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2017年1月27日 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会

医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部

○日時

平成29年1月27日(金) 16:15~17:00


○場所

厚生労働省12階 専用第15会議室


○出席者

食品衛生分科会員(敬称略)

穐山 浩 苅田 香苗 川西 徹
岸田 一男 倉根 一郎 栗山 真理子
財前 孝亮 西内 岳 二村 睦子
村田 勝敬 毛利 資郎 若林 啓二

事務局(1月27日時点)

北島 智子 (生活衛生・食品安全部長)
長田 浩志 (企画情報課長)
山本 史 (基準審査課長)
道野 英司 (監視安全課長)
森田 剛史 (基準審査課新開発食品保健対策室長、監視安全課食中毒被害情報管理室長)
黒羽 真吾 (基準審査課残留農薬等基準審査室長)
梅田 浩史 (監視安全課輸入食品安全対策室長)
蟹江 誠 (監視安全課HACCP企画推進室長)
海老名 英治 (企画情報課長補佐)

○議題

1 開会
2 議題
 (1)薬事・食品衛生審議会総会の報告
 (2)分科会長の選任
 (3)分科会長代理の指名
 (4)委員等の所属する部会の指名
 (5)各部会長の選任結果報告
 (6)報告事項
 ・食品衛生管理の国際標準化に関する検討会最終とりまとめについて
3 閉会

○議事

○海老名補佐 定刻となりましたので、ただいまから「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会」を開催させていただきます。私は、生活衛生・食品安全部企画情報課の海老名と申します。分科会長が選出されるまでの間、司会進行を務めさせていただきます。

 後ほど委員の先生方を御紹介させていただきますが、本日は安藤委員、五十君委員、大澤委員、大前委員、栗山委員、古野委員、寺本委員、橋本委員、松本委員から御欠席との御連絡を頂いております。現在、分科会員総数20名のうち、現時点で11名の御出席をいただいており、出席委員が過半数に達しておりますので、本日の分科会が成立いたしますことを御報告申し上げます。

 本日の議題につきましては、お手元の議事次第にございますように、分科会長の選出などを行っていただき、その後事務局から御報告を申し上げます。

 開会に当たりまして、生活衛生・食品安全部長北島より御挨拶申し上げます。

○北島部長 北島でございます、どうぞよろしくお願いいたします。先生方には本当にお忙しい中、御参集をいただき、また大変長い間お待ちいただきまして大変申し訳ございませんでした。先生方にはまた、この薬事・食品衛生審議会の委員を御快諾いただきまして、本当に感謝申し上げます。

 近年の食品のグローバル化とか、健康意識の高まりなどを背景としまして、食の安全に関する国民の関心が大変高くなっております。昨年暮れにかけてTPP特別委員会の中でも、食品安全に関する質問が大変多く寄せられまして、私どももまだまだ対応しなければいけない課題があると感じていたところでございます。また、食品の衛生管理対策につきましては、先ほど武田局長からもお話申し上げましたとおり、衛生管理手法の国際標準であるHACCPの制度化について、平成28年3月に検討会を立ち上げ、昨年12月末に検討会の最終取りまとめを公表させていただいたところでございます。今後、そのHACCPの制度化に向け詳細設計を進め、できれば次の平成30年の通常国会に法案の提出を目指しているところでございます。

 また、BSE対策について国内外のBSEリスクの低下や最新の科学的知見、食品安全委員会のリスク評価を踏まえ、今年4月から健康と畜牛のBSE検査を廃止する方向で手続を進めているところでございます。また、器具及び容器包装についても、国際的にも徐々に導入が進められているポジティブリスト制度を含めて、昨年8月に検討会を設置し、この具体的な仕組みについて検討を進めております。厚生労働省としましては、委員の先生方のお力添えをいただきながら、食品安全の確保に関する諸課題について、検討を進めてまいりたいと考えておりますので、御協力よろしくお願い申し上げます。

 本日は、食品衛生分科会長の選出等を行っていただいた後、食品衛生管理の国際標準化に関する検討会の最終取りまとめについて御報告をさせていただくこととしております。皆様方におかれましては、我が国の食品安全行政の推進について、一層のお力添えをお願い申し上げまして、開会の挨拶とさせていただきます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

○海老名補佐 本日の審議に関しましては審議事項がありませんので、利益相反の確認対象となる案件がございませんことをまず御報告申し上げます。

 次に、資料の確認をさせていただきます。委員の皆様には議事次第のほか、資料1として「食品衛生分科会名簿等」、資料2として「報告事項に関する資料」をお配りしております。資料の不足や落丁等がございましたら事務局までお申し付けいただきますようお願いいたします。

 続きまして、委員の方々を資料1、1ページ目の委員名簿に沿って御紹介申し上げます。まず初めに、穐山浩委員です。安藤言枝委員、五十君靜信委員、大澤真木子委員、大前和幸委員は御欠席です。次に、苅田香苗委員、川西徹委員、岸田一男委員、倉根一郎委員です。栗山真理子委員、古野純典委員は御欠席です。次に、財前孝亮委員です。寺本民生委員は御欠席です。次に、西内岳委員です。橋本恵美子委員は御欠席です。次に、二村睦子委員です。松本吉郎委員は御欠席です。次に、村田勝敬委員、毛利資郎委員、若林敬二委員です。

 続きまして、事務局の職員を御紹介いたします。北島生活衛生・食品安全部長です。本日公務がありまして、橋本大臣官房審議官は欠席させていただいております。次に、長田企画情報課長、山本基準審査課長、道野監視安全課長、梅田輸入食品安全対策室長、森田食中毒被害情報管理室長兼新開発食品保健対策室長、黒羽残留農薬等基準審査室長、蟹江HACCP企画推進室長です。以上です。

 いらっしゃらないですけれども、頭撮りはここまでとさせていただきますので、以降のカメラ撮影につきましては御遠慮願います。

 議事の(1)薬事・食品衛生審議会総会の報告を事務局から申し上げます。本日15時より本分科会が属する薬事・食品衛生審議会総会が開催されました。同総会におきましては、審議会会長に橋田充委員が選出されました。また会長代理に、村田勝敬委員が指名されました。続きまして、食品衛生分科会に所属する委員の方々は、改めまして資料1、1ページ目の食品衛生分科会名簿のとおりとなっております。

 次の議題、()食品衛生分科会長の選任に移ります。皆様、お手元の資料1の5ページの、薬事・食品衛生審議会令第6条第3項により、分科会長は、分科会に所属する委員の互選によることとなっておりますが、いかがいたしましょうか。御意見のある委員の方は挙手を頂ければと存じます。川西委員、お願いします。

○川西委員 この度、薬事・食品衛生審議会の会長代理になられました村田勝敬先生、先生はメチル水銀等の食品中の汚染物質の研究に積極的に取り組まれた御経験もございますので、この分科会の会長をお願いしてはどうかと思います。

○海老名補佐 ただいま、川西委員から村田委員に、当分科会の会長をお願いしてはとの御発言がありましたが、いかがでしょうか。

(拍手)

○海老名補佐 ありがとうございました。それでは、分科会長は村田委員にお願いするということで決定させていただきます。村田委員、恐れいりますが分科会長席に御移動をお願いいたします。

(分科会長席に着席)

○海老名補佐 村田分科会長、よろしければ一言御挨拶を頂戴できればと思います。

○村田分科会長 ただいま御指名いただきました村田でございます。これまで北海道大学の、岸玲子先生が食品衛生分科会会長として取りまとめてこられました。今回、若輩の私がその後を引き継ぐこととなりました。ただ、本日最初に橋田会長が立派なお話されたのですけれども、そのようなのはちょっと得意ではございません。私はこれまで主としてリスク評価一筋でやってまいりました。このためリスク管理について全てを理解していると思いません。斯様な理由で至らぬところが多々あろうかと思いますけれども、精一杯、職責を全うするつもりでございますので、委員の皆様におかれましては、御協力、御鞭撻等々よろしくお願いいたします。

○海老名補佐 ありがとうございました。以後の進行については、村田分科会長にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○村田分科会長 まず、食品衛生分科会会長代理の選出ですが、先ほど事務局より説明のあった資料1の5ページ目の薬事・食品衛生審議会令第6条第5項によりますと、分科会長が指名することと定められております。私としては、国立感染症研究所の所長でもおられる倉根委員にお願いしたいと思います。いかがでしょうか。

(拍手)

○村田分科会長 それでは、倉根委員にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

 次に、議題の()委員等の所属する部会の指名に移ります。各委員の所属に関わる規程等について、事務局より説明をお願いいたします。

○海老名補佐 委員の先生方が所属する部会などの指名について、部会に属するべき委員などにつきましては、繰り返しになりますけれども、資料1の5ページ目を御覧ください。薬事・食品衛生審議会令第7条第2項に、部会に属すべき委員の規程がございます。また同じ資料1の9ページを御覧ください。こちらに食品衛生分科会規程第3条第2項がありまして、いずれも分科会長が所属する部会及び調査会を指名することとなっております。

○村田分科会長 事務局から説明があったとおり、各部会、調査会に所属していただく委員、臨時委員、専門委員につきましては、規程等により、私が指名することとされております。これに基づき、ただいま事務局から配布しております名簿のとおりとさせていただきます。それでは、各部会長の選出を行いたいと思います、具体的な手順につきまして事務局より御説明をお願いします。

○海老名補佐 今お手元に各部会の名簿が配布されたと思います。当方で履歴書等を拝見いたしまて御所属等を確認はしておりますけれども、もし誤植等ございましたら後ほどで結構ですので、事務局までお申し付けください。部会長の選出の関係です。改めまして、資料1の5ページ、繰り返しになりますけれども、薬事・食品衛生審議会令第7条第3項において、部会長は、各部会に属する委員の互選によって定めるとなっております。これより専用第14会議室において各部会長の選出を行っていただき、その結果を後ほど改めて再開する分科会において報告させていただきたいと考えております。

 なお、部会に所属されていない委員の方がいらっしゃいますけれども、申し訳ございませんが、こちらの会場でお待ちいただければと思います。それほど時間かからないと思いますけれども、1645分頃をめどに分科会を再開する予定としておりますので、よろしくお願いいたします。移動される委員の方は、事務局が御案内いたしますので、専用第14会議室のほうへ御移動いただければと存じます。よろしくお願いいたします。

○村田分科会長 分科会を一時中断いたします。

(中断)

○村田分科会長 それでは全員お揃いになられましたので、分科会を再開いたします。各部会で決定いただきました部会長について、事務局から報告していただけますでしょうか。

○海老名補佐 資料をお配りしておりますので少々お待ちいただければと思います。それでは、各部会の名称とただいま決定いただきました部会長名を御報告いたします。食品規格部会大前和幸委員、食中毒部会五十君靜信委員、乳肉水産食品部会五十君靜信委員、添加物部会若林敬二委員、農薬・動物用医薬品部会穐山浩委員、器具・容器包装部会大前和幸委員、新開発食品調査部会寺本民生委員、伝達性海綿状脳症対策部会毛利資郎委員、放射性物質対策部会川西徹委員、以上です。

○村田分科会長 よろしいでしょうか。次に移りたいと思います。議題6は、先ほど北島部長より前置きで簡単に言われたところですが、食品衛生管理の国際標準化に関する検討会最終取りまとめについて、事務局から報告をお願いいたします。

○道野課長 監視安全課長の道野と申します。よろしくお願いいたします。資料2を御覧ください。横のカラーのものです。食品衛生管理の国際標準化に関する検討会、先ほど局長、部長の御挨拶の中でもあったとおり、昨年3月から検討を始め、昨年末に最終取りまとめを取りまとめております。HACCPにつきましては、この資料の右下のように、工程管理の手法です。危害の分析をやった上で、重要な工程を重点的に管理する、基本的にはそのような手法で、コーデックスの国際基準で約20年前に提示されたものです。それにつきまして、先進国においては既に義務化をしている国がかなり出てきているということがあり、日本の食品衛生管理の規制についても、国際標準化を進めていこうというような視点でこの検討会で検討をしていただきました。

 資料の上の四角の中の、方向性しては、食品衛生法等に基づく食品の衛生管理規制について、HACCPによる衛生管理を制度として位置付け、定着を図っていくことが必要であるということ。その際に、食品ごとの特性や事業者の状況等を踏まえながら、実現可能な方法で着実に取組を進めていくことが重要な部分です。こうした点を踏まえ、前提として様々な業界団体からヒアリングを行って議論をして、更に10月には中間取りまとめの形でパブリックコメントも集め、最終的には138件のパブリックコメントが提出をされ、そういった内容も踏まえ、最終取りまとめを整理しました。

 具体的な枠組みがその下にあります。まず、対象の事業者をどうするかです。HACCPによる衛生管理の考え方として、1つは先ほど申し上げたような危害の分析をしっかりとやって、更に衛生管理についての手順を明確にする。更にその記録を残していくことで、管理の内容を明確化していくことがメインになります。そうしたことで、それを一部の事業者ということではなくて、フードチェーンを通じて、そうした衛生管理に取り組んでいくことが重要であろうと。そういう視点で対象については、全ての食品と事業者、食品の製造加工、調理、販売等というようなことに整理をいたしました。ただそうはいっても事業者には様々な規模の方もいらっしゃる、それから食品の業態についても様々なものがあることから、その辺についてどう考えていくのかというのが下のグリーンの部分です。こうした事業者に衛生管理計画を策定していただくことがまずあります。その中でここに一般衛生管理、横にある、施設設備等の、こうした基本的な衛生管理の部分というのは、共通して事業者に取り組んでいただく内容です。

 それにHACCPにおいて衛生管理をどのように載せていくかですけれども、基準AとBの2つに大きく分けまして、基準Aについては、国際基準に定められた7つの原則というものをきちんと満足してもらうような、ある意味国際的に通用するような内容にしていくことです。

 一方、基準Bについては対象の事業者として、小規模の事業者であるとか、主に飲食店や販売業といった、例えばHACCPの工程管理になかなかなじまないような業種などを含めて基準Bの対象にし、内容としてはそのような特性に応じて一般衛生管理に加えて重要管理点というものを設定していく。それに関しては右側のように、業界団体がそれぞれ食品や業態ごとに手引書を作って、基準Bの導入を支援していこうというような立て付けに、仕組にしていく、進めていくべきというのが御報告です。

 右の、今後の課題として、HACCP自体はソフトの基準になるわけですが、現場での導入手順の理解や人材の育成がまだまだ途上にあるということがあります。かなりハードの整備が必要ではないかとお考えになっている方が多いという状況もありますので、そうした正しい理解であるとか、更に食品衛生の技術的な事項について理解をしている人材を増やしていくことが1つ大きな課題となります。更に導入の支援と、準備期間も必要だろうということですので、そうした事業者が無理なく取り込めるように、十分な準備期間を設定していくことが必要であるというのが今回の最終取りまとめの概要です。

 次のページは今後のスケジュールですが、検討会の最終取りまとめに基づき、関係方面の御意見を踏まえつつ、本年は制度の詳細設計を進めていく予定にしております。月曜日にも、この最終取りまとめと今後の手引書の作成等の説明会を東京で開催する予定をしております。更に平成30年の通常国会に、食品衛生法等関係法の改正法案の提出を目指すことで作業を進めていきたいと考えております。説明は以上です。

○村田分科会長 何か御意見、御質問はありませんでしょうか。ちょっと私から聞いてよろしいですか。これを制度として作るのはいいのですが、誰が認定するのですか。というか、そこら辺の話が全然見えてこないので、制度だけ作ってもという気がしてしまうのですが。

○道野課長 食品衛生法の場合は、基本的にこうした衛生管理の基準というのは義務になるわけです。義務ですので、対象となる事業者は皆さんやっていただくことになるので、個別の認証、認定は必要がございません。実態的にどうなるかと申しますと、営業の許可の場面や地方自治体の保健所の食品衛生監視委員が個別の施設に立ち入って検査をする。そうしたプロセスの中で、この衛生管理基準に合っているかどうかについてチェックをしていく。不十分な場合には改善指導を行っていく。そのような仕組みになります。規模や業態等によって必要な取組は様々出てくると思いますけれども、それぞれが必要な衛生管理をやっているかどうかを行政がチェックをする、事業者は自ら取り組んでいただくそういう仕組みになるわけです。

○村田分科会長 分かりました、ありがとうございます。ほかに御質問はありますか。

○若林委員 静岡県にはいろいろな食産業がありますが、小さな中小企業も多くあります。そのような事業者は基準がBになる可能性があると思うのですが、Bになった場合にも、工場内のいろいろな改善でかなりの費用が発生するようなことになると思うのです。かなりの出費になると、小さな企業は対応できないような所も出てくるのではないかという気もするのですけれども、その辺のところに関しては、ヒアリングとか説明会ではどのような意見が多いでしょうか。

○道野課長 やはりそのような費用負担がかさむのではないかというような御意見はございました。先ほどこの資料で申し上げたように、HACCPの正確な知識の普及とか現場での導入手順の理解のようなところについて、今後の課題というように出ているわけです。けれども、あくまでHACCPというのはソフトの基準ですので、ハードの整備が必須である、前提になるというわけではないです。現行の施設設備で、もしくはそうした従業員の体制の中でまずはやっていただけることを義務付けしていくそういう考え方です。

 ただ、そうはいっても様々な業態がありますから、基準Bの中で各業界団体に導入の手引書を作ってもらい進め、中身として基本的に、まずは一般衛生管理をしっかりやってもらう。例えば従業員で急性胃腸炎症状がある人は作業を避けてもらうとか、それから手洗いの手順、設備や機械の洗浄、消毒の手順、今も義務付けられているのですけれども、それを各事業者が必ずしもマニュアルや定められた手順に従ってやっいないわけです。一部の事業者ではまだそのようにはなっていないので、まずはそういうことをしっかりやってもらう、一般衛生管理をベースにしながら、可能な事業者については重要管理点というものも業界団体で幾つかお示しをして、やれるところはやってもらう形で進めていくのが現実的ではないかと考えております。

 施設整備とかに関しても、それをしたほうが例えば省力化になるとかやりやすいとかいうことはあります。しかし、それが条件ということはないのですけれども、施設整備されている方があることは、設備投資されている方があることは事実ですけれども、それが必須の制度にするということではございません。

○村田分科会長 今のは静岡の例でしたけれども、例えば国内の消費者を相手にされている場合はいいのですが、小規模であってもやはり輸出を考えている所はAの基準でやらねばならないということになりませんか。

○道野課長 はい、そこは輸出先国の基準によるわけです。日本に、例えば食品を輸入する場合も日本の基準に合っていることが条件になるわけです。輸出する場合にはHACCPを義務付けている国であれば、それは基準Aのレベルで対応していく必要が発生します。具体的には現在でもEUや米国に食肉や水産食品を輸出する場合には、もう既に義務付けがされていますので、EUや米国の基準に合っているという施設からしか輸出はできない、HACCPがやっている所としか輸出はできないということになっております。最近はそうした輸出先が段々増えているという状況です。

 施設要件が例えば施設が小さいからとか大きいからとかいうことは相手国の基準によって、斟酌されていればそういうことも勘案しなければならないですけれども、基本は動物性食品については、基準Aの内容がEUやアメリカからは要求されています。ちなみにこの検討会の最終取りまとめにおいても、やはり食肉、食鳥肉については基準Aで対応していくべきであるという取りまとめの内容になっております。

○村田分科会長 分かりました。ほかに御質問はありませんでしょうか。よろしいですか。どうもありがとうございました。

 最後に事務局から連絡事項はありますでしょうか。

○長田課長 ただいま御説明を申し上げましたHACCPにつきまして、冒頭の部長からの御挨拶でも、できれば平成30年の通常国会への食品衛生法改正案の提出を目指したいというお話を申し上げましたが、それと併せまして、現在、器具・容器包装についてのポジティブリスト化に関わる検討会で今検討を進めております。こちらの検討会につきましても、可能であれば今年度中を目途に検討会としての取りまとめを行っていきたいと思っておりまして、今御説明申し上げましたHACCPの関係、器具・容器包装の関係を併せて、食品衛生法の改正に取り込んでいければと考えております。いずれにしましても検討会での中身を踏まえた詳細な制度設計を進め、しかるべくタイミングでまたこの当食品衛生分科会にもお諮りをしたいと思っておりますので、あらかじめ含み置きをいただければ幸いです。

○海老名補佐 私からは事務連絡です。最後に2点連絡いたします。まず1点目は次回の分科会の日程につきまして、3月30日午後を予定しております。年度末の大変お忙しいところかと存じますけれども、御予定の確保をいただきますようにお願い申し上げます。

 2点目は、これまでも分科会に御出席いただいている先生方には、大変たくさんの資料を御覧いただいてきたと思いますが、厚生労働省では現在審議会の資料の電子化を進めております。今後資料については紙ではなくて、電子化と言いますか、画面で見ていただくような形に切り替わってきておりますので、いずれのタイミングでこの審議会の御審議におきましてもそうした紙ではなく、画面を見て審議をいただくような形に今後なってまいりますので、その点あらかじめ御承知置きいただければと存じます。事務局からの連絡事項は以上です。

○村田分科会長 よろしいでしょうか。長い時間の御審議、誠にありがとうございました。これをもちまして閉会いたします。なお、低気圧の北日本通過により、天候が著しく変化するとのことですので、皆様もお帰りに際しては足下を特に御注意くださって、帰っていただければと思います。どうもありがとうございました。


(了)

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