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2015年9月28日 医道審議会保健師助産師看護師分科会 保健師助産師看護師国家試験制度改善検討部会 議事録

医政局看護課

○日時

平成27年9月28日(月)14:00~15:00


○場所

全国都市会館 第一会議室


○出席者

委員

荒川眞知子委員・荒木田美香子委員・伊藤圭委員・井村真澄委員・宇佐美慧委員
岡本喜代子委員・釜萢敏委員・菊間博子委員・佐伯和子委員・関博之委員・高田早苗委員
高田昌代委員・田中千代美委員・中山洋子委員・堀内成子委員・宮本千津子委員

事務局

二川医政局長・岩澤看護課長・習田看護課長補佐
古川試験免許室長・原試験免許室補佐

○議題

保健師助産師看護師国家試験制度改善に向けた検討課題等について

○議事

○原試験免許室長補佐 それでは、ただいまから「医道審議会保健師助産師看護師分科会 平成27年度 保健師助産師看護師国家試験制度改善検討部会」を開催いたします。

 委員の皆様におかれましては、御多忙のところお集まりいただき、誠にありがとうございます。

 初めに、医政局長より御挨拶申し上げます。

○二川医政局長 医政局長の二川でございます。

 本日は、御多忙のところ、保健師助産師看護師国家試験制度改善検討部会に御出席を賜りまして、誠にありがとうございます。

 冒頭、一言御挨拶を申し上げます。

 平素より、看護行政をはじめ、医療行政はもとより、厚生労働行政万般にわたりまして、格別の御理解、御支援を賜っているところでございまして、厚く御礼を申し上げたいと思います。

 御承知のとおり、国民の医療ニーズは非常に多様化をしてきておるわけでございまして、そういったことに対応するために、保健師助産師看護師の皆様には、これまで以上に求められる知識、技術も高まっており、役割もますます重要になってきているところでございます。

 今回の国家試験制度の改善検討部会でございますけれども、おおむね4年に1回程度、改善の検討課題があって、検討をしておるわけでございまして、4年ぶりの開催、これが、今年がちょうどその年に当たっているといったところでございます。

 具体的に申し上げますと、皆様よく御存じかと思いますけれども、平成25年度から看護師の試験科目に「看護の統合と実践」が入ったと承知しておりますが、それにつきましての出題状況あるいは出題基準の評価を行っていただきたいと思っております。

 具体でいきますと、前回の改善検討部会の報告書では、計算問題を導入するとか、あるいは状況設定問題を増やすとか、そういったことが行われたわけでありますが、それについての評価、あるいは保健師助産師看護師それぞれの実践能力を評価する試験問題、そういったものが入ったとか、ふえたとか、そういったところにあるわけでございますけれども、この25年度以降の状況につきまして評価をお願いしたい、これが1つの課題かなと思っております。

 加えまして、平成16年から試験問題につきまして公募システムを導入しておるわけでありますけれども、正直申し上げまして、そんなにたくさん応募があるわけではないということでございます。これにつきまして、一層の周知を図らなければいけないなと思うのですけれども、その周知をどのように図っていくか、それから、問題の素材となる情報、問題そのものでなくても、問題の素材となる情報あるいは事例、そういったものを臨床現場から出していただくということでもいいのではないだろうか、こういった問題意識も持っておりまして、そういったようなことにつきまして、具体的にどういったようなことをしていくべきか御議論をいただきたいと思っているところでございます。

 また、新卒の看護職員に求められる知識、技能あるいは臨床の現状に即した試験問題、そういったもののあり方につきましても活発な御議論をいただきたいと思っております。

 保健師助産師看護師国家試験制度の改善につなげてまいりたいと思いますので、どうぞ活発な御議論をお願いしたいと思います。

 今後とも、保健・医療・福祉を取り巻く状況の変化あるいは国民の期待に応えられる保健・医療人材の確保と質の向上のため、私どもも努力してまいりますので、先生方の御指導、御協力を賜りたいと思っております。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

○原試験免許室長補佐 それでは、看護課長より委員の先生方を御紹介いたします。

○岩澤看護課長 看護課長の岩澤でございます。どうぞ、よろしくお願いいたします。

 それでは、お手元の資料の議事次第の次にございます資料1、部会についての裏側に先生方の委員名簿がございますので、それを御覧いただきながら御紹介をしたいと思います。

 荒川眞知子委員。

 荒木田美香子委員。

 伊藤圭委員。

 井村真澄委員。

 宇佐美慧委員。

 岡本喜代子委員。

 金子仁子委員は、本日、御欠席でございます。

 釜萢敏委員。

 萱間真美委員は、本日、御欠席でございます。

 菊間博子委員。

 佐伯和子委員。

 坂本すが委員は、本日、御欠席でございます。

 関博之委員。

 高田早苗委員。

 高田昌代委員。

 田中千代美委員。

 玉井和哉委員は、本日、御欠席でございます。

 中山洋子委員。

 堀内成子委員。

 宮本千津子委員。

 どうぞ、先生方、よろしくお願いいたします。

 続きまして、事務局を紹介いたします。

 医事課試験免許室長の古川でございます。

 試験免許室長補佐の原でございます。

 看護課課長補佐の習田でございます。

 それでは、続きまして、部会長の選任をお願いしたいと存じます。

 医道審議会令において、委員の互選により選任することと規定されておりますので、どなたか推薦をお願いいたします。

 いかがでしょうか。

○高田(昌)委員 これまでもリーダーシップをとっていただきました、中山先生にお願いをしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○岩澤看護課長 中山委員の御推薦がございましたが、皆様、いかがでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○岩澤看護課長 それでは、中山委員に部会長をお願いいたします。

 部会長席にお移りいただき、以後の議事進行をお願いいたします。

 では、カメラ撮影は、ここまでとさせていただきます。

 議事に入る前に、医道審議会令により、部会長が、あらかじめ部会長代理を指名することが規定されておりますので、部会長により、代理の指名をお願いいたします。

○中山部会長 それでは、御推薦いただきましたので、中山が部会長をさせていただきます。皆様の協力のもとに、内容が充実したものになりますことを願っていますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。

 それでは、今、課長のほうからありましたように、部会長代理を置きたいと思いますが私のほうから指名させていただいてよろしいですか。

 宮本千津子委員にお願いしたいと思います。

 宮本先生、どうぞ、よろしくお願いいたします。

○宮本委員 宮本でございます。よろしくお願いいたします。

○中山部会長 それでは、これから、私が進行させていただきます。

 初めに、事務局のほうから本部会の開催方法についての説明をしていただきたいと思います。

○岩澤看護課長 審議会につきましては、会議、それから、議事録を原則公開することとされております。

 しかし、国家試験に関する検討を行っていただきますので、非公開としている試験の詳細に触れる場合には、会議、会議資料、議事録は非公開とするのがよろしいかと思っております。

 このような取扱いとすることで、委員の皆様の御了承をいただきたいと考えております。

○中山部会長 今の説明で、何かもう少し加えてほしいことは、ありますでしょうか。

 次に進みたいと思います。

 会議、会議資料並びに議事録の公開、非公開の取扱いについては、原則本部会は公開として、今後、本部会の下にワーキンググループを設置しますが、ワーキンググループは非公開とします。非公開としている情報や資料などについては、このワーキンググループで取扱い、検討したいと考えておりますが、皆様の御協力をいただけますでしょうか。特に、公開、非公開のことについて、御意見はございますか。

 それでは、今日は、まず、本部会のほうを進めていきたいと思います。事務局のほうから資料の確認をお願いいたします。

○原試験免許室長補佐 それでは、資料につきまして説明をいたします。

 お手元に議事次第、座席表に加えまして、資料1は「保健師助産師看護師国家試験制度改善検討部会について」。

 資料2は「保健師助産師看護師国家試験の変遷について」。

 資料3は「保健師助産師看護師国家試験の現状について」。

 資料4は「保健師助産師看護師国家試験制度の改善に向けた検討事項(案)」になっております。

 なお、参考資料は1~7まで御用意しておりますので、御確認ください。乱丁、落丁等がございましたら、事務局までお申しつけください。

 資料の確認は、以上でございます。

○中山部会長 ありがとうございます。

 皆様のお手元に資料は整っていますでしょうか。

 それでは、皆様のお手元の資料について、一つ一つを説明していただきたいと思います。

 資料1のほうから説明をお願いいたします。

○習田看護課長補佐 それでは、資料1を御覧ください。

 「保健師助産師看護師国家試験制度改善検討部会について」ということで、まず、趣旨ですが、保健師国家試験、助産師国家試験、看護師国家試験は、保健師、助産師、看護師、各職種として必要な知識及び技能を評価するものであり、これまでも質の高い看護師等の確保を図るために重要な役割を担ってまいりました。

 我が国においては、少子高齢社会の進展、医療の高度化に伴って、国民の医療への期待が高まっております。その一方で、医療・看護に関する社会的課題も大きく、看護師等に対しても、これまで以上に重要な役割を求められるようになってまいりました。

 国家試験制度につきましては、国家試験の内容や方法が、その時代や社会に求められる看護師としてふさわしい能力を問うとともに、国家試験としての信頼性を高めるため、保健師助産師看護師国家試験制度改善検討部会において定期的に議論を重ねてまいりました。

 平成23年1月には、看護基礎教育の教育内容の充実を図り、看護実践能力を強化することを目的に、学校養成所指定規則の一部改正が行われました。

 それに伴いまして、平成24年以降に実施された国家試験につきましては、先ほど、局長の挨拶にもありましたとおり、看護の統合と実践という科目が追加されました。

 また、平成25年に実施されました保健師国家試験については、地域看護学が公衆衛生看護学に改正され、平成24年に取りまとめられました国家試験制度改善部会報告に基づき、平成25年に実施された試験からは、計算問題において直接数字を解答する出題形式を導入し、また、保健師助産師看護師国家試験につきましては、状況設定問題の増問とそれに伴う試験問題の延長を行う等の改善を行ってまいりました。

 このような背景を踏まえまして、今般、医道審議会保健師助産師看護師分科会の下に保健師助産師看護師国家試験制度改善検討部会を開催し、現行の国家試験について評価するとともに、保健師助産師看護師国家試験の改善事項について検討を行うものとしております。

 検討事項ですが、前回の保健師助産師看護師国家試験制度改善検討部会報告書を踏まえました改善事項の評価でございます。

 さらに、保健師助産師看護師国家試験の出題基準について検討したいと思っております。

 その他といたしまして、当部会で御議論いただいた中で、検討が必要だということについて検討をしてまいりたいと思っております。

 最後にスケジュールですが、平成24年度中に当改善検討部会の報告書を取りまとめまして、保健師助産師看護師分科会に報告する予定でございます。

 また、その報告書を踏まえまして、平成28年度に保健師助産師看護師国家試験の出題基準の改定を行う予定でございます。

 資料1については、以上でございます。

○中山部会長 ありがとうございました。

 ただいまの説明につきまして、何か質問、御意見はございますでしょうか。

 それでは、本日の議題に入らせていただきます。

 本日の議題は「保健師助産師看護師国家試験制度改善検討部会における検討課題について」となっております。

 事務局から、説明をお願いしたいのですが、その前に、今日、皆さんの机にノートが置かれています。これは、メモがわりに書いてしまってよろしいのでしょうか。

○原試験免許室長補佐 はい、メモとして使っていただいて結構でございますので、よろしくお願いします。

○中山部会長 わかりました。このノートに皆さんのメモを書いていただいていいということですので、お使いください。

 それでは、説明のほうをよろしくお願いします。

○習田看護課長補佐 それでは、資料2、資料3について続けて御説明したいと思います。

 まず、資料2の「保健師助産師看護師国家試験の変遷について」でございます。

 昭和56年の8月から医療関係者審議会保健婦助産婦看護婦部会国家試験検討委員会の中で国家試験改善に向ける検討をする会がありまして、ここで昭和56年から検討が始まったという経緯でございます。

 現在の試験制度と直接関係のあるところから抜粋して御説明をしたいと思います。

 昭和56年からの検討の中では、改善が提案された事項としまして、国家試験の実施をもともと年2回でしたところを年1回とするということを、保健師、助産師につきましては昭和63年から実施、看護師については平成2年から実施してきております。

 看護師国家試験における状況設定問題は平成2年から導入を行っております。

 出題基準は、平成2年から適用され、4年ごとの見直しが必要ということとなっております。

 続きまして、1ページの一番下ですが、平成7年の8月から平成8年の3月にかけての検討委員会で保健師・助産師の国家試験の主観式問題を状況設定問題に変更することについて検討され、平成9年から実施しております。

 2ページ、平成14年の改善検討部会では、看護師国家試験における必修問題の導入について検討され、平成16年から実施されております。

 この必修問題につきましては、平成20年の改善部会の報告の中では、30問から50問に変更するということを行い、あわせて保健師助産師看護師のK2タイプの廃止、Xタイプの導入を行っております。

 そして、直近の制度改善検討部会の報告書の中では、出題内容と出題数について、職種ごとの出題内容の充実を図るとしており、保健師、助産師の国家試験での状況設定問題を30問から35問に変更しております。

 看護師国家試験における評価領域分類につきましては、必修問題では、評価領域分類をI型、状況設定問題では評価領域分類II型を中心として出題をするということとしております。

 また、写真等の視覚素材の導入の推進、公募問題の周知の促進ということを行っております。

 今後検討を要する事項は、看護師国家試験出題基準の看護の統合と実践の作成についてです。

 続きまして、3ページ以降ですが、保健師国家試験、助産師国家試験、看護師国家試験の変遷について、出題科目、試験方法、試験時間、年間試験実施回数、1回の試験日数等について書いてありますので、後ほど、御参考にしていただければと思います。

 また、表3-1以降は、保健師、助産師看護師国家試験の試験科目の変遷があります。こちらも御参考にしていただきたいと思います。

 続きまして、資料3です。

 現在の保健師助産師看護師国家試験の現状について御説明いたします。

 まず、試験の実施についてですが、試験日は、例年2月の第4週に実施しております。今年は、平成27年2月19日に助産師、20日に保健師、22日に看護師の国家試験を行っております。合格発表は、いずれも3月25日に行っております。

 試験地は、全国11カ所で行っております。

 試験時間は、保健師、助産師につきましては、午前中の1時間15分、午後の1時間20分、計2時間35分、看護師につきましては、午前中の2時間40分、午後2時間40分の5時間20分で行っております。

 試験問題の出題区分及び出題数でございます。

 保健師、助産師につきましては、一般問題75題、状況設定問題35題の出題数が全部で110題です。

 看護師国家試験につきましては、必修問題50題、一般問題130題、状況設定問題60題の240題となっております。

 出題内容ですが、試験問題は、保健師、助産師及び看護師として具有すべき知識及び技能について広く一般的実力を問うものとされております。

 具体的な出題範囲につきましては、平成26年度、保健師助産師看護師国家試験出題基準に準拠しております。

 先生方のお手元に参考資料として配付してございますので、後ほど御参照ください。

 試験問題の作成ですが、試験委員会が問題作成をしております。

 試験後に、医道審議会保健師助産師看護師分科会KV部会において問題の妥当性を検討しております。

 2ページ、合格基準ですが、保健師国家試験は、一般問題1問1点(75点満点)、状況設定問題が1問2点(70点満点)、総得点が145点満点で、合格基準は87点以上でございます。

 一部の問題を採点対象から除外した受験者にあっては、総得点が144点となっております。

 助産師国家試験の合格基準は、一般問題1問1点、状況設定問題1問2点、総得点が145点満点で、合格基準は87点以上でございます。

 看護師国家試験の合格基準は、必修問題1問1点(50点満点)及び一般問題1問1点(130点)、状況設定問題は1問2点(118点満点)です。

 必修問題については、50点満点中40点以上が合格基準、かつ、一般問題、状況設定問題は248点満点中154点以上となってございます。

 合格発表、試験結果の公表、試験問題の公開についてでございます。

 合格発表は、個人の試験結果については、受験者に郵送しております。

 試験の合格者は、厚生労働省、地方厚生局及び地方厚生支局にその受験地、受験番号を提示して発表すると同時に、厚生労働省のホームページに掲載しております。

 受験事業者、合格者数、合格基準及び正答について公表しております。

 試験問題の公開については、厚生労働省のホームページで掲載をしております。

 3ページ、保健師助産師看護師国家試験受験者数と合格者数及び合格率の推移です。

 保健師の国家試験の

 平成18年からの推移になっておりますが、平成18年、受験者数は1万人、合格者数が約8,000人です。そこから、徐々に増加し、平成26年に1万7,308人が受験者数が最大となっており、平成27年には若干減少し、1万6,622人となってます。

 合格率については、90%前後を推移しており、直近ですと、99.4%ということとなってございます。

 続いて助産師国家試験についてです。

 平成18年から1,600人の受験者数となっておりましたが、徐々に増加しており、平成23年に2,410名、そこから少し減少しているような状況です。

 合格率は、95%前後で推移しているという状況です。

 直近の平成27年は、99.9%という合格率となっております。

 最後に看護師です。

 平成18年、4万8,914人が受験しておりまして、徐々にこちらは増加をしております。平成27年には6万人を超す受験者になっております。合格率につきましては、こちらも90%前後で推移している状況でございます。

 以上です。失礼いたしました。

○中山部会長 ありがとうございました。

 今、資料2と資料3を説明していただきましたが、資料についての御質問、御意見ございますか。意見交換のほうは、全部の資料の説明が終わってからさせていただきますので、資料2と資料3につきまして質問がございましたら、お願いいたします。

 よろしいですか。

 それでは、次に行きたいと思います。保健師助産師看護師国家試験制度の改善に向けた検討事項について事務局のほうから説明をお願いいたします。

○習田看護課長補佐 資料4を御覧ください。「保健師助産師看護師国家試験制度改善に向けた検討事項(案)」でございます。

 前回の保健師助産師看護師国家試験制度改善部会の報告書を踏まえまして、改善事項の評価をしていただきたいと思っております。

 改善事項につきましては、本日の資料の参考資料2を適宜ごらんいただければと思います。

 まず、出題内容についてです。

 前回の改善検討部会では、看護基礎教育の水準を超えるような実務的で高度な専門的な知識や基準を問う問題が散見しているということが議論がありました。

 その議論を踏まえまして、基礎的能力について、知識及び技能の観点から的確に問う出題にするように見直すことが望ましいという提言がされましたことを踏まえ、今回も、出題内容については検討していただきたいと考えております。

 出題数については、前回の検討部会の中では、カリキュラムの改正を踏まえまして、保健師、助産師につきましては、出題数を増やしておりますので、このままでいいのかどうかということも含めて御議論いただければと思います。

 また、状況設定問題は、1つの設問文に関連した複数の問題から構成されるわけですけれども、通常ですと、1つの状況について、3つの連続する問題で構成されておりますが、作問についての課題等の御意見がありましたことから、今回御検討いただきたいと思っております。

 出題形式につきましては、4肢あるいは5肢の中から1つあるいは2つの正解肢を選ぶX2タイプあるいはAタイプという問題があり、出題形式ごとの出題数に関するご意見や計算問題を導入することになりましたので、今回も検討事項としております。

 また、評価領域分類、タクソノミーについては、必修問題は、基本的にはタクソノミー1、状況設定問題はタクソノミー2、3を中心に出題することが望ましいと御議論されました。

 これについては、現在の出題状況がどうなっているかということも踏まえて御議論いただきたいと思っております。

 また、視覚素材による出題についても推進していくということが提言されましたが、これについても現在の出題状況がどうなっているかということも踏まえて御議論いただきたいと思っております。

 必修問題は30問から50問に増強されましたので、これについても御議論いただきたいと思っております。

 試験問題の公募につきましては、先ほど、局長の挨拶にもありましたが、なかなかこれは、進まない状況がございますので、公募方法あるいは周知の方法、公募をする先についても御議論ただきたいと思います。

 2つ目の保健師助産師看護師国家試験出題基準ですが、先ほど、出題基準の中に、看護の統合と実践が加わったという御説明をしましたが、看護の統合と実践という科目が創設された経緯も含めて、その趣旨が問われているかどうか、現在の出題基準の是非も含めて御議論いただきたいと思っております。

 平成28年度以降に出題基準改定部会の中で議論をしていただくためにも是非御意見がありましたら、活発に御意見をいただければと思います。

 さらは、その適用の時期についても御議論いただきたいと思っております。

 その他といたしまして、今回の改善検討部会の中で、この資料4に書かれていないことにつきましても、随時検討が必要だと、先生方がお考えいただいていることについても、ぜひ検討したいと思っておりますので、御意見等をいただければと思っております。

 以上でございます。

○中山部会長 ありがとうございました。

 これが、今回の国家試験制度改善に向けた検討事項を整理してもらったものですが、この後、皆さんに忌憚のない意見を交わしていただき、加えたほうがいいこと、あるいは、新たな視点からもう少しこんなことをしたらどうかという意見をいただきたいと思っています。今、平成24年の保健師助産師看護師国家試験制度改善検討部会が出した報告書をもとに、改善がうまくいっているかどうかということの評価も含めて前半は検討していただき、それから、必修問題の問題、ずっと懸案になっています試験問題の公募のこと、新たに行った取り組みについてどうなのかということを、事務局に整理していただきましたが、これにつきまして、何か皆様のほうから質問はございますでしょうか。

  どうぞ。

○堀内委員 済みません、先ほど伺えばよかったのかもしれないのですけれども、看護師の国家試験の合格者の推移を見ていますと、10%程度の方は不合格となっていますが、一度不合格になった方が、二度目で受けたときの合格率とか、あるいは、もう二度受けていないのかとか、あるいは、三度も四度も受けているのかとか、そのような資料がありましたら教えていただきたいと思います。

○中山部会長 事務局のほう、資料を出せますか。多分、再受験の人たちの合格率ですね。

○習田看護課長補佐 本日は、持ち合わせてはいないのですけれども、多分出せるとは思いますので、どのように出せるかどうかも含めて検討したいと思います。

○中山部会長 わかりました。資料を出していただくことで、次の検討のときに使っていただければと思います。私の記憶では新卒よりは悪かったですね。それだけは、確かなような気がしますが、認識としては、それでよかったですか。

○習田看護課長補佐 はい、既卒のほうが合格率は悪いです。

○中山部会長 という状況ですが、堀内委員、きちんとした資料を出しますので、よろしくお願いいたします。

こんな資料を出してほしいとか、つくってほしいという御意見でも結構ですので、今までの資料の説明の中で不足している分も含めまして、御意見をいただければと思います。

 どうぞ。

○堀内委員 それでは、次のときでも結構なのですけれども、やはり、実習場所の確保や、実習のあり方については、いろんなところで検討されているかと思いますので、合格率の教育機関別といいますか、養成所あるいは大学等の教育機関別の合格率の推移の資料がありましたら出していただけるとありがたいと思います。

○中山部会長 これも出せますね。

○習田看護課長補佐 はい、こちらも出せます。

 そうしますと、先生、先ほど御指摘いただいたのは、1回浪人している人、2回浪人している人、3回浪人している人たちの、それぞれの合格率と、あとは、今の教育機関ごとの合格率ということになりますでしょうか。

○堀内委員 はい。

○中山部会長 堀内委員、1回、過去3年間ぐらいさかのぼるとか、そういう要求はありますか、1回だけでいいですか。

○堀内委員 大丈夫です。

○中山部会長 課長、どうぞ。

○岩澤看護課長 卒業年次で受験者を見ていきますので、卒業した年に受けなかった人がいるかもしれないのですが、そこは、ちょっと御容赦いただきたいと思います。名寄せがちょっと難しいので、例えば、今年受験した人ですと、去年の卒業生、一昨年の卒業生という形で卒業年次で合格率を出していきたいと思います。

○中山部会長 たしかそうでしたね。体調不良で受けなかったとかという人たちも入ってしまうということですね。だから、既卒の中には、初めての受験者も入るということですね。

○岩澤看護課長 はい、そうです。

○中山部会長 学校を卒業した年でやるので、例えば、今年の3月に卒業したけれども、国家試験を受けなかったので、来年に受けますという人たちは、既卒になってしまうのですね。

○岩澤看護課長 そうです。既卒です。

○中山部会長 だから、そういう人たちが混じるので、既卒のデータが必ずしも1回受けて落ちた人たちのデータではない可能性はある、少しは違う人も混じっているということです。卒業してから、もう看護師はやらないということで受験しなかったけれども、2、3年たってみたらやりたくなったので、受験したという方々を先生方は御存じかと思います。そういう人たちも既卒のほうに入ってしまうということです。そんなに多くの数ではないと思います。

 どうぞ。

○荒川委員 前回の会議のときにも、協議会として提案したことなのですが、国家試験が年2回から1回になったと、先ほどもお話しいただいたのですけれども、5万人受けていたとき、1割、今もそうですね。6万人でも10%が落ちると。そのことを考えて看護師の不足があるので、年2回ということを提案しましたときに、質の低下であり、1回目で落ちた人たちが年内に受けてもというご意見でした。そのときに、外国の例を挙げられて、アメリカでは、いつでも、州で違うのですけれども、何度でも受けられるというお話をいただいています。年1回から2回、回数をふやすということの検討は、もう全く考えられないのかなと。もし、そういうことについて考えていただける機会があればと思います。時間があればと思います。

○中山部会長 これは、何度も出てきている問題ですが、看護課長、この問題については、この検討部会で検討の余地ありですか。

○岩澤看護課長 年2回から1回にしたときの経緯、それから、現在の国家試験を準備している状況を説明させていただきたいと思います。

○中山部会長 検討事項として出してもいいということですね。看護課のほうから説明をいただいて、可能かどうか、実行可能性のことも含めて、ここで取り上げていただくことは可能かと思います。これまでも、2回にしてほしいという要望は出ていたとは思います。

 どうぞ。

○佐伯委員 2年前でしたか、3年前に大雪で国家試験を再度行うという事態が生じました。国家試験に関する危機管理のようなことについては、この部会の内容ですか、それとも別のところでしょうか。

○中山部会長 大変重要なことだと思いますが、これについては、事務局、どうでしょうか。

 もしかしたら、試験室の回答になるかもしれませんが。

○古川試験免許室長 私のほうから説明させていただきますが、医道審議会保健師助産師看護師分科会でのご議論になるかと思いますけれども、そういった問題等につきまして、こちらの会議で議論していただいて、報告書として取りまとめて、それを踏まえて分科会で議論していただくというのはあるかと思います。

○中山部会長 わかりました。本当に、この24年の報告書からの4年間、3年少しの間に起こった出来事の中では、非常に大きな出来事だったと思うのですが、その危機管理対策についても、部会としては検討したほうがいいという御意見でしょうか。

○佐伯委員 はい。

○中山部会長 それでは、そのことについても、この部会で取り上げるということにします。これは、何か資料が必要ですか。どこの会場から何人ぐらいが再受験をしなければいけなかったかということの資料は出ますか。どこの会場が問題になったのかということぐらいはできますね。

○古川試験免許室長 確認いたします。

○中山部会長 皆さんの中で、何人かの方が記憶にあるかと思いますが、この11カ所から、会場を増やしてくれたら、あんな問題は起こらなかったのではないかと、もっと近場で受験できないかという意見が出てきましたが、今の厚生労働省のシステムの中では、会場をふやすということは、不可能だとおっしゃられた回答を覚えているのですが、その点については、いかがですか。

○古川試験免許室長 その点も踏まえまして、分科会の中で御報告させていただきましたけれども、予算の問題ですとか、地域の会場の確保の問題ですとか、いろいろ問題がございますので、現状では難しいという回答をさせていただいております。

○中山部会長 ただ、これも議論をしてもいいですかね。

○古川試験免許室長 それは、ご議論していただいても構わないと思いますので、よろしくお願いします。

○中山部会長 わかりました。危機管理については、このような状況かと思いますので、それを踏まえまして、どんな報告ができるかということになるかと思います。

 ほかに、御意見はいかがですか。

○岡本委員 公募に関しまして、余りないということのようなのですけれども、他領域の専門職の国家試験で、うまくいっているところとか、何かその辺で示唆されるようなことがあれば、教えていただきたい。

○中山部会長 他というのは、例えば、医師の国家試験だとか、ほかの領域のことですか。

○岡本委員 はい。

○中山部会長 ほかも公募をしている国家試験はあるのですね。

○古川試験免許室長 医師等につきましても、公募問題をお願いして、採用している場合もございます。

○中山部会長 医師のほうは、比較的集まっているのでしょうか、それと、そのノウハウみたいなものが少しあれば、例として出してほしいということですが、可能でしょうか。

○古川試験免許室長 その点につきましては、医師の国家試験に関することなので、この場では控えさせていただきたいと思います。

○中山部会長 皆さんのお手元に、医師の国家試験の報告書を、後で出していただくことは可能でしょうか。

○古川試験免許室長 今年の3月に取りまとめた医師国家試験制度改善検討部会の報告書を公開してございますので、その点につきましては、こちらを参照していただけますよう、よろしくお願いします。

○中山部会長 それを参考にすることはできるということかと思いますので、よろしくお願いいたします。多分、少しは触れているのではないかと思います。

 ほかにございますか。

 どうぞ。

○荒木田委員 細かなことになってしまうのですけれども、前回の報告書の4ページを見させていただくと、出題形式によって、まだまだ評価できていない問題、例えば、5肢Aタイプ等については出題数が少ないことから十分な評価ができていないということはあるのですが、4肢Aタイプ、5肢Aタイプで、昨年度だけでもいいのですが、解答率、正解率が違うのかどうかとか、5肢X2タイプで正解率がどれぐらいなのかというような出題形式と正解率に関するような資料は出ますでしょうか、出していただける可能性があるかどうか。

○古川試験免許室長 公開の場では控えさせていただきたいと思います。

○中山部会長 非公開の資料を見ることはできるということですので、出していただける範囲で出していただければと思います。よろしくお願いいたします。

 ほかにございますか。この後、ワーキングが控えていますので、ワーキンググループに入るに当たって、何か聞いておきたいこと、あるいは確認しておきたいことがございましたら、お願いいたします。

 今、資料4の中で、加わったのが、その他に入るかと思いますが、前回の雪のような問題、要するに危機のときにどうするかという問題についての検討が入ると思います。

 雪だけではなくて地震の問題も絶対にないわけではないので、そういったことも含めて、危機管理に対しては、方針は出しておいてもいいようには思います。

 そのほかに、項目として取り上げなければいけないことはございますか。

 先生方、何か記憶に残っているような問題がありましたら出していただければと思いますが。

 2についての出題基準のことについては、余りなかったのですが、皆さんのお手元に平成26年版の出題基準の資料を出しております。

 出題基準のことについても、この部会での検討ということになります。

 よろしいですか、宇佐美委員、聞いていて、わかりづらいところもあるかと思いますが、どうぞ、遠慮なくおっしゃっていただければと思います。

 伊藤委員も大丈夫でしょうか。

 それでは、少し早いのですが、この部会を閉じます。

 それでは、これで終了いたしたいと思います。

 この後、ワーキンググループにおいても同様に、皆さんと一緒に意見を交わしながら深めていきたいと思いますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。

 事務局のほうから、何か連絡事項等はございますか。

○原試験免許室長補佐 それでは、ワーキンググループにつきましては、この後、15分ほど休憩をとりまして、3時10分から開催とさせていただきたいと思います。

 また、本部会でお配りしました資料の取扱いでございますが、全てお持ち帰りいただいて結構でございます。

 事務局からの連絡は、以上でございます。

○中山部会長 きょうの部会で配っているのは、持って帰っていいということですね。

○原試験免許室長補佐 はい。

○中山部会長 わかりました。お持ち帰りくださいということですので、どうぞ、持って帰ってください。

 ノートは、置いていくのですね。

○原試験免許室長補佐 はい、このまま。

○中山部会長 皆さんのワーキンググループが終わるまで、ノートは事務局のほうで保管していただくということになると思いますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。

 それでは、ありがとうございました。これで部会のほうは終了したいと思います。引き続きまして、ワーキンググループを開始しますので、15分の休憩の後、席にお戻りください。

 ありがとうございました。


(了)

厚生労働省医政局看護課(習田/御子柴)

電話番号: 03(5253)1111 (内線4167・2594)

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