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2021年8月30日 社会保障審議会障害者部会(第116回)議事録

社会・援護局障害保健福祉部

○日時

令和3年8月30日(月)15:00~16:30

○場所

ベルサール飯田橋駅前
(東京都千代田区飯田橋3-8-5 住友不動産飯田橋駅前ビル1階)

○出席者

菊池馨実部会長、阿部一彦委員、阿由葉寛委員、安藤信哉委員、石野富志三郎委員、井上博委員、江澤和彦委員、岡田久実子委員、沖倉智美委員、菊本圭一委員、久保厚子委員、小﨑慶介委員、小林真理子委員、齋藤訓子委員、酒井大介委員、櫻木章司委員、白江浩委員、新保美香委員、陶山えつ子委員、竹下義樹委員、飛松好子委員、永松悟委員、丹羽彩文委員、飯山参考人

○議事

○菊池部会長 皆さん、こんにちは。定刻になりましたので、ただいまから第116回「社会保障審議会障害者部会」を開会いたします。
委員の皆様におかれましては、御多忙の折、御参加いただきまして誠にありがとうございます。
議事に入る前に、本日の会議については、こちらの会場とオンラインで開催いたします。事務局におかれましては、資料説明はできるだけ分かりやすく要点を押さえた説明となるようにしてください。
各委員からの発言についてお願いがあります。
最初に私が発言を希望される方を募りますので、会場の方は挙手をお願いいたします。オンラインの方は、Zoomの「手を挙げる」機能を使用してください。
私の指名により発言を開始してください。より多くの委員の御発言の機会を確保するため、できる限り簡潔に御発言をいただきたいと思います。
御発言の際は、まずお名前を名乗っていただき、可能な限りゆっくり、分かりやすくお話しください。
また、会場の方は、できるだけマイクに近寄ってお話しください。発言後はマイクのスイッチをオフにしてくださいますようお願いいたします。
円滑な会議運営に御協力をお願いいたします。
それでは、事務局から、委員の出席状況、資料の確認をお願いいたします。
○源河企画課長 事務局です。
本日の会議は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のための対応としまして、オンライン開催をしております。
委員の状況について報告させていただきます。
本日の出席状況について、黒岩委員、中里委員、野澤委員、藤井委員、吉川委員より御都合により欠席との御連絡をいただいております。
また、内布委員の代理として飯山参考人に御出席いただいています。
本日の資料です。議事次第、資料1及び資料2、参考資料1、参考資料2。以上の資料となります。
万が一、これらの資料が表示されていないなどの状態となっておりましたら、事務局にお申しつけください。
事務局からは以上です。
○菊池部会長 それでは、早速、議事に入りたいと思います。
議題1について、資料1に関して、事務局から御説明をお願いします。
○源河企画課長 事務局でございます。資料1「居住地特例について」をお開きいただければと思います。
2ページ目で、現状と課題でございます。まず、1つ目の○ですが、障害福祉サービス等の支給決定は、原則として、障害者または障害児の保護者の居住地の市町村が行うこととされておりますが、施設所在市町村の財政負担を軽減する観点から、その支給決定を当該施設入所前の市町村が実施することとされております居住地特例という制度がございます。
イメージにつきましては、3ページ目を御参照いただければと思います。
令和2年の地方分権改革に関する提案において、介護保険施設等の入所者が障害福祉サービスを利用する場合に、その財政負担が集中する等々の問題がございまして、介護保険施設等を障害者総合支援法において、居住地特例の対象に含めるよう提案があったところでございます。
3つ目の○になります。これを受けまして、昨年12月に閣議決定されました「令和2年の地方からの提案等に関する対応方針」で「介護保険施設等の入所者の状況等についての実態調査の結果等を踏まえつつ、介護保険施設等を対象とすることについて検討する。その上で、社会保障審議会での議論を踏まえ、令和3年中に結論を得る。その結果に基づいて必要な措置を講ずる」とされたところでございます。
4つ目の○です。介護保険施設等入所者を対象に調査したところ、障害福祉サービス利用者のうち、障害福祉サービスの支給決定を行う市町村と介護保険の保険者が異なる者の割合が約5%という結果になりまして、地方分権改革でございましたような提案にあるような事例を確認できたところでございます。
参考で、4ページ目に介護保険の住所地特例の仕組みを載せておりますので、こちらも御参照いただければと思います。
論点としましては「介護保険施設等を居住地特例の対象としてはどうか。また、対象とする介護保険施設等は介護保険制度の住所地特例の対象施設等と同様とする方向で検討してはどうか」を掲げさせていただいております。
添付しております資料を若干説明させていただきます。6ページ目をお開きいただければと思います。
介護保険施設等入所者に対する障害福祉サービスの支給決定でございますが、一番上のA市からB市の障害者支援施設等に移る場合には、障害福祉のほうの居住地特例が適用されまして、障害福祉の支給決定はA市となります。
ただ、A市からC市の介護保険施設等に移った場合には、真ん中の例でございますが、障害福祉サービスには居住地特例が働きませんので、C市の介護保険サービスについては住所地特例が働きまして、A市が実施主体となるところでございます。
7ページで、この関係で要望をいろいろいただいておりまして、それを載せさせていただいております。
8ページ目以降で、私どもで行いました調査の結果を載せさせていただいております。回答のあった介護保険施設等1,181のうち、該当するような障害福祉サービスの利用者の方が実人員で112名いらっしゃいました。
この方たちの詳細を9ページで挙げておりますが、112人のうち、後の質問でも回答があった方が95人いらっしゃいまして、9ページの左側でございますが、この方たちの障害種別を答えていただきましたところ、身体障害が87.4%と最も多くなっております。
また、利用している障害福祉サービス、右側でございますが、補装具は66.3%。同行援護が14.7%でございます。
続きまして、11ページでございます。介護保険の保険者と障害福祉サービスの支給決定自治体を見ましたところ、今、該当するようなケースは、真ん中のほうにございます、介護保険の保険者は施設入所前に住んでいた市町村、つまり、介護保険施設に入居して障害福祉サービスを利用し続けている場合でございますので、介護保険に関しては施設入所前に住んでいた市町村が保険者になっておりますが、障害福祉サービスについては施設の所在する市町村というふうに該当しています人数にして5名、この調査におけます割合としては5.3%という調査結果でございます。
説明は以上でございます。
○菊池部会長 ありがとうございます。
それでは、ただいまの説明につきまして、皆様から御意見、御質問等がございましたら、挙手をお願いいたします。
発言については、できるだけ簡潔にお願いいたします。
まず、会場からいかがでしょうか。
それでは、竹下委員、お願いします。
○竹下委員 竹下です。
部会長のおっしゃるように、簡潔に言えるかどうか、自信のないテーマなのですけれども、まず結論から申し上げれば、何がバランスがいいということになるのかというのは非常に分かりにくい、あるいは決めにくいと認識しています。
理由は2つあります。一つは障害福祉サービスと介護保険事業、もう一つは、私の認識で外れていなければ、老人福祉法に基づく養護老人ホームの入所の場合。これらが全部ばらばらだと理解しているからです。
さらには障害者施設の関係では、措置した市町村と入所後の先ほど指摘のあったような在宅サービスの利用。例えば補装具とか同行援護ですが、そういうものとの区別をしてバランスを取ることが一番いいのか。そうではなくて、もっと統一的に全てを、措置市町村か、施設の所在地市町村かというものをもっと統一的にやることで矛盾が生ずるのかどうかが聞きたいと思っているのが1点目の質問であります。
もう一点は、今回出ている特例の取扱いの問題というのはどこが不都合だと言っているのかがちょっと、資料を一生懸命見ていて、僕には理解できませんでした。すなわち、負担が重いことが理由だとすれば、言葉は不適切かもしれませんが、ただ、どちらかが負担しないと仕方がないので、あるいは施設をたくさん造らせてと言ったらおかしいですが、誘致した自治体がそれだけ負担するということがバランスがいいのか。それとも、もともとの居住地を優先すべきかということが本来、価値基準としてあるのかなと思っているので、今回、この特例扱いの変更ということの実質的な負担が重いというか、不公平ということが、どういうところからきているのか。もし、私が理解できるための何かがあれば教えていただきたいというのが2点目です。
以上です。
○菊池部会長 それでは、質問がございますので、事務局からいかがでしょうか。
○源河企画課長 お答えします。
ちょっとお答えになっているかは分かりませんが、要望があったのは7ページに書いてあるようなところで、全国町村会であったり近畿府県障害福祉主管課長会議で要望等として寄せられているところでございます。
中身として言われておりますのは、介護保険施設に移ったとしても障害福祉サービスを利用し続ける場合がございまして、そのときに介護保険施設を有している自治体の負担になるのが財政負担上困るという御意見でございました。つまり、介護保険施設をたくさん持っているという言い方が適切か分かりませんが、有しているところの負担になってしまうので、それが障害福祉サービスに入って障害福祉サービスを使い続けるときの居住地特例と同じように、介護保険施設に移って障害福祉サービスを使う場合でも介護保険施設にも居住地特例が働くようにして、その場合、障害福祉サービスを使ったら元いた自治体の負担になるようにしてほしいという要望でございました。
以上です。
○菊池部会長 竹下委員、いかがでしょうか。
○竹下委員 ありがとうございます。何度もすみません。
それをやはり理解できないのですよ。けったいな話で、介護保険事業の適用というか、介護保険事業所に移る、あるいは先ほどの共生型も含めて言えば同じ居住地の場合もあると思うのですけれども、それで負担の仕組みが今の障害福祉サービスと介護保険事業とは違うから介護保険になった途端に負担が大きくなるというのは何か理由になっていないように思っていまして、もともと、建前というか、観念的というか、形式論で言ったら、65歳になったら介護保険事業の対象になってということは、逆に言ったら、介護保険事業所を利用することがもともと予定されていた人が一部についてだけ居住地の負担になるということを何で、日本語がおかしいですが、負担が増えると言っているのかが理解できないのですよ。
要するに、減るというのは分かるのだけれども、増えることにはならないのではないかという気がして仕方がないのです。それは僕の理解が間違っているのですか。
○菊池部会長 いかがでしょうか。
○源河企画課長 これもお答えになっているか分かりませんけれども、そもそも介護保険施設に入られたのに障害福祉サービスをどのようなものをお使いになるのかというふうに私どもも思って調査してみたのですが、先ほど申し上げましたように、介護保険施設に移られても使うサービスとして、やはり多かったのが介護保険のほうにない補装具でして、ここのねじれというのが適切な言葉か分かりませんけれども、介護保険施設のほうに移られて、そのまま介護保険サービスだけで完結するのであれば、このような現象は起きなかったのかもしれないのですが、介護保険施設に移られても介護保険のほうにないサービスをお使いになっているので、こういう要望が出てきたのではないかと考えております。
○竹下委員 分かったことにしておきます。どうもありがとうございました。
○菊池部会長 1巡目ですので、少し深めていただいて、また次の機会に、これからまた、ほかの委員とのやり取りがございますので、最初に竹下委員に深めていただいたというところで、まだ御疑問は解けないと思いますけれども、ひとまず次の委員を指名させていただきます。
○竹下委員 ありがとうございます。
○菊池部会長 それでは、オンラインで6人の方から手が挙がっています。
まず、江澤委員、お願いします。
○江澤委員 ありがとうございます。
論点の方向性につきまして、介護保険制度でも十分実績がございますので、賛成でございます。
以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
次に、井上委員、お願いします。
○井上委員 日本知的障害者福祉協会の井上です。どうぞよろしくお願いします。
私からは、基本的には慎重な検討をいただきたいというお願いでございます。主に知的障害のある方が利用する施設は、偏在していることから、自治体の財政状況によって利用者の意向や希望に添わない介護保険サービスへの移行や誘導がなされることになるのではないかとの懸念がございます。御本人のサービス選択権や自己決定権が阻害されないような仕組みを考えますと、この居住地特例に関しては慎重な検討をぜひお願いしたいと思います。
よろしくお願いいたします。
○菊池部会長 ありがとうございます。
次に、久保委員、お願いします。
○久保委員 ありがとうございます。全国手をつなぐ育成会連合会の久保でございます。
居住地特例につきましては、高齢期を迎えた障害のある人が介護施設を利用する際に障害福祉サービスと同じ居住地特例となる扱いということでございますので、従来の不都合を解消する観点からは幾分、育成会としては賛成でございます。
ただし、この扱いは個別給付に限ったものでございますけれども、地域生活支援事業については対象外になっております。ただ、知的障害の場合は介護保険を使いましても介護保険にないサービス、例えば移動支援であるとか、地域活動支援センターとか、それから、日中一時支援については介護保険にございませんので、利用ニーズもこれから高まってくると考えております。そのためにも地域生活支援事業における居住地特例のルールを確立していただきたいと思っております。
また、このような意見が出る背景には、地域生活支援事業の中に個別給付的な性格が強いサービスが含まれていますので、その辺のところも今後議論をしていただきつつ、居住地特例につきましては、知的障害の場合も補装具を使う人は割と少ないですが、今、申し上げたようなサービスを今後使っていく人は増えてくると思いますので、慎重な議論が必要かなというふうには思っております。
以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
次に、小崎委員、お願いします。
○小崎委員 全国肢体不自由児施設運営協議会の小崎でございます。この居住地特例の運用に関して、1点意見を述べさせていただきます。
今回の議論は主に成人の方についてのものと理解しておりますが、さきに開かれた障害者部会でも議題とされました、障害児の新たな移行調整の枠組みに向けた実務者会議で18歳以降の障害児の支援・援護における居住地特例について、ルールが再確認されたことはよかったのではないかと私は考えております。
ただ、先ほども議論がありましたが、当事者の背景といいますか、意思をやはり尊重していただくような配慮も必要かなと思います。このルールを杓子定規に適用してしまうと、かえって御本人にとっては不利な結果になる可能性もあるので、十分、関係の方の中で調整をしないといけないのではないかということも考えられるので、柔軟な対応が可能となるような余地を残した入れ方をしていただきたいと思っております。
以上になります。
○菊池部会長 ありがとうございます。
次に、白江委員、お願いします。
○白江委員 全国身体障害者施設協議会の白江と申します。
結論を申し上げますと、大賛成とかということではないのですけれども、やむを得ない対応であろうと私としては思っております。
ただ、先ほど井上委員がおっしゃったように、それは誘導にならないかという心配はずっとやはり残っておりますので、この点は慎重に議論は継続していただきたい。また、監視というか、チェックはしていかなければいけないと思っております。
以上でございます。
○菊池部会長 ありがとうございます。
それでは、最後となりますでしょうか。安藤委員、お願いします。
○安藤委員 ありがとうございます。全国脊髄損傷者連合会の安藤です。
居住地特例について、少し別件になるのですが、支援費制度の施行のときに、Q&Aのとき、2002年8月のQ&Aなのですが、下宿して大学に通う障害学生が親元から仕送りを受けている場合は親元の市町村を援護の実施者とすることとされていたのです。ただ、現在の総合支援法の運用では、上記のような障害学生であっても親元ではなく居住地の市町村が支給決定と費用負担を行っている。法的根拠がないから、利用者負担の世帯の範囲が本人と配偶者だけだからというところがあります。
以上について、障害学生の支給決定と費用負担を支援費制度当時と同様に、仕送りの有無などによって定めるよう法令の改正によって御対応いただければと思っています。
すみません。ちょっと話がそれるのですけれども、居住地特例のところでお話しさせていただきました。御検討のほう、よろしくお願いします。
以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
今の点、直接的に関わらないということですけれども、何かお答えできることはありますか。
○源河企画課長 安藤委員と、それから、前任の大濱委員から以前からお伺いしている論点でございますので、御意見として承らせていただきます。
○菊池部会長 ありがとうございます。
ほかにはよろしいでしょうか。
私の理解ですと、居住地特例は、介護保険ができて、ボリューム的にもかなりの自治体の圏域をまたぐ移動があって、そこで問題化して法改正が行われていったのかなということがありますが、それがほかの施設との関係でも問題になってきた。こういう流れなのかなと思いますけれども、引き続き議論を進めていきたいと思います。ありがとうございました。
それでは、続きまして、議題2の資料2につきまして、事務局から説明をお願いいたします。
○源河企画課長 事務局でございます。資料2の「高齢の障害者に対する支援等について」をお開きいただければと思います。
3つのパートに分かれておりまして、順次御説明させていただきます。1つ目が2ページで「1.高齢の障害者に対する支援の在り方について」でございます。
3ページ目を御覧いただきますと、まず1つ目の○ですが、社会保障制度の原則である保険優先の考え方の下、サービス内容や機能から、障害福祉サービスに相当する介護保険サービスがある場合には原則、介護保険サービスに係る保険給付を優先して受けることとしております。
ただ、2つ目の○でございますが、障害者が介護保険サービスを利用する場合も、それまで当該障害者を支援し続けてきた障害福祉サービス事業所が引き続き支援を行えるようにということで、平成30年4月から共生型サービスというものを創設してございます。
3つ目で、介護保険サービスの利用に伴う利用者負担につきまして、従来利用していただいていた障害福祉サービスと同様のサービスを利用するにも関わらず利用者負担が発生するという課題があることを踏まえまして、この軽減をはかるため、平成30年4月から新高額障害福祉サービス等給付費、いわゆる新高額と言われているものを創設しているところでございます。
このような現状・課題を踏まえまして、検討事項といたしまして「高齢の障害者に対する支援の在り方についてどう考えるか」を掲げさせていただいております。
次のページから資料をかいつまんで御説明させていただきますが、4ページ目、5ページ目は、障害者の高齢化が進んでいるというものを10年ほど前のデータと比較してございます。
6ページ目、7ページ目につきましては、介護保険制度と障害福祉制度の適用関係について通知を書き下したものでございます。
8ページ目以降は、共生型サービスについて、概要等を御紹介してございます。
11ページを御覧いただければと思いますが、共生型サービスの請求事業所数ですが、障害福祉サービス事業所が共生型介護保険サービスの指定を受ける場合の事業所数が117。
12ページが、介護保険事業所が共生型障害福祉サービスの指定を受ける場合で、こちらの請求事業所が739でございます。
13ページ以降は調査結果で、共生型サービスについていろいろ聞いたものを掲げております。例えば13ページ、共生型サービスが指定を受けるまでに困難であったこと・苦労したことを共生型介護保険サービスの指定を受けた事業所に聞きましたところ、多かった回答は介護保険に関する事務手続き等の対応や行政への申請手続きでございました。
下に具体的な意見を掲げておりますが、こちらのほうでは新設制度ということで行政側も把握しきれていない対応があったとか、障害福祉サービスと介護保険が担当の課が違い、連携されていないように感じたという御意見があったところでございます。
また、15ページに共生型サービスを始めて良かったと思うことを聞いておりますが、共生型介護保険サービス事業所の場合、左側でございますが、要介護高齢者・その家族のサービス利用ニーズに応えることができたというのが最も多かった回答。
それから、共生型障害福祉サービス事業所の場合は、利用ニーズに応えることができた、高齢者がいきいきと元気になってきたというのが回答として挙げられております。
飛ばしていただいて、20ページでございますが、共生型サービスの整備における自治体の課題を聞きましたところ、20ページ、21ページ、介護、障害、どちらも同じような回答でございまして、共生型介護保険サービスの地域ニーズ、利用者ニーズが十分に把握できていない。自治体として共生型サービスをどのように推進していくか、検討が深まっていないというのが答えとして多くなっております。
このような状況を踏まえまして、22ページでございますが『共生型サービス はじめの一歩 ~立ち上げと運営のポイント~』という冊子もつくっておりまして、まだまだ浸透していない共生型サービスにつきまして、今後周知を進めていきたいと考えているところでございます。
それから、新高額につきましては、26ページを御覧いただければと思います。ここでいわゆる新高額の具体的な内容を書いてございますが、障害福祉サービスを利用してきた方が65歳という年齢に達しただけで利用者負担が増加してしまう事態を解消するために、この新高額というサービスによって利用者負担を軽減し、1割をゼロにするというものでございまして、具体的な要件を政令に5つ規定しているところでございます。
この実施状況について調査したところを27ページ、28ページに挙げておりますが、回答のあった自治体で、このサービスの申請者数を見ましたところ、1自治体当たり平均3.4人、1人当たりの年間の給付実績が14.3万円でした。
28ページに、自治体における周知状況を見ましたところ、周知として、ホームページや広報誌を活用し幅広く周知しているのは約1割、個別に周知しているというのも全体で32.6%という数字でございました。
続いて、2つ目のパート、31ページから「2.入院中における医療機関での重度訪問介護について」でございます。
32ページをお開きいただければと思います。現状と課題で、最初の○ですが、重度訪問介護を利用している障害支援区分6の重度障害の方に対して、入院中も引き続き重度訪問介護を利用していただいて、本人の状態を熟知したヘルパーにより、病院等の職員と意思疎通を図る目的で入院中も重度訪問介護利用ができることになっております。
ただ、2つ目の○でございますが、保険医療機関及び保険医療養担当規則では「保険医療機関の従業者以外の者による看護を受けさせてはならない」とされているために、このサービスは意思疎通を図る上で必要な支援を基本としております。
ただ、3つ目の○ですが、平成28年の附帯決議で、これにつきまして「制度の施行状況を踏まえ、個々の障害者の支援のニーズにも配慮しつつ、対象者の拡大も含め、その利用の在り方について検討する」とされていたところでございます。
最近の状況を見ますと、区分4や区分5の方にも対象を拡大するべきとの御意見や、入院の際には利用者にとってはふだんから接している支援者による支援が必要との御意見をいただいているところでございます。
令和2年度、令和3年度と、私どもとしては障害者総合福祉推進事業で調査等をやっているのが現在の状況でございます。
33ページに論点を2つ掲げております。一つが、この入院中の重度訪問介護の利用について、コミュニケーション支援の必要性の観点から、その対象について、引き続き検討することとしてはどうかというのが1つ目。2つ目としては、この入院中の重度訪問介護の利用がなかなか関係者に広まっていない、周知されていない状況を踏まえまして、関係機関の理解や連携・協力の推進をどう考えるかというのが2つ目の論点でございます。
以後、資料で、34ページは、この制度の概要。
35ページ、36ページは、看護等に関する関係法令を掲げさせていただいております。
また、37ページは現在、私どものほうで行っております調査研究について簡単に御紹介しております。
38ページ、この入院中の重度訪問介護の利用における利用者数を挙げております。平成30年4月から順番に見ていただきますと、最も多かった時期は257人の利用があったところですが、新型コロナウイルス感染症拡大の関係で緊急事態宣言が出された頃から利用人数が減っているのが今の状況でございます。
これにつきましては以上で、3つ目のパートに移らせていただきます。
○奥出自立支援振興室長 自立支援振興室長の奥出と申します。「3.情報・意思疎通支援について」ということで、私のほうから御説明させていただきます。資料は42ページからになります。
情報・意思疎通支援に関しましては、前回の制度見直しにおきましても議論いただいておりまして、基本的に現行の枠組みを維持して、障害種別ごとの特性であるとかニーズに配慮して、きめ細かく進めていくべきという御示唆をいただき、この間、それらを踏まえまして各種取組を進めてきたところでございますけれども、さらなる取組の推進につきまして、何らか御助言等をいただければ幸いと考えております。
43ページが現状と課題になりますが、2つ目の○にありますように、情報・意思疎通支援関係の代表的な事業といたしましては、都道府県、市町村において、手話通訳や要約筆記等、こうした方法によりまして、障害者の方とその他の者との意思疎通を支援する者の派遣であるとか、そうした派遣のための人材の養成というものが意思疎通支援事業として行われております。
3つ目の○にございますように、御案内のとおり、意思疎通支援事業等については地域生活支援事業の枠組みに入っております。そうしたことから、地域の特性であるとか利用者の状況に応じた柔軟な形態という実施をされているところですが、一方、こちらは地域生活支援事業全体にも言われている指摘で、地域によってばらつきもあるという指摘もなされているところでございます。さらにこの間、新型コロナウイルス感染症の影響を受けます状況下におきまして、例えば遠隔手話サービスなどのこうした新たなニーズの増加も昨今見られているところでございます。
こうしたことを踏まえまして、今後、情報・意思疎通支援を推進していくために、一つはもちろん、今の意思疎通支援事業などの事業を着実な実施を促進していくということもございますし、もう一つ、先ほど述べましたように、例えばICT技術の活用など、こういったところに着目して、よりこうした事業などを効果的・効率的に進めていく必要があるのではないかということが課題と論点ということで設定させていただいております。
次の44ページ、45ページにつきましては、現在の取組、主な取組を書かせていただいております。
「1.意思疎通支援事業等の実施」は、繰り返し御説明していますが、意思疎通支援者の派遣であるとか、その派遣のための人材養成。こうしたものが都道府県なり市町村、これは必須事業と位置づけておりますけれども、行われているところでございます。
「2.新たな法律に基づく情報・意思疎通支援の制度」で、この間、2つほど法律に基づいて取組が進められているという御紹介です。
一つは視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律ということで、いわゆる読書バリアフリー法。令和元年6月に施行されまして、まだ今、開始したばかりではありますが、読書環境の整備、あらゆる方が読書による恩恵を受けるということの環境整備を一つずつ進めているところでございます。
2つ目が聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律で、電話リレーサービスという公共サービスの開始ということで、これも法律が令和2年12月に施行されまして、モデル事業でずっと行ってきたものを今年7月から本格的にスタートしているところでございます。
続きまして、45ページになりますが、こちらもこれまで進めてきた施策ということで「3.視聴覚障害者情報提供施設の運営」でございます。主として点字図書館であるとか聴覚障害者情報提供施設ということで、都道府県等に設置・運営されているところでありまして、例えば点字刊行物であるとか聴覚障害者用の録画物の制作や貸出しであるとか、または視聴覚障害者からの相談対応であるとか、そうしたところを幅広に請け負っている施設が設置、運営されているところでございます。
「4.ICTの活用等による情報・意思疎通支援の充実」と書いておりますけれども、比較的、そうしたITであるとかICTを活用した取組ということになりまして、3つほど掲げています。
1つ目がインターネットの活用等による情報提供ということで、視覚障害者等の方々がインターネットを利用しまして、自宅にいながら必要に合った図書を検索や貸出しを行うことができる視覚障害者情報総合ネットワークの「サピエ」というものを運営しておりまして、そうしたことに国としても財政支援を行っているところでございます。
2つ目が、先ほども言いましたように、遠隔手話サービスの導入で、これも後に資料がついておりますが、昨年度の補正予算で初期設備の支援であるとか、そういったものを行い、新しいニーズに対応できるように広げていきたいということでございます。
3つ目につきましては「ICT機器の活用支援等」と書いておりますけれども、これも地域生活支援事業の中で、例えばICT機器の紹介であるとか利用相談等を行うサポート拠点、サポートセンターと呼んでいますが、こうしたセンターの設置であるとかパソコンボランティアの養成・派遣をニーズに対応して行うICTサポート総合推進事業というものをこれまでも進めておりますので、今後いろいろとICTの進歩とかによってサポートできるような体制を取っていきたいというところでございます。
以降は資料ですので、46ページ、47ページ、48ページは、読書バリアフリー法であるとか電話リレーサービスの関係。
49ページ、50ページについては、遠隔手話サービスであるとか、先ほどお話ししました障害者ICTサポート総合推進事業の概要資料となっております。
最後の51ページのところでございますが、こうした取組を進めてきておりますけれども、さらなるこうした各種取組を効率的・効果的に進めていく観点から、新たな取組として検討している事項ということで参考に載せさせていただいております。
例えば、そこにありますように、現状のところはいろいろと今、述べたようなことも書いておるのですが、こうした情報・意思疎通支援を進めていくという中での例えば課題の一つとしては手話通訳者などの意思疎通支援従事者の確保ということがございます。その要因としては、従事者の高齢化であるとか、または雇用環境の問題であるとか、そういったいろいろな課題が聞かれるところでございますので、そうした課題にどうやって対応していくか。あとは、そうした課題というか、確保するための機運を醸成するためにどういった取組を行っていけばいいかなど、そういったところを国のほうで考えまして、各現場での取組に寄与していくという取組をしていってはどうかと考えております。
もう一つが例えば、障害者のICT機器の活用であるとか、先ほど説明した電話リレーサービスの一層の利用促進であるとか、地域でそうしたICT機器であるとか情報通信サービスについて、どのような手続をしたらいいのかとか、どういった機器があるのかとか、そういったサービスというか、相談について一元的に対応できるような仕組みをつくるためにどうやっていけばいいか。
例えば先ほど申しましたICTサポートセンターというものが地域生活支援事業でございますが、まだまだ各都道府県に設置されているわけではなくて、さらに各都道府県のサポートセンターのスキルもまちまちであるということもございますので、例えばこうしたところの標準化を図っていくであるとか、そうした取組のためにどのような支援をできるかということで、ここは新たに自治体の補助金というよりも、国の中でどちらかの団体であるとか、そういったところにお願いをして各種必要な取組を進めていただくということをちょうど、これから令和4年度の概算要求になりますけれども、何らか取組を進めるために要求をしていきたいということを考えているところでございます。
説明は以上となります。
○菊池部会長 ありがとうございました。
それでは、ただいまの事務局の説明につきまして、御意見、御質問をいただきたいと思います。挙手をお願いいたします。
3つの論点に分かれていましたが、御意見はまとめてお願いできればと思います。できるだけ御発言を簡潔にお願いできれば幸いです。
本日の会議は16時30分までとなっておりますので、それまでの議論とさせていただきたいと思います。
まず、会場からいかがでしょうか。
それでは、竹下委員、お願いします。
○竹下委員 竹下です。2点あります。
まず、65歳問題といいますか、高齢障害者に対する支援の在り方なのですけれども、僕は非常に不幸なトラブルが続いているという認識をもっています。裁判例で見ても、岡山地裁判決と千葉地裁判決で全く逆の結論が出ました。事実関係において、多少の違いという言い方が不適切な言い方かもしれませんが、多少の違いは当然ありますけれども、本質において大きな差がない事案だと思っております。しかし、裁判所の判断が大きく分かれてしまう。それ以外にも、裁判にまで発展しなくても、介護保険に強制的に誘導されたとか、そういう苦情といいますか、不満はたくさん団体にも入ってきております。これらを解決するために何が問題なのかということになるかと思っております。
私は、1つだけ考えるべきなのは、原則65歳以降は介護保険だという建前が、その原則という言い方の中でどれだけの妥当性といいますか、事案に対応した弾力性ということがその原則以外のところできちんと調整されているかという問題だと思うのです。それは本人の希望と利用実態と障害の程度とか事業所の在り方が、全てが関わるのだろうと思うのですが、この部分を自治体の判断に委ねるのではなくて、自治体がそれを決める過程のプロセスというのか、そういうものまでをも少し工夫しないと、このトラブルはずっと続くのではないかと思っております。
現に、課長の説明にもあったように、65歳以後、介護保険サービスにないものについては引き続き障害福祉サービスが利用できるという言い方がされています。しかし、これ自身も極めてトラブルが多いのです。例えば、視覚障害者で言いますとホームヘルパー。これは、障害福祉サービスの場合にはサービス内容の中に代筆・代読が入っています。しかし、介護保険にはそんなものはありませんが、国の説明も含めて、ホームヘルパーについては、居宅支援については類似のものがあるという形で介護保険サービスにほぼ強制的に持っていかれるわけです。その結果として、3点目の論点にもある代筆・代読サービスが実態として受けられなくなるわけです。
さらには通院の場面で、これは日本中で毎年に何十という苦情が入ってくるのです。介護保険サービスに移行した後でも同行援護事業は使えるということを国もおっしゃっているし、我々もずっと自治体に言い続けるのだけれども、悲しいかな、通院については介護保険が優先なのだということをほぼ判をついたように言われます。そのことによって起こるトラブルというのは何かといったら、院内の支援なのです。介護保険の通院においては、院内サービスは基本的にしてくれません。しかし、同行援護事業では院内サービスもしてくれます。この差は極めて大きいわけですよ。こんな状況をいつまで続けさせるつもりなのかというのは制度を運用している側から常に上がってくる問題なので、これらを包括的というか、統一的に解決する何か研究が必要ではないかと思っております。
2点目はコミュニケーション支援、意思疎通支援の問題ですが、私たちは代筆・代読サービスは、その性質上、個別給付にすべきだと思っておりますが、仮に現在の地域生活支援事業のままで行うにしても極めて実施主体が、自治体が少ないです。それはなぜかということになるわけですが、この代筆・代読単独では事業として成り立たないのです。少なくとも視覚障害者の場合の代読・代筆は単独で事業として成り立つということは考えられません。
そのため、今から何年か前に入院患者に対する代筆・代読のシステムをつくっていただきましたが、利用は極めて例外です。なぜならば、それはまだ十分に理解がされていない、啓発もされていないということもあるかもしれないけれども、実施自治体と実施事業所は存在しないからです。これらを解決するためには、やはり代筆・代読サービスが事業として成り立つような事業体系をどうすればいいかというところが問われているのだろうと思っているのです。
もう一つは、この代読・代筆サービスというものが極めて障害者にとっての人格、あるいは権利と義務に係ることに重大な場面が多過ぎる。そういう本質的な問題を持っています。例えば簡単な話が、通常の郵便物の宛名を書いてもらうのと保険契約とか、あるいは売買契約とか、これの代筆・代読と一緒にできるのかという話があります。しかも、それらに対応できる支援員を養成するというのですが、言葉は不適切かもしれませんけれども、それを素人の方でいいのか、それとも、一定の行政書士・司法書士といった資格のある人に限定すべきなのか。そうでないと、後のトラブルをも含めて、あるいは専門的な用語の説明も含めて、ちゃんとできるのかという問題があります。
もう一つは立場の問題です。この代読・代筆とか意思疎通の場面は非常に立場の問題が複雑です。とりわけ、例えば聴覚障害の手話通訳で言いますと、一番専門的で言うと、刑事手続の取調べの段階が一番分かりやすいわけですが、検事のための、すなわち取調官のための手話通訳士と被疑者・被告人のための手話通訳士とを同一にするということはあり得ないわけです。それは視覚障害者の代読・代筆をする場合でも、基本的には当然と言ってもいいのかもしれませんが、視覚障害者のための代筆・代読だとは思うのですけれども、それを誰が代筆しているのか、代読しているのかということを契約の相手方においても十分に知らないと怖いというか、不安だと思うのです。どういう人がついてきて視覚障害者の代読・代筆をしているかを契約の相手方が認識しなかったら、本当に本人の意思が反映されているかどうか、後になってトラブルにならないかどうかというところまで、そういう取引の安定性をも考えると非常に重要な場面だというふうに言わざるを得ないわけです。
その点で、代読・代筆の制度の在り方、それから、その支援者の養成と身分・資格の在り方ということも併せて研究されていくべきではないかと思っております。
以上です。
○菊池部会長 ありがとうございました。
多岐にわたる御意見をいただきまして、今日のところは事務局で受け止めていただきたいと思います。
飯山参考人、よろしいですか。
○飯山参考人 はい。
○菊池部会長 オンラインでたくさんの方から手が挙がっておりますので、順次指名させていただきます。
まず、陶山委員、お願いします。
○陶山委員 日本難病・疾病団体協議会の陶山です。私のほうからは3番目の情報・意思疎通支援について少し述べさせていただきたいのです。
これは重度訪問介護にも関係してくるところなのですけれども、コミュニケーション支援というものは一体どういう支援なのかを再度、国民の皆さんに問いかけるといいますか、例えば視覚とか聴覚の障害の方の支援をコミュニケーション支援というふうにイコールと考えている方が多いような気がするのです。51ページにも書いていますが、今もいろいろな方たちが増えてきて、例えば医療的ケア児といって、医療しながら元気にというか、そういう子供たちが増えてきています。でも、この子たちは将来的に高齢者になる可能性もあるわけですよ。そして、耳が聞こえない、目が見えないだけではなくて、例えば脳梗塞になって寝たきりになっている方もいらっしゃるでしょうし、高次脳機能障害という方もいらっしゃるでしょう。
難病に関しましては、例えばALSとかは皆さん、聞いたことはあるかもしれませんけれども、本当に難病中の難病なのですが、こういう方たちは神経が眠ってしまう病気なので、最終的には気管切開して、本当に胃瘻をしながら自分の意思を伝えることさえできなくなるというところなのですけれども、最後まで残った機能を生かして、例えば指先のここが動くのだったら、ここにスイッチをつけて、言葉で意思伝達をするというものが、一人一人に合ったスイッチというものを、ICTを利用して自分の意思を伝えることができるということを支援している団体もあります。
でも、それは本当に行政というのではなく、ボランティアとかNPOに頼っているというのがあります。私たちのJPAとしてもそこはすごく協力してやっているところなのですが、まず、コミュニケーション支援とは一体何ぞやというところを再度確認していただきたい。そして、ICTサポート総合支援事業はなかなか進まないと言われましたけれども、そういう考え方をちょっと変えないと今、多様な生き方をされている方たちがたくさんいらっしゃるわけですから、そういう目線で見ていただきたいなと思います。
以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
続きまして、櫻木委員、お願いします。
○櫻木委員 ありがとうございます。日本精神科病院協会の櫻木です。
私のほうからは6ページ、7ページで整理をされている介護保険制度と、それから、障害福祉制度の運用関係ということで、これもヒアリングの段階からかなり多くの団体から御指摘をいただいたところです。やはり現場では65歳を境に、一律に介護保険制度の適用を迫られる事例が多発している。竹下委員のほうからも65歳問題という御指摘がありましたけれども、その問題です。
実は、さっき竹下委員のお話をお伺いするまでは、これまで厚生労働省のほうでも何度も通知・通達を出されておりますし、この6ページ、7ページでかなり明確に整理ができていると私は考えていたのですが、それが地方裁判所レベルで全く正反対の判断が示されるという内容だとすれば、これはかなり深刻な内容だと思います。改めて、ここの整理をきちんとしていく必要があるのではないかと、今日改めて強く感じました。
それに関しては、共生型サービスということで、11ページ、12ページの辺りに示していただいていますけれども、これも障害福祉サービスの事業所が共生型の介護保険サービスの指定を受けるケース、それから、逆に介護保険の事業所が共生型の障害福祉サービスの指定を受けるケースというふうに出してありますが、これがかなり、数字が開きがありますね。これは実数で比べることが適当ではないとは思いますけれども、障害福祉サービスの事業所が共生型の介護保険サービスを受けるケースが117件というふうに示してあります。その逆が739件。これはかなり乖離があるように思います。つまり、障害福祉サービスの事業所が共生型の介護保険サービスに参入するのにかなりハードルが高いということがあるのではないかということです。
その理由が、これは総合福祉推進事業のほうで調べられていますが、共生型の介護保険サービスの指定を受ける、つまり、障害福祉サービスのほうから参入する場合の問題点が介護保険に関する事務手続の問題であったり、あるいは行政の申請の手続の問題であったりという、かなり事業所サイドの問題というよりは行政サイドの問題ということが言えるのではないかと思いますので、このことに関しても何らかの解決を図るべきではないか。
逆に、14枚目のところで言えば、逆の共生型の障害福祉サービスの指定を受ける場合に、課題解決に向けた対応策が示されておりますけれども、障害保険サービスの事業所が共生型の介護保険サービスに参入する場合にはそういったものも示されていないところがありますね。ですから、この辺のところも、障害福祉サービスのほうから参入する場合にもう少し参入しやすくするような何か方策が必要ではないかと考えました。
以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
続きまして、齋藤委員、お願いします。
○齋藤委員 ありがとうございます。日本看護協会の齋藤でございます。私から3点申し上げたいと思います。
一つは、新高額障害福祉サービスの給付について、27ページの資料を見ますと、自治体の負担というものがいわゆる情報、伝達、調整といったところにあるのだということがこの結果からわかります。今後、マイナンバー制度等を活用して、この介護保険あるいは障害のところがつながっていくということが見込めれば、このあたりも少し解消する可能性はあると考えるので、情報の一元化を一方で進めていく方向もあると思います。
次に、入院中の重度訪問介護につきまして、これから調査というところだと思うのですが、病院の人員が今、コロナで顕在化したかと思いますが、余裕があるわけではないことが分かったと思います。ですので、やはり非常に御本人の考えていること、それから、家での様々な習慣、そういったことを前提にケアをしていくことになりますと、病院でのサービス提供者側がそのことを把握するまでに非常に時間がかかると思います。やはり意思の疎通ということを前提にこの制度を活用していくことは重要なことだと思います。
それで、これから調査もされて何か判断基準のようなものが示されるということが資料に出ているのですけれども、利用者さんの状態像の検証に加えて、やはりこういった入院中に重度訪問介護のサービスというものを併せて使う場合に、例えば入院の長期化が防げた、混乱なく入院生活が終えられたなど、患者、家族、そして、医療提供者にとって安全でかつ適切な医療であったという効果を議論の中で出していただいて、それを指標とすることも一つあると思っています。
それから、最後の情報・意思疎通支援につきまして、43枚目のスライドには「現状・課題」のところに「一方で地域によるばらつきがある」という一文があるのですが、これは具体的に言うと、自治体によって取り組んでいるところと取り組んでいないところがあるという認識でいいのかどうかというのを事務局にお伺いしたいと思います。
仮に、そういった取り組む、取り組まないのばらつきということであれば、自治体側の負担を軽減して補助率10分の10という状況においても取組がないのか。それとも、まだ評価する段階にないのか。なかなか判断が難しいということを考えましたので、地域によるばらつきが一体何かをお示しいただければと思います。
以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
最後の点に関して、何か。
お願いします。
○奥出自立支援振興室長 先ほどの説明のときにもお話ししたのですが、意思疎通支援事業とか、こうした各種事業が地域生活支援事業に含まれているということで、これまでも御指摘いただきましたが、自治体によっては実施している事業の規模であるとか、そういったものが違うということもありますし、先ほども御指摘いただいたように、手話通訳であるとか、そういったものは結構網羅されているけれども、代筆・代読については取り組んでいる自治体もまだ少ない。そういった意味のばらつきということで申し上げたところです。
ちなみに、遠隔手話であるとか、ICTサポート事業につきましても今のところは地域によっては格差があるというところは事実でございますので、例えば実施していない自治体はどうしているのかとか、そういう実態を把握した上で必要なサポートができるような取組があればと考えているところでございます。
○菊池部会長 よろしいでしょうか。
○齋藤委員 はい。ありがとうございました。
○菊池部会長 それでは、次に、小林委員、お願いします。
○小林委員 日本発達障害ネットワークの小林です。高齢の障害者に対する支援の在り方について意見を述べさせていただきたいと思います。
当初、団体ヒアリング時においては、地域における障害者支援のテーマにおいて、成人発達障害者の社会生活上の課題、すなわち強度行動障害、ひきこもり、対人トラブル、犯罪の加害・被害の適切な福祉制度の利用の必要性について説明させていただきました。そのため、高齢の障害者への支援の具体的な課題を挙げ、意見を述べさせていただくことにはいたしておりませんでしたし、恥ずかしいことではありますが、発達障害者の高齢期に関しての具体的な支援の必要の方向性などについても説明できておりませんでした。まずは今回の障害福祉課からの現状、課題の整理を明確にしていただきありがとうございます。
また、介護保険サービスと障害福祉サービスの利用に向け、共生型サービス、新高額障害福祉サービス等給付費の創設をしていただき感謝し、高齢社会に向けての制度としての必要なサービスメニューがまずは追加でき、一歩前進したものとしては捉えております。
一方、平成27年にも議論されていました高齢の障害者に対する支援の在り方についての論点整理に関して、心身機能の低下した高齢障害者の障害福祉サービス事業等の対応について、また、いわゆる親亡き後の支援と言われるような地域においての支援についてなどはまだまだ議論する事項があるように思います。
また、ここ数年、高齢障害者の研究、もしくは社会福祉推進事業などの結果・成果などを整理してみると、1つには生活困窮との関連、2つには8050問題を含めてのひきこもり等の問題、3つには犯罪被害者・加害者としての高齢の障害者が多く出現している現状などは、もはや障害者総合支援法だけの問題ではなくて、近接の法制度による協働した支援が不可欠となっていることが分かってきております。
以上のことを踏まえて、高齢の障害者の支援をテーマとしたとき、今後の検討事項にしていかなくてはいけないのではないかなということを考えております。
以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
今の御指摘で、全体の中でのこの問題をどう考えるかという視点は大事だという、そこは私もそうだと思うので、事務局も意識していただきたいと思います。
お待たせしました。菊本委員、お願いします。
○菊本委員 ありがとうございます。日本相談支援専門員協会の菊本でございます。よろしくお願いいたします。
まず、高齢障害者に対する支援のところで1点意見を述べさせていただければと思うのですけれども、これはかなり地域差がある問題であると私は認識しておりまして、多くの委員の方が御指摘をしているように、基礎自治体レベルではかなり、65歳になったらば介護保険という認識が色濃くあって、それで恣意的に誘導されてしまうという実態を見聞きしています。やはり、この問題については、もう一度、都道府県や基礎自治体に本来の法制度の正しい理解と啓発を厚労省からもお願いをしていただくことが重要ではないかと思います。
また、具体的な実務の中では、この日本相談支援専門員協会もその一端を担うわけですが、ライフステージに沿った寄り添い型の相談支援を展開していくためには現場レベルで成人期から高齢期への移行に関しての何か協議の場を、障害者の相談支援専門員と介護保険のケアマネジャーが連携強化をするような場を定例化したり、そういった場をきちんと基礎自治体レベルで持って、行政と介護保険のケアマネジャーと我々のような相談支援専門員が連携しながら、この問題を考えていくことが重要ではないかと思っております。これが一点でございます。
もう一点でございますけれども、情報・意思疎通支援の遠隔手話サービスの実態で少しお話をさせていただければと思うのですが、こちらに整理をしていただいたように、ICTというか、インターネット環境を利用して障害のある方のコミュニケーション支援をつくってきたことについては、非常に私も賛成というか、大分充実してきているなと思っておりますが、ただ、私の周りでこんな実態があったのでお知らせをしておこうと思うのですが、遠隔手話サービスが浸透してきて、実際にタブレット等を貸していて、聴覚に障害のある方がそれを利用しようとしたときに、多くの場合は病院の地下とか、いわゆる携帯電話の電波が届きにくい場所でこれを利用しようとしたときに不具合が起きるということがよく見られます。
要するに、技術的なことは私もよく分かりませんけれども、これからより良いWi-Fi環境等々ができてくるのかもしれませんが、現状では携帯電話の電波に頼ってリモートによる遠隔手話などを使うことになると思うので、その場合に公共施設であるとか、こういった病院であるとかというところで、電波状態が悪いところではそこに付随した、例えば病院で言えば病院のWi-Fiとかがあるのですけれども、それをこういう理由があるので、この遠隔手話のサービスに開放してもらいたいというお話をしてもなかなか受け入れてくれない病院や事業所も多くあります。
ですので、これはもしかすると厚労省だけの問題ではなくて、総務省にも係る問題かもしれませんが、せっかくつくってきた、こういったいいサービスがうまく使えなくて、結局、当事者というか、利用者が嫌な思いをしてしまって、こんなものではもう使わなくていいやということで推進が図れないことになろうかと思いますので、こういったこともおいおい考えていただければありがたいかなと思っております。
私からは以上でございます。ありがとうございました。
○菊池部会長 ありがとうございました。
では、引き続き、井上委員、お願いします。
○井上委員 ありがとうございます。日本知的障害者福祉協会の井上です。私からは2点です。
一点は高齢の障害者に対する支援等についてです。先ほども多くの委員からありましたように、介護保険が形式的に優先される状況が進んでいるのではないかという懸念を持っております。例えば、障害者支援施設に長期にわたって入所している知的障害の方たちの場合は、65歳になって突然環境が変わると、新たな環境に適応することがとても難しいということがあります。先ほど櫻木先生からも御指摘があったかと思いますが、障害福祉サービス事業所が共生型の介護保険サービスの指定を受けるケースが少ないということは、やはり現場の状況をお聞きすると、障害者支援、特に知的障害の方への支援と老人介護とでは明らかな違いがあって、支援アプローチの仕方であったりノウハウの違いは非常に大きく、なかなか難しいという意見を随分聞きますので、ぜひ慎重な御検討をいただきたいと思う部分です。全て高齢の障害者に対する介護保険の活用を否定するわけではありませんが、できるところとできないところはあるのではないだろうかという点で、十分な検証をしていただきたいということです。
もう一点は、入院中における医療機関での重度訪問介護について、資料の現状・課題の4点目に示していただいているわけですが、特に知的障害の方や著しい行動障害のある方について、なかなか適正な医療を確保することは難しいのですが、資料にあるように、ぜひ日常的に接している支援者が非常に大きなキーワードの一つになろうかと思いますので、今後とも調査や御検討をいただいて、より安定した状況で入院治療できる環境が整えられるよう、御配慮いただきたいと思います。
以上でございます。ありがとうございました。
○菊池部会長 ありがとうございました。
続きまして、久保委員、お願いします。
○久保委員 ありがとうございます。全国手をつなぐ育成会連合会の久保でございます。高齢の障害者に対する支援につきましてです。
まず、共生型類型につきましては、仕組みとしては評価したいと思っております。説明資料にもありますけれども、障害から介護の共生型が非常に少ない現状があります。これは先ほど皆さんがおっしゃっていたノウハウというところと、それから、事務的な複雑化ということもありますし、もう一つ言えば、介護報酬の92%しか報酬を得ることができない仕組みになっているのも要因の一つかなとは思っております。次期報酬改定での改善が不可欠ではないかと思っております。
次に、高齢障害者向けの高額障害福祉サービス費につきましては、65歳以降の介護保険利用者負担を軽減する制度として評価をしておりますが、要件設定に課題があると思っております。60歳到達時点で生活介護や短期入所などの支給決定を受けていることが条件となっておりますけれども、知的障害者のサービス利用実態と合っていないのではないかと思っております。63歳までは就労継続B型、64歳から生活介護へ移行するという人もたくさんおられます。そういう対象者も要件にすべきではないかと思っております。
それから、行政の計画の位置づけにつきましては、共生型が増加していくために市町村の障害福祉計画とか介護保険事業計画への共生型を計画的に整備することを明記するようにしてはどうかと考えます。これ以外にも市町村の運用に大きな差異があること等、様々な課題があることを踏まえますと、高齢障害者の支援の在り方検討会のような少し高齢障害者に絞った総合的な検討の組織を設置してどうかと思っております。
それから、入院中の重度訪問介護利用、意思疎通支援でございますが、重度訪問介護の入院中の利用そのものは大変評価をしておりますけれども、入院中の介護やコミュニケーション支援につきましては知的障害者の中でもニーズが高いものでございます。中には逆に親が入院中の付添いを求められる事例もあります。ただ、利用対象者の障害支援区分が6に限定されておりますので、対象が余りにも狭いという声が聞こえてきます。入院中の困り事を抱える人の多くは、先ほど事務局からも御説明がありましたけれども、支援区分の4、5のケースもありますので、運用の改善をお願いしたいと思っています。
そして、コミュニケーション支援につきましては、治療に必要な医療者とのやり取りを本人が理解できるような支援も重要でございますので、事務局から意思疎通支援事業についての説明もございましたが、意思疎通支援、コミュニケーション支援は知的障害者にも必要であります。ぜひ、知的障害者に対する意思疎通支援の在り方についても研究を進めていただきたいと思っております。
最後に、情報・意思疎通支援についてでございます。情報の支援につきましては、事務局より説明がございましたけれども、知的障害者の場合は見えますし、聞こえますが、理解ができないという状態でございますので、情報として図書やインターネットを含む社会の中で分かりやすい、理解しやすい情報提供支援はとても少ないのが現状でございます。今後の研究と議論をお願いしたいと思っております。
以上でございます。
○菊池部会長 ありがとうございます。
続きまして、白江委員、お願いします。
○白江委員 ありがとうございます。全国身体障害者施設協議会の白江と申します。私からは3点ございます。
まず1点目ですけれども、高齢障害者への支援の在り方につきまして、先ほど竹下委員がおっしゃったことは全く私、この点については同感でして、理由については先ほどの御意見と全く同じです。今回の「現状・課題」のところの最初に「社会保障制度の原則である保険優先の考え方の下」と書かれているのですが、私はここから根源的な問題としてしっかり考えていくというか、先ほど久保委員もそういった場を設けてはどうか、あるいは全体の問題として捉えてはどうかという御意見もありましたけれども、全く同感でして、そのあたり、ぜひそういう方向で進めていただきたいというのが意見としてございます。
2点目ですが、これは質問になります。先ほど久保委員もちょっと触れられましたけれども、共生型です。特に私、今、手元に同じ資料の中の調査と同じもので見ているのですが、共生型介護保険サービスを開始する前と比較したときの事業収支傾向というところで、34%のところが比較して悪くなったという回答をされています。この辺、厚労省として報酬の問題というものはどう認識されているのか。障害関係の介護保険の共生型が進まない理由として、私はそのあたりがあるのではないかと思うので、御回答をお願いしたいと思います。
3点目は重度訪問介護の問題ですけれども、これは制度導入のときに大変期待をしまして、私どももヘルパーステーションを持っているのですが、やはりなかなか進まない実態がございます。これは今後、調査されたり検討されていくのだと思うのですけれども、現段階においてなかなか進んでいかないというところをどういった要因・原因があるとお考えになっているのか、分かる範囲で結構ですので、御回答賜ればと思います。
以上です。
○菊池部会長 ありがとうございます。
質問がありましたので、事務局からいかがでしょう。
○源河企画課長 御質問いただきましてありがとうございました。
白江委員が御指摘のように、共生型介護保険サービス事業所で、開始する前と比較して収支が悪くなったところが3割強、比較して良くなったところも1割強あるというふうに承知しております。また、逆に共生型障害福祉サービス事業所の場合は、開始する前と比較して良くなったところが37%、比較して悪くなったところが5%と承知しておりまして、必ずしも収支だけがお始めにならない理由ではないと思っておりますが、この辺のところは認識しているところでございます。
それから、久保委員が御指摘のように、確かに通常の報酬よりも共生型の場合は報酬が低い水準に設定されておりますが、これは通常の基準を満たしていなくても一部満たしていると共生型は開始できるものでございまして、通常と同じ報酬に設定するのはちょっと難しいのかなと思っておりますが、本日、いろいろな御指摘をいただいておりますので、これも踏まえて引き続き検討させていただければと思います。
御質問いただきましてありがとうございました。
○菊池部会長 そういうことで、よろしいですか。
では、進めさせていただきますので、あと7名の方、お手が挙がっております。
江澤委員、お願いします。
○江澤委員 ありがとうございます。
共生型介護保険サービスが117事業所と少ない現状に対する要因と課題の解決に向けて対応が必要と考えています。13ページの資料に示されておりますように、困難、苦労したことが、調査結果に出ております。その中で行政との事務手続がトップとなっております。自治体の取組の好事例の収集や横串展開を検討いただければと思います。
また、事業者にちゃんと情報が行き渡って運営しやすくする仕組みも必要ではないかと思っています。やはり利用者が慣れ親しんだ事業所でサービスを継続できる視点が極めて重要でありますので、よろしくお願いしたいと思います。
続いて、重度訪問看護について、障害支援区分4、5の利用者のコミュニケーション支援ニーズについて、研究事業等の実態調査を踏まえて引き続き検討していただきたいと思います。
最後に、情報・意思疎通支援について、主な実施主体である各都道府県・市町村等がしっかりと予算執行できるよう各地域において当事者や関係者間での話合いや情報共有を行っていただければと思います。
以上です。
○菊池部会長 ありがとうございました。
続きまして、阿部委員、お願いします。
○阿部委員 日本身体障害者団体連合会の阿部です。意思疎通関連でお話しさせていただきます。
1点目は、既に皆さんお話しされていますように、地域生活支援事業における意思疎通支援事業の格差について御指摘がありましたけれども、しっかり調査していただきたいと思います。
一方、もう一つ、意思伝達装置は補装具で視線入力、脳波を介した入力の装置も補装具として認められているのではないかと聞いています。そのようなことから、補装具としての意思伝達支援についても調査いただきたいと思います。これも進んでいるところとそうでない地域には大きな開きがあると聞いています。こちらのほうはALSの方についても大事な支援と伺っているところですが、こちらのほうにも地域の実態を報告いただきたいと思います。
それから、先ほど障害者ICTサポート総合推進事業ということで、ICTサポートセンターについて検討を進めていくということはとても心強いことだと思います。これについてはもちろん、コミュニケーション支援ということもありますけれども、移動困難な方がつながるということでも大きな意味を持つことだと思っています。孤立の防止という視点からも大事なことだと思いますので、ぜひ進めていただきたいと思いますし、このような検討の中には当事者の声も十分に反映する。もちろん、考えていただいてはいるとは思いますが、その辺のところ、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
また、そのような装置なのですけれども、Wi-Fi環境も含めて経費的に入手しやすい機器の利用が大事なことですので、その辺についてもよろしくお願いしたいと思います。
以上です。よろしくお願いいたします。
○菊池部会長 ありがとうございます。
それでは、次に、石野委員、お願いします。
○石野委員 全日本ろうあ連盟の石野です。聴覚障害者の立場から意思疎通支援事業とは何かを考えなければならないと思います。
コミュニケーション支援というものは聴覚障害者のためだけではありません。相手のきこえる人のためでもありますし、コミュニケーションを取るには相互性があると考えております。
地域生活支援事業の地域の格差は大きく、問題だと危惧しております。まず、手話通訳については地域生活支援事業で意思疎通支援事業の枠でなく、別に新たなシステムをつくるということ。それが近道ではないかなと思います。このためのロードマップを検討していただきたいと思います。
また、意思疎通支援事業の手話通訳等関係ですけれども、必須事業と任意事業というものがありますが、メリット・デメリットをしっかり整理していただきたいと思います。
それと、ICTについて。電話リレーサービスが始まりました。遠隔手話サービスについても少しずつ広がりつつありますが、ICTというものは情報技術であって、支援はそれだけではないということなのです。双方向の考え方も必要になります。遠隔手話サービスは実際にICTとしてはいいかもしれませんが、聴覚障害者にとっては、具体的な支援をどうするか、双方向でも深い話はできないこともあります。一番良いのは、対面であるということ、対面であれば具体的な支援ができるということ、また、相手にとっても私どもの意思が伝わるということを重要な視点として考慮いただきたいと思います。
また、手話通訳のコンピューターグラフィックス。今後も出てくるかと思いますが、心がないといいますか、コミュニケーションがスムーズにいくということではありません。一方通行になります。ですから、しっかりと対面で通訳を行うことを基本にしていただきたいと思います。
また、資料の51ページを見ますと、最後の2つ目の○のところ、新しい視点が必要ではないかなと思っております。新しい視点というのは第三者評価制度の導入ということです。手話通訳事業で、どのような評価制度が必要なのかという点も今後考えていただきたい。
社会福祉法上は第三者評価制度というものがあります。それに基づいて手話通訳事業の利用をどう評価をするのか、厚生労働省として検討をお願いしたい。
これが私の意見です。以上です。
○菊池部会長 ありがとうございました。
それでは、安藤委員、お願いします。
○安藤委員 ありがとうございます。全国脊髄損傷者連合会の安藤です。私からは4点ございます。
まずは6ページです。この介護保険制度と障害者福祉制度の適用関係のところですが、皆さんもおっしゃっているように、ちょっと分かりにくいです。この点に関して、連合会では本当に65歳問題と言われていて、特に地方の支部から困ったという悩みの相談がいろいろ来ています。そもそも、この介護保険の優先原則を取り払ってもらえないかなと思っています。自助、共助、公助と言われていて、共助が先だということは分かりますが、そもそも障害者福祉が共助なのか、公助なのか、もう一度議論していただけないかなと思っています。
また、私たちは障害当事者の団体です。当事者からすると、Nothing about us without usと言われているように、もう少し選択できるようにしていただけないかなと。私たちが選べるような、障害福祉と事業所のまま使いたいという、これは共生型サービスとかではなくて、そのまま公助のサービスとして使えるように選択できるようにしてもらえればもっとスムーズにいくのではないかなと思っていますので、ぜひ御議論いただきたいなと思っています。
次に26ページなのですが、一般1のところなのですけれども、この一般1は自己負担が9,300円なのですよ。この表で見ると従来どおりとなっていて、右のところの1割負担、※4みたいなところで、この表を見ると一般1が9,300円なら、そのまま9,300円のように見えるのですが、実はそうではなくて、介護保険を使うと、さらに3万6217円で、4万5517円かかって、償還払いで8,317円返ってきて、恐らく実質負担が3万7200円になってしまうのですよ。これは前任者の大濱からもよく伺っていたのですけれども、これは今までとおりだからいいではないかと思っていたら、実は一般1はそうではなかったということなので、ここはもうちょっと何とかしていただきたいなと思っています。
あと、移行の問題です。これは65歳以前に5年以上利用していないとこの共生型サービス等が使えない。この制度が、仕組みが使えないというのがもうちょっと何とかならないかなと。特に、うちの連合会の方でも最近、声が多いのは60歳ぐらい、定年を迎えて、60歳を過ぎて自転車に乗って趣味を活用して、転んで首の骨を折って脊髄損傷になってしまう方が出てきたり、いわゆる元気な中年の方が多くて、その方が脊髄損傷になるのです。それで、このサービス利用が5年以上使っていないから利用できない、仕組みが使えないという声があるので、ぜひ、この辺はもうちょっと、5年というのは長いかなという思いがあります。
それと、32ページです。入院中の重度訪問介護の利用の件なのですが、これでいうと、最後の○のところには「重度訪問介護の入院中のコミュニケーション支援等の必要性を判断する基準や指標等を検討していくこととしている」と書いてあるのです。「等」と入っているのです。これはいわゆる報酬告示の「意思疎通の支援その他の必要な支援」というものを短くして「コミュニケーション支援等」と書いてあるのですが、その次の33ページの辺りには「コミュニケーション支援の必要性の観点から」と「等」が抜けているのです。ですので、報酬告示のそのままの文章を使うか「等」をぜひ抜かないでいただきたい。これはコミュニケーションだけではないということをぜひ御理解いただきたいなと思っています。
とりわけ私とか脊髄損傷者は肺の機能が落ちていて、私の知り合いも肺炎で入院して、入院中にたんが出せなくて、出してもらえなくて亡くなってしまったケースもあります。看護師さんに、ちゃんとしたというのも失礼なのかもしれないですけれども、そういうものをしっかりとノウハウがあるところに入院したほうがいいと。安藤君も肺炎になったら気をつけなさいといつも言われながら、よく口酸っぱく言われていました。先日も私の知り合いが肺炎になって、看護師さんがしっかりと押してもらえなくて、たんが出してもらえなくて、すごく苦しい思いをして、サチュレーションも下がって、いよいよだと。御家族が呼ばれて、ヘルパーさんも呼ばれて、そのときに初めてヘルパーさんにおなかを押してくれと言って、おなかを押したら、看護師さんの押し方では全然駄目だったので、慣れ親しんだヘルパーさんが押したら洗面器いっぱいにたんが出てきて、サチュレーションが元に戻って九死に一生を得たということがありました。
こういうことからしても、本当にコミュニケーション支援だけではなくて、その人の特有のそういった支援が、介助が必要なので、ぜひとも、この辺は助かる命があるということを御理解いただいて柔軟な対応をしていただければと思います。
以上です。
○菊池部会長 ありがとうございました。
あとお三方です。16時半を過ぎましたが、すみませんが、少し延長をお認めください。
丹羽委員、お願いします。
○丹羽委員 ありがとうございます。全国地域生活支援ネットワークの丹羽です。
私のほうは、いわゆる65歳で介護保険の利用をというところですけれども、やはりいろいろな委員がおっしゃっているとおり、一律にというふうにはしていないものの、実際の市町村の現場ではばらつきがあって、一律に判断されることがあるということで、もう一度、個別の状況に応じてというところをしっかり見ていただきたいということです。その個別の状況についても、年齢だけではなくて、やはり生活像という中で必要な支援をきちんと見ていただいた上で御判断いただきたいと考えています。
また、共生型サービスについて、当ネットワークの会員でも検討をしているものの、一例ではありますが、障害支援区分5の方が要介護区分を要支援区分の判定を受けると要支援1とか要支援2しか該当しない方もいらっしゃって、なかなか介護保険に行くとサービス・支援が脆弱になってしまったり、事業者としては報酬が下がってしまって、なかなか引き続きの支援が難しくなってしまう場合もあると聞いております。そういった障害支援区分と要介護認定の差についても、もう少し研究が必要なのかなと考えております。
私からは以上です。ありがとうございます。
○菊池部会長 ありがとうございます。
それでは、岡田委員、お願いします。
○岡田委員 ありがとうございます。全国精神保健福祉会連合会の岡田です。まず、2点お話をさせていただきます。
まず、高齢の障害者に対する支援等についてということですが、利用者の立場からは、先ほど来、皆さんがおっしゃっておりますように、65歳になったからという理由で生活環境が急に変わることは避けたいと考えますし、やはり慣れた人の慣れたケアの継続を希望するのは当然のことと思います。そのような意味からは共生型サービスの取組の充実に期待したいとは考えております。65歳になっても、それまで受けていた福祉サービスの人と質も含めた支援内容が変わらずに受け続けることができることが大事かなと思います。
そのためには、先ほど、ほかの委員から発言がありましたように、共生型障害福祉サービスの充実が望まれると考えます。事業所を変えなくても同じような支援が受け続けられるということです。そのための広報や事業展開を支援する仕組み等をぜひ御検討いただきたいと考えます。
また、費用負担ということでは、新高額障害福祉サービス等給付費の有効活用に期待したいところですが、できれば還付という形ではなくて、利用時に調整できるようになると、より効果的な活用につながるのではないかなと考えております。
1点、私だけが分からないのかもしれないのですけれども、この新高額障害福祉サービスの対象者として、福祉サービスを5年以上利用していた者という、この条件を設定した理由を教えていただきたいなと思います。
もう一点、入院中における医療機関での重度訪問介護についてなのですが、精神疾患・精神障害がある人が精神科以外の病気で入院が必要になったときに、たとえ精神症状が落ち着いていても入院を断られることが少なくない現状にあって、根本的には現状解決が必要なのですけれども、入院する際に日頃からその方を支援している方、その方と信頼関係ができている方が入院中のフォローができる体制があれば、本人ももちろんですし、医療スタッフの方も安心して受け入れることができるのではないかなというふうにも考えますので、この入院中の重度訪問介護利用というものはとても重要だと思います。
ただ、精神障害がある人の障害支援区分認定というものが、実際のその人の生活のしにくさの状況が反映されにくい。つまり、実際の必要度よりも低く認定されることが多い問題がありまして、障害支援区分6という、この利用対象にはなりにくい現状もございますので、利用できる対象の拡大とともに障害支援区分の認定の見直しも含めた検討が必要ではないかと考えております。
以上です。
○菊池部会長 ありがとうございました。
1点、5年要件についてございました。いかがですか。
○源河企画課長 岡田委員、御質問いただきましてありがとうございました。
5年という要件でございますが、一般の高齢者の方との公平性に鑑みて、障害福祉サービスを長らく利用した方に急に利用者負担が発生すると影響が大きいので、5年という要件を設けたものでございます。
以上です。
○菊池部会長 岡田委員、よろしいですか。
それでは、最後になります。阿由葉員からお願いします。
○阿由葉委員 全国社会就労センター協議会の阿由葉です。2点あります。
まず1点目ですが、介護保険優先原則についてです。資料の7ページの下の枠にあるとおり、障害福祉サービス固有のサービスと認められるものを利用する場合については障害者総合支援法に基づくサービスを受けることが可能であり、介護保険サービスに相当するものがない障害福祉サービス固有のものと認められるものについては当該障害福祉サービスに係る介護給付費等を支給するというふうにされていますが、残念ながら就労系事業の支給決定について、自治体によっては65歳以上の方に就労系事業の支給決定が下りないケースがあると聞いていますので、引き続き、これは全国的に御周知いただきたいと思います。よろしくお願いします。
併せまして、就労継続支援A型事業の対象者についてですが、65歳以上の方が利用する場合に設定されている、65歳に達する5年間に障害福祉サービスに係る支給決定を受けていた者であって、65歳に達する前日においてA型に係る支給決定を受けていた者に限るという条件を廃止していただきたいと思います。本件につきましては、この部会でも議論されている、企業から福祉的就労への移行の加齢等の影響による体力低下等により企業等で継続的に働き続けることが困難になる場合ということで、そういった方が移行できなくなる高齢障害者の方が生じる可能性がありますので、検討が必要と考えます。よろしくお願いいたします。
次に、2点目です。資料の26ページの新高額障害福祉サービス等給付費の関係ですけれども、新高額障害福祉サービス等給付費による利用者負担の軽減の要件の一つについて、これはいろいろな方から意見が出ていますが、65歳になる前の5年間に介護保険サービスに相当する障害福祉サービスを利用していること等の要件を廃止していただきたいと思います。サービスを必要とする65歳に達した全ての障害者を軽減措置の対象とする必要があると考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。
以上です。
○菊池部会長 どうもありがとうございました。
非常に多岐にわたって、全ての論点につきまして、御議論、御質問をいただきました。どうもありがとうございます。これらを踏まえて、また2巡目の議論に向けて事務局には検討をお願いしたいと思います。
私の立場から1つ、介護保険優先原則について様々な御意見が出ていたかと思います。私の理解では岡山地裁判決があって、下級審の判決ですけれども、その時点で行政解釈をどう考えるかということですと、やや法的に不安定な要素が強かったかもしれないなと思うのですが、その後、最近、千葉地裁判決が出た。そういう時系列的な流れになっていますので、そのこととの関係で、この規定そのものの在り方をどう考えるかという問題も捉える必要があるのかなと、法的にはそういうふうに思います。
ただ、多くの委員の皆様からは、まさに介護保険優先原則と法律に書いているわけではないのですけれども、その原則の解釈というのですか。この規定の解釈そのものについて、もっと国として解釈の在り方とか方向性を示す必要があるのではないかという趣旨の御議論が随分あったかと思いますし、また、実務上の運用として様々な課題がやはりあるのではないかという御質問がたくさんあったと思いますので、これらの点も含めて、また今後深めていく必要があるなと思った次第でございます。
その他の論点につきましても非常に多岐にわたる御議論をいただきましたので、また今後深めていきたいと思います。
事務局のほう、それでよろしいですか。
○源河企画課長 はい。
○菊池部会長 そういうことで、時間が過ぎてしまっておりますので、本日はここまでとさせていただきます。
最後に、今後のスケジュールにつきまして、事務局からお願いします。
○源河企画課長 事務局でございます。
本日は御多忙の中、御議論いただきまして、貴重な御意見もたくさん頂戴いたしましてどうもありがとうございました。
次回の部会は、9月6日月曜日15時より、こちらの会場にて開催いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○菊池部会長 今日は時間がちょっと過ぎてしまったのですが、2時間にならないので、少し皆さんには自由に御議論いただきました。
ただ、以前お願いしたように、今後、非常に論点が多岐にわたる中で詰めて議論しなければいけない時期が来ると思います。そうなった場合には、以前お願いしたように、ちょっと時間といいますか、A4判1枚程度という形で御議論をお願いすることが来るかもしれないので、その点はお願いしておきたいと思いますが、そうならない間はできるだけ自由に皆さんの思いを伝えていただきたい。まだ事務局も、準備段階と言ってはなんですけれども、そういう状況ですので、できるだけ伝えていただきたいと思いますので、そのような運営をさせていただければと思っております。
それでは、本日はこれで閉会といたします。どうもありがとうございました。

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