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2016年2月24日 第28回レセプト情報等の提供に関する有識者会議 議事録

○日時

平成28年2月24日(水)10時00分~12時00分


○場所

厚生労働省 共用第6会議室(3階)
東京都千代田区霞が関1-2-2


○議題

1.レセプト情報と特定健診等情報の突合について
2.オンサイトリサーチセンターについて(非公開)
3.「NDBオープンデータ」作成の進捗状況と公開方法の検討について(非公開)
4.その他

○議事

○山本座長 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第28回「レセプト情報等の提供に関する有識者会議」を開催いたします。

 構成員の皆様には、年度末の御多忙の折、お集まりいただき、御礼を申し上げます。

 会議に先立ちまして、本日の構成員の出欠状況について事務局からお願いをいたします。

○赤羽根室長 それでは、本日の構成員の出欠状況について御報告させていただきます。

 御欠席の連絡については、印南構成員、大久保構成員、新保構成員、府川構成員、松田構成員、宮島構成員、武藤構成員、7名の構成員から欠席の御連絡をいただいております。

 今回11名の御出席をいただいておりますので、本会議の規定に基づいた開催要件は満たしていることを御報告させていただきます。

 続きまして、事務局について御報告をさせていただきます。平成2710月に着任した医療介護連携政策課の課長の城でございます。

○城課長 城でございます。

10月着任ではあったのですが、診療報酬の関係のことがございまして、出席がきょうになってしまいまして、本当に申しわけございませんでした。

 私、この会議が立ち上がったときに、きょうはいませんけれども、安藤の席にいまして、この赤羽根のかわりに佐原がおりまして、そこで始めて、そのときは手探りで、どういうふうに開示するかということも御相談させていただきながらやりまして、結果、ここまでみんなから信頼されるデータベースになった。本当にああ、よかったなと思っておりますが、これから相当大きな仕事が残っているということも着任してまた知りましたので、皆様にいろいろと御迷惑というか、御心配をかけると思いますが、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

○赤羽根室長 また、本日は参考人として東京大学大学院から佐藤大介様、松居宏樹様に御出席いただいております。

○佐藤参考人 よろしくお願いします。

○松居参考人 よろしくお願いします。

○赤羽根室長 また、本日は、オンサイトリサーチセンターとNDBオープンデータについて、情報セキュリティーに関連する事柄や公表前のデータの内容に関する議論も予定しておりますので、1030分ごろに休みを入れさせていただいた上で、残り90分ほどを非公開とさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

 事務局からは以上でございます。

○山本座長 どうもありがとうございました。

 城課長、お久しぶりでございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、会議要件を満たしているとのことですので、早速ですが、議事に入っていきたいと思います。

 まず、本日の議題の1つ目が「レセプト情報と特定健診等情報の突合について」ということですけれども、事務局から説明をお願いいたします。

○赤羽根室長 事務局でございます。

 そうしましたら、資料1「レセプト情報と特定健診等情報の突合について」をごらんいただければと思います。

 表紙をめくっていただきまして2ページでございます。こちらについては、少し状況をまとめさせていただいております。

 まず、突合率に関してこれまであった指摘でございますけれども、平成24年に、これは厚生労働省の検討会でございますが、「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」で、レセプトデータと特定健診等データの突合率が公表されております。これが男性9.8%、女性15.7%という数字であったというものです。

 その後、平成2711月、会計検査院の平成26年度決算検査報告の中で、レセプトデータと特定健診等データの突合率について、改善を求める指摘がなされたというところがございます。

 「判明していること」ということで、下にまとめさせていただいているのですけれども、まず、これはそもそもの仕組みですが、NDBでは、個人を特定できる情報、被保険者記号番号ですとか氏名などの情報は削除しておりますけれども、こうした情報からハッシュIDを発生させて、これによって同一人物のレセプトデータと特定健診・保健指導データを突合できる仕組みとしております。

 また、一部の保険者で、被保険者記号番号がレセプトデータでは全角、特定健診・保健指導データでは半角で出力されているようなケースがあったりして、こうした場合については、同一人物であっても異なるハッシュIDが発生して、突合できなくなるといった事象が発生している。こうしたことが判明しております。

 突合率についてですが、平成24年度は24.9%、25年度については25.1%という数字が出ております。

 これについて、改善策を今、講じておるところでございまして、3ページをごらんいただければと思います。どんな形で改善を進めていくかということなのですけれども、まさに平成27年度にNDBの匿名化・提供システムの改修を行っております。この改修によりまして、従来ハッシュIDということで、被保険者記号番号等が振り出すID1ですとか、氏名とかを振り出すID2というものがあったのですが、それに加えて、表記揺れに対応したID3というのをNDBデータに新たに付与して突合率の改善を図るというものでございます。

 具体的に図を見ていただきますと、現状であれば、レセプトデータが仮に全角で、記号とか番号の頭に0が入っているという状態で出力されている。特定健診データについては、例えば半角、記号番号の頭には0がないという状況で出力されている。

 ハッシュ化の際に、全角とか、頭0あり、なしということで、異なるハッシュIDが生成されているということが起こっております。

 これに対して、今回の表記揺れに対応した新しいハッシュIDの生成の場合は、レセプトデータが全角、頭0ありであれば、全角で、頭0については頭0なしに変換をする。特定健診データについては、例えば半角、頭0なしであれば、頭0なしの部分はそのままで、半角を全角に変換するということを行って、表記揺れの部分を両方そろえましてハッシュIDを振り出すということで、多少表記揺れがあっても同じハッシュIDが振り出せるというものでございます。

 このような形で同じハッシュIDを振り出す仕組みを組み込んでいくというのが今回の改修でございます。

 4ページ目をごらんいただければと思います。具体的に今回のハッシュIDを振り出す技術の中でどんな表記揺れに対応しているか、主なものを並べております。1つは、先ほど申し上げた半角を全角に変換していくというものでございます。

 2つ目が、指定文字の削除と書いてありますけれども、記号番号の中にハイフンとか中点、アンダーバーなどが入っているケースがございますので、こうしたものは削除した形で変換をしていくという仕組みがございます。

 3つ目は、先ほどもございましたが、先頭から0が入っている場合、0で埋めている場合というものについては、0を削除するという変換を埋め込んでおります。

 次は、具体的にどんなスケジュールで進めていくかということで、5ページに書かせていただいております。今年度システムの改修をしております。具体的にいつからデータが入ってくるかというと、新しいIDを付与したレセプトデータについては、平成28年度分がまさに平成28年度から入ってくるということになります。

 新しいIDを付与した特定健診等データについては、27年度分から付与することにはなるのですけれども、取り込みということになりますと、実績報告とのタイミングから平成29年の前半ごろからの取り込みになると考えております。

 そうすると、新しいデータについては、こういう形で新しいIDを付与していくということになるのですが、過去のデータについてはどうかということがございますので、その点について、次の6ページ目でまとめさせていただいております。

 先ほど申し上げましたとおり、レセプトデータであれば平成28年度分から、特定健診等データであれば平成27年度分から表記揺れに対応した新しいID3というものが入ってくるのですけれども、それ以前のデータについては、ここに書かせていただいているような仕組みで突合率を改善していこうと思っております。

 具体的に申し上げますと、平成28年度のレセプトデータと平成27年度の特定健診等データが入ってくれば、それぞれID1ID3の組み合わせができます。それぞれについて、レセプトと特定健診でID3ID1を組み合わせたマスターを用意させていただきます。このマスターを使って過去のデータ。過去のデータについては、それぞれID1は入っておりますので、ID1をキーにして、27年度のレセプトデータとか26年度の特定健診等データとか、こういったものにID3を振り直していくことは可能になるというものでございます。

 このようにしてマスターを使ってID3を振り直していくことで、過去のデータについてもID3をキーにした健診データとレセプトデータの突合を可能にしようというものでございます。

 以上のような形で今年度改修を進めているということで、御報告をさせていただきます。

 事務局からは以上でございます。

○山本座長 ありがとうございました。

 ただいまレセプト情報と特定健診情報の突合についてと、その改修方法、タイムスケジュールについて説明がありましたが、これについて御質問、御意見がございましたら、どうぞよろしくお願いいたします。霜鳥さん、どうぞ。

○霜鳥構成員 これはこれで進めていただいていいのですが、一方で医療等IDの話が別途動いております。せっかく医療等IDをやるのであれば、そちらも早く進めていただくことにより、保険者番号などと統合するなど、制度ごとにIDを設定するよりもやりやすくなると思います。厚生労働省全体としてビジョンを持ってやっていただきたい。意見、申し上げたいと思います。

○山本座長 ありがとうございます。

 事務局から何かございますか。

○赤羽根室長 まさにおっしゃるとおりで、医療等IDのことが進んでおりますので、きちんと全体の動きも踏まえてNDBもまた検討を進めていきたいと思います。

○山本座長 石川先生、どうぞ。

○石川構成員 この突合が一律一致するというのはすごくいいことだと思うのですけれども、一方で、受診した人と特定健診との人が100%一致するということは余りないのです。それは特定健診の受診率が余り高くないという現実があるのです。今の日本だと、疾病に罹患すると、必ず保険を使ってレセプトが発生するということに大体なると思うのです。その人たちが実際どういう健康状態であるのかどうかということは、対象者が全部特定健診をできて、それでレセプトを一致させると膨大なすばらしいデータが出てくるに違いないのです。

 そのためにも、以前から特定健診の内容、質の問題についていろいろとやかく言われていると思うのですが、今、私たち医療の現場ではこの特定健康は大変ひどいものだというふうに思っていまして、特にこのところはメタボ、腹囲で一つの基準を出すために、高血圧の方たちを十分にすくい切れていないというのが出たり、いろんなことが起こっているのです。

 ですから、私は、NDBが日本のビッグデータベースとして価値を持つためには、特定健診のほうもちょっと努力していただいて変えていく必要があるのではないかと思っているのです。

 それと、もちろん、医療等IDできちんとやれば突合の問題というのはなくなると思いますので、そういう点で、日本でいいデータを出していくということに尽力していただきたいと思っていますので、よろしくお願いします。

○山本座長 ありがとうございます。

 頭金さん、お願いします。

○頭金構成員 過去のデータについての確認なのですが、ID3マスターに載っていないID3の番号、すなわち平成28年度以降にデータがない方というのは、当然過去のデータから抜け落ちてしまうということになるわけですね。

○赤羽根室長 おっしゃるとおりで、平成28年度以降にデータがなかったり、それから被保険者記号番号の変更などでID番号が変わってしまったというケースについては、確かにこの方法で突合するのは難しいということになるかと思います。

○頭金構成員 そうしますと、その数がどのぐらいあるのかわかりませんが、過去のデータについては一定の割合で偏りが生じる可能性があるということになると思います。

○山本座長 それはおっしゃるとおりで、今のところすくいようがないですね。

 ほかいかがでしょうか。

 最後のID1ID3のマスターにID2を入れないのはどうしてなのですか。

○赤羽根室長 お答えします。ID2については漢字、片仮名の記載ですので、表記揺れの問題がそれはそれであるということが一つあるかなとは思っております。

○山本座長 もともとこれはレセプトとは絶対合わないのだけれども、ID1が途中で変わる人も多分あるのだろうと思うのです。そうすると、ID2があれば、過去の特定健診のひもづけが少しはできるというか、そんなにたくさんないのかもわからないですけどね。余り手間でないのだったら入れておいても、ごく少数例でしょうけれども救えるやつがあるのかなという気がします。

○赤羽根室長 御指摘を踏まえて確認をさせていただきます。

○山本座長 ありがとうございます。

 ほかいかがでしょうか。よろしゅうございますか。

 それでは、引き続きNDBシステムの改修を進めていただくようにいたします。

 本日の公開の議事はここまでなのですけれども、事務局から何かお知らせはございますでしょうか。

○赤羽根室長 ありがとうございます。

 次回の本会議の日程だけお知らせをさせていただきます。次回の本会議は3月16日の10時に開催させていただきますので、よろしくお願いいたします。

○山本座長 ありがとうございます。

 それでは、本日の公開部分はこれで終了とさせていただきます。


(了)

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