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2016年5月18日 中央社会保険医療協議会 診療報酬改定結果検証部会 第49回議事録

○日時

平成28年5月18日(水)10:00~10:11


○場所

TKPガーデンシティ永田町(ホール2A)


○出席者

松原由美部会長 田辺国昭委員 印南一路委員 野口晴子委員 荒井耕委員
<事務局>
唐澤保険局長 谷内審議官 吉田審議官 宮嵜医療課長 眞鍋医療課企画官
三浦保険医療企画調査室長 中井薬剤管理官 小椋歯科医療管理官 他

○議題

○ 平成28年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査の実施について

○議事

松原部会長

 それでは、ただいまより第49回「診療報酬改定結果検証部会」を開催いたします。

 まず委員の出欠状況について報告します。本日は、西村委員が御欠席です。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 本日は「平成28年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査の実施について」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いしたいと思います。

三浦保険医療企画調査室長

 保険医療企画調査室長でございます。

 お手元に、右肩、中医協検-1と振られております、資料を御用意いただければと思います。

 平成28年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査の実施についての御議論をお願いしたいと思います。

 平成28年度診療報酬改定の基本方針及び答申に従いまして、議論を行っていただきまして、改定が行われております。これに関しまして、中医協の附帯意見というものが出されております。

 答申に対して出されました附帯意見につきましては、お手元の資料の最後に2ページになりますけれども、先日の4月27日の中医協の総会で、それぞれ附帯意見に対応する検討の場について、お認めをいただいたところでございます。

 ページで申し上げますと、12ページ、13ページになりますけれども、こちらのほうで網掛けをしております。数にいたしまして、12の項目につきまして、検証部会で取り扱うということで決まっておりますので、この取り扱いについてが、本日の議題となっております。

 1ページにお戻りいただければと思います。特別調査に関しましては、これまでの検証、調査と同様に、2.に書いてございますけれども、調査検討委員会というものを組織いたしまして、きょう、おいでいただいております、検証部会の委員の方々、あるいは関係学会の皆様方にも御参照いただいて、御議論をお願いしたいと考えております。

 調査項目につきましては、3.でございますけれども(1)~(9)という形で、先ほどの12項目を整理いたしております。

 (1)から申し上げますと、(1)では、夜間の看護要員配置に係る要件等の見直しの影響及び医療従事者の負担軽減にも資するチーム医療の実施状況の調査。

 (2)は、かかりつけ医・かかりつけ歯科医に関する評価の影響、紹介状なしの大病院受診時の定額負担の導入の実施状況調査。

 (3)は、重症度や居住形態に応じた評価の影響調査などを含む、在宅医療・訪問看護の実施状況の調査。

 (4)は、リハビリテーションの関係で、回復期リハビリテーション病棟におけるアウトカム評価の導入の影響、維持期リハビリテーションの介護保険への移行状況などを含む、リハビリテーションの実施状況の調査。

 (5)は、精神。

 (6)は、医薬品の関係で、残薬、重複・多剤投薬の実態調査並びにかかりつけ薬剤師・薬局の評価を含む、調剤報酬改定の影響、実施状況調査。

 (7)は、ニコチン依存症管理料による禁煙治療の効果等に関する調査。

 (8)は、公費負担医療に係るものを含む、明細書の無料発行の実施状況調査。

 (9)は、後発医薬品の使用促進等の影響及び実施状況調査。

 この9項目を特別調査として行いたいということが、この資料の概要となっております。

 なお、アンダーラインを引いております、5項目でございますけれども、次回の30年度改定に向けまして、今年度と来年度、2カ年度ございますが、アンダーラインのものが、今年度に実施するものです。

 また、最後にあります、後発医薬品に関しましては、これまでも毎年度実施をしておりますので、今年度と来年度ということで、今年度、来年度、合計5項目ずつの特別調査を実施したいというものであります。

 1ページお進みいただければと思います。今年度のスケジュールに関する記載がこちらに書いてございます。

 本日、検証部会、そして、これから引き続きます総会で、調査項目について、お認めいただきますれば、その後、事務局におきまして、受託業者などの調査、選定を行いたいと思います。

 それを決定した上で、7月から9月にかけまして、先ほど申し上げました、調査検討委員会で、調査設計あるいは調査票等の検討を行いまして、改めまして、検証部会、総会で具体的な内容を決定していただく。

 また、秋口、10月から12月にかけまして、委託業者において、アンケート調査などになろうかと思いますけれども、こちらを発出し、回収、集計などを行う予定としております。

 年明けには、調査委員会で、調査結果の検討を行いまして、結果を取りまとめ次第、こちらの部会、あるいは総会で御報告をしていく、このような流れで考えているところでございます。

 5.をごらんいただければと思います。答申書の附帯意見で、検証などにつきまして、特に言及がございました項目についての取り扱いを記載しております。

 答申では、診療報酬改定の結果検証等の調査につきまして、NDBなどの各種データの活用によりまして、調査の客観性の確保を図るとともに、回答率の向上にも資する調査の簡素化について検討する。また、引き続き、調査分析手法の向上について検討し、調査の信頼性の確保に努めるといったことを御指摘いただいているところであります。

 対応策といたしまして、今、考えておりますことを2点ほど挙げております。

 (1)とありますが、調査の簡素化及び有効回答率の向上につきましては、3点ほど挙げております。

 各種診療報酬項目の算定医療機関の数ですとか、算定の件数などにつきましては、できるだけNDBデータなどの行政データを活用して、客観性を確保したいと思っております。こちらは、27年度調査でも一部取り入れているところでございますけれども、こちらをもう少し拡大できないかということを考えておるところでございます。

 2点目が、調査票の項目自体は必要最低限として、回答率の向上を図る。

 3点目といたしまして、関係団体さんの御協力を得ながら、アナウンスメントをお願いしたいということを考えております。

 また、調査分析手法につきましては、2点ほど挙げております。

 調査結果の分析について、平均値あるいは標準偏差はお示ししておるところでございますけれども、加えまして、前年度の比較を行う場合などの必要に応じて、平均値の差を見まして、有意性を示していくということをしたい。

 2点目といたしまして、患者調査におけるバイアス、いわゆる標本バイアスを回避するために、例えば薬局患者向けの調査票を病院調査の患者に配布するといったような、クロスの対応を考えて、必要に応じて、異なる調査を通じて、調査票の配布を行うといった工夫を試みたいと思っておるところでございます。

 3ページ以降は、先ほど申し上げました9つの調査項目につきまして、それぞれ改定の概要を振り返りながら、調査の目的を設定し、検証のポイント、調査の客体、あるいは主な調査事項につきましてのたたき台を付しておるところであります。

 これをベースにしながら、先ほど申し上げました、調査検討委員会で御議論いただいて、具体的な調査に当たりたいと考えておるところでございます。

 説明は以上です。

松原部会長

 どうもありがとうございました。

 事務局からの説明につきまして、御意見等がありましたら、どうぞ。

 野口委員、どうぞ。

野口委員

 どうもありがとうございました。

 1点コメントと、1点、毎度のことですが、御要望を申し上げたいと思います。

 今、御説明があったように、診療報酬改定の結果検証というのは、次期改定に向かって、非常に重要なものだと認識しております。その上で、NDB等を使って、できるだけ調査を簡素化する。そのためには、膨大な調査項目の精査が必要でしょうが、こういった方向に行きつつあるというのは、非常に歓迎すべき方向だと思います。

 ほとんどのケースがいわゆる価格弾力性です。価格のコントロールに対して、どの程度需要なり、供給なりが反応しているかということを精査していくわけですので、そういった意味で、こういうナショナルデータベースの活用というのは、非常に客観的でありますので、歓迎すべき方向だと思います。

 もう一点、毎回申し上げている要望ですが、当該調査に関しましては、非常に多額の税金という社会資本を投入して、実施を行っていくわけです。ですので、こうした社会資本というものをより有効に活用するためには、調査分析手法について、バイアスを回避するための工夫、あるいは統計手法等々を御検討いただいておるところではございますが、研究者、研究目的ということだけではなくて、政策評価に資する研究をしていただくために、より広くこうした調査を研究者に対しても使わせるというか、活用可能な方向性にもっていっていただけると、非常にありがたいと思います。

 もちろんこうした調査を二次利用することになりますと、有効回答率等々にも差しさわるという御意見もあろうかと思いますが、こうした貴重な資源を多年度にわたってというか、複数年度にわたって蓄積することによって、プラス研究者の洗練された統計手法によって、より中長期にわたる精緻な、中医協に資する政策エビデンスをつくるためには、やはりそうしたデータの活用方法をより柔軟にしていくことも、必要ではないかと考えております。

 以上です。

松原部会長

 ありがとうございました。

 昨年度から、NDBを使った調査の簡素化も始まっておりまして、調査対象者の負担の軽減を図り、また、費用の軽減も図っているわけですけれども、そういったことを御評価いただいた一方で、このデータを研究者が使えることによって、公費を使った社会的資源を有効活用していくことは、中医協の政策にも資するだろうという、貴重な御意見を賜りました。ありがとうございました。

 そういうことを検討していただきたいという要望でよろしいでしょうか。

○野口委員

 はい。

○松原部会長

 わかりました。どうもありがとうございました。

 ほかに御意見等がないようでしたら、御審議いただいた案につきまして、当部会で同意を得られたものとして、私から総会に報告することとしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日の議論は、このあたりとしたいと思います。

 次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

 本日はこれにて閉会いたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第1係

代表: 03-5253-1111(内線)3288

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