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2016年12月26日 第9回データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会議事録

○日時

平成28年12月26日(月)17:00~19:00


○場所

TKP赤坂駅カンファレンスセンター(14階ホール14A)


○議題

報告書(案)について

○議事

○西村座長 それでは、定刻になりましたので、ただいまから第9回「データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会」を開催いたします。

 年の瀬のお忙しい中、大変ありがとうございます。お集まりいただいて、ほとんど御出席ということでございます。

 きょうの御出席に関しては、尾形構成員、宮田構成員のお二人から、御欠席という連絡をいただいております。

 森下構成員は、少しおくれてお見えになると伺っております。

 参考人は、全体と同じ方においでいただいております。まず簡単に御紹介しますと、健保連から白川副会長です。

 協会けんぽから、藤井理事です。

 国保中央会から、原理事長です。

 支払基金から、伊藤理事長でございます。

 日本病院会から、大道副会長に御出席をいただいております。

 それでは、議事に入りたいと思いますが、恐れ入りますが、カメラはここで終了願います。

(報道関係者退室)

○西村座長 議事に入ります前に、きょうの資料を事務局から説明をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

○保険課長 本日の資料でございますが、データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会における報告書(案)となっております。

 以上でございます。

○西村座長 どうもありがとうございます。

 繰り返しになりますが、簡単にこれまでの経過を振り返りますと、前回の検討会におきまして、今、同じ表題のデータヘルス時代云々の論点整理の案を御提示させていただいて、御議論させていただきました。

 具体的には、1つは、審査業務の効率化・審査基準の統一化、2番目にビッグデータ活用について、3つ目が支払基金の組織・体制のあり方について、4つ目が今後の対応についてという、4つに分けて議論し、さまざまな御意見を頂戴いたしました。

 この議論の整理の案を提示したものに基づいて、御意見を賜りましたので、きょうは、今回に関しては、報告書(案)というものをつくってくださいと、事務局にお願いいたしました。その結果が、今、お手元にある報告書(案)でございます。この報告書(案)について、前回の資料を今まで出たいろいろな御意見を中心に、文書化したものであります。

 きょうは、事務局が報告書(案)を作成するために、前回いただいた意見を踏まえて、変更した部分について、まず最初に説明をしてもらいたいと思いますが、そういう進め方でよろしゅうございますか。

(「はい」と声あり)

○西村座長 ありがとうございます。

 それでは、事務局から変更点を中心に、説明をお願いしたいと思います。

○保険課長 保険課長でございます。

 それでは、報告書案について、説明させていただきます。説明につきましては。前回と同じ、今、座長から御説明がありましたように、論点整理(案)について、前回は全文を読み上げさせていただきましたので、今回は、変更点を中心に、御説明をさせていただきたいと思います。

 まず1ページをおめくりください。まず「1.はじめに」というのがございまして、次に「2.本検討会における検討事項」ということがございます。

12ページと13ページに、本検討会の検討経過ということで、第1回から本日の第9回までの論点を整理させていただいた別紙をつけさせていただいております。

 2ページにまいりまして、(3)支払基金の組織・体制のあり方というところでございますが、前回の議論の整理では、ここは3行か4行ぐらい書いてございましたが、実際の組織・体制のあり方のところに、どのようなことを検討したかという、後半のところに論点を書かせていただいておりましたが、論点は初めのほうに出して、(1)(2)と整理をしてきておりますので、(3)の組織・体制のあり方についても、論点は後半の部分を前に持ってきて、組織・体制について、このようなことを議論したということで、書かせていただいております。

 3ページにまいりまして、一番下の行でございますけれども、一番下の段落のところからは、手数料のところを書いてございますが、林構成員から、前回、ペーパーを御提出していただいた中に、一番最後の行ですが、保険者と支払基金は、民々の業務委託関係である以上、その手数料が保険者の支払基金に委託する業務の範囲と質に応じて、合理的に設定されるべきであるという御意見がありましたので、それをつけ加えさせていただいております。

 5ページでございます。2、コンピューターチェックに適したレセプト形式の見直しというところの3段落目、また、レセプトの傷病名に、ICD10の病名コードを用いるべきとの意見があった。森下先生から御意見をいただいておりますので、そのように書き加えさせていただいております。

 6ページにまいりまして「4.ビッグデータ活用について」というところでございます。ここについては、山本雄士構成員と葛西構成員から、それぞれコメントをいただきました。

 山本雄士先生からは、そもそもビッグデータを活用するに当たっての基本的な方向性というところが、前は(3)に留意点という形で、一番最後に出てきたいのですか、まずその留意点こそ大事なのではないかという御意見をいただいたところでございます。従いまして、そこを(1)と持ってまいりまして、ビッグデータの活用に関する基本的な方向性とさせていただいております。

 また、葛西先生からも御意見をいただいておりますので、その中に、葛西先生の御意見も盛り込んで書かせていただいております。そういう管理をしております。

 7ページですけれども、(2)のデータプラットフォームのところの6段落目、プラットフォーム化した情報は、民間を含む専門家による分析を幅広く行いということで、その専門家というのは、どういう人であるかという御質問が、前回、山本雄士先生からありましたので、そこは民間を含む専門家であるということを明示するために、民間を含むということを入れさせていただいております。

 8ページでございますけれども、保険者機能の強化というところで、保険事業を通じた加入者の健康管理、医療の質や効率性の向上のための医療提供体制の働きについての取り組みという、8ページの一番上の行ですが、その後に、それを達成するための保険者自身のガバナンスの強化ということを、これは山本雄士構成員から、そういったことを入れるべきであるという御意見がありましたので、それをつけ加えさせていただいております。

 同じく8ページで「5.支払基金の組織・体制の在り方について」というところでございます。支部の体制についてという点については、まず47都道府県の支部の職員体制については、その規模を必要最小限度に縮小していくべきであるということに対して、さらにということで、林先生から、支部の集約化・一元化ということに向けて、組織・体制のあり方を抜本的に見直すべきという御意見がありました。

 それに対してということで、47都道府県支部の体制は、地域の顔が見える関係を土台として、医療機関に対するきめ細やかなやりとりを通じた、適切な審査を可能としている仕組みであり、支部において、審査委員と職員が一体になって、きめ細かい審査を行うことが審査の質を担保することを踏まえて、支部を各都道府県に残すべきという意見が、松原構成員を初め、構成員の方からそういう御意見がありました。

 それにまた対しまして、支部の体制のあり方については、今後、新たなシステム刷新計画等も含めた、業務効率化やビッグデータにおける支部の必要性の検討なども踏まえながら、支部に必要な機能がどういったものであるかを明らかにした上で、方向性を決めていくべきではないかという御意見を、佐藤構成員を初め、構成員からいただいたところですが、ここは両論併記、三論併記ということで、それぞれ意見があったという形でまとめさせていただいております。

10ページでございますけれども、2つ目のパラグラフでございますが、以上のような意見を踏まえ、支払基金の組織・体制の見直しについては、利用者である保険者等の意見も聞きながらということで、健保連の白川副会長から、保険者の意見を聞きながら、具体的な業務効率化計画をつくってほしいという御意見がありましたので、ここに入れさせていただいております。

10ページの一番下の段落でございますけれども、林構成員、金丸構成員から、支払基金において、業務改革が進まない場合は、支払基金以外の民間事業者の活用ということを含めて、あるべき業務の担い手として、どのような組織・耐性が適しているかということを、ゼロベースで検討するべきである。今回、支払基金の業務改革が進まない場合は、ほかの組織が行うということも考えるということで、意見をいただいておりますので、それを書かせていただいています。

 引き続きまして、そのさらにということで、厚生労働省や保険者等による支払基金に対するガバナンス機能の強化、支払基金の効率指標の設定、情報公開、診療報酬審査の効率化、統一性の確保に関する一連の業務について、PDCAサイクルが持続的に回る仕組みが必要であるということを、林構成員から提出いただいたペーパーの中から、とらせていただきまして、ここを書かせていただいております。

 主な変更点は、以上でございます。

○西村座長 これからこの案について、御議論をと思いますが、先に申し上げておきたいことは、リマインドでございますが、規制改革会議から、この検討会における結論を28年中、つまり3日か4日のうちに終えるようにと決まっているところでございます。

 そのことを踏まえまして、ぜひ皆さんの御意見を賜りたいと思います。つまりきょう、報告書案について、御了解が得られましたならば、その案の内容について、データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会報告書という形で、公表したいと思っております。この点をどうかお含みいただきますよう、よろしくお願いいたします。

 それでは、今の頂戴した御意見を踏まえて、修正した報告書案について、御意見を賜りたいと思います。挙手をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

 山本隆一構成員、どうぞ。

○山本(隆)構成員 済みません、前回、欠席してしまったので、余り意見をいえなかったのですけれども、特にビッグデータの活用に関しての全体の方向性は、それぞれのデータベースを結合することによって、制度をまたいだ形で分析ができるということは、非常にすばらしいことで、大変いい結論だと考えています。

 ただ、この保険者等が持っているデータは、本来は患者さん個人のために使うべきものでありまして、このビッグデータの分析も、分析を通じて、国民、あるいは患者個人さんの健康の管理であるとか、医療にかえっていかないといけないわけです。これは、厚生行政から見ても、大きな目的であって、いわずもがなかもしれませんけれども、全体として、そういうことが少し書かれているほうが、読んだ方がわかりやすいと思うのです。

 もう一つ、今さらこんなことをいうなといわれるかもしれませんけれども、私は、会議でも幾つか指摘しましたが、こういう分析をするに当たって、いわゆる支払い請求のためのレセプトでありますとか、介護保険も同じでありますが、そのための情報が、私はNDBの有識者会議の座長を随分長い間やっているのですけれども、何といいますか、ややもどかしいところがあって、もうちょっとあれば、非常にいい分析ができるし、役に立つ結果も出るのだろうに、それがほんの少し足りないためにできないということがございます。

 特に医科レセプト、あるいは歯科、薬科レセプトでもそうですが、介護のほうは、もっと情報がプアだと思うのです。これは、介護の状況を正確に把握して、壮年期以降の全体のマネジメントをしっかりしていくという点では、やや力不足なデータになる可能性があると思います。

 これは、ビッグデータ検討ワーキングでも、お呼びした有識者の方が介護に関する情報の充実をということをおっしゃっていましたし、最近の未来投資会議ですか、政府の会議でも、そういったことが出ていたと思います。これは、なかなか一朝一夕にはいかないと思いますけれども、本当に役に立って、効果が出るということを考えると、どこかに介護情報の充実ということが書かれていると、将来的にはもっと役に立つものになると思います。

 以上です。

○西村座長 ありがとうございます。

 今の御指摘は、7ページの下あたりから始まって、8ページの第2段落、前述のとおり、足元でもというところで、いろんな情報が集まっているけれども、これらが有効に活用されているとはいえない状況にあるという、このあたりですか。

○山本(隆)構成員 そうですね。集まっているデータがもう少し充実すると、非常に役立つだろうと、それは始めないとなかなかできないものですし、そこは私も会議でも、例えばレセプトに郵便番号が入っていると、かなり違うでありますとか、そういったことを申し上げたと思うのですけれども、このようなことが介護情報に関してもいえると思いますので、どこかにそういう観点があったほうがいいのではないかと思います。

○西村座長 要するに既存のさまざまな情報に、さらに利用可能な情報を加えることによってという感じでしょうか。私もこれは、今、扱っていながら、本当に痛切に感じております。

○山本(隆)構成員 レセプトの病名で、ICD10を採用すべきという御意見があったと思うのですけれども、書かれているのですが、今のいわゆるレセプトに使っている病名マスターというのは、ICD10が対応しているので、全て引けるのです。ところが、問題があるのは、未コード化病名で、病名は日本語で書いてあるのですが、コードが書いていない。これは、それを見て、わざわざもう一回ICD10をするのは大変ですので、その未コード化病名を減らすとか、そういった地道な努力になりますけれども、それによって、レセプト情報のデータベースの価値がうんと上がる。分析も非常に有効なものになるということがありますので、レセプト、介護情報、介護レセプト、あるいは介護認定情報ともに、中身の充実といいますか、そこの観点が少しないと、ごみは幾ら集まってもごみですから、ビッグデータに関して、そういう悪口もいう人もたくさんいらっしゃいます。ごみでないようにしないといけないということは、非常に大事だと思うのです。

○西村座長 ありがとうございます。

ICD10というのは、この報告書の中に書きこむほうがいいとお考えですか。

○山本(隆)構成員 この書き方は、私はずっとマスター等を、今まで所属している財団でも、病名マスターをやっているのですけれども、ちょっと違和感がございます。ICD10コードは、要するに病名コードを正しくつければ、ICD10コードが自動的に引けるものですから、分析になっても何の問題もないと思うのです。

 問題なのは、コードを打っていない、未コード化病名です。

○西村座長 未コード化病名ですね。わかりました。

○山本(隆)構成員 医師が病名をつけるときに、面倒くさいからコードをふらないのです。それが決して少なくない割合で存在します。

○西村座長 ありがとうございます。

 今の御指摘について、御異論等はございませんか。

(「はい」と声あり)

○西村座長 それでは、今の方向をぜひ書き加えていただくことにしたいと思います。

 別の論点を伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。

 金丸構成員、よろしくお願いします。

○金丸構成員 3ページの3の(1)のタイトルが「コストパフォーマンスが高く最適なアーキテクチャによる業務・システムの実現」と書いてございまして、これは私が神成先生のシステムのワーキンググループで、アーキテクチャという表現にこだわったので、採用していただいていると思っていますが、この文章の中に、アーキテクチャという言葉はあるのですけれども、アーキテクチャについて書いている一文がなくて、それでどこかに一文ぐらい入れてはどうかという修文案を午後に送らせていただいたのですが、間に合わなかったため発言で、いうことでしたので、私の案を一つお示ししたいのです。

 結構体制とか、ガバナンスとか、マネジメントについて書いてあることが多くて、入れるところがなかなかないので、見つけたところが4ページの上から9行目ぐらいで「既存システムに囚われることなく、ゼロベースでシステム全体のアーキテクチャを検討していくこととし、まずはあるべき業務の姿を描いた上で、新業務に基づく新システムの構築が不可欠である」この後に、一文を加えていただいて、読み上げますと「新システムは、機能分解可能で、アクセスやオペレーションが柔軟で、変化対応に優れているアーキテクチャとする」という一文を、ごく普通のことでありますが、入れるのはどうでしょうかという提案をさせていただきたいと思います。

○西村座長 ありがとうございます。よくわかりました。

 今の御意見について、何か御異論はございませんか。

 神成構成員、どうぞ。

○神成構成員 ありがとうございます。

 私が本来、書くべきところを書いていただいて、逆に私も同じところで、その前の「まずはあるべき業務の姿を描いて」という抽象的に書いてあるところを、そこをきちんと後述する「ビッグデータの利活用や、ルールの統一化、あるいはデータの見える化などの後述する課題などを踏まえた、あるべき業務の姿を描いた上」でというところを、少しそこをきちんと整理して、つけ加えたほうがよりわかりやすいと思います。

 後半、多分金丸構成員もおっしゃっているのは、あちらこちらに「システム」と書いてあるのですが、ややもすると、個別最適をそれぞれやっているように、どうも文章が読み取りかねないと、自分で自分の首を絞めているのですが、改めて見て思ってしまいまして、後半、あちらこちらで「システムを踏まえて」とか「新たなシステム」という、その辺をうまく新たに設計されたアーキテクチャに基づいて、ちょっとだけ文章を修正していただくと、多分統一的な表現になると思うのですが、それぞれにおいて「システムが」と書いてしまうと、それぞれの個別最適に向いてしまうというところが、金丸構成員も気になっているところだと思っていて、アーキテクチャを設計されていると、その中には、当然後述されないも含まれているので「新たに設計されたアーキテクチャを踏まえて、業務を変えていく」とか「システムを変えていく」という形に、ちょっとだけ修正を何カ所かしていただくと、あとはいいのかと、つけ加えさせていただくと申し上げます。

 以上です。

○西村座長 今の御提案は、神成構成員から、もとの原案をつくっていただいたという関係で、もし御異論がなかったら、個別に御相談いただいて、修正するということにしたいと思いますが、よろしゅうございますか。

(「はい」と声あり)

○西村座長 それでは、そういう対応をさせていただきたいと思います。

 別の論点で、林構成員、よろしくお願いします。

○林構成員 幾つかあります。まず今の点なのですが、正しい表現で、金丸構成員と神成構成員からのコメントの部分は、正しい表現で入れてくださるように、ぜひよろしくお願いします。

 そういいますのは、既に例えば金丸構成員の「機能分解可能で」という点については、第6回、1130日の議事録の26ページのところでも、その趣旨は、金丸構成員が御発言されているのですが、それがこの報告書(案)には、盛り込まれていないということは、理解していないということなのではないかと思います。機能分解ということの本当の意味をちゃんと理解していなかったから、盛り込まれていないと思いますので、ぜひとも金丸構成員、神成構成員のチェックのもとに、正しい文章で入れていただきたいと思います。今の点は、それをお願いしたいと思います。

 私からは、8ページの「5.支払基金の組織・体制の在り方について」のところで、修文をお願いしたいと思っております。まず(1)のタイトルなのですが「支部の体制について」とあります。前回、1221日の第8回のときに、私は「支部組織のあり方について」とお願いしたつもりでございました。そのようになっておりませんので、修正をお願いしたいと思います。

 そういいますのは、ここで議論すべきは「5.支払基金の組織・体制の在り方について」という大項目のタイトルにありますとおり、職員体制だけではなく、支部の一元化も含む話でございます。したがいまして、タイトルについても、あり方ということで「支部組織のあり方について」ということで、盛り込んでいただければと思います。

 そして、まず以下の文章、この段落ですが「まず、支部の職員体制については、前述のシステム刷新等による業務の効率化により、支払基金の審査共助事務における職員の業務量が減少すると考えられることから、これを踏まえて47都道府県における支部の職員体制について、その規模を必要最小限のものに縮小していくべきである」とありますが、ここは「職員」の二文字は削除すべきではないかと思います。支部の体制についてという議論の出発点を忘れずに、ここは「支部の体制について」としていただきたいと思います。

 その次「さらに」で始まる段落と、「これに対し」で始まる段落は、先ほど両論併記であると、宮本保険課長様から御説明がありました。「さらに」の段落は、「林構成員から」意見があったというご説明でしたが、これは私だけではなく、多くの構成員が支持しておられると思いますし、また、第2回、5月23日の支払基金みずからが出された、自己改革案の中でも、集約化が既に盛り込まれておりましたので、この点は、林だけの意見ではないということを議事録に残したいと思います。

 「これに対し」の部分、この意見について、先ほど宮本課長からは、「松原構成員を初め、構成員の方から」のご意見というご説明でしたが、ここについては、松原構成員、ほか3医師会の先生方からの御意見だったと理解しております。

 両論併記ということであれば、「さらに」の部分、私どもが申し上げた意見については、より明確に表記していただきたいので、修正をお願いしたいと思います。「さら」にという文章ですが「さらに、今後の高齢化の進展に伴い、国民にさらなる負担を求めていく中、無駄なコストを削減し、負担軽減につながる改革は待ったなしで行う必要がある。こうした状況を踏まえれば、レセプトの電子化により、都道府県ごとに支部を置く必要性はなく、審査業務の効率化を前提として、支部のブロック化なども含め支払基金の支部の集約化・一元化すべきとの意見があった」という形に修正していただきたいと思います。

 「さらに」という段落、「これに対し」という段落の次に、「他方」という段落ですが、これについては、以上の意見対立を受けてのものだと思います。「他方、支部の体制の在り方については」という文章ですが、ここの文章で、真ん中の「業務効率化やビッグデータ活用における支部の必要性の検討なども踏まえながら、支部に必要な機能がどういったものであるかを明らかにした上で」というのは、そういう意見であったのではなく「業務効率化やビッグデータ活用における支部に必要な機能がどういったものであるかを明らかにした上で、方向性を決めていくべき」という御意見だったと思いますので、2行目の「支部の必要性などの検討を踏まえながら」という文章は、削除すべきではないかと思います。

○西村座長 済みません、今の3番目、もう一回繰り返していただきませんか。

○林構成員 他方で始まる段落の2行目の「支部の必要性の検討なども踏まえながら」の部分は、削除すべきではないかという意見です。

○西村座長 済みません、今の話は、ちょっと細かくて、多分議論に紛糾すると思うので、このことに関しては「支部の必要制の検討なども踏まえながら」という意見はなかったということですか。

○林構成員 ここの発言は、金丸構成員からも出ていますので、御趣旨については、確認していただきたいと思いますが、ここでいっていたのは「効率化やビッグデータ活用における支部に必要な機能がどういったものであるか」という御趣旨で発言されていたと思います。

○西村座長 つまり余分なものが入っていると、そういう趣旨ですか。

○林構成員 そうです。

○西村座長 わかりました。

○林構成員 それでは、今の部分は、金丸構成員に確認していただければと思います。

 以上です。

○西村座長 そういうことは、これはこれで出たような気がしますが、ここの箇所で、支部の必要性の検討の中に入れるのがふさわしくないという御趣旨ですね。

○林構成員 はい。

○西村座長 どうぞ。

○金丸構成員 私の発言がこの中にどれぐらい、どんな形で盛り込まれているかはわかりませんけれども、普通に読むと、せっかく両論併記があって、3番目の案というのは、私は、もともと申し上げていたのは、業務改革とか、業務効率化をこれから検討していくわけですから、それを踏まえた上で、必要な機能が洗いだされて、その本部機能と支部とかという、物理的なものにとらわれて、今、話し合っていますけれども、まず機能が洗いだされなければ、その機能が物理的にどこに実装されるかどうかは、その後、最適な組織設計をしていく中で考えればいいことなので、そうすると、3番目の文章の価値は、ニュートラルポジションを貫いてほしいと思っています。

 だから、そういう意味では、この支部の体制のあり方についてのどうのこうのがあって「業務効率化やビッグデータ活用における支部に必要な機能がどういったものであるかを明らかにした上で、方向性を決めていくべきだ」ということのほうが、私はすっきりするのではないかと思います。

○西村座長 趣旨は理解しました。ありがとうございます。

 今の御議論は、また御意見があるかもしれませんが、ちょっと先に、前の2つについて、確認したいのですが、最初の議論はよく理解できました。正しいという表現を使うかどうかはちょっと別として、よく理解できました。

 2番目について、もう一回、要するに結論はわかるのですが、根拠をもう一回林構成員、おっしゃっていただけませんか。支部の組織のあり方についてというところで、支部の体制についてではふさわしくないというところです。それはいかがですか。

○林構成員 支部の体制についてというのは、支部ありきと聞こえてしまうのではないのでしょうか。

○西村座長 わかりました。

 とにかくどういう趣旨でおっしゃったのかが、ちょっと理解しにくかったので「支部の体制について」という表現ではなくて「支部組織のあり方について」という形にしないと、支部がありきであるという誤解を招くおそれがあると、そういうことですね。

○林構成員 はい。

○西村座長 ありがとうございます。

 それでは、3つ論点が出まして、特に3つ目がこの3つの論点の併記ということに関してでございますが、皆さんの御意見を伺いたいと思います。

 松原構成員、どうぞ。

○松原構成員 おとなしくしていようかと思ったのですが、残念ながらそうもいかないみたいなので、今のお話では、支部ありきでないということは、要するに支部なしでということが前提にされているとしか聞こえません。そうではなくて、今回のいろんなあり方というのは、さまざまな議論から見て、まず支部の運営をどのようにしたらいいか、審査にどのようなものが余分なのか、そういったことを検討して、結論として、職員が多いのではないかというところ、その職員に対しては、どうしたらいいのか、どういう機能があればいいのかということも議論して、ここに到っているのだと思います。だから、支部ありき、ないではなくて、まず職員がどのような形の体制になっているのかを十分分析した結果がここにきているので、私はこのままの文章で構わないと思います。

 また、ビッグデータ活用というのは、第2番目のテーマで、どうやったらよく活用できるかということを私たちは随分議論したはずです。その議論した結果、これを変えてみようと、今、ベースに立っている仕組みを利用しながら、ビッグデータをどのようにしていくかということを見て、そのときに、どのようなものが問題であって、どのようなものが不要であって、どのようなものが必要であるかというのがわかったら、そこを踏まえて、さらに解決していくべきだということを、金丸構成員がおっしゃったのだと理解していたのです。そういう意味から見ると、この会の主題である1つがきれいに書いてあり、ビッグデータをどうやったら活用できるかということをあれだけ議論したわけですから、そこも踏まえて、ここに書いてしかるべきだと思います。

○西村座長 どうぞ。

○林構成員 私もおとなしくしていたかったのですけれども、まずどこからいきましょうか。タイトルについて「支部組織のあり方について」という書き方にすると、どうして支部がないということになってしまうのでしょうか。「あり方について」ですから、ニュートラルです。議題として、今、支部の一元化がどうかというのが両論併記にして書かれているわけですから、そこをタイトルに入るということは、何らおかしくないと思います。

 2番目におっしゃった、「他方」以下のところですが、おっしゃっている業務効率化やビッグデータ活用というものの文脈が機能の話であるというところを御理解いただければ「ここにおける」の後に「支部の必要性の検討などを踏まえながら」ということが入っているのが、文脈としておかしいのではないかということは御理解いただけたものと思っております。

 以上です。

○松原構成員 理解できておりません。ここのところは、絶対的に見て、結論を導いていくための意見の集約だと思っておりますので、これは、このままの形でいいのではないでしょうか。

 組織のあり方にこだわっておられますけれども、いろいろなことも踏まえた上で、全て含んで、支部のあり方ということを検討していると、私どもは理解しております。

○西村座長 今のお二人の御議論について、ほかの方の御意見を伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。

 葛西構成員、どうぞ。

○葛西構成員 私は、今の話というのは、多分ここで最終的に結論がそう簡単に出るとは思っていないです。もちろんかなりこの中に、エビデンスベースという言葉がたくさん書かれていて、いろいろ確認をしていかなければいけないのだろうというのが、まず、今、それは多分ここでどちらかに決まりますということは、全員満場一致で決まることはないと思うのです。なので、これ以上の議論というのは、進める必要はないと思うのです。

 さらに前に進めるとなると、ここに書かれている項目を今、ずっと中を確認していたのですけれども、大体45個ぐらいのアクションが書かれています。かつややこしいのは、45個ぐらいのアクションを誰がやるのかがよくわからないという、例えば一番最後の文末のところを見ていただくとわかるのですが、11ページ目のところに、改革工程表をつくることになっています。その下の「6.今後の対応について」のあわせてのところは、具体的な工程表という名前になっています。その前を見ていただいて、8ページ目の一番下に、業務効率化計画(工程表)と書いてあります。これは別々のものなのでしょうか。それとも、1個なのでしょうか。

 大体のことは、どうやら厚労省と支払報酬基金が全部やるように書かれているのですけれども、それは、全部厚労省と支払報酬基金がやるのでしょうか。いわゆるアクションについて、誰がどれをやることが決まっていないことは気持ちが悪いです。

 もう一点いうと、それぞれ検討している内容について、文末を見てもらうとわかるのですが、必要であると書いてある程度のものと、検討するということが書いてあったりするのです。やらなければいけないということが書いてあるのですけれども、やらなければいけないのは誰がやるのか、検討するというのは、とくに曖昧で、検討すると書いてあるのは、引き継ぎ先がないです。この検討会は1回終わりますから、次の検討会があるのでしょうかということがわからない。このあたりも、一度全部ばらばらに段落を解きほぐしていただいて、御面倒でしょうけれども、誰がどれをやるのかをある程度セットしないと、どぎつい発言をすると、これは余り意味のない文章ではないでしょうかということです。

 それと、細かい話だけで、もう一点だけありまして、これで終わりにしますけれども、もともとはデータヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた会議だったので、その点でいうと、段落でいうと、10ページ目の(4)で、これは金丸構成員がおっしゃるとおりで、ビッグデータ活用における支払機関の役割ということが必要になってきて、業務集団から事業集団になっていかなければいけない。

 いい方を変えると、今のまま保険者機能の強化がないままの維持というのは、もうないです。逆にいうと、保険者機能の強化の中に、どうやらビッグデータ活用というものがあるのだと書かれているのですけれども、ここの段落には、何もアクションは書いていないのです。本当はここをやるのだったら、現状維持ではないあり方というものが探れるのですが、これがないのだったら、私もそうなのですけれども、きょうももう一度振り返ろうと思って、支部を見てきたのですが、でかくて、このままの仕事の状態で、この支部があるというのは、多少違和感があるのは、確かにあります。

 ただ、一方で、違う役割になってくるのだということを、この検討会の中で、絶対を約束していくのであれば、誰がこの約束を果たしていくのかということについて、整理されていない限りは、ここの(4)のところが曖昧である限りは、現状維持のままなのではないかということを気にしています。

○西村座長 ありがとうございます。

 最初の工程表のほうは、事務局でお答えができるような気がしますが、幾つか工程表があって、業務改革の工程表、別の意味の工程表でございます。事務局にお伺いをお願いしたいと思いますが、あとの話は、これからそういう話をやると、多分ことし中には終えることにはできません。私のイメージでは、これは報告書を厚生労働大臣の委嘱により、この会議で、皆さんに御検討をいただいたものでありますから、恐らくイメージとしては、当然厚生労働省と支払基金、さらに議論が出て、幾つか保険者の役割についても散見されますので、そういう方々にお願いしたいという趣旨の報告書というイメージでおります。

 そこについては、皆さんがおっしゃるように、最初からずっと、これは誰がやるのかはっきりさせるという議論がずっとございますので、ぜひきょうは念押しで、皆さんの御意見を賜って、それを記録に残したいと思います。

○葛西構成員 その検討の際に、これはいつもいうのですけれども、有識者とタスクフォースが大量に出てくるのですが、この人たちも責任はありますから、この人たちは、別にアドバイザーではないですから、この人たちも工程表をつくるときに、自分も責任を持って書いてくださいということも含めて入れないと、最後、厚労省と支払報酬基金が悪いのではないかとずっといわれ続けるので、ここも御検討いただければと思います。

○西村座長 私のイメージとしては、これで終わることなく、当然大臣が決定されることですが、大臣が新たな会議を開かれて、そこで、検討され、その場所には、専門家がかなり加わられるということをイメージしておりますが、もちろん今、申したことについて、それでは不安であるというお話がございましたら、ぜひいっていただきたいと思います。

 ちょっとお待ちください。今の工程表の話はいかがですか。幾つか工程表の表現が括弧して、業務の効率化の工程表、全体の工程表とございます。説明をお願いします。

○保険課長 保険課長でございます。

 「6.今後の対応について」に、いろんな表現で工程表というのが出てくるのですが、「6.今後の対応について」というところをごらんいただきたいと思います。

 まず1つは、業務の効率化の工程表というものを、厚生労働省と支払基金において、業務効率化の工程表というものを、29年春を目途に、基本方針を取りまとめるというのが1つでございます。

 もう一つは、支払基金と国民健康保険中央会及び厚生労働省が基本となりまして、いわゆるビッグデータ活用の工程表というものを、これも平成29年春を目途に、基本方針をまとめるということで。2つの工程表を今回、いただいた検討会の意見、この取りまとめを踏まえまして、厚生労働省と支払基金、あるいは厚生労働省、支払基金、国保中央会において、2つの工程表を、平成29年春を目途に、策定をしたいと考えているというところでございます。

○西村座長 ありがとうございました。

 それでは、別の御意見を伺いたいと思いますが、山本雄士構成員、どうぞ。

○山本(雄)構成員 ありがとうございます。

 工程表のところに関連してなのですが、データプラットフォームの6~8ページで、保険者にとってのガバナンスの強化が求められている、あるいはそれがあってのデータヘルスの推進という話をしていますので、工程表でも、保険者のガバナンス強化の話に関してどんな取り組みをするのかということを具体的に決めるというのをぜひ入れていただきたいのです。そうしないと、せっかくの検討会でやった内容が、文章だけで終わってしまうというのは、個人的にも非常にもったいないと思いますので、それをお願いしたいということが1つです。

 もう一点、これは質問にもなるのですが、10ページ目の(4)ビッグデータ活用の審査支払基金の期間の役割についてというところの1段落目の一番下なのですが、データ分析とか、ノウハウの不足が各保険者で課題だと、この次に、保険者から審査支払基金に対して、こういう支援をする役割が期待されているという記載があるのですけれども、この議論はいつ出ましたか。もともと審査支払基金の機能に関して云々という話をしていたところで、前半のほうでは、データ分析に関してはその前にやらなければいけない、さまざまなマスター管理も含めて、それが必要であると書いていただいた一方、こちらで見ると、記載が単に変更が漏れていたという話なのかもしれませんけれども、分析やそのノウハウがあたかも支払基金にあるのだ、だから、支援するのだという書き方になっているのは、文章として、前後関係が合わないのではないかと思ったという、この2点なのです。2つ目は、もしそういう議論があった、期待されているではないかという話ではあれば、御指摘いただきたいのです。

○西村座長 いかがですか。私はあったような記憶があります。

 どうぞ。

○葛西構成員 これは、支払基金にやってもらえとはいっていないですけれども、何らかの個々の保険者を支援するような役割をする組織が必要だということは、いっていた覚えがあって、それは覚えていらっしゃると思います。

○山本(雄)構成員 覚えています。

○葛西構成員 それと、あと、宮田構成員もいわれていたので、多分御懸念されているのは、支払機関に対してと決め打ちなのが、微妙ではないかということですね。そこには私も同じ意見です。

○山本(雄)構成員 おっしゃるとおりで、支援に関して課題があるのは、よく感じるところですので、何らか必要だとは思うのですが、これを誰がやるのだということに関して、それが審査支払機関だという話になったというのは、私が余り記憶になかったという話です。

○西村座長 私も同じで、そこの誰がやるというところは曖昧で、ただ、支援をする役割というのは、支払機関にあるという議論は、あったような気がします。

 最初のほうでございますが、これはもし後でよかったら、参考人としてもいただいている保険者から、御意見を頂戴して、補強するということにしたいと思っております。

 先ほどの議論も含めて、まだ先ほどの議論は決着がついておりませんので、ただ、ほかの方の御意見を頂戴したいと思います。

 どうぞ。

○山本(雄)構成員 済みません、申しおくれました。

 そこの8ページの話に関してなのですが、葛西構成員のおっしゃるとおり結論が出ない気もするのですけれども、ここは金丸構成員が何度もおっしゃられていたように、あるべき業務、必要な業務が何かというものがまずあって、その上で、組織や体制について、考えるのだという順番がきちんと整理されて、記載されていることがまず重要なのではないか。支部があるや、なしやの話は決着が出なさそうだというのは、よくよく理解しましたので、ただ、考える順番としては、業務があって、実際には理念というか、方針、理念、あるいは戦略みたいなものがあっての業務、次いで組織という順番で考えるということがはっきりしていればいいのではないかというのが、個人的な意見でございます。

○西村座長 どうもありがとうございます。

 まだ少し時間がございますから、今の対立で、8ページの意見以外もおっしゃっていただいて結構です。

 どうぞ。

○神成構成員 済みません、自分で自分の首を毎回絞めているのですが、9ページの真ん中辺で、審査の一元化で、この点についてはというところで「審査の地域差についての具体的に吟味できていなかったことを踏まえ」という表現があって、実際になかなか地域差の細かいところは見られなかったのですが、この表現ですと、ワーキンググループの皆さんに、実際には、これはそういった吟味するためのデータが出てこなかったので、精査できなかったというのが事実で、それがこの表現ですと、ワーキンググループの力不足だったとみられてしまって、ワーキンググループの構成員の皆さんに、大変失礼なのではないかということを、取りまとめをしている座長としては、表現がまずいということを思いましたもので、この表現を改めていただいたほうがワーキンググループの皆さんに失礼ではないのではないかというのが、1点目でございます。

 もう1点で、最後の11ページ目の本会議の幾つかで「6.今後の対応について」のところで、今も誰がやるかという話があったのですが、たしかワーキンググループの取りまとめで、皆様からの御意見を頂戴いたしまして、真ん中の3パラ目の「支払基金と国民健康保険中央会及び厚生労働省が中心となり」というフォローアップについては、厚生労働省並びに政府関連機関がという形で、今回、規制改革会議にも指摘がございましたので、それに関しては、こちらの皆さんの御意見の中で、関連する政府関連機関がという表現がたしか入っておりましたので、それをちょっと入れていただいたという形で、皆さんの御意見の中で、そういった話で、政府一丸となって取り組むという意見があったと思いましたので、そこについても、御検討いただければと思います。

○西村座長 ありがとうございます。

 今の2つの御意見は、特に事務局からも異論はないですね。

○保険課長 はい。

○西村座長 それでは、ほかの御意見ですが、佐藤構成員、どうぞ。

○佐藤構成員 11ページの最後で「6.今後の対応について」の3段落目ですが、先ほど誰がやるのだという話が出ましたが、我々もまだ続くということで、確実に改革が実施できるように、本検討会においても、フォローアップしていくということになっていますけれども、1つは質問で、1つはコメントになりますが、我々にどんな役割を具体的に求められているのかということと、フォローアップは決して追認ではないので、上の10ページから11ページの頭にも、結構厳しい意見が出ているのですが、つまりちゃんと業務改革が進まない場合はという形での意見が出ていますが、我々としても、この工程表、出てきた改革案というものに対して、もし十分ではないということになったときに、我々はどういうアクションをとるべきなのか、もう一回これをやるのですかということを含めてです。

 単に出てきたものは、めくら判をしてもしようがないので、我々としては、どんなフォローアップとしての責任が求められるかということです。これは、もし事務局で具体的なイメージがあれば教えていただきたい。

 この検討会自身においても、我々自身にも責任が問われているのだと思うのです。ですから、もちろん厚労省を含め、これからいろんな方々が担い手になってくると思いますけれども、我々、この検討会の構成員についても、ちゃんと公平な立場で、進捗を管理していくという旨、これはちゃんと確認しておいたほうがよろしいと思います。

○西村座長 ありがとうございます。

 前者は事務局にお答え願いたいと思います。

 後者はここにごらんにように、本検討会においても、フォローアップしていくこととすると書いてございますから、これでこの検討会は消えるわけではないというイメージでおります。

○神成構成員 済みません、佐藤構成員に質問なのですけれども、公正な立場というのは何なのですか。

○佐藤構成員 結局、いろいろな方がいらっしゃるので、第三者的というと違うのです。ただ、利益相反という言葉が途中で出てきています。ガバナンスについて、審査委員会についても、我々は利益相反の話をしています。ですから、我々としましても、できるだけ全体の利益を見据えた形で、我々は検討会の立場で、制度全体を見据えた立場に置いて、できるだけ余り片方の意見に偏らない意味で、公平な立場を維持するということなのだと思います。あと、変な話、そこから自分たち自身が利益を得てはいけないのです。

○神成構成員 自分たち自身が利益は得てはいけません。

○西村座長 今の御意見は、御異論はございませんね。

○佐藤構成員 一般論です。

○神成構成員 一般論ですね。

○西村座長 事務局でもうちょっと最後の今後の対応について、具体的にどういうふうに考えているかという御質問がございましたが、いかがですか。どうぞ。

○保険課長 2つの工程表をこれから厚生労働省、支払基金、あるいは国保連、国保中央会と作成をしていくわけですけれども、この報告書を踏まえて、それをつくっていくということです。

 いろんな意見が分かれているところもありますけれども、当然こういうことをやっていくべきだということは、この中に盛り込まれています。そういったものがきちんと盛り込まれているのかどうか、それから、例えば両論あるものについては、調整が必要ですけれども、どういう調整過程を経ているのか、そういうことについて、確認をしていただくという意味で考えております。

 具体的なやり方については、現時点でこれというものはございませんけれども、そういうことを何らかの仕方で確認していただくことを考えているということでございます。

○西村座長 林構成員、どうぞ。

○林構成員 工程表について質問なのですが、6ポツでおっしゃっている2つの工程表というものと、8ページの一番下の「具体的な業務効率化計画(工程表)」というのは、どういう関係にあるのですか。

○西村座長 事務局、どうぞ。

○保険課長 保険課長でございます。

 それは8ページの下の具体的な業務効率化計画(工程表)というのは、表現がよくないと思いますけれども、いろんな表現になっていて、申しわけないのですが、それは6ページにあります、最初の段落にあります、業務の効率化計画、業務の工程表、2つの工程表のうちの業務改革の工程表を指していると考えております。

○林構成員 6ページですか。

○保険課長 11ページの6ポツでございます。

○西村座長 業務運営体制や費用負担なども踏まえながら、厚生云々とここですね。

○林構成員 2段落目の「具体的な工程表」というのが、8ページの一番下に書いてある業務効率化計画工程表なのですね。わかりました。

○金丸構成員 関連なのですが、いいですか。

○西村座長 ちょっと待ってください。いいですか。

○谷内審議官 いいです。

○西村座長 いいですか。どうぞ。

○金丸構成員 関連した質問なのですけれども、この工程表というものと、新たなシステム刷新計画との関係というのは、どういうふうになるのでしょうか。

○西村座長 これも事務局がお答え願えますか。

○保険課長 工程表の中に、新たなシステムの刷新計画もどのような計画にしていくかということが入っていて、その上で、その業務をどうしていくかということは書かれているものとして、イメージはしております。

○金丸構成員 これは非常に難しいですね。先ほどの工程表は2種類あるというお話でしたね。業務の効率化とビッグデータの工程表だったので、ビッグデータの工程表というのは、システムというか、データベースができて、情報分析の活用のほうの工程表になると思うのですが、業務効率化の工程表と刷新化計画というのは、ほぼ表裏一体ではないかと思います。でも、工程表の中に、システム刷新計画が入っているのですか。だから、表裏一体みたいなものですね。

○保険課長 表裏一体だと思います。具体的には、コンピューターでどういう刷新ができるかということを踏まえて、いろいろなものをどう考えていくかということになりますけれども、ほかに組織のあり方であるとか、そういうことも含まれておりますので、そういう意味でございます。

○西村座長 森下構成員、どうぞ。

○森下構成員 申しわけないですけれども、その説明はやはりわからないです。話を聞いていると、これで一番重要なのは、結局、工程表ですね。そうすると、タイトルに工程表が出てこないというのは、非常に違和感があるのです。片方の業務効率化計画(工程表)に関しては、8ページに出てくるのですけれども、これは、先ほどの林先生、松原先生の議論のところに触れてしまうのですが、支部の体制についてとか、そういうことではなくて、ここは業務効率化計画(工程表)の策定についてというタイトルではないかと思います。文章を読む限り、最終的に大事なのは、業務効率化計画であって、これを策定するのが目的なので、ここを前に持ってこないと、タイトルとして成り立たないのではないかと思います。

 もう一点、逆にその絡みでいうと、ビッグデータの工程表というのは、一体どこへ出してくるのか。やはりどこかのタイトルに出てこないと、工程表が大事だというのは、わからないけれども、最後まで工程表がないといけないみたいな話になっていて、これは工程表の重要性が見えてこないのです。ですから、両方とも、工程表というのは、タイトルに出してもらわないと、いけないのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。そうしないと、工程表といいながら、突然出てくるので、すごく違和感があります。

○西村座長 今のお話は私もよくわかります。今の御意見について、いかがですか。要するに8ページの5.の最後のほうに、工程表というものがあって、もう一回、最後に今後の対応、6.にございます。しかし、やはりどういう工程表をどういうふうにつくるかという話は、これでは曖昧なので、そこははっきり別立てにしてという形ができるといいと思います。済みません、座長の越権で恐縮ですが、いかがでしょうか。ここの表記に関しては、ぜひ皆さんの御意見を頂戴したいと思います。

 森田副座長、どうぞ。

○森田副座長 副座長の立場でが、今の御議論ですけれども、工程表というのは、幾つか出てくるのですが、私自身は、これは普通名詞だと理解したものですから、ある時期までに何をやるかということを書いたのが工程表であって、それが8ページにございますように、業務の効率化に関しても、そういうものをつくれという話と、全体の改革についても、そういうものをつくれというのが、最後に書いてあるということで、それほど違和感を感じずに、私は読んだのですけれども、皆さん、それぞれの工程表が固有名詞だと認識されていたのではないかという感想を持ちました。

○西村座長 いかがですか。今までの工程表は、確かに表が1枚あって、何年何月とあって、ここまでに何をするというのが、工程表のイメージです。

○森田副座長 ですから、特に8ページは、わざわざ括弧書きに入っているのは、計画というのが、ただ字面だけ、何々をやりますだけではなしに、いつ、何をやるかということを書いた計画ですということを強調された。決して事務局に好意的なつもりはないのですけれども、多少官庁文学に触れたことのある人間として、そういう理解ができると思った次第です。

○西村座長 どうぞ。

○森下構成員 そういう趣旨なら趣旨でも構わないのですけれども、少なくとも現状を読む限り、固有名詞として書いているとしか読めないのです。ですから、そこをどちらかに統一してもらわないと、私自身はどちらでもいいと思うのですけれども、ただ、先ほどのビッグデータの話を含めて、2つありますという話をしてしまうと、同じ言葉を使うと混乱するので、片方は業務効率化計画で、片方はビッグデータ活用の業務計画か、効率化計画かわかりませんが、書き分けはしてもらわないと、少なくとも読んでいる方がわからなくなるのではないかと思います。

○西村座長 どうぞ。

○森田副座長 そういう御理解というか、混乱がある以上は、文言は少し整理したほうがいいと思います。

○西村座長 今の森下構成員の意見を踏まえて、修正をお願いします。

 林構成員、どうぞ。

○林構成員 私もタイトルに工程表を入れるという整理よりは、最後の今後の対応についてに書かれている、この工程表が何を意味するのかというのが、何についての工程表なのかということがわかるようにしたほうがいいのではないかと思います。

 その意味で、今、8ページの最後の行にあります、5.の支払基金の組織・体制のあり方に関する具体的な業務効率化計画(工程表)というものは、先ほど宮本保険課長は、6.の今後の対応の2つ目の工程表がそれだとお答えになったのですが、6.の2段落目の文章を読むと、あわせて支払基金及び国民健康保険中央会におけるビッグデータ活用推進において、今後、データプラットフォーム化やその活用方策について、具体的な工程表と書かれているので、ビッグデータのほうだけのように読めてしまうので、ここに5.の(1)の最後に書かれている業務効率化計画というのも、入れていただければと思います。

○森下構成員 事務局、どうぞ。

○保険課長 済みません、文言がよくなくて、混乱させてしまっていますが、要するに業務効率化の工程表とビッグデータ活用の工程表という、2つの工程表をつくります。

 8ページの下にある工程表は、先ほど間違えてしまいましたけれども、ビッグデータの工程表ではなくて、業務効率化の工程表を指しております。訂正させていただきます。

○西村座長 別に早く終わりたいからではないのですが、今の話を伺うと、先ほどの8ページの「他方」のところで、支部の必要性の検討なども踏まえながらという文言は、混乱を招きます。だから、先ほどの議論は、まだ決着がついておりませんが、林構成員がおっしゃった、支部の必要性の検討などを踏まえながらという文章は削除して、どちらかというと、3番目は、支部の必要性の検討に関して、各箇所があって、その後に、もう一つ別に、新たなシステム刷新計画等を含めた業務効率化やビッグデータ活用についての意見も出たという話を加えるというイメージでしょう。

 事務局はそれで異論はありませんか。

○保険課長 はい。

○西村座長 葛西構成員、どうぞ。

○葛西構成員 いわゆる業務効率化の支部を残す、残さないという、争点というと、ちょっといい過ぎかもしれないですけれども、検討点が1つあります。

 もう一つ、ビッグデータ側のワーキングで余り議論していないので、これは和らげるか、最後の最後まで結構悩んでいて、まず誤解のないようにいっておくと、私は全くもって医療IDに反対はしていないです。ただ、システム部門でいうと、7ページ目の一番上に、該当IDを利用して、保健医療に関するビッグデータを活用していくべきとあるので、ニュアンスはかなり強いのです。

 1点、何を懸念としているかというと、私はシステム屋なので、システム屋でいうと、例えば医療IDの使用であるとか、さらにややこしいのが、産業競争力会議でいっているような医療IDは、逆にいうと、個人番号カードのインフラをまず利用するべきであるとか、いわゆる医療IDという総論に対して、システム論でいう使用の尾ひれはひれというのは、まだ検討材料が膨大にあって、一部、私としては、これではできないのではないかと思うところもあるし、医療IDの総論についても、全くもって反対はしていないのです。なので、ニュアンスとしては、該当医療IDを利用して、保健医療に関するビッグデータを活用するための検討を始めるべきであるとか、いくべきになってしまうと、そのインフラをすぐ使うという感じのニュアンスだと思うので、それは少し和らげて、もうちょっと具体的な留意事項をあぶり出していかないと、そう簡単にできないということは、結構大きな争点のはずなのですが、余り議論になっていなかったので、一応つけ加えたいと思います。

○西村座長 ありがとうございます。

 今の御意見は、特に御異論はございませんね。

 この点は、基金、中央会、あるいは健保連、協会けんぽ、それぞれ保険者の方々も、具体的にこれからの方向性についてイメージしておられたら、ぜひ御意見を賜りたいと思います。

 佐藤構成員、どうぞ。

○佐藤構成員 11ページの例の工程表のところなのですけれども、これはこれで結構だと思うのですが、本来、工程表というのは、計画があって初めて工程表なのです。ですから、本当は業務改革、あるいは業務の効率化に向けて具体的な計画、及びビッグデータの活用に向けて具体的な計画、それぞれがあって、それに応じて工程表をどうしていきましょうかということがあるし、先ほどの支部の話とか、難しいところは、逆に工程表を進めていく中において、必要事項をあぶり出していくというやり方もあるので、計画を先にかちっと固めて工程表をやるのか、PDCAはそうですね。進めていく中において、適宜、計画をさらに具体化していく、場合によっては見直すという、計画と工程表にキャッチボールがあるということ、それをつないでいるのが、先ほどいったPDCAであるということ、この辺はちょっと整理したほうがいいのではないでしょうか。

○西村座長 ありがとうございます。

 今、おっしゃった話が、前回の大勢の御意見であったと私は理解しております。

 お願いします。

○森田副座長 きょう、この文章を固めて、修正点について確認をする会議だと思っていたら、かなり根本的な修正も出ておりますので、それならばというわけではございませんけれども、9ページの下の審査委員会のガバナンスと利益相反の禁止ということについてですが、さらに修正をお願いしたいと思います。一番下の「また、同様の観点から、審査委員の都道府県間での相互乗り入れを行うべきとの意見があった」というのは、私が申し上げた意見ではないかと思っておりますが、これは審査委員の方が来られたときのヒアリングで申し上げたことですけれども、これだけではなくて、私自身はもう少し進んだ形での審査のあり方を示唆したつもりでございます。しかしながら、それがなかなか難しいようであれば、当面、相互乗り入れもあり得るのではないかと申し上げたつもりでございまして、例えば海外などではありますが、審査機関の専任の方が、審査に当たるという仕組みも考慮されていいのではないかと思っております。それについて、前回パスしたところを、また蒸し返すような話で申しわけないですけれども。

○西村座長 専任の審査委員ですか。

○森田副座長 要するに審査機関が雇用されている方です。現在、日本でも何人かいらっしゃるはずですけれども、そうした方を充実していくことが、少なくとも利益相反とか、そうした形での疑いというと、ちょっと言葉が強うございますが、審査の客観性を担保するための仕組みというものは、そうしたものとして考えられるのではないか、そういう趣旨で申し上げたと思いますので、今ごろまたこういうことを申し上げて何ですけれども、考慮していただければと思います。

○西村座長 今のことは、松原構成員ほか、皆さん、いかがでしょうか。

○松原構成員 何度も申し上げましたけれども、審査というのは、大変な仕事であります。例えばこれで選任の人が雇えて、そればかりやっている医者が雇えるかというと、なかなか難しい問題であります。そこにおいて、なるべくそういったことをサポートしながら、一番大事なことは、現場をわかっている人がやらないといけないということなのです。利益の背反だけではなくて、現場をわからない人間がやったら、机上の空論に基づいて理論を立てて、構築して、結局どのような計画もうまくいきません。経済において、机上の空論を立てて、崩壊した国を皆さんも何個も知っておられると思います。つまり現場を重視して、計画を立てて、議論をして、そして、国民の目から見て、適切な形になるようにということであります。

 その中で、基金の仕組みというのは、現場の医療機関と保険者の間に立って、基金がやっているわけであります。現場の意思決定なんか無視していいという暴論が出るとしたら、私はこの仕組みは根底から崩れると思います。そこのところで、現場というものの意見を十分に理解していただきたい。全くわからない人が議論してできるような話ではないということを、もう一度、申し上げます。

○西村座長 林構成員、どうぞ。

○林構成員 医師会の方の御意見というのは、常にぶれずに一貫していらっしゃるので、そういう御意見があるということは、わかります。

 他方、利益相反の問題点については、今、森田先生がおっしゃったような、開業医の方が審査委員になるという現行のあり方に対して、むしろ専従の審査委員を設ける。例えばHIRAなどで行われているわけですが、そういった仕組みもあります。

 それから、特に再審査を同じ審査体制で行うことの問題点もございます。これはそもそもの議題としても、検討項目としても挙がっていたと思うのですが、それについて、こういう意見があったということであれば、ここに同様の観点から、選任の審査委員を設けたり、再審査も当該支部以外のところで行う体制についても、検討すべきという意見もあったということを、相互乗り入れ以前に入れるということも、1つの意見だと思います。

 もしそれに反対という、今、松原先生がおっしゃったような御意見があるのであれば、それに対してはということで、こういう意見もあったということを併記していただければ、済む話ではないかと思います。問題点について、こういう意見があったのに、それを書くことすら、反対意見のために書けないということでは、何のために検討会をしたのかわからないと思いますので、そこは盛り込んでいただくべきではないでしょうか。

○西村座長 今のお話は、再審査に関してという表現でよろしいのですか。

○林構成員 専従の審査委員の点と、再審査についてもということです。

○西村座長 どうぞ。

○松原構成員 私、そのように書いてはいけないとは、一言もいっておりません。むしろそれにプラスして、現場をわかった人間の意見が聞けなければ、この仕組みはうまくいかないということを書いていただきたいということを、意見として申し上げているわけであります。

HIRAとおっしゃいますけれども、本当にHIRAがよくわかっておられるのか、私は非常に疑問であります。何人も専従の医者がいるかというと、HIRAはほとんどいません。ほとんどは看護師さんがやっているわけであります。医学的な判断と看護学的な判断は大分違いますので、そこのところで、医学的な判断をしている医師の判断をみんなが尊重して、我慢している。自分のやった医療について、点数が削られるのを我慢しているということであります。

 そこのところで、再審査というのは、同じ人が審査するのではなくて、別の人が審査しています。私の経験ではそうだったのです。つまりほかの医者が見ても、やはりそうなのだということを、再審査で明らかにする方法であります。再審査を別の県でやったら、何のデータもなくて、何の情報もなくて、一体何をしているのかわからないまま判断するというのは、天から見ていて、勝手に決めているようなものであって、私はそれには賛同できません。私の意見を書いてくだされば十分です。書くなといっているのではないことは、理解していただきたいと思います。

○西村座長 森田副座長、どうぞ。

○森田副座長 反論するというか、食い違ってはいないような気もするのですけれども、私が申し上げたかったのは、審査というときには、当然のことながら、中立性、第三者性というのは、審査者に求められるところだと思います。これは林先生が一番御存じでしょうけれども、弁護士の場合には、双方代理なんかしたら、大変な罰則が適用されるわけでして、その意味での審査の中立性、第三者性というものと、現場の感覚とどう中和させるか、両立させるかというのが、ここのポイントではないかと思っておりまして、現場感覚が重要でないというつもりはありませんけれども、今の状態ですと、利益相反の可能性が懸念されることはないわけではない。

 制度的に分離するというのは、もちろん再審査の場合はそうですし、例えば行政不服審査法、変わりましたけれども、同法にしましても、そこのところの担保をどうとるかということで、考え方というのは、変わってきていると思います。それを反映していただきたいということでございまして、現場の感覚が重要でないというつもりはありませんので、少なくとも「現場感覚を持っている者に加えて」ぐらいは、文章として入るのかもしれませんけれども、その点は申し上げておきたいと思います。

○西村座長 どうぞ。

○松原構成員 もう一点だけです。開業医が審査しているとおっしゃいますけれども、保険者さんの場合のほとんどは、病院の先生が出てきています。大変な時間をかけて出てきて、一生懸命やってくださっています。そして、医者だから悪いというのであれば、弁護士さんがもし2人いて、同じ弁護士会に属していて、互いに同じように話をして、それは同じ弁護士さんだから、利益は背反するのではないかといわれているように、私には聞こえます。私ども医師は、弁護士さんと同じで、一人一人独立して判断しています。判断しているときに、自分のものを見ているのではないということで、担保できている。しかし、もしそれが大きな背反で、事件が起こり、大きな問題があるとすれば、変えていくのは当然でありますが、何も問題が起きていなくて、互いに理解しながら、それは別の人がやっていると理解しながらやっていて、保険者さんにも、そこのところは御理解を賜っているのではないかと思っています。そこのところを一緒にして、とにかくだめなものはだめといわれていると、現場が混乱しますので、そのあたりの御理解を賜りたいと思います。これは意見でございます。

○西村座長 ありがとうございます。

 どうぞ。

○林構成員 修文という観点で、今の点の取りまとめに向けて御協力したいと思っています。

○西村座長 修文ですか。

○林構成員 文章を直すという意味です。

○西村座長 修文ですね。

○林構成員 まず3ページをごらんいただきますと、3として、審査委員会の利益相反禁止の仕組みについての論点として、2つ挙げてあるわけです。これに対応する形で、9ページの(3)では、検討結果というのが記載されるべきであると思います。

 その観点でいきますと、現状の書き方では、3ページの3の2つ目のポツ、現行では、大部分のレセプトについて、再審査も当該支部で審査が完結することについて、どう考えるかについての検討結果が盛り込まれておりませんので、ここについての意見というのは、書き込むべきではないかと思います。

○西村座長 ありがとうございます。

 今の話は、再審査というワードが入るほうがいいという感じですね。

○林構成員 はい。

○西村座長 飯塚構成員、お願いします。

○飯塚構成員 このペーパーを読ませていただいて、まず思ったことは、業務の効率化という言葉で覆ってしまっていて、中身が何なのか。この検討会自体は、支払基金なりの業務を効率化していこうということが、テーマであったはずなのですが、11ページをずっと読んでも、業務の効率化というのは、何度も繰り返しているけれども、中身は何なのか。ですから、どこかできちんと、何々の業務の効率化みたいな、意味づけをしてもらいたいと思います。

 私が記憶しているのは、コンピューターによる業務の効率化というのは、附箋外しという、あのばかげた作業を少しでも減らしていこうということが1つあったと思います。もう一つは、レセプトの事前チェックを医療機関にさせることによって、全体の流れを1回変えるわけですので、大きな業務の効率化になる。その2つは、業務の効率化というワードの2本柱だろうと理解しておりますが、3本目、4本目があるのかもしれませんので、その点、よく吟味していただかないと、せっかくの検討会で、みんなが練ってきたものが、表現されていないペーパーになると思います。

○西村座長 今、構成員がおっしゃったことは、具体的にどういう表現にするといいのですか。システムのほうは、かなり具体的に入ったと思いますが、あとのほうは、どうでしょうか。

○飯塚構成員 レセプトの事前チェックが2カ所に出ているだけで、余り広範につながってきていないのです。これは私たちのワーキンググループのある意味で一番大きな結論であったはずなのですが、なぜか大事にされないままの扱いになっている気がしてしようがない。ですから、書き方は、いろいろあると思いますので、その辺は、厚労省は上手なのですから、どこかで業務の効率化の中身を書き込む段落をつくればいいだけだろうと思います。

○西村座長 ありがとうございました。

 今の話は、事務局、考えください。よろしくお願いします。

 どうぞ。

○神成構成員 ほとんど残っているのではないかと、私は思っていて、恐らく今回コンピューターにおいて重要なことは、今、ここで話したのですが、おっしゃっているような、コンピューターチェックを医療機関等において行う仕組みが1つ、それから、レセプト形式の見直しは、5ページ目以降に書いてある1、2、3、4というのが、まず大きい話なのです。

 特に1は、おっしゃっているように、医療機関で行う仕組み、それから、レセプト形式の見直し、3つ目が見える化という話で、この見える化というのは、実はここに書いていないのですが、4、5も大きいのですが、もう一つが、第5章につながる話というのが、見える化によるエビデンスベースで、その後の業務効率、あるいは業務改革等の継続的なPDCAをするためのデータの見える化というのは、最大の方策だと思っておりまして、そういった意味では、最後の部分がわかりにくいというのは事実ですが、それは読み込めば、ちゃんとわかるようになっているので、場合によっては、そこを強化していただくといいと思います。

 済みません、飯塚構成員にせっかくおっしゃっていただいたのですが、もう少し明確に書けということだと思いますが、内容的には、私的には非常に重要なことが入っていると思っていますし、今回、非常に大きいのは、コンピューターの役割も、金丸構成員がおっしゃったように、もう一回、ゼロからアーキテクチャを見直すことで、いいものをつくることで、業務改革を継続的に支援するようなあり方をつくっていくということが、一番大事なのではないかと思います。

 以上です。

○西村座長 ありがとうございます。

 それでは、神成構成員の5ページから6ページにかけての文章をごらんいただいて、飯塚構成員、ここが足りないということがあれば、また後で御指摘を賜りたいと思います。

 一通り御意見を賜ったような気がしますが、よろしゅうございますでしょうか。林構成員、どうぞ。

○林構成員 私は事務局にほかにも修文をお願いしていたのですが、入れていただくことはできませんでしたので、口頭で述べさせていただきます。

 お願いして入らなかったのは、5.の(6)にその他として、残された課題があるという点を入れたかったわけであります。何かといいますと、書面の1ページ目の初めに、「折しも、規制改革会議から」云々とありますが、見直しを求められた具体的な指摘内容について、「未来志向の議論を行った」とは、申しわけないけれども、私は到底いえないと思います。

 特に支払基金の組織・体制のあり方についての議論は、完全に時間切れです。4月25日からの約8カ月の中で、この議論に入ったのは、1130日に頭出しにようやく入ったわけですが、ここは保険者側3者のヒアリングを先に行っており、委託先変更の話についても、事務局が現行制度の説明をしただけで、基金の組織・体制自体の議論は、1時間にも満たないものであります。

 そこから1週間後の12月7日に議論されましたが、7日という日は、金丸構成員も林も、初めから差し支えを表明していた日程でして、金丸構成員は御欠席、林は別件会議を中座して駆けつけたわけですが、ここでは支部の審査委員会の委員長のドクター2名のヒアリングを行い、そして、21日に事務局のまとめが出されたわけでして、支払基金の組織・体制のあり方についての議論というのは、1カ月にも満たない中で、正味数時間、2~3時間という程度ではないかと思います。したがいまして、取りこぼしている部分がいろいろございます。

 規制改革会議の答申では、支払基金の組織・体制のあり方の見直しについて、具体的にいろいろ検討項目を挙げておりました。現行の支払基金が担っている業務、特に職員による点検業務及び審査結果やルールの説明、指導の要否を検討し、不要、非効率な業務を削減すること、各業務について、支払基金以外のもの、民間企業を含むものを保険者が活用することが、適切な業務・機能については、その具体的な仕組みを構築すること、及びこれらの検討を踏まえて、支払基金の組織・体制などを見直すことだったわけですが、議事録や資料をごらんいただければおわかりのとおり、時間的な制約もあり、そういったことについて、実質的な検討をすることができず、本日に至っております。したがいまして、やるべきことが終わらなかったという事実は、明らかでありますので、今後、規制改革推進会議においても、フォローアップを行うことになろうと思います。よろしくお願いいたします。

○西村座長 どうぞ。

○神成構成員 林構成員がおっしゃっていることは、わかるのですけれども、素直に、先ほどいったように、6章の今後の対応についてというのは、政府関連機関がやることを明示したほうがいいというのが、私の意見なのですが、今回わかった非常に大きなことは、抜本的な改革、それは先ほど山本構成員もおっしゃっていましたけれども、今後、具体的な議論をするためには、きちんとデータを見て、エビデンスベースドで、PDCAを回さなければいけないということが明らかになったので、そういった意味では、アーキテクチャを書いて、システム設計をやった上でやらないと、毎回エビデンスベースドの具体的な議論にならないので、そういった意味では、今回、私としては、そこが一番大きく進んだ点だと思います。

 今、林先生から具体的な議論ができなかったとありましたが、私の数カ月間は何だったのかと思ってしまったので、思わずいいたくなったのですが、重要なことは、新しいアーキテクチャを書いて、そのエビデンスベースドできちんと進めていく、それをPDCAでやっていくということを、まさに政府関連機関として、規制改革会議も見守りながら、進めていくということはいいのですね。今までの我々の努力がなしだったといわれると、とても悲しいので、一応確認したいのですが、いいのですね。

○林構成員 確認させていただきます。ありがとうございます。

 規制改革会議の項目は3つありました。

 その1、こういう検討会を設けること。

 その2、今、まさに神成先生がおっしゃたような検討プロセスを行って、ドクターの専門知識がこの審査の基準に反映するようなサイクルを回していく、この効率化が2項目目。この2項目目は、確かに神成先生を初めとする専門家の先生方の御尽力により、進んだと思います。ここは高く評価したいと思います。その結果、1130日になって、初めてそれを踏まえて、組織論に入ったのですが、残念ながら時間切れ、これを申し上げたかったわけであります。

○神成構成員 組織論は、今後、エビデンスベースドでやっていきましょうということでいいのですね。

○林構成員 はい。

○西村座長 松原構成員、どうぞ。

○松原構成員 これだけ議論して、議論していないといわれると、腹がたちます。何時間も真剣に議論したつもりです。立場の違いがありますので、主張の違いはわかると思いますけれども、いろんなことを議論した中で、私たちはこういう業務を改善していこうということは、かなり同意したわけです。それをやってみて、さらに何が必要かということを踏まえながらやるのが正しいので、何かありきとか、何かなしではなくて、それを議論するための1つの手段として、私たちはこの改革をワーキンググループで随分議論してきました。こうすればよくなるという話をして、親会議に出したつもりであります。そういったことを踏まえながら、何かありきで物事を議論すると、どこか間違えると思いますから、まずこの結果を見てから、考えていただきたい。

 規制改革会議は政府系機関ですので、それはそれで、厚生労働省と内閣府との関係でございましょうから、それについては、適切にやっていただければいいと思います。ただ、一方的に物を決めて、これなのだという机上の空論でやられると、正しい回答が出ない。やはりエビデンスベースで、ここまでやった、ここから出た形がこうだから、次、こうしようということだったら、私は理解いたします。

 以上であります。

○林構成員 ぜひ医師会にも、エビデンスベースの議論を御協力いただきたいと思います。

○神成構成員 それも、今回、松原さんにはすごいおっしゃっていただいたと、私は思っています。

○松原構成員 ありがとうございます。

○西村座長 葛西構成員、どうぞ。

○葛西構成員 私はエビデンスのことを特に否定しているわけでもないですし、政府がかかわることも否定はしないのですが、もともと私は政府にいましたし、今も関与があるのですが、政府が入ってエビデンスといった途端に、実にゆっくり始まるというか、エビデンスをずっと積み上げていくのに相当時間がかかった結果、結局、費用対効果はどうだったのだろうかということが、うやむやになるというのは、定番パターンで、それはやめていただきたい。

 私の修文の案としては、11ページ目の6の今後の対応の1段落目の「確実に改革を実施していくために」のところは「確実に改革を早期実現するために」にしていただきたい。これは確実に実施することがポイントではなくて、のんびりやってもらっては、とんでもなく困ると思います。のんびりやればやるほどお金がかかりますから、それは無駄です。それだったら、今の支部のままでよかったのではないかということになりかねないです。

 それから、もう一つ、具体的なスケジュールや内容で、下のほうのビッグデータには、費用負担なども踏まえながらと書いてあるのですけれども、費用について触れていません。これは重要で、のんびりお金をかけていただいたら、とてもではないけれども、困ります。当然ですけれども、費用対効果も含めて、スケジュールや費用対効果などの内容を盛り込んだ、改革工程表の幾つかのシナリオを示していただきたいと思うので、これは重要だと思います。

○西村座長 どうもありがとうございます。

 どうぞ。

○山本(雄)構成員 先ほどのコメントで、1点、まだどうなったかはっきりしなかったので、確認なのですが、8ページに書いてあるような、保険者ガバナンスの点に関して、これに対するアクションはという質問に対して、工程表が2つだという話だったのですけれども、ちょっと質の違う話だと思います。これに関して、いかがでしょうか。

○西村座長 それを覚えておりまして、今、保険者の皆さんの御意見を伺った上でと思っておりました。

○山本(雄)構成員 なるほど、ありがとうございます。

 それとあわせてなのですが、タイミングがかぶってしまって済みません。6ページにあります、まさに、今、座長がおっしゃられようとしたことなのですけれども、コンピューターチェックのルールや、チェック結果の把握・分析・統一等についてということで、厚生労働省・医師会等・支払基金・国保連とあるのですが、これまで白川副会長から何度か保険者もヒアリングの対象、あるいは検討に加えてもらいたいという話があって、それはリーズナブルな御提案だと思いますので、ここの場所でよければなのですけれども、記載すべきではないか。あるいは6.の今後の検討の中にも、支払基金と国保中央会という区切りでいますけれども、保険者のコメントというのは、健保連もしかり、協会けんぽさんもしかりでございますから、そういったところも記載すべきではないかという2つでございます。

○西村座長 参考人としてお見えの皆さん、今までの話を聞いておられて、感想、これだけはいっておきたいという話を伺いたいと思います。今、ちょうど山本構成員から保険者というワード、場合によっては少ないという御意見もあるかもしれませんし、最後に支払基金から、こういう問題提起に対する覚悟のほどをぜひ伺いたいと思っておりますが、その前に、保険者の皆さんはいかがでしょうか。

 白川参考人、どうぞ。

○健保連白川副会長 意見を述べる機会を与えていただきまして、ありがとうございます。

 報告書の中身につきましては、今、構成員の先生方がおっしゃいましたので、コメントは控えさせていただきます。保険者としての意見を伺いたいと座長が御指摘された件に限って、意見を述べさせていただければと思っています。

 最初に、山本雄士構成員から、保険者としてのガバナンスの強化に関する工程表も作ってみたらどうかという御指摘があったかと思います。私も特に反対はしませんが、これはなかなか微妙な問題があります。第6回目の会合で、私がプレゼンテーションをやらせていただいた時に、これからは医療提供側への働きかけを強化していかなければいけないと申し上げましたが、これは、相手があることですから、医療提供側がどう考えているかということを、残念ながら、我々も100%把握しているわけではありません。あるいは、薬剤師会、医師会、病院協会、歯科医師会でそれぞれ考え方が違うということもあるものですから、具体的な工程表という形ではなくて、大きなスパンで、保険者としてはこういう活動をしていきたいというような意思表示は、ぜひともしていきたいと考えています。

 それから、同じく山本雄士構成員からは、10ページ目の(4)の4行目、5行目あたりの、保険者から審査支払機関に対して、個々の保険者を支援するための役割も期待されているということについて、審査支払機関という文言をとるべきではないかという御意見だったと思います。これもプレゼンテーションで申し上げましたが、今のところ、それぞれの加入者のデータは、自前で持っていますので、例えば介護保険や広域連合等と連結したデータが欲しいという要望をしました。データの提供については、審査支払機関に今まで以上にお願いしたいと思っていますが、個々の保険者を支援するというところまでは、望んでいません。ただ、国保中央会さんは、国保連が保険者兼審査支払機関みたいな位置づけですので、これは少し別だと思いますが、被用者保険としてはそういう意見です。

 それから、葛西構成員から、医療IDの話がありましたが、御指摘のとおりだと思います。産業競争力会議で出ましたのは、資格認証について医療IDを使ったらどうかという、非常に限定的な話でして、それすら、今、検討中という段階です。さらに突っ込んで、ビッグデータの活用まで医療IDを使うというところは、まだ議論すら始まっていないと認識していますので、「検討するべきだ」ぐらいが、現状を見た場合は正しいと考えています。

 それから、利益相反に関して、座長からどう考えるのかという御質問があったかと思います。これは松原先生がおっしゃっているとおり、現在、現実的に医師が作成したレセプトを判定しているわけですが、これはほぼ公平に判定していただいています。審査委員会の構成は3者構成となっていますので、ほぼ公平になっていると思っています。ただ、森田副座長がおっしゃるとおり、仕掛けとして良いのかといわれると、確かに利益相反の面からいうと問題があるというのはわかってはいます。ただ、現実的に、医師の先生方を審査委員につけるということだけで、すごい騒ぎでありまして、いつも支払基金さん、あるいは地元の医師会さんも苦労されていると思います。なかなかやりたがらない中で、無理やりお願いしている状況でして、ここのところも考えなければいけないということです。

 もう一つ、日本の場合、診療報酬の裁定に当たって、医学的判断の許容範囲が、欧米に比べてもかなり広いと思います。そこの部分が非常に微妙なところでして、例えば医師サイドは医学的判断をかなり大きく捉えたいと思っていらっしゃるでしょうし、一方、われわれ保険者は、医学的判断は最低限にしてほしいということと、理由を明確にしてくれというお願いをいつもしているのですが、ここが利益相反という面では、一番引っかかる部分だと思います。申し上げたかったのは、医学的判断の部分について利益相反にならないような仕掛けを作っていくべきではないかと、個人的には考えています。

 以上です。

○西村座長 貴重な御意見をどうもありがとうございました。

 ほかの参考人の皆さん、いかがでしょうか。今のもので、大体尽きたと思ってよろしゅうございますか。

 どうぞ。

○山本(雄)構成員 白川副会長、ありがとうございました。

 1点だけ、私が言葉足らずだったかもしれませんが、8ページのガバナンスの云々の工程表に関してなのですが、健康管理だとか、医療提供側の働きかけといった具体策について、いつに何をやるという意味での工程表ではございません。そうした具体策をやるのに必要な保険者側の体制やガバナンスとは何か、それらをどう決めるか、それを実施に移していくための制度づくりであれば、制度づくり、組織づくりであれば組織づくりをどうやっていくかという、ガバナンス強化の工程表というつもりで申し上げました。言葉足らずで、失礼いたしました。

○西村座長 松原構成員、どうぞ。

○松原構成員 詳しくは、社会保障審議会でもう一回やりますけれども、医学的な判断というのは、1人の医者が医療をしたときに、いろんな意見が出る事も確かにあります。しかし、なるべく範囲を大きくとらないと、適切な医療、その患者さんに最もふさわしい医療として、医師が判断していることであります。いろんな方面から考えるということになります。そこにおいて、利害の背反が起こるとは、とても思えません。

 それから、審査委員にはすごく負担です。なぜかというと、自分の考えともし違っていたときには、その医師がどう考えたのかということを根底から調べ直して、データを見て、文献を見て、こういうことを考えていたというところまで、判断した上で、最終的に結論を出しています。大変な仕事であります。そういったこともよく御理解いただいているとは思いますが、もしも全てを文章に書いたもので適用したら、恐らく医療というのは、日本の国ではぼろぼろになってしまうと思います。そこのところを適切にやっているのが、医学的な判断であり、医学的な判断をするために、みんなかなりいろんな文献を見たり、努力をしています。インターネットがありますので、最近は簡単にわかるようになりましたが、そういうことまでやっているということも、御理解いただいていると思いますので、あとは、社会保障審議会で議論いたします。

○森田副座長 先生、中医協マターです。

○西村座長 中医協ですね。

 御議論は尽きないと思いますが、一応これで皆さんから御意見を頂戴したので、以上の御意見を報告書案に反映するという形で、もしよろしければ、一旦、座長のほうで、引き取らせていただきまして、私と事務局で、まず修文案を考え、そして、恐らく私に信頼は十分ではない方もおられると思いますので、副座長にも御参加いただいて、必要な調整をして、最終的な報告書としたいと思いますが、いかがでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○西村座長 それでは、最後に、今、ちらっと申したように、白川参考人からお話を伺いましたが、最後に参考人として御出席いただいております支払基金、そして、国保中央会の理事長から、一言、今までの御意見について、御感想を頂戴したいと思いますが、よろしくお願いします。

○支払基金伊藤理事長 先に大変失礼をいたします。支払基金の理事長の伊藤でございます。

 まずもって、西村座長を初め、各構成員の皆様方には、大変御多忙の方ばかりでありますのに、時間をかけて、丁寧に御議論をいただきました。

 診療報酬の審査の在り方、支払基金の業務や組織体制、それぞれ本当に丁寧に御議論をいただきました。

 また、今、座長から御発言がありましたように、本日、報告書をまとめていただけるとなった次第でございます。深く感謝を申し上げます。

 私は、7月25日に支払基金の理事長に就任をいたしましたので、この検討会の真っただ中に来たわけでございますが、組織の成果に責任を持つものといたしまして、ドラッカー先生の言葉を大切にいたしておりまして、投下資本以上の価値の創造、もう一つが、現在の課題と将来のビジョンを、調和させるということです。もう一つあわせまして、社員はコストではなく、資源だという思いを強く持っております。

 今、置かれた環境は、大変厳しいものがあるわけでございますけれども、そのことを十分に認識いたしまして、具体性、時間軸、外部の方にわかりやすい根拠などを意識しながら、着実に今回、御議論があったことを進めていきたいと思っております。

 決して後退をすることはございませんので、私どものこれからの行動に、ぜひしっかりと見つめていただきたいと思っておりますし、期待もいただきたいと思っております。私どもは、新しい分野、まさに今回、御期待をいただきましたビッグデータの活用などにつきましても、本当に新しい分野ではありますが、取り組んでまいりますので、これからもぜひ御指導いただきますように、お願い申し上げます。どうもありがとうございました。

○西村座長 どうもありがとうございました。

 国保中央会の原理事長も、ぜひ御感想をお願いします。

○国保中央会原理事長 構成員の先生方には、大変御熱心に、また、有益な提言をいただきまして、まことにありがとうございます。

1130日のこの場で、今後の方針ということで、国保サイドとしての取り組みを御説明させていただきましたように、コンピューターチェックの拡充、あるいはビッグデータのさらなる活用といったことについて、私どもも全く同じ考えでございます。

 ただ、国保としては、今、平成30年に向けまして、都道府県化という大きなプロジェクトもございますし、介護保険、あるいは障碍者総合支援は、3年ごとに制度改正があって、そのたびにシステム開発をしているという、そういった状況もございます。その辺は、ぜひ御配慮をいただきたいと思います。

 また、先ほども出ておりましたけれども、国保連の場合は、保険者の共同事業体という性格もございますので、審査支払機関と同時に、そういった性格もあるということを御配慮いただきたい。

 中央会としては、審査支払業務は国保連が実際にやっていまして、私たちは、一公益社団法人ということで、一気に支払基金さんのように、中央からの指示でぱっと動くような体制になっていないということもございまして、正直、改革工程表の策定・実行みたいなことを考えていきますと、結構厳しいスケジュールだと思いながらも、貴重な御提言をいただきましたので、国保連、あるいは市町村等の保険者の皆さんとよく連携、相談をしながら、また、ビッグデータについては、支払基金さんとも連携をして、しっかりと実現に向けて、取り組んでいきたいと考えております。どうもありがとうございました。

○西村座長 どうもありがとうございました。

 きょうは、保険局長が公務で御欠席ということですので、保険局長からのお礼を、谷内審議官から御挨拶申し上げると伺っております。よろしくお願いします。

○谷内審議官 本日は、保険局長が公務で欠席ということでございますので、私から御挨拶申し上げたいと思います。

 西村座長を初めまして、構成員の皆様方に、4月から真摯に御議論を賜りまして、本当にありがとうございました。

 また、報告書自体は、これから修正の上、皆さんに見ていただいた上で、公表ということになると思いますけれども、しっかりとした報告書をまとめていただきまして、どうもありがとうございました。

 我々として、特にこの検討会の議事運営につきましては、皆様から多大なお叱りを受けておりまして、日程調整がなかなかうまくいかないところで、ぎりぎりになって、日程調整ができていないとか、資料につきましても、できるだけ早くお送りしたいと思っておりましたけれども、なかなかできなかったということもございまして、本当に失礼な運営であったかもしれませんが、この場をかりまして、おわびを申し上げたいと思っております。

 我々、この場では、皆様から厳しくも温かい御指摘を、支払基金並びに厚生労働省に対してもいただいていると思います。我々としましては、真摯にそれを受けとめて、今後の改革に努めていきたいと思っております。

 大体こういった挨拶では、今後とも引き続き、御指導を賜ればという御挨拶になると思いますけれども、我々としましては、皆様方に、今後とも引き続き、本当の意味で、お知恵をかりながら、改革を進めていきたいと思いますので、その際、何度もお伺いをするかもしれませんけれども、嫌な顔をせずに、またおつき合いをいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 きょうは、本当にありがとうございました。

○西村座長 それでは、これで第9回「データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会」を終了いたします。皆さん、どうもありがとうございました。


(了)

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