ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会診療報酬調査専門組織(DPC評価分科会))> 平成28年度第2回DPC評価分科会・議事録(2016年9月12日)
2016年9月12日 平成28年度第2回DPC評価分科会・議事録
○日時
平成28年9月12日
15:00~15:56
○場所
中央合同庁舎第5号館 講堂
○出席者
【委員】
小山分科会長、池田委員、石川委員、猪口委員、井原委員 |
緒方委員、金田委員、川上委員、川瀬委員、瀬戸委員 |
舌間委員、福岡委員、伏見委員、藤森委員、箕浦委員 |
美原委員 |
【事務局】
医療課長、保険医療企画調査室長、企画官 他 |
○議題
1.中医協基本問題小委員会・総会への報告結果について
2.「病院情報の公表」について
3.ICD-10(2013年版)に係る対応について
4.今後の検討方針と主な検討課題について(案)
5.平成28年度定例報告について(案)
○議事
○小山分科会長
それでは、定刻となりましたので、ただいまより平成28年度第2回「診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会」を開催いたします。
お暑い中、また、大変お忙しい中多数お集まりいただきまして、ありがとうございます。いよいよこれから30年度改定にむけてDPCの具体的ないろいろな話があると思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
初めに委員の交代がありましたので、事務局から御紹介をお願いいたします。
○事務局
事務局でございます。
御紹介をさせていただきます。
8月31日付で竹井和浩委員が御退任となっております。
9月1日付で保健医療福祉情報システム工業会医事コンピュータ部会DPC委員長の舌間康幸委員が新しく委員になられています。よろしくお願いします。
以上です。
○小山分科会長
ありがとうございました。
それでは、次に委員の出欠状況について御報告をいたします。
本日は、小林委員、山本委員、渡辺委員が御欠席の予定であります。
現時点で定数以上の委員に御出席をいただいておりますので、会議が成立しますことを御報告いたします。
続きまして、今回、厚生労働省におきましても異動がありましたので、事務局から御紹介をお願いいたします。
○事務局
事務局です。
それでは、前回の分科会以降に人事異動がございましたので、事務局の紹介をさせていただきます。
迫井医療課長です。
矢田貝保険医療企画調査室長です。
中山薬剤管理官です。本日は所用のため欠席しております。
平子医療指導監査室長も本日は所用のため欠席しております。
大島保険局医療課主査です。
最後に、私、保険局医療課課長補佐の中谷です。よろしくお願いします。
以上です。
○小山分科会長
ありがとうございました。
続きまして、事務局より本日の資料の確認をお願いいたします。
○事務局
それでは、お手元の資料の右肩の資料番号で御確認ください。
まず、D-1、D-1(参考)、D-2、D-3、D-4、D-5まで御用意しております。過不足ございましたら事務局までお申しつけください。
○小山分科会長
ありがとうございました。よろしいでしょうか。
それでは、議事に入らせていただきます。
最初に「中医協基本問題小委員会・総会への報告結果について」を議題にいたしたいと思います。
事務局より御説明をお願いいたします。
○事務局
事務局です。
お手元にD-1、D-1(参考)の資料を御用意ください。
まず、D-1ですが、6月22日に開催された中医協基本問題小委員会及び中医協総会において、DPC評価分科会において整理されたDPC/PDPSに係る今後の検討課題を報告し、了承をされました。「今後の検討課題について(案)」は、D-1(参考)に御準備しておりますが、了承されておりますので、こちらの表題の(案)というのは取れることになっております。
D-1に戻っていただきまして、この検討課題を報告した際に意見をいただきましたので、この場で御報告をさせていただきます。
まず1点目、医療機関群のあり方について。医療機関群のあり方そのものもベースに置きながら、弾力的な考えのもとに、基礎係数のあり方について検討いただきたい。
2点目、機能評価係数IIについて。現状、機能評価係数IIは非常に複雑になり、病院からは、どうしてこのような係数になっているのかわからないとの意見を聞く。今後の検討に当たっては、分かりやすく、病院にとって目標とする方向性がわかるような機能評価係数IIとするということを考えていただきたい。
3点目、その他として、DPCにおける持参薬の取り扱いについて、持参薬を使わないという方向性だけではなくて、無駄なく使えるものは使うという方向性があってもよいのではないかとの意見がございましたので、以上、報告させていただきます。
○小山分科会長
ありがとうございました。
ただいまの御説明について、御質問、御意見がありましたら、御発言をお願いいたします。
このD-1とD-1(参考)の資料、このD-1(参考)の資料を中医協の基本問題小委員会に報告をさせていただきました。これに対してただいま事務局より御説明がありましたとおりの御意見がありましたので、ここに記載してあります。特に御質問、御意見はございますでしょうか。
では、これは報告事項ということでよろしいですか。
どうもありがとうございました。
それでは、「「病院情報の公表」について」を議題にいたしたいと思います。
事務局より御説明をお願いいたします。
○事務局
事務局です。
お手元に資料D-2を御用意ください。「「病院情報の公表」について」です。
まず、1ページ目のこれまでの経緯及び対応案をまとめておりますが、まず、経緯としては平成24年度の診療報酬改定に向けた検討の中で、機能評価係数IIにおける追加導入を検討すべき項目として、この「病院情報の公表」について検討が行われてまいりまして、今回の診療報酬改定において、機能評価係数IIの保険診療指数の新たな項目として「病院情報の公表」を追加して、平成29年度から導入することとし、具体的な公表内容としてこちらに示した1番から7番までの7つの項目を出すということで了承をされております。
2.今後の対応案として大きく(1)と(2)がございますが、まず(1)平成28年度の対応として2点、まず1)公表の時期ですけれども、平成29年度に評価する対象の病院については、ことしの10月1日の時点で病院情報を公表している病院として、平成28年10月のDPCに係る定例報告の中で報告を求める。
2)公表内容等については、具体的な集計条件や作成手順については、別紙としまして2ページ以降に全体を用意しておりますが、8月10日にこの集計条件等の案を事務連絡でお示ししておるところです。
(2)平成29年度以降の対応としてですが、今回の平成28年度の「病院情報の公表」の実績を踏まえまして、平成29年度以降の「病院情報の公表」の評価に向けて、必要に応じて見直しを行うこととしてはどうかと考えておりまして、こちらの対応案について御審議いただければと思います。
○小山分科会長
ありがとうございました。
病院情報については、10月1日時点で記載されていることが評価の対象になるということですけれども、この2ページ以降にそのマニュアルが載っております。これに対しての御質問あるいは御意見がありましたら、よろしくお願いいたします。
川瀬委員、どうぞ。
○川瀬委員
川瀬でございますが、厚労省から8月10日に集計条件その他のものをいただいたのですけれども、幾つか大学などでは、それをホームページに公表するに際しては期間的に非常に短くて厳しいと言われているところもあるのですけれども、もともとこれが4月ぐらいに公表されていればそのような言いわけは無理だとは思うのですが、例えばことしだけは少し延ばしていただくということは考えられないのでしょうか。
○小山分科会長
事務局、いかがでしょうか。
お願いします。
○事務局
事務局でございます。
こちらの公表の時期につきましては、例年、機能評価係数の係数を計算する期間として、4月の前の半年間ということを目安にしておりますので、そうした規定のルールを考えますと10月1日とすることが妥当と考えてこのようにさせていただきました。確かにこの集計条件等をお示しするタイミングが予定より少しおくれたということはあるのですが、まず、この10月1日ということは原則ということにさせていただければと思って御提案をさせていただいております。
○小山分科会長
ありがとうございました。
ほかに御意見はいかがでしょうか。
川瀬委員、どうぞ。
○川瀬委員
内容について、この7つの項目が挙げられているのですけれども、いろいろと実際に集計をして、その内容を説明文や解説文というものを書いているところで、現状なのですけれども、そこで幾つか疑問に思われるところがあるのです。例えばこの2番目の診療科別の症例数の多いものから3つ、それから、6番目のところの手術の件数の多いものから3つというところなのですが、実際にDPCデータだけを見ますと、ベスト3の中に診療科の余り主に行われていないような手術が入ってしまうようなことがあるので、非常に解説がしづらいというところを感じています。何で3つなのかなと。これは個人的なのですけれども、3個も10個も出すのはあっという間のことなので、簡単なことなので、10個ぐらいにすればその中の自分の診療科の特徴というものをそこに解説をすることが可能なので、3つというのは少なかったのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○小山分科会長
事務局、よろしいですか。
お願いします。
○事務局
今回初めてこのようなことを行いますので、そういった意味ではまずこの7項目でスタートということですので、今、いただいた御意見も含めまして、来年の公表に向けてこの集計条件等についての内容をまた見直して、次回はもっと早く公表して各病院に準備していただけるようにしたいと思っておりますので、まずことしの10月の各病院の公表状況を踏まえて、また、そうした御意見も含めていただきまして、検討させていただきたいと思います。
○小山分科会長
了承であります。よろしいですか。
確かに多い手術から3つというと病院によっては人工肛門だけが上に並んでしまうようなこともありましたので、そこら辺のところも少し結果を踏まえながらこれから検討していただく機会があるということですので、よろしくお願いいたします。
公表についてのところでは、ほかに御意見はございますか。
お願いします。
○金田委員
金田です。
2点ありますけれども、1点は、以前もお話ししたことはありますが、1から6までが全部数なのです。都市部の大病院はこれで評価が足るでしょうけれども、地方の例えば人口規模が少なくて、それに適正化した中小病院の評価が飛んでしまわないかということ。
もう一点、10例未満は反映されないわけですね。この2点です。地方にシン・ゴジラがあらわれたような危機感を覚えます。実は県の担当官の方とお話をきょうしたのですけれども、地域医療構想を組み立てていく上で、医療圏ごとの患者数の移動なども10例以下が反映されないのです。むしろ地域医療構想を組み立てていく上では、医療圏よりもっと小さい市町村単位のデータが欲しいという声も聞きました。その辺のことを考えれば、10例で切らずに全部入れても問題ないのではないかと思いますけれども、その辺はいかがでしょうか。
○小山分科会長
事務局、お願いいたします。
○眞鍋企画官
企画官でございます。
御質問ありがとうございました。これは既に了承されたものでございまして、まずはこれでスタートさせていただきたいのですが、先ほど事務局から申し上げましたとおりで、中小病院にとってもう少しその機能をあらわすとすればどういうものがあり得るべきなのか、どういうものが望ましいのかというのは、また引き続き検討させていただきたいと思います。
また、10例というものに関しましては、基本的に患者さんが余り特定されないようにということで、余り少ない数のものは表に出さないという扱いをしております。そこに関しては、個人情報保護というものは大変大事な問題でございますので、ハードルが高いところがございますけれども、報告の内容や様式に関しては今後改善をしていきたいと思っております。
○小山分科会長
金田委員、よろしいですか。
○金田委員
はい。
○小山分科会長
ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。
猪口委員、お願いします。
○猪口委員
公表というよりもコーディングの問題かもしれないのですけれども、敗血症の国際ガイドラインが変わって、日本集中治療学会のガイドラインも変更になると思います。疾病の概念がかなり変わってしまったので、それをDPCのコーディングあるいは傷病名として反映させるときの考え方を整理しておくことが望ましいと思うのですが、いかがでしょうか。
どこが変わったのかといいますと、敗血症の前提としてSIRS(サーズ)という病態があったのですけれども、それがなくなり、多臓器機能不全や障害がある感染症を敗血症とすることに定義が変わったのです。
○小山分科会長
事務局、お願いいたします。
○眞鍋企画官
今、御指摘をいただいたものも含めてそれはMDC作業班等でどのような公表の仕方がいいか、あるいは疾病が随分分類が変わっているということでの御指摘でございまして、それは私どもも学問の状況にあわせて公表がなされることが大事だと思っておりますが、今はとりあえずこの決まった方式でやっていただいて、今後、そこは改善するところで改善していきたいと思っております。
○小山分科会長
ありがとうございます。
ほか、いかがでしょうか。この病院情報に対する御意見はございますか。
川瀬委員、お願いします。
○川瀬委員
多少細かくなるのですけれども、初発の5大がんのUICC病期分類別の患者数というものがこちらのところで公表される形になりますと、いわゆる院内がん登録の全国集計という形での公表というものも既にあるものであります。そうすると、こちらがDPCの期間と違って、院内がん登録のほうは1月から12月ということで違う数字が1つの病院から2つのものが出てしまうということがあるので、こちら側に関して言うと、正しい様式1を記載するという意味においてはその目的はわかるのですけれども、実際に公表されたものというのは、その数字がひとり歩きをしてしまう形になると1つの病院で2つの違う数字が出てきてしまうような気がするのですが、これはどうしても公表しなくてはいけないものなのかと気になったところがあります。
○小山分科会長
お願いします。
○眞鍋企画官
恐らくこういう答えになるのだろうということも御想像になって御質問されているのではないかと思いますが、まずは、こちらのこと自体は中医協でも了承されていることですので、今からこれを変えるということはなかなか厳しいということをぜひ御理解いただきたいのですけれども、出した情報について、いかに見られる方から紛れがないあるいは誤解、疑念を持っていただかないようなわかりやすい広報をするかというところが大事だと思っております。そこは病院が患者さんに御説明する中で、なるべく診療情報というものをわかりやすく御提供いただくというところに期待するところが大でありますし、そういうことに努めていただければと思っております。
○小山分科会長
ありがとうございます。
ほかに意見はいかがでしょうか。
藤森先生、お願いします。
○藤森分科会長代理
今の点、1点だけ補足させていただきますけれども、この原案の4ページ目を見ていただくと、今の初発の5大がんのUICC病期別分類並びに再発患者数のところで、2ポツ目の下の矢印のところで「患者数は延患者数とする」ということで、入院回数を掛けた延べ患者数ということなのです。ですから、がん登録の患者数とは全くことなる概念の患者数で、本来、原案はがん登録と同じように1人は1人でつくったのですけれども、事務局の判断でここは延べ回数になって、むしろ公開データとの整合性ということだったと思うので、ここは全く違う概念のものだと御理解をいただかないといけないと思うので、その辺の説明ぶりも必要なのだろうと思っています。
以上です。
○小山分科会長
ありがとうございました。
川瀬委員、どうぞ。
○川瀬委員
再発を含めたものは数字で延べ患者でいいかと思うのですが、初発の場合には基本的に同じように感じてしまうのではないかと思うので、ただ、その定義も、これはもしかするとこれから次回に向けての様式1の内容をもっと詰めていかなくてはいけないのかもしれないのですが、例えば「癌取扱い規約」でもいいよなどとなっていてもUICCでがん登録は全部既になっているとすると、本来は全部がん登録のほうがいいのかなとか、あるいはいつの病期を書くのかというところでもしっかりしたものがないというか、治療前のステージを書くなどというところがもしかすると少し違って、がん登録の場合にはたしか2種類、パソロジカルとクリニカルをちゃんと書いてあるところがある。それがどちらを使っているかというのがはっきりしていないのかなと。
一番大きな問題は、がんに対する疑い病名まで数がカウントされてしまったりするということで、実際に集計するとすごく変な数字が出ているという気がしたので質問させていただいたところです。これはもしかすると次回の班会議のほうで、様式1の内容をもっと検討するところで検討しなくてはいけないことなのかもしれません。
○小山分科会長
ありがとうございます。
事務局、どうぞ。
○眞鍋企画官
ありがとうございます。
コメントでございます。御指摘は受けとめさせていただきます。今回のDPC全体もそうですけれども、なるべくDPCで御報告いただくものをまずは機械的な処理をしていただいて、余り医学的な判断に係る御負担をかけることなく、まずは出せるものを出していただいて、その後、今後どう改善していけるかという発想で今後やらせていただきたいと思っております。
○小山分科会長
ありがとうございます。
ほかに御意見はいかがでしょうか。よろしいですか。
「病院情報の公表」というのは今回初めての試みで出ていますので、これをしかるべき時期にもう一回検証する機会があるということでよろしいですね。またいろいろな御意見を聞きながら検証してみて、よりよいものをつくっていくという方向にしていければと思います。
病院情報のところはよろしいでしょうか。
それでは、この議事はこれで終了いたします。
続きまして、「ICD-10(2013年版)に係る対応について」を議題にいたしたいと思います。
まず、事務局より御説明をお願いいたします。
○事務局
事務局でございます。
資料D-3を御準備ください。「 ICD -10(2013年版)に係る対応について 」ということです。
1.背景としましては、我が国ではICD-10に準拠した「疾病、傷害及び死因の統計分類」を作成し、統計法に基づく統計調査に使用するほか、医学的分類として、医療機関における診療録の管理などに活用をしております。
このICD分類については、平成27年2月13日付の総務省告示をもって ICD -10(2013年版)、以下、2013年版と言わせていただきますが、それに準拠することとされ、平成28年1月1日から施行をされております。同日以後に作成する公的統計については、この2013年版が適用されるということに既になっております。
一方で、この診断群分類区分の適用の考え方においては、2013年版に対応した標準病名マスターが未整備のため、傷病名は、引き続き、このICD-10の2003年版を使うことになっております。
今般、この2013 年版の標準病名マスターが来年1月ごろに整備される見込みとなったことを踏まえて、このDPCにおいて、2013年版への対応をどうするのかということについて検討が必要になっております。
2.論点についてですが、この2003年版から2013年版へ移行する対応方針について、論点を3つにまとめております。
まず、1-1として、2013年版に準拠した傷病名の選択に移行する時期をどうするか。
1-2として、改定で使用するデータを2013年版に基づいて各病院がコーディングする必要性について。
2として、各病院におけるICD-10コーディングの対応ということです。
引き続き、その下に留意点として書かせていただいております。
まず論点1-1に関する留意点としては、2013年版に準拠した傷病名の選択に移行する際に告示の改正を伴うこと等から、診療報酬改定時に移行するということが妥当と考えておりますが、この統計法に基づく告示が平成28年1月1日から施行されていることを踏まえると、次の平成30年度の診療報酬改定で移行することが適当ではないかと考えております。
論点の1-2ですが、これまでDPC制度においては、病院から提出されたデータに基づいて診断群分類、包括評価の水準、医療機関別係数などの設定を行ってきております。改定で2013年版を反映した診断群分類、包括評価の水準、医療機関別係数等の設定を行うためには、改定で使用するデータについて2013年版に基づいて各病院がコーディングしたものを用いる必要があるということになります。
2ページ目をごらんください。
論点2に関する留意点としては、2013年版マスターが来年1月ごろに整備される見込みであることを踏まえると、平成29年4月から各病院で2013年版でのコーディングを行うことが可能になるということです。
平成30年改定で使用するデータのうち、2013年版マスター整備前のデータ、具体的には、ことしの10月から来年3月までについては次の手順を踏むことで2013年版でのコーディングが可能になります。
まず、1)としては、ことしの10月から来年3月までのデータについては、DPC調査事務局のほうで2013年版にコーディングをし直す。
次の2)の手順としては、コーディングし直したものを特別調査として各病院が確認をする。
3)として、特別調査は来年の9月から11月ごろに行うということが可能と考えております。
3.対応案としてですが、2013年版に移行することに関する対応については、以下のとおりとしてはどうかとして、4点あります。
1つ目が、平成30年度の診療報酬改定で2013年版に準拠した傷病名の選択に移行する。
2つ目が、平成28年10月から29年3月までのデータについては、DPC調査事務局で2013年版にコーディングをし直し、特別調査で各病院に確認を求める。
3つ目が、平成29年4月以降のデータは、2013年版に基づいて各病院がコーディングをする。
4つ目が、平成29年4月から平成30年3月の1年度間は、各病院は2003年版と2013年版の両方でコーディングを行うの4点でございます。こちらについて御議論をいただきたいと思います。
以上です。
○小山分科会長
ありがとうございます。いよいよ大きな山が来る感じがいたします。
議論に入る前に、私から質問するのはおかしいのですが、これは29年の1月にできるのですね。それが今の説明ですと、28年の10月から切りかえるというのはタイムラグがあると思うのですけれども、それはいいのですか。
○事務局
事務局です。
2013年版に各病院で切りかえていただくのは29年4月を考えております。ただ、診療報酬改定、30年の改定に使うデータというのは、平成28年10月から平成29年9月までの1年間のデータを使いますので、そうすると前半半年分は2003年度版になっていますので、ここをDPC調査事務局でコーディングし直して、それを特別調査として病院に見ていただくということを御提案しております。
○小山分科会長
ありがとうございました。
これに対する御質問、御意見はいかがでしょうか。かなり大変になるのかなという感じはするのですが、いかがでしょうか。
美原委員、どうぞ。
○美原委員
教えていただきたいのですが、マスターが平成29年1月で整備されるというのは、これは各病院でそのマスターが使えるようになるという意味でよろしいですか。
○事務局
事務局です。
1月に標準病名マスターが御提供できるようになるので、各病院ではいろいろなシステムの中にそれが組み込まれていると思いますので、それにかかる準備が一定期間必要と思われておりますので、それも込みで切りかえるのは4月からと考えています。
○美原委員
それは各病院で自分たちの機械の中にうまく組み込むためのタイムラグですよという理解でよろしいわけですね。
○事務局
そうです。
○美原委員
もう一つお伺いしたいのですが、今まで我々は自分たちの病院のデータを経年的にとってきているわけです。それに伴って年次の推移などを見てまいりました。そうすると、ここで変わりますね。そうしたときには、それはもう使えなくなってしまうのか。
きょう、うちの診療録情報管理士に聞いたら、それはマスターがしっかりすればそれほど大変ではないけれども、今までとのデータが病名がずっと統計学的にとれなくなってしまうのではないかというようなことを少し言っていました。そうすると、28年度10月から29年の3月に関しては今までの2003年版で出ていたデータを提出したら、それはこちらに返ってきますと。だから、28年度まではバックして我々もデータはとれるけれども、その前はどのぐらい大きく差があるのかわからないのですが、使えなくなるという理解でよろしいですか。
○小山分科会長
お願いします。
○事務局
事務局です。
今、こちらでいろいろなところから情報をいただいて整理しているところで申し上げますと、1月にこの標準病名マスターができれば、2003年の病名を入力すると2013年にほとんどのものは変わると考えていまして、このICDの2003年から2013年に疾病分類なり疾病名が変わっていますが、ほとんどのものはそのまま一対一対応になっていると理解しております。このコーディングし直す作業については、一対一対応で自動変換されるものについてはこうなっていますと。一方で、そうではない、新たに病名ができている場合ですとか、新たに分類が2つに分かれているようなものについては各病院に御確認いただく必要があろうと考えておりまして、その作業を事務局でさせていただいて、病院さんにおかれては、特にそうした変更があった部分を中心に見ていただきたいと考えております。
○美原委員
もう一つなのですが、29年の4月から30年の3月までは、2003年版と2013年版両方でコーディングをしてくださいということですが、これはどの程度大変なのか。2つやるというのはそんなに大変なことではないのですか。
○小山分科会長
これは舌間さんに聞いたほうがいいのかな。どうですか。
○舌間委員
我々業界のほうもこの話が出て、JAHISでもいろいろ議論はしているのですが、大変か、大変ではないかというのは、先ほど事務局からもおっしゃったように、一対一で対応できるものというのはある程度の数は見込めますので、そちらの分は作業量としてはさほどではないのでしょうけれども、それ以外のところは病院さんの特性などによって、先ほど言われたように1つのものが複数に分かれるとか、ICD-10の2003年版では全然コードがなかったようなものが2013年版になったら出てきたというものに対してどうやって対応していくのかというところは大変になります。答えになっていませんが、量的にはさほどでもないのでしょうけれども、そういうものが出てきたときにどう対応するのかというのは病院さん独自ではなくて全体的に同じような対応をしていく必要があると思いますので、その辺のコンセンサスをとるというのは時間がかかるのではないかと考えます。
○小山分科会長
よろしいですか。
伏見委員、お願いします。
○伏見委員
今のは多分全く答えになっていないと思いますけれども、多くの病院は病名の入力からDPCのコーディング、様式1の作成、さまざまなものを多分システム化しているわけです。うちの病院もそうですけれども、基本的にマスターというのは1種類しか持っていません。病院情報システムでマスターを複数同時に持てるシステムというのは私は知らないのですけれども、それを新たに開発して、かつ1年間だけ使うということをDPC全ての病院に強制するという意味になると思いますので、ただ単にICD-10コードを変換するというだけではなくて、病院情報システムとしてどういう対応をしなければならないのかということまで含めて御検討いただきたいのですが。
○舌間委員
そうですね。今、おっしゃったように病名マスターというものを複数で管理するということをやっているところはないと思いますので、病名マスターは1つで、1つの病名コードに対してICD-10のコードがついていますので、今回そこを単に複数に2003と2013のフィールドが2つあって持てば、全部がそれだったら大丈夫だと思うのですけれども、そうではなくて、N対Nで分かれたりするところがありますので、その辺はどう持たせるかということです。先ほど言いましたように、全体から見るとさほど多くはないのでしょうけれども、そういうものがあるということはシステムとしては対応しないといけないので、それにどう対応していくのかというのは非常に難解なところであると思います。手作業でどれぐらいやってシステムでどれぐらいやるのかというバランスは、すごく難しいことになると思います。システムでかなりの部分をやるのでしたら、我々のほうも開発などは相当かかるのかなという感じではあります。
○小山分科会長
伏見委員、どうぞ。
○伏見委員
もしそういうことであれば、システム改修コストというのは一般的に非常に高いものになりますし、対象となる病院はDPC病院全てということで非常に大きいわけですから、この論点2の2段落目に書いてありますように、平成28年10月から平成29年3月のデータは、この次の手順を踏むことでコーディングは可能と書いてありますので、この方法に倣って29年4月から29年9月のデータも同様の形でコーディング変換を行って、最終的に病院がその変換状況を確認するという方向に持っていったほうが病院への負担あるいはそのコストなど、さまざまな面でいいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○小山分科会長
これは事務局に聞いたほうがいいかな。どうでしょうか。大変な負担になってしまう。ただ、この話が出たときに、病名マスターのいじらなくてはならないのは200前後ぐらいという数字が出た。それは間違いですか。ほとんど一対一で対応できるのだけれども、対応できないものはそんなに多くないというように記憶しているのですが、事務局、わかりますか。
お願いします。
○事務局
厚生労働省の研究班にICD-10の2013年版と、DPC分類とが2013年版が入ったときにどれだけ区分が変更するのかというレビューをしていただいていまして、コードの数として、未定義、変更あり、変更なしで、そうすると、新しく定義しなければならない区分が235というデータがあります。ただ、これはコードの数ですので、実際にそのコードに該当する患者数がどれぐらいいるのかというのは見られていませんので、実際、病院の作業負担がこの変更になるコードの患者さんをたくさん診ている病院は作業負荷も多くなる可能性があると考えています。
○小山分科会長
お願いします。
○眞鍋企画官
議論をクリアにしたいと思いますが、コーディング、つまり、標準病名マスターでどれに該当するというのを病院で決めていただく、これがコーディングですね。それを、次は請求なりDPCのデータ提出にソフトなりのシステムを使ってそれに乗っけていくという2つを分けて考えたほうがいいと思うのですけれども、コーディング自体は、今、事務局から御説明しましたが、確かに数万のうちの200などですので、そこの疾患の多い病院は大変だと思うのですけれども、ここはコーディングをきちんとやっていただく方は見比べてやっていただければ大まかは大体大丈夫ですし、そういうところに特化して見ていただければいい。ですから、ここはコーディングをしていただくことができるのかどうかというのが一つあると。
次に、システムをどう乗っけるのかというのは、これはまさにJAHISさんなどで考えていただきたいところですけれども、それをシステムとして持つのかどうかです。2つのマスターを持つかどうか。普通は持たないということは確かに御指摘のとおりだと思っておりまして、乗っけるとするとマスターを2つ持たなければならなくなってしまうと。それは1年で変わる中なのに、非常に大きな負担になり得るという御指摘はまさにそのとおりかと思っております。
今、伏見委員からお話しいただいた、こちらの案では29年4月から新しい2013年版でコーディングをと。ただ、それもまず2003年版でやって事務局で変換をして確認してもらったらいいのではないかという御提案だと受けとめますけれども、そこは私どももこの提案で必ず通したいと思って出しているものではありませんので、もう少し病院の先生方の御意見などをいただけたらと思っております。その上で、病院の先生方に最も負担が少なくて我々も何とか対応できる。データにも使えるという精度を確保できるものであればいいと思っております。
以上です。
○小山分科会長
ありがとうございます。
2つ並列して出す期間が1年間要るのかどうかという議論もしなければならないということですね。それをしなくていいということになれば、ぱっと切りかえてオーケーというのであればそれでもいいですが、少し助走期間が必要だということですけれども、これは舌間さんのほうの会でも恐らく非常にそちらにとって負担というか、重要なことになると思いますので、もう少し議論していただいて、また情報をいただくという形でよろしいですか。
○舌間委員
そうですね。どういったことになるのかというのは議論を深めて対応していきたいとは思っています。
○小山分科会長
藤森分科会長代理、どうぞ。
○藤森分科会長代理
1点だけ確認したいのですけれども、マスターのつくりが見えてこないのでわからないのですが、新旧両方のICD-10が1つの病名に振られているという理解ですか。それとも、もう古いものはなくて新しいものしかないのですか。2003年版と2013年版の両方のICD-10が1つの病名にぶら下がっているのか、それとも、2013年版の情報しかなくて2003年版のICDはどこにもありませんというマスターなのですか。それによって全く病院のシステムのつくりが違ってくるのです。
○小山分科会長
舌間さんに聞いたほうがいいのかな。
○舌間委員
私もMEDISのページを見ているだけですけれども、レイアウトとしては、マスターのコードがあってフィールドが2つある感じです。2003年版と2013年版、ただし、そのフィールドに必ず両方値が入っているのかというのは現在わからないので、そこのところが気になります。
○藤森分科会長代理
そうしますと、実際の病院の中の動きからすれば、ドクターは日本語病名を検索して普通入れるのです。マスターを見に行ったときに、もし新旧どちらかが欠損していると。結局もう一つ別の病名を入れてくださいとメッセージを出してやらなければいけないとなると、これは相当な改造になるのだと思うのです。両方とも埋まっていればそのままぽんとシステム的には対応できると思うのですけれども、片方欠損していると、もう一つ別の病名を選んでくださいねというメッセージを出さざるを得ないではないですか。
○舌間委員
そうですね。それは新規に病名をつけるときはそうですし、それまでに登録されているものをどう取り扱うのかというところはかなりの問題にはなっていると思います。ただ、数がどれぐらいかというところではあります。
○藤森分科会長代理
ですから、逆に数が限定的なのであれば、もっと違う対応法があるのだろうと思うのです。全ての病院に全例をやれということではなくて、特定の疾患だけ何か別の特別調査等々で対応するということでも多分いいのだろうと思うので、まずは1回マッピングをしてみて、どれぐらいの症例数に影響があることなのかというのを見ないと難しいのだろうと。全数をやるとすごいコストになるのだろうとも思います。
○小山分科会長
企画官、お願いします。
○眞鍋企画官
私どももMEDISのホームページなどで情報を収集している段階で、具体的にきちんとどういうものが出てくるのかというのはまだ詳細には承知していない状況です。ただ、今、藤森分科会長代理がおっしゃった欠損というのはどのようなケースか、なかなか実際にどのぐらい出てくるのかわかりませんが、いずれにしても、2003年版と2013年版で一対一対応がとれるものがほとんどであって、一対多、あるいは多対一、あるいは多対多となるものが先ほど申し上げたぐらいの数だということでございます。今、藤森先生からも御示唆いただいたのは、病院さんにお返しするときに、見るべきところをきちんとクリアにして、なるべく負担が少ないようにちゃんとして返すべきだという御指摘だと承っております。
○小山分科会長
ありがとうございました。
ほかにいかがですか。
石川委員、どうぞ。
○石川委員
今のいろいろな議論を聞いていまして、私はこのお話を聞いたときに、大変病院のコストにかかわるのではないかという予感があるわけなのですけれども、実際に手間がどのぐらいかかるのかということについて、もう少し詳細に現場と話し合う時間が必要だと思うのです。私たちがここであるべき姿ということで決めたとしても、実際に現在病院のほうは人員の不足なども含めまして大変きゅうきゅうとしてやっているわけですから、私たちは責任を持ってこれをもうよしということを言わないとだめだと思うのです。そういう点で、この次ぐらいのときまでに一つ事務局のほうでは具体的にはこういう作業が必要だということなどを準備していただきたいと思うのです。できれば画面で、こういう病名はこの何段階の手間が必要なのだということを、伏見先生はわかるかもしれませんけれども、私たちのような現場でやっている人間だとわからないので、そういうことを示していただいて、そのほうが私たちも自信を持って、この新しい時代に即したものだと言えると思うので、ぜひその辺をお願いしたいと思います。私たちもレセコンをつくっておりますので、そういう点で手間はどうなのかということもこの次までに検討していきたいと思っております。
○小山分科会長
貴重な御意見、ありがとうございました。
ほか、いかがでしょうか。
よろしいですか。
重ね重ねのお願いではありますけれども、この変換する期間に少し余裕を持つように早目に決めていただくととても助かるわけですね。だから、ぜひそこら辺のところは時間があればいいのですが、1カ月もないでやるということで大変なことになりますので、結構大きなことになりますので、舌間さんのほうでも十分検討していただいて、またいろいろ御意見をいただければと思います。
よろしいでしょうか。ほかに御意見はございますか。
では、このICD-10の2013版移行というのは結構重たい議論になると思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
続きまして、「今後の検討方針と主な検討課題について(案)」を議題にいたしたいと思います。
事務局より御説明をお願いいたします。
○事務局
事務局です。
資料D-4を御準備ください。「今後の検討方針と主な検討課題について(案)」とさせていただいています。
先ほどD-1(参考)でもお示ししましたように、今後の主な検討課題については6月22日の中医協にも提出をして了承をもらっておりますが、それらの検討課題も含めまして、平成30年度の診療報酬改定に向けた検討の方針とスケジュールについても御了解をいただければと思っております。
この資料のI.について、大きく2つございますが、1.検討方針としまして、平成30年度改定に向けた検討に当たっては、今後のDPC制度に関する基本的な考え方を整理した上で個別事項に関して検討する。
2.スケジュールとしては、当面の大まかなスケジュールは以下のとおりとしたいと考えております。具体的には、ことしの10月以降、年度末までは今後のDPC制度に関する基本的な考え方の整理、来年度に入りまして以降は基本的な考え方を踏まえた上で個別課題の検討をする、12月ごろに中医協に中間報告をするという非常に大まかなスケジュールとなっておりますが、ポイントは、まず基本的な考え方を整理した上で個別項目の議論をさせていただきたいという趣旨でございます。
II.は中医協に提出した資料と同じ項目を参考までに添付をさせていただいております。
以上です。
○小山分科会長
ありがとうございます。
今後のスケジュールとII.の以降は中医協にこういうことを検討いたしますということで報告したものであります。
これに対して何か御質問あるいは御意見がございましたらお受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。
伏見委員、どうぞ。
○伏見委員
伏見です。
全体的なスケジュール感についてはこのような方向かなと思っています。ただ、幾つかの課題についてはこれでは間に合わないものが入っていると思います。
例えば、2ページ目の一番上のCCPマトリックスにつきましては、28年度改定ではかなり前もって26年度段階から詳細に検討してつくっていったという経緯がありますので、もし仮に、例えば見直すとか拡大するというようなことが必要であれば、もう少し前倒しして、少なくとも29年4月からでは全然間に合わないと思いますので、こういう個別の課題は必要性に応じて少し早目に議論を始めていただきたいと思います。
例えば先ほど議論がありましたICD-10につきましても、当然このスケジュールではなくて前もって検討するということになると思いますし、1ページ目の3の機能評価係数IIの「病院情報の公表」についても、29年度にもまた公表がありますし、そこをどうするのか、個人的には「病院情報の公表」の中身というのはもう少し充実していくべきだと考えておりますので、そういう議論も含めて、部分的には前倒しして検討する機会というものも入れていただいたほうがいいのではないかとは思いますが、いかがでしょうか。
○小山分科会長
事務局、いかがでしょうか。
お願いします。
○事務局
事務局です。
御指摘ありがとうございます。2.スケジュールのところで、当面の大まかなスケジュールとさせていただいておりまして、おっしゃるように課題によっては早く検討していかなければいけないものもあると思っておりますので、御指摘のとおり、そのあたりはきちんと分類をして議論をさせていただきたいと思っております。
○小山分科会長
ありがとうございます。よろしいですか。
ほかにいかがでしょうか。
では、一応当面のスケジュールはこの方針にしていきますけれども、今、御指摘のあったようなものについては少し前倒しに議論を進めていただくということでもって御了承をいただきましたということでいきたいと思います。
続きまして、「平成28年度定例報告について(案)」を議題にいたしたいと思います。
事務局より、御説明をお願いいたします。
○事務局
事務局です。
資料D-5をごらんください。「 平成28年度定例報告について(案) 」でございます。
平成29年度の地域医療指数、具体的には体制評価指数ですが、これを設定するために、対象となる病院の毎年10月1日における地域医療指数の評価項目への参加または指定などの状況、施設基準の届け出状況等を確認するために、定例の報告を出していただいています。
平成28年度の報告においては、この平成28年度改定の影響を反映する必要がありますので、以下の項目についての変更部分ないしは引き続き報告を求める部分について御確認、御了解をいただきたいと思っております。
まず、I.地域医療指数関連ですが、1.として、平成28年度医科点数表改定の影響を反映する必要がある項目として、中央のところに該当項目とあります。B005-2、B005-3、B005-3-2ですが、この地域連携診療計画管理料等、関連する点数については、平成28年度改定において、この点数としては削除した上で、別の加算が設けられております。
それが下の囲み表になっておるものですが、平成28年度に加算ができておりますのが、1つ目、A246の地域連携診療計画加算というものが退院支援加算の注の加算としてできております。また、B009の診療情報提供料の注の加算の中にも地域連携診療計画加算というものができておりますので、今年度の定例報告については削除された点数のかわりにこの2つの加算の届け出について報告を求めることにしてはどうかということです。
2ページ目、2.地域がん登録の関係です。平成28年度の改定で、29年度の地域医療指数から地域がん登録の評価を廃止するということにされておりますので、今後の対応としては、定例報告の求める事項からこの地域がん登録の件数の実績は削除するということ。
3.新型インフルエンザ等対策に係る地方公共機関の指定について、前回改定のときには、28年度においてこの医療機関単位での指定が行われていないということでしたので、評価を見送ることとしていたのですが、平成28年10月時点において指定はしているのですが、まだ完了していないという状況ですので、引き続き今回は報告を求めずにしたいと思います。
II.「病院情報の公表」の関係ですけれども、平成28年度改定で、保険診療指数の新たな項目に「病院情報の公表」を追加して、平成29年度から導入するということとしていますので、今回の定例報告でこの公表の有無について報告を求めることにしたいと思います。
説明は以上です。
○小山分科会長
ありがとうございました。
28年度定例報告について、幾つか変更がありましたので、今、御報告がありましたような形にしていきたいということでありますけれども、皆さんからの御意見、御質問がありましたらお受けしたいと思います。
池田委員、どうぞ。
○池田委員
今、説明いただいたもので結構ではないかと思いますけれども、「病院情報の公表」の有無についての報告というのは、10月1日の時点でこの集計条件に沿った形で適切に公表されているということをどのように報告いただくのか。つまり、例えばURLなどを示していただくのか、それともその時点で公表されているもののページのコピーを出していただくとか、どういう形で適切な形で公表されていることの確認をされるのでしょうか。
○小山分科会長
事務局、お願いします。
○事務局
事務局でございます。
きょうお認めいただきましたら、具体的にどうするのかというのは考えさせていただこうと思っていたのですが、例えば少なくともURLは出していただいて、こちらが内容を確認できるようにするなどといったことは考えているところです。また、こうすればという御意見があれば、この場でいただければと思います。よろしくお願いします。
○小山分科会長
よろしいですか。ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。
では、定例報告についてはこのような方向でよろしいでしょうか。
ありがとうございました。大分時間は早いのですけれども、本日の議題は以上となります。
次回の日程等について、事務局から御説明をお願いいたします。
○事務局
次回の開催は未定ですので、日程が決まりましたら、また御連絡をさせていただきます。
○小山分科会長
ありがとうございます。
それでは、平成28年度第2回DPC評価分科会を終了させていただきます。本日は大変お忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございました。
ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会診療報酬調査専門組織(DPC評価分科会))> 平成28年度第2回DPC評価分科会・議事録(2016年9月12日)