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2020年12月14日 第25回医療計画の見直し等に関する検討会

医政局

○日時

令和2年12月14日(月) 15:00~17:00

 

○場所

一般財団法人主婦会館 プラザエフ 7階 カトレア
東京都千代田区六番町15

○議事

 

○黒川専門官 それでは、定刻になりましたので、ただいまから、第25回「医療計画の見直し等に関する検討会」を開会させていただきます。
構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中、御出席くださいまして、誠にありがとうございます。
本日は、新型コロナウイルス感染症対策の観点から、オンラインによる開催としております。
まず初めに、発言の仕方などを説明させていただきます。御発言の際には「手を挙げる」ボタンをクリックして、座長の指名を受けてからマイクのミュートを解除し、発言をするようお願いいたします。また、発言終了後は再度マイクをミュートにするようにお願いいたします。
座長から、議題などに賛成かどうか、異議がないかを確認することがあった際、賛成の場合には「反応」ボタンをクリックした上で「賛成」ボタンをクリックするか、またはカメラに向かってうなずいていただくことで異議なしの旨を確認させていただきます。
続きまして、本日の構成員の出欠状況について申し上げます。本日は、全構成員に御出席をいただいております。
次に、お手元の資料を確認させていただきます。上から、議事次第、開催要綱、構成員名簿、厚生労働省出席者名簿、資料、参考資料1、参考資料2、参考資料3となっております。
資料の不足等がありましたら、事務局へお申し出願います。
報道の方で冒頭のカメラ撮り等をしている方がおられましたら、ここまででお願いいたします。
それでは、以降の進行は遠藤座長にお願いいたします。
○遠藤座長 ありがとうございました。
皆様、本日もよろしくお願いいたします。
それでは、議事に入らせていただきます。本日の議題は「医療計画・地域医療構想について」でございます。
前回、事務局から新型コロナウイルス感染症対応を踏まえた考え方(案)というものが提出されたわけでございますが、前回様々な御意見が出ましたので、このたび、事務局より前回の修正意見を反映して、また、地域医療構想ワーキンググループの議論を集約したものをこの考え方(案)に盛り込んだ、そういう新しい考え方(案)が提出されておりますので、それについて御審議をいただきたいと思います。
それでは、事務局から説明をお願いします。
○小川課長補佐 事務局でございます。
資料に沿って御説明をさせていただきます。まず、1.から3.にかけましては、先日12月3日の計画検討会におきまして、様々な御意見をいただいております。それを踏まえて修正をしておりますので、修正箇所について御説明をさせていただきたいと思っております。
まず「1.はじめに」の部分でございますが、1ページ、一番下の○の最後の4行でございます。この文書の性質が報告書のような性質を有するものであれば、厚生労働省において必要な措置を講じるといった旨の記載をぜひとも入れるべきではないかといった御指摘をいただいております。これを踏まえまして、厚生労働省におきまして、この文書を踏まえて必要な措置を講じるとともに、引き続き、第8次医療計画の策定を見据えた検討、また、構想の実現に向けた取組を着実に進めるための議論を深めるよう求めたいといった記載を追加しております。
続きまして、2.は修正なく、3.でございます。3.につきまして、4ページを御覧いただければと思います。一番上から7行目から9行目にかけての記載でございます。前回、第8次医療計画ということでございますと2023年度、まだ先のように見えるかもしれませんが、それを待つことなく都道府県におかれましてしっかりと準備作業を進めていくべきではないか、その旨をもう少し強く書いたほうがいいのではないかという御指摘をいただいておりました。これを踏まえまして「第8次医療計画の策定作業を行うこととなる2023年度を待つことなく、今般の新型コロナウイルス感染症対応に関する分析を行うなどして今後の課題を抽出しつつ」といった記載を追加しております。
続きまして、その下(2)記載項目のイメージとございます。何点か修正をしております。まず、小見出しの部分でございます。【平時からの取組】の次に「必要な観点」とつけております。取組に関しまして様々御意見をいただいておるところでございますが、まず今回は記載項目のイメージということで、取組の詳細についてここで書き切るということではなく、必要な観点について御協議いただきまして、その結果をおおむねここに記載するということであるかなということでございますので、事務局で「必要な観点」という記載を追加しております。
続きまして、1つ目の●の2つ目のポツでございます。(病床のダウンサイズに伴う空きスペースを含む。)という記載を追加しております。病床のダウンサイズに伴って空きスペースが出てくる、これをしっかりと活用していく、いざというときに活用していくという観点も重要ではないかといった御発言、御指摘をいただきましたので、その旨追記をしております。
続きまして、2つ目の●でございます。前回は「専門人材の育成等」としておりました。こちらは「確保等」という形で修正をしております。育成につきましては、例えば国、また学会や関係団体等々において育成を進められているということもあるかと思います。都道府県の医療計画ということで行きますと、育成というよりは、もう少しどれぐらいの人数が必要かも含めて検討の上取組を進めていくという趣旨ではないかということで、修正を検討してほしいという御意見をいただきましたので「確保等」という形で少し修正をしております。
続きまして、5ページでございます。【感染拡大時の取組に必要な観点】ということで、ここも「必要な観点」というところを追記しております。先ほど御説明した趣旨と全く同じでございます。
1つ目の●の3つ目のポツでございますが、「マンパワーの確保に向けた取組」の後ろに(感染症専門医以外を含めた対応)という形で追記をしております。こちらは先日の3日の委員会でこうした趣旨の御発言をいただいておりますので、明確化をしておるということでございます。
続きまして、2つ目の●の2つ目のポツでございます。「感染症患者受入医療機関や」の次に「クラスターが発生した医療機関等」というものを追加しております。前回、このクラスターが発生した施設、機関への応援職員の派遣というところにつきまして御意見をいただいておりましたので、その旨を追記しております。
さらに4つ目の●でございますが、「外来体制の基本的考え方」の前に「地域における」という文言を追加しております。この外来体制というものが、地域の役割分担・連携の話なのか、個々の医療機関における外来の部分の体制の話なのか、少し分かりにくいのではないかという御指摘をいただいておりましたので、地域における役割分担・連携の観点ということで少し明確化をしております。
続きまして、6ページでございます。中ほどより少し下、2つ目の○の部分でございます。前回住民の方々に対する観点といいますか、周知・普及といった観点も重要ではないかといった御意見をいただいておりました。「新興感染症等の感染拡大時における患者の受診の仕方など、住民による理解が求められる内容も想定されることから、5疾病・5事業及び在宅医療と同様、住民に対する周知・普及の観点も重要と考えられる」といった文言を追加しております。
3.までは以上でございます。
続きまして「4.今後の地域医療構想に関する考え方・進め方」という部分でございますが、ここは前回はペンディングという形で、※で引き続き地域医療構想に関するワーキンググループにおいて議論を進めていただくという形で記載をしておりました。去る12月9日でございますが、地域医療構想ワーキンググループを開催いたしまして、この中でこの部分の記載についてまとめていただいたところでございますので、その内容を追記しておるところでございます。全体を御紹介させていただきます。
まず「(1)地域医療構想と感染拡大時の取組との関係」ということでございます。新型コロナ対応が続く中ではございますが、この間も人口減少・高齢化は着実に進みつつある、医療ニーズの質・量が徐々に変化するとともに、労働力人口の減少によるマンパワーの制約も一層厳しくなりつつあること、また、こうした実態を見据えつつ、質の高い効率的な医療提供体制を維持していくため、医療機能の分化・連携の取組は必要不可欠であること、こうした地域医療構想の背景となる中長期的な状況や見通しは変わっていないということでございます。
次のページでございます。新興感染症等への対応を「医療計画」に位置づけ、平時から感染拡大時に活用しやすい病床、また、転用しやすいスペースの確保に向けた施設・設備の整備を行うこと、また、感染拡大時における人材確保の考え方の共有を進めておくこと、こうしたことによって、平時の負担を最小限にしながら、有事に機動的かつ効率的に対応することが可能となるということでございます。
一方で、地域医療構想における医療需要・病床の必要量の推計を超えて、感染拡大の時期や規模の予測が困難な新興感染症等に備えて一定数の稼働病床を確保し続ける場合、当該体制の維持には追加的な負担がかかり続けることが想定されるということでございます。
こうしたことから、感染拡大時の短期的な医療需要には、各都道府県の「医療計画」に基づき機動的に対応することを前提にしまして、地域医療構想につきましては、その基本的な枠組み、病床の必要量の推計や考え方などを維持しつつ、引き続き、着実に取組を進めていく必要があると整理をしております。
続きまして「(2)地域医療構想の実現に向けた今後の取組」ということでございます。今般の感染症拡大前から進めてきた取組や、今般の感染症への対応状況などを踏まえつつ、今後、地域医療構想の実現に向け、以下の取組を着実に進めていく必要があると整理をしております。
1つ目の小見出しでございます。【各医療機関、地域医療構想調整会議における議論】ということでございます。公立・公的医療機関等におきましては、具体的対応方針の再検証などを踏まえまして、着実に議論・取組を実施するということ、また、民間医療機関におきましても、改めて対応方針の策定を進めていただきまして、調整会議の議論を活性化していくということでございます。
2つ目の小見出し、【国における支援】でございます。調整会議における議論の活性化に資するデータ・知見等の提供、また、国による助言や集中的な支援を行う「重点支援区域」を選定して、積極的に支援するということ、また、今年度創設いたしました「病床機能再編支援制度」につきまして、令和3年度以降、消費税財源を充当するための法改正を行い、引き続き病床機能の再編を支援していくということ、また、地域医療構想調整会議における議論・合意に基づきまして、医療機関の再編統合を行う場合でございますが、資産等の取得を行った際の税制の在り方について検討するということ、こうした点について整理をしております。
なお、第8次医療計画の策定に向けた議論におきましても、その時点における医療機能の分化・連携の議論・取組の状況を踏まえる必要があり、こうした観点からも、地域医療構想に関する議論を着実に進めることは重要としております。
※でございますが、特に公立・公的医療機関等に対する「具体的対応方針の再検証」でございますが、当初から以下が前提とされているということを付記しております。まず一つは、地域の議論を活性化するためのものであり、再編統合など結論ありきのものではないこと、また、国の分析だけでは判断し得ない診療領域や地域の実情に関する知見も補って議論する必要があることでございます。
次に「(3)地域医療構想の実現に向けた今後の工程」ということでございます。まず1つ目の○でございます。地域医療構想に関するワーキンググループ等におきましては、地域医療構想と感染拡大時の取組との関係や、地域医療構想の実現に向けた今後の取組に関する考え方を整理する中で、併せて地域医療構想の実現に向けた今後の工程についても具体化した上で、都道府県・医療関係者等と共有し、着実に取組を進めていくことが適当との意見がありました。
一方で、感染状況には地域差がある中で、構想の議論の進捗状況にも地域差が生じ得ることを踏まえれば、現時点で全国一律に取組を求めることは困難ではないかといった御意見、また、現下の感染症の大幅な感染拡大によりまして、都道府県・医療関係者等におきましては、全力を尽くして対応いただいている最中であることを踏まえれば、現時点で工程を提示することは適切ではないのではないかといった御意見もいただいております。
こうした状況を踏まえまして、厚生労働省におきましては、各地域における検討状況を適時・適切に把握しつつ、自主的に検討・取組を進めている地域、医療機関については、その検討・取組を支援するということ、これと併せまして、新型コロナウイルス感染症への対応状況に配慮しつつ、各地域において調整会議を主催する都道府県等とも協議を行い、この冬の感染状況を見ながら改めて具体的な工程の設定について検討することが適当と考えられると整理をしております。
具体的な工程の設定という部分でございますが、具体的には※のところに2点記載をしております。まず一つは、再検証対象医療機関における具体的対応方針の再検証、もう一つは、民間医療機関も含めた再検証対象医療機関以外の医療機関における対応方針の策定、策定済みの場合には必要に応じた見直しの検討ということでございます。
この具体的な工程の設定についての検討という中で、地域医療構想に関しましては、2025年の先も長期的に継続する人口構造の大きな変化を見据えつつ、地域ごとに、医療ニーズの質・量、マンパワー確保の状況などを勘案しながら、段階的に医療機能の分化・連携に向けた取組を進めていく必要がある、そういうものでございますが、その一里塚として、2023年度に各都道府県におきまして第8次医療計画、2024年度から2029年度の第8次医療計画の策定作業が進められることを念頭に置きまして、2022年度中をめどに地域医療構想の実現に向けた地域の議論が進められていることが重要となる、そういったことにも留意が必要と考えられると整理をしております。
最後「(4)その他」でございます。これらのほかに、具体的対応方針の再検証に関連して、100万人以上の構想区域に係る「類似かつ近接」の分析、また、民間医療機関の特性に応じた議論活性化に向けた分析ということで、これまで進めてまいりました急性期に加えまして、回復期・慢性期の観点も含めた分析など、残された課題につきまして今後議論を進めていく必要があると整理をしております。
また、2025年まで残すところ5年を切っている状況でございますが、2025年以降を見据えた枠組みについても具体的に議論を進めていく必要があると整理をしております。
事務局からは以上でございます。
○遠藤座長 ありがとうございました。
それでは、ただいまの案につきまして御意見等をいただければと思います。前回御発言いただいた方の意見を刷り込んでいるわけでございますが、それが適切かどうか、あるいはワーキンググループの内容がここで一気に紹介されましたので、これについても御質問等があるかもしれませんので、どうぞ。
では、山口構成員、どうぞ。
○山口構成員 ありがとうございます。山口でございます。
前回、今回の4ページの都道府県への注意喚起であったり、あるいは6ページで御紹介いただいた住民への周知・普及について述べた意見について加えていただいたこと、ありがとうございました。
その上で、今回のワーキンググループのことで加わったところで一つ確認をさせていただきたいと思います。8ページの(3)の2つ目の○の下から2行目「この冬の感染状況を見ながら、改めて具体的な工程の設定について検討する」と書いてあって、「改めて具体的な工程」というのが漠然としているような印象でした。その次の○を見ると、次回の医療計画を策定するのが2024年度から2029年度分ということで、2023年度には第8次医療計画の策定作業をするということになると、「改めて」というのは2022年度までにという期間だと受け止めてよろしいのでしょうか。その確認だけお願いいたします。
○遠藤座長 事務局、どうぞ。
○小川課長補佐 御質問ありがとうございます。
まず、現時点におきまして、御質問いただきましたとおり、具体的な工程につきましては現段階では引けないといいますか、具体的には提示できないということが現在の議論の状況かと思っております。その上で、単純にもうこれから先設定しませんよということではなくて、改めて検討しますよということがこの2つ目の○に書いてあります。その際の留意事項としまして、2022年度というタイミングが一つ重要となることにも留意ということでございます。現時点において2022年度が期限だということではございませんが、2022年度というタイミングが重要ということは念頭に置きながら、改めて検討していただくということかと思っております。
○遠藤座長 ありがとうございます。
山口構成員、どうぞ。
○山口構成員 了解いたしました。
○遠藤座長 ありがとうございました。
ほかにいかがでございましょう。
吉川構成員、お願いいたします。
○吉川構成員 本日示されました、「4.今後の地域医療構想に関する考え方・進め方」の「(1)地域医療構想と感染拡大時の取組との関係」として、「感染拡大時における人材確保の考え方の共有を進めておくこと」との記載がなされており、これは非常に重要なことと思っております。この具体的な内容が、4ページ目にある「新興感染症等の感染拡大時における医療に関する記載項目(イメージ)」に書かれている、平時からまたは感染拡大時の取組に必要な観点にあたると認識しています。記載事項の具体に関しては、今後検討が進められることを承知していますが、医療従事者の確保については書かれていますが、いわゆる周辺業務を担う医療従事者以外の人材確保については触れられていない点が、改めて気になっております。
第3波といわれている今、非常に看護師の人材不足が言われており、多くの報道がなされています。医療現場において掃除や洗濯など無資格の人にも可能な仕事も多いことを考えますと、感染拡大時における病床や医療従事者の確保のみならず、そのような周辺業務を担う人材の確保も併せて検討しておく必要があると考えております。そこのところを加えていただけるかどうか、御検討いただければと思います。
以上です。
○遠藤座長 御意見として承りました。
事務局、何かコメントはありますか。
○小川課長補佐 一言だけ、5ページでございますが、1つ目の●の3つ目のポツのところに「マンパワー(医師、看護師等)」ということで、たしか同じような御趣旨の意見は地域医療構想のワーキングでもいただいたところでございます。その観点は非常に重要かと思いますが、今回そういうことを言ってまいりますと各職種といいますか、いろいろな方々を全部列記していくことになる可能性もございますので、ここではまず医師、看護師を出させていただいた上で、そのほかは「等」のところでまとめているという記載にしておるということでございます。
○遠藤座長 吉川構成員、いかがでしょう。
○吉川構成員 ここに記載されている「等」は、医療関係職種を意味していると考え、医療従事者と医療従事者以外の人という意味でお話ししました。ですから、今の御説明いただいた「等」で、医療従事者以外も読み取るのは難しいかと思いますが、いかがでしょうか。
○遠藤座長 何かありますか。御意見として受け止めて、後で検討させていただくと。
○小川課長補佐 検討します。
○遠藤座長 では、御意見として受け止めましたので、御趣旨はよく分かりましたので、後で検討させていただきたいと思います。
○吉川構成員 よろしくお願いいたします。
○遠藤座長 ありがとうございます。
次、中島構成員、どうぞ。
○中島構成員 ありがとうございます。
先ほど山口構成員と厚労省の間でやり取りがありました、8ページの地域医療構想に係る下から2つ目の○の「改めて具体的な工程の設定」というところについてですが、大変重要なやり取りがなされたと思っております。このことを踏まえて、今後、地域医療構想が着実に進んでいくことが重要と認識しております。
以上です。
○遠藤座長 ありがとうございました。
ほかに御意見はございますか。
それでは、加納構成員、お願いいたします。
○加納構成員 ありがとうございます。
2点お聞きしたいところがあるのですが、まず7ページの【国における支援】で、下から3つ目の「「重点支援区域」を選定し」というところです。「国による助言や集中的な支援を行う「重点支援区域」」というところの「国による助言や集中的な支援」というのは何を意味するのかを教えていただきたいのと、そもそも「重点支援区域」の選定ということに関しては、どういう作業があって選ばれるのかを教えていただきたいと思うのですが、まずそれをお聞きしたいと思います。
○遠藤座長 では、その辺、御説明を含めてお願いしたいと思います。
○小川課長補佐 参考資料2の18ページを御覧いただければと思います。「重点支援区域について」ということでポンチ絵、概要資料がございます。基本的にこの選定に当たっての考え方といいますと、2のところに「基本的な考え方」とございますが、まず当該区域の調整会議の中で合意を得ていただくということが一つ、その上で都道府県から申請を上げていただきまして、厚生労働省において選定をするということでございます。
選定の考え方につきましては、3のところに書いておりますように、複数の医療機関での医療機能再編等事例ということで考えております。随時募集ということでございますので、現在も随時募集している状況ということでございます。
4の「支援内容」というところにございますが、【技術的支援】、国による助言というところでございますが、様々、その医療機関で再編の議論を進めていくに当たって必要となるようなデータ分析であったり、関係者同士で意見交換、意見調整をする場に国のほうも赴くということも場合によってあり得るということでございます。
【財政的支援】というところでございますが、医療介護基金の優先配分であったり、また、病床機能の再編支援と。その再編支援のポンチ絵が次の19ページにございますが、今年度から新たに創設しておりますこういった病床機能の再編支援の制度を一層手厚く実施する、こうしたことを実施しておりますし、実施していくということでございます。
○遠藤座長 加納構成員、どうぞ。
○加納構成員 ありがとうございます。
そこで一つ、前も懸念材料として挙げたのですが、今の参考資料2の18ページの右下に「兵庫県(阪神区域)」というものが今回入っているのですけれども、括弧内に阪神区域とあるのは、阪神区域が一つの医療圏なのでしょうか。それと、地域医療構想の調整会議も一つの単位なのでしょうか。
○遠藤座長 ちょっと調べます。
○加納構成員 というのは、阪神区域というのは民間医療機関が非常に頑張っているエリアです。ここで現在進んでいる公的病院の再編という中で、大きな病院づくりという展開にこれが使われているならば、この地域に関してどういう助言をなさっているのかとか、そういったものを教えていただきたいかと思ったわけなのです。
○小川課長補佐 この点につきましては、実は構成員御指摘の点は地域医療構想のワーキンググループにおきましても、この「重点支援区域」でどういった取組が進められようとしているか、どういった支援がされているかというところをちゃんと見える化すべきではないかといった御指摘もいただいておりまして、また、年明け以降ではございますが、しっかりとこの状況といいますか、そういうものをちゃんと見ていただけるような形で考えておるところでございます。
情報については、再編の事例ということでございますので、機微な内容もあるかもしれませんが、皆さんに見ていただけるような内容をしっかり精査した上でお出ししていきたいと思っております。
○加納構成員 よろしくお願いします。
もう一点お聞きしたいのですが、よろしいでしょうか。資料に戻って9ページなのですが、ここには今まで100万人以上の構想区域等の分析を新たに加えるとか、「民間医療機関の特性に応じた議論活性化に向けた分析」という文言が入っており、括弧内には、急性期に加え回復期・慢性期の観点も含めた分析等、という表現になっておるわけなのですけれども、この「民間医療機関の特性」というのは、どういう考えによる特性というものなのでしょうか。
実は、地域医療構想のガイドライン等をつくるに当たって非常に大きく議論したところになりますが、経営的な問題ということで、片や公的病院には一般会計繰入金、補助金等が入っているといった形の逆から見れば特性があるのかと。民間医療機関はある意味、保険診療等で独立採算的な形で頑張っているという特性なのか、いろいろなことが考えられるのですけれども、ここで言う特性はどういう特性なのでしょうか。括弧内に書いてある「急性期に加え」というようにいわゆる機能的な特性のお話をなさっているのか、どういう意味を持って特性に応じた議論の活性化を目指しているのか教えていただけたらと思います。
○遠藤座長 どうでしょう。
お願いします。
○小川課長補佐 ありがとうございます。
3月の時点でコロナで少し議論がストップする前の段階で、この民間医療機関の特性に応じた議論活性化をしっかり進めていこうという中で、これまで急性期に関しましては分析をいろいろさせていただいたところでございますが、民間医療機関は非常に多様に機能を担っていただいている中で、回復期・慢性期といった観点も含めていろいろ分析した情報をお出ししていかないと、なかなか議論の活性化につながっていかないのではないかという議論があったかと思っております。
ただ、どのようにこの議論活性化に向けた分析を進めていくかというのは、改めてまた構想ワーキング等でもしっかりと構成員の御意見をいただきながら進めていきたいと思いますので、まだ現時点におきまして明確な方向性といいますか、これだというものが決まっているわけではないということで御理解いただければと思っております。
○遠藤座長 加納構成員。
○加納構成員 回復期・慢性期に関しては、ほとんど10割近く比率的には民間が占めているかとは思いますし、急性期においても急性期の病床数からするとで言ったら2対3で民間のほうが多いということもあります。「急性期に加え」ということで、急性期については今までの議論の中には4つの期を考えると高度急性期が抜けているなという感じもしますし、高度急性期も民間も担っているわけですし、そこらも含めての機能的なことをいろいろ見ていこうという話で理解していいのかということと、この急性期にはもちろん高度急性期も含めての話だということでよろしいのでしょうか。
○遠藤座長 事務局、どうぞ。
○小川課長補佐 御指摘のとおりでございます。
○遠藤座長 ありがとうございました。
どうぞ。
○加納構成員 そこで、先ほどからの公立病院と民間病院の在り方、私はどうしても医療法人協会という立場から民間病院の立場をついつい言い過ぎるのかもしれませんが、やはり民間医療機関に関しては、ガイドライン等でも書かせていただいたように繰入金や補助金なしで頑張っているという評価、これはある意味非常に大きな特性ですので、その点も含めて議論を進めていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○遠藤座長 御意見として承りました。
では、今村知明構成員、お手を挙げておられますので、よろしくお願いいたします。
○今村(知)構成員 内容の読み方の確認をぜひさせていただきたいので、まず、今回の5ページの●の1つ目のポツの3つ目に「感染症専門医以外を含めた対応」という文字が入ったのは非常にいいことだと思います。吉川構成員の意見と重なるのですけれども、もともと感染症の専門医をたくさん確保しても、その人たちが日頃何をするかという問題と、その人たちだけではコロナが発生したときに診ることはできないわけで、専門家以外の方にどれだけ迅速に参入していただけるかということが、対応としては一番重要なのだと思います。
ですから、先ほどの掃除される方にも、結局感染症の専門医に何をしてもらうかというと、その掃除される方々に感染症の専門医の力で教育していただいて掃除できるようにレベルアップしていただくということで、感染症以外の内科・外科の先生方にも感染症のコロナの患者さんが診られるようにレベルアップしてもらうことというのが、感染症専門医に今求められているのだと思います。ですから、感染症専門医をたくさん確保しようということではなくて、この方々に非専門家の方々の教育をしていただく、教育される側の人の準備をしていくということが重要だと思うので、そういう意味でこれを書いていただいているのか、そういうことを考えていただいているのかということをぜひ確認というか、質問させていただきたいと思います。
○遠藤座長 事務局、いかがでしょうか。
どうぞ。
○小川課長補佐 ありがとうございます。
先生からはワーキンググループ検討会の場でもこれまでもそういった御意見をいただいていることは当然認識しておりますので、そういった観点でこの記載を書かせていただいているということで御理解いただければと思います。
○遠藤座長 今村構成員、よろしいでしょうか。
○今村(知)構成員 感染症の専門医をたくさんつくることも必要だと思いますけれども、その方々だけでアウトブレークしたときに診られるわけではありませんので、迅速にその方々が教育状態に突入できるような準備をぜひ考えてもらいたいと思います。
私からは以上です。
○遠藤座長 どうもありがとうございました。
ほかに何かございますか。
では、尾形構成員、お願いいたします。
○尾形構成員 ありがとうございます。
本日お示しいただいた考え方については、全体として特段異論はございません。
その上で、1点だけコメントを述べさせていただきたいと思います。これは地域医療構想ワーキンググループでも申し上げたことなのですが、9ページの「その他」の最後の○です。「2025年以降を見据えた枠組みについても具体的に議論を進めていく必要がある」とされています。これは確かにそのとおりであり、今後例えば高齢化のピークを迎える2040年代を見据えた検討を行っていく必要があると思います。その際、ぜひ考慮していただきたいのは、現在の地域医療構想というのはいわゆる2025年ビジョンを踏まえたものであり、もともと社会保障と税の一体改革という大きな政策的枠組みの中から出てきたものであるという点です。つまり、給付と負担の関係、あるいは医療・介護の提供体制の在り方とそれを支える財源の問題はセットであり、今後2025年以降を見据えた新たなビジョンを検討する際にもそうした姿勢はぜひ維持をしていただきたいと思います。これは意見です。
○遠藤座長 ありがとうございました。
今後検討していく上での重要な視点を御指摘いただいたという理解をさせていただきます。ありがとうございました。
ほかにございますか。
幸野構成員、お願いいたします。
○幸野構成員 ありがとうございます。
私は地域医療構想に関するワーキンググループの構成員も務めておりますので、そちらでこの地域医療構想の今後の進め方について意見させていただいたのですが、こちらでもこの場をお借りして意見を申し上げたいと思います。
9ページの一番上のパラグラフの「2022年度中を目途に地域医療構想の実現に向けた地域の議論が進められていることが重要となることにも留意が必要と考えられる」という非常に苦しい表現になっているのですが、第8次医療計画の策定が2023年から行われるのであれば、地域医療構想自体は2022年には、ほとんどの地域で対応方針が一定程度策定されていることが望ましいと思います。「実現に向けた地域の議論が進められていることが重要となる」と書かれているのですが、どこまで進捗しておくことが望ましいのか、もう少し明確化した表現で書かれてもいいのではないかと思う、という意見を申し上げましたので、この場においても意見として申し上げます。
以上です。
○遠藤座長 御意見として承りました。
ただいまのスケジュール感についての御意見に絡んだ話でも結構でございますし、ほかに何か御意見がございますか。
加納構成員、どうぞ。
○加納構成員 スケジュール感に関しましては、例えば私の地元の大阪においても地域医療構想調整会議すらなかなか今年度は開けていないという事情がありますので、このようなコロナ禍でのいろいろな時間的な問題を少しは考慮して考えるべきではないかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
○遠藤座長 ありがとうございます。御意見として承りました。
ほかによろしゅうございますか。
ありがとうございます。事務局に非常によくまとめていただいたのか、そういう意味であまり大きな反論等はなかったと思います。
いかがでございましょう。考え方(案)、今回出されたものにつきましてはおおむね異論はないという理解をさせていただきまして、幾つか御意見がありましたので、これについては修正するべきものは修正させていただくというように考えておりますが、その辺りにつきましては座長預かりという形にさせていただいてよろしゅうございますか。
(首肯する構成員あり)
○遠藤座長 多くの方がうなずいておられますので、そのようにさせていただければと思います。ありがとうございました。
本日用意いたしました議案は以上でございますけれども、何か事務局、ほかに特段ございますか。議案としてはないですね。
では、皆様のほうから何かあればお聞きいたしますけれども、よろしゅうございますか。
どうもありがとうございます。
それでは、事務局の提案されました考え方(案)につきましては、先ほど申し上げたような対応をさせていただければと思います。
それでは、本日の議事はこれぐらいさせていただきたいと思いますけれども、事務局から何かございますか。
○鈴木地域医療計画課長 地域医療計画課長でございます。
本日も様々な御意見をいただきまして、誠にありがとうございます。
おかげさまで、新型コロナウイルス感染症対応を踏まえた今後の医療提供体制の構築に向けた考え方について一定の整理を行うことができましたので、今後は遠藤座長ともよく相談して進めさせていただきたいと思っているところでございます。
また、前回でございますが「外来機能の明確化・連携、かかりつけ医機能の強化等に関する報告書」につきましても、座長及び構成員の先生方と御相談させていただき、参考資料3のとおりまとめることができましたので、併せて御報告をさせていただきます。
このたびは、今後の地域におけます医療提供体制において非常に重要な2テーマにつきまして、座長及び構成員の皆様方にお力添えをいただきながら、年内に一定の整理を行うことができました。事務局を代表して皆様方に厚く御礼を申し上げる次第でございます。
厚生労働省といたしましても、まずは今流行しております新型コロナウイルス感染症対応に全力を尽くしつつ、年明け以降、今回いただきましたこの整理を踏まえ、将来にわたって地域医療を守っていくことを念頭に置きながら取り組んでまいりたいと考えている次第でございます。
今後とも、引き続き御協力のほどよろしくお願いいたします。
○遠藤座長 どうもありがとうございました。
私からも構成員の皆様方の御尽力、御協力に心から感謝したいと思います。どうもありがとうございました。
それでは、これをもちまして本日の検討会を終了したいと思います。長時間ありがとうございました。

(了)
<照会先>

医政局地域医療計画課
直通電話:03-3595-2186

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