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2015年12月14日 第2回 「民泊サービス」のあり方に関する検討会 議事録

医薬・生活衛生局 生活衛生・食品安全部 生活衛生課

○日時

平成27年12月14日(月)13:00~15:00


○場所

都道府県会館1階 101会議室


○議題

1. 事務局からの説明
2. 関係者からのヒアリング
  ・Airbnb,Inc.
  ・一般社団法人新経済連盟
  ・一般社団法人日本旅館協会
  ・一般社団法人日本ホテル協会
  ・一般社団法人全日本シティホテル連盟
3. その他

○議事

【事務局(谷口)】  定刻となりましたので、ただいまから第2回「民泊サービス」のあり方に関する検討会を開催させていただきます。構成員の先生方におかれましては、大変お忙しいところ当検討会にお集まりいただき、まことにありがとうございます。議事に入るまでの間は、観光庁観光産業課の谷口が進行を務めさせていただきます。
 それでは、お手元の資料の確認をさせていただきます。座席表、議事次第に続きまして、資料が1から7まで、議事次第に記載のとおり配付させていただいております。不足等がございましたら、事務局までお知らせください。
 よろしいでしょうか。
 また、本日の構成員、オブザーバー、関連する省庁からのご出席につきましては、配付の座席表のとおりでございます。本日は、熊谷構成員、小林構成員、吉川伸治構成員がご欠席です。今井構成員につきましては、業務の都合により遅れてご参加いただく予定です。
 冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきますので、カメラの方はご退席いただきますよう、お願いいたします。ご退席、お願いします。
 なお、構成員の皆様におかれて、本日ご発言いただく際は、お手元のマイクのスイッチを入れていただき、ご発言が済みましたらスイッチを切っていただきますよう、お願いいたします。
 それでは、以降の議事進行につきましては、座長の浅見先生にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
【浅見座長】  どうぞよろしくお願いいたします。
 本日の第2回検討会では、最初の30分程度で、事務局より第1回で皆様からご指摘いただいた点などにつきまして用意いただいた資料のご説明をいただき、若干の質疑、意見交換を行った後、残りの1時間程度で関係者からのヒアリングを実施し、その後、質疑、意見交換をしていただくこととしたいと思います。本日も活発なご議論をどうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、まずは資料1「今後の検討に当たっての基本的な視点と想定される主な論点(案)」につきまして、それから資料2、旅館業法につきまして、厚生労働省長田生活衛生課長からお願いいたします。
【長田課長】  厚生労働省生活衛生課長の長田でございます。それでは、私から資料1及び資料2につきまして、ご説明をさせていただければと思います。
 まず、資料1でございます。「今後の検討に当たっての基本的な視点と想定される主な論点(案)」ということで、前回の初回の検討会でお示しをさせていただきました。その内容につきまして、さまざま貴重なご意見を頂戴いたしましたので、今後の議論の整理をしていただくための参考材料といたしまして、それぞれの論点に対していただいた意見概要を、事務局の責任でまとめさせていただいたものでございます。ですので、もし先生方のご指摘と趣旨が少し違うようなことがあれば、またご指摘を賜ればと思いますが、とりあえず事務局の責任でまとめさせていただいたものでございます。また、時間の都合もございますので、一つ一つの意見のご紹介は差し控えさせていただきますけれども、少しかいつまんでご説明をさせていただければと思います。
 まず1ページの「基本的な視点」というところでございます。大きく3つの基本的な視点を事務局からお示しさせていただきましたが、これらに関しましては、主には消費者の安全確保でございますとか、近隣住民とのトラブル防止などについて、多数ご意見をいただいたところでございます。また下から3つ目でございますが、私どものほうで、少し物件の類型を分けて議論していただいたほうがいいのではないかというご提案を申し上げましたが、そういった整理は合理的ではないかというご意見も頂戴したところでございます。また最後のところでございますが、非常に生命・身体に大きな影響があるような分野のことでございますので、一足飛びに何でもやればいいのではなくて、少しずつ進めていくべきではないかという、段階論のご意見もいただいたところでございます。
 続きまして、2ページでございます。そもそもの民泊の必要性についてどう考えるかということにつきましても、多数ご意見をいただきました。そもそも論といたしまして、民泊という言葉の定義をどのように捉えるかということが、ある意味スタートでもあり、ゴールでもあるというご意見をいただきました。また3つ目、4つ目あたりにございますけれども、宿泊需給という問題だけではなくて、遊休資産の有効活用という観点のご意見、さらにはその中でスピード感をもって規制改革をすべきであって、法改正を伴わないものであっても、できる改革を一刻も早く行うべきではないかというご意見、さらには外国人旅行者の受け入れというものは、国家戦略上の必要性という観点から考えるべきではないか。経済活性化の観点で捉えるべきではないか等のご意見をいただいたところでございます。
 続きまして、3ページでございます。「旅館業法との関係」につきましては、感染症予防の問題、衛生確保の問題、また本人確認の担保ということが非常に重要ではないかというご指摘、さらには、議論のそもそも前提として、旅館業法に基づく規制の趣旨をきちんと確認すべきではないかというご意見を頂戴したところでございます。それから一つ飛びまして、建築基準法、消防法との関係につきましては、まずはこの民泊をどのように把握していくのかという、そこのベースの規制といいますか、ルールがあって、その上で建築基準法、消防法の関係を検討整理すべきではないかというご指摘でございました。
 続きまして、4ページでございます。「旅行業法との関係」につきましては、旅行業法の問題なのか、あるいは宅建業法の問題なのかといった、仕分けの問題も考慮すべきではないかというご意見。それから最後、その他のところにつきましては、国家戦略特区との関係を整理すべきというご意見、さらに、その他といたしまして、アパートのまた貸しの問題、あるいは借家制度の観点からのアプローチというご指摘、さらには国土交通省の賃貸管理業者の登録制度を活用できないか等のご意見を頂戴したところでございます。
 5ページでございます。「検討に際して留意すべき点」というところで、旅館・ホテルとの競争条件の関係につきましては、まず、もともと規制を受けている旅館・ホテル等がそれだけコストをかけているということでございますので、そのコストとの兼ね合いに関してのご指摘でございますとか、イコールフッティングということを考えた場合に、全体としての規制そのものが厳し過ぎるのではないかという観点からのアプローチも考えられるのではないかなどのご指摘をいただいたところでございます。
 最後に6ページをごらんいただければと思います。前回、お示しをいたしました、「想定される物件類型」ということで整理をしたものでございますが、若干の修正を加えさせていただきました。前回は4類型という形でお示しをさせていただきましたけれども、共同住宅の欄の一番下のところに、空き室という類型を加えさせていただきました。その趣旨ですけれども、前回は単純に、共同住宅において家主居住、家主不在というような区分をさせていただいたところですけれども、よくよく考えますと、家主不在というのは、大きく2つの意味があるのではないか。すなわち、借り主あるいは所有者がいるのだけれども、その部屋に在室していないという状況と、そもそもこの注でも書いていますが、賃貸住宅であれば借り手がついていないという状態、分譲タイプであれば買い主がついていないという状態で、部屋に今人がいない状態があろうかと思いますので、そこは少し質が違いますので、分けさせていただいたほうが適当ではないかということで、1つ類型の区分を加えさせていただいたものでございます。
 資料1の説明は、以上でございます。
 続きまして、資料2でございます。これは前回いただいたご指摘、宿題の中で、まだ全部はカバーできていないのですけれども、本日時点で用意できたものにつきまして、お配りさせていただいたものでございます。
 まず、1枚表紙をめくっていただきまして、「旅館業法の適用判断について」ということでございます。いろいろな宿泊サービスを提供する類型がある中で、どこまでが旅館業法の適用下にあり、どこからが旅館業法の適用の外にあるのかということについて、少しわかりにくいのではないか。ただし、行政的にはこれまでの通知等の累積がございますので、そのあたりを少しわかりやすく整理をしてもらえないかという宿題をいただいたものに、対応したものでございます。
 まず、上の青がかった枠囲みのところですが、旅館業法の営業許可が必要な場合ということでございます。大きく4つの観点を踏まえて判断をしております。まず1つは、旅館業法上、旅館・ホテルに当たりますのは、あくまで宿泊料を徴収するという場合でございますので、単純に言えば全くただで泊めているのであれば、旅館業法の問題も生じないわけでございます。
 では、宿泊料というものがどういう線で引かれるのかというところが、1つ目の点でございます。要は、宿泊サービスに伴って通常想定される対価に相当するものを徴収される場合には、これも宿泊料とみなすということで、たとえその名称が宿泊料ではない名称を使われていても、その実質的な中身での判断をするということでございまして、休憩料でございますとか、寝具の賃貸料、クリーニング代等がこれに該当すると考えております。他方で、ピンクがかった箱のところでございますが、宿泊料とはみなされないものといたしまして、食事代でございますとか、テレビの視聴料、あるいは体験事業のために泊まるような場合で、純粋にその体験料部分だけをいただいている場合などは、宿泊料とはみなされないということでございます。
 2点目の、社会性の有無ということでございます。営業行為でございますので、社会性ということが一つの判断材料になってございますが、社会性があると判断される例といたしましては、不特定の方を宿泊させる場合でありますとか、広告などで広く一般に募集を行っている場合などは、これに該当すると判断しております。一方で社会性がないと判断される例といたしまして、日ごろから交流のある親戚や知人、友人を泊める場合などが想定されます。昨今SNSなどの急速な普及で、いわばネット上のバーチャルな友人関係みたいなことがございますが、そういったものはさすがに日ごろから交流があるというところには該当しないと考えております。
 3点目の、継続反復性の有無ということでございます。これは先にピンクのほうから見ていただいたほうがわかりやすいかもしれませんけれども、前回の検討会でもご紹介いたしました、年1回イベント開催時などに宿泊場所の提供を依頼するような場合は、1回きりということでございますので、継続反復性がないということで、旅館業法の許可は不要だという見解を、私どもはお示ししているところでございます。他方、継続反復性があると判断される例といたしまして、結果的に宿泊者が、申込者がいないような場合であっても、宿泊募集を継続的に行っているような場合であれば、継続反復性があると判断がされるということでございますし、また曜日を例えば土日だけというようなことであっても、土日は毎週繰り返し受け付けるということでございますとか、海の家みたいに、冬場はやっていないけれども、夏の期間中は1カ月なら1月、継続的に不特定の方を泊める場合には、この継続反復性があると判断をするということでございます。
 最後の4点目の、生活の本拠か否かということに関しましては、これも前回お示ししたとおりでございまして、1カ月というのを一つの線引きといたしまして、1カ月未満の場合には、基本的には旅館業法上の対象、1カ月以上の場合には旅館業法の適用対象外という整理をしております。ただ、1カ月以上の場合であっても、例外的に、上の青がかった箱の3つ目でございますが、それが下宿のような場合で、部屋の清掃等を宿泊提供者側の責任でもって対応するようなケースは、旅館業法の世界に入ってくるということでございます。
 続きまして、3ページ、4ページでございますが、こちらの内容につきましての説明は省略させていただきますが、前回、旅館業法の遵守のフォローアップ調査の結果をご報告させていただいたかと思いますが、その調査結果につきまして各自治体にフィードバックしておりまして、その際の通知において、内容的にはほぼ今ご説明した内容と重なるのですけれども、この旅館業法上の線引きというものがわかりづらいような部分につきまして、典型的なQ&Aを取りまとめて、自治体に提供させていただいたものでございます。紹介のみでございます。
 資料の説明としては最後になりますけれども、6ページ、7ページ目でございます。旅館業法の趣旨・目的といたしまして、公衆衛生水準の確保ということは第一義的でございますけれども、治安上の観点がどういった形で整理をされているのかというお尋ねがございましたので、そこにかかわるものでございます。旅館業法という法律の目的規定の中に、ダイレクトに治安等の言葉は出てこないのですけれども、旅館業法の運用におきまして、宿泊者の把握とテロの防止というようなことの関連づけがなされております。
 平成17年に旅館業法の施行規則の一部を改正しております。その内容を、恐縮でございますが、先に7ページをごらんいただければと思いますが、2の「改正の内容」というところでございます。宿泊者名簿に記載すべき事項として、日本国内に住居、住所を有しない外国人の場合には、その国籍と旅券番号を併せて記載するという省令改正を、この平成17年当時に行っているところでございます。その背景が、6ページに戻っていただきますけれども、改正の背景ということで記載しておりますとおり、諸外国におけるテロ事案の発生を受ける中で、それへの対応のために旅館における安全性確保という観点から、このような省令改正が行われておりまして、旅館業法の制度の運用の中で、治安対策というような観点が盛り込まれているということでございます。
 説明としては以上でございます。限られた時間ではございますが、論点につきましても少しご意見なども頂戴できればと思っております。よろしくお願いいたします。
【浅見座長】  ありがとうございます。
 それでは、続きまして、宿泊需給の点につきまして、観光庁の西海課長からお願いいたします。
【西海課長】  観光庁でございます。前回の宿泊需給の点についてご質問をいただきました。これにつきましては、データをご用意しているのですが、次回、ヒアリングで予約の実態等についても皆様にお聞きいただこうと思っております。それと併せまして、中期的なトレンドにつきましては、民間のコンサル会社から2つほど試算が出ておりますので、それをご説明、どういう前提でどういう計算をしたかをご説明したいと思います。それから、併せまして、各地の最新の稼働率の状況と推移についても資料にまとめておりますので、次回ご提示したいと思います。最後に、短期的な需要というのがございまして、季節とかイベントでございますが、そういった場合の需給関係についてもまとめておりますので、次回にまとめてご説明させていただきたいと思います。
 以上です。
【浅見座長】  ありがとうございます。
 それでは、ただいまの観光庁、厚生労働省からのご説明につきまして、ご質問、ご意見等はありますでしょうか。
 どうぞ。
【高橋構成員】  事務局に質問すべきかどうか、はっきりしませんが、先ほどの説明の中で、旅館業法、資料2の2ページですけれども、民泊と言われるものにはいろいろな形態があると思いますが、この旅館業法の対象か否かという観点で考えたときに、1、2、3、4の特に4の生活本拠か否かというところまで含めてみると、今いわゆる民泊と言われているものは、基本的に全部この中の類型にはまる、旅館業法の類型にはまると見ていいのかどうか。それについて見解があれば聞かせていただきたい。あるいは、参加の委員の方で、そうではない類型をもしご存じの方があれば、教えていただきたい。基本的に旅館業の範疇と考えていいのかどうかについて、お願いしたいと思います。
【長田課長】  民泊と称して行われているものの実態というのは、必ずしもはっきりしない部分がございますので、一般論としてのお答えになりますけれども、まさしくここに示しているような4つの点に該当すれば、それは旅館業法上の許可が必要だということでございますので、例えば例外的に、本当に友人関係の貸し借りだとか、1回だけ貸すとかいうようなケースであれば、旅館業法から外れるというパターンもあり得るとは思いますが、多くの場合、旅館業法の対象に該当する可能性が高いのではないかと推察しております。
【浅見座長】  よろしいですか。
【高橋構成員】  1、2、3までは大体全ての物件が、全ての事案が該当するような気がするのですけれども、例えば3についてはわりと明確なのかなと。繰り返し貸しているかどうかというところは一つのポイントだと思うのですけれども、4のところで若干議論はないのか。例えば、寝具やそういうものを提供するかしないかというところが決め手なのか。例えば部屋があったときに、そこまでについては持ち込みだったらどうなのかとか、そういう例は基本的にはないと考えていいのかどうか。要するに、この4の中できれいに2つに分かれると考えていいのかどうか、グレーゾーンはないのかどうかを確認させていただけますか。
【長田課長】  今の点は、むしろ宿泊の対価として何を取っているかというところに、かかわってくるのかなという気がいたします。
【浅見座長】  ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ。
【三浦座長代理】  単純な確認ですが、今の2ページの4要件というのは、1つの要件でも欠ければ旅館業には当たらないという理解でよろしいでしょうか。
【長田課長】  はい。
【三浦座長代理】  わかりました。
【浅見座長】  ほかにいかがでしょうか。
 よろしいですか。特にありませんか。
 特になければ、それでは、次の議事に進めさせていただきたいと思います。議事2「関係者からのヒアリング」に進めさせていただきます。
 まず、エアビーアンドビーのマイク・オーギル氏よりご説明をお願いいたします。なお質疑応答につきましては、各社のご説明が全て終わった後に、一括して行わせていただきます。それでは、どうぞよろしくお願いいたします。
【オーギル氏】  Thank you so much for your time. I work on Airbnb’s public policy team. My team’s job is public relations with government around the world to figure out what are the impacts of Airbnb on local communities and what kind of rules needs to be applied so that Airbnb is a positive contributor to these local community. I have a rather lengthy presentation, which I will go through quickly. Additionally, there is an economic impact study, a full book that is also provided with you, which is the recent measurement of the impact of Airbnb’s community in Japan. You can see Airbnb has now over 2 million listings around the world in over 34,000 different cities and in 191 different countries. On page 2, you can see the growth in the number of guests that used Airbnb. Today, over 60 million guests have travelled on Airbnb. That’s an up from 4 million in the start of 2013. In Japan, we find that the number of inbound guests is growing very quickly. Over the past 12 months, we’ve had almost 1 million individuals who stayed at Airbnb’s listings in Japan. These guests have stayed one of the 21,000 listings throughout Japan and these listings are located in all 47 prefectures in Japan. The growth of listings is 374 percent increase year on year, which is quite fast. What’s really interesting is the fact that the demand is growing even faster than the supply. The report you have with you will outline a number of impacts social and economic etc., but the one I wanted to highlight is the overall contribution to GDP of this Airbnb community. We worked with a professor from Wasada University to calculate the economic impact of Airbnb, using internal Airbnb data. He and his team estimated that the economic impact was over 221 billion yen over the past 12 months. I have attached his entire presentation that talks about the calculations at the back of this presentation.

Next slide is to show how Airbnb works. We believe most of you are familiar with it. But just to make sure all are on the same page I wanted to talk about it briefly. You can see here on page 5, some pictures of the listing and the price, and you can enter the dates, and then you can request to book. You can then see that the host has the option to accept or reject the booking based on availability, based on the guests’ profile, and based on any number of factors. This is important so that the hosts are ready to let somebody come into their own personal space. So they do need to be able to choose them. After the host accepts the booking request, Airbnb will collect the payment from the guest and hold the payment for 24 hours after check-in, at which point the money will be transferred to hosts. The reason for Airbnb will hold money for 24 hours is to make sure nothing goes wrong. For example, if the guests arrives and there is a problem with the listing, for example it differs significantly from the listing description, Airbnb still has the money and we can fully refund to the guest. After the stay is completed, the guest will review the host, as you can see an example on page 8 what the review page will look like. You can see the host is rated on things like cleanliness, on price, on the accuracy of the listing. This review system is essential for us to maintain the quality of the listings on our platform. Now on page 9, you can see that the hosts will review the guests. This is the review page of my friend Hitomi. You can see that people say nice things about her. She is smart, she is clean and she is very nice. You can imagine that if Hitomi poorly treats the guests, she gets only poor reviews, and no one wants to accept her into their home. This is how we maintain the quality by the system of two-way reviews.

Next thing I’d like to talk about is the profile of the host and guest community. First, I’d like to show you on slide 10 where the guests are traveling to. You can see the majority of guests are traveling to 3 destination, Tokyo, Osaka, and Kyoto. The rest are going to any of the remaining 47 prefectures in Japan. In the next slide, you can see, despite the fact that Tokyo, Osaka and Kyoto are the top destinations, increasingly travelers on Airbnb are going to more and more destinations around Japan, with now over unique 300 cities, towns and villages. We see Airbnb is quickly expanding to areas that are more regional and more rural. On slide 12, there supposed be a nice pretty picture of a map that was not displayed perfectly, but you can imagine it. The key thing you can notice is that half of all the guests coming to Japan on Airbnb is from Asia. The other half is coming from North America, Europe, and Australia. The next slide has 2 diagrams. On the left, it shows a map of Tokyo, and various wards to which Airbnb’s guests are staying. What you can see is that Airbnb’s guests are in fact travelling and distributed throughout the city. You can see similar maps with more details in the Economic Impact Report for places like Kyoto. On the right, you can see the map where Airbnb’s listings are located. In the dark dots, you can see where hotels are located. What’s interesting is you can see is that there is some overlap, but that in many places Airbnb’s listings are spreading to areas hotels are not located. On slide 14, this also comes from the Economic Impact Report, we surveyed our guest community why people are travelling using Airbnb when they are coming to Japan. You can see people are overwhelmingly coming for vacation and leisure travellers. We asked them to provide us the specific reasons why they are using Airbnb as opposed to traditional accommodation. The highlighted need was to live like a local. On the next slide, you can see we surveyed our host community so that you can get the better sense of Airbnb hosts here in Japan. You can see that they have diverse income brackets to represent very different people throughout Japan. We also asked about occupation. We found that most Airbnb hosts have at least collage degree, and they work for diverse industries, such as art, IT, educational and etc. I met a number of hosts here in Japan, and I would like to highlight that they are really amazing and wonderful people. They are regular people. They live here, work here and do care about the communities. We are asked by the Secretary to prepare the information about the average typical prices, but it is very hard for Airbnb to describe given that the property so diverse, the size are different and nature and locations of properties are different.. But you can see the distribution here. One of the other issues, I know, that have come up with the number of times is whether they are doing this professionally or whether they are doing this on occasional basis. We know that somebody who is renting out their space more than 180 nights per year probably do not live there most of the time because it is half of the year. Under 180 nights, there is more reason to believe that somebody lives there. For all our listings in Japan, about 10 percent of them are renting out over 180 nights out of the year. The rest are renting out for less than that. You can see that about half of them are renting out for less than 30 nights.

We talked a little bit about safety today. I’d like to highlight two unique features of Airbnb platform. First is that we have Host Guarantee, and they cover host property up to one hundred million yen damage. When something stolen, breaks, damages, we guarantee every single listings in Japan. Second is what we call Host Liability Insurance. This is similar to third party liability insurance that regular business would hold. This covers host against third parties’ claims up to one million US dollars. So, for example if a guest gets injured in a host listing, and guests’ expenses will be covered. We found our safety policies are working very well. We have about 17 million guests who stayed at Airbnb listings over the summer period. Of the 17 million guests we only had 300 trust and safety issues. Some of the safety issues were raised earlier but we have an active law enforcement team that made up of ex-police officers that works with law enforcement authorities all over the world. You can see some details here. We look to proactively engage, meet and work with law enforcement as issues arise.

Next page comes from the city of Amsterdam, I believe Amsterdam faces the same issues that come up from here in Japan, for example safety, taxes, and nuisance to neighbors. We worked with Amsterdam for the past few years. As new policy issues arise, we always seek to work with them to try to improve how things work. So I’d like to highlight a few elements form their website. First is that Amsterdam has very clear and easy to understand rules for host. It doesn’t require them to read though complex registration and hire a lawyer to understand what they are required to do. One of those rules is that if you are renting your place from your landlord, and wish to rent it on Airbnb, you are required to seek for a permission from your landlord. Second thing is that it encourages host to tell their neighbors that they are hosting and even provides simple form they can download and distribute to their neighbors saying, “ I may host, and if you have any questions or concerns, here is my phone number, so please contact me”. There is also a form for neighbors. If they wish to report nuisance, neighbors are able to tell the host that, “Hey your guests are disturbing me.” Or if it is not working, there is actually a hotline that anybody in Amsterdam can call to the city government, and report noise and nuisance complaint. Lastly, I’d like to highlight their guiding philosophy, which is in the left section of their websites. “Amsterdam is a hospitable city. The municipality offers the space to residents who occasionally want to rent their property to guests. Everyone wants to be in a nice and quiet neighborhood without any inconvenience”. The next slide on page 25 is the brochure prepared by the United Kingdom government. It outlines fire safety requirement for every single person who is renting out their accommodation. Airbnb worked with the government to help make sure that all the host on Airbnb have an access to this information and have the necessary tools to comply with them.

On the next page, it highlights some interesting things we do around taxes. Many cities, countries and jurisdictions will have tourism accommodation or hotel tax. In many these places, Airbnb will enter a voluntary agreement to collect that tax, and pay it to the city on behalf of the hosts. It simplifies tax payment process for our hosts, and it simplifies the tax collection process for the city. We are not required to do this, but we do it because we think it’s important for the city that we are part of and it’s important for our community. You can see from this page that we really worked with government to address some concerns that comes up in these community.

Finally, I’d like to say a few points about regulation. The Special Economic Zones, SEZ, rules indicate that individuals must rent their space from seven to ten nights. According to our data, approximately only six percent of all stays are ten nights or over. We see the medium typical stay is around 3.8 nights.

Next slide indicates our philosophy about regulation. There’s a question that does this occasional short-term rental to visitors should be counted as the same as when friend and families come and stay with you with no regulations, or should that type of activities be regulated as the same level of hotels. We certainly believe that some form of regulation is needed, but the full-scale of regulation with the same level of hotel does not make sense. For example, it would not make sense to have a person in your living room, 24 hours a day, 7 days a week.

Next slide is the categories. This blue arrow represents individuals renting their primary residence, the home they are living. The yellow one represents non-primary residences or secondary residences. We see that issues such as noises and nuisances are much less in primary residence than they are in non-primary residence. This is why many cities and countries around the world are drawing a distinction between primary-residences and non-primary residences when they write down their rules about this type of activities. You can see on page 30 some examples of different cities and countries that have changed their rules to allow people to rent out their primary residences. Most of these cities and countries also allow short-term rentals of non-primary residences, but require those type of properties additional license or permit. I know that Airbnb is probably the most well-known platform in this space, but I wanted to highlight that we are not the only one here in Japan. You can see many logos here have hundreds of thousands of properties in Japan. Homeaway, top on the left, and VRBO in the middle are owned by major OTA, Expedia. Tujia, down the bottle on the left, is a Chinese company evaluated over billion dollars and has hundreds or thousands of listings in Japan.

The last statistics that I wanted to show you are how this type of activity is contributing to tourism economy here. We see that about 80 percent of guests who came to Japan over the past 12 months says that Airbnb make them more likely to want to return. And we see about one-third of them say that without Airbnb, they would not have come to Japan or they have not stayed this long. The rest of the materials are included in the appendixes. I am going to pass to my colleague to explain a little bit of information the last materials, which is apparently missing on slide 29.
(以下、日本語訳)本日はお時間をいただきまして、ありがとうございます。
 まず、簡単に私のほうから自己紹介させていただきます。マイク・オーギルと申します。私はエアビーアンドビーの中で、公共政策にかかわるさまざまな政府の方との関係構築、お話ということで渉外を担当しております。具体的に、私どもエアビーアンドビーのビジネスが地域の社会経済にとってどのような形でインパクトがあるのか、そして地域社会にとってどれだけの貢献ができるのかということをお話ししながら、進めさせていただいております。
 私の今回のプレゼンテーションの内容ですけれども、ほんとうに盛りだくさんとなっておりますので、今回のお話に関しましては、主要なところだけを私のほうからご説明させていただきます。補足資料といたしまして、日本においてこのエアビーアンドビー、私どもの経済的効果を試算した情報ということも、皆様のために参考情報として提出させていただいております。
 ページ1をご覧いただきますと、世界中で私ども200万の物件、3万4,000の都市にまたがる、そして191カ国で事業を展開しております。
 こちらを見ていただきますと、私どもエアビーアンドビーのゲストの累積図ということが出てきております。2013年初めの400万人から、現在のところまで6,000万人という数字になっております。
 日本では、昨今のインバウンドの旅行者の方の増加ということで、過去12カ月のデータとなっておりますけれども、日本のゲストの数ですが100万人という数字となっております。これらのゲストの方々が、日本全国47都道府県にございます物件に滞在をされております。まず、物件数ですけれども、前年比で見ますと、374%という目まぐるしい成長になっております。それよりさらに重要な点といたしましては、インバウンドの観光客数、こちらのほうがそれよりもさらなる強い伸び、530%という成長を遂げているという点です。
 当然ながら、このような宿泊サービスということを考える上で、社会的、経済的なインパクトを総合的に勘案しなければならないことは当然ですけれども、私どものほうでは、まず早稲田大学教授のご支援も仰ぎながら、私ども社内のエアビーアンドビーのデータを使って、GDPに対してどれぐらい経済の波及効果があるかということを、私どもは試算をさせていただきました。その総額が2,219億9,000万円となっております。この資料の後半ですけれども、こちらの計算の根拠、そしてそれに関する情報は、皆様の参考に、この補足として添付させていただいております。
 おそらく、このエアビーアンドビーの利用方法に関しましては、本日ご出席の皆様はほとんどご存じかと思うのですが、一応念のために、簡単に利用方法に関しましてご説明をさせていただきます。
 まず、このようなエアビーアンドビーのサイトに入っていただきますと、リスティング、まず物件の写真を見ることができます。そして宿泊の価格がもう出ておりますので、チェックイン、チェックアウトのスケジュールを入力して、予約をまずリクエスト、このボタンを押します。そしてこのリクエストが入ってきた後、このホスト側ですけれども、まずお部屋が空いているかどうか、申し込みした側、ゲストのプロフィールということも見て、ホスト側がこのリクエストを承認または却下をすることができます。この部分というのは非常に重要で、ホストというのは自分の個人領域に誰かを泊めるということですから、そのリクエストを却下することができるという点は非常に重要であると考えています。
 そして、これが承認されたということで、ゲストはここで支払いをするわけですけれども、その支払われた額は、チェックイン後24時間まで、エアビーアンドビーのほうで保管いたします。なぜこのような制度にしているかといいますと、例えばホストのところにゲストが着いてみたと。ところが、着いてみたら自分が見た写真とは全く違うような内容の泊まる場所だったというときに、そのような問題が起きたときには、私どもからそれを全額返還することを可能にするためのものです。
 そのような宿泊が終わった後、今度はゲストがホストを評価いたします。8ページに例を出しておりますけれども、内容といたしましては、その場所が清潔であったかどうか、価格に見合うものであったかどうか、それから一番最初に自分が見たものと同じものであったかどうかということ、これは正確さという形で表記しています。これは私どものプラットホーム上にある物件の質をきちんと担保するために、なくてはならないものとなっております。
 それと同様に、今度は9ページ、ホスト側もゲストを評価することができています。これは私の友人であるヒトミさんの例ですけれども、非常にきれいに使ってもらったとか、礼儀正しい人だったといったような評価が下されています。もしもこのヒトミさんが、評価としてあまりよくない評価をもらってしまったら、それ以外のホストは今後この人を承認したくないと思うでしょう。ということから、ホストとゲストの両側から評価をするという、双方向レビュー制度をとっております。
 この次は、今度はゲストの方々がどういった方々かということを示す資料を、何枚か準備いたしました。まずデスティネーションですけれども、トップ3というのは、東京、大阪、京都、そしてそれ以外の地域、47都道府県にいろいろと散らばっております。申し上げましたように、トップ3は東京、大阪、京都なのですけれども、ますます多くの人々が、それ以外のところに足を延ばすようになりました。現在では300を超える市町村にまで達しております。エアビーアンドビーのゲストが、どんどん地方に、そしてさらにいわゆる田舎と言われるようなところにも延びていることがわかります。
 次の地図ですけれども、ほんとうはパーフェクトに地図が印刷されているはずだったのですけれども、うまくいっていないので、地図があるというふうに想像して読んでください。これで示しているのは、今度は訪れているゲストの出身地ですけれども、約半分の人たちがアジア域内、そして残りの人たちが北米、ヨーロッパ、オーストラリアとなっております。
 次ですが、左にありますのが東京23区のゲストの滞在先です。東京の町全体にうまく分布しているのがわかると思います。これに関しましては、後半に私が添付しております経済効果のところで、京都とかそういったものも添付しております。右側にありますのが、エアビーアンドビーの宿泊施設の場所です。特に濃い点で示してあるのが通常のホテルですけれども、重なっている場所もありますが、実際にはホテルのない場所にかなり点在していることがわかっていただけると思います。
 経済効果を図るということで、今回は日本の訪問目的もゲストに聞いております。ほとんどの人たちが休暇、レジャーであるというのがわかります。彼らに対して、なぜこれまでの従来の宿泊施設ではなくて、エアビーアンドビーを選んだのですかということに関しての理由は、ほとんどの人たちが地元の人のように暮らしたかったと答えています。
 次は、日本におけるエアビーアンドビーのホストの内容を調べたものです。世帯年収で示しておりますけれども、非常に幅広く分かれていることがわかります。日本全体でいろいろな世帯年収の人たちが参加しています。今度はホストの職種です。ほとんどの方たちは大卒の学歴を持っている方たちで、そしてアート、IT、教育とさまざまな職種から来ていらっしゃいます。私自身も日本のホストの方々とはかなりこれまでお会いしてまいりました。ほんとうにすばらしい方々ばかりで、自分たちが住んでいるコミュニティーのことをとても重要視している、ごく普通の一般の方たちです。
 私、事務局のほうに、平均的に1泊幾らかということをお願いされたのですけれども、ただこれを平均値で見せるのは非常に難しいことです。その泊まる施設の面積も、それからそれがどの場所にあるのかとか、そういったことも全く違うのですけれども、それでも一応平均化したものがこれです。これがいつも問題になる点で、ほんとうにこれを宿泊施設として営業しているのではないか、またはそうではないのかということですけれども、360日の半分、180日というのを線切りしてみました。つまり180日以上貸しているということであれば、もうそこには住んでいないであろう。それ以下であれば、そこに住んでいるけれども貸しているという線引きで見た場合、全体の10%の人しか180日以上は貸していない、ほとんどの人たちは180日以下しか貸していないことがわかります。そして半分弱の方たちが、年間に30日以下しか貸し出していないことがわかります。
 安全性という言及がありましたが、それに関しましてエアビーアンドビーが特にやっている2つのことを、ここで申し上げておきたいと思います。まず1点目、それがホスト保証というもので、リスティングしている全てのホストの方々に対して、これは何か家でダメージがあった、物が壊れたとか、水がこぼれたとかいった場合、エアビーアンドビーが1億円までの補償をするということです。
 2番目は、ホスト補償保険といいますけれども、これは通常のビジネスが入るような第三者への身体、財物の賠償責任ですけれども、米ドルにいたしまして約100万ドルまで補償されます。例えば、ゲストがホストの物件に泊まっている最中に何らかのけがをしたときには、これでカバーすることができます。私どもの安全対策は非常にうまく機能していることが、この数字でもわかっていただけると思います。2015年の夏だけで、約1,700万人のゲストが私どもの施設を使われたのですけれども、それで緊急対応したケースは300件のみです。
 セキュリティーに関しまして、もう一点、私どものほうでは、元警官の方々を雇用いたしまして、そしてそちらでさまざまなセキュリティー問題を担当してもらっております。さらにそういったチームが、各国におきまして警察当局と積極的に協力をしております。その内容はこのページに書いてあるとおりですけれども、このような形で、法執行当局とは各国において協力をしているということです。
 次のページは、アムステルダム市のウェブサイトのスクリーンの例示ですけれども、アムステルダムでも日本と同じように、安全性や、税の徴収、また近隣の人たちの問題といったような同じ問題があることがわかります。アムステルダムは弊社と過去2年間いろいろな形で協議をしてまいりました。ということで、さまざまなものがこの2年間において改善されております。内容を今から説明いたします。
 まず第1点目に、このアムステルダム市はホストに対しての規制は非常に単純にしております。ですから、わざわざ弁護士を雇ってその内容を読んでもらわなくても、何をしたらいいかということがわかる規制の内容になっております。例えば自分がこの施設を所有しているわけではなくて、家主から借りていて、さらにその物をエアビーアンドビーで貸したいという場合には、必ず家主の承認が要るというようなことです。それから、自分が自分の部屋でエアビーアンドビーなどを使ってホスティングをするときには、近隣の人たちにそれを事前に伝えなければいけないということで、それを伝えるためのフォーム、形式の書面なども提供しております。簡単なことで、私はこれからエアビーアンドビーを使ったサービスを始めます、何か質問があったらここに電話をしてください、というタイプのものです。そして、近隣の住民が、もしエアビーアンドビーのゲストによって何か迷惑を被っている場合ですけれども、その場合はそのホストに対してその情報を的確に伝えることも可能になっています。その情報がうまく伝わらなかった場合ですけれども、アムステルダム市役所が設定したホットラインを使うことによって、その迷惑に関しての苦情の申し立ても可能な環境がつくられております。
 ちょうど、今ご覧になっているスライドの左上のあたり、プライベートレンタルというところの下にあるのですが、アムステルダムはいろいろな旅行客を歓待するホスピタブルな市であり、ここに関しましてですけれども、時々ゲストに関して物件を貸し出す住民の方に関しましては、そのようなチャンスを提供していると。そして同時にきちんとしたルールを設定することによって、みんなが自分たちの近隣も含めて過ごしやすい町であると、不便さが出ることなくそのような環境を提供しているという指針が、こちらに書かれています。
 次の25ページになりますけれども、エアビーアンドビーをはじめとするこのようなサービスを使って、ホストとしてそれぞれの物件を提供する人たちに関して、火災安全に関するさまざまな情報を、イギリス政府が冊子にまとめて提供しております。こちらに関しても、私どもエアビーアンドビーで緊密に連携をとりながら、エアビーアンドビーのホストの方々が、しっかりとこの情報を入手し、理解できるように務めております。
 次は税金に関する内容となっております。当然ながら各国そして行政府の中で、さまざまな税金、これは宿泊税や観光税も含めて設定されると思うのですけれども、私どものやり方といたしましては、まず、これらの税金を、ホストになりかわってきちんとゲスト側から徴収をする、そしてその税金というものを各税金担当の当局のほうに私どもから納付をさせていただく、納付代行ということを行っております。このような宿泊税回収、納付代行は、私どもが義務づけられているわけではありません。こちらは私どもが率先して行っている内容となっております。理由といたしましては、各国に関しての重要とされるこのような税回収に関しても、しっかりとさせていただくことによって、それぞれの各地域経済に関しまして、私どもが貢献させていただきたいという目的があるからです。
 規制に関しまして、最後に私どもから幾つかポイントを述べさせていただきます。国家戦略特区の中で設定されておりますのが、大体7泊から10泊滞在することがこちらで言われているようですけれども、10泊以上の滞在に該当するのは大体6%、一方、私どもエアビーアンドビーのゲストの方の平均宿泊数は3.8となっております。
 次もやはり規制に関連するところですけれども、こちらの話も出てきておりますが、自分の家を時々短期で貸すホストに対して、どのような規制が適用されるべきでしょうかと。例えば友人や親戚が週末に滞在することを全く規制なしにするか。ここは完全な規制、認可制のところにそれでも入っていくべきなのかというディスカッションもあるかと思います。私どもの考えといたしましては、このような自分の家を時々短期で貸すホストに関しても、何らかの規制は必要だと考えております。しかしながら、ホテル・旅館と同様な形、つまり1日24時間、週7日間、ホテルの受付に誰か人を置かなければならないような、そのような形をエアビーアンドビーで考えれば、一日中誰かをリビングルームに張りつかせておかなければならない。それに関しては私どもは非常に厳しいと思っております。
 こちらのほう、次のスライドを見ていただきますと、まずブルーの矢印になっているところですけれども、これはプライマリーレジデンス、つまりホスト側が住んでいる住居を使う場合になります。オレンジ、右の半分弱のところですが、プライマリーレジデンス以外の物件がこちらに該当します。近隣のご迷惑というところですけれども、それが発生するのは、プライマリーレジデンスよりもそれ以外の物件のほうで発生しているという傾向になります。ですので、このような現在の経済活動に関して何らかの形での規則を監督官庁が設定する際には、通常、このプライマリーレジデンス、そしてそれ以外という分類をされる場合がよくあります。
 そのような形で、まずプライマリーレジデンス、自分たちの主たる住居を活用したいというホストに関してチャンスを提供するような規則を、ここである各国や都市は新たな規制、枠組みを採用しております。そして、それ以外のプライマリーレジデンス以外でも、短期の賃貸を実際運用したい場合ですけれども、その際にはまた異なる形でのライセンス、許可を設定している国の例が、こちらに出ております。
 私ども、このようなホームシェアの事業者として、まずエアビーアンドビーの名前がよく出てきているのですけれども、決して私どもが唯一の事業者ではございません。こちらを見ていただきますと、左の上にございますホームアウェイ、そして真ん中のVRBOというのは、エクスペディア社が運営しているものとなります。この左下、途家は中国の会社で、現在のところ規模としては何十億ドル単位の会社の規模となっておりまして、これらの事業者が、既に何百も何千も多くの物件を運用し始めております。
 こちらですけれども、まず、私どもの事業展開ということで、日本の観光業にどれぐらい貢献をさせていただいているかという情報になっておりますけれども、過去12カ月のデータですが、エアビーアンドビーを今回使用したということで、また日本を再訪問する可能性が高まったというご意見をいただいているのが、全体の79%で、この調査の回答の3分の1弱が、エアビーアンドビーがなかったら日本には旅行していなかったし、今回ほど長くは泊まっていなかったというご意見を頂戴しております。
 添付資料にその他の追加情報を含ませていただきました。最後に29ページについて、パートナーから補足をさせていただきます。
【藤井代表取締役】  すみません。1点だけ補足ですが、マカイラ株式会社の藤井と申します。
 29ページは、提出した資料の印刷がなぜか出なかったところがございまして、上に黄色と青の矢印がありまして、下に赤と青の矢印があるのが見えると思うのですが、この上の青い矢印が自宅です。ずっとプライマリーレジデンスという言葉が出ておりましたが、これは要するに自宅です。シェアルームと貸し切りと個室を合わせてこれが自宅でして、黄色い矢印のところが自宅以外です。自宅以外の物件になります。下のほうの矢印ですが、左側の赤い矢印がホスト在室で、ホスト在室というのは、貸し主が泊まるときにいるというホスト在室でございまして、これが40%になります。ホスト不在というのが右の青い矢印でございまして、これは60%でございます。
 以上、補足させていただきました。
【浅見座長】  どうもありがとうございます。
 それでは、続きまして、新経済連盟の関事務局長よりご説明をお願いいたします。
【関事務局長】  新経済連盟事務局長の関でございます。本日はご説明の機会をいただき、ありがとうございました。資料の4に従ってご説明をさせていただきます。なお、この資料4全体は、ホームシェアとライドシェアを両方ご提案したときのものでございまして、本日はホームシェアについてのみ、ご説明をしたいと思います。
 まず、3スライド目でございます。背景でございますけれども、ソーシャルメディアが発達することによって、遊休資産の共有ということで、シェアリングエコノミーが欧米を中心に急速に発展しているということで、我々の試算では経済効果が10兆円以上になると考えております。今回この提案は、我々の議論の過程を経てまとめさせていただいたものでございます。
 1枚飛ばしまして、5スライド目でございます。世界の状況でございますけれども、欧州委員会のほうでは、欧州委員会はコラボラティブエコノミーと言っているみたいですが、似たような概念で検討を進めているようでして、これに向けて情報収集や、あるべき制度・ルールの検討を始めていると認識しております。また米国におきましては一部の州で法律上位置づけているということと、あと連邦レベルでは、ここに書いてありますように、シェアリングエコノミーに関して過度な規制をしないということで、各国とも前向きに進めているということでございます。
 それから8スライド目でございまして、先ほどのエアビーアンドビーさんの説明がございますけれども、各国でいろいろなサービス事業者が提供を始めております。次のスライドですが、旅館業法上の許可が必要だという認識が示されていて、これに対する解決策を検討する必要があるということですが、一方、次のスライドでお示ししておりますように、日本再興戦略における記述、それから規制改革実施計画における記述では、検討して法的な措置を講ずるということが明記されておりますし、次のスライドになりますが、10月の規制改革会議、あるいは国家戦略特区の諮問会議におきまして、総理からは、この検討について前向きな支持をいただいているという認識をしております。
 次のスライドから、ホームシェアの必要性についてご説明していきます。まずここで、ホームシェアというのは何かということでございます。民泊という単語もあるのですが、言葉によって捉え方がいろいろあるかと思いますので、念のために申し上げますと、ホームシェアというのは、空き部屋等を有効活用したい人をホストと呼んでいますが、これを、空き部屋等に泊まりたい人、ゲストに対してプラットホーム上のマッチングを通じて空き部屋等を提供するサービスと考えております。プラットホームのレーティングシステムで、ホストとゲストは相互評価され、評価の低い参加者は排除されるということで、これによりまして、ホームシェアというのは遊休資産を持つ一般人が供給者になるということで、弾力的な供給が可能になっております。経済効果も期待できると考えております。
 次に、幾つか必要性をブレークダウンしたものを説明していきます。まず経済効果ですけれども、我々は10兆円台の経済効果を生み出すという試算をしているのですが、その試算の内訳は、例えばホームシェアで提供されるであろう物件は200万戸程度だろうと思っております。また、これによる外国人の受け入れ可能人数は2,500万人ぐらい。それによって、ゲストによる消費、それからホストによる投資、インバウンド消費諸々含めまして、10兆円台の経済効果が期待できるのではないかと思っております。
 次のスライドに、その10兆円台というものの内訳を簡単に書いておりますが、まずゲストが滞在して消費するということで、ホストの周辺地域での飲食とかあるいは買い物といったことで、3.8兆円以上の経済効果を見込んでおります。また2番目として、ホストへの物件投資、リノベーションでありますとか、家具の購入といったことで、投資が生まれる。さらには、周辺産業として、掃除代行サービスとか鍵の受け渡しの代行などが想定されますので、これを合わせまして、1兆円以上の経済効果があると考えております。
 それ以外の必要性といたしましては、地方創生ということで、ここで例えばということで書いてあるのですが、宿泊施設の不足がボトルネックとなって地方への観光客を取り逃がしてしまっているケースが幾つかあるということで、ホームシェアによる提供ができれば、こうした需要に応えられるということ。それから、次に、一億総活躍社会の実現にも貢献するということで、空き部屋等を提供する人がその一つのアントレプレナーといいますか、そういう形で活躍する場が生じるということで、国の一つの目標である一億総活躍社会の実現にも寄与するだろうと思っております。さらには、次のスライドですけれども、全国に820万戸の空き家があると言われているようですが、それを減少させる。すなわち、逆に言えば遊休資産が稼働資産に変わるということで、これによる生産性革命といいますか、経済活動の活性化も含めた形でのよい効果が期待できると考えております。次に行きまして、宿泊費用の高騰があるのですが、これは何度か言われている話だと思うのですが、特に都心部におきまして宿泊費用が高騰しているということで、個人、企業に対しての費用負担が高まっているのですが、これに対する緩和策の一つということで期待できるということかと思います。もちろん、次のスライドですけれども、2020年のオリンピック・パラリンピックを踏まえて、観光立国への備えということで、必要な宿泊施設の供給にも資するということでございます。必要性の最後でございますけれども、20スライド目、ホストがこういう形で施設を提供することで、ホストとゲストの交流ということで、有形、無形の効果が生まれることも、一つのポイントになるかと思っております。
 次のスライドからは、今まで必要性を説明していたのですが、とはいえ課題が幾つかあるということで、課題の認識とその解決策について、幾つかご説明をしたいと思います。
 おめくりいただきまして、まず、本人確認の問題ですけれども、これにつきましては、SNS等の連携機能、スマホの活用ということが仕組みの前提となっておりますので、これによりホストが宿泊前にゲストの情報を把握することも可能ですし、パスポート情報等も確認も可能だと思っておりますので、それによりクリアできるのではないかと思っております。また、衛生の問題につきまして、感染症発生時の対応等でございますけれども、これはプラットホームとホストが協力する形で適切な措置がとれるのではないかということで、例えばプラットホームからホストに対してのその旨の周知であるとか、当局への通報といったことも、きちんと仕組み化できると考えております。
 次のスライドでございます。税の問題ですけれども、所得税、宿泊税の徴収につきましては、所得税につきましては、そもそも全ての国民がきちんと納税することが当然でございますが、それはホスト側で適切な対応をとることが前提になると思いますが、プラットホームからの周知ということも可能だと思います。宿泊税につきましては、ホームシェアを適用対象とするかどうかは議論が必要だと考えておりますが、仮に宿泊税の対象だということになった場合には、プラットホームによる代行徴収も可能かなと思います。
 それから、周辺地域の平穏の問題がございます。この課題につきましては、一つはレーティングシステムで悪質なゲスト・ホストが排除されるということと、プラットホームからホストに対して適切な措置をとることをきちんと担保していくということで、周辺地域の平穏に対しても最大限配慮することが可能だろうと考えております。
 以上、申し上げたこと等をまとめたものが、26スライド目になります。一覧表にしておりまして、プラットホーム側の対応としてプラットホームが責任を持ってやる事項、それから右側がホストの対応としてホスト側の責任範囲ということで、整理して記載しております。上のほうにまとめておりますけれども、我々の提案としては、ホームシェアを新たなサービスとして位置づけるということで、ホストとプラットホームの双方に一定の対応を求めることをルール化するということで、ホストについて旅館業法の適用を受けないことを提案します。もちろん、可能な限りガイドライン等に落として柔軟な対応での規律が望ましいと思っておりますが、いずれにしましても、ノールールではなくてきちんとしたルールを決めることで、従来の旅館業法の適用とは異なるサービス形態ということで、それを認めていくべきだというのが、我々の提案でございます。
 説明は以上でございます。ありがとうございました。
【浅見座長】  ありがとうございます。
 続きまして、日本旅館協会の針谷会長よりご説明をお願いいたします。
【針谷会長】  日本旅館協会の針谷でございます。本日はこの様な機会を与えていただいて、ありがとうございます。
 まず、我々は、一番目でございますが、先ほどエアビーアンドビーさんや新経済連盟さんがおっしゃいましたけれども、きれいごとでございます。実態はそんなものではございません。実態は、空きマンションの違法営業がほとんどでございます。物販のサイトに出店している業者が例えば麻薬を売ったとします。これは、そうしたら物販のサイトを管理しているところに責任がないのか。私はあると思います。同様に、違法な宿泊施設を仲介したサイトに違法性がないのか、非常に疑わしいと私は思っております。複数のマンションを借りて営業している、全くのビジネスであります。これがほとんどでありまして、いわゆる民泊、ホームステイのような民泊まで、我々は反対するものではありません。そういうビジネスが横行していて、ほんとうにいいのではあろうかと、私はグレーではなくて、これは違法だと思っておりますし、違法な宿泊施設を紹介しているサイトも、これは問題であると思います。
 2番目でございます。厳しい旅館営業許可を我々はクリアしているわけでございます。もし、民泊という名の営業許可のハードルが低くなりますと、誰も旅館営業許可を取らずに、全部旅館営業許可を返上し、民泊というふうになることは明らかであります。果たしてそれで国民の生命と財産を守ることができるのかということを、お考えいただきたいと思います。
 3番目でございます。テロの宿泊施設、パリの同時多発テロにおきましても、いわゆる日本で今検討している民泊というようなところに宿泊していたという情報もございます。先ほどレーティングシステムという話がありましたけれども、この評価は何とでもなります。つまりホストがゲストになりすまし、そこに投稿すればいいだけの話でございます。現にそういうことが往々にして起こっているということでありますから、それで安全が担保されることは全くございません。ほとんどの悪意を持った方はこういうことをするということを、前提に置いて判断すべきでありまして、レーティングシステムというのが、いかに無意味であるかということをお考えいただきたいと思います。
 4番目でございます。ホテル不足ということでございます。新経済さんの18ページに書いておりますけれども、全く変な話でございまして、一時的なことでございます。これが増えたら、経済原則として料金は下がるわけでございます。また、新経済さんの15ページに、現状宿泊施設がボトルネックとなり、地方への観光客をとり逃がしてしまっているということも、全く事実と反することであります。お祭りなどのときは、イベント民泊という制度があるわけでございます。年に1日や2日だけ満員になるからといって、それだから、旅館・ホテルの労働力が不足している、地域の宿泊施設が圧倒的に足りないということは、全く事実と異なっているということでございます。
 エアビーアンドビーの書き込みサイトに幾つか載っております。幾つか読んでみます。エアビーアンドビーを通じて部屋を借りたツーリスト2人を強姦した家主のコロンビア人に、禁固12年の有罪判決、スペイン。アパートをエアビーアンドビー経由で貸したら、売春に利用された。たまたま警察の急襲で発覚。エアビーアンドビーでは性的暴行の被害が起きていると。エアビーアンドビーは顧客をゲストと呼び、自社独自の安全対策と接遇している。だが、ロペスのケースでは、エアビーアンドビーは一般的なホテルの対応とは異なった行動をとった。つまり誰かを派遣してロペスの様子を見に行かせるのではなく、ロペスの母親にその責任を押しつけたのだと書いています。もちろんネットのことでありますので、真偽のほどは明らかではありません。明らかではありませんが、こういう投稿がたくさんあります。テロの実行犯が、きちんとした旅館、シティホテルに泊まるであろうか、それともいわゆる違法の空きマンションを利用したところに泊まるであろうかということを考えていただきますと、答えは明らかだと思っております。
 ホテル不足ということですが、5番をご覧ください。京都からわずか10分で大津でございます。そこでたくさんの旅館・ホテルが空いております。先週の金曜日に楽天トラベルで調べました。当日11日、東京23区で468軒のホテルが空いております。大阪市内182軒、京都市内145軒、金曜日で空いておりました。土曜日でも東京379軒、大阪80軒、京都市内72軒の旅館・ホテルが空いております。これで果たしてホテルが足りないということが、ほんとうでありましょうか。実態をよくお調べいただいて判断いただきたいと思います。
 6番でございます。中小旅館が一番打撃を受けます。経済効果を幾つかおっしゃいましたが、中小旅館が打撃を受けて倒産・廃業するという、逆の経済効果があるということもお考えいただきたいと思います。
 それでは、7番、8番はお読みいただきたいと思います。
 9番、地方への分散。先ほどエアビーアンドビーの数字を見ていただいても85%が京都、大阪、東京でございまして、地方への分散には僅かであると思っています。この対策こそ進めるべきではないかと思っております。
 以上でございます。
【浅見座長】  ありがとうございました。
 続きまして、日本ホテル協会の宮武専務理事より、ご説明をお願いいたします。
【宮武専務理事】  日本ホテル協会の専務理事の宮武でございます。本日はこういう機会をいただきまして、ありがとうございます。
 当協会での意見につきましては、資料6でお手元に配らせていただいております。先ほど来、資料1等で整理をしていただきました論点と非常に沿ったものでございますので、後でご覧をいただければと思いますが、私どもが申し上げたいのは、利用者の安全と安心、それから衛生の管理、さらに、いわゆる民泊の周辺の近隣住民の方々の日常生活に不安や不満が生じることがないような適切な措置が講じられること。これが前提として講じられることが必要だということを申し上げたいということでございます。
 その理由は、ここに書いておりますけれども、ホテル・旅館等の宿泊業者につきましては、実際に法律に基づいたハード、設備を整えるだけではございませんで、従業員も防災訓練等の訓練を日常的にやりながら、利用者の安全・安心に万全を期しております。また感染症対策やテロ対策への対応というのも、ご当局のご指導を受けながら、パスポートのコピーの保管等によって、これも万全を期しておるということでございます。
 こういった宿泊業者が現在行っております行動と、それから不特定多数のお客様をいわゆる民泊といわれる施設にお泊めするというのは、不特定多数のお客様にご利用いただくという意味においては、全く異なるものではないと感じております。特にマンション等のような集合住宅で、特にホストが不在のような場合でお借りいただきますと、例えば本国にないようなガス機器を調理に使ったために失火をするというような危険性も含めて、多々問題が生じるのではないかと考えております。そういった点につきまして、利用者ご自身の安心・安全のみならず、周辺の住民の方々の生活の不安や不満が生じないような措置をお願いしたいというのが、当方の主張でございます。
 以上でございます。
【浅見座長】  ありがとうございました。
 それでは、最後に、全日本シティホテル連盟の星野会長代行よりご説明をお願いいたします。
【星野会長代行】  全日本シティホテル連盟の星野でございます。今までの宿泊団体の方々がおっしゃったとおりでございますので、重複しますので、私のほうからは、少し具体的な、別の面から先生方にお話をしておきたいと思います。
 今現在、無届けの民泊が既に2万軒以上とか、非常に記事で、新聞でうわさされておりますが、これは氷山の一角でございまして、日本人はもともと歴史的に密告をしない我慢をする民族でございますので、どこの国といっては悪いのですが、外国人からすればまさに税金天国でございます。例えば私の住んでいるところで、たまたまわかったのですけれども、どんなことをやっているかといいますと、例えばあるAという国の人が、日本のマンション、ワンルームマンションですが、空き家が非常に目立ちますので、そこを当初は6つ借り、最後には12借りて、そこに2段ベッドを入れるのです。そうすると4人部屋になるのですね。場合によっては6人部屋にできるのですけれども、そして宣伝は自国でやります。ネットですから、今は世界につながってしまいますが、当然自分の部下、つまり国の人間を使用しますので、マイナンバーで引っかかることもございません。また看板もありません。したがって、外から見た限りでは全くわからない。これは、もぐりといえばもぐりですけれども、税金も払わないですから、日本は非常にいい国であると。いざわかったときには、さっさと国へ逃げればいいわけですから。
 現実にこれは私が呼ばれていって、隣が私の知り合いのホテルで、話していたら、たまたま家族連れが四、五人来まして、間違えて来たのですね。隣のマンションを、それを使っていたところがあるのですけれども、Aという国なのですが、たまたまその方々が間違えて隣の我々の友達のホテルへ来たからわかった。それで案内して行ったら、2段ベッドだということがわかりました。多分皆様はそれをご存じないと思いますが、非常に外国人の方々からすれば、我々の先輩というか、もう先を読んでいる行動でございます。こういう方々が、税金も払わない、マイナンバーにも引っかからないという中であって、我々は消防法、先ほどもお話をしましたが、非常に大変な規制を受けて、安全・安心ということの努力をしているわけです。また警察の方にもテロ情報、宿泊情報を公開しているわけです。協力をしているわけです。非常にその辺の落差を感じます。
 それから最後にもう一つ、トコジラミ、つまり南京虫の件はもうお忘れになっていますでしょうか。また異常発生しております。南京虫といいますのは、スーパー南京虫でございますので、ホテル関係者は表には出しません。じっと自分のところで、業者と、殺虫業者ですけれども、お金を払って撲滅をしております。そういった費用といいますのが、実はうちも2カ月前に5度目の被害に遭ったのですけれども、持ち込むのは大体外国人でございます。大体アフガンから来たスーパー南京虫、下手をするとハイパーが来るのですけれども、非常に殺虫、撲滅が大変なのですね。一旦広がりますと、これはえらいことになります。そういったことが生じたときに、お金を使ってもらえるのか、指導してもらえるのか、いや、その被害の状況の立入検査をしてくれるのか。そういった窓口をしっかりと作成をして規制をかけていただきたいと思います。
 以上でございます。
【浅見座長】  ありがとうございました。
 5者よりご説明をいただきました。これから質疑に入らせていただきますけれども、先ほどの厚生労働省の説明の際に発言し忘れたということで、もしよろしければ、どうぞご発言ください。
【北原構成員】  今の厚労省様の旅館業法の整備の中で、簡易宿所の営業許可につきましても書かれておりますし、簡易宿所の仕組みを見ていただいたらわかりますように、非常に最低限の規模が小さい施設ですから、最低限の施設にふさわしい規制がかかっておりまして、この簡易宿所の営業許可を取得して、いろいろな民泊がある中でホームステイ型の民泊というものが対応されるべきだと思いますし、それから、戦略特区との関係でいいますと、特区の拡大については慎重に検討していただきたいということでございます。
 それと、先ほどからエアビーアンドビー社の方以下、新経済連の方もおっしゃっていましたが、ホストの在室、他国でもホスト在室・不在と分けておりますが、ホスト在室ということを民泊の対象として認めるという考えでやっていくのが、今の事故例から見ていますと、民泊という名にふさわしい、自分の家に泊めて、そのホストである経営者の方が在室しているというのが、安全管理をする上では一番守られるべきことではないかと。
 法令遵守ということを第一義に考えていただく上で、既に既成事実としてこの法令を遵守されていない施設が拡大していくということについては、しっかりと縛りをかけていかないと、これが既成事実化すると、一般の方々が「俺にもできる、誰でもできるんだな」と誤解されるおそれがありますので、ホストという、こういう営業をされたいという方に対しては、きちんとした情報を、今現在まず政府としてやっていただきたいのは、これはきちんとした営業許可なり届け出、こういうことをやりたいのですけれども、どうすればいいのですかというような仕組みを、きちんと明確に通達を出されるべきではないかと考えております。
 以上でございます。
【浅見座長】  今のご発言の特に前半のところで言われたのは、簡易宿所の営業許可を活用できるのではないかということで、そういった議論ができる資料を、もしできれば、次回にでも提出していただきたいと思います。
 それでは、特に後半の、5者の方々からご説明をいただきましたけれども、どなたの説明に対する質問でも結構ですが、ご意見あるいはご質問をどうぞよろしくお願いいたします。
 どうぞ。
【北原構成員】  エアビーアンドビー社の方ですけれども、リスティングされているホストの施設の数といいますか、ホストの数が2万1,000軒、日本である。この中で、営業許可を確実にお取りになっているところが何軒あるのかを教えていただきたいのが、まず第1点と、それを届け出がきちんと、あるいは御社の調査の中で、このホストは許可を取っている、このホストは取っていないのかというのは確認されているのかどうかということです。2つ目の質問は、ホストが、営業者がゲストを選ぶことができるとはっきりおっしゃいました。その場合に、ホストが例えば身障者の方はお断りということは、御社では言えるというふうにおっしゃっておられるのかどうか。
【浅見座長】  2点ですね。いかがでしょうか。
【オーギル氏】  ご質問をいただきましてありがとうございます。まず、最初の質問ですけれども、この2万1,000という物件のうちに、どれくらいが認可を受けているかどうかということですけれども、数字のお話をする前に、そもそもの日本の法律、こちらですけれども、1948年に制定されていると。つまりこれに関しては、まだインターネットというものが台頭する前であり、状況といたしましては、やはり今日の近代的なさまざまな人々や経済にそぐわないものであるというふうに考えております。同時に申し上げたい点といたしましては、いろいろな方からのコメントがあったとおり、何らかの形での規制、ルール、枠組みというのは必要だと考えておりますし、ここに関しましては、アップデートということが近々必要であると、私どもも考えております。
 それから、もう一つ申し上げておきたい点は、私どもは世界3万4,000都市に、既にビジネスを持っております。したがって、国によって違う法律、自治体によって違う法律さらには、さらには建物によって違う規則を、全部私どものほうですべての規則や契約書類チェックして、それに見合っているかを判断することは不可能です。したがって、あくまでもこれはホスト側が、自分たちが守らなければいけない法律に照らし合わせて、きちんとやれるかどうかということを調べる責任があり、また違法かどうかの判断は当局の方々が責任をもって行うべきであると考えています。エアビーアンドビーの立場は、まずきちんとした明確なルールをつくり、つまりホストが理解することができるような明確なルールが整っているようにすること、必ずホストたちがそのルールを理解し、彼らがそのルールを守るということを、エアビーアンドビー側で見ていくということです。
 私どもは、非差別条項を徹底しておりまして、そのゲストが障害を持っているから、または人種的にどうであるとか、ある特定の指向があるからということで、差別してはならないというルールがありますので、そのようなことをするホストはプラットフォームから除外されることになっております。
【浅見座長】  ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ。
【今井構成員】  エアビーアンドビーさんと新経済連盟さんの両方に関連する質問ですけれども、まず、アメリカの状況を確認させていただきたいのですが、このような仲介業者が経済活動をする際に、アンフェアなコンペティションができているのではないかという指摘がFTC等から出ていないのでしょうか。この新経済連盟さんの資料の5ページのところで、FTCはこれを勧めるというようなことが書いてありますけれども、競争条件を守ることは当然だと思いますので、プラットホームを提供する、あるいはインターミディアリーとしてホストの参入を広げることによって、当然アメリカにおいても、規制がかかっているような旅行業者の方が平等な地位に置かれなくなると想像できるのですが、そのあたりについてのご意見を、あるいは議論の状況を、まず教えていただきたいと思います。これが1点目です。
 2点目として、これに関連するのですが、プラットホームのサプライヤーとして、あるいはインターミディアリーとして、皆様方が活動した際に、ホストとゲストの紛争が解決できなくなったという際に、プラットホーマーとして法的責任を問われるような場合には、どの国のどういう準拠法によって処理されるのでしょうか。実際にそういうご経験があれば、教えていただきたいと思います。
【浅見座長】  2点ですが、最初のほうは新経済連盟さんに。
【関事務局長】  では、1点目のご質問についてはお答えします。米国のほうでいろいろな論点で議論されていると思うのですが、我々、私の認識としては、例えばプラットホームの寡占に伴う競争状況とかそういったものは、お話としては挙がっていると認識しております。先ほどの点については、私は、今承知しておりません。
【オーギル氏】  今おっしゃられたとおりだと思います。私どもも積極的にFTCとはいろいろな意見交換をしておりますが、当局側の観点からいきますと、私どもの活動というのは競争に対してプラスの効果を生んでいるということで、これからもっと規制緩和をして、このようなタイプのサービスを増やさなければならないという視点を持っております。独占禁止法違反の反対、どちらかというと、我々は競争に貢献しているということになっております。
【今井構成員】  ありがとうございます。それはそちらの会社のご意見だと思うのです。FTCはどう言っているのか、ご存じでしたら教えてください。
【オーギル氏】  当局側も同じ考え方です。6カ月前に当局のほうで、シェアリングエコノミーのワークショップを開いたときに、このような形のサービスが増えるということは、競争を喚起する、むしろよいものであるという形になっております。
【今井構成員】  ありがとうございました。結果として競争が活発化されるのはいいのですけれども、ここで議論しているのは入り口の条件なので、それはこちらで議論したいと思いますが、エアビーアンドビーさんの資料の24ページのアムステルダムの事例だけ確認させてください。最後の質問です。ここに“Tell your neighbors”と書いてありまして、近隣住民の方にこういうことをするのだという通知をすると書いてありますが、先ほどのご説明では、近隣住民のコンセント、同意を取るということまでは言われなかったと思います。近隣の方々が反対しているときでも、実施されるのでしょうか。さらに、そこでコミュニティーで紛争が起こったときには、どのように処理されるのでしょうか。経験があれば、教えてください。
【オーギル氏】  おっしゃるとおりで、同意がなければならないという条項はありません。つまり自分の家ですから、自分の家をどのように使うかということは本人の勝手である。ただ社会的な義務として、事前に近隣の人たちに通知をするという意味での、こういったルールです。
 私どものほうで、近隣とホスト側との間で裁判まで持ち上がった件は存じ上げておりません。もし裁判になったとしても、私どもは近隣住民ともホストとも違います。その間でございますので、それには入らないと考えております。
【浅見座長】  ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ。
【末永構成員】  私は日本の賃貸住宅の管理業界の立場からお聞きしたいと思います。
 現在、賃貸アパートやマンションが、無断転貸によって民泊に使われている例が多いのですが、アムステルダムについては、先ほど、24ページにある説明の中で、物件が自分のものであるかどうか、そして、もし別の人の不動産である場合にはオーナーの承諾を得ることが条件であるというお話があったと思うのですが、これについて、エアビーアンドビー社はどのようにして確認をされているのか、されていないのか。そして、もし確認をしているという場合は、同じような確認を日本でもやる予定とか、お考えはあるか。それをお聞きしたいと思います。
【オーギル氏】  これに関しましては、私どものほうではチェックはしておりません。なぜなら、ほんとうに家主から許可をもらっているかどうかまでチェックすることになりますと、ものすごい数の弁護士を雇ってチェックさせなければならないことになるからです。日本に関しましては、これはまだルールが細かくは決まっておりませんので、どうなるかということも決定しておりません。しかしながら、自分が借りていることを、さらにほかの人に貸すことに関して、家主の許可を取るということは、常識的に当然のことだと思いますので、日本においてもこれはルールとして入ってくるべきだと私は考えます。
【浅見座長】  川口構成員、お願いします。
【川口構成員】 空室が大いに活用されるということは、私たち賃貸住宅関係団体としてはありがたい話ですが、旅館業者の方々とかこういった方々の話も含めて、この会議がどこでいい形で着地できるかなということも含めて、質問をしたいと思っております。
 一つは、基本的には、また貸しですけれども、これは何らかの施策が必要だと回答いただきましたから、少し安心しました。ただ問題は、鍵が拡散することを、すごく恐れています。私どもの経験で、日本では、合い鍵は本人確認があれば簡単にできますので、また貸しをされると、勝手に鍵をたくさんつくって、大量に出回る可能性が出てくる。そうすると、何らかの事件に発展する恐れがあります。こういったことに対しては、何らかの対策が講じられているかということが、一つ質問です。
 もう一点が、保険の件です。さきほど、例えば100万ドルとか補償の話がありましたけれども、あれは家財にも火災にも適用できるのでしょうか。
【オーギル氏】  まずキーに関しましては、非常にいい質問だと思います。これは確かに問題をはらむところで、ただ、これに関しては新しいイノベーションが生まれてきています。例えば中国の例ですけれども、1回だけ使えるワンタイムキーというものが考えられておりまして、いつも住んでいる人たちのキーはそれであるのですけれども、それ以外に、もう一つ、来る人たちだけが使えるタイプの1回きりのキーというのが使われ始めていますので、これから先、かなりイノベーションが進むのではないかと思っております。
 すみません、2つ目の質問を忘れてしまいました。少し時差ぼけがございまして。
【川口構成員】  補償とか保険がついていると聞きましたけれども、その範囲ですけれども、日本には建物には火災保険とか、入居者には家財保険等があります。その補償の範囲を知りたいのですが。
【オーギル氏】  家財とか火災とか、ほとんどのタイプのものをカバーしております。ですから、ホスト側は当然ながら自分たちで家を守るためのいろいろな保険に入っているべきなのですけれども、それにもう一つ上に、エアビーアンドビーとして、ゲストが泊まる際に考えられる侵害に関しての補償というのを、これで行っております。
【川口構成員】  ありがとうございます。ここに来る前に調べてきたのですけれども、全国のエアビーアンドビーさんの登録物件を調べてみると、東京にかなり集中していますけれども、また貸しも多く見られるようです。これだけは、ぜひご理解いただきたい。日本の不動産の契約上は、また貸しは原則禁止となっています。また貸し防止については、ぜひ業界の方も努力していただきたいと思います。
【浅見座長】  どうぞ。
【三浦座長代理】  エアビーアンドビーさんに2点ほど伺いたいのですが、まず一つが29ページの資料ですが、藤井さんにお伺いしたいのですが、下の矢印がホスト在室で40%、それから、ホスト不在が60%という言い方をされたのですが、それはリスティングされている物件の分類でしょうか。
【藤井代表取締役】  はい、そのとおりです。
【三浦座長代理】  そうすると、売り上げベースで考えたとき、つまり成約ベースで考えたときは、その構成は変わるということですか。
【オーギル氏】  多分少しは違うとは思いますけれども、今手元にその資料はありません。しかしながら、普通はこのリスティングのホストかホストではないかというのと、大体似たような感じになってはおりますが。
【三浦座長代理】  そうしますと、最後の質問ですが、仮に今の議論で、プライマリーレジデンスに関しては、かなり日本旅館協会の方もあまり問題はないようなこともおっしゃっていますので、仮にですが、プライマリーレジデンスの範囲内だけは旅館業法の適用を除外する、ただノンプライマリーレジデンスに関しては旅館業法の適用があるとした場合には、エアビーアンドビーさんとしては、プライマリーレジデンスに限らざるを得なくなるのですが、その場合でもビジネスモデルは成立するのですか。
【オーギル氏】  こちらですけれども、やはり大事なことは、宿泊施設全体という形での規制を考える必要があるのではないかと思っております。一つの例で申し上げますと、フランスでおもしろい例がございます。
 まず、フランスの場合ですけれども、このプライマリーレジデンスを活用してホストになりたい方に関してですが、特に認可、そしてライセンスなどの許可は不要となります。そして、プライマリーレジデンス以外の物件を使いたいという場合ですけれども、それも可能です。しかしながら、この領域に関しましては、厳しい規制がここではかかってきます。例えば、定期的な検査ないしはライセンスの必要性というものが出てきます。
 まず、私どもとしては、このプライマリーレジデンスとそれ以外であっても問題はありませんが、適用される規則は合理的であるべきであると考えます。特にビジネスとして異なる物件を区別していません。私どものエアビーアンドビーをプラットホームで使い、成功されていらっしゃいます旅館の方々もございます。
【浅見座長】  ほかにいかがでしょうか。
【廣岡構成員】  エアビーアンドビーさんの21ページの補償保険ですけれども、こちらのほう、しっかりとここの部分は補償されていると思うのですが、同じように、31ページのほかの事業者においても、こういうことがスタンダードになっているのかという点が、1点お伺いしたい点です。こういう保険を設けられているということは、こういうことに対して、仲介者として保険システムをつくらなければならない責務を感じられていると思うのですが、もしこういうものなしでやっている業者については、何らかの手当てをしていく必要があるかどうか。これはお考えになるかと思うのですが、そのあたりのところをお聞かせいただければと思います。
【オーギル氏】  まず、日本においてですけれども、このように補償というものを提供しているのは、事業者としては私ども唯一だと考えております。
 私どもエアビーアンドビーといたしましては、まず、トレンドをつくる会社であると、業界標準ということを率先してつくる会社だと自負しております。ですので、これらのことを私どもが率先して行うことによりまして、他の事業者、プラットホームの事業者も同じような形でフォローしていただくことを期待しております。
 このような事業者が物理的に日本でオフィスを構えていない場合は、なかなか連携ということも難しいとは思うのですけれども、しかし、何らかのやり方で、このような日本に拠点を構えない事業者に対しても、何らかの枠組みを通じてホストの利益もきちんと守られるような対応は可能ではないかと考えております。
 例えば、規制当局がホスト側に関して第三者の賠償責任保険、補償保険というものを課すと。そうすることによって、結果的にホストがそれらを持つ義務があるのであれば、それもやはりプラットホーム側に用意をしてほしいと、ホスト側からのプレッシャーを、うまく事業者のほうに与えることができるのではないかと思っております。やはりプラットホームの事業者も、ホストをそのまま維持していきたい、増やしていきたいという思いもありますので、ホストの要求に応じてこのような保険を提供するという、一つのインセンティブになるのではないかと思っております。先ほど転貸というところもありましたけれども、その転貸ということもこれからルールとして考えていく他に、このような補償をしっかりしていくというのは、意義がある内容ではないかと思っております。
【浅見座長】  ごく短くお願いします。
【今井構成員】  今のコンペンセーションのことだけ、もう一回聞きたいと思います。エアビーアンドビーさんがインターミディアリーとしてホストとゲストをつないでいるわけですから、この補償、コンペンセーションがなくても、コントラクト・ライアビリティーは負っていると思いますけれども、コントラクト・ライアビリティーが存在することを認めた上で、ホストにのみコンペンセーションを認めているのでしょうか。ゲストに対するコンペンセーションも別途お考えになっているのでしょうか。そしてコントラクト・ライアビリティーを認めているときに、裁判になったときには、ニューヨーク・ステート・ローが準拠法として処理されるのでしょうか。それを教えてください。
【オーギル氏】  ゲストに関するコンペンセーション、補償に関しては、ホストに関する補償保険の中で既に含まれております。一つの例で申し上げますと、私がゲストだったとします。ゲストでこのホストの場所に滞在していた。そして何かで肘を当ててしまい、肘の骨折をしてしまった。アメリカ人特有の訴訟が大好きな国民なので、それでこのホストを訴えるということになりかねない。それで、その補償を請求する。ですので、ホスト側に対する第三者からの請求も、こちらの補償の枠内で提供が可能となっております。
 ここでの契約ですけれども、このホストとゲスト、こちらですけれども、契約に関してはアイルランドになります。
【浅見座長】  ほとんどもう時間が来ているのですが、あとこれだけという。
 では、最後に。
【吉川(萬)構成員】  ホストは転貸者が大半ということは当然ご存じなのですよね。
【オーギル氏】  必ずしも、その数字は私どもが納得している数字ではございません。と申しますのも、このホスト全体の40%が、今自分の家の空いている部屋をこのエアビーアンドビーで提供しておりますので、その数字が転貸だということでは、私どもは今の時点では納得いく数字ではございません。
【吉川(萬)構成員】  そのあたりをきちんと捉まえていただかないと、そのホスト補償保険などがあっても、実際には誰がその対象になるのかということがわからないと思いますので、それも知らせていただけたらと思います。
【浅見座長】  予定していた時間が近づいてしまいましたけれども、よろしいでしょうか。それでは、本日の議論はここまでにしたいと思います。貴重なご意見をいただきまして、どうもありがとうございました。
 それでは、本日の検討会はここまでとしたいと思います。次回以降の日程等につきまして、ご説明をお願いします。
【事務局(谷口)】  日程のご案内の前に、1点、補足といいますか、訂正をお願いできればと思います。資料1の基本的な視点と想定される論点の中で、基本的には前回お示しをした論点に即して主な意見をまとめさせていただいておりますが、その中の、前回お示しをした論点の一つで、仲介事業者の位置づけ・役割等というのがあったのですが、そこの論点を書き漏らしておりましたので、そこについては、つけ加えさせていただいた上で、今日の資料としてホームページ等で公表させていただきたいと思いますが、お許しいただければと思います。なお、仲介事業者の規制の問題につきましては、報道でもご承知をいただいている方もいらっしゃるかもしれませんが、現在、内閣官房のIT戦略推進室におきまして、民泊だけではないのですが、シェアリングエコノミー全般に関するインターネット上の仲介事業者の責務のあり方についての検討が進められておりますので、本検討と密接不可分な議論でございますので、次回の検討会の際に、IT室からその検討状況についてのご説明をさせていただければと思っております。
【関事務局長】  今の点で1点だけ、我々の提案で、プラットホームの規制、責任というのを提案させていただいておりますが、それはあくまで旅館業法の規定の対象外とした場合に、プラットホーム規制という形で一定の規律を担保しようというものでございますので、旅館業法の例えば簡易宿所の規定をそのままホストに適用するという前提はそもそも反対ですけれども、その上でさらにプラットホーム規制を二重にかけるというのは、全くおかしいと思います。それを念のために申し上げます。
【事務局(谷口)】  本日は2時間にわたり熱心なご議論を賜り感謝申し上げます。第3回検討会については、今回に引き続き、関係者・関係団体からのヒアリングを予定しております。日時は12月21日の13時から16時、場所は国土交通省のある中央合同庁舎3号館を予定しております。また、第4回以降の検討会につきましても、具体的な日程につきましては、事務局から改めてご連絡させていただきます。
 これをもちまして、第2回「民泊サービス」のあり方に関する検討会を終了いたします。次回以降もどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。


(了)

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