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第9回社会保障審議会医療保険部会 治療用装具療養費検討専門委員会議事録(2025年10月23日)

○日時

令和7年10月23日(木)13時00分~ 14時00分

 

○場所

全国都市会館 第3会議室、第4会議室

○出席者

<委員等 敬称略>
安川文朗(座長) 橋爪幸代 今村英仁 宇都宮保典 
鳥潟美夏子 幸野庄司 安岡伸久 池田俊明
平井正利 時吉重雄 東江由起夫
<事務局>
吉田保険医療企画調査室長 

○議題

・ 既製品の治療用装具の販売価格等調査(案)について
 

○議事

○吉田室長
 定刻を大分過ぎてしまいました。保険医療企画調査室長でございます。
 これまで座長であった遠藤委員が退任されました。新しい座長の選任までは、私のほうで議事進行を務めさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(委員首肯)
○吉田室長
 ありがとうございます。
 ただいまより、第9回「社会保障審議会医療保険部会 治療用装具療養費検討専門委員会」を開催いたします。
 本日も対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての開催としております。
 委員の皆様におかれましては、御多忙の折、お集まりいただき、ありがとうございます。
 初めに、委員の交代について御報告させていただきます。新たに当専門委員会の委員として発令された方を御紹介いたします。
 遠藤委員に代わりまして、安川文朗委員でございます。
 それから、清水委員に代わりまして、宇都宮保典委員でございます。
○宇都宮委員
 よろしくお願いいたします。
○吉田室長
 森委員に代わりまして、安岡伸久委員でございますが、今、入られていますでしょうか。
○安岡委員
 安岡でございます。遅れて申し訳ございません。よろしくお願いします。
○吉田室長
 どうもありがとうございます。
 続きまして、委員の出席状況について御報告させていただきます。本日は、新田委員、橋本委員が御欠席という御連絡をいただいております。
 まずは、座長の選任についてでございますけれども、通例、このような委員会の座長は、有識者の先生にお願いしております。本委員会におきましては、新たに御就任された安川委員にお願いしてはいかがかと思いますが、いかがでございましょうか。
(委員首肯)
○吉田室長
 ありがとうございます。
 それでは、安川委員にお願いしたいと存じます。大変恐縮ですけれども、座長から一言御挨拶をいただきたいと思います。
○安川座長
 このたび専門委員を拝命いたしました。また、ただいま座長の任を仰せつかりました安川文朗でございます。
 これまでずっと医療経済や社会保障、リスク学といったことを専門として勉強してまいりました。保険者の皆様、また施術側の皆様が十分な議論ができます会議となりますよう努力いたしますので、何とぞよろしくお願いいたします。
○吉田室長
 座長、どうもありがとうございました。
 それでは、マスコミの方々の頭撮りはないようですので、ここから座長に議事進行をお願いいたします。
○安川座長
 それでは、早速議事に入らせていただきます。よろしくお願いいたします。
 本日は、「既製品の治療用装具の販売価格等調査(案)について」を議題といたします。事務局より資料が提出されておりますので、事務局からの御説明をお願いいたします。
○吉田室長
 改めまして、保険医療企画調査室長でございます。
 それでは、資料治-1に基づきまして資料を御説明させていただきます。
 1ページ、目次ということでございまして、今回御議論いただく中で、まず1つ目の章としまして、「既製品装具のリスト収載等検討ワーキンググループにおける議論」というものを御紹介したいと思います。その上で、2ポツ目といたしまして、「既製品の治療用装具の販売価格等調査(案)について」、御審議いただきたいと思います。
 それでは、資料を説明していきますけれども、3ページ目を御覧いただければと思います。
 現在、治療用装具の療養費の中で、いわゆる既製品装具というものについては、大きく分けて2つあるかというふうに考えております。1つは、リスト収載されている既製品装具、それから、右側ですけれども、リスト収載以外の既製品装具ということでございます。
 左側のリスト収載されている既製品装具につきましては、真ん中辺りでございますけれども、品目数としては57品目。うち4製品は現在、販売が中止されているということで、実際には53品目がリスト収載されている中で、療養費として支給されることができるということになります。こちらの算出方法につきましては、ここに掲げてありますような算定式を基に算出いたしまして、それをリストの中で基準価格、額として明示しているという形になっております。
 一方で、右側のリスト収載以外の既製品装具につきましては、そういったリストに載っていないということでありますので、仕入価格を基に、左側のリスト収載のものと同様の算定式に基づいて算定した形で、それを請求していただくという形になっております。
 最終的には、保険者のほうで、その支給の可否を判断するということについては、右も左も同じではありますけれども、左のリスト収載というところは、一定、リスト収載されているということによって、その審査などの効率性といったものが図られるということになっているのかなと思っております。
 ちょっと言い遅れましたけれども、この算定式の中で、採型の基本価格といったものにつきましては、いわゆる障害の施策のほうの補装具費という中の基準を購入基準の基に参照しているといった形になっているということでございます。
 4ページのほうに移っていただきまして、これまでの既製品のリスト収載の経過ということでございます。こちら、比較的新しい仕組みというふうに言えると思っておりまして、平成28年9月から既製品のリストというものが始まっているということでございます。ただ、その当時は、リスト収載のものだけが明示されておりまして、その基準価格というものが示されているというわけではなかった。
 令和4年4月から既製品装具の基準価格、リスト収載されたものについての価格がそこの中に入ってきたということになっております。その辺り、審議してお決めいただいたのが第5回の治療用装具療養費検討専門委員会、令和4年2月ということになります。
 それから、第6回治療用装具療養費検討専門委員会のところにありますが、このリスト収載されていない既製品装具の価格の考え方というのも、この中で決定していただいているということでございます。
 その後、いわゆるリスト収載といった手続などはやってきておりますけれども、価格の改定といった事項等は、基本的にはしていないということであります。本年2月でございます。第8回の治療用装具療養費検討専門委員会の中で、令和6年12月から令和7年1月にかけて実施した装具の販売価格等調査の結果に基づきまして、仕入価格が著しく上昇していた製品を対象とした臨時特例的な価格改定について御了承いただいて実施した。具体的には、2品目について、そういったものをやったということでございます。
 以後、ワーキングのほうは並行してやってきておりますので、そちらについての御議論をこれから御紹介していきたいと思いますが、資料5ページになります。令和5年2月の治療用装具療養費検討専門委員会における資料を再掲しておりますけれども、既製品の治療用装具に係る課題の基準価格関係ということでございますけれども、1つの課題が、まず、リスト収載を検討する既製品装具の仕入価格の妥当性を担保するための方法ということでございます。こちらについて、メーカー等へ販売価格と「数量の調査」に加えて、購入側に対して「購入価格と数量」を調査するかどうか。いわゆる調査の仕方というのを1つの論点として掲げているということでございます。
 もう一つの課題は、今度はリスト収載された既製品の装具の基準価格の改定方法ということでございます。こちらについては、改定方法の検討が必要ということで、当時、令和6年度の基準価格改定までにというふうな形になっておりますけれども、令和6年度において改定を行ったということはございません。そういった中で、今回、改定年度前年に行う仕入価格の調査の結果を、どのように基準価格の改定につなげるかといった論点がここで上げられているということでございます。
 2つの課題がございますが、いずれにいたしましても、価格調査というものを実施して、まず、その仕入価格、実勢価格というものを的確に把握するという課題があるものというふうに考えているということでございます。
 6ページ以降が、これらの論点に関する具体的な論点とか、ワーキンググループのほうで御議論いただいた上での方針(案)ということでございまして、6ページと7ページ、若干重複するところがございますので、7ページの資料を基に御説明させていただきたいと思います。
 9月10日のワーキンググループのほうで方針として御了解いただいたものと考えておりますけれども、方針としましては、まず1つ目のダイヤでございますが、既製品の治療用装具の販売メーカー等に対する販売価格等調査、いわゆる「販売側調査」。それから、既製品の治療用装具を購入する義肢装具製作所等に対する購入価格等の調査、いわゆる「購入側調査」、これを実施することとしたいというふうに考えております。
 購入側調査につきましては、日本義肢協会の全ての会員に対して行うこととする。
 それから、これらの調査ですけれども、リスト収載された既製品の装具57品目、それからリスト収載予定品目を対象とすることとしております。一方で、現時点においては、このリスト収載予定品目に上げられているものがないという状況にありますので、実際としては、リストに収載された既製品の装具57品目を対象として実施する。さらに申し上げれば、先ほど4製品が販売中止ということですので、53品目について調査をするということが掲げられているということでございます。
 それから、4つ目、ちょっと話が違うかもしれませんけれども、保険者に対する領収書の金額の調査ということでございますが、こちらは今後検討ということでありまして、併せて仕入価格の妥当性の判断に資するために、販売側調査等の結果のデータについて、希望する保険者に提供することとする。そういった方針を了解いただいたものと考えております。
 8ページ以降で、そういったワーキングでの論点に対する意見ということを幾つか御紹介したいと思います。
 1つ目の矢羽根でございますが、販売価格調査の結果、それから購入価格調査の結果、さらに保険者の給付実績に基づく調査という3つの調査を突合することで、この妥当性を担保することとしてはどうかといった御意見があったかと思います。
 それから、4つ目に飛びまして、仕入価格の妥当性に関して、治療用装具という業界で、販売側が仕入価格を構成していく際に、医科、例えば薬とか特定保険医療材料といったものと違って、なかなか競争原理が働きにくい。小規模であるといったときに、ここはいわゆる言い値みたいなところで決められるようなことが、実際どれぐらい生じているのか。その辺りは不透明であるので、そういったところをできるだけ見える化していただきたいといった御意見があるかと思います。
 もう一つ、一番下の矢羽根になりますけれども、これまで価格の把握というのは最多販売価格帯というところで決定しておりますけれども、そういったものが高い価格に張りついているのではないか。そういった中で、加重平均といったやり方を取っていただきたいといった御意見があったというふうに思っております。
 9ページのほうに移っていただきまして、先ほどの保険者の調査ということでありますが、こちらについては、負担等を考えて、なかなか難しい面もあってできないといった御意見もありまして、その中で希望する保険者も多いので、調査の結果自体は提供していただきたいといった御意見があったかと思います。
 最後の矢羽根でございますが、義肢装具の会社の中でも、恐らく会社というよりは製作所という意味かというふうに考えておりますけれども、多くは零細、各地域で少人数でやっている会社というか、製作所が多くて、そういったところと大規模な製作所との間で購入価格が違うといったことであれば、加重平均という取り方になると、大規模な製作所に有利なことになりかねないということで、そういったところを考慮していただきたいといった御意見もあったというふうに考えております。
 続きまして、10ページ、11ページを、11ページの方針(案)のほうで御説明させていただければと思いますが、そういった調査の中で、今度、リスト収載された装具をどのように改定するかという方針についてでございます。
 ワーキングのほうで方針として御議論いただいたところだと思いますけれども、基準価格というところについては、療養費の改定年度に向けて価格調査を行って、その調査結果を踏まえて改定を行うと考えております。
 この改定に当たりましては、先ほどA方式、B方式といったところがありましたが、そちらが令和4年度に設定されてから、まだ時間が経過していないことも踏まえまして、その大枠は維持するということであります。一方で、物価高騰・賃上げへの対応というところは、診療報酬なども同様なのですが、そちらの具体的な対応というところが論点として上がっておりますので、そちらの状況については、年末の予算編成の状況も踏まえて検討するということでございます。
 それから、機能区分ごとにまとめてリストに収載してはどうかといった御意見というのがありました、こちらにつきましては、今回の次期改定を行った上で、メリット・デメリット等も含めて、引き続き検討を行うこととしてはどうかと考えております。
 最後、箱の外になりますけれども、先ほど申し上げましたように、算定式・算定方法については、障害の補装具費の基準のほうを使っております。そういった中で、その補装具費の基準の改定が令和6年度に実施されておりまして、今、リスト収載されている品目というのは価格という形で示されておりますので、算定方式、改定していない中では、補装具費の直近の改定というものが反映されていない状況にあるということであります。いわゆる技術料部分について反映されていないというところがありますので、その点についてはちょっと留意が必要かなというふうに考えているということであります。
 12ページ以降ですが、ワーキンググループで出された意見を幾つか御紹介させていただきます。
 2つ目の矢羽根でございますが、価格調査を行って、その調査結果を踏まえて改定を検討するという方法については異論はないということでございます。ただし、オーダーメイドと既製品で改定タイミングが異なるのには違和感があるという御意見がありました。
 これは具体的にはということでありますが、3つ目の矢羽根でございますけれども、補装具の改定、いわゆる障害の改定に伴うものでありますので、3年に1回ということであります。一方で、診療報酬改定は2年に1回ということで、療養費も同様のタイミングでやっているという中で、遅れてしまう可能性があるのではないかということで、その改定される年度としては、数か月遅れであってもタイミングがずれないように配慮いただけるような明文化をお願いしたいといった御意見がありました。
 それから、4つ目辺りを御紹介させていただきますが、既製品装具について、これまで改定といった概念がありませんでしたので、決まりごとがあるのかといった御質問。それから、物価高騰や賃上げへの対応をするにしても、そこは財源の範囲内ということなのか、別途財源を考えるのかといった御質問というか、御指摘があったということでございます。
 それから、13ページに飛びまして、2つ目の矢羽根でございますが、調査についての御意見ということで、調査を実際にするといった場合に、日本義肢協会を通じて行うことになるということだと思いますけれども、そこのカバー率が50%ぐらいであるので、それで全体を把握できるのかといった御意見もありました。
 その他、機能区分などにつきましても様々御意見をいただいたと思いますけれども、すみません、ここでは時間の関係上、御参照いただければという形で考えております。
 そういったことを踏まえまして、15ページ以降、今回お諮りしたいことでございまして、「既製品の治療用装具の販売価格等調査(案)」でございます。
 具体的には16ページを御覧いただければと思っております。こちら調査につきましては、今ほど御説明申し上げたように、販売側調査と購入側調査を実施するということでございます。
 下側の箱でございますけれども、調査対象につきましては、販売側調査につきましては、メーカー、それからそれを扱っている代理店、または問屋さん。N数でいいますと21になるかと思います。それから、購入側調査につきましては、その治療用装具を購入する義肢装具製作所等ということで、こちらはNが263という数字を義肢協会さんのほうからいただいているということでございます。こちらの調査は、ここで御承認いただきましたら、11月中旬以降、始めまして、できる限り早めに取りたいというふうに思っております。
 調査項目につきましては、令和6年11月から今年の10月までの1年間の販売価格・販売数量ということで、それを販売側・購入側、それぞれから頂くという形を考えているということでございます。
 具体的には、17ページが、まず販売側調査ということで、メーカー、代理店、問屋さんに対して行う調査でございまして、各取扱品目ごとに価格と数量を記載していただくということであります。
 右側の赤い箱に※印を書いてございますけれども、1つのサイズにつき複数の金額での販売実績がある場合には、それを金額ごとに記載していただくという形で、いわゆる加重平均的な考え方を取り入れるかどうかということも、こういった数字を把握することによって、まず前提となる数字を把握することができるのではないかと考えているということでございます。
 18ページのほうは購入側調査ということでございます。こちら、製作所側のほうですので、各メーカーからいろいろな物品、具体的には53品目を購入されているわけでありまして、それら一つ一つについて、購入価格とその購入価格ごとの数量というものを記載していただく。さらには、メーカーから直接購入する場合。それから、小規模の製作所などによくあるようですけれども、問屋さんを通じて購入するような場合。そちらも記載していただくということで、実際の流通の中での実態の価格を把握するということでございます。
 これまで、これら調査につきましては、販売価格帯ということで取っておりまして、その点については後ほど御説明させていただきたいと思いますが、これらの数字を踏まえまして、19ページのほうを御覧いただきますと、それらの数字を突合することによって、それぞれの調査結果の妥当性を担保していくことができるのではないかと考えているということでございます。
 最後、20ページになりますけれども、先ほど最多販売価格帯ということを口走りましたが、これまでの調査は最多販売価格帯ということで、そこを仕入価格の基本とするような形で取るというような調査をしておりました。そういった中で、これまでの中で加重平均値のようなものが使えるのではないかといった意見がございましたので、そういったところを考慮しまして、今回、調査の設計を変えているということであります。メーカー、製作所側にとって、これまでの調査よりもやや細かくなりますので、御負担をおかけする部分があるかと思いますが、その中でも義肢協会さんなどからも協力を依頼することで、できる限り、こういう調査に御協力いただきたい。
 それから、調査が細かくなりますので、調査に要する時間がやや長くなる部分があるかと思いますので、そういったことは事務局のほうとしても十分に考慮して、できる限り丁寧な対応を心がけたいというふうに思っております。
 参考ではございますけれども、令和5年10月に実施した調査の中での販売価格帯に関するデータをお示ししております。表の中にございますが、そもそもサイズによる価格差がないものが6割弱ございました。それから、サイズによる価格差があるものでも、そのうち全体の3割は、この中には中間価格ということで、真ん中の価格帯が最多販売価格になっているということで、例えば最高価格に販売価格帯が張りついているとか、そういったものが大宗であるといったことではなかったというふうな形で考えております。
 こちらは今回の調査設計との兼ね合いで申し上げますと、参考ということになりますし、いずれにいたしましても、調査結果を踏まえて価格の設定の仕方というのをどのように考えるかというのは、また結果を見ながら御議論いただかなければならないかなというふうに考えておりますが、まずは、この調査をするということについて、お諮りさせていただきたいというのが、今回の検討専門委員会の趣旨でございます。
 説明は以上でございます。
○安川座長
 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明につきまして、御質問、御意見等ございますでしょうか。いかがでしょうか。
 保険者側の委員の皆様方はいかがでしょうか。
 では、幸野委員、お手が挙がっております。幸野委員、よろしくお願いいたします。
○幸野委員
 中身ではないのですが、基本的な確認をお願いいたします。
 まず、治療用装具というのがややこしいのは、先ほど室長からも説明があったとおり、オーダーメイドと既製品があって、既製品については57品目がリスト化されている現状ということで、今回の改定は、恐らくこのリストの57品目が対象になると思われるのですけれども、それ以外の製品、オーダーメイド等、リスト外の既製品については、これも室長から説明があったとおり、障害者総合支援法の規定に基づく補装具の購入基準が適用されているということがあって、補装具の改定は3年に1回の改定で、直近では昨年、令和6年4月に既に行われていて、このときは物価高騰等を反映した改定ということで、物価高騰等も含んだ改定を既に行っていると認識しておりまして、基本価格については、平均6%ぐらい引き上がっていると聞いています。
 既製品装具の57品目以外のオーダーメイドやリスト外の既製品は、補装具の令和6年改定で既に対応されているということがあると思います。あと、既製品の57品目は、既製品装具全体のシェアで見ると、非常にわずかな販売シェアじゃないかと思うのですけれども、その辺について、どのぐらいのシェアがあるのか分かっていないので、事務局が把握されていたら、それを教えていただきたいし、義肢協会のほうでも把握されていれば教えていただきたいと思うのですが、そのシェアの中で、さらに物価対応なんかを行うのかというところは少し疑問に思っていて、その辺をどのように盛り込んで財源を取ることを考えているのかについて、事務局のお考えをお聞きしたい。
 それから、もう一つは、これは基本的な問題ですけれども、今後、オーダーメイドと義肢装具外の製品は、3年に1回の介護報酬改定と同時に補装具の改定が行われて、リスト収載品は診療報酬改定年度に併せて2年に1回の改定ということになっていくのですが、改定の間隔が異なるということでそれぞれに対応して、ひずみが生じないのかなというのが1つ懸念に思うところです。同時改定が6年に1回あって、長い目で見ると2年に1回の診療報酬改定のほうが数が多くなるので、そういったそれぞれの改定を今後続けていくのかということについて、今日結論を出すということではないのですけれども、その辺りをどのように考えているのかということを、中身に入る前に事務局とか業界の方も分かっていればお教えいただきたいのですが、以上です。
○安川座長
 ありがとうございました。
 それでは、2点御質問いただいたかと思いますが、初めに事務局のほうから、シェアの問題と日付、タイミングによるひずみの問題、お願いいたします。
○吉田室長
 事務局でございます。
 まず、シェアというところでございますが、療養費の中での支給の実態というのは、これまで療養費に関する頻度調査といったものをやってきましたので、そういった中での療養費の全体額とか治療用装具の額の把握というのがあります。ただ、それは保険者のほうのいわゆる請求書の中から抜き取りでやっているような調査設計になっておりまして、その中でさらに具体的に既製品装具がどれぐらいなのかとか、そういったシェアというところは、申し訳ございませんが、我々のほうで定量的な数字を持ち合わせているわけではございません。
 ですので、定量的な数字ということでは、義肢装具士協会さんも義肢協会さんもなかなか難しいと思いますが、現場としての肌感覚というか、そういったものは後ほど義肢協会さんのほうからちょっと教えていただければなというふうに考えているところでございます。
 それから、幸野委員がおっしゃられた、いわゆる期がずれるというか、障害のほうの改定と、こちらの既製品というところで診療報酬の中で出てくるということでございますが、ここは御指摘のとおり、非常に難しいところでございます。特に、既製品装具の改定、これまでやってきておりませんが、その中で、今回ある意味初めて改定という概念が入ってくるといったところでありまして、まずはその辺りを手前では考えなければならないかなと思っているところが実態でございますけれどもね。
 先ほど事務局としての説明の中でも御紹介いたしましたように、まさに12ページもありましたように、3年に1回、2年に1回、今、幸野委員から御紹介いただいたような議論というのはあります。現在の中で、治療用装具という仕組みについて、これまで障害のほうの概念をいろいろ参酌してやってきておりまして、そこの部分をこれから医療保険単体で独立して考え方を決めていくということができるかといいますと、まだそこまで制度として成熟しているわけではないかなというところもあります。
 ですので、現時点で事務局として、この部分について、もちろん幸野委員と同様の課題意識はあるわけですけれども、こちらについて具体的な考えというものがあるわけではないということを、今回、お決めいただく話とは異なる議題となってしまいますが、そこに関しては、申し訳ありません、そういった意味では、現在お答えを持ち合わせているわけではないというふうに申し上げざるを得ないと思っております。
○安川座長
 ありがとうございます。
 先ほどの幸野委員の御質問の最初のほう、シェアに関する肌感覚ということですけれども、協会側の委員の方、どなたか。
 では、時吉委員、よろしくお願いいたします。
○時吉委員
 日本義肢協会の時吉でございます。
 まずは、このたび、治療用装具療養費検討専門委員会の開催、本当にありがとうございます。
 ただいま幸野委員からの御質問について、吉田室長のほうから御丁寧に御説明いただいたのですが、当方としても、オーダーメイドと既製品の割合については、正確な数字を把握しているわけではございませんが、肌感覚として申し上げますと、会社の規模といったものによっても違うと思うのですが、6対4あるいは7対3、オーダーメイドが6割あるいは7割、既製品が3割から4割程度ではないかと思われます。
 それから、リスト収載されているものとリスト収載されていないものの割合についてでございますけれども、リスト収載されているものは全体で355品目程度あると言われております。その中での57品目でございますので、わずか16%ということになります。しかしながら、その57品目の販売実績等を見ますと、令和3年当時の販売実績を計算しますと、この57品目による販売個数は全体の49%に至っております。でありますから、この57品目というのは、現時点で広く使われている製品であるということになります。
 私からお答えできる内容は以上でございます。
○安川座長
 ありがとうございます。
 ほかに協会側の皆様から追加で御発言ございますか。よろしいですか。
 幸野委員、いかがでしょうか。
○幸野委員
 今の時吉理事長の説明について、少し理解できなかったのですが、オーダーメイドが7割で既製品が3割。そのうちリスト化されている製品が3割のうちの16%のシェアと聞いて、市場の規模でいくと半分ぐらいは占めていると聞こえたのですが、分からなかったので、もう一度お願いできますか。
○安川座長
 時吉委員、お願いできますか。
○時吉委員
 時吉です。
 誤解を招いて申し訳ございません。半分と言ったのは、既製品装具のリスト収載されているものとリスト収載されていないものの割合でございます。リスト収載されているものが全体355品目の中のわずか16%ではありますけれども、国内で販売されている、使用されている数とすれば、国内のほぼ半分に近い、49%に当たるということでございます。
 以上です。
○幸野委員
 座長、よろしいでしょうか。
○安川座長
 はい。
○幸野委員
 ありがとうございます。
 なぜ市場規模を聞いたかといいますと、物価と賃上げという言葉がよく出てくるのですが、繰り返し申し上げますと、補装具の改定が既に昨年、行われていまして、オーダーメイドとリスト化以外の製品が、今の説明でいくと9割以上占めているということになると、シェアの中で、こういった賃上げとかにどのように対応していくのかというところを少し聞きたかったので、説明を聞かせていただきました。
 それと、室長からお答えのあった時期の話なのですが、今日、どうこう言う話ではないのですけれども、そうであれば、1つの案なのですけれども、治療用装具についても補装具に改定年を合わせて、そのときに同時に改定するというやり方も、選択肢の一つとしてあるのではないか。そのほうが期ずれで追っていくよりスムーズに対応できるのではないかというのがあるので、改定の時期についてはそういうことも視野に入れて進めていってはどうかと思います。
 以上です。すみません。
○安川座長
 ありがとうございました。
 最後の御提案というか、御質問については、何か事務局のほうで御発言ありますか。
○吉田室長
 ありがとうございます。
 御提案としては、確かにそのとおりの部分があるかなというふうに思いますので、そういったことを、他制度を使っているという、かなり特殊な現状の枠組みでもありますので、そういった中で、まさに予算的なところも含めた対応というのができるのかどうか、そういった御提案も含めて、ちょっと考えたいと思います。
 他方で1つだけ、ちょっと繰り返しになりますけれども、まさに令和6年度の補装具の改定というところが、今回のリスト収載されたところだけ取り残されているという状況になっているというのが現状だと思いますので、そちらについては、一定手当てをしないといけないかなというのは、申し訳ありません、事務局なので私個人のというのはよくないのですが、そういったところの対応というのは、制度的にはする必要があるのかなというふうに思っているところであります。
 シェアが既製品、リスト化されたものとリストでないもので49と51という御紹介がありましたが、そこの部分がいわゆる基準価格が対応されていないことによって、リスト化されたものが使われていかなくなるとか、リスト化されたものを使うと実際には厳しくなっていってしまう。そういったことが起こってしまうというのは、制度的にはあまり望ましい状況ではないのかなということを申し上げさせていただくというのは、事務局としては少し行き過ぎた発言であることを重々承知の上で申し上げさせていただきました。
○安川座長
 ありがとうございます。
 ただいま幸野委員のほうから、調査の前提ということで御指摘ありましたけれども、内容等につきましても、併せて皆様方のほうから御質問、御意見等ございましたら、お願いいたします。いかがでしょうか。
 では、池田委員、お手が挙がっております。池田委員、お願いいたします。
○池田委員
 ありがとうございます。
 今回の調査の件でございますけれども、今回、リスト収載された既製品の治療用装具につきましては、昨今の物価変動とか為替の変動とかがありますので、実際にこの実勢価格が上昇している可能性があると思います。そういった中で、適正な基準を決めていくためには、今回の調査で現在の実態を把握するということは有意義なことであるというふうに思っております。
 それから、今、いろいろ議論がございました既製品装具のリスト収載されている57品目につきましては、金額が定められているところでございますので、保険者から見れば、保険者の支給決定がこれによって円滑に進むということがあろうかと思います。そういった意味で、リスト収載以外の既製品装具350品目程度につきましても、保険者による支給決定の円滑化ということが期待されますので、本日の調査をした後の結果も踏まえて、できる限り、順次、リスト収載をしていただく方向で検討していただければと思います。
 以上でございます。
○安川座長
 ありがとうございます。
 ほかに御意見ございますでしょうか。
 では、東江委員、お願いいたします。
○東江委員
 日本義肢装具士協会の東江でございます。大変ありがとうございます。国民の医療・福祉のために有意義な会議を開催していただき、ありがとうございます。
 確認なのですけれども、調査するに当たり、地域差は加味されているかどうかということ。それも、例えば地方でいけば、それだけ交通費等、かかるでしょうから、それも加味して加重平均するかというところも十分検討していただきたいと思います。地域によって輸送費、送料がかかるということで、その辺も加味した加重平均も検討してほしいなというのを、ちょっと要望してお願いしたいなと思います。
○安川座長
 ありがとうございます。
 それについては、事務局、いかがでしょうか。
○吉田室長
 事務局でございます。
 今の御指摘について、地域差というところに特別に着目しているということはないというのが実情です。一方で、購入側調査の中で、送料分とか取扱いの、例えば問屋であれば、遠隔地とか、そういったところの部分がどれだけ加味されているかというところに反映されてくるかどうかということだと思っておりまして、その部分は正直申し上げますと、結果を見てみないと、まさに個別のデータを見ながら、地域差があるのかどうかといったことも調査した上で考えなければならない事項かなというふうに考えているというのが今の考え方でございます。
○東江委員
 ぜひ御検討いただきたいと思います。地域へ行くと、企業・メーカー側なのか、それとも義肢装具製作事業所なのか、どっちか負担しなければいけないですね。ですから、その点はきちんと答えを出してもらいたいなと思います。
○安川座長
 大事な点、御指摘ありがとうございます。
 ほかに御質問、御意見等。
 では、幸野委員、もう一回、手が挙がっております。幸野委員、お願いいたします。
○幸野委員
 それでは調査方法について、幾つか要望を申し上げたいと思います。
 15ページから20ページまで調査方法が示されているのですが、本音を言うと、もっと詳しく調査していただきたいところがあるのですけれども、事業所の負担とか、回収率がそれだと落ちるということも考慮すれば、これでやむを得ないのかなというふうに思っていますが、調査は調査でこれとして、調査後の分析については、様々な観点からより精緻に行う必要があって、分析できるようなデータを示していただきたいということで、今から何点か申し上げたいと思います。
 まず、19ページの購入側調査と販売側調査の突合と書かれていますが、これについては、両方とも価格と数量を調査するので、価格と数量の加重平均値をまず突合していただきたい。それから、最大値、最小値、中央値というのもぜひ見せていただきたいと思います。
 それから、19ページの一番下に記載されているのが非常に重要なことだと思うのですけれども、販売額や購入側の事業者が複数ある場合には、事業所規模や購入数量の違いによって、価格がどうなっているかということを見たいので、ぜひこういったところもデータとして見える化していただきたいと思います。
 それから、メーカーから購入する場合と、問屋・卸から購入する場合には、当然、価格差があろうかと思うので、そういう価格差が生じる場合には、なぜそこに価格差が出ているのか、その要因もお願いしたい。それから、販売側が1社で独占している場合と、複数の競合体制になっている場合の価格はどうなっているのかというのも掘り下げていく必要があると思いますので、そういったデータも見せていただきたいと思います。
 それから、物価高騰や為替の影響を考慮するということが出ているのですが、そうであれば、どういうふうに考慮するのかというのは理論的に説明しなければいけないので、例えば過去、令和5年とか令和6年にも調査を行っていますので、その調査結果でどのように推移しているのかというのを比較してみるというのも大切なことではないかと思うので、その比較するようなデータも出していただきたいと思います。
 それから、もう一つは、先ほど東江委員から御指摘ありましたことに賛成でございます。事業所が存在する地域で、流通の違いによって上乗せされた価格差があるのではないかなと思っていて、できれば地域差についても分析する必要があるのではないかと思います。
 最後に、これは一番大事なことだと思っているのですけれども、今、リスト化された57品目は、なぜリスト化されているかというと、優先して使っていただきたいという希望があるということですが、当該製品の販売とか購入価格の実績だけを見るのではなくて、類似品がいろいろあると思うのですけれども、その中でリスト収載品がどのような立ち位置にあるのか。今、最も売れているのか、それともリスト外のほうがたくさん売れているのか。そのようにリスト収載されたものが、類似品の中でどのような立ち位置になっているのかというところも、保険者としては見せていただきたいと思います。
 冒頭にリスト収載品が半分ぐらいのシェアを占めているという大事なデータをお示しいただいたのですけれども、保険者から私が聞くところによると、リスト収載品はあえてあまり選択されていないということも聞いていますので、本来であればこういうものも調査内容に入れてほしいのですが、当該製品と同一部位とか機能分類で同一のもので、販売数量が多いリスト外の製品があれば、それがどのような価格になっていて、リスト品とどの差があるのかというのを見える化していただきたかったです。
 これは調査するといったらまた大変で、回収率なんかに影響を及ぼしても駄目なので、もし義肢協会のほうから売れ筋の製品の状況とかが分かれば、そういったものと比較してみるというのも1つの分析じゃないかなと思いますので、ぜひ義肢協会のほうから、そういったデータとかを分析のときに示していただきたいと思います。
 価格調査の要望については、以上でございます。
 それから、価格調査以外のことで、どうしてもこれを機会に言っておきたいことがあるのですが、11ページの3つ目の四角のところです。これは説明がなかったのですけれども、これは私がずっと前から、特定保険医療材料のように、機能区分ごとにリスト収載してはどうかということを言っているのですが、先送りするような書きぶりになっているのです。
 なぜこれを主張するかというと、目的は全ての既製品の早期のリスト化なのです。既製品装具は約400品目あって、今、リスト収載されているのが2割にも満たない。非常に中途半端な状態が2年以上続いていて、最後にリスト化されたのが令和5年の検討専門委員会で決まったということで、2年以上放置されているということなのですが、その間も既製品装具は年々増加傾向であって、にもかかわらず、リスト化は拡大されていないという一番中途半端な状態で、この状態で放置するのはよくないと思っています。
 したがって、一気に進めるようにとは言わないのですが、例えばできるところからグルーピングしていくようなものをつくっていって、新たに出た製品もこのグループに入れるのが妥当であるというのであれば、そのグループに入れていくというような考え方を取ることによって、実装が少し早く進むのではないかと思います。ですから、一気に57品目の機能区分を、例えば半分にして全部入れるというのではなくて、少しずつでも再編していくというのを料金改定のたびに行ってはどうかというのが私の提案です。ですから、これは体制が整うまで先送りという形になっているのですが、今回、調査するいい機会でもあるので、そういったことも併せて、少しずつでもいいので、しっかり行ってみてはどうかということを提案させていただきます。
 現行の中でも、同一部位で同一機能で、価格も同一であるとか微妙に違うというのがあるのですけれども、これを分類することで何の支障が出るのか、そういったことをお聞きしたいです。もし、今日、義肢協会側のほうでグルーピングがまずいというふうな絶対的な要因があれば、それはぜひお聞きしたいと思います。要望として、ぜひ機能区分化というところも会計ごとにしていただきたいと思います。
 長くなりましたが、以上です。
○安川座長
 ありがとうございます。具体的な御提案、御要望いただきました。
 事務局にお答えいただく前に、義肢協会側の委員の方でもし追加で御意見、御提案等ございましたら、併せてございますか。
 時吉委員、お願いいたします。
○時吉委員
 今のグルーピングの件について、お答えさせていただきます。
 幸野委員から以前からもお話を頂戴しておる件なのですけれども、グループ分けして包括的に審査を行うことは賛成でありますけれども、基準価格を特材のように機能区分化することには反対というふうに申し上げておるところでございます。理由としましては、適応症例や機能・目的が同じであっても、製品の原材料が異なると必然的に価格が変わってくるわけでございます。今、幸野委員がおっしゃったように、例えば材料も全く同じであれば、これはグルーピングは可能かと思いますが、製品がいろいろございまして、先ほど申しましたように、原材料が変わることにより原価が変わっているわけでございまして、そこをグルーピングするのは少々難しいのかなという考えでございます。
 以前、グルーピングしたとしても、機能区分を細分化すればいいのではないかとか、それについて加算要素価格を付加してはどうかという御意見も頂戴したように記憶してございます。ただ、加算要素価格を設けるとすれば、これに対する議論がまた相応な時間を要するというふうに予想されますので、私としては、現段階のように、個々の製品について御討議いただいたほうがよろしいのかなというふうに考えております。
 私から以上です。
○安川座長
 ありがとうございます。
 ほかによろしいですか。
 では、東江委員、お願いいたします。
○東江委員
 日本義肢装具士協会の東江です。
 目的によって素材が大きく変わる場合がございます。例えば、股関節の装具でも、継ぎ手がついて加工がかなり大変な場合と、単なる固定で、プラスチックで済むようなものもございます。区分を検討する調査をするというのは賛成でございます。そういう中で、そういったことを含めて検討するということであればいいかなと思います。
○安川座長
 ありがとうございます。
 事務局のほうからも何かございましたらお願いします。
○吉田室長
 ありがとうございます。
 まず、機能区分の議論の前に価格調査を行った上での分析ということにつきましては、今、いただいた御意見も踏まえながら、どういったことができるかというのを事務局のほうで考えたいというふうに思っております。
 それから、機能区分に関してでございますが、資料のほうに掲げているのは、今回の改定の中ではちょっと対応が難しいという一方で、今後、改定の後でメリット、デメリットも含めて対応していくということであるかというふうに思っています。現状では、57品目、実際には53品目という、かなり限定的なリストになっておりまして、そこの中で括るというところまでに至っていないというところもあるのかなと思っていますが、今後、まさに幸野委員からもおっしゃられたように、既製品の装具についてリスト化が進んでいくのであれば、そういった中で同じとみなせるようなものがあるというところでやっていくということは、当然考え得るのかなと思っております。
 リスト収載に関して、幸野委員からも進めるべきというような御意見がありました。これについては、4ページの資料などにもありますが、これまでリスト収載を御提案いただいたものについて、収載が見送られたり、継続審議という形になったものがあったというのがこれまでのファクトで、そこの収載というのがなかなか思うように進んできていなかったのかなと思いますが、今回お決めいただく事項ではありませんけれども、ワーキンググループのほうでは、このリスト収載または収載を見送るといったことの定義をちゃんと明確化しましょう。それに基づいて運用していきましょうといった御議論もいただいておりますので、そういった中できちんと整理して収載を進めていくということがあるべき姿かなというふうに考えているというところでございます。
 事務局から以上になります。
○安川座長
 ありがとうございます。
 ほかに何か意見、御質問等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 では、御質問、御意見、おおむね出尽くしたかと思いますので、質疑はこれまでといたしまして、「既製品の治療用装具の販売価格等調査(案)について」について、お諮りいたします。「既製品の治療用装具の販売価格等調査(案)について」につきまして、原案のとおり進めるということでよろしいでしょうか。
(委員首肯)
○安川座長
 ありがとうございます。
 それでは、本件については、案のとおり承認したいと思います。
 本日の議題は以上です。次回の日程につきましては、事務局のほうからお願いいたします。
○吉田室長
 本日は御審議いただきまして、どうもありがとうございました。
 次回の日程につきましては未定でございますので、また日程調整させていただきまして、後日連絡させていただければと存じます。よろしくお願いいたします。
○安川座長
 それでは、第9回「治療用装具療養費検討専門委員会」を終了いたします。本日は皆様、お忙しい中、誠にありがとうございました。

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