ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会診療報酬調査専門組織(DPC評価分科会))> 平成28年度第1回DPC評価分科会・議事録(2016年5月25日)




2016年5月25日 平成28年度第1回DPC評価分科会・議事録

○日時

平成28年5月25日
14:58~15:56


○場所

中央合同庁舎第5号館 専用第15・16会議室


○出席者

【委員】

小山分科会長、石川委員、猪口委員、井原委員、緒方委員
金田委員、小林委員、瀬戸委員、竹井委員、福岡委員
伏見委員、藤森委員、箕浦委員、美原委員、山本委員

【事務局】

医療課長、保険医療企画調査室長、企画官 他

○議題

1.平成28年度診療報酬改定(DPC制度関連部分)の概要について
2.今後の検討課題について(案)

○議事

○小山分科会長

 定刻より若干早いのですけれども、委員全員そろいましたので、ただいまより平成28年度第1回「診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会」を開催いたします。

 今回、平成28年度の診療報酬改定はいろいろありましたが、今回のような結論になりました。それがどのように評価されているか、皆さんの御意見を聞きたいと思いますけれども、平成30年度に向けてまた新たないろいろな問題点が出てまいりますので、それについて議論をしていきたいと思います。

 まずは委員の出席状況についてですけれども、本日は池田委員、川上委員、川瀬委員、渡辺委員から欠席との御連絡をいただいております。

 続きまして、事務局より本日の資料の確認をお願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 お手元の資料を御確認ください。

 D-1-1、D-1-2、D-1-2参考、D-2-1、D-2-1の参考1と2、D-2-2、D-3、D-4でございます。会場配付の資料のクレジットの日付のほうに一部誤りがありましたので、正確なものはホームページのほうに掲載しているものをまた後日御利用ください。また、お手元の資料、過不足等ございましたら、事務局までお申しつけください。

○小山分科会長

 特に過不足はございませんか。よろしいですか。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 最初に「平成28年度診療報酬改定(DPC制度関連部分)の概要について」につきまして、D-1からD-3まで一括して議題といたしたいと思います。

 事務局より御説明をお願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 まず、お手元にD-1-1という資料を御準備ください。こちらは、DPCの改定につきまして、2月10日に中医協総会に御報告させていただきました骨子の内容でございます。こちらに沿って改定が行われたということで、最終的には中医協の了承を得られたというものでございます。

 説明につきましては、後ほど改定の説明資料がございますので、そちらとあわせて御説明させていただきますので、割愛させていただきます。

 続きまして、資料D-1-2でございます。こちらが4月13日の中医協総会に御報告を差し上げたDPC制度の対応結果についての概要でございます。

 「2.診断群分類点数表の改定」ということで1ページ目に載せておりますが、分類数としては4,918と大幅にふえておりますけれども、最終的な支払い分類としては2,410ということになりました。こちらはCCPマトリックスの導入の影響によるものでございます。

 2ページ目をおめくりください。2マル「点数設定方式Dの適用」が最終的にはこちらの診断群分類に適用になりましたということで、最終的に平成28年度改定から39の分類に適用がされております。

 続きまして、ページを飛ばしまして、4ページ目でございます。

 「3.医療機関別係数の見直し」でございますけれども、最終的なI群、II群、III群の病院数と基礎係数はこちらのとおりでございます。

[II群の選定に係る実績要件]でございますけれども、実績要件1、2、3、4とございまして、1日当たりの包括範囲出来高平均点数と診療密度というものが【実績要件1】、【実績要件2】としましては医師研修の実施ということで、こちらは大きく変化はございませんでしたが、【実績要件3】に関しましては、内科系の診療の評価ということで新しく3項目追加されておりまして、6項目のうちの5項目以上の基準を満たすものというものでございます。【実績要件4】としましては、従来どおりの考え方でございます。

 「(2)機能評価係数I」に関しましては、検体検査判断料であるとか、地域加算の7・7級地が新たに新設されておりますので、こちらのほうを機能評価係数Iとして新たに評価したというものでございます。

 「(3)機能評価係数II」の概況としましては、5ページ目に記載されているとおりでございます。こちらもまた後ほどの資料で細かい数値をお示しさせていただいておりますので、また後ほどの資料で御説明を差し上げようと思います。

 5ページ「(4)激変緩和措置」でございますけれども、推計診療報酬変動率が改定をまたいでプラスマイナス2%を超えている場合には、激変緩和措置というものを行っておりました。

 今回改定においても行うこととされておりましたけれども、最終的に-2.0%を下回った施設が53施設、変動率が+2.0を上回った施設数が73施設ということで、そちらの施設において激変緩和措置を行ったというものでございます。

 6ページ目に移っていただきますと、激変緩和措置を行った病院と全体の病院の収入変動がこのような形で推計されておりますという資料でございます。

 続きまして、D-1-2の参考でございます。

 機能評価係数IIの合計値の分布をI群、II群、III群別にお示しさせていただいているのが1スライド目でございます。

 3スライド目からは、それぞれの機能評価係数IIの各項目の群ごとの分布をお示しさせていただいております。それぞれ指数と係数に落とし込んだ形、上のスライド、下のスライドという形でお示しさせていただいているものでございます。こちらは参考にごらんいただければと考えております。

 続きまして、資料D-2-1でございます。こちらが改定に関する補足事項ということで、分科会のほうに今回御報告を差し上げるものでございます。

 まず「1.医療機関別係数について」というところでございます。

 「(1)医療機関群II群の選定に係る基準値」でございますが、それぞれの診療密度でありますとか、医師研修の実施、高度な医療技術の実施といったものの各基準値がそれぞれ示されております。四捨五入した値を表示させていただいております。

 下のほうの(2)のところで「医療機関群別の施設数・基礎係数等について」お示しさせていただいております。I群としましては81病院、II群としましては140病院、III群としましては1,446病院ということで、それぞれの基礎係数はこちらにお示ししているとおりでございます。

 参考に右側に平成26年度改定時の施設数と基礎係数の値をお示しさせていただいております。

 裏面、2ページ目でございます。[医療機関群の施設数]でございますが、前回改定と比べてどのようになったのかというものが、お示しさせていただいているとおりでございます。II群からIII群に変わった病院数が14病院、III群からII群に変わった病院が54病院、準備病院からII群になった病院が1病院ありましたということでございます。

 「(3)機能評価係数IIについて」でございます。各8項目の指数ごとの評価内容に基づきまして各項目の係数を算出しております。詳細に関しましては、D-2-1参考1、参考2のとおりでございます。こちらは今回お配りさせていただいている資料とは別に、エクセルのデータのほうもホームページには上げさせていただいております。

 各分散の内容は、I群、II群、III群別、全医療機関別でお示しさせていただいているとおりでございます。

 また、下のほうに、今回、係数に関しまして、一部べき乗という処理を行いまして分散の値を均てん化しておりますので、最終的に何乗したかというものを各係数別にお示しさせていただいているものでございます。

 続きまして、お手元の資料D-2-1の参考1が「機能評価係数IIの内訳(医療機関別)」ということで、それぞれ8項目の病院別の値をお示しさせていただいております。

 D-2-1の参考2という資料の束でございますけれども、こちらは「地域医療指数(体制評価指数)の内訳(医療機関別)」というものを病院別にお示しさせていただいております。

 続きまして、D-2-2でございますけれども、DPC対象病院に関しまして、1病院、DPC病院から退出しております。また、準備病院が平成28年度の改定にあわせて新規に参加しておりまして、今まで準備病院であった病院と合わせて284病院となっております。

 続きまして、お手元にD-3の資料を御準備いただけますでしょうか。

 こちらは「平成28年度診療報酬改定の概要(DPC制度関連部分)」ということで、一連の御説明を差し上げたいところなのですが、前半の「I DPC制度の概要」という部分と「II 診療報酬の算定方法について」という部分は、従来どおりでございますので割愛させていただきまして、「III 平成28年度診療報酬改定について」というところから御説明を差し上げたいと思います。

 スライド番号としましては46スライド目、47スライド目あたりからが御説明を差し上げる内容でございます。47スライド目から御準備していただけますでしょうか。

 まずは「調整係数見直し(1)」というところでございます。従来から調整係数の見直しを進めてきたところでございます。

 概要としましては、48スライド目の図にお示ししているとおり、平成24年度の改定から25%ずつ、もともとあった調整係数という部分を機能評価係数IIと基礎係数に置きかえてきたという経緯がございます。平成28年度改定におきましても、75%分を機能評価係数IIに置きかえているところでございます。

 置きかえに伴い医療機関の収入が大きく変わる可能性があるというところから、診療報酬変動率が2%程度を超えて変動しないように、暫定調整係数、25%残っている調整係数の部分で調整を行わせていただいたところでございます。

49スライド目からは「医療機関別係数の設定方法等(平成28年度改定)」の計算式でございます。

50スライド目には「DPC制度における診療報酬の算定方法」ということで、診断群分類点数表にそれぞれの医療機関別係数を掛けた上で在院日数を掛けたものが、いわゆるDPC部分の報酬、また、それ以外にも出来高部分というものがございますという御説明でございます。

51スライド目に移っていただけますでしょうか。II群の選定要件につきまして、今回、選定に係る実績要件につきましては、内科系の技術の評価を追加しております。

 【実績要件3】の部分でございますけれども、特定内科診療というところでございます。症例割合、DPC算定病床当たりの症例件数、対象症例件数という3項目が追加されまして、高度な医療技術の実施という【実績要件3】は合計6項目になっております。この6項目のうち大学病院本院の外れ値を除いた最低値でございますけれども、これを5項目以上超えている病院をII群病院として選定したということでございます。

52スライド目でございますけれども、特定内科疾患が合計で25疾患、疾患ナンバーとしては28番までありまして、欠番がございますので合計で25疾患でございますが、それぞれ対象となるDPCコードと条件が細かく設定されております。

 こちらの内容としましては、DPC評価分科会において御議論いただいたように、内科系の学会社会保険連合提案からは一部改変されているところでございます。

53スライド目は「医療機関群・基礎係数の見直し」でございます。基礎係数というのは、開始当初からこのような計算方法で設定されているところでございます。II群の病院の選定要件が決まった後で、それぞれの群の中での基礎係数を設定しておりまして、こちらのような形で設定されております。

54スライド目は「機能評価係数Iの見直し(1)」でございます。もともとDPCの診断群分類点数表というものは、一般病棟の10対1の入院基本料を基本として作成されているものでございますので、例えば7対1であるとか、専門病院の7対1の入院基本料を取られているところというのは、その差分を機能評価係数Iで評価しているところでございます。ですので、当然のことながら、点数が変わった場合にそこの係数も見直されているというところでございます。

 今回改定で病棟群単位の届け出というものが認められておりますので、病棟群単位の届け出を行った場合の算定方法も別個設定しております。また、入院基本料等加算で、全患者が算定すると考えられるような加算に関しても、機能評価係数Iで係数を設定しております。

55スライド目は主な変更点の概要をお示ししているところでございます。医師事務作業補助体制加算などは大学病院、特定機能病院でも追加されておりますし、急性期看護補助体制加算というものも一部見直しがされております。

56スライド目でございますけれども、こちらから機能評価係数IIの見直しに関する御説明でございます。新たに重症度指数を追加した8指数により評価を行うとされているところでございます。

 重症度指数の計算方法に関しましては、下にお示ししておりますとおり、当該医療機関における包括範囲出来高実績点数と、それを診断群分類点数表に基づいた場合の包括点数の乖離率というもので評価を行っております。

 ただし、救急医療指数の中で既に評価されている救急医療入院の2日目までの包括範囲の出来高実績点数とその包括点数は、分母、分子からは除外されております。

 続きまして、57スライド目でございますけれども、新たに導入された「重症度係数について」の御説明でございます。こちらに関しましては、平成24年度から4回の改定で段階的に調整係数を置きかえるというお話が進んできておりました。

 ただし、推計報酬変動率がプラスマイナス2%を超える場合に、激変緩和措置を行ってきたところでございます。もともと調整係数が持っていた機能を機能評価係数IIの中で表現できているのかというような御議論もございまして、調整係数の廃止に向けて重症患者の診療に悪影響が出ないようにという配慮の中で導入されたものでございます。

58スライド目でございますけれども、いわゆる重症患者への対応機能というところで、包括範囲の出来高実績点数と診断群分類点数表による算定をした場合の点数との比を表現する係数の試行導入を行ったところでございます。

 実際には診断群分類点数表で全ての患者の重症度を表現し切れればよいところなのですが、DPCという制度上、ある程度患者をグルーピングするという観点からいくと、中には「アウトライヤー」と呼ばれるような重症度の非常に高い患者さんを受け入れざるを得ない病院に対する係数の一部として導入されたものでございます。

 以上が重症度係数の目的でございまして、最終的に出来高点数が高いほうがこちらの重症度係数自体は高くなる。要は診療密度を高くすれば係数自体は高くなるのですけれども、実際にはその補填率は非常に低いものでございますので、出来高実績点数を高くするという意図的な診療行為をしたとしても、それが補填されるという趣旨の係数ではございませんということを、最後に注意書きとして書かせていただいております。

59スライド目からは「機能評価係数IIの見直し(2)」というところでございます。機能評価係数IIの重みづけに関しましては、今回改定では等分とするとさせていただいたところでございます。

 ただし、それぞれの係数の持つ意味合い、重みが違う部分があるので、そういった係数に関しては標準化を行いましょうということで、効率性、複雑性、後発医薬品指数に関しましては、先ほど御説明しましたべき乗の処理を行って、分散が均等となるように標準化を行っております。

60スライド目は「機能評価係数IIの見直し(3)」でございます。保険診療指数、カバー率指数、地域医療指数、後発医薬品指数について見直しを行っております。それぞれの細かな項目につきましては、例えば保険診療指数の中では病院情報の公開というものを平成29年度より評価してはどうかというところでございます。

 また、大学病院本院を持つ分院の中で機能に差があるようなところは、減点するというような評価を導入していたり、精神病床を備えていないような病院に対する減点の措置がされております。

 カバー率指数に関しましても、III群においての最低値・最小値を30tile値と見直したところでございます。

 地域医療指数に関しましては、地域がん登録が法制化されるというところで、平成29年度より評価を廃止するという方向性で御議論いただいたところでありまして、高度・先進的な医療の提供体制に対する評価項目を追加というところに関しましては、DPC評価分科会で御議論いただいた内容から、中医協総会での意見を反映しまして一部改変されておりますので、後ほど御説明を差し上げようと考えております。

 後発医薬品指数に関しましては、政府目標である70%へと評価上限の引き上げを行ったところでございます。

61スライド目からは具体的な評価内容をお示ししているものでございます。先ほどの概要で御説明し切れていない部分もありますが、お時間の都合上、割愛させていただきます。

65スライド目に、後ほど御説明すると先ほど申し上げた「高度・先進的な医療の提供」という項目が入っております。

 最終的には1ポイントと0.25ポイントという2段階の評価基準が検討されておりまして、1ポイントの場合というのは、10例以上の医師主導治験の実施であるとか、10例以上の先進医療の実施及び1例以上の患者申出療養に係る意見書の作成、こちらはそれぞれ「かつ」条件になっておりますので、それぞれを満たしているということが条件で1ポイントとなっております。

 もしくは20例以上の治験の実施であるとか、10例以上の先進医療の実施もしくは10例以上の患者申出療養の実施、こちらは全て「または」という条件で結ばれておりますので、どれか満たしている場合には0.25ポイントということで、DPC分科会のほうでも、治験をやっている小さな病院でも評価されてもいいのではないかというような御意見をいただいておりましたが、こういったところで反映ができているのかなと考えております。

67スライド目からは「算定ルールの見直し」でございます。

 算定ルールの見直しに関しましては、第III日(包括算定の終了日)を30の整数倍ということである程度統一させていただいて、簡素化を図っているところでございます。包括期間を延ばしておりますので、それに応じて点数の調整も行わせていただいているというところでございます。

68スライド目には、算定ルールの見直しの影響ということで、A、B、C、Dそれぞれの点数の設定方式がございますが、このような形で点数を設定しているという点数の設定方法が記載されております。

69スライド目は「点数設定方式Dの見直し」でございますけれども、先ほどこういったところに導入されたということを御説明差し上げましたので、割愛させていただきます。

70スライド目が、CCPマトリックスの導入を行いましたというところでございます。脳梗塞などでは1,584分類あるものを、支払い分類では7分類までまとめたというところでございます。

 続きまして、71スライド目でございますけれども、先ほどお示しさせていただいた数値の細かいものでございます。DPCコードとしては4,918、うち包括支払いの対象となるものが4,244ございまして、支払い分類としては2,410分類でございます。

 続きまして、73スライド目からは請求方法の見直しでございます。一入院期間で請求方法を統一していただくということを今回改定で御了承いただいておりまして、各医療機関における適切なコーディングをさらに推進するということで、例えば医師がこういった手術をしようと予定していた場合に、請求部門もしっかりと認識していただいて、月をまたいだ入院症例である場合に、再請求とならないような医療機関内での意思疎通を図っていただくということが必要になってくるのかなというところでございます。

74スライド目では、再入院時の入院契機となった傷病名の病名に分類不能コード、動悸であるとか、咳といったような症状コードを用いた場合には、一連の入院として扱うといったような見直しが反映されております。

 続きまして、76スライド目でございますけれども、適切なコーディングを行うための体制強化を図るために、コーディングを2回から4回という開催の要件を引き上げるとともに、実際にコーディングにかかわるような部門の医師、薬剤師など多職種に参加していただいて、適切なコーディングを推進できるような実を伴った議論をしていただくということが目的でございます。

 続きまして、78スライド目からは「退院患者調査(DPCデータ)の見直し」でございます。それぞれ様式1であるとか、EF統合ファイル等に出力していただくファイルの内容の見直し内容が出ております。

80スライド目でございますけれども、EFファイルでは持参薬を出力していただくといった項目でありますとか、Hファイルというものが今回新設されておりまして、重症度、医療・看護必要度といったものを今後出力していただくことになります。

81スライド目のほうに持参薬の出力の話を記載させていただいております。こちらのほうは平成2810月より調査開始されますので、またこちらのデータを用いて御議論させていただければと考えております。

 退院患者調査(DPCデータ)の作成に関しましては、いろいろな見直しが行われておりますので、それぞれ経過措置というものを置かせていただいております。重症度、医療・看護必要度のほうに関しましては9月末まで経過措置ということで、10月以降、提出していただくという趣旨のものでございます。そのほかもほとんどが10月以降に御提出いただくという趣旨の調査内容になっております。

 改定に関する御説明としましては、以上でございます。

○小山分科会長

 どうもありがとうございました。

 我々がずっと議論し続けたものが、今度の国の平成28年度の診療報酬改定のDPC関連部分の概要についての御説明をいただきましたが、議論どおりだったものもありますし、一部、中医協で議論し直して少し変わった部分もありますので、これらの点につきまして御質問あるいは御意見がありましたら、お願いいたします。

 小林委員、どうぞ。

○小林委員

 1つだけ質問です。実績要件の中でI群病院の外れ値というのは、どのようにして定義されているのか。

○事務局

 外れ値に関しましては、平成24年時点から基本的には外れ値と考えられるものを目視で決定しておるというところでございます。

 外れ値の考え方なのですが、中医協のほうにはお示しさせていただいておったのですけれども、平成26年の考え方からは大きく変わっていないということで、1病院もしくは2病院といったような形になっております。

○小林委員

 現実的に6項目のうち、外れ値を採用したのは何項目ぐらいですか。

○事務局

 手持ちのデータが今ございませんので正確にはお答えできないのですが、全部外れ値を採用しております。

○小山分科会長

 よろしいですか。

 ほかはいかがでしょう。

 美原委員、どうぞ。

○美原委員

 教えていただきたいのですが、最後の説明にあったスライド57番目と58番目の重症度係数のことなのですが、重症度係数を入れるというお話はあったのですが、これに関しては今までほとんど議論されなかったと認識しているのですが、57の「暫定調整係数の廃止に向けて、重症者の診療に悪影響が出ないような配慮が必要」ということですが、それがどんな意味なのかということがちょっとわからない。

 もう一つは、58の3日目以降の出来高の点数が高いほうが重症度係数が高くなるということなのですが、一生懸命なるべく小さくしようとやって逆行的な点数のような気がするので、この辺に関して教えていただければと思います。

○事務局

 事務局でございます。

 1点目の御質問の「暫定調整係数の廃止に向けて、重症者の診療に悪影響が出ないような配慮が必要」というところでございます。こちらはそもそも調整係数が持っていた意味合いというものがございまして、その中に「アウトライヤー」と呼ばれるような、いわゆる診断群分類点数表の点数というものは、そのグルーピングの中での平均点数、平均在院日数というものを用いて点数表の点数が決定されているところなのですが、その中でもどうしても重症者が出てしまって、大幅に点数表の点数を超えてしまうような患者さんが出てしまう。そういったアウトライヤーに対する対応機能を調整係数として持っていましたというのが、平成24年度改定あたりでの議論だったかなというものがあります。

 その中で、調整係数を機能評価係数IIに、いわゆるDPCデータを使った病院の機能を評価するようなものに置きかえていく中で、平成28年度改定に向けて、実際にはアウトライヤーに対する対応分がしっかりと評価し切れていないのではないかという御議論があったかと記憶しておるところなのですけれども、そういった経緯から出てきているというのが御説明になります。

 2点目の3日目以降というところでございますけれども、まず、1点御説明をしっかりと差し上げないとだめだなと反省しているところは、救急医療入院に該当した患者さんの場合に、1日目、2日目というものを除外しています。

 というのは、救急医療係数の中で既にその部分は評価されているので、二重評価に該当するのではないかということで除外したという経緯がございましたが、その中でも、救急患者でなくとも重症化してしまうような症例があるのではないかということで、そういった患者さんを見るという意味での重症度係数だと認識しております。

 実際にその中には無駄な医療資源投入が含まれざるを得ないというところはあるかと、御指摘のとおりかなと考えておりますけれども、実際にどこまでが無駄な医療資源投入であって、どこからが無駄でないのか。例えば3日目以降は全て無駄だとしてしまうのか、そうではないのかというところを今後精緻化する議論ができればなと考えておるところでございます。

○小山分科会長

 ありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。

 よろしいですか。今、今回のこの概要についての御説明をいただきまして、一応、議論させていただいておりますけれども、特に御質問、御意見はないということでよろしいですか。

 それでは、ありましたら、また後で最後のほうでも御意見をいただければと思います。ありがとうございました。

 それでは、次の議事に行きまして「今後の検討課題について(案)」を議題といたしたいと思います。

 事務局より御説明をお願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 資料D-4をお手元に御準備ください。「今後の検討課題について(案)」とさせていただいております。

 こちらは事務局のほうで現在までの議論をサマライズしたものでございますので、御意見等ありましたら募集したいと考えておるところでございますが、まず「1.中医協総会における議論の整理」というところでございます。

 「(1)平成28年度診療報酬改定(答申)の附帯意見(DPC関連部分の抜粋)」ということで、点線の中のようなものをいただいております。「DPCにおける調整係数の機能評価係数IIの置き換えに向けた適切な措置について検討するとともに、医療機関群、機能評価係数IIの見直し等について引き続き調査・検証し、その在り方について引き続き検討すること」とされております。

 「(2)次回改定に向けた今後のスケジュール」に関しましては、DPC評価分科会において整理された上で中医協の基本問題小委員会へ報告されます。その後、また総会で了承を得るというプロセスを経ていくということは大きく変更ございません。

 「2.今後の検討課題(案)について」でございますけれども、「(1)次期改定に向けた検討課題」の2マル「基礎係数(医療機関群)のあり方」についてでございます。

 まず、1マルの部分でございますが、II群の選定要件については、絶対値基準というものができないかというところを先般の中医協総会でもいただいておりますので、絶対値要件を設定するのか、もしくはそのほかの選定要件があり得るのかというところは引き続き検討を行っていくというところでございます。

 2マル「調整係数のあり方」につきまして、平成30年度に調整係数の置きかえが完了する予定でございます。調整係数のあり方について検討する必要がございます。

 調整係数がなくなるということは、実際に今、暫定調整係数という、今年度であれば25%部分でございますけれども、その部分で激変緩和措置を行っていたところであるのですが、激変緩和措置ができなくなるということでありまして、今後、激変緩和措置というものをどのように考えていくのかという御議論をいただきたいと考えております。

 3マル「機能評価係数IIについて」でございます。こちらは少し項目として細分化しており、ちょっと多いのですけれども、1つ目として病院情報の公開につきましては、平成24年度あたりから議論されているものを平成29年4月から評価するということで、平成2810月時点での公表の有無を評価対象とするということでございますので、詳細な項目であるとか、詳細な集計条件といったものをこちらのほうから案としてお示しさせていただいて、御了承いただく必要があるということで、こちらは早急にまとめさせていただきたいと考えております。

 後発医薬品係数についても、御議論させていただく必要があるかなと考えております。

 重症度係数に関しましても試行的に新たに導入されておりますけれども、評価のあり方について今後議論をさせていただければなと考えております。

 各係数の重みづけに関しましても御意見をいただいているところでございますので、何か客観的な評価手法を分析した上でお示しできないかということを御検討させていただいてということでございます。

 医科点数表改定の影響の反映についてでございます。基本的にDPCの平成28年度改定におきましては、DPCデータ自体が平成26年度の医科点数表のデータに基づいて作成されておりますので、そちらに基づいたデータの集計を行って評価をしておるところなのですけれども、平成28年度のデータが次回の平成29年度4月の機能評価係数IIから反映されてきますので、医科点数表の改定の影響が一部ある部分に関しましては、再度御議論をいただく必要があると考えておりますので、こちらも早急にお示しさせていただきたいと考えております。

 そのほかに機能評価係数IIとして評価すべき新規の項目について、御議論をいただければと考えております。

 4マル「診断群分類点数表について」でございます。CCPマトリックスについて、今回、平成28年度診療報酬改定から導入されておりますけれども、こちらの導入の影響を見る必要があるのかなという部分。

 適切な傷病名コーディングを推進していくことに関して、どのように考えているかということを御議論いただければと考えております。

ICD-102013年度版に関しましては、対応時期を見送るというということが前回は議論の結論とさせていただいておりましたが、対応時期をいつごろにしますかということを御議論させていただければと考えております。

 2ページ目の5マル「請求に関するルールについて」でございます。持参薬のデータが10月から出てきますので、そちらに関しまして、持参薬を使った場合のあり方について御議論させていただく必要があるのかなと考えております。

 6マル「その他」に関しましてですが、DPCデータの収集方法について、こちらは簡単に概要の御説明を差し上げる必要があるかなと考えておるのですが、平成26年7月22日に健康医療戦略が閣議決定されておりまして、その中で、DPCデータに関しまして、医療機関の負担軽減の観点からオンラインでの収集を検討することとされておりますので、こちらの収集の方法についても、今後、前向きに検討していく必要がございます。

 「(2)DPC検討WGにおける検討課題について」ですが、1マル「MDC毎作業班」というものを専門診療科ごとに設置させていただいております。また、各学会であるとか、診療科から要望を承った上で、DPCデータを見ながら診療実態に即した診断群分類の見直しを行ってきておりまして、こちらに関しても引き続きやっていきたいというところでございます。

 様式1で何か診断群分類を精緻化するために必要な情報を新たに収集する必要がないかという観点であるとか、もう既に収集し終わったデータ、意味のないデータに関しまして、医療機関の負担軽減の観点から削除できないかということに関しましても、それぞれのMDC作業班ごとに議論ができればと考えております。

 2マル「DPC/PDPS傷病名コーディングテキスト作業班」に関してですが、平成28年4月版ということで新たなバージョンを出しております。こちらのほうも鋭意取り組みまして、医療機関でのコーディングの指針、参考資料となるような位置づけのものとして見直しを繰り返していくというところを目標にしていきたいと考えております。

 「(参考)」にそれぞれの体制をお示しさせていただいております。

 資料D-4に関する説明は以上でございます。

○小山分科会長

 どうもありがとうございました。

 これから2年間議論をしていく検討課題についての案をお示しいただきました。きょうの最も重要な案件だと思っておりますが、特に「2.今後の検討課題(案)」について」、(2)のほうは作業班ということでよろしいのでしょうけれども、(1)について皆様の御意見あるいは御質問をお受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。このような検討課題でいくということなのですけれども、それに対する質問、あるいはこういうものを追加したほうがいいというものがありましたら、お伺いしたいと思います。いかがでしょうか。

 石川委員。

○石川委員

 6マルの「DPCデータの収集方法について」ということで御説明があったのですが、これは医療機関の負担を避けるためというお話なのですけれども、要するに、きちんとしたネットワークを構築するときの費用ということについても、病院に負担をかけないようにということになっていますか。

○事務局

 事務局でございます。

 医療機関の負担という観点からいくと、今、電子媒体をDVD-Rであるとか、CD-Rに焼いて郵送で提出していただいているところなのですけれども、改善の御準備というところの金銭的な負担もこの中に含まれていると思いますので、その中の負担軽減という趣旨であれば、改善の金銭的な負担も軽減する方向で検討させていただきたいと考えております。

○小山分科会長

 よろしいですか。どうぞ。

○石川委員

 大がかりなネットワークをつくるということではなくてということですか。

○事務局

 事務局でございます。

 セキュリティーに関しては、もちろん担保した上でということでございます。ネットワークの規模に関してなのですけれども、もちろん収集先が1つに限られておりますので、それが大がかりというか、そこの部分に関しては何とも言いがたいです。要は病院と病院同士を横でつなぐようなネットワークではなくて、病院から収集先に提出していただくというイメージでございます。

○石川委員

 そうしたら、病院のほうで用意するようなネットワークではないということでよろしいのですよね。

○事務局

 はい。御指摘のとおりでございます。

○小山分科会長

 竹井委員、何か御意見ありますか。

○竹井委員

 今後のシステムの設計によるとは思うのですけれども、現在でもレセプトの請求はオンラインで請求していますので、そういった回線が使えるかどうかとか、全体を含めて御議論をいただければ、できるだけ費用をかけないという手もあるかと思います。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。これがこれから2年間のスケジュールになるわけですけれども、どうでしょうか。

 山本委員、どうぞ。

○山本委員

 機能評価係数IIの重症度係数について、先ほど事務局からもちょっとコメントがございましたが、これが本当に高いほうがいいのか、低いほうがいいのかという問題があると思うのです。

 私どものところも実は高い値がついていて、最初はいいかなと思ったのですが、よくよく考えると、やはりまだ診療の効率化ができ切っていないのではないかということで、今、検証を進めているところで、やはり何だか、いいから高いのか、悪いから高いのかがよくわからないというのは、運用上、現場としては難しいものがあるかなという認識がございます。

○小山分科会長

 どうですか。何か御意見ございますか。

○事務局

 先ほど御説明させていただいたとおり、重症患者というのがどのような評価の仕方があるかということは、今後、検討に値するのかなと考えております。

○小山分科会長

 どうぞ、金田委員。

○金田委員

 金田です。

 今の重症度係数に関する御意見は全く賛成です。

 確かに高度な医療、医療資源投入量が多い医療が質が高いということは言えるかもわかりませんけれども、それだけが質が高いわけではない。もし病態が同じで、同じ効果であれば、安く効率的な医療のほうが医療の質はすぐれているということは言えますね。

 今回の診療報酬改定で回復リハビリテーション病棟に評価が導入されたFIMの改善に対する評価ですが、これは診療行為の結果、どれだけ改善したかを評価する画期的な仕組みであって、今後、DPCの中でもそのような仕組みを検討する必要があるのではないかと考えました。

 以上です。

○小山分科会長

 大変貴重な御意見をありがとうございます。

 山本委員の病院では高いそうですけれども、大学病院ではゼロの病院がやはり7つか8つありますので、ここら辺のところがきちんと評価されているのかどうかということは、やはり検討する必要があるのかなという感じがいたします。

 今、金田委員がおっしゃったような、また違う、それがいいのか悪いのかという法律的なところで議論していかなければならないかなと思っております。

 ほかにいかがでしょうか。これで終わってしまうとすごく早いのですけれども、何かもう少しございませんか。

 私、一番問題なのは2マルの調整係数のあり方で、本当になくしてもいいのかという議論をやはりどこかでしなければならないかなと思っているのですけれども、どうでしょうか。ほかに御意見ございませんか。

 お願いします。

○金田委員

 金田です。

 御意見がないようなので、考えてきたことを申し上げたいと思います。

 地方の地域医療の現場で何が起きているか、現実のところを御説明したいと思うのですが、本当の超高齢化が進んでいまして、80代、90代は普通というような状況になってきて、人口が減るし、医師不足、看護師不足、それから仲間の病院でもそうですけれども、病床稼働率がやはり低下してきて、病院経営の悪化が急速に進んでいる。一方では競争から協調へと言いながら、近隣の中小病院同士が連携しながら、実は死力戦を戦っているというような現実も少なくない。

 我々もそうですが、ダウンサイジングをしながら医療の質を高めて、公益性を高めることによって税負担を改善し経営を維持することをやってきましたけれども、やはりこれも限界がある。このままでは平成30年の同時改定も含めてどんどん厳しくならざるを得ない状況もありますので、そうなれば共倒れになっていって、地域医療が崩壊して、地域が崩壊する可能性が考えられる。

 今後、重要なことは、私は2つあると思います。1つは地域医療の崩壊阻止、2つ目が医療サービスの提供体制の効率化・再編で、この2つを同時に行う必要がある。これが我々に求められていることではないかと思います。

 その切り札として、来年4月からスタートする予定の地域医療連携推進法人制度の活用が考えられると思います。これは将来の合併・統合も視野に入れた動きと推測されますけれども、医療提供体制の効率化・再編を成功させるためには、適正な税金もありますけれども、診療報酬上のインセンティブの検討も必要ではないかと思います。

 例えばDPC制度を考えれば、機能評価係数IIの地域医療指数で戦うのではなくて、スクラムを組もうとするところにインセンティブを与えることによって、もっと厳しくなったときでも、ベッド数は地域で減りながら医療の質が担保されるというような状況をつくる仕組みづくりが診療報酬上でも要るのではないかと考えました。

 以上です。

○小山分科会長

 大変貴重な御意見をありがとうございます。

 まさに機能分化、統合と廃合をしていかなければならないということは、地方の現実味のあるお話だと思いますけれども、企画官、どうですか。そういう係数は考えられますか。どうですかね。インセンティブを与えろと。競合しているところを、競合ではなくて手を組んでやるということに対する評価はいかがでしょうか。

○眞鍋企画官

 御指名でございますので、私からお答えします。

 実は同じような発想のものを前回改定で一度入れようとしていたと記憶しております。それは救急の体制で輪番を組んだりとか、そういうことで支え合おうとしたときに、地域医療指数の中でそれを評価できないかという議論を一定程度やっていただいていて、私どもも進むかなと思ったのですが、技術的にデータが入手し切れないということで厳しいということで、前回、平成28年度改定では見送ったということがございますが、今の金田委員からの御指摘は大変重要な指摘だと思っておりますので、これは受けとめて検討しなければならないと思っております。

 全く話は変わるのですが、せっかくでございますので。

 1つ、中医協から宿題と言われておりますのが、ちょっと些末な話なのできょうの紙には載せていないのですけれども、私どもはDPCの退出等審査会というのをやっておりまして、合併退出等を審査する審査会をやっていまして、総会で御議論いただいたのですが、手続に遺漏があった病院がございまして、その場合にどのような評価をするかということを技術的に検討しなければいけないと私どもも言われておりまして、きょうのペーパーでいうと6マル「その他」のところに、項目として設けるのもどうかなと思ったので、書いていないのですが、一応、それも項目としてはありますということだけ御紹介させていただこうと思います。忘れていると言われてはいけませんので、入っていますということで、そのように御理解いただければと思います。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 実際に今回、合併したのですよね。ところが、届け出ていなかったということで、ちょっと問題になっているところがあります。

 ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ。

○藤森分科会長代理

 ありがとうございます。

 裏面の(2)の検討ワーキングの関連なのですけれども、今の金田先生の超高齢化ということも含めて、今のDPCの定義というのは基本的には急性期に即した定義なのですけれども、実際、コーディングテキストの見直しの中で、今はもういわゆる超老衰とか、まさに高齢に伴う摂食障害のように、疾病とは言えなくて、状態として入院されて栄養改善等々をされて退院されるという患者さんがおりますが、これは今はうまくコーディングできないのです。

 無理やり脳梗塞みたいなものをつけるとか、無理やり低アルブミン血症みたいなものもあって、今、高齢化に対応できていない部分があるので、例えばいわゆるRコードで老衰みたいなものをお認めいただいて、定義をつけさせていただくことができるのか、それともやはり本質として、これは急性期だからそんなものは入れてはいけないのかということを一度御議論いただければなと思います。少し超高齢化には対応できていない部分があるかなと思っております。

○小山分科会長

 そこら辺のところをDPCで見るか、見ないかというところですよね。これはなかなか難しい議論ですけれども、わかりました。一応、宿題としていただいておきたいと思います。

 突然で済みませんが、井原委員、支払い側からは、今回のこれからの検討事項について、何か御意見ございますか。

○井原委員

 以前からDPCの請求方法で問題といいますか、混乱があった部分というのが3点ほどあったのですが、それが全て今回の改定で対応していただいたので、特に算定ルール上、今、問題になるということはほとんどないと思います。

 ただ、今回対応していただいたことがどのように具体的に請求に反映されてくるのか。どれぐらいそのルールが遵守されて出てくるかというのは、今月、今ちょうど審査委員会に、初めて4月請求分が出てきておりますので、これから今月の審査結果を集計して、いろいろなデータをそろえた上で、またここでお話しすることがあればお話ししたいと思っています。

 以上です。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 よく対応できたということでよろしいですか。ありがとうございます。

 箕浦委員、看護関連で何か御意見ございますか。7対1ということもいろいろありましたけれども、何か御意見がありましたらお願いします。

○箕浦委員

 箕浦です。

 今後、Hファイルがこの10月から提出されたときに、多分C項目とか、新たに入ったもの、今までEFファイルでA項目の確認は十分にできていなかったということで、一定の調査はあったと思うのですけれども、できていなかったところが、今後どんな形で突合されて出てくるのかということ。

 もう調査は既にされているとは思うのですが、C項目のつけ方、傾向度との一致度であるとか、そういうことも含めて、今後、誤記というか、うまくフィットしなかったときのことはどのようになっていくのかなというのはちょっと懸念しているところなのですけれども、こちらの分科会でやることなのか。違いますよね。向こうでやることなのだろうなと思うのですけれども、そこはちょっと興味のあるところでございます。なかなか7対1は厳しいですね。

○小山分科会長

 DPCに関しては、特に御意見ございませんか。

○箕浦委員

 特にございません。

○小山分科会長

 問題ありませんか。ありがとうございます。済みません。

 ほかはいかがでしょうか。

 お願いします。

○山本委員

 若干各論的なお話で恐縮なのですが、多分DPC検討ワーキングの課題だと思うのですが、今、国立大学病院で膠原病の患者さんをとっていると、みんなDPCIIからはみ出す。要するに重症度をしっかり反映していない状況があるようで、最初はうちだけかと思っていろいろ調査をかけると、国立大学病院が軒並みみんなはみ出しているというような状況があって、多分学会などの対応も不十分というところもあるようなのですけれども、その辺、やはりもう少し重症度をしっかり反映できるようなコーディングというか、仕組みにしていただきたいという声が現場から上がってきております。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 これは当初から、特定機能病院、大学病院が平均在院日数が長い理由は何かということに対する答えが血液疾患と膠原病だと言われておりますので、ここのところの評価がもしまだ十分できていないのだとすると、これはコーディング委員会のほうがよろしいのですかね、議論をしていただく必要があるかなと思います。ありがとうございました。

 ほかはいかがでしょうか。よろしいですか。予定より大分早く終わりそうなのですけれども、全体を通して何か御意見、御質問がございましたら、お受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。

 小林委員、どうぞ。

○小林委員

 調整係数置きかえによる激変緩和措置というのですか、調整係数が2%を超えたときに激変緩和措置を図るという点ですが、考え方によっては、頑張っているところを余り評価しないとか、逆に余り頑張らないところを助けるとか、競争原理に反する感じもするのですが、その辺、どのようにお考えなのか。

○小山分科会長

 お願いします。

○事務局

 事務局でございます。

 この制度を導入し、変えていく上で一定程度考えないといけないことは、病院の経営がある程度安定して成り立ち、患者さんに医療がしっかりと提供できるという体制を考えていくという上で導入された趣旨でございます。

 もちろんマイナスの緩和をされている病院が全く頑張っていないのだから、マイナス何%以上してもいいというような結論もあるのかもしれないですが、まさにそういった点をこちらの分科会等で御議論いただいて、中医協にお諮りするのかなと考えております。

○小山分科会長

 大変貴重な御意見ありがとうございます。

 恐らくこれは激変緩和病院のヒアリングというか、アンケート調査をやって、そこをよく分析してみて考えていく必要があるかなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 では、藤森委員、どうぞ。

○藤森分科会長代理

 お時間があるということですので、資料D-4の1ページの一番下のICD-102013年版の対応について教えてほしいのですけれども、標準病名マスターはいつから2013年になるのですか。

○事務局

 事務局でございます。

 標準病名マスターに関しましては、平成29年1月から2013年度版のものが病名とICD-10の対応ということで出されると聞いております。

○藤森分科会長代理

 平成29年ですね。ということは、もう来年のすぐということですものね。そうすると、2003年度版のICDはそこからはもうなくなるわけですよね。

○事務局

 今調整中でございますが、標準病名マスターにおいては、現時点ではDPCの場合、2003年度版で請求されておりますので、2003年度版のコードは残していただくという方向で調整中でございます。

○藤森分科会長代理

 では、両方書かれるような形で調整ということでよろしいですか。

○事務局

 御指摘のとおりでございます。

○藤森分科会長代理

 わかりました。ありがとうございます。

○小山分科会長

 ありがとうございました。

 ほかによろしいですか。よろしければ、本件にかかわる質疑はここまでにしたいと思います。

 本日の議題は以上であります。これからまた熱い議論をしていただかなければならないと思いますので、よろしくお願いします。

 次回の日程等について、事務局からお願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 次回日程が決まりましたら、また個別に御連絡させていただきたいと思います。

○小山分科会長

 それでは、平成28年度第1回「診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会」を終了させていただきます。本日は、お忙しいところ、御参加いただきましてありがとうございました。

 

 

 


(了)

ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会診療報酬調査専門組織(DPC評価分科会))> 平成28年度第1回DPC評価分科会・議事録(2016年5月25日)

ページの先頭へ戻る