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2015年2月26日 第2回 歯周疾患検診マニュアルの改定に関する検討会(議事録)

健康局 がん対策・健康増進課

○議事

○古賀補佐 それでは、定刻の少し前になりますが、皆様お集まりですので始めさせていただきます。ただいまから、第2回「歯周疾患検診マニュアルの改定に関する検討会」を開催いたします。

 構成員の皆様には、御多忙の折お集まりいただき、まことにありがとうございます。

 厚生労働省の古賀と申します。よろしくお願いします。

 本日の出欠状況ですが、北原構成員より欠席の御連絡をいただいております。

 それでは、配付資料の確認をさせていただきます。

 座席図、議事次第のほか、

 資料1といたしまして「『歯周疾患検診マニュアル』の改定に係る方向性」。こちらは1枚の紙になります。

 資料2でございますが、これは北原構成員からの提出の資料でいただいています。こちらは1ページから48ページまでございます。

 続きまして、資料3でございます。「新しいマニュアルの改定案」といたしまして、1ページから42ページまで。

 資料4でございますが「新しいマニュアルの改定案(見え消し)」でございます。こちらは1ページから21ページまでございます。

 参考資料でございますが、こちらは一組にさせていただいております。

 参考資料1が佐藤構成員からの資料で、1ページ、2ページでございます。

 参考資料2が「歯周疾患検診マニュアル(平成12年改定)」です。3ページから23ページまででございます。

 参考資料3がこちらの開催要綱でございまして、2526ページ。

 参考資料4といたしまして、第1回検討会資料9「『歯周疾患検診マニュアル』の改定の論点(案)」をつけてございます。

 以上が配付になっております。

 資料の確認は以上でございますが、もしお手元に配られていないもの、また落丁がございましたら、事務局までお申しつけください。

 それでは、以降の進行を和泉座長にお願いしたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

○和泉座長 それでは、本日の議題に入りたいと思います。

 まず、本日、新しいマニュアルの内容について御検討いただきたいと思います。

 まず、改定の方向性につきまして事務局から説明をお願いいたします。

○原田補佐 では、事務局・原田より御説明をさせていただきます。

 第1回検討会で御議論いただきました内容を踏まえまして、論点を整理し、方向性について整理をいたしました。

 では、資料1をごらんいただければと思います。

 まず「マニュアルの対象者と利用者」につきましては、現行の健康増進事業実施要領を踏まえたものとしております。

 続きまして「2.論点」につきましては、1.用語については「歯周疾患」から「歯周病」等、用語を変更する。2.検査指標の考え方については、CPI-modifiedを踏まえた指標とし、質問紙票や唾液検査等については参考記載をする。3.歯周疾患の病因論と分類については新しい分類に変更する。4.歯周疾患と生活習慣及び全身疾患との関連については、記載の充実を図ること、また、参考として特定健診との同時実施等についての記載を盛り込むこと。5.保健指導方法については、内容項目や受診勧奨の方法に関する記載についての拡充を図る。6.歯周疾患の動向については参考として記載をすると整理し、方向性として整理をしております。

 事務局からは以上でございます。

○和泉座長 ありがとうございました。

 何か御質問、御追加ございませんか。よろしいですか。

 それでは、資料2として北原構成員から資料が提出されています。北原構成員は今日御欠席ですので、事務局から説明をお願いいたします。

○原田補佐 では、事務局より、北原構成員から御提出いただきました資料について御説明をさせていただきます。「目的及び対象者について」「検査指標の考え方について」「保健指導方法について」といった主に3つの点について御意見を頂戴しております。

 まず「目的及び対象者について」です。「自治体での実施の現状は、資料2の5ページ、また25ページのような実施状況であり、受診数・受診率の低さが指摘されるたびに、その対象者はますます高齢者対象にシフトしてきた現実がある。従前のマニュアルにあった「できるだけ早い時期に」の表現をどこかに復活し、若い世代のハイリスク者への検出と指導を重点的に実施する意義を奨励するような記載について御一考をお願いしたい。また、市町村が自主財源で妊婦歯科健診事業を実施する事例もふえ始めており、資料2の2734ページ、3548ページには、全身と歯周病の関連性から歯周病検診の意義を実証する一環として実施した報告である。」といった内容の御意見を頂戴いたしました。

 次に「検査指標の考え方について」です。「検査指標としてのCPIも、実施市町村の増加とともに定着してきている点では一定の意義があったと思っている。世界的なデータとも比較できる集団のサーベイランスとしての意義も大きい。一方、スクリーニング手法として不正確ではないか、手間もかかる等の意見もあるが、神奈川県保健所で長く実施してきた歯周病検診の中で12歯の固定歯法を工夫している。この方法は、WHOCPI-modifiedが出血を独立項目として重視したことと全く同義と思っており、CPI-modifiedを踏まえた指標を用いることには賛成である。modifiedで出血コードを別立てにした意義をより生かすには、出血部位数と深浅の歯周ポケット部位数を算出できるようにしておくことが重要であろうと、資料2の26ページのように、歯周病検診票の案を作成した。」といった御意見を頂戴いたしました。

 最後に「保健指導方法について」です。「資料2の1524ページに、CPI診査を通じて歯肉溝感覚を意識化させた保健指導について示す。CPIプロービングの持つ教育的な潜在力を生かした動機づけや歯磨き法の改善・強化の工夫など、CPI診査を通じた保健指導について一歩踏み込んで記載していただくとよいと思う。」といった御意見を頂戴いたしました。

 北原構成員より提出していただきました資料2についての概略を説明させていただきました。

 以上になります。

○和泉座長 ありがとうございます。

 きょう北原先生は御欠席ですので、質問等はまた次の機会にということになります。

 それでは、きょうの本題、新しいマニュアルの改定案につきまして、全体をまた事務局から説明をお願いいたします。

○原田補佐 では、新しいマニュアルの改定案について事務局より御説明をさせていただきます。

 前回御議論いただきました内容を踏まえ、新しいマニュアルの改定案として、資料3、資料4をお示ししております。資料3が改定案、資料4が現行のマニュアルから見え消しをしているものとなっております。なお、資料4につきましては、現行マニュアルの図は除いた形になっておりますことを申し添えます。現行マニュアルの図を確認されたい場合につきましては、参考資料2で御確認をお願いいたします。

 まずは、全体にかかわる部分として用語の変更がございます。「歯周疾患」から「歯周病」へと用語を変更し、記載いたしております。

 次に、マニュアル全体の構成としましては、2~4ページの目次をごらんください。「1 緒論」「2 検診の実施方法」「3 関連通知」とし、[参考資料]として「歯周病の動向」と「健康日本21(第二次)と歯周病予防」を置くという形にしております。

 続きまして、各項について御説明をいたします。

 「1 緒論」が5~7ページになります。こちらにつきましては、歯周疾患の分類を新しい分類とし、現代の知見に沿った内容の記載としております。

 続きまして「2 検診の実施方法」については8~30ページになります。大きな変更項目のところのポイントとしましては「2 実施方法」8~9ページのところに、先ほどの方向性に出てきました特定健診との同時実施について、また、質問紙や唾液検査等についての参考記載としての文言を入れてございます。

 次に「3 検診項目」9~17ページにつきましては、検診指標としてCPI-modifiedを踏まえ、歯周ポケットとともに、出血を診査する記載としております。ただし、前回御議論いただきました内容を踏まえまして、検査対象歯は代表歯とし、アタッチメントレベルについては参考記載としての記載をしております。

 「4 結果の通知・説明と歯科保健指導」の部分が1824ページになります。こちらでは指導内容や受診勧奨についての記載を見直し、生活習慣及び全身疾患との関連についても記載を入れております。

 「3 関連通知」が31ページにございます。こちらは、関連する通知、告示を記載いたしております。

 最後に[参考資料]として「1 歯周病の動向」が3237ページ「2 健康日本21(第二次)と歯周病予防」が3840ページにございます。こちらにつきましても内容を更新したものといたしております。

 最後に【参考文献】として4142ページに示す形を全体の構造という形でお示しいたします。

 新しいマニュアルの改定案については以上になります。

○和泉座長 ありがとうございました。

 ここまで何か御質問、御追加ございませんでしょうか。よろしいですか。

 きょうはこの新しいマニュアルの検討に時間を割きたいと思います。

 まず、この資料1の方向性を踏まえまして意見交換をしていきます。幾つかのパートに分けてディスカッションしていきたいと思います。

 まず初めに、全体の構成についてはいかがでしょう。「緒論」「検診の実施方法」から始まりまして「関連通知」[参考資料]というような形の全体の構成ですけれども、何か。

 どうぞ。

○埴岡構成員 「健康日本21」が参考資料として最後に書かれていて「関連通知」のところには、1と2があって、3に「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項」があります。このマニュアル自体が歯科の専門家以外の方も見られることが多いと思いますので、この「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項」についてもこの[参考資料]のところに何か挙げておけば。我々はよく見ているのですけれども、多分、ほかの専門家の方は余り知識がないいうことで、こちらに入れておけばわかりやすいのではないかと思いました。

○和泉座長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 この[参考資料]のところに歯科口腔保健法を加えるということで。

○埴岡構成員 歯科口腔保健法の基本事項の中は、この「健康日本21」と調和をして作成するということになっていますので、どのように調和しているかとかいうことがわかればいいかなと。

○和泉座長 ほかに御意見ございませんか。よろしいですか。

 では、また個々に見ていきますけれども、そのときに全体を通してこういうことがあったほうがいいとか、そういう御意見がございましたらお願いいたします。

 まず「緒論」に関してです。「歯周病検診の意義」「歯周病について」というところをごらんいただきまして、何か御意見、またこういう追加がほしいとか、そういうことがもしございましたらお願いいたします。

 もちろん、このような表現を使ってほしいとか、このような表現は困るとか、そういう細かいところでも構いません。また「歯周病検診の意義」をごらんいただきまして、もう少しこのような書きぶりがいいのではないかとか、そういうことも含めて御意見いただければと思いますけれども、いかがでしょうか。

 どうぞ。

○佐藤構成員 これはそもそも論になってしまうので、言っても実現は難しいのかなとは思うのですが、その対象者が40歳以降の節目であることに変更はないということが大前提であれば、40歳未満の方々の歯周病にかかわるような発症の予防に関する対策はこの検診ではなかなかなされないわけですね。本来は、やはり一次予防重視であって、20代以降、しっかりと対応ができるような成人の検診であるべきだということなのです。前回も申し上げた現行の健康増進事業の実施要領は見直さないという前提であれば、そこの大きな検診制度の枠組みはやはり変えられないという話になってくるということだと思うのです。だけれども、そこは、若年者への対策として講ぜられるような方策がないかというところだと思うのです。

 後でまた質問紙票のことも議論になると思うので、それにもつながってくることかなとは思いますけれども、やはり40歳未満のところの対応がしっかりできるような議論があってもいいかなと思います。

○和泉座長 事務局側としてはいかがでしょうか。

○正林課長 この場は検診の枠組みを議論する場ではなくて、今の件はちょっと別の場ではないかなと思います。

○佐藤構成員 わかって言っています。どうしてもそれを一言。そこは対応ができるような附帯的な内容でもつけていく必要があるだろう。恐らく、先ほどの資料の北原構成員からの意見にもそれと同じようなことがあったのではないかと思います。

○和泉座長 ありがとうございます。

 そうですね。その点は、あくまでもこのマニュアルをということで、検診の意義というところはあくまでも40以上を対象に見据えて、それから外れる範囲についてはまた別のディスカッションをということでよろしいですか。

 わかりました。ありがとうございます。

 ほかに御意見ございませんか。忌憚のない御意見で構わないと思います。

 どうぞ。

○高澤構成員 蒸し返して申しわけありません。当然わかってはいることですが、現場でもそこのところの要望はとても強いので、きょう、北原先生がいたら、妊婦歯科検診のこともかなりおっしゃられたのではないかと思います。日本人の歯周病の発症率のピークが35歳というデータもあるようですので、やはり若い層の一次予防というところは、ここまでにしますけれども、ぜひまたよろしくお願いしたいと思います。

 以上です。

○和泉座長 ありがとうございます。

 それでは「1 緒論」の中の「1 歯周病検診の意義」に関しましては特に御意見よろしいですか。

 では「2 歯周病について」のところです。ここでは歯周病学会の分類システムが書かれています。また、歯肉炎、歯周病因論、全身とのかかわり、生活習慣というようなことで記載されていますけれども、ここに関しましてはいかがでしょうか。

 お願いします。

○沼部構成員 先ほどもこの話はちょっと出たと思うのですが、このマニュアルをどういう方がどの場で使うかということを考えていくと「歯周病について」という項目のところは記載が少し不足しているのではないかという懸念があります。

 というのは、その後、検査の話が出てきますけれども、こういう検査値が出たときにはこういう病名を考えるとか、こういう病名を疑うというような内容がここにあってもいいのではないかと思います。

 例えば、歯周病の指針などでも、ポケットがこのぐらいであったときには、またこういう病態のあるときにはこういう診断をするのだという指針がある程度含まれていますので、そういうものを、簡単でも構わないので、この前のほうに含めておいてもいいのではないかと思いました。

 以上です。

○和泉座長 ありがとうございます。

 もう少し診断に入って、また治療も少し書いていくというような内容ですね。ここはよろしいですか。

 お願いします。

○三浦構成員 今の御意見に関連して。

 我が国の地域保健の現状を見ますと、歯科専門職だけが歯科検診に携わるわけではなく、現場で保健師の方も歯科保健事業に携わっていらっしゃいます。こちらに出されている分類は、歯科専門職にしてみると理解できるのですけれども、今、沼部構成員からお話がありましたとおり、余り長くする必要はないと思いますが、もうちょっとだけ説明を加えてあげたほうが、保健師の方がこのマニュアルを使うときに非常にいいのではないかと思います。そのあたりをぜひ考慮していただければ幸いでございます。

○和泉座長 ありがとうございます。

 これは事務局から特によろしいですか。

○原田補佐 はい。

○和泉座長 どうぞ。

○佐藤構成員 恐らく参考になるかと思うのは、特定健診のときに使う参考資料がありましたね。全部で200ページぐらいありますか。あの中に10ページぐらい歯科にかかわる内容があるのです。そこから少し引用するとか。そこにはシェーマ的なものも結構あります。そうすると、今、三浦構成員がおっしゃったように、他職と言っても保健師さんぐらいかもしれませんけれども、そういった方々が見て理解しやすいかもしれないです。そういったところの引用も少し検討されたらいいかなとは思います。

○和泉座長 ありがとうございます。もう少しビジュアル化したやり方をですね。

○佐藤構成員 特定保健指導の学習教材でしたか。

○埴岡構成員 別のところですが、もしよければ。

○和泉座長 はい。

○埴岡構成員 7ページの2つ目の○のところですけれども、プラークコントロールの方法として例が書いてあります。歯間ブラシとかデンタルフロスとか清掃用具を用いるとあるのです。多分10年ぐらい前は国民の多くがこれを使っていたと思うのですが、この10年の間に物理的な清掃法以外に化学的な清掃法が。コンビニに行っても洗口剤とかも売られていますし、歯磨剤に入っている化学成分とか、そういう知識もふえてきますので、化学的清掃法というか、それの内容もここに含められると、炎症を抑制させることとかにもつながっていくのではないか。例えば、プラークコントロールだけではなくて、後ろのほうに「バイオフィルム」という言葉も入ってきていますので、こういうところを考えて入れていただくと幅が広がっていくのかなと思います。

○和泉座長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 よろしいですか。では、今のところを踏まえまして、また事務局のほうで後で修正を加えていきます。

 続きまして「2 検診の実施方法」になります。8ページから「3 関連通知」の前まで一挙に行ってしまうのですが、ここで1つずつ見ていきたいと思います。

 まず「1 対象者」です。ここにつきましてはもちろん40代以上ということなので、ここでは「40代、50代、60代および70歳の男女」としか書かれていませんが、それは確かにそうですね。それ以上書きようがない。これは御意見をいただくことは多分必要ないと思います。

 次「2 実施方法」になります。実施方法につきましては、内容をちょっとごらんいただきまして、もし御意見ありましたらお願いしたいと思います。

○森田構成員 ちょっと細かいのですけれども、9ページに図2-1というのがあります。では、図-1はどこにあったのか。

○和泉座長 多分、これはコピーペーストで、ファイルが残っていたのですね。

○原田補佐 済みません。今回の図2というのは、大項目2に沿って「検診の実施方法」の中の図の1個目という形で「図2-1」と記載をしておりました。ただ、ここの記載に関しましても、トータルの図、例えば全部通して図1、2、3とか、そういったほうが見やすいとの御意見がございましたらぜひお願いいたします。

 一応今回は、大項目の「2 検診の実施方法」だと図2の幾つという形で記載をさせていただいております。

 以上です。

○和泉座長 どうぞ。

○埴岡構成員 その図の【結果の通知について】の「●個別」なのですけれども、この署名をするのは、この説明を受けた後なのか受ける前なのか、どちらなのかなと思っているのです。

○和泉座長 いかがですか。

○原田補佐 受けた後に御署名いただくようなことを想定してこちらは記載をしたところでございます。

○埴岡構成員 それだったらわかりました。

 それと【検診対象者の方へ】の3番目の「現在、かけた歯はありますか?」という表現なのですけれども、これはわかるのかなと思うのです。

○和泉座長 いかがですか。

○原田補佐 こちらの【検診対象者の方へ】のところで「現在、かけた歯はありますか?」と「歯ぐきがはれてブヨブヨしますか?」と「自分は歯周病だと思いますか?」の3つの項目に関しましては、今回、構成員として御参画いただいております森田構成員が研究班で検証していただきました部分の内容になります。こちらに関しましては、3項目どれか1つ以上をお持ちの方に関しましては9割幾らだったか。済みません。

○森田構成員 覚えていません。もう忘れましたけれども、そこそこの数。

○埴岡構成員 それは理解されるか。

○森田構成員 アンケートというのは、書いたほうの意図とそれに答えるほうの意図がめちゃくちゃ違うことがあるので、私も非常に苦労したのですが、岡山県だけの方言かもわからない。

○埴岡構成員 これは歯が抜けているということですよね。

○森田構成員 そういうことです。

○和泉座長 抜けているということですか。

○森田構成員 そこら辺がちょっと。

○埴岡構成員 そうですよね。欠損という意味なのです。

○原田補佐 破折ではなく欠損という形。もしよろしければ「抜けた」とか、そういった記載方法につきましてもぜひ御議論いただければと思います。

○和泉座長 そうですね。わかりました。

○三浦構成員 やはり全国で通じるほうが私もいいと思いますので「現在、抜けた歯はあります」とか、そういうほうがいいと思います。

○森田構成員 要は、抜けたまま放置しているという意味です。

○三浦構成員 そうですね。

○森田構成員 そこら辺が私はよくわかりません。国語力がないのでわかりません。申しわけございません。

○三浦構成員 研究班では、今、言われたような意味合いで使っていて、抜けたまま放置と。

○森田構成員 そうですね。数字ははっきり覚えていないですけれども、敏感度とか特異度で7割から8割ぐらいをこの3つのうちの1項目だったか、イエスと答えた人はというような書き方で報告書には書いていると思います。もう一度確認してまた次回のときに正確な情報を。

 済みません。

○和泉座長 事務局のほうで修正したものもまたチェックしてください。

○森田構成員 はい。

○和泉座長 ほかに実施方法につきましてはいかがでしょうか。この9ページまでの2ページだけですけれども、よろしいですか。

 そうしましたら「3 検診項目」にまいります。ここに関しましては、検診結果の判定まで「異常なし」「要指導」「要精密検査」のところまで一応入っていますので、そこまで。最初のほうにページがなかったのでちょっと見づらいのですけれども。

○埴岡構成員 15ページまでは同じで、1516がもともといただいたPDFと重なっている。

○和泉座長 17ページまでですね。

○森田構成員 細かくていいですか。

○和泉座長 はい。

○森田構成員 10ページの「自覚症状等」の一番最後の行になるのですが、本当に「満足や苦痛・不自由」なのかな。「受診者が日常感じている満足や苦痛」。

○和泉座長 表現ですね。

○森田構成員 「不満」のほうかなと思ったのですけれども、そこら辺の意図がちょっとよくわからなかった。

 あと、この10ページの下の2行目と3行目は「なるだけではなく」と。日本語の問題でしょうが、つながりとしてちょっと切れていないかなと。ただ、それだけの話です。

○和泉座長 「口腔がんの危険因子になるだけではなく」というところですね。

 どうぞ。

○埴岡構成員 先ほどの森田構成員の「自覚症状等」のところですけれども、やはり不自由なところだけではなくて、ポジティブな面も非常に貢献するということで「満足」という意味はいいと思うのですが、もうちょっとわかりやすい表現がいいのかなと思います。

○和泉座長 わかりました。

 そういうところをどんどん出してくだされば、多分、事務局のほうで直しやすいと思いますので、忌憚のない御意見をぜひお願いいたします。

○佐藤構成員 今のところに私も違和感を感じますね。この「満足」というのは、ポジティブなのはいいのだけれども、検診の場合は、恐らく、それは満足なのだからいいでしょうという話にしかならないだろうということだし、それならば「困り事」とかという表現のほうがまだ少しなじむなかとも思います。

○和泉座長 問診のところでいかがでしょうか。

 どうぞ。

○森田構成員 10ページの下から6行目、7行目、全身疾患のところに「妊娠」とか書いているのですけれども、この「関連」というのはいつも論議があって、わかりにくいといってはわかりにくいのです。例えば妊娠と歯周病の関連と言えば、どういうことなのですか。妊娠したら歯周病になりやすいという意味なのか。なりやすいというか、妊娠性の云々というのか、妊娠したら赤ちゃんが云々かんぬんなのかという部分とか、それをひっくるめて「関連」と言っているのかというのは、確かにわかりづらいと言えばわかりづらいかなと。

○和泉座長 そうですね。妊娠という漠然としたところで漠然と関連と。

○森田構成員 漠然と関連と。それはそれでいいのです。すっと通ることは通るのですけれども、正確な情報として伝わるか、その懸念だけの問題です。喫煙との関連も、歯周病になるとたばこを吸いたくなるのか。そんなことはないと思いますけれども「関連」というのが少し。

○高澤構成員 それについては先ほどの7ページにも同じ表現のところがあるので、あわせてここはきちっと表現していただいたほうがいいかと思います。

○和泉座長 7ページ、全身とのかかわりのところですね。

○高澤構成員 はい。

○埴岡構成員 この「関連」という言葉は因果関係とかがなかなか難しくて「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項」の中には、たしか「関係性」というような言葉があったと思います。「関係性」だと、単に平たい関係性になるかなという感じですね。逆にぼやけるのかもしれません。

○森田構成員 わざとぼやけて書いているのなら全然。私はそれをどうこう言うのではなくて、それで正確に通じるかなと、ただそれだけの話。意図したものが読む人に通じるかという話です。

○和泉座長 はい。

○原田補佐 事務局より少しだけ補足をさせていただきます。

 今、議論いただいています10ページのところに、全身疾患、また妊娠、それと生活習慣のことについて書いてありまして、その中身の関連性に対しまして、18ページの「診査結果の説明」の下から5行目「◆歯周病と全身疾患及び妊娠との関連性について◆」という形で、こちらもまだ少しぼやけている部分はあるかと思いますけれども、今のところこちらのほうでこういった形での記載を考えていたところではございます。後ろでの記載となっておりますので、もし今の10ページ、もしくは7ページ等のところで、先に記載のほうが必要であるとか、そういった点につきましてもぜひ御意見等いただければと思っております。また、今、記載しております中身につきましてもぜひ御意見をいただければと思っております。よろしくお願いいたします。

○和泉座長 問診も、これは医療面接をやっているのですか。

○沼部構成員 それは私もちょっと感じたのですが、医療現場で患者さんにいろいろ情報聴取するのは「医療面接」でいいと思うのですが、こういう検診の場での患者さんからの情報聴取は何と言うべきか。「問診」のままでもいいのかというのもあるのですが、いかがでしょうか。

 今、教育現場では「問診」という言葉を使わなくなっているのです。「医療面接」という言葉に置きかえています。ただ、この場にそれがそぐうかどうかというのは私もちょっとわからない。

○高澤構成員 行政の現場では「医療面接」というのは少し違和感がありますね。特定健診やほかのがん検診などは「問診」ですよね。

○和泉座長 「問診」です。

○湊構成員 「問診」という言葉をまだまだ使っています。

○高澤構成員 でも、教育現場では使われていないです。

○沼部構成員 それは患者さんにはよくあります。

○森田構成員 何か訴えがある方に対しては「医療面接」でいいと思うのですけれども、こういう公衆衛生事業は「医療面接」に余りそぐわない。

○和泉座長 ありがとうございます。

 そこで、先ほどの全身とのかかわり、それから妊娠との関連性、そういうものを問診のところに持ってきて進めていくのか、それとも、結果の説明の中にこうやって補足として入れていくのかというところです。こういうことがあるから問診の中で聞いていくのだということの理解と、もう一つは、結果によってこういう関連があるので、結果の中で今度はそれを説明するというスタンスだと思いますけれども、いかがでしょうか。

 どうぞ。

○埴岡構成員 この関係性とか因果関係というのは、科学的な事実が上がってくると、ステップアップして因果関係になるということがかなり短期間のうちに起こることがありますので、もしこの関係性をきちんとしておきたいならば、それだけ集めて、更新できるようなホームページとかをつくって、こちらを参照するようにするとかいうような形にしておけば、そのときのエビデンスがはっきりするようには思います。どこの場所がいいのかということでいくと、こちらのエビデンスはここを見ればいいですよというような形に書いておく、一文にしておくと、科学的な進捗状況に応じて理解が進むのかなという気もします。

○和泉座長 ありがとうございます。

 どうぞ。

○佐藤構成員 きょう、参考資料1に1枚だけ出させていただきましたけれども、こういった形で健康長寿社会に寄与する歯科医療・口腔保健のエビデンス集を来月、世界会議と銘打って、高齢社会に向けて歯科から発信するために、FDI国際歯科連盟の枠組みの中で、3日間にわたって会議を催すわけですけれども、そのときにこのエビデンス集を発行する予定なのです。もちろん、座長の和泉先生にもかかわっていただいているので、補足があればおっしゃっていただきたいと思いますけれども、そこには国内外のこれまでのさまざまな論文を評価して、今後に向けて活用していただくためのエビデンスを示しているので、字が細かくて読み切れないと思いますけれども、間もなく発行されますので、参考にしていただければと思います。

○和泉座長 ありがとうございます。

 この辺のことに関して、多分、全体のところでも転載でそういう情報を参考文献なり参考資料というところでまとめていくという方法がありますけれども、全体の構成でそれをどのようにやるかというところでもう一回また御意見をいただきましょうか。

 では、よろしいですか。先に進めます。

 「(2)口腔内検査」が15ページの「検診結果の判定」の前までしばらく続きます。検診の口腔内検査がありますが、いかがでしょう。これは多分、WHOプローブを使ってCPIをということなのですけれども、どの辺までモディファイを入れていくとか、そういうところが多分。また、アタッチメントレベルについてもどうするかという御議論があると思いますが、いかがでしょうか。御意見をお願いいたします。

 これは本体からちょっと外れてしまいますけれども、2ページの(2)のほうは「口腔内診査」と「診査」が残っていました。多分、方向性の中では「検査」にするということをお話しされたと思います。

 「口腔内検査」のところはいかがでしょう。

 どうぞ。

○埴岡構成員 1行目からになりますが、まず「平面歯鏡」は「デンタルミラー」でいいのではないかと思います。私もこれは余り耳なれない言葉だったので「デンタルミラー」にしていただくとありがたいと思います。

 その前に「人工照明下」とあるのですけれども、これもちょっと曖昧で、WHOプローブを使うぐらいでしたら、例えば「スポット照明」とか。学校歯科健診の場合には「スポット照明」という形で書いてあると思うのです。それぐらいの機能のある照明が望ましい。WHOプローブは黒色の帯で判定しますので、暗かったら黒が見えないです。ですから「スポット照明」という形を入れるといいかなと思います。

 以上です。

○和泉座長 ありがとうございます。

 「現在歯の状況」に関してもいかがでしょう。特に問題ないですか。

○森田構成員 いや、私もよくわからない。一度、原田さんともちょっと話をしたこともあるのですけれども、これは物すごく細かいのです。

○和泉座長 そうですね。

○森田構成員 患者さんとか市民の方が行って、歯医者さんがこのとおりしてくれるのかなと。アタッチメントレベルもそうなのかもわかりませんけれども、そこら辺をもう少し、歯科医師として、このぐらいならやれるなというのがいいのかなとふと思うときがちょこちょこあるのです。

 我々がデータとしてとるとき、研究としてやるときは、割とこうやってきっちりやるのですけれども、果たしてそれとこういう保健治療が全くイコールでいいのかなというのがいつも頭にある。しかも、これは、○とか△というのは学校保健の記載ですよね。それが現場で混乱を招いていなかったらいいのですけれども、学校歯科医になられた方ならすっと導入するかなと思うのですけれども、そんな先生ばかりでもないのではないか。そうしたら、もう覚えていられないなと思う。

○佐藤構成員 現場の先生の意見ですね。

 うちの診療所にも、当然、集団検診ではない、個別の受診形態で訪れる方がいらっしゃいます。そうすると、1人30分はかかりますね。問診をして、検査をして、そして保健指導までやる。そこまでやると30分は十分かかります。40分ぐらいかかる人も中にはいるというのが現実です。

 ただ、それが細かくて嫌かというと、これはこういう決まりでずっとやっているから、自然にやりますよね。恐らく、これを見直そうとなると、健康増進事業の実施要領そのものを見直すということの範疇に入ることになるのかどうかということもあります。私自身も、こういう細かい検診が本当に必要かどうかというのは、答えはないのですが、もっと簡便で受けやすい検診で、より多くの人が受けられるようなものであったほうがいいとは思う。その辺はちょっと確認をしたいところですね。どうなのですか。

 例えば、私どもが提唱しているいわゆる生活歯援プログラムのようなものを実施するというものも加えられるような形。あるいは、それに切りかえるというようなことが議論として成り立つのかどうか。ということなのです。冒頭に言ったこととよく似ているところですけれども。

○和泉座長 お願いします。

○原田補佐 確かに、今回、大前提としまして、先ほどのからの繰り返しになってくるところもあるかとは思います。今回の判定区分につきましては、一応、CPIのところで判定する、いわゆる未処置歯があるか、補綴が必要なところがあるか、そのほかに、さらに治療が必要であると思われる所見があるか、そういったところで判定区分となってまいります。これは、歯科医の立場の先生方からしますとちょっと違和感があるかもしれないですけれども、例えば現在歯のところの書きぶりを、○だったり、△だったり、だったり、そういった細かいところの書きぶりをなくすとか、そういった点に関してはもちろん御議論の対象となってくることには問題ないとは思われますが、歯科医師の目で検査を行うというところは大前提として、今回は必要な部分になってくるかと思われます。

 以上です。

○和泉座長 ありがとうございます。

○佐藤構成員 そこで、今回、歯石のことです。これが区分から外れたと。当然、WHOのCPIモディファイドのことを受けてということがあるわけですけれども、歯石の沈着している方に歯周病のリスクがないというエビデンスはあるのですか。ないと言い切れるというエビデンスがあるのか。それはやはりリスクとして対象となり得るのか。放置しておいても全く問題がないということで今回のモディファイではそうなったのか。その辺は私はよくわからない部分でもあるのです。私としては、歯石を判定区分から外すこと自体は反対ではないのだけれども、それは受診の勧奨たり得るのではないかと基本的に思うのです。

 学校健診の現場でも、実は歯石の沈着については摘要欄に記載をするのです。地域によっても違いはあるのかもしれないけれども、そこを受診勧奨の対象にしているところもあります。そのぐらいなので、成人における歯石の沈着について、それは全く除外しろということでいいのかどうかということに関しては議論の余地はあるのではないかと思うのです。

○和泉座長 どうぞ。

○三浦構成員 歯石に関しては、炎症所見がありますと、歯石が沈着することによって確実に増悪因子となってきますので、その程度の問題だと思います。特に若年層によく見受けられるようなものでそれほど著しくないようなものは、リスクの要因としては非常に低くなってきます。生理的にも歯石は沈着するので、それを全部細かく拾い上げると「要精査」8割になってしまうというところはやはり改善しなくてはいけないところなのですが、佐藤構成員がおっしゃるとおり、それは全く見なくていいのかということになると、また別の問題なので、何らかの形で置く必要はあろうかなと思います。ただ、「ある・なし」、「1・0」みたいな感じになると、結局、前と同じになってしまうので、その置き方を検討すべきだと思います。

 実際に判定区分を受けたときに、例えば、どの方もみんな「要精査」になると、切実感をもって受診に行くというモチベーションも下がる可能性があります。例えば、今、17ページの事務局案のところで「その他の所見」で歯石が案として上がってきて、「付着あり・なし」で書かれているのですけれども、ここら辺の書きぶりを少し工夫するとか、何らかの形で工夫をすれば、歯石の情報というのは有効に資料にも活用できるのではないかとは思います。

○和泉座長 ありがとうございます。

 どうぞ。

○佐藤構成員 追加して言わせていただくと、本健診は10年に一遍しかないので、しかも40歳からなので、次にこの検診を受けるのは50歳です。それを考えると、やはり無視はできないと考えるのが普通ではないのかと私は思うのです。

○和泉座長 これは個人的意見になりますので参考にと思いますけれども、この40代の人で歯石がついているという方は、それに対して、例えば出血があったり、その周りのポケットが深かったり、そういう何らかの症状がありますので、そちらのほうにスコアが動いていく。多分、歯石だけというのはないと思います。そのために、歯石があるという記載ですね。その欄を設けるとか、そういう工夫で。

○佐藤構成員 もうちょっと工夫していただくといいかと。

○和泉座長 そこがいいのではないかという意見です。これは個人的な意見で参考までにということです。

 いかがでしょう。「歯周組織の状況」のところに入ってきていますけれども、今回のマニュアルの中で1つのポイントだと思います。

○沼部構成員 よろしいですか。

○和泉座長 どうぞ。

○沼部構成員 私もその歯石について記載をするのは賛成で、結局、歯石がついていて検査ができない部位というのも多分あると思うのです。そういったところが見えてこないと困ると思いますので、やはり何らかの形で、その部位と、または歯石がほかの部位に多量についているということが書けるような形にしておくとよろしいと思います。

○和泉座長 どうぞ。

○埴岡構成員 1つのヒントというか既成事実が。歯科疾患実態調査ではCPIを使っていますが、歯周ポケットがあっても歯石の有無をつけていたと思います。たしかそうですよね。

○佐藤構成員 そうです。まさにそのとおりだと思います。

○沼部構成員 縁下に歯石を探知する場合もあれば、縁上にある場合もあれば、プローブが入れられない場合もあれば、入れられる場合もあれば、いろいろなケースがあったのです。

○和泉座長 どうぞ。

○三浦構成員 結局、健康増進事業なので、スクリーニングをした後にどのように行動変容に結びつけていくのかというところがとても重要なのです。資料としてはそういったインフォメーションがあったほうがよくて、あとは、その区分ですね。今、3区分のところにどのように絡ませるのかというところが多分一つの決め手になってくるかと思います。情報として歯石の情報を置くということは、多分、ここにいる構成員においても反対される方は余りいないのではないかと思います。それをどのように3区分の中に置くのかというところです。

○和泉座長 御意見等ございませんか。よろしいですか。

 3区分というのはその判定区分ということですね。

○三浦構成員 そうですね。判定区分ですね。

○和泉座長 もしあった場合には、多分「要指導」とかになるとは思うのです。ただ、その中に歯石に関する情報も入れておくというのも1つの案かもしれません。

 どうぞ。

○三浦構成員 今、案ですと1516ページにある「要精密検査」のところは、その他の所見でひっかかった方も拾い上げるルートを残している形で「以下の項目に1つ以上該当し」という形になっている。ポケットデプスがある、プラスアルファ、未処置がある、それから補綴がある、いわゆる歯科治療が必要な方たちと、本来の目的である歯周疾患のものを合わせてのリスクで、歯科の受診が求められるものの中に置いているという形になっています。したがいまして、その置き方を間違えると、CPI-modifiedにした実際上の効果が見えづらくなってくる可能性が挙げられるというところが1点。

 もう一点は、非常に不思議なのですけれども、口腔清掃状態も3区分でとるのですが、この3つの「異常なし」「要指導」「要精密検査」のところには余り反映がされていないというところです。口腔清掃に関しては歯周病との間には非常に強力なエビデンスがあるので、そこのところは何らかの形で改善したらいいのではないかと思います。

○和泉座長 ありがとうございます。

 その辺を踏まえて少し修正をまたお願いします。

 このほかに「歯周組織の状況」に対しましていかがですか。

○佐藤構成員 この質問内容のところもいいですか。

○和泉座長 何ページですか。

○佐藤構成員 具体的には17ページ。

○和泉座長 いいです。含めていきます。

 どうぞ。

○佐藤構成員 ここの質問項目は、今、10項目となっているのですが、これは前回も私から御説明をした、日本歯科医師会で提案した生活歯援プログラムの質問指標。これはそれなりにエビデンスを持って策定をされた20項目、パッケージになっているものです。この部分にそれを応用することは可能なのでしょうか。項目数をふやすことはできないとか、それも今回の検討会の範疇からは外れてくるのだということなのか。ここの内容を見ると、生活習慣の内容の部分も、ここの前段にある口腔と全身の関係、生活習慣病とのかかわりとかという部分をしっかり反映したような質問項目がしっかり位置づけられるべきだろうとも思うのです。

 将来、さまざまな検診がまた加えられるようなときに、標準的な内容があれば、それは一貫したデータとしても蓄積評価が可能なのだろうとも思いますので、そこは要検討ではないかと私は思うのですけれども、いかがでしょうか。

○和泉座長 いかがでしょう。この質問項目につきましては、例えば数をふやすとか、内容を変えていくということも可能ですよね。

○原田補佐 事務局より先に補足させていただきます。

 今回、質問内容としましては、いわゆる文中のほうでの記載は全くしておりません。質問内容が書かれているのはこちらの例示という形になっております。今回、こちらのほうに10項目、口の中、全身、生活習慣、歯科への受診と大きく分けて書かせていただいております。まず、項目数に関してですけれども、前マニュアルに相当する量で、かつ、余り多くなり過ぎると実際に実施されている自治体さん等からも、数がふえるとなかなか難しい、また、ちょっと繁雑になってしまうことも一応考慮しまして、今回この数をここに仮置きしております。

 今回、選んだ項目としましては、先ほど佐藤構成員からもお話が出ております歯援マニュアル、また論文等、あと、森田構成員の研究班での内容。あと、もう一件、山下班という研究班でエビデンスを得ている、そういったものから、複数合致するもの、あとエビデンスが一定程度出ているものを抜粋して、今回こちらに例示という形で置かせていただいている段階になります。ですので、この項目内容の置き方等につきましては、こういったものが必要であるとか、量に関しましても、減らす、ふやすといったものに関しましてはまた御議論いただければと思っているところです。

○和泉座長 ありがとうございます。

 どうぞ。

○埴岡構成員 先ほどの三浦構成員の御指摘の中で、口腔清掃状態と生活習慣というか、口腔清掃習慣との関係で「要指導」のところに区分がないというお話でした。例えば、たばこを吸ったことがあるという方にも指導をするというようなことが、特定健診、特定保健指導の今回の改定でも行われるということですので、それとあわせて、WHOのコモン・リスク・アプローチというような観点からも含めて、そういう指導のところにもし入るようでしたら、同じく入れていただければありがたいのではないかと思います。

○和泉座長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 では「検診結果の判定」につきましては、先ほど三浦構成員から御意見をいただきまして、そういうことを加えていく。先ほどの情報ですね。あと、アンケートのほうも少し考えていくということなのですけれども、例えば17ページの「7 今までにいずれかの病気で治療を受けていますか」の中は、糖尿病、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、関節リウマチというような形なのですが、これでいいかどうか。その辺の内容。「その他」でそこに記載すればいいのですけれども、もしこういうことを加えたほうがいいということがありましたら、御意見をいただきたい。

 この判定の区分、あと、歯科保健指導内容等につきましても、その口腔内の検診結果とアンケートを踏まえてその内容を記載する。先ほど埴岡構成員からも少し御意見をいただきましたけれども、そういう使い方をすることになります。

 何か御意見ございますか。そのような形でこの歯周病健診票を、例ですけれども、もう少しブラッシュアップしていただければと思います。

○森田構成員 私は頭の整理がついていないのかもわからないのですけれども、例えば、この問診というのは、ある意味、前回も申し上げたのですが、歯医者さんがいないときのために問診を利用するのか。もしくは、目の前の歯医者さんが診断して、そのときの保健指導の内容として使うのかによって大きく構成は変わるべきと言ってはおかしいけれども、変わってもいいと思うのです。これがもし、私が歯科医師として集団検診などに行ったら、この問診はあくまでも参考程度ですね。歯医者さんにちゃんと診てもらいなさいと言えるのは、口の中を診てほとんど決めてしまいますね。あくまでも、問診はそのときの言葉、情報、コミュニケーションのツールとしてはあるかもわからない。

 佐藤先生が言われたように、歯科医師会の言われているのは全く違うことなので、どのようにこれを使うかというのは非常に、これだけで全てオールマイティーというのは厳しいと思う。これはあくまでも例なのだけれども、この例をそのまま信用してしまうと、実際の現場で大分無駄な時間をとっているのではないか。そこら辺がうまく伝わればいいのになと思います。

○佐藤構成員 実際に今、森田先生がおっしゃったように、そこなのです。つまり、この問診によってしっかりと保健指導をして、歯科衛生士なり歯科医師がサポートをするのだという意味合いなので、しかも、それを継続的に行って、適正に評価ができるというシステムとして我々はこの生活歯援プログラムを提唱しているわけです。

 それと、口腔内診査が必要か不要かというのは、また別の話だと思います。すなわち、これは支援型の保健指導を継続的に実施するために必要な質問のパッケージでなければならないというのが我々の考えなのです。だから、いいところ取りをして抜粋して、ここに10問並んでいても余り意味はないと思いますし、それを常々申し上げているということであります。

 しかし、これは10年に一遍の節目ですから、それと我々が提唱している生活歯援プログラムというのは、コンセプトは多少違うだろうとも思うので、これは蛇足の話ですけれども、こういった節目の健診を埋めるための、それ以外の期間のところで我々の生活歯援プログラムが使えるような形になれば、それもいいだろうし、特定健診からつながるようなものもあればいいだろうということなのです。

○和泉座長 ありがとうございます。

○森田構成員 アメリカなどで問診票で歯周疾患の人をスクリーニングできないかということで、一番いいと言われているのが、例えばこの4番、5番。そういう意味だったら、この検診票とドッキングしている意味はないのです。時間的に今から間に合うかどうかわからないのですけれども、そこら辺が、いいところ取りだけで、確かにそうやってぽんぽんぽんと入れてしまった感が少しあるかなと。

○和泉座長 そうですね。口の中の情報というのが検診していますからね。

 どうぞ。

○埴岡構成員 たしか、もともとの議論の中で、問診票と唾液検査をあわせたようなスタイルもありだなという話もあったような気もするのですが、そのときはこちらのほうを使ったらいいとかいうようなことですね。

○森田構成員 まあ、そうですね。

○埴岡構成員 そうですね。

○森田構成員 私が危惧しているのは、どの市区町村もオリジナルをつくる元気がないと思うのです。そうしたら、どうしてもマニュアルに沿ってつくってしまうと思うのです。元気がないと言うと怒られるけれども。

○高澤構成員 元気がないわけではないのですけれども、現場ですと、国からこういうひな型が出ると、比較的それをほぼ使うというのが現状ですね。

○森田構成員 現状になってしまいますね。

○高澤構成員 ですから、ここのひな型というのはかなり大きい意味を示しますね。

○佐藤構成員 健康増進事業ですから、相当フレキシブルに活用ができるものなので、いわゆるこういった従来型の直接的な健診があってもいいし、生活歯援プログラムのようなものがあってもいいし、市町村がこれはいいねと選択ができるようなマニュアルであれば、それはいいのではないか。当然、それはいろいろな考えを持っているし、条件の違う自治体のことですから、それぞれの考えでもって楽に活用ができるようなマニュアルであってほしいですね。普通は、出されればこれを使うでしょうね。

○高澤構成員 そうなります。

○佐藤構成員 そうではなくオプションがあって、自由な組み合わせができるなり選択可能だというのが必要な考え方かなとは思うのです。

○高澤構成員 歯周病検診というのは、ほかのがん検診とか特定健診と違って、その日のうちに結果が出て、その日のうちに保健指導が行えるというところが大きな特徴ですので、その保健指導がきちんとできるための問診項目というのを別個に捉えておかないと。歯科医師が診断するための問診と、保健指導に使うものというところが一緒になっていると、そのまま流れて行くと、意味がわからないまま、ただとってという無駄な時間も使うことにもなると思います。その辺をしっかり明記されておくといいかなと思います。

○和泉座長 ありがとうございます。

 ほかに御意見ございますか。

 このアンケートについてはもう少し検討できますよね。こうやって実際検診しているときにまた同じようにダブってしまうとか、パッケージがあって、そこから選んで自由にできるとか、そのようなことも含めて少し検討していきたいと思います。

 では、よろしいですか。

○高澤構成員 済みません。「その他の所見」のところでもう一点確認してよろしいですか。

○和泉座長 どうぞ。

○高澤構成員 済みません。「その他の所見」で、以前のマニュアルは訴えがある場合も含まれていましたが、それはなくなって、あくまでもここにあるように、歯科医師が詳しい診査や治療が必要な場合だけ「所見あり」ととるという形だと理解してよろしいでしょうか。普通にそういうことがあると、みんな「所見あり」になってしまって、意外に「要精密検査」の割合が高くなってしまう気がしますので、あくまでも、さらに詳しい検査が必要な場合というように変わったというか、今まではそういう訴えがあったりすると全部チェックが入ったのが少し変わったというように理解してよろしいでしょうか。

○原田補佐 こちらに関しましてもまだ御議論いただければと思っているところでございます。一応、今回こちらのような書き方に記載していますものは、いわゆるその他の所見も含めて、歯科医院での治療が必要である、本当に精密検査が必要である場合を限定する意味で「さらに詳しい」という形の言葉を、今回、まだ事務局案ということでございますけれども、こちらに書かせていただいているところです。

 そのほか、例えば、保健指導等に反映するような訴え等も出てくるかと思いましたので、明らかにその訴えがあるというだけの記載で「要精密検査」のところに直結して反映という書きぶりにならないようにという意味合いでこちらに書かせていただいたというのが今の案になります。御議論いただければと思います。

○和泉座長 ありがとうございます。

○佐藤構成員 もう一点いいですか。

○和泉座長 どうぞ。

○佐藤構成員 この票の下のところに「歯科保健指導内容」と書いてありますね。これは前もそうだったですか。

 というのは、これは歯科保健指導だけではないのだろうと。「保健指導」と記載しておいたほうがいいのではないですか。と思うのです。歯科医師がかかわるわけだから、歯科医師法にのっとって「保健指導」と記載する。そこに歯科保健指導も当然含まれるという考え方であってもいいし、別々に記載してもいいのかもしれないですけれども、そこは歯科保健指導内容だけではないだろうと思うのです。いかがでしょうか。

○和泉座長 その辺は事務局の考えはいかがですか。

○原田補佐 こちらの枠に関しましては前回では記載がなかったところになりますが、有識者の先生方からヒアリングさせていただきましたときに、余白の部分にでもこういった形で、どういった内容を指導したかといったことの記載が手書きで残っていることが受けられた方にフィードバックする際に非常に有用であったというコメントをいただきましたことも踏まえまして、今回、まだ案の段階ではありますけれども、一例の中で表示させていただいております。記載方法、項目の名称等に関しましては御議論していただければと思っております。

 以上です。

○佐藤構成員 「保健指導内容等」というような形のほうが幅があっていいかなと私は思います。

○和泉座長 ありがとうございます。

 いかがですか。ほかに御意見、後追加、よろしいですか。

 では、時間の関係もありますので、次の「4 結果の通知・説明と歯科保健指導」、それから「5 記録の整備等」、そこら辺までいきたいと思います。

 結果の通知に関して、説明・指導の場の設定、先ほど検査結果の説明のところで全身とのかかわりについてのもう少し詳細な情報をと。ここにありますけれども、これでいいのかどうか。そこら辺の内容も踏まえていかがでしょうか。

 あと、ついでに「判定区分に基づく指導」に関しまして、そしてこの通知票の一例ですね。

 「説明・指導の場の設定」等、これは余り問題ないというか、このままでいいのかなと思いますけれども、他の先生方の御意見も伺いまして先に進めたいと思います。あと、結果の説明ですね。

 特にこの事務局の提示した案でよろしいですか。

 どうぞ。

○埴岡構成員 少し奇抜なのかもしれませんけれども「診査結果の説明」で、全身疾患との関係で、例えば歯周病と喫煙との関係が指摘されているわけですが、喫煙も禁煙治療の制度が平成18年から始まって、今、効果検証も進んで10年近くなりますので、ニコチン依存症のことについてもここで触れられないのかなと思います。もう10年ぐらいたちますので、もうそろそろ定着しているのではないかということです。

19ページの2つ目の○のところに「動機付け」とあるのですが、この文章から見ると、これはどちらかというと動機づけを与えるような感じのニュアンスですので、本人が動機づけをするというニュアンスで書きかえるのと、この「付け」は多分「づけ」ではないかと思いますので、それであればそのように変えていただければありがたいかなと思います。

○和泉座長 ありがとうございます。

 ほかに御意見ございますか。

○佐藤構成員 ここで、そしゃくと肥満のこととか、そういったことも触れておいてもいいのだろうと。そしゃく機能がしっかりとしている、あるいは改善されると、そしゃくの方法も含めて指導をすることによって、肥満の予防とか解消にもつながるのだよということは、ある意味、定説ではあるので、全身疾患という部類に入るかどうかは別としても、生活習慣という部分ではやはり必要な項目として指摘をしておけばいいのかなと思います。

○和泉座長 ありがとうございます。

 生活習慣も含めてということですね。

 ほかにいかがでしょうか。次の22ページ「判定区分に基づく指導の要点の一例」。

 どうぞ。

○森田構成員 21ページですけれども、これはこのまま使われることを想定して言っているだけなのですが「歯周病の疑いがあります」「歯周病のリスクがあります」「歯周病ではありません」は、考え方としては、やはり逆のほうが。左に健康な人を持ってきたほうがいいのと違うかなとは思います。

 それと、これは「てにをは」ですけれども、23ページの下から5行目は改行が入っているのかな。

 そのくらいです。

○和泉座長 あと、22ページ、またその先に「◆歯周病の予防・改善のための指導の目標例◆」という記載があります。この内容についてもいかがでしょうか。指導が入っていきますので、少し見ていただいて御意見を。

○佐藤構成員 済みません。21ページのところでもいいですか。

○和泉座長 どうぞ。

○佐藤構成員 下のところに「あなたの歯科保健目標」となっていますけれども、これは行動目標ですか。要するに、指導して、例えば1日3回歯を磨きましょうとか、ゆっくりよくかんで食べましょうとか、そういうことであれば「歯科保健目標」という表現がいいのか、あるいは「行動目標」ということがいいのか。どういう意味合いで。例があれば教えてください。

○原田補佐 事務局から御説明させていただきます。

 実は、こちらの検診結果のお知らせの例示についてですけれども、さきの図2-4「歯周病検診票の一例」のところと複写形式になることをイメージ、想定してつくったものになります。ヒアリングをさせていただきました有識者の皆様にお伺いしたときに、基本的に複写式で3枚仕立てになっていてということを考えまして、その上のほうの指導内容のところに検査したドクターが書き込む、もしくは横で記載していた方が書き込んで、それがまた反映するような形になるといいかということも鑑みまして、ここの目標のところと現在歯数のところがリンクするようになることを想定した上での一例とさせていただきました。

○佐藤構成員 わかりました。であれば、やはり保健指導内容に沿った行動目標ということですね。そういうことですよね。

○沼部構成員 21ページでよろしいでしょうか。

○和泉座長 どうぞ。

○沼部構成員 先ほどのところで「歯周病の疑いがあります」と「歯周病のリスクがあります」と「歯周病ではありません」という項目ですが、明らかにこの真ん中は「歯周病があります」ですよね。「歯周病のリスクがあります」という言葉自体がちょっと曖昧かなと思うのです。「歯周病があります」ということではだめなのでしょうか。

○埴岡構成員 診断はあちらで行う。

○沼部構成員 この「リスクがあります」というのは多分わかりにくい言葉だろうなと思うのです。「可能性があります」とか「危険性があります」とかということですね。そうすると「疑いがあります」と似通ってしまう。ただ、我々としては、この人たちには歯科医院に行ってほしいわけですね。

○原田補佐 補足させていただきます。

 こちらの御指摘いただいたところですけれども、こちらの判定区分の「要指導」「要精査」「異常なし」の3項目を、真ん中、右、左で分けてチェックが入るよう想定しておりますので、それに適した文言で何かぜひ御意見をいただければと思っております。お願いいたします。

○和泉座長 いかがでしょうか。

○沼部構成員 診断になってはまずいということでしたら、例えば。

○和泉座長 どうぞ。

○三浦構成員 結局、リスクの強弱を段階で持っていきたいということなので、言い切ってしまうと、スクリーニングの趣旨から外れてしまうので、そこはやはり表現に注意したほうがいいかなと思います。ですから、例えば「歯周病の疑いがあります」というのを「強い疑いがあります」とか、真ん中の「リスクがあります」というのを「軽度の所見が認められます」とか、より強弱がわかりやすいような、一般の住民の方にも自分は3段階の中で一番状態が悪いのかなというのがすっとわかるような表現であれば、そこは一番適したものに置きかえてもらったほうがいいかと思います。

○和泉座長 ありがとうございます。

 では、今、23ページの「市町村への連絡」の上まで見ていっていますけれども、ここまででほかに御意見、御追加ございますか。

 どうぞ。

○高澤構成員 22ページの下の指導の目標例のところですけれども、これはあくまでも結果に基づく指導という表現になっています。ただ、先ほどから言っているように、もし問診項目がもっと違うものが入ってくれば、このあたりのところは当然それに準じて変わってくるとは思います。

 それと、成人の方は特定健診などを保健指導でやっているように、こちらから提示する目標というのは保健行動の変容にはなかなか結びつきません。今までの歯科保健指導は、歯科医師が行うのは、ブラッシングとか歯間ブラシとかの実技指導が比較的入りやすいものだったと思うのですけれども、それだけではないものがここにきちんと入り込めるように、自分で目標をきちんと選んでもらうとか、そういった保健行動の変容について今までと違った記載をもうちょっとしておいたほうが新たな指導にも入っていけるのかなという感じがします。

○和泉座長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ。

○湊構成員 済みません。細かいことですけれども、21ページのお知らせのところで「歯周病ではありません」の下が選択項目になっているのですが、この上のほうに丸がついてしまうと、この後、定期検診が要らないのかなと勘違いしてしまう方とかも住民の方にはいらっしゃるかと思うのです。丁寧な歯磨きというのは自己管理だと思いますので「良い状態です。丁寧な歯磨きと定期検診を心がけてください」みたいな一文にすることはできないでしょうか。

○和泉座長 そうですね。ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 では、また先に進ませていただきます。

 次に「(4)市町村への連絡」と「5 記録の整備等」です。26ページにいろいろ数値を記載しているということで進めていきまして、また「結果の分析と評価」「事業の進行管理」、あと、29ページの「紹介状・回答書の一例」とつながっていきますけれども、この30ページまでをごらんいただきまして、御意見をまたお伺いできればと思います。

 どうぞ。

○沼部構成員 今回、CPI-modifiedを使うときに過去のいろいろな検診のデータとの連続性が断たれるのではないかと懸念したのですが、きょうのこれを見ると、旧コードと対応するような形で使うことができるということがわかりました。ですので、このあたりのページに新旧のCPIの対照表をつけてあげると、こういうデータの集計がよりしやすいのではないかと思います。コードは違いますけれども、うまいぐあいに新旧ちゃんと対応するようになっていますね。

○和泉座長 ありがとうございます。

○沼部構成員 多分、統計等をとる場合に現場が混乱しないで済むのではないかと。

○和泉座長 30ページまでになりますけれども、特に御意見、御追加ございませんか。

 事務局のほうで、ここまででまだディスカッションできていなかった問題点などありますか。

○湊構成員 ちょっとよろしいですか。

○和泉座長 はい。

○湊構成員 30ページの「ア 自覚症状等」のところで「歯科保健状態についてほぼ満足している者(苦痛や困難を感じている者)」というのは違うのかなと思ったのです、逆になっているのかなと思ったのです。

○和泉座長 そうですね。これは内容的にはどうですか。

○原田補佐 事例として書いているところでございまして、質問項目等によっても変わってくるとは思うのですけれども、特に苦痛や困難がある者、ない者の率という形の集計等についての1つの例示として書かせていただいているものになります。ですので、例えば下の「イ 現在歯」の状況ですと「一人平均現在歯数」のところに健全歯、未処置歯、処置歯というように区分して状況を把握するといったところで、そういった項目の一つとして、書きぶりがわかりにくく申しわけありませんでした。そこの書きぶりも検討させていただきます。

○和泉座長 お願いします。

○森田構成員 26ページのところは、四角の中には何を埋めるのですか。たくさんのセルの中は。

○和泉座長 では、事務局から説明を。

○原田補佐 受診者のうち、そこにチェックが入った人数になります。

○森田構成員 そうだったら、例えば、歯・歯肉の状態とか、口腔清掃状態とかというのはどのようになるのかなと。

○和泉座長 「良好」「普通」「不良」が3つ。

○原田補佐 そうですね。細かい線が抜けております。

○森田構成員 健全歯数とかになると、これは何を書けばいいのかよくわからないと思うのです。そこら辺は細かいことだろうなと思うのですけれども、現場の人が混乱しないように。

○原田補佐 ぜひ御意見をいただければと思いますので、お願いいたします。

○佐藤構成員 先ほどの保健指導と歯科保健指導のことは整合を図っていただきたい。この29ページあたりのところもそうです。歯科保健事業は歯科保健事業でいいと思うのです。生活習慣と保健行動であるとか、その後の検診後の歯科保健指導や健康教育・健康相談も保健指導でいいと思います。その辺は、ほかにもあるかと思いますけれども、一応確認をしていただいて整理をしていただければと思います。

○和泉座長 どうぞ。

○高澤構成員 27ページの「結果の分析と評価」の2つ目の○ですけれども、多分前回も議論があったと思うのです。私、記録を読んだだけで少し勘違いしているかもしれないのですけれども、一応、この検診において地域の状況も把握するということなのですか。個人のものだけではなくて、そこの地域を見るということですよね。ここに書かれているということは。この間、そういう議論はありましたよね。その結果がこれという感じでよろしいでしょうか。

○原田補佐 こちらの書きぶりに関しましてもぜひ御意見をいただければと思っておりますので、お願いいたします。

○和泉座長 どうぞ。

○三浦構成員 前回の検討会では、結局、疫学データとしての検診データの妥当性に関してのお話はあったところではありました。それは、今、検診受診率が大変低いので、その集団を代表するサンプルと言い切っていいのだろうかというところの議論はありました。ただ、やはり国の事業として行うので、地域住民の皆様方の行動変容を促す、プラスアルファ、何らかの対応方法を知るための目安としては活用できるかと思うのです。そこを言い過ぎないで使いましょうというのが前回の議論だったと思います。

○高澤構成員 そうですね。ナショナルデータにはなり得ないところではありますけれども、今の母子のほうの健やか親子関係でも、1歳6カ月・3歳児健診などの問診票は個人だけではなくて地域を見るようにという形で、今、母子のほうの問診項目も統一という流れになってきていますね。

 ですから、今、基本的事項などのところでは保健行動の指標がなくなってきましたので、そういったところの傾向を見るというところでは、ここの検診の意味というのは大きいかなと思うのです。そうすると、この項目だけは、ナショナルデータではないけれども、地域が見られるような指標がここに押さえられているといいのかなとちょっと思ったのです。

○和泉座長 どうぞ。

○三浦構成員 今、高澤構成員から御発言があったのは、多分、歯科保健において地域診断する上でやはりデータはあったほうがいいので、そういったところで、何かコアの項目があると、あと、いろいろとやりやすいのではないかというところなのですけれども、そこに関して私は非常に賛同するところです。

○和泉座長 ありがとうございます。

 ここですぐにこれをというのは誰も決められないと思いますけれども、今度、マニュアルはもう少し見やすい形になりますので、その後半の部分はそのときにもう一回ディスカッションしていきたいと思います。

 では、今、お話がありましたところを踏まえまして、30ページまでで特に御意見ございませんか。

 ないようでしたら「3 関連通知」、あと[参考資料]のところに移りたいと思います。

 「関連通知」につきましては、ここに健康増進法を。ここで書かれているのは通知だけですね。これで十分なのかというところと、[参考資料]には歯周病の動向が書かれています。「疫学的動向」「歯周治療の動向」、この辺。その中では「セルフケア、プロフェッショナルケアの必要性」「歯周治療の体系」ということで記載されています。また、2の「健康日本21」。ここには、先ほど埴岡委員から少し加えたほうがいいのではないかという御意見もいただきました。

 いかがでしょうか。その「関連通知」等をごらんいただきまして、何か御意見。

 どうぞ。

○埴岡構成員 36ページの一番下の「メインテナンスやサポーティブペリオドンタルセラピー」のところで、私のアンテナが張り過ぎているのかもしれませんが、昨年の末からことしの1月にかけて、経済産業省の規制緩和の要望か何かで、このメインテナンスとサポーティブペリオドンタルセラピーを保険給付か自費かということで、はっきりとこのグレーゾーンを真っ白にするというような通知がありました。

 この記載だと、ちょっとグレーっぽい残りがあるので、治癒した後はメインテナンス、病状が安定した場合がサポーティブペリオドンタルセラピーだと思うのですけれども、そこをはっきりと分けておかれたほうがいいのではないかと思います。これはちょっと新しい解釈になっていますので、まだ御存じない方もおられると思いますけれども、御検討をよろしくお願いします。

○和泉座長 ありがとうございます。

 どうぞ。

○沼部構成員 その件に関して1つ。

 ここに日本歯周病学会の指針等に書いてあるフローチャートがありますね。初診から検査が入って治療の流れの図がありますが、あれをまず1つ入れていただくと、ビジュアル的に治療の流れがわかりやすいのではないかと思います。

 もう一つ、指針の中に、メインテナンスとサポーティブペリオドンタルセラピーの分け方が書いてあります。どういうときにはどちらを選ぶかというのが書いてあるので、それも加えてあげるといいと思います。

○和泉座長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

40ページまで一応ごらんいただきまして、追加等、御意見いただければと思います。

 例えば、参考資料の中にこういうものを入れたほうがいいというような御意見はございますか。この中では歯科疾患実態調査の結果が主ですけれども。

 どうぞ。

○高澤構成員 先に進んでいるところを戻して申しわけありません。27ページの進行管理のところの受診率です。前回も出たように、今、かかりつけ歯科医で定期検診を受けている人もかなりふえてきているところで、ここには職域での受診機会が整えられていない場合もあるので、全住民を対象母数とするとありますけれども、かかりつけ歯科医で受けている人もここには入るので、例えば未受診のところを調べたらそこが挙がってくるということも十分考えられるとは思うのです。

 かかりつけ歯科医で受けている人も多いということもどこかにちょっと入っていると、全体でいろいろ議論するときにいつもそこがちゃんと入っての全体の受診率というような見方を。そうでないと、受診率の低さばかりを言ってしまってもいけないと思うので、そんな言葉がどこかに一言入っていてもいいのかなというのはちょっと思いました。

 戻りまして済みません。

○和泉座長 ありがとうございます。

 では、その辺はまた加えるようにしていきます。

 ほかにいかがでしょうか。御意見ございますでしょうか。

 あと、41ページに参考文献が29)まで記載されています。ざっとごらんいただいたと思いますが、これが抜けているとか、何かありましたら御指摘いただきたいのです。

○佐藤構成員 参考資料1)の、まだ発行されていませんけれども、間に合うようなら、これはエビデンスに加えていただきたい。

○和泉座長 はい。

○佐藤構成員 間に合うでしょうね。と思いますけれども。

○和泉座長 今度3月に出されますから。

○佐藤構成員 3月13日に。

○和泉座長 十分間に合います。

 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

○森田構成員 関連通知というのは、これが出るのですか。それとも関連通知の内容がここに実際に入るのでしょうか。

○和泉座長 事務局、どうぞ。

○森田構成員 済みません。ちょっと聞き漏らしたのです。

○原田補佐 事務局より補足させていただきます。

 前回のマニュアルでは中身まで結構細かく記載がありました。今回、簡潔にということも考え、かつ、皆様もう御周知の部分が多いかということで、各項だけを書くという形で考えておりますけれども、もしその記載に対しまして御意見がございましたら、ぜひお願いいたします。

○和泉座長 載せたほうがいいと。

○森田構成員 いや、これからまたよっこらしょとまた見に行くのだなと思ったら。何を優先するかでいいのですけれども。

○佐藤構成員 入っていたほうがいいでしょうね。

○森田構成員 エッセンスといった話。

○佐藤構成員 そういう意味でしょうね。

 例えば4番などというのは、ほとんど紙1枚ですから。1ページ。その内容は通知ですからね。これはこれで労働者への配慮が必要なのだよということを労働衛生課のほうから出されている通知なので、市町村の担当の方はごらんになって、ああそうなんだということは認識していただいた上で事業を展開していただけたらいいかなとは思います。

○和泉座長 どうぞ。

○沼部構成員 この参考資料の歯周病の動向のあたりか冒頭のあたりに、日本人の歯の喪失原因について触れておくといいのではないかと思います。今、歯周病によって歯がなくなる方が43%。う蝕よりも多いということになっていますので、そのあたりがどこかに記載されているといいと思います。統計データもありますので、参考資料のところに加えるのが一番いいかなと思います。

○和泉座長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 一応、一通り御意見いただきました。ちょっと戻っていきますけれども、全体を通して何かつけ加えることがございましたらお願いいたします。

○森田構成員 誰に聞いていいかよくわからないですけれども、これは国民からいただいた税金を使うわけなので、コストベネフィットというか、この事業をやる費用効果的にいいのか悪いのか、それなりの事業の評価というのはどのようにするのですか。今までは受診率が低いだけで、それでもしなければいけないといってこうやってやってきたのですけれども、税金を投入した余りなのだよと言ったら、この事業そのものも関係してくるのだろうと思うのです。これなどはどのように。ここでの話ではないだろうと思うのですけれども、せっかくの機会なので聞いておいたほうがいいのかなと思って、あえて質問させてもらいたいのです。

○正林課長 「健康日本21」の中での歯周、歯科の検診ということであれば「健康日本21」自体を評価しますので、その中では可能ですね。ただ、具体的にどうするかというと、研究班などでいろいろ研究していただき、データを出していただいて評価するという形が普通です。そんな感じですね。

○和泉座長 よろしいでしょうか。

 ほかに全体を通しましていかがでしょう。何か追加ございましたらお願いいたします。

○沼部構成員 質問でよろしいですか。

○和泉座長 はい。

○沼部構成員 今回、このマニュアルをつくりますよね。この内容で次回の歯科疾患実態調査等を行う形になるのですか。

○和泉座長 お願いします。

○医政局歯科保健課大島課長補佐 歯科保健課です。

 次回の歯科疾患実態調査でございますが、その内容に関しましては、またその場で協議をして、その上で決定していきたいと思っております。

○沼部構成員 未定であるということですね。

○和泉座長 ありがとうございます。

 ほかに御意見ございませんか。

 それでは、きょう、皆さんから貴重な御意見をいただきました。事務局で持ち帰りまして、またこれを参考にして新しいマニュアルの改定、補正していただきます。よろしくお願いいたします。

 では、事務局、あと1回ですけれども、今後の進め方をお願いいたします。

○原田補佐 本日御議論いただきました内容をもとに事務局のほうで取りまとめをさせていただきます。追加で詳細な文言修正案などございましたら、3月2日月曜日までに事務局宛にお願いいたします。こちらのほうで先生方の御意見を集約させていただき、反映するという形をとらせていただきます。

 また、先ほど座長よりありましたように、追加になる記載などにつきましては、文献等もぜひ追加で御意見いただければと思っております。また、追加記載となる内容につきましては、根拠とする論文もあわせまして、先ほどの日にち、3月2日月曜日までに事務局のほうにお願いいたします。

 以上になります。

○和泉座長 それでは、ちょうどいい時間ですね。本日の議論はここで終わりとさせていただきます。

 あと、今後のスケジュールについてお願いいたします。

○古賀補佐 今後の日程でございますが、第3回検討会は3月20日金曜日の10時からを予定しております。詳細につきましては後日御連絡を差し上げますので、よろしくお願いいたします。

○和泉座長 ありがとうございます。

 では、本日の第2回検討会はこれで閉会とさせていただきます。どうも御協力ありがとうございました。


(了)

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