査 緩下剤、あと便を柔らかくするということで酸化マグネシウム。大体この辺がどんどん使われて、それも非常に多く使われていて、出ない割にはがんがん刺激してお腹が痛くなるだけとか、かなり量を多く使われて、この高マグネシウム血症も割と症状としてはわかりにくいことが多くて、測ってみてこうなっているということがあるので、注意喚起という意味では、ここはこんな感じでよろしいのではないかなと思うのです。

○高瀬構成員 それからもう一つ、認知症のことを取り上げていただいて、BPSDのところと抗コリン薬というのは多分認知症のことを想定されているのだと思うのですけれども、認知症で特にこのガイドライン自体が入院のリスクを適正にコントロールするという裏の目的もあるのだろうと勝手に思っています。そういう意味で、特に認知症の患者さんで、在宅医療が継続できない大きな理由というのは骨折、脳卒中、肺炎ということになっているかと思うので、そういうところも含めてうまく最適化し、予防するという視点でもガイドラインの中で盛り込んでいただくといいなと勝手には思ったのです。この話の流れの中では違うのかもしれないのですけれども、いかがでしょうか。

○秋下主査 ありがとうございます。

 それは、大切な視点ではあろうかと思いますが、ここにどう書くかというところで、恐らくこの辺のお薬のことというのは次のステップのガイドラインでまた取り上げられてくると思いますので、むしろそちらのほうにそういう視点は入ってくるかと思います。先ほどの薬剤起因性老年症候群の表などがありましたけれども、例えばふらつき・転倒というところにこの辺の薬は絡んでいて、その結果としての骨折みたいなものがありますので、その前段階のところで見つけていただきたいという視点では、先ほどのところとこれを多分つなげていただければいいのかなと思うのですが、水上先生、いかがでしょうか。

○水上構成員 その方向でよいと思います。

○秋下主査 いいですか。高瀬先生。

○高瀬構成員 今後に期待してというところで。

○秋下主査 清水先生、お願いします。

○清水構成員 今まで非常に厳密に議論しながら薬の面とかを言っているのですが、私の診療所に通院される患者さんを見ていますと、実は我々が処方するお薬以外でいろいろなサプリメントを飲んでいらして、それ自体がもしかすると影響しているというのはかなりあります。今テレビでもPRしておりまして、少しお金に余裕のある方は「いつも5,000円だけれども、2,980円なら今回はいいよ」とすぐに買い込んで、処方薬を飲まなくても、そちらを飲んでいることもあります。 できれば患者さんの背景の最後のところ、「7 その他」でもいいのですが、医薬品以外に常用しているサプリメントには、いろいろと副作用を起こすものも入っています。その辺をどこかに是非入れていただいて、我々の処方するお薬よりもテレビで宣伝するほうが良く効くイメージもあるようですが、実はそちらが副作用を起こしている場合もあり、そちらを削る方を優先すれば、お金もかからず良い結果になります。どこかでこの要素をぜひ入れていただきたいなと思います。

○秋下主査 ありがとうございます。

 それはどこかに入れたいですね。どこに入れればよろしいでしょうか。ここよりももうちょっと前のほうですか。

○清水構成員 患者さんの背景のところですね。服薬のときに医療機関で処方以外のサプリメント等についてのチェックというのですか、それについての情報収集とか、その辺をぜひ入れていただければ、「サプリメント」という言葉をとにかくどこかで頭に入れていただければいろいろ処方薬との関係で、いろいろセイヨウオトギリソウの問題とかが前から出ていますので、ノコギリヤシとかあの辺を含めてかなりいろいろな問題がそもそもあります。ですから、その辺がクリアできたらもしかすると多剤にならない必要もあるかもしれませんし、それが副作用で、それに対して薬が出ているかもしれませんし、その辺を一回どこかで入れていただきたいなと思います。

○秋下主査 ありがとうございます。それはぜひ入れたいと思います。

 事務局からどこに入れたら、どういう表現にしたら、何かありますか。

○医薬安全対策課長 御意見ありがとうございます。

 恐らく何ポイントかあると思っていまして、例えば最初に2ページの「2 薬剤見直しの基本的な考え方及びフローチャート」のところで、その担当する高齢者ごとに嗜好から総合的に判断するというのは、先ほどのCGAのところにも絡んできますけれども、そこで1つ目のチェックポイントとして、考慮する要素に明記しておくかどうかというところがあるのかなという部分。

 もう一つは、例えば今御指摘をいただいています4番シリーズの(3)でずっと催眠鎮静薬、高血圧からずっと来ていて、今BPSD、抗コリンと出ますけれども、この最後に何か包括的にそういったサプリをお使いいただいているときの注意事項みたいなものを書かせていただくか、そういう感じかなというふうには思いますけれども、余りサプリについて個々個別にこれはマッチングとしてどうかというのは、今のエビデンスだとなかなか書きにくい部分だと思います。

○秋下主査 いいも悪いも書きにくいということがあるのかなとは思います。

 どうぞ。

○清水構成員 一つよろしいですか。

 ドクターがその面にも注意を払うということで、実は東京都医師会もサプリメントで有害事象が出てきておりまして、それは厚労省医薬・生活衛生局等に報告もしていますし、それを知らずにやっている例もあるので、ぜひ項目としてドクターに、「実は何か飲んでいませんか」と一言言っていただくと大分違うのかと思って発言しております。

○秋下主査 ありがとうございます。

○水上構成員 サプリの話が出てきているので、漢方薬はいかがですか。

○秋下主査 特にこの中で漢方薬を悪者にはしてはいないです。

○水上構成員 例えば、低K血症に関しての認識とかどうでしょうか。

○秋下主査 それを入れるかどうかという話ですね。

○水上構成員 有害事象に対する注意喚起であれば。

○秋下主査 漢方の場合は、必ずしも処方だけではなくて、買われて飲まれるケースもあるので、それを「◇ 抗コリン薬」の後ろに入れますか。そうすると漢方は入れてもいいかもしれませんね。

 溝神先生。

○溝神構成員 そうすると、OTCとかいろいろということも議論として出てきてしまうのかなと今思ったのですけれども、患者さんが個人で買われている医薬品等を含めて、健康食品などの確認をするという形で、まとめる形のほうがいいかなと思うのです。

○秋下主査 先ほどの「2 薬剤見直しの基本的な考え方及びフローチャート」の最初の一般原則のところにそれを入れるということでよろしいでしょうか。

 漢方についてはどうしましょう。

 大野先生、いかがですか。

○大野構成員 御指摘のあったカンゾウとかに入っているもの、偽アルドステロン症というのは気をつけなければいけない一つの大事な点だと思いました。あと、サプリメントというのは定義がまた難しいのですけれども、「いわゆる健康食品」という表現で漢方も含めて、特段高齢者で注意したほうがいいその他の薬剤を「◇ 抗コリン薬」の後ぐらいに持ってきてもいいのかなとは今感じているところではあるのです。

○秋下主査 ありがとうございます。

 相互作用などの一般的な注意は先ほどの4ページのところなのですね。こういうところに何かそういうサプリメントとか食品とかも、影響するということをポツとして入れておくというのもあるかなと思ったのですがどうでしょうか。4ページの下から3分の1ぐらいのところの囲みの中ですけれども、これは一般論だけ書いてあるのです。

 相互作用の問題だけではないですね。単独でも問題を起こしますし、それが剤数を増やしてアドヒアランスを低下させるという問題もあるということで言いますと、さまざまなところにかかわってくる問題ではあるのでやはり2のところに入れることと、それから代表的なものとして、抗コリン薬の後ろにまとめて何々などという感じでしましょうか。「漢方など」とかそんな形でどうしましょうね。

○大野構成員 多分、「いわゆる健康食品」という中にサプリメントも。

○秋下主査 入るのか。

○大野構成員 カテゴリー的に入ってくると。

○秋下主査 「漢方、健康食品など」で、ちょっと一般的な注意だけ書いていただくという形になると思いますけれどもどうでしょう。違和感はないですか。内容はありますものね。書けるなと思います。

○医薬安全対策課長 漢方は本当に薬理作用があるので、特に先ほどおっしゃったカンゾウとかブシを使ったものとかはちょっと危ないですから、その書き方でも濃淡があるのかなという感じはします。

○秋下主査 漢方は漢方で別立てにしましょうか。

○池端構成員 処方薬と処方薬以外のものというとわかるのではないですか。きちんと処方した漢方だったらこれはきちんと医師の指示のもとに行っているので、今漢方でも自分で勝手にいろいろ買っている人が一番問題多いのかなと思うので、処方薬以外の服用物という。

○大野構成員 生薬も薬価がついた医薬品もあります。

○医薬安全対策課長 漢方は医療用、OTCと両方ありますので、だからむしろ先生方が処方していないほうで来るほうの問題ということであれば、先ほどおっしゃられたOTCとか健康食品全般の中で漢方を書かれたほうが、より現場での注意喚起性は高まるかと思います。なので、先ほどおっしゃられたようにOTCを中心とした漢方というコンテクストで全般注意を書かれるということでよろしいのではないかと思います。

○秋下主査 そうしましょうか。

 そのような形で「◇ 抗コリン薬」の後ろにくっつけると。それでよろしいでしょうか。ありがとうございます。そのほかに大丈夫でしょうか。

 永井先生。

○永井副主査  「(2)高齢者への薬物投与の留意点」のところの5個目「○ 薬剤の特性に合わせた開始用量や投与量調整方法」の中で、特に最近ですと、用量調節等についてはモデルを活用して評価することについても、理論とか技術的なこともかなり成熟していて、定量的な情報もうまく活用して用量調節ができるような、そういう方向に行くべき、常々そういうことは思っていました。御賛同いただけるのであれば、例えば2ポツ目のところの標準的な考え方の後に、標準的な考え方を定量的な情報の活用の意義も含めて記載する等、もう少し定量的な情報活用という趣旨を入れていただけたらいいのではないかと考えました。

○秋下主査 済みません、どこに入れるかよくわからなかったのですが、4ページのどこになりますでしょうか。

○永井副主査 4ページの「(2)高齢者への薬物投与の留意点」の○の5つ目です。薬剤の特性に合わせた開始用量や投与量、調節方法の2ポツ目。「少量から様子をみながら」の最後のところに「標準的な考え方を記載する」とあるのですが、そこに標準的な考え方を定量的な情報の活用の意義も含めて記載するということを総論として入れていただけたらと考えました。

○秋下主査 わかりました。

 具体的におっしゃったように、2分の1から開始するとか、4分の1から開始するとか、添付文書にあるものというのは非常に少ないのですね。「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン」では、2分の1ないしは3分の1ぐらいから開始してみたいなことを書いているのですが余り根拠もありません。大野先生、お願いします。

○大野構成員 永井先生の御指摘のとおりかと思いまして、1つは○の3つ目の腎排せつ型の場合の腎機能から見た投与量というのは、Giusti-Hayton法というのがそうなのですけれども、腎排せつがどれぐらいあって、換算腎機能がこれぐらいだから理論的にはこれぐらいの投与量が妥当だと。その辺をもう少し解説したいのと、そういったことを踏まえて永井先生の御指摘のとおり、1回の調節化投与量、間隔調整化というのは、御指摘のとおり定量的な情報も含めて考え方を記載するようにできればと思います。

○秋下主査 わかりました。そうしますとここのところに文言としては、「標準的な考え方」というところに。

○大野構成員 定量的な情報の活用の意義も含めて記載する。

○秋下主査 そのように、それでよろしいでしょうか。

 仲井先生。

○仲井構成員 7ページ目の「(4)多様な現場での薬剤選択にかかる考え方」というところで私が意見したのは、老健に行くと包括ですので変更や減量ということが起こる可能性が非常に高い場だと思うのですけれども、そういうところに病棟から出ていく、そちらに入っていく場合などに退院支援を行うときに薬剤師が結構そこの処方を提案する上で、考慮すべき点が多々あると思うので、そこをどういうふうにしたらいいかというところなのですが、いかがでしょうか。

○秋下主査 ありがとうございます。

 先生、おっしゃっているのは薬剤師のかかわりというよりも老健の問題ということでしょうか。

○仲井構成員 例えば、そのままかかりつけの先生に行く場合には、そんなに薬を変更する必要はないかなと思うのですけれども、その病棟の中である程度落ちついた処方が、老健に行くと高い薬を使っていたりすると変更になったりとか、いろいろなことが起こります。その辺についてどう考えるかというところなのですが、行ってから変えてしまったほうが楽なのかもしれませんけれども、いつもそこは悩むところでございます。

○秋下主査 多分それは地域包括ケア病棟でも、慢性期でも同じではないですか。なので、急性期医療で次にどういうところに行くかを考えてということでこういうふうに分けているつもりなのですが、「様態が安定してきた段階で急性期の薬剤の見直しを検討する等」ですけれども、次が「移行先における継続的な管理を見据えた退院時の処分見直しの必要性」がまさにおっしゃっている点ではないかなと思うのです。

○仲井構成員 そういう解釈で。

○秋下主査 そういう解釈でよろしいでしょうか。

○仲井構成員 ありがとうございます。

○秋下主査 清水先生、お願いします。

○清水構成員 多分、2つ目の●は前回私がデータをお出ししたので載せていただいたと思うのですが、やはり病院から通院なさる方ですね。これはかなりお薬の量が多いのです。病名が4つ以上、お薬が8剤以上というのが大体平均なので、そうすると退院するときに主治医の先生から、これはちゃんと飲みなさいよと言われると10剤あったとして、減らしたい薬があっても減らせない。そうすると、前の主治医、専門医の先生を少し信用しないような対応になりますので、逆にこちらが信用されなくて「前のものを出してよ」と言われることも多いのですけれども、そうだとすれば退院時の処方を見直すというのはものすごく大事な項目なのです。

 病院に入院していたときの主治医はそれぞれ臓器別だとすれば4人ぐらいいらっしゃるかもしれませんけれども、それを最終的に退院時処方で調整をしていただかないと、逆紹介で引き受ける我々外来の医師はそのまま処方をせざるを得ないのです。

 そういうことは、処方薬数が多いということで、処方箋料は68点から40点に下がってしまうのです。つまり、大変な患者さんを引き受けて、頭も使って何とかそのお薬をそろえて出して、処方の点数が下がってしまうという非常に大変な状況があります。

糖尿病であればそれで3剤ぐらい出ますし、高血圧も2種類出ます。それに関節の病気があったり、眼科の病気があったり、いろいろ重なって入院中に病気が見つかりますので、それに対して一つ一つお薬がついてきて、その処方を引き受けてくれというとなかなか難しいところがあります。ですから、そういう意味で退院のカンファレンスも中に、お薬をどういうふうにするかということも一応入れていただきたいと。

たしか、そういう議論はここでもあったと思うのです。そうすると老健であろうと、慢性期であろうと、やはり引き受ける患者さんとしては身軽になっているということなので、ぜひ退院調整の中に服薬に対する再評価を入れていただきたいと思います。

○秋下主査 ありがとうございます。ごもっともな意見です。

 先生、この表現を変える必要はありますでしょうか。

○清水構成員 全くありません。この「移行先」という言葉がすばらしいのです。保健も医療も福祉も全部入ってしまうので、皆さんこれを見て、自分のところとここに入れればいいわけですから、この1行というのはものすごくよくできていると思います。

○秋下主査 ありがとうございました。

 趣旨としては、全く今の清水先生がおっしゃったことを踏まえたガイドライン作成に当たりたいと思います。ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 ここは大分意見も出ましたけれども、以上でよろしいでしょうか。

 では、続きまして最後のパートです。「5 服薬支援」から「6 多職種による情報の連携」、そして「7 その他」までまとめて議論したいと思います。

 「5 服薬支援」から全部続けてお願いします。

○課長補佐 7ページ「5 服薬支援」からになります。

 服薬支援の項目では、患者さんの服薬をどう支援していくかというところになります。

 (1)では、「患者の服薬を管理する能力の把握」、

 (2)では、「処方の工夫と服薬支援策」として、服薬アドヒアランスが低下する患者・介護者の要因及びそれを把握する方法、服用管理が低下している場合の対応策について記載することとしています。

 8ページ目の「6 多職種による情報の連携」につきましては、医師同士、医師薬剤師連携等多職種の連携の原則論を記載することとしております。一元的な情報の集約、チームにおける処方見直しの検討、患者のフォローアップ等については御意見いただいたところで、さらに御意見いただいたところでもありますチームにおける患者視点の反映の仕方についても、この部分で盛り込む方向で記載をしております。このあたりは先ほど御意見いただきました医療機関の中だけではなくて、医療機関同士というか施設を超えた部分での連携についてもまた御意見いただければと思います。

 最後です。「7 その他」としまして、老年医学会のガイドラインを参考に「薬効群別・注意薬剤一覧」といった一覧表を入れることを予定しております。

 以上でございます。

○秋下主査 ありがとうございました。

 この部分をまとめて御議論させていただければと思いますが、いかがでしょうか。

 特に6のところ、ここで囲みの中を見ていただければとわかるかと思いますが、医師間の連携というのは多分病院内だけの話ではなくて、医療機関をまたぐ話だと思いますし、医薬連携というのも多分その医療機関を飛び出して、薬局との連携などということも意味しているのだと思いますので、もしかしたら「6 多職種による情報の連携」というところはもう少し言葉があったほうがいいのかもしれないですね。ちょっとそれを考えていただくとして、そういうようなニュアンスにこの見出しを変えていただいたほうがいいのかもしれない。囲みの中はそういうふうになっているかなと思います。

 そのほかに御意見いかがでしょう。

 桑田先生、お願いします。

○桑田構成員 医師間、医薬間はもちろんなのですけれども、観察、薬物療法の効果を見るということがとても大事なのかなと思うので、ぜひ「看護」を入れていただきたいです。医療機関において「看護」という文字を入れていただけたほうが、看護職がその意識で観察をする。高齢者は大変大変ではなく、薬物療法の効果をきちんと見て、情報を医師、薬剤師に情報を提供することもとても大きな役割だと思います。そのことを意識することが大事かと考えています。

○秋下主査 ありがとうございます。

 そうしますと、最初の医師間のところに看護師。

 どうぞ。

○清水構成員 「医師間・医薬・看護等の連携」と連携を3つの通念のごとく、医師があって、医薬があって、私も訪問看護ステーションで非常に助かっています。そこで処方を変えているものもありますので、看護師さんというのは在宅での各段との連携はぜひ入れていただきたいと思います。

○秋下主査 ありがとうございます。

 池端先生。

○池端構成員 またで申しわけないですけれども、もちろんそれは当然なのですが、ここは医療と介護の連携をどこかに入れていただきたいなと思うので、介護職からの情報というのは一番身近で、ちょっとした情報があるので、情報としての連携となれば医介連携は入れたいなと思うのです。

○秋下主査 ありがとうございます。

 お願いします。仲井先生。

○仲井構成員 ありがとうございます。

 「多職種による情報の連携」と書いてありますが、連携するのは情報だけでいいのかというところもありまして、自分がイメージするのは院内の多職種協働、地域内の多職種協働、そして、そこをつなぎ、連携する機能。それはちょっと場を分けて考えたほうがいいかなと思いました。

多職種といっても全部が一緒に入っているので、院内でどう連携するのか、退院した後、在宅あるいは施設も含めてですけれども、地域内の多職種協働でどう連携するのか。そして、その連携の場2つをどうつなぐのかという3つが大事かなと思っております。

○秋下主査 ありがとうございました。

 そうすると、これは「情報」をとってしまって「多職種協働」ですか。

 どうぞ。

○高瀬構成員 多職種というところで、清水先生ともお話ししていたのですけれども、多職種の定義を最初にきちんとしておくということと、今、仲井先生が言われたように病院内の限られたエリアの中での連携と地域をまたぐ連携ということ。恐らく地域包括ケアの仕上げの時期なのだと思うのですけれども、それがもうちょっと明確にわかるようになると、よりわかりやすいのではないかなと思いました。

○秋下主査 そうしますと、今そこに●がありますけれども、その下の●に医療機関内、医療機関同士あるいは介護施設も含め、施設間の連携もあるし、地域内での連携みたいなそういういろいろな規模感があるということですね。そういうことを●で一つ入れましょうか。

どうでしょうか、事務局。

○医薬安全対策課長 ありがとうございます。

 恐らく、6の表題が余りよくなくて、情報を連携するというのは何だろうと。これはよくないですね。おっしゃるように協働にするのですけれども、恐らく「多職種・医療機関及び地域を超えた協働」という表題にここは改めていただいたほうがいいかなという感じがしております。

○秋下主査 そうすると、そこを見ただけでわかります。ありがとうございます。

○医薬安全対策課長 そうしますと、先生、今いただいたようなもう一個●を増やさなくても説明できるかと思います。

○秋下主査 その点はよろしいでしょうか。割ときれいにまとまりました。

 ほかいかがでしょうか。お願いします。

○大木構成員 机上配布資料の中でも御意見がある「(2)処方の工夫と服薬支援」の中で、一つ経済的なところを加味したジェネリック医薬品という言葉を使われて御意見を頂戴していますけれども、この辺は「(2)処方の工夫と服薬支援」の中で、ジェネリック医薬品という部分を私はうたったほうがいいのかなとは思っておりますけれども、経済的なところがずっと今までも出てきてはいないので、その辺は違和感もゼロではないですけれどもどうでしょうか。入れるとすればここかなと思っているのです。

○秋下主査 ありがとうございます。

 ジェネリックという言葉をちょっと使いにくいのかなとは思うのです。コストみたいなものを考えるという視点、それぐらいの表現ぐらいにしておいたほうがいいのかもしれませんが、どうですか、事務局。

○医薬安全対策課長 ちょっと使いにくいかなという感じがいたします。

○秋下主査 ジェネリックという言葉ですね。でも、服薬管理能力が低下している場合等の対応は別に薬剤数を少なくするなどの簡素化、ここにコストということを入れるのはちょっと不自然かな。

 コストの話は、浜田先生、どうですか。

○浜田構成員 今回の検討会では、そこまでは考慮しなくてもいいのかなと思っています。

○秋下主査 そういえば、第1回目の検討会のときにコストの話は、ここでは安全性の話だからというのが出たことを思いました。

 これはよろしいですか。

○高瀬構成員 先ほどお話ししたいなと思ったのが、ここでもまさしくなのですけれども、具体例として私たちが一番困るのは、糖尿病で認知症の患者さんに1日7回服用しろとかインスリンを打てと言われて在宅にぼんと返されて誰がそれを管理するのかと。こういうものに気をつけましょうみたいな具体例があるといいと思います。精神科の患者さんでも結構いろいろな薬がてんこ盛りで返ってきて、水上先生がいつも横にいてくださればいいのですけれどもそういかないので、退院時の処方調整は本当に重点的にやっていただかないと困るというところを強調していただくと、町場の医者はすごく助かるなという気がします。

○秋下主査 ありがとうございます。

 先ほどのところの前の段のところでありました、移行先云々のところでそういう視点と、最初のほうでこの辺もどういうふうにでき上がってどうのこうのというのは、そこら辺のところにそういうものを。

○高瀬構成員 具体例があると大変ありがたいかなと思います。

○秋下主査 担えればいいなと。そういうふうにしたいと思います。

○医薬安全対策課長 今、先生から御指摘いただいた点で、7ページの一番下の「(2)処方の工夫と服薬支援」というところがあって、「● 服用管理能力が低下している場合等の対応を記載する」というところは大変貴重な御指摘だと思いますけれども、なかなかここも具体策として何がベストなのかというところもございますので、また、先生からいろいろな御意見をいただけると書き進める上で、大変参考になると思います。よろしくお願いいたします。

○秋下主査 ありがとうございました。

 ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 大分予定の時間をオーバーして、本当は30分残して「(2)その他」の議題に行くはずだったのですが、大体その時間を使ってしまいました。使いそうかなと思っていたのですけれども、ほかはよろしいでしょうか。

 それでは、これで一通りガイドライン骨子案に関する議論ができたかと思います。

 一応、これで修正案を作成してメールでお回しいたしますので、それを御確認いただきまして、それをワーキングのガイドライン骨子案として、1222日、かなり近いですけれども、そこの親検討会にて報告して、また親検討会で御議論いただくということにしたいと思いますが、それでよろしいでしょうか。

○秋下主査 ありがとうございました。

 それでは、議題(1)を終了します。

 時間がないですか。「(2)その他」はどうしましょうか。

○課長補佐 お時間がなくなっておりますので、この次の机上配布資料3の「今後の検討に必要なデータ等について」は、次回までに先生方からいろいろと詳しい御意見をいただければと思っておりますので、資料の説明だけさせていただければと思います。

○秋下主査 お願いします。

○課長補佐 机上配布資料3「今後の検討に必要なデータ等について」を御覧ください。

 親検討会の中間とりまとめで、「今後の検討に必要なデータ等について」留意事項が記載されておりまして、その内容をこの資料上半分の四角の中に記載させていただいております。薬学的エビデンスの収集、多剤服用の実態や組み合わせの傾向等、その副作用に関する分析・評価、また、副作用低減に効果のあった事例の収集などが必要との御意見をいただいているところです。

 これらの御意見を踏まえて、今後具体的にどのようなデータが必要かについて、事務局の素案という形で記載させていただいております。例えば糖尿病、高血圧等について、高齢者の薬物動態や相互作用に関する薬学的なエビデンス、また、主にレセプトを用いた医療現場ごとの処方薬の種類や組み合わせの傾向、また、疾患ごともしくは薬の薬効ごと、睡眠薬だったり、BPSD治療薬だったりの投与期間や併用組み合わせの分布や傾向等についても記載させていただいております。

 特に、レセプトを用いた解析になりますと、ある程度条件を絞らないと解析が難しい部分でもありますので、どのような条件でという部分についても先生方に御知恵をいただければと考えている次第でございます。

 これらの事項について、配布資料に記載させていただいておりますが、内容の追加や修正等含めて、具体的に必要と思われるデータについて、事務局にお伝えいただいければと思います。

 以上でございます。

○秋下主査 御説明、どうもありがとうございました。

 今、御説明いただいたとおりなのですけれども、今後こういうものを集める必要があるのではないかということの一つの案でございまして、これはまた先生方からの御意見、事務局からまた連絡があると思いますので、それまで随時いただいてもいいのですけれども、そのときに反応していただければ大変ありがたいかと思います。

 以上で、本日予定していた議題は全て終了となりますが、そのほかに御発言等がございますでしょうか。

 特になければ、事務局から連絡事項をお願いします。

○課長補佐 今後の予定でございます。

 先ほど、秋下先生からお話のありましたとおり、本日たくさん御議論いただいた結果を踏まえまして修正しましたガイドライン骨子案をメールで先生方に再度御確認いただいたものを「最終版ワーキング骨子案」として、来週1222日の親検討会で御議論いただく予定でございます。また、その結果を踏まえまして、主査の秋下先生のもとでガイドラインの内容の作成作業を進めていただくことになります。作業におきましては構成員の先生方に御協力いただくことにもなりますので、詳細な作業等の御案内は別途御連絡をさせていただきます。

 次回、ワーキングにつきましては、来年、平成30年2月21日水曜日、また遅い時間で恐縮ですが、1820時を予定しています。場所等の詳細につきましては改めて事務局より御連絡させていただきます。次回は、包括ガイドライン案につきまして御議論いただく予定でございます。

 また、本日の議事録につきましては後日送付させていただきますので、内容の御確認をお願いいたします。なお、御修正、御確認いただいた後は厚生労働省のホームページに掲載いたしますのでよろしくお願いいたします。

 事務局からは以上でございます。

○秋下主査 ありがとうございました。

 これで閉会といたします。

 本当に寒い中、また、師走のお忙しい中、ありがとうございました。

 


(了)

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