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2023年4月6日 第120回先進医療会議

○日時

令和5年4月6日(木)16:00~

 

○場所

オンライン開催
 

○出席者


【構成員等】

新井座長 竹内座長代理 北脇構成員 近藤(晴)構成員
近藤(正)構成員 佐藤構成員 滝田構成員 手良向構成員
比企構成員 
山本構成員 渡辺構成員 


【事務局】

医療技術評価推進室長 先進・再生医療開発戦略専門官 医療課長補佐
研究開発政策課長 研究開発政策課長補佐 治験推進室長補佐 他


○議題

1 新規技術(4月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分けについて(案)
(先-1)(別紙1)
 
2 先進医療Bの総括報告書に関する評価について
(先-2)(別紙2)(告示番号旧12/ UMIN000019694)
(先-3)(別紙3)(告示番号旧51/ UMIN000042408)
 
3 先進医療Bの試験終了に伴う取り下げについて
(先-4)
 
4 その他

 


○議事

16:00開会

 
○新井座長
 それでは、ただいまより「先進医療会議」を開催いたします。
 まず初めに、先進医療会議の構成員について、新たに2名の先生方が任命されました。
 お1人ずつ御紹介させていただきたいと思いますので、一言ずつ御挨拶を賜れれば幸いです。
 まず、京都府立医科大学の北脇城構成員です。
 よろしくお願いいたします。
○北脇構成員
 北脇でございます。
 京都府立医科大学の産婦人科を数年前に定年退職しました、北脇と申します。
 数年間、技術専門委員を務めさせていただいておりましたが、今年度から構成員を務めさせていただくことになりました。
 次々と生み出されてくる先端的な医療技術にアップデートできるように、勉強してまいりたいと思いますので、先生方におかれましては、どうぞ引き続き御指導のほどよろしくお願いいたします。
○新井座長
 ありがとうございます。
 よろしくお願い申し上げます。
 続きまして、同じく京都府立医科大学より、手良向聡構成員です。
 よろしくお願いいたします。
○手良向構成員
 京都府立医科大学生物統計学の手良向と申します。
 私は、2014年から4年半ほど技術審査部会の構成員を務めておりましたが、本会議のほうは、このたび初めて構成員を務めます。
 どうぞよろしくお願いいたします。
○新井座長
 ありがとうございます。
 それでは、皆様どうぞよろしくお願い申し上げます。
 続きまして、構成員の先生方の出欠状況ですが、本日は長瀬構成員が御欠席ということであります。
 欠席されます構成員の先生からは委任状の提出がございまして、議事の決定については、座長一任ということになっております。
 また、滝田先生、松山先生が遅れての参加となる見込みです。
 その他の先生方は、皆様全員御出席ということでございます。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 新井先生、事務局です。
 滝田先生は、今入られたようでございます。
○新井座長
 滝田先生、どうも。
 よろしくお願い申し上げます。
○滝田構成員
 よろしくお願いします。
○新井座長
 それでは、続きまして、事務局の異動がございましたので、事務局より御紹介をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 まず、4月1日付で事務局の異動がございましたので、御紹介させていただきます。
 渡邊周介医療課課長補佐でございます。
 よろしくお願いします。
 次に、迫田実香研究開発政策課治験推進室長補佐でございます。
○研究開発政策課治験推進室長補佐
 よろしくお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 どうぞよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。
 続きまして、資料の確認を事務局からお願いしたいと思います。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。本日もよろしくお願いいたします。
 頭撮りにつきましては、ここまでとさせていただきます。
 それでは、まず、資料の確認をさせていただきます。
 議事次第、委員名簿に続きまして「新規技術(4月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分けについて」として(先-1)(別紙1)がついてございます。
 続きまして「先進医療Bの総括報告書に関する評価について」として(先-2)(別紙2)(先-3)(別紙3)がございます。
 最後に「先進医療Bの試験終了に伴う取り下げについて」として(先-4)がついてございます。
 資料につきましては、以上でございます。
 今回の先進医療会議におきましては、ウェブ上で行うこととさせていただいております。
 先生方におかれましては、本日使用する資料一式を事前に送付させていただいております。申請書類等につきましては、送付させていただいた資料を閲覧していただきます。
 発言者の先生方におかれましては、会議資料(公開資料)のページ、またはタブレット資料(非公開資料)のページなどとあらかじめ御発言いただけますと、議事の進行上助かりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
○新井座長
 資料については、よろしいでしょうか。特に問題ないようです。
 ありがとうございました。
 それでは、続きまして、今回の検討対象となる技術等に関しましては、事前に利益相反の確認をしておりますが、その結果について、事務局から御報告いただきます。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 今回検討対象となる技術等に関しての利益相反について御報告申し上げます。
 滝田構成員より「新規技術(4月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分けについて」における受理番号157の技術について報告がございました。
 滝田構成員におかれましては、検討対象技術について、自施設からの申請であることから、先進医療会議運営細則第4条の規定に基づき、当該技術に関する検討及び事前評価に加わることができません。
 以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。
 そのほか出席されておられます構成員については、このような事例がないということでよろしいでしょうか。確認させていただきます。
 ありがとうございました。
 次に「新規技術(4月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分け(案)について」の資料が提出されております。
 1件でありますので、事務局から説明をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 先ほど御説明申し上げましたとおり、滝田構成員は、当該技術に関する検討には加わらないことになりますので、大変申し訳ありませんが、御退席いただきますよう、よろしくお願いいたします。
(滝田構成員 退席)
○先進・再生医療開発戦略専門官
 ありがとうございます。
 それでは、資料につきまして御説明させていただきます。
 (先-1)の資料に基づき、受理番号157番でございますが、技術名は「生体肝移植術」でございます。
 適応症につきましては「切除不能大腸癌肝転移」となってございます。
 今回、京都大学医学部附属病院から申請がございました。
 かかる費用につきましては、それぞれ表にお示ししたとおりでございます。
 次に(別紙1)の技術の概要につきまして御説明いたします。
 1ページ目の(先進性)の欄についてでございますが、大腸がんは、他臓器に転移しても、切除できれば良好な予後を期待できる特徴があり、肝転移においても切除が可能であれば、予後は比較的良好であるが、切除不能な場合は、化学療法では根治することはできず、予後は不良である。そのような症例において、唯一の転移巣である肝臓を全摘出して、新しい肝臓を移植することで、大腸がんの根治を期待できるという内容でございます。
 続いて(概要)欄におきましては、切除不能大腸がん肝転移を有する患者のうち、腫瘍が肝臓のみに限局し、かつ、化学療法にて病勢の進行を認めない場合に適応となる。各医療機関において候補となる患者を選定した後、ドナー候補者がいる場合において、中央適応判定委員会において討議した上で、承認された場合には症例登録をする。十分な説明の下、ドナー検査を行い、ドナーとして適格と判断された場合に肝移植をする。周術期の安全性並びにその後の臨床経過を3年間にわたり追跡し、生存率、再発率などを評価するという技術になっております。
 再び(先-1)の資料にお戻りいただきまして、一番下の行にありますように、先進医療Bの4番の規定「医療技術の安全性、有効性等に鑑み、その実施に係り、実施環境、技術の効果等について特に重点的な観察・評価を要するものと判断されるもの」と判断いたしまして、先進医療Bとしての振り分け案を今回提示させていただきました。
 事務局からの説明は以上でございます。
 御審議のほどよろしくお願いいたします。
○新井座長
 ありがとうございました。
 ただいまの御説明について、何か御質問等はございますでしょうか。
 特にないようですので、それでは、受理番号157の技術については、先進医療Bとして振り分けたいと思います。
 滝田構成員については、お戻りいただければ幸いです。
(滝田構成員 着席)
○新井座長
 どうもありがとうございました。
 それでは、次に、事務局から「先進医療Bの総括報告書に関する評価について」の資料が提出されております。
 2件ありますので、まず、1件目について事務局から御説明いただきたいと思います。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 それでは、資料(先-2)に基づいて御説明させていただきます。
 今回、旧告示番号12番として実施されておりました「自家嗅粘膜移植による脊髄再生治療」につきまして、大阪大学医学部附属病院から総括報告書の提出がございました。
 まず、技術の概要でございますが、こちらは、胸髄損傷(損傷後12か月以上経過してもなお下肢が完全な運動麻痺を呈するものに限る)が適応症となってございました。
 「医療技術の概要」でございますが、嗅粘膜組織は慢性期脊髄損傷治療に必要とされる神経細胞の補塡、軸索伸長因子と軸索伸長する足場の条件を満たしている。
 一方、慢性期損傷脊髄ではグリア瘢痕組織が認められ、軸索再生を阻むことが分かっている。
 自家嗅粘膜移植術は、確実に嗅粘膜を内視鏡下に採取する技術と、損傷部位の瘢痕組織を顕微鏡下に切除し、採取した嗅粘膜を適切に移植する技術が必要とされる。
 本研究では「自家嗅粘膜移植による損傷脊髄機能の再生治療」を希望する慢性期脊髄損傷患者について、嗅粘膜移植術による損傷脊髄機能の再生効果を評価することを目的とするとなってございました。
 有効性・安全性に関する評価につきましては省略させていただきまして「総括」でございますが、実施可能性を担保した上で、有効性を評価可能な症例数として、目標被験者数10例として設定した。
 しかしながら、研究期間の延長を行うなどの症例収集の推進を行ったものの、症例登録に難渋したため、最終登録症例数は6例と目標症例数未達で研究を終了した。
 SF-36の身体機能スコアとAISに基づく改善率において、実施計画書で規定された有効性の判定基準が達成されず、自家嗅粘膜移植による脊髄再生治療について、有効性を示すことはできなかったとのことでございます。
 続きまして、御担当者の評価につきまして御説明させていただきます。
 (別紙2)の4ページ目を御覧いただければと思います。
 主担当の松山構成員からの御評価でございますが「有効性」に関しましては「D.従来の医療技術を用いるよりも、劣る」。
 「安全性」に関しましては「B.あまり問題なし」。
 「技術的成熟度」に関しましては「B.当該分野を専門とし、数多くの経験を積んだ医師又は医師の指導の下であれば実施できる」。
 「総合的なコメント欄」でございますが、海外での臨床研究を参考に進められた臨床研究である。動物実験で非臨床のProof of Concept検討が不十分であり、臨床研究を実施するに足るエビデンスを自ら研究で得てから、臨床研究を進められたいと記載がございます。
 薬事承認申請の効率化に資するかどうか等についての助言欄につきましては、記載はございませんでした。
 続きまして、平川構成員の御評価でございます。
 「有効性」に関しましては「E.その他」。
 「安全性」に関しましては「B.あまり問題なし」。
 「技術的成熟度」に関しましては「D.その他」となってございました。
 以上、事務局からの説明となります。
 よろしくお願いいたします。
○新井座長
 ただいまの御説明に何か御質問等はございますでしょうか。特にないようです。
 ありがとうございました。
 それでは、続いて、2件目について、事務局からの御説明をお願いしたいと思います。
 よろしくお願いします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 それでは、資料(先-3)に基づいて御説明させていただきます。
 今回、旧告示番号51番として実施されておりました「マルチプレックス遺伝子パネル検査」につきまして、京都大学医学部附属病院から総括報告書の提出がございました。
 まず、技術の概要でございますが、こちらは、進行再発固形がん(食道がん、胃がん、大腸がん、膵がん、胆道がん、肺がん、乳がん、卵巣がん若しくは子宮がん又は悪性黒色腫であって、化学療法又は放射線治療を行っていないものに限る)が適応症となってございます。
 「医療技術の概要」でございますが、がん遺伝子パネル検査は、Precision Medicineのコンセプトからは、初回治療の段階から症例ごとにがん細胞の遺伝子異常に合わせた治療を選択したほうが、より効果が期待できたり、無駄な治療を回避できる可能性がある。
 本研究では、全身化学療法未施行の切除不能進行・再発がん症例において、薬事既承認のがん遺伝子パネル検査(FoundationOne CDxがんゲノムプロファイル)を用いて、がん関連遺伝子の変異、挿入/欠失、増幅、融合などの解析を行い、コンパニオン診断を含むActionable/Druggableな遺伝子異常を有する症例の割合を求めることで、初回治療法選択における遺伝子プロファイリング検査の臨床的有用性を検証するとなってございました。
 「有効性の評価結果」でございますが、実臨床の場で患者のメリットにつながる重要な指標である「エキスパートパネルによる推奨治療を実際に受けた症例の割合」は、コンパニオン診断に基づく治療も含む場合で19.8%。
 コンパニオン診断に基づく治療を含まない場合では、9.9%であったとのことでございます。
 ページをおめくりいただきまして「総括」の6行目でございますが、本研究の結果から、治療開始前にF1CDxを行うことで、適切なタイミングに、がん患者にとって多くの治療選択肢を提示できたことから、化学療法未施行の切除不能進行・再発固形がんに対するマルチプレックス遺伝子パネル検査の臨床的有用性が示されたと結論するとなってございます。
 続きまして、各評価委員の評価につきまして御説明させていただきます。
 (別紙3)の3ページ目を御覧いただければと思います。
 主担当の真田構成員からの御評価でございますが「有効性」に関しましては「B.従来の医療技術を用いるよりも、やや有効である」。
 「安全性」に関しましては「A.問題なし」。
 「技術的成熟度」に関しましては「B.当該分野を専門とし、数多くの経験を積んだ医師又は医師の指導の下であれば実施できる」。
 「総合的なコメント欄」でございますが、本研究によって、CDx(コンパニオン診断薬)の導入により、従前に比べ、従前とは、標準治療後のパネル検査のことでございますが、それに比べて、標準治療開始前に一定数の症例が標準治療以外の最適と考えられる治療法にアクセスできる状況が示され、エキスパートパネルによる推奨が本検査によって質量ともに従来よりも効果的に機能し得ることが考えられた。
 一方で、このスキームで治療を行うことで、生存時間等のアウトカムが改善するか否かが検証されたわけではなく、本技術が真に有効性を有するかどうかは、今後のより広範な観察研究や検証的な研究の結果を待つ必要があると思われるとのことでございます。
 薬事承認申請の効率化に資するかどうか等についての助言欄でございますが、読み上げます。
 本先進医療技術は、体外診断に係る技術であり、技術の成熟度自体には問題ないと考えられるため、成熟したエキスパートパネルと連動して実施される範囲において、本技術の薬事承認を妨げるデータは得られていない。
 一方、生存時間の改善等、真の有効性を発揮するか否かについては、今後、本技術が導入された後も、様々な結果を収集して、検討を加える必要があると考えるとのことでございます。
 続きまして、副担当の伊藤構成員の御評価でございます。
 「有効性」に関しましては「B.従来の医療技術を用いるよりも、やや有効である」。
 「安全性」に関しましては「A.問題なし」。
 「技術的成熟度」に関しましては「A.当該分野を専門とし、経験を積んだ医師又は医師の指導の下であれば実施できる」となってございます。
 事務局からの説明は以上になります。
 よろしくお願いいたします。
○新井座長
 ありがとうございました。
 ただいまの御説明について、何か御質問はございますでしょうか。
 よろしくお願いします。
○渡辺構成員
 日本医師会の渡辺でございます。
 評価に関して御質問するわけではございません。これは今後、どのような形で薬事承認というか、保険診療に入っていくかという経過の見通しを教えていただければと思います。
 と申し上げますのは、議員連盟の中にもゲノム医療を推奨したいという動きもございます。このような形で情報が出たということは、当然ですが、選択肢が増えるという意味では非常によいことだと思うのですが、評価にも書いてございますように、長期予後に関してはまだ十分な情報がないようです。
 今後、ここにございますように、薬事承認を妨げるデータは得られていないのですが、これはどのような形で薬事承認に向けて動かれるのか、方針にある程度めどが立っていたら、教えていただきたいと思います。
○新井座長
 ありがとうございました。
 大変貴重な御質問だと思います。
 事務局からよろしくお願いします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 現段階におきまして、このように京都大学から総括報告書が出ております。
 ただ、生存期間などの副次評価項目には、まだしっかりとデータが出ていないものがございます。
 今後のこの技術の評価につきましては、一応、薬事承認といいますよりも、保険診療の範囲内で、現在は標準治療後にこのパネル検査を行っておりますが、それをどうしていくかという点につきましては、まず、先進医療の会議自体での技術の評価は、診療報酬改定に合わせて議論を行っております。秋から冬にかけまして議論を行うことにしておりますので、その議論の時期につきましては、またこちらから御連絡したいと思います。
 その際に、あわせて可能であれば、京都大学に御照会して、最新の生存期間等のデータなども提供いただけないかどうかにつきましては相談しようと思っております。
 あわせまして「マルチプレックス遺伝子パネル検査」の標準治療前に行う先進医療といいますのは、国立がん研究センターでも行っていると認識しております。診療報酬改定の議論には、そのデータも併せて議論できないかとも事務局としては考えている次第でございます。
 国立がん研究センターの資料につきましては、まだ総括報告書が上がっていないものでございまして、そちらも総括報告書が上がったら、診療報酬改定の議論に用いることができるのではないかと、今のところ事務局としては認識しております。
 以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。
 今御説明があったとおりだと思いますが、仮に標準治療前にこの検査を行うことを認めますと、かなり医療経済的にインパクトのある事例だと思います。
 事務局の御説明のとおりに、慎重に進めていただければと思います。
 山本先生、よろしくお願いします。
○山本構成員
 委員の山本です。
 同時に、先ほど御紹介があった、当院が行っております先進医療Bの研究代表者でもありまして、一言情報共有申し上げます。
 当院でも、最初に遺伝子パネル検査をやる先進医療Bを行いました。
 目標となる症例集積は昨年度末に完了しまして、現在は、いわゆるフォローアップのデータを集めているところです。
 3月にありました国内の学会で、解析可能性、いわゆるフィージビリティーに関する報告は行わせていただきましたが、今日も、多分、話題になった一つだと思いますが、実際に治療を受けた方がどういった転記をたどったかについては、現在経過を追っているところです。
 そういったデータが集まりましたら、こういった場でまた共有申し上げて、議論していただけたらと考えておりますが、時期としては、今年度中にそのデータが間に合うかどうかは、確認が必要ですので、具体的な時期は、この場での明言は避けさせていただけたらと思いますが、一応、タイムラインは決めておりますので、確認でき次第、また共有申し上げたいと思います。
 以上です。
○新井座長
 ありがとうございました。
 ほかに何か。
 比企先生、よろしくお願いいたします。
○比企構成員
 比企でございますが、私は非常に不勉強で、こんな質問をしていいのかと思ったのですが、これは結構いろいろながん種が混ざっていて、いろいろながん種別の検討というか、一気にいろいろながん種をまとめて審査というか、検討されておりますが、10ページ、8分の5ページと書いてあるところのデータを見ると、遺伝子の発現の割合がかなり違ってきていますが、これをひっくるめての審査なのでしょうか。それとも、臓器別というか、がん種別に審査が通っていったりするのでしょうか。それを教えていただけますでしょうか。
○新井座長
 事務局、よろしくお願いします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 基本的に、どの部分が保険適用するかという議論は、先進医療会議から医療技術評価分科会を経て、中医協を経て決まると認識しております。
 今回の結果につきましては、おのおのの臓器別に解析をなされているものではないということは認識しておりまして、そのようなデータに基づいて判断されると、今のところ事務局としては認識しております。
 以上でございます。
○比企構成員
 ありがとうございます。
○新井座長
 よろしいでしょうか。
 ほかに何か。
○山本構成員
 先生、いいでしょうか。
○新井座長
 よろしくお願いします。
○山本構成員
 今の御質問に少し追加ですが、京都大学の先進医療のことは、私は、対象患者群は全部覚えておりませんが、もう一つ当院で行った試験に関しましては、対象疾患を6つに絞っております。肺がん、乳がん、胃がん、大腸がん、膵臓がん、胆道がんです。
 既存のコンパニオン診断薬が既にありまして、コンパニオン診断薬があるということは、標準治療がすぐそこに結びつくわけですから、そこにパネル検査をかぶせてもどうかというところがありましたので、私どもの研究では、コンパニオン診断薬の対象にならない方のみを対象に検討を行っております。
 あと、一つ申し遅れました。
 最終解析予定の時期に関しましては、2024年3月を予定しておりますので、ここで修正の上、申し添えさせていただきます。
 以上です。
○新井座長
 ありがとうございました。
 ほかによろしいでしょうか。特にないようでしょうか。
 そういたしましたら、先ほど事務局から御説明のあった対応で、今後、推移を見ていくということにさせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
 それでは、次は、事務局から「先進医療Bの試験終了に伴う取り下げについて」の資料が提出されておりますので、御説明いただきたいと思います。
 よろしくお願いします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 現在申請中の先進医療Bの技術に関する取下げの申請が2件ございましたので、資料(先-4)に基づきまして説明させていただきたいと思います。
 こちらにつきましては、既に先進医療技術審査部会にて取り上げさせていただいているものでございます。
 1件目ですが、告示番号9番「骨髄由来間葉系細胞による顎骨再生療法」でございます。
 こちらの「取下げ理由」でございますが、予定された登録期間を終了し、全ての研究対象者について規定している観察が完了したため、当該研究に関わる先進医療の届出を取り下げる。総括報告書を後日提出するとのことでございます。
 2件目でございますが、告示番号55番「遺伝子パネル検査による遺伝性網膜ジストロフィーの遺伝子診断」でございます。
 こちらの「取下げ理由」でございますが、予定試験期間及び予定症例数を終了したため、取り下げいたします。なお、総括報告書は提出予定とのことでございます。
 事務局からの説明は以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。
 ただいまの御説明に何か御質問はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、本日の議題の残りは「その他」となっておりますが、事務局から何かございますでしょうか。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局からは特にございません。
○新井座長
 それでは、構成員の先生方から何かございますでしょうか。ないですか。
 それでは、本日の議題は、以上としたいと思います。
 次回の開催について、事務局から御説明いただきます。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 次回の開催につきましては、令和5年5月11日木曜日、16時を予定しております。
 場所につきましては、また別途御案内させていただきたいと思います。
 以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。
 それでは、第120回「先進医療会議」をこれにて終了といたします。
 皆様の御協力に心から感謝申し上げます。
 ありがとうございました。
 

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