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2019 年3月7日 第72回先進医療会議

○日時

平成31年3月7日(木)16:00~

 

○場所

全国都市会館第1会議室(3階)
 

○出席者

【構成員等】
五十嵐座長 石川構成員 竹内構成員 福井構成員
藤原構成員 山口構成員 山本構成員 横井構成員
【事務局】
医療課長 医療課企画官 医療技術評価推進室長補佐 医療課長補佐 先進・再生医療開発戦略専門官
研究開発振興課長 先進医療専門官 他


○議題

 1 新規技術(2月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分け(案)について
   (先-1)(別紙)
 2 先進医療Bの総括報告書に関する評価について
   (先-2)(参考資料)
 3 先進医療Bの取り下げについて
   (先-3)
 4 実施医療機関からの報告について
   (先―4)(参考資料)
 5 その他
 

○議事

16:00開会




 

 

○五十嵐座長
 少し定刻よりも早いのですけれども、ただいまから「先進医療会議」を開催したいと思います。
 初めに、委員の先生方の出欠状況ですけれども、梅村構成員、柴田構成員、福田構成員から御欠席との連絡をいただいております。
 欠席される梅村構成員、柴田構成員、福田構成員からは、委任状の提出をいただいております。議事決定につきましては、私、座長に一任するとされております。
 それでは、初めに資料の確認を事務局からお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。本日もよろしくお願いいたします。
 頭撮りにつきましては、ここまでにさせていただきます。

 それでは、資料の確認をさせていただきます。
 まずお手元の議事次第、座席表、委員名簿をおめくりいただきまして、まず先-1としております横紙の「先進医療の新規届出技術について」としている資料がございます。こちらには別紙1がついてございます。
 続きまして、先-2「131I-MIBGを用いた内照射療法(旧告示53)の総括報告書に関する評価について」としているホチキスどめの資料がございます。こちらには参考資料がついてございます。
 続きまして、先-3「先進医療B及び協力医療機関の取り下げについて」の資料がございます。
 最後の先-4の資料でございますが、個人情報の観点から委員限りの資料として机上配付させていただいております。こちらには参考資料がついてございます。
 また、今回もタブレットを使用させていただいております。届出書等につきましてはタブレットから閲覧していただきます。会議資料とタブレットの内容は異なっておりますので、発言者の方は会議資料のページまたはタブレットのページとあらかじめ御発言いただけますと、議事の進行上、助かりますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 資料につきまして何か問題がある方はいらっしゃいますか。よろしいですか。
 では、今回、検討対象となる技術等に関しましては、事前に利益相反の確認をしております。その結果について事務局から御報告をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 それでは、今回検討対象となる技術等に関しての利益相反について御報告いたします。
 山口構成員、横井構成員より、先進医療Aまたは先進医療Bへの振り分けを行う受理番号95の新規技術について御報告がありました。両構成員におかれましては、検討対象技術に含まれる医薬品または医療機器等の製造販売業者等からの受領額が50万円以下でありましたので、先進医療会議運営細則第4条の規定に基づきまして、当該技術の議事の取りまとめに加わることは可能であります。
 以上になります。よろしくお願いいたします。
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 きょう御出席されている構成員におかれましては、利益相反はないということでよろしいでしょうか。
 (委員首肯)
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 では、新規技術、2月受け取り分の先進医療Aまたは先進医療Bへの振り分け案についての資料が提出されております。事務局から説明をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 先-1の資料に基づきまして説明させていただきます。
 今回、先進医療の新規届出技術について振り分けいただく受理番号96の技術は、自家末梢血CD34陽性細胞移植による下肢血管再生療法になります。
 適応症につきましては、維持透析治療中の疼痛・潰瘍を伴う重症虚血を呈する下肢閉塞性動脈硬化症で、今回、湘南鎌倉総合病院より申請がございました。費用につきましては表に示しているとおりでございます。
 技術の概要につきまして簡単に説明させていただきます。別紙1の1ページをごらんいただけますでしょうか。こちらの中段にございます概要のところでございますが、維持透析患者で閉塞性動脈硬化症と診断され重症度分類で4~5群に属し、血管形成術/バイパス術の適応外と診断された症例が対象となっております。
 このような患者に対し、あらかじめG-CSF製剤の5日間投与を行いまして、投与5日目にアフェレシスを行って磁気細胞分離機器を用いてCD34陽性細胞を分離し、それを局所に投与するという技術になってございます。
 おめくりいただきまして、今回使用する医療機器等に未承認のものが含まれておりますので、今回、先進医療Bとして振り分け案を提示させていただきました。
 説明は以上でございます。
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 何か御質問等はございますでしょうか。よろしいですか。
 それでは、先進医療Bへの振り分けでよろしいですかね。
 (委員首肯)
○五十嵐座長
 ありがとうございます。では、そのようにしたいと思います。
 続きまして、先進医療Bの総括報告書に関する評価についての資料が提出されております。事務局から御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 それでは、先-2の資料に基づきまして説明をさせていただきます。
 こちらは先進医療評価委員会で審議がなされました131I-MIBGを用いた内照射療法の総括報告書に関する評価の報告でございます。
 技術の概要につきましては、最後の12ページ目をごらんください。こちらカラーの資料になりますが、難治性の褐色細胞腫に対しましてβ線放出核種でありますI-131を標識したカテコールアミン類似物質、131I-MIBGを投与するといった技術になります。
1ページ目にお戻りいただきまして、表の一番下の枠でございますが、医療技術の試験結果につきましては、安全性の評価結果は問題なし、有効性の評価結果につきましては、有効性を判断することは困難である。総括としまして、安全に行えるが、有効性は判断できないというふうに御報告いただいております。
 各構成員の評価結果につきましては、3ページ目以降をごらんいただけますでしょうか。主担当の直江構成員の評価結果でございますが、4ページ目をごらんください。まず有効性につきましては、Eのその他とされております。コメント欄の最後のところでございますが、本結果は安全性を主要評価項目とした試験であり、この結果のみでは有効性を判断することは難しい。ただ、RECISTでRC10%、チンシグラフィーで奏効率35%の結果は、これまでの報告と大きく異なるものではなさそうであるとご評価をいただいております。
 続いて、安全性につきましては問題なしというふうに御評価いただいております。
 5ページ目でございますが、技術的成熟度につきましては、当該分野を専門とし、経験を積んだ医師または医師の指導のもとであれば実施できるとされております。総合的なコメントのところに関しまして、海外試験を含めて200例以上のMIBG内照射法の実施例があるが、化学療法と比較して奏効率がすぐれているわけではなさそうである。実際、本試験においても有効例は限定的であった。有害事象や長期成績・QOLについての比較検討はこれからの課題であり、治療間隔が長いことは内照射法のメリットではあるが、治療施設が限定されているというデメリットも有するとご評価をいただいております。
 おめくりいただきまして、副担当の大門構成員の評価結果でございますが、同じく有効性に関してはEのその他、安全性に関してはAの問題なし。7ページ目ですが、技術的成熟度に関しましてはAの当該分野を専門とし、経験を積んだ医師または医師の指導のもとであれば実施できるという御評価をいただいております。
報告は以上でございます。
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 では、ただいまの御説明につきまして何か質問等ございますでしょうか。
○山本構成員
 技術部会のときも発言したのですが、評価結果については別にこれでいいと思うのですが、医療技術の概要のところに、一番最後に安全性及び有効性を評価するというふうにさらっと書かれているのですが、デザイン上は有効性を評価できないデザインになっているので、ここを変えて、この下の有効性の評価結果を判断することは困難であるというのを、この1枚だけを読むと、有効性が逆に言うと評価できなかったイコールだめだったというふうに簡単にとられてしまうおそれがあるので、ここのところで主に安全性を評価する試験であるということを明記していただきたいなと。全部読むとわかるのですが、全部読まないとそこまでわからないというふうになっていまして、これ全部読んでいただける方はそんなにいないと思いますので、そこは概要のところの有効性を評価するということがミスリーディングになる可能性があると思いますので、正確な表記にしていただきたいと思います。
○五十嵐座長
 ありがとうございます。ちょうど6ページの大門構成員のコメント欄の一番最後のパラグラフに「加えて、本試験は」というところも全く今と同じ御指摘がございますので、事務局どうでしょう。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 御指摘いただきありがとうございます。適切に対応させていただきます。
○五十嵐座長
 先進医療評価委員会の座長の山口先生の報告書にもなっているのですが。
○山口構成員
 内容は山本先生のおっしゃるとおりなのですけれども、両方イーブンな感じにこの一言だけ見ると見えてしまうので、明らかにこれは安全性を見るだけの試験ですので、少し工夫して文言を変えたいと思います。
○五十嵐座長
 文言を変えることはできますか。
○山本構成員
 例えば概要のところに書いていただくか、あるいは有効性の評価結果のところにデザイン上、有効性を評価するデザインになっていないので、有効性を判断することは困難であるとか、説明をつけ加えていただければ別に評価結果を変えることなく、ミスリーディングも抑えられるのではないかと思うのですが。
○山本構成員
 1週間当たりのエンドポイントになっているのでしたっけ。有効性は一応調べることになったのですか。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 評価項目の中には有効性の項目も入っております。
○山本構成員
 この技術は相当外国を見るとよさそうだということで期待感が大きかったので、それを調べなければだめではないかということがあったので、これが強調され過ぎてしまったのだと思います。ただ、エンドポイントとして有効性もある程度評価するぐらいの書きぶりのほうがいいかもしれません。内容はよく読んでもらったらわかるので、ここのところを誤解されないように少し工夫したらいいと思います。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 御指摘ありがとうございます。事実関係を確認しまして、適切に対応させていただきます。ありがとうございました。
○五十嵐座長
 ありがとうございます。
 そのほかはいかがですか。よろしいですか。
 それでは、きょう御指摘いただいた点を少し修正していただくということでお願いしたいと思います。ありがとうございました。
 では、続きまして、先進医療Bの取り下げについての資料が提出されております。これについても御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 それでは、先-3の資料に従いまして説明させていただきます。
 今回、取り下げの申請がなされた技術が2つございます。
 まず告示番号37、mFOLFOX6及びパクリタキセル腹腔内投与の併用療法でございますが、こちらは先進医療B全体の取り下げでございまして、取り下げ理由としましては試験が終了したためとなってございます。こちらの総括報告書については、既に第77回の先進医療技術審査部会にて審議済みでございます。
 下段にあります協力医療機関の取り下げについてでございますが、告示番号11、インターフェロンα皮下投与及びジドブジン経口投与の併用療法につきましては、取り下げ理由としまして本技術の新規患者登録が終了しまして、登録協力機関においては登録症例がなく、追跡の必要がないためということで、一部の協力医療機関が取り下げとなっております。
 説明は以上でございます。
○五十嵐座長
 ありがとうございます。
 何か御質問等ございますか。よろしいですね。ありがとうございました。では、そのように対応していただきたいと思います。
 続きまして、実施医療機関からの報告についての資料が提出されております。これについて御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 お手元の先-4の資料をごらんください。こちらは今年度、当院で実施した先進医療Aに係る調査結果について(報告)としている資料でございます。
 こちらの資料に従いまして、まず経緯から御説明させていただきます。
 平成31年2月14日に開催されました先進医療技術審査部会におきまして、島根大学病院で実施されました先進医療B「マルチプレックス遺伝子パネル検査」に係る同意取得手順及び個人情報の取り扱いに関する不適切事案が報告されたことを受けまして、研究開発振興課から同院に対しまして先進医療A及びBの全例調査の指示があったところでございます。
調査が行われた結果、今回、先進医療Aでも同意書取得におきまして不適切な事案が認められましたので、今回、御報告がなされました。
 「1.概略」でございますが、平成31年2月27日に開催した同院の先進医療専門部会におきまして、全例の調査結果について審議がなされました。Bで不適切事案と認められた例以外に、先進医療Aにおきまして6件の同意書未確認の事案があることが明らかとなりました。
 2つ目の●でございますが、平成31年3月4日開催の先進医療専門部会におきまして、本6例につきまして確認した結果、6例中2例は同意書が確認されましたが、残り4件については同意書の取得がない事案が2件、検査実施後の同意書取得になっていた事案が2件あったことが判明いたしました。
 2ポツのところは、それぞれの症例の詳細な情報が書かれてございます。
 おめくりいただきまして2ページ目、1つ目の●が同意書未取得の2件でございます。先進医療番号A-19、こちらはウイルスに起因する難治性のがん感染疾患に対する迅速診断(PCR法)でございますが、こちらに関しましては同意書の取得がなされなかったということでございます。また、同様に先進医療A、告示番号22の多項目迅速ウイルスPCR法によるウイルス感染症の診断につきまして、こちらは造血幹細胞移植後の症例を対象にしたものでございますが、こちらも同様に同意書の取得がなかったところでございます。
 また、2つ目の●の検査後取得の2件につきましては、告示番号Aの19番で検査実施後に同意書の取得された事例があったということでございます。また、先進医療番号A-20の細菌または真菌に起因する難治性眼感染疾患に対する迅速診断(PCR法)という技術につきまして、こちらも検査実施後に同意書の取得がされたということでございます。
 「3.今後の対応策」としまして、まず同院で実施する先進医療につきまして適正な実施かつ医療の安全性が確認されるまで、新たな患者登録は停止しているとのことでございます。また、2つ目の●にあります先進医療として実施したがんゲノム医療における不適切事案に対する研修会を開催するとのことでございます。最後の●でございますが、外部有識者4名を含めた島根大学医学部附属病院 臨床研究として行う先進医療に関する適正化委員会を設置し、患者に不利益のない適切な先進医療実施に向けた改善策を検討するとのことでございます。
 こちらは取り急ぎ第1報が報告されたものでございまして、今後、こちらの対応案等を踏まえて第2報が来ることになってございます。
 報告は以上です。
○五十嵐座長
 ありがとうございます。
 何か御質問等ございますか。3月5日付で報告されたということですから、きょうは3月7日ですから、つい最近来たばかりのものだということなのですけれども、いかがでしょうか。
 先-4の1ページ目に同意取得手順と個人情報の取り扱いに関する事案ということで、今お話しいただいたのは同意取得の手順に少し問題があるということだと思うのですが、この個人情報の取り扱いについてはまだ報告はないのですか。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 御指摘ありがとうございます。
 今回、先進医療Aの技術につきましては、個人情報に関する不適切事案は報告はなされておりません。
○五十嵐座長
 わかりました。ありがとうございます。
 何か特にございますか。これはまた後日、詳細が出てくるかもしれませんけれども、そのときにまた御報告等がある予定でしょうか。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 そのとおりでございます。よろしくお願いいたします。
○五十嵐座長
 そのような方針だそうですけれども、よろしいですか。ありがとうございました。
 では、御報告ありがとうございました。
 続きまして、きょうの議題、残りはその他だけなのですけれども、何か事務局からございますでしょうか。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 2月に告示されました先進医療技術につきまして、少し補足をさせていただければと思います。
 2月に告示されました先進医療技術は3件ございましたが、こちらの先進医療会議で認められてから告示までに非常に期間があいてしまった技術が2件ございましたので、その期間があいた理由について補足させていただければと思います。
まず1つ目は、先進医療技術「Birt-Hogg-Dube(BHD)症候群の遺伝子診断」でございまして、横浜市立大学附属病院から申請のあった技術でございます。こちらは平成29年10月の先進医療会議におきまして、条件つき適というふうに御評価いただいておりましたが、その後、条件につきましては適切に対応がなされたのですが、この医療技術に用いますシークエンサーが故障いたしまして、その手当てのために非常に時間がかかってしまったということでございます。今回その手当てがなされましたので、その確認をもって告示とさせていただきました。
 もう一件は、平成30年7月5日の先進医療会議におきまして、こちらも条件つき適と御評価いただいておりました、東京西徳洲会病院から申請のありました「腎摘出術による病気腎を用いた修復腎移植術」でございます。こちらは、第三者で構成される修復腎移植検討委員会という外部委員会に関係学会からの推薦者が入ることという条件をいただいたところでございまして、その対応について少し時間を要したということでございます。
 以上、報告になります。
○五十嵐座長
 ありがとうございます。2月に告示された先進医療技術、これは条件つきだったわけですけれども、この条件に対応するために少し時間がかかってしまったという御報告でしたが、何かございますか。よろしいですか。ありがとうございました。
 それでは、構成員の先生方から何かございますでしょうか。
 事務局はよろしいですか。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 特段ございません。
○五十嵐座長
 では、きょうはこれで終わりになるのですよね。ちょっと早くて申しわけないのですが、きょうの議論は以上としたいと思います。
 次回の開催について、事務局から御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 次回の開催につきましては平成31年4月4日木曜日、16時からを予定してございます。場所につきましては別途、御連絡させていただきます。本日はありがとうございました。
○五十嵐座長
 ありがとうございました。
 では、第72回「先進医療会議」をこれで終了いたします。御協力ありがとうございました。
 

 

 

 

 

(了)

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