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2021年2月4日 先進医療会議・先進医療合同会議(第95回先進医療会議、第112回先進医療技術審査部会)

○日時

令和3年2月4日(木)16:00~

 

○場所

オンライン開催
 

○出席者

【構成員等】
五十嵐座長 横井座長代理 新井構成員 佐藤(典)構成員 柴田構成員 竹内構成員 
長島構成員 福井構成員 福田構成員 藤原構成員 山口構成員
伊藤(澄)構成員 佐藤(雄)構成員 山中構成員
【事務局】
医療課長 医療技術評価推進室長 医療課長補佐 先進・再生医療開発戦略専門官 先進・再生医療迅速評価専門官
研究開発振興課長 研究開発振興課長補佐 他


○議題

 1 先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について
   (先-1)(別紙1)

○議事

〇先進医療合同会議(第95回先進医療会議、第112回先進医療技術審査部会)
16:00開会

○五十嵐座長
 それでは、ほぼ定刻になりましたので、ただいまから国家戦略特別区域内で実施する先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について、「先進医療合同会議」を開催いたします。
 初めに、構成員の先生方の出席状況ですが、本日は、新井先生が後ほど遅れて御出席される以外は、全員の方が御出席されております。
 それから、先進医療技術審査部会から、伊藤構成員、佐藤構成員、山中構成員に出席をいただいております。
 では、資料の確認を事務局からお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。本日もよろしくお願いいたします。頭撮りについてはここまでとさせていただきます。
 それでは、資料の確認をさせていただきます。
 議事次第、委員名簿と続きまして、先-1「先進医療Bの新規届出技術に対する事前評価等について」としている1枚紙の資料がございます。
 こちらには別紙1がついてございます。
 資料につきましては以上でございます。
 また、今回の先進医療会議におきましては、ウェブ上で行うこととさせていただいております。先生方におかれましては、本日使用いたします資料一式を事前に送付させていただいております。申請書類等につきましては、送付させていただきました資料を閲覧していただければと存じます。御発言される先生方におかれましては、会議資料のページまたは送付のみの資料のページとあらかじめ御発言いただけますと、議事の進行上助かりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 委員の先生方、資料等につきましてはよろしいでしょうか。
 (首肯する構成員あり)
○五十嵐座長
 それでは、今回検討対象となる技術等に関しましては、事前に利益相反の確認をしております。その結果について、事務局から御報告をお願いします。
○先進・再生医療開発戦略専門官 事務局でございます。
 それでは、今回検討対象となる技術等に関しての利益相反について御報告いたします。
 柴田構成員、藤原構成員、竹内構成員、山中構成員より、先進医療Bとして評価を行う整理番号146の技術について報告がございました。
 柴田構成員、藤原構成員におかれましては、検討対象技術について、自施設からの申請であることから、先進医療会議運営細則第4条の規定に基づきまして、当該技術に関する検討及び事前評価に加わることはできません。
 竹内構成員におかれましては、評価対象技術に含まれる医薬品または医療機器等の製造販売業者等からの受領額が500万円を超えておりましたので、先進医療会議運営細則第4条の規定に基づき、当該技術に関する検討及び事前評価には加わらないことになります。
 山中構成員におかれましては、評価対象技術に含まれる医薬品または医療機器等の製造販売業者等からの受領額が50万円以下でありましたので、先進医療会議運営細則第4条の規定に基づき、当該技術に関する検討に加わることは可能でございます。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。
○五十嵐座長
 どうもありがとうございました。
 そのほかの出席されている構成員におかれましては、このような事例はないということで確認したいと思います。よろしいでしょうか。
 (首肯する構成員あり)
○五十嵐座長
 ありがとうございます。
 次に、事務局から「先進医療Bの新規届出技術に対する事前評価結果等について」の資料が提出されております。御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 先ほど御説明いたしましたとおり、柴田構成員、藤原構成員、竹内構成員は、当該技術に関する検討及び事前評価には加わらないことになりますので、大変申し訳ございませんが、御退席いただきますようよろしくお願いいたします。
 (柴田構成員、藤原構成員、竹内構成員退室)
○先進・再生医療開発戦略専門官
 それでは、改めまして、先-1の資料に基づきまして御説明をさせていただきます。
 今回、御審議いただきます技術は、整理番号146番、技術名は「成人T細胞白血病に対する移植後シクロフォスファミドを用いた非血縁者間末梢血幹細胞移植」でございまして、適応症については、成人T細胞白血病でございます。かかる費用につきましては、資料にお示ししたとおりでございます。先進医療技術審査部会における事前評価につきまして、主担当として伊藤構成員、副担当として佐藤雄一郎構成員、山中構成員にお願いしておりまして、総評としては「適」の御評価をいただいております。
 また、先進医療会議における事前評価につきましては、佐藤典宏構成員にお願いしてございまして、総評として「適」の御評価をいただいております。
 続きまして、医政局研究開発振興課より追加の御説明がございます。
○研究開発振興課長補佐
 事務局でございます。
 お手元の資料、先-1の別紙1を御覧ください。こちらの26ページが先進医療実施届出書の様式第9号で、先進医療を実施可能とする保険医療機関の要件として考えられるものとしてお示ししてございます。
 まず1番目、実施責任者の要件ですが、診療科は血液内科またはそれに準ずる科が必要、資格は日本造血細胞移植学会造血細胞移植認定医が必要、当該診療科の経験年数は5年以上が必要で、当該技術の経験年数は1年以上が必要、当該技術の経験症例数も実施者[術者]として1例以上が必要となってございます。
 なお、これら当該技術は※として欄外にお示ししておりますが、今回の対象疾患以外であっても、移植後のシクロフォスファミドを用いた同種造血幹細胞移植を経験実績としてカウントできるとなっております。
 2番目、医療機関の要件でございますが、診療科は血液内科またはそれに準ずる科が必要、実施診療科の医師数は当該技術の経験年数1年以上の日本造血細胞移植学会造血細胞移植認定医が1名以上必要。なお、こちらには(実施責任医師を含めず)となってございます。
 他診療科の医師数は不要、その他医療従事者の配置は、薬剤師が必要。
 病床数は200床以上が必要、看護配置は、7対1看護以上が必要。
 当直体制は、内科系当直医1名以上が必要、緊急手術の実施体制、院内検査(24時間実施体制)が必要。
 他の医療機関との連携体制は不要。
 医療機器の保守管理体制が必要。
 医療安全管理委員会の設置が必要。
 医療機関としての当該技術※の実施症例数は3例以上が必要。
 その他としまして、日本骨髄バンクの非血縁者間末梢血幹細胞移植認定施設が必要となってございます。
 27ページにお進みいただきまして、3番目、その他の要件としまして、頻回の実績報告等は不要となってございます。
 事務局からは以上でございます。
○五十嵐座長
 どうもありがとうございました。
 それでは、整理番号146ですけれども、先進医療技術審査部会における事前評価について主担当を伊藤構成員、副担当を佐藤(雄)構成員、山中構成員にお願いをしております。
 では、伊藤構成員から概要の説明は実施体制の評価をお願いいたします。
○伊藤構成員
 伊藤でございます。
 先進医療の名称は、成人T細胞白血病(ATL)に対する移植後シクロフォスファミドを用いた非血縁者間末梢血幹細胞移植です。シクロフォスファミドは抗悪性腫瘍剤として随分使われておりますし、ATLとかリンパ腫にも使われていますが、一方で、移植後のシクロフォスファミドは、その作用機序の1つであるリンパ球障害作用を免疫抑制剤として応用しています。ドナーの造血幹細胞の輸注後に活性化したドナーT細胞が主にGVHD(移植片対宿主病)を起こすわけですが、それを選択的に障害する一方で、非活性のドナーT細胞(ウイルス特異的T細胞、制御制T細胞)は温存されるという、GVHDの治療という意味では大変都合がいい働きをしています。GVHDの抑制効果が強いというので、これを用いた血縁・非血縁者間HLA完全適合/不適合移植におけるPTCY(移植後シクロフォスファミド)の開発が進んでいるところです。
 本試験は、このATLに対する移植後シクロフォスファミドを用いた非血縁のHLA適合あるいはHLA1~2アリル不適合の末梢血幹細胞移植の安全性と有効性を検討するための第II相試験です。
 先進医療でやらなければいけない最大の理由は、血縁者間HLAの半合致移植における移植後シクロフォスファミドは、日本造血細胞移植学会から内保連に要望が行われて、2019年より原疾患に関係なく保険算定がされない日常診療での使用が可能になっているという状況ですが、非血縁者の末梢血幹細胞移植については保険で査定されない補償がないという点が、この試験が計画をされている理由で、シクロフォスファミドの標準的な治療法に向けてのいろいろな試験が動いている中において、特に日本に多くみられる疾患であるATLを対象にした試験で、この適応の評価をしていきたいということがこの試験のRationaleです。
 実施体制はがんセンターが主たる施設ですし、悪性腫瘍の治療に対して名だたるところで実施される予定でもありますので、特に問題はありません。技術的にも、薬そのものは皆さん使い慣れている薬ですので、大きな問題がないという評価をさせていただいています。
 倫理的観点と試験実施全体のことに関しては、佐藤先生、山中先生からの御評価をいただいた上で、最後にまとめさせていただきたいと思います。
 よろしくお願いいたします。
○五十嵐座長
 どうもありがとうございました。
 続きまして、佐藤雄一郎構成員から、倫理的観点からの評価をお願いいたします。
○佐藤(雄)構成員
 佐藤でございます。
 別紙1の2ページ目を御覧ください。基本的にはそこに書いてあるとおりでございまして、一定の確率で起こってしまうであろうGVHDを抑えるという目的で、今、伊藤構成員からお話がありましたように、比較的広く使われている薬を使うということで、研究計画全体として見て倫理的に問題がないと判断いたしました。
 健康被害に対する保険について少しやりとりをさせていただきましたのが6ページ目に載ってございますが、適切に御対応いただけたものと思います。
 これも含めまして、説明同意文書あるいは同意取得の手続、それから、相談に応じる体制も適切であろうと判断をいたしまして、倫理的には「適」の評価をつけさせていただいております。
 以上です。
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 続きまして、山中構成員から、試験実施計画書等の評価をお願いいたします。
○山中構成員
 山中でございます。よろしくお願いします。
 プロトコルを確認させていただきまして、先ほど佐藤先生からもコメントがありましたとおり、実績あるグループですので、有効性や安全性を評価するための先進医療プロトコルとしては問題ないレベルだと判断しています。同様のこの試験直接そのものではないにしても類似した対象で類似した類いの研究はこのグループは結構行っていますので、試験の実施に関してもノウハウは持たれているので大丈夫だろうと思います。
 今回、主要評価項目が移植から100日までの急性GVHDの生存割合が起こってない割合ですけれども、こういった移植に共通する評価項目としては、全生存率とか慢性GVHDの評価も同程度に重要だと思われるのですね。今回、症例数がリミテッドですので、恐らくこういった評価に多少時間を要する項目となると、例えば1年後、2年後とかまで見ていこうとすると、ただでさえ少ない症例数が少なくなってくると思いますので、主要評価項目と同程度に重要だと思われる項目まで評価するのは限界があるかなとは思うのですが、今回、重要な研究だと思いますので、質の高い研究を実施して、質の高いデータを期待しているところでございます。
 総評としては、全てにおいて「適」と判断してございます。
 以上です。
○五十嵐座長
 どうもありがとうございました。
 では、伊藤構成員に、現時点での先進医療技術審査部会としてのおまとめをお願いいたします。
○伊藤構成員
 ありがとうございます。
 最後のコメントとか質問にも書かせていただいてはいるのですけれども、一般的には、非血縁者間の移植のほうが血縁者間移植よりもGVHDのリスクが高い。末梢血幹細胞移植のほうが骨髄移植よりもGVHDのリスクが高い。そういう意味では最もリスクが高いと考えられる非血縁者間の末梢血幹細胞移植後のGVHD抑制にシクロフォスファミドの適応を目指した試験です。
 これは、質問のところでも聞きましたけれども、ATLという地域性のある疾患を対象にした試験が汎用性のある形で広くGVHDの評価になるのかとかと伺ってはみましたけれども、GVHDは原疾患と関係がなく、骨髄移植そのもの、幹細胞移植そのものによって変わってくるものであるということで説明があったので、この試験が今後適応が拡大されていくための一つのエビデンスになっていくことを期待しています。 
 それ以外、試験に関しては適切に計画されているということで、この試験は「適」としての評価をさせていただいたところでございます。
 説明は以上でございます。
○五十嵐座長
 どうもありがとうございました。
 続きまして、先進医療会議における事前評価につきましては、佐藤典宏構成員にお願いをしております。佐藤(典)構成員から、評価結果等について説明をお願いいたします。
○佐藤(典)構成員
 佐藤でございます。よろしくお願いいたします。
 別紙1の資料の7ページ御覧ください。先進技術としての適格性を評価させていただきました。
 まず、社会的妥当性です。社会的倫理の問題も含めてということでございますけれども、この治療に関しましては、非血縁であることとATLであるということで、当然、研究として行うわけでございますけれども、この治療法の他の疾患への普及度を考えたときに、社会的にも妥当であるということ。
 それから、先ほど技術評価の佐藤(雄)先生からもお話がありましたけれども、補償のところがやや同意説明文書の記載が不十分というところがありましたけれども、修正もいただきましたので、倫理的な問題はないと判断いたしました。
 続きまして、現時点での普及性でございますけれども、これも先ほどから議論ありますとおり、PTCYですね。移植後シクロフォスファミド自体は広がっておりますけれども、本病態においてはということで、まだまだ普及してないという状態であると考えております。
 あと、効率性でございますけれども、この疾患に対してこの治療法が保険導入されますと、もちろん疾患が難しいですから大幅に予後が目に見えて改善するというところは難しいかもしれませんけれども、そこのところは進歩はかなり期待できるのではないかと考えております。
 将来の保険収載の必要性につきましては、これは妥当と考えております。
 ただ、評価に関しましては、以下の点について検討ということで、先ほど来お話が出ておりますけれども、造血幹細胞移植は、血縁か非血縁か、それから、細胞の種類、それから、もちろん疾患もそうですけれども、いろいろなパターンがあるということでございまして、血縁に関してはかなり世界的にも定着しているということでございますが、非血縁に関しましては、いろいろなパターンでこれから現在も含めて研究が進行中ということでございますので、ほかの疾患の有効性・安全性を見ながら、例えば今回の臨床試験だけ、先進医療だけほかと全く異なる結果であるというようなことが万が一でも出ることがないとは言えないかもしれませんので、その辺のところはいろいろな意味で総合的な評価も必要になってくるのではないかと考えておりまして、そこのところは若干検討すべき余地があると考えております。
 それらを合わせまして総評でございますけれども、「適」とさせていただきました。そこに書いておりますけれども、PTCY自体は普及しておりますけれども、この疾患、それから、ドナーソースに関しましては慎重に見ていく必要があるということでございますが、ATLという疾患を考えますと、欧米ではなかなか研究が進まない領域でございますので、本邦が果たす役割が大きいということもございますので、本先進医療は非常に意味があるという考え方もできると思っております。以上を合わせまして、「適」と判断させていただきました。
 私からは以上です。
○五十嵐座長
 佐藤先生、どうもありがとうございました。
 それでは、御説明は以上で終わりますけれども、これまでの御説明につきまして、何か御質問等はございますでしょうか。
 よろしいですか。
 シクロフォスファミドを使った骨髄移植の前処置といいますか、これはよく行われている治療でもありますけれども、ATLに対しては初めてだということで、ほかの国ではなかなかこの疾患自体が少ないですので、日本独自の取組みとも言えるのではないかと思います。
 先生方、よろしいでしょうか。
 (首肯する構成員あり)
○五十嵐座長
 それでは、特に御異論がないようですので、各々の先生方の評価結果どおり決定したいと思います。
 ありがとうございました。
 柴田構成員、藤原構成員、竹内構成員にお戻りいただいてよろしいでしょうか。
 (柴田構成員、藤原構成員、竹内構成員、入室)
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 では、以上をもちまして、先進医療合同会議は、これで終了いたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 どうもありがとうございました。
 準備が整い次第、先進医療会議を開催させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 



第95回先進医療会議

○日時

令和3年2月4日(木)16:30~

 

○場所

オンライン開催
 

○出席者

【構成員等】
五十嵐座長 横井座長代理 新井構成員 佐藤(典)構成員 柴田構成員 竹内構成員
長島構成員 福井構成員 福田構成員 藤原構成員 山口構成員
【事務局】
医療課長 医療技術評価推進室長 医療課長補佐 先進・再生医療開発戦略専門官 先進・再生医療迅速評価専門官
研究開発振興課長 研究開発振興課長補佐 他


○議題

 1 新規技術(1月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分けについて(案)
   (先-1)(別紙1)(別紙2)
 2 先進医療Bの総括報告書に関する評価について
   (先-2)(別紙3)
 3 先進医療Bの取下げについて
   (先-3)
 4 粒子線に係る報告書について
   (先-4)
 5 令和3年度先進医療会議開催予定(案)について
   (先-5)
 6 その他

 

○五十嵐座長
 それでは、ただいまから「第95回先進医療会議」を開催いたします。
 まず初めに、構成員の先生方の出席状況ですけれども、本日は、全員御出席です。
 では、資料の確認を事務局からお願いします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。頭撮りについてはここまでとさせていただきます。
 それでは、資料の確認をさせていただきます。
 議事次第、委員名簿に続きまして、先-1「先進医療の新規届出技術について」という1枚紙の資料がございます。こちらには別紙1、別紙2がついてございます。
 続きまして、先-2、こちらは総括報告書に関する評価についてでございますけれども、こちらには別紙3がついてございます。
 続きまして、先-3、先進医療Bの申請取下げについてとしている1枚紙の資料がございます。
 続きまして、先-4、粒子線に係る報告書についてとしている資料がございます。
 最後に、先-5、令和3年度先進医療会議開催予定(案)についてとしている1枚紙の資料がございます。
 資料は以上でございますけれども、今回の先進医療会議におきましても、先ほどの合同会議と同様に、ウェブ上で行うこととさせていただいております。どうぞよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 お配りしている資料等につきましてはよろしいでしょうか。
 (首肯する構成員あり)
○五十嵐座長
 ありがとうございます。
 それでは、今回検討対象となる技術等に関しましては、事前に利益相反の確認をしております。その結果について、事務局から御報告をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 今回検討対象となる技術等に関しての利益相反については特にございません。
 以上でございます。
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 出席されている構成員におかれましては、申告すべき利益相反はないということでよろしいでしょうか。
 (首肯する構成員あり)
○五十嵐座長
 ありがとうございます。
○福井構成員
 すみません、福井です。届出が必要だったかと思いますが、私、横浜市立大学の外部理事をしているものですから、利益相反になるのではないでしょうか。すみません、忘れていました。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 御申告いただき、ありがとうございます。
 福井先生におかれましては、こちらの振り分けの際に、先ほどの合同会議と同様に、一時待機室に事務局のほうで移動させていただきますので、よろしくお願いいたします。
○福井構成員
 どうすればいいのでしょうか。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 一応念のため、福井先生におかれましては、この横浜市立大学附属病院の振り分けの審議の際には、一度御退席いただこうかと思っております。操作はこちらで一時待機室にお送りさせていただきますので、そのままお待ちいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○福井構成員
 はい。申し訳ありません。
○五十嵐座長
 御申告ありがとうございました。
 それでは、新規技術1月受理分の先進医療Aまたは先進医療Bへの振り分け(案)についての資料が提出されております。2件あります。
 まず1件目について、事務局から説明をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 まず、先-1の資料に基づきまして御説明させていただきます。
 今回、先進医療の新規届出技術について振り分け審議をいただく技術が2件ございます。
 まず、1件目でございますが、受理番号121番、技術名は「小児膠芽腫に対するNovoTTF-100Aシステムによる腫瘍治療電場療法」でございます。適応症につきましては、テント上膠芽腫と診断された小児患者でございます。
 今回、東京都立小児総合医療センターから申請がございました。係る費用につきましては、表にお示ししたとおりでございます。
 技術の概要につきまして、簡単に御説明させていただきます。別紙1-1の1ページ目を御覧いただければと思います。
 まず初めに、(先進性)のところでございますけれども、小児の膠芽腫は、成人患者と同様に、悪性腫瘍の中でも予後が不良と言われる重篤な疾患でございまして、新たな治療開発が強く望まれているということでございます。
 技術の内容につきましては、(概要)のところに記載がございまして、今回使用する腫瘍治療電場療法は、低強度の交流電場を脳内で発生させまして、腫瘍細胞にみられる急速な細胞分裂を阻害し、細胞死を誘導することによって腫瘍細胞の成長を抑制するという治療方法でございます。
 続きまして、(効果)のところに記載がございますように、こちらは成人の膠芽腫に対しては既に有効性が証明されている治療法でございまして、今回、腫瘍生物学的振る舞いが同様であります小児の膠芽腫に対して本療法を実施しまして、安全性及び有効性を評価するという試験になってございます。
 ページをおめくりいただきまして、2ページ目以降に記載がございますけれども、本技術において使用する医療機器及び医療材料におきまして、適応外使用のものが含まれておりますので、今回、先進医療Bとして振り分け(案)を提示させていただきました。
 1件目の説明は、以上でございます。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○五十嵐座長
 どうもありがとうございました。
 では、受理番号121の技術につきまして、何か御質問等はございますでしょうか。
 特にございませんか。
 ありがとうございます。
 では、受理番号121の技術につきましては、先進医療Bとして振り分けたいと思います。
 福井先生、それでは、一時御退室をお願いいたします。
 (福井構成員退室)
○五十嵐座長
 続きまして、2件目について事務局から説明をお願いします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 それでは、御説明させていただきます。先-1にお戻りください。
 受理番号122番、技術名は「全身性強皮症における皮膚潰瘍に対する自家骨髄単核球移植による血管再生療法」でございます。
 こちらですが、適応症は、全身性強皮症における難治性皮膚潰瘍となっておりまして、今回、横浜市立大学附属病院より申請がございました。費用につきましては、表にお示ししたとおりでございます。
 技術の概要につきまして、こちらも簡単に御説明させていただきます。別紙2-1の1ページ目を御覧いただければと思います。
 こちら、(先進性)のところでございますが、全身性強皮症の皮膚潰瘍の原因は毛細血管の障害に伴う末梢循環不全でございまして、既存治療では、血管障害の程度が強い、あるいは範囲が広い場合には十分な血流改善効果が得られないことがあり、難治性となるとのことでございます。
 技術の内容につきましては、(概要)の2段落目に記載がございまして、こちらは、全身麻酔下に両側の腸骨から骨髄液を採取しまして、血液成分分離装置を用いて血管内皮前駆細胞を含んだ骨髄単核球細胞を分離、そして、濃縮しまして、四肢の骨格筋の200か所に移植を行うという技術になってございます。こちらは、移植後12週時点での患肢の皮膚潰瘍の面積変化率をもって有効性の評価を行うという試験になってございます。
 ページをおめくりいただきまして、こちらの2ページ目以降になりますけれども、本技術において使用する医療材料に適応外使用のものが含まれておりますので、先進医療Bとして、振り分け(案)を提示させていただきました。
 説明は、以上になります。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○五十嵐座長
 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。
 特にございませんか。
 それでは、受理番号122の技術につきましては、事務局の提案どおり、先進医療Bとして振り分けたいと思います。どうもありがとうございました。
 福井先生、お戻りください。
 (福井構成員入室)
○五十嵐座長
 ありがとうございます。
 続きまして、事務局から、「先進医療Bの総括報告書に関する評価について」の資料が提出されております。事務局から御説明をお願いします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 今回、医療機関より1件の先進医療技術の総括報告書が提出されておりまして、先進医療技術審査部会におきまして評価が行われましたので、その評価結果について御報告をさせていただきます。先-2を御覧いただけますでしょうか。
 今回、旧告示番号18番として実施されておりました「自己口腔粘膜及び羊膜を用いた培養上皮細胞シートの移植術」につきまして、京都府立医科大学附属病院から総括報告書の提出がございました。
 技術の概要でございますけれども、別紙3の9ページ目を御覧いただければと思います。こちら、右上に記載がございますが、こちらは対象患者さんが、難治性の角結膜疾患の患者さんでございまして、下の図にございますように、口腔粘膜上皮細胞を羊膜コラーゲンシート上で培養いたしまして移植を行うという技術になってございます。こちらは、移植後24週時点での有効性・安全性の評価を行うという試験になってございました。
 続きまして、先-2の資料にお戻りいただきまして、1ページ目の中ほどより下、「医療技術の施設結果」のところでございますが、合計27例が本試験に登録されたということでございます。
 同じ1ページ目の下方に記載されております[有効性の評価結果]のところでございますが、有効性については、それぞれの治療目的ごとに評価が行われておりまして、まず、移植目的が視力改善であった11例におきましては、移植後4週以降より統計学的に有意な視力改善が認められたとのことでございます。また、移植後24週時点で視力改善が得られた症例は、11例中9例であったとのことでございます。
 次のページおめくりいただきまして、移植目的が上皮修復にあった4例におきましては、移植後2日、1週及び4週では統計学的に有意な改善が認められたが、移植後12週及び24週では有意な改善が認められなかったとのことでございます。また、移植後24週で改善となった症例は4例中2例であったとのことでございます。
 次の段落に記載がございますが、移植目的が癒着解除の6例におきまして、移植後2日以降の全ての時点で統計学的に有意な改善が認められたとのことでございます。こちらは移植後24週時点におきましては、中止により欠測であった1例を除いた5例全てが改善を得られたとのことでございます。
 続きまして、[安全性の評価結果]でございますが、こちら2段落目のところでございまして、重篤な有害事象は移植後24週までに3件認められました。脳出血が1件、角膜上皮欠損が2件であったとのことでございますが、いずれもプロトコル治療との因果関係は認められなかったとのことでございます。
 続きまして、担当者の先生の御評価について御説明をさせていただきます。別紙3の3ページ目を御覧いただければと思います。
 こちら、主担当の松山構成員からの御評価でございますけれども、有効性に関しては「C従来の医療技術を用いるのと同程度である」と御評価いただいております。
 角膜移植との比較において有効性について同等以上であると推定される。観察期間が24週間であるため、長期予後に関する論文などの公表を期待したいとコメントをいただいております。
 続きまして、4ページ目にお移りいただきまして、安全性の御評価でございますけれども、「B あまり問題なし」と、御評価いただいております。
 こちらコメント欄のところでございますが、軽度有害事象は認めるが、プロトコルと関係性がほぼなく、角膜移植と比較して有意にあるかもしれないとコメントをいただいております。
 技術的成熟度は「A 当該分野を専門とし、経験を積んだ医師または医師の指導の下であれば実施できる」と御評価いただいておりまして、口腔粘膜シートの培養が完遂できなかった症例が27例中4例あるとコメントをいただいております。
 総合的なコメント欄のところでございますけれども、角膜移植と比較して安全性及び有効性において有意にあるかが、本技術の今後の展開を左右されると思われると、コメントをいただいております。
 また、薬事承認申請の効率化に資するかどうか等についての助言欄でございますが、本先進医療の評価により、有効性の評価指標が明らかとなり、また安全性上で大きな懸念がないことが示されている。実質的に単一施設にて実施された試験であるため、このまま薬事申請資料としての活用は難しいかもしれないが、治験は複数施設でのpivotal試験のみで可とできるかもしれない、とのことでございます。
 続きまして、副担当の山中構成員の御評価でございます。5ページ目を御覧いただければと思います。
 こちら、有効性につきましては「C 従来の医療技術を用いるのと同程度である」と御評価いただいております。コメント欄のところでございますが、症例数が限られており、単純な1標本t検定での有意性なので評価が難しく、「従来技術と同程度」としたとコメントをいただいております。
 安全性につきましては「B あまり問題なし」と御評価いただいておりまして、技術的成熟度につきましては「A 当該分野を専門とし、経験を積んだ医師または医師の指導の下であれば実施できる」と御評価をいただいております。
 事務局からの説明は、以上でございます。
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの御説明につきまして、何か御意見・御質問等ございますでしょうか。
 よろしいですか。
○竹内構成員
 竹内です。
○五十嵐座長
 どうぞ。
○竹内構成員
 1点質問させていただきたいのは、この治療法がヒストリカルコントロールと比べて、何もしなかったときに比べてさらによいのかというような観点での検討あるいは情報はあるのでしょうか。
○五十嵐座長
 事務局からお願いします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 今回の検討につきましては、原則として、いわゆる角膜移植も含めまして治療困難である患者さんを対象とした結果でございますので、もともと治療がない患者さんにおいてこのような結果が出たと御理解いただければと存じます。
○竹内構成員
 分かりました。基礎疾患によっては自然治癒もあり得るのかなと少し拝見したのですけれども、そのようなことはない症例をあらかじめリクルートしたと考えてよろしいということですね。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 そのような御理解でよろしいかと思います。
○竹内構成員
 了解しました。
○五十嵐座長
 そのほかはいかがでしょうか。
 よろしいですか。
 (首肯する構成員あり)
○五十嵐座長
 それでは、どうもありがとうございました。
 続きまして、事務局から、「先進医療Bの取り下げについて」の資料が提出されております。御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 現在、申請中の先進医療Bの技術に関する取り下げの申請がございましたので、資料の先-3に基づきまして進めさせていただきます。
 こちらにつきましても、既に先進医療技術審査部会にて取り上げさせていただき、承認されているものでございます。
 こちら整理番号4番、「コレステロール塞栓症に対する血液浄化療法」とございますけれども、こちら取下げ理由のところでございますが、予定症例数の主要・副次評価項目の解析を終了したため、先進医療を取り下げる。総括報告書については現在提出準備中であるとのことでございます。
 また、告示番号24番については、協力医療機関の取下げが報告されております。
 事務局からは、以上でございます。
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 ただいまの御説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。
 よろしいですか。
 (首肯する構成員あり)
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 次に、事務局から「粒子線に係る報告書について」の資料が提出されております。これにつきまして、事務局から説明をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 それでは、先-4に基づきまして御説明をさせていただきます。
 昨年12月の先進医療会議におきまして、日本放射線腫瘍学会より提出されました報告書について御議論いただいた際に、構成員の先生方から様々な御指摘をいただいたところでございます。
 こちらの内容を事務局で取りまとめさせていただき、先生方に御確認いただいた上で学会に照会させていただきました。今回、そちらの回答が参りましたので御確認いただければと考えております。
 では、まず先-4の1ページ目から御説明をさせていただきます。
 こちらは、まず1つ目にいただいた御指摘についてですけれども、少数転移性腫瘍において、もともと症例数や報告が少ない疾患群では、システマチックレビューでは有効性が示せないこともあるが、どのように解析を行う予定であるのか、というものでございました。
 こちら【回答】のところでございますが、少数転移性腫瘍は、転移性肺腫瘍、転移性肝腫瘍、転移性リンパ節腫瘍の3つの分野に分け、それぞれ全体の治療成績を提示するということでございます。
 加えまして、4段落目以降のところに記載がございますように、原発巣別の成績についても解析を行うとのことでございます。
 例えば転移性肺腫瘍においては、大腸がん、原発性肺がんの肺内転移、転移性肝腫瘍においては大腸がん、それから、次のページにいきまして、リンパ節転移においては、大腸がん、婦人科腫瘍、肺がんでそれぞれ解析予定とのことでございます。
 続きまして、2つ目の御指摘でございますが、手術可能例と手術不能例あるいは手術非適応の患者に対する評価は、しっかり線引きをして議論すべきであり、手術は標準治療となっている症例に対して粒子線の利点を主張するのであれば、手術との比較をしなければ妥当性の議論ができないのではないかという点と、こちらの点を踏まえた上で、限局性肺がんの解析において、国内の肺がん外科切除症例のデータベースを使用するなどして詳細な比較解析を行うべきではないかというものでございました。
 【回答】でございますが、まず2段落目でございますけれども、学会としては今回の評価において、手術拒否例に関して、粒子線治療の手術に対する利点を主張するつもりはなく、あくまでも既存の放射線治療との比較検証を行うものと考えているとのことでございます。
 一方、次の段落のところでございますが、手術可能例と手術不能例に対する評価は、しっかり線引きして議論すべきである点については、御指摘のとおりであるという回答もいただいております。
 例えば肺がん診療ガイドライン2020における手術拒否例に対する放射線治療に係るCQ.がページ下方から次のページにかけて記載されておりますが、手術不能例と同様に、根治的放射線治療が第一選択として強く推奨されている一方、手術と放射線治療の比較した報告はあるが、一定の結論に至っていないということが議論されておりまして、標準治療は切除であることを説明した上で、切除を希望しない場合には、手術不能例の場合と同様に放射線治療が選択肢となることが示されているとのことでございます。
 このようなガイドラインにおける記載も踏まえまして、手術拒否例の粒子線治療の評価においても、手術不能例の場合と同様に、根治的放射線治療の中での粒子線治療の位置づけを明らかにすることが今回求められているという点については、認識をされているということでございます。
 また、最後の段落のところでございますが、先進医療会議構成員からの御指摘を踏まえまして、既存の放射線治療との比較に加えて、手術可能限局性肺がんについて、粒子線のレジストリデータと肺がん外科切除症例との比較についても検討を開始したとのことでございます。具体的には、肺癌登録合同委員会の代表者との相談を開始しておりまして、合同委員会にお諮りいただいている段階であり、合同委員会との議論を踏まえた進捗については今後の先進医療会議に報告する予定であると回答をいただいております。
 最後に3つ目の御指摘でございますが、J-CROSの分科会について、これまで先進医療会議に提出されたエビデンスの作成や先進医療Bの実施の際にも関与していたのか。また、この分科会はいつから活動をしているのかという御指摘でございました。
 活動時期については、1段落目に具体的な回答は記載されておりますので、御確認いただければと存じます。
 2段落目に、分科会の位置づけについて記載がございまして、分科会は、各疾患の粒子線の臨床研究全般について、議論、検討、報告、助言する場であり、全体としては学会の粒子線委員会から提出されているエビデンスの作成や、先進医療Bの実施に直接には関与していないとのことでございます。
 なお、学会からの報告については、共有されているという点と、先進医療Bへの症例登録については分科会を通して依頼している点、それから、各診療科の委員から、保険適用拡大に向けてどういった戦略で進めるべきかについて意見、助言をもらっているという点について申し添えられております。
 事務局からの説明は、以上でございます。
○五十嵐座長
 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの御説明につきまして、委員の先生方、何か御質問等はございますでしょうか。
 山口先生、どうぞ。
○山口構成員
 一番最初の質問に対する回答についてコメントします。放射線治療は局所治療であって、手術もそうですけれども、肝転移に対しても局所治療が有効なものと有効でないものがあるということがかなり明らかになってきています。例え少数であっても肝転移があれば、例えば膵臓がんなどは局所治療の意義が少ないということは分かっています。したがって肝転移を少数ということでくくってしまうと、その結果をどのように解釈するかということに関していろいろな問題点がでてくると思います。
 今回、回答をいただきましたのは、内容を見てみますと、大腸がんなどが多いのですが、大腸癌については症例数も多いので、例えばシステマチックレビューをするときにその基になるデータもあろうかとは思います。一方で、それ以外の非常に適応の少ないもともと少数転移で治療の例のほとんどないものに関して、果たしてシステマチックレビューができるかと疑問に思います。今回の回答も大部分は大腸がんとか肺がんであり、少数例についてはただやるだけということになってしまわないかと心配されます。それに対する答えがなかったという点がちょっと気になるところではあります。
 以上です。
○五十嵐座長
 ありがとうございます。
 そのほか、いかがでしょうか。
○山口構成員
 もう一つよろしいですか。
○五十嵐座長
 どうぞ。
○山口構成員
 すみません。3つ目の質問ですけれども、こういう計画を立てるに当たって、関連学会とどのようなディスカッションが行われて、どのような科学的妥当性のもとに企画を立てたかということが示されるべきだと思います。今回の回答では、実際にどのようなディスカッションが行われて、何回ぐらいどういう会議が開かれて、実態があるのかどうかということは示されていませんので、そのあたりが確認できるようなことをしていただければ、ありがたいと思います。
 以上です。
○五十嵐座長
 御指摘ありがとうございます。
 この点について、事務局何かありますか。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 御指摘いただきまして、ありがとうございます。
 まず1つ目の御質問の回答に対する指摘につきましては、今、現状どのような解析を行うか、現状分かる範囲で提出をいただいたということでございます。
 この少数転移性腫瘍に限らず、今後、システマチックレビューを行うに当たって、学会のほうがどのような解析を行うのかという解析計画書を現在作成中と伺っております。こちらにつきましては、前回、以前の会議で、その案がある程度固まり次第こちらの会議のほうにお諮りをさせていただく予定であると、学会から回答をいただいておりまして、今後、詳細にどのような解析を行うかについては、疾患に限らず、後日、会議のほうで御確認いただいて、また、御指摘をしていただければと考えております。
 2つ目の御指摘をいただきました、この3つ目の質問の回答についてでございますけれども、こちらはJ-CROSの中に置かれている分科会ということで、回答の中にも記載ありますとおり、全体として、今回のエビデンスの作成について直接関与していないというところではございます。どのような議論がこれまでなされているかについては、一度学会のほうに確認をさせていただこうと思っております。
 以上でございます。
○五十嵐座長
 ありがとうございます。
 事務局の対応案を今お示しいただきましたけれども、山口先生、それでよろしいでしょうか。
○山口構成員
 ありがとうございました。よろしくお願いします。
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 そのほかいかがでしょうか。
 どうぞ、柴田先生。
○柴田構成員
 質問2に対する回答へのコメントです。今回、論点を整理していただいて、手術不能例と手術可能だけれども拒否をされた方、あくまで手術可能例ではなくて、手術可能だけれども拒否をされた方という形できちんと整理していただいていますので、そこの問題は改善されたと思います。
 回答の中でも専門家の先生方が自ら書いておられるように、手術可能だけれども拒否された方に対しては、標準治療は切除であることを説明した上で、切除を希望しない場合に、という話になっているのはやはり大事なところです。この議論をするためには、手術をした場合と手術をせずに放射線治療なりあるいは粒子線治療を受けたときの成績が比較できるようなデータがなければ、きちんとした患者さんの判断をゆがめてしまう可能性もありますので、そういう意味で今回検討を加えていただけるということで、今後、患者さんに選択していただくためのデータがきちんと出てくることを期待しております。
 以上です。
○五十嵐座長
 どうもありがとうございました。
 そのほかはいかがでしょうか。
 どうぞ、横井先生。
○横井座長代理
 私も2番のことでちょっと御質問したのですけれども、先ほど柴田先生が言われたとおりだと思います。肺癌登録合同委員会のデータの切除例等も含めて検討をしていただけると、同じ病気でも、腫瘍の性状によって治療成績が異なることが外科切除例では分かっておりまして、また、放射線治療では、そういうものに対して効きやすいものと効きにくいものがどうもあんまりはっきりしないので、そういうところも含めて総合的に比較検討がなされていくと、もう少し生物学的なことも分かってきて、非常にいいデータになるのではないかと期待をしております。
○五十嵐座長
 御指摘どうもありがとうございます。
 そのほかいかがでしょうか。
 藤原先生、どうぞ。
○藤原構成員
 今回のこの学会からの回答で、粒子線治療の次期診療報酬改定に向けてのちょっと質問としてあるのですけれども、粒子線治療の大部分のところは前立腺がんについてやられているというのが、前回収載のときの学会からの報告書を見て明らかだったのですけれども、今、アメリカでIMRTと粒子線のランダム化比較試験がやられていて、昨日、PubMedを見たのですけれども、今年2021年の12月には1回目のPrimary endpointの結果の報告があると書いてあったので、そこで、IMRTに比べて粒子線が優れるということがなかった場合には、そういう結果の報告は、もう既に、前立腺がんは診療報酬に収載されていますけれども、どこが関知して次回の診療報酬改定のときに判断されるのかというのをちょっとお聞きしておきたいのですけれども、もし、それがないのだったら、放射線腫瘍学会が2021年12月末に結果が出たものを内保連とかを通じて医療界に報告するという手順が必要なのかとか、その辺、ちょっと事務局に教えていただきたいのです。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 貴重な御指摘いただき、ありがとうございます。
 まず前立腺がんにつきましては、既に保険収載されている状況でございますので、少なくとも先進医療会議として何かどうこうと言うところではないのかなと、先進医療会議事務局としては考えております。
 議論する場としては、恐らく中医協になろうかとは思いますが、どのように情報をキャッチアップするか、あるいは、検討に加えるかについては、事務局で確認をさせていただければと考えております。
○福井構成員
 ありがとうございます。
○福井構成員
 福井ですけれども、よろしいですか。
○五十嵐座長
 どうぞ。
○福井構成員
 中医協の下で、保険収載するかどうかは、医療技術評価部会で評価をしているのですけれども、確かに、収載から取り下げの議論はどこでどういうふうにやるかについてはあまり聞いたことがありません。私もできる範囲内で、相談してみたいと思います。
 ありがとうございます。
○五十嵐座長
 大変貴重な御指摘だったのではないかと思います。関係する先生方、どうぞよろしくお願いいたします。
 ほかは。
 山口先生。
○山口構成員
 今の問題は非常に重要な問題であると思うのですけれども、ガイドラインがきちんと整備されている場合には、保険収載されたその根拠とかそこで検討されて要望が出ているはずです。ですから、前立腺がんのガイドラインをつくっているところが、新しいエビデンスが出たら、それに沿って、取り下げるなり、新しいものを加えるという操作が当然あるべきであって、それはガイドラインをつくっている学会の責任でやるべきことだと思います。
○五十嵐座長
 おっしゃるとおりだと思います。ありがとうございます。
 ほかはいかがでしょうか。
 それでは、今日は大変貴重な御指摘をいただきましたので、この指摘事項を取りまとめて、事務局から学会に照会していただくということでよろしいでしょうか。
 (首肯する構成員あり)
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 次に、事務局から、「令和3年度先進医療会議開催予定(案)について」の資料が提出されております。御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。先-5を御覧いただければと思います。
 令和3年度の先進医療会議の日程(案)をお示ししてございます。構成員の先生方におかれましては、大変お忙しいところとは存じますが、日程の調整をお願いできれば幸いでございます。
 以上でございます。
○五十嵐座長
 今の点につきまして、何か御質問等ございますか。
 よろしいですか。
 ありがとうございました。
 本日の議題は、残り「その他」になっております。事務局から何かございますか。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 1点、構成員の先生方へ御報告がございます。
 既に報道等で御存じの先生方もいらっしゃるかとは存じますが、大阪大学医学部附属病院が実施している先進医療B「周術期カルペリチド静脈内投与による再発抑制療法(JANP study)」におきまして、先進医療計画時のまず参考論文1点が特定不正行為として認定されておりました。
 そこに加えまして今回、当該論文の著者が筆頭著者として関与していたほかの論文についても調査が行われましたところ、当該先進医療の科学的根拠を記した論文1点にも特定不正行為が認定されたとのことでございます。
 本先進医療会議といたしましては、本件の中間報告をさせていただいた「第91回先進医療会議」の際の御議論にもありますように、まずは先進医療技術審査部会で御議論いただき、そちらの結果を本先進医療会議に御報告いただくという形を事務局としては考えております。
 以上でございます。
○五十嵐座長
 ありがとうございます。
 技術審査部会はこれから行われるわけですね。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 そのとおりでございます。
○五十嵐座長
 ありがとうございます。
 構成員の先生方から、何か御意見・御質問ございますか。
 それでは、大変重要な案件ですので、技術審査部会でしっかり議論をしていただいて、その御報告を待ちたいと思います。
 どうもありがとうございました。
 それでは、本日の議論は以上としたいと思います。次回の開催について事務局から御説明をお願いします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 次回の開催については、令和3年3月4日(木)16時からを予定しております。場所については、別途御連絡をさせていただきます。
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 それでは、「第95回先進医療会議」をこれで終了いたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(了)

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