ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 健康局が実施する検討会等> がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会> 第11回 がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会(議事録)(2015年3月13日)




2016年1月29日 第11回 がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会(議事録)

健康局 がん・疾病対策課

○日時

平成28年1月29日(金)14:00~18:00


○場所

厚生労働省 専用第23会議室(6階)


○議題

(1) 新規指定推薦の医療機関について
(2) 指定更新推薦の医療機関について
(3) その他

○議事

○事務局(清住) 定刻となりましたので、ただいまより第11回「がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会」を開催いたします。

 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、お集まりいただきましてまことにありがとうございます。

 事務局の健康局がん・疾病対策課の清住でございます。よろしくお願いいたします。

 本日は、笠松委員より御欠席の連絡をいただいております。また、槇野委員は、本日所用のため途中退席されます。

 次に、事務局の紹介をさせていただきます。

 健康局長の福島でございます。

○福島健康局長 福島でございます。よろしくお願いします。

○事務局(清住) 健康局がん・疾病対策課長の佐々木でございます。

 健康局がん・疾病対策課がん対策推進官の秋月でございます。

○秋月がん対策推進官 よろしくお願いいたします。

○事務局(清住) 初めに、健康局長より御挨拶を申し上げます。

○福島健康局長 改めまして御挨拶申し上げます。

 委員の先生方には、大変お忙しいところ、また、お寒い中、御出席を賜りましてありがとうございます。また、平素からがん対策の推進につきまして御支援、御協力を賜りまして重ねてお礼を申し上げたいと思います。

 がん診療連携拠点病院につきましては、全国どこでも質の高いがん医療を提供することができるよう、がん対策推進基本計画等に基づいて整備を進めておるわけでございます。平成26年1月にお示しした現行の指針におきましては、がん診療連携拠点病院の指定要件の強化に加えまして、拠点病院のない空白の医療圏のがん医療の均てん化を進めるために、地域がん診療病院を新たに設置するなど、がん診療提供体制のさらなる充実を目指しておりまして、現在、402の拠点病院、20の地域がん診療病院の指定をしておるところでございます。

 今回は17医療機関の新規指定の推薦、38医療機関の指定更新の推薦をいただいております。各委員の先生方には忌憚のない御意見をいただきますよう、よろしくお願い申し上げまして、簡単でございますけれども冒頭の御挨拶とさせていただきます。本日は、どうぞよろしくお願い申し上げます。

○事務局(清住) なお、健康局長の福島は、用務のため途中退席させていただきます。

 それでは、議事の進行を山口座長からお願いいたします。

○山口座長 山口でございます。本日は、どうぞよろしくお願いいたします。

 思い起こしますと、1年前のこの会は、朝から晩まで、私の昨年度のいろいろな会議出席の最も過酷な会議で、委員の皆様には御協力いただきましてありがとうございます。今回は大分ゆったりと議論ができるように思いますので、きょう一日、4時間ですね、よろしくお願いいたします。

 この拠点病院の指定、一番大原則はがん医療国民均てんというキーワードで、どこに住んでいても標準的ながん治療を受けられるということを目指して十数年前から動いてきた施策でございます。

 一方で、この制度が普及するにつれて、病院の質の問題が国民から指摘されるようになりました。拠点病院と名がつく以上、どこでも同じレベルになっているべきなのではないかという指摘です。全国的な均てんと個々の病院の質のレベルの一定化という、なかなか両立困難な課題ですが、厚労省、担当部局が一生懸命やって、何とか両立させるよう努力をしているところだと思います。

 がん対策推進協議会の席上でもその問題は時に取り上げられ、また、今後いろいろ議論が進むのではないかと思っておりますが、今年度の指定に関しましては、従来からの要件に基づいて判断をしていく形になりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、先ほど御説明があった幾つかの医療機関について議論が進むわけですけれども、利益相反の関係で、例えば私は静岡県の議論には加われないことになっております。そこで、私に関しましては、静岡県の審議の際は座長代理として楠岡先生にお願いしたいと思っておりますけれども、よろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○山口座長 ありがとうございます。

 それでは、資料の確認を事務局からお願いいたします。

○事務局(清住) それでは、資料の確認をさせていただきます。

 座席表、議事次第に続きまして、資料1、がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会構成員名簿。

 資料2、がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会開催要綱。

 資料3、がん診療連携拠点病院等の指定の考え方。

 資料4-1、指定更新推薦の医療機関について(要件を充足しているもの)。

 資料4-2、新規指定推薦・指定更新推薦の医療機関について。

 資料4-3、平成27年度都道府県・2次医療圏別の指定状況抜粋。

 参考資料として、がん診療連携拠点病院等の整備について。

 また、別添資料として、都道府県プレゼンテーション資料及び推薦意見書をおつけしております。

 以上、資料の過不足等ございましたら、事務局にお申し出ください。よろしいでしょうか。

 ここでカメラ撮りは終了させていただきますので、御協力のほどよろしくお願いいたします。

 では、山口座長、お願いいたします。

○山口座長 それでは、資料3について、事務局からの説明をお願いいたします。

○事務局(清住) 資料3をごらんください。こちらは、第10回がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会、資料4としてお示ししたものです。

 まず、がん診療連携拠点病院等の指定の考え方ということで、1で指定要件について、こちらは現行の指針について説明をしております。

 また、2におきまして、検討会での指定の考え方をお示ししております。

 指針において、都道府県拠点病院は、都道府県に1か所、地域拠点病院は都道府県拠点病院が整備されている2次医療圏を除く2次医療圏に1か所、また、地域がん診療病院は、基本的に隣接する2次医療圏のがん診療連携拠点病院との連携を前提にグループとして指定することにより、がん診療連携拠点病院のない2次医療圏に1か所整備するものとしております。

 ただし、当該都道府県におけるがん診療の質の向上及びがん診療の連携協力体制の整備がより一層図られることが明確である場合には、この限りでないものとすると定められております。

 このただし書きにつきまして御説明します。これは、2次医療圏に、特に複数指定する場合について記載しておりますが、指針の要件を満たした医療機関が自動的に拠点病院になるのではなく、地域の拠点病院としての機能を果たす医療機関をこれまで指定してきたことを踏まえ、1、当該病院を指定することによって、当該医療圏や都道府県のがん診療体制に期待される相乗効果が、都道府県の推薦意見書に数値目標などを用い、記載されていること。

 2、多くのがん患者を診ていることや、当該2次医療圏の人口が多いということだけでなく、がん患者の通院圏域、拠点病院間の役割分担、多くのがん患者がほかの2次医療圏より流入することなど、隣接する医療圏との関係等について都道府県より十分な説明があること、と考え方をお示ししております。

 本日の検討の際にも御参照いただければと思います。

 資料3の説明については以上です。

○山口座長 今までの委員会でいろいろ問題になったところをまとめていただいたのですが、委員の皆様からこの案件について、何か御質問、御意見等ございますでしょうか。

 若尾先生。

○若尾構成員 前回から議論になっているところでの確認なのですが、今、診療実績につきまして2つ基準があって、診療実績の実績数と、その2段目でカバー率の基準が2つあると思います。例えば昨年度とか問題になったのは、実績は少ないけれどもカバー率は20%クリアしている拠点の推薦があったときに、指針は満たしているけれども、ただ、診療実績が求められているものの半分以下の場合が複数あったら、やはり拠点とするよりは診療病院とするべきではないかという議論がされたと思いますが、その整理は今年度も同じ基準で進めるということでよろしいのでしょうか。

○山口座長 前回の議論との整合性は重視しないと、各都道府県の皆さんがそれに向かって一生懸命努力してきているところがあると思うのです。ですので、今年度は前年度の基準のとおり、ですから、若尾先生がおっしゃったような形でやらせていただこうと思います。

 事務局、それでよろしゅうございますね。

○秋月がん対策推進官 そういった考え方で昨年と整合性をとっていただくという形で、この検討会ではよろしいかと思います。

○山口座長 どうぞ。

○若尾構成員 同じような条件で、今の半分以下が複数あった場合は拠点としないで診療病院とするというルールなのですが、それは既に指定されている拠点病院についても適用されるということになりますでしょうか。それとも、既に指定されている拠点につきましてはそれが適用されないという、その辺の考え方について基準を示していただければと思います。

○山口座長 多分、先生がおっしゃっているのは、更新も含めたお話だと思うのですが、昨年度のこの会では、更新の場合は、カバー率、あるいは診療実績のいずれかが条件を満たしていれば更新可とするという姿勢でやってきたと思います。

 一方で、新規指定の場合は厳しく判断してきました。その最大の理由は、それまでは制度的に拠点病院しかなかったわけですけれども、前年度から診療病院という新しい枠組みができましたので、そちらを活用していただくことで実質的には均てん化は果たせる、そういう論理で進んできたと思います。ですので、それも今、先生がおっしゃったような形で進めていこうと座長としては考えますけれども、事務局いかがでしょうか。

○秋月がん対策推進官 その方針で結構かと思います。

○山口座長 それでは、ほかに御意見がございませんでしたら、引き続き資料4-1について事務局から御説明願います。

○事務局(清住) 資料4-1をごらんください。

 資料4-1に掲載している医療機関は、第10回検討会でがん診療連携拠点病院等の整備に関する指針8の1の(2)で定められている要件に従い、平成27年4月1日から1年間の指定更新となっている医療機関です。

 その中で、平成2710月末までに提出していただいた現況報告書で要件充足を事務局で確認した医療機関を資料4-1に掲載しております。これらの医療機関の指定について御議論をお願いいたします。

○山口座長 資料4-1のリストを見ていただき、去年若干議論になった医療機関が含まれておりますけれども、事務局のほうで趣旨を確認していただき、問題がないということで充足状態は全て満足しているという判断を下していただいているわけですが、委員の皆様から御意見等はございますでしょうか。

 なければ、このリストに含まれている医療機関に関しては更新を可とするという結論にさせていただこうと思いますけれども、よろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○山口座長 それでは、皆さんの同意を得られましたので、よろしくお願いします。

○事務局(清住) ありがとうございます。

○山口座長 どうぞ。

○事務局(清住) 今の御結論について確認なのが、平成28年4月から4年間の指定更新ということでよろしいでしょうか。

○山口座長 という事務局からの御意見ですけれども、これは規定どおりということになりますので、よろしゅうございますね。

○事務局(清住) ありがとうございます。

○山口座長 それでは、引き続き資料4-2並びに4-3について御説明を願います。

○事務局(清住) 資料4-2をごらんください。こちらは「新規指定推薦・指定更新推薦の医療機関について」ということでリストにしております。

 まず、推薦状況に従ってマークで分類しておりますけれども、○は空白の2次医療圏からの推薦または地域がん診療病院を拠点病院として新たに推薦している医療機関。

 △は、既に1か所以上の拠点病院が指定されている2次医療圏から推薦の医療機関。

 ◆は、地域がん診療病院として推薦の医療機関。

 ♯は、1年更新の医療機関のうち、現況報告書で指定要件を充足していないなどの理由で今回ヒアリングを行う医療機関としております。

 こちらの資料4-2には、14都府県、計21医療機関挙げさせていただいております。

 次に、資料4-3をごらんください。

 こちらは、「平成27年度都道府県・2次医療圏別の指定状況(抜粋)」ということで、本日プレゼンテーションをしていただく都府県のみを抜粋した一覧となっております。

 まず、表について御説明いたします。真ん中の医療機関名が書いてある段ですが、新規指定推薦の医療機関については黄色いセルで色づけをしております。マークについては、資料4-2と同様になっております。

 指定更新推薦の医療機関については、桃色のセルでつけております。

 また、網かけになっている部分は、現在空白の2次医療圏となっている医療圏でございまして、網かけに医療機関名を記載しているところは、本年度は空白の2次医療圏だった医療圏からの推薦といった形になっております。

 また、その右側に診療実績を掲載しております。診療実績につきましては、指針の2の2(1)におきまして、診療実績1または2を概ね満たすこととしております。昨年の検討会においては、この「概ね」は基準の9割とされましたが、今年度もその基準に関しましては9割とさせていただきたいと思います。

 実績の欄でそれぞれ緑セル、青セルの数値につきましては、この9割未満の数値に色つけをしております。

 なお、地域がん診療病院に関しましては、実績は掲載しておりますが、実績についての基準は指針上ございません。

 次に、昨年御審議いただいた医療機関もございますので、昨年の御審議について事務局より説明させていただきますが、まず、宮城県のみやぎ県南中核病院につきましては、昨年も地域がん診療連携拠点病院として推薦していただきました。こちらについては、診療実績には昨年充足していたものの、診療実績1を半分以下で下回っている数値が複数あるということで一旦地域がん診療病院に指定されていたものです。

 東京都の三井記念病院に関しましては、同一の2次医療圏から複数指定ということで挙がっておりまして、こちらにつきましては相乗効果についての説明という点で指定に至らなかった医療機関です。

 千葉県のさんむ医療センターにつきましては、昨年検討会では指針上の要件の充足は確認していただいたのですが、グループ指定という点から事務局に判断をお任せいただき、そのグループ指定先の問題から昨年は指定されなかった医療機関です。

 次に、大阪府の大阪警察病院ですが、こちらは同一2次医療圏の複数指定ということで相乗効果という点で指定に至らなかった医療機関です。

 次に、大分県、大分赤十字病院と大分市医師会立アルメイダ病院ですが、こちらは昨年の検討会で一旦、大分赤十字病院に関しては指定不可、また、大分医師会立アルメイダ病院に関しては指定とされました。診療実績については双方充足していなかったのですが、緩和ケアの充実という点でアルメイダ病院に関しては一旦指定をされました。ただ、その後、事務局で調査いたしまして、緩和ケアについては大分赤十字病院も充実しているということが確認されました。その後、双方の病院を1年指定とさせていただいております。

 事務局からの説明は以上です。

○山口座長 ありがとうございました。

 それでは、議事進行の詳細について御説明をお願いします。

○事務局(清住) では、都府県からのプレゼンテーションについて御説明いたします。

 まず、本日、都府県から地域の実情と拠点病院等推薦に関する考え方について御説明いただき、審議を進めたいと思います。事前に都府県宛てには御案内しておりましたが、説明時間は5分以内です。4分経過時に1回、5分経過時にベルを2回鳴らします。説明の途中でも5分を過ぎた場合は質疑に入りますので御了承ください。限られた時間内に全ての審議が滞りなく進むよう御協力お願いいたします。

 なお、御説明の際にはお回しするマイクをお使いください。

 なお、この注意事項は受付にて都道府県発表者の皆様にお配りしております「都道府県説明者呼び込み・着席表及び注意事項」という資料に掲載しております。

 次に、審議の進行について御説明いたします。

 今回は推薦していただいた都府県ごとにプレゼンテーションしていただき、それぞれのプレゼンテーションの後、直ちに質疑に入ります。

 委員におかれましては、事務局で取りまとめた資料を机上配付しておりますので、適宜御参照いただきながら御審議のほどよろしくお願いいたします。

 なお、机上配付の資料につきましては、退席の際はお持ち帰りなさらないようよろしくお願いいたします。

 また、本日、審議において公平性を担保するため、委員が関係のある都府県の審議中は一旦御退室いただきますようお願い申し上げます。具体的には、埼玉県の審議では中村委員、静岡県の審議では山口座長、大阪府の審議では楠岡委員が該当いたします。御退室いただく際は事務局が御案内いたします。

 静岡県の審議の際には楠岡座長代理に進行を務めていただくことといたします。

 では、山口座長、よろしくお願いいたします。

○山口座長 ありがとうございました。

 それでは、審議に入りたいと思います。

 まず、宮城県の方から御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○宮城県 宮城県のタマガワでございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 プレゼンテーション資料をごらんください。

 資料1「宮城県2次医療圏の概要」でございます。本県は4つの医療圏がございまして、特に2行目の仙台医療圏は150万人もの人口を有する巨大な2次医療圏であります。

 次に、資料2、指定状況と患者受療動向です。全国的に人口30万人当たり1つの拠点病院が指定されている現状をかんがみますと、人口150万人の仙台医療圏には5つの拠点病院が必要であると考えているところでございます。

 資料3-1、診療実績等です。下から3行目、今回更新申請する東北薬科大学病院については、化学療法、放射線治療の延べ患者数について基準を満たしておりませんが、担当医師の交代に伴う一時的な減少と伺っております。

 また、一番下、今回新規申請するみやぎ県南中核病院につきましても基準を満たしていない項目がございますが、化学療法及び放射線治療の延べ患者数については、前回申請時よりも増加し、そのうち放射線治療延べ患者数につきましては基準の半数を超えているところでございます。

 なお、資料3-2をごらんいただきますとおわかりのとおり、今回申請に係るみやぎ県南中核病院は既に地域がん診療病院として指定されております。

 資料4、今後想定される患者受療状況です。みやぎ県南中核病院が拠点病院に指定されることにより、本県における患者の利便性向上が期待できるものと考えております。

 次、資料5、がん診療連携拠点病院等の整備についての基本的考え方です。

 まず、第6次宮城県地域医療計画では、がん医療に係るチーム医療などについて、宮城県がん診療連携協議会が中心となって推進することとしていることから、本県としては全ての2次医療圏にがん診療連携拠点病院を整備することが極めて重要であると考えております。

 また、第2期宮城県がん対策推進計画でも在宅医療等の提供体制を構築することを目的としており、その達成のためには県内全ての2次医療圏にがん診療連携拠点病院を整備することが必須であるものと考えております。

 次の資料5の下の段をごらんください。今回申請の病院について御説明いたします。

 まず、新規指定申請するみやぎ県南中核病院ですが、仙南医療圏は交通機関及び医療資源の集中する仙台医療圏に隣接しているにもかかわらず、人口の約29%ものがん患者を診療しており、他の拠点病院と比べ遜色がないと思っております。

 また、この病院は平成25年にリニアックを整備し、放射線診断医と放射線治療専門技師を配置し、放射線治療に力を入れており、今後も伸びる余地があるというふうに考えております。

 さらに、化学療法医や化学療法看護認定看護師を配置するなど、化学療法について積極的に整備している病院でもあります。

 最後に、臨床研究につきましても、臨床研究コーディネーターを配置するとともに、参加中の治験についてホームページで公表しているところでございます。

 このことから、今回、地域がん診療連携拠点病院として申請するものでございます。

 また、更新申請する東北薬科大学病院につきましては、現時点ではがんに係る化学療法延べ患者数及び放射線治療延べ患者数について未充足となっているものでございますが、本年4月より東北医科薬科大学となることにより、腫瘍内科常勤医及び放射線科常勤医の増加が見込まれ、それに伴い治療件数も増加する可能性が極めて高いものと思料されます。

 また、本県津波被災地であります県の東部から鉄道等によるアクセスが大変よくなっておりまして、これらの地域に住む患者においては欠くべからざる病院となっているところでございます。

 最後に、肺がんの胸腔鏡下手術などを比較的多く手がけ、県内最大の2次医療圏における役割の一端を担っているところでございます。

 本県において重要な病院であることから、今回更新申請したものでございます。

 何とぞ本県の事情をごしんしゃくの上、御審議賜りますようお願いいたします。

 以上でございます。

○山口座長 ありがとうございました。

 それでは、表の順に従って、みやぎ県南中核病院から議論を始めたいと思います。

 先ほど事務局から御説明があったように、診療病院として1年間活動していただき、今回改めて拠点病院への申請が挙がってきたケースです。御意見、どなたでも結構ですが。

 若尾先生。

○若尾構成員 1点、今のプレゼンに関して確認なのですが、今、みやぎ県南は地域診療病院で、こちらの資料4のところに「拠点病院に指定されることにより、更なる患者の利便性の向上が期待できる」とあるのですが、診療病院から拠点病院になることでどのように利便性が向上されるのか、そこを教えていただけますでしょうか。

○宮城県 地域がん診療病院となって、今年度初めてでございまして、それによって、まず地域においてだんだん診療病院というものが認知されているところでございますが、拠点病院となることによりましてさらなる地域における認知が進みまして、患者にとってもがんの病院ということで認知が進んでいくというのは一つのことで、こちらの病院のほうに患者が集中していくのではないかというふうに考えているところでございます。

○山口座長 若尾先生、よろしいですか。

○若尾構成員 今の説明では余り納得はいかないと思うのですが、結構です。

○山口座長 ほかの委員の方、いかがでしょうか。

 先ほど事務局の説明にもありましたけれども、前回、拠点病院としての申請があったが、診療病院という制度ができた以上、それで診療実績4項目の2項目が半数以下である点を重点して、診療病院としての申請に切り換えるようアドバイスし、そのようにしていただいた。それを1年間で努力をして、少なくとも1項目は半数以上というところをクリアしてきた、カバー率は満たしている、そういう状況だと思うのです。

 これは、当該単一の医療圏における初めての拠点病院の指定ですが、この場合には、従来、均てんの達成を重視して、複数指定のところとは全く異なる形で、少々条件達成が厳しそうでも積極的に指定をしてきたという経緯がございます。前年度からの整合性を考えると、座長としてはカバー率がクリアされている、それから、診療実績も上がっている、その点を評価して拠点病院への変更を認めていいのではないかと思いますけれども、ほかの委員の方、それでよろしいでしょうか。御意見等あれば。

○佐々木がん・疾病対策課長 がん・疾病対策課長でございます。

 今の議論をお聞きしておりましたが、本件は、新たなルールを導入して判断するということになりますでしょうかという点について御議論いただければと思います。

○山口座長 もう一度わかりやすく説明してください。

○佐々木がん・疾病対策課長 今回の例に関しては、昨年の検討以降の取り組みを踏まえて、例外的に認めるという判断をされるということになるかと思って聞いていたので、確認をよろしくお願いします。

○山口座長 これは事務局から説明していただいたほうがいいですね。

○事務局(清住) 昨年の議論では、診療実績2は充足しているものの、診療実績1で基準の半分以下の数値が複数あるのはいかがなものかということで、一旦地域がん診療病院として指定するという御審議をいただいた。

 今の御議論ですと、今年度の状況として診療実績2は満たしている。そして、昨年度の論点となっていた、基準の半数以下が複数あるというところについては、今年はクリアしてきたので、その点を評価してはどうかという御議論かと受け取りましたが、いかがでしょうか。

○山口座長 若干補足しますと、課長さんの御質問に関しては、あくまでも拠点病院の指定ないしは更新に関して診療実績はオア(または)です。診療実績あるいはカバー率がクリアできていれば、それは新規指定及び更新についても最低限満たしているという考え方になります。ところが、この基準はあくまでもミニマムリクワイアメント(要求の最低限度)なので、それを医療圏の特性、例えば非常に人口の少ない医療圏なのか、大都市の医療圏なのかによって、そこをこの検討会で議論して、最低限は確保しておいてもらわないとお話にならない。オアで結んで、そのどちらかがクリアできていれば資格はできた。その資格のできた病院が、その地域の特性に合って拠点病院としてふさわしいか否かという議論を過去十数年繰り返してきたと思うのです。ですので、そう御理解していただければ、今の疑問はクリアできるのではないでしょうか。

○佐々木がん・疾病対策課長 今の議論で、昨年の議論の中では半数を満たさない項目が複数あったということで地域がん診療拠点にという御判断だったということは確認できましたので、そうしたことを踏まえて御判断いただければと思います。

○山口座長 さらに追加で言いますと、これは初めてのケースです。なぜ初めてかというと、診療病院の制度ができたのが2回前からですね。それで実際には前回の2回目の新しい要件になってから2回目のときに大多数が出てきているので、したがって、診療病院から拠点病院への繰り上がりというのはこれが初めてのケースになるはずです。

 逆に、「かつ」なのか「オア」なのかという議論がありましたけれども、前回、「最低基準は満たしているけれども診療病院で」と申し上げた最大の理由は委員会として、診療病院という制度が新たにでき上がった以上、それをぜひ都道府県においても活用していただきたい。それをお願いし、御相談していただいて、まずは診療病院としてスタートする。条件が満たされたら再度申請して拠点病院への繰り上げを申請していただく、こういう形で昨年の議事録をごらんいただくと御理解いただけると思います。今回は、その1年間の経緯を踏まえての議論だということをご理解ください。

 ですので、要件の基準にはこのことは書かれていませんので、今後の新たな要件を改定するときには、ぜひ御議論していただければと思っております。

 もとに戻りますけれども、今のような形でいかがでしょうかという委員の皆様の御意見を伺わなければいけません。

○槇野構成員 先ほどの御議論を伺いして、精力的にこの1年間整備された結果、山口座長さんがおっしゃっていたミニマムリクワイアメントが、昨年は複数あったのが今年は1個になったということと、それから、お話を伺いまして、精力的にこの1年間整備されて、ほかの数字も上がっておりますので、認めていいのではないかと思いました。

○山口座長 どうぞ。

○楠岡構成員 結果ではなくて、少し資料の点で御確認させていただきたいのですが、資料3-2のところで、実績のところの括弧書きが前年度のデータかと思うのですが、がんの登録数はほぼ横ばいで、それから、御指摘のように化学療法と放射線がかなり伸びたのですが、逆に手術件数が大幅に減っているのですが、これは何か特別の理由があるのでしょうか。

○宮城県 済みません。状況のほうは確認しておりませんでした。

○楠岡構成員 特に外科医師の大幅な異動があったとか、そういうわけではないですか。

○宮城県 その辺についても伺っておりません。

○楠岡構成員 結構です。

○山口座長 ほかに御意見いかがでしょうか。

 それでは、一応、検討会の結論としてはそういう形にさせていただきます。

 引き続き、東北薬科大学病院について御意見を賜りたいと思います。

 若尾先生。

○若尾構成員 こちらは、従来拠点ということだったのですが、今回の実績を見ますと、化学療法、放射線が下回っていて、さらにカバー率も非常に人口が多いところで、病院がある中で満たしていないということで、やはり拠点病院としての大原則としては診療実績を満たしているというところが大前提だと思いますので、今後、医科薬科大学になってふえる見込みということなのですが、見込みはあくまで見込みであって、今の時点で満たしていないというのは事実なので、今回は見送って、また医科大学となって整備されて実績が出た時点で再推薦していただくというのがよろしいのではないかと考えます。

○山口座長 ありがとうございました。

 ほかの委員の方、御意見ございませんでしょうか。どうぞ。

○楠岡構成員 ほぼ同じ意見ですが、ただ、データを見せていただきますと、院内がん登録は若干下がっておりますし、手術件数はふえているのですが、化学療法が前年度960回、今回262と大幅に落ちて、これは何か特別の理由がございますか。

○宮城県 この化学療法の考え方につきましては、こちらの更新申請の書き方の指導が厚生労働省の担当課の方からございまして、レジメン数の数え方について詳細な基準が示されたことによりまして、数え直すとこういうふうになったと考えております。

○楠岡構成員 昨年が少し多くカウントしていた可能性があるという。

○宮城県 そこは否定できないかと思います。

○山口座長 ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ。

○槇野構成員 東部からの患者さんの流入はわかったのですが、他のがん拠点病院との相乗効果は何かございましたか。

○宮城県 もともと人口の多い地域でございまして、先ほど肺がんの胸腔鏡下手術とか、そういう手術についてもある程度の件数がございまして、東北大学病院のように東北6県から患者が集中するような病院もある一方で、仙台圏域の中で役割分担を果たすことができているというところで一つの役割を果たしているものだというふうに考えております。

○山口座長 どうぞ。

○松本構成員 先ほどの化学療法の件ですけれども、カウントの仕方が少し違っていたのではないかということで件数が下がったというお話でした。ほかの医療機関についてはそんなに大きく数字が変わっているように思わないのですけれども、東北薬科大学のみがカウントの仕方が違っていたということなのでしょうか。実態として少ないのかどうか。つまり、患者さんたちが本当に抗がん剤治療を受けられているのかどうかということが気になります。

○宮城県 確かに医師の交代等がございまして、化学療法自体の患者数が減っているというふうに伺っております。

 あと、カウントの仕方はほかの病院も同様の考え方でございまして、特段薬科大学病院だけが新しいカウントの仕方をしたわけではございません。

○山口座長 ほかはよろしゅうございますか。

 それでは、座長として取りまとめさせていただくと、若尾委員が最初におっしゃったように、やはり現況が全てなのですね。その現況の中で化学療法が基準の4分の1ということになると、さすがに認めることは難しいだろうなと思いますので、今回はこの病院は指定しないという結論にさせていただこうと思います。

 ありがとうございました。

 中村委員には御退席を願います。

(中村構成員退室)

(説明者交代)

○山口座長 それでは、埼玉県の方から御説明をお願いいたします。

○埼玉県 埼玉県でございます。よろしくお願いします。

 それでは、スライド資料1をごらんいただきたいと存じます。

 埼玉県の人口は、全国第5位の725万人を超える規模でありまして、当面、人口増加が続くと見込まれております。同時に急速な高齢化に直面しておりまして、それに伴ってがん患者の急速な増加が見込まれております。

 スライド資料2をごらんいただきたいと存じます。

 去年、10医療圏中8医療圏に都道府県がん診療拠点病院が1、地域がん診療拠点病院が12ございます。県内でも人口が特に多い南部、東部、さいたまの3医療圏には複数の拠点病院が指定されております。

 飛びまして、スライド資料5をごらんいただきたいと存じます。

 今回は、県央医療圏で新たに上尾中央総合病院の推薦をお願いするものでございます。先ほどの御議論の中で、更新を迎えますさいたま市立につきましては4年更新ということでお伺いしましたので、割愛をさせていただきます。

 今回新たに推薦をいたします上尾中央総合病院は、昭和39年に開設されまして、現在724床を有します。県央医療圏だけでなく、隣接する空白医療圏であります利根医療圏からも患者を多く受け入れております。また、埼玉県がん診療指定病院と独自の指定はございますけれども、資料では平成24年4月となっておりますけれども、大変申しわけございません、平成23年からでございます。本県のがん医療提供体制の構築に貢献をされております。

 また、県央医療圏では南に位置しておりまして、東に5キロほど離れたところに都道府県がん診療拠点病院であります埼玉県立がんセンターがございます。お互い不足する分野について補完しながら連携を密にとっております。

 また、上尾中央総合病院では、総合病院でなければできないがん治療と総合医療の両立を行っております。合併症を有するがん患者や救急の対応を要するがん患者について対応できる体制を整えており、県立がんセンターでは診療困難な合併症を持ったがん患者の受け入れを行っております。

 また、県内でも数少ない緩和ケア病棟21床を有しており、緩和ケアの体制整備は県央医療圏のみならず、近隣の医療圏の患者に対しても大いに貢献できるものと考えております。

 また、上尾中央総合病院が新たに拠点病院に指定されることで県央医療圏の医療提供体制の充実及び医療水準の向上、空白医療圏を含めた近隣医療圏との地域連携の強化が相乗的に推進されると考え、強く推薦するものでございます。

 以上で説明を終わります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○山口座長 ありがとうございました。

 このケースは、すでに拠点病院が指定されている医療圏における複数の新規指定というケースになりますので、かなり厳しい基準、ミニマムリクワイアメントは確かにカバー率で満たされているのですが、診療実績が十分ではない。そこをお含みおきの上議論を進めていきたいと思いますが、どなたか御意見はございますでしょうか。

 若尾先生。

○若尾構成員 今、説明の中で化学療法が実績で少ないのですが、それを今後どうするという御説明がなかったということと、あと、それも含めまして拠点病院2つ目、2次医療圏2つ目ですので、確かにカバー率はありますが、やはりこれだけ人口の多いところで実績が到達していないということで余り推薦の対象にはならないのかというふうに考えます。

○山口座長 埼玉県の方、今の御意見に対していかがですか。

○埼玉県 委員御指摘のように、この病院の化学療法の患者数でございますが、これは平成26年の年間の延べ患者数でございます。直近の平成2710月に化学療法のベッドの増床も行っておりまして、今後、平成29年にも、現在12ベッドになっておりますけれども、それを倍にするという計画がございます。

 それをかんがみて、平成27年は1年間で、今いただいている数字ですと935件というふうなほぼ基準に合うような形で患者数のほうが伸びているという状況でございます。

○山口座長 ほかに御意見いかがでしょうか。どうぞ。

○松本構成員 化学療法について今後ふえるかもしれないという見込みについては承知いたしました。特徴の一つとして緩和ケア病床が県内に少ない中で21床確保しているということでしたけれども、この近くの圏域も含めて緩和ケア病床はあとどこにあるのでしょうか。

○埼玉県 現在の県の計画策定時が25年度からでございますけれども、その時点では県内で100ございました。病院数が6病院ぐらいでございます。現在少し伸びておりまして、2711月で230ぐらいまで伸びてきておりまして、県内、割と病院数も入ってきている状況ではあるのですけれども、全国平均の緩和病床に比べますとまだ少ないところがございますので、緩和ケア病床につきましては、今、地域保健医療計画等でも整備を図るということで病床整備も進めているところでございます。

○松本構成員 県央医療圏に緩和ケア病床が必要な理由というのがありますか。

○埼玉県 特に近隣の隣接する地域で緩和ケア病床のあるところがないのです。特に利根医療圏は拠点病院も空白ですし、ここには緩和ケア病床もございません。ですから、そういう隣接からの緩和ケアについての終末期の対応につきましては、やはり隣接する上尾中央総合病院等の活用をさせていただきながら充足を図ってまいりたいと考えております。

○松本構成員 ありがとうございました。

○山口座長 御質問の趣旨の一つは、この圏域内に緩和ケア病棟はないのかという御質問だったと思いますが。

○埼玉県 申しわけありません。緩和ケア病棟は3病院ございます。県立がんセンターが全圏域を担うような緩和ケアの中心でございます。それから、もう1件古くから行っております病院が1か所ございます。それにあわせて今回の上尾中央総合病院、3つ目でございます。

○山口座長 ほかの御意見はいかがでしょうか。

 どうぞ。

○楠岡構成員 この医療圏においては、県立がんセンターがカバー率98%というすごく高いカバー率を持っていて、かつ、県立がんセンターは県の拠点であるわけですけれども、この医療圏においては、近々がんセンターがパンクして、バックアップがないとやっていけないという、何かそういう特殊な事情とか見込めるようなものはございますか。

○埼玉県 特に県立がんセンターにつきましては、3次というふうな考えでありまして、高度の先進医療を提供しております。外来患者数等を見ましても、年間で約19万人近くの外来患者数がありまして、そのうち県央で約30%、埼玉医療圏で23%、利根で約26%ということで、近隣のところからもかなり県立がんセンターには来ております。

 新規入院患者数につきましても約8,500人の患者数を受け入れておりまして、そのうち県央からは約3割、それ以外の埼玉、利根からも同じく3割から2割以上の方を受け入れておりまして、全域からということです。

 その中で上尾中央総合病院につきましては、外来患者数はそのうちの県央域の先ほどの県立がんセンターと合わせまして約16%の外来患者数を受け持っております。また、新規入院患者数につきましては45%を圏域内で受け持っているということで、ある程度分担をしながら受けているという状況でございます。

 いずれにしても、埼玉県は人口も高齢化が急速に進んでおりますので、死亡数にあわせてがん患者もふえているという状況がございます。

○山口座長 事務局、カバー率が同じ圏域内で98足す23となると100以上になって、計算方式云々に関して前回も実は議論になったのですね。これは御確認いただいていますか。

○事務局(清住) 計算については事務局でも確認しておりまして、同一医療圏内で100を超えることはあり得ます。

○山口座長 埼玉の方、どういう状況か説明できますか。さすがにここまで超えてくる例というのは余りないので確認させてください。

○埼玉県 恐らくこれは、分母は圏域内の部分だと思うのです。先ほど申し上げましたように、県立がんセンターは当県の拠点でございますので、全域から患者さんが集まってくるという部分がありますので、どうしてもその部分で高くなっていると。

○山口座長 わかりました。

 ほかに御意見。道永先生。

○道永構成員 ちょっと土地勘がないのでわからないのですが、やはりがんセンターとかなり近い圏域にあるということと、あと、合併症を持っている方に対応するというのは非常にいいことだと思うのですが、化学療法の実施率がこれから上がるかどうかということもどういう予想か教えていただければと思うのですが、これだけがんセンターのほうに行っていてどんなものかなと思います。

○埼玉県 先ほどの化学療法の部分ですけれども、26年の実績が769件で、平成27年の実績は935件というふうに伸びてきております。また、化学療法のドクターの関連部分で言いますと、医療体制のほうも充足しておりますので、その部分では、今後、先ほど申し上げたのですけれども、29年1月からは化学療法のベッド数、現在の2倍、12から24に増床する予定でございますので、この辺につきましては今後さらに患者数が伸びてくる。これは駅前でございますので、通勤の便、患者さんの便も非常によいところでございますので、そういう意味ではふえてくるというふうに考えております。

○山口座長 委員の全ての皆様から御意見を伺いました。最初に申し上げたように、現況を最も重視しておりますが、さらに検討会としていろいろな地域性も考えながらこれまで判断をしてきています。そうすると、このような都心に近い大都市圏の複数指定の新規となると、単に要件を充足しているだけではなくて、かなり強いインパクトがある病院を認めてきた経緯がございまして、埼玉、神奈川等で要件を全て満たしていても認めなかった事例が多々あります。そういう観点から、座長としては、今回は見送らせていただいて、次の機会に充足はしっかり保っていただく、それから、やはり緩和ケア病棟を持っているというのは強みだと思いますので、それの連携をさらに強化していただき、プレゼンでもしっかり説明していただく。

また、道永委員がおっしゃったように、埼玉がんセンターは、全身的な合併症治療という意味では非常に困る部分があるのですね。そういうところの連携も進めていくというような形で再調整をしていただくことが今回の結論でいいのではないかと思います。要するに、指定は、今回は見送らせていただくというふうに座長としては考えますが、いかがでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○山口座長 それでは、そういう結論にさせていただきます。

 それでは、中村先生に入っていただきます。

(中村構成員着席)

(説明者交代)

○山口座長 それでは、千葉県の方から御説明をお願いいたします。

○千葉県 千葉県でございます。よろしくお願いいたします。

 プレゼンの資料1をごらんいただきたいと思います。

 本県の人口でございますが、約620万人でございます。9つの医療圏がございます。このうち人口50万人を超える医療圏が千葉、東葛南部、東葛北部、印旛と4つあります。

 次に、資料2をごらんください。現在、本県では12の拠点病院が指定されております。全ての県民に質の高いがん医療へのアクセスを確保するため、おおむね人口50万人単位で拠点病院を整備し、役割分担をするという考え方に基づきまして、これまで3つの医療圏で複数の拠点病院、5つの医療圏で各1か所の拠点病院の指定を受けているところでございます。

 山武長生夷隅医療圏は唯一の空白の医療圏となっておりまして、隣接する圏域の拠点病院がカバーをしているところでございます。

 次に資料3-1をごらんください。拠点病院の診療実績でございますが、各病院が指定要件を満たしております。

 なお、13番目、新規推薦の東邦大学佐倉病院でございますが、放射線治療実績が112名というふうになっておりますが、これは放射線治療を平成26年4月から開始したためでございまして、平成26年8月以降は年間ベースで200人以上の治療実績となっております。

 次に、資料3-2をごらんください。地域がん診療病院といたしまして、新規推薦のさんむ医療センターでございますが、年間新入院がん患者数は408人、年間手術件数は76件、化学療法は年間延べ417人で、放射線治療は実施していません。

 なお、院内がん登録数が0となっておりますが、平成26年1月の症例から登録を開始しており、1年間の実績は355件というふうになっております。

 次に、資料4をごらんください。今回は2病院の更新と、東邦佐倉病院及びさんむ医療センターの新規指定を推薦してございます。

 印旛医療圏は人口71万人で、かつ、県内で最も急速な高齢化が見込まれる医療圏でございます。東邦佐倉病院が新規指定を受けることによりまして、圏域南部を中心に南西部の隣接圏域からのがん患者をカバーする一方で、既に指定されております日本医科大学千葉北総病院が圏域北部を中心に県外等からのがん患者をカバーすることができます。

 また、山武長生夷隅医療圏は、さんむ医療センターが旭中央病院をグループ指定先とする地域がん診療病院の指定を受けることによりまして、高度ながん診療へのアクセスが強化されることになります。

 次に、資料5-2をごらんください。印旛医療圏域では新規指定推薦の東邦佐倉病院は地域における中核的病院で、がん治療に関しては前立腺がん、膀胱がんの手術件数が多くなっております。

 人工透析等血液疾患を合併するがん患者への診療体制を整備しております日医北総病院との役割分担を図ることができます。

 また、東邦佐倉病院はリプロダクションセンターを設置しており、受精卵や精子の凍結保存等若年がん患者に対する治療と支援が可能な体制を整備しております。両病院での研修共催や情報交換等の連携協力により、印旛医療圏における医療の質の向上を図ります。

 地域がん診療病院として新規指定推薦いたしますさんむ医療センターにつきましては、消化器がんなどの診断治療を行い、グループ指定先となる旭中央病院には肺がん全般や放射線治療などを担ってもらうとともに、人材交流によりがん診療機能や相談支援機能の強化を図りたいというふうに考えております。

 なお、緩和ケアについては緩和ケア外来、訪問看護ステーション、緩和ケア病棟を一体的に運営しており、緩和ケアが必要となった患者を積極的に受け入れているところでございます。グループ指定により連携体制が一層明確になり、地域のがん診療連携体制の底上げが可能というふうに考えております。

 以上を踏まえまして、人口も多く、かつ、急速な高齢化が見込まれる印旛医療圏には新たな拠点病院を追加して、そして、空白の医療圏である山武長生夷隅医療圏には地域がん診療病院の指定が必要というふうに考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

○山口座長 ありがとうございました。

 まず、表に従ってさんむ医療センターのほうから議論を進めたいと思うのですが、これは、座長として記憶している限りでは、前回ほぼ指定を終えたつもりだったのですが、多分県側の御都合で1年後の再挑戦ということになったのだと思いますので、委員の方々については余り反論はないように思うのですが、これはお認めしてよろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○山口座長 では、さんむは指定ということにさせていただいて、それから、次に佐倉病院のほうですが、こちらについて御意見をいただきたいと思います。

 若尾先生。

○若尾構成員 資料4で今後の患者受療動向ということがあって、こちらの印旛医療圏に千葉市などを含む都市部から患者が流れるということを予想されているのですけれども、これは常識的には都市から地方に流れるというのは余り考えられないのですが、どうしてこのように患者さんが印旛に集中するのでしょうか。

○千葉県 これは、現状こういった流れがあるということで記載させていただいたところです。

○若尾構成員 現状、患者さんが都市部からどんどん地方のほうに流れていっているのですか。

○千葉県 例えば千葉の医療圏でも印旛の医療圏に近いところはございますので。

○若尾構成員 その近いところではなくて、トータルの数として、実際は印旛から千葉のほうにいっぱい流れているのではないですか。その辺のプラスマイナスはどうなっているのですか。

○千葉県 東邦佐倉病院につきましては、現在、印旛圏域内から約7割患者が参っております。一方、千葉を含みます隣接圏域のほうから25%程度の患者のほうが流入しておりますことを26年の実績として把握しております。うち、東葛南部圏域から約15%、千葉圏域から約7%となっております。

 以上でございます。

○若尾構成員 それ以上に印旛から東葛のほうに流れているのではないですか。1病院で見たって、それはいろいろなところから来るのは当たり前で、拠点になったから都市部から印旛に流れるというのはおかしいのではないかと思います。それも踏まえて、今の時点で要件を満たしていない項目がある中で、2次医療圏2つ目ということは難しい話ではないかと思います。

○山口座長 ほかの委員の方、よろしゅうございますか。

 座長としても、残念ながら1医療圏複数指定に係る課題で、かつ、診療実績も満たしていないし、これはカバー率も満たしていないのですね。ですので、結局要件は全く満たしていないということになりますので、否定的な考えですが、御意見があればどうぞ。

○千葉県 資料3-1の3の欄外のほうに注記させていただいているところでございますが、東邦佐倉病院の診療実績につきましては、放射線治療が112件ということで要件を満たしていない数値となっております。しかしながら、こちらは26年1月から12月の年間の数値ということで112件と書かせていただいておりますけれども、当病院につきまして放射線治療を開始したのが26年4月からというふうに聞いております。その後、26年8月以降の数値といたしましては、年間200人以上という一定の実績をキープしていることを県として確認しておりますので、県としては放射線治療につきましても実績を満たしているものと判断しております。

 カバー率につきましては17%ということで、確かに2割程度の18%には至っていないところでございますが、診療実績のほうを重視いたしまして、現在既存で指定されております日医北総病院等の実績と比べましても遜色ないものと考えています。

 以上でございます。

○山口座長 前半の説明は先ほど御説明いただいたので理解しているつもりなのですが、やはり現況報告、基準がございますので、県側が満たしているといっても別の話になると思います。検討会としてはいずれも満たしていないという判断にせざるを得ませんから、次の機会に充実させてということが必要なのではないかと思います。重要な点は、1医療圏原則1か所という厳しい規定がございますので、それを上回る、それをクリアできるような特色、連携、理由づけですね、それを県側としてはしっかりこの地域に対してやっていただくことをお願いしたいと思います。

 以上です。どうもありがとうございました。

(説明者交代)

○山口座長 それでは、引き続き東京都の御説明をお願いしたいと思います。

○東京都 東京都です。よろしくお願いいたします。

 新規指定推薦の1施設について御説明をいたします。

 資料を1ページおめくりいただきまして、資料2をごらんください。

 現在、都には都道府県拠点病院が2施設、地域拠点病院が23施設、地域がん診療病院が1施設指定されております。島嶼は空白の医療圏ですが、東京都僻地保健医療体制によりフォローしております。

 1枚おめくりいただき、下の段、資料4をごらんください。

 今回、地域拠点病院の新規申請が2施設ありました。10月に選考委員会を開催し、指定要件を満たす施設であって、特に取り組みが充実している施設として、区中央部の26、三井記念病院を地域拠点病院として推薦いたします。

 次のページ、資料5をごらんください。

 まず、都の地域特性といたしまして、がん患者数に対して拠点病院数が少ないこと、他道府県のがん医療も支えていること、2次医療圏を超えて患者が受診していることが挙げられます。都の人口や他道府県からの流入状況、都内の交通網の発達、多数の大学病院があることを踏まえまして、都内に高度かつ専門的ながん医療を提供する病院を圏域を超えて36か所以上整備する必要があると考えております。

 特に多数の大学病院が集中している区中央部では、全国から集まる患者を含め非常に多くのがん患者が流入しているため、高い診療実績と専門性を有する病院を多数指定していかなければ患者の受療動向に対応できないと考えております。

 下のほうの資料5をごらんください。2次医療圏を超えて拠点病院を整備する効果は大きく5点、がん患者の通院圏域に応じたがん医療の提供、専門的ながん医療提供体制の充実、地域の中小病院、診療所との連携促進、相談支援体制の充実、がん登録の促進が挙げられます。

 意見書の9から11ページと資料の5をあわせてごらんください。三井記念病院の特徴について御説明いたします。

 三井記念病院が所在する区中央部医療圏の面積は都内で最も狭く、6医療圏が隣接し、交通網が発達しているため、平成23年患者調査では、圏域以外のがん患者が約86%となっております。

 三井記念病院の平成25年院内がん登録患者も圏域内が約2割、圏域以外が約8割というふうになっております。三井記念病院の最寄り駅である秋葉原駅は総武線、山手線、京浜東北線、地下鉄2線、つくばエクスプレスが停車し、秋葉原駅以外にもすぐそばに地下鉄3線が走っております。そのため、区東部や区東北部の患者だけでなく、千葉県や埼玉県、神奈川県、茨城県からも電車1本で来ることができます。

 なお、隣接する区東部にはがん研有明病院がございますが、立地的に交通の便がよいとは言えません。

 三井記念病院の取り組みの特徴といたしましては、他の拠点病院とは異なり、大学病院の多い圏域の中で社会福祉法人として経済的に厳しいがん患者に対し無料定額診療事業を提供しております。患者の約73%が60歳以上であり、圏域内でも特に平均年齢の高い地域の患者が多い状況となっております。

2015年6月にはがん診療センターを設立し、診療科や職種の枠を超え、組織的横断的ながん医療の体制強化に取り組んでいます。相談支援センター、患者支援の取り組みとしては、がんサロン、乳がんサポートグループによる勉強会、前立腺がん患者会を開催するほか、都内で先駆的に社会保険労務士による就労個別相談会を開催するなど、がん患者に対する多面的な相談支援を実施しています。

 また、2015年度の重点強化項目として4つを掲げています。1つ目は、高齢者のがん患者対策として、2015年9月より地域連携型認知症疾患医療センターの指定を受け、地域連携を推進しています。2つ目は、早期から緩和ケア実践としてがんに限らず、入院、外来の全患者に対し全人的痛みのスクリーニングを実施しています。3つ目は、学童、地域住民に対するがんに関する教育として3か年計画を策定し、今年度は取り組みの進んでいる区のがんに関する教育を視察するほか、近隣校の学童、保護者への普及啓発を実施しています。4つ目は、就労支援として2013年から社会保険労務士による個別相談を実施しており、本年度は企業担当者に対する就労支援に関する講演会を開催しています。

 推薦に当たって、開催した都の選考委員会におきましても、三井記念病院の立地状況や区中央部にあって先駆的な取り組みを行っている状況、既にこの地域においてがん医療の重要な役割を担っていることから推薦すべきとの意見をいただいております。

 今後、都の65歳以上の人口はさらに増加することが見込まれており、社会福祉法人である三井記念病院のニーズは一層高まると考えています。三井記念病院は、現在、都の独自指定病院として、既に国の拠点病院とともに都におけるがん医療を支える重要な病院となっております。特に高い診療実績と専門性を有する本病院は、大学病院とは異なった特徴、機動力を備え、都内でも先駆的な取り組みが見られ、地域拠点として加えていただく必要があると考えております。

 以上、説明を終わらせていただきます。御審議のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

○山口座長 ありがとうございました。

 最初、事務局からの御説明があったように、昨年に引き続きのチャレンジだという観点から言いますと、今、説明を伺っていて、ほとんどの部分は去年おっしゃったことではないかと思うのです。先ほどの社会福祉法人のあたりが新しい説明だったかと思うのですが、もう一度念の為なのですけれども、1年間、前回の指定されなかった理由を踏まえて、やはり三井記念のここをぜひ指定に向けて強調したいというところはちょっと見えなかったので、それを教えていただきたいと思います。これを伺う最大の理由は、このケースは最も厳しい案件なのです。1医療圏に8番目か9番目の病院を指定する。それで、診療実績等から言うと、他の病院と比べると下回っているということで、普通は非常に難しい。それを、去年だめだったのに同じ説明をされると、また同じ結果になってしまうのが目に見えているので、どうしてもここだけはというのがあったら、ぜひ委員の皆さんに訴えていただくことがよろしいかと思います。

○東京都 本圏域につきましては、先ほどの地図でごらんいただきますとおり、多くの大学病院を拠点病院として指定していただいている地域でございます。そういった中で、昨年度御指摘いただきましたように、地域の連携というようなことがございました。ただ、大学病院がたくさんある中で、どこの病院がリードしていくかとか、そういったことが非常に難しいという状況がわかってきております。そういった中で三井記念病院は、規模はほかに比べて小さかったり、診療の度合いについては多少変わるところがあるかと思いますが、先ほど御説明したとおりに、高齢者のがん患者の対策であったり、院内での緩和ケアの実践、また、がん教育についても新しい取り組みをどんどんしていただいているということで、この三井記念病院を指定していただくことによって、さらに地域を引っ張っていくというような役割を担っていただけるものと期待しております。

○山口座長 最後に強調された高齢者のがん医療ですね、今、日本全国で、65歳以上でがんと診断される方が7割を占めているのですね。ということは、全ての拠点病院が高齢者医療はやらざるを得なくて一生懸命やっているということは認識していただきたいのと、それからもう一点は、先ほどおっしゃったさまざまな活動は拠点病院のむしろ指定要件になっており、他の8病院も一生懸命やっているはずで、そういう意味から言うとちょっとインパクトが弱いかなと座長としては考えますが、委員の皆様の意見を聞かせていただこうと思います。

 若尾先生から。

○若尾構成員 1つ確認なのですが、今、いろいろながん教育とか高齢者のことを少し、地域のための活動をしているということなのですが、それは都と連携なのか、区との連携なのか、それとも病院独自の活動なのか、その辺を教えていただけますでしょうか。

○東京都 一部区との連携を始めているようでございます。病院独自の取り組みとして27年度から始まったものも多いようでございますので、取り組みはまだこれからというところもございますけれども、ほかの病院から聞いているよりも地域と連携した取り組みがさまざま聞こえてきているところです。

○若尾構成員 逆にほかの病院は、そのような取り組みが余り聞こえてこないというところで。

○東京都 今のところは。

○若尾構成員 だから、単なる診療実績よりは、拠点病院として求められるのは地域のそういう活動ですよね。それが他の拠点病院よりはしているということは事実だということでしょうか。

○山口座長 この医療圏は、国立がんセンター中央病院が入っているのではなかったですか。そこよりもすばらしいか。

○東京都 すばらしいか上下をつけるということではないのですけれども、やはり非常に地域に根差した病院というところで、あと規模からいって非常に機動力がある、要するに、何か課題が生じたときに、また、国から新しいものが出てきたときに、まずそこをやってみようということで先進的に取り組んでいただいているなということを感じているところです。

○山口座長 若尾先生、結論はどうなりますか。

○若尾構成員 とはいっても、ここの既存の指定のところがこれだけそろっていますので、もし本当に先進的なことということであれば、入れかえだったらいいのかなということは思っております。

○山口座長 そういう御意見ですが、入れかえ、東京都は受けられますか。それだけ東京都としてお薦めするのであれば、ほかを差し置いてでもという御意見ですか。

○若尾構成員 現況報告なので無理ですけれども。

○東京都 既に役割は担っていただいているところでございますので、入れかえというところまではここでは申し上げることができません。

○山口座長 それは無理だと思うのだけれども。

 ほかの委員の方、御意見いかがでしょうか。

 松本委員。

○松本構成員 先ほど若尾構成員がおっしゃったとおりで、先駆的な取り組みをして新しいことにチャレンジするというのは大変いいことだと思うのですけれども、それが地域で本当に波及をして、そこに住んでいらっしゃる患者・家族を含む区民の方々に本当に還元されてこそだと思うのです。機動力があるというのもわかりますけれども、それで、では、患者さんたちがどうなったのか、新しいことに飛びつくということと患者・家族を含む区民がハッピーになるということとがイコールにはならないのでないかということを考えますと、あえて新規というのは厳しいのではないか、今の御説明では前年を上回るような相乗効果についての納得は得られないように思いました。

○山口座長 ほかに御意見いかがでしょうか。

 中村先生。

○中村構成員 数字的なものを見ると、当然見劣りするところはあるのですけれども、例えばこの8病院の中にこれから入ってくるとなると、8病院がやっていないような、例えば圧倒的に緩和ケアがものすごくほかの3倍も5倍もあるとか、何かそういうセールスポイントというか、そういったものをもう少し出していただけるとありがたいと思います。

○東京都 本日の資料としては持ち合わせてございません。

○楠岡構成員 中村構成員と似たような意見になるのですが、この地域のカバー率を見ますと、要するに同一地域ですから分母はみんな同じで、その中で三井記念は8%という非常に高いカバー率を持っておられるということは、がんの退院患者数が非常に多いということを示していると思うのですが、その割に登録数とか手術数とかはほかの病院の半分以下とかいう状況です。そうすると、多くの患者数に対して治療内容としてほかに何か特別のものがあるのかどうかというところが少し気になるところで、このあたりはどういうような分析というか、とらえ方をされているのか、お教えいただきたいのですが。

○東京都 併存症の患者さんを多く担っているということは聞いているところなのですけれども、今、お尋ねいただいた御質問に正確に答える数字を本日持ってきておりませんので、申しわけございません。

○道永構成員 大体ほかの方々と同じ意見なのですが、資料3-1の1のところを見ますと、緩和ケアチームへの依頼がそれほど多くないということと、あとはがん相談支援センターの相談件数が少ないということなので、先ほどがん教育とか就労支援というのを積極的にやっていらっしゃるということでしたが、こちらのほうを充実させていただいて、それからもう一回、ただ、数は確かに頭打ちなのかなと思います。診療実績からいっても少ないので、今回はと思います。

○山口座長 では、大体皆さんの意見は一致していますので、今回、指定は見送りという結論にさせていただきます。

 どうもありがとうございます。

○東京都 ありがとうございました。

(説明者交代)

○山口座長 それでは、神奈川県の方、お願いいたします。

○神奈川県 神奈川県です。よろしくお願いいたします。

 まず、資料1をごらんください。本県の2次医療圏の人口は、県西医療圏を除き全国平均の37万人を上回り、平均約83万人で全国平均の2.2倍となっております。現在、11の2次医療圏に17か所のがん診療連携拠点病院が整備されており、空白の医療圏はありません。

 今回は、昨年度1年更新となった2か所の指定更新推薦と1か所の新規指定推薦をさせていただきます。

 資料2をごらんください。本県の拠点病院指定状況と患者の受療動向です。

 本県は、県立がんセンターを中心として、特定機能病院でもある大学病院4か所を含む16か所の地域拠点病院が連携協力しながらがん医療を推進しております。

 資料3-1をごらんください。本県の拠点病院の治療実績等の一覧です。

18番の関東労災病院が今年度新規指定推薦する病院です。

 資料4を飛ばし、資料5-(1)をごらんください。本県の拠点病院の整備の考え方をまとめたものです。

 本県は、がん患者数が東京都に次いで多く、全国第2位となっております。特に都市部には人口が集中し、身近な地域で高度ながん医療を受けるためには、がん医療提供体制のさらなる整備が必要であると考えております。

 戻りまして、資料4をごらんください。今回、新規指定推薦に挙げる関東労災病院は、川崎南部医療圏にあります。川崎南部医療圏は、人口が63万人と全国平均の1.7倍で、人口急増地域でもあり、患者の流出が多い医療圏となっております。同医療圏では、川崎市立井田病院が拠点病院の指定を受けており、2か所目の指定推薦となります。

 資料5-(2)をごらんください。川崎南部医療圏は、神奈川県北東に位置しており、当該医療圏だけでなく、隣接する川崎北部医療圏、横浜北部医療圏も非常に人口が多く、人口10万人当たりの病床数が非常に少ない地域です。

 川崎市のもう一つの医療圏である川崎北部医療圏の人口は84万人ですので、川崎市全体の人口は約150万人で、これだけの人口を北部、南部それぞれ1か所の拠点病院で支えている状況です。

 関東労災病院は、平成23年4月に県が指定するがん診療連携指定病院となり、拠点病院である川崎市立井田病院とともに当該医療圏のがん診療連携体制の推進に貢献しています。病床数は610床、年間入院がん患者数は2,190人となっており、交通の便がよい立地であるため、当該医療圏のほか、受療の3割が横浜北部医療圏、1割が川崎北部医療圏の患者となっております。

 診療機能の特徴として、近隣に対応できる医療機関が少ない血液腫瘍によく対応できており、血液内科、腫瘍内科を強化し、当該医療圏、また、横浜北部医療圏の患者を多く受け入れております。

 また、高度進行胃がんに適応できる先進医療の実施、女性スタッフをそろえた乳腺外科の開設、周術期口腔機能管理の取り組みなど、地域のニーズに合わせた幅広い取り組みを実施しています。

 相談支援については、病院開設者が労働者健康福祉機構であるため、がん患者の就労支援に力を入れて取り組んでおり、平成2711月からは社会保険労務士による就労相談も実施しております。

 また、地域連携にも積極的に取り組み、かかりつけ医制度を推進し、在宅での看取りを希望する患者を支えております。

 さらに、日ごろから川崎市立井田病院との顔の見える連携関係を築いており、緩和ケア病棟の利用を希望する患者については、緩和ケア病棟を有し、先進的に緩和ケア医療に取り組む川崎市立井田病院へ速やかな受診、転院が可能です。

 このように、川崎南部医療圏に新たな拠点病院を指定することで、緩和ケアを軸とし、在宅ケア、地域連携を推進する川崎市立井田病院と病床を多く有し、幅広いニーズに対応する関東労災病院がそれぞれの得意分野を生かした役割分担や相互連携が図られ、患者が個々のニーズに応じた切れ目のない治療、支援をより身近な地域で受けることができるようになると考えております。

 また、当該医療圏のみならず、隣接する医療圏のがん医療水準も量、質ともに向上することが期待されます。

 以上のことから、関東労災病院をがん診療連携拠点病院として新規指定推薦いたします。よろしくお願いいたします。

○山口座長 ありがとうございました。

 御意見、若尾先生、どうぞ。

○若尾構成員 要件は満たしていただいているのですが、昨年、井田病院が結構いろいろ厳しい状況で、診療病院にするかぐらいの状況だったのですが、何で昨年度、関東労災ではなくて井田病院を出してきたのか。それで、井田病院が通って後から診療実績の多いところを出してきたが、その辺について御説明いただければと思います。

○神奈川県 当時、1年前ですけれども、関東労災病院の診療要件の整っていない部分がありました。川崎市立井田病院は満たしていない部分がありましたが、それを満たす予測を県としては完全に持っていたものですから、川崎市との協議の中でも市立井田病院を推すということで活動しておりました。

○山口座長 ほかの御意見。

 松本委員、お願いします。

○松本構成員 今の御説明の中で、昨年、労災病院が満たしていなかったから井田病院を先に推薦したというお話でした。それが、今満たされた、何が変わったのでしょうか。去年だめだったのにことしよくなったところはどこですか。

○神奈川県 関東労災についてですか、井田病院についてですか。

○松本構成員 関東労災です。

○神奈川県 関東労災病院についてですね。

○松本構成員 済みません、意地悪なことを聞いたのかもしれません。結果として今満たされているのですけれども、何か問題だったのが本当に解消されたのかということ、数字にあらわれていなくて何かあるのであれば教えてください。

○神奈川県 前回は拠点病院ということではないので、正式に報告を出してもらっていませんけれども、放射線治療の件数、人的要件などが充足したということで診療拠点病院として推薦いたしました。

○山口座長 ほかはよろしいですか。

 座長として取りまとめますが、これも複数指定ということになるので難しい案件であることは間違いないのですが、結構筋がいいのですね。まず、既指定よりも診療実績は一部上回っている、610床の病院であって、人口もかなり多い医療圏の複数指定。それから、特に一番いいなと思うのは、緩和ケア、実践的な医療ということで市立井田病院との分担が非常にしっかりしている。そういう点を勘案しますと、このケースは複数指定を認めてもいいケースであって、過去にもこういう形のものは認めてきているというふうに思いますけれども。

○佐々木がん・疾病対策課長 議論をお聞きして、異論を差し挟むということではないのですが、少し気になります。今回のようなケースが認められると、今後、同一医療圏の中に他にも有力な病院があるのだけれども、先に実績がない病院が申請されてくる場合に、複数指定ということが起きることとなります。順番が逆に申請されていったら認められないものが、この順番だったら通るというようなことになってくるのかなということは、担当課としては気になっております。先程の神奈川県さんの説明では、特段触れられていない点ですけれども、若干気になるところです。これに関しては、別途ルールづくりなど何らかの対応が必要になるかもしれないなと思って聞いておりました。

○山口座長 それに対するお答えとしては、決してこういう形で持ってくれば全部通るというわけではなくて、それから、過去にも逆の場合でも認めているケースがあるのですね。その場合、一番尊重していたのが緩和ケアの充実だったと思います。非常に強い病院があって、しかし、そこには緩和ケア病棟がない。それで、力は弱いけれども緩和ケアが非常に充実しているという病院はこれまで拠点病院として認めてきていますので、必ずしも今、課長さんがおっしゃったような形にはならないと思います。それはあくまでも検討会の議論の中でそういうことをしんしゃくしながら決めてきているという経緯がありますので、その点は余り御心配要らないのではないかと思いますけれども、ただ、ルールとして、特に複数指定のルールに関して、私はずっと厳しくやってきた中で、多くの委員の方は、これは実力があるから認めてもいいのではないかという歴史的背景もありますから、ぜひその点は次の検討会に向けて基準を明確にしていただくのがいいと思います。

○佐々木がん・疾病対策課長 最初の件でもそうですけれども、、会議の場で確認させていただくことによって自治体にも参考になると思いますので、あえてお尋ねしておりますが、一定のルールがあるということは理解いたしました。

○山口座長 戻って、厚労省側から非常にすばらしい複数指定のテクニックではないかという御意見もあるようですが、座長としては先ほどのような形でいかがかと思いますが、委員の方で、いや、ちょっと待ってよという方、ございますでしょうか。

 これは、やはりダブルスタンダードになっては困るので、今回の指定要件の中ではこういう決め方をしていくということでよろしいのではないかと思います。

 それでは、これは指定を認めるということにさせていただきます。

 どうもありがとうございました。

(説明者交代)

○山口座長 次に、長野県の方、お願いいたします。

○長野県 長野県でございます。

 それでは、資料1からごらんいただければと思います。

 長野県では、10の2次医療圏を設定しておりまして、各医療圏の状況は記載のとおりとなっています。現在、8つの拠点病院、1つの診療病院が指定されておりまして、今回は空白となっております3つの医療圏のうち、上小医療圏、木曽医療圏につきまして診療病院の新規指定を推薦させていただきたいと思っております。

 資料2をごらん願います。まず、上小医療圏ですが、上田市、東御市、小県郡、1町1村で構成されておりまして、人口は約20万人ということで、長野県では比較的人口の多い地域です。がん医療につきましては、現在、隣接する長野、佐久、松本医療圏の拠点病院がカバーしている状況でございます。

 推薦をお願いします信州上田医療センターにおきましては、この区域におけます中核をなす病院でありまして、今回、信州大学医学部附属病院との連携によりまして体制が整ったということでございます。

 また、化学療法、緩和ケア、キャンサーボード、相談支援などを統括いたします、地域医療がん診療連携部を設置いたしまして、がん診療に取り組んでいる状況でございます。

 同じく木曽医療圏につきまして、木曽郡3町3村で構成されておりまして、人口が2万8,000人という長野県でも最も人口の少ない区域でございます。がん医療につきましては、現在、隣接しています松本医療圏の拠点病院がカバーしている状況です。

 推薦をお願いしております木曽病院につきましては、木曽医療圏におけます唯一の病院ということで、がん医療におきましても標準的治療を中心に圏域の中核を担っておりまして、信州大学医学部附属病院との連携によりまして医療体制が整ったということでございます。

 また、手術療法、化学療法、放射線治療、緩和ケア、相談支援などを統括するがん診療部というものを設置いたしまして、診療に取り組んでいる状況にございます。

 資料3-2をお願いいたします。今回新規指定の推薦をお願いしておりますのが、下の2つ、2、3でございます。当該2次医療圏に居住するがん患者の診療の割合というものが信州上田医療センターにつきましては25%、木曽病院におきましては39%ということで、それぞれ指定要件におけます診療実績を満たしている状況にございます。

 また、その他の診療実績につきましては記載のとおりでございます。

 資料4をごらん願います。今回、空白となっております2つの医療圏につきまして新規指定をさせていただいているところですが、この2つの病院が指定をされた後、本県のがん診療の水準の均てん化がより一層図られることになるのかというふうに思っております。

 また、1つ大北医療圏が空白として残るわけですけれども、こちらにつきましても早期の解消というものを支援してまいりたいというふうに考えております。

 資料5をごらん願います。長野県におきましてもがんの医療提供体制につきましては、がん患者が居住する地域で最適ながん医療が受けられるよう、全ての2次医療圏におきまして拠点病院等を整備することを目指している状況にございます。

 推薦の経過につきましては、長野県では独自に長野県診療連携拠点病院整備検討委員会というものを設けておりまして、拠点病院等の推薦の可否につきましては、この委員会で検討・協議を行っております。

 今回推薦をさせていただきます2病院につきましても、同委員会におきまして書面審査、現地調査を実施いたしまして、指定要件を全て満たしていることを確認いたしましたので推薦が可能という形で結論に至りました。

 説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。

○山口座長 ありがとうございました。

 指定要件に関しては事務局側でも確認をしていただいて、満たしているということで、新たにできた診療病院という制度を地域としてうまく活用していただいている例ではないかと思うのですけれども、特に問題があるという御意見があれば承りたいと思いますが、よろしゅうございますか。

 それでは、両病院を指定させていただくという検討会の結論にさせていただきます。ありがとうございました。

○長野県 どうもありがとうございました。

(山口座長退室)

(説明者交代)

○楠岡構成員 それでは、次に静岡県、お願いいたします。

○静岡県 静岡県疾病対策課のナガヤでございます。よろしくお願いします。

 それでは、資料1をお開きいただけたらと思います。

 資料1でございますが、静岡県には医療圏が8つございます。今、医療圏の中で国の指定していますがん診療拠点病院、あるいは地域がん診療病院がない圏域が3つございまして、そのうち2個、地域がん診療病院ができることになりましたので、ここで説明させていただきます。

 資料2をごらんくださいませ。

 資料2は、現在の指定状況と患者受療動向が載ってございます。都道府県拠点病院は、1にあります県立静岡がんセンター、2から10が地域拠点病院となってございます。

 静岡県は東西に長い圏域でございますが、簡単に分けると東、中、西と分かれます。東の東部領域には賀茂、熱海伊東、駿東田方及び富士の4医療圏がございますが、このうち拠点病院はがんセンターがあります駿東田方医療圏しかございません。その他の3つの医療圏のがん医療は、がんセンターのある駿東田方医療圏、ここは順天堂静岡病院もありますが、こちらに大きく依存しております。

 県の中部地域、主に静岡市でございますが、そこには2つの医療圏がございまして、それぞれの圏域に拠点病院が存在します。

 ちなみに、静岡市は政令市ですが、2つの拠点病院が存在しております。この圏域はほぼ自己圏域で完結しておりますが、静岡市医療圏におきましては、静岡市が意外に大きい医療圏のためにほかの圏域からも流入がございます。

 西部ですが、中東遠と西部の2個の医療圏がございまして、それぞれの圏域に拠点病院がございます。

 それでは、資料3-1-1をごらんください。昨年度更新させていただきました既指定の10の拠点病院の実績がございます。このうち5の藤枝市立総合病院でございますが、実績において放射線治療の年間延べ患者数が基準であります200名を下回っておりますが、これは既更新による放射線治療でございます。それ以外の既医療におきましては特に問題はなく、診療基準を満たしているものと考えております。

 続きまして、3-2をごらんいただけますでしょうか。先ほどお話ししたとおりですが、今回は2つの医療圏、本当は3つ空白の医療圏がございますが、伊豆半島の先端にあります賀茂はなかなかできませんので、それ以外の熱海伊東圏域、富士宮圏域にそれぞれ1つずつがん診療病院の新規指定をお願いしたいと思います。

 黒丸の1番、国際医療福祉大学熱海病院は熱海伊東医療圏に、黒丸2の富士市立中央病院は富士医療圏に存在する病院でございます。今まではこの病院としては県が指定しますがん相談支援センター、もしくは県の指定病院として今まで役割を果たしております。

 こちらとしましては、整備方針に沿いますいろいろな実績等、あるいは人員条件を満たしておりますので、地域がん診療病院の基準を満たしていると考えております。

 次、資料4をごらんいただけますでしょうか。左上の一覧に、今回、地域がん診療病院の新規指定をお願いいたします熱海伊東圏域の黒丸1の国際医療福祉大学熱海、富士医療圏の黒丸2の富士市立中央病院を加えております。患者受療動向につきましては、この2病院につきまして、この2つが地域がん診療病院にしていただければ、拠点病院のない医療圏が、先ほど申しました、かなり隣接した医療圏にお世話になっておりますが、その圏域の中でよりよい医療を受けることができまして、結果的にはがんセンター、あるいは順天堂静岡病院の負担軽減、あるいは、より近いところで受けることによりまして、在宅ケアとかその辺の話まで進んでいけるならと思っております。

 この2個の病院は、駿東田方圏域にございます県立がんセンターとのグループ指定を予定しておりまして、現在、打ち合わせの会が何回か行われておりまして、連携をやっております。

 今回、新規指定を行います地域がん診療病院の推薦の考え方は、5にまとめてございます。

 以上でございます。よろしく御審議をお願いいたします。

○楠岡構成員 ありがとうございました。

 静岡県も、先ほどの長野県とほぼ同じ状況での新規申請と思いますが、事務局のほうで要件等に関しては特に問題はないと。

 どうぞ。

○事務局(清住) 特に問題はございません。

○楠岡構成員 何か特別御意見ございますでしょうか。よろしゅうございますか。

 それでは、国際医療福祉大学熱海病院及び富士市立中央病院は新たに指定するということでまとめさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

(山口座長着席)

(説明者交代)

○山口座長 それでは、引き続き三重県から御説明をお願いします。

○三重県 三重県でございます。

 三重県でございますが、昨年度1年更新となりました三重中央医療センターの指定更新について御審議を賜りたいと思って参った次第でございます。

 それでは、資料に従いまして説明をさせていただきます。

 まず、資料1、2をごらんいただきたいと思います。

 本県は、人口182万人で、保健医療圏は北から北勢、中勢伊賀、南勢志摩、東紀州の4医療圏から構成されております。がん診療拠点病院は現在5病院が指定をされており、東紀州医療圏には拠点病院が整備設置されていない空白地となっておるのが現状でございます。

 次に、資料3から5に基づきまして、三重中央医療センターの指定更新に係る本県の考え方について御説明をさせていただきたいと思います。

 まず、資料5をお開きいただければと思います。

 当該医療機関が属する中勢伊賀保健医療圏は3市で構成されておりまして、人口約45万人と県内人口の約25%を占めております。中勢伊賀保健医療圏は社会的、歴史的な日常生活圏、行政の圏域との整合を図るという観点から、医療圏の中に伊賀サブ保健医療圏を設定してございます。

 中勢伊賀保健医療圏におきましては、現在、三重大学医学部附属病院が県指定の拠点病院、それから、三重中央医療センターが地域の指定拠点病院ということで、2病院が拠点病院に指定されているところでございます。

 両病院は県内のがん医療提供におきまして、それぞれの役割を担ってございます。県拠点病院である三重大学医学部附属病院におきましては、がん登録を初めとするがんに係る事業の総括でありますとか、難治性の高いがん患者の受け入れなど、県全体のがん医療提供体制の中核を担っているところでございます。

 三重中央医療センターは、中勢伊賀保健医療圏の中心的医療機関でございます。津市内と伊賀サブ医療圏のほぼ中間に位置することもございまして、当該医療圏に居住する住民に最も身近な医療機関としての役割を担っております。

 次に、三重中央医療センターの診療実績、医療提供体制の状況について御説明申し上げます。資料3をごらんいただきたいと思います。

 まず、診療実績でございますが、化学療法延べ患者数が822、放射線治療延べ患者数が135人と指定要件に達してございません。しかし、化学療法の延べ患者数につきましては、平成25年度実績では指定要件を超える1,075人という数字が出ておりまして、それだけのポテンシャルは有しているというふうに考えております。また、放射線治療の延べ患者数につきましても、平成25年にリニアック更新のために7か月診療を休診したことで患者数が急激に落ち込んだところでございます。平成25年には34人というふうに落ち込んだところでございますが、現在大幅に回復をしてございまして、今後も診療件数の伸びが見込まれているところでございます。

 加えて、肺がん、胃がんなどの診療のシェア拡大や乳腺専門外来の開設を検討いただいておりまして、地域の医療機関への訪問活動を実施し、患者数の増大を図るなどの取り組みを積極的に実施されているところでございます。

 また、県内の医師不足などの影響によりまして、医療従事者につきまして、専従の放射線治療医、専任の化学療法医の確保には至ってございませんが、県内で唯一医学部を有する三重大学医学部附属病院との連携を図りながら、院長みずからが支援して指定基準に応じた診療体制の整備に努めているところでございます。

 中勢伊賀保健医療圏におきましては、患者流出率が高いにもかかわらず、放射線治療を含めた標準的集学的治療を提供できる医療機関が限られており、三重中央医療センターには、がん治療の専門性を有する地域の窓口的な役割を引き続き担うことが強く求められているところでございます。

 現状では、診療実績や医療体制について指定基準を満たさない部分もございますが、それぞれ指定基準を満たすべく病院のほうで取り組みを実施しておりまして、これまで拠点病院として培ったがん医療提供のノウハウを最大限発揮して、新基準に応じたがん医療の提供に向けて頑張っているところでございますので、ぜひ御審議のほどよろしくお願いしたいと思います。

 以上でございます。

○山口座長 ありがとうございました。

 やはり複数指定の中の1病院の継続更新というテーマで、病院として診療実績もカバー率も満たしていない現況では、更新は非常に難しい案件だとは思うのですが、委員のどなたかで、これは何とかすべきだという意見があったら、ぜひお願いしたいと思います。

 若尾先生、何かないですか。

○若尾構成員 厳しい状況だということはよくわかるのですが、今回、人的要件が足らないということで1年の猶予期間で、1年待ってそれまでに整備するという前提で今回来た、それが整備されていないというのは厳しいと言わざるを得ない状況だと思います。

○三重県 当県としてもそれは十分認識しておるところでございますが、この中勢医療圏におきましては、大きな三重大学という病院の補完的な役割ということで、県としてはぜひ三重中央医療センターの拠点というのは維持していきたいというふうに考えてございますので、参った次第でございます。

○山口座長 実は、私、三重県出身なのでよく覚えているのだけれども、昨年の県庁の方が「三重県の都合で何とか認めてほしい」という議論をされたのに対して、「拠点病院は国の制度であって県の都合で決めるものではない」と申し上げましたところでもあります。今回の議論もそれに似ているようなところがあって、やはりこれは国の指定なので、最低条件をクリアしていただかないと指定には至らないということはご理解いただきたいと思います。

 それでは、皆さんの意見も大体、今回、更新は見送らせていただくという形にしたいと思います。ありがとうございました。

○三重県 ありがとうございました。

(楠岡構成員退室)

(説明者交代)

○山口座長 それでは、大阪府なので、申しわけありませんが、楠岡先生に外に出ていただいて、御説明をお願いします。

○大阪府 大阪府健康づくり課でございます。よろしくお願いいたします。

 まず、資料1をごらんください。大阪府の2次医療圏の概要でございます。

 大阪府には8つの2次医療圏がございますが、大阪市の2次医療圏は4つの基本保健医療圏というものがございまして、実質大阪府においては4つの2次医療圏が存在しているというふうに認識しているところでございます。各医療圏の平均人口は80万人以上と全国平均を大きく上回る状況でございます。

 次に、1枚おめくりいただきまして、現在の指定状況でございます。

 現在、都道府県の1か所、それに地域拠点病院の16か所の指定をいただいているところでございます。

 患者の受療動向でございますが、患者数、医療機関数とも極めて規模が大きく、各医療圏におきまして1つの拠点病院では十分にカバーできているとは言えず、結果として2次医療圏を超えて全体的には大阪府の中心部に向けて患者の移動が生じているのが現状でございます。

 加えまして、近隣府県を初めとして全国からも大阪府に患者の流入がございます。今後、高齢者の増加に伴いまして患者数は増加し、患者移動がさらに進むのではないかと考えているところでございます。

 1枚おめくりいただきまして、資料4をごらんください。

 これらの現状や課題を踏まえまして、大阪市医療圏の大阪警察病院を推薦させていただきました。大阪市医療圏は人口268万人にも上りまして、府内外から高い専門性を求めて患者が流入しております。大学病院など高度専門医療を担う病院、国立病院など、他圏域からの流入患者にも対応する病院、さらに近隣の地域住民への質の高い医療を提供する病院の配置が必要でございます。

 資料5をごらんください。大阪府の拠点病院の推薦に当たっての考え方でございます。

 医療圏の人口や患者数が多く、医療圏や府県を超えた患者移動が多いといった大都市特有の特性を踏まえまして、2次医療圏を基本としつつ、面で支えるがん医療提供体制の充実に努めているところでございます。

 具体的には、大学病院等と地域がん拠点病院との役割分担のもと、医療圏ごとにネットワーク協議会を置き、連携体制の強化や地域の課題解決に向けた取り組みを進めているところでございます。

 しかしながら、府の課題として拠点病院整備による医療の質の向上と均てん化を図りつつ、在宅医療を含めた地域連携のさらなる充実を図ることが必要であること、また、高齢化が他府県よりも速いスピードで進む、これは75歳以上人口が2025年には約70万人ふえると見込まれております。このため、地域包括ケアシステムの整備が急務であることがございます。とりわけ、人口が密集し高齢化が進む大阪市においては、在宅がん患者の急変時の受け入れ体制など、24時間365日における診療体制整備が重要でございます。

 次のページをごらんください。今回の推薦病院である大阪警察病院について説明させていただきます。

 大阪市医療圏の拠点病院は、2つの特定機能病院を含む6つの病院がございますが、西部圏になく、医療へのアクセスを改善する必要がございます。また、高齢化や高齢者のみの世帯が多く、在宅患者の急変時の緊急受け入れ対応など在宅医療を支える連携体制の整備が重要でございます。

 このようなことから、大阪府がん診療拠点病院としての実績もあり、地域医療支援病院や救急救命センター、災害拠点病院など公的な役割を果たす大阪警察病院は地域のカバー率も高く、多くのがん患者を受け入れるとともに、病院、在宅医との積極的な連携により地域の在宅医療に大きく貢献しております。特にオンコロジーエマージェンシーにおいて、年間入院患者数の約25%は緊急受け入れ入院患者であること、また、高齢者の緊急入院がん患者を多数受け入れており、いわば警察病院が地域医療を下支えすることによって、他の拠点病院や在宅医も安心して患者を在宅に送ることができており、よき循環につながっているところでございます。

 結びに、指定による相乗効果を説明いたします。

 1点目は、在宅終末期患者の急変時受け入れなど、24時間365日の診療によるがん診療連携体制の充実及び地域包括ケアシステムの推進につながるという点。2点目は、既指定病院の患者集中を和らげ、東部だけでなく西部の患者も広くカバーする役割を担うこととなり、住民のより身近な地域で高度な医療を提供することが可能となるという点です。このようなことから、大阪警察病院を御指定いただきたく、よろしくお願いいたします。

 以上です。

○山口座長 ありがとうございました。

 先ほど、東京都の三井記念と同じで、複数指定の非常に極端な例になるのですね。一医療圏で7病院目ということになります。前年度も同じように出てきていただいて、座長として伺いたいのは、今の説明で前年度との違いを、どこを今年度は強調されたのかちょっとわからなかったので、そこを教えていただけますか。

○大阪府 診療実績といたしましては、資料3-1-1の最後のところをごらんいただければと思います。昨年度と比較しますと、さまざまな数値そのものについては。

○山口座長 診療実績はそんなに変わるものではないので、相乗効果などが必要です。去年は相乗効果がこれでは認めにくいということで指定されなかった経緯がありますので、今年度はこういう取り組みが、やはり巨大診療圏の中で警察病院を認めることによって、すばらしい相乗効果が出るのだと、その1点だけを聞かせていただけますか。

○大阪府 先ほどの説明の2点あるうちの2点目の患者の集中を和らげるという点につきましては、昨年説明させていただいたとおりでございまして、今年度は1点目に説明させていただきましたオンコロジーエマージェンシーのところを、今まで漠然と大阪警察病院は救急の受け入れをちゃんとやっているというところは認識していたのですけれども、改めてがん医療におけるオンコロジーエマージェンシーの重要性といったものをかんがみて、そこの点が非常に重要だということが今回地域の方々とも意見交換をした上で、こういった点が強みであるということが明らかになったところでございます。

○山口座長 オンコロジーエマージェンシーの定義はいろいろあるのですけれども、当該病院の患者さんでなくても、地域で初診であってもがんにかかわるような救急症状が出たときには全て引き受ける、そういうのが一般的な言葉遣いになっているのですが、もともと診ていたがんの患者さんが急変して、それを受け入れるというのは、一般的、行政的には医療体制におけるオンコロジーエマージェンシーと呼ばないと思います。

 そういうことで、質問は、ほかの6病院はそういうことをやっていない、今回初めて警察病院がそういう取り組みを社会的にしっかりと認知してもらいながらやる、そういうことなのですか。

○大阪府 ほかの拠点病院も救命センターを持っております。ですので、急変した患者を受け入れていますけれども、大阪警察病院はER型の救命センターとして運用しておりまして、かなり幅広く、最重症の患者だけではなくて、在宅における少し急変した患者の場合にも幅広くほかの圏域からも受けているということですので、拠点病院のほかの大学病院の救命センターの患者の受け入れとは少し違うということで、そこは本当に在宅における患者さんを幅広く下支えするオンコロジーエマージェンシーだというふうに考えております。

○山口座長 医療の一般的な常識から言うと、ER型の救急病院でがんだけということはあり得ないので、普通の救急を受け入れる中でオンコロジーエマージェンシーを積極的にやる、そういうお答えなのだと思うのですが、それをどういう姿でやるのか、ぜひ聞かせていただきたいのです。ER型の一般的な救急の中でオンコロジーエマージェンシーをどう取り上げて、それを大阪府内の中で、あるいはこの医療圏の中でどう充実させていくのか、それのお答えを聞かせていただければありがたいと思います。

○大阪府 受け入れるだけでなく、後ろの在宅のほうにつなげるところについても退院調整ナースが活躍して、後ろの出口のところもしっかり対応を行うことによって、より受け入れやすい体制を整えるといったことを。

○山口座長 それは多分、オンコロジーエマージェンシーとは別な話だと思うのですけれども、わかりました。以上のような御説明なのですが、委員の皆様から御意見を賜りたいと思います。

 松本委員、どうぞ。

○松本構成員 2点ありまして、まず1点は、診療実績の中でがん相談支援センターの件数が少ないのですね。ほぼ同じ入院患者数の医療機関と比べても半分ぐらいにしかなっていない。この警察病院の特徴として、24時間であったり、在宅へつなぐということを打ち出しているのであるならば、そこの相談支援はふえるべきだろうと思うのです。相談支援に行く必要もなく、全てがエマージェンシーのところで解決されているのであればそれはいいのですけれども、そういうことが救急の場で余り考えられないと思いますので、相談件数の少なさが気になります。

 もう1点は、オンコロジーエマージェンシーの話です。私は医者でもありませんので専門的なことはわかりませんけれども、本来がんであるならば、私たち患者・家族は緊急入院は避けたいのです。やはりちゃんとアセスメントがあって、ちゃんと先を見た治療が提供されていて、緊急に入院するということは可能な限り避けてほしい。その件数がこれだけ多いよということが自慢になる、自慢というのは大変失礼ですけれども、これが特徴であるというのが、やや私の感覚としてはなじまないところもあります。

 先ほど座長がおっしゃいましたように、ER的なところと本来のオンコロジーエマージェンシーとの区別がどうなっているのかというところがいま一つ見えてこないという点からも厳しいのではないかということを申し上げたいと思います。

○山口座長 どうぞ。

○大阪府 まず、1点目の相談支援センターの件ですけれども、件数についてやや少ないというところで、その詳細についてこちらで正確な分析はできていないのですけれども、先ほど少し申し上げたとおり、在宅支援をかなり熱心にしているところですので、恐らく相談は上がる前に、かなり在宅に関する相談については先に退院調整ナースを制度としてしっかりされていますので、そういったところで退院に関する相談というのが上がってくる前に先手先手を打って支援をしていることによって余り件数が上がっていないのではというふうに考えております。

 あとは、相談の中での就労支援に関しては、特徴的なものについては、就労に関しては外来の看護師から理学ノートというノートを提供する形によって、文字に起こして記録を患者と共有することによって就労のほうを、今、どういう状況かといったところを調整していくといった取り組みはしておりますので、決して取り組みは不十分なわけではないというふうに認識しているところでございます。

 それと2点目が、緊急の患者が多いというところ、これはどうしても、まず1点目は大都市であるというところもありまして、そういう点については緊急の患者が出てくることに関してはなかなか対応が難しい点もあって、まずは現状としては、とはいえ緊急の患者を対応できないよりもしっかり対応した上で、将来的にはそういった緊急の対応が必要な患者は減っていく傾向に何とか持っていければという、今、過渡期ではないかというふうに認識しているところでございます。

○山口座長 座長としてサポートするわけではないのだけれども、相談支援センターの数は、規定上は今のところ何件というのは決まっていないのです。これは新規指定を申請してきた状況ですから、この数の少ない多いの議論は余りしないほうがよくて、やっているということが1つは重要なのだと思いますし、それから、オンコロジーエマージェンシーに関しては、私は非常に大事な取り組みで、きっちり評価してという松本委員の御意見は最もなのですが、やはり世の中で一般的な診療をやっていると、いろいろな地域でがんの急性変化が起きて、なかなか地元の病院では対応できない。それをしっかりした病院が引き受けるということは将来的には非常に必要な取り組みだと思うのです。

 私が伺ったのは、それはすばらしい取り組みなのだけれども、これだけ非常に強力な病院がある中で、警察病院のオンコロジーエマージェンシーはこんなすばらしいところで活躍するのだというのがちょっと見えなかった。質問に対する回答でもいただけなかったというのが私の評価なのですけれども、そこは将来的にはぜひ充実させていただきたいと思います。

 ほかの意見、いかがでしょうか。

 中村委員、何か、これを拠点として認めるかどうかというのは。

○中村構成員 やはり東京と一緒で複数で、また先ほどの入れかえますかという話になってしまうということもあるのでしょうけれども、そういう点では、ほかのところと比べてここだけが突出して何かというようなところは私もお話の中では見えなかったなという印象を覚えます。

○山口座長 ありがとうございます。

 道永委員。

○道永構成員 私も三井記念病院とほとんど同じで、これだけ複数あるところに新たにという必要はないのかなと思うのです。

○山口座長 それでは、座長の意見も含めて、今回指定は見送りということにさせていただきます。

 どうもありがとうございました。

○大阪府 ありがとうございました。

(楠岡構成員着席)

(説明者交代)

○山口座長 それでは、福岡県の方、よろしくお願いいたします。

○福岡県 福岡県のムラモトでございます。

 説明に入ります前に、1点資料の訂正をさせていただきます。資料3-2「地域がん診療病院」の「がんに係る化学療法」のところで、下の段、853となっておりますが、これについては同一レジメンの複数クールのものをカウントしているということで、実人数としましては133ということでございます。おわびして訂正させていただきます。

○山口座長 もう一度ページ数を明確に。

○福岡県 資料3-2でございます。「地域がん診療病院」の実績のところの「がんに係る化学療法」のところの下の段です。853となっておりますが、実人数としましては133でございました。

○山口座長 ありがとうございます。

 では、御説明をお願いします。

○福岡県 それでは、説明に入らせていただきます。

 資料1をごらんください。福岡県の2次医療圏の概要です。

 福岡県は、13の医療圏がございまして、そのうち5の医療圏につきまして、現在空白医療圏となっております。今回は、その中の2医療圏につきまして地域がん診療病院の推薦をするものでございます。

 資料2をごらんください。現状についてでございますが、本県では県内を4つのブロックに分割しておりまして、ブロック内でほとんどの患者の入院が行われている状況でございます。そのため、各ブロックを含み、全体として15の拠点病院を整備しているところでございます。今回はDの筑紫医療圏、Eの朝倉医療圏に地域がん診療病院の推薦を行っております。

 資料3-1-1については、説明は省略させていただきます。

 それでは、資料3-2をお願いいたします。地域がん診療病院についてでございます。

 今回、筑紫医療圏に福岡大学筑紫病院、そして朝倉医療圏に朝倉医師会病院を推薦しております。2病院ともに2次医療圏内の最大規模の病院でありまして、一定の手術件数またはカバー率を持っており、各医療圏におきまして中心となってがん診療を行っております。

 なお、ともに放射線治療は行っておりませんので、グループ先と連携して実施することになっております。

 なお、院内がん登録につきましては、上の段、福岡大学筑紫病院は52件となっておりますが、これが25年の数字でございまして、26年は630件となっているところでございます。

 続きまして、資料4をお願いいたします。

 黒丸の1が福岡大学筑紫病院でございまして、グループ指定先は5の福岡大学病院となっております。また、同様に黒丸の2が朝倉医師会病院でございまして、グループ先指定先は7の久留米大学病院となっているところでございます。

 続きまして、資料5をごらんになってください。

 グループ先指定先との連携についてでございますが、まず最初に、福岡大学筑紫病院につきましては、放射線治療に関する連携、特に同じ大学ということでキャンサーボードや手術の可否等についてのカンファレンスに関する連携、人材交流の推進などが図られているところでございます。

 また、朝倉医師会病院につきましては、放射線治療に対する連携のほか、人材交流、キャンサーボードも設置されておりまして、また、月に1回でございますが、がんサロンとしまして患者の交流会を久留米大学病院と共同運営を行っているところでございます。

 なお、グループ指定病院間の連携体制の構築につきましては、本県におきましては、平成26年9月にグループ先を決定しまして、その後、実際の取り組みを進めるように両病院のほうに指導しているところでございまして、平成27年7月に実地調査を行い、連携体制が構築されていることの確認をもって、このたび推薦するものでございます。

 この空白の医療圏2つが解消されることによりまして、まず、医療圏内の患者に対します相談の支援、緩和ケア、高度ながん診療の提供がなされますとともに、県全体としましてもがん医療のさらなる均てん化が図られると考えているところでございます。

 説明は以上でございます。御審議のほどよろしくお願いいたします。

○山口座長 ありがとうございました。

 診療病院としての申請で、指定要件は事務局で満たしているということを確認していただいていて、診療病院ですので診療実績は問わないということになっていますから、大体要件は満たしていて、新しい制度をうまく使っていただいた事例なのかというふうに思いますが、委員の皆様、特にこれを指定しないという御意見があれば承りたいと思いますが、よろしいでしょうか。

 それでは、指定を認めるということにさせていただきます。どうもありがとうございました。

○福岡県 ありがとうございました。

(説明者交代)

○山口座長 それでは、長崎県の方、どうぞよろしくお願いいたします。

○長崎県 長崎県医療政策課のサンダと申します。よろしくお願いします。

 このたび、県央医療圏内の地域医療機能推進機構の諫早総合病院を拠点病院として推薦させていただいております。

 資料1をごらんいただきたいと思います。

 まず、2次医療圏の概要から御説明いたします。本県は、人口約138万人でございまして、医療圏は8つ、うち4つの医療圏が離島という特色がございます。人口割合で見ますと、長崎、佐世保県北、県央医療圏に人口の8割以上が集中しております。

 拠点病院は長崎医療圏に県拠点病院が1つ、地域拠点が2つの合計3つ、本土地区の他の医療圏に1つずつ指定をされております。4つある離島の医療圏は全てがんの空白医療圏となってございます。

 資料2をごらんください。次に、患者動向を御説明いたします。

 佐世保県北、県南医療圏は地域の患者を中心に、県央医療圏は地域の患者に加え、長崎医療センターにドクターヘリが設置されておりまして、離島からの重症患者を初め、県内以外からの搬送患者を受け入れております。

 長崎医療圏は、県拠点病院でございます大学病院を中心として、北部地域や被爆者を日赤長崎原爆病院が、南部地域、五島、上五島といった離島につきましては長崎みなとメディカルセンター市民病院が主体となって受け入れております。

 資料3-1-1をごらんください。診療状況でございます。

 2段目の長崎市民病院は建てかえ工事中のため患者受け入れを控えております。

 6段目の島原病院は、医師数が300人未満の医療圏となってございます。

 新規に拠点病院として申請をしております諫早総合病院の要件の充足状況については、おおむね充足をしております。

 なお、放射線治療につきましては、平成26年から27年にかけましてリニアックを修理していたため患者数が減少しております。

 資料4をごらんください。

 次に、指定推薦状況と患者動向でございますが、今回、県央医療圏の諫早総合病院の新規指定申請ということでございますが、県央医療圏の特性として隣接いたします県南医療圏、島原半島のところでございますが、この医師数が300人以下で、島原半島上部に居住する患者の多くは諫早総合病院を中心に流入しております。さらに、県南医療圏内には婦人科、泌尿器科系の常勤医を有する急性期病院がなく、がんを含めた患者の多くは諫早総合病院を受診しており、その受け入れ体制も整備をされております。

 離島の空白医療圏であります壱岐、対馬につきましては、長崎医療センターを中心に連携を図っておりますが、諫早総合病院を指定いただきますと連携先を分担することにより、これまで以上に充実した患者の受け入れ体制が整えられ、がん診療の均てん化を図ることができると考えております。

 県としては、離島対策として地域がん診療病院の指定を目標として、指定要件であります拠点病院とのグループ化を図り、資質の向上に努めていきたいと考えております。1つの拠点病院が1つの診療病院を支え連携していく体制づくりを目指していきたいと考えております。

 なお、県央医療圏には長崎空港があるため、空港から短時間で病院に到着することが可能でございます。患者に過度の負担を課すことなく短時間で離島から移動できる環境をさらに活用していきたいと考えております。

 資料5をごらんください。県の考え方でございますが、本県では初期の県がん対策推進計画策定時から、がん診療の均てん化を図るため、離島の医療圏ごとに患者動向などを考慮した連携体制を構築しており、がん医療推進の向上を図っております。県内でも医療資源が乏しい県南医療圏のがん診療の質を担保するためにも県央医療圏との連携を図る必要があり、諫早総合病院を加えた3つの医療機関にて地域の特性や患者動向に沿う受け入れ体制を整備することで、がん診療のさらなる均てん化が図られると考えております。

 次のページでございますが、2つ目の○です。諫早総合病院は県内でも先進的な歯科口腔外科を標榜しており、化学療法が予定されている患者に口腔ケアを実施することでがんパスどおりの診療を行うことが可能な体制を整備し、他院からの患者も受け入れるなど地域の貢献度は非常に高い実績を有しております。

 さらに、がん連携パスの運用が県下で最も多い実績を活用し、緩和ケアパスを作成するなど、診療所の連携体制が非常に密になっております。今後、がん患者の在宅診療体制を推進していくに当たり非常によい事例であることから、特に離島地域でのがん患者の在宅診療を推進していく上で役立てられることが期待されます。

 県は多くの離島を抱え、高齢化も全国より高い水準ということで、がん罹患者数が増加する傾向が強くなっております。諫早総合病院を指定いただきますと、医療機関のがん診療体制がさらに強化されることから、県全体としても新規罹患の治療開始までの待機期間の圧縮や外来対応患者数の増加など、現状の患者受け入れ割合以上の効果が期待されると思います。よろしくお願いします。

○佐々木がん・疾病対策課長 説明を中断してください。他の自治体には説明時間を守っていただいているので、お気持ちはわかりますけれども、よろしくお願いいたします。

○長崎県 申しわけございません。

○山口座長 どうぞ。

○事務局(清住) 1点御確認です。今、プレゼンテーションの中で指定要件はおおむね充足しているという内容でしたが、10月末に御提出いただいている現況報告書における必須要件の緩和ケアチームの精神科医について「いいえ」、つまり不在ということで提出いただいております。そちらの点はいかがでしょうか。

○長崎県 長崎県内は精神科の先生が非常に少のうございまして、総合病院とかでも精神科を掲げているところが少ないという状況でございます。県央圏域の精神科の先生と連携を図ることで緩和ケアに支障がない体制を構築していただいております。

○事務局(清住) では、現在の整備状況は現況報告どおりということでよろしいですか。

○長崎県 常勤の先生はいらっしゃらないということです。

○事務局(清住) 非常勤であってもいらっしゃらないという記載になっているのですけれども。

○長崎県 非常勤でもいらっしゃらないということです。

○山口座長 常勤、非常勤ともになしでいいのですか。それでもうほぼ決まるのですよ。

○長崎県 非常勤という形態まで勤務していただいているわけではなくて。

○山口座長 連携ですね。

○長崎県 連携を図って緩和ケアに当たっていただいているということでございます。

○山口座長 そうしますと、人口30万に満たない医療圏で2番目の指定に関する申請、それで診療実績の一部が未充足で、かつ、残念ながら要件を満たしていないということで、基本的には指定は困難だと思うのですが、委員の皆様からでもこの病院について非常に特色があるから救うべきところがあるかとかというような、何かそういう御意見はありますか。

 もう1点、そうすると、そちらのほうがはるかに重い課題なので確認する必要もないかもしれないのですが、放射線治療診療実績162、先ほどリニアックを休止しているとおっしゃったのですが、休止期間がどれぐらいあって、それで前年度、前々年度はリニアックがちゃんと動いていたときは200件を超えていたというデータはありますか。

○長崎県 リニアックの修理期間が2612月から2月までの約3か月程度とまっていたということでございます。25年度の資料でございますけれども、25年で204件、27年の数字も病院に調査させたところ、実績として213件というデータでございました。

○山口座長 わかりました。

 今の要件からいって、最初にまとめさせていただいたように、厳しいとは思いますが、委員の皆様、それでよろしいですか。

(「異議なし」と声あり)

○山口座長 それでは、指定はできないという結論にさせていただきます。

(説明者交代)

○山口座長 それでは、大分県、よろしくお願いします。

○大分県 大分県でございます。よろしくお願いいたします。

 まず、資料1をごらんください。本県では、6つの2次医療圏を設定しております。がん診療連携拠点病院については、現在、都道府県拠点病院を含め7病院が指定を受けております。

 次に、資料2をごらんください。今回、指定の更新をお願いしておりますのは、県拠点病院が2の大分大学医学部附属病院、地域拠点病院は中部医療圏内の4の大分赤十字病院と5の大分市医師会立アルメイダ病院、西部医療圏内の6の大分県済生会日田病院でございます。南部医療圏と豊肥医療圏につきましては、拠点病院のない空白医療圏となっております。このため隣接する医療資源が集中しております中部医療圏において、地域拠点病院を3か所指定いただき、空白医療圏のがん医療をカバーしております。

 次に、資料3をごらんください。各拠点病院の診療実績でございます。5番のアルメイダ病院につきましては、化学療法延べ患者数と放射線治療延べ患者数が基準を下回っている状況でございます。アルメイダ病院の推薦理由等につきましては、後ほど御説明を申し上げます。

 そのほかの拠点病院につきましては、診療実績に関する基準を満たしております。

 次に、飛びまして、資料5-1をごらんください。今回の指定推薦の考え方でございます。

 まず、都道府県がん診療連携拠点病院についてでございますが、大分大学医学部附属病院につきましては、県拠点病院に指定されて以来、その役割を十分に果たしておりますので、引き続き県拠点病院に推薦するものでございます。

 なお、昨年度の指定更新の際に人的要件に未充足の項目がございましたが、現在、必要人員が配置されており、指定要件は全て充足しております。

 次に、地域がん診療連携拠点病院について御説明いたします。

 まず、西部医療圏のほうを先に御説明いたします。

 大分県済生会日田病院につきましては、昨年度の指定更新の際に人的要件に未充足の項目がございましたが、現在必要人員が配置されており、全ての指定要件を満たしておりますので、引き続き地域拠点病院に推薦するものでございます。

 次に、中部医療圏につきまして御説明いたします。

 中部医療圏につきましては、医療資源、人口とも県全体の約5割が集中しており、加えて他の医療圏からの患者の流入も多い医療圏でございます。この中部医療圏において現状どおり3つの地域拠点病院を維持することが県全体のがん医療水準の向上等につながるものと考えております。

 また、空白医療圏である南部、豊肥の医療圏をカバーするためにも、これまでどおり中部医療圏内の地域拠点病院3か所で対応する体制を維持したいと考えているところでございます。

 以上のことから、中部医療圏につきましては引き続き大分赤十字病院と大分市医師会立アルメイダ病院を地域拠点病院に推薦し、本県のがん医療に対する体制を維持、強化していきたいと考えております。

 なお、大分赤十字病院につきましては、今回全ての指定要件を満たしております。大分市医師会立アルメイダ病院につきましては、診療実績の面で基準を下回っておりますので、推薦理由等について御説明を申し上げます。

 資料5-2をお願いいたします。これは、今回推薦しております地域拠点病院の特徴等をまとめたものでございます。大分市医師会立アルメイダ病院につきましては、昨年度も診療実績の面で基準を下回っている状況でございましたが、昨年度の指定更新の際はアルメイダ病院が緩和ケア専用病棟を整備するなど、緩和ケアに積極的に取り組んでいることや、空白医療圏のがん患者に対応していることを御考慮いただき、更新を認めていただいたところでございます。

 今回も診療実績の面では基準を満たしていない項目がございますが、資料に記載しておりましたとおり、アルメイダ病院は全病床をオープンシステムの診療形態のとおり、大分市医師会会員だけでなく、その他の地域の医師もアルメイダ病院の施設が利用でき、検査・治療にも参画できるなど、高度で良質ながん医療を地元医師等を通じて提供し、県内の医療の均てん化に直接的に寄与しております。また、同病院は空白医療圏のがん患者への医療提供を担っておりますが、その役割を十分に果たしております。

 特にアルメイダ病院は緩和ケアに力を入れた病院でございます。県内の総合病院で初めて緩和ケア専用病棟を整備しており、他の病院が緩和ケア病棟を整備する際には視察を受け入れ、設備や運用について助言を行うなど、緩和ケアに先駆的、積極的に取り組むとともに指導的な役割も担っており、西部医療圏の大分県済生会日田病院も昨年、緩和ケア病棟をオープンいたしました。本県としては以上のことを評価し、アルメイダ病院を推薦するものでございます。

 最後に、高齢化が著しく、がん患者が増加傾向にある本県といたしましては、現在の6圏域に対して6か所の地域拠点病院という体制は、本県全体のがん医療水準を維持し、良質な医療を提供する上で不可欠なものと考えておりますので、ぜひとも今回推薦しております全ての病院について指定の更新をお願い申し上げます。

 以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。

○山口座長 ありがとうございました。

 分けて、まず、大分日赤からですが、確認ですが、放射線治療の161というのは、診療実績は充足されているのですか。

○事務局(清住) 診療実績1としては充足とは認められませんけれども、診療実績2で充足しているという意味かと理解しました。

○山口座長 そういう意味でおっしゃっているのですね。わかりました。

○大分県 そういう意味でございます。

○山口座長 ここも複数指定の医療圏ですので、かなりの実績が求められるところではあるのですが、前年度、たしか緩和ケアの充実ということで、チームの充実ですね、1年更新が認められた経緯がございます。当時はたしか両方とも、1、2ともに未充足だったのではなかったかと、記憶は定かではないですけれども、そういう状況ですが、委員の皆様から、この大分日赤の指定を4年間更新するかどうか、御意見を賜りたいと思います。

 どうぞ。

○松本構成員 緩和ケアチームの件数も大変多く、力を入れているということがよくわかりますので、昨年そこの点を評価したということがあるのであれば、今回も同じように評価していいのではないかと思います。

○山口座長 ほかの委員の方、御意見はいかがでしょうか。

○若尾構成員 確認なのですが、大分赤十字、資料5-1で「胃・大腸・肝・胆・膵の消化器手術に優れ、高い手術実績」という御説明をいただいているのですが、その2ページ前の資料3-1-1を見ると、肝臓だけ少し多いですが、ほかの大分大学とか大分県立病院と比べるとそんなに多いとは言えないと思うのですが、どうしてこれは胃・大腸が多いというような御説明になったのでしょうか。

○大分県 昨年につきましては、もともとこちらは手術の件数は多いところでございますが、病院のほうに確認いたしましたところ、これは胃がん手術でございますが、ことし22件の実施があったのですけれども、確定症例のほうがそのうち0件だったとか、そういった手術の実施の件数もあるのですが、確定症例のほうで数が少なくなったというふうなことを申しておりました。

○若尾構成員 確定症例というのは何ですか。どういう意味ですか。

○大分県 がんと確定した症例というふうなことで。

○若尾構成員 では、逆に、昨年はがんと確定しない症例がいっぱいあったということなのですか。

○大分県 そういうことではございません。

○若尾構成員 でも、すごく件数が減っていますよね。特に内視鏡手術が大幅減の中で、手術のトータルでふえているという、これもなかなか不思議な現象が起きていますが、どこがふえたのですか。5大がん以外がふえているということですか。

 でも、肺がんも開胸はすごく減って。売りである消化器系は大幅に減っていますよね。ほかのところが恐らく減った分ふえているのですが、その御説明がないのは、どこがどう変わって、手術の全体の実績が同じぐらいになっているのでしょうか。

○大分県 今、明確にはっきりとお答えするのはあれなのですけれども、ただ、この表の悪性腫瘍手術件数の年間のところではふえておりまして、528件から549件、こちらは年間の手術件数になっております。右側にあります肺がん、胃がん、大腸がん、肝臓がんにつきましては、一定期間、4か月間の数値になっておりまして、ここら辺で4か月の期間の実績についてはこの件数であったということで、ほかの期間において数字のほうは出ているというふうに考えております。

○山口座長 若尾先生、それでいいですか。

○若尾構成員 はい。

○山口座長 ほかの委員の方の御意見。

○楠岡構成員 やはり同じところですが、ESDEMRが0件にまで落ちているというのは、医師の異動とかでできなくなってしまったとか、そういうような状況なのでしょうか。

○大分県 これもこの4か月の期間につきましては0件であったというふうなことだろうと思っているところでございます。

○山口座長 ここは指定の要件そのものには一応影響出ない部分なのだけれども、確かに医療の面から見るとおかしな数値になっているので、御確認をいただいて事務局のほうにお届けいただけませんでしょうか。

○大分県 わかりました。

○山口座長 それで、それをまた委員の皆さんにお伝え願えればと思います。

 そのほか御意見。

 それでは、前年度指定更新1年で来ているのですが、前年度非常に議論があった病院なのですけれども、そのときはたしか両方が未充足だったと思うのです。ところが、前年度の更新はルールとしてはカバー率か、あるいは診療実績のいずれかが満たされていれば、既に指定されている病院に関しては複数指定の地域であっても認めるという考えで全ての病院をやってきましたので、今回それが充足されているということを県としてしっかり御確認いただいたということで、座長としては大分日赤に関しては更新ということでよろしいのではないかと思いますけれども、委員の皆さん、特に反対はございませんでしょうか。

 それでは、そういうことにさせていただいて、引き続きアルメイダ病院をお願いします。委員の皆様から、これについて更新の可否についての御意見を賜りたいと思います。

 この病院に関しては、数年前からずっと継続してきており、記憶している限りでは、そのころから要件的には非常に厳しいところがあったのですが、大分県でこの地域には、緩和ケア病棟がここしかなくて、そこを徹底して充実させているということを根拠に、この医療圏は複数指定であるけれども連携ということを重視して、あるいは緩和ケアの重視という観点から指定をしてきた経緯がありました。前年度、そうはいっても未来永劫その理屈だけではいけませんので、状況がどうかということの確認をしたところ、これも未充足だったので、1年の更新の中でさらなる新たな展開があるのかということを見させていただくという形になったのですが、今回、逆に充足がいずれもできていないということになってまいりますと、やはりちょっと厳しいかなという気はいたします。

 それが過去の経緯も踏まえた座長のコメントなのですが、そういうことを踏まえて委員の皆様の御意見を承りたいと思います。

 どうぞ。

○若尾構成員 今、山口座長がおっしゃったとおり、緩和ケアを非常にやられているということなのですが、それで緩和ケア病棟を有しているということなのですが、別に拠点病院でなくても緩和ケア病棟は供給できますし、緩和ケア病棟で地域に貢献できますので、あえて人口56万のところで4つ目として指定するというような強い必要性はないのではないかと感じます。

○山口座長 ほかに御意見ございますか。よろしいですか。

 それでは、私も同意見で、委員の皆様からも特に反対はございませんので、アルメイダに関しては、指定更新は認めないという結論にさせていただこうと思います。

 どうもありがとうございました。

○大分県 ありがとうございました。

(説明者交代)

○山口座長 それでは、鹿児島県の方、お願いします。

○鹿児島県 鹿児島県でございます。よろしくお願いいたします。

 資料1をごらんください。本県の2次医療圏についてでございますが、9つの医療圏に9つのがん診療連携拠点病院と1つの特定領域がん診療連携拠点病院及び1つの地域がん診療病院の合わせて11の拠点病院等が指定されておりますが、本県人口の165万人余りのうち4割を超える人口が集中する鹿児島保健医療圏に5つの拠点病院等が指定されております。また、空白の医療圏として曽於、熊毛の2医療圏がございます。

 資料2についてでございますが、本県の指定状況等でございます。左側の四角の枠に記載しております11の拠点病院等のほか、右上の枠に記載しております本県独自の県がん診療指定病院が12施設ございます。受療動向としては、空白の医療圏のほか、県下全体から流入している患者を鹿児島保健医療圏の拠点病院がカバーしているというような状況でございます。

 資料3についてでございますが、訂正がございます。5番の南九州病院についてでございますが、左端の欄の年間新入院がん患者数が357人、隣の欄の年間新入院患者に占めるがん患者の割合が34.9%とありますが、正しくはそれぞれ1,341人と42.1%でございます。申しわけありません。

 本県の拠点病院等の状況でございますけれども、記載の病院はいずれも既に指定をいただいておりまして、いずれも現況におきましても基準に定める要件を満たしているところでございます。

 資料3-1-2についてでございますが、特定領域がん診療連携拠点病院の要件のうち未充足のものについてでございます。

 相良病院につきましては、放射線治療機器がございませんが、記載しております理由を御了解いただきまして、平成26年8月に全国で初めて乳がんについて特定領域がん診療連携拠点病院の指定をいただいたところでございます。

 資料3-2についてでございますが、昨年、地域がん診療病院に指定をいただきました出水郡医師会広域医療センターと、今回推薦しております社会医療法人義順顕彰会田上病院の実績を記載しております。

 田上病院は、空白の医療圏のうち離島である熊毛保健医療圏において唯一県がん診療指定病院として指定をしておりまして、熊毛地域の中核的な病院としてがん診療を行っていることから、昨年度に引き続き推薦したところでございます。

 昨年度は術中病理診断の提供体制などの要件に未充足のものがございましたが、今年度は遠隔術中病理診断が可能な機器の整備や病理診断室を整備するなど全ての要件を充足し、がん医療提供体制の整備を図ったところでございます。

 資料4についてでございます。指定後の患者受療動向等についてでございますが、指定を受けた場合の患者動向等をお示ししておりまして、本県の場合、鹿児島市内に拠点病院等が集中しているため、これまで他の地域も交通費等を負担して鹿児島市の拠点病院等で診療を受けているケースが多かったのでございますが、田上病院が指定されることによりまして、同病院の診療機能が高まることから住みなれた地域での診療が促進されるとともに、患者負担の軽減が図られるものと考えております。

 資料5をごらんください。本県の指定推薦の考え方についてでございます。

 本県においては、27年度末までに診療拠点病院等が未整備の医療圏を解消することを目標としておりますが、今回推薦する田上病院は熊毛地域におけるがん医療の中核的な病院でありまして、鹿児島大学病院とのグループ化を図ることにより、地域のがん医療の均てん化が図られることから推薦することといたしました。

 以上でございます。御審議のほどよろしくお願いいたします。

○山口座長 ありがとうございました。

 要件に関しては事務局が確認をしていただいており、満たしていると。それで、診療実績は基本的には問わないということで、特に大きな問題はなさそうに思いますが、委員の皆様、反対とかございませんでしょうか。大丈夫ですか。

 それでは、指定するということにさせていただきます。どうも御苦労さまでした。

○鹿児島県 ありがとうございました。

(説明者交代)

○山口座長 それでは、最後、沖縄県、どうぞよろしくお願いいたします。

○沖縄県 沖縄県でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、説明させていただきます。

 資料1をごらんください。沖縄県は人口約145万人で、5つの医療圏がございます。がん診療連携拠点病院は、県拠点病院を含めて4病院が指定されております。

 資料2をごらんください。北部医療圏は、本県の5医療圏の中で最も広い面積を有する地域であり、1市1町7村で構成されております。

 八重山医療圏は、沖縄本島南西約411キロの地点にあり、我が国の最南西端に位置する地域であり、大小13の離島から成り立ち、1市2町で構成されております。

 がん医療につきましては、両医療圏のほか、宮古医療圏の患者さんについても拠点病院のある本島中南部に流出している状況にございます。

 続きまして、資料3-2をごらんください。現在の地域がん診療病院と、今回新規に推薦させていただく病院の診療実績等の一覧でございます。現在、北部医療圏と八重山医療圏が国指定の空白地域となっておりますことから、北部医療圏に北部地区医師会病院を、八重山保健医療圏には県立八重山病院をそれぞれ推薦させていただきました。

 北部地区医師会病院につきましては、公共交通機関のみならず、自家用車で交通の時間を要し、通院のため住民の負担が大きい2次医療圏にあって、以前からがん診療の中心的役割を担っております。地域がん診療病院の指定要件については不十分な項目もありますが、グループ指定を受ける地域がん診療連携拠点病院との一層の連携やがんに関する情報提供と可能な限り早期の要件整備に取り組むということであり、今回、地域がん診療病院として推薦いたしました。

 県立八重山病院につきましては、当該2次医療圏におけるがん診療の中心的役割を担っており、また、医師の確保、緩和ケアチームの新設など体制整備に努め、今回全ての要件を満たしておりますことから、地域がん診療病院として推薦いたしました。

 それから、資料4をごらんください。平成27年度の指定後の状況でございます。北部地区医師会病院は、南部医療圏にあります那覇市立病院、県立八重山病院は中部医療圏にあります県立中部病院とのグループ指定を受けることにより、がん診療体制の推進を期待しております。

 資料5をごらんください。本県のがん拠点病院の整備に関する基本的な考え方でございます。本県のがん対策推進計画において、拠点病院をがん対策の中心的機関として位置づけ、国の指定に基づき、全ての2次医療圏に1か所の拠点病院等を整備したいと考えております。

 以上でございます。御審議のほどよろしくお願いいたします。

○山口座長 ありがとうございました。

 順番に表の上から。まず、タカビ病院から議論を進めていきたいと思います。

 これは、指定要件は充足している、診療病院としての規定ですよね。

 どうぞ。

○事務局(清住) 北部地区医師会病院です。

○山口座長 ごめんなさい。間違えました。北部地区医師会病院の指定です。

 これは、事務局として未充足の項目があるということを確認していただいているのですね。それを踏まえて、委員の皆様、いかがでしょうか。さすがに未充足の、特に人員も含めたチーム、相談支援云々というあたりが未充足となると、国指定の診療病院としての規定を満たしていないということになりますので大変厳しいものがあるように思いますが、特に99%というカバー率は最高だと思うのですけれども、そのあたりは評価しなければいけないのだろうけれども、やはり国として指定する以上、最低条件は満たしていただかないと非常に厳しいというふうに考えますが、そういう結論でよろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○山口座長 それでは、こちらは、指定不可とさせていただきます。次に、八重山病院のほうについての御議論をお願いします。こちらは指定要件を満たしているわけですね。

 そうしますと、先ほどからの議論で、これも99%ですし、そこは見ないにしても、充足をしていて、こういう地域事情に沿った形で新しい制度を活用していただくという事例ではないかと思いますけれども、これについては何か反対の御意見がございましたら。

 では、こちらは検討会としては指定という結論を出させていただくことにしたいと思います。

 それでは、どうもありがとうございました。

 それでは、以上できょうの検討会としての議論が終了したところなのですが、まず、事務局から結果の確認、連絡・報告事項があればお願いしたいのですけれども、特に今まであった四百幾つかが幾つ減って幾つふえたかというのを、メディアの方は数を一番気にしますので、確実にまとめていただければと思います。それから、できれば数も教えてください。

○事務局(清住) まず、確認からさせていただきます。

 宮城県から、宮城県南中核病院が地域がん診療病院から拠点病院へ、東北薬科大学病院は更新不可、埼玉県上尾中央総合病院は指定不可、千葉県東邦大学医療センター佐倉病院は指定不可、さんむ医療センターは地域がん診療病院として新規指定、東京都三井記念病院は指定不可、神奈川県関東労災病院は新規指定、長野県信州上田医療センターは地域がん診療病院として新規指定、長野県立木曽病院も地域がん診療病院として新規指定、静岡県国際医療福祉大学熱海病院は地域がん診療病院として新規指定、富士市立中央病院も地域がん診療病院として新規指定、三重県三重中央医療センターは更新不可、大阪府大阪警察病院は指定不可、福岡県福岡大学筑紫病院は新規指定、朝倉医師会病院は地域がん診療病院として新規指定、長崎県諫早総合病院は指定不可、大分県大分赤十字病院は数値の確認のため預かりとさせていただきます。大分市医師会立アルメイダ病院は更新不可、鹿児島県田上病院は地域がん診療病院として新規指定、沖縄県北部地区医師会病院は指定不可、沖縄県立八重山病院は地域がん診療病院として新規指定、以上の結果となっております。

○山口座長 1点だけ。大分日赤なのですけれども、確認を求めたところでは指定の可否にはかかわらない部分なので、先ほどの結論は、一応ここは更新を認めるという結論にしたのですが、ただ、皆さんが心配しているのは、大もとの数字が間違えているのではないか、そうすると突然診療実績のところで満たなくなってしまうのではないかという御心配が私もちょっとあるのですけれども、事務局としてそこの判断をどうするか。

 課長さん。

○佐々木がん・疾病対策課長 本件は事務局で確認をした上で、また山口座長や各委員の方に御報告をして、更新を認めるかどうかということを判断したいと思います。保留ということでお願いいたします。

 もう1点、今、数は集計しておりますので、少し時間をいただきたいのですが、今後の議論していただくに当たって、いくつか検討すべきことがあると思いました。

 1点、神奈川県の事例を再検討いただくということではありませんが、今後同様のケースが生じることもあるのではないかと思っております。もし、本日、検討会で御了承いただけるのであれば、例えばある病院を推薦する場合には、がん登録の件数であるとか診療実績から見て、同一圏域にその病院を上回る病院があるような場合に、それを推薦しないという理由があれば、自治体からそれをあわせて報告していただいて、議論をしていただくほうがより公平かと思います。もしよろしければ、そういう方向で今後進めていきたいと思います。

○山口座長 おっしゃることはよくわかりますし、私もそれでよろしいかと思うのですけれども、過去十何年の経験ですと、特に東京都で大学病院が最後のころに幾つか指定されているのですね。そういう大都市圏の問題は別途生じるかもしれませんけれども、要は、その医療圏にもっとふさわしい病院があるはずなのに、なぜそちらではなくて、やや数的には劣る病院を県としては推薦するのか、その理由を明記してくださいということを義務づける、こういうお話でいいですか。

○佐々木がん・疾病対策課長 はい。

○山口座長 委員の皆様、いかがでしょうか。それで皆さん御同意で。

(「異議なし」と声あり)

○山口座長 では、以後そういうことも含めてよろしくお願いします。

 どうぞ。

○若尾構成員 今、神奈川県の院内がん登録のデータを確認したのですが、こちらの一覧表で井田病院が577に対して、関東労災1,004と非常に大きな差があるように見えます。これは院内がん登録のうちの症例区分2、3で自施設の初回治療例で集めてこの数字が出ているのですが、実は井田病院は、やはり緩和ケアをやっているだけ特殊で、他施設初回治療にこちらで受けているのが300近くあって、院内がん登録全体だとほぼ1,000ぐらいで余り差がないというところで、ほかにも同じような施設はあるかもしれないのですが、そういうことも少し考慮する必要は今後出るかもしれないと感じました。

○山口座長 逆に将来的な課題としては、この拠点病院の現況報告に関しては、そこの数値は何を求めているのですかね。そこを統一する必要がありますかね。

○若尾構成員 今は症例区分2、3で自施設診断・自施設治療と他施設診断・自施設初回治療ということで、治療をやった病院を求めています。

○山口座長 ただ、この表では少しそれが。

○若尾構成員 この表は正しいのですが、実際は井田病院の場合。

○山口座長 そのプラスアルファがありますか。

○若尾構成員 プラスアルファがほかの病院よりも結構多くあったということが確認できます。

○山口座長 もし大分日赤はそういう形で保留にするのであれば、先ほどの議論にあった数値以外に本体の数値を念の為に確認して、その上で最終結論ということにさせていただこうと思います。

○事務局(清住) わかりました。

○山口座長 それで、数字が出ましたか。

○事務局(清住) では、数値の確認です。都道府県がん診療連携拠点病院と地域がん診療連携拠点病院を足した数が、401から398、ただしこちらは国立がん研究センターと東病院も含まれた値になっております。

 特定領域は1のまま変更なしで、地域がん診療病院が20から28になっております。

○山口座長 今の398に大分日赤は含んでいるのですか、含んでいないのですか。

○事務局(清住) 今、含んだ数になっています。

○山口座長 そうすると、正確に言えば保留。

○事務局(清住) そうです。397と保留1という形です。

○山口座長 委員の皆様、ほかに何か。どうぞ。

○松本構成員 きょうの検討会の数字そのものではないのですけれども、1点よろしいでしょうか。

○山口座長 どうぞ。

○松本構成員 一定の数字、要件があって、指定するか指定しないかということを決めていくということに何か不満があるわけではないのですけれども、やはり地域の実情というのが県の方々のプレゼンテーションだけでわかりにくい部分があります。PDCAサイクルの確保ということが新たに加わりまして、例えば愛媛ですと施設間の相互チェック、相互評価を実際に行っているという話を聞きました。相互評価を行うと、確かに数字上はクリアしているのだけれども、実は、例えば緩和ケアの領域などで医療機関ごとにかなりの差があるということを病院の先生方御自身がおっしゃっていたのです。診療連携協議会での御報告をそのように聞いております。

 そういったこともありますので、例えばPDCAサイクルの部分で何かしら総合評価の数値のようなものが上がってきているところがあるならば、それを参考資料として今後上げていただくということについて御検討いただいてはどうかということを御提案として申し上げたいのですが、いかがでしょうか。

○山口座長 まず、事務局の御意見を。

○秋月がん対策推進官 PDCAサイクルに関してどのような客観的な資料を提出できるかというところは検討が必要かと思うのですけれども、そうしたPDCAに関してもどういった取り組みがなされているかということを一つの評価の視点として入れるということについては検討していきたいと思います。

○山口座長 どうぞ。

○若尾構成員 PDCAに関しまして、都道府県拠点の整備指針の中で県内の診療拠点病院のPDCAサイクルの確保について情報共有と相互評価を行って地域に対してわかりやすく広報するというのが都道府県拠点の要件となっていますので、例えば広報されているものを参考資料としてつけていただくことで、県内の状況は、そのままいろいろ評価の基準が違うと思うのですが、全くないよりは参考になるのではないかと思います。ぜひ御検討いただければと思います。

○山口座長 地域医療という観点では、前年度、静岡県に秋月医監という方がお見えになって、それに近いことを一生懸命やってくださって、やはり大変ですね。全医療機関に非常にしっかりした客観的評価を行うというのは、かなりのマンパワーと時間とを必要としますので、その辺はかなり長い期間かけてシステムづくりをしていく必要があろうかと思います。 それでは、そのほかの事務局からの連絡・報告事項がありましたらお願いします。

○若尾構成員 別件でもう一つよろしいですか。

○山口座長 どうぞ。

○若尾構成員 今回のことではなくて今後の話になるのですが、最初に確認させていただいたことで、今ですと新規指定と既指定と基準が違っているということがあって、これは将来的には違う基準で、一度なってしまうと緩い基準でいってしまうというのはいいことではないと思いますので、将来的には基準を統一する方向に持っていく必要があると思います。今、既得権みたいなところがあって、入ってしまえばなかなか落ちなくて、今度新しく入りにくいというのは改善するべきだと思います。

 あともう1点、これは私どもにも関係することなのですが、国立がん研究センター中央病院、東病院については、検討会の意見を踏まえて適切と認める場合は指定するということがあるのですけれども、第三者によって構成される検討会の意見というのは、この検討会ではないところで検討されるということでよろしいでしょうか。

○山口座長 これは。

○若尾構成員 整備指針の2ページ目の一番上のところです。

○佐々木がん・疾病対策課長 恐らく別の検討会を設置するという趣旨ではないと思っておりまして、何らかの形でこの検討会で検討するという趣旨で書いていると理解しております。

○山口座長 最初の御意見は、多分、新規と更新とで、例えばカバー率だけ満たしていれば更新ということで前年度はやったのですね。前のいろいろな考えの中では、同じ基準でやるべきなのではないかという議論は、事務局と私の間ではありました。ただ、それをやろうとすると、昨年の段階でかなりの数が更新できないという自体が生じる。それは、逆に今までの各拠点病院の努力、それから、均てんというのに非常に大きく反してしまうので、ある意味、前年度、そして今年度それは引きずって、こういう基準でやらせていただいているのですけれども、今後協議会で拠点病院のあり方に関していろいろ議論があって、指定要件についてもう少し考える必要があるのではないかという御議論もいただいていますので、多分、今後厚生労働省のほうで整備指針の改定を進めていかれるのではないかと思います。そのときに、今、検討会の意見として一定のものが出ているのですが、そういうものの可否をその委員会で判断していただいた上で、とるべきものはとっていただき、そうでないものについては改めていただく、それを座長としてはお願いしていきたいと思っております。

 そういうことでよろしいですね。

 ほかに委員の方、きょうはちょっと早く終わったので、御意見があれば、この際、どうぞ。

○楠岡構成員 検討会の役割としては、都道府県等からの申請があって、それに対して審査をするというスタンスなのですが、都道府県の拠点が置けない事態が起こっているということに関して何らかの処置、ただ、そこがほかにかわる病院がないという状況でも必ずしもないということもあるので、その辺の空白はなるたけ早く解消していただくようにお願いすべきではないかと思います。

○山口座長 検討会の委員からのそういう御意見がありましたけれども、よろしくお願いします。

○佐々木がん・疾病対策課長 2カ所ほど該当する県があると理解しております。昨年来からの医療安全の課題ということに対して医政局で検討しておりますが、それをどういう形で拠点病院制度に反映させていくかということの検討が必要でございます。御指摘を踏まえて精力的に検討したいと思っておりますし、また、本日、山口座長や各委員からいただいたいろいろな御指摘を指定の基準の見直しであるとか、更新の際にどう判断していくか、ということについては、着実に進めてまいりたいと思っております。

○山口座長 それでは、事務局にお返しします。

○事務局(清住) 本日、御検討いただきました医療機関については、本検討会の結果に基づいて手続を経た上で、各都道府県に対し指定の通知を行う予定としております。

 以上です。

○山口座長 大分日赤には急いで連絡をして、保留だというふうに伝えたほうがいいかもしれません。

それでは、きょうはどうもありがとうございました。

 


(了)

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