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2017年10月18日 第10回がん診療提供体制のあり方に関する検討会(議事録)

健康局がん・疾病対策課

○日時

平成29年10月18日(水)13:00~15:00


○場所

厚生労働省 3階 共用第6会議室


○議題

(1)がんゲノム医療の提供体制について
(2)既指定のがん診療連携拠点病院等の指定期限について
(3)今後のがん診療連携拠点病院等の指定要件の議論について
(4)その他

○議事

○事務局(丸野) それでは、定刻となりましたので、ただいまより第10回「がん診療提供体制のあり方に関する検討会」を開催いたします。

 構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

 初めに、前回の会議以降、人事異動がありましたので、紹介させていただきます。

 まず、本年7月11日付で着任しました健康局長の福田より御挨拶申し上げます。

○健康局長 御紹介いただきました健康局長の福田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、第10回「がん診療提供体制のあり方に関する検討会」を開催するに当たりまして、一言御挨拶を申し上げたいと思います。

 初めに、構成員の皆様方におかれましては、日ごろより、がん対策におきます拠点病院制度のあり方について御議論いただき、この場をかりまして、まずもって厚く御礼申し上げたいと思います。

 現在、御承知のように、第3期がん対策推進基本計画につきましては、パブリックコメント、先週の11日締め切りで終了したところでございまして、現在、その策定に向けまして調整を行っているところでございます。第3期基本計画を議論する中では、本会議におきましても、がん診療提供体制の今後のあり方につきまして、がんゲノム医療、情報提供、そして医療安全といった点も含めまして、幅広く御意見をいただきました。まことにありがとうございます。

 こうした診療提供体制のあり方を実現するために、がん拠点病院制度は大変重要な場でございます。本会議のもとに設けました「がん診療連携拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループ」、それから「がんゲノム医療中核拠点病院等の指定要件に関するサブワーキンググループ」におきましても、本年8月から拠点病院等の整備指針につきまして御議論いただいているところでございます。

 本日の会議では、これらの議論を受けまして、がんゲノム医療の提供体制やがん診療連携拠点病院の指定要件の見直しにつきまして、忌憚のない御意見を先生方からいただければ幸いと考えております。構成員の皆様方におかれましては、がん対策のさらなる推進に向けまして、活発な御議論をいただきますよう、重ねてお願い申し上げまして、御挨拶とさせていただきます。

 どうぞよろしくお願いいたします。

○事務局(丸野) そのほか、異動のありました事務局の紹介をいたします。

 健康局がん・疾病対策課長の佐々木です。

○がん・疾病対策課長 佐々木です。よろしくお願いいたします。

○事務局(丸野) 大臣官房厚生科学課医療イノベーション企画官の伯野です。

○医療イノベーション企画官 よろしくお願いします。

○事務局(丸野) 私、同じく主査の丸野でございます。

 また、日本臨床腫瘍学会の理事長の交代に伴いまして、本会議の構成員も大江裕一郎構成員から南博信構成員へ交代しております。南構成員からは、本日欠席の御連絡をいただいております。

 また、木澤構成員からも本日は欠席の御連絡をいただいております。

 なお、本日は、「がん診療連携拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループ」及び「がんゲノム医療中核拠点病院等の指定要件に関するサブワーキンググループ」の西田座長にも参考人として参加いただいております。

○西田参考人 西田です。よろしくお願いします。

○事務局(丸野) それでは、以後の進行につきまして、北島座長、よろしくお願いいたします。

○北島座長 それでは、本日も構成員の皆様方、どうぞよろしくお願いいたします。

 まず、事務局より資料の御確認をお願いしたいと思います。

○事務局(丸野) 事務局より丸野でございます。

 それでは、資料の確認をさせていただきます。

 まず、座席表と議事次第

 資料1   第9回がん診療提供体制のあり方に関する検討会 議論の概要

 資料2   がんゲノム医療の提供体制のあり方について

 資料3   がんゲノム医療中核拠点病院等の指定要件(案)

 資料4   がんゲノム医療中核拠点病院等の指定要件に関する報告書

 資料5   がんゲノム医療中核拠点病院等の整備に関する指針(案)

 資料6   既指定のがん診療連携拠点病院等の指定期限について

 資料7   今後のがん診療連携拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループの主な論点(案)

 参考資料1 がん診療提供体制のあり方に関する検討会開催要綱

 参考資料2 がん診療連携拠点病院等の整備について(平成26年1月10日付健康局長通知)

 以上、資料に不足、落丁等ございましたら、事務局までお申し出ください。

 なお、以上をもちまして撮影を終了し、カメラをおさめていただきますよう御協力をお願いいたします。

○北島座長 どうもありがとうございました。

 それでは、まず本日の議題1でございますが、「がんゲノム医療の提供体制について」に移りたいと思います。

 では、事務局より資料を御説明いただいた上で、皆様方の御意見を賜りたいと思います。

 事務局、よろしくお願いいたします。

○事務局(丸野) 事務局より丸野でございます。

 それでは、資料2から5までを使って御説明させていただきたいと思います。

 これまでがんゲノム医療に関しましては、「がん診療拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループ」の下に「がんゲノム医療中核拠点病院等の指定要件に関するサブワーキンググループ」を開催しまして、専門的な議論を行っていただきました。そちらの議論について、これから御説明させていただきたいと思います。

 まず、資料2をご覧ください。「がんゲノム医療の提供体制のあり方について」という資料でございます。右下にスライド番号がついておりますので、そちらを参照しながらご覧ください。

 まず、スライド番号2は、第3期がん対策推進基本計画(案)。先ほど局長からもありましたように、パブリックコメントが終了しております。この中で、がん医療の充実という部分の中で、がんゲノム医療につきましては、今回初めて記載しております。

 おめくりいただきまして、3ページが実際に第3期がん対策推進基本計画(案)におけるがんゲノム医療に関する記載となっております。

 こちらの中で取り組むべき施策としまして、がんゲノム医療を牽引する高度な機能を有する医療機関を整備すること。また、拠点病院等や小児がん拠点病院を活用したゲノム医療提供体制の構築を進めると記載しております。

 スライド番号4に「がんゲノム医療推進コンソーシアム懇談会」、本年3月から6月にかけて行われておりましたけれども、こちらに関する報告書の中で、がんゲノム医療中核拠点は、がん診療連携拠点病院等と連携しながらゲノム医療を提供していく病院として記載しております。また、そちらに集まったゲノム情報等に関しましては、ゲノム情報管理センターに集約するものとして、全体的にがんゲノム医療推進コンソーシアム体制を進めていくものとしております。

 スライド番号5に関しましては、その「がんゲノム医療推進コンソーシアム懇談会」の報告書に記載されております、がんゲノム医療の実施に必要な要件として8項目挙げております。この8項目を深く掘り下げるような形で、サブワーキンググループ、ワーキンググループでは議論させていただいておりました。

 スライドの6からは、検討会では初めて提出する資料となります。こちらががんゲノム医療の提供体制の将来像として、事務局より提案させていただいたイメージになります。

 2つのイメージが記載してあると思いますが、今回、議論させていただくのは左側のモデルになります。まず、がんゲノム医療中核拠点病院を平成29年度中に厚生労働省が指定する。しかし、それに連携して、がんゲノム医療を全国に展開するような病院、がんゲノム医療連携病院についても、今回、構想し、議論させていただきました。

 こちらにつきましては、中核拠点病院と連携病院、どのような役割を担うかと申しますと、中核拠点病院につきましては、ゲノムのパネル検査及び医学的な専門的解釈まで自施設で実施できるものとして、連携病院に関しましては、実際の患者の診療について当たることとしておりますが、ゲノムの解析等につきましては中核拠点病院に依頼する。また、医学的な解釈についても中核拠点病院に依頼するといった形でイメージしております。

 また、がんゲノム医療中核拠点病院につきましては、人材育成とか研究開発といった役割も担うものとして、全体のがんゲノム医療を牽引する役割を目指しております。

 また、将来像としましては、右側のモデルとしまして、がんゲノム医療中核拠点とがんゲノム連携病院の間にがんゲノム拠点病院というものをモデルとしてあらわしております。こちらにつきましても、がんゲノム医療を基本的には自施設で完結できるような病院を目指しており、研究開発、人材育成などにつきましては中核拠点が引き続き牽引していくとイメージをしております。これらの将来像につきましては、今後、ゲノム医療がどのように広がっていくかも踏まえた上で、また議論していくことになるかと思います。サブワーキングの議論の中では、2年後をめどに再度議論すべきではないかという御意見がありました。

 おめくりいただきまして、スライド番号7に関しましては、先ほど申し上げましたゲノム医療の流れについて、一覧できるように、どういったものがあるのかということです。ゲノム医療中核拠点病院に関しましては、検査の説明から検体の準備、そして次世代シークエンサーを回してゲノムの解析を行い、専門家会議を行って医学的な解釈を行う。そして、その解釈をもとに患者に説明し、治療を行う。場合によっては、研究開発、創薬などの役割を担う。

 この一連の流れを中核拠点病院では自施設で完結できることを目指しており、連携病院に関しましては、先ほども申し上げましたが、次世代シークエンサーによる解析や専門家会議につきましては、中核拠点病院に依頼、あるいは中核拠点病院の専門家会議に参加するという形で行っていく。また、研究開発につきましても、中核拠点病院と協力しながら行っていくということをイメージしております。

 スライド番号8には、実際に患者さんがどのように受診していくのかというモデルを記載しております。

 こちらにつきましても2種類のモデルがあるかと思いますが、左側につきましては、実際に患者さんががんゲノム医療中核拠点病院を受診した場合につきましては、患者さんが受診し、検体検査をしてシークエンスの実施を行い、専門家会議で医学的な解釈を行い、それをもとに治療する。この一連の流れを自施設でできるものとしております。

 右側、がんゲノム医療連携病院に患者さんが受診した場合は、連携病院のほうで検体の準備までを行い、検体をがんゲノム医療中核拠点のほうに送付し、そちらで遺伝子解析を行い、医学的な解釈を行う。その結果をもとに連携病院のほうで治療を行う。場合によっては、研究開発等については中核拠点病院に依頼する。つまりは、患者の移動がないようにということを想定してモデルとして記載しております。

 続きまして、スライド9に関しましては、先ほどの遺伝子パネル検査の流れに、要件とする8項目はどこに相当するのかを記載したものでございます。

 こういったイメージをもとに、10番にありますけれども、サブワーキング、ワーキンググループにおきましては、がんゲノム中核拠点の要件と、それに準じて、がんゲノム医療連携病院の指定要件につきまして検討を行ってきたところであります。

 おめくりいただきました11ページから13ページに関しましては、そのがんゲノム医療中核拠点病院、先ほどあった8項目の中でどういった要件が必要なのかという考え方を示したものになります。この考え方をもとに、指定要件について議論させていただきました。

 指定要件に関しましては、資料3に記載しておりますので、続きまして、資料3を御参照いただきますと幸いです。資料3「がんゲノム医療中核拠点病院等の指定要件(案)」でございます。こちらについて、これまでワーキング、サブワーキンググループで議論させていただいておりました。

 おめくりいただきまして、1.パネル検査を実施できる体制がある。これからの指定要件の記載に関しましては、左側ががんゲノム医療中核拠点病院の指定要件、右側がそれに準じて設定を行いましたがんゲノム医療連携病院の案になります。

 マル1.遺伝子パネル検査を適切に実施するために、以下の体制を整備すること。

 (ア)外部機関による技術能力についての施設認定(以下、「第三者認定」という。)を受けた臨床検査室を有すること。

 (イ)遺伝子パネル検査のために、病理検査室。こちらにつきましても第三者認定を受けていること。そして、その病理検査室におきましては、日本病理学会が作成した「ゲノム研究用病理組織検体取扱い規程」及び「ゲノム診療用病理組織検体取扱い規程」を参考に明文化された手順に従って処理・記録及び保管されていることとしております。また、病理検査室の第三者認定に関しましては、現時点で認定されている施設が少ないということもありますので、2年間の経過措置を設けてはどうかという御意見をいただいております。

 (ウ)当該病理検査室におきましては、病理検体の取扱いに精通し、もっぱら病理診断に携わり、その領域で高い専門性を認知された常勤の病理医を複数名、及び高い専門性を認知された常勤の臨床検査技師を1名以上配置すること。

 (エ)第三者認定を受けた又は第三者認定に準拠した体制を有する自施設内の検査室において、こちらは遺伝子パネルの条件になります。遺伝子パネル検査が実施・記録できること。また、遺伝子パネル検査を外注する場合につきましても、外注機関として第三者認定を受けた又は第三者認定に準拠した体制を有する外部医療機関、もしくは第三者認定を受けた外部検査機関との契約の下で、遺伝子パネル検査を実施することと記載しております。

 連携病院に関しましては、第三者認定につきましては望ましいという記載をさせていただいております。

 人的要件に関しましては、同じ要件を求めております。

 また、パネル検査に関しましては、先ほど申し上げましたように、中核拠点病院に依頼することになりますので、速やかに連携するがんゲノム医療中核拠点病院に送付できる体制を整備していることと記載しております。

 2.パネル検査の医学的解釈可能な専門家集団につきましては、中核拠点病院に関しては、マル1、遺伝子パネル検査の結果を医学的に解釈するための多職種検討会。先ほどから申し上げている専門家会議のことでございますが、エキスパートパネルという呼称で、こちらを月1回以上開催することとしております。

 また、エキスパートパネルの構成員に関しましても、おめくりいただきましたスライド番号5番、6番に記載しております。

 エキスパートパネルの構成員としまして、(ア)薬物療法に関する専門的な知識及び技能を有し、その分野での専門性が認知された領域の異なる複数名の常勤の医師を配置すること。

 (イ)遺伝医学に関する専門的な知識を有する医師を1名以上配置すること。

 (ウ)遺伝医学に関する専門的な遺伝カウンセリング技術を有する者を1名以上配置すること。

 (エ)もっぱら病理診断に携わる常勤の医師を複数名配置すること。

 (オ)分子遺伝学やがんゲノム医療に関する十分な知識を有する専門家を1名以上配置すること。

 (カ)次世代シークエンサーを用いた遺伝子解析等に必要なバイオインフォマティクスに関する十分な知識を有する研究者を1名以上配置すること。研究者に関しましては、専門医等の資格がないことから、論文等による資格、論文等による専門性を検査してはどうかということになりました。

 また、「申請時点の前年度からさかのぼって」と書いてありますけれども、済みません、こちらは誤植でして、資料4、資料5では、「申請時点からさかのぼって」と全て統一しております。

 がんゲノム連携病院に関しましては、こちらの専門家会議については、中核拠点病院と連携を行いながら参加することとしておりますので、マル1のように、がんゲノム医療中核拠点病院と連携し、定期的に開催されるエキスパートパネルに参加すること。なお、参加の方法についてはテレビ会議等の活用も検討することとしております。

 また、エキスパートパネルで示された内容については、連携病院でしっかり説明を行い、治療につなげることという形でマル2を書いております。

 おめくりいただきまして、3.遺伝性腫瘍等の患者に対して専門的な遺伝カウンセリングが可能である体制について。

 がんゲノム中核拠点病院におきましては、マル1、組織上明確に位置づけられた遺伝カウンセリング等を行う部門を設置すること。こちらの部門については、複数の診療科と連携可能な体制であることとしております。

 また、当該部門の長として、遺伝医学に関する専門的な知識を有する常勤の医師を配置すること。

 マル3、当該部門には、遺伝医学に関する専門的な知識を有する医師を1名以上配置すること。なお、当該医師につきましては、部門長と兼任しても可とするとしております。

 マル4、当該部門には、遺伝医学に関する専門的な遺伝カウンセリング技術を有する者を1名以上配置すること。

 マル5、先ほどのマル3とマル4で示しました遺伝医学に関する医師及びカウンセリング技術を有する者に関しては、先ほど申し上げたエキスパートパネルに参加すること。

 マル6、当該部門において、遺伝性腫瘍を含めた遺伝カウンセリングを年間10人程度に対して実施していること。

 マル7、遺伝性腫瘍を含めた遺伝学的検査を年間10件程度実施していること。なお、当該検査は、外部機関に委託したものでも可とする。

 マル8、遺伝子パネル検査の二次的所見として対応方法が存在する生殖細胞系列変異が同定された場合の対応方針について、自施設内で明文化された対応方針が定められていること。

 マル9、患者に遺伝子パネル検査の説明を行ったり、遺伝子パネル検査にて二次的所見が見つかった際に遺伝カウンセリングへつないだりする者を複数名配置することとしております。

 がんゲノム医療連携病院に関しましては、カウンセリングの体制についてはほぼ同等のものを求めておりますが、実績要件としまして、現在、がんに関する遺伝カウンセリングを行っている実績が少ないということもありまして、「遺伝性腫瘍を含めた」という部分は落としており、また、実績に関しましても「10件程度」ではなく、「実績があること」と、緩和した記載をしております。

 続きまして、4.パネル検査等の対象者について一定数以上の症例を有していることにつきましては、パネル検査等の対象者に関しましては、基本的にがん患者の方でありますので、現在のがん診療連携拠点病院等あるいは小児がん拠点病院であれば、対象者の症例数は満たしているのではないかという議論になりまして、こちらに関しましては、当該施設は、厚生労働大臣が指定するがん診療連携拠点病院等又は小児がん拠点病院であることと記載しております。

 連携病院につきましても、同等の記載としております。

 5.パネル検査結果や臨床情報等について、セキュリティが担保された適切な方法で収集・管理することができ、必要な情報については「がんゲノム情報管理センター」に登録することにつきましては、がんゲノム医療中核拠点病院に関しましては、マル1、患者に説明、同意の下「がんゲノム情報管理センター」に、がんゲノム医療を受ける患者の臨床情報やゲノム情報等の必要な情報を登録できる体制を整備すること。

 マル2、がんゲノム医療に係わるデータ管理を行う部門を設置すること。

 マル3、責任者を同部門に配置すること。

 マル4、同部門にがんゲノム医療を受ける患者の臨床情報およびゲノム情報を収集・管理する実務担当者を配置すること。

 マル5、臨床情報等について、セキュリティが担保された適切な方法で収集・管理することができる体制が整っていることとしております。

 連携病院につきましては、情報につきまして、中核拠点病院に送付した後、中核拠点病院のほうで中央のがんゲノム情報管理センターに登録することを想定しておりますので、連携病院に関しましては、臨床情報を、連携するがんゲノム医療中核拠点病院に提供する体制を整備することとしております。

 また、そのデータ管理に関しましては、責任者を配置すること。

 また、マル3のセキュリティが担保された適切な方法につきましては、同等の記載としております。

 おめくりいただきまして、6.手術検体等生体試料を新鮮凍結保存可能な体制を有していることに関しましては、がんゲノム医療中核拠点病院につきましては、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」及び「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」が適用される研究において同意に基づき、がん組織及び非がん組織等のペアの凍結保存を含め臓器横断的に検体を保管する体制があること。

 マル2、生体試料のうち組織検体については、先ほど1番でもありました、第三者認定を受けた病理検査室において、日本病理学会が作成した取扱い規程を参考に、明文化された手順に従って処理、保管及び管理されることとしております。

 連携病院に関しましては、ほぼ同等の記載としておりますが、マル1の「臓器横断的に」という記載のみ緩和したものとしております。

 7.先進医療、医師主導治験、国際共同治験も含めた臨床試験・治験等の実施について適切な体制を備えており、一定の実績を有していることに関しましては、がんゲノム医療中核拠点病院につきましては、マル1、当該施設において、未承認薬もしくは適応拡大に関するがん薬物療法の企業治験、医師主導治験、または先進医療Bに新規の患者を、過去3年間で合計100人以上登録した実績があること。

 マル2、当該施設において、新規の医師主導治験、先進医療Bを過去3年間で複数件主導的に実施していることという記載をしております。

 実績要件に関しましては、連携病院につきましては、当該施設において、未承認薬もしくは適応拡大に関するがん薬物療法の企業治験、医師主導治験、または先進医療Bに新規の患者を、過去3年間で合計2人以上登録した実績があることとしております。ただし、小児につきましては、小児がんに関する薬物療法の治験等が少ないという御意見がありましたので、小児を対象とした企業治験、医師主導治験、または先進医療Bに新規の患者を、過去3年間で合計2人以上登録した実績があること。「小児がん」というワードは抜いております。

 その研究に関しまして、適切に実施できる体制を求めるべきだという御意見がありまして、13ページになりますが、体制は何を求めていくのかということにつきましては、中核拠点病院に関しまして、マル1、当該施設は臨床研究中核病院であることが望ましいとしておりますが、もし臨床研究中核病院でない場合につきましても、臨床研究中核と同等の水準を求めるものとして、体制要件を求めるとしております。

 その体制につきましては、※以下の体制にありますように、1)特定臨床研究を適正に実施するための体制

 2)特定臨床研究を支援する体制

 3)特定臨床研究を実施するに当たり統計的な解析等に用いるデータの管理を行う体制

 4)安全管理のための体制

 5)特定臨床研究の倫理的及び科学的な妥当性に関する審査体制

 6)特定臨床研究に係る金銭その他の利益の収受及びその管理の方法に関する審査体制

 7)特定臨床研究に係る知的財産の適切な管理及び技術の移転の推進のための体制

 8)広報及び啓発並びに特定臨床研究の対象者等からの相談に応じるための体制

 こちらを記載しております。

 また、がんゲノム医療連携病院に関しましても、医療安全につきましては高い水準を求められるということで、当該施設においては以下のように医療安全に関する体制を整備していることとして記載しております。

 医療安全管理責任者を配置し、医療に係わる安全管理を行う部門を設置すること。

 また、医療安全管理部門には専任の医師、薬剤師及び看護師を配置すること。

 医療に係わる安全管理のための指針の整備、委員会の開催、職員研修、事故報告等の医療安全に関する体制を整備することとしております。

 また、8.医療情報の利活用や治験情報の提供等について患者等にとって分かりやすくアクセスしやすい窓口を有していることに関しましては、がんゲノム中核拠点病院に関しましては、先ほどの体制条件の8番の部分に当たりますが、当該施設が臨床研究中核病院でない場合は、臨床研究中核病院に準拠して、相談窓口を常設し、患者及び研究対象者等からの苦情、相談に応じられる体制を確保することとしまして、(ア)患者・研究対象者等相談窓口の活動の趣旨、設置場所、担当者及びその責任者、対応時間等について、患者や研究対象者等に明示されていること。

 (イ)患者・研究対象者等相談窓口の活動に関し、相談に対応する職員、相談後の取扱い、相談情報の秘密保護、管理者への報告等に関する規約が整備されていること。

 (ウ)相談により、患者や研究対象者等が不利益を受けないよう適切な配慮がなされていること。

 (エ)患者及び研究対象者等の臨床研究に係る相談を幅広く受けることとして記載しております。

 また、当該施設におきましては、がん診療連携拠点病院がベースとなっておりますので、当該施設のがん相談支援センターにおいて、自施設におけるがんゲノム医療について、患者・家族等にわかりやすく情報提供できる体制を整備することとして記載しております。

 がんゲノム医療連携病院に関しましても、相談窓口の設置を求めているものと、また、当該施設において、がんゲノム医療について、患者・家族等にわかりやすく情報提供できる体制を整備することとして要件として求めております。

 おめくりいただきまして、9番につきましては、先ほどの8項目に追加して、今回、議論をされたところであります。

 がんゲノム医療を統括する部門を設置し、責任者として常勤の医師を同部門に配置すること。

 また、がんゲノム医療中核拠点病院の指定については地域性も考慮し、全国でがんゲノム医療が提供されること。

 また、診療連携につきましても、がんに関する臨床試験・治験等について拠点病院等やがん患者に対し、情報提供を行うこと。

 臨床研究や治験等に関して必要に応じて連携する施設から紹介されたがん患者の受け入れを行うこと。

 遺伝カウンセリングに関して必要に応じて連携する施設から紹介されたがん患者の受け入れを行うこと。

 エキスパートパネルに関する解釈について、連携する施設に適切に情報提供を行うこと。

 連携する施設と協力し、がんゲノム医療に関する情報を集約すること。集約した情報についてはがんゲノム情報管理センターへの登録や、関係する医療機関等へ情報提供を行うこと。

 連携する施設の医療機関等の診療従事者も参加する合同のカンファレンスを毎年定期的に開催すること。

 また、人材育成の機能としましては、病理検体や検体の取扱いに関して、関係する医療従事者には必要な研修・講習の受講を促すこと。

 また、カウンセリング部門、遺伝子パネル検査に関しまして、当該施設及び連携する施設のがんゲノム医療に携わる医師等を対象とした検査の意義や二次的所見が発生した場合の可能性について等を含めた総合的な研修を行うこととしております。

 連携病院に関しましても、連携するがんゲノム中核拠点病院への患者の紹介や、地域のがん診療連携拠点病院等から紹介されたがん患者の受け入れを行うこととして記載しております。

 この議論に関しまして、議論の内容をまとめたものが資料4「がんゲノム医療中核拠点病院等の指定要件に関する報告書」。こちらにつきましては、ワーキンググループ及びサブワーキンググループでいただいた御意見について、議論された内容をまとめております。

 施設要件や人的要件に関しましては、先ほど私が申し上げた内容に含まれておりますので、5ページのその他の部分をごらんいただければと思います。

 先ほどの実績要件、人的要件、施設要件の議論以外にも以下について意見が一致したところであります。

 まず、ゲノム中核拠点の指定要件に関する初回の再検討につきましては、2年後を目途に行うべきである。

 国は、要件で規定した実績や人的配置につきまして、定期的に確認を行う。

 経過措置とする要件は、再検討の時期に合わせて、2年以内に整備を行うべきである。

 ゲノム中核拠点同士で、人材育成のノウハウや最新の知見を共有するために、ゲノム中核拠点の横のつながりとして連絡協議会を開催すべきである。

 また、「がんゲノム情報管理センター」については、ゲノムという機微情報を取り扱うことや、全国がん登録を実施している実績があるということから、国立がん研究センターに設置することが適当であるという意見が一致しております。

 また、ゲノム中核拠点の審査を行う上で、厚生労働省は申請前に事前相談に応じることが望ましいという御意見があり、こちらの意見を踏まえまして、実際に今後、事前相談につきましても検討を行いたいと思います。

 ゲノム中核拠点の数につきましては、前回のワーキング、サブワーキンググループの合同会議の際に「がんのゲノム医療提供体制構築のための基準策定に関する研究」班、中釜先生の研究班になりますけれども、の報告によれば、12施設程度が妥当ではないかという御意見で一致しております。

 ゲノム中核拠点の指定の審査を行う際には、先ほど申し上げましたように、地域性のバランスについても考慮すべきであるということについても意見が一致したところです。

 また、指定を行う際、指定要件を満たす医療機関の中から、審査の際に優劣をつける必要が生じた場合につきましては、新規医薬品や未承認薬・適応外使用の臨床研究等を、法令を遵守して、安全に実施できる体制を有する施設であること、臨床研究中核病院もしくはこれに準じた機能を備えた施設であることを特に重視するほか、以下に定めますように、施設認定や専門医資格、認定資格の有無、人材育成体制及び研究実績等を考慮するものとして意見が一致したところです。

 細かく見ますと、臨床検査室や病理検査室に関する第三者認定については、既に認定されていることが望ましいというものや、記載にございますような学会の認定資格あるいは専門医資格を有していること。

 また、遺伝カウンセリングに関する人材育成への取組が充実していることが望ましい。

 また、研究実績としまして、未承認薬もしくは適応拡大に関するがん薬物療法の企業治験、医師主導治験または先進医療Bの新規患者を登録した実績数や新規の医師主導治験、先進医療Bを主導的に行った実績数が、より多いことが望ましいといった部分を考慮するということで意見が一致したところです。

 また、連携病院に関しまして議論された内容としまして、8ページをごらんください。

 連携病院の人的要件や施設要件以外にも、以下について意見が一致したところであります。

 ゲノム中核病院がゲノム連携病院を指名する際は、地域性を考慮すべきである。

 また、地域性の考慮については、ゲノム中核拠点が存在するブロックから少なくとも1病院は指名するなどの配慮が必要である。

 小児がん分野についても、病院間で連携を行うことで、がんゲノム医療が提供されるように考慮すべきである。

 ゲノム連携病院が複数のゲノム中核拠点と連携できるように考慮すべきである。

 ゲノム連携病院の指名に関しては、ゲノム中核拠点が指定を申請する際に、あらかじめ連携するゲノム連携病院を指名する場合と、ゲノム中核拠点が指定された後に連携するゲノム連携病院を指名する場合がある。

 これらについても意見が一致したところであります。

 この資料3と資料4が、ワーキング、サブワーキンググループで議論された内容になります。この資料3と資料4をあわせまして、資料5「がんゲノム医療中核拠点病院等の整備に関する指針(案)」を、今後、健康局長通知の形で、対象となる拠点病院あるいは小児がん拠点病院に示したいと考えております。

 事務局からは以上になります。

○北島座長 ありがとうございました。非常に簡潔に、理解し易く御説明いただきまして、ありがとうございました。

 フォローもなかなか大変だったと思うのですが、今日、資料2では、特にがんゲノムの医療提供体制のイメージあるいは機能というものが御理解できたのではないかと思います。

 それから、体制で、中核病院と連携病院のあり方、それから、中核病院が連携病院を指名するとか、将来的な議論もいただきました。

 それから、特に遺伝子パネル検査の流れ、フローチャートが非常に重要になってまいりまして、ここで中核病院と連携病院のいろいろな違いが明確になっており、これについて御説明いただきました。

 同時に、中核拠点病院の指定要件としては、特に資料3の最初のページに書かれております8項目です。きょうは、中核拠点病院と連携病院の違いが資料3に明確に記載されているということも御理解いただけたと思います。

 特に、きょう説明いただいた中で、キーワードを自分なりにピックアップしてみたのですが、まず、チーム医療とか、いろいろな専門職が集まって議論するエキスパートパネル。

 それから、何回も出てまいりましたが、病理検査室には第三者認定が必要だということで、第三者は次の資料4で出てまいりますが、ISO15189、いわゆる国際基準にのっとって認定された病理検査室が必要だということだと思います。

 それから、先ほど申しましたパネル検査およびキーワードとしては遺伝カウンセリングの必要性であります。

 もう一つ、がんゲノム中核病院および連携病院に関してきょう説明いただきまして、最終的には資料5の指針(案)を皆様方に御承認いただけるかどうか、ここまで議論をさせていただきたいと思います。

 それでは、今、がんゲノム医療、資料2、資料3、資料4、御説明いただきましたが、何か御意見あるいは御質問ございましたら、お受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。

 どうぞ。

○藤構成員 非常に詳細に検討されていて、大筋はすごく理解できて、よろしいかと思います。

 がんゲノム医療連携施設の要件に関して、今回は今後2年の構想の話ですけれども、2年後、拠点病院の裾野を広げていくというイメージでの発想も含んでいるのでしょうか。と申しますのは、その時にまた要件を決めればいいのかもしれませんけれども、2年間で次の時に手を挙げたい病院があった場合に、現在の連携施設の要件を目指していけばいいのか、そのときにちょっと下がったり上がったりするのかで、将来的な裾野の広がりが随分変わってくるかと思います。今の連携施設の基準でも結構厳しいところがございますので、といって低くしていいということを申し上げているのではないのですが、その辺のイメージをつかんで、今回の指定要件も決める必要があるのではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。

○がん・疾病対策課長 御指摘ありがとうございます。がん・疾病対策課長でございます。

 ポイントになることが3点ございまして、まず、今、御指摘いただいた質を落としてはいかぬだろう。これがまず1つ目です。

 2つ目が、流れからすると、がんゲノム医療はこれからの医療である部分もございますので、一定の症例とか人材とか知見の集積性が必要ということもあります。よって、中核拠点については、しばらくはこれで固定すべきであろうかと思います。

 3つ目が直接のお答えになろうかと思いますけれども、一方で、これは全国の患者さんが恩恵にあずかれる、裨益できるような体制を目指すことが必要だろうと思います。資料2のスライド6の将来像としてのがんゲノム医療拠点病院の概念を入れておりますけれども、2年後の段階で我が国の遺伝子パネル検査の状況がどうなっているかというのもありますが、2年後の要件見直しはその時点での状況ということになりますが、将来的なことを考えますと、先ほど申した患者さんがより受けやすい体制ということを考えれば、拠点病院、さらには連携病院が、1点目と2点目、集積性と質の担保を踏まえた上であれば、よりこれを広げていくということを将来的な視野に、今回の初回の指定の基準について御検討いただければと思います。

 以上です。

○北島座長 よろしいでしょうか。

 では、神野構成員。

○神野構成員 今、お答えがあったことと関係するかと思いますけれども、2点です。

 この会で、ずっと均てん化と集約化の話題になっていまして、特にがん診療連携拠点病院とかがんゲノム医療連携病院に関しては、恐らく均てん化の方向が将来的にあるかと思うのですけれども、中核拠点病院に関して、ワーキンググループの議論ですけれども、集約化の方向性でよろしいのですね。

 それから、地域性を考慮すべきであるというのは、これは連携病院を指定するときの地域性を考慮するということで、中核病院の指定に当たっての地域性を考慮することではないのですねということを確認させていただきたいのが1点でございます。

○北島座長 では、まず中核病院が地域性を考慮する必要があるかどうか、中核病院の指名によって連携病院ができますから、その辺、1点どうですか。

○がん・疾病対策課長 まず、結論から申し上げますと、後でワーキング、サブワーキングの座長である西田参考人にも補足いただきたいと思いますけれども、議論の中では、一番重視することは、当然ながら集積性を目指した体制であること。ですけれども、セカンダリーに考えるべきこととしては、連携病院と組むことを考えた場合でも、ある程度地域性というものが中核拠点病院にも考慮されるべきことであろうというのが、実際の議論であり、また報告書もその考え方でまとめたところでございます。

○北島座長 もう一点、どうぞ。

○神野構成員 もう一点は、基本的な質問で恐縮ですけれども、座長も先ほどキーワードに挙げられたエキスパートパネルです。ここは、ゲノムの専門家の方ばかり並んでいるわけですけれども、例えば倫理とか安全の方はこのエキスパートパネルに入っていない。それは入れる必要はない、あるいはあるという議論はなかったのでしょうか。

○北島座長 これは説明がありましたね。遺伝カウンセリングなどのような他の専門職種をパネルに参加させるということです。

○神野構成員 あえて倫理の専門家とか医療安全の専門家という話は、入れていないということですね。

○北島座長 いや、それはどうですか。当然入ってくるべきものだと思っていますが。

○がん・疾病対策課長 まず、資料3のスライド5をごらんください。この指定要件そのものの位置づけですけれども、これはミニマムリクワイアメントとして、最低限求めるものでございます。その上で、最低限求めるものとして、スライド5にありますエキスパートパネルは以下のアからカまでに列挙した方々を想定しております。

 一方で、エキスパートパネル、場合によっては、実際の診療における、資料2のスライド8をごらんください。ここを一旦分けて考えたいのは、エキスパートパネルが医学的にどういうものかというのを解釈するのが基本であるのに対して、患者説明(結果)とありますけれども、これは実際に患者さんに対して、どのような形で説明するかということが論点になろうかと思います。この違いを考えた上で、まずエキスパートパネルが医学的な視点を中心にどう考えるかということで、資料3のスライド5からスライド6にある方をミニマムリクワイアメントとする。

 もちろん、先ほどの資料4の中にもありましたけれども、これが最終的に私どもが指定について考える、検討する際には、このミニマムリクワイアメントを生かしていただいた上で、どういうエキスパートパネルの体制を充実させているのかというのは、当然に評価の際に考慮すべきことと思います。

 一方で、特定の要件は設けておりませんが、当然ながら、資料2のスライド8にありますとおり、実際に患者さんに説明する際には、遺伝カウンセリングにたけた方だけではなくて、まさにチーム医療の形で、場合によっては倫理的なことも含めて、実際に治療を行う連携病院、または中核拠点病院によって工夫されるべきものと考えております。また、実際、そのような形での前提での議論になったものと承知しております。

○北島座長 神野構成員、よろしいですか。

○神野構成員 確認させていただきました。ありがとうございました。

○北島座長 ほかに。

 天野構成員。

○天野構成員 ありがとうございます。

 2点ございまして、まず1点目が相談支援体制についての確認でございます。

 懇談会の報告書では、医療情報の利活用や治験情報の提供等について、患者等にとってわかりやすく、アクセスしやすい窓口を有するということが示され、それに沿って、今回、要件を考えていただいていると思うのですが、一方で、患者さんのがんのゲノム医療に関する相談等は、多岐にわたるものがあり得ると考えておりまして、そもそもどこに行って相談したらよいのかということがあるかと思います。がんに関する一般的な相談であれば、拠点病院に設置されているがん相談支援センターに行ってくださいということで足りるかと思いますが、ことがんゲノム医療に関すると、いわゆる相談支援センターでは到底対応できないことが予想されるわけです。

 例えば、昨年もNHKSCRUM Japan等が報道された際には、かなりの質問が一部の医療機関に殺到したという事例があったと聞いておりますし、また患者申出療養制度においても、新しい試験とか期待できるような治療薬等の情報が報道されるたびに、一部の臨床研究中核病院や特定機能病院の相談窓口に相談が殺到しているという事例があると聞いております。

 ですので、この部分は、現在はいわゆる臨床研究中核病院に準ずる形で指定するということが書かれていますが、しっかりとある程度人員要件等も含めて、質を担保していただくなどの体制を整えるとともに、どこに行けば患者さんが相談できるのかという窓口、道筋をしっかりと示していただきたいという思いがあります。例えば、がん関連学会で養成されている、また日本看護協会等で養成されているようながん研修を受講した方が、そういった相談に当たられるといった人員要件等を定めることによって、質を担保していただくことが重要と考えます。

 以上が1点目でございます。

 2点目が、がんゲノム医療中核拠点病院が連携病院を指定するというスキームになっていますが、そうなってくると、この指定の際のいわゆる透明性というものが重要になってくるかと思います。がん診療連携拠点病院の全体の枠組みの中でも、基本計画の中で、実地調査、すなわちサイトビジット等も含めたあり方を検討するということが書かれていたように記憶していますが、そういった透明性を担保するということも重要ではないかと考えます。

 私からは以上でございます。

○北島座長 まず1点は、いわゆる中核病院、連携病院における人員を配置するときの専門の職種。例えば、国立がんセンターの認定相談員とか日本がん治療学会でやっているキャンサーナビゲーターとか、そういう人材の配置を将来的には考慮してほしいということだと思います。その辺、まずいかがでしょうか。

○がん・疾病対策課長 御指摘ありがとうございます。

 2つお答え申し上げたいと思います。

 1つは、今回は最初のものとして、資料3のスライド14で、確かに御指摘のように漠然とした表現になるかもしれませんが、体制を確保することになろうかと思います。追って、今後、がんゲノム医療の進展や、実際の診療実績。もう一つ大事なのは人材の養成実績です。これらを踏まえて、将来的には、少なくとも2年後には見直しますので、その際に反映させたいと思います。

 2点目は、恐らく中核拠点病院や連携病院だけではなく、全国のさまざまな医療機関、またさまざまなところに相談があろうかと思います。そうしたときにどこにつなげばいいかわからないということがないようにしたいと思います。そのために、例えば資料2のスライド2にありますように、第3期がん対策推進基本計画(案)の中でも、ゲノム医療の柱を立てることによって、実際どういうことを進めようとするかを明示しておりますし、今回、この場も含めて、一連の御議論をいただいている形で、中核拠点病院や連携病院を明示することによって、実際に相談があった際にインターネット等を通じて調べてみると、この先生に聞いてみますので、また後でお答えしますといった形で、日本中の医療機関やさまざまな方が、どこにゲノム医療についてはつなげばいいかがわかるように体制を整えたいということが前者のほうのお答えになります。

 もしよろしければ、後者の。

○北島座長 お願いします。

○がん・疾病対策課長 連携病院も含めて、審査の透明性のところでございます。

 まず、2つの仕掛けを考えております。

 1つは、資料4で、先ほど申し上げましたけれども、具体的には資料5の5ページ、6ページのその他のところ。また、資料の8ページのその他のところにあるように、どういうことが審査の際に重視すべきことなのか。これを明示することによって、少なくとも何であっちの病院が中核拠点病院に選ばれて、こっちは選ばれないということがないように、審査の際に重視すべきことを明確にしていただいたということをもって、透明性を確保したいと思います。これが1点です。

 2点目ですけれども、実際、連携病院がどうなのかということがあろうかと思います。資料5の中にも書いておりますけれども、基本的には中核拠点病院が申請いただく際には、連携病院の書類も一緒に提出していただきます。場合によっては、中核拠点病院はここだけれども、連携病院の中の病院はちょっと満たしていないのではないですかということで、そこでも審査いたします。そのことによって、連携病院も含めた選ばれた透明性を確保したいと考えております。

 以上です。

○北島座長 それと、天野構成員がもう一つ、オンサイトビジッティングといいますか、その情報をその中に入れていただいて、審査に活用してほしいという御意見があったと思いますが。

○がん・疾病対策課長 ありがとうございます。

 この後御議論いただく資料7でも、そもそもがん診療連携拠点病院そのものが第三者の目に触れられる。また場合によっては、ピアの同僚の中での訪問調査をするということを御提案さしあげておりますので、少なくとも中核拠点病院、また連携病院は、がん診療連携拠点病院、また小児がん拠点病院から選ばれますので、そこで担保できるでしょうというのが1点目。

 もう一つの仕掛けを考えておりますのが、少なくとも中核拠点病院につきまして連絡協議会を設けたいと思います。この連絡協議会の中で、それぞれの中核拠点病院間でどういう状況なのか。場合によっては、これはよいことも悪いことも含めて、お互いに情報を共有し合えることを想定して、直接の訪問調査ではないにしても、いずれそれぞれの質がお互いにチェックできる、また協議できる体制は整えたいと考えております。

 以上です。

○北島座長 中核拠点病院、12ぐらいという数が出ておりましたが、結局、中核拠点病院もがん拠点病院とダブるといいますか、コンセプトはそうだと思います。ですから、協議会で中核病院が協議して情報共有するというのは大事なことですが、情報共有と同時に、機能が足りない中核病院に対しては、ほかの中核病院が協議会で補塡するとか、そういう機能がないと、ただ協議で終わってしまう、情報共有で終わってしまうので、その辺はしっかり協議会でコンセプトを出して、協議会で実のある議論をしていただきたいと思います。

 ほかにいかがでしょうか。

 では、三好構成員。

○三好構成員 ありがとうございます。

 2点ございます。

 1点目は、先ほどの天野構成員のお話の追加になるのですけれども、わかりやすく、アクセスしやすい窓口を指定要件に入れていただいたということで、大変ありがたいのですけれども、いろいろな体制が整うまでが、地方にいる身としてはとても心配だなということがあります。なので、例えば相談支援センターや遺伝カウンセリングが充実していけば、そこで済む話ですが、それまでの間に、先ほど課長のお話にもありましたけれども、例えば電話の窓口を1本つくっていただくとか、せめてゲノムの中核連携病院等には、そういった電話窓口をつくっていただけると、遠方でもまず御相談できるのかなと思いますので、そちらを御検討いただきたいのが1点目です。

 2点目は、都道府県の話になるのですけれども、今、国のパブコメがやっと終わりまして、今後、第3期がつくられていくというところですが、実は都道府県が待てなくて、既に第3期の素案をつくっているという声も入ってきている状況です。その中に、ゲノムは国がすることだから、ゲノムの項目を抜いているという都道府県の話も一方で聞こえてくるものですから、先ほどのポンチ絵にありました将来像というものが、まだ都道府県まで届いていない部分もあるのかなと思いますので、この6年間の間には、都道府県の役割というのがたくさん入ってくるというところも、ぜひ御伝達いただきたいなと思うのが2点目です。

 以上です。

○北島座長 どうでしょう。都道府県にまだ情報が届かないという状況なのですね。ですから、情報を共有していくということを是非お願いしたいと思います。いかがですか。

○がん・疾病対策課長 少なくとも、私どもといたしましては、今、三好構成員、御指摘のとおり、患者さん自身は当然ながら47都道府県、全てで対象となり得る話ですので、鶴田構成員の全国衛生部長会等ともよく話をして。確かに、8月23日からこの議論を始めたということもありまして、最初の6月2日のがん対策推進協議会の案を見た段階での議論だとすると、全く何も絵姿がない段階での議論だったので、そういう状況になったのかもしれません。

 いずれにせよ、今、御指摘のあった、この期間中、さらには少なくともがんゲノム医療、2年後には、先ほど来申し上げております、いろいろな見直しをいたしますので、それまでのプロセス、過程において、よく都道府県と連携する。大事なのは、それぞれ全ての都道府県の患者さんに伝わる仕組みを構築することだと思いますので、そのことを都道府県庁以外のところも含めて、よく相談していきたいと思います。

○北島座長 ですから、私自身、がん拠点病院でも、相談室の機能がまだ十分ではない拠点病院があって、格差が随分あると。相談室に患者さんが来たときに、ゲノム医療をきっちり説明できるような専門職の人を配置する。それが一番大事なことではないかと思います。相談室から情報を共有していく。それをまずぜひお願いしたいと思っています。

 ほかに。鶴田構成員。

○鶴田構成員 1つは、がんゲノム医療中核拠点病院の指定に当たって、治療を中心とした指定をするのか、もしくは研究を中心とした指定をするのかというのが論点になると私は思います。もともとのがん診療連携拠点病院は、平成13年ぐらいに始まったと思いますけれども、当初は補助金が250万円ぐらいで、ほとんど手を挙げるところがなかった。当時は、都道府県の成人病センターやがんセンターが加盟する全がん協の病院において、がんの治療実績が多かった。臨床研究中核病院は、どっちかというと健康医療戦略の中で国際展開を図るとか、そういう観点で決められて、研究中心の決められ方をしたと私は理解しています。

 したがって、今回のこのゲノム医療中核拠点病院を指定するに当たって、どっちのスタンスで指定していくのかという議論があってもいいのかなと思います。

 その次に、先程の均てん化という観点からすると、都道府県がん診療連携拠点病院、イコール全がん協の病院がたくさん入っておりますが、そういった病院を中心に指定していくのか。これから臨床研究中核病院を中心として指定するということになっているので、そこをいろいろ議論されたらどうかというのが意見です。

 もう一つは、がん診療連携拠点病院の数が多くて、その均てん化と言いつつ、差が大きいということからすれば、診療実績を、このゲノム医療中核病院においてはもう少し上げたらどうでしょうか。今のがん診療連携拠点病院よりも、資料3のスライド9に診療実績がありますけれども、その倍ぐらいかどうか分かりませんが、少しレベルを上げて、がんの診療実績があるところを中心に指定していくという方法もあると思います。

 普通、ブロック制というと、国内、大体8ブロックということが一般的だと思いますが、12病院という根拠は、どういうところを念頭に置いて12という数字に設定したのか教えてもらえませんか。具体的な数字を並べて、大体このレベルの病院という議論があったほうが議論しやすいと思います。

○北島座長 まず、臨床研究中核病院というと、研究をメインにやるのか。一方、臨床を中心に決めていくのかどうか。その辺について、いかがでしょうか。

○がん・疾病対策課長 資料2のスライド6と、その裏面になってしまいますけれども、スライド8をごらんいただきたいと思います。

 まず、スライド6ですけれども、がんゲノム医療中核拠点病院につきましては、治療のみならず、研究開発的な視点や人材育成機能、診療支援。先ほど座長からも、ほかの病院をサポートすることが重要ではないかというお話がありましたけれども、診療支援で治験・先進医療主導といったところも求めるものでございます。

 実際、医療そのものにつきましては、スライド8にありますとおり、中核拠点病院だけではなく、連携病院とあわせて行うものですので、結果的に連携病院とよく連携していて、より患者さんの移動が少なくないような体制を組むとなると、中核拠点病院そのものの症例数は必然的に下がっていきます。なので、先ほどの症例要件につきましては、がん診療連携拠点病院の求めている症例数を満たす水準でよいのではないかという検討があったところでございます。

 後者の12の根拠ですけれども、これは資料4の6ページの上から4つ目のポツ、中核拠点の数については、中釜構成員に主任研究者をお願いしました研究の成果でございますけれども、差し支えなければ、手前ども事務局からどこの部分を引用したか紹介しますし、もしよければ中釜構成員から御発言いただければと思いますけれども、まず事務局から先に答えましょうか。

○北島座長 では、事務局から先にお願いします。

○事務局(丸野) 今回、ゲノム拠点の数につきましては、議論の最初の段階で、数を最初から決めるのではなく、質の担保が重要とされてきました。その中で中釜班の報告を第1回で紹介いただき、そちらではゲノムを牽引していく医療機関の数として、10プラス2という数字が提示されていましたので、そちらを参考に12という記載させていただいております。

○北島座長 では、中釜構成員、先生が委員長を努められて、12というコンセプトをちょっと御説明ください。

○中釜構成員 実際には、どういう形でこのゲノム医療の提供を進めていくか。対象のがん種をどうするか。がん種を決めたときに、どのぐらいの患者さんがその治療の対象となり得るかという議論から始めました。まずは、広くがん種が全てにわたった場合には、ボリュームがかなりふえてくるのですけれども、当面は、日本においてコモンの肺がんや消化器がんに絞ったときに、対象の患者さんになり得るスケールを見積もりました。

 その数から照らし合わせたときに、現在、国立がん研究センターぐらいの規模感で行っている、解析できる、それに伴ったゲノムのシークエンスの能力を考えたときに、十数程度あると、ある程度カバーできるのではないかというイメージから、この数を算出していると理解します。

○北島座長 中釜構成員、例えばがん拠点病院では、院内がん登録を行っていますね。それで、地域における登録数の中で、主要5大がんが多いところに中核病院をつくるという議論はあるのでしょうか。

○中釜構成員 そこは、どういう形で全国的に展開するかという議論とあわせて考えなければいけないかと思います。症例数だけではなくて、現在、ゲノム診断した、その次のステップとして、それに薬があるのか、体制が整えられているのかで決まるので、薬の開発ということを同時に進めていく必要があります。

 そうすると、単にゲノムをパネル診断するだけではなくて、そういう開発研究が相まっていないと、2年3年のスパンで治療薬の対象者の数が増えてこないという問題点が生じます。そういうところから数や登録データベースだけではなくて、実際の開発実績を踏まえながら総合的に判断する必要があるだろうと考えております。

○北島座長 いわゆる登録数、プラス臨床研究の成果があるかどうか。それから、人材育成ができるかどうか、そういうところも大事ですね。

○中釜構成員 そこが非常に重要です。

○北島座長 中核病院と連携病院の違いはどうですか。

○中釜構成員 中核も含めて、人材育成のところは非常に重要になってくると考えます。

○北島座長 ほかに。

 はい。

○鶴田構成員 今、12病院と言われた中でブロックと、均てん化をどのように考えるか、12病院がある地域に固まれば、均てん化の趣旨に反するということも含めて意見を伺ったということです。

 研究中心でいくと、医師主導治験は、この臨床研究中核病院はやっているけれども、がんに関する研究なのか、ほかの研究も含めてなのかによって性格が変わってくるので、あくまでそういう研究をある程度できるとなれば、がんの医師主導治験なのか、ほかの主導治験も含まれるのか、その点の議論もあってしかるべきだと思います。私は、平成15年に国立がんセンターに在職時、最初のがんセンターの医師主導治験の事務局を担当したときに、病院の負担がかなり大きいことがありました。そういうこともあるので、大学だったら対応可能であるかと、そのあたりはどうかなというのが意見です。

○北島座長 では、西田参考人、お願いします。

○西田参考人 西田でございます。ワーキング、サブワーキングで議論したことを簡単にかいつまんでお話させていただきます。

 まず、ワーキング、サブワーキングで考えたことは、パネル診断、これから先進医療で入っていくところですけれども、ここで見つけられたミューテーションに対してのお薬が既に承認されているかというと、ほとんどの領域で多分ないだろうという想定から始まっています。

 したがいまして、保険診療でいける部分はごくごく一部であって、保険外、つまり治験等をやらなければいけない。現実に、先生方、御存じのように、東病院中心にSCRUM Japanをやっておりますけれども、SCRUM Japanでやっている治験が全部で40前後ございます。その中で、企業治験が4分の3、医師主導治験が4分の1、11件だったと思います。それぐらい動かさないとできない。

 しかも、大腸がん、肺がんという非常にゲノム医療が進んでいる領域で、こういう状況でございます。それ以外の領域に対しては、もっと研究的な医療をやらなければいけないということがございまして、ゲノム医療中核病院に関しましては、そういった治験、医師主導治験が主体的にできるところを非常に重要視しています。これが機能して2年なり、3年やっていただければ、承認申請に持っていけて、実際に承認薬がふえてくる。そうすると、市場に対して、つまり一般の病院に対しても提供できるような体制が組めるのではないかというコンセプトで考えております。

○北島座長 そうすると、いわゆるがん研究と特定してよろしいわけですね。一般の医師主導治験ではなくて、がん研究に特定した研究と理解してよろしいのですね。

○西田参考人 基本的にそういう考え方です。ただ、がん研究で医師主導治験を主導的にやっている施設を調べますと、片手でも余るぐらいの状況になります。これでは、先ほどあった患者さんのアクセスを十分に満たせるかというと、そうではございません。したがって、ここで重要なのは、主導的に臨床研究を行えるかどうかということですので、必ずしもがんの薬物療法でなくてもいいというレベルで現在はゲノム医療中核病院の要件を考えております。

○北島座長 鶴田構成員、よろしいですか。

○鶴田構成員 説明はわかりまたした。

○北島座長 ほかに。

 森構成員、どうぞ。

○森構成員 今の人材育成についての話の中で、資料5の5ページの下のほうに診療連携、人材育成についてがありますけれども、次の6ページ目の(8)に、遺伝子パネル検査については云々で、総合的な研修を実施することとありますけれども、この人材育成というのは、中核拠点病院では当然非常に重要な点だと思いますけれども、具体的には何をするのかというのがちょっとわからないのですけれども、具体的にはどういうことを想定しているのですか。

○北島座長 中核拠点病院における人材育成が要件ですけれども、その辺はどうでしょうか。

○がん・疾病対策課長 今、御指摘の資料5の6ページですが、具体的にどういうことをイメージしているのかということでございますけれども、少なくとも議論の中で、例えば何分とか、またどういう項目を満たせば、それを総合的な研修と言えるのか、そこまで掘り下げた議論はございませんでした。一方で、少なくともワーキングまたサブワーキングでの共通の理解だったのは、3つ上の(5)にも関係するのですけれども、遺伝カウンセリングについては、人材も含めて、かなり手薄だということがありました。

 ですので、その意味では、6ページの(5)と(8)をあわせた形で、どうすればより患者さんにその所見を伝えることができるのか。そこまでをちゃんと視野に入れた形で、解釈から伝えるところまで含めての研修をする。それには、遺伝カウンセリング、場合によっては遺伝カウンセラーの養成も含めてということを念頭に置いた議論でしたので、実際に、今、申し上げたことを前提として研修を行っていただきたいと考えております。

○北島座長 中核拠点病院だけに人材育成を求めるというのは、非常に過酷と言っては何ですが、例えば、遺伝カウンセリングにしても、日本遺伝子カウンセリング学会とか日本人類遺伝学会とか、そういうところで専門医認定やっていますね。ですから、将来的には日本遺伝カウンセリング学会あるいは日本人類遺伝学会とか、そういうところと協調しないと、人材育成というのは難しいと思います。

 それから、もう一点、中核拠点病院の条件にバイオインフォマティクスの十分な知識を要するとあります。これは、生命情報科学学会が技術認定をしています。ただ、生命情報科学学会というのはまだそんなに大きな学会ではないと思いますが、バイオインフォマティクスに精通、知識を持っている研究者というのを条件に挙げている以上は、こういう学会との連携といいますか、それを視野に入れないと、人材育成と書いてあってもなかなか難しい面がありますので、そこはまた議論が必要と思います。

 森構成員、どうぞ。

○森構成員 まさしく座長がおっしゃるとおりで、私はそれを申し上げたかったのですけれども、各学会がそれぞれの専門のところを育成しようというところで、それをここにうまく取り入れて、そしてきちんと目標なりをカリキュラムといいますか、つくって、それをクリアするようにということを示さないと、何となく漠然と人材育成ということで終わってしまいそうですので、そこがちょっとどうかなという感じがしました。

○北島座長 では、西田参考人、どうぞ。

○西田参考人 西田でございます。

 そういった議論がサブワーキング、ワーキングで出ておりまして、先ほど御指摘があった学会に加えて、日本臨床腫瘍学会、日本がん治療学会とも連携して人材育成をやっていくという議論になっておりましたので、ここには漠然とした書き方でしか書いてありませんけれども、それは念頭に置いた上と御理解いただければ幸いです。

○北島座長 ありがとうございます。

 ゲノム医療に関して、学会との連携と今、西田参考人が言われましたけれども、特にゲノム医療においては、遺伝子パネル検査の、資料2のフローチャートがありますけれども、この遺伝子パネルに関して、最近、3学会、日本臨床腫瘍学会、日本がん治療学会、日本がん学会がシークエンサーを用いた遺伝子パネルを発表していますね。北川構成員がたまたまがん治療学会理事長なので、その辺の進捗状況とかをお話しいただけませんか。

○北川構成員 がんゲノム医療に関しましては、多くの学会がその社会実装に関与しておりがん関連3学会だけで解決できませんが、まずは日本における主要ながん関連3学会、日本癌学会、日本臨床腫瘍学会、日本癌治療学会で、ゲノム医療の推進に関するタスクフォースを結成いたしました。まず、がんゲノム医療に関して、国民の皆様、あるいは一般の医療者にも、その現状と未来について正確に認識されていませんので、しっかりと広報をしようということから開始しました。

 また、将来、保険診療として行なっていく上での課題を抽出しようということを考えました。

 また、がんゲノム医療を実践、普及していくための人材育成をどうやって3学会で協調していくかについて討議しています。

 具体的な取り組みとして、臨床の最前線にある、主に腫瘍内科医の方々が中心になって次世代シークエンサー等を用いた遺伝子パネル検査に基づくがん診療の具体的なガイダンスを作成いたしまして、これは3学会から12人の委員、代表を推薦しております。そして、23人の外部委員で評価いただいて、先ごろ第1版を作成して、それぞれの学会のホームページで公開しているところでございます。その中で、概要、考え方、対象、時期などについて記載しています。対象は、今回は固形がんにある程度フォーカスして、造血器腫瘍ですとか遺伝性腫瘍は、別途、各専門学会で作成していただくということ。

 そして、特に小児がん、希少がん、原発不明がんについては重点を置くということで記載しております。

 品質管理の問題ですとか、同意説明のプロセス、そして実際にポストアナリシス段階でどのような説明をし、レポートを作成していくか等々を記載しておりますが、その中での施設要件については、まさにゲノム医療中核拠点病院の要件に準ずると記載しております。このガイダンスは大部なものではございませんが、今後の手順書の基本として位置づけられるものと考えております。

○北島座長 西田参考人、今、3学会がこういう遺伝子パネルのガイドラインを出しておりますので、ぜひ連携して、あくまでも成果が患者さんの手元に届くという視点でお願いしたいと思います。

○西田参考人 ありがとうございます。

 私もダウンロードして読ませていただいております。

○北島座長 では、事務局。

○事務局(上野) 事務局の上野です。補足説明させていただきます。

 今、3学会のお話をいただきましたが、健康局で平成29年度から行っている事業におきましては、がん3学会と人類遺伝学会に参加していただきまして、先ほどの話にありました遺伝子パネルの説明を行ったり、パネル検査で二次所見が見つかった場合に、カウンセリングにつないだりする者の育成事業を開始しておりますので、今後、そういったものを中核病院や連携病院等で育成を進めていただけたらと思っております。

 また、この事業では相談支援センターにおけるゲノムに関する教材の作成も進めておりますので、そういったものも反映させていきたいと思っております。

○北島座長 ぜひそれを推進していただければと思います。

 山口構成員、どうぞ。

○山口構成員 患者さんの視点から臨床と研究の区別の問題、もう一つは倫理指針の問題、この2点について申し上げたいと思います。

 最初の臨床と研究のところですが、お話を伺って、あるいは内容を見させていただいて、大きな柱が2つあって、1つは、抗がん剤治療薬の選択に代表されるような臨床的応用あるいは研究的応用とされています。欧米のデータを見ましても、ゲノム解析をやって、その後の診療方針が変更になるのは、たかだか一、二割と現状では言われています。そこで、新しい薬剤の開発につなげていくという研究的要素が多い部分だと思います。それに対して、遺伝性腫瘍に代表されるゲノム解析は、患者さんにとって100%意義があります。ポジティブになっても、ネガティブになっても、それがその後の臨床を変える。あるいは、そのままいくということを明確にします。

 きょうの議論で指定病院数とかを伺っていても、前者に重きを置いているように思われます。ただし、内容は遺伝性がんと書いてありますから、範囲には含まれているのでしょうが、ゲノム医療の意義を全国に普及させるとき、あるいは患者さんへの情報提供の中では、そういうことにも配慮して必要な場所があれば修文していただいたほうがいいと思います。これが1点目。

 第2に、倫理指針の件ですが、私自身の2001年の3省合同の「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」の初版を取りまとめた経験を申し上げたいと思います。今でも誤解されている向きがありますが、現在の指針はあくまでも研究が対象です。したがって、日常臨床並びに企業治験におけるゲノム・遺伝子解析は指針の対象外です。したがって、きょうの書きぶりの中で倫理指針に適合するものは、病理の基準のところで少し出てくるだけで、中核は研究ベースで進むと思われます。しかし、連携のほうは必ずしも研究ベースではないと思いますので、ここをどういう倫理指針でカバーするのかということは重要だと思います。

 日常臨床として実施する場合には、倫理指針は考えなくて良いことになります。ただ、医療機関では、注意して念のためにという形でIRBは通していますが、そこは明確に書いておく必要があるのではないかと思います。特に、連携病院で1人の患者さんがお見えになったときに、その患者さんの解析をやるのは日常臨床で、倫理指針の範囲外なのか、それとも範囲内なのか。私は、指針の対象として扱うことになるのだろうと思います。その理由は、そのデータを中央に報告するとされており、となると研究の一環になるためです。ですので、そこを明確に書いておかないと現場が混乱する可能性があります。そこで、その点についても御注意いただければと思います。

 以上です。

○北島座長 ありがとうございました。

 西田参考人、ちょっとお伺いしたいのですが、例えば資料4に臨床検査室や病理検査室に関する第三者認定、ISO15189と、これは国際規格だと思いますが、こういう規格をきっちり、臨床研究中核病院とか拠点病院が整備されているのか、その辺の現状はいかがですか。

○西田参考人 西田です。

 検査室に関しまして、ISOの認証は比較的進んでおります。ただ、病理に関しましては、この一、二年で進んできたところで、正直申し上げて、臨床中核病院といえども、まだとっていないところが約半数あるという状況です。ですから、今回の場合、2年間の暫定期間を置いてしかるべきかな、という御意見が多かったと思います。

○北島座長 ISOに関しての情報とかをまだ持っていない施設も多いのではないでしょうか。

○西田参考人 多分、ISOに関しては、皆さん、ある程度認知されていると思います。ただ、とらなければいけないというところまではいっていないところが多いのかなと。

○北島座長 これは、例えば公益財団法人日本適合性認定協会が関与しているのですか。その辺はどうなのですか。恐らく中核拠点病院でも、まだその辺の認識が少ないのではないかと思いますので、その辺の詰めもぜひお願いしたいと思います。

○西田参考人 承知しました。ありがとうございます。

○北島座長 それから、もう一点お伺いしたいのは、例えば生殖細胞系列変異がパネルで同定されたときにどういうふうに対応していくのか、一番大切なところだと思います。その辺を検討していたら、ぜひお聞かせ願いたいのですが。

○西田参考人 まだ、そこの詳しい検討まではいっておりません。しかし、要件の中に書いてありますように、人類遺伝学会等で認証された専門医を配置することで、ある程度いけるだろう。それから、人類遺伝学会のほうでも、おおよそのガイダンスのようなものをつくっていただけると理解しておりますので、そちらのほうを参照していただくように、今、考えております。

○北島座長 ぜひその辺もよろしくお願いしたいと思います。

 ほかに御意見。

 はい。

○鶴田構成員 資料2のスライド7と10に関してですけれども、将来、全国へある程度の均てん化を考えるということであれば、都道府県の立場からすると、例えば7にがんゲノム医療中核拠点病院があって、その下にゲノム医療連携病院が出た図で、その中に1つではなくて複数入っています。

 日本の医療は基本的に大学の関連病院とか、関連大学とか、そういう縦の流れがあるので、先ほどもありましたが、がんゲノム医療連携病院を指定することについては、指針を示せばいいというのではなくて、地域医療に影響がないようにというのが専門医制度の中にもありましたけれども、そういう観点から、国のほうでチェックした上で、そこと連携するようなシステムのほうがいいのではないかという気がします。要するに、将来的にがんゲノム医療中核拠点病院に選ばせるのではなくて、基準を示した上で、各都道府県の病院が1つぐらい入る形になっているかどうかも国のほうでチェックして、連携病院を決めるほうが、全国展開をするにはいいと思います。

○北島座長 ゲノム中核拠点病院が連携病院を提示しますね。そのときの評価基準とか、その辺の決定事項がありましたら教えていただきたい。

○西田参考人 そこに関しましては、ちょっとコメントで書いてあったと思いますけれども、事前に当局と相談していただいて、当局のほうでは全体の配置を考えながら、こちらがいいではないか、ここがダブっていますという話ができるような体制になっていると私自身は理解しております。

 課長、何か追加があればよろしくお願いします。

○北島座長 どうぞ。

○がん・疾病対策課長 鶴田構成員、御指摘ありがとうございます。

 資料4の8ページでも連携病院の地域の配慮も想定していますし、一方で、クオリティーが下がらないようにということで、先ほどもちょっと言及いたしましたけれども、実際、中核拠点病院を選定させていただく際には、連携病院についても個別に評価いたしますので、このことによって、地域性への配慮ですとか質が下がらないようにということへの配慮ですとか、先ほど西田参考人も御指摘いただいたように、実際、申請書を見て、初めていろいろなことがわかるということがないように、事前相談を申請受け付け前から厚生労働省は対応するようにという指摘をいただいておりますので、そのことも必ず対応していきたいと考えております。

○北島座長 鶴田構成員、よろしいですか。

○鶴田構成員 よろしくお願いします。

○北島座長 はい。

 森構成員、どうぞ。

○森構成員 12の中核拠点病院ということですけれども、その12の病院がそれぞれある意味切磋琢磨しながらやるということは非常に重要だと思いますけれども、その一方で、この12の施設をまとめるような委員会もできるということで、非常にいい流れではないかなと思います。

 その中で、中核拠点病院にそれぞれのブロックの統括的な立場とともに、日本のゲノム医療を推進している一員であるという高いレベルの認識も持っていただく必要があろうかと思います。そのためには、そういう連絡協議会で出てくるいろいろな問題に対して、その一つずつの施設に、これはこちらが取りまとめ役だ、これはこちらが取りまとめ役だという責任を与えることも非常に重要だと思います。

 例えば、先ほどの人材育成にしましても、倫理の面、パネルの解釈の面、病理の取り扱いの面、いろいろなものがありますので、そういう連絡会に出てきた問題の中で、例えば病理のことに関してはA病院が主体的にまとめてやってほしいとか、地域の代表としての活動のほかに、国全体をプロモートする役目というのをしっかり与えていただいたほうがいいかなと思います。

○北島座長 どうぞ。

○がん・疾病対策課長 ありがとうございます。

 2点申し上げたいと思います。

 まず1点目が、資料4の6ページの4つ目のポツの数字を引用いただきました。念のため申し上げますが、12施設程度でございますので、12というわけではございません。ここは明確に今の段階で申し上げたいと思います。その上で、今、御指摘いただきました、例えば連絡協議会の持ち方をこうすべきではないかということは、実際に指定・選定された病院と話し合っていく過程で、森構成員のお考えは伝えたいと思いますし、特にそれぞれが得意なところを生かしつつ取り入れるということは重要な御指摘だと思います。

 もう一つ、先ほど山口構成員の御指摘にあった、非常に難しい症例をどういうふうに説明すべきか、またガイドラインのどこを読めば、こういうことができるのかということも含めて、症例共有も含めてできるような連絡協議会の運営を心がけたいと思います。御指摘ありがとうございます。

○北島座長 ありがとうございます。

 ですから、非常に難しい希少がんとか原発不明がんとか、臨床で悩むときに、がん治療学会、がん学会、3学会がそういうものに対応していきたいということがここに書かれておりますので、その辺も進めていただいて、うまく西田参考人のところとコラボレートできるという方向にぜひお願いしたいと思います。

○西田参考人 そういう方向で検討していきたいと思います。

 また、先ほど課長が申しましたように、12施設というのは程度という意味で、12に限ったわけではない。私も班員だった中釜班の報告では、現状、先ほどあった医療安全とかDNAの質の担保、病理の質等、そういう条件を全部満たす施設は、およそそれぐらいだろうと推定しただけでございます。必ずしもアンケートをとってやったわけではございませんので、推定値と御理解いただければ。

○北島座長 いわゆる国の拠点をつくるときに、まず、ある程度いろいろな条件を勘案して基準数を出しますね。それが12で、これが増えていくか、あるいは減っていくこともあり得るので、その辺はその基準値を評価して増減していくなど、その辺の議論を今後続けていく必要があると思います。

 もう一点、最後に確認しておきたいのは、資料5の医療安全は大事なことで、例えば医療安全管理責任者を配置すると書いてあるのですけれども、我々のがん診療提供体制のあり方に関する検討会でも、がん拠点病院においては、特定機能病院に準じた配置をする、それで、医療安全管理者は、特定機能病院の場合には副院長が担当するのですが、この辺はどういう職種の人が担当するのか、そこまではまだ議論が至っていないのですね。

○西田参考人 西田です。

 がん拠点病院の件に関しては、これから検討していくところでございます。ただ、特定機能病院ほど、例えば医師の専従というのは、現実はなかなか難しいだろうから、専任ぐらいになるのかなと、おぼろげに私自身は思っています。ただ、これから議論して決めていきたいなと思っています。

○北島座長 たしかがん拠点病院においても、特定機能病院に準ずるのは人材の面でちょっと難しいのではないかという議論がありましたので、その辺はまた議論にぜひ入れておいていただきたいと思いますが。

 ほかに。

 では、ちょっと短くお願いします。

○森構成員 資料4の6ページの下から4番目に、薬物療法に関する専門医資格として日本臨床腫瘍学会が認定する薬物療法専門医等を想定すると書いてありますけれども、現実的にはがん治療認定機構の中であると思いますけれども、そこも非常に熱心にやっておられますし、会員も非常に多いのでどうかなと思います。

○北島座長 がん治療認定医機構は、かなり認定医も出していますので、その辺、また参考にお願いします。

 ほかに。

 どうぞ。

○清水構成員 地域のがん拠点病院の観点から、もう一度確認ですけれども、がんゲノム医療連携病院、中核病院と連携をとって、西田参考人が連携病院の指定要件をどの程度満たすかどうかという調査をしてというのはわかりますけれども、次の議題で、新要件の話が出てきますけれども、これは当然、がんゲノム拠点病院の新要件の項目に入れて進めていくという方向性でよろしいでしょうか。

○北島座長 どうぞ。

○がん・疾病対策課長 もちろんそのようになります。

○北島座長 よろしいですか。

 それでは、きょう、皆様方に非常に建設的な貴重な御意見を賜りました。資料5「がんゲノム医療中核拠点病院等の整備に関する指針」、これはまだ案ですが、本日、いろいろな意見をいただいて、ここで多少変えなければいけないところもあるのではないかと思います。この指針をベースに、本日いただいた意見を参考にして訂正していくということで、この指針を御承認いただけますか。よろしいですか。

(「はい」と声あり)

○北島座長 では、御承認いただいたということで、御意見をここに付記して訂正していただければと思います。では、そういうことにさせていただきます。どうもありがとうございました。

 それでは、事務局で資料5の整備指針の必要な修正をまずお願いします。

 続いて、議題2に移らせていただきます。「既指定のがん診療連携拠点病院等の指定期限について」に移りたいと思いますが、事務局から資料6の説明をお願いします。

○事務局(丸野) 事務局より丸野でございます。

 それでは、資料6をご覧いただきたいと思います。

 「既指定のがん診療連携拠点病院等の指定期限について」でございますが、スライド番号2で、「がん診療連携拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループ」の議論のスケジュール感を示しております。本日は1018日、第10回「がん診療提供体制のあり方に関する検討会」が行われております。これまで、ゲノムに関して集中的な審議を行いまして、第1回の指定要件のワーキングから、ゲノムサブワーキングを3回開きまして、第2回はワーキンググループとサブワーキングを合同で行い、これまで御議論いただいたゲノムの件について、まとめております。

 今後、一般のがん診療連携拠点病院の指定要件につきまして、第3回から第6回までを予定しておりますが、4回にわたって議論を行っていく予定です。この御議論につきましては、スケジュールにありますように、今年度いっぱいをめどに行う予定としております。最終的に、本会議、第11回「がん診療提供体制のあり方に関する検討会」に指定要件に関する案を出させていただくのは、来年度の初頭ごろを目標としております。

 おめくりいただきまして、その件で1点問題となることがございます。現在、「がん診療連携拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループ」において、新たな整備指針(新指針)について検討中でございますが、先ほど申し上げたように、平成30年度の初頭まで議論されまして、指針につきましては平成31年度より適用される見込みでございます。

 一方で、現在の整備指針(現指針)での指定期限が平成30年度のうち、細かく言いますと、平成30年8月に迎える施設とか、平成32年度以降に迎える予定の施設も複数ございます。

 平成31年4月の段階で、こういった現指針と新指針で指定された拠点病院が混在する状況となりますと、先ほど申し上げたように、医療提供体制とか医療安全についても、今後議論されていく予定ですので、そういった取り組みにつきまして拠点病院間の差が生じる可能性がございます。

 そこで、論点としましては、既指定のがん診療連携拠点病院等の指定期限につきまして、拠点病院間の質の格差が生じないように、延長や短縮について御検討いただきたいと思います。

 スライド5をご覧ください。こちらが前回、5年前、平成26年に整備指針の改定を行った際に、どのような調整を行ったかという図になります。

 前回の整備指針の改定は、平成26年1月でございました。その際に、A病院ですけれども、平成26年4月に整備指針の更新期限を迎える病院がございましたが、こちらにつきましては更新期限を延長しまして、平成27年4月に現行の指針での更新を行っております。

 また、当時、平成27年4月、平成28年4月、平成29年4月が更新期限であった病院がございましたが、そちらにつきましては全て平成27年3月までと更新期限の短縮を行いまして、同様に平成27年4月で更新の検討を行った実績がございます。平成27年4月からは、現行の指針で全ての病院を新規指定しております。

 これにあわせまして、6ページになりますけれども、今回、御議論いただいている指針につきまして、平成30年4月ごろに整備指針の議論が終了する見込みですけれども、その際、平成30年8月に更新期限を迎える病院につきましては、平成31年4月まで指定期限を延長し、平成31年4月に更新の検討を行ってはどうか。また、B、C、D、Eのように平成31年4月以降に指定期限を迎えるものにつきましては、同様に平成31年4月に合わせて新指針での更新を行ってはどうか。そして、平成31年4月からは新指針での新規指定を行ってはどうかと提案いたします。

 なお、前回、診療従事者の配置等につきましては経過措置期間を設けたということがございますので、今後のワーキングの御議論次第でございますけれども、そういった経過措置期間を設ける場合には、平成32年以降の現況報告書で整備状況を確認していきたいと考えております。

 事務局から、こういう提案をさせていただきます。

○北島座長 ありがとうございました。

 まず、構成員の皆様方から意見をいただく前に、5ページの旧指針、26年4月から27年4月までというC、Dを、27年4月の旧指針まで戻したときにどんな状況が起こったか。何か不都合が起こったということはあったのでしょうか。何かあったら、それを言っていただければ参考になると思います。

○事務局(丸野) 特にありませんでしたが、こちらについては、経過措置期間等を設けた要件がございましたので、そちらについては経過措置期間後に再度更新を行ったということはございます。

○北島座長 ありがとうございます。

 そういう現状があったということを踏まえて、次のスライド6、現指針を新指針にやる場合も同じような現象が起こってまいります。これに対して、皆様方の御意見をお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。ただいまの説明で御同意いただけますか、よろしいですか。

 山口構成員、どうぞ。

○山口構成員 確認ですが、スライド6で、EとFはどちらかを選ぶのですか。今の御説明で、どっちでやるとおっしゃったのですか。

○北島座長 どうぞ。

○がん・疾病対策課長 31年4月時点で全て新指針でというものでございます。

 スライド6のEにつきましては、年が明けて、30年1月、2月、3月ごろになろうかと思いますけれども、30年度新規指定のものも、もしかしたら幾つか手が挙がってくるかもしれません。その場合、別の言い方をすると、1年に限っての現指針での指定になりますということを言いたいがために、Eという項目を設けました。

○山口構成員 現状、47都道府県のうちの2つの都道府県で県拠点が決まっていないという状況がございます。したがって、もしそれが要件を満たしてくれば、早目に指定したほうががん対策上は有利ではないかと思っております。

 それで、Fは、そういうものを否定するという意味ではないのですか。今後は、新規指定を求めてきても、すべからく31年4月からにするという意味ではないのですね。

○がん・疾病対策課長 そういう意味ではございません。

○北島座長 どうぞ。

○鶴田構成員 私も確認ですけれども、新指針になったときに落ちる病院があるという理解でよろしいですか。

○がん・疾病対策課長 この後、議題3で御議論いただく内容によりますけれども、基本的にはあり得る話でございます。

○北島座長 よろしいですか。ありがとうございました。

 次に議題3「今後のがん診療連携拠点病院等の指定要件について」に移らせていただきます。

 資料6の中に今後のスケジュールがありましたが、その中で議論されていく内容について、事務局より資料7の説明をお願いします。

○事務局(丸野) 事務局より丸野でございます。

 それでは、資料7「今後のがん診療連携拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループの主な論点(案)」をごらんください。

 こちらに関しまして、前回、第9回の本会議におきましてワーキンググループを設立し、指定要件の細かい検討を行っていくことについて御同意いただいたかと思います。今回、ワーキンググループでどのような論点が挙がっているのかというのを御紹介申し上げて、今後の議論におきまして、加除修正すべき点やワーキンググループでこういった部分を留意すべきではないかという御意見があれば、いただきたいと思います。

 まず、以下の事項を新たに追加してはどうかということに関しましては、医療安全について。支持療法について。チーム医療について。第三者による医療機関の評価や拠点病院間の定期的な実地調査等について。指定要件を満たしていない可能性のある拠点病院等に対する指導方針について。保険適応外の免疫療法等の取扱いについて。なお、保険適応外の免疫療法等につきましては、現在、実態調査を行っておりまして、今後、指定要件の取り扱いについて検討を行っていく予定でございます。

 マル2、「必須」、「原則必須」、「望ましい」の3種類の要件を設けておりますが、求めている水準について整理してはどうか。こちらについては、「原則必須」を基本的にはなくして、「必須」と「望ましい」に分けてはどうかという論点でございます。

 マル3、手術療法、放射線治療、化学療法、緩和ケア、病理診断について、現行の指定要件をもとに再検討してはどうかにつきましては、診療体制、診療従事者の配置につきましては、以下に記載しているような論点が出ております。

 また、緩和ケアにつきましても、こちらに示しているような論点が出ております。また、キャンサーボードのあり方につきましても、論点として挙げてはどうかという意見で合意しております。

 また、診療実績について、再検討してはどうかにつきましても、診療実績の数値とカウント方法について。地域がん診療連携拠点病院、都道府県がん診療連携拠点病院の診療実績(カバー率)のあり方について御議論いただいてはどうかということで明記しております。

 また、ここには明記しておりませんが、あわせて現況報告書につきましても、今後、簡素化等も含めて検討してはどうかという形で御意見をいただいております。

 また、マル5、相談支援センターについて、現行の指定要件をもとに再検討してはどうかに関しましては、相談支援センターの業務内容や従事者の配置について。相談支援センターをより広く周知させるための要件について。相談支援センターの実績を要件とすることについて。

 マル6、地域連携、社会連携について検討してはどうかに関しましては、地域の医療機関との連携について。在宅や介護支援について。また、がん教育についてといったものを論点として挙げる。

 先ほど申し上げましたように、この論点に関しまして、加除修正すべき点、またワーキンググループでこういった部分を議論していただきたい、留意すべき点として御意見賜ればと思っております。

 事務局からは以上です。

○北島座長 ありがとうございました。

 今後のがん診療連携拠点病院の指定要件、今、ワーキンググループでいろいろ議論していただいて論点をまとめていただきました。この論点の案に関して御意見をお伺いしたいと思います。

 天野構成員から。

○天野構成員 ありがとうございます。

 2点ございます。

 まず、1点目、新たに追加する事項として、保険適応外の免疫療法等の取り扱いを入れていただいています。免疫療法等の部分でございますが、恐らく、いわゆる科学的根拠が必ずしも明らかではない免疫細胞療法等を意識した書きぶりになっているかと思いますが、「等」に含まれる内容について、例えば、科学的根拠が明らかでない、実証されていない医療、いわゆる未実証医療という言い方ができるかと思いますが、そういった観点から見れば、本日前半で議論があったゲノム医療についても、これからそれらの有効性等が実証されていく 未実証医療であろうと考えます。

 ぜひワーキングで御議論いただく際に留意いただきたい点が3点ございまして、1点目が、当然、こういった 科学的根拠が必ずしも明らかではない医療については、当たり前ではありますが、法令を遵守していただくということが必須であると考えます

 2点目が、有効性・安全性に関する適切な情報提供が患者や家族に対して行われることが担保されるべきであるということです。

 3点目が、いわゆる有効性・安全性に関する情報が明らかでない場合は、しかるべき倫理委員会等の審査を経て、臨床試験等の枠組みで実施していただきたい。このことをぜひ御議論いただきたいと考えております。こういったことがないまま、未実証医療が行われますと、科学的根拠が明らかでないものがだらだらと行われたり、患者さんや家族に対して偽りの希望を与えることになりかねませんので、その点はぜひ留意していただきたいと考えます。

 2点目でございますが、相談支援にかかわる部分でございます。先年、公開されました総務省のがん対策に関する行政監査においては、4点指摘されていたと記憶しておりまして、がん検診の受診率、拠点病院の質の担保、緩和ケア、そしてピアサポートが挙がっていたかと思います。がんサロンも含まれるかと思いますが、こういった支援活動というものに対して、かなり 都道府県や拠点病院などにおいて格差があるという指摘があったと記憶しておりますので、相談支援の領域にぜひピアサポートを含めていただきたいと考えております。

 私からは以上でございます。

○北島座長 ありがとうございました。

 事務局、御意見ありますか。天野構成員からの現場の御意見だと思います。ですから、その辺のことを踏まえて、病院の指定要件の議論にこれから加えていただければと思います。特に、ピアサポート、相談センターですね。この充実、強化をぜひお願いしたいと思います。

 川上構成員、どうぞ。

○川上構成員 ありがとうございます。

 2点ありまして、資料7の最初にあります医療安全につきまして、特定機能病院に準じた承認要件や、また第三者認定を挙げていただいておりますけれども、これらは指定要件にぜひ入れていただきたく思います。

 加えて、特に薬剤の安全対策として、最近では抗がん剤の暴露対策が随分進んできていますので、そういったものも視野に入れて御検討いただければと思います。

 2点目は、一番最後に、地域連携と社会連携についての検討があります。ここには、地域の医療機関との連携についてと記されてまして、病院間あるいは病診連携をイメージされていると思います。最近では、かかりつけ薬剤師・薬局を普及させる努力もしておりますので、是非、病診薬連携という形で、薬局を加えた地域の連携をお考えいただければと思います。

○北島座長 ありがとうございます。

 病診連携、病病連携は大事で、コンセプトとして前にも議論があったのですが、クリニカルパスの活用とかが必要になってきますので、ぜひお願いしたいと思います。

 ほかに。

 神野構成員。

○神野構成員 今、川上構成員がおっしゃったように、第三者認定の話ですけれども、がん診療連携拠点病院のがん診療に限らず、病院としての質の担保ということで、医療機能評価機構あるいはISO9000で何らかの評価をするということに賛成いたします。

 以上です。

○北島座長 ありがとうございます。

 どうぞ。

○松原構成員 私も今の御意見に賛成で、第三者の目が入らないと、がんの問題で幾つかの病院でトラブルが起きています。これは透明性を高めて、外から見ることが大変大事な視点だと思いますので、これはぜひ第三者の目を入れていただきたいと思います。

 以上です。

○北島座長 医療安全の中に第三者認定をぜひ入れてほしい。これは大事なことなので、ぜひお願いしたいと思います。

 どうぞ、三好構成員。

○三好構成員 2点質問がございます。

 1点目は、先ほどの免疫療法等のお話の中で実態調査を行っているということでしたが、そちらの状況が今、どうであるかという点と。その結果について、今後の方針に何かかかわってくるのかというのをお聞きしたいのが1点目です。

 2点目は、こちらの検討会でもお話ししましたが、論点の1つに、ACPと遺族ケアということをお話しした経緯がありましたけれども、今回も入っていないことがありまして。これは、例えば緩和ケアの検討会の中に入るのかどうか、そこでお話しされて上がってくるものなのか、教えてください。

○北島座長 どうぞ。

○がん・疾病対策課長 前者の実態調査につきましてですけれども、これは御案内のとおり、年に1回の現況調査の中の一環として行っております。保険適応外の免疫療法の実態調査の部分につきましては、1025日を締め切りとして行っております。もちろん、その後、報告いただいた内容をもとに各病院とのやりとり等があるかと思いますが、いずれにせよ、これは指定の要件の中で、その妥当性について議論したいということを申し上げておりますので、次回、第3回以降のワーキンググループではしかるべきタイミングで検討の俎上に乗せたいと思っております。

 後者ですけれども、緩和ケアについては、ちょっと漠然とした書き方で恐縮ですけれども、1ページの緩和ケアについて議論の整理、2812月をもとにしてということで書いておりますので、この内容等を改めて確認いたしまして、もし漏れているようであれば、この検討会の場で三好構成員より指摘があったものという形で、ワーキンググループでは御議論いただきたいと思います。

○北島座長 三好構成員、それでよろしいですか。

○三好構成員 はい。

○北島座長 山口構成員、どうぞ。

○山口構成員 ここで定められる要件に基づいて、全国の拠点病院を指定する検討会の委員を十数年続けています。そこで最も問題となってきたのは、2次医療圏に原則1カ所という仕切りです。この点に、皆、頭を悩ましていたという経験がありますので、ここのテーマには挙がっていないようですが、この問題はしっかり議論していただく必要があるのではないかと思います。2次医療圏の状況が動いていますし、都道府県に任されている部分もあって明確ではないという点が問題を複雑にしています。

 それから、途中から診療病院が加わり、空白の医療圏はこれで整備できるようになりました。しかし、既に2次医療圏に原則を超えて複数の拠点病院が指定されている場合、その中のひとつが要件を満たせなくなると、既に拠点病院が指定されている2次医療圏には診療病院を指定できないという規定により、要件を満たせなくなった拠点病院は称号が一切なしになってしまいます。ですので、2次医療圏に複数の拠点病院が指定されている場合、診療病院は新たに指定できるという形の整理ができないかどうかについても御検討いただければと思います。

○北島座長 山口構成員は長年、指定要件の議論を現場で御苦労されてきたので、本当にそのようなことをぜひお考えいただきたいと思います。

 ほかに。

 西村構成員、どうぞ。

○西村構成員 この拠点病院の要件というのは、放射線治療に関して言えば、これまで均てん化にとても役に立ってきたので、さらに放射線治療の品質を担保するような要件を、今までよりも厳し目にぜひつくっていっていただきたいと思います。

○北島座長 確かに、ラジオアイソトープを使った治療などで、まだ病室が充実していないとか、そんな議論がありましたので、RIに関しては大分充実してきていると思いますが、その辺を再度、要件として議論していただきたい。

○西村構成員 外照射も。

○北島座長 そうですね。

 それから、今後、高齢社会において、高齢者の方のがん医療のあり方が非常に重要になってくると思います。従来のように、ガイドラインにのっとってやればいいのかとか、そういうところで実際の臨床の場で悩んでいる先生方も随分おられると思いますので、将来的に高齢者のがん治療、がん医療、この辺をもう少し議論を詰めていければと思っております。

 もう一つは、先ほども必要な人的配置というのが、今後、ゲノム中核病院および連携病院とか、その辺にも絡んできますので、育成事業と同時に、どういう人材を配置したらいいか検討が必要です。

 それから、先ほども相談センターの充実の中に、国立がんセンターで育成している相談員、プラスがん治療学会がやっているキャンサーナビゲーターとか、そういう専門職の配置を考慮していただければと思っております。

 さらに、キャンサーボードは病院の臨床のクオリティーが評価できるのですが、そのキャンサーボードのクオリティーをもう少し評価できないか。ただやっていますというのではだめなので、どういうふうにキャンサーボードをやって、それが臨床にフィードバックされているか。その辺の評価もひとつお願いしたいと思います。

 どうぞ。

○川本構成員 今、座長のほうからお話がございましたように、基盤整備をしていくためには人材育成が非常に重要だと思っております。人材育成というのは、短期間ではできないことです。長期にかかることなので、ぜひ計画的な支援をしていただきたいと思います。そうでなければ施設の保障もできませんし、取り組みもできないと思っておりますので、ぜひ計画的な支援をお願いします。私たちは寄り添うとかつなぐとか、そういう役割を担っており、広く人材が要りますので、御支援をお願いしたいと思います。

○北島座長 人材がいなければつなぐこともできませんね。わかりました。ありがとうございます。

 どうぞ、清水構成員。

○清水構成員 今、北島座長がキャンサーボードについて述べられましたけれども、質の担保は本当に大事だと思いますけれども、現在の現況調査の文章、正確には覚えていませんけれども、多職種で多診療科にわたって検討するという内容だと思いますけれどもね。

 検討内容ですけれども、治療の全部とか、そういうものが主ですけれども、最初のほうに医療安全の問題が出てきます。特定機能病院は、医療安全において、全死亡症例の検討とか、それが規定づけられてきていますので、こういう拠点病院においても、そこのキャンサーボードの位置づけを、通常の診療と医療事故に分けた対象の区別をしっかりすることによって、病院の機能が明確になっていくかなと思いますので、そこを検討いただければと思います。

○北島座長 貴重な意見、ありがとうございました。

 では、藤構成員。

○藤構成員 6番の地域連携、社会連携についてですけれども、在宅と介護支援ということが書いてございます。これは、当然、がんにかかわらず、全てのことで大切ですけれども、実際に見てみますと、中学校の校区単位から、保健所単位から、県単位から、ありとあらゆるレベルでいろいろなことがやられています。ただ、それを野放図というか、自主性に任せてやっているという状況ですので、特にがんにおいては、何らかの基準なり、やるべき目標なりを具体的に示して要件とかに入れないと、こういう漫然とした書き方では、一定の方向性のある研修とか何らかの具体的な項目を挙げるような形にしないと、なかなか進まないのではないかなと危惧いたします。介護の人たちから言ったら、がんばかりではないのだという意見もございますので。

○北島座長 ありがとうございます。

 西田参考人、何か御意見ありますか。

○西田参考人 また、具体的な数値とかに関しては、これから詰めていきたいと思いますけれども、その辺も念頭に考えたいと思います。

○北島座長 では、きょうの構成員の皆さんの御意見を参考にして、今後、ぜひ詰めていただければと思います。

 時間が参りましたので、本日の検討会はここで終了したいと思いますが、最後に事務局から何かありましたら、どうぞ。

○事務局(丸野) 本日はお忙しい中、お集まりいただき、まことにありがとうございました。

 次回の検討会につきましては、事務局より追って御連絡いたします。構成員の皆様には、お忙しいところ、大変恐縮ではございますが、日程の御調整をよろしくお願いいたします。

○北島座長 ありがとうございました。

○がん・疾病対策課長 座長、済みません、もう一点。

 議題3に絡めてですけれども、今、いただいた御指摘も踏まえて、場合によってはワーキングの座長である西田参考人と話をしながら、各委員と個別に相談しながら、ワーキングの第3回から第6回までの運営をしていきたいと思いますので、その際にはぜひ御教示のほどお願いしたいと思います。これをつけ加えさせていただきます。

○北島座長 ありがとうございました。

 それでは、長時間にわたりまして、きょうは構成員の皆様から本当に建設的な御意見、賜りまして、ありがとうございました。きょうの皆様方の御意見を生かせるように、ぜひこの検討会のクオリティーを上げていくということでお願いしたいと思います。

 それから、きょう、いろいろ要件をお話しいただきました西田参考人、事務局と一緒になって、また我々に提案していただければと思います。

○西田参考人 承知いたしました。ありがとうございました。

○北島座長 それでは、きょうはどうもありがとうございました。


(了)

健康局がん・疾病対策課

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