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2015年8月10日 児童虐待防止対策のあり方に関する専門委員会(第12回)
雇用均等・児童家庭局総務課虐待防止対策室
○日時
平成27年8月10日(月) 10:30~12:00
○場所
中央合同庁舎4号館1208特別会議室
○出席者
委員
松原委員 | 秋山委員 | 泉谷委員 | 磯谷委員 |
岩佐委員 | 奥山委員 | 加賀美委員 | 加藤委員 |
木ノ内委員 | 草間委員 | 作本委員 | 笹井委員 |
佐藤委員 | 塩田委員 | 菅野委員 | 辰田委員 |
西澤委員 | 平田委員 | 藤川委員 | 藤林委員 |
藤平委員 | 星委員 | 松本委員 | 武藤委員 |
山田委員 |
オブザーバー
警察庁 |
厚生労働省
安藤雇用均等・児童家庭局長 | 木下大臣官房審議官(雇用均等・児童家庭、少子化対策担当) |
古川総務課長 | 大隈家庭福祉課長 |
田村虐待防止対策室長 | 小松虐待防止対策室長補佐 |
芦田虐待防止対策室長補佐 | 寺澤家庭福祉課長補佐 |
○議題
予防・初期対応から自立に向けた取組について
○議事
○小松虐待防止対策室長補佐 定刻となりましたので、ただいまから第12回「児童虐待防止対策のあり方に関する専門委員会」を開催いたします。
委員の皆様には、お忙しい中をお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
なお、本日、岡井委員、中板委員、平井委員、卜蔵委員から御欠席の御連絡をいただいております。また、浜田委員につきましては、若干おくれていらっしゃいます。
カメラの撮影はここまでとさせていただきます。
(報道関係者退室)
○小松虐待防止対策室長補佐 初めに委員会の運営に当たり、委員の皆様にお願いがございます。
視覚、聴覚障害をお持ちの方などへ情報保障の観点から、御発言等をされる場合には、発言者は挙手する。挙手をした発言者に対し、委員長から指名する。指名を受けた発言者は、氏名を名乗ってから御発言するということとしたいと考えておりますので、御協力をお願いいたします。
それでは、資料の確認をさせていただきます。
配付資料は、座席表、議事次第と事務局作成資料となっております。
恐れ入ります。事務局作成資料、1か所だけ訂正がございます。1ページ目、左上、専門委員会中間報告、括弧書きがございますが「平成27年5月、平成26年11月」、済みません、27年、26年、逆に記載しております。訂正させていただきます。
資料の欠落等がございましたら、事務局までお申しつけください。
なお、本専門委員会は公開で開催し、資料及び議事録も公開することを原則とさせていただいております。
それでは、以降の進行は松原委員長にお願いいたします。
○松原委員長 よろしくお願いいたします。
早速、議事に入ってまいりたいと思います。時間も限られております。今日の委員会の持ち方について、まず説明をさせていただきたいと思います。
今度の報告書を取りまとめるに当たりましては、年末に児童虐待の政策パッケージを策定するということが大前提にあります。この夏の段階で、その方向性を整理するという総理の御発言もありましたので、これを踏まえる必要があると思います。したがいまして、この段階では具体的な対策案に踏み込むというよりは、むしろ秋以降、年末までの間に議論すべき検討の方向性を明確にしたいという思いがありました。
そういったことを踏まえて、前回委員会の終わりに私から、これまでの取りまとめを踏まえ、また、夏までに虐待対策の方向性を取りまとめるということを念頭に、予防、初期対応から自立に向けた取り組みについて、今後の検討の方向性をできる限り示すための取りまとめ案の作成を事務方に指示をいたしまして、本日はその取りまとめ案についての御意見をいただくと申し上げましたが、いろいろ事務局からも意見照会、御相談があったと思いますし、前回の御議論もそうでしたけれども、多様な御意見がございます。その中には、理念的なものから具体的な提案も含め非常に多岐にわたっていました。前回は、それぞれが御発言をいただくということでディスカッションができなかったこともありますが、その項目の中にはかなり深い議論をする必要があるというものも幾つかあったと思います。
これらはなかなかこれまでの委員会の中では十分に議論が尽くされていなかったと認識しておりますし、委員の間の中でも、具体的なプロセスですとか、そもそも具体的な提案について賛成、反対等の御意見があり、具体の部分については御意見が必ずしも一致しているとは言えなかったというように考えております。
今日は前回の委員会における各委員からの御発言と、その後の補足意見を集約した資料を事務局に作成していただきました。それがお手元にある資料になります。本日の委員会では、それぞれの御意見を踏まえて、改めて今度は意見交換をしていただきたいということで、この時間というような設定をさせていただきたいと思います。今日の意見交換を踏まえまして、報告書の取りまとめを進めたいと考えております。
そういう意味では、実は山田委員から資料の御提供等をいただいておりますが、この先の議論の機会にぜひ意見の資料も活用させていただき、各委員にも配付していただくというような方向で考えさせていただいて、今日は意見交換ということで議論を進めてまいりたいと思います。まずどういう方向、方針で報告書を取りまとめるかということについて御説明をしたいと思います。
前回、会議の資料についておりましたように、中間取りまとめで整理された内容というのは、主として実務的な論点が多かったと思います。これは専門委員会として了解をして、特に予防、初期対応に関する項目については、官邸で行われました副大臣等会議でも了承されておりますから、この内容については基本的に尊重をしたいと思っております。
御意見の中には、新たにまとまった財源、人材を必要とする項目ですとか、現行の制度や組織を大幅に見直すことが必要となる項目も含まれていたかと思います。これらを実際に制度化するに当たっては、目指すべき姿を示すとともに、現実に向けた道筋というのを示す必要があると思います。理念的にやるべきだと書いても、それの実現の手だてとか方向性が示されていない限り、この委員会の報告というのはかつてそんなものがありましたねというそこの段階で終わってしまいますので、少しそのことも勘案しなければいけないかと思いますし、その場合には、現場関係者の方がここの委員会でたくさん出てらっしゃいますので、そういった方々の意見も十分そんたくをする必要があるというように考えております。
各委員の間でいろいろ御意見が出ており、基本的な方向性はともかくも、やり方ですとか、時期ですとか、そもそもそういったものを設置するかどうかということで議論が分かれていると思われる項目があります。これはそれをどこかに向けて少数意見を押し潰すというよりは、この段階では各委員の御意見を尊重することとし、今後、議論すべき項目として挙げるといった形も念頭に置いて整理をさせていただきたいと思います。
私としましては、厚生労働省においては、この委員会での議論を踏まえて、必要に応じた法改正等も念頭に置いているという理解をしておりますので、そのための各課題ごとの具体案については、方向性の議論がある程度収斂した段階とし、さらなる議論が行われる必要があると考えております。
こういったことを踏まえて、さらに議論を深める必要がある項目や各委員会において十分に意見の一致が得られていない課題等については、秋から再開される議論の中で、引き続き御議論いただくということを念頭に、その議論につなげるための報告書を取りまとめたいと考えております。
ということで、前回はこれで案を取りまとめてしまいましょうというかなり具体的なところまで意識はしておりましたが、非常に貴重な御意見をたくさん、かつ多様な角度からいただきましたので、少し今日はその議論を進めていただいて、その上で方向性を具体的な道筋を勘案しながら考えていきながら報告書を取りまとめていく、今日は素材にさせていただきたいというように考えております。よろしくお願いいたします。
これから資料に沿って御発言いただくのですが、何分会場が広くて、私、手が挙がるのがこちらは見えるのです。両サイドに首を振りますけれども、見えないかもしれないので、少し前に出していただくとか、お向かいの方が私にアイコンタクトでどなたが挙げているよと教えていただくと議論がいろいろな方からいただけるのかなと思っております。
それでは、第12回「児童虐待防止対策のあり方に関する専門委員会」の事務局作成資料というものによりながら御議論をいただきたいと思います。
1項目6分程度として進めていきたいと思います。
どうぞ。
○磯谷委員 先ほどの点、確認ですけれども、これまで事務局が中間取りまとめをされていたものは先ほどのお話ですと実現をする方向ですね。一方、先ほどの新たな提案について道筋をつけていく報告書というのは、それと一体のものになる予定なのでしょうか、それとも別のものを考えておられるのでしょうか。
○松原委員長 一体のものとして考えておりますので、これまでのものでぜひこれから国としてやっていただきたいこと等はそのまま書き込む。2回分についてのことは委員会で了承されておりますので、そこについては変更するつもりは、私はないです。
○磯谷委員 そうすると、2部構成のようなイメージで、第1部のほうは中間取りまとめでもう既に副大臣などの御了解も得ているもの、第2部はこれから議論するものというような構成を考えておられるのでしょうか。
○松原委員長 具体的な体裁はまだ全く頭にないのですけれども、区分をして表記をするということにはなると考えています。よろしいですか。ありがとうございます。
それでは、どうぞ。
○佐藤委員 もう一回、スケジュール的なところを確認したいのですが、そういたしますと、今回のもまた議論をし、それ以降の日程調整でもう一回こういう場を設けるのかどうかということをお聞きしたいです。
○松原委員長 今日の御議論にもよりますけれども、夏の間に取りまとめるという1つの時期設定がございますので、今日御議論いただいたことをまた事務方のほうでまとめていただいて、私の意図したような形での取りまとめ案をつくっていただき、恐らくメールでのやりとりでまた各委員の御意見をいただいて、修文できるところは修文いたしますし、今日の御議論も含め、なかなかまとまらないことについてはそういう議論があったという形で表現をさせていただき、まとめの中に入れていきたいと考えております。
奥山委員、どうぞ。
○奥山委員 先ほどの磯谷先生の質問の確認ですけれども、2部構成的になるというお話だったのですが、その割には事務局作成資料は元のところに意見を溶け込ませるような形で書いてあるのですが、この辺は矛盾するのではないかなと思うのですが、御説明いただけますか。
○松原委員長 今日は取りまとめ案ではなくて、全体的な御議論をいただくために資料を用意していただいたので、これがそのまま報告書の原型になるとは把握していないです。
○奥山委員 ということは、この大項目、中項目が、これが確定したものではなくて、加わった2部構成になる、2部の部分があると考えてもいいのですか。
○松原委員長 御議論によると思います。この7項目目、8項目目というのが出てくるのかどうかということについては、今日いろいろな御意見をいただくことになると思いますので、私あるいは整理のプロセスの中で、これは今までの項目には入れ込めないというようなものが出てくるようであれば、今まで確認したものと、今回新たに立ち上がって議論をしていただいた部分と、そこは区分したいと思います。
○奥山委員 ありがとうございました。
○松原委員長 ありがとうございます。
松本委員、どうぞ。
○松本委員 済みません、くどいようで確認ですけれども、今、奥山先生がおっしゃったように、今日の資料は大変実務的とおっしゃいましたが、この項目に当てはまらないようなところで前回意見に出たことというのは結構あると思うのです。なので、それは全く実務的なということなのでここに反映されないということはあるのかもしれませんけれども、そちらも含めて今日は議論するということでしょうか。であるとすると、この項目に沿って議論するという中に、ここに載らないことも出せばいいのか、これはこれとして議論しながら、ではここに載らないことで何か、前回も話に出たけれども、ここに反映されていないことで何かというようにして発言をすればいいのか。そこは少し教えていただいたほうが後の議論の混乱がなくて助かると思います。
○松原委員長 わかりました。
皆様が議事の進行に御協力いただけると、松本委員がおっしゃった、このほかにということを御発言いただく時間もとれると思っておりますが、ベースは、今までつくってきた2つというのがありますので、それを外れて議論が始まりますと、空中戦になってまとまらなくなってしまいますので、あくまでも、その2つを補完していく、あるいはそれについて強化をしていくのにはどういうことが考えられるのかということを御発言もいただきたいと思います。ただ、新たに加われた委員の方々については特にそうですが、それまでの議論には関与されてこなかったので、自分の意見としては、ここの部分はきちっと考えるべきだという御発言を封じるつもりはありません。
始めてよろしいですか。では、最後にいろいろな御意見をいただくための時間も考慮しつつ、1項目5分ぐらいから6分で進めていきたいと思います。済みません。
それでは、第1の項目になります。(1)妊娠期からの切れ目のない支援のあり方です。
この項目では、妊娠期からの相談しやすい体制の整備、出産しやすい環境づくり等々の御意見をいただいておりますし、学校や病院等の組織としての通告の周知の徹底について御意見をいただいております。資料のほうにも発言やその後の御意見が記載されております。この点について、御意見を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
どうぞ。
○山田委員 (1)については、大方皆さん御了承の内容だとは思うのですけれども、1点、マル2の「妊娠を抱え込まず出産しやすい環境づくり」とマル5の「学校、病院等の組織としての通告の周知徹底」というのがあるのですが、この2と5の中間的な点として、ティーンエイジャーたち、中高生の妊娠というのを学校現場がちゃんと見つけて支援につなげるということが触れられていないので、その点について御追加いただければと思います。済みません、山田でした。
○松原委員長 ありがとうございます。
つい私もお顔と名前が一致するので、議事録的には不手際をいたしました。貴重な御意見だと思います。
どうぞ。
○奥山委員 奥山です。
マル5の学校という虐待を発見しやすい立場にあるところが虐待の発見を増加させる手立てとして、研修もそうですけれども、やはりせっかくできた189をしっかりと周知するということも重要なのではないかと思います。
○松原委員長 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。
どうぞ。済みません、お顔が見えないので、お名前をお願いします。
○磯谷委員 磯谷です。
特別養子について書かれておりますが、基本的には多分2段階あって、1つは特別養子を児童福祉の現場でも使えるように、ここにアイデアとしては何か児福法に記載をするだとか、いろいろありますけれども、もう一つは、特別養子の制度そのものを見直すということも1つ考えられるのだろうと。ただ、それについては当然ながら民法ですので、法務省などとも調整が必要なのだと思われますし、また普通養子との関係、さらには家族法全体との関係もあるので、簡単ではないと思いますけれども、やはり考えていかなければいけない論点としては挙げておいていただく必要があると思います。
○松原委員長 ありがとうございます。
どうぞ。
○木ノ内委員 木ノ内です。
前提となるような問題かと思うのですけれども、社会的養護について社会全体の認知というか認識というか、そういうものが現在欠けているように思うのです。社会的養護の中の問題は随分議論するのですけれども、社会にどれだけ社会的養護が知られているか。学校の先生であるとか、病院の職員であるとか、あるいは地方自治体の職員であるとか、そういったところに社会的養護をよく理解させて課題を持った家庭ができるだけつながるようにしていきたいと思います。
○松原委員長 ありがとうございます。
そういう各現場への周知ももちろん大切なのですが、恐らく実務的に提案を考えてきた経緯の中で言いますと、広く国民全般に社会的養護のことについて周知するというのが、後で御議論していただきたい、御発言があるかと思っていました、新たな観点、理念かと思います。前回も加賀美委員から養育という理念が出ておりましたが、それと同じような御発言だと思いますので、後ほどの議論の中でも引き取らせていただきたいと思います。
西澤委員、どうぞ。
○西澤委員 先ほどの山田先生の関連なのですが、ここに入るのかどうかわかりませんが、10代の妊娠のサポート体制や母子のサポート体制が弱い。高校を中退させられているとか、そういうような部分が後々の虐待の大きな問題になっていくので、どういう文言にしたらいいのかわからないのですけれども、在籍支援みたいな、高校に行きながら何とか子育てができる、妊娠が継続できるみたいな環境づくりというのは必要なのかなと思います。
○松原委員長 ありがとうございます。
辰田委員、奥山委員の順でお願いします。
○辰田委員 マル5の学校と病院の組織としての通告というところで、1つは国公立だけではなくて私立もさらに協力をお願いしたいということと、あと通告後の子供の面接だとか、そういった場合の協力も引き続きお願いしたいということを載せていただければと思います。
○奥山委員 奥山です。
これからの議論の方向性の一つという意味で提案だけですけれども、やはりこうのとりのゆりかご方策をどう考えるかというのがあると思うのです。匿名化妊娠をどういうように考えていくかというのは、今ここで決めるということではなくて、議論の方向性としてはあると思いますし、それも議論に乗せる必要があると思います。
○松原委員長 ありがとうございます。
これもかなり議論があるところですので、なかなかこれといった結論は出せないかと思います。
どうぞ。
○秋山委員 秋山です。
山田委員と西澤委員がおっしゃったところですが、それはマル1のところの上から4つ目に、各機関が支援だけではなく、地域の見守り役となっていくことも必要ということで含めたつもりでおりました。そこには、右側に書いてあります主な意見の中で相談や声かけというところも含まれた地域の見守りだと考えております。
○松原委員長 ありがとうございます。
西澤さん、今の反論ですね。どうぞ。
○西澤委員 済みません、見守りというのはよくないと思うのです。何か支援をしていかないといけないので、見守って何とかなるのではなくて、やはり高校をやめさせられたりする、そういうことを防いでいくための手立てを打たなければいけないと思っています。
○松原委員長 多分秋山委員もその支援が前提だと思いますので。
平田委員、藤林委員。
○平田委員 平田です。
これも今後の具体化のところになるのだと思いますけれども、妊娠期からの支援のところに社会的養護関係施設の関与、利用を少し考えていいのではないかと思います。現在も婦人相談所に単身で一時保護を受けておられる方であれば、母子生活支援施設に委託されていますが、余り活用されていないという現実もあります。制度上の母子という縛り等々が出てくるのかもしれませんけれども、妊娠期からの支援の1つの方策としてあるのではないかと考えます。
○松原委員長 あと藤林委員と武藤委員が手を挙げてらっしゃったので、次のところに進まなければいけない。このお二方で御発言を一度切りたいと思います。
藤林委員、どうぞ。
○藤林委員 藤林です。
磯谷委員の意見にありました特別養子縁組制度を今後児童福祉法に位置づけていく流れの中で、成立後の養親さん、またはその子どもへのサポート、サービスが必要ではないか。いわゆるポストアドプションサポートやサービスといったものをぜひ検討すべきではないかなと思います。
以上です。
○松原委員長 ありがとうございます。
武藤委員、どうぞ。
○武藤委員 武藤です。
前回、欠席をさせていただきましたけれども、この1番のところの意見を出させていただいたのは私で、今まで西澤委員のほうからも発言があったように、見守りという言葉についても皆さん同じだと思うのですけれども、今まで見守りと言いながら積極的な介入という部分まで至らなくて結構虐待がひどい状態になってくるという現象があると思います。ですので、今後の段階としては、見守りでなくて積極的な支援だとか、介入まで制度として入れるかどうかは別として、各市町村が積極的にそういうような支援ができるシステムをつくるということが必要だと思いましたので発言させていただきました。
以上です。
○松原委員長 ありがとうございます。
それでは、2ページ以降になります。大きな(2)初期対応の迅速化や的確な対応のための関係機関の連携強化ということです。この項目については、児相から市町村への事案の送致、市町村に子供・家庭支援センターの設置の義務づけや、要支援児童については市町村によるサービスメニューを積極的に活用していくべきだというような御意見をいただいております。また御自由に御議論いただきたいと思います。挙手をお願いしたいと思います。
それでは、笹井委員、泉谷委員、山田委員の順番で、どうぞ。
○笹井委員 沼津市の笹井です。
今、委員長から話がありました児相の部分と市町村の部分で、児相がより介入的にという形の部分になってきて、児相が支援をしないでもいいのではないか、というような論調もあるわけですけれども、その辺について、児相というところがいわゆる介入のみでいいのかどうかということについて、少し検討していただきたいと思います。
市町村が支援という形になっているわけですけれども、市町村のみで支援という形のことは非常に難しいです。子供・家庭支援センターという形の具体的な提案もあるわけですけれども、市町村体制の充実という意味ではとても意味があると思いますが、これまでの論議は、どちらかというと重症事例とか介入事例をずっとこの間、この委員会でやってこられて、市町村が持っているネグレクトだとか中程度の部分のところの論議はほとんどされないまま来ていますので、ぜひその辺についてもう少し深めていただきたい。市町村のほうは、10年間法改正を経て、いろいろな形で取り組みをやってきていますので、その辺の状況はきちっと踏まえていただきたい。今後、具体的に重症事例があるということで市町村も変わっていかなければいけないことは承知しますけれども、その辺については、十分市町村の状況だとか意見の把握に努めていただいて、慎重に考えていただきたい。
特に多くの市町村が人口減少と少子高齢化というところに直面していますので、財政的な問題も抱えていますので、その辺についてもあわせて検討していただきたいと思います。
以上です。
○松原委員長 ありがとうございます。
では、泉谷委員、お願いします。
○泉谷委員 泉谷でございます。
マル2の3つ目の○、児童相談所の通告のところですけれども、児相から市町村へというところの中で、前回の委員会のときに辰田委員のほうから泣き声通報ということでお話がありましたが、あわせてDVに関する通告についても市町村のほうでDV対策の窓口等があるはずですので、そういったところとの連携ができないかというところの検討をしていく必要があるのではないかと思います。
実際にいろいろお話を聞いていくと、DVの心理的虐待の通告というのは病院とか学校から上がってくる通告に比べて、今のお子さんの状態としては状態の深刻度が低いというようなお話も聞きます。けれども、DVそのものがなくならない限り、この子供への心理的な虐待がなくならないということを考えると、やはりDV施策のほうできちっと子供への支援ということを考えていくというところが市町村における使いやすいサービスメニューをふやすところにもつながっていくのではないかなと考えます。
以上です。
○松原委員長 ありがとうございます。
山田委員、どうぞ。
○山田委員 山田です。
児童相談所から市町村への事案を送致という仕組みについては大賛成ですけれども、一方で、押しつけ合いが起こらないかということの懸念があって、その押しつけ合いの防止の対策というのを組んでおかないと失策につながる危険性を感じます。
○松原委員長 ちょっと待ってくださいね。多分児相の方はいろいろ御意見があると思うので、どちらですか。
では、菅野委員、どうぞ。
○菅野委員 菅野です。
ここで二重構造の弊害というのがあるのですけれども、私が多分資料に書いた部分だと思うのですが、このシステム自体は、いわゆるダブルチェックという意味で、制度としてはいい制度なのではないかなと思うのですけれども、現場にいると圧倒的な数の問題が起きていて、結局、今、問題になっているのは、現状の把握、虐待の程度のチェックと支援のバランスです。どちらかというと、今、支援のところに力が注げていない。児童相談所も市町村も対応数が多過ぎてということがあると思います。だから、増員という形で数的な対応をしていくのか、それとも先ほどから、この間、ずっと議論がある機能で分けていくのかというところあたりでの現状分析で、弊害というのは言い過ぎたかなと思っている部分があります。
ただ、そういう意味で一定の量であるとか、専門性であるとか、先ほど笹井委員から話がありましたように、それぞれの自治体によっての差みたいなものがあるので、一度、できれば単純に1つずつ、この機関はこういうことをするということが明確にみんなで共有できるようなわかりやすいシステムはないだろうかということも視野に入れていただいて、今後の検討課題として捉えていただけたらというように思います。
○松原委員長 辰田委員、どうぞ。
○辰田委員 辰田です。
今、山田委員の御指摘のあったところについて、お互いが押しつけ合ったという感じになってしまうと、結局そこで狭間に落ちてまた重篤な事件につながっていくと思いますので、児童相談所から市町村に送致することであれば、きっちり児童相談所も初期調査をして、また子供の姿を見た上で大丈夫であろうと、市町村のサービスでやっていけるだろうというところを送致していく。
そこに当たっては、当然児童相談所もアセスメントをするわけですから、共通のアセスメントのもとに市町村でも受けられるかどうか。当然、双方合意の上で送致していかなければならないと思っております。
児童相談所、市町村、それぞれ、地域によっていろいろ力量等もありますので、そこは柔軟に対応すべきだと思っています。
もうひとつ、市町村のサービスメニューです。管内の市町村はばらばらなのです。ショートステイ1つとっても利用の仕方も全然違ったりしている。一定のレベルをつくって、在宅の支援のサービスを充実させることが必要だと思っています。
○松原委員長 ありがとうございます。
児童相談所の役割をめぐっては、かなりここの委員会の中でも御意見が分かれていて、私が冒頭整理しましたように、論点は整理して提示できると思うのですけれども、こう行きましょうというのはなかなか言えないのかなと思います。私の認識としても、辰田委員がおっしゃるように、市町村と一くくりにまとめられなくていろいろな市町村、これは児相もそうだと思います。専門職採用をやっているところから、全然そうではないところ。一括では言えない部分があるなと思っていますし、一方で、なかなか今まできちっと国の役割、都道府県の役割、市町村の役割というのがきちっと表現されていないので、そのことははっきりさせていくべきだと考えております。
では、奥山委員が先に手を挙げてらっしゃいました。奥山委員、岩佐委員、西澤委員、この順番でお願いします。さらに、4番目、加賀美委員にお願いします。
○奥山委員 どうしても送致という言葉になると丸投げでキャッチボールになって、全部があちらに行ったり、こちらに行ったりということになってしまうと思うのです。
先ほど出ていたように、役割を決めて、例えば支援を受け入れることを拒否しているような家族に対しては、しっかりと児相が枠組みをはめる。そこに支援として市町村が入っていくというような形の協働をちゃんとできるような形に持っていくことが必要だと思います。
○奥山委員 どうしても送致という言葉になるとキャッチボールになって、全部があちらに行ったり、こちらに行ったりということになってしまうと思うのです。
先ほど出ていたように、役割を決めて、例えば支援を受け入れることを拒否しているような家族に対しては、きちっと児相が枠組みをはめる。そこに支援として入ってくるのは市町村が入っていくというような形の共同をちゃんとできるような形に持っていくことが必要だと思います。
○松原委員長 ありがとうございます。
御意見として受けとめたいと思います。
それでは、岩佐委員、どうぞ。
○岩佐委員 委員長が言っていただいたことと重なるような気もするのですが、要するに市町村とか児相の役割を決めようと思うと、児童相談所がどういうところかということを考えないといけなくなって、児相がどういうところかというのを考えようと思うと、児童相談所がどういう資格の人がどういうような仕事をしているのかということが前提になるので、余り場外に行かないように発言はしようとは思っているのですが、私の中では児童相談所の資格化とか専門化とかということが大前提になるので、だから、今からここは1時間議論しましょうとは言えないので、こういう論点がそこと非常に深く結びついているということで、私としては、それが第4とか第5になるのか、ベースになってとても重要なので、早急に論点を詰めていかない議論なのだという、そこについての優先度が高いなと思っています。そこをめぐってはいろいろ議論があるということは承知した上でということです。
あと、支援と介入も、私自身は、支援か介入かという初期のころにそういうようにわかりやすく分けて言うということでこの言葉が使われているけれども、児童相談所が一時保護したり、28条の申し立てをしているのが介入かと言われたら、介入でもありますけれども、やはり支援なので、その辺の理念をどう見るのかというのもうまく通しておかないと、今の言葉遣い、見守りもそうですけれども、気軽に使っているとうまくいかなくなるのではないかと思って、これも多分場外と思うのですが、しかし、早急に理念とかそういうものの検討が必要と思っています。
あと1点、DVの関係は、私が見させてもらった資料の中には、いわゆる面前DVと言われているケースが実は結構子供に対する身体的虐待の割合が一定含まれているというような資料も見せていただいたことがあって、先ほどの市町村との連携というのはとても重要だと思いますし、あわせて、今、ふえているDV、いわゆる面前DVと言われている事案に対してどう対応するのかというのは、できればそういういろいろな資料をもとにさらに効果的なことが議論できればいいなと思っております。
以上です。
○松原委員長 児童相談所については(4)のところでもまた項目として取り上げられておりますので、もう一回議論ができると思います。
西澤委員、どうぞ。
○西澤委員 その関連ですけれども、冒頭で皆がやりとりしたのはその部分がありまして、例えば私を含む何人かは、児童相談所の機関も分けて、機能も分けてしまう。それで介入、それは子供の保護と家族支援というのをそれぞれ特化するという形にすると、ここの議論がはまってこないのです。だから、例えばそれは市町村が介入業務を行うかと言うけれども、そういうように分けるモデルがあれば、それがうまくいけば市町村は支援に徹することができるし、押しつけることになる。というのも、県の支援機関がしっかりしていればそういうことは起こらないということになる。相当レベルの違う問題が一緒になってしまっているので、どういうように整理していくのかなということが非常に重要だと思います。
○松原委員長 ありがとうございます。
これは先ほどの取りまとめの話で個人的な見解なのですが、児童相談所をめぐっては、多分いろいろな御意見があって、これと一本化できないと考えているのです。とすると、現行の今の体制でやるとしたら何ができるかというのが先ほど発言した一部、二部にするかどうかは別として、そこでの論点の提起、課題の提起あるいは提言になる。将来的な児童相談所のあり方というのはあした変えるわけにいかないので、どういうステップを踏んで、どういう議論をして、どういう場合に必要な法制度の改正をするかということについて、ここでの新たな議論として提示していくのかなと思っていますので、また最後のところで、これをオーバーラップするような御意見をいただきたいと思います。
第4項目もありますので、ここの2は加賀美委員の御発言で終えたいと思います。よろしくお願いします。
○加賀美委員 奥山委員とかぶるところがあるのでよそうかなと思ったのですけれども、言わせてください。
市町村との連携のところで、具体的なかかわりということが一番大事になってくると思うのですが、そのときに、従来の児童相談所の措置という考え方、行政処分という考え方が在宅にどう広がるか。つまり、公費負担の問題が出てくるだろう。そのことを明確にすることができないと、見守りの話も全然片づかないだろうと思うのです。だから、ぜひそういう観点で市町村と県行政ということになりますが、県、政令都市行政。従来の児童相談所の役割。そういう関係を明確にしていく必要があるだろうと思います。
○松原委員長 ありがとうございます。
さて、(3)も実は2と4に関連しますので、その部分で御発言していただいてもいいかなと思います。要対協の機能強化についてですが、ここには医療機関の参加あるいは全ての市町村で要対協の設置をすべきであるというような御意見。児相と市町村で支援方針の共有化、役割分担をすべき、この辺はかぶっているかと思います。調整機関の専門の専門職採用等、参加機関の研修などの御意見をいただいております。むしろ市町村側から見たかかわり方で児相とどう考えるか、あるいは市町村の中での連携をどうするかというポイントが(3)になっていると思います。御発言いただきたいと思います。
木ノ内委員、お願いします。
○木ノ内委員 木ノ内です。
要対協は大事な役割を担いつつあると思うので、ぜひ全市町村に設置をお願いしたいなと思うのと、もう一つは、家族の再統合のときにも要対協がかかわってもらえたらいいのかなと思っております。
以上です。
○松原委員長 ありがとうございます。
ほかにはいかがですか。
では、武藤委員、お願いします。
○武藤委員 一番最後のところの子育て支援事業の活用というところの項目で、今、児童養護施設等々がショーステイ事業ということを結構盛んにやり始めております。活用状況も非常に一般的なショートステイということではなくて、要保護性の強い意味での親子分離せずに行ってショートステイ等々を活用しながら行って、短期間親子分離を図りながらそれぞれの安定を図るというような取り組みをやっておりまして、これが非常に近年その役割が大きくなってきているような気がします。
ですので、もう少しショートステイ事業という部分について、今の制度もあるのですけれども、もう少し制度の充実、そういうことを目指しつつ、全ての乳児院や児童養護施設等、社会的養護施設がこのショートステイに参画できるようなシステム、そういうインセンティブを持たせるような取り組みが必要なので、項目を1つ起こして、ショートステイの項目、充実、そこを入れたほうがいいのではないかと思って発言させていただきました。
以上です。
○松原委員長 場所がわからない。何ページですか。
○武藤委員 今日用意していた部分の一番最後のところです。
○松原委員長 ここの要対協の部分ではないところですか。
○武藤委員 要対協の一番最後の項目のところに。
○松原委員長 ここは今日の資料だと研修になっているのですが、本文のほうですね。
○武藤委員 はい。
○松原委員長 わかりました。ありがとうございます。
それでは、(4)、ここは笹井委員が手を挙げかけてらっしゃったけれども、(4)でもこれは十分御発言いただけると思うし、今日のボリュームから言っても、最大のところで実にここが議論になったのだなというのがよくわかる資料になっておりまして、笹井委員、御発言されていたのですか。どうぞ、お願いします。
○笹井委員 済みません、(3)に戻ってしまうのですけれども、要対協のところで、先ほど児童家庭支援センターとの連携というのがあったのですが、要対協はもう一つは、子ども・子育て支援法の利用者調整の部分の相談の事業のところの連携も必要だと思いますので、その辺について意見を言わせていただきました。
○松原委員長 ありがとうございます。
それでは、(4)にかかわってどうぞ。これだけ多様な意見が出た。
西澤委員、どうぞ。
○西澤委員 先ほど松原委員長がここは議論が分かれるとおっしゃっていて、私が聞いていて、今の児童相談所で無理だとみんな一致しているような気がしているのですけれども、なので議論が分かれているのは委員と事務方とういうような意識なのですが、その辺、議論が分かれるのですか。
○松原委員長 私の認識は、先ほど笹井委員の御発言があったように、市町村が支援と言われてもというような御意見とか、全体、トリアージについては、やはりやれる、やれない、の御発言がありましたね。だから、必ずしもおっしゃったことの対立だけではないと認識しています。
○西澤委員 重ねます。先ほどの笹井委員のおっしゃったのは、現行の体制で言っての枠の中だと思うのです。これは現行の体制をどう変えるかという議論なので、そこはずれがあるのではないかなとは思います。
○松原委員長 どう変えるかについての議論だから意見が分かれたと思うのです。
辰田委員、どうぞ。
○辰田委員 辰田です。
とりあえず年末の政策パッケージをまとめるというところの中で、現行制度の中で何ができるかということをまず考えていきたいと思っています。その中でトリアージセンターという話も出てきていますけれども、考え方の1つだろうと思っています。そこで緊急度を判断してという話になるのでしょうけれども、そこで本当にきちっとアセスメントができるかどうか。現場それぞれですし、地域の力量等もありますので、そこで周辺調査を終えた上でアセスメントをしていかなければならないと思っています。そのメリット、デメリットもあるので、そこは議論していくことが必要かと思っています。
そして今、児童相談所、また市町村、それぞれ相談を受けて、そういう中でどのように役割分担、連携していくこと、体制の強化を図っていくことをこの年末に向けて考えていかなければならないと思っています。
○松原委員長 奥山委員、加藤委員の順でお願いします。
○奥山委員 奥山です。
今、トリアージセンターのことをお話しになったのですけれども、トリアージというのは本当に入り口で、その次の段階をどうするかを考えるものであって、アセスメントをするところではないという考え方だと思うのです。トリアージは大体がそういうものですね。緊急度だけを判断して、本当にこれは重症の可能性があるから児童相談所がやれよとか、現在の緊急度は少ないからゆっくりでいいよということなのか、そこだけの判断ですから、そんなにアセスメントの能力とかそういう問題ではないと思うのです。ある程度きちっと研修を受けて、そして能力があればストレスはかかると思いますけれども、可能だと思います。一般の救急外来などでは看護師が一般的にやっていることですから、すぐに見なければいけないのか、後からでいいのかだけの話ですね。そこをやるのをトリアージセンターと申し上げたということをつけ加えたいと思います。
○松原委員長 加藤委員、どうぞ。佐藤委員、それから山田委員。
○加藤委員 このトリアージということにつきましては、緊急度ということですけれども、緊急でない場合でも結構難しい、気づきを持って対応しないといけないということがあります。死亡事例などを見ていますと、そんなに緊急でなくて早くに支援ができなかったことで発生しているということもありますので、やはりそういうトリアージという医学モデルでありますけれども、エコロジカルな視点で何がその人にとって必要なのかという立場でみと、専門性が高くないと支援や対応ができていかないと思います。今回、皆さんの委員の中で共通して見られているのは、専門性を高めるということがとても大事であるという点で一致していると思います。それは先ほど岩佐委員がおっしゃったように、まず大きな前提としては、どういうような形で専門性を上げていくのかということ。これは児童相談所だけではなくて市町村の相談員の問題でもありますので、まずそこを強調必要があるかなと思います。
あと、先ほど市町村のことですけれども、子育て支援の中での気づきをどういうようにして市町村の相談の担当者につなげていくのかというような課題もあります。ですから、そういったことも含めた大きな流れをきっちりと捉えておく必要があるのかなと思いました。例えば要支援児童であるとか特定妊婦というのがまだ明確になっていない、定義がなかなかあやふやであるといったことについても専門性等、関連すると思います。
以上です。
○松原委員長 佐藤委員、どうぞ。
○佐藤委員 山田委員、先に。
○山田委員 譲り受けました。山田です。
トリアージ・センター、もちろん奥山委員がおっしゃったとおり、緊急度ということのトリアージもあるのですけれども、それとともに、どこが次の段階で調査をするのかという、ケースの振り分けが大事な業務です。軽症と言えるかどうか調べてみなければわからないということなのでしょうが、例えばDVの目的で児童相談所が走り回っているというような現状を解消し、児童相談所が児童相談所としての機能をきちっと果たしていくためには、身近な市町村のほうがまずファーストタッチしたほうがいいだろうというケースをちゃんと振り分けましょうというのがトリアージ・センターなので、そういう意味では、今の無駄ないろいろな動きを整理する上でも大事なシステムだと思います。
実際、面前DV通告に関しては、もう児相ではとても回り切れないということで市町村に調査を依頼している児相だっていろいろなところで始まっているわけで、そういったときに、最初に一報が入ってきている警察情報から、この程度だったら児相だよねとか、こちらだったら市町村だよねというのはちゃんとトリアージできているわけで、現場はもう実践的にトリアージは始まっているという段階だと思います。
○松原委員長 佐藤委員、どうぞ。
○佐藤委員 譲ってよかったです。少し違う趣旨の発言ですので。
私は、(4)のところの大項目の子育ての悩み相談に対して確実に対応できるという、そこのところがずっと初めから引っかかっていまして、そのことで189が子育てのということも含まれたことにもどうなのかというような御意見もあったかと思うのですけれども、ここのところの児童相談所の役割としての子育ての悩み相談は、支援のところの専門的な支援、7ページの例えば一番下の虐待の影響により、思春期と発達段階における非行やひきこもりというような児童相談所がかかわるようなケースをベースとして、少し専門的な問題を持った子供に対する親の子育て支援というようなところのほうをむしろ強調すべきではないかなと思います。ですので、一般的な子育て支援までが児童相談所に誤解されるような書きぶりではないようにぜひ改めていただきたいと思います。
○松原委員長 ありがとうございます。
ここはもう少し時間をとりたいので、西澤委員、どうぞ。
○西澤委員 先ほどの理解でもう一回言っておかなければいけないのではないかということで、議論が分かれるということで、現状でどうしていくかということを考えるのも必要だし、一方で、現状を打破するということも考えなければいけないので、そのときには、私は子供保護機関と家族を支援機関をそれぞれ対等な機関として分割してちゃんと都道府県が責任を持って運営する。その支援を行う機関と市町村なり民間が連携して支援を提供するという新たな仕組みを例えば5年後だったり、10年後だったりでもいいのですけれども、それを一応ゴールとしておいて、そこへのロードマップをちゃんと書いていくという作業をずっと続けてやっていかないと、現状変更だけではいつまでたっても継ぎはぎだらけ、パッチワークを続けていくことになると思います。
○松原委員長 ありがとうございます。
菅野委員、笹井委員、どうぞ。
○菅野委員 菅野です。
議論のところで、介入と支援というところが先ほど岩佐委員からもあったのですけれども、児童相談所の現場にいますと、いわゆる全面受容で今までカウンセリング的にやってきた支援と、それから部分受容ですね。要するに虐待というか、子供のマイナスの体験になるようなものは認められないけれども、全てを否定するわけではないという形で介入的支援という枠組みを新たにつくって、かかわっていこうとしています。
ただ、そのことがまた新たな混乱を呼ぶ可能性もあるというところで、現場はやはり最終的に介入していこうが、なにをしようが、親子関係の修復であったり、その子供にとって、大人になったときに、親子関係なり、大人との関係でプラスになるようにというところです。だから、ベースにどうしても児童相談所の人間は、その子の育ちをどう応援するのかというところに立ちますので、そこのことを一言だけつけ加えます。
○松原委員長 どうぞ。
○西澤委員 ありがとうございます。心理士が集まっているところではそういうことをやってきているわけです。介入も支援の1つだとか、それはできるのだけれども、それはなかなか標準化できない。そこの部分が混乱の1つの要因だし、私の言っているモデルも、今の菅野さんたちの立場をどうやって支援センターがしっかりやれるかというところに軸足があるので、決して対立するものではないと思うし、菅野さんが言ってしまうと28条をやりながらも支援ができますよと言っていたようなスーパースターがおったから、なかなかそこから動けなかったという経過があるわけですね。済みません。
○松原委員長 笹井委員、手が挙がっていました。どうぞ。
○笹井委員 笹井です。
児童福祉法が変わって10年間市町村が虐待通告を受けてという形になっているわけですけれども、今のトリアージの話を聞いていると、児相というところで189で、全部案件を集中してそこがトリアージを本当にできるのであれば、それはそれとして、この5年後に向けてという形のことについては理解ができます。ただ、現況、児相が受けて、では市町村ができるものは市町村にみたいな形のやり方だとか、要対協でとりあえず全部のところは集中していると思うので、トリアージの仕方なり、そこのところに市町村がどういうように参画できるのか、そういったところの部分をもう少しきちっと詰めていただかないと難しいのではないかと思ってしまいます。
○松原委員長 同じように作本委員、手を挙げてらっしゃいました。どうぞ。
○作本委員 作本です。
市町村の立場として、やはりトリアージというのはとても大事です。見守りという言葉が先ほどから出ているのですけれども、児相としてはこの場合は措置ができないから見守りをするというのが現実です。
児相に対しては、やはり専門性を高める必要があります。市町村の職委員も専門性を高めるためには、やはり職員の自治体は削減というところがあるので、財政的な部分というのはしっかり押さえていただきたいと思っております。
○松原委員長 ありがとうございます。
たくさん手が挙がっていて、どうしましょうか。少し終わりが15分くらい延びてもいいですか。あともう少しできますので、では、藤林委員、加賀美委員、加藤委員、岩佐委員、奥山委員。私の言った順番で、そこで一旦切らせていただいて、最後まで行きたいので、5、6、議論したいので、それで一度。
藤林委員から行きましょう。
○藤林委員 トリアージの話から少し介入の話になってきていると思うのですけれども、前回も言いましたが、この児童相談所が介入と支援をどうしていくのかというのはとても大きな課題であって、私は前回も言いましたように、支援の発想を持った介入というのは、そこでどうしても積極的な法的権限の行使に至らないということがあるのではないか。それがいろいろな市町村とか医療機関から、児童相談所がなかなか保護してくれないというようないろいろな不満に至っているのではないかと思います。
また、児童相談所の専門性の強化というのは、何をもって専門性の強化と言うのかというと、これはソーシャルワークとか福祉の専門性も当然必要ですけれども、そこには法的な対応力という専門性の強化がなければ、より積極的な介入または法的権限の行使ができないのではないか。また、一方で、家裁であるとか、検察であるとか、または保護者側の弁護士とのやりとりといった、現に法的対応力が求められているわけですから、法的な面の強化といったことをしていくべきではないか。現に、厚労省は警察との連携といったことはうたってきたわけですから、そこにもう一つオプションとして法律家との連携強化というのを挙げていくべきではないかと思います。
以上です。
○松原委員長 加賀美委員、どうぞ。
○加賀美委員 トリアージセンターをつくるという前に、189が始まったということが一番基本的なところとして大事になる。189が始まった、トリアージセンターをつくるということを速やかにやる必要があるということになるのであれば、先ほどの西澤委員の発言で、その他の介入、支援という新たなシステムに向けて児童相談所を再編するのが5年あるいは10年というような御発言があったので、私は可及的速やかに進める必要があると考えております。
○松原委員長 加藤委員、どうぞ。
○加藤委員 児童相談所の189という問題ですけれども、市町村の通告というのはどういう位置づけになるのかというようなこととか、あるいはそれからどういうような形で相談に乗っていくのかというようないろいろな仕組みをもう一度ちゃんときっちりと評価検討する必要があります。189もどういう内容の相談があるのかという、そういう見直しもきっちりとしていく必要があるかなと思っています。
10年たって市町村と児童相談所の足並みがようやくそろってきた。児童相談所で介入的な支援というのは、児童相談所が一時保護を前提としたような支援もできることを意味します。要対協の中でどこを軸足に置いて市町村と児童相談所が役割分担をして支援できるのかという、そういうことを今、積み上げてきているわけです。その中でどういった課題が見えてきたのかという段階にあります。つまりどういったことが10年間で成果や課題ができたのかという、それもきっちりと評価した上で、どういったシステムがより必要なのかということを考えていく必要があると思っています。
以上です。
○松原委員長 では、奥山委員、岩佐委員の順でしたか。
どうぞ。
○岩佐委員 済みません、譲っていただきました岩佐です。
重複で恐縮ですけれども、私が申し上げている児童相談所の専門性の強化ないし加藤委員から出た市町村の専門性というのはありましたけれども、これはできるだけ研修をしたりして専門性を上げましょうということを私としては申し上げているのではなくて、やはり資格そのものをきっちりした形にして積み上げていただくほかない。これに関しては、半年、1年でできないということは理解しているつもりですが、他方で、もう必須である。つまり、これは意見が分かれるとか、やめておこうとかということではなくて、全てのシステムの前提になりますので、そこのところは私としては強調しておきたい。だから、専門性強化という言葉の中で何となく一生懸命研修したらいいよねとか、周りの人たちが支援してくれると広がるよね。それは絶対要るには要るのですが、それだけやってもほとんど進みませんので、そこだけはしつこいですが強調しておきたいです。
以上です。
○松原委員長 ありがとうございます。
奥山委員、どうぞ。
○奥山委員 奥山です。
資格のところは岩佐先生に賛成です。
そして、189を本当に成功させるためには、今のままではまずいと思うのです。電話をかけて繋がるのにすごく時間がかかりますが、それは各児童相談所につなげようとするからすごく時間がかかっているわけで、やはり県に1か所どこかで受ける場所があるとかということが必要だろうと思います。189が余り使われなければいいかといったら、それは成功ではないと思うのです。189が広がっていくことが重要なのだろうと思います。つまり、189がうまく成功するような方向を打ち出さないといけません。189は今までなかったことなのです。だから、既存の体制でどうのという話ではないと思うのです。新たにできたことに、そこの変化に対応していかなければいけない。それが重要なことではないかと思います。
あと2つ、どうしても言いたいのは、児童相談所が一時保護をすると親は不服申し立てをし、裁判まで起こせる。ところが、子供は声を上げられないわけです。従って、子供の人権擁護ということを考えて、児相の第三者評価をする、あるいは児童相談所のやり方に子供の人権保護上の問題があるという提議があったときに、調査をして児童相談所に勧告を出せるような機関というのも必要だろうと思います。
最後に、その他のところの○の3番、これはすごく重要な国の役割なのに、今まで無視されていると思うのです。国としてきしっかりとした統計を出す。情報を集めて継続的にそこで統計が出てくるということが国としてはとても大切な役目だと思います。それがあってこそ政策がうまくいったのかどうかの評価ができると思うのです。そこをもうしっかりと組み立てていってほしいと思います。
以上です。
○松原委員長 ごめんなさい。先に進ませてください。
後で全体の御議論をされるときに山田先生、優先して発言していただきますので。
○山田委員 12時で上がらないといけませんので。
○松原委員長 では、12時になる前にちゃんと発言できるようにします。
(5)は、先ほど最後に全般にかかわる御議論をしていただくというのに近い、パラダイム転換とか新しい観点が出ておりますので、(4)だけ全てを見ておく、総覧をしておきたいので、(4)についての御意見を伺いたいと思います。いかがでしょうか。
藤林委員、どうぞ。
○藤林委員 児童相談所は介入と支援がどうあるべきか、ということと関連して、もう一つ大きな議論は、司法関与のあり方ではないかと思います。前回もいろいろな意見がありましたけれども、グランドデザインというか、総括的な司法関与が必要という意見があったわけですが、そこに向けての道筋をどう考えていくのかということがとても大事である。それを本当に目指していくのかということですね。今まで12年の虐待防止改正から15年たって、いまだ司法関与が非常にスポット的な部分的なものであるわけなのですが、これが5年たっても、10年たっても、20年たっても、今のままで行くのか、やはり5年後、10年後には英米のような、フランスのような司法関与を積極的に導入していくのか、そこの議論が必要ではないかなと思います。
この7ページ、多分磯谷先生の意見だったと思うのですけれども、平成23年の民法等改正の過程で議論は尽くしていると書かれているわけですが、そうなのかなと思って,私はネットで法制審議会であるとか、多分親権制度研究会と思うのですけれども、読んでみたのですが、親権制度研究会の議事録がネット上にはなかったもので、どういう議論がなされているのかというのはよくわからない。少なくとも、この社会保障審議会の中では、多分私が検索した範囲ではほとんど議論がされていないのではないかと思うのです。やはりこの司法関与のあり方について、しっかりこの場で議論していくべき課題ではないかと強調したいと思います。
○松原委員長 御発言は貴重だと思うのですが、(4)の対象者の円滑な自立ということについて御意見伺いたいので。こちらの13ページ、(4)対象者になっていませんか。ごめんなさい、私が飛んでいますね。失礼しました。
(5)緊急時における安全確保の迅速な実施。8ページですね。
では、私が少し時間をとお願いしたのですが、先ほど手を挙げかけられたことも含めて御発言をお願いします。
○山田委員 では、先ほど申し上げようと思ったのは、奥山委員の追加でしかないのですけれども、統計と189の関係で、現在、児童相談所の児童虐待相談対応件数と市区町村の児童虐待相談対応件数は別々に統計が出されていて、その重複というのが全く洗い出されていないわけですね。そういったことも含めて、189は基本的に通告窓口一本化として活用していくべきだというように私としては考えています。
今の(5)についてですけれども、臨検捜索は基本的に児童福祉法の規定ではなくて児童虐待防止法の規定ですので、それも念頭に置いてですけれども、臨検捜索の要件として再出頭要求があるわけですが、その後、また許可状を裁判所からとらなければいけないという手続きもあるので、基本的に再出頭要求を要件にするというのは、不必要なのではないかというように考えています。
○松原委員長 ありがとうございます。
少し焦り始めていて、9ページ以下も行かなければいけないので、先へ進みます。その他のところは後でまとめて最後の御発言ということで、9ページの今度は児童の安全確保最優先として一時保護の実施ということで御意見を伺いたいと思います。随分一時保護の話も今まで出てきましたが、いかがでしょうか。
平田委員、どうぞ。
○平田委員 平田です。
マル2の一時保護のさらなる量的拡大のところに乳児院への一時保護という記載があるのですが、この乳児の一時保護については、児童相談所の一時保護所で現在も行われていないということで乳児のアセスメントをどのように行っていくかという本来の課題のところの提示をもって検討する必要があるという意図で最初は申し上げていたので、量の中に入ってしまうと乳児院の課題となってしまいがちだと思いますので、そこは共通のアセスメントシートをつくっていこうというお話もありましたので、そのような提示にさせていただきたいと思います。
○松原委員長 ありがとうございます。
西澤委員、どうぞ。
○西澤委員 会議のほうの議事録には入っていたのですが、要は一時保護所というのが戦災孤児の保護所だった時代から全然変わっていないという、業務の内容の見直しもされていないというところとか、実際に個別対応になっていなくて、いわゆるいろいろな子供が一緒くたになっているというような状況だとかというのは抜本的にも変えていかなければいけないし、そこで適切な子供のアセスメントが行われて、そこでちゃんと支援計画というか、子供に対する治療や支援の計画、プランを出さなければいけないというような、そういうところで確立していただきたいと思います。それから、里親とかそういった個別家庭での一時保護の積極的な活用に向けた検討ということをやはり入れていただきたい。
5年、10年というのは加賀美先生の言う可及的速やかと置きかえてもらっていいです。要は現状維持で行くのか、現状を変えるのかというだけの話です。○松原委員長 それでは、10ページの(2)、その下、11ページの(3)は、主として分離後の親子関係の再構築、そのことがなかなかできない場合に自立支援ということがテーマになるはずなので、2と3、連動しての御意見をいただきたいと思います。
塩田委員、お願いします。
○塩田委員 私は(3)の施設として取り組むべき職業指導等の自立支援のあり方と方法についてなのですが、専任の職員の配置が必要ということですが、ミクロの話で恐縮ですけれども、子どもと子どもの問題の関係性というのは、日常生活の中で見えてきます。なので、そこから切り離して問題を解決しようとすることに違和感を覚えます。
そもそも日本の社会的養護は接ぎ木のように乳児院、児童養護施設、自立援助ホームと渡り歩かなければいけないシステムになっていて、さらに児童養護施設の中で分業して職業指導なり自立支援を行うことの意義はどこにあるのかというように感じています。この業界は本当に人手が足りていないのはもう自明のことわりですので、臨機応変に子どもの課題に寄り添って支援できる職員の増配置を希望したいと私は思っております。
○松原委員長 ほかにいかがでしょうか。
どうぞ。泉谷委員、奥山委員の順でお願いします。
○泉谷委員 泉谷です。
(2)の7番目です。先ほど平田委員のほうからもおっしゃっていただきましたけれども、母子生活支援施設で妊娠前から受けていくということができるということは、もう厚労省のほうから通達としてあるにもかかわらずうまく機能していない。そこのところに1つは、実は母子生活支援施設でも緊急一時を受けていたりとか、ショートステイ、トワイライトステイを受けていて、緊急でショーステイが入ってきたりというところで、職員さんたちが本当に対応に追われているというような状況があるかと思います。
実際は、出産前から出産後、同じところで生活していけるということは、母親にとっては非常に大きなことかと思いますので、ここの部分を機能していけるようにするために、母子生活支援施設の職員配置ですとか、財政的なところの抜本的な対策というところをもう一度検討していただければと思います。
以上です。
○松原委員長 奥山委員、どうぞ。
○奥山委員 奥山です。
親子関係の構築ができない家族というのはあるわけで、そういう家族のお子さんがずっと施設で行くということ自体が大きな問題なのだろうと思うのです。里親だけではなくて、特別養子縁組の年齢制限を引き上げるとか、そういうことも必要になってくるのではないかというように思います。子供の養育のパーマネンシーということを確保するという意味からも、そこのところの議論が必要だろうというように思います。
もう一つは、里親にしても、先ほどの特別養子縁組のことについても意見が出ていたと思うのですけれども、支援を十分にするというところがなかなかできていないというように私は見ています。それは児相が抱え込んでいるということが非常に大きいのではないか。この間もお話ししましたけれども、私たち医療機関が支援をやろうとしても児相が「行くな」というような状況があります。児相が抱え込むのではなくて、いろいろな機関の里親支援を活用していく方向を打ち出していく必要はあるだろうと思います。
○松原委員長 ありがとうございます。
では、武藤委員、西澤委員の順でどうぞ。ごめんなさい、見えませんでした。では、お三方で一旦切らせていただきます。
どうぞ。
○武藤委員 武藤です。
どこの項目に入るのかどうかわからないのですけれども、この児童虐待を考えるときに、もう少し気軽にいろいろなメニューを利用できる、そういうシステムをもっともっと構築しないと、基本的には親が責任を持って育てなければいけないというのがこの日本の国の方向性として定着してしまっているので、もっと社会が育てるメニューが足りないということを非常に思っています。だから、先ほど少し発言させていただいたショートステイの事業のもっと拡大版とあわせて、措置についても、措置入所となると結構ハードルが高いという部分もあるので、短期的な措置といいますか、身近なところで親子の行き来が出来て短期的に、1カ月から3カ月ぐらい、施設等々を利用できる。そういうメニューなども新たにつくって、いろいろな豊富なメニューがありますよということを提示しなければいけないのではないかということを非常に思っているところであります。
ですので、子供の意向だとか、家族の意向だとか、そういうことを十分に酌みつつ、もっともっと豊富なメニューという部分を用意する。そういう意味からすると、短期的な措置だとか、それは1カ月から3カ月、それから半年と、そういうことなどもあるよということをもっと家族や子供たちに知らせていくということが必要なのではないかと思います。
以上です。
○松原委員長 西澤委員、どうぞ。
○西澤委員 先ほど塩田委員が言ったことと重なることにはなるのですが、施設として取り組むべき職業指導等という職業指導を特ち出しする必要があるのかということ。家庭で職業指導などはしないわけで、職業指導は学校なりのところでやっていただくわけだから、施設の側としてはしっかり生活支援をしていくというのが仕事なのだと思います。
それと、あまりここではしっかり言っていただいていないので、現状でもすぐやっていただきたいのは、子供が大学や専門学校に進学した場合に、公費でそれをきちっと賄っていけるような、せっかく進学したのに中退というケースがあまりにも多いので、そこは何とでもできるだろうというように思いますので、すぐにやっていただきたいと思います。
○松原委員長 岩佐委員、どうぞ。
○岩佐委員 里親さんへの支援の関係で発言したいと思います。岩佐です。
里親さん自身の問題というのは、私自身、非常に深刻だと思っていて、里親さん自身が里親の活動を通じて非常に大変な状態になっているというケースもよく見ますので、支援するとか援助するかということそうなのですけれども、ともかく里親さんが気軽にいろいろなことを話ができるようなうまい支援ができたらと思っています。
現状はなかなか児童相談所に相談してしまうと、では、里親さんが虐待しているのではないかということで、引き上げられるのではないかというような心配もあったりして、うまく相談できずにかえって抱え込んでいるとか、そういうようなケースもあるのかなと思いますので、うまくは表現できないのですけれども、問題の深刻性と、支援のさらなる具体化みたいなものをぜひ焦点を当てていただけたらと思います。
以上です。
○松原委員長 ありがとうございます。
それでは、ちょうど話の中に出てきているのですが、(4)の対象者の円滑な自立のための居場所づくりの取り組みということで、これは5分ぐらいで終わらせていただくと残り10分延長させていただいて、15分、総括的なディスカッションをとれますので、退所の後ということですが、いかがですか。
草間委員、どうぞ。
○草間委員 草間です。
参考までに海外の事例を申し上げたいと思います。イギリスにおいては、若者が社会的養護と認定されれば、25歳まで様々な支援を受けられるリービングケアの制度があります。この制度では、例えば準備ができる前に養護を離れることがないように、若者が法的に再興されることへの保証と移動前に彼らの意見が考慮されています。また若者には、個別アドバイザーが配置されます。さらに地方自治体は高等教育奨学金の支給の義務を課せられています。この他にも、福祉給付や公営住宅に優先入居できるなど多様な支援メニューを整備しています。同制度を詳しく知り方は、池上和子氏が翻訳書を今秋に出版予定ですのでご参考頂ければと思います。イギリスの取り組みは1つ参考になるのではないかなということで発言させていただきました。
○松原委員長 ありがとうございます。
松本委員。それで終えて、総括的な議論をしていいですか。
では、松本委員。
○松本委員 松本です。
今の草間委員の発言に少し重ねる形になりますけれども、退所後というときに、入所中から退所後にかけて自立を支える担当ワーカーのような人はなるべく一貫している必要があると思うのです。その点については、前回も発言をしたのですけれども、ここには盛り込まれていないということになります。
年齢要件のことがありますので、制度的にはどういうように設計できるのかということは検討する必要がありますけれども、制度を横につなぐというだけではなくて、縦にもつなぐという観点で、特に居場所づくりという項目になっているので、どういう場所をつくるかという話になると思いますけれども、場所なり、ところだけではなくて、誰がその子に寄り添うのかというところ。これがないと、もう一つ、後の総括のところでも申し上げたいと思いますけれども、当事者の意思の反映、当事者が主体になっていろいろ自分の生活を設計していくということが成立しないわけです。誰がその子に、あるいは家族に寄り添うのかという観点から、その継続性ということを担保できる仕組みが早急に必要だと考えています。そのときに、制度設計、例えばイギリスのことは1つ参考になるだろうと考えています。
○松原委員長 ありがとうございます。
それで13ページの(5)のところに来ておりまして、これは前回、本当にそれまでの議論は尊重しつつも、また新たな観点からいろいろ御発言をいただいた部分もかなり含まれていると思うので、このことを1つの素材にしながら、私、冒頭に申し上げましたように、少し議論をしなければいけない論点というのがあるはずなので、もう自由に御発言いただきたいと思います。どうぞ、お願いします。
加賀美委員、草間委員、山田委員、どうぞ。松本委員。そこまで順番でお願いします。それから奥山委員にお願いします。
○加賀美委員 その他というようなところになるのだろうと思うのですが、前回、松原委員長からも、理念が最も大事だという御発言があったと思うのですが、この議論、つまり、法制度の見直しというところの議論で最も大事なところがそこにあるのだろう。そのことを明確にする必要があるという意味で、全ての子どもは適切に育てられる権利を有するとともに、その自立を保障されるというようなまとめ方をさせていただいたわけでございますけれども、ここに私の資料をもとにしたものがあげて頂いております。健康的な依存関係を基盤とする子どもの自立を支援するという考え方です。虐待とは、最も健康的な依存関係を獲得できない子どもたちを大勢つくってしまうということが子どもの自立を困難にさせているという、先ほどの自立の問題ともかかわるところでございますけれども、今日の社会状況や子ども・家庭の状況をどう改善していくのかという国としての方略を考えていく上で、この自立の概念を明確にしておくというのはとても大事だろうと思っております。
そういう意味で、改めて虐待問題は養育問題であるというくくり方を挙げさせてもらって、子どもたちの発達保障のための理念を明確にすること。その意味で私が先ほど申し上げたような言葉をまとめさせていただいたわけでございます。
もう一点。そのためには、子ども虐待は社会構造上の問題だという観点に立って、明確にソーシャルワークの新しい創生を必要とする状況にあるのだと、そういう意味で、この児童相談所を中心とする社会システムをどう変えていくのかということはとても重要なのだということを改めて申し上げさせて頂きます。
以上でございます。
○松原委員長 ありがとうございます。
草間委員、どうぞ。
○草間委員 草間です。
いろいろ議論をしていまして、私も考えさせられる所が多々ありました。その中で虐待通告の1つの機関としては、市町村に設置されている要対協の強化が必要になります。具体的な強化策には、専従職員の配置というのをうたわなければならないと思います。加えて、将来的には専門職化を図る。報告書にはこの2つを書き込み、児童虐待のゲートキーパーの役割を果たしていただくことが非常に必要だろうと思います。首長経験の立場からも。市町村において要対協の運営強化策は必要だと実感しています。
以上です。
○松原委員長 山田委員、どうぞ。
○山田委員 山田です。
13ページの(5)に関連するのだと思いますが、前回のとき、磯谷先生の資料に入っていたのですが、この取りまとめに入っていないので補足させていただくと、チャイルド・デス・レビューを制度化するというのを検討課題に入れていただきたいと思います。児童虐待が死因であるということがわかっているお子さんについては死亡事例検証がなされていますけれども、見落とされているケースの検証はなされていませんし、その時点で児童虐待に当てはまらないと判断された暴行による死亡についても対応されていません。また、子どもの死亡の中で非常に多い事故死とか、自殺、自死に関しても検証制度がないということがあるので、全ての死亡事例、子どもの死亡事例全例を検証して予防策を講じる、諸外国、特に先進国では一般化されているチャイルド・デス・レビューをぜひ制度化していただきたいというのが1点です。
もう一点が、私の身近で起こった横浜の事件とか、厚木の理玖君事件とか、所在不明児童のことですが、これは厚労省もとても頑張って調査をし、市区町村が徹底的な調査によってだいぶ所在不明児童は減ってはいるのですけれども、でも、まだ残っているわけで、その子たちを早急に捜索するためには、理念として所在不明児童というのはあってはならないということをきちんと児童福祉法に盛り込むべきではないかというように考えています。
そのための制度構築というのも検討していただきたいのとともに、この取りまとめの6ページの一番下のところで、司法面接に触れられているわけですけれども、これについても、すぐに制度化とか法律に制定するというのは難しいとしても、積極的に運用を開始するということで何らかの取り組みを検討していただければありがたいです。
○松原委員長 松本委員、どうぞ。
○松本委員 これは早急にということになるのかどうかわかりませんけれども、当事者の代弁をするような人あるいは機関の必要性についてきちっと議論する。あるいはどういう形でそれができるかということを今後議論の大きな論点にしていただきたいと思います。この点は前回の議論でも申し上げました。
子供虐待の問題は、かなり多様な状態像を含みますし、かなり多様な機関がかかわりますので、どのように関係機関が連携するか、あるいは役割分担をとるかということが制度設計の重要な核だと考えられていると思います。これは合意だと思います。そこに司法関与がどういうように絡むのかということが次の論点だと思います。そうなってくればくるほど、関係機関の連携の中に当事者というものがどう入るのかということが大きな論点で、まだこれは十分な議論がされていないと思っています。
特に分離をするのかしないのか、今後のケアプランをどうするのか、それをどういう共有をするのかというときに、当事者がどのようにかかわるか。そこに当事者がかかわるというだけではなくて、例えば司法であれば弁護士がきちっと代弁者としてつくであるとか、ほかの職種もそうですけれども、当事者の代弁者がちゃんとつくという格好がないと、これはうまく機能しないだろう。これが次の大きな課題だと考えます。これは制度を横につなぐというときの制度設計上の次の大きな課題だと考えます。これは子供がどう自立をするか、その自立のプランをどういうように全体で共有するかという観点から考えても、年齢で切らないという観点からも大変大事だと考えておりますので、当事者の意思をどう反映させるかという観点から、代弁ができるような機関あるいは人というものをどのように設置するか、できるかということを議論の次の論点にしていただければと考えています。
以上です。
○松原委員長 奥山委員、どうぞ。
○奥山委員 奥山です。
私がよくわからなかったのは、8ページの(6)のその他と13ページの(5)のその他がどういうように分かれたのかというのがよくわからなかったのです。それは一緒に考えるとして、先ほどのチャイルドデスレビューなどは先ほど私も先走って言ってしまったのですけれども、8ページの(6)にある3つ目の○とかかわることだと思うのです。国としてやらなければならないことの大きな問題だろうと思います。統計をとる、実情がどうなっているかを把握するということは非常に重要だろうと思います。
ここで13ページのほうに戻って私が強調したいのは、分離保護と在宅支援の間の中間的なケアが必要だというように前から言っているのですけれども、そこでやれる方策として通所措置というのを挙げさせていただきました。現状でも情短施設とか児童自立支援施設には通所措置がなされているわけで、もうそれを情短や児童自立支援施設に限るのではなくて、中間的ケアができる他のところにも通所あるいは短期入所の措置ができるような方策というのを考えていくことが必要だと思います。それと先ほど加賀美先生がおっしゃった在宅まで措置にいれるかどうか。つまり、在宅で支援を受け入れさせる措置制度を作るかということも、議論していくべきだと思います。つまり、措置という形で枠組みをつくって、そこに支援を入れさせるということを考えていくべきではないかなと思います。
○松原委員長 ありがとうございます。
木ノ内委員、お願いします。
○木ノ内委員 木ノ内です。
奥山さん、西澤さん、岩佐さんとか、里親に関するコメントをいただきまして、ありがとうございます。
私から、自立の問題に関して、自立支援計画というのを書くわけですけれども、里親の場合には児童相談の職員が書いていて、なかなか全体の力になっていかない。やはり自立のために里親も、支援者、里親支援者、児相の職員、場合によっては子供まで含めた子供中心の自立支援のミーティングをやるなりして、それで自立支援計画をつくっていくというようなことにしないと、今の場合には里親の場合ですけれども、児相の職員がつくって、公にされないということはまずいかなと思っています。
親族里親のような形で地域の力をかりる。もう一つは、日本にはまだないのですけれども、地域里親。学童以降でしょうけれども、子供が信頼できる大人に里親を子供のほうから指定するような仕組みが海外にもあるわけですが、できるだけ地域力を生かすような形で里親制度を運用していただければと思っています。
○松原委員長 ありがとうございます。
どうぞ、西澤委員。それから、武藤委員。これで切ります。
○西澤委員 できるだけ法律とか制度でないことに関しては、言葉は「児童」ではなく「子供」を使っていただきたいなと、これは前々から私が委員をやっていたころからお願いをして、「児童」という言葉は非常に低く見た言葉なので、頭が割れたもの、奴隷の子供という意味がもともと語源ですので、「児童」というのは制度、法律にかかわらないところでは「子供」と書いていただきたいということと、これは既に誰かが言っているのだろうと思ったのですけれども児童福祉司の増員という非常にベーシックなことが出ていなかったのかなと思って、今、日本だと人口5万~7万に1人の配置数ということになっていますが、子供人口にしてほしい。子供人口にすると、大体国際比較ができるので。子供人口だと大体1万人に1人になるのでしょうけれども、欧米に比べると2分の1から3分の1、4分の1ぐらいだということで、欧米並みに児童福祉司の配置数を上げるというのはもう既に出ている議論だとは思うのですけれども、もう一度確認しておきたかったです。
○松原委員長 武藤委員、お願いします。
○武藤委員 今までの議論の中で2点だけ発言させてください。
1点は、職業指導のことですけれども、前々回、その前に発言させていただいたのですが、職業指導の重要性について、現在、職業指導員というのが配置されているのですが、非常に施設には発達や知的な障害を抱える児童が多く入所しており、その児童への職業指導や就労支援はとても重要な課題となっています。職業指導員もここのところ非常にふえているということも含めて、成果というのですか。職業指導員が中心的に今、職業指導にかかわっているのですけれども、その成果だとか、どういうことをやっているかということがまだまだ十分社会化できていないということなので、それをぜひ集約をしていただいて、その成果だとか役割、その重要性について、しっかりここのところでまとめていく必要があるのではないかなと思っています。
行く行くは自立支援担当職員等々に集大成するということはあり得るかもしれないですけれども、現時点にとっては職業指導というのが重要だということをぜひ。塩田委員、西澤委員からも発言はあったのですけれども、私としてはこの職業指導という部分の重要性について、ぜひ発言をさせていただいたところであります。
もう一点は、児童の自立支援のところで、松本委員がおっしゃっていたように、自立支援にとっては、長期的な支援にとっては人材の定着性はすごく重要だと思うのです。今、児童養護施設や社会的養護全体も含めて、人材の定着性はなかなか図れていないということなので、この際ですけれども、自立支援に特化したという意見ではないかもしれないのですけれども、社会的養護分野の人材の定着性については、国を挙げて検討していくということが必要なのではないかと思いますので、提案させていただきました。
以上です。
○松原委員長 ありがとうございました。
今日は本当にまた改めて幅広い御意見をいただきました。この意見交換を踏まえて報告書の取りまとめを指示するのです。
一言だけですか。どうぞ。
○菅野委員 済みません、菅野です。
議論にずっと参加していて、児童相談所に対する期待がすごくあるというのはよくわかります。ただ、その期待に応えたいとみんな思いつつ、そう期待されることでどんどん疲れていくなという、済みません、感想でした。
○松原委員長 現場からの感想としては大切なことだと思いますので。
取りまとめを事務局のほうに指示しをいたします。再確認ですが、中間の報告と取りまとめについては、その整理した内容は基本的に尊重したいと思います。ただ、最後に菅野委員から発言がありましたように、児相のあり方については、それを機能分化するのか、それとも専門性を高めていくのか、いろいろな議論がありましたので、例えばそういった点については、こういう議論があったということで報告書の中には書かせていただいて、ただ、それを放りっぱなしにしないで、議論を進めるべきだというような、例えばそういう表現をしたいと思います。トリアージについても、必要だということは皆さんおっしゃいましたが、それをセンターにするのか、どこがトリアージをするのかについてはまだいろいろ多様な御意見が今日もあったように思います。
専門職、資格化ということも御発言がありましたけれども、これもどういうロードマップでやっていくのかどうかということについてもこれから議論しなければいけないところかな。いろいろ最後、職業指導でも御意見が分かれたりしましたので、なかなかこの委員会として一本化できないことにつきましては、まさに両論併記にもならない部分もひょっとしたらあるかな。3点論併記とか、4論併記のようなところもあるのかなと思いますけれども、そのところについては、秋から新たな議論が始まりますし、それから、一応、首相の発言で、もうこの暮れには政策パッケージを出したいということですので、そこには一定の日程というのが示唆をされておりますから、そのことを踏まえつつ、議論はここを土台にして、さらに進める。しかも一定のスピード感を持って進めなければいけないというように考えております。この具体案については、その方向性がある程度収斂した段階というのを想定しながら、具体的な提案もしていくことになるかなと考えております。
どうぞ。
○奥山委員 先ほど来、意見が分かれている、分かれているとおっしゃっているのですけれども、今日、頭出しという点では資格化は一本化できると思います。
○岩佐委員 資格化の点について、もちろん細部に入っていくといろいろ私も議論が分かれる可能性はあるとは思っているのです。ただ、私もこの問題はほかの問題と違って、必ず到達しなければならない。ほかは場合によっては意見が分かれたので、A説もあるし、B説もあるよねということはあると思うのですが、資格化の問題は、細部は確かにいろいろな議論が、難しい議論も出てくるとは思うのですけれども、出てきてもそこを乗り越えて結論に到達しないと子供福祉の先がないというような感じも持っているので、困難は委員長御指摘のように、詰めたときに細部が分かれる議論はあるとは思うのですけれども、できればそういう方向性というのが確認できて、ここでともかく乗り越えてそこはやっていこうというようなところが言えればと思っております。
○松原委員長 辰田委員、どうぞ。
○辰田委員 その専門性を高めるというところで資格化ということはいいことだと思っています。ただ、資格があるからイコール有能な児童福祉司等になれるかというと、それはまた別の話です。今、児童相談所は行政、地方公務員がやっています。地方公務員試験もクリアしていなければいけませんし、国家資格化、取った人だけが業務を独占できるかというと、そこはまたいろいろな弊害もあるので、柔軟な対応、また今後の検討の中で詰めていければと思っています。
○松原委員長 ということで、私は、ありようとかロードマップにはいろいろな御意見があると整理させていただきました。
武藤委員、どうぞ。
○武藤委員 大まかな今後の予定というのはわかったのですけれども、具体的にどう進めようとしているのかというのが見えない部分があるので質問させていただきました。
○松原委員長 一応事務局案ができましたら私のほうでチェックをさせていただいて、その後、皆さん方にはメール等で投げさせていただきます。修文で済むところは修文させていただきますし、大きな取りまとめ案と意見が異なる部分については、少しまた別の手だてをとらせていただくかもしれませんが、一応つくって皆さん方のところにお送りして御意見いただくという、そのプロセスはとろうと思っています。
○武藤委員 具体的にというのは、会議の頻度だとか、進め方ということですか。
○松原委員長 一応、この秋に向けて議論を進めていくための報告書については、私のつもりとしては、会議を開くつもりはないのです。
岩佐さん、どうぞ。
○岩佐委員 何回も済みません。私が考えている資格化というのは、何回か研修を受けたら資格があるとか、そういうものでもなくて、まさに保健師さんも資格があって地方自治体で仕事をされているし、学校の先生も資格を持って地方自治体で仕事をされているので、そんなにできないことでもないし、少なくとも保健師さんとか学校の先生について、人事が難しいから資格化をやめて一般職でやったらどうかというような議論は聞いたこともないので、資格があるから当然能力があるとつながらないというのは、理解しないわけではないですけれども、しかし、私としては当然の前提だと。
足させていただいたのですが、そこの資格というか、自分のありように愛がないとそこに議論が進んでいかないという論点があって、どうしても児童相談所以外の人の意見も重要なのですけれども、本来、資格を持った児童相談所の人たちが、自分たちのあり方をどう考えるというのがもっと現場から意見が出てきて議論ができるということが今後のいろいろな制度上も重要だと思っているので、その点、何回も済みません。よろしくお願いいたします。
○松原委員長 ありがとうございました。
それでは、やはり15分過ぎました。申しわけありませんでした。途中で御予定があって席を立たれた方も何人かいらっしゃいます。延びましたことをおわびし、なるべく早い段階で事務局とやりとりをして、皆さんのお手元に案が届くようにしたいと思います。
本日はありがとうございました。
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