ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 保険局が実施する検討会等> 先進医療会議> 第119回先進医療会議(議事録)

 
 

2023年3月2日 第119回先進医療会議

○日時

令和5年3月2日(木)16:00~

 

○場所

オンライン開催
 

○出席者


【構成員等】

新井座長 竹内座長代理 近藤(正)構成員 近藤(晴)構成員
佐藤構成員 滝田構成員 長瀬構成員 比企構成員 松山構成員
山本構成員 渡辺構成員 北脇技術専門委員


【事務局】

医療技術評価推進室長 先進・再生医療開発戦略専門官
研究開発政策課長 研究開発政策課長補佐 歯科医療管理官 他



○議題

1 先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について
(先-1)(別紙1)
 
2 先進医療Bの総括報告書に関する評価について
(先-2)(別紙2)(告示番号旧34/jRCTs031180073)
(先-3)(別紙3)(告示番号旧42/jRCTs072200039)
 
3 先進医療Bの事前の規定による取り下げについて
(先-4)
 
4 先進医療A技術の取り下げについて
(先-5)

5 申請医療機関からの報告について
(先-6)(別紙4)

6 令和6年度診療報酬改定に向けた医療技術の評価方法等について
(先-7)

7 その他

 


○議事

16:00開会
 

 
○新井座長
 それでは時間となりましたので、ただいまより「先進医療会議」を開催いたします。
 まず初めに、構成員の先生方の出席状況でございますが、山本構成員が遅れて参加されるとのことです。その他の先生方は全員御出席でいらっしゃいます。どうもありがとうございます。
 次に、事務局の異動がありましたので、事務局より御紹介をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 まず、1月1日付で事務局の異動がございましたので、御紹介させていただきます。
 小嶺祐子歯科医療管理官でございます。よろしくお願いいたします。
 また、3月1日付で事務局の異動がございましたので、御紹介させていただきます。
 野村隼人研究開発政策課課長補佐でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○新井座長
 ありがとうございました。
 続きまして、資料の確認を事務局からお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。本日もよろしくお願いいたします。
 頭撮りにつきましてはここまでとさせていただきます。
 それではまず、資料の確認をさせていただきます。
 議事次第、委員名簿に続きまして、「先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について」として、(先-1)(別紙1)がついてございます。
 続きまして、「先進医療Bの総括報告書に関する評価について」として、(先-2)(別紙2)(先-3)(別紙3)がついてございます。
 続きまして、「先進医療Bの事前の規定による取下げについて」として、(先-4)がついてございます。
 続きまして、「先進医療A技術の取下げについて」として、(先-5)がございます。
 続きまして、「申請医療機関からの報告について」として、(先-6)(別紙4)がございます。
 最後に、「令和6年度診療報酬改定に向けた医療技術の評価方法等について」として、(先-7)がございます。
 資料につきましては以上でございます。
 今回の先進医療会議におきましては、ウェブ上で行うこととさせていただいております。先生方におかれましては、本日使用する資料一式を事前に送付させていただいております。申請書類等につきましては、送付させていただいた資料を閲覧していただきます。発言者の先生は、会議資料、公開資料のページ、またはタブレット資料、非公開資料のページとあらかじめ御発言いただきますと議事の進行上助かりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。資料についてはよろしいでしょうか。
 皆様、しっかり資料をお持ちということです。どうもありがとうございます。
 それでは、今回の検討対象となる技術等に関しましては、事前に利益相反の確認をしておりますが、その結果について事務局から報告をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 今回検討対象となる技術等に関しての利益相反については、特にございません。
 以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。そのほか出席されている構成員におかれましては、このような事例はないということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○新井座長
 ありがとうございました。それでは、議題に入っていきたいと思います。
 次に、事務局から先進医療Bに関わる新規技術の科学的評価等についての資料が提出されております。一件ございますので、事務局から説明をよろしくお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 それでは、(先-1)に基づきまして御説明させていただきます。今回御審議いただきます技術でございますが、整理番号168番、着床前胚異数性検査でございます。こちら、適応症が、胚移植を受ける不妊症患者のうち、以下のマル1~マル3の選択基準のいずれかを満たす者。マル1、反復する体外受精又は顕微授精・胚移植(ART)の不成功の既往を有する者、マル2、反復する流死産の既往を有する者、マル3、患者もしくはそのパートナーいずれかの染色体構造異常(均衡型染色体転座など)が確認されている場合となってございます。
 申請医療機関につきましては大阪大学医学部附属病院でございまして、費用につきましては、資料にお示ししたとおりでございます。
 事前評価につきましては佐藤構成員に御担当いただきまして、総評としては「適」と御評価いただいております。
 事務局からの説明は以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。ただいまの整理番号168の技術については、事前評価を佐藤構成員にお願いしておりますので、佐藤構成員より、技術の内容及び評価結果について御説明をお願いしたいと思います。佐藤構成員、よろしくお願いいたします。
○佐藤構成員
 佐藤でございます。よろしくお願いいたします。本日は現地で参加させていただいております。
 それでは、(別紙1)を御覧いただけますでしょうか。評価表のほうは最後にお話しさせていただくとしまして、この(別紙1)の28ページに進んでいただけますでしょうか。本技術の概要について記載されているところになってございます。
 ここのところ、まず(先進性)でございますけれども、体外受精で、胚移植可能となるまで十分に発育した胚を移植しても妊娠しないですとか流産する症例が多くてと。特に高齢になると顕著という傾向がございまして、こういったものの胚の半数以上には染色体の数的異常が見られるということで、結果としては、着床しても流産に至るということが明らかになってきている。昨今の晩婚化等のことで、繰り返し体外受精、胚移植(ART)をされても、行うこと自体が非常に精神的、身体的、経済的、社会的に負担で無視できないという状況になっております。
 そういったところで、この移植する前に胚の異数性を含む着床の発育能が判定できれば、こういった負担を回避できるという考え方に基づいて導入されたのが着床前胚異数性検査、PGT-Aというものでございます。今回はこれが先進医療の対象ということになります。
 その下の(概要)でございますけれども、卵巣刺激、採卵は各施設が通常行っている方法を用いるということで、これの胚を一定期間培養するということも通常どおりでございまして、この胚盤胞の一部を生検して、そこからサンプルを取って、検査機関、今回、タカラバイオになりますけれども、そこに送る。そこでDNAの増幅をさせて、NGSによって染色体の数的異常の検出を行うということでございまして、その結果を医療機関に返し、それを患者さんに説明する。
 後ほども出てきますけれども、このNGSの結果は4段階に分かれておりまして、そのうち移植可能性があるもの、A、Bというものを用いるということを選択するということでございまして、これは日本産科婦人科学会のほうで推奨されている方法ということでございます。
 これで胚胞、卵をそのまま移植するということではなくて、あくまでもこれは移植の採否を考える参考ということで、主治医とパートナーを含めたカップルが相談して、実際にその治療を行うか移植を行うかどうかというのは自律的に意思決定していただくということになります。
 移植する胚数については単一ということで、日本産科婦人科学会が提示する胚診断指針に基づいて、A、Bと判定されたもののみ用いるということでございます。
 (効果)につきましては、そこに書いてあるとおり、着床率・妊娠率が高まり、流産率が低下することが期待されるということでございます。
 次のページ、図でございますけれども、これが概要でございまして、上のほうに青で体外受精と書かれているところは、現在、通常の診療で行われているもので、卵巣刺激、採卵、体外受精、胚培養、それから、胚移植というところに進むわけですけれども、その下のほうの緑の部分が今回申請されている技術ということで、胚培養のほうから生検を行って、検体を検査会社に送り、そこで調整をして、DNAシークエンサーにかけて解析を行い、それがレポートとなって各病院に返ってくる。それで、AとBというものに関して行うということで、パートナー、カップルの方と相談して、胚移植を行うということになります。
 その下のほうがロードマップということになりまして、これまで行われてきた過去のデータがいろいろございます。それを基にしまして、今回の先進医療ということでございます。
 この後も、少し説明しますけれども、試験デザインは単群試験で、登録期間は2年間で、153例ということです。主要評価項目は、胚移植実施集団症例における12週時の妊娠継続率ということで、副次項目はそこに書いてあるようなことが記載されて決められております。
 この検査自体はタカラバイオ社が、この先進医療でも前に出てきましたけれども、流産の検体を使ったりとかそういったことで、この倍数性の性能を調べるということをやっておりますので、いろんなことを併せて性能試験として行うということと、今回の先進医療と併せて、学会のほうの協力も得て、薬事承認に持っていく。そういった方向に進むということでございます。
 今回の件につきましては、技術審査部会のほうでもかなり議論していただいておりまして、そちらのほうが8ページ辺りから、申請者と部会のほうでやり取りがたくさん記載されておりまして、非常に突っ込んだ議論をしていただいております。恐らく私が見た範囲内で一番議論になったのは試験デザインではないかと思いまして、一番最初のQ&Aのところ、本試験は単群試験として設計されておりますけれども、パイロットスタディや日本産科婦人科学会のARTのデータでは、年齢によって妊娠率は非常に大きく異なっており、適切に有効性を評価するには対照群が必要ではないかということがクエッションとして出されておりまして、単群試験の適正性について御説明、御回答くださいということでございます。
 そこの【回答】のところ、少し読ませていただきますけれども、日本産科婦人科学会のARTのデータは悉皆性があると、悉皆的なデータであるということを用いておりまして、実際に確かに高齢になると妊娠率というのは落ちてくるということでありますけれども、こういった悉皆性データに基づいて年齢については重みづけというものを行って、その上で算出される閾値についてPGT-Aの実施集団を比較する計画となっているということで、確かに、年齢によって妊娠率は違ってくるということはございますけれども、悉皆性データに基づいて重みづけをするので、単群でも大丈夫ということでございます。
 それから、次の段落ですね。この技術は、実を言いますと海外ではかなりもう日常的に行われているということと、国内においても、かなり自由診療として行われているということがございまして、患者さん、カップルの方もこの検査にはかなり期待しているところがあるということで、なかなか対照群というのを置くことが倫理的にも難しいのではないかということで、先ほどの理由と併せて単群で設計ということにさせていただいているということでございます。
 以下、様々な議論を技術審査部会としていただいておりまして、それぞれ適正に修正ないし回答がなされているということでございました。
 それで、1ページ目に戻っていただきまして、私の評価でございますけれども、倫理性については問題ございません。
 現時点の普及率ですけれども、先ほど申しましたとおり、現時点でも自由診療としてかなり行われているということでございますので、Bとさせていただきました。
 効果はかなり期待できるということでございますけれども、「大幅」という表現はいかがかと思いましたので、Bのところで「やや」ということにさせていただきました。
 将来の保険収載の可能性につきましては、不妊治療としてかなり期待されている部分でございますので、これは妥当ということで判定させていただきました。
 総合的にも「適」ということで、今日は詳細申し上げられませんでしたけれども、本申請は、日本産科婦人科学会の活動を踏まえた上で、十分に医学会とも検討した上で計画されたものでございますので、保険導入された場合は我が国の不妊治療に大きく貢献できるということが期待されますので、「適」とさせていただきました。
 私からは以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。続きまして、この生殖補助医療が御専門の北脇技術専門委員にも今回御参加いただいております。専門的な御立場から、今回の技術について御説明をお願い申し上げます。
○北脇技術専門委員
 北脇でございます。ありがとうございます。
 今、佐藤先生が詳細に御説明いただきましたのでほとんど追加することもございませんが、一部重複いたしますが簡単に補足させていただきますと、現在、我が国においては、出生児13人に1人が体外受精による妊娠というような現状でございます。しかし、体外受精で胚を移植しても着床しない、あるいは流産する例も多くて、依然として十分な妊娠率が得られていないのが現状でございます。この最大の原因がやはり、約半数の胚に見られる染色体の数的異常となります。
 そこで、着床前胚異数性検査(PGT-A)が開発されている方法で、この方法では、先ほどからも御説明ありましたけれども、受精卵を数日培養した胚盤胞というものの中で、将来胎盤になる部分である栄養外胚葉の部分から5~10個の細胞を生検して、そのDNAを増幅して、各染色体のDNA量を測定いたします。
 現在では、移植胚の90%は一旦液体窒素中で冷凍保存されますので、すぐに胚移植するのではなくて、受け手側の母体のホルモン環境をよくしてから移植する方が妊娠率が良くなるということから、そのようにされています。したがって、数週間後に判明するPGT-Aの検査結果を得た後に、カウンセリングを経て、患者の意思で移植胚を決定するという流れになります。世界的にPGT-Aは広まっておりまして、また、日本産科婦人科学会でも、学会の定める技術的、倫理的規範に基づいて、2020年に特別臨床研究が開始されておりまして、PGT-Aの有用性の可能性が示唆されてまいりました。しかし、その一方で、PGT-Aは既に商業的に広く行われている状態になり、一般臨床では、学会の制約を超えて急速に普及してしまっているのが実情です。
 このような現状の中で、PGT-Aの臨床研究を先進医療に導入して、より確実なエビデンスを構築し、認定された技術として確立するのが日本産科婦人科学会の基本的方針でございます。
 本申請の実施責任医師は実施研究機関の産科婦人科教授でありますとともに、現在の日本産科婦人科学会の理事長でございます。実施研究機関は学会が認定する生殖医療実施認定施設でありまして、遺伝カウンセリング実施体制を完備していることを確認しております。実施協力医療機関として含まれている3医療機関は、いずれも生殖医療実施認定施設でございます。
 これらの4施設はいずれも日本産科婦人科学会のPGT-A認定施設です。既に検査の実績もありまして、予定症例数の達成も見込まれると考えます。
 以上のことから、私のほうからも「適」と判断させていただいております。
 以上です。
○新井座長
 ありがとうございました。ただいまの御説明について何か御質問等ございますでしょうか。構成員の皆様から御質問があればそれにお答えいただきたいと思いますが。
 特にないようですね。
 それでは、特に御質問もないようなので、検討結果の取りまとめを行いたく存じますが、今お二人の先生から御説明がございましたこの評価どおりに決定したいと思いますが、よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○新井座長
 特に御異議がないようですので、それでは、そのようにさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
 なお、北脇技術専門委員におきましては、これにて御退出いただいて結構でございます。御出席、誠にありがとうございました。
○北脇技術専門委員
 ありがとうございました。
(北脇技術専門委員 退出)
○新井座長
 それでは、次に移りたいと思います。次に、事務局から先進医療Bの総括報告書に関する評価についての資料が提出されております。2件ありますので、まず1件目について事務局から御説明をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 それでは、資料(先-2)に基づいて御説明をさせていただきます。
 旧告示番号34番として実施されておりましたトラスツズマブ静脈内投与及びドセタキセル静脈内投与の併用療法につきまして、慶應義塾大学病院から総括報告書の提出がございました。
 まず、技術の概要でございますけれども、こちら、乳房外パジェット病(HER2が陽性であって、切除が困難な進行性のものであり、かつ、術後に再発したもの又は転移性のものに限る。)が適応症となってございます。
 医療技術の概要のところでございますが、乳房外パジェット病は外陰部や肛門周囲、腋窩の皮膚に好発する上皮内腺がんで、真皮内浸潤し、転移を来すと治療抵抗性で死に至る疾患です。高齢者に好発し、希少がんに当たる。切除不能ないし遠隔転移を有する進行期の症例では一般的に予後不良であるにもかかわらず、いずれも一時的な効果は認めるものの根治に至る例は未だ少なく、治療法の確立が必要とされているとのことです。
 近年、乳房外パジェット病においてもHER2陽性の報告が蓄積されつつあり、転移症例の解析では、転移巣の37.1%にHER2遺伝子の増幅があり、抗HER2療法の対象となり得る進行期症例が一定数存在することが報告されている。本研究では、HER2陽性の転移性乳房外パジェット病におけるトラスツズマブ、ドセタキセル療法の第II相臨床試験を実施し、本併用療法の有効性・安全性を評価することを目的とする、ということとなっておりました。
 次に、医療技術の試験結果[有効性の評価結果]のところでございますが、3サイクル後の奏効率は76.9%で、5例が完全奏効、5例が部分奏効であったとのことでございます。
 おめくりいただきまして、2ページ目、[総括]の2段落目のところでございますけれども、本先進医療で、日本人の進行期HER2陽性乳房外パジェット病患者に対するドセタキセル、トラスツズマブ併用投与は、有効かつ安全であることが示された。希少がんである本疾患においては、進行期症例に対する確立された標準治療や承認薬がないため、これまでは後方視研究や症例報告に頼りに施設ごとに適応外での殺細胞性抗がん剤による治療選択がなされてきた。本先進医療を通じたエビデンスの創出が、国内外の診療ガイドラインへの反映などを経て、将来的に進行期患者における症状の改善や疾患の制御につながり、希少がんにおける診療水準の向上に貢献することが期待される、とのことでございます。
 次に、御担当者の評価につきまして、(別紙2)を用いて説明させていただきたいと思います。
 主担当の平田構成員からの御評価でございますけれども、(別紙2)の3ページ目でございます。有効性に関しては「B.従来の医療技術を用いるよりも、やや有効である」。安全性に関しましては「B.余り問題なし」、技術的成熟度に関しましては「A.当該分野を専門とし、経験を積んだ医師又は医師の指導の下であれば実施できる」。
 総合的なコメント欄についてですけれども、本試験の結果から、HER2陽性の進行期乳房外パジェット病に対するドセタキセル、トラスツズマブ併用療法の一定の有効性は示され、安全性に関しても重篤な有害事象の発現はあるものの、有害事象の観察や管理、適切な休薬や減量等がなされるのであれば、忍容可能と判断したとのことでございます。
 薬事承認の申請の効率化に資するかどうかの助言欄でございますけれども、本試験の対象が希少疾患であることを踏まえると、本試験で得られたデータは意義があると考える。本試験での症例数は少ないことから、適切な承認条件を付すことにより、市販後の安全性を確認できる場合には添付資料の一つになり得ると考える、とのことでございます。
 副担当の伊藤構成員の評価でございますけれども、有効性に関しましては「A.従来の医療技術を用いるよりも、大幅に有効である」。安全性に関しましては「A.問題なし」、技術的成熟度に関しましては「A.当該分野を専門とし、経験を積んだ医師又は医師の指導の下であれば実施できる」となってございました。
 事務局からの説明につきましては以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。ただいま御説明をいただきましたけれども、何か御質問等ございますでしょうか。
 特にないようですので、どうもありがとうございました。
 それでは、続きまして2件目について、また事務局から御説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 それでは、資料(先-3)に基づいて御説明させていただきます。旧告示番号42番として実施されておりました腎血管筋脂肪腫に対する腎腫瘍凝固・焼灼術(冷凍凝固によるものに限る。)につきまして、九州大学病院から総括報告書の提出がございました。
 まず、技術の概要でございますけれども、こちらは腎血管筋脂肪腫(結節性硬化症によるものに限る。)が適応症となってございます。
 医療技術の概要のところでございますけれども、結節性硬化症は、全身に過誤腫と呼ばれる良性腫瘍が形成され、てんかんなど精神神経症状を示す希少疾患です。結節性硬化症に伴う血管筋脂肪腫は10代以降に通常腎に発生することが多く、TSC-AML、結節性硬化症に合併した腎血管筋脂肪腫の増大による腎機能低下や破裂による出血等のため、TSC患者は年齢とともに腎疾患での死亡割合が増加し、大きな問題となっているとのことでございます。
 凍結療法は小径腎がんにのみ承認されており、その安全性・有効性は確立されているが、AMLは脈管系腫瘍であり、凍結療法の脈管系腫瘍に対するエビデンスは乏しい。そこで、凍結療法のTSC-AMLに対する安全性・有効性を証明し、凍結療法の適応拡大を目的として本研究を行ったとのことでございます。
 次に、医療技術の試験結果:[有効性の評価結果]のところでございますが、凍結療法後9か月の効果判定は全例が縮小傾向SD以上となり、DCR、disease control rateが100%であった。15例中14例がPR以上となり、ORRは93.3%であったとのことでございます。
 ページをおめくりいただきまして[総括]のところでございますが、TSC-AMLには適応となっていない凍結療法の有効性、安全性を証明するために本研究を行った。希少疾患であるため15例と症例数は少ないものの、DCR=100%、ORR=93.3%と良好で期待どおりの結果であった。また、今回の腎機能低下に関しては、Gradeが1段階上昇した症例が15例中3例(20%)に認めているが、頻度としては許容範囲であると考えているとのことでございます。
 続きまして、御担当者の評価について御説明をさせていただきます。(別紙3)の3ページ目を御覧いただければと思います。
 主担当の北川構成員からの御評価でございますけれども、有効性に関しましては「B.従来の医療技術を用いるよりも、やや有効である」。安全性に関しましては「C.問題あり(重い副作用、合併症が発生することあり)」、技術的成熟度に関しましては「B.当該分野の専門とし、数多くの経験を積んだ医師又は医師の指導の下であれば実施できる」。
 総合的なコメント欄につきましては、標的病変の縮小率は、既存の治療と比べて良好であった。しかしながら、平均年齢34歳のコホートにおいて術後9か月時点で平均9.5mL/min/1.73㎡のeGFR低下が確認されている。現在、結節性硬化症に伴う腎血管筋脂肪腫の予防的動脈塞栓術は、一般的に4cm以上の腫瘤の場合、あるいは5mm以上の動脈瘤がある場合に推奨されている。本研究は現在のガイドライン推奨よりも初期の腎血管筋脂肪腫に対する介入試験であった。標的病変の縮小率が良好であることから、研究計画書の「予想される利益」に記載されている「腎血管筋脂肪腫増大による症状発現の防止」が期待できると考えられる一方、ある程度の腎機能喪失が確認されたことから、「末期腎不全に進行するまでの期間を延長させる」とは予想できなかった。
 研究計画書の「本研究の意義」に記載されている「繰り返し施行可能な局所療法としての位置づけ」に関して、本研究が「繰り返し施行」の介入を含んでいないため効果と安全性の評価が困難である。標的病変の病勢コントロール率から新規病変への効果は期待できるかもしれないが、更なる腎機能喪失が蓄積されていくことも予想される、とのことでございます。
 薬事承認申請の効率化に資するかどうかの助言欄でございますけれども、本研究においてはTSCに伴う小径腎血管筋脂肪腫への凍結療法による介入が行われ、主要評価項目である標的病変の病勢コントロール率100%が達成されている。腫瘍縮小に効果が認められた一方、副次評価項目の有効性評価基準においてeGFRの低下が確認されており、ベースライン腎機能低下例への本手技の施行はさらなる腎機能損失を予測させる。そのため、本手技による腫瘍縮小によるメリットが、手技に伴う腎機能損失というデメリットを上回っている症例でのみ施行されるべきと考えられる。ベースラインで十分な腎機能を有していない症例での本手技の施行は腎機能温存の目的からは推奨できない、とのことでございます。
 副担当の飛田構成員の御評価でございますけれども、有効性に関しましては「B.従来の医療技術を用いるよりもやや有効である」。安全性に関しましては「B.あまり問題なし」。技術的成熟度に関しましては「B.当該分野を専門とし、数多くの経験を積んだ医師又は医師の指導の下であれば実施できる」とのことです。
 また、技術専門委員として近藤委員の評価結果でございますけれども、有効性に関しましては「B.従来の医療技術を用いるよりもやや有効」、安全性に関しましては「B.あまり問題なし」、技術的成熟度に関しましては「B.当該分野を専門とし、数多くの経験を積んだ医師又は医師の下であれば実施できる」という御評価結果でございました。
 以上になります。よろしくお願いいたします。
○新井座長
 ありがとうございました。ただいまの御説明について何か御質問はございますでしょうか。
 よろしいでしょうか。
 どうもありがとうございました。
 それでは次に移りたいと思いますが、事務局から、先進医療Bの事前の規定による取下げについての資料が提出されておりますので、事務局から御説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 現在申請中の先進医療Bの技術に関する取下げの申請が1件ございましたので、資料(先-4)に基づきまして、説明させていただければと思います。こちらにつきましては、既に先進医療技術審査部会にて取り上げさせていただいているものでございます。
 告示番号7番、術前のS-1内服投与、シスプラチン静脈内投与及びトラスツズマブ静脈内投与の併用療法、こちらの取下げ理由のところでございますが、事前の規定による試験中止に伴う先進医療Bの取下げに準じて取下げを行う。なお、総括報告書は第126回先進医療技術審査部会で評価済みでございます。追跡期間終了後、最終解析における総括報告書を提出予定であるとのことでございます。
 事務局からは以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。ただいまの御説明に何か御質問はありますでしょうか。
 よろしいでしょうか。
 それでは、どうもありがとうございました。
 続きまして、事務局から先進医療A技術の取下げについての資料が提出されておりますので、御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 今年度、これまでに複数回会議に取り上げておりました告示番号1番「高周波切除器を用いた子宮腺筋症核出術」についてでございます。
 経緯のところでございますけれども、1○目、先進医療会議においては、診療報酬改定の際に、先進医療に関する検証を行っており、令和4年3月31日時点で、先進医療から削除した技術が3件、継続審議(将来的な保険適用に向けて、指摘事項に対する回答を求めていた技術)が3件となっておりました。
 2○目、継続審議の案件につきまして、先進医療会議において、実施施設に対して、複数回(令和4年9月8日、10月6日、そして11月10日)にわたり実施状況等を確認したところ、当該先進医療技術については、先進医療として継続しても有効性・安全性に関する分析を実施することが困難であると判断され、第116回先進医療会議(令和4年11月10日開催)におきまして、先進医療から取下げを行うことが妥当であり、今後事務局で調整するよう指示がございました。
 3○目、事務局より、霞ヶ浦医療センター等に対しまして、患者に対して周知を行うよう依頼し、当センター等より、令和5年3月31日で先進医療を終了することは可能であることを確認いたしました。
 今後の対応策(案)でございますけれども、1○目、当該先進医療につきましては、令和5年3月31日付で先進医療の技術に関する告示から削除する。2○目、当センターで収集されたデータにつきましては、引き続き有用性・安全性に関する分析を行うことを求めることとする。
 以上の点につきまして、このたび御審議いただきたいと思います。
 事務局からは以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。本件は、今、御説明があったとおり、この会議でも何回か議論をさせていただいた案件でございますが、今、御説明いただいた内容について何か御質問はございますでしょうか。
 それでは、今、御説明があったとおりに、当該技術につきましては令和5年3月31日をもって先進医療の告示から削除するということにさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○新井座長
 ありがとうございました。それでは、そのようにさせていただきたいと思います。
 それでは続きまして、申請医療機関からの報告ということで、事務局から資料が提出されております。事務局のほうから御説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 それでは、(先-6)に従いまして説明させていただきます。こちらは国立国際医療研究センターにおける先進医療の事案につきまして、前回の会議に引き続き、同センターから報告があったものでございます。
 まず、経緯の概要でございますけれども、1ポツ目、「ウイルスに起因する難治性の眼感染疾患に対する迅速診断」については、平成26年1月1日から先進医療Aとして実施されております。
 国立国際医療研究センター(以下、同センター)におきましては、令和2年9月1日から当該先進医療を行っております。
 令和5年1月20日に同センターから、先進医療事務局(厚労省保険局医療課)に本先進医療に係る事案について報告がなされました。
 それを受けて、同事務局は新井座長に御報告の上で、当該医療機関における当該先進医療の新規組み入れ中止を伝達し、同日から新規組み入れを中止しております。
 2月2日の先進医療会議にまず第1報がございまして、当該報告に基づき審議を行っていただきました。
 このたび、同センターから先進医療会議からの指摘事項を踏まえ、2回目の報告があったものでございます。
 続きまして(別紙4)を御覧ください。4ページにわたる報告書でございます。
 まず、(別紙4)の1ページ目の経緯のところでございますけれども、要点を押さえて御報告させていただきたいと思います。
 1○目、本研究は、人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(以下、「旧指針」という。)に準拠し、令和2年9月1日から先進医療告示及び研究を開始しておりました。
 2○目、令和5年1月12日、本研究の研究分担者及び本先進医療技術の実施者として登録されていない医師(以下、「当該医師」という。)が、1名の被験者から前房水を採取するという侵襲行為を行い、本先進医療技術を施行。当該被験者に原因検索のための必要な検査であると口頭で説明していましたが、当該検査が先進医療として実施しているという認識がなく、先進医療や研究としての説明と文書による同意の取得を行っていなかった。
 3○目、研究責任者は、自身で保管する組入リストと細菌検査室のデータとの照合を定期的に行っていましたが、令和5年1月18日、自身で保管するリストに記載のない被験者が1例いることを発見。
 4○目、当該被験者の診療記録を確認したところ、当該医師が本検査を施行していたこと、また同意書及び説明の記録が存在しないことが判明。翌日、1月19日、被験者が再診予定であったため、改めて文書による同意を取得し、有害事象は見られないことを確認。また、先進医療に係る費用は返金しているとのことでございます。
 2ページ目にお移りいただきまして、5○目でございますけれども、1月20日に厚生労働省に連絡があり、新規組入れを中止。
 6○目、本研究に組み入れられた被験者全9例の診療記録を調査し、4例で倫理審査委員会の承認を得た説明同意文書ではなく、先進医療告示前に使用していた説明同意文書を用いた説明と同意取得が行われていたことが判明。
 なお、当該4例につきましては、令和2年2月9日時点で全員に対して改めて倫理審査委員会の承認を得た説明同意文書を用いて説明し、再同意を取得しているとのことでございます。
 3の発生の要因ですけれども、1○目、当該医師は先進医療告示後に着任したが、本検査を単独で行うことは想定しておらず、また、コロナの影響で6か月に1例程度と組入れが減少していたことから、当該医師を速やかに研究分担者として登録する必要性は低いと判断していた。
 2○目、当該医師に対して本検査が先進医療であることや、当院での実施手順について明確に説明していなかった。
 3○目、前房穿刺による前房水採取という行為は、頻度は少ないが、広く用いられている技術であり、当該医師も手技については経験を有していたが、当該技術が先進医療として行われていることは知らず、実施経験もなかった。
 4○目、検査当日、研究責任者及び診療科長に治療方針の相談をしたいと考えたが、不在であり、保険診療の一環と誤認したまま単独で検査を実施した。
 5○目、検査オーダー画面には、「眼科先進医療遺伝子検査」と表示されているものの、先進医療の記載を見落とし、保険診療で行う検査と誤認したまま行った。
 6○目、4行目から読み上げますが、先進医療の告示後は、新たに当センター倫理審査委員会の承認を得た説明・同意文書、これまでの記載内容に、研究としての内容、先進医療として実施することの説明、費用等の記載を加えた、旧指針に沿った説明・同意文書を使用することとしていましたが、電子カルテからは両文書が印刷可能であり、一部の研究分担者が誤って非承認版の説明・同意文書を使用し同意取得を行った、とのことでございます。
 4.対処の内容ですが、これまでの対処が時系列に沿って記載がございます。
 5.当センター倫理審査委員会での審議及び意見のところでございますけれども、研究分担者に登録のない医師が先進医療技術を実施したこと及びインフォームド・コンセントの手続を行わずに研究を実施したことにより、倫理指針が規定する重大な不適合と判断された。現在、先進医療会議でも当該事案を審議中であるため、当面の新規被験者組入れは見合わせること、同会議での審議結果を報告することの指示があり、継続審議となっているとのことでございます。
 おめくりいただきまして4ページ目となりますけれども、今後の対応策が記載されております。(1)として、研究組織内での再発防止策が書かれております。
 1ポツ目、医師の異動時には、当該先進医療を含め、診療科内での実施中の研究と実施手順等に関する説明を行い、研究分担者に加わるか否かの意思を確認する。2ポツ目、当該研究に係る運用フローチャートを作成し、そのチェックリストをもとにモニタリングを実施。3ポツ目、従来使用していた説明・同意文書については、文書の表題を「説明の補遺」に変更し、必要時に補足資料として使用するというものです。
 (2)には病院全体としての再発防止策が記載されております。3つのことが書かれておりまして、1ポツ目、先進医療技術として検査・処置等の電子カルテオーダーは赤字で表記する等の注意喚起を行うとともに、オーダー時に同意書の取得を誘導するように改修。2ポツ目、先進医療制度における定期報告にあわせて、院内の組織である研究医療課へ同意書の保管状況を報告させる。3ポツ目、更なる注意喚起のため、研究者等を対象とした臨時研修を実施し、当該事案を共有するとともに、注意喚起及び不適合の再発防止を図る。その他、倫理審査委員会等の意見も踏まえ、CRC等の人員確保等について、検討を進める、とのことです。
 最後に、(先-6)にお戻りいただきまして、3の今後の対応についてです。1ポツ目、同センターの事案について、内容に関して確認すべきことがないか。2ポツ目、同センターにおける再発防止策が適切かどうか。3ポツ目、上記を確認した上で、今後の対応についてどう考えるかということを踏まえ、御審議いただきたいと思います。
 以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。今、御説明があった(別紙4)の当該施設からの報告書を踏まえて、何かほかに内容について確認することがないか、あるいは再発防止策が適切であったかどうか、さらに今後の対応をどうするか、この辺りにつきまして、ぜひ構成員の先生方から御意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 渡辺構成員、よろしくお願いします。
○渡辺構成員
 日本医師会の渡辺でございます。
 本会議が先進医療会議で、この報告が先進医療会議に限ったものであればこれでいいのかもしれないとは思いますけれども、医療者として、当医師がなぜ前房水を採取したかというのが分かりにくいです。この報告書では、患者さんの主訴が何かあって、これを採取した場合にこういう事例が起きたのか、それとも、先進医療の対象者と初めから患者さんが理解して来られて、医師のほうの説明が怠ったのかどうかという点が1点。それから、診療録を記載されていないということは、先進医療とは関係ないのかもしれませんけれども、基本的な医療行為の一番大きな過誤だと思います。それに対しての報告が十分ではないように思います。
 検査を行ったこと、それから、検査の必要性があったかどうかということ、それから、検査を行った手技が、診療録に書いてないことが問題と思います。一番下の○のところに、検査を施行していたこと、また同意書、説明書等の記録が存在しないということになっているのですけれども、どの程度の記載があったかということが明確でないという点。それに対する再発防止策という記載がないというのは倫理的な問題で、この先進医療よりもっと根幹のところのほうがより大きな問題ではないか。言い方を変えますと、このセンターではこういうことが通常行われた可能性があるのかないのかということを含めて、当該医師自身だけが偶然、この一例だけの診療録の記載がなかったのかどうかという点の検証が十分でないように思います。
 そこができた上で、先進医療を行うかどうかの資格があるか否かなので、その根本的なところが抜けているように思うのです。先進医療の報告書はこれでいいのだということであればそうかもしれませんけれども、病院としての基本的な再発防止策と分析がこの記録では十分ではないように思いました。
 以上です。
○新井座長
 ありがとうございました。貴重な御意見をいただきましたけれども、この点について何か事務局、コメントありますか。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 渡辺先生、貴重な御意見ありがとうございます。本事案につきまして、まず1点目、なぜ行ったのかが分かりにくいというところですけれども、報告書の1ページ目の2の経緯の2○目の4行目、「当該医師は、感染性ぶどう膜炎の原因検索のため必要な検査であると被験者に口頭で説明した上で実施」とありますので、このような感染性疾患を念頭に置いて行ったのであろうというふうには、この文章からは考えております。
 ただ、追加で、なぜ行ったかという詳細につきましては、今後同センターに聞くことはできますので、座長と相談しながらお伺いしたいと思います。
 以上でございます。
○新井座長
 よろしくお願いします。
○渡辺構成員
 書いてあるのはそのとおりなのですけれども、つまり、お聞きしたかったのは、感染性ぶどう膜炎の患者さんがそういう主訴を訴えておられて、同医師がその感染性ぶどう膜炎を疑って検査をされたかという経緯が知りたいということです。もしそうであれば、当然、カルテの病名のところに感染性ぶどう膜炎の疑いとかいうのが恐らく、疾病名が書いていないといけないことになります。もしくは、気になるのは、もしかして上位の医師が、来られた患者さんからは前房水を採取しなさいというような指示が出ていたのかどうかという、その経緯を知りたいという意味でございます。つまり、誰の判断で採取したか。御本人かどうかというところを確認していただければと思います。
○新井座長
 ありがとうございました。この点については、事務局とも相談して、さらに詳細な経緯についての報告を当該施設に求めるということにさせていただきたいと思います。
 ほかに何かございますでしょうか。
○近藤(晴)構成員
 よろしいでしょうか。近藤です。
○新井座長
 よろしくお願いいたします。
○近藤(晴)構成員
 今の渡辺先生の御指摘も非常に大事なことだと思うのですが、この件で調べたら、たしか不適切な同意取得がほかにも複数あったと報告されていたかと思うのですね。そちらも大きな問題かなと思いますし、翻って考えますと、比較的、手技的にはそれほど難しいものではない手技が行われるという形ですので、ほかの施設でどういう形でされているかということもこの際調査したほうがよろしいのではないかなと思いました。
 以上です。
○新井座長
 ありがとうございました。この点、事務局、いかがでしょうか。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 近藤先生、ありがとうございます。事務局でございます。
 ほかの施設というのは、今回の先進医療を実施しているほかの施設ということでございましょうか。
○近藤(晴)構成員
 はい、そういう意味で申しました。ウェブで見ますと10施設以上がこの先進医療に参加しているかと思いますので。違いましたでしょうか。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 ありがとうございます。御指摘のように、このウイルスに起因する難治性のがん感染疾患に対する迅速診断PCR法につきましては、基本的には、いわゆるぶら下がり医療機関といいまして、ほかの医療機関も参加されております。ほかの医療機関につきましては、今回起こった医療機関とは関係が基本的にはないものでございますので、おのおのの倫理委員会にこのIRBに臨床研究を通して研究されているというような形でありまして、基本的には関係ないので、そこまでお調べすることは事務局としては必要ないのかなとは思っておりますが、いかがでございましょうか。
○新井座長
 でも、名前を出して恐縮ですけれども、国立国際医療研究センターでこういう事例が発生したということについて、他のぶら下がり施設には通知はしているのでしょうか。事務局、いかがでしょう。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 ありがとうございます。特別、この技術を行っているほかの施設について同意書の取得などの確認をしているか等、今回の不適切事案に伴う我々からのアナウンスというのは現時点で行っているものではございません。
○新井座長
 そうしますと、現時点では、今のご指摘については特段の対応はしないということになっていいのでしょうか。
○医療技術評価推進室長
 すみません。室長の中田です。
 今回の先進医療Aの、ほかの施設への実施状況を確認するかどうかというところの判断につきましては、今のところ、私の考えといたしましては、国立国際医療研究センターでまず、どういう実態で行われていたのか、まずそこをきちんと確定させたほうがいいかなと思っています。その上で、これが国立国際医療研究センターの問題に帰するものなのか、いや、そうではなくて、これはこの技術そのものに関わる共通の事項がこのミスの誘因に関連しているということであれば、ほかの施設にもやはりその点で確認すべきかと思いますので、まずはちょっとNCGMのほうを優先してはどうかと考えております。
 以上でございます。
○新井座長
 どうぞ、よろしくお願いします。
○近藤(晴)構成員
 そういう方針でしたら、それでも結構かとは思いますが、いとも簡単にそのように同意取得が破られているとなるとちょっと気になりましたもので、申し上げました。
○新井座長
 今の御指摘については事務局から御説明があったように、今回の事例、まずは施設内での問題点を明らかにした上で、他の施設にどのように通知するのか、あるいはしないのかという判断をさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
 ほかはよろしいでしょうか。
 竹内先生、何か御意見はございますでしょうか。
○竹内座長代理
 ありがとうございます。一応今回のこの先進医療については対応策も含めて報告いただいたかと思いますが、細かな点で言いますと、併せて伺っておいたほうがいいような点は、確かに幾つかあるかと思いました。
 本当にこの患者さんのケースで、患者さんの主訴とかその経過とか、それについて手技を行ったときの記載とか、また、口頭で説明したときの患者さんの受け答えとか、そういうことがカルテにきちっと記載されていたかどうかということを改めて確認しておいていただければと思いますし、今回、感染性ぶどう膜炎で検査を実施したときの、先進医療で行った同時PCR検査以外に何か検査が行われていたかどうかということも併せて確認しておくべきかなと思いました。
 それから、保険請求した一部請求金額を返金したということでしたけれども、これは、本来この先進医療の手技について、単一、例えば帯状疱疹ヘルペスウイルスのPCR検査を誤って算定したのかどうなのか、どの部分を返金したのかということも併せて確認が必要かなと思いました。改めて、この一連の間違いといいますか、ミスというのが単純にこの方の、主治医の方の知識が不足していたのか、何かシステム的にこういうことが起こり得るのかどうなのかということも少し確認が必要かなと思います。
 特に報告書の2ページ目の「発生の要因」の上から4番目の○のところ、もしこういうことを書かれていると、その診療科の診療体制そのものが不備であったのではないかと言われるおそれがありますので、上位の者に相談しようと思ったけれども、両者とも手術中で不在だったというと、これはちょっと、エクスキューズとしては逆にまずいかなと思いますので、本当にこういう状況なのかどうなのかということも聞かないといけないし、その下のオーダー画面で、赤字に改修するということが書いてありましたけれども、通常の保険診療上でオーダーできるものと、この先進医療の項目が並べて書いてあるということ自体もやはりちょっと問題かなと思って、赤字表記だけではなく、先進医療は別建てするとか、システム改修のほうではさらなる検討が必要かなと思いました。
 また、この報告書の4ページ目の再発防止策のところに幾つか「以下の対応を行う予定である」と書いてありますけれども、これはいつまでに行うのかというのは書いていただかないと、例えば数年先でもいいのかという問題にもなりますので、改修する予定であるというのはいつなのかということも含めて、先ほどのことも関係しますが、この辺り、きちっとした時期などについての記載も求めたほうがいいのかなと思います。
 同意書についても同様です。
 以上、ちょっと細かい点ですけれども、全体としては、この先進医療に限っては、いいとは思いますが、幾つかやはり説明をしていただく箇所があるかなと思いました。
 以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。今、大変貴重な御指摘をいただいたと思いますが、これはやはり当該施設に確認をする、確認を取るということになろうかと思います。先ほどの御指摘も含めてぜひしっかりと問い合わせをしたいと思いますが、ほかに何か。
○佐藤構成員
 佐藤です。
 対応策の4ページ目のところですけれども、(1)の当該先進医療を行う研究組織内での眼科の話ですね。(2)は病院全体ということで分けて書いていらっしゃって、それはそれで分かれていてよろしいのですけれども、(1)の1ポツ目の医師の異動の件ですね。私も大学で働いていますから、結構医師の異動というのは頻繁で、多分、NCGMさんもかなり多いのではないかと思うのですね。この問題というのは眼科に限らずに、やはり病院全体としてどこまで細かくやるかというのはあるかもしれませんけれども、医師の異動ですね。非常に多いですから、せっかくなので、眼科だけではなくて、(2)のほう、病院全体としても、この異動に伴ってきちんと先進医療なり臨床研究なりが病院としてちゃんとそれぞれの診療科で責任持ってやりなさいという感じにしておいたほうがよろしいのではないかなと。1ポツのほうは眼科だけに限らない話ではないかなと思いましたので、(2)のほうにも入れていただくほうがいいかなと思いました。
 以上です。
○新井座長
 ありがとうございました。今もやはり非常に重要なポイントだと思います。ほかは何か。
 1つは当該診療科の問題と、あと病院全体の問題というふうに広く捉えることができるかと思うのですが、今確かに医師の、そういう異動の問題も含めて、この当該施設ではほかに幾つか先進医療が走っているのですかね。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。ありがとうございます。
 今回、国立国際医療研究センターでは、今のところ、この告示番号9番の「ウイルスに起因する難治性がん感染疾患に対するPCR法、迅速診断」と告示番号19番の「子宮内膜刺激術」、告示番号21番の「子宮内膜擦過術」、先進医療Aは今の3つ。先進医療Bにつきましては、告示番号62番の「自家膵島移植術(慢性膵炎又は膵動静脈奇形に用いられる技術)」の合計4つの先進医療が行われているものでございます。
 以上です。
○新井座長
 どこまで求めるかということは議論があるとは思いますが、例えば今事務局からお話のあったほかの先進医療についても実態を確認するという必要があるかどうか、その辺について何か構成員の先生方から御意見ございますでしょうか。そこまでやる必要はないのではないかとか、あるいはそこまでやったほうがいいとか、その辺の御意見がもしあればいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○竹内座長代理
 竹内でございます。
 先ほど、1件が発覚した後に調査した中で同意説明文書が旧バージョンを使って同意を取得されていた。特にそれは先進医療ではない同意書を使われて先進医療の同意書を取ったことが追加で3件明らかになったということも踏まえますと、やはりこの診療科、この事案だけでなくて、病院全体としての調査を進めておいたほうがいいのではないかと思いました。
 以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。ほかに御意見ございますでしょうか。
 近藤先生、ありますか。
○近藤(晴)構成員
 今の竹内先生の御意見に賛成いたします。以上です。
○新井座長
 ありがとうございました。これは事務局としては実施可能でしょうか。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 事務局としましては、これらの全ての先進医療、NCGMで行われている全ての先進医療の同意書の取得状況等について確認依頼を行うことは可能でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。まだもし追加の御意見があればいただきたいと思うのですけれども、先ほど幾つか確認すべきという事項があるとの御指摘をいただきました。また、今、追加で確認すべきという御指摘をいただきました。また、当該施設で行われているほかの先進医療についても同意書取得等について確認すべきという御意見をいただきました。これらの点についてはぜひ追加で当該医療機関に調査を依頼するということにしたいと思いますが、ほかに何かこういったことをしておいたほうがいいといったようなことがありましたら構成員の方から御意見をいただきたいと思いますが。
○竹内座長代理
 竹内です。すみません。
 今回、先進医療に対するこのやり取りとしては、今回の追加で報告を求める、調査をするということで結構だと思うのですが、医療機関として、特に今回重大な不適正が発生したこの当該医師に対してどのような対応を取っているのかということも調べたほうがいいかなと思いました。
 また、当該医師のみならず、その当該医師を管理する責任のある診療科についても、病院全体として診療科に対してどのような措置をしているのかということを、病院としての対応を伺っておいたほうがいいのかなと思いました。
 また、同様に、今回は先進医療の事案でしたけれども、臨床研究として、例えば病院の管理下にある臨床研究管理をする部署がこの診療科に対してどういう対応を取っているのか、それも含めて、病院全体の当該医師、あるいは診療科に対する対応を伺っておいてもいいというふうに思いました。
 私も同様事案を昔いた病院で経験したときには、こういう不適正事案、重大な不適正事案が起こったときには、その診療科に対して、例えば一定の診療の制限をするとか、特に当該医師については診療の制限をするなどの措置を行っていた記憶がありまして、それも含めて少し調べていただきたいなあと思いました。
 以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。この点について、今、事務局では把握していることがありますでしょうか。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 竹内先生、貴重な御意見ありがとうございます。事務局としては、今、(別紙4)として資料にございますもの以外には情報がない状態でして、竹内先生に御指摘いただきました当該医師及び当該研究組織に、どのような対処を病院として行ったかということ、そして、もう一点、臨床研究を管理している部署がどのような対応を行ったかというこの2点につきまして、追加でNCGM側に求めたいと思っております。ありがとうございます。
○新井座長
 ほか、よろしいですか。
○佐藤構成員
 佐藤です。
 今の竹内先生のお話の追加ですけれども、病院によってランキングというか、レベル分けすることが正しいかどうか分からないのですけれども、NCGMさんぐらいのレベルのところでしたら臨床研究の手順書というのをちゃんと持っているはずですし、そうすると、不適正事案があったときの対応手順書というのもつくっていてしかるべき、レベルの病院と言ったらちょっと語弊あるかもしれませんが、かと思いますので、今の確認に併せて、そういった不適正事案があった場合の院内の手順書的なものがあるかどうかも御確認いただけますでしょうか。
○新井座長
 ありがとうございました。これも、事務局、よろしいでしょうかね。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 佐藤先生がおっしゃっていただいた、手順書があるかどうかにつきましてもしっかり確認させていただきたいと思います。ありがとうございます。
○新井座長
 ほかはよろしいでしょうか。
 これはやはり先進医療の根幹に関わる非常に重要な事案、問題と捉えて、今、御指摘いただいた様々な質問、御指摘について追加で医療機関に調査を依頼するということにさせていただきたいと思いますが、かなりたくさんの意見をいただきました。
 滝田先生、よろしくお願いします。
○滝田構成員
 すみません。京都大学小児科の滝田と申します。失礼いたします。
 ただいまの当該施設への確認事項の点でちょっと確認させていただきたいのですけれども、当該医師とか当該研究部門に対しての、どのような措置をしたか、確認するのはよろしいかと思いますが、ただ、決して当事者を責めて済む問題ではなくて、大事なのは、再発防止に、このような事例を繰り返さないための措置をどのように取るかというところかと思いますので、決して、例えば懲罰のようなもの、そういうものをこちらとして促しているとか、そういう誤ったメッセージを伝えないような形で問い合わせをぜひお願いしたいと思います。
○新井座長
 ありがとうございました。そういうことだと思いますので、事務局、よろしくお願いします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 滝田先生、貴重な御意見、誠にありがとうございます。本事案につきましては、基本的には院内のIRBがどのように管理して、当事者や研究グループに対してどのように行っているかというところがやはり一番大切なところだと思っています。今回、竹内先生から御指摘いただいたところですとか、あと、佐藤先生から御指摘いただいたところにつきましては、あくまで、今回はどのように行っているかというところを把握する目的でまずはお伺いを立ててみようと思っております。
 以上でございます。
○滝田構成員
 ありがとうございます。お伺いした上で、チェックする視点としては、どのように適切に指導がなされているかというところを私どもがしっかり見極めていくことが重要かなと思いました。失礼いたしました。
○新井座長
 ありがとうございました。罪を憎んで人を憎まずで、組織としての構造的な何か問題がないかどうかを明らかにして、それが再発防止につながると、そういうことが重要ではないかと思います。ほか、よろしいでしょうか。
 今かなりたくさんの御指摘をいただいたので、一度事務局で整理していただいて、漏れがないか、一応今御発言をいただいた構成員の先生方に確認した上で、なるべく早い時期に当該施設に投げるというか、問い合わせをすると、そういう形にしていただきたいと思うのですが、そういうことでよろしいでしょうか。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 はい、それでよろしくお願いします。
○新井座長
 それでは、大変活発な御議論をありがとうございました。
 ほかに何かありますか。よろしくお願いします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 事務局としまして、少し今回の事案について懸念があったところについて簡単に共有させていただきたいので、御報告申し上げます。
 まず、報告書の4ページ目の「6.今後の対応策」(1)の3ポツ目でございますけれども、従前使用していた説明同意文書は、「文書標題を「説明の補遺」に変更し、必要時に補足資料として使用する」と記載がございます。
 こちらに関しましては、同じく報告書の2ページ目、「発生の要因」の6○目におきまして、先進医療の告示後は、新たに当センター倫理審査委員会の承認を得た説明・同意文書(これまでの記載内容に、研究としての内容、先進医療として実施することの説明、費用等の記載を加えた、旧指針に沿った説明・同意文書を使用することとし)という記載がございます。これまでの記載内容に研究内容としての内容、先進医療としての実施することの説明、費用等の記載を加えたものが新しい説明・同意文書になっていると今回の報告書では認識しております。
 以上から、従前使用していた説明・同意文書については、「説明の補遺」というタイトルに代えて、補足説明資料として必要、使うと書いてあるのですけれども、そういうことは、これについては、誤って、また再び前の資料を使って患者さんに説明するという事態が起き得ないかということを懸念しております。
 2つ目のポイントなのですけれども、4ページ目の「6.今後の対応策」(2)の3ポツ目におきまして、「更なる注意喚起のため、研究者等を対象とした不適合に関する臨時研修を実施し、当該事案を共有するとともに、注意喚起及び不適合の再発防止を図る」というところがございますが、この記載につきまして、研修の受講者の管理等はどのようになっているかという点が少し疑問に思われました。
 あと、最後3つ目でございますけれども、4ページ目、「6.今後の対応策」(2)の1ポツ目ですけれども、注意喚起を電子カルテオーダーで促すという記載がございますけれども、こちら、会議でも御指摘いただいたように、別建てにすべきではないかという御意見がありましたけれども、そもそもあとは、研究登録者以外がクリックできないようにするですとか、そういうところも工夫があってもいいのかなとは思いました。
 ただ、電子カルテの改修には多額の費用もかかり得るとも聞き及んでおりまして、そこに関しましては、できること、できないことが費用面であるかと思いますが、懸念としては以上の3つの点を思った次第でございます。
 事務局からは以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。今、事務局から指摘のあった3つのポイントについても、当該施設に確認するということにさせていただきたいと思います。特に御異論なければ、先生方からいただいた指摘事項、そして、今、事務局からあった指摘事項全てを網羅して、これを当該施設にもう一度確認すると、そういう手順を踏んで、その後に、次は4月のこの会議で回答をまた構成員の先生方と共有するということにさせていただきたいと思いますが、事務局、それでよろしいですか。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 はい、よろしくお願いします。
○新井座長 
 それでは、そのようにさせていただきたいと思います。
 それでは、取りあえず準備した最後の議題ですけれども、令和6年度診療報酬改定に向けた医療技術の評価方法等についての資料が事務局から提出されておりますので、これについて、また御説明をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 それでは、(先-7)に従いまして説明させていただきます。こちらは、令和5年2月9日の第2回診療報酬調査専門組織医療技術評価分科会で既に取り上げられた内容となっておりまして、本会議におきましては報告事項となります。
 「1.令和4年度診療報酬改定における対応」というのがまず記載されております。診療報酬改定に際しましては、医療技術の評価に関しまして関係学会等から提案書を提出していただいて、それを医療技術評価分科会で検討し、中医協へ御報告してきたところでございます。
 実際、前回の令和4年度診療報酬改定の改定時では714件の御提案をいただいて、それを医療技術評価分科会の中で御審議、御検討をいただいた上で中医協へ報告するというスキームとなってございました。
 3ページ目でございますが、「2.令和6年度診療報酬改定に向けた対応(案)」というところで、(1)の(ア)分科会における評価の対象となる医療技術についての記載がございますが、マル2、先進医療として実施されている医療技術についても、平成30年度診療報酬改定以降の取扱いと同様に、分科会における評価の対象とするという方針となってございます。
 なお、5ページ目の一番下、「3.今後のスケジュール(案)」についてでございますけれども、6月上旬に向けて提案書提出の締め切りという形で設定しております。来年度秋頃に向けて、また、この先進医療会議の場でも実際に技術の審議というところが入ってくるかと思いますので、先進医療の先生方にはまた御相談させていただきたいと思っているところでございます。
 現時点での取扱いについての御紹介は以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。今の御説明に何かありますでしょうか。これは実際の手順の説明ということなのですが、何か確認しておきたいことなどがございましたら、ぜひよろしくお願いしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 では、今後のスケジュールにのっとって粛々と進めるということになると思います。どうもありがとうございました。
 それでは、本日の議題は残りの「その他」となっておりますが、事務局から何かございますでしょうか。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 事務局からは補足事項は特にございません。
○新井座長
 構成員の先生方から何かございますでしょうか。
 よろしいでしょうか。
 それでは、本日の議題は以上としたいと思います。
 次回の開催について、事務局から御説明をいただきたいと思います。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 次回の開催については、令和5年4月6日16時からを予定しております。場所につきましては、別途御連絡させていただきたいと思います。
 以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。そこで、先ほどの国立国際医療研究センターについての先方からのお答えがまた議論されると、そういうことでよろしいですね。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 はい、そのように進めたいと思っております。
○新井座長
 それでは、これにて第119回の「先進医療会議」を終了させていただきます。どうも御協力ありがとうございました。

 

ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 保険局が実施する検討会等> 先進医療会議> 第119回先進医療会議(議事録)

ページの先頭へ戻る