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2020年6月4日 第86回先進医療会議

○日時

令和2年6月4日(木)16:00~

 

○場所

オンライン開催
 

○出席者

【構成員等】
五十嵐座長 横井座長代理 新井構成員 石川構成員 柴田構成員 竹内構成員
福井構成員 福田構成員 藤原構成員 山口構成員 山本構成員
【事務局】
医療課長 医療技術評価推進室長 医療技術評価推進室長補佐 先進・再生医療開発戦略専門官 先進・再生医療迅速評価専門官
研究開発振興課長 研究開発振興課長補佐 他



○議題

 1 新規技術(4月・5月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分けについて(案)
   (先-1)(別紙1)(別紙2)(別紙3)
 2 先進医療Bの取り下げについて
   (先-2)
 3 先進医療の保険導入等の検討について
   (先-3)(参考資料)
 4 その他


○議事

16:00開会




 

 

 

 

○五十嵐座長
 それでは、皆さんおそろいのようですので、これから先進医療会議を開催したいと思います。
 お忙しいところお集まりいただきまして、ありがとうございます。
 今回、ウェブで初めてですけれども、どうぞよろしくお願いいたします。
 初めに、構成員の先生方の出席状況についてお話をいたします。今日は全員、御出席ということになりました。
 では、資料の確認を事務局からお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。本日もよろしくお願いいたします。
 頭撮りについては、ここまでにさせていただきます。
(頭撮り終了)
○先進・再生医療迅速評価専門官
 それでは、資料の確認をさせていただきます。
 議事次第、委員名簿とございまして、まず先-1「先進医療の新規届出技術について」としている1枚紙がございます。こちらには別紙1、別紙2、別紙3がございます。続きまして、先-2「先進医療Bの告示取下げについて」としている1枚紙の資料がございます。先-3「先進医療の保険導入に係る検討における指摘事項及びそれに対する対応について(案)」としている資料がございまして、こちらには先-3(参考)がついてございます。
 また、今回の先進医療会議におきましては、ウェブ上で行うこととさせていただいております。
 先生方におかれましては、本日使用する資料一式を事前に送付させていただいております。申請資料等、通常タブレットに格納している資料につきましても送付させていただいておりますので、そちらの資料を閲覧していただきます。
 発言される先生方におかれましては、会議資料のページまたは送付のみの資料のページとあらかじめ御発言いただけますと、議事の進行上助かりますのでよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
○五十嵐座長
 ただいまの御説明、それから資料等につきまして何か御質問、御意見はございますでしょうか。よろしいですか。
(首肯する委員あり)
○五十嵐座長
 それでは、早速審議に入りたいと思います。
 まず今回、検討対象となる技術等に関しましては、事前に利益相反の確認をしております。
 その結果につきまして、事務局から御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 今回、検討対象となる技術等に関しての利益相反については、特にございません。
 以上でございます。
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 御出席されている構成員、全員におかれましては、利益相反はないということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 続きまして、「新規技術(4月・5月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分けについて(案)」、先-1という資料が出ております。
 3件、本日提出されておりますので、御説明を順次お願いしたいと思います。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 先-1の資料に基づきまして、説明させていただきます。
 今回、先進医療の新規届出技術について振り分け審議を頂く技術が3件ございます。
 まず1件目、受理番号110番。技術名は「抗腫瘍自己リンパ球輸注療法」でございます。
 適応症につきましては、プラチナ耐性の進行・再発子宮頸がん患者でございます。
 今回、慶應義塾大学病院から申請がございました。
 係る費用につきましては、表にお示ししたとおりでございます。
 技術の概要につきまして、簡単に御説明させていただきます。別紙1-1の1ページ目を御覧いただければと思います。
 こちらの中ほど、(概要)のところでございますけれども、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)療法ですけれども、病巣の子宮頸がん組織を外科的に切除し、腫瘍に浸潤しているリンパ球を約4週間かけて高速大量培養し、再度体内に戻す治療法でございます。輸注の際にシクロホスファミド、フルダラビンによる化学療法によって強力に骨髄抑制を行って、さらに輸注したTILを刺激するためにIL-2の投与を行うという技術でございます。
 ページをおめくりいただきまして、2ページ目以降になりますけれども、今回、使用する医薬品に未承認のもの及び適応外使用のものが含まれておりますので、先進医療Bとして振り分け案を提示させていただきました。
 まず、1件目の説明は以上になります。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○五十嵐座長
 ありがとうございました。ただいまの御説明について、何か御質問等はございますでしょうか。特にありませんか。
 では、受理番号110の技術につきましては、先進医療Bとして振り分けたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○五十嵐座長
 ありがとうございます。
 では、続きまして2件目について、事務局から御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 2件目の技術でございます。先-1にお戻りいただきます。
 受理番号111番。技術名が「胃粘膜下腫瘍に対する内視鏡切除」でございます。
 適応症は胃粘膜下腫瘍となっておりまして、今回、大阪国際がんセンターより申請がございました。
 費用につきましては、表にお示ししたとおりでございます。
 技術の概要につきまして、簡単に御説明させていただきます。別紙2-1の1ページ目を御覧いただければと思います。
 こちら、(先進性)のところでございますけれども、現在、胃粘膜下腫瘍に対する標準治療は開腹または腹腔鏡下の外科切除でございまして、2008年には腹腔鏡と内視鏡を併用したLECSという術式も開発されているところでございます。一方、海外を中心に胃粘膜下腫瘍に対して、経口内視鏡で腫瘍を切除した後、腹腔鏡を用いずにそのまま穿孔部を閉鎖する方法が報告されております。
 下の(概要)のところでございますけれども、内視鏡の鉗子口から挿入した電気メスで病変周囲の粘膜切開を行った後、腫瘍の筋層付着部を露呈させ筋層を切開して、胃壁の全層切除を行い、病変を切除するというものでございます。
 こちらの技術につきまして、1枚おめくりいただきまして2ページ目になりますけれども、今回使用する医療機器等が全て適応内のものになりますので、先進医療Aとして振り分け案を提示させていただきました。
 説明は以上になります。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの御説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。よろしいですか。
 山口先生、お願いします。
○山口構成員
 この研究はAでいいと思うのですけれども、内容的にGISTを核出するような術式になっているので、安全性に関してかなりしっかり見ていただきたいというのが、一つコメントです。
 以上です。
○五十嵐座長
 御指摘ありがとうございます。
 そのほか、いかがでしょうか。
 では、受理番号111の技術につきましては、先進医療Aとして振り分けたいと思います。
 安全性については、十分注意していただきたいというコメントをつけていただきたいと思います。
 ありがとうございます。
 では、3件目につきまして御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 3件目の技術でございますけれども、受理番号112番。「結節性硬化症に伴う腎血管筋脂肪腫に対する凍結療法」でございます。
 適応症につきましては、結節性硬化症に伴う腎血管筋脂肪腫(AML)となっておりまして、今回、九州大学病院より申請がございました。
 係る費用につきましては、表にお示ししたとおりでございます。
 技術の概要につきまして、簡単に御説明させていただきます。別紙3-1の1ページ目を御覧いただければと思います。
 こちら(先進性)のところでございますけれども、結節性硬化症は60~80%が腎病変を有しまして、血管筋脂肪腫が両側多発性に発生いたします。この増大による腎機能低下や破裂による出血等のため、年齢が上昇するとともに腎疾患での死亡割合が増加するということでございます。
 現状での標準治療は動脈塞栓術、外科手術、薬物療法ですけれども、再発・再増大しやすい等の問題がありまして、なかなか完全な治療効果は得られていないということでございます。
 下の(概要)でございますけれども、本技術は1cm以上4cm以下のAMLに対しまして、CTガイド下にて局所麻酔下で、経皮的に凍結療法を施行するものでございます。
 1枚おめくりいただきまして2ページ目でございますけれども、この技術に使用する医療機器に適応外使用のものが含まれておりますので、今回、先進医療Bとして振り分け案を提示させていただきました。
 説明は以上でございます。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○五十嵐座長
 御説明、ありがとうございました。
 ただいまの御説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。特にございませんか。
 それでは、受理番号112の技術につきましては、先進医療Bとして振り分けてよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○五十嵐座長
 ありがとうございます。
 そのようにしたいと思います。
 続きまして、先進医療Bの取下げにつきまして資料が提出されております。
 御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 大臣告示されております先進医療Bの技術に係る取下げの申請がございましたので、資料の先-2に基づきまして御説明させていただきます。
 なお、これらにつきましては既に先進医療技術審査部会で承認されているものでございます。
 まず、告示番号10番。「放射線照射前に大量メトトレキサート療法を行った後のテモゾロミド内服投与及び放射線治療の併用療法並びにテモゾロミド内服投与の維持療法」でございます。
 こちら、初発の中枢神経系原発悪性リンパ腫を適応症として行われておりましたけれども、2019年12月に実施した中間解析の結果、無効中止で試験の早期中止を決定したため先進医療を取り下げるということでございます。
 続きまして、告示番号26番、「陽子線治療」でございます。
 こちら、適応症が肝細胞がんのうち、初発のものであって、肝切除術、肝移植術、エタノールの局所注入、マイクロ波凝固法又はラジオ波焼灼療法による治療が困難であり、かつChild-Pugh分類による点数が7点未満のものに限るというものでございます。
 取下げ理由としまして、研究期間内での症例集積が困難であることが予想されることから、研究実施計画書の中止基準に則り早期中止となり、それに伴いこの技術の取下げを申請したということでございます。
 続きまして、告示番号39番。「131I-MIBGを用いた内照射療法」でございます。
 神経芽腫を適応症として行われていましたけれども、目標症例数の登録完遂及び全ての患者に対する試験治療・観察終了のため取下げとなってございます。
 最後に、告示番号46番。「マルチプレックス遺伝子パネル検査」でございます。
 治癒切除不能または再発の病変を有するがん患者を適応症として行われておりましたけれども、こちらも試験終了のため先進医療を取り下げるということでございます。
 説明は以上でございます。
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 ただいまの御説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。よろしいですか。
(首肯する委員あり)
○五十嵐座長
 どうもありがとうございました。そのようにしたいと思います。
 次に、事務局から「先進医療の保険導入等の検討について」の資料が提出されております。
 これについて、御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 それでは、先-3に従って御説明をさせていただきます。
 既に御案内させていただいていますとおり、先進医療は評価療養として将来的な保険導入のための評価を行うものとして位置づけられておりまして、診療報酬改定に合わせて保険導入に係る検討を行うこととされております。令和2年度の診療報酬改定におきましても、既に評価された技術については保険導入に係る検討を行っていただいたところでございます。
 しかしながら、2ポツ目のところでございますけれども、一部の技術については保険導入に係る有効性、安全性及び普及性等の評価に必要なエビデンスの集積が十分にできていないなどという理由から、結果として長期にわたって先進医療が継続しているところがございます。
 昨年12月5日に開催されました、第82回先進医療会議におきまして、お一方以上の評価担当の先生から、先進医療から取り消すことが適当である旨の評価があった技術、また、会議におきまして保険導入に向けて特別に指摘のあった技術につきましては、次回の診療報酬改定における本会議での保険導入に係る検討までに、各技術に応じた指摘事項への対応を求めることとされました。
 「2.対応(案)」でございますけれども、今回評価が低かったにもかかわらず、次回の診療報酬改定までにこういった指摘の内容と課題に対して対応がなされなかった場合等には、原則として先進医療告示から取り消すなどの何らかの対応を取ることとして、その旨を医療機関に伝達してはどうかという御提案でございます。
 それぞれの技術と指摘内容、及び対応を求める課題につきましては、次のページの表として、これまでの会議の先生方の御発言ですとか、評価に当たられた先生方からお伺いしたものを基にお示ししてございます。
 2ページ目以降になりますけれども、こちらも簡単に御説明をさせていただきます。
 まず、告示番号1番。「高周波切除器を用いた子宮腺筋症核出術」でございます。
 こちらにつきましては、高周波切除器を使用する術式と使用しない術式について、どのように保険適用を目指すのか、関連学会と連携して検討すべきではないかという指摘がなされてございます。
 課題といたしまして、関係学会と連携して、当該技術の保険適用に係るロードマップについて検討することを挙げております。
 次に告示番号2番、5番。2つをまとめておりますけれども、「陽子線治療」「重粒子線治療」につきましては、幅広い病期に対して実施されているが、患者背景等を踏まえた詳細な解析がなく、既存治療との成績との比較が困難であると指摘がございました。
 課題としまして、引き続き症例集積の継続とデータの詳細な解析を行い、保険導入の可否判断に資するエビデンスを構築することを挙げております。
 続きまして、告示番号6番。「抗悪性腫瘍剤治療における薬剤耐性遺伝子検査」でございます。
 こちらは、当該技術の導入によって患者の治療成績が向上するかどうかが明らかでないという指摘がされております。
 課題といたしまして、当該技術の臨床的有効性について文献等で提示することとさせていただいております。
 告示番号15番。「培養細胞によるライソゾーム病の診断」でございます。
 指摘といたしまして、平成27年から実施件数が0件であり、実績がないという指摘がございました。
 課題といたしまして、実施医療機関を増やす等の取組みを行い、当該技術の普及性の向上を図ることとしております。
 3ページ目にお移りいただきまして、16番。「培養細胞による脂肪酸代謝異常症又は有機酸代謝異常症の診断」でございます。
 こちらも、先ほどの告示番号15番の技術と同様、平成26年から実施件数が0件でございまして、実績がない状況でございます。
 それらの指摘を受けまして、課題といたしまして実施医療機関を増やす等の取組みを行い、当該技術の普及性の向上を図ることを挙げさせていただいております。
 最後、告示番号21番でございますけれども、「LDLアフェレシス療法」でございます。
 指摘としまして、当該技術の生存率や透析回避率の有効性に係る評価について、既存技術との比較ができるデータが十分に示されていないという御意見を頂戴いたしました。
 課題といたしまして、当該技術の既存技術と比較した有効性について文献等で提示することとさせていただいております。
 なお、告示番号につきましては、いずれも令和元年12月5日時点のものとなってございます。
 また、参考資料につきましてですけれども、こちらは12月の会議の際にお示しをさせていただきました。それぞれの技術の概要に係る資料でございます。
 事務局からの説明は以上でございます。
○五十嵐座長
 どうもありがとうございました。
 それでは、何か御質問等ございますでしょうか。
 どうぞ。
○藤原構成員
 藤原です。
 2番と5番、陽子線、重粒子線なのですけれども、これは前回の先進医療会議の評価では、先進医療のデータがきちんとした科学的なものになっていないということで、次回もそういうことだと先進医療から外すということになると思うのですけれども、既に陽子線、重粒子線は各種保険が適用されているものはそのままになるということなのですか。
 つまり、科学的エビデンスが一方で集積されず、先進医療からは外れても、現行走っている保険でカバーされている方はおとがめなしということなのですか。
○五十嵐座長
 どうぞ。お願いします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 御指摘いただきありがとうございます。
 1ページ目に記載をさせていただいた、取り消す等の対応を取るということでございますけれども、今回、評価が低かったものについては取り消す等の対応という形にさせていただいております。
 具体的には次の改定の際にどのように対応なされたか等を含めて評価をしていただくことになるとは思いますけれども、御指摘いただいた現在保険適用になっているものにつきましては、既にこの会議等でも有効性については一定の御評価を頂いているものと承知しておりますので、事務局としては対応については特段考えていないところでございます。
 全体として、課題に対して対応をしていただいたかどうかの再評価につきましては、次回の改定の際の評価に際して、医療機関から実績報告等を提出していただくことになっております。その中で、どれぐらい対応ができているのか。また、取り消すことが妥当なのかというのは事前評価の先生含めて、また会議で御検討いただければと考えております。
 以上でございます。
○藤原構成員
 藤原です。
 追加で、陽子線、重粒子線は、結構収載のときにもめたと思うのですけれども、日本放射線腫瘍学会の方々にも来てもらってヒアリングをしたと思うのですけれども、現段階でこういうがんについてもう少ししっかりしなさいというのを、学会を通じてお願いするなどというアクションはされているのでしょうか。
 何か、今日の会だけでエビデンスが集積されていないから、あと2年後にどうぞというのでは、ちょっと甘いような気もするのです。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 重要な御指摘をいただきありがとうございます。
 前回改定の際にも、粒子線の治療に関しては、特に以前からモニタリング等の定期報告を学会にまとめて提出をしていただいているということがございます。
 前回、11月の会議だったかと思うのですけれども、定期報告の際にこれまで行われている疾患についての具体的な成績などを提出していただいた状況でございます。ただ、12月の会議でも、その成績自体もやはり詳細な解析が必要ではないかという御意見は頂戴しておりまして、そちらについては既に学会には事務局から伝えているところでございます。
 また、特定のがん種に関してということは、まだ学会にはお伝えしていないのですけれども、例えば今、特定のがん種に対してしっかりということであれば、それは事務局が学会のほうにお伝えをさせていただいて、しっかりとしたエビデンスづくりを促していくという形になってくると思いますので、対応させていただければと思っております。
○藤原構成員
 前回、評価をされた方々がどのがん種が足りないとか、そういう御意見があるのであれば、それを学会側にお伝えするというのはもうされているわけですね。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 既にお伝えはさせていただいているところでございます。
○藤原構成員
 分かりました。
○五十嵐座長
 私から質問ですが、2ページ目、3ページ目に記載されている課題という形でお伝えするのは、これからですか。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 これから、早急にさせていただく予定でございます。
○五十嵐座長
 それで、いつまでに御返事をくださいとかということは、申し上げないのですか。2年後でよろしいのですか。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 先進医療の科学的評価につきましては、基本的に診療報酬改定のタイミングで行っているものでございますので、それまでに何らかの、例えばデータですとか、あるいは可能であれば文献等をお示ししていただくことになります。先ほども御説明させていただきましたけれども、実績報告を提出していただいて、それを基に事前評価を行っていただきますので、その中に今回の課題の対応についても織り込んでいただくという形で医療機関のほうにはお願いをしようと思っております。
○五十嵐座長
 そうすると、実質1年ちょっとぐらいの時間の間でやってくださいという感じでしょうか。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 はい。そうなるかとは思います。
○五十嵐座長
 ありがとうございます。
 ほかはいかがでしょうか。
 それでは4名の先生が今、手を挙げていらっしゃるので、次は福井先生、お願いします。
○福井構成員
 藤原先生と似たような話ですけれども、私も陽子線治療と重粒子線治療については、今までの経緯から言って、このような扱いになるのは非常に残念だと思っています。
 既存治療との成績との比較が困難な理由が、外部のものにとってもう一つよく分からない。
 もともと、デザイン上比較が不可能だったのか、それとも努力すれば収集できるデータがあるのにやらないのか。何がバリアになっているのか。
 ほとんどの施設と学会が一緒になって本気で解析しようと、たしか以前言われていたようにも思いますが、それも何かの理由で行われていないのか。
 何かもう一つ、こういうふうな扱いになりそうだという理由のところを、ぜひ知りたいという希望です。
 これだけの投資をしていますので、理論的にも効果があるように思っていますし、ぜひ進めてほしいと思います。
 以上です。
○五十嵐座長
 どうぞ。
 お願いします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 重要な御指摘をいただき、ありがとうございます。
 既存治療との成績がなぜ比較できないかということにつきましては、問合せ等はしていない状況なのですけれども、先生方に頂いた御意見は、保険導入にかかるエビデンスの創出にも非常に重要な観点でございますので、関連学会にもお伝えをして、また次の診療報酬改定までにしっかり取り組んでいただくというところは必ずお伝えをさせていただき、対応を促したいと考えております。
○福井構成員
 よろしくお願いします。
○五十嵐座長
 どうもありがとうございます。
 では、山口先生、いかがですか。
○山口構成員
 ちょっと似たようなことなのですけれども、私も陽子線、重粒子線についてです。
 先進医療で走っている分、例えば陽子線では1,300例ぐらいやっていて、658例は評価不明なのです。先進医療でやっていながら半分以上が不明という状態が続いていて、その一方で有効側の600例があるという評価をしている。一体、これはどういう評価なのかよく分からないので、この調子では、このままいくとはちょっと思えないということで、厳しいことになるかと思います。
 ぜひここは、不明なんてことはあり得ないように、ぜひ努めていただきたいと思います。
 それともう一つは、今は保険収載されていますけれども、エビデンスというのはあまり強いものではないので、将来的には今、保険収載されているものの評価というものも必要になるのではないかと思います。というのは、相当お金もかかりますし、それがどれだけの成果を上げているのか、実際、保険収載された後も評価を続けていく必要があるのではないかと個人的には思います。
 以上です。
○五十嵐座長
 ありがとうございます。
 事務局、何かありますか。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 先生から頂きました評価のことに関しましては、12月の会議でも先生から御指摘を頂いたところではございますので、学会にはある程度お伝えしているのですけれども、もう一度念を押して伝えさせていただいて、次の評価の際に必ずそれが反映できるようにさせていただければと思います。
○五十嵐座長
 それでよろしいでしょうか。
 では、新井先生、お願いします。
○新井構成員
 福井先生がお聞きになったことを実はお聞きしたいと思っていました。既に事務局からお答えを頂いているのですが、もう一点、もし仮に次回本件が先進医療から外された場合に、何が起こるか。かなりの施設が設備投資をして実際に先進医療で治療実績を積んでいます。これが先進医療から外れてしまったときに、この委員会で心配することではないのかもしれないけれども、何が起こるのかを事務局から想像でもいいので教えていただきたいと思います。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 御指摘いただきありがとうございます。
 削除になった後どうなるかは、事務局としても予想がつきにくいところではあるのですけれども、例えば自由診療ですとか、あるいは現時点でも重点的な観察が必要なものにつきましては、先進医療Bとしてプロトコルを提出いただいて行っているところでございますので、例えばそういう形でプロトコルをより精密に組んで出し直していただくということはあり得るのかなと思っております。
 今回、粒子線も12月に御審議を頂いたところではございますけれども、これまで出てこなかった2年間の成績の結果も出てきているところは、一定の評価を頂いたと事務局としては考えておりまして、さらなる対応と求めるということだとは思っております。
 ですので、今後ある程度、次期診療報酬改定の際のエビデンスの提出の状況などによるとは思いますけれど、またその際には改めて御評価を頂ければと考えております。
○新井構成員
 ありがとうございました。
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 そのほか、いかがでしょうか。
 福田先生、お願いします。
○福田構成員
 福田でございます。
 陽子線、重粒子線に関して先生方から御指摘がありましたけれども、やはり既に保険収載されている部分についても高額ではありますので、今後、費用対効果みたいなものも含めて検証するようなことが、この先進医療会議なのか別の会議なのか分かりませんけれども、必要ではないかと思います。
 それから、これもそうですし他の技術もそうなのですが、やはり次回の改定に向けて課題を出すということですので、次回の改定の際に議論することにはなりますが、できれば今の段階で、次回改定に向けてどういうふうに課題に対応するかというような案を出していただくということはいかがでしょうか。
 それがしっかりしていないと、最後に出てきたデータでまた駄目ですというのが繰り返されるのは本当にもったいないと思います。これは先進医療から外したいということでやっているのではなくて、なるべくちゃんとデータを集めてくださいという趣旨で書かれているのだと理解しますので、数か月のうちに次回改定に向けた案を出してもらって、それをちゃんとチェックして、ではそのとおり進めてくださいとか、もうちょっとこうしてくださいというのは、早い段階で言ったほうがいいように思うのですが、いかがでしょうか。
○五十嵐座長
 どうでしょう。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 御指摘いただきありがとうございます。
 こういう課題の提示というのは前々回改定など、改定のたびに行われているものでございまして、平成30年度の診療報酬改定の際にはこういう形で課題を出して、そして次の令和2年度の診療報酬改定の際にチェックをさせていただくという形でやっております。
 今回、先生から御提案いただきました、何らかの案を示していただくという点につきましては、そのような形で会議で決定されれば事務局として適切に対応したいと思っておりますので、そこにつきまして先生方の御意見を頂戴できたらと考えております。
○五十嵐座長
 ただいま、非常に貴重な御指摘いただいたのですけれども、1年半ぐらいまで待ってその結果を見るだけではなくて、今回の課題を提示してそれに対する医療施設あるいは学会側の対応方針案を示していただくということについて、ほかの委員の先生方いかがでしょうか。皆さん、イエスと言っている方が多いのですけれども、よろしいですか。
(首肯する委員あり)
○五十嵐座長
 では、委員会としては申請している施設あるいは学会に、こういう課題があるのでそれに対してどういうふうにクリアするかという方針案をできるだけ早く出してくださいという御要望を出すということでよろしいでしょうか。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 はい。そういう形で、医療機関や学会等にお伝えをして回答を頂き、こちらの会議でまた御確認いただければと思います。
○五十嵐座長
 では、その結果をまたこの会議で御報告を頂きたいと思います。
 それでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 それでは、今日の議題は残りその他一つになっておりますけれども、事務局から何かありますでしょうか。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 事務局からは、特段補足等はございません。
○五十嵐座長
 構成員の先生方から何かございますでしょうか。よろしいですか。
 それでは、今日の議題はこれで終了したいと思います。
 次回の開催につきましては、事務局から御説明を頂きたいと思います。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 次回の開催につきましては、令和2年7月2日、16時を予定しております。
 開催方法、場所等につきましては別途、御連絡をさせていただきますのでよろしくお願いいたします。
○五十嵐座長
 本日は初めてのウェブ会議でしたけれども、順調に進行することができました。皆さん、御協力ありがとうございました。
 それでは、今日の先進医療会議はこれで終了したいと思います。

 

 

 

 

 

 

(了)

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