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2017年6月14日 第16回アルコール健康障害対策関係者会議
障害保健福祉部企画課アルコール健康障害対策推進室
○日時
平成29年6月14日(水)15:00~17:00
○場所
航空会館501+502会議室
○出席者
【委員】(五十音順)
安藤 明夫委員 | 今成 知美会長代行 | 神田 秀幸委員 | 白川 教人委員 |
滝本 修司委員 | 月乃 光司委員 | 辻本 士郎委員 | 中原 由美委員 |
稗田 里香委員 | 樋口 進会長 | 堀井 茂男委員 | 堀江 義則委員 |
松下 年子委員 | 松本 和頼委員 | 松本 純一委員 | 渡邉 祐美子委員 |
○議題
1 開会
2 平成29年度におけるアルコール健康障害対策の推進体制について
3 アルコール健康障害対策推進基本計画の進捗状況等について
4 アルコール健康障害対策予算及び実施事業の状況等について
5 その他
6 閉会
○配布資料
資料1 | アルコール健康障害対策関係者会議委員名簿 |
資料2 | 平成29年度におけるアルコール健康障害対策の推進体制について |
資料3 | アルコール健康障害対策推進基本計画の重点課題について |
資料4 | 関係府省庁におけるアルコール関連問題啓発フォーラム・シンポジウム・広報活動状況について |
資料5 | 都道府県アルコール健康障害対策推進計画の策定(予定)状況について |
資料6 | アルコール健康障害対策予算及び実施事業等について |
資料7 | 関係府省庁におけるアルコール関連施策の概要 |
参考1 | アルコール健康障害対策基本法 |
参考2 | アルコール健康障害対策関係者会議令 |
参考3 | アルコール健康障害対策推進基本計画 |
参考4 | 依存症「相談拠点」及び「専門医療機関」に係る関係通知 |
参考5 | 平成29年度アルコール健康障害対策業務 年間予定スケジュール |
○議事
○朝川室長
まだ定刻より早いですけれども、全員おそろいでございますので、ただいまより第16回「アルコール健康障害対策関係者会議」を開催いたします。
委員の皆様におかれましては、本日は御多忙のところお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
本日の会議は公開ですが、カメラの頭撮りは議事に入るまでとさせていただきますので、御協力のほどお願いいたします。
会議に先立ちまして、堀内厚生労働大臣政務官より御挨拶申し上げます。
○堀内厚生労働大臣政務官
皆様、御苦労さまでございます。
厚生労働大臣政務官を拝命しております堀内詔子と申します。
アルコール健康障害対策関係者会議の委員の先生方を始め、関係の各府省庁の皆様方におかれましては、平素よりアルコール健康障害対策の推進に御理解、御尽力を賜りまして本当にありがとうございます。
アルコール健康障害対策につきましては、平成26年6月にアルコール健康障害対策基本法が施行され、また、皆様方の御尽力のもと、平成28年5月にアルコール健康障害対策推進基本計画が閣議決定をされました。また、基本計画の策定を受けて、昨年度まで内閣府が担当してきましたアルコール健康障害対策の業務が、本年4月1日に厚生労働省のほうに移管されてまいりました。
厚生労働省といたしましては、これまでの業務をしっかりと引き継ぐために、本年4月に障害保健福祉部企画課にアルコール健康障害対策推進室を設置させていただくとともに、それに先立つ昨年12月に、大臣を本部長といたします依存症対策推進本部及びそのもとに大臣官房審議官を座長とするアルコール健康障害対策チームを設置させていただいたところでございます。
アルコールは広く国民生活に定着し、長年親しまれてきましたけれども、その一方、多量飲酒による肝硬変などの健康障害、アルコール依存症、そしてまた、未成年飲酒や飲酒運転など多岐にわたる課題を抱えていることも事実でございます。
こうした課題を踏まえて、関係者の会議や各関係省庁の皆様方、地方自治体や民間団体の皆様方とともに、しっかりと連携を図らせていただきながら、引き続きアルコール健康障害対策に取り組んでまいる所存でございます。
本日は厚生労働省への移管後、最初の関係者会議となりますが、皆様方からの忌憚のない御意見を賜りますように心よりお願い申し上げて、私からの御挨拶とさせていただきます。
どうぞ皆様方、よろしくお願いいたします。
○朝川室長
大変恐縮でございますが、堀内政務官はこの後、御公務がございますので、ここで退席をさせていただきます。
(堀内厚生労働大臣政務官 退室)
○朝川室長
続きまして、本年度からのアルコール健康障害対策の厚生労働省事務局を紹介させていただきます。
堀江社会・援護局障害保健福祉部長でございます。
橋本大臣官房審議官(健康、生活衛生、アルコール健康障害対策担当)でございます。
田原障害保健福祉部企画課アルコール健康障害対策推進室統括推進官でございます。
知念障害保健福祉部企画課アルコール健康障害対策推進官でございます。
最後に、障害保健福祉部企画課アルコール健康障害対策推進室長の朝川でございます。よろしくお願いいたします。
引き続き、本日の委員の出欠状況を報告させていただきます。
本日は、東委員、坂田委員より御欠席の連絡をいただいております。
また、本日は委員18名のうち16名の出席となりますので、会議が成立することを御報告申し上げます。
続きまして、本日の資料について確認をさせていただきます。
資料は1~7でございまして、資料1は一枚紙、資料2は横置きのもの、資料3も横置きのもので、資料4も横置きのもの、資料5は縦の一枚紙でございまして、資料6は横のものでございます。さらに資料7は横置きのものがありまして、その後、クリップどめで参考資料1~5を用意させていただいております。
資料に過不足等がございましたら事務局にお申しつけください。
冒頭の頭撮りはここまでとさせていただきます。
それでは、ここより樋口会長に議事進行をお願いしたいと思います。
○樋口会長
樋口でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、議事に入らせていただきます。
議事次第2「平成29年度におけるアルコール健康障害対策の推進体制について」につきまして、事務局から御説明をお願いしたいと思います。
○朝川室長
アルコール健康障害対策推進室長でございます。
議事次第2について御説明いたします。資料2を御用意いただければと思います。
堀内政務官の御挨拶でも紹介させていただきましたが、アルコール健康障害対策につきましては、アルコール健康障害対策基本法に基づきまして、平成28年、昨年5月31日にアルコール健康障害対策推進基本計画が閣議決定で策定されました。
アルコール健康障害対策基本法に基本計画策定後3年以内に、内閣府から厚生労働省に事務移管する旨の規定がございますことから、移管時期につきまして内閣府と調整をいたしまして、本年、平成29年4月1日に内閣府が行っておりました業務予算が厚生労働省に移管され、新たに政府全体のアルコール健康障害対策を厚生労働省で取りまとめることになりました。
具体的には、右側の真ん中にあります「業務内容」のところでございますけれども、アルコール健康障害対策推進基本計画の変更・推進でありますとか、関係者会議の運営、推進会議の運営、アルコール関連問題啓発週間の実施、そのような事務を担うことになります。
2ページ目でございますけれども、厚生労働省における体制について御説明申し上げます。
まず「2.厚生労働省内における体制」のところを御覧いただきますと、内閣府からの移管に伴いまして、本年4月1日から、(1)のところにあります4月1日にアルコール健康障害対策を担当いたします、先ほど御紹介申し上げました大臣官房審議官を発令してございます。また、同日、障害保健福祉部企画課にアルコール健康障害対策推進室を設置いたしております。
「(2)省内連携体制の構築」のところで「○依存症対策推進本部アルコール健康障害対策チームの設置」ということでございますけれども、これは3ページ目でございますが、昨年12月に大臣を本部長とする推進本部を省内に設置させていただいております。
この中にチームを3つほど設置させていただいておりますが、一番上にございますとおり、大臣官房審議官を座長としてアルコール健康障害対策チームを設置しているということでございます。
本チームは、幅広く厚生労働省内、健康から労働雇用に至るまで、関係する部局で構成させていただいております。
1枚お戻りいただきまして、次に「3.関係省庁との連携体制」でございますけれども、こちらは1つ目のポツにございますとおり、基本法第25条に基づきまして、関係府省庁の部局長級で構成しますアルコール健康障害対策推進会議を開催するということにしておりまして、本年は既に4月26日にその会を開催させていただいております。
「4.平成29年度予算」につきまして、厚生労働省固有のものは後ほど詳しく御説明申し上げますけれども、内閣府から移管された部分について簡単に御説明申し上げます。資料6の1ページ目を御覧いただければと思います。
移管されましたアルコール健康障害対策の経費でございます。
大きく分けまして2つございますけれども、1つ目は「アルコール健康障害対策理解促進事業 12百万」ということで、基本法第10条に基づきまして、アルコール関連問題啓発週間、11月10日~16日でございますが、この間に広報・啓発を広く行うということで、一つは1にございますとおり、フォーラムの開催を4カ所程度実施するということ、もう一つはリーフレットやポスターの作成・配布による広報・啓発を行うというものでございます。
2つ目は「アルコール健康障害対策連携推進事業 3百万」ということで、法律に基づきまして、都道府県に推進計画(都道府県計画)を策定していただくことになってございますが、その策定を促すということで、「(事業内容)」の1にありますとおり、全国10都道府県程度にアドバイザーを派遣するなどの事業を推進するというのが一つ。
もう一つは全国の先進的な取り組み事例の共有などを図るため、都道府県アルコール健康障害対策担当者会議の開催をするというものでございます。
予算としましては、そのほか欄外にありますとおり、関係者会議の開催経費を計上させていただいております。
戻っていただきまして、資料2の最後の4ページ目でございます。
「平成29年度アルコール健康障害対策の推進の枠組みについて」ということで、上半分のところに、今まで御説明しましたものを一覧できるような形で枠組みを整理してございます。
今後の課題としまして、一番下に掲げてございますけれども、一つは都道府県計画の策定の推進を図っていくということ、もう一つは国のアルコール健康障害対策推進基本計画が平成28年度~32年度のものとして既に策定されておりますが、その見直しについて今後検討していくということでございます。
資料2の関連の御説明は以上でございます。
○樋口会長
ありがとうございました。
資料2の関連につきまして、御意見とか御質問等ございましたら、どうぞよろしくお願いします。今、説明いただいた資料についてです。
どうぞ、今成委員。
○今成委員
資料6で御説明いただいたアルコール健康障害対策連携推進事業の中に、都道府県アルコール健康障害対策担当者会議の開催というものが入っていまして、これは大変重要だと思っています。
参考5「年間予定スケジュール」を見ましたところ、2月中旬から下旬にこれを行うという形になっています。
今年度はかなりの自治体が計画を策定するということで、今、動き始めていて、場所によってはどうやっていいかわからないとか、担当者の方たちも、今、とても不安な状態にあると思うのです。
実際に2月の中旬から下旬といいますと、策定がもう終わっていて、多分パブコメとかそういう形に入って、最後の詰めで、皆さんすごく忙しい状態に陥っていると思うのです。
ですので、これはむしろ早くやって、前年度策定した、非常に勢いのある自治体がありますので、その経験を聞いていただいて、今年つくるところの参考にしていただく。そして、未定のところがまだあるのですけれども、そういう状態の中に混ざると、やらなければということがより具体的になっていくと思いますので、これをもっと前にやっていただくことが大事で、状況によっては2回ぐらいやっていただいてもいいのではないかと思います。
民間団体の支援とかも自治体の動きが伴わないと全然日の目を見ない形になりますので、そこら辺も、それは一緒にプッシュできると思いますので、ぜひともこれは2月末ではなくて、もっと早くやっていただきたいという要望です。
○樋口会長
朝川室長、よろしくお願いします。
○朝川室長
いただきました御意見も踏まえまして、2月ということにこだわらずに、早い時期に開催できるように少し検討してみたいと思います。
○樋口会長
それでは、よろしくお願いいたします。
ほかにございますでしょうか。よろしいでしょうか。
私から一つ、基本計画の見直しということが書いてあるのですけれども、これは大体いつから始まる予定でございましょうか。
○田原統括推進官
統括推進官の田原でございます。
見直しは全体で5年ということ、基本計画が平成28年度~32年度ということでございますので、それよりも1年ぐらい前からは少なくとも検討を始めなければいけないと思っております。
○樋口会長
わかりました。
ほかはいかがでしょう。よろしいでしょうか。
最後にまた、何かございましたら返ってディスカッションはできますので、先に進めてまいりたいと思います。
次の議事に行きます。
議事次第3「アルコール健康障害対策推進基本計画の進捗状況等について」につきまして、事務局から御説明をお願いいたしたいと思います。
○知念推進官
推進官の知念です。
私のほうから、資料3の重点課題1について御説明させていただきます。
重点課題1につきましては「飲酒に伴うリスクに関する知識の普及を徹底し、将来にわたるアルコール健康障害の発生を予防」と掲げております。
「(取り組むべき施策)」としまして「国、地方公共団体、関係団体、事業者等が連携してアルコール依存症について啓発活動を実施する 等」が挙げられております。
この取り組みですとか、目標につきましては、健康づくり全般について推進を図っております健康日本21の第二次計画に準拠して作成したものとなっております。
3つの数値目標を掲げており、1つ目としまして「1 生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の割合の減少」としております。こちらにつきましては平成28年度までの対応として、数値の御参考ですが、現状の数値が、男性13.9%、女性8.1%となっております。
2つ目の目標が「2 未成年者の飲酒をなくす」でございまして、こちらについて平成26年段階で、中学3年生の男子が7.2%、女子が5.2%、高校3年生の男子が13.7%、女子が10.9%となっております。
3つ目が「3 妊娠中の飲酒をなくす」でございまして、直近値は平成25年になりますが、4.5%という数字となっております。
平成29年度の対応でございますが、引き続きまして、文部科学省等の関係府省庁と連携しながら普及・啓発等の取り組みを進めてまいりたいと思っております。
重点課題1については以上でございます。
○田原統括推進官
続きまして、統括推進官の田原でございます。
重点課題2につきまして、同じく資料3を用いて御説明したいと思います。
左の下に「重点課題2.アルコール健康障害に関する予防及び相談から治療、回復支援に至る切れ目のない支援体制の整備」という項目がございます。
「(取り組むべき施策)」といたしまして、専門医療機関の整備を促進、地域における相談拠点の明確化というものがございます。
数値目標としましては、その右側の列のところに「4 地域における相談拠点」「5アルコール依存症に対する適切な医療を提供することができる専門医療機関」が、それぞれ全ての都道府県で1箇所以上定められていることということでございます。
その右側が「平成28年度までの対応」でございまして、一番右側に「平成29年度の対応状況」といたしまして、昨日でありますけれども、障害保健福祉部長通知によりまして、都道府県等に対して専門医療機関、治療拠点機関の選定要件、相談拠点のことにつきまして通知を発出しております。
予算につきましては、その下にありますように総合支援事業として4億4,900万によりまして、都道府県においての相談支援、依存症支援者の研修、そのほか計画の策定あるいは専門医療機関の選定等を行うというものでございます。
その下は全国拠点機関の設置運営事業として6,000万、全国拠点機関として国立病院機構久里浜医療センターを指定して、相談や研修事業などを行うというものでございます。
予算につきましては、また後ほど改めて説明をいたします。
2ページには、先ほど通知でお示しをしております「1.相談拠点の設置に係る留意点」として、依存症の相談員を配置すること、「(ウ)」にありますように「民間団体を含む関係機関と十分な連携をとる体制ができていること」などが留意点として設けられております。
「2.依存症専門医療機関の選定基準」といたしまして、精神保健指定医あるいは公益社団法人日本精神神経学会認定の精神科の専門医を1名以上有する保険医療機関であること、あるいは(3)にありますように各種の研修を修了している医療従事者が少なくとも1名以上配置されていること、そして(5)にありますように、依存症関連問題に対して、相談機関や医療機関、民間団体、依存症回復支援機関等と連携して取り組むとともに継続的な連携が図られることという選定基準を設けて、都道府県のほうにお知らせをしているところでございます。
3ページですけれども、これは本日の時点におきまして、そういった相談拠点などにつきまして、各都道府県、そして指定都市が、どういう実施予定状況にあるかということを整理したものでございます。
これからさらに変わっていくかとは思いますけれども、本日の時点ではこのようになっているというもので、3ページでは相談拠点の実施状況でございまして、それぞれのアルコール健康障害は一番左側にございますけれども、そこにおきます平成29年度の実施予定自治体、それから、平成29年度に実施を検討している自治体、まだ未定であるという自治体が整理をされているところでございます。
4ページは、そのうち専門医療機関の選定に関するものでございます。同じように見ていただければと思います。
5ページにおきましては、民間団体の支援のための地域生活支援促進事業を活用した民間団体支援の事業でございますけれども、これにつきましては、まだ未定などの自治体が多いという状況でございます。
6ページ、民間団体支援は中核市も実施主体になることができるということで、その状況もお示しをしております。
まだ十分な取り組みがなされていないところにつきましては、我々からも働きかけを行いまして、それぞれ事業を実施していただくようにしてまいりたいと思います。
その際に、7ページ以降にございます依存症に対応できる全国の専門医療機関の一覧、あるいは依存症の回復施設の一覧を樋口先生の研究班においてまとめていただいております。
8ページにはその一覧表がございまして、各都道府県にそれぞれ病院、診療所を含めて一覧にしております。
ただ、ここに掲げてありますのは、先ほど御説明した専門医療機関になっている医療機関ではなくて、その候補になる医療機関だと考えております。
ホームページ上に掲示をしておりまして、ホームページを見ていただければ、病院ごとにアルコールなどの依存症についてどのような対応を行っているか、治療プログラムはどういうことを行っているかなどを見ることができるようになっております。
9ページは依存症回復施設の一覧でございます。
こういったものを自治体のほうに提供して、各自治体での取り組みを進めてまいりたいと考えているところでございます。
なお、前回の関係者会議で御要望のありました基本計画の英訳についてでございますけれども、現在、準備を進めているところでございまして、もうすぐ夏ですけれども、夏の終わりぐらいまでには厚生労働省のホームページに掲載できるように進めてまいりたいと思っております。
資料3につきまして、説明は以上でございます。
○樋口会長
ありがとうございました。
委員の先生方からの御意見、御質問については、資料5まで事務局より説明をした後に行いたいと思います。
資料4「関係省庁におけるアルコール関連問題啓発フォーラム・シンポジウム・広報活動状況について」につきまして、引き続き事務局から説明をお願いしたいと思います。
○朝川室長
推進室長です。
資料4を御覧いただければと思います。関係省庁で行っておりますフォーラムやシンポジウム、広報活動をまとめたものでございます。
左右になっておりますが、左側が昨年度、右側が今年度の予定でございます。
上がフォーラム・シンポジウム関係でございますけれども、見ていただきますと、まず内閣府の取り組みとして、昨年度は「アルコール関連問題啓発フォーラム」を4府県で実施していただいておりますけれども、右側、今年度、厚生労働省が地方公共団体と共催で、5府県から開催の希望がございますのでフォーラムの開催をしていきたいということです。
さらにその1個下に、啓発イベントが、昨年度、内閣府で開かれておりますが、今年度においては厚生労働省主催のフォーラムという形で実施をしたいというように考えてございます。
次の厚生労働省の欄は、昨年度は「平成28年度たばこ・アルコール対策担当者講習会」と「依存症への理解を深めるためのシンポジウム」というものを開催させていただいておりまして、今年度におきましても同様に実施をしていきたいと考えております。
また、その下の欄、文科省では児童生徒に対する指導の充実を図るための「薬物乱用防止・飲酒等教育シンポジウム」の大会でありますとか「依存症予防教育推進シンポジウム」でありますとか、昨年度に引き続いて、今年度も実施をしていきたいと考えてございます。
下の箱でございますが、【広報・普及啓発活動】につきましては「アルコール関連問題啓発ポスター」、昨年度、内閣府で作成していただいておりまして、1枚おめくりいただきますと、その実際のものをつけさせていただいてございますけれども、今年度も同様に、厚生労働省において新しいポスターを作成し、地方公共団体あるいは関係団体に対して、学校や警察などの関係するところに対して配布をしていきたいと考えてございます。
そのほか、国税庁におかれましては「未成年者飲酒防止啓発ポスター」の作成をし、小売酒販店に送付をするなどしてございます。
現在、厚生労働省では啓発ポスターの作成に向けても準備をしてございますし、厚生労働省主催のフォーラムも開催する予定にしてございますので、関係府省の御理解、御協力につきまして、よろしくお願い申し上げます。
資料4の説明は以上でございます。
○樋口会長
ありがとうございました。
引き続きまして、資料5「都道府県アルコール健康障害対策推進計画策定(予定)状況について」につきまして御説明をお願いします。
○朝川室長
引き続いて、縦紙の資料5についてでございます。
都道府県の推進計画につきましては、基本法第14条に基づきまして、都道府県が実情に即して推進計画を作成するような努力義務が課されているものでございます。
政府におきましては、国の計画の対象期間である平成28年度~32年度中に全都道府県で推進計画が作成されることを目標に、その策定を促すこととしてございます。
その関係で、都道府県の推進計画の策定状況について調査を実施したものをまとめさせていただいておるものでございます。
なお、前回の平成28年12月1日現在の調査からの変更点を矢印でお示しさせていただいておりますけれども、福井県と沖縄県が前倒しをして策定する予定になってございます。また、福岡県につきましては昨年度中という予定になってございましたけれども、今年度となっておりまして、6月に策定予定である旨の回答をいただいております。
今年度中の策定予定が21自治体に上る一方で、未定の自治体もまだ8自治体あるということで依然ばらつきがございますので、特に未定の自治体は早期に予定化されますよう、引き続き推進計画の早期策定を促していきたいと考えてございます。
資料5の説明は以上でございます。
○樋口会長
ありがとうございました。
資料3~5の説明をいただきましたけれども、これにつきまして、どなたか御質問等ございますか。
松本純一委員、どうぞ。
○松本(純)委員
全く基本的な質問で申し訳ないのですけれども、飲酒の定義を教えていただけませんか。
資料3の1ページ目で「飲酒している者」という書き方と「飲酒」と書いてありますので、数値的なものがあるのか。飲酒というものがお酒を飲んだことがある子供なのか、習慣的に飲酒をしている子供なのかということがありますので、飲酒をどのように定義されているのか教えていただけますか。
○樋口会長
知念推進官、お願いいたします。
○知念推進官
言葉の定義でございますが、資料3の重点課題1でお示ししているところは、一つ数値目標としております「1 生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者」すなわち大量飲酒のことでございますが、こちらにつきましては具体的には1日当たりの純アルコール摂取量が男性40グラム以上、女性20グラム以上の者としておりまして、その程度の飲酒をしている者の割合の低減を数値目標の1では示しております。
一方で2の未成年者の飲酒につきましては、未成年者の飲酒そのものが禁止といいますか、非常に害が大きいものでございますから、未成年者につきましては量の多寡にかかわらず禁止であろうと考えておりますし、3の妊娠中の飲酒につきましても、どの程度であれば問題がないのかといったような線引きはできませんので、やはり妊娠中につきましても、量にかかわらず飲酒自体をなくすといった目標を定めているところでございますため、そうした意味で、いわゆる成人の方につきましては、大量飲酒が問題であるといった一方で、未成年者ないし妊娠中の方につきましては、飲酒そのものが問題であると考えております。
○樋口会長
松本純一委員、どうぞ。
○松本(純)委員
そのとおりだと理解します。
「2 未成年者の飲酒をなくす」「3 妊娠中の飲酒をなくす」というのはそのとおりだと、もちろん私も理解しているところなのですけれども、この調査の中で、中学3年生の男子が7.2%で女子が5.2%、高3に至っては男子が13.7%、女子も10.9%とあります。
この飲酒は、今までに飲酒をしたことがあることなのか、現在も、晩酌するということはないかもしれませんが、その辺のところを、どのような調査をされたのかをお聞きしたいのです。妊娠中の飲酒にしてもそうです。習慣的に妊娠中の女性が飲まれているのか、あるいは妊娠中に一度でも飲酒したことがあるのかどうかという、その調査の仕方をお聞きしたいです。
○樋口会長
私のほうからお答えしましょうか。そこにいらっしゃる神田先生も未成年者の飲酒についてはかかわっていらっしゃいます。
これは1996年から4年に1回ずつ、全国の中学生、高校生10万人に対する調査を行ってきていて、2010年から2年に1回、これは健康局の関係の厚労科研でやっているのですけれども、そのときのデータを持ってきているということです。ここの数値は、過去30日の間に1回以上飲んでいるというパーセンテージだと理解しています。
妊娠中の飲酒は、乳幼児身体発育調査の中で妊娠中の飲酒を聞いています。これは全く飲んでいないか、あるいは飲んでいるかという二者択一のものだと思います。飲んでいる人の割合が4.5%ということだと思います。
○松本(純)委員
習慣的に飲んでいる人も、妊娠中に一度でも飲んだ人も、同じ飲んでいるという形になるのですね。わかりました。
○樋口会長
私が答えるのが適当かどうかはわかりませんけれども、先ほど説明があったとおり、妊娠中の飲酒については閾値というか、要するに、安全域が確定されていないので、ゼロがよろしいという考えのもとに、こういう目標値ができていて、数字もそのとおりになっているのだと思います。
○松本(純)委員
目標値は当然そうだと思うのですけれども、調査の仕方は、どのようなことなのかということでありました。
それと事務局にお願いなのですけれども、私だけかもしれませんが、横にしたり縦にしなければいけない資料は非常に見にくいです。全般に言えることですので、何か統一できないのか。
○樋口会長
どうもありがとうございました。
事務局の方々、今後は資料の作成について御考慮いただければと思います。よろしくお願いします。
そのほかに何かございますか。
安藤委員、どうぞ。
○安藤委員
広報・啓発事業の関係で少し質問と意見をさせていただきたいのですが、資料4を見ますと、平成28年度は内閣府でフォーラムなどをやった。今年もフォーラムやシンポジウムをやるという説明をいただきましたが、まず、去年やったことがどの程度の効果があったかということの把握が大事なのかと思います。こういう問題は本当に啓発が難しくて、私もずっと苦労してきたものですけれども、ただ去年と同じことをやるということだと余り意味がないのではないかという気がしまして、実際、厚労省に移管してからメディアの動きを見ていますと、ネットなどで一番目立ったのは『週刊ポスト』が居酒屋での飲み放題を規制するための法律だみたいな、そんなことを書いた、それが一番目立っていた気がするし、それはむしろ誤解を広めただけの報道であったと思います。
正しい報道を、いかにメディアが飛びつくか、書きたいと思うか、そういう仕掛けを考えていくことが重要だと思います。もちろん、かなり難しいことだと思うのですけれども、考えておりまして、その辺、御意見を伺えればと思います。
○樋口会長
それでは、事務局のほうからよろしくお願いします。
○朝川室長
今、御指摘いただきましたとおり、漫然と繰り返すだけではいけないと思いますので、昨年度、内閣府が行った状況などもよく把握をさせていただいて、今年度のものに反映をさせていただくよう努めたいと思っております。
○堀江部長
資料4は多分新企画でつくったのだと思っておりまして、どちらかというと、厚労省はこれをやっていますとか、内閣府はこれをやっていますとかいうようなものがこれまで続いてきたもので、目的はある意味、アルコールの健康障害の防止あるいは依存の防止とか、こういうようなことの類似であったり、あるいは出演される講師とかも似通っていたりして、かつ厚労省はこれをやりますとか、内閣府はこれをやりますと、単発でいくと、1回でそれはどうするのというようなことがあって、ちりも積もれば山ではないのですけれども、全体像を早くから共有して、ここではこういうところにあるのだと、こういうような会議で、また、何かこの辺のポイントを置いていきましょうというようなことがあると、それぞれの会議のところで、今日は文部科学省や警察庁の皆さんも来ていただいているわけですから、キャッチして、具体的な会議の運営の参考になるのではないかということで、4月26日に関係府省庁の会議を開催させていただいたのですけれども、そのときに、こういうものを集めさせていただきますと、それが関係省庁の連携の証みたいなもので、それで今日、これをつくらせていただいたのです。
骨組みだけしか載っていないので大したものではなく見えるかもしれないのですけれども、まだまだ、もっとこういう工夫をしていったらいいではないかということもあるかもしれませんし、これに一覧性があると、有機性が増すかなというようなことでさせていただいております。
検証をしながら次のことをやるというのは当然のことでございますので、そこはまた工夫しながら進めたいと思います。
○樋口会長
よろしゅうございますでしょうか。
それでは、神田委員、お願いいたします。
○神田委員
島根大学の神田です。
私も普及・啓発のところ、重点課題1のところで、コメントになろうかと思いますけれども、させていただきたいと思います。
数値目標1~3を挙げていただきました。特に1の部分の理解が余り進んでいないように感じております。
生活習慣病のリスク、まず、その入り口があってこそ、次の依存症対策等、量が増えた方への対策が必要になりますので、まず入り口の部分を、広く国民に生活習慣病のリスクである量であったり、成人になっても飲酒をしないことも大事なことだと思いますし、習慣となったとしても多量飲酒にならないということが大事だと思います。このあたり、特に普及・啓発の中でより重点を置いていただきたい。多くの国民がかかわる部分でございますので、このあたり今後の展開の中で御参考にしていただければと思います。
コメントでございました。
○樋口会長
ありがとうございました。
御要望のようでしたけれども、コメントがなければ前に進みたいと思います。
ほかにございますでしょうか。
今成委員、どうぞ。
○今成委員
まず一つ、抜けていると思われることがあります。
資料3の「平成29年度の対応状況」と「平成28年度までの対応」も含まれますでしょうか。
依存症啓発ということで、厚労省が昨年度からスタートした1,500万ぐらいの啓発事業があったと思います。それが出ている資料もあるのですけれども、資料6の2ページ目の左上のほうには「依存症に関する普及啓発事業(H29予算 15,600千円)」が入っているのですけれども、ここには入っていないし、予算のところにも入っていないので、これは抜けてしまったのではないかと思われます。
シンポジウムや講習会、フォーラムというのは、そこに来た人しか情報を得ることができなくて、関係者が集まるという皮肉な状況になりやすいものなので、国民全体に周知をするという形だとインターネットを活用するとか、もっと違う方法を考えるという意味で、依存症啓発事業はそういうことを狙ったものと理解しているのですが、それがどううまくいったのか、今年度はそれをどうしていくつもりなのかというところがちょっと抜けているように思いました。
重点課題1に関して言いますと、やはり女性がすごく焦点になるという話し合いを関係者会議でやっていたと思うのです。生活習慣病のリスクを高める量のところでも、男性よりは女性のほうが目標値までに幅があるということですし、妊婦の飲酒についても4.5%という形なのですけれども、その約半数は妊娠がわかった時点でもお酒をやめていないという結果が報告されていたと思いますので、その人たちがやめるようにどうアプローチするのかとか、あとは女性の飲酒のリスクをどう伝えていくかとか、そういうようなことが話題にずっと上がってきていたと思うのですけれども、それをどうするというのが、単にフォーラムやシンポジウム、講習会ということではどうなのかなと思います。
これは全体の大きなことなのですけれども、せっかく基本計画を立てました。項目ごとに担当部署とかもあって、文言の調整とかもそことさんざん内閣府がやってくださって、ようやく落ちついたのがこの項目だということなので、ぜひ今後やっていただきたいのは、基本計画に沿って、この項目をどういうようにやるのか。ここはどこまで、今年度はここには取り組むけれども、例えばこの項目は来年度なのだとか、基本計画に沿った形で進捗状況を上げていただいて、それを確認するというような形です。今回、対応するのがこの資料でも本当に大変で、どれがどこに当たるのだかわからない状態、予算も、どれにこれが該当するのかというのが見られない状態ですので、そこを整理して、アルコール健康障害対策推進室のほうでまとめてくださるといいのではないかと思います。
いろいろ言ってしまいました。
○樋口会長
幾つか御指摘があったと思いますけれども、事務局のほうで何かございますでしょうか。
○田原統括推進官
統括推進官でございます。
私のほうから2点申し上げたいと思います。
1点目は、最初にお話のありました普及啓発フォーラムの予算でございます。
資料3の「平成28年度までの対応」のところには具体的に書いておりませんで申し訳ございませんでした。
昨年度、平成28年度に厚生労働省で行いましたシンポジウムにつきましては、資料4あるいは資料6もそうなのですけれども、資料4「関係府省庁におけるアルコール関連問題啓発フォーラム・シンポジウム・広報活動状況」の左側「(平成28年度)」のところに「4.依存症への理解を深めるためのシンポジウム」ということで、今年の3月に開催をしたものがございますし、その上には講習会というものがございますので、こういったものを平成29年度も実施していこうということでございます。
もう一点、最後にお話のありましたアルコール関連施策のいろいろな予算につきましては、基本計画の項目に沿ってしっかり整理をしてほしいということだと思いますので、まだ御説明をしておりませんけれども、資料7「関係府省庁におけるアルコール関連施策の概要」という形で基本計画の大きな項目、例えば1番目であれば「教育の振興等」ということになっているのですけれども、御指摘の点は、さらに基本計画ではそういう項目があるとともに、具体的な施策について、こういう方向性でやるのだということが掲載をされておりますので、取り組むべき施策の項目に対応するような形で予算をしっかりと整理をすべきだという御指摘だと理解しております。
資料7は確かにそういうようになっておりませんから、次回以降、こういう全体像の予算を整理するときには、基本計画の取り組むべき施策の項目に沿ったような形でお示しすることができるようにしたいと思っております。
以上でございます。
○樋口会長
知念推進官、どうぞ。
○知念推進官
失礼します。追加で御説明をさせていただきます。
ただいま御指摘のありました女性に対しての対策でございますとか、また妊娠中の方の飲酒に対する対策について、その対応がフォーラム等だけでは不十分ではないかといったような御指摘についてでございます。
御指摘のとおり、女性については課題がまだ大きいといったようなところはございまして、フォーラム等ということで代表的なものを記載させていただきましたが、男女を含めてではあるのですが、いわゆる節度ある適度な飲酒の取り組み等につきましては、アルコールという視点からもそうなのですが、健康づくり全般について、健康日本21という取り組みの中で、都道府県ですとか市町村とも連携して事業を展開しているところがございます。
そうした中で、実際の事業として、例えば市町村における健康診断ですとか、健康相談ですとか、そうしたところにも少し補助等をしておりますので、そういった形で推進していくこと。
また、妊娠中の方への取り組みにつきましては、さらに母子保健の領域の中で健やか親子21という取り組みがございますので、そうした中でも重ねて取り組みを進めているところでございます。
御指摘を踏まえて、おっしゃるとおり、女性への対策というところは重要な視点かと思いますので、引き続き取り組んでまいりたいと思います。
○樋口会長
ありがとうございました。
稗田委員、どうぞ。
○稗田委員
稗田と申します。
確認と、もしできましたらば、これもまた一つの啓発なのかと思いまして、申し上げたいと思います。
資料3のところですけれども、現在の実施予定状況等の御報告をいただきましたけれども、例えば3ページの相談拠点機関とか、5ページの地域生活支援促進事業の実施のところで、少ないのはまだ始まったところでということも確かにあると思うのですが、例えば相談拠点の場合ですと、精神保健福祉センターが多いのかとか、保健所さんが多いのかとか、既に始まっている具体的な機関さんなどの傾向が知りたいということと、地域生活支援促進事業はまだ少ないですけれども、最後の資料に樋口先生の研究のところで、依存症に対応できる専門の民間団体、施設がありますけれども、例えば秋田とか栃木というのは、具体的にどんな施設さんなのかということを、守秘義務のこととかもあるのかもしれないのですけれども、ぜひ現場に、こういうところがもうやっているのだということで、具体的に知らせていただけますと励みになると言ったらあれですけれども、うちもやろうかみたいなことにもなると思いまして、もしおわかりになれば教えていただきたいと思います。
○樋口会長
田原統括推進官、お願いします。
○田原統括推進官
統括推進官でございます。
第1点目の相談拠点につきまして、精神保健福祉センターなのか、保健所なのか、こういった体制についてもあわせて把握をしてまいりたいと思っております。現在、まだ始まったばかりというようなこともありまして、まず取り組んでいただきたいというような観点からこういう表にしておりますけれども、具体的な取り組み状況について、相談の中身あるいは体制といったところもしっかりと把握をしていかなければいけないと思っております。
もう一点、専門医療機関の一覧の中で、具体的にどういうことをやっているかということにつきましては、実はホームページで個別の病院をクリックしていただきますと、それぞれの病院の概要が出てきます。例えば診療の対象疾患がアルコール、薬物、ギャンブルをやっているのかどうか、あるいは家族相談、家族教室などを行っているのかどうか、提供プログラムとして集団精神療法や心理教育などをやっているのかどうか、依存症デイケアをやっているのか、あるいは自助グループ、関係機関との連携はどうなっているのかということがわかるようになっております。
それを全国的に、まだ十分に整理ができていないのでお示しできておりませんけれども、そういったものもある程度全国的な状況をまとめて、現場のほうで活用できるようにしてまいりたいと思っております。
以上でございます。
○樋口会長
よろしゅうございますか。
ほかにございますか。
どうぞ、辻本委員。
○辻本委員
大阪でアルコールの専門外来をやっていたのですけれども、最近は依存症外来という形で名前を変えて、薬学もギャンブルもやろうと思っています。
一つはギャンブルをやり出したときに、とても民間では採算がとれない。アルコール依存症でしたら、体の治療を同時にするので何とかとれるのですけれども、ギャンブルは今のままで民間がやっていると本当にとれないというあたりのことを一つ認識してほしいと思います。
大阪では専門医療機関がたくさんあるというのですけれども、やはり地域に根差した専門医療機関でないといけないということで、例えば私のところでしたら自転車で来る人が多いという形で、その人の生活をずっと、生活地域の中で一貫して断酒の援助をしていくという形で、専門医療機関を受診したらそれで全てオーケーというわけではなくて、その後ずっと、保健所とか、いろいろな社会資源と連携しながら、その人の生活を支えていくという視点が必要になってくると思うのです。
そんな意味で、1カ所の拠点病院でいいのかどうかというあたりですけれども、医師会の松本純一先生が前に言われたように、二次医療圏に専門の医療機関を1つつくっていくというような、そういった地域に根差したものが必要になってくるのかと思います。
いろいろ話題があるのですけれども、大阪で推進計画をつくったときに、堺市とか大阪市は一体どうなるのだろうという形になってきまして、大阪市では精神科病院がほとんどないという形です。その中で、どのように大阪市の計画をつくっていくのかといったときに、大阪市の推進計画をつくるということは、堺市で推進計画をつくるということは好ましくないと考えているのかというあたりもちょっと教えてほしいと思っています。つくれるのかどうかということです。
政令指定都市に対してどうしていくのかというあたりのことも、今まで、大阪府の調査といったら大阪市と堺市が抜けてしまうという形でデータが全然出てこないのです。現状把握できなくて、今、困っている段階なので、その辺のこともちょっと教えていただきたいと思います。
○樋口会長
田原統括推進官、お願いします。
○田原統括推進官
統括推進官でございます。
まず、専門医療機関につきましては、都道府県に少なくとも1カ所という目標を掲げておりますけれども、1カ所に限定するということではなくて複数を考えております。先ほど資料で挙げております専門医療機関は、医療機関のほうが御了解をし、あるいは都道府県のほうで基準に合っているかどうかを確認していただければ、専門医療機関として全て選定をしていただいても差し支えないというようなことでございます。
その中で、拠点となる医療機関については1ないし複数選定することができるというようにしておりまして、地域でのリーダーシップをとるような医療機関は、そんなにたくさんはないのかなと思いますので、二次医療圏で1カ所以上だとか、そういう数字の目標まで掲げるのはどうかと思って、まだ整理をしておりませんけれども、専門医療機関が都道府県内にたくさんあって、その中から、その圏域の、都道府県レベルでの拠点病院を1つ、あるいは幾つか選んでいただくというようなイメージを考えております。
さらに都道府県と指定都市との関係ですけれども、そういう拠点となる医療機関については、都道府県単位、そして指定都市、それぞれ選んでいただいても差し支えないと考えております。
後ほど予算のところでも御説明をしますけれども、拠点となる医療機関は67というように出しておりますので、目標はあくまでも都道府県に少なくとも1カ所ということですけれども、できるだけ多くの医療機関が専門医療機関なり、大きな自治体、都道府県や指定都市レベルでは、拠点となる医療機関は1つ以上、幾つか選定されればと思っているところでございます。
○辻本委員
ギャンブルについては、いかがですか。
○田原統括推進官
ギャンブルは、ここはちょっと場が違うと思いますが、もちろん依存症の中でギャンブルも念頭に置いているところでございますし、なかなか民間の医療機関などが手を出しにくい、採算の問題があるということであれば、それはいろいろな予算事業を通じてある程度エビデンスを積み上げつつ、診療報酬での評価につなげていくというような道筋を考えていかなければならないと思っているところでございます。
○辻本委員
ありがとうございます。
○樋口会長
ありがとうございました。
ほかにございますか。
どうぞ、渡邉委員。
○渡邉委員
北海道の高等学校に勤務しております渡邉と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
学校教育に関しては私だけですのでちょっとお話をさせていただきたいと思いますが、基本計画の中で、学校教育の推進の中で子供たちの未然防止ということを一番の柱にしていて、今、各シンポジウム等、文部科学省さんのほうで実施をされたわけですけれども、恐らく各都道府県に対して予算をつけているということもなく、私も学校に勤務していて来ましたけれども、東京でやるから参加したかったら申し込んでねという形だったのです。ですので、各都道府県から満遍なく、各学校の先生方が行っているという状況では恐らくないだろうと思われます。
その中で、どのようなことがなされたのかということが、その後、例えばウエブページ上に掲載されるとか、何かそういうことがあれば、参加していなくてもこういうお話があったのだとかということがわかるので、そういう工夫があってもいいのかなと思います。
もう一点、ポスターが去年参りました。恐らく発出されたのはもっと早いのだろうと思うのですけれども、学校に来たのは啓発週間が終わってからでした。
学校は本当にいろいろな啓発ポスターが参りまして、貼る場所がないものですから、その期間を過ぎたら外してしまうのです。
せっかくいいものをつくられたので、早目にいただけると子供たちの目に触れさせる期間が長いということで、そのあたりの工夫をお願いしたいということが1点です。
それと、家庭に対する啓発です。
保護者に対して、家庭内で飲酒をさせてしまう保護者もいたりということで基本計画の中に盛り込まれたと思っておりますが、残念ながら保護者に対する啓発に関してはまだ手つかずだと思っております。
この辺についても、文部科学省が中心になっていくことになるのか、今年、新たに何か出てくるのか、いろいろな形で工夫をしないと、ここはやはり親御さんもまだまだ、余り意識が深まっていないというように感じております。学校ももちろん広めてまいりますけれども、何かしら道具があると私たちもやりやすいと思っていますので、ちょっと工夫いただければと思います。
○樋口会長
ありがとうございました。
文部科学省の担当課の方がいらっしゃればお答えいただけますでしょうか。お願いします。
○文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課
文部科学省健康教育・食育課でございます。
今、渡邉委員からいただいた御意見についてお答えをしていきたいと思います。
まず、シンポジウムの成果等につきまして、私どものほうで担当しています「薬学乱用防止・飲酒等教育シンポジウム」でしたら全国1カ所、「依存症予防教育推進シンポジウム」につきましても3月は東京で開催ということで、御指摘のとおり、やった成果の横の展開、情報の公開という部分については十分できていなかったということで反省をしております。こちらについては、成果の公表について工夫をしていきたいと思っております。
また、ポスターの発出なのですけれども、今回、発送の予算がなくて、私どものほうで手で発送していたことから、時間がかかってしまって非常に申し訳ありませんでした。確かに各県から御指摘はいただいております。今年度につきましては、速やかに発送できるようにしていきたいと思っております。
都道府県にお金がついていないという御指摘があったと思います。
今回、資料7の事業で載せてはいなかったのですけれども、私たちの課で学校保健総合支援事業という事業があり、各都道府県でそれぞれ地域で異なる児童生徒の健康課題を解決するための取組に対して財政的な支援する事業になっております。
こちらの中で、都道府県によっては飲酒の問題を取り上げて、地域の関係者、例えば学校でしたら学校医ですとか、教育委員会、学校の校長先生などの関係者が集まって、児童生徒がどうやって飲酒の健康の害を学んでいくのか、未成年の飲酒を防止していくのかとか、そういった協議をやっている事業があります。
こうした事業を展開しながら、未成年の飲酒防止、または健康被害、飲酒に対する理解を深めていくように努めてまいりたいと思っております。
家庭教育につきましては、私の方の担当ではなくて、今日は担当もいませんので宿題ということで、持ち帰って担当に伝えさせていただきたいと思います。
○樋口会長
ありがとうございました。
時間のこともあるので、もしどうしてもということであれば。
今成委員、どうぞ。
○今成委員
家庭教育のほうに持ち帰っていただくのに、参考3の基本計画の14ページ「(2)家庭に対する啓発の推進」というのがありまして、「○家庭における未成年者の飲酒を防止するために家庭における教育に資するよう、保護者向けの啓発資材を作成し、教育委員会等を通じて周知を図り、未成年の飲酒に伴うリスクを保護者に伝える」という項目があります。これがどのように実行されるのかをぜひ聞いていただきたいと思います。
以前、私は、この計画を立てた後に関係府省庁を回って担当課の方とお話ししたことがあるのですけれども、内閣府が啓発資材をつくり、そちらは配布するだけと理解しているとおっしゃっていたのです。内閣府のほうに聞きましたらば、そうではなく、文部科学省のほうで資材もつくると理解しているという、ちょっとそごがありました。
そういう形でお見合いになってしまうといけないと思いますし、今度は内閣府から厚労省に移管してしまいましたから、どこがつくるのかという、これは大事なことなのでぜひ進めていただきたいと思います。
そういうようなことがあるものですから、それぞれの項目について、どういう進捗が、何がされるのかということを一つ一つ見たいというように申し上げました。
○樋口会長
堀江委員、どうぞ。
○堀江委員
お願いなのですけれども、資料3の2のところの専門医療機関の選出で、これは厚生労働省でつくっていただき、下のところで診療実績を定期的に報告することになっています。その下の(5)の連携の実績も報告が上がるような仕組みを、専門医療機関が忖度して診療実績の中に連携実績も入れてくれればいいのですけれども、入れてくれないとわからなくなってしまうので、連絡会議を年何回開いたとか、せめてそのぐらいのレベルのことは上がってくるようなことを、何かの機会に修正ができるよう、まだ出したばかりなので今すぐ出す必要はないと思うのですけれども、そのような連携の実績が厚生労働省のほうに最終的に上がってきて、この程度やっているということがわかるような仕組みをぜひつくっていただきたいというお願いです。
○樋口会長
連携は非常に大事なテーマですので、そのあたりは何かコメントはございますか。
○田原統括推進官
御指摘のとおり、そういった実態も把握できるようにしたいと思います。
○樋口会長
ありがとうございました。
それでは、この議題は一旦ここで終わりにしたいと思います。
最後に、議事次第4「アルコール健康障害対策予算及び実施事業の状況等について」、事務局より御説明お願いしたいと思います。
○田原統括推進官
統括推進官でございます。
資料6と資料7で、関連の予算あるいは施策について御説明したいと思います。
私からは資料6で説明いたしますが、1ページ目は先ほど議題2のところで朝川室長から説明をした内容でございます。理解促進事業や連携推進事業などがございます。
2ページ目は、アルコール健康障害対策を含む依存症対策の全体像でありまして、薬物依存やギャンブル等依存症につきましても、これに含むものでございますけれども、先ほど今成委員から御指摘をいただきました左上の普及啓発事業1,500万円余りが平成29年度の予算として計上されております。
左側の「全国拠点機関(国立病院機構久里浜医療センター)」とございますのが、先ほど触れました6,000万での全国拠点機関の事業でございます。指導者の養成や情報収集、普及啓発、そして回復施設職員への研修などを行うものであります。
真ん中から右側は、上を見ていただきますと「依存症対策総合支援事業」として平成29年度予算4億4,800万円余りでございます。これは各都道府県、そして指定都市での事業でありまして、これも先ほどの重点課題のところで申し上げたように、47都道府県20指定都市で専門医療機関を選定するという治療拠点の事業ですので、67カ所を目指した事業予算になります。
専門医療機関の要件などにつきましては、先ほど御説明しましたけれども、詳細は参考資料4のほうに通知をつけております。
その下の「相談拠点」につきましては、精神保健福祉センター等でございますけれども、相談員の配置、少なくとも1カ所、1人を配置できるような予算を確保しておりますし、支援者に対する研修、そして家族支援も行えるような予算でございます。
その下「民間団体支援」でございますけれども、地域生活支援促進事業の内数でございますが、民間団体に対する支援を先ほどの実施予定ではまだ少のうございましたけれども、支援をするような自治体がございましたら予算を活用できるというような状況でございます。
私からは以上でございまして、3ページはそれを言葉で書いたものでございます。トータルで平成29年度予算5億3,000万余り、プラスアルファということでございます。
引き続きまして、資料7以降で、関係省庁のほうから予算、施策につきまして説明をいたします。
○樋口会長
それでは、個々にお願いできますでしょうか。
引き続き、お願いします。
○知念推進官
私、厚生労働省健康局にも在籍しておりますので、私のほうから健康局の取り組みについて御紹介いたします。
健康局におきましては、資料3でお示ししました重点課題1の飲酒に関する正しい知識の普及に関する部分について担当しております。
具体的な予算の説明につきましては資料7を御覧いただければと思います。
1ページ目の下から2つ目にございますが、先ほど来申しておりますとおり、飲酒に関する正しい知識の普及でございますとか、節度ある適度なに関する取り組みにつきましては、「健康日本21(第二次)」において取り組みを実施しておりますため、それに関するシンポジウムでございますとか、健康づくりに関する情報交換、交流の場といったようなところについての施策を推進しております。
2ページ目の一番下の欄でございますが「3 健康診断及び保健指導」という取り組みの中で、市町村が行う健康教育や健康相談、健康審査等の事業に対する補助を実施しておる健康増進事業費というものがございまして、各自治体と連携しながら取り組みを推進しております。
6ページ目にございますが、アルコール健康障害対策に関する研究費について御紹介いたします。
「3.循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究経費」でございますが、この中で飲酒や喫煙等の実態調査と生活習慣病予防のための減酒の効果的な介入方法の開発に関する研究を行っております。こちらは平成29年度から3年間の計画で研究を実施しているものでございます。
こうした取り組みを通しまして、節度ある適度な飲酒の取り組み、重点課題1の目標の達成に向けて推進してまいりたいと思います。
健康局からは以上でございます。
○樋口会長
ありがとうございました。
それでは、法務省からお願いします。
○法務省矯正局成人矯正課
法務省矯正局でございます。
資料7の3ページ目の「5 アルコール健康障害に関連して飲酒運転等をした者に対する指導等」の一番上の欄「アルコール依存回復プログラム実施経費」につきまして、説明させていただきます。併せて、資料7の最後のページの法務省提出資料を御覧ください。
刑事施設においては、自己の飲酒の問題性を理解させ、その改善を図るとともに、再飲酒しないための具体的な方法を習得させることを目的として、アルコール依存回復プログラムを実施しています。
アルコール依存回復プログラムは、飲酒運転などの交通事犯者のほか、飲酒の問題が犯罪や本人の心身の健康に影響を与えている者も対象としており、いずれも認知行動療法に基づくグループワークの手法を活用し、アルコール依存に係る民間自助団体等の協力も得ながらプログラムを実施しています。
今後とも、関係機関や民間団体等と、より一層連携をしながら、再犯防止対策の一環として、アルコール依存の問題を抱える者の問題解消に向けた取り組みを進めてまいります。
以上でございます。
○樋口会長
ありがとうございました。
続きまして、国税庁、お願いします。
○国税庁課税部酒税課
国税庁酒税課でございます。
資料については、資料7の2ページ目を御覧いただければと思います。国税庁のアルコール健康障害対策施策の状況でございます。
国税庁のほうでは、酒類業の健全な発達が任務の一つとなっておりますので、お酒のアルコール飲料としての特性に鑑みたところで、アルコール健康障害と関係の深い、先ほど来あります未成年者の飲酒等の不適切な飲酒に起因する問題への対応を行ってきているところでございます。
具体的に申し上げますと、酒類の容器ですとか、陳列場所といったところにおける未成年者の飲酒防止に関する表示の基準を定めて、この遵守の状況を確認するために、民間から募集をして委嘱をしました酒類販売管理協力員という者を通じまして、その遵守状況の情報収集を行っているところでございます。
会議前半のほうでも少し御紹介がありましたけれども、未成年者の飲酒防止月間を4月と定めまして、時期を合わせて関係府省庁及び業界団体とも連携をしたところで、未成年者の飲酒防止の啓発ポスターを30万枚程度作成して、酒類小売業者等に配布をしております。また、このほか業界団体のほうで実施をしている未成年者飲酒防止にかかわる啓発活動についても支援を行っているところでございます。
このほかに申し上げますと、酒類の適正な販売管理というものの確保を図っていくという観点から、昨年成立をした酒類業組合法というものの一部改正法が今月1日に施行されておりますが、この中ではお酒の販売管理業務に関する研修、酒類販売管理研修と申しますけれども、この受講ですとか、定期的な再受講が義務づけられているところでございます。
こうした義務化による研修事項等の徹底を通じて、酒類の適正な販売管理の一層の確保に努めてまいりたいと考えています。これによってアルコール健康障害対策についても引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと考えている次第でございます。
以上でございます。
○樋口会長
ありがとうございました。
続きまして、文部科学省、お願いいたします。
○文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課
文部科学省でございます。
資料7の1ページ目を御覧ください。文部科学省におけますアルコール健康障害対策関連施策について御説明いたします。
文部科学省におきましては、本年度、記載の4つの施策を実施することとしております。
1点目「児童生徒の心と体を守るための啓発教材の作成」としまして、児童生徒に対し、飲酒や喫煙、薬物乱用が自らの健康に与える影響について十分認識させ、自分の健康は自分で守るという意識の啓発を図るため、小学校5年生、中学校1年生、高等学校1年生に対し、これらの健康課題について総合的に解説した啓発教材を作成、配布をすることとしております。
2点目「薬物乱用防止教育等推進事業」としまして、依然として青少年への薬物乱用の広がりが懸念をされる中、薬物乱用防止教育の充実が一層求められていると考えております。
こうした中、飲酒につきましては薬物乱用へのゲートウエイドラッグとなっていると指摘されていること、また、アルコール健康障害対策基本法やアルコール健康障害対策推進基本計画を踏まえまして、飲酒に関する内容を含むシンポジウムを行うこととしております。今年度につきましては、宮城県での開催ということで調整をしているところになります。
続きまして「依存症予防教育推進事業」についてです。
近年、インターネット、薬物、ギャンブル、飲酒等に関する依存症が社会的な問題となっておりまして、青少年の健全育成の観点から将来的な依存症患者を増やさないよう、予防教育を実施する事業となっております。
具体的には、国における依存症予防に関するシンポジウムの開催と、地域における依存症予防に関する取り組みを進めるための依存症予防教室の開催に係る経費を支援するものとなっております。
4点目「学生生活支援に関する情報の収集・分析・提供」についてです。
独立行政法人日本学生支援機構と連携をしまして、アルコール関連問題を含む各大学における学生支援の取り組み状況等について情報の収集・分析を行います。その内容を大学に情報提供しまして、各大学において指導・啓発の取り組みを実施する際の参考としてもらうことで学生支援の取り組みの充実を促進してまいります。
こうした施策の実施を通じまして、アルコールのリスクに関する正しい理解の普及を図ってまいりたいと思っております。
以上でございます。
○樋口会長
ありがとうございました。
続きまして、警察庁から御説明お願いしたいと思います。
○警察庁交通局交通企画課
警察庁でございます。
警察庁関係の取り組みについて御説明いたします。
資料7の2ページ目「2 不適切な飲酒の誘因の防止」については、警察庁の欄にありますように、未成年者が飲酒することを知りながら、酒類を販売するなどした営業者等の取締りを進めているところであります。
3ページ目「5 アルコール健康障害に関連して飲酒運転等をした者に対する指導等」についてでございますが、警察庁の欄にありますように飲酒運転をした者を検挙した後、運転免許の停止や取り消しといった行政処分をいたしますが、停止処分者に対する講習の中では、飲酒運転違反者を集めて行う飲酒学級において、飲酒体験ゴーグル等を活用した酒酔い等の疑似体験、飲酒運転事故の被害者遺族等による講義を実施するなどし、また、取消処分者に対する飲酒取消講習の中では、スクリーニングテスト、ブリーフ・インターベンション等の飲酒行動の改善のためのカリキュラムを盛り込むなどをしております。
5ページ「11 その他」のところでございます。
警察庁の欄にありますように、広報啓発活動や交通安全教育の推進による飲酒運転を許さない社会環境づくり、飲酒運転の取締りのほか、酒によって公衆に著しく迷惑をかける行為の防止等に関する法律に基づく保健所長への通報も行っているところであります。
このほか警察庁では、基本計画にも盛り込まれておりますように、飲酒運転をした者について、年齢層や要因、背景等の分析を行っております。本年2月には、その分析結果をホームページ上で公表しているところであります。また、分析結果を踏まえまして、各都道府県警察のほうに対策を指示しているところでございます。
ホームページでございますけれども、飲酒運転根絶の掲載内容につきましても随時更新を行いまして、先ほどの分析結果ですとか、事故情勢についても掲載を行っておりまして、飲酒運転の危険性などを訴えるようにしております。それと、アル法ネットさん、ASKさん、全日本断酒連盟さんの御協力を賜りまして、サイトへのリンク設定をさせていただいたところでございます。
引き続き、関係機関、団体と連携をしながら、効果的な施策の推進に努めてまいりたいと思っております。
以上でございます。
○樋口会長
ありがとうございました。
続きまして、国土交通省、お願いいたします。
○国土交通省自動車局安全政策課
国土交通省自動車局でございます。
安全政策課というところにおりまして、バスやタクシー、トラックといった、いわゆる事業用自動車の安全対策をやっております。
飲酒運転防止の関連としましては、事業用自動車の運転者は、車に乗る前に運行管理者という責任者による点呼を受けることになっておりますけれども、その中で必ずアルコールチェッカー(検知器)を使用して、酒気帯びの有無の確認をすることとしております。
また、今、申し上げました運行管理者に対する講習、その中にアルコールに関する専門的な教育の内容を取り入れております。
そのような取り組みをやっても飲酒運転をしてしまった場合には、その運転者が所属している事業者に行政処分を行うことになりますけれども、行政処分の基準を厳格化しております。
引き続きこういった取り組みを通じて、事業用自動車の運転者の飲酒運転の防止を図っていきたいと思っております。
以上でございます。
○樋口会長
ありがとうございました。
最後に、アルコール健康障害に関する研究経費の資料を添付しているということですので御説明をお願いいたします。
○田原統括推進官
統括推進官でございます。
資料7の5ページの真ん中あたりに「10 調査研究の推進等」とございまして、研究費の内数というようになっておりますが、この中でアルコール関連のものにつきまして、6ページで具体的に整理をしておりますので、6ページを御覧いただきたいと思います。
このうち、1番目と2番目につきましてはAMED(日本医療研究開発機構)を研究主体といたしまして、1番目はアルコール依存症の実態把握、地域連携による早期介入・回復プログラムの開発に関する研究を行っております。
また、2番目ではアルコール依存症予防のための介入プログラム開発と効果評価に関する研究を、御覧のような形で実施をしているところでございます。
今年度、アルコール健康障害に関する研究の充実ができるように、さらに予算の増額もできないかということも取り組みを進めているところでございます。
説明は以上でございます。
○樋口会長
この議題につきまして質疑応答に参りたいと思いますが、どなたか御質問等ございましたら、どうぞ。
松下委員、どうぞ。
○松下委員
最後にも紹介のありましたアルコール健康障害対策にかかわる研究経費の1番です。樋口先生が研究開発代表者ということで、この3つの研究費の中で、唯一アルコール依存症の実態把握ということが記入されているのですけれども、具体的に何を指標にして実態を把握するのかというあたりですね。全国調査の実態なのかとか、そこら辺のところを教えていただきたいというのが一つです。
なぜそういったことを質問させていただくかと申し上げますと、平成29年度の研究費が
1,000 万ですね。私の感覚で言いますと、個人の研究費という感じです。文科省の基盤BとかCとか、そのレベルです。それでもって、これからいろいろと介入していこうというときに、一番大切なのは数字だと思うのです。数字でもって、これだけ効果があるのだ、これだけよくなっているのだということを示していかないといけないと思うのですが、要するに、研究とか調査というところに、どこに予算が配分されているのかということがよく見えないというところがあります。
資料6の2ページ目、全国拠点機関でこれをやるとか、治療拠点や相談拠点でということはよくわかったのですけれども、これらのパフォーマンスの成果を何でもって掌握するのか、調査研究をどこが担うのかとかですね。
アルコール関連問題であれば、ほかの省とか、警察とかいろいろなところでも研究をやっていると思うのです。そこと、どう研究や調査を共有するのかとか、協働するのか。または今回の依存症対策の中だけでやる研究対象とするのかとか、そこら辺の打ち合わせ等がなされているのか否か。4月の時点でなされているのかもしれませんが、私は欠席をしていたのでわからないのです。
前回の関係者会議のときに観光地の花火がアメリカの研究費であれば、日本の場合はたしか線香花火というたとえがありましたが、あれはたとえというよりも本当に実質的な問題だと思っておりました。
5.3億円がついて、1,000万掛ける3では、余りにも将来どうなのかということです。これからの体制を考えているときにかなり厳しいのではないかと思いました。
最初の問いについて御説明いただけるとありがたいです。
○樋口会長
私も関係しているのですけれども、ちょっと微妙な問題もありますので事務局のほうからお願いします。
○田原統括推進官
後ほど樋口先生から補足していただければと思いますが、1,000万円で十分な実態把握ができるのかというような点かと思います。
実は先ほど、今年度さらに研究費をしっかりと確保できないかというように申し上げていたのは、ここの平成29年度の研究費1,000万では十分な実態把握はできないのではないかということで、よりしっかりとした実態把握ができるように、予算の確保を、今、進めているところで、できれば今年度そういった予算を確保して、さらに実態把握を進めていきたいと思っております。
これは数年ごとにWHOの基準に基づいて調査を行っているものでございますけれども、そのあたりの具体的な内容につきましては、樋口会長のほうから御説明いただければと思います。
○樋口会長
今まで厚労科研をいただきまして、2003年、2008年、2013年というように5年に1回ずつ成人の実態調査を行ってきていて、これが5年後とすると2018年になるのですけれども、そのあたりは別に1年ぐらいずれても構わないと思いますので、もしそれが可能であれば非常に大事だと考えています。ぜひ実態調査ができるような予算を確保いただければというように強く願います。
今まで継続してやってきていることがあって、WHOのほうもモニタリングをすごく大事にしているということもありますので、今までやってきた調査の内容と同じような内容をメインにして実態調査ができればというように考えています。
以上ですけれども、よろしゅうございますか。
○松下委員
厚労省の科研費は、ある意味では単発ですね。保証されたものではないですね。今後、そういった安定した研究費の資源となるよう、そういう仕組みづくりをしていただかないと、とにかく効果的な介入をするにはどうしたらいいのかというときに、やはり数字がエビデンスになりますので、そこら辺を固めていただけるとありがたいと思います。
先ほど申し上げましたように関連問題が余りにも多いので、それらの一つ一つを各部署が調査研究も一緒にやっているのだとか、網羅的な図があると非常にありがたいです。健康障害に関しては、ここが全責任をとるのだとか、協働をするのだとか、図式化したものがあると全体像が見えてよろしいと思いました。
以上です。
○樋口会長
ありがとうございました。
非常に貴重なコメントだと思います。持続ができることがとても大事だと思いますので、御検討いただきたいと思います。
ほかにございますでしょうか。
堀井委員、どうぞ。
○堀井委員
日本精神科病院協会の堀井です。
これからの関連施策はたくさん提案されており、非常に期待したいと思っています。特に法務省の管轄での全国のアルコール問題の改善を図る試みが多数の箇所でなされており、70ヶ所以上で飲酒問題に関連する啓発事業があるということに注目しています。
私は、約20年ほど岡山刑務所に教育担当と一緒にアルコール講義に行ったことがあり、大変有意義な感じがしました。飲酒運転だけではなくて、そういうのをどんどん広めていただきたいと思っています。
いろいろ皆さんの話をお聞きしながら、今、大事なのは都道府県の各地域の推進計画をきちんと立てることですが、現時点で相談拠点あるいは専門の治療機関、医療機関の選定がまだまだ行われていないというような状況があり、これがちゃんとしていかないと各地域の推進計画は進まないのではないかと思うのです。
各県の公立病院でしっかりした組織があればすぐに決まると思うのですが、ないところはどうするのか。あるいは県と政令都市が別々の組織を持たないといけないのか。一緒でもいいのか。例えば岡山であれば、岡山市は指定都市ですけれども、県で1つ、市で1つ要るのか、あるいは1つを共有していいのかというようなことがあると思うのです。その辺、はっきりしていただけたらと思います。だめなのであれば、どの程度の施設にお願いするかというようなことがあると思います。
それから、民間団体の支援等が多分まだ先が見えないので、どこに頼んでいいか、あるいはどこが申し出ていいのか。断酒会がするのか、AAがするのか、あるいは公的な保健所的なところがするのか、あるいは病院的なところが申し出るのかが全然見えてこないので、この辺のノウハウ的なところを見えやすいように提示していただけるようにお願いします。
これまで全国5ヶ所でモデル試行をやりましたけれども、ああいう試験的なところをどんどんやっていただいて、進んでいるところで進めていただいて、それを参考にしてこれからのところが進めていけるようなシステムをつくらないと、実際にはなかなか進んでいかないのではないかと私は危惧しているのです。
今年の計画を立てている地域で、今年度中にできるかどうかわかりません。実際にできたら次の地域、次の段階に進んでいくようになればいいと思うのです。その辺の具体的なことが見えるような展望をお聞きしておきたいと思います。よろしくお願いします。
○樋口会長
田原統括推進官、よろしくお願いします。
○田原統括推進官
統括推進官でございます。
専門医療機関あるいは拠点病院ですけれども、指定都市と県とで共有していいのか、1つにするのかというところについては柔軟に考えておりますので、県で1つにしたいということであれば、指定都市も含めて1つのところにまとめるということもありましょうし、指定都市は県とは別のところを考えているというようなことがあれば、それはそれでよろしいのではないかと現時点では思っております。基本的には、現場の医療機関あるいは自治体の御意見を伺いながら進めていくのではないかと思っております。
5つのモデル医療機関で昨年度まで実施しておりましたので、そういったノウハウを各自治体に提供しながら選定を進めていただきたいと思っております。
今年度は、先ほど御説明をいたしました依存症に関する予算だけではなくて、医療計画を策定する年度でございます。平成30年度から実施する医療計画を策定するに当たって、こういうアルコール健康障害についての拠点医療機関も都道府県で選定をしてほしいということもお示しをしているところでございます。そういった観点から各自治体で検討が進められるのではないかと思っております。
民間団体について、どこに頼んでよいのかという点でございます。
回復施設につきましては先ほど添付しておりますが、民間団体を網羅的に整理したものではございませんので、民間団体もある程度整理できないか。そして、そういうことをお示しできないかということは、引き続き継続的に取り組んでまいりたいと思っております。
以上でございます。
○樋口会長
ありがとうございました。
よろしゅうございますでしょうか。
ほかにございますか。
私のほうから、ピンポイントで大変申し訳ないのですけれども、文部科学省の依存症予防教育推進事業というのは、文科省でついにこういうことを始めたのかということで私は非常に喜んでいたのです。
実際に昨年度の事業にもかかわらせていただいたのですけれども、予算が尻すぼみになっていて、ちょっと残念だと思います。
私は予算のことはよくわかりませんけれども、予防として、できれば拡大していただきたいと思います。
先ほどもおっしゃっていたとおり、いろいろな依存が関係していますし、アルコールはその中のとても大事なものの一つだと思いますので、そのあたりお願いしたいと思いますが、いかがでございますか。
○文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課
文部科学省でございます。
こちらの事業につきましては、担当が別の課になっておりまして、先生の御意見につきましては担当課に伝えて、しっかりと今後、依存症予防教育の推進が図られるようにということで御意見を伝えさせていただきます。
○樋口会長
今成委員、どうぞ。
○今成委員
今の依存症予防教育の件なのですけれども、私もこれにかかわっているので、予算がこれだけ減ったのだというのは先ほど確認しました。
私が聞いている話では、最初の1,500万、去年計上していたときに、教育委員会が窓口だと思うのですけれども、自治体から応募をするという形をとっていたのです。結局、自治体の手が挙がらなくて、千葉県だったと思うのですけれども、1カ所しかやるところがなかったのです。そのために予算が減ったのではないかと推察します。
今年は3つ挙がっていて、2つは自治体で、1つは民間団体になっています。民間団体が直接応募できるという形に要項を変更したということがあって、ただ、私たちがそれを知ったのが締め切りの4日前ぐらいだったのです。それで何とか1団体だけ申し込んだというような形で、今、3カ所という形になっているというように把握しています。
そういうことなので、自治体に応募を働きかけても、依存症の問題はまず動かないのです。それと同じことが民間団体の支援のほうでも、厚労省のほうの予算にも起きていて、それが補正予算で組んでくださるかどうか。かなり難しいのではないかと思います。
要するに、自治体経由でないとできないという形をとってしまうと、自治体は依存症に対してそんなにいけいけではないですので、できればやらないでおくみたいな形になってしまうと、申し込まない、それで予算が余ってしまう、財務省から切られるみたいな流れが起きるのではないかと、とても心配しています。
なので、この仕組みは何か別の方法を考えないと、せっかく国がやるということを示して予算を組んでいるのに、システムがそれを阻んでいる形になっているので、全国的な民間団体が直接応募できるとか、何かしないと、自治体が半分出すというパターンは、多分今後も厳しいだろうと思います。そこはいかがでしょうか。
○田原統括推進官
厚生労働省のほうでも、民間団体支援を自治体を通じて行うという予算について先ほど御説明をさせていただきました。
今、今成委員から御指摘をいただいた件につきましても、これまでも伺っておりまして、平成30年度の概算要求に向けて、全国的に取り組んでいる民間団体に対する支援が直接できないだろうかということも検討課題の一つと捉えておりまして、その検討を進めているところでございますので、また、御相談をしながら、そういった予算につきまして、計上できるように努力をしてまいりたいと考えております。
○樋口会長
堀江部長、お願いします。
○堀江部長
今日の最初のところで、今成委員から都道府県担当者会議を早くやりなさいという話をいただいたりしたものにもつながって、できるだけ早くやるようにしたいと思うのですけれども、依存症問題への関心がかなり高まってきたので、ぐわっと予算が増えてきたのは事実です。
自治体のほうで、2つあって、意識が高まっているかどうかというのが一つのお話で、今おっしゃいましたけれども、もう一つは国のほうでこういう予算が組まれたのかというのは、それはどの予算もそうなのですけれども、12月末に決まって、3月に予算が国会で承認されて正式な予算になるわけなのですが、自治体のほうは自治体のほうで予算を並行してやっていますから、そういう意味では、とりあえず時差が出てしまうので、そう言われてもなかなかというところが自治体にはあって、ただ、こちらのほうも部長会議、それから課長会議を3月8日にもやって、この部分は本当に強力にお願いしてきております。
そんなこともやりながら年度内に自治体のほうで補正を組んでいただければ進んでいくし、そうは言ってもやり切れるところまではいかないだろうというところはあるのです。
私どものほうで、そういう努力を引き続き強くやって、自治体にもお願いをしていきたいと思っています。また、本日こちらにお集まりの皆様、例えば断酒会関係の松本さんのところとか、いろいろと地域地域でお取り組みをお願いして、例えば知事さんとか市長さんとかに共鳴していただけるといいのかと思います。
国が直接団体にお渡しするという手法もあると言えばあるのだろうと思いますけれども、拠点医療機関にしても相談機関にしても、地域地域に根差した格好になるので、さっきの大阪府と大阪市とどうしますかみたいな話はまたあるのですけれども、府と市とどうしましょうかとか、政令市の関係とかがありますけれども、地域のほうで理解が進んで、率先して取り組んでいただけるようにしたいと思っていますので、いろいろと関係の機関、傘下あるいは協力団体もあるというところが多いと思いますので、今日、の会議を通じまして、強力に推し進めていただけるように私のほうからもお願いしたいと思います。
○樋口会長
ありがとうございました。
そのほか、ございますか。
どうぞ、稗田委員。
○稗田委員
今のことに関連しまして、地域の自治体で進めていくということとあわせて、私ども、現場にいる者が多いのですけれども、正直申し上げて前に比べたら予算がたくさんあって、だけれども、近くて遠い予算というのが実感でございます。
今日、配付させていただいたのですけれども、ソーシャルワーカー向けの啓発のための研修をやらせていただいていますが、これも1人8,000円という研修費をいただきながら、今年だけは助成金を50万ほど受けましたけれども、この助成も毎年とれるわけではないというところで、ソーシャルワーカーだけではなくて、ほかにスキルを持った団体、ASKさんもそうですけれども、民間の団体さんが、実は情熱を持って、この予算を何とか使わせてもらえれば本当にいい支援ができるのではないかというような思いを持った者が実際にはたくさんおりますので、全国レベルでも団体が動けるようにということと、地域の自治体ももちろんそうなのですが、双方向でぜひ御検討いただきたいと思います。
以上です。
○樋口会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでございましょうか。
どうぞ、白川委員。
○白川委員
依存症の治療ということばかりで、結局、アルコールの関連疾患の問題というのは身体科の問題も非常に大きいわけですから、そのあたりのところをもう少し前面に出していかないと、相対的なアルコールに関する疾患の治療レベルが上がっていかないか、よくなっていかないのではないのかというところが非常に気になっていました。
治療拠点病院の評価においても、他科との連携とかをもっと評価の項目とかに入れていくべきなのではないかと思っております。そのあたりを反映していただけると非常にありがたいと思っています。
○樋口会長
非常に貴重なお話で、先ほどの堀江委員と同じ内容の御指摘だったと思います。そのあたり、また御検討いただきたいと思います。
そのほか、いかがでしょうか。
どうぞ、今成委員。
○今成委員
事務局ではなくて委員のほうに対するお願いなのですけれども、酒類業界から小売酒販とビール酒造組合が参加してくださっています。
啓発ということに関して、業界が力をかしてくださるというのは大変大事ですし、特に女性に対しての啓発は大事ではないかと思います。
それと同時に、11月の啓発週間のポスターが、1年目、2年目は国税庁の予算もありまして、一枚一枚ポスターを配布するということができたものですから、かなりいろいろな、酒屋さんだとか、スーパーやコンビニのお店で見ることができました。一般の人たちが見られるということですごくよかったと思うのです。
3年目はその予算がつかなくて、国交省が協力してくださって首都圏の大きな駅に張ってくださったのですけれども、私はいろいろな駅を回ってみたのですが、多分国交省の無料の場所で1枚とかというと見つからないです。渋谷駅とか、幾ら回っても見つからない。唯一見つかったのが国会議事堂の前の駅に1枚張ってあるもの、あちこち回りましたが、それ1枚だけでした。やはりお金を出してばっと張らないと目立たないのだと、駅はそうなのだということが大変よくわかりました。
最初の小売酒販、酒屋さんとスーパー、コンビニに張ってあったという形が、もう一回実現できないものか。国交省の予算がとれないのであれば、民間の協力という形で、例えば小売酒販組合でポスターを流すとか、フランチャイズとか、ほかのそういう組合にお願いして、そこから流すみたいなことができないものかと思っているのですが、可能性はいかがでしょうか。
○樋口会長
滝本委員、何かコメントはございますか。
○滝本委員
ビール酒造組合の滝本です。
このポスターにつきましては国税庁からお話がございまして、ビール酒造組合のほうでは、通常の営業活動の中で営業担当者が料飲店へ訪問した際に、このポスターを掲出させていただくことを了解いただいたところに掲出していくということで協力をしております。
ただ、先ほどもありましたように、このポスターの納期が非常に遅くて、この期間に合わせて活動できるタイミングが非常に少なくて、実際掲出できたという比率は非常に少なかったというのが昨年度の状況でございます。
一方、小売酒販組合のほうでも傘下の小売店のほうに、組合を通じてこのポスターを配ったと思いますけれども、それにつきましても納期の問題が大きかったというように認識しておりまして、先ほどの御指摘どおり、活動の十分な期間を設けていただく納期をお願いしたいと思っております。
○今成委員
ありがとうございます。
大変いいコメントだったと思うのですけれども、納期が、いつにならばそれができるのかというあたりを、今、わかればあれですし、調べる必要があれば事務局のほうにお伝えいただけたらと思います。早くつくっていただければもっとできるということですものね。
○滝本委員
営業担当者を通じて配布するということを前提に考えますと、少なくとも1カ月前までにはいただくことが必要かと思います。
○樋口会長
ありがとうございました。
間もなく5時になりますので、いろいろと議論がまだあるかもしれませんけれども、この議題についてのディスカッションをここで終わりにしたいと思います。
どうもありがとうございました。
本日の議題はここで終了しましたけれども、何か事務局のほうから御連絡等ございましたらお願いします。
○朝川室長
推進室長でございます。
最後に簡潔に、クリップどめの参考資料の最後のページに、もう既に言及されておりますけれども、年間予定スケジュールがございます。
ちょっと御覧いただきますと、今日、上から2つ目の関係者会議を開いておりますけれども、今後、8月には役所の推進会議の幹事会を開かせていただいて、さらにもう一度、今年度中に関係者会議を2月から3月にかけて、来年度予算についての御説明などをさせていただく予定にしてございます。
今日、御指摘があった、下から2つ目の都道府県の担当者会議は前倒しを検討させていただきたいと思います。
以上でございます。
○樋口会長
どうもありがとうございました。
本日はお忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございました。
これをもちまして、第16回「アルコール健康障害対策関係者会議」を閉会したいと思います。
ありがとうございました。
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