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2019年3月29日 第14回医療計画の見直し等に関する検討会

医政局

○日時

平成31年3月29日(金)13:00~15:00

 

○場所

TKP赤坂駅カンファレンスセンター ホール13A (13階)
東京都港区赤坂2丁目14-47 国際新赤坂ビル東館13F

○議事

 

○横山課長補佐 時間になりましたので、ただいまから、第14回「医療計画の見直し等に関する検討会」を開会させていただきます。構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中、御出席くださいまして、まことにありがとうございます。
本日は、岡留構成員、田中構成員より、欠席との御連絡をいただいております。
議事に入ります前に、お手元の資料を確認させていただきます。
お手元に、議事次第、座席表、構成員名簿のほか、資料1-1、資料1-2、資料2-1、資料2-2、資料3-1、資料3-2、資料4、参考資料をお配りしております。
資料の不足や御不明点等ございましたら、お知らせください。
また、櫻木構成員と藤井構成員、ただいま、まだお越しいただいておりませんけれども、後ほど御出席いただくということでございます。
また、報道の方で冒頭カメラ撮り等しておられる方がおりましたら、ここまででお願いいたします。
それでは、以降の進行は遠藤座長にお願いいたします。
○遠藤座長 久しぶりの検討会でございます。本当に年度末のお忙しい中、3月29日、御参集いただきまして、どうもありがとうございます。
それでは、早速議事に入りたいと思いますが、本日は、この議事次第にあるように、4つの項目が議題でございます。この中で1番と3番が、言ってみれば報告事項でありまして、2番と4番が御審議いただく事項であると、このような位置づけということでございます。
それでは、議題の1つ目の「医療従事者の需給に関する検討会 医療需給分科会 第4次中間取りまとめについて」に入りたいと思います。これはそもそも医療従事者の需給に関する検討会、医師需給分科会の審議の状況を御報告いただくという性格のものでございます。
それでは、事務局から資料1-1及び1-2の説明をお願いします。
○松本課長補佐 事務局でございます。
地域医療計画課と医政局の医事課の2つの課でこちらの医療従事者の需給に関する検討会を進行してまいりましたので、地域医療計画課から本日は御説明させていただきます。資料1-1と1-2を使って御説明させていただきます。
座長に御紹介いただきましたように、医療従事者の需給に関する検討会からの、こちら、御報告ということになってございますけれども、1-1をおめくりいただいて、「はじめに」とございますけれども、この医師偏在の対策に関しましては、医師需給分科会のほうで何回も取りまとめを行ってきていますけれども、昨年の12月に中間取りまとめというのを行いまして、医師偏在対策の法改正を昨年の通常国会で行っております。
2.にございますけれども、医師偏在指標をつくって医師確保計画をつくるという性格のものでございます。
なぜこちらの医療計画の検討会のほうに御報告しているかということでございますけれども、2点ございまして、こちらの医師偏在対策につきましては、2ページ目の下に「(2)医師確保計画」とございますけれども、医療法を改正しまして、この医師確保計画につきまして医療計画の中に盛り込むという性格のものでございます。というのが1点目です。
もう一点でございますけれども、5ページをごらんいただきますと、「検討事項の検討に当たり留意すべき事項」ということで、「(1)地域医療構想」ということでございます。地域医療構想と医師確保計画は表裏一体であるということで議論を進めてまいりました。そして、「(2)医師の働き方改革」ということでございます。この2つが医師確保計画、地域医療構想、医師働き方改革という三角形というか、三位一体として医療の改革を進めていくという性格で進めていくものですので、密接に関係するものということになりますので、本日御説明させていただくものです。
簡単に御説明いたしますけれども、資料1-2のほうにポンチ絵がございますので、こちらを使って御説明させていただきたいと思います。1ページ目の下のスライド2が、医師確保計画を通じた医師偏在の解消について、スケジュールを図にしたものでございます。
上にマル1、下にマル2とございまして、マル1でございますけれども、まずこれは短期的な対応をあらわしておりまして、三次医療圏と二次医療圏のそれぞれにおいて医師偏在対策を行っていくということで、医療計画と年次を合わせまして第7次の医師確保計画となってございますけれども、これを来週から始まる2019年度1年間かけて都道府県に計画をつくっていただいて、2020年開始。第7次医療計画が、終期が2023年度までで、2024年度から新しい第8次計画になりますけれども、それまでは4年間ですね。2024年までの4年間が第7次医師確保計画となります。2024年からは3年ずつの計画になっておりまして、2036年までに医師偏在の是正、解消を行うという道行になっております。
この各計画年度ごとに短期的な政策を行って是正するというのが医師偏在対策の一つの柱ですが、下のほうにマル2がございまして、長期的な対応といたしまして、マル2の四角の中にございますが、地域枠・地元出身者枠を設定しまして、さらなる医師偏在対策を行っていただくということでございます。
左のほうに▼がありまして、2022とございますけれども、今回改正した医師確保計画に基づきまして、2022年度以降の医師養成につきましては、新たに地域枠・地元枠を既存の枠にとらわれず設定していただくということで、その効果が、医学部6年間ですので、2028年から卒業して、そこから政策効果が出始めるわけでございますけれども、2036年に、例えば義務年限の9年分の政策効果が蓄積いたしますので、ちょうど2036年で一定程度の最大の効果を見るということでございます。
これがタイムスケジュールでございまして、ちょっと前後になりますけれども、めくっていただいてスライド4をごらんいただきたいと思いますが、こちらが医師確保計画の全体像でございます。まず、上下2つに分かれてございますけれども、上が医師偏在の状況把握でございまして、左側に医師偏在指標の算出、右側に多数区域・少数区域の設定となってございます。
この医師偏在指標の算出でございますけれども、ちょっと上の「背景」に戻っていただきまして、人口10万人対医師数が医師偏在の状況を十分に反映した指標とはなっていないということが指摘されておりますけれども、これを反映するために、左側に「医師偏在指標の算出」とございます。その下に「医師偏在指標で考慮すべき『5要素』」とございまして、医療需要や将来の人口・人口構成の変化、患者の流出入、へき地等の地理的条件、医師の性別・年齢分布、医師偏在の種別ということで、これらを盛り込んださまざまな指標をつくっていこうということになっております。
右側をごらんいただきたいのですが、多数区域・少数区域の設定といたしまして、全国335の二次医療圏の今の偏在指標で一律に比較いたしまして、下位○%とございますけれども、これは33.3でいこうということになりましたが、上位33.3とともに、少数区域・多数区域ということで設定するものでございます。
都道府県別にもこの比較を行いまして、同じように、下位33.3%、上位33.3%を少数三次医療圏、多数三次医療圏とそれぞれ設定することになってございます。
この指標に基づいて医師確保計画を策定するのですけれども、3段階になっていて、左から右でございますが、まず1が医師確保の方針の決定、2が真ん中で確保すべき医師の数の目標、右側が目標医師数を達成するための施策となっております。医師確保の方針ということで、この偏在指標の大小を踏まえまして、当たり前かもしれませんけれども、不足している地域ではふやしていくということですとか、中長期的にのみ不足するということであれば、どちらかというと地域枠や地元出身者枠でふやしていくというふうにそれぞれの長期的な方針を立てていただく。それに基づいて目標医師数を定めて、実際の施策を行っていただくということであります。
このサイクルを、先ほど申し上げましたけれども、3年計画で回していきまして、2036年までに医師偏在を解消するということが目標となるわけでございます。
先ほど申しましたけれども、医師偏在指標には幾つかの要素を加えてございます。6ページに、ちょっと複雑になってしまいますけれども、算出式がございます。先に医師数が書いてありますが、医師の年齢・性別を労働時間の違いを用いて調整する。人口のほうも、患者さんのほうも性年齢階級による受療率の違いを調整するということと、あとは流出入を地域間で調整したものを指標にするという構造になっております。
というのが大まかな指標の構造でございまして、それでは12ページをごらんいただきたいのですけれども、少数区域における医師確保に向けたサポート体制といたしまして、この12ページのところに対策をまとめております。一番上に4つございまして、医師の派遣調整、2つ目はキャリア形成プログラム、3つ目が医師の大臣認定、4つ目が臨床研修における定員・倍率調整となっております。ちなみに、この3つ目の医師の大臣認定でございますけれども、医師少数区域で勤務したことを認定する仕組みでございます。
それぞれの施策でございますが、国による支援、都道府県による支援、医療機関/大学による支援とございますけれども、横に1つずつお示ししていて、3つあります。研鑚を積める体制の整備が1つ目ですが、例えば専門研修の整備について機構に要請するとか、キャリア形成プログラムをきちんと策定するというような取組を行っていくというものでございます。あとは子育てをしながら働ける環境をつくっていくということで、こちらに示したようなメニューをやっていくのですけれども、男性も子育てをしていくということで、男女両方に対する支援が重要だという議論をしてまいりました。
3つ目ですけれども、勤務環境の改善ということで、勤務環境改善支援センターの取組ですとか、チーム医療の推進というような取組をやっていくわけでございます。
それらが主に短期的な政策になるのですが、長期的な施策といたしまして、13番のスライド以降でございますけれども、地域枠・地元出身者枠の増員ということが述べられております。
詳しくは22番のスライドをごらんいただきたいと思います。地域枠、地元枠につきましては、都道府県が要請を行っていって設定してもらうわけですけれども、22番のスライドにあるように、県単位で少数かそうでないかという話と、二次医療圏がどうかということで、2×2のマトリックスになっております。例えば少数圏で少数の二次医療圏がある場合は地域枠を設置する、または地元出身者枠を設置する、地域枠を臨時定員として設置するというような取組が考えられるわけですけれども、少数二次医療圏があっても、県全体としては少数でない場合というのは、地域枠の設定というのはいいのではないかと思われますけれども、恒久定員を削ることなく、地元出身者枠を増員したり、臨時定員による地域枠を増員してしまうとバランスが悪くなるのではないかということで、こういうタイプのときはこういう施策をやってもいいけれども、そうでないときはだめであるということが、今、中間取りまとめに反映されているわけでございます。
それとともに、28番のスライド以降ですが、「診療科ごとの将来必要な医師数の見通しの明確化」とございます。医師偏在指標につきましては診療科別でも算定していくべきであるという議論があったのですけれども、スライド33まで飛んでいただきたいのですが、スライド33は、この将来の診療科ごとの医師需要につきましては、非常に複雑で難しい話になってきますので、年度を通して検討を重ねてまいったわけでございますけれども、こちらに考慮すべき要素ということで、診療科ごとの需要と疾病との対応を明らかにしていくということで、具体的には、スライド34以降にありますように、DPCデータ等を用いまして疾患と診療科の対応表をつくって、それに、35ページになりますけれども、勤務時間の変化とか将来の人口というものをウエートをかけて将来の必要医師数を出していく。働き方に関しても変化させてやっていくということでデータを出していくということを行ってきました。これをどのように活用していくかということについて、今さらに検討しているという状況でございます。
42ページ以降でございますけれども、産科・小児科における医師確保計画を通じた医師偏在対策ということで、おめくりいただいて43ページでございます。先ほど申し上げたように、診療科別の医師偏在につきましては対応を明らかにするということを行っているところですが、産科と小児科におきましては、国会審議におきましても政策医療の観点から必要が高く、先んじてこのような対応を行ってはどうかということで、医師全体と同じように、産科、小児科の偏在の状況を可視化する指標をつくりまして、産科、小児科それぞれの医師確保計画を策定するという取組を行ってまいりました。
産科、小児科それぞれ指標の設定が若干が違うのですけれども、一旦44ページのスライドをごらんいただきまして、ポツの2つ目ですが、小児に関しましては、15歳未満の年少人口に限って需要を検討して指標をつくるということを行ってまいりましたし、45番でございますけれども、産科につきましては需要というのはほぼ分娩を見ているということで、分娩のみに着目して指標をつくってきたということでございます。
43番のスライドに戻っていただきまして、指標、先ほど申し上げたようにつくったのですけれども、相対的な少数区域というのはさらに見える化をいたしまして、下位33.3%未満に該当するような区域を産科または小児科の相対的医師少数区域としまして、特に支援が必要な地域と位置づけております。
これに対しまして偏在対策を行っていくのですけれども、施策の具体例のところにございますように、小児科も産科も全国的に不足が疑われる状況ですので、施策としましては、左下のマル1のように、まずは医療提供体制を見直すということで、提供体制の見直しが打ち出されています。
ですので、医療圏の統合などを検討していただいたり、施設を集約化・重点化していただくという対策がまずあって、それでも不足する部分に関してマル2の派遣調整というのを行うということとともに、マル3のところにございますように、激務である産科、小児科の勤務環境を改善するという施策と、マル4、そもそも養成数をふやすための施策ということで幾つかの施策を行っていくということになりました。
産科、小児科のお話でございます。
細かいところになりますけれども、あと2つございまして、外来の部分と医療機器に関する部分が検討の中にございました。
1-1に戻っていただきまして31ページ以降でございますけれども、同じく医師需給分科会の第二次中間取りまとめにおきまして、外来の機能につきまして、都市部への偏りですとか、さまざまな指摘をいただいたということでございます。下のマル1にございますように、外来医療に関する情報の可視化と、それに伴う情報提供及び協議を行うことで外来の偏在を対策していこうということになりました。
マル1の外来のところでございますけれども、まず、先ほど申し上げたような人口の調整や医師の労働時間の調整などを行いまして、外来のほうの診療所中心ですけれども、偏在指標をつくるということを行っております。
それをもとに、これを情報提供をするということでございますけれども、34ページの一番下の○、上位33%を外来医師多数区域と設定いたしまして、開業に当たって参考となるデータとして、開業を検討される先生に提供していくということになっております。
マル2のところにございますように、それに基づいて協議を行っていただくとなっておりまして、こちらの協議につきましては、地域医療構想調整会議等、地域ごとの協議を行っていただくのですけれども、35ページの下から2つ目の○にございますように、高齢者の救急、特に軽症・中等症の増加ですとか訪問診療の増加を踏まえまして、外来医師の多数区域につきましては、新規開業希望者に対して在宅医療ですとか、初期救急や公衆衛生に関する医療を担うように求めるということを行っております。
続きまして36ページでございますけれども、医療機器の効率的な活用につきましても、法改正事項に含まれております。人口当たりの医療機器の台数につきましては地域差があり、どうやって効率的に活用していくかということで、またこれも枠組みをつくっています。基本的には全体と同じでございまして、i)にございますように、情報の可視化ということで、配置状況につきまして、人口当たりの医療機器のニーズというのは年齢・性ごとに大きな差がございますので、これを同じように調整して地域ごとに指標をつくって見える化を行うということと、37ページの下にii)で効率的活用のための協議ということで、新規購入の際に共同利用計画を策定していただいて、地域医療構想調整会議などを活用した協議の場で共用していただくような取組を行っていただくということを決めております。
38ページ以降に、医師が少ない地域での勤務のインセンティブとなる認定制度の話がございます。こちらにつきましては、1-2の一番最後の48番のスライドをごらんいただきたいと思います。医師少数区域等で勤務した医師を認定する制度ということで、勤務するインセンティブの一環としまして、一定程度少数区域で勤務したことを評価する、大臣が認定する仕組みということで、左下にございますけれども、申請に基づいて大臣がその少数区域で働いたことを認定するという仕組みで、右側にございますように、医師少数区域等における6カ月以上、望ましいのは1年以上としましたが、最低6カ月以上の勤務、医師免許取得後10年以内の場合は連続勤務、10年以降の場合は断続的なものも可ですが、このような仕組みを行っていきます。
この認定につきまして、インセンティブ設計といたしまして、左下にございますけれども、「一定の病院の管理者としての評価」ということで、地域医療支援病院のうち医師派遣・環境整備機能を有する病院の管理者、院長ですね、こちらにつきましてはこの認定医師でならなければならないということを検討していたわけでございます。
説明長くなって恐縮ですけれども、医師需給分科会の第4次中間取りまとめの内容ということで御紹介させていただきました。この第4次中間取りまとめでございますけれども、先週の金曜日、22日に、医療従事者の需給に関する検討会、分科会の親に当たる会議ですが、そちらで座長預かりということでおおむね了承されておりまして、近日中に最終版になるということと、この法改正の施行が年度内ということで行われていますので、年度内に関連する通知等を発出して、法改正の施行とする予定でございます。
以上で御説明を終わらせていただきます。
○遠藤座長 ありがとうございます。
ただいま御説明ありましたように、私どもの検討会は医師偏在対策を論ずるところではございませんが、この需給見直し、医師需給分科会の報告書が一部、我々の医療計画、あるいは地域医療構想と関連する部分もあるということで御報告いただきました。
そういうことを前提にいたしまして、いろいろと御質問、御意見等あれば承りたいと思いますが、いかがでございましょう。
尾形構成員、どうぞ。
○尾形構成員 今、座長がおっしゃったように、これはあくまで報告ということですので、地域医療構想に関連する部分について1点、確認させていただきたいと思います。
資料1-1の35ページのマル2ですね。「外来医療機能に関する協議」ということで、従来の医療計画、5疾病・5事業、在宅に加えて、今回、この外来医療機能の機能分化連携を盛り込むというのは大変いいことだと思うのですが、次の36ページの最初の○のところで、「なお、協議の場としては、原則として二次医療圏単位とし、地域医療構想調整会議を活用することも可能とする」と書かれているのですが、確認ですけれども、医療法上、地域医療構想調整会議、正式には協議の場ということだと思いますが、その所掌といいますか、マンデイトが一応規定されていると思います。つまり、地域医療構想調整会議ですから、当然、病床機能に関する事項の共有が中心になっていると理解しています。今回、この外来医療機能に関する協議を地域医療構想調整会議で行うということを可能とするとなっているのですが、このあたりは法令上の整理がどうなっているのか、通知でも出されるつもりなのか、その辺ちょっと伺いたいと思います。
○遠藤座長 非常に重要な御指摘だと思います。事務局、お願いします。
○松本課長補佐 御質問ありがとうございます。委員御指摘のように、医療法で決まっている地域医療構想の協議の場とは別に、今回、昨年の医療法改正で、この外来に関する協議の場というのは別な書きぶりで書かれておりまして、位置づけとしては別なものになりますので、この場で活用するというのは、これは都道府県向けのガイドラインでございますので、同じ日に開催して、メンバーに関して重複してもいいので、場として活用していただくということで、たてつけ上は別な会議として位置づける必要があります。そのあたり、都道府県が運用する際にわかりやすいように、追加した情報を適宜説明していきたいと考えております。
○遠藤座長 尾形構成員、よろしゅうございますか。
それでは、お待たせしました。加納構成員、どうぞ。
○加納構成員 ちょっとお聞きしたいのですが、医師確保計画というのを今回各地域の医療計画の中で立てていかなければいけないわけですが、例えば、資料1-2の22ページに書いてありますように、「医師が少数の県以外」というところは、今後、地域枠の設置・増員の要請をするに当たっても、いわゆる臨時定員の枠は使えなくなると理解した上で、次の27ページのところに現在の都道府県ごとの「地域枠の導入状況」が書かれているかと思います。そうであれば、例えば、この理屈でいきますと、下位33.3%ですか、そこを除く都道府県においては、今ある臨時定員の要請は出来なくなるということでしょうか。
○松本課長補佐 ありがとうございます。22番のスライドで御説明してしまったので、これはあくまでも都道府県の要請権限ということになりますけれども、26ページにもございますが、この要請権限というのは、22年度以降、臨時定員に関しては今後検討するということになっているのですけれども、それでは、今、委員御指摘の、絶対できないのかということに関しましては、今、御指摘いただいた臨時定員で、例えば、少数でない、真ん中ぐらいの県、もしくは多数の県の場合どうなるのかということですけれども、厳密な臨時定員の取扱いにつきましては、来年度、医師の働き方改革、昨日取りまとまっている報告等を踏まえまして、今後、マクロ医師需給推計を再度行うことになってございますので、それを踏まえて厳密には検討を行うということになってございます。
○遠藤座長 加納構成員、どうぞ。
○加納構成員 前回のこの検討会のときにもお話しさせていただいたのですが、多分、もうわかっていらっしゃると思うのですが、今後、割合でいえば女性医師の増員がかなりふえてくるということが考えられます。その中で女性医師の、特に若い医師を求める領域において、診療科の偏在も含めて問題をきっちり対応していないと、たとえ医師が多いところであっても、診療科によっては非常に問題が起こってくることも懸念されるということもちょっと申し上げさせていただきます。それらを考慮していただいて最終的な医師定員の割合を決めていただかなければいけないことを申し上げたと思いますが、そういう配慮はされるということでいいわけでしょうか。
○遠藤座長 事務局、どうぞ。
○松本課長補佐 今、委員御指摘のところというのは、労働実態ですとか医学部の入学の実態などを今後もきちんと反映させていくようにという御趣旨だと思いますけれども、まず、労働の実態につきましては、今回の改革案のもとになったような労働時間の実態等、今後も調べながら、適宜制度をブラッシュアップしていくという予定がございます。
あともう一点ですけれども、医学部の定員の中で入学者の中で女性がふえているということを医療従事者の需給分科会でも御懸念いただいたと思うのですけれども、文部科学省さんとも協力が必要な部分だと思いますけれども、実態につきましては適宜把握していくという御指摘を踏まえて実施していきたいと思っています。
○遠藤座長 加納構成員、どうぞ。
○加納構成員 ぜひとも配慮をお願いしたいと思います。どうしても女性医師の働く環境、また、単に女性だけではなくて、若い男性医師も、様々な労働環境、ライフワーク等に関する想いも違いますので、かなり影響するのではないかと懸念しておりまして申し上げたわけでございます。
それともう一点ちょっとお聞きしたいのですが、資料1-1の37ページⅱ)にあります「医療機器の効率的活用のための協議」ということで、今後、医療機関が医療機器を購入する場合、共同利用計画を作成しないといけないというようになってくると理解され、これにはCT、MRI、注書きのところにいろんな機材が書いてありますね。
○遠藤座長 そこら辺のところ、事務局、説明をお願いできますか。
○松本課長補佐 そうですね。新しく法改正に基づいて定められたところですけれども、この共同利用計画に基づいて協議を行っていただくということで、何かペナルティ等が伴うものではないのですけれども、効率的な機器の活用のために協議を行う場として既存の枠組み等も活用していただきながら、新規購入の際には共同利用を旨として計画を出していただくことが今後求められていくということでございます。
○遠藤座長 加納構成員、どうぞ。
○加納構成員 これに関しましては社保審の医療部会等でしっかりと議論しなければいけない大事なところではないかなと思うのですが、医師の需給分科会のほうでの、こういった決めたことに沿って、そのようなことが決まっていくということになるわけでしょうか。
○遠藤座長 審議会の関係を少し説明をお願いできますか。
○松本課長補佐 こちらの医療機器につきまして、当会のワーキングでございます地域医療構想ワーキングでも一通り議論をしていただきまして、こういう協議の場ということで進めることは差し支えないということで、今後、通知を発出していくわけですけれども、加納構成員御指摘のとおり、医療部会にも適切に御報告して審議をいただきたいと思っています。
○遠藤座長 加納構成員、どうぞ。
○加納構成員 どうしてもこのCT、MRI等に関しましては、医療機関それぞれ今までの経緯があるかと思うのですね。これをもっとしっかりと議論しないといけないのではないかなと思って、懸念しまして、今、発言させていただいているわけですが。
○遠藤座長 では、それは御意見として承るということで、事務局も、そういう意見があったことをよく理解しておいてください。ほかにいかがでしょう。
野原構成員、どうぞ。
○野原構成員 今回の医師偏在指標で最下位となりました岩手県から参りました。医師少数県にとりまして、医療計画や地域医療構想を進めていく上で最大の課題はやはり医師の不足や偏在となっております。今後も引き続き私どもはこの問題の解消に向けて不断の努力を続けていくつもりでございますけれども、その実効性の担保に関しましては、財源の確保といったことも必要かと考えております。
今回の資料1-1のほうで、取りまとめで、中段にございますけれども、医師少数区域等が医師確保のための取組を行う際に地域医療介護総合確保基金を十分に配分するといった財政的な支援などを検討されるということで、大変心強く感じております。今回、産科、小児科の偏在指標が示されまして、今後の具体的な取組例として、医療機関までのアクセス支援でありますとか、ICTの活用、寄附講座の設置などが示されましたが、こうした取組についても、この基金が活用できるものと理解してよろしいのでしょうか。
また、今回、医師偏在指標は都道府県間で約2倍の格差があるということが改めて示されたところです。今後、都道府県による医師確保計画の取組を進めてまいりますが、この問題の根本的な解消に向けましては、医学部の臨時定員増の取扱いのほか、都道府県にまたがる全国的な医師の配置調整も必要であると考えておりまして、今後、国で実施される予定となるマッチングや医師の大臣認定などの取組につきまして、より実効性のあるものとしていただけますようお願いいたします。
これは意見でございます。
○遠藤座長 質問がございましたが、それでは、事務局、お願いいたします。
○松本課長補佐 今回、具体的な取組として例示したところには、ほとんど地域医療介護総合確保基金が使えることを念頭に置いたものが多いということでございまして、そのように考えていただくことは可能だと思います。
今、委員の例示に挙げられたアクセス支援につきましては幅広い内容が含まれておりまして、必ずしも基金そのままということにはなってございませんので、そこは注意が必要ですが、そのほかの部分につきましてはおおむね委員の御理解のとおりです。
○遠藤座長 ありがとうございます。
お待たせしました。本多構成員、どうぞ。
○本多構成員 先ほどの説明を見ますと、この新たな計画につきましては、ともに医療計画の一部という位置づけとなっているというお話でしたけれども、現行の医療法ですと、都道府県は医療計画を定め、計画変更しようとするときはあらかじめ都道府県医療審議会、市町村及び保険者協議会の意見を聞かなければならないと規定されております。これは先ほどの話にもありましたとおり、地域医療構想とも密接な関係がある事項と思われますので、同様に、この両計画についても、計画案の作成段階で保険者協議会からも意見聴取されるという理解でよいのかということを改めて確認させていただきたいと思います。
また、その前提で、同様に、保険者協議会に諮るのであれば、そのプロセスを軽視することがないように、都道府県に求めていただきたいと思っております。
さらに、あわせて、それぞれの計画案の基礎となるデータについても、わかりやすい形で保険者協議会に提示するなど、地域住民等の立場から、意見が出やすくなるような配慮をしていただくように都道府県にも要請していただきたいと思います。
○遠藤座長 では、事務局、お答えをお願いします。
○松本課長補佐 幾つか御質問等いただきましたけれども、まず、医療計画の一部でございますので、通常の審議のプロセスを経るという、委員御指摘のとおりですので、保険者協議会、医療審議会等での意見を聞きながらつくるということになってございます。
また、基礎データの提供でございますけれども、もちろん指標だけではなくて、検討に必要なデータにつきまして幅広に都道府県に提供させていただく予定です。及びそれらのデータの中には、NDBを使っていて、一部公表できないデータもございますけれども、ほとんどのものにつきまして公表をして、皆さんが検討に使えるような状況にいたします。都道府県に提供したデータにつきましては、今回の中間取りまとめをもとに、今後、都道府県にガイドラインを出していくのですけれども、その中でも体制整備の中でデータに関して、保険者協議会との共有についても体制整備の一環で取り組むというふうに考えておりまして、委員御指摘のように、そういう必要な関係者にデータが行き渡るようにということは我々からも都道府県にお願いしていきたいと考えています。
○遠藤座長 本多構成員、よろしいですか。
それでは、今村構成員、どうぞ。
○今村構成員 医師偏在の検討の中で診療科別の検討が進んでいることはすばらしいことだと思いますし、産科と小児科についてできたというのはなかなか踏み込んでいるものだと思います。この数字をつくる過程で協力させてもらった人間の意見として、産科については、非常に特殊な状況で、お医者さんの偏在だけの問題ではなくて、地域医療でそもそも集約化するかとか、重点化するかということとの組み合わせでないと、数だけを合わせばいいという話ではない。
その上で、今、5疾病・5事業でそれぞれ、循環器なら循環器をどのように動かすのかという検討会が動いていると思うのですけれども、実は産科、婦人科、小児科で言うと、そういう検討会が表立って動いているようにはちょっと見えなくて、例えばこの検討会の下に産科、婦人科の検討会を設けるとか、もしくは研究班を別に立ち上げるとか、別途これを、医師偏在を進めるのならばそれとセットになった医療政策を考える場を設定する、もしくは検討を専門に考える集団をつくっていく必要があると思います。
実際、産科、小児科の数字をさわっていてしみじみ思うところは、例えば合計特殊出生率が1.0とかいうことになりますと、お産の数は30年後には半分になるのですね。それは数学的にほぼ間違いがないことです。そういう地域の事情を踏まえて、偏在も考えなければいけないし、医療も考えていかなければいけないということを踏まえると、やはり特別な場が必要ではないかと思います。
意見ということで。
○遠藤座長 御意見として承りました。事務局、何かコメントありますか。
○松本課長補佐 きょうの議題の4でもございますけれども、中間見直しというのもございますので、適宜必要な場が設定されるように検討していきたいと思います。
○遠藤座長 ありがとうございます。
では、次、城守構成員、お願いします。
○城守構成員 この医師確保計画に関してですけれども、この役割は都道府県がその主体となることは間違いないと思うのですけれども、この第4次の中間取りまとめ案を見ていて、県によっては、独自で計画を立てても実行がなかなか難しかったりとかいう県も恐らく出てくるであろうということが推測される中で、国の都道府県下の調整も含めた役割等に関して、ないしはその支援に関しての明記というのは、章立てとかしなくてもいいのでしょうか。
○遠藤座長 では、事務局、お願いします。
○松本課長補佐 この中間取りまとめの中にも、都道府県の中にはそのような取組に関しての差が生じてくるということがございますので、我々、国としても必要な支援を行っていくということをお示ししておりました。15ページにございますけれども、マル4の2つ目の○でございます。医師偏在対策の実施主体は主に都道府県になるものでございますけれども、国においても医師少数区域等が医師確保のために取組を行う際に基金を配分するですとか、対策を行う際に有益となるような取組を行うということでお示ししてございます。
1つ飛んで、このページで言うと15ページの下から2つ目の○でございますけれども、医師確保対策の進捗が芳しくない都道府県を初めとして都道府県に対するフォローも必要であるということで、国において医師確保計画の策定状況ですとか進捗状況についても把握をさせていただきまして、職員へのフォロー・研修、情報提供等を行いまして、技術的助言を行っていく、御支援をしていく、また好事例の共有ですとか人材育成の支援なども行っていくということで、つくって終わりではなくて、綿密に国としてもフォローさせていただきたいと考えております。
○城守構成員 タイトルとして、国の役割みたいな形で書いていただいたほうがわかりやすいかなと思いましたので、ちょっとそういう形の質問でございました。
それと、済みません、もうちょっとだけ。資料1-2ですけれども、2022年度に一旦、要するに臨時定員増が解消されるというお話でございますが、恒久定員に関しては当面は維持したということを前提に、例えば、要するに計算式も含めて算出するという認識でよろしいのでしょうか。
○遠藤座長 事務局、どうぞ。
○松本課長補佐 今回、将来時点における必要医師の推計を行っておりますけれども、こちらの推計におきましては、恒久定員についてはそのままという前提で推計しております。
委員御指摘の資料1-2の26番のスライドにございますように、恒久定員につきましても、今後、現行の定員数について、マクロ医師需給推計を踏まえ検討していくということで、将来につきましては検討事項として挙がっております。
○遠藤座長 医師偏在対策の議論に踏み込んでいきますと幾らでも踏み込めてしまいますので、ここはあくまでも医療計画と関連づけたところでの御意見、御質問をいただければと思います。
それでは、先ほどお手を挙げておられた櫻木構成員、どうぞ。
○櫻木構成員 櫻木です。
偏在対策ということで、診療科に関する医師の需給も調べられたということですけれども、医師の需給に関して言えば、過剰の代表みたいに言われている精神科ですけれども、医療計画の中でも当然、5疾病ということで、かなり精神科の重要性というのは共通の認識になってきたかと思うのですけれども、今回の医療計画の中で、精神科に関する16の疾患ないしは事項というのがありまして、いわゆるコモンディジーズとしての従来の統合失調症とか、あるいは気分障害とか、あるいは認知症といったようなものに関しては、この診療科ごとの需給を決定する代表的な疾患、診療行為の抽出という中には入っているのでしょうけれども、新たにいろいろ必要になってきている、より専門性が必要だと言われているような、例えば摂食障害とか、あるいは薬物ないしはギャンブル依存症とか、あるいは高次脳機能障害といったようなものに関しても、医療計画上、精神医療が充実していくべきだというふうな項目として挙げていますし、それから、いわゆる政策医療として、例えば精神科、救急であるとか、あるいは災害に関するものであるとか、あるいは一番大事になってくるのは、措置入院とか、あるいは医療観察法、いわゆる司法精神医学に関するようなこと、これが今後かなり重要性を増してくるし、それから、医師の確保というのが必要になってくると思いますけれども、その辺については今後どのように考えておられるかということが1つと、それから、偏在といえば、精神科の中での例えば病院機能、いわゆる入院、あるいは地域医療を中心とした病院機能と、それから、最近多くなってきているのはいわゆる診療所の機能ですね。
これに関しても、地域における外来医療機能の評価をされるということですけれども、かなり精神科の場合にはそこの部分というのが大きくて、早期に診療所を開所される先生方というのは、精神保健指定医取得も必要がないと言われている先生たちも多くて、精神保健指定医がかなり確保できないと地域の精神科医療というのが成り立たないようなことが起こってくると思うのですけれども、その辺についてどのように分析されているかというのをお聞かせください。
○遠藤座長 事務局、お願いします。
○松本課長補佐 疾患を細かく割っていって、将来に関してどのようにしていくかという細かいところまで推計、分析等至っていないところもございますけれども、まずは、今まで人口10万単位医師数ということでざっくりであったところにつきまして、5要素、人口構成ですとか流出入等を踏まえて、まずは医師偏在指標をつくりましょうというのが今回の大枠でございます。
その中で、診療科別ということで一段階細かい推計を行ったわけでございますけれども、今回、精神科につきましては、患者調査における精神及び行動の障害ということで幅広く捉えられるようなものを使用しておりますので、全体としては入っていますけれども、細かいところを、将来、20年後にどうなるかという視点で行ったわけではございません。この後、どのように細分化していくかという議論ももちろんあるのでしょうけれども、この診療科というマクロの中で、診療科偏在という指摘もある中で、どのようにこれらの指標を使って偏在対策をしていくかということがまずあって、その後、さらに細分化が必要かどうかということが検討されていくのではないかと思います。
しかしながら、委員御指摘のように、提供体制として精神の医療計画の中でどういう医療を提供していくかというのに関しては、中間見直しですか、第8次医療計画というのがございますので、今回、三位一体ということで構想、医療計画も幅広く言えば提供体制の議論ですけれども、提供体制と医師確保と働き方、全て同時に進めていくという中で、マクロで考えるべきところとミクロで考えるべきところをなるべくバランスよく対応していくのがいいのかなあと考えています。
○遠藤座長 ありがとうございます。
○櫻木構成員 そこのところというのは本当に緻密にやっていただきたいと思うのですね。一部ちょっと風評被害みたいなことも出ていますので、よろしくお願いします。
○遠藤座長 まだ3つアジェンダが残っておりますので、ぜひ御協力いただきたいと。
では、織田構成員、簡潔にお願いします。
○織田構成員 では手短に話したいと思います。37ページの「医療機器の効率的活用のための協議」ということですけれども、今、CTとか、MRIは我々にとっては非常に身近な医療機器で。それによって、日本が欧米よりも台数が非常に多いということで、もっと効率的に使うべきということだと思いますけれども、実際、1台当たりの撮影数を見ると、欧米の中で一番少ないということです。ということは、非常に良心的に使われているということも考えられます。しかも、御高齢の方がふえてきているのに効率的にやるというのは非常に難しい面があります。以前は、共同利用、結構進んだのですけれども、やはりそこまで撮影に行くのは非常に大変だということもあって、医療機関がそろえていっているというのがあります。
ですから、この協議の場を使って議論するのはいいのですけれども、基本的にはとCT等が精度管理されているのかということをしっかり議論してもらって、余り共同利用を先行させて効率的という議論は患者側からすると不便になるのではないかなと思いますので、よろしくお願いします。
○遠藤座長 そのようなデータ、たしかワーキンググループで提出されたと理解しておりますので、そういうことも踏まえて御議論いただきたいということです。
それでは、まだお考えあるかと思いますけれども、このアジェンダはこのぐらいにさせていただきまして、今、多様な御意見が出ましたので、これらを参考にしまして医師偏在対策等を進める上での参考にしていただければと思いますので、事務局、よろしくお願いします。
それでは、2番目のアジェンダでありますが、「地域医療構想の進め方について」を議題といたします。資料2-1と2-2を事務局から説明をお願いします。
○松本課長補佐 地域医療構想でございますけれども、ワーキングで半年間議論してまいりましたので御報告させていただきます。
最終的には2-1ということで「具体的対応方針の検証に向けた議論の整理」というところで御説明いたしますけれども、若干、今までの振り返りということで2-2を少しごらんいただければと思います。
資料2-2でございますけれども、「地域医療構想の進め方について」のポイントとございますが、都道府県ですとか、毎年度具体的対応方針を取りまとめるということになっております。2つ目の○のように、公立病院、公的医療機関等につきましてプランを作成して、29年度中に協議ということで、この後、30年度末までに集中的な検討を行うというふうになっておりましたので、集中的な検討の進捗につきまして、スライド2に途中経過がお示ししてございます。
スライド3でございますけれども、2年間、昨年度と今年度のいわゆる骨太の記載でございます。地域医療構想の実現に向けて、2018年のほうをごらんいただきますが、集中的な検討を促して2018年度に策定するということと、後半に、公立・公的医療機関は地域の医療事情を踏まえつつ、地域の民間医療機関では担うことができない高度急性期・急性期等の医療提供に重点化するということで、これを達成するための再編・統合の議論を進めるとなっていて、この議論を今まで進めてきたという経緯でございます。
この資料2-2を横に置いておいて資料2-1に戻っていただきたいのですが、この2-1の経緯でございます。今申し上げたように、「はじめに」をごらんいただきたいのですが、○の1つ目にあるように、集中的な検討をしてきたということでございます。プラス、○の3つ目にあるように、これまで都道府県単位の調整会議の設置ですとか、アドバイザーの導入ですとか、地域の実情に応じた定量基準による議論の活性化ということを求めてきておりました。
また、4つ目の○にございますけれども、2年間の集中的な検討ということで具体的対応方針を公立・公的病院につくっていただいたのですが、その途中から構想ワーキングの中でも、本当は2025年の姿に合致したものになっているのか、現状追認ではないのかという御指摘もいただきながら議論してきました。
この具体的対応方針を検証していくということになるのですけれども、1ページの下の「基本的な考え方」にありますが、病床数の数合わせのような機械的な議論がされてきて、地域に必要な診療をちゃんと提供しているかという視点が欠けているのではないかという御指摘をいただいてきました。
ですので、2ページの続きの○に「地域の実情は」とございますけれども、「地域の関係者にしか分かりえない側面はあるものの、各構想区域の地域医療構想調整会議における議論が、病床数の多寡のみに固執した機械的で形骸化された議論が繰り返されることのないよう注意を促す観点から、厚生労働省において、診療実績等の一定の指標を設定して、各構想区域の医療提供体制の現状について分析を行う」ということになってございます。
厚生労働省は、各都道府県に対しまして、この分析結果を踏まえて、一定の基準に合致した場合は、これまでの具体的対応方針ですね、2年間でつくったものが本当に構想の実現に沿ったものになっているか、再度検証することになったということでございます。
繰り返しになりますが、2年間でつくったこの具体的対応方針について検証を行う枠組みとして、今、ワーキングで議論しているものは、ここにあるように、繰り返しですが、一定の基準、一定の指標を設定して、合致しているかどうかというのを分析した上で、地域にそれをお返しして、調整会議で最終的に議論するという枠組みを今議論しているということでございます。
「なお」とございますが、この厚生労働省における分析というのは、各構想区域で優先的に議論を進めてきた公立・公的医療機関の役割が、本当に当該医療機関でなければ担えないものに重点化されているかというのを分析するものでございます。
次の○にございますように、これはあくまでデータ手法で、これに基づいて議論していただくというものでございますので、将来の役割ですとか、公立・公的の役割ですとか、必要な再編統合などの方針を自動的・機械的に決定するものではないわけでございますが、一定の分析をして地域にお返しはしたいということでございます。
この分析の手法ですが、診療実績に着目して行うということになっておりますので、これまでの地域医療構想ガイドラインにおける5疾病・5事業のたてつけですとか、○の2つ目、先ほど申し上げたような公立病院改革ガイドラインや骨太において高度急性期・急性期や離島、僻地、救急、小児、災害などにかかわるとなってございますので、これらを参考に項目立てをしていきたいと思っています。
飛んでいただきまして、この資料の9ページをごらんいただきたいのですけれども、別紙とございますが、「領域及び分析項目」ということで、幾つか領域がございますけれども、一つの領域、例えばがんなんかは幅が広いので、項目は肺・呼吸器と消化器、肝胆膵を分けるとか、乳腺ということを柱立てしています。これら17項目に沿って分析していきたいと思っています。
3ページに戻っていただきたいのですが、「分析の視点」となっていますけれども、これは先ほどの17項目ごとに公立・公的の医療機関単位で、次の要件への該当性を確認する。該当したものはほかの医療機関で代替できるのではないかという分析結果になるということでございます。
A、Bと2つございますけれども、ここで資料2-2のポンチ絵に少し移動していただきまして、横で見ていただきたいのですが、11ページに、これまでワーキングで具体的対応方針の評価をしていくところに関して議論してきたものをごらんいただいていますけれども、例えばこれは一つの手術、一つの項目に着目したときの幾つか気になるパターンということで4パターン出しています。例えばパターン(ア)と(ウ)につきましては、当該手術を一定数実施している病院が複数ある。パターン(ア)は、緑が公立・公的で、オレンジが民間をあらわしているのですが、公・民での競合になっていて、パターン(ウ)は公・公での競合になっているということでございます。
ここの下に視点3ということで、位置関係で遠い場合と近い場合というのがあるよねということをやっています。
ワードの2-1の3ページに戻っていただきまして、「分析の視点」ですが、このA、BのAというのは、同じ構想区域内にこういう競合がある場合ということで、お互い近い場合ということで代替の可能性があるのではないですかということをまずは分析するということでございます。
Bは、各分析項目について、診療実績は特に少ないとなっていますが、もう一回、2-2の11ページをごらんいただきまして、例えばパターン(ア)のところ、右側に3つほど、すごく実績が少ない病院がありますけれども、パターン(エ)にもございますけれども、こういう中でも、公立・公的というのは非常に診療実績が少なくて、ほかの医療機関でやったほうがいいのではないかというような指摘は可能ではないかということでございます。
このように分析いたしまして進めていくのですが、ワードの3ページに戻っていただいて、A、Bの下の○ですけれども、疾患ごとの特性などを考慮していくということと、公・民の競合だけではなくて、公・公の代替可能性についてもきちんと分析するということをお話ししています。
これをどうするかということですが、3ページの一番下ですけれども、1つ以上の分析項目につきまして代替可能性ありとされた場合は、ほかの医療機関において、1つ以上の役割について代替可能性があるというフラグ立てというか、位置づけにしていくということでございます。
めくっていただいて4ページですが、※がございます。この水準につきましては、分析を進める上で、地域医療構想ワーキングの先生方の意見等を個別に聴取しながら進めていきたいと考えています。
マル4でございますけれども、「再編統合の必要性について特に議論が必要な」とありますが、先ほどあった17項目の大半の項目につきまして代替可能性があるといった場合は、再編統合の必要性について特に議論が必要ということにさせていただきたいと思います。
また、次の○ですけれども、こども病院のように、2~3個の機能しかないけれども、代替可能性がない場合もありますので、項目数による機械的な判断ではないということにしたいと思います。
マル5、分析結果でございますけれども、1つ目の○にございますように、本年度の年央までに分析を完了して公表していきたいと思っていますけれども、医療機関及び都道府県を通じて分析結果をお返しするということと、2つ目の○にございますように、公表していくということを考えております。
分析に当たっての留意事項ですけれども、簡単に申し上げます。1つ目の○ですが、重症度等についても検討するということと、2つ目の○、再三指摘されていますけれども、地域包括ケア病棟や回復期リハの競合状況についても分析する必要があるということを指摘いただいております。
5ページの3.に進んでいただきまして、今後の進め方になります。どうやっていくかというと、この指摘をした場合、(1)は機能ごとの役割の代替性でございますけれども、ほかの医療機関と統合することについて協議して、遅くとも○年○月までにということで、この○についてはワーキングでまだ議論中でございますけれども、一定の期間を区切って結論をいただくということを考えております。それに伴って具体的対応方針も直していただくということでございます。
(2)、再編統合の必要性について特に議論が必要な公立・公的医療機関でございますけれども、これも一定の期間を区切りまして合意を得ていただくということを考えております。
(4)にございますけれども、協議に当たっての留意事項でございます。まず1つ目の○、先ほどの三位一体の話でございますが、働き方ですとか、医師偏在対策と三位一体で検討していただくということと、隣接する構想区域内の関係に留意すること。あとは、透明性は確保しつつ、非公開の議論も適宜活用していただくということ。4つ目の○に、民間医療機関を初めとした関係者の意見が重要であるということ。次の○に、近年の再編統合指令で病床数が変わらないという事例があるのですけれども、そこはしっかりと分析を踏まえてやっていただきたいということを指摘しているところでございます。
具体的な進め方ですけれども、7ページの上から2つの○ですが、1つ目に、定期的に厚生労働省への報告を求めるということと、もろもろ進め方につきまして本年の年央までに分析結果と進め方を都道府県に通知するということで進んでいるものでございます。
現在のステータスですが、先週、ワーキングのほうで議論いたしまして、おおむね方向はいいということでございましたので、厚生労働省のほうで分析は進めるということになっておりますけれども、こちらのたたき台の内容につきましては、成案等はせずに、分析を進めて、直す必要があったところは一部修正しながら、公表時に成案とするということでございますので、本日の御報告としましては、進んでおりまして、この整理のとおりに分析は行うことになっているけれども、最終案ではないというステータスで本日御報告を行うものでございますので、御審議をいただければと考えております。
○遠藤座長 ありがとうございました。
まずは、ワーキンググループの座長を務めていただきました尾形構成員に厚くお礼申し上げたいと思います。もし何かコメントがあれば。
○尾形構成員 いや、内容的には今お話があったとおりですが、最後にお話がありましたように、これはあくまでもたたき台ということでございまして、細かい表現等まで全て認められているというわけではありません。実質的な議論はワーキンググループでも直近で1回やっただけですので。ただ、一方で、先ほどお話がありましたように、並行して分析を進めるということについては構成員の合意が得られておりますので、また、その分析を踏まえてこの文言も変わってくる部分があると御理解いただければと思います。
○遠藤座長 どうもありがとうございます。そういう性格であるということで、御意見等いただければと思います。いかがでございましょうか。
山口構成員、どうぞ。
○山口構成員 御説明ありがとうございました。この地域医療構想についてはかなり都道府県差があるというようなことをお聞きしていますので、協議は進めていても動かないということがあるとすれば、こういうことを提示していくということは私は大事なことではないかと思っています。
ただ、今、過程をずっとお聞きしていますと、厚労省から各都道府県に連絡をされて、そこで協議をして、報告を受けると書いてあるのですが、その結果、余り動いていないというところがあると、それはどのような方向で、例えば公表には限界があると思いますので、厚労省がリーダーシップをかなりおとりになるということなのか、そのあたりの報告を受けるだけでは変わらない部分というところについてはどう考えていらっしゃるかということをお聞きしたいと思います。
○遠藤座長 事務局、いかがでしょう。
○松本課長補佐 非常に重要な御指摘だと思います。まず、データを提供するということが1点で、かなり今までのものから踏み込んだデータ提供になると思いますので、それをよくごらんいただくということですけれども、前回のワーキングで構成員から、具体的対応方針がどうしてこうなったのかなどを少し深掘りして検証してはどうかという御意見もいただきまして、それに関しては今後どのように受けとめているかを今検討しているところですので、今、委員御指摘いただいたように、具体的対応方針がある程度現状追認のようになっているならば、何でそうなったのかということを少し踏み込む必要があるということと、今後、1年なり2年なり、わかりませんけれども、期限を切ってさらなる検証を求めたときに、どういう結果が出てきてどうするのかみたいな話もあわせて検討が必要だと思っております。
○遠藤座長 いいですか。
それでは、藤井構成員、お願いいたします。
○藤井構成員 基本的には、今の御説明のように、これまでの具体的対応方針が地域住民にとって良質な医療が過不足なく提供されるような内容となっているかを検証するということは当然といえば当然のことですし、非常に重要なことだと思っています。それを厚生労働省から都道府県に対して納得性のあるような形で、わかりやすく分析した結果を提供いただくということで、調整会議の議論が活性化するということを保険者としても大変期待しております。
ただ、1つだけ。これは改めてまた事務局というか、厚生労働省へのお願いですが、そうした分析結果を提供しても、調整会議でしっかりと議論するような機会、あるいは場がないと、結局議論が形骸化するおそれがあるわけです。私ども、調整会議に参加させていただいています各都道府県各支部の状況を改めて聞いてみますと、やはりまだ、例えば調整会議は年に1回しか開催されないとか、あるいは会議の前に医療関係者を中心とした別の会議で大体議論が終わってしまっていて、調整会議ではもう報告だけ行われるようなケースとか、そういったことが各支部からは挙がってきていますので、これは改めまして、厚生労働省におかれましては、都道府県に対して調整会議できちんと実質的な議論が行われるようにさらに働きかけを強くしていただければありがたいと思います。よろしくお願いいたします。
○遠藤座長 御意見として承りました。ありがとうございます。
それでは、佐藤構成員、加納構成員の順番で。
○佐藤構成員 ありがとうございます。
今回の第7次の医療計画におきまして、歯科の役割におきましては、病院における歯科の役割を推進するという書き込みがございました。今回、そのような具体的な内容、もしくは領域及び分析の中で地域に返していただけるものがあるのかどうかという点をまずお伺いしたいと思っております。
1つ、私どもが考えておりますのは、例えば周術期の口腔機能管理におきまして、これを加算した手術は病床機能報告の中に義務化されている等が新たに加わっておりますが、そのようなものを加える等の工夫があることによって、いわゆる医科歯科連携というこの枠組みが1つ指標化してくるのではないかと考えますが、お考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
○遠藤座長 では、事務局、お願いいたします。
○松本課長補佐 御意見ありがとうございます。全体の話ですけれども、今回、手術の実績等に着目した分析を行っていくということで、個々の術式に着目した分析は非常に重要であるという指摘はワーキングで受けて議論を進めてまいりましたので、今まで、例えば人工心肺を用いた手術というように少し大きなくくりで情報提供していたものについて、もう少し細かくしてはどうかという御議論もいただいておりましたので、どのように実績ですとか病床機能報告の中身を都道府県にお返しするかについては改善の余地ありだと思っておりますので、それの中で、余り細か過ぎると予算と時間を消費してしまいますので、都道府県が受けとめられる単位でやっていきたいと思います。
がんの手術に関連する御指摘だと思いますので、がんの手術に関しては幾つか項目立っていますので、重要な領域だと思っていますので、何らかデータが返せるようにということを考えています。
○遠藤座長 それでは、加納構成員、お願いします。
○加納構成員 ありがとうございます。
資料2-1の7ページですか、「更なる検討が必要な課題」ということで幾つかしっかりと書かれているわけですが、この下から2つ目の公立・公的医療機関の補助金等の活用状況について等々に関してです。これは地域医療構想のもともとのガイドラインでも、一般会計繰入金補助金等を協議の場でしっかりと議論するということは明記されていたはずなので、本来は6ページの「協議にあたり留意すべき事項」のほうに入るべき内容ではないかと思います。今後もし、これはまだまだ検討されていないという項目でこちらに記載されているとすれば、しっかりと厚労省のほうから都道府県に対して、この事項をきっちりと明示するようにという指示を出していただきたいかなと思います。よろしくお願いいたします。
○遠藤座長 ありがとうございます。事務局のコメントは要りますか。
○松本課長補佐 ワーキングでも、この部分、きっちりやるようにということですので、きっちり進めていきたいと思います。
○加納構成員 地域によっては、今の診療報酬では必要だという補助金がなければ、政策医療ができないから補助しているということは理解できますけれども、やはり公的病院、特に公立病院は1日1病床あたり約1万円の補助金を受けていると、内閣府の経済財政政策関係資料からはっきり読み取れます。そういったことを明記していただいて議論しないと、本来ですと、いろんな形で今回機能分化しているわけですが、資料2-2の11ページの3つの視点に加えて、視点4くらいの感じで、これだけの補助金を受けてやっている一方で民間は全然受けていないわけですから、そういった比較も非常に大事ではないかなと思いますので、ぜひともよろしくお願いいたします。
○遠藤座長 ありがとうございました。ほかによろしゅうございますか。
それでは、織田構成員、どうぞ。
○織田構成員 私も構成員の一人ですので意見を言わせていただきますと、多くの議論がある中で、かなり踏み込んでまとまっていると思います。そういう意味では、これをぜひ各県によく理解してもらうということが非常に重要になりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○遠藤座長 ありがとうございます。大体よろしゅうございますか。
ありがとうございました。さまざまな御意見が出ました。このたたき台、まだ今後も検討されるということでありますので、もし修正が必要な部分があれば、そのような検討をお願いしたいと思います。また、事務局は分析作業はぜひ積極的にやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
それでは、続きまして議題の3つ目、「在宅医療の充実について」でございます。資料3-1と3-2につきまして、事務局から説明をお願いします。
○松岡医師確保等地域医療対策室長 それでは、資料3-1と3-2に基づきまして、「在宅医療の充実に向けた議論の整理」について御説明させていただきます。
在宅医療の提供体制に関しましては、退院支援と日常の療養支援と急変時の対応と看取り、この4つの医療機能に基づいて確保していくことが必要であると私どもは考えておりまして、これを基本にしてさまざまな指標などをつくっていただいたりしながら、医療計画を各県につくっていただいたところでございます。
在宅医療は、今後増大する慢性期の医療ニーズとか、地域医療構想の中で追加的需要の受け皿、いわゆる30万人問題でございますけれども、これへの対応の役割が期待されておりまして、提供体制の整備が求められているわけでございます。
この在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループの中では、第7次医療計画における在宅医療提供体制に係る計画につきまして、介護保険の支援計画との整合性の確保が必要な事項などを含めまして都道府県の状況を把握しようとしまして、実際に把握してみました。その結果、都道府県の取組がもう少し踏み込まないといけないのではないかという問題意識が出てきましたので、それについて取りまとめましたのがこのペーパーでございます。
2.以降が「現状と課題」でございますけれども、端的に申し上げますれば、第7次医療計画の策定状況というところで、○の最後のほうでございますが、「訪問診療を実施している診療所・病院数に関する数値目標と、その達成に向けた施策」については、原則記載となっていたのですけれども、次のページの一番上の○でございますが、8府県が当該目標設定を行っていなかったという実態があります。また、退院支援ルールにつきましては、全ての在宅医療圏域で設定しているところが15都道府県であったり、在宅医療に関する議論を地域医療構想調整会議で行っているというのが38都道府県であったとか、そういった現状が見えてまいりました。
また、追加的需要の按分状況、つまり、30万人の話でございますけれども、こちらにつきましても、今回実施した調査におきまして、目標設定において都道府県が設定した在宅医療の需要、整備目標、検討に当たって活用した統計データ、調査結果等について確認したところ、4府県から市町村との間で十分設定できていないというような回答がございました。
このようなこともございまして、3年後、つまり、第8次の介護保険計画が始まるまでに、もう一度この在宅医療部分を見直すというような作業が今後必要になってきますので、それに当たって都道府県が行わなければならないことを整理しようということで、この後書かせていただいております。
都道府県は個別の医療機関ごとの在宅医療機能というものもある程度把握しないと、今後、在宅医療の体制整備を行うことができないということもあるのですけれども、そういったことを調査しているところも少ないという状況でございます。病院を対象にしているのは35都道府県でございますが、診療所34、訪問看護ステーションを対象としているのは18都道府県であったというようなことでございました。
このようなことで、4ページ以降、「3.在宅医療の充実に向けて都道府県が取り組んでいくべき事項」として、1つは「第7次医療計画の改善」ということで、先ほど申し上げました訪問診療を実施する診療所、病院数に関する数値目標を設定していない8府県につきましてはその目標を設定する必要があるということで、その目標を設定していただきたいということ。
それから、追加的需要におけるサービス量見込みについて、設定できていない4府県につきましては、中間見直しの際に按分の上、医療計画と介護保険事業計画に反映することが必要であると考えております。
また、都道府県自体も体制整備がなかなかなされていないということもありまして、本庁での医療政策部門と介護保険部門との連携を図っていただきたいということ、年間スケジュールを策定していただきたいということ、それから、在宅医療の充実に向けた市町村支援を行っていただきたいということがございます。
また、在宅医療の取組状況の見える化、データ分析を各都道府県でやらないと、市町村のレベルでやるというのは難しいものでございますので、データを用いた把握をしていただきたいと考えております。
「そのため」ということで、5ページの下のほうにありますけれども、「都道府県においては、在宅医療の体制整備に係る取組状況を評価できるよう、以下の情報収集及び情報共有の体制整備に取り組むことが重要である」といたしまして、ア.KDBシステムのデータを活用し、管下の在宅医療の詳細な分析に取り組んでいる都道府県の事例を参考にして行うと。ただ、その際に、KDBシステムを都道府県単位で扱うのは非常に困難が大きかったという都道府県からの意見もございましたので、今後、国において技術的支援を行いながらこれを進めていきたいと考えているところでございます。
また、医療機関や訪問看護ステーションの個別調査、それから市町村や関係団体との情報共有体制の整備といったことを都道府県が市町村支援の一環として行うことが必要ではないかということを考えております。
また、「在宅医療に関する各種ルールの整備」ということで、入退院ルールなどといったことは病院と在宅医療機関との間でのルール策定になりますので、広域のこともあるということで、市町村ではなかなか難しいことも想定されます。よって、都道府県がこのようなルール策定に当たっては支援を行っていただきたいということを申しているところでございます。
7ページ以降は、在宅医療に関する人材の確保・育成、それから、住民への普及・啓発を都道府県は行っていただきたいということで言っているものでございます。
このようなことが必要であるということでございますが、今後議論が必要な事項といたしましては、「在宅医療の充実に向けた取組の確認」ということで、「在宅医療の充実に向けた議論の整理」、今回の整理に基づきまして、在宅医療の充実に向けた取組状況の確認を随時図っていかなければならないということ。それから、第7次医療計画の中間見直し、つまり、30万人問題に基づく第8次介護保険計画との整合性をとるという、その作業につきましては、きちんと2020年度内に都道府県が医療計画に記載する事項や指標例の見直し、それから、追加的需要における整合性の確保のあり方について検討しないといけないと考えております。
また、一番最後に書いておりますけれども、「災害時の対策」についても今後検討していかないといけないと。これは北海道の胆振東部地震を踏まえまして、在宅医療を受けておられる方々の安全を守るのにどうしなければならないか、特に人工呼吸器、在宅酸素療法を受けておられる方々への支援について今後この場で考えていきたいということを述べるペーパーをワーキングにおいて作成いたしました。
それで、3-2の資料は、先ほど申し上げました「今後議論が必要な事項について」の1)の取組の確認に基づくものでございますが、これは2月1日時点での状況でございまして、あくまでも足元値としてとらせていただいたものでございます。都道府県がどのような取組を行っているかということについて調べたものです。
2ページにその調査の内容を書いておりまして、(2)から(6)、これは先ほどの議論の整理のペーパーの番号と同じにしてありますので、(2)から始まっているところです。体制整備がどうなのか、見える化など図っているのかどうか、ルールの策定が行われているのか、それから、人材の確保・育成を行っているのか、普及・啓発をやっているのかというような観点で調査を行っております。
3ページは参考でございまして、都道府県の在宅医療圏の設定状況でございます。7割が二次医療圏(地域医療構想区域)と同一設定になっておりますが、それ以外のところでは、例えば保健所単位や市町村単位、郡市区医師会単位といったような都道府県もございます。
「都道府県の体制整備」からでございますが、「医療政策部局と介護保険担当部局の連携の推進」というところで申し上げますと、全ての都道府県で連携されているという認識であるということであります。
5ページは「都道府県の体制整備」の年間スケジュールの策定でございますが、11の都府県におきまして年間スケジュールが策定されていると。今後策定予定というのが21でございますので、3分の2ぐらいが今後策定されていくであろうと考えています。
また、市町村支援をやっていますとお答えいただいたところは42でございまして、今後実施予定が3県、実施していないというところが2県ございました。
次のページは、KDBシステム以外も含むものでございますけれども、データ活用を行っているのかどうか、見える化をやっているのかどうかというところでございますが、14道府県で実施されており、今後も実施予定というところが3分の1ございますので、今後進んでいくであろうと考えています。
また、医療機関ごとの調査でございますけれども、病院への調査、つまり、個別の調査をやっているかどうかということでございます。病院、診療所、訪問看護ステーションとどんどん少なくはなっていくのでございますが、半分を超えるような都道府県で行われていると言えると思います。
9ページは、調査結果を医療機関と共有しているかどうかということでございますけれども、3分の2の都道府県がおよそ共有されていると言っております。
入退院支援ルールの策定支援でございますが、在宅医療圏域全てで策定・支援しているというのは16都道府県となっております。緑が未策定で、赤が策定、オレンジが今後策定予定というところでございます。
※印を振っておりますのは、在宅医療圏とは異なる圏域でルールを設定しているところがありまして、例えば全県統一ですとか、保健所単位で統一していますとかいうところがございますので、この※のようなところもあります。
次に11ページはスキルアップ研修など啓発事業を行っているか、医療従事者を対象とした研修事業などの支援でございますけれども、実施済みというところがほとんどでございます。38都道府県が全ての在宅医療圏域で行っているとしております。
同様に、多職種連携に関する会議や研修の支援につきましても、38都道府県で在宅圏域全てで行っているということでございます。
次に住民への普及・啓発でございますが、在宅医療圏域全てで実施しているのは20都道府県ということでございます。
先ほど申し上げましたのは人生の最終段階における意思決定支援に関する普及・啓発でございまして、次、一般的な普及啓発というのは33都道府県で、在宅医療圏域全てでやっておられるということでございます。
人生の最終段階につきましては、ここのところ、前に出てきたようなところもございますので、まだまだこれからの取組だろうと思われます。
15ページが最後でございます。「今後の進め方」ということでございます。通知に基づいて、今回調査をやったところ、当然、今の現状は、やはり差が見られる状況はあると思います。
今後の進め方といたしまして、取組が少ない調査項目とか、課題と考えられる項目については先進事例を紹介し、横展開を行いながら取組状況の均てん化を図ってまいりたいと。
また、この取組状況については、各都道府県に対し年2回程度確認し、市町村支援の具体的な方策について引き続き議論を行っていきたいと考えております。
以上、資料3-1、3-2を御説明させていただきました。ありがとうございます。
○遠藤座長 ちょっと確認させてください。こちらの3-1の資料はワーキンググループが12月4日にまとめられたもので、これはフィックスされたものなので、これはあくまでも報告事項ということでよろしゅうございますね。
それから、3-2のほうに、特に最後に「今後の進め方(案)」というのがありますが、これはワーキンググループに対しての問いかけであるのか、当部会に対する問いかけなのか、その辺確認してください。
○松岡医師確保等地域医療対策室長 済みません。これはワーキンググループに対する問いかけでございまして、ワーキンググループでこれを了承いただいたといいますか、特段の反対もなく認めていただいたと。
○遠藤座長 わかりました。ということでありますので、これらのことをお含みになっていただいて、御意見あればいただきたいと思います。
山口構成員、どうぞ。
○山口構成員 資料3-2のことについて。これはまだ足元データということで、通知が出て、これから対策をとっていこうという段階だと思いますので、これから改善していくことだと思います。ただ、特に10ページ、(入退院支援ルールの策定支援)というのがございまして、それから、13ページ、14ページ、ここについては何をもって策定したことにしているのかが不明です。もしかしたら結構都道府県で内容にばらつきがあるのではないかなと感じます。
特に13ページの、人生の最終段階における、これは今始まろうとしているばかりなのに、もう既にやっているという赤のところがかなり多いということについても、何をもってやっているのかということが非常に疑問で、緑のほうがまだ正確なのではないかと思うぐらいです。ですので、今後、厚労省としてどういうことをやっているかの中身の確認をぜひしていただいて、どういうことをやって、やったことになっているのかということをきちっと明らかにして、本質的にやっていただけるように都道府県に助言していただきたいということをお願いしたいと思います。
○遠藤座長 ありがとうございます。ほかにいかがでございましょう。
それでは、今村構成員、尾形構成員の順番でお願いします。
○今村構成員 在宅医療の推計の都道府県の動きについてですけれども、各都道府県が今推計している数字は非常に甘いと思います。先ほどの話の中にも出てきます30万人の行く先ということを考えると、それを考えずにつくられているケースが非常に多い。私が昨年奈良で介護事業計画をつくる際に、実際に30万人を各市町村に、介護需要を担当する課が割り振って市町村に説明しない限り、自分の市町村のところでそれだけあふれるということは決してわからないのですね。それがわからないから、当然、介護事業計画にも入ってこない。介護事業計画に入ってこないから、特養や在宅での医療のニーズというのも上がってこない。だから、医療計画のほうでの在宅のほうは余り上がらないという、ちょっと矛盾した構造になります。
それも、県が医療計画をつくるのですけれども、介護保険事業計画は市町村がつくりますので、市町村にちゃんとこれから医療のほうから介護のほうに出ていく人がいますよということを理解してもらって、その上で、それが医療に返ってくるときには幾ら返ってくるのですかということを集め直すということをきっちりやっていかないと、実際にはできないのだろうなと。
奈良でも、結局1年近くかかってそれを説明して返していった。それをしていても、例えば昨年であれば介護医療院ができたばかりなので、介護医療院にどれだけ移るかがわからないということの中で不安定な要素があって、過少に見積もらざるを得ないという状況が起こっています。そういうことを考えると、これから在宅医療が大量に必要になってくるはずなのに過少に見積もられているところが非常に多いということは問題だと思いますので、ぜひそれを御留意いただきたいということが1つ。
もう一つ、続きとして、大都市で慢性期の患者さんや在宅の患者さんがあふれてくるという現象が起こると思います。医療構想のワーキングのほうで大阪や東京の方々が説明に来てくださった中で、在宅医療や慢性期医療への対策というのがまだ十分に結論さえ得られていないという状況があると理解しています。
これもまた、奈良と大阪の関係で言うと、奈良のほうは5,000人ぐらいあふれますけれどもどうしましょうかと検討している横で、お隣が5万人ほどあふれるのですけれども、どうしましょうかという検討がなされていて、1万人ぐらい奈良県で面倒を見てくれませんかという話が簡単に来るのですね。5,000人であっぷあっぷしているところにぽんと1万人見てくださいという話はとても受け切れない話で、在宅医療や慢性期に関して都市部での対策というのをもう少し踏み込んだ結論を得られるように誘導していただきたいと思います。
意見としてです。
○遠藤座長 ありがとうございます。コメントは必要ですか。
○今村構成員 コメントいただけるのなら。
○遠藤座長 もし何かコメントがあれば、今のことに関連して、事務局、何かありますか。
○松岡医師確保等地域医療対策室長 ありがとうございます。非常にいい御示唆をいただいたと思っております。今後、在宅医療だけでなくて、慢性期のほうとも連携してやらないといけないということもありますので、地域医療構想のワーキングなどと調整しながらやっていきたいと思います。ありがとうございます。
○遠藤座長 ありがとうございます。
では、尾形構成員、お待たせしました。
○尾形構成員 資料3-1ですが、これも報告ということですので、1点、コメントだけさせていただきます。
1ページの「はじめに」の2つ目の○のところで、「在宅医療は、増大する慢性期の医療ニーズや、地域医療構想の中で追加的需要の受け皿としての役割を期待されており」と書いてあるのですが、在宅について「受け皿」という表現には十分注意する必要があるのではないかなあと思います。ここは追加的需要の受け皿だからぎりぎりセーフなのかなあと思いますが、病院から退院した際の受け皿として在宅を考えるのだとしたら、これは私は話が違うのではないかという気がします。むしろ普通の人は広い意味での在宅にいるのが普通なのであって、病院とか施設のほうがむしろ受け皿だというのが本来の姿ではないかと思いますので、「受け皿」という表現には十分注意していただきたいと思います。
これは意見です。
○遠藤座長 ありがとうございます。今後この手の文章を書くときには御留意をいただきたいということです。ほかに。
それでは、城守構成員、どうぞ。
○城守構成員 今回の調査ですけれども、この調査の結果をもとに、各都道府県の、特に対応のおくれているところに取組を促すということであろうと思いますけれども、先ほど今村構成員もお話ししておられたように、在宅と一くくりに申しましても、その在宅を支える医療資源に関しては、先ほどの外来の、要するに医師の偏在指標も含めてかなりばらばらな状況になっているという中において、さらに各、市町の財政状況も違って、介護保険事業、介護施設等をどのような形で整備していくかということに関しても、その取組に関してのインセンティブはなかなか働きにくいという事情がございます。
ですので、都道府県に例えば通知で、このような結果になっているので取組を進めてくださいという通知を出されるということ自体は理解はいたしますが、背中をすごく押しても、都道府県は恐らく机上の空論のようなスケジュールを組んだりデータを組んだりするという可能性がございます。そうしますと、現場の在宅を支える医療資源、医療者にとってみると、これはなかなか、要するに現実問題として難しい。
先ほどから追加の30万というお話がございますが、その下にはもともと高齢化に伴う100万人という方がおられるわけですから、これらを含めた上での、受け皿ということになりますと、これは本当の在宅という意味が、介護施設も含めて、自宅、そして介護施設、一部、入院機能というものも必要になると思いますので、そういうものを含めて各地域で柔軟性を持ってこの取組を進めるという形の通知ないしは書きぶりにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○遠藤座長 事務局、コメントはありますか。
○松岡医師確保等地域医療対策室長 本質的には、地域医療構想は地域の状況に応じて、地域の医療需要をきちんと受けとめるということが最大の目標なわけですから、当然いろんなやり方があって、一概に在宅一本やりとか、そういうことは我々も当然想定しておりませんので、我々がこれをもとに数値を出すかどうかというのは、ちょっとまだ私ども決めておりませんけれども、もし何か出すようなときであっても、地域の創意工夫とか、地域の多様性とか、そういったものを織り込んで書かないといけないのだろうなということは先生おっしゃるとおりだと思っております。
○遠藤座長 城守構成員、どうぞ。
○城守構成員 地域医療構想の病床の機能分化・連携よりも、この在宅の体制整備のほうがはるかに難しいということをまずしっかりと認識していただかなければ、都道府県は、国から通知なりが来ますと、必ずそれに基づいて無理に計画を立てますので、そうではないのだということがしっかりと都道府県に理解できるような形の説明を、文章をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。要望です。
○遠藤座長 ありがとうございました。ほかにいかがでございましょう。
織田構成員、どうぞ。
○織田構成員 私もこのワーキングに出ておりますので一言言わせていただきますと、この5ページのウです。このウの中に、地域ケア会議などの具体的事例について検討してということで、基本的に在宅医療というのはボトムアップでないとなかなか計画が立てられないだろうと思います。そういう意味では、この地域ケア会議は、ネットワークの構築とか、いろいろな方策につながってでいきますので、ぜひこれを有効に利用しながら在宅医療を進めていくというのが一番いいのではないかなと思います。それはここに書き込んであるので、ぜひ強調していただきたいと思います。
○遠藤座長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
よろしゅうございますか。
ありがとうございました。それでは、この議題についてはこのあたりにさせていただきたいと思います。
次に、資料4「今後の検討の進め方について」を事務局から説明をお願いしたいと思います。
○松本課長補佐 資料4でございますけれども、「中間見直しを見据えた検討の進め方」ということで、これは本検討会における今後の議論の進め方に関してのものでございます。第7次の医療計画、今、初年度目でございまして、2018年度は初年度、来週から2年度目に入りますが、3年までの間に中間見直しをして4年目からに臨むということを考えますと、3年目1年間は都道府県が見直しをする時期ということで、もし国から中間見直しに関して必要な整理を出すとすれば、2019年度中に行う必要がございます。ですので、今後の進め方といたしましては、中間年で見直すべき事項をまとめるならば、2019年12月ということで、ことしの12月までに意見の取りまとめを行う必要がございます。
ですので、来月以降の進め方でございますけれども、第7次医療計画を踏まえて、都道府県の取組状況、昨年1度、どういう計画をつくったかということを調査してこちらの検討会に共有していますけれども、1年間やってみてどうでしたかというところを把握して、こちらの検討会で共有する必要があるのかなというのが1点。
2点目が、ワーキンググループが2つございますけれども、地域医療構想と在宅の2つのワーキングから検討状況を共有してもらうということです。
3点目ですが、5疾病・5事業、医療従事者確保の各種検討会から報告をいただくということで、5疾病ごとに、検討会があるもの、もしくは研究班を立ち上げているもの、もろもろ状況は違いますけれども、それぞれにおいて検討会からの報告をしていただいて12月にまとめるということで、となると、5疾病・5事業、医療従事者確保の各種検討会からの報告はその前までにいただかなければならないということになりますが、そのような形で検討会を取りまとめていただいてから、医療計画のガイドラインというか、通知を書くまでに少し時間が要りますので、こういうスケジュールでやらせていただくということで、ことし進めていきたいと思っております。
2ページ目以降は参考で、前回の先生方の主な御意見ですけれども、済みません、時間が押し迫っているので全て御紹介はできないのですけれども、1つ目の【計画全体に共通するもの】になりますが、よく議論されるものとしまして、全国一律の指標とか、5疾病ごとに、例えば1つずつは絶対事業みたいなのをつくってはどうかという議論がありますけれども、かなりばらばらであることを勘案しまして、全国一律というのは難しいのではないかという意見が前回ございました。
また、少ない指標でということになりますと、ドンピシャでというのはかなり難しいということで、周辺情報だけで組むということになると悪循環になるのではないだろうかということなどが指摘を受けているところでございます。
ということを御紹介させていただきますが、いずれにしましても、12月までにまとめるということで来年度検討を進めていきたいと思いますけれども、構想もございますので、かなり効率的に進めていかないといけないと考えております。
ということで、先生方に御確認をいただければと思います。よろしくお願いします。
○遠藤座長 ありがとうございます。事務局からは、12月までに検討会の意見の取りまとめを行いたいということでありますけれども、これについて御意見、御質問等ございますか。
今村構成員、どうぞ。
○今村構成員 中間取りまとめに向けて指標の見直しとかを進めていくべきだと思うのですけれども、こちらの先ほどの主な意見の中にもありますように、5疾病・5事業の中で循環器の検討会などが前回の医療計画の前に報告書が出たのですけれども、実にこちらの計画のぎりぎりのときに報告書が出たので、内容は、日本語としては医療計画の中に入っているのですけれども、指標の中にそれが入っているのですかとか、どうやってPDCAサイクルを回すのですかとか、本当に集約化するのですかという部分は全然書かれていなくて、実際には各都道府県で何をしていいかわからないという状況があります。
循環器で言えば、例えば大動脈解離が今回独立したと思うのですけれども、大動脈解離の指標は一つもありませんし、それを集約化するのですか、神経がやるのですかということが書かれているかといったらそうではないのですね。重要だということは書かれたというのは非常に大きな進歩ですけれども、そういうところをもう少し手厚く、前の積み残しの部分をフォローアップしてもらうように、この中間見直しのところで補完してもらうということが必要ではないかと思います。
○遠藤座長 ありがとうございます。
尾形構成員、どうぞ。
○尾形構成員 原点に返る話ですけれども、何のために6年にして、中間年で見直しを行うこととしたのかというと、やはり私はこの介護の事業計画との整合性というところが非常に大きな契機だったと思います。そういった意味から、全体を見直すことはもちろんですけれども、特に介護との関係というのは重要だと思います。
この資料の3ページのところに、在宅医療の下の○ですね。「介護保険事業計画と医療計画の整合性をとるという議論は非常に難しい」と書いてあって、確かにそうだろうとは思うのですが、しかし、ここはやはりちゃんとやらないと、中間見直し、あるいは6年にしたということの意味がないと思うので、その辺はぜひ工夫していただきたいと思います。
○遠藤座長 全くそのとおりだと思います。ありがとうございます。ほかにございますか。
では、先ほどのお二方、今村構成員、尾形構成員がおっしゃられた御意見、何か事務局、それに対してコメントあれば承りたいと思います。
事務局、どうぞ。
○松本課長補佐 前回の第13回でも御議論いたしましたけれども、中間見直しに向けて、まさに今村構成員がおっしゃったように、指標として追加というのは可能だと思いますし、課題の把握ですとか、在宅介護に関しては介護保険との話もあるのである程度見直しがあると思うのですけれども、都道府県が第7次を走らせているところでございますので、PDCAサイクルに絡むような大きな仕組みですとか、疾患の柱立ての大きな見直しに関してはなかなか難しいところもあるかもしれません。指標の見直しが中心になるということで前回第13回で議論してきたところですので、在宅のように、3年ごとに見直すともともと想定されているものはそうだと思うのですけれども、ほかの5疾病・5事業につきまして大きな枠組みの変更というのはなかなか難しいかもしれませんので、主にその中でも指標というところに着目した見直しが中心になるのかなと考えておりますが、いずれにしても、来年度前半できっちり議論していくということだと思っております。
○遠藤座長 ありがとうございます。ほかに何かございますか。
よろしゅうございますか。
それでは、ただいまありました御意見等も踏まえながら、このスケジュールに沿って検討会としては検討を進めていくということにしたいと思いますが、よろしゅうございますか。
(「はい」と声あり)
○遠藤座長 ありがとうございます。
それでは、用意した議題は以上でございます。若干時間ございますが、全体を通して何か御意見ある方はいらっしゃいますか。
よろしゅうございますか。
ありがとうございます。それでは、これをもちまして本日の検討会、終了したいと思います。事務局から何か連絡事項はありますか。
事務局、どうぞ
○横山課長補佐 次回の検討会につきましては、詳細が決まり次第御連絡をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
○遠藤座長 それでは、これをもちまして、本日の「医療計画の見直し等に関する検討会」、終了したいと思います。どうも長時間ありがとうございました。

 

 

(了)
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