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2022年4月14日 先進医療会議・先進医療合同会議(第109回先進医療会議、第131回先進医療技術審査部会)

〇先進医療合同会議(第109回先進医療会議、第131回先進医療技術審査部会)
 


○場所

    オンライン開催
 

○出席者



【構成員等】

五十嵐座長 新井構成員 神村構成員 佐藤(典)構成員 柴田構成員 

竹内構成員 福井構成員 福田構成員 藤原構成員 山口構成員

伊藤(澄)構成員 飛田構成員 田島構成員


【事務局】

医療課長 医療技術評価推進室長 医療課長補佐 先進・再生医療開発戦略専門官

研究開発振興課長 研究開発振興課長補佐 他


○議題

   1 先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について
     (先-1)(別紙1)



○議事



   先進医療合同会議
   16:00開会 


 
○五十嵐座長
それでは、定刻になりましたので、ただいまから、認定臨床研究審査委員会で承認された先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等を目的に先進医療合同会議を開催いたします。
構成員の先生方にはお忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。
初めに、構成員の先生方の出欠状況について御報告いたします。本日は、横井座長代理から御欠席との連絡をいただいております。横井先生からは委任状の提出がございまして、議事決定につきましては、私、座長に一任するとされています。
また、本日は先進医療技術審査部会から伊藤澄信構成員、飛田構成員、田島構成員に出席をいただいております。どうぞよろしくお願いいたします。
次に、事務局の異動がありましたので、御紹介をさせていただきます。よろしくお願いします。
○医療課長補佐
事務局でございます。
それでは、4月1日付で事務局の異動がございましたので、御紹介させていただきます。
米澤宏隆医療技術評価推進室先進・再生医療開発戦略専門官でございます。
○医療技術評価推進室先進・再生医療開発戦略専門官
保険局医療課の米澤と申します。この度、前任の谷口より先進医療会議事務局の任を預かることとなりました。どうぞよろしくお願いいたします。
○五十嵐座長
どうぞよろしくお願いいたします。
では、資料の確認を事務局からお願いいたします。
○医療課長補佐
事務局でございます。それでは、本日もよろしくお願いいたします。
なお、頭撮りにつきましては、ここまでとさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、資料の確認をさせていただきます。
お送りさせていただきました資料について、議事次第、構成員名簿に続きまして、先-1「先進医療Bの新規届出技術に対する事前評価結果等について」としている1枚紙の資料がございます。こちらに別紙1がついてございます。
資料につきましては以上となります。
なお、今回の先進医療合同会議におきましてはウェブ上で行うこととさせていただいております。先生方におかれましては、本日使用する資料一式を事前に送付させていただいております。申請書類等については、送付させていただいた資料を閲覧していただきます。発言者は会議資料のページまたは送付のみの資料のページとあらかじめ御発言いただけますと、議事の進行上大変助かりますので、よろしくお願いいたします。
以上でございます。
○五十嵐座長
ありがとうございました。
何か資料につきまして問題がある方はいらっしゃいますか。よろしいですか。
それでは、今回検討対象となる技術等に関しましては事前に利益相反の確認をしております。その結果について事務局から御報告をお願いいたします。
○医療課長補佐
事務局でございます。
今回検討対象となる技術等に関しての利益相反については、特にございませんということを御報告させていただきます。
以上でございます。
○五十嵐座長
ありがとうございます。
出席をされている構成員におかれましては、公表すべき利益相反事項はないということでよろしいでしょうか。
(首肯する構成員あり)
○五十嵐座長
ありがとうございます。
続きまして、事務局から、先進医療Bの新規届出技術に対する事前評価結果等についての資料が提出されております。御説明をお願いいたします。
○医療課長補佐
事務局でございます。
それでは、資料について御説明させていただきます。先-1の資料に基づいて御説明させていただきますので、御用意ください。
今回御審議いただきます技術は、整理番号159番、技術名「人工呼吸管理を要するARDS患者に対するセボフルラン鎮静療法」でございます。適応症については、プロポフォール投与など、人工呼吸を要するARDS患者に行われる通常の鎮静では、努力呼吸の制御が不可能で、肺保護換気の遂行が不可能な患者となってございます。係る費用につきましては、資料にお示ししたとおりでございます。
こちらは先進医療技術審査部会における事前評価につきまして、主担当として伊藤澄信構成員、副担当として田島構成員、飛田構成員にお願いしてございます。総評としては「適」の御評価をいただいております。
また、先進医療会議における事前評価につきましては、本日御欠席でございますが、横井構成員にお願いしてございまして、総評として「適」の御評価をいただいております。
続きまして、医政局研究開発振興課より追加の御説明がございますので、お願いいたします。
○研究開発振興課長補佐
事務局でございます。
お手元の資料、別紙1の27ページを御覧いただけますでしょうか。こちらは様式第9号として左上に記載してございますが、先進医療を実施可能とする保険医療機関の要件として考えられるものとしてお示しさせていただいております。
1番目、実施責任医師の要件ですが、診療科は麻酔科が必要。
資格は日本麻酔科学会認定麻酔科専門医あるいは日本専門医機構認定麻酔科専門医が必要。
当該診療科の経験年数は10年以上が必要。
当該技術の経験年数は不要となっております。
2番目、医療機関の要件ですが、診療科は麻酔科が必要。
実施診療科の医師数は麻酔科専門医2名以上が必要。
他診療科の医師数は不要。
その他、医療従事者の配置は臨床工学技士が1名以上必要。
病床数は不要。
看護配置は7対1看護以上が必要。
当直体制は麻酔科医常勤1名以上が必要。
緊急手術の実施体制は不要。
院内検査の24時間実施体制は必要。
他の医療機関との連携体制は不要。
医療機器の保守管理体制は必要。
医療安全管理委員会の設置は必要。
医療機関としての当該技術の実施症例数は不要。
その他として、集中治療室(ICU)を備えていることとなっております。
3番目、その他の要件ですが、頻回の実績報告は不要。
以上でございます。
○五十嵐座長
どうもありがとうございました。
それでは、主担当をお務めいただきました伊藤構成員から概要の説明と実施体制の評価をお願いしたいと思います。
○伊藤(澄)構成員
ありがとうございます。UpToDateなどを見ますと、ARDS患者さんを人工呼吸管理下で管理する際には一回換気量を4から8mL/kgと低く保つことが望ましいと記載されております。本試験は人工呼吸管理をしていて、静脈麻酔薬であるプロポフォールを使っても一回換気量が10mL/kgを超える人を対象にして、呼吸に対して抑制的な作用を持つ吸入麻酔薬であるセボフルランを適応外である鎮静目的で簡易気化器のアナコンダSを使用する試験です。
主要評価項目は一回換気量の変化量で、副次評価項目も生理学的な指標や抗炎症作用の指標とか、それに加えても安全性の指標ですので、臨床的な有効性を直接判定する指標ではないと考えられますが、麻酔医が人工呼吸管理下で麻酔薬を用いて実施する試験ですので、実施体制には特に問題がないと判断をさせていただいております。
それ以外の点については、飛田先生と田島先生に判断をしていただいておりますので、その評価結果をいただいてから最後にまとめさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○五十嵐座長
どうもありがとうございました。
では、続きまして、田島構成員から、倫理的観点からの評価をお願いいたします。
○田島構成員
倫理的観点からの評価を検討しました田島です。
別紙1の3ページを御覧ください。まず、同意に係る手続と同意文書についてですが、9ページから11ページにかけて記載がある6項目の疑問点について事前照会をしましたところ、いずれも手続及び文書の修正がなされて問題が解消しましたので、「適」と評価いたしました。具体的な内容といたしましては、9ページにありますとおり、当初、プロトコール上、代諾者が来院できない状況の場合、リモート面会により説明を行い、同意を得ることとされていましたので、その具体的方法について照会しましたところ、想定が難しく、手続も煩雑となることが予測されることを理由に、リモート面会を行わないこととして、文書からも削除されました。
次に、説明文書中の代諾者に関する説明が統一されず、いずれも不十分であったので、適切なものに修正していただきました。
その他、説明文書中の説明不足で患者さんが理解しにくい内容について、10ページ記載の3点の修正を加えていただきました。
続いて、補償内容につきましては、11ページにありますとおり、説明文書、添付文書及び先進医療実施届出書で、過失責任でありますとか補償金の有無の記載内容に食い違いがありましたので照会し、無過失責任であり、補償金、医療費及び医療手当の全てが支給されることが確認され、その後、説明文書の修正も行われましたので、「適」といたしました。
以上でございます。
○五十嵐座長
どうもありがとうございました。
続きまして、飛田構成員から試験実施計画書等の評価をお願いいたします。
○飛田構成員
よろしくお願いします。飛田です。
私の評価に関しましても、田島先生の後、3ページから記載させていただいております。今回の臨床試験に関してですが、先ほど伊藤先生から御説明があったとおり、プロポフォールを投与されている患者さん25例を対象にしてセボフルランに切り替えて48時間観察をするという単群のオープン試験です。
プロトコールにおける有効性の解析方法や安全性の評価方法、症例数の設定根拠に一部不明な点がありましたので、別紙の5ページ、6ページの内容を研究者に照会させていただき、適切な回答が得られましたので、私の評価に関しまして、いずれも「適」と判断させていただいております。
以上です。
○五十嵐座長
どうもありがとうございました。
それでは、伊藤構成員から、現時点での先進医療技術審査部会としてのおまとめをお願いいたします。
○伊藤(澄)構成員
アナコンダSという人工鼻も長く使いますとフィルターが詰まるおそれがあるということで、24時間に制限がされています。1万7975円のフィルターを24時間ごとに替える必要があるわけですけれども、本試験では1回交換して48時間に限定して実施されることになっております。症例数も25なのですが、アナコンダSを用いて吸入麻酔をする、吸入麻酔薬であるセボフルランを適応外の鎮静に使うメリットを見いだすことができるのであれば、探索的な検討を行うのに妥当な試験だと判断いたしました。
ただ、疾患の特性上、48時間を超えるセボフルラン投与の必要性が出てくることも思われますので、最終的に臨床的に使うことを考えると48時間に限定する妥当性はないと思います。これは探索的な試験としての位置づけで、将来臨床応用する段階にあってはもう少しデータが必要になるのではないかなと思いますが、現時点で探索的な試験としては妥当なものであるという判断をさせていただきました。
以上です。
○五十嵐座長
どうもありがとうございました。
それでは、続きまして、先進医療会議における事前評価に移りたいと思います。この評価は横井座長代理にお願いをしておりますけれども、本日御欠席でございますので、代わりに事務局から御説明をお願いいたします。
○医療課長補佐
それでは、事務局でございます。
資料、別紙1の12ページ目を御覧いただければと思います。横井先生の事前評価用紙(第2号)でございます。要点を御紹介させていただきます。
まず、将来の保険収載の必要性のところで、今、伊藤構成員からお話を頂戴しましたのと同旨でございますが、将来的に保険収載を行うことが妥当とされた上で、保険導入等の評価に際しては、セボフルランの48時間以上の長期継続投与の安全性と有効性も検討する必要があるというコメントを頂戴してございます。
その上で、総評としては、総合判定として「適」、コメントとして読み上げさせていただきますが、重症ARDS患者における人工呼吸器管理において、高一回換気量はその臨床予後を悪化させることが知られている。現在鎮静剤として使用されているプロポフォールにはそのような呼吸努力を抑制する効果はなく、必要な場合には短期間筋弛緩剤が併用されている。上記の状態において、軽度の筋弛緩作用と気管支拡張作用を有する吸入麻酔薬で あるセボフルランを使用することで一回換気量の制御が可能であれば、これら患者の予後を改善することが期待されるというコメントを頂戴してございます。
事務局からの御紹介は以上でございます。
○五十嵐座長
どうもありがとうございました。
それでは、御説明は以上ですけれども、これまでの御説明につきまして、何か構成員の先生方から御質問等がありましたら、お願いいたします。
新井先生、お願いします。
○新井構成員
僕の理解不足かもしれないのですが、27ページに病床数が不要と書いてあります。一方で看護配置は7対1以上ということで、これは病床数の制限がないという意味での不要という理解でよろしいのでしょうか。
○研究開発振興課長補佐
事務局でございます。
病院の規模を示す病床数としての制限はないということで、御理解のとおりと存じます。よろしくお願いいたします。
○新井構成員
病床が要らないということではない。
○研究開発振興課長補佐
そのとおりでございます。御指摘ありがとうございます。
○新井構成員
紛らわしいと思ってお聞きしました。
○五十嵐座長
よろしいでしょうか。ほかはいかがでしょうか。
それでは、各先生方の評価結果どおり、決定してよろしいでしょうか。
(首肯する構成員あり)
○五十嵐座長
ありがとうございます。では、そのようにしたいと思います。
何か全体を通しまして、構成員の先生方、御発言ございますか。よろしいですか。
それでは、先進医療合同会議はこれで終了させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
準備ができ次第、先進医療会議のほうに移りたいと思います。
 


〇先進医療会議(第109回先進医療会議) 



○日時

令和4年4月14日(木)16:30~

 

○場所

オンライン開催
 

○出席者



【構成員等】

五十嵐座長 新井構成員 神村構成員 佐藤(典)構成員 柴田構成員 

竹内構成員 福井構成員 福田構成員 藤原構成員 山口構成員

北脇技術専門委員 村田技術専門委員


【事務局】

医療課長 医療技術評価推進室長 医療課長補佐 先進・再生医療開発戦略専門官

研究開発振興課長 研究開発振興課長補佐 他


○議題


   1 新規技術(4月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分けについて(案)
    (先-1)(別紙1)
   2 先進医療会議にて継続審議の評価を受けた先進医療Aの技術の再評価について
    (先-2)(別紙2)
   3 先進医療Aに係る新規技術の科学的評価等について
    (先-3)(別紙3)
   4 先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について
    (先-4)(別紙4)
   5 通知及び設置要綱等の改正について(報告)
    (先-5)(参考資料1)(参考資料2)(参考資料3)
   6その他

○議事

 

先進医療会議
16:30開会

 ○五十嵐座長
それでは、準備ができましたので、ただいまから先進医療会議を開催いたします。
初めに、構成員の先生方の出欠状況につきまして御報告いたします。本日は横井座長代理から御欠席との連絡をいただいております。横井先生からは委任状の提出がございまして、議事決定につきましては、私、座長に一任するとされています。
また、事前評価をしていただきました北脇技術専門委員、村田技術専門委員にも御出席をいただいております。
それでは、資料の確認を事務局からお願いいたします。
○医療課長補佐
事務局でございます。引き続き、本日もよろしくお願いいたします。
なお、頭撮りについてはここまでとさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
それでは、資料の確認でございます。
議事次第、構成員名簿に続きまして、先-1「先進医療の新規届出技術について」としている資料がございます。こちらには別紙1-1、別紙1-2を付しております。
先-2「先進医療会議にて継続審議の評価を受けた先進医療Aの技術の再評価」としている1枚紙の資料がございます。こちらは別紙2がついてございます。
先-3「先進医療Aの新規届出技術に対する事前評価結果等について」としている1枚紙の資料がございます。こちらには別紙3がついてございます。
先-4「先進医療技術審査部会において承認された新規技術に対する事前評価結果等について」とされている1枚紙がございます。こちらは別紙4がついてございます。
先-5「「厚生労働大臣の定める先進医療及び施設基準の制定等に伴う手続き等の取扱いについて」の一部改正について(通知)」という名前の通知がございます。それに加えまして先-5(参考資料1)、先-5(参考資料2)、先-5(参考資料3)がございます。
資料としましては以上でございます。
○五十嵐座長
どうもありがとうございました。
資料につきまして何かございますか。よろしいですか。
それでは、今回検討対象となる技術等に関しましては、事前に利益相反の確認をしております。その結果について御説明をお願いいたします。
○医療課長補佐
事務局でございます。
今回検討対象となる技術等に関しての利益相反については、特にございません。
以上でございます。
○五十嵐座長
ありがとうございました。
そのほかの出席されている構成員におかれましては、このような事例は特にないということでよろしいでしょうか。
(首肯する構成員あり)
○五十嵐座長
ありがとうございます。
次に、新規技術(4月受理分)の先進医療Aまたは先進医療Bへの振り分け案についての資料が提出されております。1例ございます。事務局から御説明をお願いいたします。
○医療課長補佐
事務局でございます。御説明させていただきます。
今回、先進医療の新規届出技術について1件お願いいたします。先-1の資料に基づき御説明いたしますので、御用意ください。
受理番号146番、技術名「精神症状を伴う更年期障害患者を対象としたピリドキサミン療法」でございます。
こちらの適応症につきましては、精神症状を伴う更年期障害となってございます。
今回、東京医科歯科大学病院から申請がございました。係る費用につきましては、お示しのとおりでございます。
次に、別紙1-1を御用意ください。概要について御説明させていただきます。内容、先進性のところでございます。更年期障害に対する代表的な薬物療法としてエストロジェンを少量補充するホルモン補充療法があるが、有害事象に対する危惧などから日本での使用率は2%程度に留まっております。本治療の有効性が示されれば、更年期障害症状に悩む方に、ホルモン療法以外の治療選択肢を提示することができるということで御提案いただいております。
概要といたしましては、ピリドキサミン(ビタミンB6の一種)について、更年期障害と診断された二次登録者に6週間内服投与し、プラセボとのRCT試験を行うというものでございます。主要評価は、うつ症状の改善度とされています。
1枚おめくりいただきまして、別紙1-2を見ていただきますと、そこの2-1.使用する医薬品、医療機器又は再生医療等製品についてのマル2のほうでございます。使用する医療材料及び医薬品の品目名の1つ目、ピリドキサミン二塩酸塩が未承認の医薬品となってございますので、本件については先進医療Bとして振り分け案を提示させていただいたところでございます。
事務局からの御説明は以上となります。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○五十嵐座長
ありがとうございました。
ただいまの御説明に対しまして何か御質問等ございますか。よろしいですか。
それでは、受理番号146の技術につきましては、先進医療Bとして振り分けたいと思います。ありがとうございました。
続きまして、先進医療会議にて継続審議の評価を受けた先進医療Aの技術の再評価についての資料が提出されております。事務局から説明をお願いいたします。
○医療課長補佐
事務局でございます。
続きまして、先-2の資料を御覧いただければと思います。本件、整理番号348番の項目でございますが、こちらは第104回先進医療会議において一度御審議いただいた案件でございます。「二段階胚移植法」という技術でございます。適応症、申請医療機関、係る費用等については、お示しのとおりでございます。以前御説明をしておりますので、割愛させていただきます。
こちらの事前評価につきましては、ページの右側を御覧いただきますとおり、以前と同じでございますが、柴田構成員及び北脇技術専門委員にお願いしてございまして、柴田構成員より「適」、北脇技術専門委員より「適」の御評価をいただいております。
続きまして、別紙2の資料を御用意ください。こちらの3ページ目にお進みいただきまして、当該技術の医療機関の要件案をお示ししておりますので、御紹介させていただきます。
まず上から、実施責任医師の要件についてでございます。診療科は産婦人科、産科、婦人科または女性診療科としております。
資格については、日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医であり、専門医取得後不妊治療に2年以上従事した者とされています。
当該診療科の経験年数については5年以上、当該技術の経験年数についての要件は不要、当該技術の経験症例数は実施者[術者]として10例以上としております。その他については特段ございません。
続いて、医療機関の要件でございます。診療科については、先ほど御紹介したものと同様でございます。産婦人科、産科、婦人科または女性診療科としています。実施診療科の医師数については必要としておりまして、具体的な内容として、常勤の日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医が1名以上配置されていることとしています。他の診療科の医師数等についての要件は不要とされています。その他、医療従事者の配置については必要とされていまして、内容は、胚を扱うことができる技術者としております。病床数、看護配置、当直体制、緊急手術の実施体制、院内検査に係る要件は不要とされてございます。他の医療機関との連携体制については必要とされておりまして、こちらは有害事象が発生した場合の緊急搬送等についての体制を整備していることが求められております。
医療機器の保守管理体制については必要で、倫理委員会による審査体制については、必要な場合に事前に開催することとして求められております。医療安全管理委員会の設置は必要として、医療機関としての当該技術の実施症例数については10症例以上が必要とされてございます。
その他、頻回の実績報告については不要とされてございます。
事務局からの資料の御説明については以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○五十嵐座長
ありがとうございました。
この技術につきましては、事前評価を柴田構成員にお願いしております。柴田構成員から技術の内容及び評価結果について御説明をお願いいたします。
○柴田構成員
資料先-2の別紙2、1ページを御覧ください。評価につきまして、前回と変更しました点はコメント欄の後半部分、別途申請されているSEET法云々のところと総合判定になります。これらについては後ほど御説明いたします。
前回御審議いただきました結果を踏まえ、別紙2の5ページから11ページに申請医療機関との間の照会事項のやり取りの記録が含まれておりまして、技術の概要については15ページ、ロードマップは14ページにございます。本件は11月に御審議いただいておりますので、14ページ、15ページの概要図、ロードマップに関する詳細な御説明は省略させていただきます。
照会事項の中の主なものとして10ページ、11ページを御覧ください。こちらで対象の選択の方針であるとかそういうものをお伺いしているのですが、11ページの枠囲みの1段落目になりますけれども、今回の先進医療はSEET法により妊娠に至らなかった方を対象にするのか、SEET法実施の有無にかかわらず、選択・除外基準を満たせば対象にするのかが曖昧であるという問題がありましたところ、申請医療機関より、二段階胚移植法はSEET法を用いた胚移植を実施したものの妊娠に至らない方を対象にすることを基本と考えている旨の御回答をいただきまして、前回議論の中で1つ話題になりましたSEET法との使い分けについては明確にしていただけました。
これを踏まえまして、14ページをお開きいただきたいのですが、このロードマップの左下の主な適格基準の中で、明確にSEET法を先に行われていることが明示されたというのが大きな変更点になります。
除外基準については、ロードマップではなくて18ページに詳しく書いてございます。前回との新旧対照表がございませんので分かりにくいですが、除外基準の中に課題認識のリスクの高い方を除外するですとか、しっかりと明確に対象の絞り込みの情報が追記されているところです。これらの申請医療機関側からの回答を踏まえまして、先進医療として同時に実施されることになるSEET法とのすみ分けについては整理がついたものと考えます。
もう一つ論点になりましたエビデンスの出し方についてです。これは何と比較するのか、どのように比較するのか、また、SEET法との位置づけをどう評価するのかと3つ論点がございました。当初案では学会のデータとの比較を予定されていましたが、今回のやり取りを踏まえて申請医療機関内のデータとの比較をされるとの変更がされています。もちろんランダム化試験ではありませんし、多施設共同研究ではないという面で弱い部分はございますが、単施設の今回のデータがまとまりましたら多施設共同研究に進むというのが14ページのロードマップにも記載されておりますし、現時点でこれは許容してもいいのかなと考える次第です。
SEET法との位置づけについては、当初案では本技術とSEET法が横並びであったために生じる論点ですけれども、今回の一連のやり取りの中でSEET法が第一選択であることが明確になりましたので、解決したと考えております。
1ページに戻っていただきまして、以上を踏まえまして、コメント欄の後半になりますけれども、別途先進医療として申請されていますSEET法を用いた胚移植を実施したものの妊娠に至らない方を対象にする旨が明確になされましたので、当初案によって生じ得る問題は解消されました。今後、今回の先進医療の結果に基づいて多施設での検討がなされることが必要と考えるとコメントをさせていただきました。
なお、補足ですが、本日は先進医療Bではなく先進医療Aで実施されますので、他の医療機関から今回の臨床研究に参加されない形でこの技術の実施をできるよう申請が出てくることになると思います。そのため、先ほど見ていただきました18ページの選択基準、除外基準等については、研究の枠組みとしてではなくて、本技術の告示の中で明確に記していただく必要があるかなと考えます。
また、これは手続上の軽微なことですが、届出書の中に一部研究計画書での改訂をする旨の御回答をいただいた内容が反映されていないところがございました。ただ、形式的なことですので、会議後に記載整備をしていただければよいのではないかなと思っています。
これら2点について、手続的なことですけれども、事務局の方に御対応いただけるか否か、お伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○医療課長補佐
事務局でございます。
柴田先生、ありがとうございます。今、御指摘いただきました点、2点ございます。前段の研究における記載の整備等について、先進医療Aの技術の適応症等へ適切に反映することという御意見と理解いたしました。会議のほうで意思決定していただければ、そのように適切に対応したいと考えてございます。
2点目の記載整備につきましては、事務局の手続上の漏れでございますので、今いただいた御指摘を踏まえてしっかりと対応してまいりたいと考えております。
2点、以上でございます。
○柴田構成員
ありがとうございました。私からは以上です。
○五十嵐座長
どうもありがとうございました。
続きまして、北脇技術専門委員から評価結果について説明をお願いいたします。
○北脇技術専門委員
ありがとうございます。今出ております2ページ目のところでございますけれども、今柴田先生から御説明していただきましたのとほとんど同じですけれども、最後の項、総評のところに前回もお示ししましたように、やはり二段階胚移植法とSEET法のすみ分けが明確にされていないというところを指摘しておりました。前回の審議でもそのようになりましたが、今回、柴田先生の御説明にもありましたとおり、その辺のすみ分けがしっかり研究計画書あるいは説明文書にも記載されるようになりましたので、今回の改訂で問題はないのではないかと考えております。
以上でございます。
○五十嵐座長
どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。柴田先生が御指摘になりました適応基準を明らかにするということは、そのように改めるということで、これもよろしいでしょうか。
それでは、特段の御異議がないようですので、構成員の評価結果どおり決定したいと存じますが、よろしいでしょうか。
(首肯する構成員あり)
○五十嵐座長
では、そのようにさせていただきます。どうもありがとうございました。
続きまして、先進医療Aに係る新規技術の科学的評価等についての資料が提出されております。事務局から御説明をお願いいたします。
○医療課長補佐
事務局でございます。
それでは、先-3の資料を御用意いただければと思います。「先進医療Aの新規届出技術に対する事前評価結果等について」という資料でございます。
すみません。こちらは整理番号が違っているかもしれません。先ほどの二段階胚移植と同じ番号になっているので、確認して改めてお伝えします。
整理番号は確認中ということで、子宮内フローラ検査でございます。適応症等については、不妊症(これまで反復して着床・妊娠に至らないものに限る)、慢性子宮内膜炎疑いまたは難治性細菌性腟症となってございます。係る費用につきましては、資料にお示ししたとおりでございます。今回、京野アートクリニック高輪より御申請いただいております。
事前評価につきましては、福井構成員及び村田技術専門委員にお願いしてございまして、福井構成員より「適」、村田技術専門委員より「適」の御評価をいただいております。
続いて、別紙3を御用意ください。4ページ目を御覧いただければと思います。当該技術に係る医療機関の要件案について御紹介いたします。上から、実施責任医師の要件についてでございます。診療科については、産婦人科、産科、婦人科または女性診療科という要件となってございます。資格については、日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医であり、かつ日本生殖医学会認定生殖医療専門医であることとされております。当該診療科の経験年数については、5年以上が必要とされておりまして、当該技術の経験年数については要件が不要とされています。当該技術の経験症例数については、実施者[術者]として10例以上とされてございます。
続いて、2の医療機関の要件でございます。診療科については、産婦人科、産科、婦人科または女性診療科となってございます。実施診療科の医師数については必要とされておりまして、具体的な内容として、常勤の日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医が1名以上配置されていることとされております。他診療科の医師数については不要。その他医療従事者の配置については必要で、胚を扱うことができる技術者とされております。病床数、看護配置、当直体制、緊急手術の実施体制、院内検査の24時間実施体制については、それぞれ不要とされております。他の医療機関との連携体制については必要とされており、その具体的な内容については、緊急の場合その他当該療養について必要な場合に対応するため、他の保険医療機関との連携体制を整備していることとされてございます。医療機器の保守管理体制については必要。倫理委員会による審査体制については、届出後、当該療養を初めて実施するときは必ず事前に開催することとされております。医療安全管理委員会の設置については必要。医療機関として当該技術の実施症例数は10症例以上が必要とされております。
1枚おめくりいただきまして、その他の要件については特段不要とされてございます。
事務局からの資料の御説明は以上でございます。
○五十嵐座長
ありがとうございます。これは整理番号348がこの前のものと同じですね。
ということで、この技術名「子宮内フローラ検査」につきましては、事前評価を福井構成員にお願いしております。福井先生から技術の内容と評価結果について御説明をお願いいたします。
○福井構成員
それでは、よろしくお願いいたします。
9ページの図を御覧いただいて、最初にこの背景の説明を簡単にさせていただきたいと思います。体外受精が成功しない主な要因は受精卵側の要因と子宮側の要因に分けられます。そして、着床前の胚染色体異常があるかどうかを検査して、異常がない胚を移植しますと妊娠率が60%から70%まで高まるということです。したがって、子宮側の要因が30ないし40%あるのではないかと考えられておりまして、子宮内細菌叢の異常をもし治療できれば妊娠率が向上するということになります。
そして、この検査ではフローラ検査の流れのところを見ていただきますと、子宮内膜細胞採取の器具、これは悪性腫瘍の診断などで一般的に既に行われている手技でございますが、そのような器具を用いて子宮内腔液を採取いたします。そして、次世代シーケンサーを用いて16SリボソームRNA解析を行いまして、現在までに分かっているところでは、ラクトバチルス属が90%以上の場合を正常、90%未満を異常としまして、90%以上ですとそれなりの妊娠する可能性があるということが分かっておりまして、90%未満ですと妊娠する可能性が非常に低いということで、ラクトバチルス属が90%未満の場合、抗生剤、例えばフラジール、ニトロニダゾールだとかミノサイクリン、あるいはラクトフェリンなども使ってラクトバチルスの割合を高めたという論文もございます。そして、それに伴って妊娠率も向上したと考えられる、そのような論文も添付されております。
そこで、この技術では対象者が4群に分かれておりまして、過去に2回以上胚移植を行っても妊娠判定が陰性だった方々。B群が過去に2回以上流産経験がある。C群が子宮鏡検査にて慢性子宮内膜炎が疑われる。D群が細菌性腟症の難治例ということで、A群からC群まではそれぞれ50症例、D群は20症例を対象として検証をしたいということでございます。
10ページを見ていただきますと、ロードマップです。臨床研究としてそのようなラクトバチルスの割合によって妊娠率が違うという引用している文献もございます。そして、先進医療で今回トータル170例に対して主要評価項目としては妊娠率、継続妊娠率を見て、薬事承認に持っていきたいというものでございます。
そこで、1ページに戻っていただきますと、私の評価でございます。適応症としては妥当と考えます。
有効性は、これまでの論文などを見ましても、従来の技術を用いるよりもやや有効と考えられます。
安全性は問題がありません。既に内腔液採取などの手技は一般的に行われていると考えられます。
技術的成熟度は、当該分野を専門とし経験を積んだ医師または医師の指導下であれば行えます。
社会的妥当性、倫理的問題等はないと考えます。
現時点での普及性につきましては、罹患率、有病率から勘案して、普及していないと考えます。
効率性は、やや効率的。そして、将来の保険収載の必要性につきましては、保険収載を行うことが妥当と考えます。
そして、総合的には「適」といたしました。コメントは、安全な検査であること、検査の結果に基づく対処法も臨床上の安全性が確立されているものであることから、本研究にて妊娠率、継続妊娠率の改善が証明されたなら、保険収載が妥当と考えます。
以上でございます。
○五十嵐座長
御説明ありがとうございました。
続きまして、村田技術専門委員から評価結果について御説明をお願いいたします。
○村田技術専門委員
技術専門委員の村田でございます。
今、画面に出ておるとおりで、福井先生のほうから説明がありましたとおりで、私のほうの評価結果もほぼ同じような結果になっております。
技術的には既に確立されていると考えられます。導入されれば不妊の原因の究明が進みますし、また、一定数の患者に対して治療が可能になるという期待が持てると思います。
NGSによる解析で従来よりも効率的な子宮内の細菌環境の情報が得られる。検査の侵襲についても特に大きな問題はないし、また、倫理的にも大きな問題は見当たらないと考えました。
有効性について、既に有効例が申請者から報告されております。400例ぐらいの実績があるというような記載がございました。しかしながら、現時点ではやや有効という判定にしております。
そして、先ほど説明があったとおり、この疾患群が4群ございます。それらについて50例、50例、50例、20例ずつでやるということでありますけれども、症例的にはどの群に対して一番これが有効なのかということが分かれば、この技術がより効率的に運用されるのではないかと考えております。
総合的には、これは「適」ということで判断させていただきました。
それで、実は同様の技術が、最近この先進医療会議でかみやレディースクリニックというところから出ていたのがあって、これもほとんど同じ技術を使って、対象症例もほぼ同じ4群でやっていたと記憶しております。そちらのほうもこの会議で承認しているということがございます。
それと1点、ちょっとこれは事務局に確認していただきたいのですけれども、使用する医療機器のところの記載なのですが、当初はバリノス株式会社というところがやっている子宮内フローラ検査システムプログラムを用いるという記載だったのですけれども、昨日見せていただいたPDFの資料の758ページを見ると、イルミナのMiSeqシステムを用いるというふうに変更されておりました。この理由が私は分からなかったのですけれども、恐らくこのバリノス社に外注をするということで、その外注先の施設で使用している機器をここに記載したというふうに、その記載を変更しただけかなと考えていますけれども、ここを御確認いただきたいと思います。
このバリノス社は子宮内フローラ検査システムというものを既に受注しておりまして、全国の病院とか婦人科のクリニックからかなりたくさんの検体の受注を行っていると理解しております。その点についての確認をお願いしたいと思います。
以上でございます。ありがとうございます。
○五十嵐座長
どうもありがとうございました。
ただいまの御指摘について何か御返事できますか。
○医療課長補佐
事務局でございます。
今、御指摘いただいた点、ちょっと確認した後にお答えさせていただければと思いますので、少々お時間いただければと思います。
○五十嵐座長
では、確認していただいている間に、事務局から補足資料が出ていますので、そちらの説明をお願いいたします。
特にないですか。よろしいですか。お願いします。
○医療課長補佐
事務局でございます。
追加の資料はこちらの手違いでございませんでしたが、1点、医療機関よりいただいている指摘事項への回答に関連して医療機関より確認をしてほしいという事項があったので御紹介させていただいて、福井先生の御質問事項になろうかと思います。御指摘事項の回答2という別紙3の7ページ目となります。こちらについて御指摘事項として実施届出書、研究計画書、ロードマップについてのところで、主要評価項目の御提案と、あと副次項目について、評価の対象となる用語、遵守率を加えて、「細菌叢異常の場合の加療遵守率」としたらいかがでしょうかという御提案を頂戴しております。それを踏まえて適宜記載の上、必要な修正を行いますということで、ちょっと書類の修正が行き渡っていない部分がございますが、そのように直しますという医療機関からの意思表示がございました。
その上で確認をしてほしいと言われたのが、福井先生の御指摘の加療遵守率の指すところがどのようなものであるかというのを認識の齟齬がないように聞きたいということでしたので、もし可能でしたら補足の御説明を頂戴できればと思いますが、いかがでございましょうか。
○福井構成員
私の理解しているところでは、ラクトバチルス属の割合が90%未満のときに、当初の申請書ですとプロバイオティクスだとか抗生剤とか少し曖昧な書き方をしていたものですから、できるだけ具体的にどういう薬を使う、またはラクトフェリンだったらラクトフェリンを使うという対応方法を明示しておいたほうがいいのではないかと考えまして、その上で、ちゃんとそれに従った対応策を取ったかどうかということを副次評価項目として明らかにしていったほうがいいのではないかという意見を申し上げたつもりです。
少し対応方法がどうも私が読んだところでは不明確だったのですけれども、もし村田先生のほうから何かコメントいただければありがたいのですが。
○村田技術専門委員
私はあまりそこに注目していなかったのですけれども、一応、90%未満の場合にはどれかの対応をする。薬を使うか、あるいはラクトフェリンを使うかということは書かれていたのですが、確かに先生がおっしゃるように、フローチャートみたいな形で、こうだったらこうというのがきれいに書いていなかったという印象はありました。私のほうも理解がよくできていなくてすみません。そういう印象があります。
○福井構成員
例えば、ほかのグループですけれども、いただいた論文の中では明確に、ラクトバチルスが90%未満の場合にはフラジール、ミノサイクリン、ラクトフェリンの3種類を使って治療したところ、ラクトバチルスが半分以上で90%以上になって、妊娠率も58%だったという論文があるものですから、やはり対応方法も明示していただいたほうがいいのではないかなと思った次第です。
以上です。
○五十嵐座長
どうもありがとうございます。それでは、これは今、福井先生がおっしゃったことを追記していただくという要望をこちらから出すということでよろしいでしょうか。
ありがとうございます。
それから、先ほどのイルミナ社の件はどうですか。何か分かりましたか。
○医療課長補佐
事務局でございます。
御指摘いただいた机上配付資料の758ページの記載でございますが、今確認しましたところ、先ほど村田先生からコメントいただいた、以前に見ていただいた版が新しい版で、こちらは古い版に差し替わってしまっていたようで、事務局の手続の不備でございました。なので、差し替えた上で、適切なバージョンになっていることを確認した上で進めさせていただければと思います。申し訳ございません。
以上でございます。
○村田技術専門委員
ありがとうございました。
○五十嵐座長
どうもありがとうございます。
そのほか何かございますでしょうか。
柴田先生、お願いします。
○柴田構成員
先ほど福井先生からの御指摘に対して今後改訂されるという話がございましたので、併せて追記していただきたいと思うことをコメントさせていただきます。
今回、主要評価項目で例えば妊娠率とかそういうものを評価されるに当たって、何と比較するのかというのは追記したほうがよいと思います。A群、B群、C群、D群、それぞれの集団においてこの技術を使わなかったときの妊娠率とこの技術を使うことによって上乗せされるものをディテクトするというのが一つと、その中でいろいろプロファイリングをされていくと思うのですけれども、まずはこの技術を使うことによって上乗せされるところを確認する旨、研究計画書のほうに追記していただくほうが今後評価しやすくなるのではないかなと思う次第です。
以上です。
○五十嵐座長
どうもありがとうございます。
そのほかいかがでしょうか。
竹内先生、どうぞ。
○竹内構成員
今の御意見と比較的類似しているのですけれども、その比較する対象として、従来法による細菌叢の検査法と今回のゲノム検査によるラクトバチルス属の検出を比較するのかどうなのかというところを少し明確にしておいたほうがいいかなと思いました。本法の有用性をより明確に明らかにするという観点で何と比較するのかということを明確にしたほうがいいかなと思いました。柴田先生の意見に追加です。
○五十嵐座長
どうもありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
3つ御指摘をいただきました。1つは、ラクトバチルス属がこの検査で90%未満の方にフラジールやミノサイクリンやラクトフェリンなどを使うという対処法を明らかにしていただきたいということです。2つ目は、この検査を用いて実践したときにどの程度妊娠率が上がったかということですね。それを明らかにして戴きたいということです。3つ目は従来の細菌叢の検査法と比べてこの技術よりどのように変わるかを明らかにしていただきたいということです。
これらを条件に認めるということになりますと、「条件付き適」ということになりますか。
○医療課長補佐
事務局でございます。
今、御指摘いただいた点の対応方法について、医療機関と確認をした上で、ここで御了承いただければ、座長と評価御担当の先生方と御確認の上で進めさせていただくことになろうかと思いますが、いかがでございましょうか。
○五十嵐座長
そういたしますと「条件付き適」でいいわけですね。皆さん、それでよろしいでしょうか。
(首肯する構成員あり)
○五十嵐座長
ありがとうございます。
○福井構成員
福井ですけれども、ちょっとよろしいでしょうか。
○五十嵐座長
どうぞ。
○福井構成員
コメントです。今まで出されてきた研究論文では、2回妊娠しなかったという方々を対象に検査をして、ラクトバチルスが90%以上の群と90%未満の群に分かれます。それで、ラクトバチルスが90%以上の群での特別な治療をしなくて、その群の妊娠率と、それからラクトバチルスが90%未満の群で治療をして、それが90%以上になるところを見て、その群での妊娠率を見ているという論文がございます。そういう比較をしているものがあるというコメントです。
ただ、先生方がおっしゃるとおり、ちゃんとそこのところ、何と比較するのかというのは明示していただいたほうがいいと思います。
以上です。
○五十嵐座長
御紹介どうもありがとうございました。
そのほかよろしいですか。
では、「条件付き適」でよろしいでしょうか。
(首肯する構成員あり)
○五十嵐座長
ありがとうございます。では、そのようにさせていただきます。
続きまして、事務局から先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等についての資料が提出されております。事務局から御説明をお願いいたします。
その前に、先ほどの整理番号の件について、分かりましたか。
○医療課長補佐
事務局でございます。
先ほどは大変失礼いたしました。整理番号の件でございますが、先-3のフローラのほうは348番で間違いございませんでした。間違っていたのは先-2の資料の二段階胚移植法のほうでございまして、こちらは整理番号343番でございましたので、そちらのほうの誤記でございました。大変失礼いたしました。
○五十嵐座長
3と8の間違えだったということですね。では、御修正をお願いいたします。
では、資料についての御説明をお願いいたします。
○医療課長補佐
それでは、続きまして、先-4の資料を御用意いただければと思います。
整理番号160番、技術名「慢性膵炎等に対する膵全摘術に伴う自家膵島移植」でございます。こちらの適応症は、疼痛コントロール困難な慢性膵炎及び膵動静脈奇形で、膵全摘術が適応となる場合となってございます。申請医療機関につきましては、国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院でございます。費用につきましては、お示しのとおりでございます。
事前評価につきましては、山口構成員に御担当いただきまして、総評としては「適」と御評価いただいております。
事務局からの御説明は以上となります。
○五十嵐座長
どうもありがとうございます。
整理番号160の技術につきましては、事前評価を山口構成員にお願いしております。山口先生から技術の内容と評価結果について御説明をお願いいたします。
○山口構成員
別紙4の13ページを御覧いただけますか。技術の概要ですけれども、これは慢性膵炎の場合、往々にして頑固な疼痛を伴いまして患者さんは大変苦しむわけですが、それを治すために膵全摘とかが行われます。そうすると当然、糖尿病が発生しますので、そのコントロールにも大変苦労するという問題点がございます。
これに対して慢性膵炎の膵から膵島を分離してこれを自家移植する。具体的には門脈から肝臓に注入して移植するという技術であります。
この膵島の移植に関しましては、既に同種死体膵島移植手術ということで保険収載されておるわけでありますが、技術的には似たようなものです。しかし、使用する材料が同種死体膵とこのように慢性膵炎の高度な、要するに線維化の非常に高度な膵とは異なっているというところが少し問題点になると思います。ただ、こうすることで、膵臓を全部切除することによるさまざまな障害が軽減されるというそういう意味では非常に意義の大きい技術かと思います。
別紙4の最初のほうを見ていただけますか。まず、社会的妥当性、倫理的な問題があるかないかですが、これは特にないという判断でAといたしました。
現時点での普及性につきましては、普及していないということであります。
効率性に関しましては、やることでやや効率的なことが期待できるということです。
将来の保険収載は必要性があると考えます。少し問題がありますが、それは総合判定のところで述べます。
総合判定といたしましては「適」といたしました。ただ1つ問題は、先ほどちょっと技術的な問題を申し上げましたけれども、本技術は北米、米国を中心にかなり長年にわたって行われている技術であります。レジストレーションも既に1999年からもう20年以上登録されていまして、800例以上の症例が登録されています。様々なデータが提出されて有効性もある程度示されているのですけれども、問題は、米国でも22か所ぐらいでしかやっていなくて、細胞プレパレーション、調製に関してはきちんとしたデータが示されていません。やはり膵島の調製は非常に大きな問題になりますので、この辺りが日本はまだ十数例、この施設でも5例ぐらいしかやっていませんので、きちんとできるかどうかというところを押さえて保険収載に持っていくべきだということが一つと、あまり施設を広げず、日本のような国だったら2か所とか3か所とか施設を相当限定してやる必要があるということをコメントとして書きました。
以上です。
○五十嵐座長
御説明どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明に対しまして何か御質問等ありましたら、お願いいたします。よろしいでしょうか。
それでは、構成員の評価結果どおり決定したいと存じますけれども、よろしいですか。
(首肯する構成員あり)
○五十嵐座長
では、そのようにさせていただきます。どうもありがとうございました。
続きまして、事務局から、通知改正・設置要綱改正の報告についての資料が提出されております。御説明をお願いいたします。
○医療課長補佐
事務局でございます。
先-5の資料を御用意いただければと思います。今般、先月25日となりますが、「厚生労働大臣の定める先進医療及び施設基準の制定等に伴う手続き等の取扱いについて」という通知を改正させていただきました。具体的な内容については、1枚おめくりいただきまして別添と右肩に書いてあるところからでございますが、国家戦略特別区域法等、国家戦略特別区域内で実施する新規技術に係る手続等のところで規定されておりました案件について、昨年11月に先進医療会議で御議論いただいて、これを全国展開するといったような御審議をいただきまして、そこについて御了承いただいたというところを踏まえた改正の内容になってございます。
それに加えて、4ページ目までお進みいただいたところなどに関連してまいりますが、こちらも同様に昨年11月に御審議いただいた先進医療会議における科学的評価の迅速化の対象となる認定臨床研究審査委員会の見直しについてというところで御議論いただいた迅速化対象CRBの取扱いについて、令和3年度を目途に検討することとなされていたものについて、引き続き現状の取扱いとするという御審議を頂戴しましたので、こちらの記載について削除するというような通知の見直しを行ったところでございます。
6ページ目以降はその通知全文となっておりますので、改正後全文を参考として付しているものでございます。こちらは本日の御審議事項ではございませんが、これまで御審議いただいた内容でこのような形で直しておりますので、御報告をさせていただいたというものでございます。
事務局からの御説明は以上でございます。
○五十嵐座長
ありがとうございました。
何か御質問ございますか。よろしいですか。
それでは、本日の議題、残りはその他になっておりますが、事務局から何かございますか。
○医療課長補佐
事務局からは特段ございません。ありがとうございます。
○五十嵐座長
構成員の先生方、全体を通しまして何かございますでしょうか。よろしいですか。
それでは、以上をもちまして、第109回先進医療会議を終了させていただきます。どうも御協力ありがとうございました。





 

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