ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会診療報酬調査専門組織(DPC評価分科会))> 平成27年度第5回DPC評価分科会・議事録(2015年10月14日)




2015年10月14日 平成27年度第5回DPC評価分科会・議事録

○日時

平成27年10月14日
15:00~17:01


○場所

中央合同庁舎第5号館 専用第22会議室


○出席者

【委員】

小山分科会長、池田委員、石川委員、猪口委員
井原委員、金田委員、川瀬委員、小林委員
瀬戸委員、竹井委員、福岡委員、伏見委員
箕浦委員、美原委員、山本委員、渡辺委員

【事務局】

企画官 他

○議題

1.退院患者調査の見直しについて(その2)
2.平成27年度特別調査(アンケート)の結果報告について(案)
3.請求の仕組みについて
4.適切な医療機関群のあり方・基礎係数の見直しについて
5.機能評価係数IIについて

○議事

○小山分科会長

 定刻となりましたので、第5回の「診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会」を開催いたしたいと思います。

 大分煮詰まってまいりまして、きょうは5つという非常に多い議事でありますが、活発な議論をしていただきたいと思います。

 本日の出席状況は、緒方委員、藤森委員が御欠席という御連絡を受けております。

 それでは、事務局のほうからお願いいたします。

○事務局

 それでは、前回の分科会以降、異動がございましたので、事務局の紹介をさせていただきます。

 眞鍋馨企画官でございます。

○眞鍋企画官

 眞鍋でございます。よろしくお願いいたします。

 一言だけ御挨拶させていただきます。

 私は、平成18年の診療報酬改定時におきまして、まさにこのDPC担当の補佐をさせていただいたところでございます。当時はまだ、このDPC対象病院という名前もなくて、それをどう広げるかみたいな話が議論を重ねていたところでございました。そして、そのときに対象病院、準備病院というカテゴリーをつくってきたところであります。

 その後、しばらく遠ざかっておりましたけれども、DPCの体系に関しましてはずっと勉強しておりまして、その中でこういうI群、II群、III群ができたり、あるいは機能評価係数が充実してきたりというところはウオッチャーとして見てきたところでございます。

 このタイミングで企画官を拝命いたしまして、また、先生方の中には当時お世話になった先生が大変たくさんいらっしゃいますけれども、ぜひよろしく御指導のほどをお願いしたいと思います。

 よろしくお願い申し上げます。

○事務局

 三浦明保険医療企画調査室長でございます。本日は欠席させていただいておりますが、異動がございましたので、御報告いたします。

 続きまして、資料の確認をさせていただきたいと思います。

 D-1、D-2、D-2参考、D-3、D-4。続きまして、D-5がD-5とD-5別紙、D-5参考が1~3と分かれております。過不足等ございましたら、事務局までお申しつけください。

○小山分科会長

 それでは、早速、議事に入りたいと思います。

 まずは「 退院患者調査の見直しについて(その2)」 を議題といたしたいと思います。

 まず、事務局より御説明をお願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 こちらは2回目の議論となるのですけれども、前回議論させていただいて、宿題としていろいろといただきましたので、事務局で簡単に取りまとめさせていただきました。平成27年5月27日の中医協基本問題小委員会においてヒアリングを行って、現状を把握することを了承いただいておりました。

 具体的な内容としましては、前回からの資料の変更点のみをかいつまんで御説明させていただきたいと思います。

 1ページ目の下の部分の「II.検討結果」に関しまして、現状は以下のとおりでございますというところで、2ページ目をおめくりいただけますでしょうか。

 まず【新定義(案)】というものが2ページ目の下から書いております。まずA案としまして「治癒」と「軽快」を合わせて「治癒・軽快」と定義するとなっております。その定義としましては、疾患に対して治療行為を行い、改善または回復が見られたものというところでございます。

 続きまして、B案でございます。「軽快」を「経過観察のみ」と「軽快」に分けるというところで、こちらは「経過観察のみ」というふうに文言を変えさせていただいております。

 C案としましては「治癒」に「経過観察のみの外来通院」を含めた形での案というところでございます。

 4ページ目に移ります。それぞれの案の概要表とメリット、デメリットを記載させていただいております。項目数としましては、A案が4つ、B案が6つ、C案が5つというところで、また、過去データとの比較という観点からしますと、治癒+軽快という観点ではどの案でも可能となっております。

 また「治癒」と「軽快」を分けた形ですと、B案のみが可能とはなるのですけれども、こちらはヒアリングでも「治癒」の定義が徹底されていなかったということが明らかになっていますので、そもそも「治癒」「軽快」別で過去データと比較するという観点は慎重に考える必要があるのかなということで※の部分に記載させていただいております。

 メリット、デメリットとしましては、A案というところは医者以外の職種にも理解しやすいというメリットがあるのかなというところで、デメリットとしましては「治癒」「軽快」別の比較は不可能となってしまいますというところでございます。

 B案としましては、より詳細な定義のデータの収集が可能となります。デメリットとしましては、やはり項目数がふえますので、判断に迷うことがありますというところでございます。

 C案に関しましては、臨床の感覚に近い考え方でございますけれども、デメリットとしましては、同一名称の定義変更でございますので、もう一度、定義を徹底するに当たって、定義ががらっと変わってしまいますので、その浸透がちょっと難しい可能性がありますというところを記載させていただいております。

 5ページ目以降「(2)『再入院調査』について」で、こちらは前回の議論では特段御意見をいただかなかったところではございますけれども、6ページ目を開いていただけますでしょうか。【定義】の部分に計画的再入院と計画外の再入院。こちらの定義を明確に記載させていただいております。計画的再入院というものは「前回退院時に、当該入院日が決定していた場合」と定義させていただいて、計画外の再入院というものは「前回退院時に、当該入院日が決定していなかった場合」という定義にさせていただくというところでございます。

 D-1の資料の説明は以上でございます。

○小山分科会長

 ありがとうございました。

 前半の部分の「退院時転帰」につきましては、前回大変熱い議論をいただきまして、最終的にどうするかというところですけれども、2ページ目のところにありますように、A案とすると「治癒」「軽快」という形にするのが1つ。B案が、今、お話ししたとおり「経過観察のみ」というものをその中に入れるということ。C案は「治癒」の中に「経過観察のみの外来通院」を含めるという形でもって再度提案されておりますが、皆様の御意見はいかがでしょうか。もし御意見がありましたらお願いいたします。

 お願いします。

○石川委員

 これは4ページのA案、B案、C案を並べて書かれていますように、臨床の感覚に近い形ということで、C案ということで一番これが妥当ではないかと考えております。

 特に「軽快」というものが今後、この間も議論がありましたけれども、外科と内科ということで考えますと、内科系の疾患で慢性疾患が多い、変性疾患が多いとしますと、こういう「軽快」というものはきちんと、こうやってC案で「治癒」と「軽快」で明瞭になっているのがいいのではないかと思います。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 お願いします。

○美原委員

 私はA案でいいのだろうと思っています。理由は、そもそもこれは何のためにとるのかといいますと、DPCによって粗診粗療が行われていないかということを見ているわけですので「治癒」「軽快」がふえていないということであるならば、それはそれでそこが、一番見たいところがはっきり見られるには「治癒」と「軽快」はあえて分ける必要はないのではないかと思います。

○小山分科会長

 ありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。今、A案がいいという意見と、C案がいいという意見が出ておりますけれども、ほかの委員の先生方、いかがでしょうか。

 お願いします。

○池田委員

 やはり、この調査の目的を考えますと、粗診粗療というところに焦点を当てておりますので、それをとるための項目としてはA案の4項目で十分ではないかと考えます。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 A案のほうがよろしいという考え方がもう一つ出てきました。ほかにいかがでしょうか。

 山本委員、どうぞ。

○山本委員

 私、前回はC案に賛成したのですが、今、お話があったような趣旨と、それから、定義の曖昧さを排除するという意味では、やはりA案が最もシンプルでよろしいのではないかと考えております。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。今のところはA案に賛成の方のほうが少し多いようですけれども、いかがいたしましょうか。

 お願いします。

○石川委員

 結果的には、これは合計すればいいだけの話であって、別に私はやはり医療従事者の感覚として「治癒」「軽快」という2つのカテゴリーがあって判断したほうがいい。あとは合計すればいいだけの話ですので、それで足りると考えております。

○小山分科会長

 ということは、先生はまだC案ということですね。

○石川委員

 そうです。

○小山分科会長

 この書いてあるとおり、C案のところの問題は「治癒」の定義をまた少し変えなければならないというところでもって、この4ページに書いてあるところには、その定義をもう一回浸透させないと、また「治癒」が「治癒」だけでもって走ってしまって、この前のような形が起き得るので「治癒」と「軽快」は臨床的には、統計をとる場合にはそれほど意味はないという言い方はおかしいですけれども、はっきり分ける必要性はないのではないかということでもって、より医療従事者の負担を下げるという意味ではA案のほうがいいのではないかというのが御意見かと思います。

 ほかの先生方の御意見はいかがでしょうか。

 お願いします。

○伏見委員

 私もA案でいいのではないかと思います。といいますのは、C案は前回のデータでも「治癒」「軽快」が非常に病院によってばらつきが多かったというのは大きな問題でありまして、仮にこのような形で定義をやや詳しくしても、現場のドクター、現場の診療担当者がこれを判断するのはなかなか難しいのではないかと思いますので、その意味ではA案で十分ではないか。データの精度という意味で、A案で十分ではないかと考えております。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 ほかに御意見はいかがでしょうか。

 お願いします。

○福岡委員

 前のときに、たしか私はB案がいいのではないかなと申し上げたように記憶しています。どうしても心理的な抵抗があるのは「治癒」が思うようにふえていないのは粗診粗療ではないかという話があり、それに対して治癒と軽快をまとめてしまうということがお認めいただけるのかという点です。最終的に「治癒」という枠をなくして「治癒」「軽快」という形になると、ほとんどがここに入ってしまうのではないかと思います。そうすると、患者さんの最終的な退院時の状況の変化というものが非常に見えにくくなるのではないかという懸念を感じています。

 ただ、もしもこれだけで別に患者さんの転帰を最終的に判定するわけではないので、そこを御理解いただけてA案でも大丈夫ということであれば、もちろん、現場の負担は減りますので、私もそれでよろしいかと思っております。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 ほかに御意見はいかがでしょうか。

 お願いします。

○金田委員

 金田です。

 私もやはりA案がいいのではないかと思います。石川委員のお気持ちは医師としてよくわかるのですけれども、実際この間、ヒアリングをしてわかったのは、やはり事務方の関与が非常に深いということで、混乱を招かない意味でもA案が適切だと思います。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 お願いします。

○瀬戸委員

 もし「治癒」と「軽快」をまとめて評価するのであれば、基本的には変える必要はなくて、今までどおりでいいわけですね。ただ、やはりこれまでと比較が必要であるということで「治癒」と「軽快」をまとめてこれまでを評価するということであって、今後の正しい情報を得ようとするということであれば、やはり私は石川先生がおっしゃられたようにC案が、現場で退院時の評価をするという意味では、1回か2回、外来に来てもらえばいいですというのが「治癒」という感覚には相当すると思うので、それでも石川先生がおっしゃられたように「治癒」と「軽快」をまとめて評価すればいいのですよ。

 それで「寛解」「不変」「増悪」は今までと変わっていないわけですから、そうすると、そういう考え方をして「治癒」と「軽快」をまとめて考えるのであれば、別にC案でもいいのではないか。それで、今後の正しい退院時の評価という意味ではC案の「治癒」のほうが現場の考え方には即していると思います。ですから、まとめて評価するのであれば別に変える必要もないと思います。

○小山分科会長

 事務局、お願いします。

○事務局

 済みません。事務局が発言していいのかどうかわからないのですが、分けてとるということは、やはり分けてとることに対する精度というものが求められて、分けてとった結果も見せなければいけない。それを結果として表示する以上は、いわゆるDPC制度におけるアウトカムの指標ということで公開することにはなるのですけれども、例えば前回のヒアリングでも明らかにはなりましたが、病院ごとに「治癒」と「軽快」の動きであるとか割合を見るといったときに、診療科特性というものがどうしても反映されてしまう部分はありますので「治癒」と「軽快」を分けてとる以上は、それを出す場面であるとか、その結果の運用の仕方というところまで考えないといけないのかなとは考えております。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 C案の場合、問題は、分けますので、分けた結果が出てきますので、これはやはり、それはそれでもってデータとしては一緒にすればいいというわけにはいかない。

○瀬戸委員

 ですから、それは今後、これでしばらくいくのだということですね。これで変えないので、今後はこれで「治癒」は「治癒」で見ていきましょう。要するに、これは未来志向の案だと思いますけれども、ただ、これまで比較するというのであれば「治癒」と「軽快」はまとめて考えるということでもちろんいいと思うのです。

○小山分科会長

 ほかはいかがでしょうか。

 御意見のない先生方は、A案で大体よろしいということでよろしいですか。それで、C案がいいという先生がお二方ということでよろしいのですか。

 ここで全部の結論は出す必要はないと思いますけれども、一応、その旨を中医協に報告するという形でもって、こういう御意見でしたという形でもって報告をさせていただきたいと思います。

 「治癒」と「軽快」のところは、なかなか考え方がいろいろありますので、ただ、この前の分科会でも出てまいりましたけれども「治癒」というところまでは、患者さんは入院していないという考え方もありますのでね。

 そういうことでよろしいでしょうか。

 石川先生、よろしいですか。

○石川委員

 私の言ったものの中に、内科的な疾患についてのジャッジをちゃんとしたほうがいいと思っていまして、それは次の再入院のところにもかかわってくるからなのです。

 ですから、例えば慢性心不全ということが、急性増悪で入院した患者さんが退院するときに、それは急性増悪がよくなって、だけれども、慢性心不全は残るわけですね。コントロールとして残るとか、こういう内科的な疾患をどうやって、退院とかそれで判断するかというところで、私はA案ですと十把一からげで、全部そこに突っ込んでしまうことになるのではないかというのがちょっと危惧として残るということです。

○小山分科会長

 その御意見は尊重するという形になりますけれども、同じ内科の立場で、小林先生いかがですか。

○小林委員

 内科の立場でいうところの「治癒」と「軽快」というものは非常に線引きの難しいところで、結局、内科の場合には結構「軽快」が多いと思うのです。要するにこの調査は「軽快」を入れて、無理やり退院させているかどうかを調べるのが目的だとは思われるのですけれども、結局、内科系疾患では、完全な「治癒」で退院させるというのは、まず今のDPC制度のもとでは少なくなっていまして、ほぼ治癒の状態で退院させて外来で治癒を確認しており、そういう意味では線引きは難しいので、一緒にしていてもいいと、この前は発言したのです。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 ほかに御意見はいかがですか。

 事務局、それでよろしいですか。

○事務局

 はい。A案とC案ですね。2つ御意見をいただいたというところで記載させていただいて、中医協へ報告させていただこうと思います。

○小山分科会長

 では、そのようにさせていただきます。

 再入院調査については、前回で一応結論が出ましたので、ここで特に議論いたしませんけれども、この記録でよろしいでしょうか。

 ありがとうございます。

 それでは、その次の議題に移りたいと思います。

 続きまして「 平成27年度特別調査(アンケート)の結果報告について(案)」を議題にいたしたいと思います。

 まず、事務局より御説明をお願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 資料D-2と資料D-2参考を用いまして説明させていただきたいと思います。

 報告について「1.概要」と書かれておりますとおり、今、通知上には前回の診療報酬改定において御議論いただいたとおりに、入院中の患者に対して使用する薬剤は、入院する病院において入院中に処方することが原則であるという原則論であるとか細かいルールを記載させていただいていたところでございます。

 平成27年7月22日の中医協でアンケート調査をすることをお認めいただきましたので、アンケート調査を全病院に対して行っております。

 今回の報告内容の詳細に関しましては、資料D-2参考のほうに記載させていただいているとおりでございます。

 資料D-2の2ページ目以降に「(4)まとめ」という形で記載させていただいております。

 まず、1つ目でございます。「専門領域・診療科について」というところでございますが、いわゆる精神科を備えていない病院では持参薬を使用せざるを得ないのではないかという御意見をいただいていたところなのですけれども、実際の医療機関の標榜診療科としては多種多様でございまして、精神科に関しましても約半数以上、DPC対象病院では標榜しているという現状でございました。

 また、やはりDPC病院の中には専門病院ということで、整形外科専門病院や脳神経専門病院であるとか、循環器専門病院というものが参加いただいているところでございました。

 2マルで「持参薬の使用状況について」でございます。実際に持参薬というものは多くの医療機関で使用されておりました。また、医療機関ごとに使用される頻度が大きく異なっているという現状が明らかになっております。

 2つ目のポツでございます。平成26年度診療報酬改定後も「入院の契機となる傷病」の治療に係る持参薬は6割以上の医療機関において使用されたという実績がございました。使用そのものを原則禁止とはしていないのですけれども、特別な理由というものを記載していただいておりまして、その特別な理由が何であったのかというところとしては、やはり「担当医の要請」であるとか「自院側の要請(病院の方針)」であるとか「患者側の要望」といったものが見受けられました。

 また、その他の「特別な理由」としましては「薬剤そのものに特性がある麻薬や向精神病薬である為」とか、ほかには「入院後の処方に時間がかかる為」といった理由というものがありましたという現状でございます。

 4つ目のポツでございます。「入院の契機となる傷病」以外の治療に係る持参薬でございますが、こちらは直接禁止とまでは言っていないまでも、院内採用がないという理由で持参薬を使用した医療機関は約15%であったというところでございます。ですので、その他は担当医や自院や患者の要請による使用ということで、約85%になるでしょうか。

 その次のポツでございますが、院内に持参薬と同一の採用薬が存在しない場合には「臨時採用」や「同種同効能の類似薬へ変更」というものが行われておりました。

 最後のポツでございますが、持参薬として使用された実績のあるものとしては、数量ベースでございますと消化性潰瘍薬や血圧降下剤などの入院前より日常的に服用されているものが多かったという現状でございます。

 続きまして、3ページでございます。3マルで「持参薬の管理について」でございますが、持参薬の内容は、ほぼ全ての医療機関において、さまざまな職種の連携によって、用法・用量まで確認がされておりました。また、服用する場合には服薬計画の立案まで立てられていたという現状でございます。

 また、ほぼ全ての医療機関において確認された持参薬というものは、何らかの形式で記録がされておりました。

 3つ目のポツでございますが、日々の使用量という観点でいきますと、60%以上の医療機関において記録されておりました。

25%の医療機関では、電算コード等でシステムに記録されていたところでございます。

 4マルで「DPC制度における持参薬の取扱いについて」でございますけれども、使用を認めてほしい持参薬としては精神神経用剤が最も多かったですが、最も多かったものでも約26%の医療機関というところで、医療機関によって使用を認めてほしい持参薬というものはばらつきが大きくて、全ての医療機関に公平な形でこの持参薬を持参薬として認めるという薬剤はなかったのかなという印象でございます。

 次のポツで、持参薬の取り扱いそのものに対して意見のある医療機関というものは38%でございました。また意見としては、採用のない薬剤や使用頻度の低い薬剤、退院後不要になる薬剤とか、定期的に服用している薬剤の除外を希望しておられるとか、短期入院の際の処方の手間というものを考慮してくださいといった御意見を頂戴しておりました。

 一方で、ほかの制度とかルールと関連するような指摘も見られておりました。高額な薬剤そのものの除外を希望するという、こちらはDPC制度そのものとは合わないような考え方であります。また、2つ目以降の矢印でございますが、服薬コンプライアンスの低下であるとか、臨時採用薬のデッドストックがふえる。また、持参薬を禁止すると残薬がふえるといった御意見をいただいておりますが、実際にはこちらは即、持参薬を禁止したからといって起こり得る問題ではなくて、持参薬以外の部分で起こっている問題というところがあるので、持参薬そのものの論点ではないのかなと思われます。

 続きまして、4ページ目で、5マルで「包括範囲における薬剤の使用実態について」でございます。こちらは資料D-2参考の最終ページ、16ページ目をごらんいただきますと、集計値を記載させていただいておりますけれども、平成26年度のデータです。「持参薬使用あり・なし」というものを記載していただいております。

 薬剤費別に見てみますと、特段の集計条件をかけない状態では、持参薬の使用がある患者のほうが包括範囲内の薬剤費というものは高くなっていました。ただし、この中には恐らく、もともと全く副傷病などがない患者ですとか、もともと薬を全く飲んでいない患者が入っておりますので、重症度を補正しておりませんデータというところで見方に留意する必要があるのかなというところでございます。

 実際に下で、化学療法ありという症例、化学療法を行うような患者さんに的を絞って集計してみますと、やはり持参薬ありと持参薬なしの患者ですと、一日当たり170点ほどの差額が発生しておりますので、先ほどの医療機関ごとにおいて持参薬の使用実態・使用割合が異なっているというところもあわせて考えますと、医療機関ごとに医療資源の投入の差が持参薬を使うか使わないかというところで生まれていて、実際にそれが約170点という差額につながっているのではないのではないかと思われます。

 続きまして、5ページ目でございます。考察と対応方針をまとめて書かせていただいております。

 平成26年度診療報酬改定においては、入院中に使用する薬剤は、入院中に処方することが原則であるということが明確化されておりました。アンケートを行ったところ「原則」に対しては一定の理解をいただいている一方で、運用上は全面的に持参薬を院内処方へ切りかえることは困難であるとの主張が見受けられました。一方で、持参薬の使用割合に関しては医療機関によってばらつきが存在していて、医療機関の間で負担に差が生じている現状も明らかになっております。

 また、持参薬に関しては、多職種の介入によって薬の種類や服用方法の確認が行われた上で入院中の服薬計画の立案まで行われていることが明らかになっております。また、多くの病院では何らかの方法で持参薬の内容は記録が行われておりました。

 医療機関側で、現行の持参薬制度に特に意見のある医療機関は3分の1程度でありまして、その内容として多かったものは「服薬コンプライアンスの低下」であるとか「臨時採用した薬剤のデッドストック増加」というものでございましたが、例えば入院中に持参薬が終了した場合にも起こり得る問題として、ここは注意する必要があるのかなと思っております。また、担当医や病院の方針により持参薬を使用した場合に、診断群分類点数表の基礎となる医療資源投入量のデータがゆがめられる構造は現状望ましくないということは考えられます。

 最後の段落でございますが、次回改定以降の持参薬の取り扱いとしては、入院の契機となる傷病の治療に係る薬剤を持参させることは、引き続き原則禁止とさせていただければどうかと思っております。また、特別な理由がある場合には別途記載をしていただければと考えております。

 特別な理由として、今回明らかになったような「臨時採用薬が使用可能となるまでの入院初期(2日程度)の持参薬使用」とか「退院後不要となる薬剤の使用」。こちらは、例えば産婦人科で妊娠中にのみ使用する薬で、退院後は、出産されたので必要なくなるような薬は持参薬として使われることは了解可能ではありますけれども、病院側の方針とか医師の方針というところで、先ほども記載しておりましたような、医療資源投入量の点数表の基礎となるようなデータがゆがめられるという構造は望ましくないので、そういったことを特別な理由として記載して持参薬を使用するということは認められないこととしてはどうかとさせていただいております。

 また、今回議論するに当たってデータがどうしてもなかったというところで、医療機関の中では副作用であるとか相互作用とかを確認するためにデータをとっていただいているということですので、そのデータの入力をしていただいて、次々回改定以降、そのデータをもとに、どういった方針で議論を進めていくのかということをさせていただいてはどうかと考えております。

 資料の説明は以上でございます。

○小山分科会長

 ありがとうございました。

 持参薬という問題はもう少しすっきりいくのかなと思いましたけれども、結構、内容が深い、根が深い問題であるということが浮き彫りにされてきたのではないかと思っております。

 アンケートの結果、今、事務局から御説明がありましたけれども、2~4ページにまとめがありますが、こういうことでありまして、最後の5ページには、これから今後同じような、原則としては入院の契機となる傷病の治療に係る薬はだめですけれども、特段の事情がある場合は引き続きいいとする。ただし、その場合には病院側の都合とか医師の都合でやるのはちょっと不適切ではないかということでもって、次回以降、またデータを集めて、これをウオッチしながら、次々期改定にその方針をつなげていきたいというお話かと思います。

 これに対する御意見・御質問がありましたら、よろしくお願いいたします。

 どうぞ。

○美原委員

 2つあります。

 入院の契機となる傷病の治療にかかわる薬剤ということですが、例えば生活習慣病のもとの外科障害であるとか、その他の疾患が起きる。そうしたとき、生活習慣病は入院の契機となる傷病に当たるのかということです。つまり、ずっと飲んでいる。それなら、全部だめなのか。それとも、ここのところで言っているのは、抗がん剤などを言っているのでしたらすごくわかるのですが、ここの定義がちょっと曖昧なので、その辺をどういうふうに考えるのかというのをひとつ教えていただきたい。

 それから、データ入力の問題なのですが、どこの病院でも持参薬を管理するということは確かに求められていますし、しっかりそれを管理しているとは思うのですが、では、それをDPCのデータに反映させるという、これもまた非常に大きな手数といいますか、労力がかかると思うのですが、その辺はどんなような形でやっていくのだろうかということを教えていただければと思います。

○小山分科会長

 これは事務局でよろしいですか。

 どうぞ。

○事務局

 まず、入院の契機となる傷病ということで、具体的に糖尿病が原因疾患となって脳卒中であるとか脳外科疾患を起こされた場合の取り扱いということでございますが、入院の契機となる傷病でございますので、その患者さんの入院を判断するに当たって、糖尿病の治療のために入院させるわけではないと思います。その患者さんが入院せざるを得なくなった原因疾患ですので、やはりそういった場合は脳卒中であるとかの具体的な傷病名というものを選んでいただいて入力していただくのが望ましいかなと。そういったことに関する薬というものは、使ったら余り望ましくないといいますか、原則禁止という形で運用させていただければと思っております。

 続きまして、データの入力に関しましてですが、基本的には医療機関さんのほうでは副作用であるとか相互作用のためにデータとしてはとられている。薬剤部であるとか、そういったところでデータを集められているということですので、そのデータを具体的にはEFファイルなどに出力していただくということで、医療機関によって持参薬の使用実態というものが把握できるようになるのではないか。

 どれぐらい使用したかというところは、やはり入院前後で見ていただければ、持参薬の使用状況というものは、引き算すれば使用実績というものは確認可能かなと思いますし、患者さんに実際、実運用上、薬を飲むのに、持参薬だからといって管理されていない医療機関さんはほとんどないというところだと思いますので、そのデータを別途入力していただいて出していただくというところを検討しております。

○小山分科会長

 よろしいですか。

 ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ。

○川瀬委員

 持参薬を使用しない病院は、労力としましては薬をオーダーする労力というものが既にありまして、なおかつ今、おっしゃったような、持参薬を使用する病院を黙認することで本来の設定されるべき点数が低くなっているという、二重の負担を負わされる結果になるのだと思うのです。

 今回のこのアンケートは非常に危険で、今までやっていなかった病院も、そうすると、これならやっていいのだというふうにとられてしまうような気が私はしてならなくて、やはり非常に、原則やらないというところとの不公平感が生じるのではないかなと思います。

 ですから、もちろん入力は100%、例えば持参薬を使った場合の入力なり、そのデータの使用日数ですか。これもきちんと数字として挙げて、そうすれば、例えば集計するときのその分を引いたりとか足したりというのは後でいじれるのではないのかなという気もしますので、そういうことは絶対必要ではないかなと思うのですが、いかがでしょうか。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ。

○金田委員

 現在、年間の残薬は475億円と言われていますけれども、やはり90日処方が普通にだんだんなってきている中では、長期の薬を持ってきたものを置いておいて、あとは帰るときに、薬が変わることもありますが、そこで事故の発生も起きたりすることを考えれば、やはりこれを使わずに新たに出すということは、社会経済を考えたときに、医療経済を考えたときに、まず現場の声としてはもったいない。そういうことも今後は無視できないと思います。

 以上です。

○小山分科会長

 ただし、ここで言っているのは、入院の契機となった傷病の治療に係る薬剤はという条件ですので、それまで飲んでいた生活習慣病の薬はそのまま持参薬を使ってもいいという理解でよろしいのではないかと思うのです。そうしますと、そんなに多くないかなと思うのですけれども、どうですか。

○金田委員

 適切だと思います。

○小山分科会長

 どうぞ。お願いします。

○瀬戸委員

 総論は賛成で、異論はないのですけれども、本当に細かな話で申しわけないのですが、入院の契機となった傷病、例えばがんであるとして、抗がん剤、化学療法のために入院したとして、その入院した日に飲む内服薬の処方をどうするかという、これはかなり現場ではストレスフルで、その日に来てすぐ飲まなければいけないのに、例えば担当医が手術でいないとか、その日とか、土日とか、入院した日とか、これはかなり現場はストレスフルになってしまうのではないか。ですから、それが特段の理由の中に入るかどうかという解釈の問題になると思うのです。

○小山分科会長

 事務局、お願いします。

○事務局

 事務局でございます。

 確かに、当日に処方する手間というところも検討するに値するのではないかなというところで御意見としてもまさに頂戴しているところなのですけれども、やはり処方する以上は患者さんの状態を確認された上で処方されて、内服というところまでつながっていくのかなと思いますので、内服当日にその責任をとる医師がいないという状態はそもそもないのではないかと事務局としては考えております。

○小山分科会長

 お願いします。

○猪口委員

 今、瀬戸先生が言ったものの一部なのですけれども、やはり緊急入院のときに、特に夜間・休日等ですと病棟薬剤師も人手が足りませんし、最近、後発医薬品が多いので、薬剤が切りかわると誤薬のリスクもあるのです。ですから、そういう緊急的な場合の本当の入院当初というのですか。そういうところもいわゆる了解可能な理由という項目が幾つか挙がっていますけれども、そこを少し精緻化して、ここはやむを得ないというところをきちんと挙げておけばいいのかなと考えます。

○小山分科会長

 5ページの下のところに書いてあるとおり、次々回以降の改定においては当該データをもとにと書いてありますので、そこら辺がもう少し、そういうことが一体どのくらいあるのかということも含めて恐らく議論をしていって、レアケースのところを幾ら議論してもしようがないので、大筋のところの合意を得ておかなければならないのでという感じがして、現状維持で特に問題ないようでしたらということで、事務局お願いします。

○事務局

 今し方、意見としていただきましたものは、5ページの最後の段落のもう一つ上の段落でございますか。特別な理由として「臨時採用薬が使用可能となるまでの入院初期(2日程度)の持参薬使用」とか、やはり入院初期という観点でいきますと同じことではあるので、今、御指摘いただきましたように、緊急の入院であるとか、緊急の夜間であるとか、緊急の休日という観点からいきますと、例えば2日であるとか3日という日付を今回置いてしまって、そういうものはいいです。特別な理由としては理解可能かなというところで明示することは可能かなと考えておりますが、いかがでしょうか。

○小山分科会長

 やむを得ない。

○瀬戸委員

 はい。いいと思うのですけれども、実は抗がん剤だけではなくて、抗がん剤の点滴が始まる前の、何時間前かに飲むという制吐剤とかもあるのですよ。ですから、その時点では基本的には余り、それ自体は医師の確認は皆、恐らくしていなくて、その後に来て医師が確認したりする場合もあるので、やはり入院初期というのはかなり、入院した当日だけではなくて、緊急入院も含めてそうですが、御検討いただければと思います。

○小山分科会長

 ですから、今回の一番の契機となったのは制吐剤と抗がん剤なのですよ。もしも、これは事前に投与したほうがいいという結論であれば、最初からDPCの点数から減算してDPCを評価する形にまでなるので、どちらがいいかということになるのかなと思うのですけれども、ほかはいかがでしょうか。

 お願いします。

○渡辺委員

 この、使用量も含めたデータによるEFファイルの出力についてですが、今のご議論ですと、特別な理由なども入力することになるのでしょうか。それとも、単にデータを分析するための入力でしょうか。これによって現場の負荷が変わってくると思いますが、いかがでしょうか。

○小山分科会長

 お願いします。

○事務局

 事務局でございます。

 今、具体的に検討課題として上げさせていただいているのは、特別な理由までとる必要はないかなと思っています。といいますのは、事務局としての立場としては、そもそもDPC対象の患者においては、入院中の薬剤は入院中の中で処方いただくのが原則ですというところも前回改定以前より御理解いただいているところと思いますので、例えばそれがどういった理由であるというよりは、最終的に点数表に対して、どの程度、影響を起こしているのかとか、医療機関によって、どれぐらい負担に差が出ているのかというところを調査させていただくという観点でございます。

○小山分科会長

 よろしいですか。

 お願いします。

○伏見委員

 今のデータの調査について、この調査をやることは賛成ですけれども、まず理由は、本当に集めなくていいのですかというのはちょっと気になります。後でデータを分析するときに、生活習慣病として飲んでいたものなのかとか、あるいは他院でもらった抗がん剤のお薬なのかとか、いろいろな可能性があるわけなので、それを分析するときに、その理由も含めて集めていないと、ただ全体の集計値しか見られなくなってしまって、何を見ているのだかわからなくなってしまうのではないかという、ちょっと危惧はあります。

 もう一点は、そうするときにデータの入力で、本当に病院側にどのぐらい負担になるのかというものの検討も含めて、要するにどういう入力方法を想定していて、どういうデータを求めているかについてはもう少し詳細に詰めていただいたほうがいいかなと思います。

○小山分科会長

 お願いします。

○事務局

 事務局でございます。

 具体的に考えておりますのは、今し方、伏見委員より御指摘いただきましたとおり、医療機関の負担というものを考慮しまして、最終的には入院中に使われた使用量を薬剤単位で出していただくということを検討しております。ですので、恐らく薬剤の中には特別な理由があって、主傷病にかかわる薬を利用したものもあれば、もともと飲んでいる薬ということで持参薬を使用されたものもあるというふうに考えておりますので、そこを細かく記入するところまで求めていいのかというところは、やはりその負担を考えますと、そこまで必要とは言えないのではないか。

 また、今後の議論の中で、例えば特別な理由というものはどういうものを許すのかというところを最終的に議論するのであれば、フリーテキストで記載いただく必要が出てくるかなと思っております。パターンを精緻に分類できればいいですけれども、今回の中でもいろいろなパターンが上がってきておりましたので、それをフラグという形で分類できるかといいますと、ちょっと難しいのかなと考えております。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 ほかはいかがでしょうか。よろしいですか。

 そういうことであれば、この持参薬に関してはこれからも引き続き、この5ページ目に書いてあるとおり、データをもとに、また次々回以降改定の時期にでも一応議論するということでもって、これで終わりたいと思います。ありがとうございました。

 それでは、次の議事に入らせていただきます。

 次は「 請求の仕組みについて」を議題といたしたいと思います。

 まず、事務局より御説明をお願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 資料D-3に沿って説明させていただきたいと思います。「 請求の仕組みについて」という資料でございます。

DPC制度というものは、平成15年から導入されておりましたけれども、DPC制度が精緻化されていく中で、高額薬剤とかHIV薬などのDPC制度における取り扱いが変更されていっております。具体的には、こういう薬に関しては出来高で請求するといった新たな仕組みが出てきておりました。一方で、DPC制度開始から12年ほど経過しておりますけれども、請求そのものの仕組みについては開始当初のルールが継続して使用されてきていますというところでございます。

 今般、請求の仕組みに関しまして以下のとおり精緻化と簡素化の観点から整理させていただいてはどうかということで御提案させていただいております。

 まず「1.特定入院期間越えの出来高算定ルールについて」でございます。

 【現状】としましては、入院初期を重点評価するために、在院日数に応じた3段階の定額報酬を設定しております。また、例外的に入院が長期化する患者については平均在院日数+2SDを超えた部分については出来高算定というところにさせていただいております。また、実際の医療資源投入量に応じた評価とするために、4種類の点数設定パターンで対応しております。

 具体的には、下の図のとおりになっております。今回議論させていただきたいのは、青線で引いているところと、赤矢印で記載させていただいているところでございます。

 2ページ目をおめくりいただきますでしょうか。【検討課題】の1マルで「第III日について」というところでございます。

 いわゆる平均在院日数+2SDというものが第III日と呼ばれるものでございますけれども、ここが診断群分類区分ごとに異なっておりますので、入院初期の診断群分類区分が変更になった場合に請求ルールが現状複雑化しております。

 例えば、下の(例)に書いておりますとおり、第III日を超えた出来高算定期間に医療資源病名の変更が行われた場合には、診断群分類ごとで異なる請求方法というものが存在しまして、現状、例えば診断群分類Aから診断群分類Bに変更となった場合に、診断群分類Bでは包括評価期間が続いているにもかかわらず一旦Aのほうで出来高算定に移っていることによって、8月請求分に関しましても出来高算定としてくださいというルールになってしまっております。

 この原因としましては、下に(参考)として示しておりますが、第III日というものがかなり、現在は2,309分類ございますけれども、ばらついている現状がございます。

 続きまして、3ページ目で、2マルで「入院期間IIIの点数設定に関して」でございます。

 今、一律に入院期間IIの点数から15%、もしくは点数設定方式Cでは10%引いた点数が設定されております。また、点数設定方式Dは少し違った形にはなっておりますが、ここで入院期間IIIにおいて実際に投入した医療資源投入量との乖離が生じる原因となっております。

 また、入院期間IIIの点数が実質の医療資源投入量よりも高い場合には、早期退院のインセンティブというものが少ない現状となっております。

 (参考)としましては、以下のように点数設定方式ごとの入院期間IIIの点数と、実際に投入された医療資源投入量との比較の図になっております。点数設定A~Cでは山なりになっておりまして、ほぼ医療資源投入量と一致しているのかなという印象ではございますが、やはり裾野が広がっているかなという状態でございます。点数設定方式Dでは少しばらつきが出ているのかなというところで、この部分をちょっと見直させていただければと考えております。

 5ページ目からの【対応方針】でございます。請求業務の簡素化であるとか、診断群分類の精緻化という観点から、入院期間IIIの日数・点数設定に関して以下のとおり改めてはどうかと記載させていただいております。

 1つ目のポツですけれども、入院日IIIに関しましては、 2SDよりも大きくて最も近い30の整数倍にそろえさせていただければどうかと考えております。これによって911分類が全て30日にそろいますし、60日になるのも705分類ということで、診断群分類区分が変わったときに同じ入院日IIIになっている点数設定が多くなりますというところでございます。

 (例)としましては、下のようになっております。包括期間が続いておりましたらAとBで調整が可能になりますので、最終的に退院時で診断群分類BであればBの点数で請求をしていただくようになるという形になります。

 また、下のポツでございますが、入院期間IIIの点数は、現行は15%もしくは10%引いたものとなっておりますけれども、実際にそこで乖離が見えておりますので「平均在院日数を超えた期間の一日あたり医療資源投入量の平均値」と比較して、もし「現行の入院期間IIIの点数設定」が高過ぎる場合には平均値に調整させていただければと提案させて頂いております。

 こちらは、6ページをめくっていただきますと御理解いただけるかなと思いますけれども、入院日III III日というものが引き延ばされますので、そのまま引き延ばすとかなり面積が大きくなってしまいますので、その分、ちょっと引き下げが必要な、調整が必要な部分は調整させていただければと考えております。

 これによって受ける影響という観点では、10%ほどの入院症例ということで、やはり平均在院日数が第II日に設定されておりますので、平均在院日数を超えて入院される患者さん自体、現状はほとんど、10%程度ということになってきていますので、そもそも請求ルールの簡素化というものが図られます。また、診断群分類区分に関しても精緻化が図られるのではないかと考えております。

 7ページ目からで「2.差額調整の仕組みについて」でございます。

 【現状】は、DPCコードに変更があった場合には、包括コード同士、包括請求のDPCコードであれば調整を行っていただくということになっておりますが、一方で包括請求と出来高請求が入れかわった場合というものは、請求方法を調整する仕組みが現状存在しておりません。

 (参考)の部分に記載させていただいておりますけれども、現状、DPC制度とはいえ、その中でも出来高で請求を行っていただく対象患者であるとか条件というものを赤四角で記載させていただいておりますが、ここの中で赤い星で示されているところはどうしても調整ができない状態になっておりました。

 8ページ目に移っていただきますと、一方で、DPC制度の理念としましては、一入院で1つの診断群分類区分を決定していただく。退院時に最終的に最も医療資源を投入した病名を確定していただくということが理念でございますので、こことの整合性をとるという意味で、下の【対応方針】で、最終的に請求方法が変わってしまって調整ができなくなった場合には、基本的には医療機関の取り下げ依頼に基づくレセプト返戻というもので再請求を行うこととしてはどうでしょうかという御提案でございます。

 具体的に、DPCデータで集計してみますと、月またぎの症例で、かつ診断群分類の請求方法が変更となる症例でございますので、2.6%ほどでございます。また、この中にはほかの出来高で算定する患者でありますとか、外来のレセプトであるとか、DPC対象外病棟の入院のレセプトというものは含まれておりませんので、実際の数値として、医療機関の中での数値としてはもう少し下がるのではないかと考えております。

 また、現状、入院時に仮確定という形で医療資源投入量を確定されていた病名に関しても、もう少し診療の計画とかに沿って、精緻な形でコーディングを行っていただくことで、このレセプト返戻率自体は落ちてくるのではないかと考えております。また、ほぼ電子レセプト化されておりますので、返戻自体の手間という観点からも、過去と比較しましてもそんなに大きくはないのではないかと考えております。

 続きまして、9ページ目からで「3.点数設定方式Dについて」でございます。平成24年度から導入されたものでございますけれども、下の四角の観点から検討が平成26年度においては行われておりました。

10ページ目で、現状、点数設定方式Dが導入されております診断群分類区分でございますけれども、以下のとおりとなっておりまして、実際に平均在院日数が少し延びているものもございますが、こういった症例に関してはいわゆる75tileを超えたような入院日の患者さんがふえただけであって、基本的にはこういったものは一レジメンの中での薬代であるとか検査といった部分を1日目に設定させていただいて、それ以降というものはこの点数設定方式Dが導入される以前に起こっていたようなことが起こらないように導入された趣旨がございますので、引き続きこちらの診断群分類に関しては大幅な不都合が起こっていないような現状が明らかになっておりますので、継続可能ではないかというところでございます。

 また、新たな点数設定方式Dがふさわしい診断群分類というものも、引き続き専門家の意見を交えながら検討させていただいてはどうかというところがこちらの趣旨でございます。

 資料D-3に関しましては以上でございます。

○小山分科会長

 ありがとうございました。

請求の仕組みについて、3つの提案があったと思います。一つ一つやっていきたいと思います。

 まず 「1.特定入院期間越えの出来高算定ルールについて」ということでもって、これに対しての御意見あるいは御質問がありましたらお願いいたします。

 お願いします。

○井原委員

 この点につきましては、前回改定の前、平成25年11月のこの分科会で私のほうから提案させていただいたのですが、入院III日までの間に化学療法を行わない場合には化学療法の特別ルールというものが現在あります。これはわかりにくいという御批判も一部あることは承知しております。それと同時に、III日までに例えば心臓カテーテルであるとか、内分泌系の検査であるとか、かなり高額な材料等を使用するものが行われた場合のルールはどうしようかということがこの分科会でテーマになったと思います。

 今回、こういう形で新しい入院日IIIを決めていただきますと、実際問題としてそういうケースはかなり少なくなるのだろうと思います。最短で30日あれば、その中で化学療法、心臓カテーテルや内分泌検査といったものが全て吸収されて、新たなルールをつくらなくても非常に公平な形になるということで、現状ではこの考え方はとてもいいと私は個人的に思います。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 5ページに書いてあります【対応方針】ということでもって、従来の入院日IIIより大きく、最も近い30の整数倍数とするというのが御提案でありますけれども、これに対してよろしいでしょうか。ほかに御意見はございますか。

 この方向でいくということで、特に御異論はありませんか。

 お願いします。

○竹井委員

 済みません。細かい点になりますけれども、5ページの下のほうで「平均在院日数を超えた期間の一日あたり医療資源投入量の平均値」と書かれていますが、こちらは入院II日からIII日までの平均ということでしょうか。II日超えの退院日まででしょうか。

○小山分科会長

 お願いします。

○事務局

 患者ごとの平均在院日数を、 II日を超えた日からの医療資源投入量を、平均値を割り出すことによって出しております。

○小山分科会長

 よろしいでしょうか。

 ほかに御意見はございますか。

 どうぞ。

○竹井委員

 あと、平均値が下の場合は点数を下げるということでしたけれども、逆に上になることはどれぐらいあるかということと、その場合は点数を下げるということでしょうか。

○小山分科会長

 お願いします。

○事務局

 そちらの場合に関しましては、現状15%マイナスであるとか10%マイナスという形で点数設定をされて運用されておりますので、現状の運用を継続させていただければというところでございます。

 最終的には、こちらは第III日が引き延ばされるということがバックグラウンドとしてありますので、例えば第III日に引き延ばした上で入院期間IIIの点数設定自体をまた上積みするということは、検討の方針としては難しいのかなと考えております。

○小山分科会長

 お願いします。

○伏見委員

 今の点に関してなのですけれども、基本的な考え方は理解できるのですが、その「平均在院日数を超えた期間の一日あたり医療資源投入量の平均値」を投入するということで使うということは、IIを超えた期間において在院日数短縮のインセンティブを与えないということになると思うのです。

 それで、DPC導入当初でマイナス15%を設定したときの説明としては、在院日数短縮のためのインセンティブとしてマイナス15%を設定するという説明だったと思うのですけれども、3ページのグラフなどを見てもほぼ100%、要するにプラスマイナスゼロの時点で山型に分布しているということは、現状の点数配分は、マイナス15%の点数設定方法は在院日数短縮のインセンティブが全くないというふうに解釈できると思うのです。

 本来であれば、これを例えば90%にして在院日数短縮のインセンティブを与えて、その浮いた分の財源を例えば財源配分として機能評価係数2に変えるとか、そういう手もできるのではないかと思うのですけれども、その辺はいかがでしょうか。

○小山分科会長

 事務局、お願いします。

○事務局

 事務局でございます。

 確かに御指摘のとおり、このマイナス15%というもの自体をさらにマイナス10%であるとか、かなりドラスチックな形で変更するということも可能ではありますが、その一方で、やはり入院されている患者さんに対して、入院基本料部分というものがどうしても存在してしまいますので、それを割り込む形で、DPC病院の場合は入院期間IIIに入ったら入院基本料部分も割り込んだ診療報酬しか支払われないという制度自体がいわゆる医科点数表の根幹を揺るがす形になってしまうのではないか。そういう点で、今回の対応としましては、まず平均値で調整させていただく形でいかがでしょうかという趣旨の御提案でございます。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 見ながら、もう少し検討していくということでよろしいかと思います。

 どうぞ。

○渡辺委員

 確認ですけれども、30日にまとめた場合は、この新しい入院日IIIを超えたらまた出来高になるということだと思いますが、この場合に、30日にまとめることによって、その効果はどのように考えられますでしょうか。かなりこの中におさまるということでしたら、事務量は軽減すると思いますが、余り変わらないのであれば意味がないと思いますので、このあたりのボリューム感はいかがでしょうか。

○小山分科会長

 お願いします。

○事務局

 こちらは、ボリュームという観点ですと、今回、影響を受けるという症例ベースでいきますと10%ぐらいですので、10%の症例に関しましては簡素化が図れるのではないかなというところでございます。

 また、こちらは30日にそろえるという観点でいきますと、この後の差額調整の仕組みについてというところでも関連してくるところではございますが、請求自体の精緻化という形でも影響は少なからずあるのではないかというところでございます。

○小山分科会長

 よろしいですか。

 ありがとうございます。

 どうぞ。お願いします。

○池田委員

 済みません。請求業務の簡素化ということでございますが、例えば新しい入院期間III。これは30日、60日、90日とパターンが幾つかあって、同じ6桁でも、例えば合併症例が起きて診断群分類が変わりましたときに、その日数が30日から60日になったりということは多分あり得るわけですが、これは6桁の中で統一せず、現状の支払いの診断群分類ごとにこういう日にちを設定するということで、どの程度、簡素化に寄与するのかというのはいかがでしょうか。

○小山分科会長

 事務局、お願いします。

○事務局

 事務局でございます。

 確かに御指摘のとおりで、入院中にほかの処置をせざるを得なくなったであるとか、同じ傷病名ではあるけれども、合併症を起こして重症化したといった場合には、統一したとしても入院日IIIというものが切りかわってしまうことは起こり得るかなと思っております。

 一方で、こちらはある程度、どこにそろえるのかというところで、同じ診断群分類の中で一律同じ入院日IIIを設定してしまっていいのかというところですと、いわゆるアウトライヤー症例という観点から考えましても、そこまでざっくりと切ってしまうのは余りにドラスチックではないかというところで、今回30日という形の整数倍で御提案させていただいております。

○小山分科会長

 どうぞ。

○池田委員

 そうすると、今回のような変更であったとしても、相当な簡素化や精緻化が図れるというふうに理解してよいということでしょうか。

○事務局

 はい。そのとおりでございます。

○小山分科会長

 ほかはいかがでしょうか。

 特に御意見がなければ、一応、この方向でもって進めていただくということにいたしたいと思います。

 次に「2.差額調整の仕組みについて」でありますけれども、今、お話がありましたとおり、差額調整をするということですが、8ページのところを見ますと【対応方針】の中で、請求方法変更数は2.6%ぐらいなので、このような形にしても余り大きな影響はないという御説明ですけれども、これに対する御質問あるいは御意見がありましたらお願いいたします。

 どうぞ。

○金田委員

 金田です。

 我々、約10年間にわたって毎月、中小病院が40病院ぐらい集まって勉強会をしているのですけれども、今年度、特にやはり経営状況が非常に厳しくなっています。一部の病院から悲鳴が上がっているような状況になっています。これを見ますと、やはり月をまたいで請求方法が変更になった場合には一旦取り下げて、返戻によって再請求を行うということは入金が1カ月遅くなるわけです。そういうことになれば資金繰りに対して影響が出てくる可能性も、量は少ないということですけれども、危惧されるので、そこに対する配慮も要るかと思います。

 以上です。

○小山分科会長

 大変貴重な御意見だと思いますけれども、何か考えはありますか。

 どうぞ。

○事務局

 事務局でございます。

 やはり入院時に基本的に平均在院日数を超えるという観点から言いましても、入院時に想定していた治療内容から大幅な変更が起こるであるとか、合併症が起こって、そもそも全く違う診断群分類に移動してしまうといったことは、入院時の計画書に基づいてコーディングがきっちりとされていれば余り起こり得ないことなのではないかと考えております。

 ですので、今まで入院時初月であるとか、そういった請求の際には一旦、仮という形で確定されて請求されていたものに関しましても、実際に臨床科と請求部門との連携をとっていただいてコードを確定させていただくことで、このレセプト返戻数自体を減らしていく努力というものも医療機関側には求められるのではないかと思っておりますし、そういうことをしていただければ実際にこの数よりもぐんと減るというふうに考えております。

○小山分科会長

 よろしいですか。

 余り大きな影響はないというのが一応の見込みであります。

 ほかはいかがでしょうか。

 山本委員、どうぞ。

○山本委員

 この2.6%というものはDPC病院全体ですね。それで、実際にはこういう複雑な症例は、例えばI群などでもうちょっと多いのではないかという印象がありまして、例えば実際に保留にして、最終的な確定を待っておくらせて請求している例もありますので、その辺がトータルで2.6%ということではなくて、例えばI群ですともうちょっと高くなるとか、その辺はいかがお考えでしょうか。

○小山分科会長

 データはありますか。

 どうぞ。

○事務局

 これはそもそも請求方法が変わったという結果でしかありませんので、I群でどれぐらいかというところは現在手持ちでは持ち合わせておりませんが、また、こちらは先ほどの話ともリンクするのですけれども、包括算定期間というものが今後延びますので、包括は包括同士の請求調整という形ですとレセプト返戻をする必要はそもそもございませんので、そういった観点からいきますともう少し減るのかなと考えております。

○小山分科会長

 山本先生が心配されるようなことは余り起き得ないと考えてよろしいと思います。

 ほかはどうでしょうか。よろしいですか。

 では一応、この方針でいきたいと思います。

 どうぞ。

○竹井委員

 8ページの【対応方針】の1つ目のポツの中の括弧書きなのですけれども、特定入院期間を超えた場合を除くというのは何か意図はあるのでしょうか。超えた場合も一入院で決定するというのも考えられるかなと思います。

○事務局

 済みません。括弧書きの部分でございますが、ちょっと説明が不足しておりまして申しわけないのですけれども、こちらを記載した意図としては、いわゆるDPCの包括請求、出来高請求という概念で区分した場合に、一入院の中でそれがまじり合うことは基本的にはないですというところを意図して記載させていただいた部分です。

 ただし、括弧内にありますように、特定入院期間を超えた場合には、ある日にちまでは包括のレセプトがつくられて、その日以降は出来高のレセプトになるという形のものができますので、そういった場合というのは一入院で請求方法を、包括か出来高かというところを統一するのはそもそもDPC制度上不可能ですので、これは除くというふうに記載させていただいたところでございます。

○小山分科会長

 よろしいですか。

 ありがとうございます。

 ほかにいかがですか。

 よろしければ、この方針でいきたいと思います。

 最後の「3.点数設定方式Dについて」でありますけれども、点数設定方式Dについての御提案は11ページに書いてありますとおり、これからもふさわしい分類がある場合には、この中に導入していきたいということですけれども、これに対して何か特段の御意見はございますでしょうか。

 では、もう少しこれがふえてくるということでよろしいですね。

 ありがとうございました。

 では、これはこれでもって、この議論を終わりたいと思います。

 次に「 適切な医療機関群のあり方・基礎係数の見直しについて」であります。これを議題といたしたいと思います。

 まず、事務局より御説明をお願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 「 適切な医療機関群のあり方・基礎係数の見直しについて」というタイトルでございます。

 「1.概要」としましては、平成24年度診療報酬改定から「調整係数」の見直しに伴って「基礎係数」というものが新たに設定されて、医療機関群も分けられましたというところでございます。

 その設定の趣旨としては、いわゆるI群というものが大学病院本院というふうにされておりまして、また、それに似通った高機能な医療機関群についてはII群とされております。

 また、II群の選定要件としましては、平成26年度診療報酬改定における対応というものは以下のとおりでございまして、実績要件1として診療密度、実績要件2として医師研修の実施、実績要件3として高度な医療技術の実施、実績要件4として重症患者に対する診療の実施というものを取り入れておりました。

 3ページ目の下の○でございますけれども、平成2610月8日の中医協基本問題小委員会において、I群を大学病院本院で、III群は細分化しないということが了承されておりましたが、II群の選定要件に関しましては「地域における機能を要件」とした「絶対値による基準値」を設定することを検討しなさいということで御意見をいただいております。

 続きまして、4ページ目で【基礎係数について】でございますけれども、医療機関群ごとに設定される基礎係数というものは、平成24年度診療報酬改定において、調整係数の廃止に向けて新たに設定されたものでございます。

 中長期的には、医療機関群ごとに、一定の診療機能や診療密度に収れんしていくことが期待されております。

 参考としまして、平成231118日時点での資料を抜粋して記載しております。

 また、下の○でございますけれども、一方で、I群病院の中でも分院のほうが高機能な病院が存在するなど機能にばらつきが存在していることが明らかになっております。

 また、III群病院の中でも基礎係数により画一化されることによって、現状、機能評価係数IIでは十分に評価されないのではないかとの意見がございました。基礎係数と機能評価係数IIの重みづけの見直しを検討することが平成2610月8日の中医協基本問題小委員会で了承いただいております。ただし、重みづけの見直しというものは客観的に納得できる方法で行うことという意見も付随していただいております。

 続きまして、5ページ目で「2.検討事項」としまして、まず【医療機関群について】でございます。

 「(1)II群の選定要件について」で、1マルで、地域における機能の評価と絶対値要件について検討する宿題ということでいただいておりました。○に書いておりますとおり、現在の地域における医療機関の機能分化の評価を行うためのデータが存在しないという点と、また、将来的な病床機能の分化を見据えた基準値の設定が必要となるというところで、地域における医療機能の客観的評価による基準の設定、またその絶対値の設定は現状では困難ではないかというところです。

 例えば、地域医療構想とかで地域における医療機関の役割というものが今後明確化されていくところではあるとは思うのですけれども、そういったデータもまだそろっておりませんし、そもそも、その機能というものも明確化されておりませんので、点線括弧書きの中に記載させていただいております対応方針ということで「地域における機能」を要件とすることにおいては、平成28年度改定以降引き続き検討を行うこととしてはどうかというところでございます。

 また、医療圏ごとの医療計画の見直しも踏まえた上で「地域における医療機関の機能」によった選定要件の設定ができないかというものを引き続き検討を行うということにさせていただいております。

 2マルでございますけれども、高度な医療技術の評価につきましては、現状【実施要件3】というところで外保連から取りまとめられておりました外保連試案というものを評価対象としておりましたが、内科系の診療機能については評価が行われていないという意見を頂戴しておりました。

 その中で、平成2512月に内保連によって「特定内科診療」というものが取りまとめられたところで、以下「対応方針(案)」に記載させていただいておりますが、より正確に医療機関を評価するために【実施要件3】の中に「特定内科診療(2014年度版)」で25疾患というものの診療実績を加えることとしてはどうでしょうかという御提案でございます。

 また、その実績の評価方法としては、いわゆる外保連試案の3項目に準ずる形での、月間症例数であるとか、月間100床当たりの症例数であるとか、症例割合といった3項目で評価してはどうでしょうかというところでございます。

 最後の○に記載させていただいておりますとおり「高度な医療技術」としての評価として、外保連試案の3項目に加えた内保連の特定内科診療を加えた6項目によって評価することによってはどうでしょうかという御提案でございます。

 また、次の6ページに記載させていただいております外保連試案、先ほどの特定内科診療に関してもですが、平成28年度診療報酬改定までに最新版に更新された場合には、事務処理期間も勘案した上で可能な限り最新版を使用させていただくこととしてはどうかという御提案でございます。

 参考に、いわゆる内保連で取りまとめられました特定内科診療というものを記載させていただいております。

 続きまして、8ページで【基礎係数について】でございます。基礎係数の概念というものは、中長期的に、医療機関群ごとに、一定の診療機能や診療密度に収れんしていくことが期待されているところでございました。

 一方で、この中でIII群病院というものはばらつきが大きくて収れんが見込まれないにもかかわらず基礎係数によって画一化されてしまうことが一つの問題点であったというところで御指摘をいただいておりました。

 「客観的に納得のいく」方法ということで、III群の基礎係数の設定の仕方を3通りほど、事務局でシミュレーションをさせていただいております。1つ目が、医療機関ごとに算出した基礎係数。これは(仮)ということでございますが、包括範囲出来高実績点数をDPC点数表に基づく包括点数で割り戻したものを出しまして、その中のIII群の50 tile値をとった場合でありますとか、2番のように基礎係数というものを例えば切りのいい数字というところで1.0000に合わせた場合。3つ目の案としまして、医療機関ごとに算出した基礎係数の最低値に置きかえた場合どうなるのかというシミュレーションを行っております。

 以下(参考)としまして、それぞれの基礎係数はこういうふうになりますということで示させていただいております。

 そういった場合に集計結果として、一つの観点としましてシミュレーションを行いますと、基礎係数の配分が減りますと、やはりマイナス緩和の病院であるとか激変緩和対象病院というものが大幅に増加していく傾向にあることがわかりました。

 現状、ほかに問題点としましては、2つ目の矢印に記載させていただいておりますとおり、機能評価係数IIの財源へ置きかえを行った場合には、 III 群の基礎係数の財源を移しかえますので、機能評価係数IIの中で全群共通で設定されている係数をIII群のみに配分し直すことが現行では手法としては困難ではないかというところでございます。

 最終的には「対応方針(案)」に記載させていただいておりますとおり、基礎係数の財源配分を客観的に納得のいく方法ということで見せることはちょっと難しかったところで、次回改定以降に医療機関群のさらなる精緻化などでの対応を引き続き検討することとしてはどうかと結ばせていただいております。

 資料の説明は以上でございます。

○小山分科会長

 ありがとうございました。

 本丸に入ってきたところでありますけれども、医療機関群の基礎係数のところでありますが、ここに書いてありますとおり、まず1つは医療機関II群の要件定義を絶対値にするということでもって了承を得られて、絶対値にすべく少し動き出したところでありますけれども、その中で今回最も特徴的なのは、5ページにあります内保連試案を少しこういう形で入れるというのは非常に大きな項目だったかと思います。

 さらに、その後の基礎係数については、重みづけを変えるということだったのですけれども、いろいろやってみましたが、重みづけは今回すぐ変えることはいろいろ難しそうだということでもって、引き続き検討をしていくことになるという御報告だったと思います。

 この2つに対して、御意見・御質問がありましたらよろしくお願いいたします。

 どうぞ。

○川瀬委員

 川瀬でございます。

外保連のほうで今も試案を、8.3版をつくっているものなのですけれども、非常に今回の特定内科診療の25項目というものはかなり重症なものの項目なので、内容的には非常にリーズナブルになるのかなと思っていますが、ちょっと確認させていただきたいのは、II群をクリアするためには今まで外保連の3つの項目プラス特定内科診療の項目3つを全てクリアできるものがII群になるということなのでしょうか。

○小山分科会長

 事務局、お願いします。

○事務局

 事務局でございます。

 こちらは今回、データとしては示させていただいておりませんが、いわゆる線引きの方法としましては6項目全てというものが適切であるのか。5項目、6項目のうち1項目は落とした形で評価するのか。はたまた4項目で、どちらかを重みづけされていてもどちらかを、例えば外科のほうで3項目、内科で1項目だけクリアという形で線引きをするのかというのは今後また議論をさせて、提案させていただきたいと思っております。

○川瀬委員

 では、要するに項目として今は挙げただけで、それを全部というわけではないということなのですか。

○事務局

 おっしゃるとおりです。

○川瀬委員

 わかりました。

○小山分科会長

 恐らく、これはシミュレーションで出てくるのですね。

○事務局

 はい。

○小山分科会長

 その中での議論になると思いますので、とりあえず項目の中に入れるという了承をいただきたい。

 ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ。

○福岡委員

 倉敷中央病院の福岡です。

 今回、こうやって 内保連のデータを入れるというのは非常にいいことであると思っております。その中の特定内科診療の中で、前にも何度か申し上げたことがあるのですが、どうしても病名と重症度と特定の治療がペアになっているものが少しひっかかっております。

 といいますのも、重症の患者さんを診ていて、非常に重症な状態であったので、非常に重要な治療を行っているというのは予測できるのですけれども、それに加えて特定の薬剤ですとか特定の治療をペアにすることで、例えば過剰な医療を何か推すようなメッセージがとられるのではないかという懸念を持っています。

 私自身も一応、集中治療をやっている人間ですので、今、集中治療領域では酸素投与も含めて比較的コンサバティブな治療で、ある程度、生命予後もちゃんと確保して、QOLも求めるという形になっているところです。そこに、具体的な薬剤名ですとか治療名も加えた形で、こういうことをやっていないとII群にならないというメッセージが病院側にどう受け取られるのかということについては少し議論してもいいかなという気がいたします。

○小山分科会長

 大変貴重な御意見、ありがとうございます。

 事務局、お願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 適宜、 内保連のほうからも補足いただければとは思っておりますけれども、基本的に御指摘のとおりで、やはりポイントという部分を見ていただければわかりますとおり、いわゆる行為というものが逆の形でドライブされるような形にはなってはならないと思っております。

 いわゆる行為という形で言いますと、かなり侵襲度の高い行為が入ってきているのかなと思っておりますので、例えば人工呼吸器が必要のない患者さんに無理やり入れるということは起こり得ないのかなと。また、医師倫理的にもそういうことまではしないのかなと思っております。

○小山分科会長

 どうぞ。

○福岡委員

 おっしゃるとおりで、もちろん、人工呼吸器を無理にしないということはあり得ないと思います。ただ、特定の薬剤ですとか、救命的な処置以外の特定の処置に関しては少し議論の余地があるかなと思いましたので、発言させていただきました。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 どうぞ。

○事務局

 ありがとうございます。

 この中で、例えば行為でこういったものを落とす必要があるものがあれば、内保連から御提案いただいておりますけれども、これを全てのむ必要があるかといいますと、そういうわけでもございません。

 ただし一応、内保連としては内科系の関連学会から意見を取りまとめてこういう形になったということですけれども、小林先生から。

○小山分科会長

 小林委員、どうぞ。

○小林委員

 その辺も議論があったところなのですけれども、逆にその処置がない場合には病名だけで入ってきてしまうので、縛りが少な過ぎてアップコーディングを生じてしまい、まずいのではないかという意見があり、さらに人工呼吸器をわざわざ挿管してやるということは医師倫理上もあり得ないと考えまして、それで内保連では、誰が見てもこれだったらII群病院として診るべき重篤な疾患であるというふうに考えて処置を入れたものであります。

 ただし、先ほど御指摘がありましたように、わざわざ要らない薬を投与するとか、その辺はやはり少し注意しないといけませんので、その部分を外すことに関してはやぶさかではございませんので、御検討いただければと思います。

○小山分科会長

 では、その点についてはもう少し内保連の中でもまた議論していただいて、その結果をこちらのほうに報告していただくということでよろしいですか。

○小林委員

 はい。厚労省の担当の中下さんたちとも相談しながら御報告いたしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 ほかに御意見はいかがでしょうか。

 渡辺委員、どうぞ。

○渡辺委員

 5ページの下の「対応方針(案)」の2番目の3Cに症例割合がありますが、この対象症例数を総入院症例数で除したというところの総入院症例数は、内科の総入院症例数なのか、全体の総入院症例数なのか。このあたりの定義はいかがでしょうか。

○事務局

 現時点で想定しておりますのは、DPC病院として全部の総入院症例数でございます。

○渡辺委員

 ということは、ここで内科の評価をすると言っているのですが、外科の部分も含めた分で内科を評価するという考え方ですか。

○小山分科会長

 事務局、お願いします。

○事務局

 いわゆる内科の割合が多い病院と少ない病院がございますので、入院症例数で割って補正を行うという考え方でございます。

○小山分科会長

 ほかはいかがですか。よろしいでしょうか。

 では、この基礎係数の見直しについては2点、1つは重みづけを変えるということでしたけれども、これはもう少し様子を見ていくということですね。

 どうぞ。

○美原委員

 ちょっと確認しておきたいのですが、4ページの下の○で「基礎係数と機能評価係数IIの重み付けの見直しを検討する」と書いてありますが、これは医療機関別係数の中の割合を言っているのでしょうか。それとも、後で出てくる機能評価係数IIのさまざまな項目の重みづけを言っているのでしょうか。

○小山分科会長

 どうぞ。

○事務局

 こちらでまず御議論いただきたいのは、医療機関別係数の中での基礎係数と機能評価係数IIという、2つの○の中での重みづけの見直しでございます。また資料D-5のほうで機能評価係数IIの項目について。

○美原委員

 そうすると、これに関しての医療機関別係数の中の基礎係数と機能評価係数の重みづけに関しては、今回は特に触れられていないという理解でよろしいですね。つまり、この資料の中には基礎係数についてということに関して8ページにあるわけですが、8ページに III 群の話が出ていますけれども、そこのところには機能評価係数IIの割合ということは議論されていないのです。ですから、ここの5ページで語られていることは今回の中では議論されていないという理解でよろしいですね。

○小山分科会長

 事務局、どうぞ。

○事務局

 事務局でございます。

 こちらは8ページのシミュレーションとしましては、基礎係数というものの○の中から機能評価係数IIに財源を移した場合のシミュレーションでございますので、基礎係数と機能評価係数IIという2つの○の中での議論というものはここで終了しているという認識でございます。

○美原委員

 ここのところがよくわからなかったのですが、この基礎係数をDPC III 群の1マル~3マルというふうに分けているのは、機能評価係数IIが関与してこれを分けているのですか。

○事務局

 事務局でございます。

 御指摘のとおりで、8ページの下の表に書いておりますとおり、 III 群の基礎係数というものが1.0276に平成26年度は設定されておりました。この基礎係数というものを次にどういうふうに設定するのかというところで、1マル~3マルという形でこういうふうに動かしたところでございます。

 例えば、1 マルで1.0301という形でふえる場合には、この分の財源が機能評価係数IIの部分から持ってきているという認識でございます。2マルでございますと、1.0276の差分が機能評価係数IIのほうに移されているという認識でございます。

○美原委員

 そうしますと、これはともかく、ここのずれたものは機能評価係数IIから持ってきているという理解でよろしいわけですか。

○事務局

 御指摘のとおりでございます。

○美原委員

 わかりました。

 もう一つお聞かせいただきたいのですが、9ページで「対応方針(案)」のところで「医療機関群の更なる精緻化」ということを言っていらっしゃるわけですが、これは III 群をさらに分けるという議論なのでしょうか。「更なる精緻化」というものは一体どういうことを意味しているのでしょうか。

○事務局

 事務局でございます。

 こちらは、まず検討課題として中医協に了承いただいているのは、基礎係数と機能評価係数IIの配分の見直しというところでございます。そこで問題が解決できるのではないかという仮定に基づいてシミュレーションをさせていただいたというところで、実際、こちらでシミュレーションをしてみますと少しまずい点がございましたというところで、もう一度、一旦基礎に戻って議論をまた始める必要があるのではないかという形で、さらなる精緻化などで対応を、もちろん、医療機関群分け以外の論点もまたございますかもしれませんので、そういったところを引き続き検討という形で提案させていただいております。

○小山分科会長

 よろしいですか。

 ほかによろしいですか。

 では、この議論はこういうことの方向性でもっていくということで了承されたといたします。

 それでは、最後のところです。「 機能評価係数IIについて」であります。

 まず、事務局より御説明をお願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 資料D-5でございます。「機能評価係数IIについて」で、タイトルの下に記載させていただいておりますとおり、平成28年度診療報酬改定に向けての見直しを行うというところでございます。

 まず大前提としまして「1.機能評価係数IIの考え方」については以下のとおりであると、前回改定より整理をされております。

 【対応案】としましては、平成28年度診療報酬改定においても、基本的には現行の考え方を継続することとしてはどうかというところで、まず1点目でございます。

 続きまして、ページをおめくりいただきまして2.でございますが、機能評価係数IIの評価体系については現行、別表のとおりというところで、別紙に添付させていただいておりますけれども、そちらのとおりになって評価項目としては評価されておりますところです。

 「3.検討課題」でございます。

 既に導入が決定している項目に関しての具体的な評価方法に関してでございますが、中医協基本問題小委員会において、以下の項目を評価することは既に了承いただいておりまして、具体的な内容としましては、他の大学病院本院と比較して機能の低い医療機関に関しては、機能評価係数IIにおいて対応というところでございます。分院よりも機能の低い本院であるとか、精神病床の有無というところで、括弧書きにII群においても同様の評価を行うか検討というふうにさせていただいておりまして、この内容に関しては了承いただいています。

 【対応方針】としましては、以下のとおり評価項目を整理してはどうかというところでございまして、1つ目の矢印で、II群の実績要件4項目、現状は4項目ございますけれども、その一定項目以上が大学病院本院よりも機能が高い大学病院分院、DPC対象病院に限るものでございますが、それを持つ大学病院本院に関しては減算するというところではどうかというところです。

 2つ目の矢印で、II群の選定要件決定の際に外れ値に該当した大学病院本院でございます。こちらに関しても減算を考慮してはどうか。

 3つ目の矢印で、精神病床を備えていない大学病院本院と、高機能な、総合的な機能が求められているII群病院というところも減算という形にしてはどうかというところで四角括弧書きにさせていただいております。

 (2)で、既に検討がなされている項目に関してでございます。

 1 マルで、病院の実績報告についてでございますが、平成26年5月14日のDPC評価分科会で藤森委員から御提案いただきました「病院指標の作成と公開」について特別調査を行いまして、報告がされております。

 「参考」に記載させていただいておりますとおり、7項目でまずは医療機関独自の公表に対する取り組みというものを見てみてはどうでしょうかというところでございました。

 また、検討が必要となる項目は以下のとおりで、自院で指標を解説する際に遵守されるべき指針についてであるとか、挙げさせていただいておりましたとおりでございます。こちらは、詳細は参考1の資料にまとめさせていただいております。

 【対応方針】としましては、引き続きおおむね病院の了承も得られていたところでございますので、平成29年度より機能評価係数IIにおける保険診療指数の中で、いわゆる病院の透明性というものを担保する意味で「実績報告」の評価として行うことを検討してはどうでしょうかというところでございます。

 また2マルで、いわゆる「診断群分類点数表で表現しきれない重症度の差」についてというところでございますが、平成27年6月17日のDPC評価分科会において、平成30年度診療報酬改定において予定されている調整係数の廃止に向けて、激変緩和措置対象病院についての分析と評価のあり方についての検討を行いました。その中で、調整係数が表現していた「診断群分類点数表で表現しきれない重症度の差」というものを新たな係数で表現すべきではないかとの指摘がございました。

 こちらは調査結果でありますとか報告書に関しましては、資料D-5参考2に添付させていただいております。

 4ページ目でございますけれども(参考)として、いわゆる病院ごとのプロット図。横軸に診療報酬改定の間での変化率と、縦軸でいわゆる医療資源の投入と点数表の点数との差というものを見たものがございます。こちらは相関関係が出ているところでございました。

 【対応方針】としては、新たな係数として「重症患者への対応機能(重症者対応)」といった観点から、包括範囲出来高実績点数と診断群分類点数表との比を表現するような係数の試行導入を検討してはどうかとさせていただいております。

 3マルで、地域ごとの評価というところで、地域ごとの医療への取り組みを評価すべきとの御意見をいただいていたところでございますけれども、地域ごとの医療機関の取り組みを評価することについて、どのように考えるかというところで御意見がございましたらいただければと考えております。

 5ページ目に移りまして、今後検討すべきと考えられる項目につきましては、まず1マルで「地域医療指数について」でございます。地域医療指数の評価項目のうち、5疾病・5事業+在宅医療。医療計画を各都道府県が設定しておりますけれども、それに基づく取り組みについて、事業推進への貢献度というものや、今後のあり方について、アンケート調査を47都道府県に実施しております。

 こちらのアンケート結果というものが参考3に添付させていただいております。この地域医療指数を検討するに当たっては、医療計画というものへの貢献度であるとか、そういった今後の方向性というものを都道府県からいただいておりますので、そちらを踏まえつつ、検討を行うこととしてはどうかとさせていただいております。

 2マルで「後発医薬品係数について」でございますが、経済財政運営と改革の基本方針2015ということで平成27年6月に閣議決定されておりますところでございます。以下のとおり、後発医薬品の使用割合の平成29年度における目標値が70%以上とされたところでございます。

 以下に閣議決定の内容を抜粋させていただいております。

 現状の後発医薬品係数においては、60%を評価上限として設定させていただいているところですけれども、また、計算には社会保険診療報酬支払基金の医薬品マスターというものが使用されておりました。

 【対応方針】として、今回80%の具体的な達成時期が、80%という数値は設定されておりますけれども、達成時期が明確化されておりませんので、平成28年度診療報酬改定においては、70%の評価上限とすることとしてはどうでしょうかというところでございます。

 また、後発医薬品の使用割合の目標値が見直された場合には、適宜評価上限の検討を行うこととしてはどうでしょうかとさせていただいております。

 また、厚生労働省のホームページにおいて、平成25年4月1日からの後発医薬品情報等を含む詳細なマスターが公開されておりますので、前回改定では社会保険診療報酬支払基金の医薬品マスターを使用させていただいていたところなのですけれども、そういった詳細なマスターから医療機関が独自に計算をしたいという御要望をいただいておりましたので、こちらを使用することとしてはどうでしょうかという御提案でございます。

 6ページ目に移っていただきますと、3マルの「その他」というところで、再度検証が必要な項目はどういうところがあるかを適宜議論させていただくというところで、本日は時間も限られておりますので、簡単に御意見をいただきまして、議論をするというところでございますでしょうか。

 また、ほかにどういった評価対象があるかというところをいただければと考えております。

 下の(4)で、各係数への報酬配分(重みづけ)についての検討でございます。

 いわゆる機能評価係数IIの7項目間での相対配分については、7項目がそれぞれ独立した概念で設定されておりまして、項目間相互で評価の軽重というものを設定するのが困難であることから、財源に関しては等分とされておりました。一方で、平成27年6月17日のDPC評価分科会で、各係数の評価に関する重みが異なっているという御指摘を頂戴しておりました。

 (参考)としまして、下に平成26年度改定時の各係数の合計値に対する影響度というものを示させていただいておりますが、やはり「分散」という列をごらんいただくと、係数ごとに分散が大きく異なっているという現状が明らかになっております。

 最後の7ページでございますが【対応方針】ということで、各係数の重みづけの手法に関しては、7項目がそれぞれ独立した概念で設定されておりますので、いわゆる客観的な観点からの軽重を設定するのは困難ではないかということで、現状は継続することとしてはどうかとさせていただいております。ただし、各係数に関しては医療機関の努力が反映されるために「分散」が均等となるように係数の調整を行ってはどうかというところでございます。

 具体的には、以下のイメージ図のような手法で、従来の係数の分布というものはこういった形の山なりだったのですけれども、ある種、そもそも余り競争になっていないという観点もございました。そういうところで、分布の均一化ということで、効率性指数に例えばx乗の処理を行うということで、各係数の分散というものを平均値にそろえる方法で各係数の評価自体を均質化することを行って、いわゆる重みづけではないですけれども、点数そのものの重みづけというものを見直すこととしてはどうかというところでございます。

 また、その係数の中で、やはり保険診療係数というものはほぼ均質化してきておりますし、救急医療係数というものはそもそも2日目までに患者治療に要する資源投入量というものを評価しているところでございますので、こういった概念の違うものに関しては調整を行わないこととしてはどうでしょうかとさせていただいております。

 また、カバー率係数に関しても分散がかなり小さくなっておりまして、この原因としては、やはり最小値を最大値の2分の1としているところであるため、そもそも、この分散を標準化すること自体が妥当なのか。もしくは最大値の2分の1ということを行ったがために分散がかなり均質化してしまっているので、最小値をどういった形で設定するのかを今後検討させていただいてはどうかというところで締めくくらせていただいております。

 資料の説明は以上でございます。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 機能評価係数II、いよいよ本題でありますけれども、1ページ目のところは、 機能評価係数II考え方は、平成28年度診療報酬改定においても、現行の考え方を継承する。

 これは問題ないと思うのですが、その次の2ページ目で、評価体系についてでありますけれども「3.検討課題」のところでもって、今の大学病院本院のこと、精神科病床のことが議論されております。それから、既に検討がなされている項目として、病院の実績報告等があります。それで【対応方針】とすると「実績報告」の評価を行うことを検討してはどうであろうかというところです。

 それから、2マルが 「診断群分類点数表で表現しきれない重症度の差」についての御提案であります。

 ここまでのところでもって、何か御意見あるいは御質問がありましたらお願いいたします。

 お願いします。

○山本委員

 精神病床の有無の点でございますけれども、これは有無だけにしますと、あればいいということになりかねない。やはり機能をしっかり持っているかどうかということが重要であると考えますので、保護入院をとっている方、あるいは措置入院をとっている方で、もし措置入院がハードルが高過ぎるということであれば、せめて保護入院をこの中の要件に入れる必要があるのではないかと考えますけれども、いかがでしょうか。

○小山分科会長

 大変貴重な御意見、ありがとうございます。

 事務局、何かコメントはありますか。

○事務局

 事務局でございます。

 そもそも、スタート時点として精神病床の有無という形でスタートしておりますので、新たな保護入院という形でさらに段階をつけるかどうかということは検討させていただければと考えております。

○小山分科会長

 よろしくお願いいたします。

 ほかはいかがでしょうか。

 どうぞ。

○猪口委員

 これは前に議論になったときもお話しさせていただいたのですけれども、もし機能を見るのであれば、措置入院とか医療保護入院プラス精神科の身体合併症のところを見たほうがいいかなと思います。

○小山分科会長

 どうぞ。

○事務局

 事務局でございます。

 いわゆる精神科の身体合併症の受け入れに関しては既に評価がされているところでございますので、やはりそもそもの趣旨としまして、大学病院本院という形で一律に望まれている機能がある中で精神病床が存在していないというところを見ているという考え方でございますので、そのストラクチャーとしての精神病床の有無という形を一つ線引きとして置かせていただいております。

○小山分科会長

 お願いします。

○小林委員

 当病院の例を出すのは妥当ではないかもしれませんけれども、分院とはいっても本院の数百メートル先に精神科を主にした病院があるのですが、措置入院も含めて、緊急対応の精神病床も備えているわけなのですけれども、そういうものはどのように解釈すればいいですか。

○小山分科会長

 お願いします。

○事務局

 もちろん、そういった形で機能を分化されていることに関しましてはどうこう言う立場にはございませんので、お答えは差し控えさせていただこうと思いますけれども、DPC制度という中で一つの線引きをしないとだめだというルールの中で、他の病院、大学病院本院というものが精神病床を維持して、総合的な機能で構えているという中で、精神病床が大学病院本院に存在していないと、大学病院本院という以上、基礎係数という形で画一化されてしまっておりますので、その中でもちょっと外れてしまっているようなところに関しては調整をさせていただくという言い方が正しいのかはわかりませんが、ルールの中でも一部見直しをさせていただくという趣旨でございます。

 もちろん、近くに精神病床があるからそこで機能しているということであれば、それは構わないという答えにはなってしまうのですが、DPC制度の医療機関別係数という観点からはちょっと対応し切れていないので、ここで対応させていただくということでございます。

○小山分科会長

 よろしくお願いします。

 どうぞ。

○福岡委員

 救急医療に関してなのですけれども、前回の改定のときに急性心筋梗塞の24時間診療体制というものを入れて、いろいろな意味で地域にインパクトがあったというのを実感いたしました。救急医療においても、例えば深夜・早朝もちゃんと救急車を受けているですとか、あるいは救急隊からの応需に、例えば1回目、2回目で非常に早い段階で受けていて、そういう率が非常に高いとか、そういう形の評価を具体的に入れれば、地域で本当に頑張っている、救急医療を支えている病院を評価することにつながるのではないかと思っておりまして、ぜひ検討していただければと思います。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 事務局、どうぞ。

○事務局

 事務局でございます。

 恐らく地域ごとの評価という形でも見ることはできるのかなとは考えておりますけれども、消防隊も現在、各隊で、定型のフォーマットでどういった症例であったかというところを入力されて総務省のほうが集めている実態もございますし、最終的に地域全体での救急の取り組みという観点からもそういった評価ができないかということは一度検討させていただければと考えております。

○小山分科会長

 どうぞ。

○福岡委員

 岡山県では、実は消防隊のデータと救急を担っている病院とがお互いにその結果をシェアしたことがありました。消防隊のデータは非常に具体的で、かなり詳細で、逆に医療側から見ますといろいろな意味で誤解を生じる面もありますので、もしもそういうデータを生かされるのでしたら、そのあたりは少し慎重に御検討いただければと思います。

○小山分科会長

 大変貴重な御意見、ありがとうございます。では、よろしくお願いします。

 渡辺委員、どうぞ。

○渡辺委員

 先ほどの精神病床の有無ですけれども、確かにII群病院は大学病院本院に準ずるもので、ここにありますように(II群においても同様の評価行うか検討)と書いてございますが、この精神病床の有無によって準ずるか準じないかということをいきなり検討するのは、議論としては少し過激ではないかという印象を持ちますので、II群病院の立場からは、この点は少し検討していただいたほうが良いのではないかと思います。

○小山分科会長

 お願いします。

○事務局

 事務局でございます。

 やはり、そもそも準ずるという考え方は既にやめたというところではあるのですけれども、大学病院本院並みの高機能な機能が求められているのがII群の姿であるというのは既に検討しております。

 中医協に上げた時点でも、精神病床の有無をII群においても同様の評価を行うか検討しているところでございますので、ぜひ御意見として頂戴したいところではあるのですが、大学病院本院に総合的な機能であるとか、そういった受入体制ということで精神病床というものを求めている以上、II群においても同様の考え方は必要なのではないかというところで今回入れさせていただいております。

 ほかに御意見がございますようでしたら、ほかの先生からも御意見をいただければと思っております。

○小山分科会長

 どうぞ。

○小林委員

 議論をもう一度繰り返したいのですけれども、I群病院で本院に精神病床を持っていないものも一応、I群病院としては認めて、機能評価係数IIで評価するという理解でよろしいですか。

○小山分科会長

 事務局、どうぞ。

○事務局

 はい。そのとおりでございます。

○小林委員

 そうだとしますと、II群病院においても同じ枠組みのほうが制度的にはすっきりするのではないかと思うのです。

○小山分科会長

 そうですね。そういった意味の位置づけであるというふうに考えてよろしいと思います。

 ほかにいかがでしょうか。

 特に御意見はありませんか。よろしいですか。

 あと、既に検討がなされている項目でもって、病院の実績報告についてはよろしいですね。7項目を入れていくということでもってお願いします。

 どうぞ。

○美原委員

 今の7項目を入れていくということなのですが、その日付が平成29年度で正しいのですか。

○小山分科会長

 どうぞ。

○事務局

 事務局でございます。

 検討が必要となる項目というものが現状、まだ残っておりまして、平成28年度改定において導入する場合に、その指標というものが固まっていないところでいきなり評価を始めてしまうことが正しいかというところで、今後議論を続けて、平成29年度から評価を開始する。医療機関さんの準備期間も考慮した上でできればどうかというところで、平成29年度と記載させていただいております。

○小山分科会長

 ここに書いてありますように、検討が必要な項目は幾つかあるので、これをこの2カ月ぐらいで全部検討するのは難しいので、1年先送りという考えです。

 どうぞ。

○美原委員

 そうしますと、先ほどの議論に繰り返しになってしまうのですが、機能評価係数IIという一つのパイがあるときに、新しい項目が入るとそのパイがさらに細分化されるという理解でよろしいですか。

○小山分科会長

 事務局、どうぞ。

○事務局

 パイとしては同じ母数といいますか、固まりになっておりまして、その中を細分化するというところでございます。

○小山分科会長

 どうぞ。

○美原委員

 本当にくどいようで、とても自分自身、嫌なのですが、資料D-4の8ページのところで【基礎係数について】というところで、その割合のシミュレーションに関して、機能評価係数IIを割り当てたのだというふうにお答えになったと認識していますが、それがこの文章を読んでも、私はどうしてもわからないのです。

 ぜひそういうふうに、この資料D-4の8ページの【基礎係数について】でシミュレーションしたところが、機能評価係数IIをこちらに持ってくるという言葉がないので、なかなかこれを読んでもそういうふうに理解ができなかったのです。ですから、ぜひその辺をもう少しわかりやすく記載していただければと思います。

 以上です。

○小山分科会長

 よろしいですか。

○事務局

 はい。御指摘いただきましたとおり、中医協に報告する際には機能評価係数IIからの財源移しかえという形の内容がわかるような形で記載を改めさせていただきたいと思います。

○小山分科会長

 よろしいですか。

 どうぞ。

○金田委員

DPCの基本として、やはり診療機能の評価というものがあると思うのですけれども、これは包括範囲の出来高点数に偏り過ぎているのではないか。高い点数の診療をすればいい、質が高いとなってくるのですが、これから求められるのは地域の中での役割分担の評価です。すなわち、包括範囲の出来高点数の評価が1つでしょうが、2つ目は地域において果たしている役割であるとか重い責任。もう一つは、これからはやはり連携だと思います。

 9月16日の参議院本会議で地域医療連携推進法人制度が可決されましたけれども、これは1年半後には実施されるようになると思いますが、そういうことも地域の、地域医療指数とか何らかの指数にインセンティブとして上げていくことによって、競争から協調への流れ、全体の医療費の抑制につながるのではないかと思います。

 以上です。

○小山分科会長

 大変貴重な御意見、ありがとうございます。了承いたしました。

 ほかはいかがでしょうか。

 それから、新たな展開として3ページ目の下の 「診断群分類点数表で表現しきれない重症度の差」というところがまた係数として戻すという記載がありますけれども、この点についても特に御意見がなくてよろしいということでよろしいですね。

 それで、5ページ目に行きまして、地域医療指数でありますが、これについては都道府県アンケートを踏まえつつ、検討をするということ。それから、後発医薬品係数については、目標値を一応70%に変えていくということですが、よろしいですか。これに対する御意見・御質問はありますか。

 続きまして、6ページ目の3マルの「その他」のところでもって、再度検証が必要な項目に関しては適宜議論するという、今、金田先生がまさにおっしゃったようなことかと思いますけれども、あと、機能評価係数IIにおいて、新たに評価すべき対象とするものがあれば議論していくということであります。

 どうぞ。

○山本委員

 この新たに評価すべき対象として、今度、医療法の枠組みで臨床研究中核病院みたいなものが指定されて、非常にハードルが高いわけでありますが、逆にハードルが高い分だけ患者支援体制あるいは医療安全の体制というものがかなり強く求められて、かなりしっかりとしたものが要求されておりますので、こういうところは評価の中にも入れることを検討してもいいのではないかと考えますが、いかがでしょうか。

○小山分科会長

 事務局、いかがですか。

○事務局

 どういった観点で評価ができるのかというところで、やはり保険診療という枠の中ですので、実際に受診される患者さんに対してのメリットという観点でどういったものがデータとしてお示しできるかというところも検討させていただいた上で議論させていただきたいと思います。

○小山分科会長

 病院数も、今回発表されたのは4病院で、しかもそこにはかなりの補助金がつくので、その上に乗せるのは多いかなという思いがするので、検討はさせていただきたいと思います。

 それから、6ページの「(4)各係数への報酬配分(重み付け)について」で、これは基本的には重みづけを変える方向性で動いたのですけれども、重みづけは余り変えないで、その中の割合を少し均等にしたり、中身のばらつきについてコントロールしていきたいという御指摘だと思いますが、これに対する御意見・御質問はございますでしょうか。

 よろしいですか。

 そういうことになりますと、中医協で許可をいただきまして、基礎係数と機能評価係数IIの重みづけを変えるといったこと。あるいは機能評価係数IIの中の重みづけの変更をするといったことは、どうも技術的にちょっと難しいということでもって、それは取り下げる。そのかわりに、機能評価係数IIの中の、項目ごとの中の配分を少しいろいろいじるということと、大変重要なのは、4ページ目の新たな係数として「重症患者への対応機能(重症者対応)」といったところですか。ここら辺が非常に重要になってくるのかなと思いますけれども、こういう方向性になるということでもって皆さん御理解をしていただいたということでよろしいですか。

 どうぞ。

○山本委員

 もう一つ、済みません。

 新たに評価すべき対象として、今回、難病が非常に拡充されましたので、大きく疾患がふえている。これはやはり難病が診られる医療機関は限られますし、かなりの機能がないとできないということで、ここは難病患者に対応するという意味でも、新たな評価項目としての検討が必要かなと考えます。

○小山分科会長

 これはやはり 外保連試案の中にも難病というものは入ってきますか。どうなのですか。必ずしもそうではないですか。違いますか。

 事務局、何かありますか。

○事務局

 例えばICDという区切りの中ですと、難病のみを抽出できるようなICDコードが存在しない場合もございまして、かなり難しくなってきます。ですので、例えばストラクチャーとして指定病院というものが存在すれば簡単かなとは思うのですけれども、それもまだ検討中であるとか、恐らく決着がついておりませんので、今回検討できる内容としては、ざっくりと考えますとそこまでかなと思っております。

 また、ほかに客観的な指標として使えるものがないかというのは検討させていただければと思っております。

○小山分科会長

 ほかはいかがでしょうか。

 ちょっと後ろのほうは駆け足をしたかなと反省しておりますけれども、大体、予定のところが一応終わりましたが、全体を通して、これだけもう一回言いたいところがありましたら。

 よろしいですか。

 かなり重要な項目がいろいろ決まってきたと思いますので、では、これでもってきょうの議論は終わりにしたいと思います。

 事務局から何か御連絡はございますでしょうか。

○事務局

 事務局でございます。

 次回の日程が決まりましたら、また御連絡を差し上げます。

○小山分科会長

 それでは、平成27年度第5回DPC評価分科会を終了させていただきます。

 本日はお忙しい中、御出席いただきましてありがとうございました。


(了)

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