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2016年5月16日 厚生科学審議会 疾病対策部会 指定難病検討委員会(第14回) 議事録

○日時

平成28年5月16日(月)14:00~16:00


○場所

労働委員会会館 講堂(7階)


○議事

 

○徳本難病対策課長補佐 皆さんよろしいでしょうか。少し定刻よりは早いのですが、委員の皆様はお集まりですので開始させていただきたいと思います。ただいまから平成28年度第14回厚生科学審議会疾病対策部会指定難病検討委員会を開催いたします。委員の皆様には、お忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。私、この4月に着任いたしました難病対策課課長補佐の徳本でございます。よろしくお願いいたします。

 まず、本日の出席状況について御報告申し上げます。錦織委員より御欠席の御連絡を頂いております。事務局といたしましては、福島健康局長が公務のため遅れてまいります。また、総務課長が本日は欠席させていただきます。御了承をお願いいたします。

 カメラの撮影はここまでとさせていただきます。よろしくお願いいたします。傍聴される皆様方におかれましては、傍聴時の注意事項の遵守をよろしくお願いいたします。ここからは水澤委員長に議事をお願いいたします。

○水澤委員長 それでは、第14回目の指定難病検討委員会を開始したいと思います。まずは資料の確認と議事の進め方について、よろしくお願いします。

○徳本難病対策課長補佐 まず資料1、今後の指定難病の選定に関する検討の進め方について、があります。続いて、資料2-1、指定難病(平成29年度実施分)として指定難病検討委員会で検討を行う疾病一覧表、アイウエオ順になっているものです。続いて、資料2-2、先ほどのものを疾病群別に一覧表にしたものです。続いて参考資料、指定難病の要件についてという資料です。資料の欠落等があれば、事務局までお申し付けください。よろしいでしょうか。

○水澤委員長 これから議事に入りたいと思います。まずは事務局から資料1の進め方についての説明をお願いします。

○徳本難病対策課長補佐 資料1、今後の指定難病の選定に関する検討の進め方について。これは第13回の検討委員会で提示したものとほぼ同じですので簡単に説明します。次のページを御覧ください。指定難病の検討の進め方(原則)というものです。指定難病の検討に当たり、難病に関する基礎的な情報を、厚生労働科学研究費補助金事業における研究班及び関係学会で収集、整理するという形になっております。続いて2.指定難病検討委員会において、これまでに研究班及び関係学会が整理した情報を基に、医学的見地より個々の疾病について、指定難病の各要件を満たすかどうかの検討を行います。その下、※印にある5要件を満たすことが必要となっています。3.指定難病検討委員会の検討の結果を、厚生科学審議会疾病対策部会に報告します。4.疾病対策部会において、指定難病について審議を行い、具体的な病名などを決定します。5.厚生労働大臣が指定難病を指定します。6.厚生労働大臣による指定後も研究を継続し、指定難病の各要件の評価に影響を及ぼすような新たな事実が明らかとなった場合には、指定難病検討委員会において見直しを行うということで、その概要が下の絵としてあります。研究班及び関係学会等による情報収集及び整理を行い、当検討委員会で御議論いただき、要件を満たす場合は指定難病とし、研究を実施する。要件を満たさない場合や不明な場合は、研究を更に継続し実施するという形になっております。研究実施により、要件による新たな事実が分かった場合には、改めて当検討委員会で御議論いただくことになっております。

2ページ、指定難病選定に関する検討の進め方ということで、これまでの指定難病の選定に関するもの、第一次実施分、平成271月実施分については、これまでの特定疾患治療研究事業の医療費助成対象疾患を中心に検討を行いました。第二次実施分、平成277月実施分については、平成25年度までの研究事業において明らかになったもの及び小児慢性特定疾病のうち、成人期に主に診療を担当する関係学会から情報提供のあった疾病に対して議論を行ってきました。平成28年度の検討の進め方については、➀平成26年度及び平成27年度の研究事業において研究されてきた疾病及び小児慢性特定疾病のうち、日本小児科学会から要望のあったものについて、研究班や関係学会に情報提供を求め、要件に関する情報が得られている疾病を検討対象とします。現時点で日本において対象となる患者がいないとされている疾病、小児慢性特定疾病については、日本において対象となる成人患者がいないとされている疾病については検討の対象外とします。当委員会の議論について広く意見を聞く必要があることから、委員会において一定の整理がなされた後にパブリックコメントを実施すると同時に、関係学会にも意見を求めることとします。これまで組織的・体系的に研究が行われてこなかったために、平成28年度の検討の対象にならなかった疾病については今後、厚生労働科学研究費補助金事業において研究を支援し、指定難病として検討を行うための要件に関する情報が得られた段階で、指定難病検討委員会において議論いたします。

3ページ目です。平成29年度実施分の選定に関する検討対象についてということで、これも前回に提示したスライドです。➀平成26年度、27年度の研究事業において研究されてきた疾病ということで約160疾患、そして➁小児慢性特定疾病のうち、小児科学会からトランジションの観点から要望のあった疾病ということで88疾病とのことです。ここに※印がありますが、小児科学会からの104疾病について要望がありましたが、うち16疾病については小児慢性特定疾病ではない疾病のため、小児慢性特定疾病への追加の検討と併せて議論することになります。

 続いて4ページ目です。今後のスケジュール()として、まず、本日の第14回の検討の対象となる疾病名(一覧表)の提示を行います。次回の第15回以降は、およそ3回程度だと思っていますが、個別疾病の検討及び指定する疾病について一定の整理を実施し、パブリックコメント、学会の意見聴取を行い、取りまとめをします。資料1は以上です。

 続いて、資料2-1です。こちらが先ほどお話した研究事業及び小児科学会から要望のあったものを、ABC、アイウエオ順にまとめたものです。総数としては番号1222まであります。この表の中の右から2つ目の列の研究事業、一番右の列に小児科学会要望と書いてありますが、研究事業の●が付いている所は研究班から情報の提供があったものです。小児科学会要望の所に関しては、●に関しては小児科学会から要望のあった疾病であり、それが小児慢性特定疾病であるものです。○に関しては、小児科学会から要望のあった疾病のうち、小児慢性特定疾病ではない疾病です。この数が小児科学会要望の所で、先ほど申し上げたように16疾病については○が付いております。研究事業からの情報提供及び小児科学会からの要望の所で、例えば24番のQT延長症候群/先天性QT延長症候群については、両者からの提案があったものですので両方の丸が付いております。このような形で両方から情報が提供されたものがおよそ19ほどあり、トータルとしては重なりがあるので222となっております。本日先生方には、このリストにおいて、従前からの指定難病との重複やリスト内での重複など、御議論いただければと思っております。

 続いて、資料2-2を説明します。今回の議論の進め方として、第二次分の検討と同様に、一定程度、その疾病群ごとに議論していただくほうが進行がよかろうと考え、まず事務局として血液系疾患、呼吸器系疾患、骨・関節系疾患、産科婦人科疾患、視覚系疾患等を分類したものです。本日、先生方に、この分類について御議論いただき、この疾病はこの分類でよかろう、若しくはこの疾病はこちらの分類にするほうが議論しやすかろうという御意見を頂いたら、そのグループ分けをして次回以降、順次グループごとに議論させていただきたいと思っております。事務局からは以上です。

○水澤委員長 今、資料の説明と、本日、議論すべきことの説明がありましたが、まずは資料1のほうでこれまでの原則から述べていただき、これから議論すべき対象疾患の数の概略が3ページ目に出ております。そして、4ページ目の今後のスケジュールという所でこれからの流れが出てきました。一番上の○が本日ということで、検討する疾病の対象疾患を、今日は一応確定するということかと思います。その後、個別の議論に入っていくということですが、この流れ等についてはよろしいでしょうか。

 そして、議論の本題は、資料2-1と資料2-2に基づいて、ここにある222疾患。そして情報の由来が研究事業等学会ということで、オーバーラップしているものがありますので、それらの場合には臨床調査、個人票等の案も2つ出てきているということで、そのレベルでいきますと242あるのだそうですが、それは机上の厚い資料になっております。これをこれから3回ぐらいで議論していくことになるわけですので、御理解いただければと思います。

 これをさっと見せられて議論するといってもなかなか大変だと思いますが、資料2-2に前と同じように、大まかにどのような領域の疾患かとくくって、ある程度まとまりを持って議論していくのが効率的ではないかということで、疾患群としてまとめていただいております。そちらは見ていただいたほうがいいと思いますが、少し区切りながら見ていただいて、例えば名称等で明らかに間違っているとか、これはこの疾患群ではなくて別の疾患群のほうで扱ったほうがいいといったことがありましたら、是非今日のうちに御意見を頂きたいと思っております。本日はそういう形で、この疾患群のくくりをきちんと確定して、次回からの議論に備えていくことになろうかと思っております。よろしいでしょうか。

 それでは、最初に資料2-21ページを御覧ください。血液疾患、呼吸器疾患、それから骨疾患と、この辺りまでが大体半分ぐらいだと思いますので、ここまで御覧いただいて、疾患名及び疾患群の対応等について御意見があれば頂きたいのですが、いかがでしょうか。

○直江委員 血液疾患のほうですが、一番最初にEBウイルス関連血球貪食性リンパ組織球症が出ておりまして、そこのリストの最後の免疫系疾患、実はここにも慢性活動性EBウイルス、今度は感染症というのが入っておりまして、そこでどうするかという議論はさて置き、多分3日間の進行であれば、血液と免疫はくっ付けて議論してはどうかと。もう1つの根拠は、最後から2つ目の慢性移植片対宿主病というのがありまして、これは造血器腫瘍辺りに対する移植療法の後に出てくるという疾患ですので、この辺も含めて血液疾患にしたほうがいいという考え方もあるかもしれませんが、これはこのままとして、今、言いましたように、血液疾患の後に免疫疾患を同じ日に議論するということで、統一性が図られるのかなと思っておりますが、いかがでしょうか。

○徳本難病対策課長補佐 ほかの先生方に特段、御意見がなければ、そのように次回以降調整させていただきたいと思います。

○水澤委員長 宮坂先生、免疫系としてはいいですかね。

○宮坂委員 それで問題ないと思います。

○水澤委員長 そのほうがいいように皆さん思うと思います。ありがとうございました。ほかはどうでしょうか、血液疾患は少し時間を取って見ていただきます。

○直江委員 あと、もう1つ付け加えさせてください。EBウイルス関連というところでは、種痘様水疱症であるとか、蚊刺過敏症というのでしょうか、蚊に刺された後の過敏症というのは一連の疾患ということで、関連疾患ですので、話の順番も一まとまりにして議論したほうが、多分、議論が行ったり来たりせずに済むのではないかと。宮坂先生がよければ、それでいかがですか。

○宮坂委員 賛成です。

○水澤委員長 うまく議論の順番をまとめていただくということでしょうか。

○徳本難病対策課長補佐 そちらに関しても、一応本日はABCやアイウエオ順で出しましたが、御議論のやりやすさ、いわゆる議論を深めるに当たってどういう順番でやったらいいかに関しても、御意見を頂いたらそのように対応したいと思います。

○水澤委員長 EBウイルスによるリンパ腫も、第一期認定分のところで問題になりましたけれども、それは腫瘍性疾患なので、外れるという議論がありました。

○直江委員 前回、いろいろ議論した後、外れましたね。

○宮坂委員 そう、腫瘍だからということで。

○水澤委員長 まれではありますが、そういう議論になりました。TAFRO症候群、ほかはよろしいですか。キャッスルマンが入っていますね。血小板無力症、大腿異常、血友病、Von Willebrand、それから蚊刺過敏症、今もお話がありました。呼吸器疾患はどうでしょうか。どなたかコメントありますでしょうか。呼吸器疾患はこれしかないのでしょうか。ほかには一緒に議論すべきものは余りないですか。比較的少ないですね。Birt-Hogg-Dube症候群、声門下狭窄症、先天性気管狭窄症、線毛不動症候群(カルタゲナ症候群を含む)となっていますね。肺胞微石症、ヘルマンスキーパドラック症候群合併肺腺維症といったものが上がっております。その後は骨疾患が2つあります。デスモイド線維腫症、びまん性特発性骨増殖症といった形でしたね。では、この点は、今、一緒に議論するといったサジェスチョンを頂きました。その次はどうでしょうか。産婦人科疾患から視覚系疾患、循環器系疾患の最初の3つですが、この辺はいかがでしょうか。

○大澤委員 産婦人科疾患と、4ページの下のほうだと思いますが内分泌疾患、これらはホルモンの関係などで、継続して議論したほうがいいのではないかと思います。

○水澤委員長 事務局、よろしいでしょうか。婦人科疾患と内分泌疾患をくっ付けて議論したほうがいいのではないかということですが。そうですね、そうかもしれませんね。数からいっても、そんなに大きな問題はなさそうですし、特に大きな問題はないですかね。疾患として特に関係が今非常に深いのがあるというわけではなくて、病態として関係は深いということでしょうかね。産婦人科は結構内部分泌そのものという見方はできますよね。

○徳本難病対策課長補佐 特段反対意見がなければ、そのように対応したいと思います。

○水澤委員長 特になさそうに思います。

○大澤委員 追加ですけれども、そういう意味では2ページ目の下にある腎・泌尿器系も一緒に議論していただいたほうが。産婦人科、内分泌、腎・泌尿器系はホルモンが絡んでくるかと思います。

○水澤委員長 これは和田先生、どうですか。2ページ目と3ページの上の2つが腎・泌尿器系という分類になっています。

○和田委員 ありがとうございます。一部、確かに内分泌系に入るものもありますが、そうでないものもありますので、少しここは整理していただければと思います。

○水澤委員長 うまく並べられたら並べてもいいと思いますが、全部が内分泌というわけではなさそうだということですね。産婦人科疾患名としては、特におかしい疾患名はないですね。ほかに視覚系については、今日はどなたもいらっしゃらないかな。視覚系についてはいかがでしょうか。Fuchs角膜内皮変性症、ICE症候群、萎縮型加齢黄斑変性症、円錐角膜、家族性滲出性硝子体網膜症、眼類天疱瘡、急性帯状潜在性網膜外層症、強度近視、偽落屑角膜内皮症、前眼部形成異常、先天性角膜ジストロフィ、先天性無虹彩症、特発性角膜内皮炎、特発性周辺部角膜潰瘍、膠様滴状角膜変性症、嚢胞様黄斑浮腫、ペルーシド角膜辺縁変性ですね。よろしいでしょうか。それでは既にお話が出ていますが、1ページの下の3つの循環器系、それから2ページ目の循環器系、そしてお話ありましたが、腎・泌泌尿器系も一緒に、また御覧いただけたらと思いますが、いかがでしょうか。循環器系ももっとたくさんあると思ったのですが、こんなものなのですね。御意見がありますかね。収縮性筋膜炎、心筋緻密化障害、進行性心臓伝導障害、心内膜線維弾性症、先天性QT延長症候群ですね。先天性の三尖弁狭窄症でしょうか。

○宮坂委員 先生、ちょっといいですか。

○水澤委員長 どうぞ。

○宮坂委員 少し前に戻って恐縮ですが、周産期心筋症というのが、産婦人科疾患の中にありましたが、診断の妥当性などをうんぬんするとなれば、循環器のほうがいいのかなと思いますけれども。

○水澤委員長 そうですね、ここに多分資料があると思うのですが、それをよく見た上で、こちらにくっ付けるかどうかですね。これだけちょっと外してもいいのかもしれませんし。ちょっと内容を事務局でもう一度検討していただいて、どちら側で議論するのがいいのかということを考えていただきたいと思います。

○徳本難病対策課長補佐 この周産期心筋症については、個票に返って、また確認をさせていただいて、先生方と相談の上、産婦人科がいいのか循環器がいいのか、相談をさせていただければと思います。

○水澤委員長 今日はサジェスチョンを頂きまして、全てがぴったりうまくいかない可能性がありますので、そのときは、議論のときにそちらへ飛んで、一緒に議論するというやり方にさせていただければと思います。途中までは見たのですが、大体よろしいでしょうか。心室細動等、我々でもよく知っている病気がかなり多いと思います。最後ブルダガ症候群になっていると思います。これなどは診断するのも難しいかなと思いますが、議論したいということだと思います。腎・泌尿器系はいいでしょうか。和田委員、何かコメントはありますか。

○和田委員 ありがとうございます。2つほど確認させていただければと思います。先天性腎尿路異常(CAKUT)というものは、広くこういった先天性異常を包括する概念かと思います。この中に重複する所が、例えばネイルパテラ症候群であるとかネフロン癆にもあるかと思います。この辺りの整理が必要かと思います。

 もう1点目は、尿細管性アシドーシスかと思います。これは前回に、シェーグレン症候群なども指定難病になったかと思いますので、尿細管アシドーシスの病因論を考えた上で、分類あるいは認定ということが必要になってくるかと思います。よろしくお願いいたします。

○水澤委員長 前回は何でしたか。

○和田委員 前回はシェーグレン症候群です。

○水澤委員長 分かりました。事務局はよろしいでしょうか、キャッチできましたか。

○徳本難病対策課長補佐 これはそれぞれ研究班から出していただいたものなので、重複など当然あろうかと思いますので、その辺をまた実際の議論のときに個票に立ち返って先生方から御議論いただければと思っておりますし、先ほどありましたシェーグレン症候群と尿細管性アシドーシスに関しても、それを別個に立てるべきなのか、尿細管アシドーシスとして1つにまとめるべきなのかとも御意見あろうかと思いますので、その辺も個票に立ち戻りながら御議論いたたければと思います。

○水澤委員長 可能であれば、研究班なりが学会などのレベルでも御意見を頂いておくと、こちらとしてもやりやすいかもしれないですよね。それをまた、先生からフィードバックしていただけると意義があると思います。ほかの病名についてはよろしいでしょうか。バーター症候群というのも出てきましたね。ロウ症候群というのも出てきましたね。それでは、ありがとうございました。今のように又、必要に応じて立ち戻っていただければと思います。3ページ目は上の半分ぐらいが神経・筋疾患で、下の半分という感じで。私はこれを見せていただきまして、前回に出ていたけれども、漏れたものが幾つも入っているということとか、免疫性疾患の幾つかのものは、その中に含まれております。

 それから、例えば神経疾患の上から4番目でしょうか。ウンフェルリヒト・ルンドボルグ病というのは、ミオクローヌスてんかんと呼ばれる一群の疾患の中の1つですが、今の議論と同じですけれども、こういう個別の名前でやっていくのがいいのか、そういうくくりの名称がいいのかといったことも議論になるかと思います。病名としては、今ここに上げていただいたもので議論していくということでよろしいかなとは、一応思っています。前半のほうは特によろしいでしょうか。大澤先生、大体いいでしょうか。また、お気付きになったらお願いします。

 それから、この下の半分ぐらいが染色体または遺伝子変化に伴う症候群ということ。その下が代謝性疾患。

○宮坂委員 ちょっと1つ、肥厚性硬膜炎というのがありますが、これも症候性のものとそうでないものとありますよね。

○水澤委員長 そうですね。結局議論になりましたよね。

○宮坂委員 そうですよね。

○水澤委員長 これは研究班から申請があって、前回に確か病名が出たのですが、それで議論があって、少し今回はということだったと思います。少しそれから進展があるかどうかですね。染色体や遺伝子変化に伴う症候群についてはどうでしょうか。これは両方とも小児科の先生がかなり関係するかもしれませんが、何か御意見ありますか。何かとても多くのまれな症候群が並んでおりますが。

○宮坂委員 これは染色体又は遺伝子変化に伴う症候群ですけれども、ほかにもここにまとめた以外にも、遺伝子変異が分かってきているものはいっぱいありますよね。そうすると、この群を作ることが本当に意味があるのか。要するに、これ以外の所でも遺伝子がクローニングされて遺伝子変異が分かってきたものはいっぱいありますよね。わざわざこれだけを1まとめにする意味があるのか。

○水澤委員長 恐らく領域ごとに、多分、神経や腎臓など、なかなか区別し難かったのではと思うのですね。そういう意味では代謝性という所もなかなか微妙な名前ですよね。11つの疾患を御議論いただいて、このくくりでいくのがいいのか、それともちょっと違う病名のほうがいいのかといったことは少し考えていく必要があろうかと思います。今日もし時間があれば、くくりについても少し議論できればと思います。では、個々の病名はこれで一応よろしいでしょうか。

 それでは、4ページをちょっと見ていただきます。代謝性疾患の続きと、その下に先ほど話がありました内分泌疾患、それから聴覚・平衡機能系疾患となっていますが、代謝性疾患の続きということで、上からシスチン尿症、シトリン尿症といった、よく知っている名前から、まれな名前までたくさん載っております。それから下の内分泌系疾患辺りはどうでしょうか。病名としてはこんなものでしょうか。特別おかしい病名は特にないように思います。表記の問題ですが、例えば下の内分泌でいきますと、Kenny-Caffey症候群というのでしょうか、原語とカタカナと、まだ混在があるみたいです。これらを一応見ているとカタカナを主体にしたいという感じなのでしょうか。

○徳本難病対策課長補佐 最終的にはカタカナ等できちんと整理させていただきますが、現段階では研究班なりから出てきたものを、そのまま対応させていただいているということです。最終的にはその学会の用語集や医学辞典などの表現に合わせて対応させていただくものです。

○平家委員 分類の区分けに関することですが、最初のほうに骨・関節系疾患というものがありまして、これは本当に骨・関節系疾患として病名から分かるのですが、代謝性疾患や内分泌系の疾患にも内容的には骨に関するようなものが結構あります。ですから、そういったものを内分泌系疾患や代謝系疾患の中でまとめてグループを作るといいますか、固めて議論させていただいたほうが、将来的には議論しやすいかなと思います。以上です。

○水澤委員長 どうですか、事務局としてはできそうですか。骨・代謝は正に全てに関わってきますけれども。

○宮坂委員 内分泌的……とか。

○水澤委員長 そうですね、ですから切り口といいますか、視点によっていろいろな分類ができるということですよね。したがって、こういう分類になるのは仕方ないのですが、内分泌疾患の中でも、例えば骨系のものは骨系のものとして区別するかですね。

○徳本難病対策課長補佐 一応、今すぐどれとどれを一緒にというのをお答えできる立場にはないのですが、またちょっと個票を確認して、皆様方に有意義な御議論ができるような整理をさせていただきたいと思います。また次回の会議の事前に、どのようなくくりでやらせていただくかというのは、実務的にいろいろと御相談させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○水澤委員長 必要に応じて委員の方々や研究班等に、また、御質問いただいて、できるだけいいくくりを作っていただければと思います。ほかはよろしいでしょうか。聴覚・平衡機能は。

○飯野委員 ここにAuditory NeuropathyAuditory Neuropathy spectrum disorder2つが挙げられていますが、Auditory Neuropathyと以前は言っていたことが今は、spectrum disorderを付ける方向になっております。ただ、この研究班のほうを見ると、異なる代表者から別々に上がってきています。これはなぜこのようになったのか分からないのですけれども。

○徳本難病対策課長補佐 一応この情報を集める際においては、各研究班に、現在指定難病になっていないものの中で、情報の得られるものをお願いしますという形をさせていただいていますので、研究班と研究班の間のそういった調整はなされていないため、こういったことが起きております。そういった意味で、個票としては別々になっておりますが、先生方の御判断で、いや、これは同じものですからということであれば、1つとして御議論いただければと思います。

○飯野委員 それからもう1つ、特発性両側性感音難聴ですが、これがまた上がってきたのですが、前回はこの名前で上げていただいて、結局は若年発症型両側性感音難聴ということで、指定難病にさせていただいたというような経緯がありますので、これは除いてもいいのかなと。この名前をもう1回出すことによって、かえって混乱してしまうのですね。よろしくお願いします。

○徳本難病対策課長補佐 今回、提示させてもらった222の中には、第二次のときに指定されなかったものも幾つか含まれております。そういった意味で、我々の段階で第二次で含まれなかったからということで、リジェクトするわけではなくて、新たに指定難病に必要な要件が明確化されたと研究班が思ったのであればということで、まずは提示させていただいているところですので、その中で、いやいや、もうこれは議論は要りませんよということであれば、そういうことではあるかと思いますが、まずはそのテーブルに乗せるということをしております。

○直江委員 その場合、こちら側が議論して外したということなのですが、今回また出てきたというときには、プラスの情報はあるのでしょうか。つまり同じディスカッションを繰り返すのは避けたいのですが、かといって今、課長補佐がおっしゃったように事務的に外すのではなくて、もう一遍ここの議論に乗せる。ただ、我々としても同じ議論を繰り返すよりは、何かこういう要望が別にある、こういう新しいファインディングがあるから、そこを議論してほしいとしないと、これは、また、大変かなと思います。

○徳本難病対策課長補佐 正におっしゃるとおりです。そこら辺は事務局機能をしっかりやってくれという宿題を頂いたと理解しておりますので、前回の御議論も精査した上で何か追加の部分があるのかないのかというところも明示した上で、実際にディスカッションするのか、それはその段階で事務局的に前回と同じですから議論なしでよろしいですかという提示にするかは、また、前回の個票と今回の個票を突合して相談させていただければと思います。

○水澤委員長 非常に難しい問題というか、それはごく当然のことではあるのですが、先ほどお話がありましたように、前回出ていたもので採用されなかった病名が幾つも出ておりますので、皆さんプラスアルファーの情報が一応あったものと私としては理解しているのですが、分かる範囲でやっていただければと思います。

 飯野先生、この下にある優性遺伝性形式を取る遺伝性難聴と劣性遺伝性形式を取る遺伝性難聴の2つに分ける必要はあるのですか。

○飯野委員 ないのではないかと思うのですが、遺伝性難聴とくくって優性と劣性ということでよろしいのではないかと思います。ただ、研究班が2つあるということなのですね。

○水澤委員長 そういう意味ですか。

○徳本難病対策課長補佐 少々お待ちください。

○水澤委員長 でも、研究班が2つあっても疾患としては1つとしたほうがよい名称ではあります。これも少し事務局で検討して、まとめられるのならばまとめたほうがいい印象かと思います。飯野先生、ほかにはいいですか、大体そのようなところでよろしいですか。難聴と平衡機能、耳鼻科的にはそういうところでよろしいかと思います。

5ページです。内部分泌の続き等がありますが、皮膚・結合組織疾患、先ほど少しお話がありましたが免疫性疾患もまたこちらに出てきているということで、いかがでしょうか。遺伝性自己炎症性疾患というのもなかなか広い名前ですね。

○宮坂委員 そのうちの幾つかは前に既に承認、認定されていますよね。

○水澤委員長 こういう包括的に名前が入ってくると、ほかの細かい疾患もみんなここに入るという意味になりますか。

○宮坂委員 これは多分、306の内容を十分に理解せずに出してきている可能性が高いです。

○水澤委員長 それは議論の対象にしていくということでいいかもしれません。免疫性疾患の下の2つは先ほど御議論がありました。今日は錦織先生がお休みですが皮膚・結合組織はいかがでしょうか。こんなものですか。そうですね。酒皶というものが難病かどうかということもあります。これは多分、小児ではないでしょうから研究班なのでしょう。酒皶・鼻瘤というところです。内分泌は先ほどの多発内分泌腫瘍症の12、軟骨低形成、クッシング、マッキューン・オルブライトですかね、あと精巣形成不全というところでしょうか。特に御意見はないでしょうか。

 先ほど消化器の所を飛ばしたような気がします。千葉先生、大事な所をすみません。是非よろしくお願いします。

○千葉委員 特に非常に問題になるところはないと思うのですが、例えば、肝内胆管減少症と特発性肝内胆管減少症とあって、これはどう違うのか私もよく分からないのですが、恐らく小児から上がってきているのかもしれません。ですから、重なりがあるようなのがあります。腫瘍性疾患は、ひとくくりとして前々から腫瘍性疾患を入れないということになっていたのですが、一部、若年性ポリポーシスなどの場合は多くの例が、いわゆるオスラーですね、HHTと重なっている問題がある。

 それから、これは私もよく分からないのですが、新生児ヘモクロマトーシスが、私自身が理解している成人にも見られるヘモクロマトーシスとどう違うのか、ですから、新生児あるいは小児糖尿病、成人糖尿病は同じようで違うけれども、それとよく似たニュアンスかどうかという辺りが論点になるかと思います。それぞれでやってよろしいかと思います。そのぐらいです。

○水澤委員長 ありがとうございました。最初の腫瘍性は、ここにあるものとしては若年性ポリポーシスとか家族性腺腫性ポルポーシスは幾つも上がっているのですが、この辺のくくりはどのようになるのですか。やはり腫瘍性に近いものなのか難病なのかというところですが。

○千葉委員 そうですね。そこの考え方ですが、例えば、マッキューン・オルブライトも腫瘍性疾患ですよね。ですから、そういうものをほかの消化器の腫瘍以外のところとくくるのかどうかということは多少、議論になるかと思います。消化器にポリポーシスシンドロームは非常に多くて、ここら辺はひとくくりでいいと思います。ただ、各疾患ごとにほかの病気と重なっているというものがあり、それは個別に議論したほうがいいかもしれません。

○水澤委員長 ポリポーシスは少しまとめた状態で個々にディスカッションしたほうがいいという御意見だったと理解いたしますが、腫瘍性のものも一部入ってくる可能性があるということかと思います。消化器は、ほかに御意見ありませんか。

○千葉委員 はい。

○水澤委員長 元へ戻り、最後の5ページでしたが、上はいいですか。そういうことで皮膚や内分泌、免疫系です。その下の半分では先ほど小児慢性特定疾病ではない16疾患についてここに載っておりますが、これについては今御議論していただいていて認められる可能性があるということでいいでしょうか。

○徳本難病対策課長補佐 5ページにある小児科学会から要望のあった疾病のうち小児特定慢性疾病でないものの16に関しては、今後、小児慢性特定疾患児への支援の在り方に関する専門委員会で、この16が小児慢性特定疾病に入るのかどうかということを御議論いただくことを考えております。まず、ひとまずの議論としては、今回この16についてはしない方向というか、まずはこれ以外のものについて御議論いただくとともに、先ほど申し上げた在り方に関する専門委員会で16疾病のうち、お認めいただいたものに関しては指定難病にさらにトランジションとして必要かどうかについて御議論いただくことを考えております。

○水澤委員長 分かりました。こちらは後に持ってきて、もし間に合えば、認められてくれば議論の対象にするという予定と理解しました。これは全体を通じていかがでしょうか。今さっと疾患名を見ていただいただけでも腫瘍性の問題、感染症、免疫の問題、内分泌的なものをどこの疾患のくくりとどのように住み分けるのかという問題、幾つか宿題を頂きましたが、事務局でそれを含めてくくりを整理していただくことかと思います。

○千葉委員 先ほど議論になっておりましたが、染色体又は遺伝子変化に伴う症候群ですが、恐らく、これは染色体異常の場合は4q欠損とかトリゾミーというところで、特定の遺伝子は同定されていないという一群と、遺伝子変化に伴う症候群ということで、例えば先天性GPI欠損症というようにはっきりとした遺伝子が同定されている、2つ含まれているのです。これは類推ですが、ここに入れられている理由としては、遺伝子変化に伴って様々な症状を持っているものがひょっとしたらここへ入っているのかと思ったりしたのですが、そこら辺も少し整理されて染色体だけでくくるのか、あるいはどこにも入らないものもここに入れてしまうのか、その中で例えば何とか欠損症ということで非常にクリアーになっているものは外していくということを、作業としてしていただいていたらよろしいかと思います。

○水澤委員長 できるだけ、領域ごとに分けられたら分けたほうがいいという考え方ですよね。

○千葉委員 そうです。

○水澤委員長 私もそう思います。小児の染色体異常、あるいは先天的な異常に関しては非常にたくさんの症状があって、何々疾患と分類できない方もおられます。そういうものはどういうくくりでやっていくかという点があると思います。できるものはきちんと通常の疾患領域に分類していくということは、私はよいと思います。

 例えば、一番上のトリーチャーコリンズですが、これは確か顎の形成異常のようなものではなかったかと思うのです。小顎症というか、ミクロガンシアですね。そんなに重篤ではないような気がいたしますが、重篤なタイプもあるのかもしれませんが、そうすると先ほどの骨・関節疾患のほうに入っていく可能性が高いかと思います。大澤先生、分類に関して何か御意見ありますか。非常に重症でたくさんの臓器の障害を伴った場合、どのように分類されておりますか。そういうことが参考になるかもしれないのです。

○大澤委員 この染色体、遺伝性疾患は奇形と中枢神経系の症状を持っているケースが多いの大半です。今ここでターナー症候群は内分泌に入っているのですが、その辺はどのようにしていくのかというところは、前回のときにダウン症はどのようにしたのですか。あのときはダウン症候群という病名で認めていたと思うのですが、そのダウン症候群をどういうくくりでしていたのか。

○水澤委員長 ダウン症は議論したような気がします。

○大澤委員 とすると、ターナーも染色体及び遺伝性変化ということで、これらの疾患群はかなりバリエーションがあって、非常に軽いケースもありますが重い症例もあるということです。

○平家委員 今の大澤先生の御意見にもございましたように、染色体異常の中でもある程度、バラエティーを持ちながら非常にメジャーな領域での症状を呈するものも、もちろんあると思います。既にこの中でも内分泌の所の上から3番目、9q34欠損症候群は……な名前が付いているのに内分泌のほうに入っていたりとか、すごく混乱してしまいます。なので、こういう名前の付け方をしたものに関しては多少、いろいろな症状がそろっていたとしても染色体という分類を作るのならばそういった組に組み込むとか、そうしたほうが審査される方に分かりやすくなるのではないかと思いました。そこは議論、11つの疾患について症状が違いますので、議論が必要かと思うのですが、申請する側からいえば見付けやすいというか、ここで申請すればいいのかということが分かりやすくなるのではないかという気がいたします。以上です。

○水澤委員長 先生の御意見をまとめますと、例えば、9q34欠失とか1qの重複とか、染色体の名前そのものが病名に入っているものは染色体異常という捉え方ですか。

○平家委員 はい。1つの考え方として、そういうものがあると思います。

○水澤委員長 それはリーズナブルですね。先ほどお話がありましたが、疾患群としてある臓器に非常に特徴的な症状が出るとしても、そういう分類をしておくということは1つ分かりやすいのかもしれません。歴史的な背景とか様々なものがあるのかもしれませんが、複数の切り口でやっていく必要があります。

○直江委員 前回も議論になったと思いますが、病名を国際分類、例えばCD10とか11に合わせていくとか、国際分類に従う形にするという議論や若年性とか小児と付いているものがありますが、何々病でただし小児型、重症型を対象とするというような、つまり中で病態を特定していくということが正しい方向で、病名が余り一人歩きというか、ほかの分類とか一般的なものに比べて特殊にならないようにしたほうが、混乱が少ないという議論は前回もあったと思います。やはりスタンスは一定のほうがいいのではないかと思います。

○徳本難病対策課長補佐 その御議論は以前からあることは承知しており、ごもっともだと思います。繰り返しになりますが、今回、疾病名に関しては研究班等から出てきたものをそのまま添付しておりますので、御議論の中で、そして最終的な形は今、御提案いただいた形で他の障害との並びや学会の用語集との齟齬がないようにはしたいと思っております。

○水澤委員長 その点は、現在既に確定した病名についても日本医学会の用語集と合わないという点が出ておりますので、それは今後、是非うまく合わせていかれたらいいと思います。ほかはどうでしょうか。

○大澤委員 今のことに少し関係するのですが、実際に患者さんをどの科の医師が、窓口になって疾患の申請につながるのかというところも1つかと思います。その辺をある意味では個票に従って分けていくということも必要になってくるかもしれません。今の9q34欠失症候群に関しても外性器の異常が主に出てきてそこからつながっていくようなこともあります。名前だけが出ていても実際にその患者さんがその病気だというところにつながっていかない可能性も出てくると困るので、各症状が出やすい分野から登録できることも必要かと思います。混乱させるような発言をして、すみません。

○水澤委員長 いえいえ、今ここに出ているものが比較的に現場で見て研究していらっしゃる班から出たものと思います。それが、いろいろとオーバーラップがあったり別の診療科から見ると少し違うのではないかという御意見があるのだと思うので、これからすり合わせを少ししていく必要があるのではないかということだと思います。なかなか大変な作業だと思うので、できる範囲でということかと思います。

 後で振り返ってみたり、申請をするときに分かりやすいような並べ方というか病名も大事です。非常にたくさんになってきて、これが指定難病に入っているかどうかよく分からなくて、調べるのがすごく大変だということが生じないようにしていく必要があると思います。

 少し時間があるように思いますが、大分3時近くなってきましたが、いかがでしょうか。この枠組みとか病名の捉え方ということについて、かなり御議論いただいて事務局としては大変、宿題が多くなって申し訳ないのですが。また問合せ等があると思いますので、是非、御協力をお願いいたします。ほかにはよろしいでしょうか。

 では、たくさんのコメントがありましたので、それを是非、取り入れた形で次回いい枠組みを作っていただいて、そして、指定難病のクライテリアが決まっておりますので、それに照らし合わせて、やはりこれは指定難病に該当する確率が高いものからおそらく出てくるのではないかと予測しておりますが、今後3回程で220疾患の御議論ができればと思っております。是非よろしくお願いいたします。

 今後の予定について、事務局からお願いいたします。

○徳本難病対策課長補佐 委員の皆様方、御検討ありがとうございました。次回の指定難病検討委員会の開催日程は追って事務局から御連絡いたします。よろしくお願いいたします。また、本日は机上に配付しております研究班等から得られた個票については次回の会議でも準備いたしますので、机の上に置いてお帰りください。情報に関しては、また電子等で各委員の先生方に送付したいと思っております。事務局からは以上です。

○水澤委員長 このすごい資料が後でPDFでしょうか、届くということですので、期待してお待ちいただければと思います。

○千葉委員 これは前にも申し上げたのでしつこくて申し訳ないのですが、今日の課題は研究班、学会、小児慢性から上がってきているということですが、おそらく研究班によって質がいろいろ違っていて、例えば重なりとか、これは本当にどうかなと思うような疾患というものがここに上がってくる。これは本来あるべきではないわけで、とにかく研究されているから、まずはそこをスクリーニングとして上げてきましたというのは、正しいようで正しくないと私自身も思います。

 ですから、これも前に言いましたが、今後どのようにされるか分かりませんが、研究班を起ち上げるときにきちんとしたスクリーニングといいますか、採用をされるときに、そういうところでまずはふるいを掛けるということが非常に大事だと思います。私は78年前か大分前まで、各研究班に対する評価班があって10年間ぐらい評価の作業をしてきた経緯があります。そのときに私たちがやったことは、こういう病気を研究して本当に意味があるのかとか、そういうところまで言及したわけです。それで、かなりブラッシュアップされてきた経緯があります。

 今は要望があれば、とにかく何でもかんでも研究班を作ってという傾向が無きにしも非ずという印象がしますので、やはり、ここにそれを全部上げてくるということになっていますから、そこが何かスクリーニング機構といいますか、そこをチェックする場所が必要なように思います。これはコメントです。

○水澤委員長 何かありますか、特にないですか。

○徳本難病対策課長補佐 厚生労働省としては、難病に関しては指定難病に限らず、いわゆる難病の4つの要件、発病の機構が明らかでないとか、治療方法が確立していない希少な疾病で長期の療養を必要とするものに関して、比較的幅広く研究をお願いしているところもあります。しかしながら、先生がおっしゃるように書類を出してくるに当たっていろいろなクオリティーの差があるということも事実で、我々も各研究班の班会議があれば積極的に参加して我々が求めているものをしっかりお伝えする等をもって、研究班の皆様方と我々の間のコミュニケーションを図っておりますので、引き続き温かい目で見ていただければと思います。

○宮坂委員 先ほど千葉先生が言われた評価の研究班ですが、実は私もその一員だったのですが、それがあることでクオリティーコントロールができたのです。今、徳本さんがおっしゃった個々の研究班へ出掛けて行って、それはほとんど不可能に近くて、ものすごく研究班の数があって、お忙しい中にそれぞれ挨拶に行くぐらいしかできなくて中の状況まで確認することは無理だと思います。やはり、それとは別にクオリティーコントロールをする仕組みを作っておかなければいけない。そうしないと、今回のような少し重複が出てきたり、あるいは306の疾患があることを必ずしも十分認識しないで病名を上げてきてしまうということが起きているのではないかと思います。

○水澤委員長 参考意見というか、今、御指摘いただいたことを千葉先生がおっしゃったように前回もそういう議論があったと思います。私は神経内科医で神経学会と自分の関係する研究班と両方に所属しておりますが、神経学会のやり方は学会で担当者を決めて、そこに研究班の意見も集約して、単独ではなくてそこを通して学会の、我々の場合はセクションを作っているのですがスタディーグループのようなものがあり、そこで議論してアプルーブされたものをこちらに戻すということをやっております。

 指定難病の場合も専門医の方々との関連もあり、関連の学会がかなりあると思いますので、学会をもう少し活用されるということも1つの解決法ではないかと経験的に思いますので、検討してみていただければと思います。

○千葉委員 今のことに追加ですが、その委員会でも先生がおっしゃったように学会と強くタイトに連携を取ってくださいということはずっと言い続けてきたのです。中には学会が余りアプルーブしていないような研究班みたいなものもあったのです。ですから、実際に前々回ぐらいの、この会議が始まる前に学会の理事関係の方々と研究班の班長の方々に集まっていただいて、私たちが音頭を取って何回か取りまとめたりしております。

 ですから、やはり学会が一番いろいろなことに関して広く見ておられると思うので、そこと研究班がタイトに結び付くような流れが今はかなりできていると思いますが、是非、そうしていただくのがよろしいかと思います。

○水澤委員長 ありがとうございます。例えば、特に今回に関しては指定難病の制度に関わる担当者というリストを作っておかれると非常にいいかもしれません。あるのかもしれませんが、御活用していただきたいと思います。大変、貴重な。

○宮坂委員 もう1つ、また違う話です。前にも申し上げたのですが、これは今回これで新しいものを加えていくということはいいと思うのですが、今行われているシステムが果たして順調にいっているのか、何か改善することはないのか、それも同時に検討していかなければいけないと思います。前回のときに申し上げたのですが、例えば、難病拠点病院のシステムはいまだにまだ出来ていないのです。臨床個人調査票も最初の100幾つと、その次の306までは必ずしも同じ流れでできていないという問題もあります。

 臨床個人調査票の書き方を難病登録医の人たちにきちんと書かせるマニュアルも必要ですし、そういうことも是非、我々から何か要望が出てそちらが答えるやり方ではなくて、こういう中できちんと話し合ってやっていくようにしないと、どんどん疾患は増えていくのだけれどシステムは必ずしもうまく回らないということになりかねないです。

 今は紙ベースで登録しておりますが、平成2627年度に関しては今データベースとしては欠損している状態です。そういうものをどのようにするのかということも、やはりこういう中で話をしていかないとまずいと思うので、是非それをよろしくお願いいたします。

○徳本難病対策課長補佐 すごく厳しい御意見をありがとうございました。その件に関しては今後、難病対策委員会等で昨年に我々が作りました基本方針の進捗も含めてどのように取組をしていくのかという議論がなされるものと考えておりますので、その際に関しては、また先生方から御意見をお伺いして活かしていけるようにやっていきたいと思います。

○水澤委員長 是非、こういう意見があったということをお伝えいただいて、きちんと評価も進められるようにお願いしたいと思います。

○平家委員 少し脇道の議論かもしれませんが、先ほど遺伝性自己炎症性疾患の区分けということでお話いただきました。これは、難病の研究班の募集が、それ以前にあったものをまとめて出しなさいと、新しい研究班を作りなさいという形で研究班をいろいろな疾患を盛り込んだ形で作ったというバックグラウンドがあります。そういう中で、私は前回の議論は存じ上げないので分からないのですが、そういうところの研究班ベースでこういうくくりで多分出ているところがあるのではないかと思いますので、いろいろな疾患をまとめるとか、今整理するとか、学会ベースのいわゆる質の保障といいますか、そういうことが御議論になっているのですが、そういうところで少し理解することも必要かと思いました。以上です。

○水澤委員長 ありがとうございました。ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。いろいろな御意見を頂いて本委員会の力を超えるところもあったかもしれませんが、全体としてそういう流れを我々は理解した上で指定難病の検討を進める必要があると思いますので、大変、有意義であったと思います。御意見どうもありがとうございました。これで、第14回厚生科学審議会疾病対策部会指定難病検討委員会を終了いたします。

 


(了)

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