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2019年1月17日 国民健康・栄養調査企画解析検討会 議事録

健康局健康課栄養指導室

○日時

平成31年1月17日(木) 10:00~12:00

 

○場所

厚生労働省共用第6会議室
 

○出席者

構成員<五十音順・敬称略>

飯島 勝矢(東京大学高齢社会総合研究機構 教授)
磯 博康 (大阪大学大学院医学系研究科 教授)
宇都宮 一典 (東京慈恵会医科大学内科学講座 主任教授)
岡村 智教(慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学教室 教授)
尾島 俊之 (浜松医科大学健康社会医学講座 教授)
近藤 克則 (千葉大学予防医学センター社会予防医学研究部門 教授)
迫 和子 (公益社団法人日本栄養士会 専務理事)
佐藤 保 (公益社団法人日本歯科医師会 副会長)
佐藤 敏彦 (青山学院大学大学院社会情報学研究科 特任教授)
澤田 亨 (早稲田大学スポーツ科学学術院 教授)
瀧本 秀美 (国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所栄養疫学・食育研究部 部長)
田中 和美 (神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科 教授)
谷川 武 (順天堂大学大学院医学研究科 教授)
中村 正和 (公益社団法人地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センター センター長)
羽鳥 裕 (公益社団法人日本医師会 常任理事)
真栄里 仁 (独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター 教育・情報部長)
諸岡 歩(兵庫県健康福祉部健康局健康増進課 保健・栄養指導班長)
横山 徹爾 (国立保健医療科学院 生涯健康研究部長)
 

事務局

宇都宮 啓 (健康局長)
清野 富久江 (栄養指導室長)
塩澤 信良 (栄養指導室長補佐)
相原 允一 (健康課長補佐)
藤岡 雅美 (健康課長補佐)
平野 公康(たばこ対策専門官)
青木 仁(歯科口腔保健専門官)

○議題

(1)2019年国民健康・栄養調査の企画について
(2)その他
 

○議事

○清野栄養指導室長 それでは、定刻となりましたので、ただいまより「国民健康・栄養調査企画解析検討会」を開催いたします。
委員の皆様方には、御多忙のところ、御出席いただきまして、まことにありがとうございます。
検討会の開催に当たり、健康局長の宇都宮から御挨拶をさせていただきます。
○宇都宮健康局長 皆さん、おはようございます。
健康局長の宇都宮と申します。よろしくお願いします。
本日は、非常に御多忙の中、御参集いただきまして、まことにありがとうございます。また、日ごろから健康行政に御尽力、御協力いただいておりますこと、この場をおかりしまして厚く御礼申し上げます。
さて、本日、国民健康・栄養調査の企画解析検討会ということで御議論いただくわけですが、実は私、ちょうど昭和から平成に変わるころ、岩手県に出向しておりまして、そのころに、当時、国民栄養調査だけだったのですけれども、国の抽出調査だと非常に客体が少なくて県レベルで物が言えないということで、上乗せ調査を企画して、当時の財政課にかけ合って何とかかんとか岩手県でも調査をしたという記憶がありまして、非常に思い入れの深い調査でございます。
それがその後、しばらく見ないうちにどんどん発展して、今、健康日本21も第二次の評価になっているわけですけれども、国民健康・栄養調査がその進捗状況の評価に大変重要な役割を担っているということでございます。
最近は、所得格差、地域格差などもテーマとして調査をされたということでありますが、第二次の健康日本21では、健康を支え守るための社会環境の整備というものを盛り込むということで、今回はこの社会環境を重点テーマに御議論いただくということでございますけれども、以前から継続して年次的に見るべきもの、新しくとっていくべきもの、それぞれのバランスをとりながら有意義な調査となるようにぜひ企画をしていただきたいと思っております。
本日は忌憚のない御意見を交わしていただいて、いい調査をつくり上げていただきたいとお願いいたしまして御挨拶とさせていただきます。ぜひよろしくお願いいたします。
○清野栄養指導室長 宇都宮局長は業務の都合で退席をさせていただきます。
(宇都宮健康局長退室)
○清野栄養指導室長 それでは、本日お集まりの先生方を御紹介させていただきます。
本日の資料の議事次第の次に資料1というものがございます。この検討会の開催要領になります。この裏に構成員の名簿がございますので、参考にしていただければと思います。名簿の順に御紹介させていただきます。
東京大学高齢社会総合研究機構教授、飯島勝矢構成員です。
大阪大学大学院医学系研究科教授、磯博康構成員です。
東京慈恵会医科大学内科学講座主任教授、宇都宮一典構成員です。
慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学教室教授、岡村智教構成員です。
浜松医科大学健康社会医学講座教授、尾島俊之構成員です。
千葉大学予防医学センター社会予防医学研究部門教授、近藤克則構成員です。
公益社団法人日本栄養士会専務理事、迫和子構成員です。
公益社団法人日本歯科医師会副会長、佐藤保構成員です。
青山学院大学大学院社会情報学研究科特任教授、佐藤敏彦構成員です。
早稲田大学スポーツ科学学術院教授、澤田亨構成員です。
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所栄養疫学・食育研究部部長、瀧本秀美構成員です。
神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科教授、田中和美構成員です。
順天堂大学大学院医学研究科教授、谷川武構成員です。
公益社団法人地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センターセンター長、中村正和構成員です。
羽鳥構成員につきましては、おくれての参加となります。
独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター教育・情報部長、真栄里仁構成員です。
兵庫県健康福祉部健康局健康増進課保健・栄養指導班長、諸岡歩構成員です。
山中構成員につきましては、本日、御欠席というようになりましたので、よろしくお願いいたします。
国立保健医療科学院生涯健康研究部長、横山徹爾構成員です。
引き続きまして、事務局を紹介させていただきます。
私は栄養指導室長の清野でございます。よろしくお願いいたします。
健康課課長補佐の相原です。
同じく課長補佐の藤岡です。
栄養指導室長補佐の塩澤です。
たばこ対策専門官の平野です。
歯科専門官の青木です。
よろしくお願いいたします。
続きまして、本日配付しております資料の確認をさせていただきます。
まず座席表、議事次第の次に、先ほどの資料1が開催要領となっております。
続きまして、資料2、資料3、資料4。4からが調査票の案になります。資料4-1、4-2、4-3ということで調査票の案をお配りさせていただいています。
その次に参考資料1、2、3という形でつけております。また、構成員の先生方には、平成27年に実施しております国民健康・栄養調査の報告書を配付しております。
不足がございましたらお申し出ください。
それでは、資料1でございますが、こちらが開催要領となります。「その他」のところにございますとおり、企画に係る検討会におきましては議事録及び資料は原則公開とさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
また、本検討会の座長は、事務局といたしましては磯構成員にお願いをしたいと思いますが、いかがでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○清野栄養指導室長 ありがとうございます。
では、磯座長に一言御挨拶をお願いいたします。
○磯座長 改めまして、明けましておめでとうございます。座って挨拶させていただきます。
この調査は御存じのように非常に伝統があって、アメリカやイギリスのこういった栄養、健康に関する調査と匹敵する、もしくはそれ以上の長い伝統がある調査です。私もこの委員として長年携わってきましたので、座長をお引き受けすることで非常に責任を感じております。
今回は社会的な決定要因に関して調査に盛り込んでいくということで、社会環境が個人の食生活に強く影響するようになってきましたので、ぜひとも建設的な御意見をよろしくお願いします。
○清野栄養指導室長 それでは、カメラ等の撮影はここまでとさせていただきます。
以降の進行につきましては、磯座長にお願いをいたします。
○磯座長 まず国民健康・栄養調査の概要とスケジュールについて、事務局より説明をお願いします。
○塩澤栄養指導室長補佐 それでは、御説明さしあげます。
資料といたしましては資料2になりますので、お開きいただけますでしょうか。
それでは、資料2に基づきまして、国民健康・栄養調査の概要とスケジュールについて、御説明をさせていただきます。
まず調査の概要でございますけれども、本調査につきましては、健康増進法に基づき実施するというもので、毎年、実施時期は11月となっております。そして、調査客体については、国民生活基礎調査により設定された単位区から無作為抽出した世帯、そして、当該世帯に対して行うということでございます。
次に、調査項目ですが、大きく3点ございます。
まずは1つ目といたしまして、身体状況調査票。
2点目といたしまして、栄養摂取状況調査票。
そして、3点目でありますが、生活習慣調査票となっております。
この3番目の生活習慣調査票につきましては、※印の注にもございますけれども、毎年、重点テーマを設定しておりまして、その詳細は参考資料1におつけしておりますが、重点テーマを設定しております。
次に、スケジュールのイメージというところに本検討会の流れについて簡単に図示しておりますので、御紹介させていただきます。
今回の本日の検討会につきましては、表の2段目の2019年調査というところをごらんいただきたいと思うのですけれども、2019年1月のところに検討会という印があるかと思います。これがまさに本日でございまして、この2019年11月に実施予定となっております調査、こちらの調査票について本日御議論を賜りまして、方向性についてできるだけ固めていただければ幸いと思っております。
と申しますのも、図にございますとおり、ことしの11月調査分については、先生方に一堂にお集まりいただきまして御議論いただくのがあいにく本日のみの予定でおりますので、活発な御議論をぜひ賜りたいと考えております。そして、きょう御議論いただいた結果を踏まえまして調査票を固めて、次に統計法上の手続に入り、そして、11月の実施まで持っていくという流れになります。
一方、本検討会につきましては、既に昨年11月に実施いたしました2018年調査、こちらの内容について集計し、解析するというところについても御議論いただきたいと思っておりまして、その会をことしの7月、8月ごろに一度、検討会という形で予定をしております。そして、その御議論などを踏まえて9月ぐらいに概要発表という形で持っていければと考えている次第でございます。
以上が本調査の概要とスケジュールの内容になります。

○磯座長 ありがとうございました。
それでは、議事の「(1)2019年国民健康・栄養調査の企画について」、進めたいと思います。
2019年国民健康・栄養調査の概要と2019年の調査の各調査票(案)について、事務局から引き続き説明をお願いします。
○塩澤栄養指導室長補佐 それでは、引き続き説明をさせていただきます。まずは資料3をお開きいただけますでしょうか。
こちらの資料は2019年の国民健康・栄養調査の概要について御紹介しているものでございます。まず、上にもございますとおり、今回の調査、重点テーマは社会環境ということで予定しております。特にポイントとなる点でございますが、次期健康づくり運動の計画を見据えた社会環境の整備に関する実態把握を行いたいという点にございます。健康日本21(第二次)、こちらの概念図を中段にお示ししておりますけれども、やはり重要になってくるのは健康寿命の延伸、健康格差の縮小というところであろうかと思います。
下段では健康日本21(第二次)の中間評価報告書の抜粋で、これは昨年の9月にお示ししたものでございますけれども、こちらの状況も踏まえつつ、この社会環境についての調査を行っていきたいと思っているのですが、この下にもございますとおり、生活習慣の改善は健康寿命の延伸に寄与することということで、この健康寿命の延伸のためには、この分野の取り組みを強化することが重要。そのためには、これまでの施策で行動変容が起きていないと思われる無関心層のアプローチが課題であるということが書かれています。
また、こうした無関心層の方々が意識しなくても自然に健康になれるよう、社会全体として個人の健康を支え、守る環境やまちづくりに努めていくことが必要ということになっております。つまり、健康寿命の延伸などを図っていくに当たって、社会環境の改善が必要になってくるわけでございますけれども、今までの取り組みで行動変容が起きていないと思われるような無関心層あるいは低関心層、そういった方々がどういうようなアプローチができるのかという基礎資料を今回の調査を通じて得られればと考えている次第でございます。
次に、こちらの資料の2枚目になりますけれども、生活習慣調査票の方針(案)というものがございます。今回、先ほど御紹介いたしましたとおり、重点テーマが「社会環境」になりますけれども、前回、社会環境を重点テーマといたしましたのが2015年、平成27年でございます。このときの生活習慣調査票も踏まえた上で、次のような方針としてはどうかということで書いております。
まず1点目ですが、健康日本21(第二次)の推進のための基本的な項目についてモニタリングを行うという点。そして、社会環境の整備状況についての実態把握を行うとともに、健康無関心層から低関心層への対策に資する基礎データを得るということをお示ししております。そして、前回、社会環境を重点テーマとした2015年の各分野の項目、今回の2019年調査、こちらでの主な項目を対照させております。
詳しくは後に調査票でも触れますけれども、栄養・食生活の部分については外食あるいは中食の利用状況の把握のほか、配食、そして、サプリメント等の利用状況も把握してはどうかと考えております。また、先ほどから無関心層あるいは低関心層へのアプローチということを申し上げておりますけれども、例えば食習慣について行動変容のステージがどういう状況にあるのかという点、また、健康な食生活に関する情報源がどのようになっているのかといったこともあわせて把握できればと考えております。
また、身体活動・運動につきましても、同様に行動変容のステージ等を把握できればと考えております。
そして、一番下にその他という項目がございますけれども、今回の調査に当たっては、災害時のための食料の備蓄についてもお聞きするということで対応してはどうかと考えている次第でございます。
続きましては、本調査の調査票の説明に入りたく思います。
先ほど、この調査の柱、大きく3つあるというように申し上げましたけれども、資料4-1につきましては身体状況の調査票、そして、資料4-2、こちらは栄養摂取状況調査票ということでおつけしておりますが、この身体状況調査票、栄養摂取状況調査票、こちらは毎年同様の内容でさせていただいているというものでございまして、今回も特段の変更は予定しておりません。ですので、もし差し支えなければ、こちらは割愛させていただいて、重点テーマを含みます資料4-3、生活習慣調査票の説明に入らせていただきたく思いますが、よろしいでしょうか。
それでは、資料4-3をお開きいただければと存じます。
こちら、1ページ目から具体的な問いを記載してございます。順に簡単に御紹介をさせていただきたく思います。
まず問1から栄養・食生活の問いが始まります。問1といたしまして、外食の利用状況。そして、問2といたしまして持ち帰りの弁当や総菜などの利用状況を尋ねるという問いでございます。こちらは問1、問2とも平成27年調査をそのまま使ってはどうかと考えております。
問3についてでございますけれども、配食サービスの利用状況。こちらは新規の問いになりますけれども、問いを設定してはどうかと考えております。
次に、問4でございます。こちらはサプリメントのような健康食品の摂取状況について把握する。利用しているか、していないかという問いでございます。
そして、枝番、問4-1といたしまして、どういう成分をとることを目的としているのかというのもやや深掘りして尋ねてみてはどうかと考えている次第でございます。
2ページ目の問5でございます。今回、無関心層あるいは低関心層にどうアプローチするかということを先ほどから申し上げておりますけれども、そこに密接に絡んでくる問いであろうかと思いますが、食習慣の改善を考えていますかという問いでございまして、こちらは行動変容のステージを尋ねる問いということで、新規の問いとして考えております。
問6は、信頼できる情報源として健康な食生活に関する情報をどこから入手しているのかという問いとなっております。
問7から運動の問いになりますけれども、まず問7といたしましては、運動、そして、体を動かすことの妨げになっていることは何か、この点について尋ねたいと考えておりまして、新規の問いを考えた次第でございます。
3ページ目をごらんいただけますでしょうか。同じく運動関連の問いでございますけれども、こちらも行動変容の状況がどこにあるのかという問いになっておりまして、新規の問いとして記載しております。
問9以降が睡眠に関する問いでございまして、問9は平均的な睡眠時間、問10といたしまして睡眠の質、また問11といたしまして、睡眠の確保の妨げになっている要因は何かという問い。こちらも既存の問いを踏襲したものでございます。
続きまして、4ページ目をごらんいただけますでしょうか。問12以降が喫煙に関する質問となっております。
まず問12は喫煙状況で、どのような種類のたばこを吸っているのかというのが問12-1としてあります。それから、喫煙の量など、あとはたばこをやめたいと思うかとか、身近に禁煙治療が受けられる医療機関があるかなどの問い、こちらも基本的に従前の問いを準用しているというものでございます。
そして、5ページ目、問13でございますけれども、受動喫煙に関する質問、こちらも従前の問いでございますが、今回も用意してはどうかと思っております。
6ページが飲酒に関する問いでありまして、飲酒の状況などについて問14、量についてが問14-1として考えております。
次に、問15以降が口腔に関する問いでございまして、自分の歯は何本あるかという問い。
7ページでございますが、かんで食べるときの状況についての問いが問16。
そして、食べ方、食事中の様子に関する問い、問17でございますが、従前の問いをそのまま採用しているということでございます。
問18でございますけれども、居住している地域に関する周りとのかかわりの状況についての問いということで、これも平成27年の問いをそのまま準用してはどうかと考えている次第でございます。
最後、8ページになりますけれども、先ほども簡単に触れましたが、災害に当たっての食料の備蓄の状況についての問いとなっております。問19はそういう食料の備蓄をやっているかという問いで、新規の問いとして問19-1には、世帯分として何日分用意していますかという問いを考えております。
また、問19-2といたしまして、どういうような非常用の食料を用意しているか。これは平成23年度に設定した問いと同じものでございます。
以上のような構成で生活習慣調査票を現時点では考えております。
簡単ではございますが、説明は以上でございます。
○磯座長 ありがとうございました。
それでは、説明いただきました調査票(案)について御質問、御意見をお伺いしたいと思います。
まず、先ほど事務局から説明がありました身体状況の調査票と栄養摂取状況の調査票については特に変更はないということでしたが、それについて何か委員の皆様から御意見等ありますでしょうか。特によろしいですか。
それでは、続きまして、生活習慣調査票(案)について御意見、御質問等をお受けしたいと思いますが、かなりの量なので、一つ一つ項目ごとに御質問、御意見を伺いたいと思います。
まず1ページの1~6番の食習慣に関して、何か御質問、御意見等、承りたいと思います。いかがでしょうか。
どうぞ。
○岡村構成員 問4のサプリメントとか健康食品のところなのですが、ここは聞くのはもちろん必要だと思うのですが、4-1のところがどのようなものが該当するかということで、たんぱく、ビタミン、ミネラルをとることを目的にしているという記載になっていますね。ただ、昨今の商品を見ると、例えば糖の吸収を抑えるとか、効能がどうかは別として、とるというよりは抑制を目的としたようなもののほうがむしろ売れ筋で入っているような気がするのですけれども、そちらのほうの設問は入れておく必要はないのかなというのが非常に気になったところではあるのですが、どうでしょうか。
○磯座長 いかがでしょうか。
迫構成員、どうぞ。
○迫構成員 関連で質問させていただきたいと思います。
同じ問4なのですけれども、3点ほど質問させていただきたいのですが、1点目はサプリメントのような健康食品ということで、錠剤、カプセル、粉末、液状などに加工された食品という表現で、形態を中心に言っているのか、通常の食品としての食品形状のもの、飲料水、ドリンク系のもの、ああいうようなものを含むのか含まないのか、ここがわかりにくいかなという部分です。
2点目はまさに今、先生がおっしゃった部分ですけれども、栄養素を聞くのか、機能を聞くのかわかりにくく、摂取目的としている機能を明確に聞いたほうがいいのではないかというところ。
もう一点、別の質問なのですが、この調査票が20歳以上を対象にしているのですが、サプリメントは特に子供のサプリメント、中学、高校生のサプリメントの利用が多くなっていると思われ、この辺のところを対象にしなくていいのだろうか。
特に子供向けのものについては、身長を伸ばしたい、とか学力向上。中学、高校生になってきますと体力向上、運動能力向上のようなもの、そういうようなもので相当数利用がされてきている。部活をやっている子たちのサプリメントの利用というのは物すごい状況になっているかと思いますので、その辺の実態をあわせて把握することができないのだろうか。そういう意味で、20歳以上を対象としている生活習慣調査票そのものの対象をどういうようにしていったらいいのかというところが少し気になっているところでございます。
以上です。
○磯座長 問4は非常に重要で、かつ議論の多いところだと思いますので、問4に関してほかに御意見等はございますか。
どうぞ。
○尾島構成員 サプリメントは非常に重要なので、ぜひ聞いていただければと思うのですが、栄養摂取状況調査のほうでサプリメントを食べていますという申告があったときに記載するのかどうかで、そちらのほうがより細かいことがわかるので、調査要領のほうでそちらも記入するようにできるといいなと思います。一方で、年次変化を見るときに急に変わってしまったりするかもしれないですので、分析などは悩ましいのですけれども、可能であれば両方で聞けるといいなと思いました。
○磯座長 ほかにありませんか。瀧本構成員、どうぞ。
○瀧本構成員 今、尾島先生からいただいたコメントについては、栄養摂取状況調査でサプリメントについても実は把握を行っています。ただ、今は集計結果としては通常の食品からの摂取のみに特化しておりますが、今回、こういった設問が出るのであれば、そういった集計解析も今後検討が必要かと存じます。ありがとうございます。
あと私も1点、気になっておりますのが、健康食品の中には、いわゆるダイエットを目的とした食品も見られると思うのですけれども、そういったものの取り扱いというのも今後、考えていったほうがよいのではないかと考えております。
以上です。
○磯座長 ほかにありませんか。
どうぞ。
○飯島構成員 似たような質問になりますけれども、内容をたんぱく質、ビタミンということを気にしている人もいるかもしれませんが、私自身の専門領域、高齢者医療という経験知からすると、基本的にはメタボ対策ということを意識するのか、ロコモ対策ということを予防したいからとろうとするのかという言葉を発する実際の高齢者患者さんは圧倒的に多いという感覚があります。
あともう一つ、メーンのベースの食です。それを基本的におろそかになってしまっている。だから、補助するのだという気持ちでやっているのか、さらにリテラシーが高いからこそ、こうこうこうでさらにアップしたいのかという質問量がばっと膨大になってもいけないのですけれども、そこら辺のどういう気持ちで手を伸ばしているのかというところも重要かなと思います。
○磯座長 よろしいですか。大体出尽くしたようなのですが、まず整理すると、先ほどの尾島先生がおっしゃった摂取状況について、毎年聞いているといっても、その年度ごとに新しいサプリメントが出てくるので、それを経年的に評価するのは難しいかと思います。そこは今回の議論と独立させていただいて、2番目の中高生のサプリメントの利用については、大事な視点ですが、本調査が20歳以上ということで今回の調査とは独立させていただきたいと思います。
それ以外につきましては、サプリメントの中で液状と言っても、健康食品かもしれないですし、そういう意味で、文言については事務局で、もう一回検討していただければと思います。
もう一つは、岡村構成員、その他委員からのご指摘のように、これが糖の吸収を抑えるためとか、脂肪の吸収を抑えるためとか、たんぱく質を補足するためとか、ビタミンを補足するためとか、ミネラルをバランスよくとるためとか、何かそういう文言をつけないと、要するに補充したいのか、控えたいのかというのかが伝わりにくいので、そのあたりはどうですか。事務局としてはどういう狙いがありましたでしょうか。
○塩澤栄養指導室長補佐 ここは成分というように現行案では書かせていただいておりますけれども、成分ということと成分ニアリーイコール目的ということで、例えば仮説ではないですが、栄養状態がいい人、それなりに充足しているにもかかわらず、それでもビタミンとかミネラルをまだまだとりたいと思うという目的でサプリメントをとっている人がどのぐらいいるのかとか、あるいは栄養状態が悪い人でミネラルとかビタミンとかをとろうと思っている人がどのぐらいいるのかといった切り口で、後にクロス集計できるのではないかという観点で現時点の案を考えました。ただ、今、先生方からその他の目的もあるのではないかという御意見をたくさんいただきましたし、ビタミンをとりたいとかミネラルをとりたいというのは目的としてまとめることも可能かと思いますので、頂戴した御意見をもとに、目的的な表現の修正案でまた考えてお諮りしたいと考えます。
○磯座長 ありがとうございました。
それでよろしいでしょうか。
それでは、6問まででほかに御意見等はございますか。
近藤構成員、どうぞ。
○近藤構成員 どの問いに対してというのではなくて、新規項目になってしまうので間に合うのかどうかは不安なのですけれども、無関心層にどのようなことができるのかという基礎資料として、今回、外食とか中食、総菜などから摂取している人がふえていますよというのを示した上で、そういう業界に協力を求めたりするというのは一つ有力な考え方かなと思うのです。
よくしょっぱいほうがおいしいから売れるのだという、だから、外食産業は辛くするのだという説がある一方で、結構外食、総菜などが、しょっぱいと感じている人が多いというのも聞くのです。そういう人たちが結構多いのですよということを示せると、外食業界とかそういうところに対して、実は国民の何割はしょっぱいと感じているので、もう少し減塩に努めてもいいのではないですかというような根拠資料にするなどという使い方はあり得るのではないかなというように思います。
これは一例です。問18まで、全体について、環境の質向上に向けて働きかけることで無関心層の環境自体をよくしてしまう戦略の根拠づくりになるような問いの一例として挙げているつもりなのですが、みんな工夫の仕方によってはありそうな気がします。それを11月までとか手続がこれからあるとか聞いてしまうと、きょう、言っていいのかなとためらいつつも、いつか始めないとなかなか進まないので、ぜひどこかでは御検討いただきたいなと思います。
○磯座長 8ページにおさまれば多分いけると思いますけれども、これに関して、ほかの委員の先生方、御意見等ございますか。
どうぞ。
○佐藤(敏)構成員 今の質問とも関連するのですが、少し教えていただきたい。新規の問3ですけれども、この配食サービスに関する質問はどのような意図で入れることになったのかというのを一応参考までに教えていただきたいのです。
というのは、配食サービスというのは、いわゆる今、近藤構成員からもあったような普通のお弁当もあれば疾患の方向けのものも含まれるとは思うのです。いろいろと地域ごとにこれらのサービスの提供状況も違うと思うのですけれども、その辺を踏まえて、この設問の意図をお聞きしたい。
○塩澤栄養指導室長補佐 問2には、いわゆる中食について基本的に想定されるのは、お店で売っているものを御本人もしくは家族といった方々が買ってきて、家に持ち帰って食べるということだと思います。でも、一方で、なかなか交通なり健康面の問題なりでお店にみずから行けないという方に関しては、自宅に届けてもらえる宅配食、こういったものの利用について、利用者、ニーズともにふえているということもありますので、そういう中食だけでは必ずしも捉まえられない方々の利用状況、こうした問いも今後を見据えると実態の把握が必要ではないかと思って入れた次第でございます。
○磯座長 よろしいですか。
どうぞ。
○佐藤(敏)構成員 これが結果として設問ごとにそれぞれ何%と出たときにどのような解釈というか、どういうような説明をするのかなというのがまだ明確になっていない印象があります。
○塩澤栄養指導室長補佐 後に、例えば身体状況調査票ももちろんですし、あと栄養摂取の状況の調査などで、いろいろなデータがその対象者について出てきます。そういった属性別で、例えば年齢別疾病状況などにより、宅配食や外食、中食など、どのような食のアクセスをしているのかというのは後にいろいろ解析可能ではないかと考えておりまして、問2だけでは拾えないものとして問3を入れてはどうかと考えております。
やはり宅配食の主な利用者は高齢者と思いますけれども、今後、高齢者に対して食環境の整備を図るという点では、このあたりの利用状況について細かく解析できるような仕組みとするのも重要と考えておりまして問3を設定してはどうかと考えているところでございます。
○磯座長 それに関してですか。どうぞ。
○尾島構成員 今の配食のところですが、高齢者が栄養の不足気味なところをこれでもっているということがあれば重要なので、スペースが入ればぜひ聞いていただければと思います。一方で、配食サービスにどこまで含まれるかというときに、ピザですとか職場でお弁当を毎日お昼、届けてもらうという人も多いと思いますし、あとは毎日の一食分ずつについて調理していない食材を配達してもらっている方もいらっしゃると思いますので、答えるときにそれを入れるのか、入れないのか、迷われるかなということを思いました。
○塩澤栄養指導室長補佐 そのあたりはもう少し内容が明確になるような工夫をしたいと考えます。御指摘ありがとうございます。
○磯座長 配食サービスといった場合に、一般の人がどういうように感じるかですね。例えば昼間、お弁当を頼むというのも配食サービスに入るのかということは迷われると思うので、そこは工夫してください。
迫構成員、どうぞ。
○迫構成員 この配食サービスの関係なのですが、よく高齢者の御夫婦で1つをとって分けて食べているというケースがあるのですが、または1食をとって、それを2食に分けて食べる。この場合、それをメーンとしてとっている方の分で回答していただくとか、そういうあたりを記入要領でもいいのですけれども、明確にしたほうがいいのではないかと思います。
○磯座長 今の迫構成員の御意見ですが、私は本人が例えば夫と2つで分けたとしても、それは本人がそれを利用しているのだから、それはそれでいいのではないかと思いますが、そのあたりをもう一回、御検討ください。
ほかにありませんか。
どうぞ。
○谷川構成員 問6についての質問ですが、ソーシャルメディアはインターネットがなかったら使えないと思うのですが、インターネットとソーシャルメディアを区別して分ける必要はあるのでしょうか。あった場合、例えばインターネットと言われたときにソーシャルメディアも考える人はいると思うのですが、この場合、ソーシャルメディアはインターネットなしでは使えないと思うのですが、あえてソーシャルメディアとインターネットと2つにすると混同するのではないかと思うのですが、如何でしょうか。
○磯座長 どうですか。若者はインターネットと言ったら一方的に情報をとる、ソーシャルインターネットはどちらかというとみんなでつながるというので使う。ただ、確かに明確に区別がつかないところがありますが、一般の人は、それはわかるのではないですか。どうですか。
どうぞ。
○岡村構成員 それは私も聞こうと思っていたところで、2番に「友人・知人」とありますね。別の調査をやって、では、ネットでつながっている友人・知人はどちらに入るのだみたいなのが、すごく実は調査で問題になったことが最近ありまして、だから、昨今、この点はすごい聞きにくい状況になっていまして、インターネット、ソーシャルメディア、友人・知人のところをどう分けるのか、少し検討されたほうがいいだろうということを思います。
7番「テレビ・ラジオ」は大体セットになっているのですが、これは別にやってもいい。割とダブっていなくて、ラジオはどちらかというと非常に高齢の人が寝て聞いている場合か、運転している仕事をしている人が聞いているかというのが多くて、そこが割と分かれているので、結構ライフスタイルが違っている可能性があるので、一緒にしていないほうがいいような気もしています。今のところのインターネット、ソーシャルメディア、友人・知人のところと含めて、全体の検討が必要なのかなというのは思っております。
○磯座長 何年か前に同じ質問をしていますね。そのときに何か問題点とか特にありましたか。
○塩澤栄養指導室長補佐 特段、大きな問題になったということは、その際はございませんでした。
○磯座長 これ全て選んでとなっているので、1つに絞ってくださいとか主にとは言っていないので、友人・知人に丸つけて、ソーシャルメディアも使っているというように、両方○をつけるのではないですか。
どうぞ。
○岡村構成員 あとは、これは対面調査でしたか。聞き取り調査、とめ置きでやったときに、果たしてソーシャルメディアが何かを対象とする年齢層が理解できる方ばかりとは私は余り思えないところが、そこは心配なところがあります。
6番で、最近、いろいろ事業で例えば薬局とかを情報源として入れておく必要はないのか。別に薬剤師会の代表の方はおられないのですが、今、そういう相談機能をつけようという話も出てくるので、調査としては入っていたほうがバランスとしてはよろしいのではないかというのは思います。
○磯座長 まず中村先生、どうぞ。
○中村構成員 問5なのです。
○磯座長 では、問6について、ほかにございませんか。
佐藤構成員、どうぞ。
○佐藤(敏)構成員 問6に「あなたは、信頼できる情報源として」という一文が入っているのですけれども、これが入ることで人によってここにひっかかって、これは信頼性に関しても聞いているとか、二重の質問になっているのかなという気もするのですが、これは入れなければいけないですか。
○塩澤栄養指導室長補佐 昨今、情報がいろいろあふれている中で、自分が積極的につかまえようとしなくても耳に入ってきたり目に入ってきたりというのは多くあろうかと思います。そういう中で自動的に入ってくるにしても、頭の中で積極的というか能動的に記憶させていきたい、あるいは吸収したいみたい情報はどれかという、具合に皆さんある程度フィルターをかけて取捨選択されているのだと思いますけれども、やはり問いでも、どういうところをえりすぐって自分がその情報をキャッチしているのかという仕掛けを問いの中につくらないと、ややもすると、それこそ全部○がついてしまうのではないかと思われます。
ですので、ある程度のフィルター機能として「信頼できる情報源」と入れることは重要ではないかと思いますし、今後も健康・栄養情報などについてこちらからとか、いろいろなところから発信するに当たっても、こういう属性の人はこういうところを信頼していると思っているのだということを踏まえるのと踏まえないのでは今後のアプローチの仕方も変わってくると思いますので、やはりこういう「信頼できる情報源として」のような文言を挿入するのが妥当ではないかと考えております。
○磯座長 どうぞ。
○谷川構成員 例えば食生活に関する情報をどこから得ていますかという質問であれば確かにいろいろなところから入ってきますね。ここではあえて「健康な」という言葉がついていて、しかも「入手して」というのは自分からとりに行くという意味ですね。そこでもう十分ではないかなと思うのです。
というのは、今、佐藤先生がおっしゃった意味だと思うのですけれども、「信頼できる」というのは得てから初めて自分でわかるものであって、初めからどこが信頼できるというのは多分わからない可能性があるのです。ですから、自分が健康な食生活に関する情報をどこから入手してというところで、今、おっしゃられたような積極的にいろいろなことをやったときに最後に残るのはどれだということを答えられるのではないかなと思うのです。
逆に「信頼できる」というように限定をしてしまうと、その時その時で信頼できることは変わってくると思うのです。例えばネットで見た情報が信頼できるなと思ったりとか、友人からが信頼できると思ったけれども、それは得てからわかることであって、初めから信頼できるということでずっと各項目のものを持っているというようには限らない。むしろ、得た情報から自分で取捨選択する。そのときに信頼できるかどうかを判断するのではないかなと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○磯座長 どうぞ。
○飯島構成員 当然、その点も重要だと思いますし、特に今回、無関心層、低関心層というところによりターゲットを合わせたいということで考えると、これがある部分で少しねじ曲がってしまう部分があるかなというのが一つと、あと、これは膨大な質問票になってはいけないのですけれども、特に新規に盛り込もうというポイントの高いものなので、この情報を入手したことによって、それが購買行動とかアクションにどうつながっているのかという視点も重要であろうと思います。一方的に目から耳から入りました、ちょこちょこ毎週のように情報を定期的に見ましたという受け身で終わるのか、それが実際アクション、特に先ほどのサプリメントを買うということも含めた、そういうところにつながっているのかどうかというところは、もうワンランク違うのではないかなと思ったりもします。
○磯座長 どうぞ。
○尾島構成員 今の御意見と近いのですが、この「信頼できる」というのは価値観が入っているので、あなたの食生活に影響を与えているというようなニュアンスの言い方に変えるというのもあるかなと思いました。
○磯座長 いかがでしょうか。
どうぞ。
○中村構成員 問6ですけれども、14番に「スーパーマーケットなどの食品の購入場所」とあるのですが、先ほど近藤構成員からもありましたが、支援環境を変えていくということで言えば、スーパーマーケットとコンビニが非常に大きな業界ですのでまとめて尋ねるのではなく、分けて聞いて今後トレンドを見ていくことが必要です。調査の結果を公表することで情報発信ができていないということを関係の人たちは理解できると思うので、14番は分けて聞くようなことをしてはどうでしょうか。
○磯座長 ほかに、時間の関係上あと2~3人で打ち切りにしますが、どうぞ。
○瀧本構成員 信頼できる情報源として、と聞いている中で17番「わからない」というのはどういう意味で入っているのでしょうかという質問です。
○磯座長 「特にない」まででいいという御意見ですか。
これについては、どういう観点で聞くかということで文言は違ってくると思います。もし信頼できる情報源としてとってしまったら、能動的にといったニュアンスをわかるようにする必要があります。要するにテレビに流れている、インターネットに流れているのをわっとただ単にざっと斜め読みしているとか、聞き流しているというのではなくて、自分としてはどこから積極的にとろうとしているかということを聞くのであれば、そういう文言にしたほうがいいと思います。
どうぞ。
○塩澤栄養指導室長補佐 今の点に関して、今、座長がおっしゃったことも踏まえますと、先ほど尾島先生から御提案いただいた、現行「信頼できる情報源」となっているところを「影響を与えている」のような文言に変えてはどうかというのが今のお話の具体的な案としてよろしいのではないかと思っているのですけれども、そういう方向で修正するという形でいかがでしょうか。
○磯座長 佐藤構成員、どうぞ。
○佐藤(敏)構成員 最初に質問した人間として、今の方向で私はよろしいかと思います。
○磯座長 私もそれでいいと思いますが、影響を与えているかどうかは、本人はわからないですね。入手する前に影響を与えているというのはわからないので。
○佐藤(敏)構成員 影響という言葉ではなくて何か、。
○磯座長 どうぞ。
○飯島構成員 蒸し返すつもりもないのですけれども、やはり入手というと積極的に自分が知りたいからというニュアンスを一般的に受け取るのではないかなと思うのです。ただ、結構、今回のフォーカスを合わせる低関心層、無関心層ということも含めて考えれば、やはりふだんからふわっと目に入ったり耳に入ってくるものをどれだけ自分がアクションとか、それこそ影響が結果的に与えられてしまっているのかどうかという、その行動変容、意識変容というところが重要かなと思ったりもします。
○磯座長 どうぞ。
○羽鳥構成員 済みません、遅刻して来て申しわけないのですけれども、基本的に影響を受けたという言い方にするのならいいのではないかと思います。「信頼できる」というのも、こういう限定の仕方はやはりおかしいと思います。例えば5番の講演会あるいは14番の食品の購入場所、特にスーパーマーケットで、この食品を買わせたいからスーパーマーケットは宣伝するのであろうし、講演会もここに出ていらっしゃる先生も含めて、どこそこのメーカーさんがバックについていての講演会だとしたら、それはやはりかなりゆがんだ情報ということにもなると思うので、客観的にこの文章を書くとしたら、あなたが影響を受けたというような書き方で食生活は何だったかという聞き方で、「信頼できる」というか、そういう言葉はみんな削除すべきではないでしょうか。
○磯座長 いかがですか。
要は自分にとって本当に役に立ったのはどこからだったかという聞き方にするかという御意見だと思うのです。
どうぞ。
○谷川構成員 先生、最後に、17番に「わからない」という答えがありますね。
○磯座長 「わからない」という答えはまた生きるのですか。
○谷川構成員 だから、わからないというのが、まさしく自分ではわからない人はこれに丸をするのではないですか。
○磯座長 いずれにしても、わからないという人を聞き取りたいという意味ですか。たくさんの回答項目があるので、基本的に狙いがどこかというところなのです。多分、何か漠然と聞くとインターネットでどんどん入ってくるという情報が多いと思うのです。
どうぞ。
○佐藤(敏)構成員 結局、聞きたいことが、その行動変容に影響が大きいかどうかを聞きたいのか、役に立ったと思うのはどこがソースなのかを聞きたいのか、どちらなのかをはっきりさせなければいけないとは思うのです。
○磯座長 どちらにしたほうがいいですか。
○佐藤(敏)構成員 行動が変わったというところでいいと思うのです。実際に役に立ったということではなくて。
○磯座長 どうぞ。
○岡村構成員 やはり情報を得て購入する行動が変わったかどうか、購入というか、選択する行動が変わったかどうかを聞くというのがせいぜいで、よかったかどうかは寿命が尽きるまでわからないという話に最後はなってしまいますから、やはりそのときにもう行動が変わったかどうかということを聞くのがシンプルでぶれがないような気がします。
○磯座長 では、事務局のほうで視点をはっきりさせて文言を再考してください。
あと、まだいらっしゃいますか。
どうぞ。
○諸岡構成員 実際にこの調査にこれまで自治体職員として従事をしてきましたが、記入される方はとめ置きで書かれるので、質問紙の聞き方によっては、そこで回答がぶれてしまったりするかなと思います。問6の質問に関して3点。まず記載される方の生活実態を考えると例えば「あなたの健康づくりに役立つ食生活の情報をどこから入手をしていますか」というきき方のほうが抵抗なく書けるかなと思ったのが1点目。
あと、選択肢のほうとして2点。選択肢として飲食店を追加してはどうでしょうか。飲食店内において健康な食事提供や情報提供食塩量や脂肪摂取の低減という部分で店舗や企業の方も頑張っておられるので。そういう飲食店であったり、食品の中で減塩をしていたりというような、そういったものからの情報を入手しているというのも選択肢の一つになってはどうかなと思いました。あと、入手をしているということ自体がすごく能動的で行動変容にも既に移っていると考えると、選択肢の中には「例えば食生活に関心はない」という選択肢のようなものもあってもいいのかなと思いました。「特にない」と「わからない」という選択肢は回答に困るかなと思いました。
○磯座長 余り関心がないというのは前の問5には入っていますので。確かに食堂とかコンビニとか薬局というのは考える価値があると思いますが、これは事務局で持ち帰っていただけますか。
あと、問5の1、2、3、4、5の回答肢というのは、既にほかの行動変容の準備状況でも使っているものですね。
1つ気になったのは、3番目の回答肢のところは改善するつもりであり、少しずつ始めていると複数の意味合いが含まれています。
とすると、改善するつもりであり、始めていない人はどこに入るかということになります。この点に関しては、中村先生、お詳しいと思います。
○中村構成員 今の磯先生の御質問については、アンドではなくて少しずつ始めている人も含めて3番と定義したほうがいいと思います。ですから、アンドでつながないほうがいいので、改善するつもりであるということで終わってもいいのではないかなと思います。
あとは私のほうからは、これは過去に質問があったのかと思うのですが、それの比較性の観点から言うと同じ質問のほうがいいかもわからないですけれども、食生活単一の行動でないので、こういう形で聞いて、得られた結果をどのように使うのかが必ずしも明確でないように思います。しかし、例えば緑黄色野菜といったように個別の行動を尋ねることにしたら質問の量が多くなるので、それは現実的でないということで、この内容で過去から聞いているのではないかと考えています。
漠然と食の関心を聞くだけではなく、今回のテーマである社会環境の格差との関係でいえば改善したいけれども、諸般の事情でできないというような選択肢を設けることを考えてもいいのかなと思います。運動のほうも同じような質問が入っているので、本来のステージの分類のやり方ではないのですけれども、健康格差ということに焦点を当てるのであれば、そういうようなものを加味したようなステージ質問にしたほうがいいかなと思いました。
○磯座長 田中構成員、どうぞ。
○田中構成員 今、中村先生がおっしゃったのは、まさに私が発言しようかなと思っていた内容と同じで、運動のところにも入っておりますので、改善するつもりがないというような感じのネガティブなお答えをいただいた人で、そこから枝が分かれるような形で、ふえてしまうのは余りよろしくないのかもしれないのですが、そこが社会環境に要因するような内容的なものも一部盛り込んでいければ示唆できるような内容になるのかなとも感じました。
以上です。
○磯座長 ほかにどうぞ。
○飯島構成員 問5の点ですけれども、一般的に市民が幾つかの層に分かれるとよく言われているのですが、その中で結構マジョリティーが「分かっているのですが結果的に出来ないのです」という方が圧倒的に多い。もうひと押し、背中を押せば少しだけさらにアップしてくる人も多いのではないかと期待されるところなのです。いわゆるそこら辺の方々が恐らく多いのではないかと思いながらも、それっぽい選択肢がないというのが少し気がかりかなと思ったということです。
○磯座長 どうぞ。
○宇都宮構成員 問5のことで同じようなことなのですが、問5だけで物を言うのではなくて、いろいろなコンテクストの中で改善するつもりはないというのは一体どういうものを改善するつもりはないのかということが問われなければならないと思うのです。
例えば外食が非常に多い人が5に進んだときに改善するつもりはないとなれば、外食をどのように捉えるかによって改善つもりがないということの意味が大分変わってくると思うのです。ですから、食事の調査を含めて5が改善するつもりはないというのは非常によければ改善するつもりはないわけで、自分が本来は悪い食生活だと思っていながら、御自分はそういうように感じていないので改善つもりはないといった形で拾えるかどうかという流れですね。こういったものを少し確認しておく必要があるかなという気がいたします。
○磯座長 いかがですか。
これはそもそも「食生活を改善してみようと考えていますか」という問いなので、改善しようと考えているか、考えていないか、もしくはもう既にやっているかという回答肢になっていると思いますが、ここに改善するつもりだけれども、なかなかできないといったところを入れると非常に回答が難しくなると思うのです。
○宇都宮構成員 ややこしくなる。
○磯座長 ややこしくなりますね。何か方法はありますか。
どうぞ。
○塩澤栄養指導室長補佐 今のお話なのですけれども、例えばこういう考え方はどうかなと思ったのですが、選択肢の1番に「改善するつもりはない」というのがあります。これをつけた人が例えば枝番に行って、わかっているのだけれども、できないとか、つもりはないというのが本当にやるつもりがないのか、あるいは何かがネックになっていて、わかっているけれどもできないとか、そのあたりの内訳を尋ねるという枝番を設けるという方法としてはどうかと思ったのですが、御意見をいただければと思います。
○磯座長 どうぞ。
○飯島構成員 そういうちょっとした工夫でもいいと思うのですけれども、結構な多い割合の方々が「やはり食習慣、確かにもう少し改善しなければいけないのだよね、分かっているのですが、でも、なかなかできないのですよ」というのが多いのではないかなと思います。そこら辺を枝という形でやるかどうか。複雑になってしまってもいけません。
○磯座長 よろしいですか。
どうぞ。
○澤田構成員 次の運動のところでも類似した問いが問8として出てまいります。運動に関してはほぼ同じ設問が、古くは1958年の内閣府の調査からスタートして、1979年からは3年ごとに、その後、文科省、スポーツ庁と実施しています。スポーツ庁ではほとんど問8と類似した設問を繰り返しています。スポーツ庁は運動していますか、していませんかと聞いて、していない人に対して問7に入っていくという構成をしていますので、その辺を参考にしていただければいいのではないかと思います。スポーツ庁の調査と類似していますけれども、健康に関する質問項目とクロス集計したり歩数と比較したりするということが国民健康・栄養調査では可能ですので、そういう意味ではこの2つ、問7、問8があるということはいいと思います。問8に関しては、食事に関する調査項目も運動と同様に他の調査と構成を合わせたほうがいいと思いますので、御検討いただければと思います。
○磯座長 もう一つは、1番の「改善するつもりはない」の前に、もう改善したいと思うができないという文言を1つ入れるとか、そういう方法もありますので、御検討ください。
どうぞ。
○迫構成員 問5ですけれども、食習慣を改善して見ようと考えているかという、この食習慣という言葉が全てを包括してしまって、食事を欠食しているケースとか減塩の問題、野菜が少ない問題、さまざまな問題点があるのではないか。その中の何を改善しようと考えているのか、または改善するつもりがないのかという、少し細かい項目について聞かないと答えられない。もう一問前のところに自分の食習慣の中でどういう問題があると感じているのかということを聞いた上で改善つもりがあるのかないのかという形にしていかないと、漠然とし過ぎていて、食習慣上の問題がいろいろあっても、3回ちゃんと食べているから「改善するつもりはない」と答えてしまう可能性もあるのではないかと思いました。
○磯座長 どうぞ。
○近藤構成員 これは分析についてのお願いなのですけれども、ある文献で、減塩に気をつけていますかと聞いてみた。でも気をつけているという人の塩分摂取量は少なくなかったという文献を見たことがあるのです。だから、本人がそう思っているというだけでは効果判定に使えないという文献も見たことがあるのです。ですから、今回、新たに入れるというのであれば、これが本当にいい食生活と結びついているのかどうか検証しないと、もし関連がないということがわかったら、これは聞いてもむなしいというか、それを政策根拠にはできないと思うものですから、ぜひ分析するときの段階でクロス表をつくっていただいて、下のステージが進んでいるほうが食習慣を多面的に見て本当にいいのかどうかをぜひ御検証いただきたいと思います。
○磯座長 どうぞ。
○尾島構成員 今、1番の選択肢を2つに分割しようかという話の流れになっていますが、これはかなり確立しているものなので、その無関心期を2つに分けるというのが学術的にあり得るのかどうか。かなり古い理論なので、最近、それをバージョンアップしたような理論があるのか、いかがなものでしょうか。これを分割するというのは学術的な意義としてあり得るでしょうか。
○磯座長 どうぞ。
○中村構成員 基本的にはステージモデルというのは行動変容の準備性の連続線上の状態を操作的な定義で分類したものなので、別にはっきりとステージ、例えば昆虫の変態みたいなステージがあるわけではなく、また順番に進むわけではないので、モデルに対する批判もあるのです。ですから、余り悩まずに、今回の必要度に合わせて細分類するのはいいと思うのです。
今、私が喫煙者のステージを日本に導入するにあたってモディファイしたのは、6カ月以内に改善するつもりがないという人の割合が導入当時、今から20年ぐらい前ですけれども、すごく多くて、そこを分けたかったので、禁煙に関心があるかどうかということでさらに2つに分けたので、この場合も、もし分けるのであれば、改善することに関心がないというのが1番で、改善することに関心があるが、6カ月以内に改善するつもりはないというのを2番にして、現行の2番を6カ月以内に改善するつもりであると、括弧書きにするかどうかは読む人のわかりやすさで考えていただいたらいいと思うのです。○磯座長 今の中村構成員の意見も踏まえて改訂していってください。
それでよろしいですか。先ほどの迫構成員からの話ですけれども、それはスペースの問題もありますし、また検討させてください。
それでは、あとは先ほど近藤先生から話があった塩辛いと感じている人がいるかとか、そういうことについては後で一括して議論したいと思います。
それでは、7番から運動習慣に関して、7番、8番。そして、睡眠について9番から11番、これらについて御質問、御意見等はございますか。
どうぞ。
○横山構成員 7番と8番なのですけれども、7番で運動することの妨げになっていることは何ですかという聞き方は唐突過ぎる感じがあって、これは8番が先にあって7番に来たらストーリー的に流れるのではないかと思うので、順番は入れかえたほうがいいのではないかと思います。
○磯座長 それはいかがですか。
田中構成員、どうぞ。
○田中構成員 問9なのですが、睡眠のあなたの平均睡眠時間はということなのですが、非常に単純な意見で申しわけないのですが、無関心というか、その辺の意識をはかるならわからないというのも入れてもいいのかな。自分の平均睡眠時間がぱっとよくわからないと、関心がないという感じのことは1つとれるのかもしれないかなと思いました。
○磯座長 谷川構成員、今の御意見はどうですか。
○谷川構成員 これまでにこの質問を使ってきたので、さすがにわからないと言われたらしようがないのですけれども、それを入れてもいいのかどうか、私には判断がつきかねます。
○磯座長 既にあるものは踏襲するということが方針ですので、ここは踏襲したいと思います。
どうぞ。
○飯島構成員 もともと使われているものをということならばそれで、しかも、わからないというのを増やしてしまうとまたそこに流れてしまうというのもあって、普段からよくわかっていないけれども、そのときに考えてもらうということかなと思います。
○磯座長 横山構成員の御意見でよろしいですか。順番を入れかえる、よろしいですね。
どうぞ。
○羽鳥構成員 羽鳥です。
7、8、入れかえるのは賛成です。
あと澤田構成員がおっしゃっていた、ほかのところでも同じような調査をしているものがあるならば、質問の項目をスポーツ庁でやっている調査と質問を合わせてほしいと思います。比較もしやすくなるでしょうし、せっかくここで新しくこういう項目をつくるのだったら、そういう配慮も必要ではないかなと思います。
○磯座長 ありがとうございます。
一応、これまでいろいろ比較性を考えながらやっていますね。
宇都宮構成員、どうぞ。
○宇都宮構成員 7、8に関係することなのですが、今、もしそういった御用意があればいいのですけれども、まずそもそも論として、運動をどのくらいしているかということが必要かと思うのです。運動をふだんしている人としていない人がいて、運動ができないということについて7番が出てくると思うのです。
ですから、例えば運動の習慣があるかないかといった設問をプラスするか、あるいはそれ以外の調査の中で運動ができない人というのを抽出できれば7とリンクして、なぜかということになるのですけれども、それがないと7番がなぜ妨げになっているのかということについて、運動をしているという人についてはなかなか答えにくいので、運動がどういう程度できているかということについてが必要ではないかと思います。
○磯座長 資料4-1で運動習慣について、一日の運動日数とか運動を行う平均運動時間とか運動の継続年数を聞いておりますので、それで御検討できると思います。
谷川構成員、どうぞ。
○谷川構成員 問7の6番と7番が、運動や体を動かすことの妨げというのは、1番、2番、3番、4番、5番までよくわかるのですけれども、本人が利点を感じないとか必要性を感じていないという答えというのは妨げと言えるのでしょうか。自分が利点を感じていないとか必要を感じてないというのは、妨げというよりも個人の感覚であって、ここで本当に聞くべきことは環境整備ということで1番とか2番とか4番とか、おもしろくないというのもいま一つ、それが妨げと言えるかどうか、そこは違和感を覚えるのですけれども、皆さんはいかがでしょうか。
○磯座長 どうぞ。
○中村構成員 行動変容のバリアについて聞くという質問なので、心理的なバリアというのもやはり重要なバリアなので、それを6番とか7番は聞いているので、もしこれが非常に多ければ、それに関連した情報提供とか働きかけをしていくということでいいのではないかなと思います。私としてはあってもいいのかなと思います。
○谷川構成員 設問は多分日本語的に考えると、運動や体を動かすか、動かさないかというような質問のときに、しない理由として6番とか7番とか3番とかあると思うのですけれども、妨げというときに利点を感じないことが妨げというのは日本語的に本当に頭に入ってきますか。
○中村構成員 よく私たちがする質問は、いまいち積極的になれない理由は何ですかと聞くのです。そういうように聞いたほうが妨げ、バリアというのが語感として伝わりやすくなるので、表現を変えたほうがいいかなと思います。
○磯座長 どうぞ。
○澤田構成員 用語についてですけれども、羽鳥構成員のほうから統一という話がありましたが、文科省、スポーツ庁、健康・体力づくり事業財団もほぼ同じ設問、運動の阻害要因という形の設問を持っていますので、そちらを見ていただいて用語について検討していただければと思います。
○磯座長 どうぞ。
○谷川構成員 睡眠の項目についてですが、今回の2019年でポイントとか重点テーマ、社会環境並びに社会環境の整備に関する実態把握となっています。この睡眠のところで問11は平成27年のを踏襲していますが、平成27年のところで問11というのが自分の睡眠の確保に必要なことは何ですかというところで勤労時間の短縮と家事のサポート、育児のサポートとかという、まさに社会整備を聞いていたのが今回外されてしまったのです。それはなぜかなと思うのです。
といいますのは、例えば運動であれば阻害要因ということが即環境整備にもつながるかなと思うのですが、睡眠の場合というのはこれの妨げになっている理由と、今度は社会整備をすることというのは別物だと思うのです。例えば仕事とか確保の妨げになっているといっても、その方にとって就労時間の短縮というような対策は望み得ない。むしろ家事のサポートとか育児のサポートをしてもらったら、たとえ仕事が睡眠の妨げになっていても家事、育児のサポートによって確保ができるというようなこともあると思うのです。ですから、やはり環境整備ということに重点を置くならば、前回の問11というのは復活したほうが私はいいと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○磯座長 問11とはどこの質問ですか。
○谷川構成員 問11というのは次の資料の平成27年の生活習慣調査票という参考資料3です。そこに問11というのがあったのです。自分の睡眠の確保のために必要なことは何ですかということにいろいろなサポートが挙げられています。
○磯座長 以前の調査のことですね。
○谷川構成員 そうです。それが今回は削除されていて、結局、睡眠の確保の妨げとなっていることを挙げさせた上で、サポートは何が必要かというのを聞いていたのが、妨げになっていることだけを聞いて、今回、環境整備と言いながら、その環境整備に何が大事かということを聞いている質問が削除された理由がわからないのです。
○磯座長 どうぞ。
○塩澤栄養指導室長補佐 確かに前回、平成27年のときにはあった問いが今、落ちているというのはそのとおりなのですけれども、結局、妨げになっている要因と確保に必要なものが同じような内容になるということがありますので、妨げになっているものを聞くことでも十分ではないかと思いまして、こちらの問いに代表させているということでございます。
○谷川構成員 それは先ほど一番最初に私が言ったことでして、例えば仕事が妨げになっているとしても、必ずしもそれが就労時間の短縮というのはなかなかできかねない。そういうときにむしろ家事のサポート、育児のサポートがあれば、その分の時間を睡眠に充てられるということはあると思うので、必ずしもそれは1対1対応しないと思うのです。
要するに、妨げになる項目と本人が望んでいる環境整備とは別だということも多いと思うのです。ですから、そこではやはり妨げになっている項目と実際環境整備として何が必要かということは分けて考えるべきだし、また、それを今回の特に2019年度の環境整備というのが重点項目であれば、その環境整備こそ本来聞くべきことではないかと私は思います。
○磯座長 この点に関していかがでしょうか。
ある程度絞らなければいけないということと、多分、平成27年に行った問10と11の集計結果を今、見ていないのでわかりませんが、相関がかなり高いのではないのですか。
○谷川構成員 結果はありましたか。
○瀧本構成員 あります。
○谷川構成員 何ページにありますか。
○瀧本構成員 93表です。
○磯座長 93ページですか。
○谷川構成員 93表。
○瀧本構成員 ページは211ページで、第93表が睡眠の確保の妨げとなっていること別、自分の睡眠の確保に必要なことという表になってございます。
○谷川構成員 これはクロス集計したらどうでしたか。
○瀧本構成員 例えば仕事が妨げになっているという人では、就労時間の短縮と回答した人が43.7%、これは男女計です。家事という人はやはり家事のサポートが一番多い。介護は介護のサポートが多いということで、一致率は高かったという結果かと存じます。
○谷川構成員 これで一致率が高いと見るかどうか、むしろ50%しかいっていないとか、50%未満でほかのところで10%とか書いてあるところがあるので、そういうところこそ環境整備が必要かなと思うのですけれども、その辺は皆さんの意見に従います。
○磯座長 環境整備の提言であれば、平成27年の結果を使っても構わないですね。
あとは家事のほうのサポートが必要か、そうではないかということは世帯の構成によって変わってくるので、ここを詳細に追及するのであれば、研究的な要素になってくると思います。事務局で検討いただければと思います。
どうぞ。
○羽鳥構成員 また運動のところに戻るのですけれども、問7、問8は恐らく身体活動量を聞きたいのですね。そうすると、例えば私も運動は積極的にはしていないですけれども、実際に自分の診療をして日本医師会とか通っていると、優に一日1万歩は超えてしまうのです。ですから、運動を別にしなくても身体活動量が十分にあるならばいいとするならば聞き方は考えないといけないのではないか。例えば主婦の方でも家事の労働とかそういうものを合わせれば十分に体を動かしているという。糖尿病学会なりいろいろなところでそういう評価があると思うので、最初から運動とかと聞くよりも身体活動量はどうなのかという聞き方が1つあったほうがいいのではないかなと思いました。
○磯座長 どうぞ。
○澤田構成員 運動の定義が大切だと思います。一般にはすべてが運動と呼ばれますし、国民健康・栄養調査に回答される方もすべてが運動というイメージをお持ちだと思いますけれども、2013年に厚生労働省が公表した健康づくりのための身体活動基準の中では定義をはっきりさせています。身体活動というのは、いわゆる動くことで、目的を持って計画的に行うのが運動で、それ以外を生活活動と定義しています。羽鳥構成員が言われたのは、1つは生活活動ということになるのだと思いますけれども、今回の設問は運動、具体的には体力の維持向上を目的として計画的、意図的に実施されるものと捉えて、その阻害要因を聞くというスタンスだと思います。
一方で、生活活動に関してはウオーカビリティーを聞く方法があると思います。例えば健康日本21の第二次の3番目の目標としては健康づくり、運動しやすいまちづくりに取り組む自治体を聞いていたり、国交省が、健康に関する歩けるまちづくり、あるいは自転車活用推進法だったりということを取り上げていますので、今回は運動にフォーカスしておき、将来的にはウオーカビリティー、非常に話は大きくなりますが、歩きやすい環境とか自転車に乗れる環境を聞いて、歩きやすい環境に関して歩数とのクロス集計をして、歩きやすい環境と考えられているところは実際の歩数が多いかどうかをデータとして出して自治体にファクトを伝えるということは必要だと思います。改善はすぐにできないとしても、実際にウオーカビリティーの高い町は歩く人が多いというデータを出すということは必要と思います。
そういった意味で、身体活動は運動と生活活動、2つありますので、今回は運動にフォーカスした運動の阻害要因を聞くというスタンスで私はいいのではないかと思っています。
○磯座長 ただ、今の御議論の中で7番と8番が、7番は「運動や体を動かすこと」ということで2つの要素が入っていて、8番は「運動習慣」だけなので、ここをどちらかに統一する必要があるかと思います。もし両方とも入れるのであったら、あなたは、運動習慣の改善やそれ以外で日常でより体を動かすことを考えていますかというように両方のニュアンスを入れるか、運動習慣だけにするか。事務局のほうで再考ください。
どうぞ。
○近藤構成員 最初に言ったことの運動についての例なのですけれども、環境整備をする根拠資料をつくるというのであれば、今、御発言があったような例えばウオーカビリティーを改善することで無関心層の身体活動量、歩行量をふやす。そんな政策を打つための根拠を得ようとするのであれば、ウオーカビリティーを把握するような質問を入れておかないと、ウオーカビリティーが高いエリアでは歩行量が多い、無関心層ですら活動量が多いということがわかったので、ウオーカビリティーを高めるような施策をもっと強めましょう。そういう根拠となるようなものを拾い出せる質問、選択肢とか考えないと、今あるものが出て、1番が多かったですみたいなことがわかったときにどうやって政策に乗せるのだろう。正直難しいのではないかなと思う選択肢が多くて、そこをもう少し意図的にやるというのはできないかなというのが1点です。
そんなことを言うと質問がいっぱいになってしまうのではないかと言われそうなので、それに対する案を最後のほうに言おうかと思ったのですけれども、今、言ってしまいます。全員に同じことを聞かなければいけないのかという調査デザインの問題です。1万5000票もとるのであれば、例えば3つ質問紙をつくって、5,000人ずつランダムに振るみたいなことをやると、もちろん大事なところは全員に共通で聞くのですが、ここは試しに聞いてみたいというような質問については3バージョンつくってランダムに3人に1人ずつ聞くと、かなり質問の数をふやせるのです。
だから、例えば8ページのうち6ページは全員に聞く、でも2ページは少し補足的な質問で試行的な探索的な質問なので、3人に1人ずつ3種類聞く。そうすることでかなり質問のバリエーションをふやせるので、そういうことを経て、こいつは意味があるとわかったものは次から残すし、残念ながら空振りだったというものは外すというような仕組み自体をつくれないのか。来年度は無理かもしれませんが、中期的にはあり得ないのでしょうか。
○磯座長 対象の選び方とか、研究デザインの検討も入ってきますので、今後の検討課題となります。今日は、環境整備に反映できるような質問票を工夫して補充することが大切です。先ほどの歩行のこととか、外食の塩分が非常に塩辛いと感じている人の割合とかの実態を把握する質問について引き続き議論したいと思います。
今までの間のところで、ほかにございませんか。よろしいですか。
どうぞ。
○真栄里構成員 問10の睡眠なのですけれども、例えばふだん、睡眠薬や寝酒をやって寝ているけれども、それなしでは眠れないという方も潜在的な不眠だと思うのですが、そういう方がこの選択肢だと問題ないというようにカウントされると思うのです。そういう方を拾えるような設問。例えば睡眠薬や寝酒なしでは眠れなかったというのもあってもいいのかなと思いました。
○磯座長 問10の選択肢の中にですか。
○真栄里構成員 そうですね。そういう薬や寝酒を使って寝ている方というのもここで拾えるようになったら、より不眠の実態が明らかになるのではないかなと思ったのです。
○磯座長 谷川構成員はどうですか。
○谷川構成員 そういうことをもし言い出せば、例えばストレスだとか、睡眠にかかわることは物すごくたくさんあると思うのです。私はもっと本当に言いたいことはいっぱいあるのですけれども、ただ、そういう質問をぽこっとそこに入れても、多分、一定の数は集まると思うのですが、では、ほかのことについてはなぜ聞かなかったのだというような意見が必ず出てくると思います。本来ですと、もう少し入れたいのはやまやまなのですけれども、そこに1問だけ入れるのであればもう少しほかにも入れることも検討すべきかなという気もするので、私としては今回難しいかなという気がしますが、いかがでしょうか。
○磯座長 よろしいでしょうか。基本的に前に行った質問は踏襲して、その変化を見るということもありますので、それはこのままにしておきたいと思います。
それでは、次に移らせていただきます。
問12からたばこシリーズで13までです。いかがでしょうか。
中村構成員、どうぞ。
○中村構成員 提案されている問12から13までは、これまでの質問票を使って今回聞くということでいいと思うのですけれども、前回、2015年、平成27年に調査がされた受動喫煙の防止のためのニーズ、きょうの配付資料でいえば参考資料3の5ページの問14、ちょうど13の下にスペースがありますが、そこに入っていた質問が抜けています。
「あなたが、受動喫煙の防止対策が今よりも推進されることを望む場所はありますか」ということで、直近の調査では飲食店と路上が結構意見としては多かったのです。飲食店については法改正の議論の中でも国民の望む声が高いということで、業界団体の反対があったにも関わらす、政策の実現に役に立ったのではないかなと私は考えています。今回、健康増進法が改正されて、オリンピックの年、2020年4月に完全施行されるのですが、ただ、課題も幾つか残しています。特に飲食店については残していますので、今後の政策を強化するという観点で言えば、国民の声を引き続き把握することが大切です。この同じ質問を使うかどうかは検討する必要がありますが、残しておくとよいと思います。 私が今、厚労科研の代表者をしていますので、研究班としても検討させていただいて、厚労省とすり合わせをさせていただいて、そういう1問を追加してはどうかなと考えますが、いかがでしょうか。
○磯座長 どこの資料ですか。
○中村構成員 前回入っていた質問ですか。
○磯座長 そうです。参考資料ですか。
○中村構成員 参考資料の問14です。
○磯座長 参考資料3ですね。
○中村構成員 少し字が小さいですけれども、このお手元にある報告書で言うと30ページにあります。
○磯座長 質問番号は何番ですか。
○中村構成員 問14です。
○磯座長 14ですね。
○中村構成員 これは2015年以前にも1回か2回ぐらい、こういう質問が入っていまして、これまで少なくとも2~3回は調査されて、今回抜けているということです。
○磯座長 今まで2~3回調査されて、どのような傾向ですか。何か変わっていますか。
○塩澤栄養指導室長補佐 この問い自体は平成27年が新規でした。
○中村構成員 それは以前なかったでしたか。平成20年ぐらいになかったですか。いいです。少なくとも、もう一回はあったと思っているのです。
○磯座長 法律ができて、さらに変化を見たいということですか。
○中村構成員 完全に国際標準までいっていたらいいのですけれども、まだ課題は残していますから、特に飲食店等については小規模が例外になるなど課題を残しているので、法の施行後、国民の声がどうなのかというようなことを引き続きモニタリングしていくことは政策の強化に役に立つということです。
○磯座長 どうぞ。
○塩澤栄養指導室長補佐 先ほどの発言、訂正させてください。この問いは平成25年、27年と過去に2回、尋ねております。済みません、訂正させていただきます。
○磯座長 では、事務局でもう一回、検討していただくということ。
ほかにありませんか。よろしいですか。
それでは、問14のお酒についてはどうでしょうか。去年聞いたものです。
どうぞ。
○真栄里構成員 この設問については30年間、ずっと同じ設問を使っていますので、基礎データとしても重要ですので、このまま活用していただければなと考えております。
一方で、専門家の立場からすると、もう少し設問自体はあったほうがいいかなと思いますけれども、全体のバランスもありますので、今後の課題と考えております。
○磯座長 ありがとうございます。
それでは、問15に移らせていただきます。歯の15と16、17までですね。歯科についてはいかがでしょうか。
どうぞ。
○佐藤(保)構成員 ありがとうございます。
問15の箱書きなのですが、親知らずを抜くと全部で28本と2行目にございます。この「親知らずを抜くと」というような表現ですと抜歯と勘違いされてしまうのではないか。そもそも親知らずがない方がいらっしゃいますので、今、27年の調査報告書を見ますと「除くと」というような表現になっておりますので、「除くと」に戻すべきではないかなと思っています。
○磯座長 では、27年度は「除くと」と書いてあるのですね。それでは、これは「除くと」でもいいですね。16、17についてよろしいでしょうか。
佐藤構成員、16、17はよろしいですか。
○佐藤(保)構成員 はい。いわゆる疾病ではなくて機能に特化した生活の中での気づきという点を挙げていただいていることは非常に重要だと思っておりますので、このまま16、17、お願いしたいと思います。
○磯座長 わかりました。
それでは、18に移りたいと思います。18、地域のことですね。1つですね。いかがでしょうか。
近藤構成員、どうぞ。
○近藤構成員 これも質問が1問でとなるとこれが限度だなと思いつつ、先ほど言った質問をふやす工夫をしていただくことを前提にした提案なのですけれども、健康日本21の概念図を見ても、社会環境の質の向上のところの例として社会参加、あと健康に資する資源へのアクセスみたいなことが書いてあるのです。
でも、今の質問は多分ソーシャルキャピタルを意識したもので、なおかつ、その中でも認知的なソーシャルキャピタルと言われている側面ばかりなのです。もう少し構造的な、客観的に観察可能なと言われているソーシャルキャピタルの側面として、社会参加であったり、ソーシャルネットワークだったり、ソーシャルサポートであったりというのが大事だねということが言われています。サポートが豊かな人ほど例えば脳卒中死亡率が低いとか、もう膨大な研究の蓄積があるのに、なぜかそういうサポートのこととか何だりかんだりが全く入っていなくて、国際的にも孤独担当大臣などが生まれたりしているぐらい孤立ということが注目されているのに、ほんわかした認知的なつながりのことだけでいいのかなというのが正直な思いです。
過去との変化を見るという意味ではいいのかもしれませんけれども、この4つが一体どれぐらい健康についての説明力があるのかとか、こういう認知的なものに対して、厚生労働省は何をやってくれるのだと突っ込まれたときにお住まいの地域の人を信頼してくださいと厚生労働省が言い出すと怒られそうです。もう少し施策に乗りやすいというのは社会参加しやすい環境づくり、それは生涯活躍のまちづくりみたいな国の政策にも乗ります。問題がふえてしまうところが悩ましいのですが、先ほど言った方法も含めて御検討いただきたいなと思います。
○磯座長 この質問はどういう経緯で入ったのでしょうか。前のことは難しいですね。
○塩澤栄養指導室長補佐 健康日本21のモニタリング項目として入れたというのが背景でございます。
○磯座長 ということは、モニタリング項目に入っているから、これは定期的にやらなければいけないということになりますね。
それとともに近藤構成員がおっしゃったように、社会資源やネットワークに関する質問について、先ほどの議論も踏まえて加えることについてはどうでしょうか。 どうぞ。
○飯島構成員 近藤先生と同じ意見なのですけれども、こういう社会的なことを聞くというのは絶対必要だと同時に、これではとても弱いかな。それこそフレイルだって社会的フレイル、ソーシャルフレイルというところ、比較的相当の大きなウエートを占めるということもわかってきているので、きょう、この発言で問19として何かを入れましょうというつもりはないのですけれども、もう少しここら辺は多面性があって社会参加も含めて幅広感があるべきではないか。それがまた解析結果をどう反映させるかというところの一番結構根源的なところではないかなと思います。
それとプラス、これも質問を無意味にふやしてはいけないのですけれども、やはりよく企業様も含めてインセンティブの話がありますね。特に無関心層、低関心層に対するインセンティブ。これが若干うまくいっているケースもあれば、大きな枠をつくってもなかなかうまくいかないという、そこら辺のニュアンスというのもどうするかというのは社会性と直接リンクさせるかどうかは別にして、そこら辺も一つポイントかなとは思います。
○磯座長 ほかにこの質問に関する御意見、コメントはありますでしょうか。
どうぞ。
○近藤構成員 もう一つ、これはお住まいの地域というので限定されているのですけれども、これが高齢者の調査だったらお住まいの地域でいいと思うのですが、若い人たちは仕事をしている間は、私などもそうですが、地域で何もつながりがなくて、別の面での社会参加だったり、別のところでつながっていたりというので保たれている面がある。それなども捉え切れていないのではないかなという思いがあって、そうすると、さらに問題がふえてしまうのでどうしようという葛藤の中から、先ほど言ったバージョンをつくるというのを御提案させていただいたという経緯です。
○磯座長 ほかにございませんか。よろしいですか。それでは、問19からのところを議論したいと思います。問19に関していかがでしょうか。
どうぞ。
○佐藤(保)構成員 平成23年ということは、まさに東日本大震災の年でございますから、そこからどれくらいで、むしろこういう災害時の食の確保という問題が意識として落ちているかというのは経年的に見ていくことが重要だと思います。そういう意味では、19-1で新たに世帯人数分として何日確保するかということは、いわゆる家庭、個人としてどういうような確保の仕方をするかというようなモチベーションとしても重要になってくるのではないかと思います。ですから、この項目を加えていただきながら、また23年間の経年的な変化というものをぜひ国民にも示していただきたい。
あと、もう一回、買ったものを用意した方たちがやがて期限が切れてしまったときにどうするかといったときに、災害の非常食を継続するかしないかという観点もあるかとは思うのですが、今回、これが入ったことでもし変化があるのであれば、逆に何年かごとにこういうようなものを確認していくというものも必要になってくるのではないかと考えておりますので、今後の検討として発言させていただきたいと思います。
以上です。
○磯座長 ほかに御意見等はございますか。
谷川構成員、どうぞ。
○谷川構成員 1つ質問なのですけれども、水といったら食料に入るのでしょうか。私は恐らく水と食料は別だと思うのです。
○磯座長 では、そうなると食料、または水ですか。
○谷川構成員 というか、水は水ですごく大事な問題と思うので、今回、食料を聞いているのだったら食料でいいと思うのです。
○磯座長 3のところは水と聞いているのですね。19-2のところで主食、副食、飲料。
羽鳥先生、どうぞ。
○羽鳥構成員 もう一つ、東北大震災とかで問題になったのは薬のことだと思うのです。要するに1週間分程度、余裕を持って常備薬というよりも生活習慣病薬、例えば血圧の薬とか糖尿の薬とか、そういうものを持っているかというのもどこかで聞いてほしい。この災害のことを想定しているのなら、今回のイギリスでもブレグジットが始まって各薬局で4週間、余計に薬局で供えようという動きもあるようですけれども、大震災のときは薬が手に入らなくて困ったというようなこともあるので、それも質問項目として19-2の4番か何かに書けるならありがたい。
○磯座長 それは処方との関係もあるので、災害に備えて1カ月分、多く処方するというのは今の制度上難しいし、そこを聞くというのも聞きにくいのではないでしょうか。災害が起こることを予想して余計に処方することは法律との関係もありますので。
○羽鳥構成員 薬局にしても例えば各地の医療機関も調剤薬局も災害を想定して、今、備蓄しているはずです。要するに古いものから使っていくということをやっているので、それはある程度、非常食を聞くのだったら薬も大事ではないかなと思います。
○磯座長 薬局が備蓄するのはわかりますが、個人が取り置いておくということですか。
○羽鳥構成員 先生、でも、今、ぎりぎりで、あしたの薬がないからとりに来るとかという人もいるのです。
○磯座長 そういう意味ですか。どうぞ。○羽鳥構成員 同じようなことが今回の10連休も想定されているのです。途中できっととりに来るのだろうなということ。そうすると医療機関は結局休めないということになる。
○飯島構成員 これに○をつけている一市民だとすれば、教育という意味も兼ねれば4番でふだんのお薬というのが入ると、お薬も余裕がないとやばいよねみたいな感覚にはなると思うのです。全体の骨子からするとエクストラみたいな内容になってしまうと思うので、その骨子から大分外れていると格好悪く見えますけれども、でも、基本的には必要な知識ということだと思います。
○磯座長 どうぞ。
○迫構成員 今のとも関連するかもしれないのですが、この設問の前提が非常食の用意を担当している方ということで世帯に聞いているという形になるので、そこは個人に質問する内容と世帯に質問する内容は少し違いがあるのではないかというのが1点でございます。
もう一点は、非常食の用意を担当している方が問19で用意していますか、していませんかという、これに回答するのは難しいかな。ですから、世帯の代表の方がお答えくださいとか、表現を変えたほうがいいのではないかと思いました。
○磯座長 その点はいかがでしょうか。確かに非常食を用意している人というと、用意していない人は書かなくていいということですね。だから、世帯で代表者がと言ったほうがいいですね。
あと先ほどお薬の話が出ましたけれども、いわゆる国民健康・栄養調査で栄養課のほうが担当しているので、薬まで言及できますでしょうか。 水のことはどうしましょうか。食料のなかに飲料も含めるということでよろしいでしょうか。
○塩澤栄養指導室長補佐 問19-2は、できればこのままいきたいと思っております。と申しますのも、食料と言ったときに、いわゆる食べ物とお水のような飲料に分かれるかもしれませんが、最重要なものは飲料というか水であるというのはオーソライズされていると思いますので、水について尋ねるのは必須と考えますので、できれば平成23年との経年変化も見られるという観点でも、現行の案のようにさせていただければと考えております。
○磯座長 わかりました。
よろしいでしょうか。
どうぞ。
○近藤構成員 下に3センチぐらいあるので、先ほどの社会環境を捉える視点から、家庭で備える非常食だけではなくて、自治会とかマンションの管理組合でとか、地域で備蓄しているのを知っていますかとか、場所を知っていますか。何か地域がそういうことをやっている、そこにつながっている人たちなのかどうかというのは把握できるかなと思いました。あと下線部の御家庭で非常食を担当している方だと、うちは担当者を決めていないからといって誰も答えないみたいなことがあり得ないかなというので、これは全員に聞いてはいけないのでしょうか。そういうことを意識している人が少ない、知らない人が多い地域は心配な気がしますし、別に担当者かどうかでなく当然のことで全員で気を使ってやっていますよというほうが望ましいので、あえて世帯に1人で絞る意味はあるのかなというのも思いました。
○磯座長 いかがでしょうか。
年齢層にもよりますが、個人に聞くのであれば、例えば19-1でもわからないという回答を入れておく必要がありますが、そこはどうでしょうか。
○飯島構成員 これは先生、以前から聞いているものがあって、継続性というのを意識する場合に、下線を引いた部分というのはずっと以前から維持されている表現なのでしょうか。それが維持されている表現ということになると、変にねじ曲げられないということになりますし、今回、アディッショナルに加えてしまったというということになれば、私も近藤先生のおっしゃることは十分わかって、これは基本的にデータもとりながらも、日本人全員のコモンセンスとなっていなければならない話なので、それこそ二十何歳のデータでも、それは知っておかなければなという気はします。
○磯座長 どうぞ。
○塩澤栄養指導室長補佐 今の御質問でございますけれども、前回の、つまり平成23年のときの調査票を見てみますと、現行案のとおり、御家庭で非常食の用意を担当している方というような示し方で答えていただいているので、ここを先ほどの世帯代表者としてしまうと、厳密な意味での連続性が損なわれてしまうおそれがあるという状況でございます。
○磯座長 以前、聞いたときはほとんどの世帯から回答があるということですね。
どうぞ。
○横山構成員 今の話なのですけれども、前回の調査票だと世帯を代表してというように入っているように思うのです。入っていないですか。
○塩澤栄養指導室長補佐 いや、前回、世帯を代表してというのは別の問いではそういうものがあるのですけれども、この非常食関連の問いでは非常食の用意を担当している方がというようになっていますが、違いますでしょうか。
○横山構成員 23年のネットに公表されている調査票を見ると世帯を代表してと入っているのですが。
○塩澤栄養指導室長補佐 確認します。
○横山構成員 それと関連してなのですが、前回と比較するのであれば、できるだけ順番等も変えないほうがいいと思うのですが、そうすると、問19-2のほうが前回は先の枝問として来ているので、今回その途中に19-1が入ると、ひょっとすると回答特性が変わるかもしれないから、19-1と2を逆にしたほうがいいのではないかなという気もしますが、そのあたり、いかがでしょうか。
○磯座長 そのほうがいいと思います。なるべく問いも変えないような方針でよろしくお願いします。
それでは、全体を通じて先ほど一番大きな議論になった社会参加に関する質問2問程度加えるかという点につきましては、近藤構成員を中心として、事務局と相談して具体的な質問票の案を出していただけませんか。
ほかにございませんか。
どうぞ。
○宇都宮構成員 これは間違いだと思います。問14をごらんいただきまして、6、7、8を括弧して問15になっているのですが、これは過去のものを見ますと問15でアルコールの知識を問いているのです。今回、それがないので、この「問15へ」というのは必要がないのではないでしょうか。問15は歯のほうへ行くのです。これは必要ないのではないでしょうか。
○磯座長 飲まない方は問15へ飛びますという意味ですね。
○宇都宮構成員 前の参考資料を見ると、問15はアルコールの知識を問うているのです。ですから、違ったものが残っているのではないですか。
○磯座長 どうぞ。
○塩澤栄養指導室長補佐 先生がおっしゃっているのは、例えば14の6、7、8をつけた人はおのずと「問15へ」と書かなくても問15に行くから別に要らないのではないかというお話ですか。
○宇都宮構成員 そうなのですけれども、この15というのが前の資料は、15番は違った設問なのです。だから、これは間違っているのではないか、要らないのではないかと思います。前の資料でも全員に聞いているのです。
○塩澤栄養指導室長補佐 今回は飲酒の知識について深掘りする質問は考えておりませんので、それは飛ばしているというか割愛させていただいて、現行でいきますと歯の次の質問へということで問15の歯の本数の問いに飛ぶということになっております。
○宇都宮構成員 お酒を飲まない人に歯のことを聞くというのは意味があるのですか。
○磯座長 それは独立して歯のことを聞くというのが全体の方針ですので。
○塩澤栄養指導室長補佐 先生、問いの1~5まで選んだ方はここで言うと問14-1に行くようになっていますけれども、問14-1に行った後に、では、15に行かなくてもいいのかとか、そういうことを誤認させてしまうということですか。
○宇都宮構成員 前の提示されている資料がありますね。平成27年の調査資料、参考資料3、これを見ていただくと、今の同じ質問が問15にあります。ここに6、7、8として問16へ飛ぶようになっているのです。問16というのは何かというと、飲酒の知識になっているのです。歯ではないのです。今回、あえて歯ということはないのではないかと思うので、これは要らないのではないかと思うのです。
○塩澤栄養指導室長補佐 毎年、こういうように6、7、8に該当するような人には基本的には飲酒に関係ないところに飛びます。平成27年には知識の問いに飛んでいますけれども、基本的には14-1を飛ばしてくださいという目印として、この矢印をつけているのです。ただ、別に絶対に要るかと言われてしまうと、必ずしもなければならないというものではございませんので、とることは可能です。
○飯島構成員 恐らく問い幾つに行って関連しているというように捉えてしまう可能性があるのではないかという危惧をしているというだけで、これは基本的にスキップしますよということなので、なくてもスキップすると思うと思うのです。ごく一部の方は関連したところに関係ないではないかと思ってしまう人もいるのではないか。
○塩澤栄養指導室長補佐 正直、この「問15へ」はなくても恐らく問15に飛んでいただけるものと思いますので、この矢印を削除することは可能でございますが、どのようにすればよろしいでしょうか。
○飯島構成員 厳密に言えば問15の関係ないところに飛んでくださいというように文章がなっていれば全員わかるわけですが、それもくどいから、どこまでやるかですね。
○磯座長 事務局で今までのやり方を踏襲するかということでよろしいでしょうか。
多くの御質問と建設的な御意見をいただきました。少し時間を超過しましたが、今後の日程については、いただいた御意見を踏まえて事務局のほうで検討した上で座長一任ということでよろしいでしょうか。
(「はい」と声あり)
○磯座長 ありがとうございます。
それでは、事務局のほうに戻します。
○清野栄養指導室長 本日は貴重な御意見をたくさんいただきまして、ありがとうございます。
この2019年の調査につきましては、本日の意見を踏まえまして調査票の案、修正させていただきまして、座長と相談をさせていただきたいと思います。その後、統計法上の手続を進めまして、調査の実施につきましては自治体の方々とも調整しつつ進めてまいりたいと思います。
並行しまして、この11月に実施しました平成30年の国民健康・栄養調査の解析を進めさせていただいておりますので、結果の公表に向けましては8月ごろをめどに次の検討会を開催する予定としております。また日程調整等をさせていただきますので、引き続きよろしくお願いいたします。

 

(了)

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