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2016年11月30日 中央社会保険医療協議会 費用対効果評価専門部会 第35回議事録

○日時

平成28年11月30日(水)10:34~11:03


○場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

荒井耕部会長 印南一路部会長代理 田辺国昭委員 西村万里子委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 花井十伍委員 宮近清文委員 松浦満晴委員 榊原純夫委員
(代理)中川俊男委員 松原謙二委員 万代恭嗣委員 猪口雄二委員 遠藤秀樹委員 安部好弘委員
田村誠専門委員  昌子久仁子専門委員 加茂谷佳明専門委員
<参考人>
福田敬参考人 池田俊也参考人 田倉智之参考人
<事務局>
鈴木保険局長 谷内審議官 濱谷審議官 迫井医療課長 眞鍋医療課企画官
矢田貝保険医療企画調査室長 中山薬剤管理官 小椋歯科医療管理官 他

○議題

○医薬品医療機器の費用対効果評価の試行的導入に係る各品目の分析方法(概要)について
  (費用対効果評価専門組織における検討状況の報告)
○高額な医療機器を用いる医療技術に対する費用対効果評価について
○費用対効果評価の今後の進め方について

○議事

○荒井部会長

 ただいまより、第35回「中央社会保険医療協議会 費用対効果評価専門部会」を開催いたします。

 まず本日の委員の出欠状況について報告します。

 本日は、松本委員、上出専門委員が御欠席です。

 松本委員の代理といたしまして、中川委員に御出席いただいております。よろしくお願いいたします。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 初めに「○医薬品医療機器の費用対効果評価の試行的導入に係る各品目の分析方法(概要)について」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いします。企画官、お願いします。

○眞鍋医療課企画官

 企画官でございます。

 それでは、お手元の中医協費-1をごらんください。「費用対効果評価の試行的導入の対象品目にかかる分析方法(概要)について(費用対効果評価専門組織における検討状況の報告)」御報告申し上げます。

 本来でありますれば、費用対効果評価専門組織の中村委員長より、検討状況について御報告するところでございますが、本日は、あいにく御都合により参加がかなわないということでございますので、かわりに事務局より御報告申し上げます。

 スライド番号1でございますけれども、○が3つ並んでおりますが、費用対効果評価の試行的導入の対象品目でございますが、こちらは、昨年度末におまとめいただきました、選定基準に基づきまして、この部会で審議・了承されたところでございます。

 その後、各企業が分析ガイドラインを踏まえまして、分析方法を提出し、費用対効果評価専門組織におきまして、確認を行ったところでございまして、その概要を御報告申し上げます。

 2ページ目のスライドから、分析方法(主な概要)となってございますけれども、まずは医薬品からでございます。網掛けでC型肝炎治療薬、ダクルインザ/スンベプラ、ハーボニー、ヴィキラックス、ソバルディを表でまとめてございます。

 この表の比較対照を御説明する前に、C型肝炎の治療の変遷について、御説明を申し上げたいと思います。

 2ページのスライドの下の表でございますけれども、C型慢性肝炎治療薬の主な変遷とまとめさせていただいております。

 大きくジェノタイプ1型と2型に分かれるということでございますけれども、それぞれにつきまして、平成4年ごろにインターフェロンによる治療が開発され、広がってまいりました。

 その後、平成15年にペグインターフェロンによる治療が開発され、広がってきたということでございます。

 それに加えまして、平成16年、平成17年に至りましては、リバビリンを併用するという療法が普及してまいりました。

 その後、平成23年に入りまして、ジェノタイプ1型に対しまして、リバビリンプラステラプレビル、平成25年に入りまして、ペグインターフェロンプラスリバビリンプラスシメプレビルというものが、標準の治療法となってきたところでございます。

 平成26年に、今回の対象となります、ダクルインザ/スンベプラにつきまして、開発が進みまして、現場で使われるようになってまいりまして、平成27年にハーボニー、ヴィキラックスがそれぞれ追加されてきているという流れでございます。

 ジェノタイプ2型でございますが、この表の右側にありますように、平成26年には、ペグインターフェロンプラスリバビリンプラステラプレビルであったわけでございますが、平成27年に入りまして、ソバルディプラスリバビリンという治療法が標準的になってまいりましたということでございます。

 こういう流れでありますことを御了解いただいた上で、上の表を御説明させていただきたいと思いますが、

 ダクルインザ/スンベプラでございます。対象疾患は、先ほど御説明したとおり、C型慢性肝炎のジェノタイプ1型でございます。対照技術は、ペグインターフェロンプラスリバビリンプラスシメプレビルでございまして、下の主な変遷の表をごらんいただきますと、ダクルインザ/スンベプラは、平成26年に入っておりますが、その1つ前の標準的な治療法を比較対照技術としていることが、おわかりいただけるかと思います。

 ハーボニーに関しましては、ペグインターフェロンプラスリバビリンプラスシメプレビルに加えまして、先ほどのダクルインザ/スンベプラを用いた治療法を対照としておるということでございまして、つまり1世代前ともう一つ前の世代の治療法を対照としておるところでございます。

 ヴィキラックスに関しましては、1つ前の治療法であります、ハーボニーを用いたものと、ダクルインザ/スンベプラを用いた治療を対照としておるということでございます。

 ソバルディは、ジェノタイプ2型を対象とするものでございますが、比較対照技術としては、1世代前のペグインターフェロンプラスリバビリンプラステラプレビルを対照としてございます。

 全体を御説明申し上げると、1世代前か、開発期間が非常に短いものに関しましては、もう一つ前、つまり2世代前までの治療法を比較対照技術としておるということでございます。

 1ページおめくりいただきまして、別の医薬品でございますが、オプジーボ、カドサイラでございます。

 オプジーボに関しましては、企業による分析を行っていただくときに、3つの対象疾患が効能・効果の対象として認められておりましたので、その3つについて、分析をすることとしております。根治切除不能な悪性黒色腫、同様の非小細胞肺がんでございます。それから、腎細胞がんでございますが、それぞれに対しまして、標準的な化学療法であります、悪性黒色腫に対してはダカルバジン、肺がんに対しましてはドセタキセル、腎細胞がんに関しては、エベロリムスを比較対照技術としておるものでございます。

 カドサイラは、HER2陽性の手術不能または再発乳がんでございますが、こちらもこれらの対象疾患に対する標準治療ということで、ラパチニブプラスカペシタビン等を比較対照技術としております。

 4ページにまいりまして、これが医療機器に対する比較対照技術でございます。

 上から説明させていただきますが、カワスミNajuta胸部ステントグラフトシステムでございまして、これは胸部大動脈瘤に対するステントグラフトでございますけれども、比較対照技術は、人工血管置換術でございます。

 その下、3つ並んでございますが、アクティバRC、バーサイスDBSシステム、Brio Dual8ニューロスティミュレータでございます。こちらは、右側に括弧で書いておりますが、植え込み型の脳深部電気刺激装置でありまして、デュアルチャンネル1台で両側を刺激可能でありまして、充電式のものでございます。対象疾患は、パーキンソン病、本態性振戦に伴う振戦などでございますけれども、比較対照技術は、これによって置きかわる前の技術ということでございまして、植え込み型の脳深部電気刺激装置であることは、同じなのでございますが、シングルチャンネルで、そして、非充電式のものでございます。

 次にジャックでございます。これは自家培養軟骨でございまして、対象疾患は、膝関節の外傷性軟骨欠損症等でございます。こちらは、置きかわるというような、固定された技術はございませんで、こちらは薬物治療等が選択されております。

 最後にサピエンXTでございます。これは経皮的バルーン拡張型人工心臓弁であります。対象疾患は、重度大動脈弁狭窄症でございまして、対象がハイリスク群と手術不能群に分かれておりますので、それぞれに対しまして、ハイリスク群は大動脈弁置換術、手術不能群は薬物治療等を対照技術としているところでございます。

 このようなことで、今、企業に分析を進めていただいているところでございます。

 後ろに参考資料をつけておりますが、スライド番号で申し上げますと、最後のスライド、10番です。比較対照の選定についての概念図のみ、御説明させていただきたいと思いますけれども、10と番号を打っているスライドでございます。

 費用対効果評価では、比較対照のとり方によりまして、結果が変わることが多いということでございますので、比較対照とする医療技術は、既に医療保険制度で利用されているものであって、臨床の現場での使用実態を踏まえて検討するということでございますけれども、基本的にはその下のイメージ図にありますように、新しく医療技術Xが導入されるとした場合、導入前の医療技術のシェアを上にイメージで示しておりますが、医療技術Xが導入された際に、前にあった技術で、新しい技術が入ることによって、最も置きかえられるもの対しまして、比較対照にすることを原則として、検討しているものでございます。

 中医協費-1につきまして、説明は以上でございます。

○荒井部会長

 ありがとうございました。

 ただいまの説明に関して、御質問等がありましたら、お願いします。

 安部委員、お願いします。

○安部委員

 御説明ありがとうございます。

 中医協費-1の2ページ目は、オプジーボが対象薬剤となっていると思うのですが、こういう費用対効果の試験をするときに、PD-L1の発現率の違いなどを考慮して分類し、評価の中に入れるということは、あるのでしょうか、ないのでしょうか。それを教えてください。

○荒井部会長

 企画官、お願いします。

○眞鍋医療課企画官

 企画官でございます。

 御質問は、オプジーボに対して、PD-L1抗体の発現の有無に関する費用対効果分析を行うのかどうかというものでございますけれども、効能のところで、そういう有無について、分けた効能にはなってございませんので、分析としては、有無ではなく、全体としての評価ということでございます。

○荒井部会長

 ほかには特にないでしょうか。中川委員、お願いします。

○中川委員

 中医協費-1の2番ですけれども、ジェノタイプ1型と2型があって、比較対照技術にペグインターフェロンというものが入っています。これが高薬価になった1つの要因だと思いますが、ジェノタイプ2型よりも、対象患者の多いジェノタイプ1型のほうが、薬価が高いことになっています。これはどういう理解をしたらいいのでしょうか。

○荒井部会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 ハーボニーのことかと思いますけれども、ハーボニーに関しましては、中医協費-1参考の6ページにありますとおり、比較薬がソバルディ錠とダクルインザ錠ということで、2つを足し合わせる形での薬価算定になったということが、今、御指摘の点につながっているのではないかと思います。

○荒井部会長

 中川委員、お願いします。

○中川委員

 これはちょっと問題だと思いませんか。患者さんが4倍です。4倍なのに、そちらのほうが高いというのは、これも見直しの対象になりませんか。

○荒井部会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 基本的に類似薬効比較方式の考え方に基づけば、妥当であったと考えますけれども、先ほどの議論にありますとおり、類似薬効比較方式、原価計算方式のそもそものあり方についても、検討することになりますので、そこは考えたいと思います。

 ただ、ここについて、患者数という観点での薬価の上げ下げをどう考慮すべきかという点は、非常に難しい点ではないかと思います。従来から御指摘いただいているような、化学合成品とたんぱく質のようなものの比較がどうあるべきかとか、そういったところについては、またよく考えたいと思いますけれども、いろいろ難しい問題も含んでいると思いますので、そこはしっかり考えながら、議論させていただきたいと思います。

○荒井部会長

 中川委員、お願いします。

○中川委員

 患者数と薬価は関係ないのですか。今までの議論はどうなるのですか。

○荒井部会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 そこはこの場ではなく、薬価専門部会において、また議論させていただくことになると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

○中川委員

 この部会で言うのは、場違いだということですか。それであれば、わかります。

○荒井部会長

 よろしいですか。安部委員、お願いします。

○安部委員

 先ほど企画官から、オプジーボについては、適応症を分けていないので、対象となった患者さん全てが対象になるという御説明をいただきましたけれども、今後、コンパニオン診断薬などが出てきて、より有効な対象の患者さんが選択できて、その場合、医薬品の価値、効果というものは、大きく変化する可能性があると思うのですが、例えば今回のオプジーボについては、全体の患者さんで実施する。将来、診断や使用方法の改善があった場合には、価値が変わると思いますので、そういった場合には、再度、評価を実施することも考えられるということでしょうか。

○荒井部会長

 企画官、お願いします。

○眞鍋医療課企画官

 大変重要な御指摘ありがとうございます。

 そのように、医療技術は刻々と進歩してまいりまして、医薬品の持つ価値が上がることは、十分想定されてございます。そのような中で、費用対効果の対象品目をどのように選ぶかというのは、大変難しいところがございます。そこに関しましては、そういう技術の進歩を踏まえて、また、こちらの部会でルールをブラッシュアップしていただきまして、対象品目を選ぶ際のルール決めをしていただければと思っております。

○荒井部会長

 ほかに御意見はないでしょうか。

 ほかに御意見等がないようでしたら、この議題については、このあたりとしたいと考えます。

 次に「○高額な医療機器を用いる医療技術に対する費用対効果評価について」と「○費用対効果評価の今後の進め方について」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、中医協費-2と中医協費-3について、まとめて説明をお願いします。企画官、お願いします。

○眞鍋医療課企画官

 企画官でございます。

 それでは、中医協費-2を用いまして「高額な医療機器を用いる医療技術に対する費用対効果評価について(案)」について、御説明をさせていただきます。

 スライド番号2でございます。「1.背景」でございますけれども、こちらは、前回の中医協総会におきまして、高額な医療機器を用いる医療の技術に対する費用対効果の進め方について、御承認いただきましたものをまとめたものでございます。

 1つ目の○にありますように、附帯意見について、盛り込まれておるということ。

 2つ目の○では、まずは具体例を選定し、費用対効果の観点から検討を行うことについて、お認めいただいたものでございます。

 スライド番号3でございます。「2.高額な医療機器について」ということで、いわゆる機器一般の説明をさせていただきたいと思いますが、医療機器の評価について、1つ目の○でございますが、医療保険上、主に医療機器につきましては、1)、2)がございますけれども、特定保険医療材料として、個別に評価されているもの、これはカテーテルですとか、ステントなどがございます。一つ一つの値段がついておりまして、患者さんにーお一つお一つ使用するようなもので、個別にお一つ幾らと評価されているものでございます。

 2)でございますが、特定の診療報酬項目において、包括的に評価されているもの、こちらが手術機器、放射線装置等が含まれるものでございます。

 下の(高額な医療機器の評価について)でございますけれども、そこの○でございますが、いわゆる高額な医療機器は、繰り返し利用する大型機器等が多く、医療保険上、特定包括といたしまして、特定の診療報酬項目において、包括的に評価されているのもでございます。

 例といたしましては、手術用機器や放射線治療装置を用いました医療技術につきまして、診療報酬項目の中では、KコードあるいはMコードなどで包括されているものでございます。

 イメージといたしましては、基本となる技術に加えまして、医療機器にかかる費用が多いことから、点数自体も高くなっているということでございます。

 次のスライドでございます。「3.具体例の選定の考え方について」でございますけれども、基本的な考え方といたしましては、現在、行われております、試行的導入の状況等を踏まえ、次のようにしてはどうかということでございまして、1)~3)の考え方を示しております。

 まずは希少疾病を対象とするような、あるいはほかに代替技術が存在しないような技術等は、対象としないこととしてはどうかということでございます。

 次に2)といたしまして、既存技術に対する増加分の費用・効果を考慮してはどうかということでございまして、下にグラフで、現在の増分費用効果比の考え方をお示しするとともに、右側に既存技術に対する追加分の費用・効果で、医療機器の場合、どのようにイメージがされるかということをお示ししておりますけれども、比較対照がきちんとある技術でありまして、高額な医療機器を用いる医療技術が導入されたことによりまして、効果も上がりましたが、値段も上がっているものに関して、対象としてはどうかということでございます。

 3)といたしまして、諸外国において、既に一定の費用対効果がなされていることを考慮してはどうかということでございます。

 これらの1)~3)に関しましては、試行的導入におきましても、同様の考え方でお認めいただいておるものでございます。

 スライド番号5でございます。「4.具体的な進め方について」でありますけれども、評価手法でございますが、現在、行われている試行的導入と同様に、1)~3)、企業によるデータ提出、第三者による再分析、総合的評価(アプレイザル)を基本的な流れとし、2つ目の○でございますが、具体例の検討につきましては、企業秘密情報に対する配慮の観点から非公開として、現在、費用対効果評価専門組織が立ち上がっておりますので、そちらで行いまして、その結果を費用対効果評価専門部会に報告することで、いかがかと考えております。

 また、次の○でありますが、効率的かつ十分に検討を進める観点から、必要に応じて、企業のデータ提出にあわせて、利益相反に留意した上で、関係学会からの意見聴取も可能としたいと考えております。

 スケジュールでございますが、最後のスライド、6でございます。本日お認めいただきましたら、来月から具体例の選定に入りまして、年明けから年度内に具体例の検討を行いたいということで、先ほど申し上げたように、企業からのデータ提出、第三者による再分析、総合的評価(アプレイザル)を年度内に終えたいということでございます。

 これらのプロセスは、試行的導入と同様に、こちらは非公開とし、議事概要は公開する形にさせていただきたいと思っております。

 来年度に入りましたら、具体例の検討を用いまして、高額な医療機器を用います技術に関する費用対効果のあり方について、検討を取りまとめていきたいと考えております。

 以上が中医協費-2でございます。

 中医協費-3について、続いて、御説明をさせていただきます。こちらは「費用対効果評価の今後の進め方について」でございます。

 「1.経緯」をまとめさせていただいてございます。

 1つ目の○は、先ほど御紹介いたしました、附帯意見の御紹介でございます。

 2つ目の○でございますが、これは先ほど薬価専門部会で御紹介させていただきました、経済財政諮問会議の資料におきまして、一部、費用対効果評価について触れられている部分がございました。四角の中にまとめさせていただいておりますけれども、検討の方向性といたしましては、費用対効果評価による価値に基づき、上市後の薬価引き上げを含めた価格設定を本格導入ということで、括弧の中では、本格導入を加速化と示されているところでございます。

 これを受けた「2.今後の対応」といたしまして、今後、本格導入に向けた具体的な費用対効果評価のあり方について、検討させていただきたいというものでございます。

 資料の説明は、以上でございます。

○荒井部会長

 ありがとうございました。

 ただいまの説明に関して、御質問等がありましたら、よろしくお願いします。

 万代委員、お願いします。

○万代委員

 全体的なところで、1つ、質問させていただきたいと思います。専門組織において審議されるのは、非公開ということでございますので、具体的にどういうものがどういう形で審議されているかということにつきましては、こちらでは把握しにくい。ただ、その結果については、御報告いただけると理解しております。

 その際に、専門組織の議論において、従来、参考人の先生から、るる費用対効果の費用とか、効果の算定に関して、生産性損失の部分については、費用対効果の判定には、基本的には用いないということで、教えていただいて、理解しておりますが、さはさりながら、我々は医師が技術を発揮するような部門について、生産性損失がより少なくなるような技術があるとすれば、それについては、生産性損失の部分についての検討も行っていただきたいと思います。

 中医協費-2の4ページにございますように、既存技術に対する追加分の費用・効果というのが、機器Yで増加しているときに、ここの部分の検討において、生産性損失の検討を行ったほうがいいのか、あるいはそれは必要がないのかとか、そういった議論がされたかどうかということについては、議論をしていただいた上で、それも含めた専門部会への報告にしていただきたいと思いますが、その方向でよろしいでしょうか。

○荒井部会長

 企画官、お願いします。

○眞鍋医療課企画官

 企画官でございます。

 御意見ありがとうございます。

 分析の過程で、生産性損失を実施するかどうかに関しまして、万代委員が御指摘のとおり、原則としては、含めないということなのですけれども、企業に御判断いただければ、生産性損失を入れて計算してもいいとなってございます。実際にどの品目かということは、申し上げられないのですが、今回の試行的導入でも、そういう分析も加えて、やっていただいている分析はございます。

 あと、具体例の進め方におきまして、今、万代委員からいただきました御指摘につきましては、費用対効果評価専門組織にもきちんとお伝えして、それを検討いただいて、またこの部会にお返しさせていただきたいと思います。

○荒井部会長

 専門委員、お願いします。

○田村専門委員

 高額な医療機器を用いる医療技術に対する費用対効果評価について、2つ、質問というか、確認をさせていただければと思います。

 まず今回の検討は、以前に行われました、医薬品と医療機器に対する具体例の検討と同様に、費用対効果評価の結果というのは、償還価格、あるいは診療報酬点数に影響させないという理解でよろしいでしょうかというのが、1つです。

 もう一つは、附帯意見では、著しく高額な医療機器を用いる医療技術の評価となっていますが、3番のスライドでは、高額な医療機器の評価という言葉が出てきていて、また、4番のスライドの右の図を見ますと、医療技術の評価を行うように見えますが、基本的な考え方として、もとの附帯意見にあるように、医療技術の評価を行うという考え方でよろしいでしょうか。

 この2点、確認でございます。

○荒井部会長

 企画官、お願いします。

○眞鍋医療課企画官

 御質問ありがとうございます。

 1つ目の御質問でございます。具体例を用いた検討の具体例となったものに関しまして、診療報酬上、何か影響させるかどうかということでございますが、これを用いまして、点数なり、評価を変えるということは、今のところは考えてございません。

 それから、機器の評価と、スライドの番号の3ページにあります、高額な医療機器について、括弧、高額な医療機器の評価についてあるところが、機器になっていることに関しての御質問だと思いますけれども、ここは機器の説明をしたスライドでございますので、このような記載になってございます。

 ただ、点数上は、右側にイメージで示したように、基本となる技術プラス高い機器がありまして、全体の点数が高くなっているということでございますので、技術ということでございますけれども、高い機器が含まれた技術の点数についての評価ということで、御理解いただければと思います。

 以上です。

○荒井部会長

 どうでしょうか。

 ほかに特にないようでしたら、この議題については、このあたりにしたいと考えます。

 本日の議題は、以上です。

 次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日の「費用対効果評価専門部会」は、これにて閉会といたします。どうもありがとうございました。

○眞鍋医療課企画官

 ありがとうございました。

 それでは、ここで少し休憩をとりまして、総会でございますが、1115分より開始させていただければと思います。よろしくお願いいたします。


(了)
<照会先>

保険局医療課企画法令第1係

代表: 03-5253-1111(内線)3288

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