ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 第1回再生医療等評価部会ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会(2015年6月23日)
2015年6月23日 第1回再生医療等評価部会ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会
医政局研究開発振興課
○日時
平成27年6月23日(火)(持ち回り開催)
○出席者
戸口田委員長 | 梅澤委員 | 岡野委員 | 掛江委員 | 春日井委員 |
貴志委員 | 木下委員 | 小島委員 | 後藤委員 | 高橋委員 |
竹内委員 | 中村委員 | 西山委員 | 前川委員 | 松山委員 |
湊口委員 | 山口委員 | 山中委員 |
○議事
議事概要
別紙のとおり、順天堂大学からの重大事態報告について審議を行った。
別紙
ヒト幹細胞臨床研究重大事態報告の概要
1.研究機関名
順天堂大学
2.課題名
難治性四肢潰瘍患者を対象とした自己末梢血単核球生体外培養増幅細胞移植による血管・組織再生治療に関する第1相試験臨床研究
3.
当該事象の概
・ 平成27年3月12日、当該患者(当該臨床研究の第1例目)に細胞を投与した。
・
3
月17日、投与部位の発赤と腫脹を確認し、抗生剤の投与を開始した。
・
3
月19日、発赤と腫脹が悪化し、緊急入院となった。
・
3
月22日、当該箇所に潰瘍が生じた。
・
3
月25日、創部の培養検査において、セラチア菌が検出された。
・
5
月17日、経過良好のため退院となった。
4.研究機関としての対応
・ 3
月19日、当該臨床研究を中断するとともに、厚生労働省に第一報を行った。
・ 4
月22日、研究機関内の倫理委員会の審議結果を厚生労働省に報告した。
(審議結果)
→ 原因は、当該再生医療に起因するものではなく、当該患者に感染症が生じた可能性が高い。
→ 再発防止策として、術中・術後の抗生剤の投与、細胞投与の際の注射針の交換、術後の経過観察の徹底などが示された。
→ 当該臨床研究の継続は可とする。
(なお、現在も臨床研究は中断されている。)
・ 5 月27日、当該患者が5月17日に退院となった旨、厚生労働省に報告を行った。
・ 6 月11日、最終報告書を厚生労働省に提出した。
5.検討結果
→ 当該臨床研究の継続について
研究機関内の倫理委員会による原因究明と再発防止策はおおむね妥当であり、当該臨床研究の継続を可とする。
ただし、当該事象と当該臨床研究との因果関係を完全に否定できてはいないことから、細胞投与後に被験者を入院させて、綿密に経過観察を行うことを条件とする。
→ 他の研究機関への周知について
ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針に基づいて同様の臨床研究が28件実施されていることから、他の研究機関に対し厚生労働省から当該事象を周知し、注意を喚起すべきである。
→
上記について、次回の再生医療等評価部会に報告する。
再生医療等評価部会 ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会委員名簿
氏 名 所 属 ・ 役 職
梅澤 明弘
国立研究開発法人国立成育医療研究センター研究所 副所長
岡野 栄之
慶應義塾大学医学部生理学教室 教授
掛江 直子 国立研究開発法人
国立成育医療研究センター 臨床研究開発センター
生命倫理研究室室長/小児慢性特定疾病情報室長
春日井 昇平 東京医科歯科大学インプラント・口腔再生医学 教授
貴志 和生
慶應義塾大学医学部形成外科 教授
木下 茂
京都府立医科大学特任講座 感覚器未来医療学 教授
小島 至
群馬大学生体調節研究所 教授
後藤 弘子
千葉大学大学院専門法務研究科 教授
高橋 政代
理化学研究所神戸研究所網膜再生医療研究チーム チームリーダー
竹内 正弘
北里大学薬学部臨床医学 教授
○戸口田 淳也 京都大学再生医科学研究所組織再生応用分野 教授
中村 耕三
国立障害者リハビリテーションセンター 総長
西山 和利
北里大学医学部神経内科学 主任教授
前川 平
京都大学医学部付属病院輸血細胞治療部 教授
松山 晃文
(独)医薬基盤研究所 難病・疾患資源研究部 政策・倫理研究室/
難治性疾患治療開発・支援室 研究リーダー
湊口 信也
岐阜大学大学院医学系研究科再生医科学循環呼吸病態学 教授
山口 照英
日本薬科大学 客員教授
山中 竹春
横浜市立大学大学院医学研究科臨床統計学・疫学 教授
(敬称略)○:委員長
<照会先>
厚生労働省医政局研究開発振興課再生医療等研究推進室
TEL:03-5253-1111(内線2587)
ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 第1回再生医療等評価部会ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会(2015年6月23日)