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2016年3月29日 戦没者遺骨のDNA鑑定人会議議事要旨

社会・援護局事業課

○日時

平成28年3月29日(火)14:00~17:00


○場所

経済産業省別館8階 各省庁共用850会議室


○出席者

(委員)

水口座長 浅村委員 浅利委員 梅津委員 北川委員
小室委員 玉木委員 中村委員 福井委員 松末委員
山田委員 吉井委員

(事務局)

堀江審議官 鯨井援護企画課長 望月事業課長 吉田事業推進室長

○議題

1.鑑定結果の確認について
2.鑑定対象の拡大について

○議事

議事要旨:
1 鑑定結果の確認について
(1)    血縁関係の確認が出来た件数       7件
(2)    血縁関係の確認が出来なかった件数 5件

2 鑑定対象の拡大について(委員の主な発言要旨)
○ 水口座長 資料3で、DNA型判定の種類は、常染色体上に位置する15種類のSTRローカス、ミトコンドリアDNA-HV1領域、Y染色体上に位置する16種類のSTRローカスで行うと書いてあるので、対象者が親子関係の場合には、高い肯定確率が何人も出てくることはないと思われる。
○ 吉井委員 資料2に「長期間経過した遺骨ではDNAの損壊が著しく、DNAが抽出できない場合」、要するに限られたDNA型しか得られないことが起こり得ると書いてある。戦没者遺骨はDNAの損壊があり、事実として、幾つもDNAの抽出をやって、15か所のSTRローカスのうち、ちょこちょこと数字が出ているという状況である。DNA型情報の抽出が低い場合は、肯定確率は低くなる。低い肯定確率の中で同じような数値のものが出てしまう。
○ 玉木委員 「識別の確からしさ(尤度比)」という表現を使うならば、例えば「血縁関係の識別の確からしさ(尤度比)が同程度になるようなものが複数出現するため、遺骨と遺族の血縁関係を決定できない可能性も高まる」ということではないか。
○ 水口座長 資料4に沖縄県の検体からDNAが抽出された4地域について、DNA鑑定を実施すると書いているが、これは戦没者遺骨でDNA鑑定を行うことの大変さを知ってもらう上で、良いことだと思う。
○ 吉井委員 肯定確率という言葉は、尤度比とか「確からしさ(尤度比)」など分かりやすい言葉を使うべき。「尤度比」という言葉も難しい。実際のところ、鑑定対象を広げすぎると低い数値の中で同じ数値を出すものが出てきてしまって、更に分からなくなる。
○ 吉井委員 これまで戦没者遺骨のDNA鑑定を行ってきた実績を見れば対象遺族が甥・姪では難しいことは分かるはず。遺族から電話相談があった場合やDNA鑑定の申請があった場合に、こういう血縁関係の人でないと、DNA鑑定を行っても血縁関係を決定することは難しいと説明してもらう必要があるのではないか。
○ 梅津委員 甥や姪でもミトコンドリアDNAとY染色体を使える場合は可能ではないか。
○ 吉井委員 ミトコンドリアDNAは母と子を繋げるものであり、遠縁であっても、こうした繋がりのある遺族から申請していただくよう説明すべきである。
○ 水口座長 資料5にDNA鑑定終了後、身元が特定されなかった場合は、抽出されたDNAは鑑定機関において保管すると書いてあるが、これから先、同じ鑑定機関の研究者が続けていけなくなった場合にどう対応するかを考えておく必要がある。検体数が多くなった場合に保管ができなくなる研究室もある。研究室によっては保管スペースが足りなければ冷凍庫を買わなければならなくなるところもある。事務局にはそういったことも考えておいて欲しい。

以上


<照会先>

厚生労働省社会・援護局事業課調査第一係
代表:03-5253-1111
内線:3482

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