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2014年10月23日 第23回厚生科学審議会生活衛生適正化分科会議事録

健康局生活衛生課

○日時

平成26年10月23日(木)15:15~17:15


○場所

厚生労働層 専用第12会議室(12階)


○出席者

相澤 好治 (北里大学医学部名誉教授)
市川 まりこ ((一財)日本消費者協会消費生活コンサルタント)
遠藤 弘良 (東京女子医科大学国際環境熱帯医学講座主任教授)
大森 利夫 (全国理容生活衛生同業組合連合会理事長 )
岡部 修 (株式会社日本政策金融公庫常務取締役)
蔵本 順子 (広島県興行生衛組合理事長)
櫻田 あすか (サービス・ツーリズム産業労働組合連合会中央執行委員)
中島 ヒロ子 (熊本県社交飲食業生衛組合理事長)
西尾 チヅル (筑波大学大学院ビジネス科学研究科経営システム科学専攻教授)
原田 一郎 (東海大学特任教授)
三村 優美子 (青山学院大学経営学部教授)
山縣 正 (全国すし商生活衛生同業組合連合会会長)
山根 香織 (主婦連合会会長)
山本 裕子 (大東文化大学法学部教授)
吉井 眞人 (全日本美容業生活衛生同業組合連合会理事長)
関 稔幸 (全国公衆浴場業生活衛生同業組合連合会理事長)
佐藤 信幸 (全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会会長)
角田 義徳 (全国麺類生活衛生同業組合連合会事務局長)

○議題

(1)諮問及び審議
・旅館業、浴場業、飲食店営業(めん類)の経営実態について
(2)その他

○議事

○山崎課長補佐 定刻となりましたので、ただいまから第23回「厚生科学審議会生活衛生適正化分科会」を開催させていただきます。

 委員の先生方におかれましては、御多用中のところ、本分科会に御出席いただきましてまことにありがとうございます。

 なお、本日、井上委員、小池委員、後藤委員、佐竹委員、武井委員、野々山委員、三苫委員、山田委員から欠席される旨の御連絡をいただいております。また、遠藤委員につきましては、所要のため途中退席させていただく予定でございますので、よろしくお願いいたします。

 委員総数23名中15名の委員の先生に御出席いただき、過半数に達しておりますので、厚生科学審議会令第7条第1項の規定により、本日の会議は成立いたしておりますことを御報告いたします。

 ただいま局長は所要により遅れておりますので、議事のほうを進めさせていただきたいと思います。

 それでは、議事に入ります前に、委員の異動がございましたので御紹介させていただきます。

 中村委員が退任いたしまして、後任としいたしまして、株式会社日本政策金融公庫の岡部修常務取締役にお願いすることとなりました。

○岡部委員 岡部です。よろしくお願いいたします。

○山崎課長補佐 また、本日意見聴取人といたしまして、全国公衆浴場生活衛生同業組合連合会理事長の関稔幸意見聴取人でございます。

○関意見聴取人 関です。よろしくお願いします。

○山崎課長補佐 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会会長の佐藤信幸意見聴取人でございます。

○佐藤意見聴取人 佐藤でございます。よろしくお願いします。

○山崎課長補佐 全国麺類生活衛生同業組合連合会事務局長の角田義徳意見聴取人でございます。

○角田意見聴取人 全国麺類の角田と申します。よろしくお願いします。

○山崎課長補佐 公益財団法人全国生活衛生営業指導センター指導調査部長の石井政美意見聴取人でございます。

○石井意見聴取人 石井と申します。よろしくお願いいたします。

○山崎課長補佐 お手元の資料の御確認をさせていただきます。

 議事次第、委員名簿、座席表、配付資料一覧のほか、

 資料1 諮問書(写)

 資料2 付議書(写)

 資料3 生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律(昭和32年法律第164号)(抄)

 資料4 平成24年度生活衛生関係営業経営実態調査報告(公衆浴場業(一般公衆浴場))(抄)

 資料5 平成23年度生活衛生関係営業経営実態調査報告(旅館業)(抄)」

 資料6 平成24年度生活衛生関係営業経営実態調査報告(そば・うどん店)(抄)」

 資料7 意見聴取人提出資料(浴場業)」

になります。

 続きまして、

参考資料1 厚生労働省設置法(平成11年法律第97号)(抄)

 参考資料2 厚生科学審議会令(平成12年政令第283号)

 参考資料3 厚生科学審議会生活衛生適正化分科会所掌事務

 参考資料4 厚生科学審議会運営規程(平成13年1月19日 厚生科学審議会決定」

 参考資料5 公衆浴場業(一般公衆浴場)の実態と経営改善の方策

 参考資料6 浴場業の振興指針(現行)

 参考資料7 浴場業参考資料

 参考資料8 旅館業の実態と経営改善の方策

 参考資料9 旅館業の振興指針(現行)

 参考資料10 旅館業参考資料

 参考資料11 そば・うどん店の実態と経営改善の方策

 参考資料12 飲食店営業(めん類)の振興指針(現行)

 参考資料13 飲食店営業(めん類)参考資料

になります。

 以上が、資料及び参考資料でございます。欠落等がございましたら、事務局のほうまでお申し出ください。

 よろしいでしょうか。

 それでは、以降の議事進行につきまして、原田分科会長、よろしくお願いいたします。

○原田分科会長 本日もお忙しい中お集まりいただきまして、大変ありがとうございます。前回に引き続きまして、議事進行のお手伝いをさせていただきたいと思います。

 それでは、恐縮でございますが、座ってやらせていただきたいと思います。

 審議に入りたいと思いますので、本日もどうぞよろしく御協力のほどお願い申し上げます。

 本分科会につきましては、お手元の資料1の諮問書と資料2の付議書に示してありますように、本年度は浴場業、旅館業、飲食店営業(めん類)の3業種に関しまして、振興指針に関して審議いただくことになっております。

 まず、審議に入ります前に、事務局から資料3に基づいて、振興指針の位置づけ等に関しまして確認を込めて御説明をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○山崎課長補佐 それでは、御説明させていただきます。

 お手元の資料3でございます。こちらは振興指針、それから振興計画について、衛生法の関係する条文を抜き出した資料でございます。

 第56条の2におきまして振興指針について規定してございまして、下線部にございますように「厚生労働大臣は、業種を指定して、当該業種に係る営業の振興に必要な事項に関する指針(以下『振興指針』という。)を定めることができる」こととなっております。また、第3項にございますように「振興指針は、公衆衛生の向上及び増進を図り、あわせて利用者又は消費者の利益に資するものでなければならない」としておりまして、内容といたしまして、第2項に並ぶ事項について定めることとなってございます。

 具体的に現行の振興指針をごらんいただきながら、どのようなものなのかを御説明したいと思います。

 お手元の参考資料6でございますが、資料が飛んでおりますので、参考資料の6が浴場業、9が旅館業、12が飲食店営業(めん類)になります。現行の振興指針でございます。この6の「浴場業の振興指針」を使いまして御説明させていただきたいと思います。

 まず振興指針につきましては、大きな事項といたしまして、第一に「営業の振興の目標に関する事項」として「浴場業を取り巻く環境」についてまとめ、そして「今後5年間(平成26年度末まで)における営業の振興の目標」を定める形となっております。

 第二に「浴場業の振興の目標を達成するために必要な事項」といたしまして「営業者が取り組むべき事項」、そして3ページ目をごらんいただきまして、「営業者に対する支援に関する事項」といたしまして、国、都道府県、都道府県指導センター、全国指導センター、日本政策金融公庫がそれぞれの役割をどのように果たしていくかということが規定されてございます。

 最後に、第三といたしまして「営業の振興に際し配慮すべき事項」ということで、このときには「省エネルギーの強化及び環境保全の推進」「少子・高齢化社会等への対応」それと「地域との共生」という点について記載してございます。

 こういった形で振興指針というものを策定するということでございます。

 それでは、お手元の資料3にお戻りいただきまして、第56条の3につきまして、振興計画につきまして規定がございます。

 こちらは、先ほど御紹介いたしました振興指針に基づきまして、組合または小組合が、組合員たる営業者の営業の振興を図るために必要な事業に関する計画を作成し、厚生労働大臣の認定を受けるということになってございます。

 ページをお開きいただきまして、この認定を受けまして、振興計画に基づいて振興事業を実施いたしますと、56条の4に、政府は、振興事業の実施に必要な資金の確保またはその融通のあっせんに努めるという規定がございまして、日本政策金融公庫の融資といったものがメニューとして用意してございます。

 また、56条の5におきまして、認定計画に係る共同施設について、税制上の特別償却を受けることができるという規定もございます。

58条でございますが、当審議会におきまして、厚生労働大臣が振興指針の策定を行う場合に、厚生科学審議会の諮問を受けなければならないという規定がございまして、本日この分科会におきまして審議をお願いするということでございます。

 簡単ですが、以上でございます。

○原田分科会長 この振興指針の論議をしていく上での順番は、そちらから御説明いただけますか。御都合によって、旅館業のほうを先にするということになると思います。

○山崎課長補佐 資料の順番が前後いたしますけれども、先に旅館業のほうを御説明させていただきたいと思います。

○原田分科会長 今、説明していただきましたように、各業界の現状に合わせて振興指針を的確な形で決めていくということで、きょうお集まりいただいていますので、どうぞ御協力のほどよろしくお願い申し上げます。

 それでは、今、説明がございましたように、御都合がありますので、まず旅館業について審議に入っていきたいと思います。

 初めに、事務局のほうから旅館業の経営実態等に関して御説明をお願いいたします。

○山崎課長補佐 それでは、まずお手元の参考資料10をごらんいただきたいと思います。

 「旅館業参考資料」と表紙のついたものでございます。まず、こちらの資料を使いまして、各種統計に基づいて旅館業の現状につきまして御説明したいと思います。

 表紙をおめくりいただきまして1ページ目「旅館業施設数年次推移」でございますが、青の棒グラフが総数となっております。折れ線グラフがその内訳でございます。

 こちらをごらんいただいてわかりますように、15年度からの10年間、黄緑色の折れ線グラフの「旅館営業」が、1万5,010施設の減少となっております。右肩下がりの傾向が続いております。これに対して「ホテル営業」及び「簡易宿所営業」は、緩やかな上昇となっております。

 次のページに移りまして、「国内日帰り観光旅行延べ人数、国内宿泊観光旅行延べ人数の推移」についての資料でございますが、平成25年度の数値は暫定でございますが、東日本大震災の影響での減少が復活し、上昇傾向にございます。

 次のページに移りまして、「年次別訪日外客数」についての資料でございますが、平成21年の豚インフルエンザ、平成23年の東日本大震災の影響による減少は見られておりますが、昨年初めて外国人旅行者の受け入れが1,000万人を突破し、今年はさらに上昇になると期待されております。

 また、外国人旅行者の8割近くが台湾、韓国、中国などのアジア圏からの旅行者となっております。

 次のページ以降につきましては、国内宿泊施設の利用に関する消費者意識と旅館業の経営実態調査の資料といたしまして、「1泊当たりの平均宿泊料金」「利用する際に重視する項目」「経営上の問題点」及び「今後の経営方針」のグラフにしたものとなりますので、御参照としていただければと思います。

 次に、資料5でございますが、こちらは平成24年度に生活衛生課におきまして実施いたしました経営実態調査の報告をまとめたものでございます。

 ページをおめくりいただきまして、5ページ目をごらんください。「(1)経営主体」といたしまして、「株式会社」等の6割以上と高い状況にあるということが数値として示されてございます。

 6ページ目の(6)の「立地条件」でございますが、「商業地区」が44.5%で最も高くなっているという状況でございます。

 7ページ目の(9)の「後継者の有無」でございますが、全体で「後継者あり」が51.5%となっておりますが、「個人経営」の「後継者なし」が52.5%と高くなっているという状況でございます。

 8ページ目の(1)の「1日の平均客数」でございますが、1日平均客数別施設数の構成割合が「0人~4人」が22.2%で最も多く、1施設当たりの1日平均客数は95.8人となっております。また、経営形態の1日平均客数は「ホテル」が177.1人、「旅館」が38.1人と多くなっている状況でございます。

10ページ目の(5)の「前年と比べた今年度の売上状況」でございますが、「5%以上減少」の施設の割合が42.7%と最も多く、全体の54.9%の施設の売り上げが減少となっております。

 (6)の本業の当期純利益の動向の原因別構成割合でございますが、先ほどの売り上げが減少した理由といたしましては、「客数の減少」というものが大きな割合を占めているという状況でございます。

 次に11ページ目の(8)の「今後の経営方針」でございますが、割合が高い回答といたしまして「宿泊プランの見直し」「接客サービスの充実」「施設・設備の改装」の順となっている状況でございます。

14ページまでおめくりいただきまして、「日本政策金融公庫の利用等の状況」について(1)でございますが、「利用したことがある」という回答が24.6%という状況でございます。

 (2)の生活衛生資金貸付の制度につきましては、「利用したことがある」という回答が17.2%という状況でございます。

17ページまでおめくりいただきまして、(1)の「高齢者や車椅子の方に配慮した設備の状況」でございますが、設備があるという回答が38.7%の施設となっております。

 浴場業の現況につきましては、以上でございます。

 資料につきましては、時間の関係上、一部説明を割愛させていただきました。実は、今、御説明申し上げました経営実態調査につきましては、業種に着目して5年ごとの振興指針の改定のためにやらせていただいている調査でございます。

 また、参考資料の8でございますが、今回事前に御送付させていただいております。これも御説明を割愛させていただきますが、調査結果を中心に旅館業の実態と経営改善の方策につきまして、中小企業診断士の方への執筆をお願いしたものでございます。この営業実態調査を踏まえまして、資料の37ページ以降に業種の抱える問題点、課題の整理など、経営改善のポイントなどがまとめられてございますので、審議の御参照にしていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 以上でございます。

○原田分科会長 ありがとうございました。

 ただいま事務局から説明がございましたが、それに関連しまして、佐藤意見聴取人から旅館業の現状や課題、取り組みの状況等に関しまして御説明をいただきたいと思います。

 佐藤さんの御説明の後で皆様から御意見を賜りたいと思います。

 佐藤さん、よろしくお願いいたします。

○山崎課長補佐 済みません。追加資料がございますので、配付させていただきます。部数が少ないものですから、委員に限らせて配付ということにさせていただきます。

○原田分科会長 では、よろしいでしょうか。今、配っていただいているということですか。

(資料配付)

○山崎課長補佐 お願いいたします。

○佐藤意見聴取人 全旅連の会長の佐藤でございます。本日は、こういう会議を設けていただきまして大変ありがとうございます。

 ただいまお話しいただいたように、旅館業の実態はグラフでわかりやすく出ておりますので、簡単にだけ説明しますけれども、1990年代の後半になりまして、日本経済がだんだん低迷してまいりましてきたわけでございますが、旅館業界の場合は、バブルが崩壊しても相当バブルのときに蓄えた資産があったので、90年代大分増築・新築した旅館さんが多いのです。ところが、当時は団体旅行ということで、企業の招待旅行とか、かんぽ、簡易保険の旅行とか、そのほかにも大口団体。バスを何十台も連ねてくるような大きな団体のお客様が多かったのです。

 ところが、景気が悪くなってくるとそういうお客様がだんだん少なくなりまして、今度21世紀に入ってくると、個人旅行が少しずつ盛り上がってきましたのですけれども、特にインターネットの予約がふえてまいりまして、これまでですとリアルエージェントということで大手旅行エージェントが中心になってお客様を旅館やホテルに招客してくださった。そういうことが、インターネットになることによって個人のお客様が相当動くようになったということです。

 そういった中で、今、部屋数なども明確に出ておりますけれども、旅館業界の部屋数、要するに、団体が入るような部屋。1人1部屋に5人とかいった定員が入るような部屋がだんだん厳しくなってきて、ビジネスホテルのようなシングルのお客様がふえてきたということで、実態も旅館の部屋数が相当減ってきて、その分ホテルの客室がふえてきたということになっていると思います。ホテルといっても、ほとんどはビジネスホテルのチェーンホテルだと思います。

 我々業界も、会員拡大で一生懸命やっておりますけれども、収容、1日のキャパシティーとなりますと全旅連では150万人ぐらい現在でもあると思っておりますが、ただ、部屋数となりますと、やはりシングルを持っているビジネスホテルさんのチェーンホテルさんが多くて、そうしたところは80万室ぐらいありまして、旅館業界よりも逆にビジネスホテルさんのほうが多くなってきているということで、そういったチェーンホテルさんを今、取り込もうということで、日本で一番大きいチェーンホテルさんもうちの組合に入っていただいたということで、少しずつ組合員数の減員については、ある程度小さなところは残念ながら倒産して厳しいところでございますが、逆に大手チェーンホテルさんの加入を促進させていこうと今、いろいろな施策を打って頑張っているところでございます。

 そうした中で経営環境がどんどん変わってきておりますけれども、特に先ほどお話ししたように団体のお客様ですと、1部屋に入る人数が多いということは、1室売上が非常に高いのですね。そのほかにも宴会ですから当然お酒も相当飲みますし、2次会などもあったし、売店なども相当売れたのですけれども、今はそういった形ではないものですから、逆に2次会の会場があいていたり、もしくは売店のおみやげ品が少なくなったので、売店の縮小ということで、これまでの団体のお客様の部屋と個人のお客様の部屋、団体のお客様が利用する形態と個人のお客様が利用する形態が違うものですから、例えば大宴会場が必要だったものが、今は小宴会場の料亭のような小さな宴会場を全部切りかえたり、ちょうど切りかえがうまくいくところとうまくいっていないところがありまして、そういったところがお客様のニーズに沿って改善できないところは厳しくなってきているということだと思っています。

 また、1部屋の売上が、バブル時代から見た場合は現在下がっている。本来であれば、団体で入る料金と2人で入る料金であれば、2人のほうが高くなるはずなのですけれども、なかなかそういった実態が、デフレ時代で宿泊料金が上がらなかったものですから、団体の入る平均的な料金と同じように個人の料金も同じだということで、入る部屋の人数によって売り上げが減っているということで、どの旅館さんもほとんど売り上げが低迷しているということです。

 ですから、そうした中でどうすればいいのかと言いますと、やはり経営改善して無駄な経費を抑えるとか、管理を相当厳しくしていかないと利益が出てこないということで、経営改善の仕組みについていろいろ御指導いただいておりますけれども、これから全旅連としましても、組合員に対してどうしたら収益が出るような形に経営改善できるのかをしていかなくてはいけないと思っております。

 今、少しずつ世の中景気がよくなってきましたので、人手不足の問題も出てきております。そういった問題についても、社員の労働問題の改善等も進めていかないと、これから景気がさらによくなって人手が足りなくなってくると働く人の問題も出てくるのではないかと思って、経営を改善して労働時間をきちっと守って、生産性の向上を図っていかなくてはいけないと思っております。

 大体概要はそのぐらいです。

○原田分科会長 ありがとうございます。

 それでは、皆様のほうから御質問でも結構ですし、あるいは何か御意見、あるいはこういうふうにしたらどうなのだというような提案でもいいと思うのですが、何かございましたらよろしくお願いいたします。

 どうぞ、お願いします。

○市川委員 御紹介ありがとうございました。

 資料の説明を聞いていて感じたことを2点ほど申し上げたいと思います。

 1点目は、観光立国ということで、日本もこれから観光は貴重な成長分野だと国が積極的に位置づけて、政策など進めていると思っています。そのような中で、旅館業の方々もそれに合わせて強くなっていくということは大変重要なことだと思います。

 それに当たって、たばこの煙の分煙対策が進んでいないのではないかなというのが大変気になりました。今ホテルとかではかなりしっかり進んでいますので、予約をとるときに、禁煙であるか喫煙の部屋であるかというのは大変重要なポイントになっております。アンケートの資料8の25ページに「分煙の状況」というのが下のほうに示されておりますが、まだまだ先が、結構クリアすべきいろいろなものが多いのだなと思います。この厚生労働省の振興指針は「公衆衛生の向上及び増進」という大義名分がありますので、分煙というのはぜひ積極的に進めていただきたいと思います。

 以上です。

○原田分科会長 ありがとうございます。

 禁煙で頼んだのに、泊まってみたらたばこ臭かったとかというところもなきにしもあらずなので、やはり分煙をきちっと徹底していただくということでしょうね。

 ほかに何かございますでしょうか。

 はい、お願いします。

○三村委員 旅館業というのは、基本的にやはり料理を提供されるということを前提とされて。

○佐藤意見聴取人 何を。

○三村委員 お料理。料理。

○佐藤意見聴取人 お料理、はい。

○三村委員 はい。前提されているということであると思うのですけれども、流れとしては一体の分野と、それがもう少し分離してやる素泊まりではないのですが、朝食だけ出すとかいろいろな形で調整はされていると思ってはいるのですが、そういう考え方でよろしいのですか。あるいは、ちょっと客単価を拝見すると、お料理までつけるとなかなか難しいのかなと思ったりはしているのですけれども、そのあたりいかがなのでしょうか。

○佐藤意見聴取人 平均単価ですから、高いところもあれば安いところもあるのでこういう形になっていると思うのですけれども、基本的に今、旅館は1泊2食で受ける体制でおります。設備が、要するに客室の面積。全体に占める割合の客室の面積と、今、言った朝食会場とか、個人客の料亭会場とか、大宴会場とか、会議室とか、ロビーとか、ラウンジとか、売店とか、2次会どころというのをシェアをしますとだんだん客室のシェアが少ないわけなのですね。ですから、50%以下になっているところがほとんどだと思います。

 だから、どういうことかといいますと、今の泊食分離しますと、50%もともとあいているスペースが使わないで単価が低くなるので、1室売上もさらに下がるというものですから、できるだけ今、言ったような会食場とかいったものを利用していただけるお客様をとったほうが収益にはつながるとは思います。そうした設備がない場合は別ですけれどもね。

○三村委員 わかりました。

○原田分科会長 客層が変わってきているので、お食事を必ずしも望まないお客さんもふえているのではないかという御指摘だろうと思うのです。

○佐藤意見聴取人 そうですね。おっしゃるとおり、少しずつそういうお客様もいらっしゃいます。ですから、今までは1万5,000軒の旅館さんが全部1泊2食付の旅館形態をとっていたのですけれども、一部の旅館さんは泊食分離しているところも出てきています。

 ただ、全体的にいいますと、そういったスペースを使わないと経営は成り立たないので、そういう旅館さんはだんだん宴会場を少なくしていって、個人のお客様に特化していくとか、今、言ったように泊食分離をしていくとかいう具合に、いろいろ形を変えていって、収益改善とか経営改善をしていくことは必要だと思っております。

○原田分科会長 ありがとうございます。

 それでは、何かほかにございますでしょうか。

 はい、お願いいたします。

○西尾委員 いろいろな統計データの中で高齢化社会が進んでいますよということと、最近はインバウンドというか、訪日される外国人の観光客が1,000万人を超えて、今後ますます増加傾向にあるということなのですけれども、高齢者対応であるとかあるいは外国人向けの観光客対応というような形でどのような対応をされていらっしゃるかについて、少し御紹介いただけませんでしょうか。

○佐藤意見聴取人 高齢者については、ここにもあると思いますけれども、我々全旅連ではシルバースター制度というので、高齢者や障害者の方に優しい宿づくりということを目指して頑張っております。

 今もこういった本をつくりまして、人に優しい宿ということで、全体が1万5,000軒あるのですけれども、その中で850軒ほどに組合員の中からここの会に入っていただいて、特に高齢者や障害者の方に優しくできるような勉強会を開催したり、対応する。例えば車椅子なども、20年前の話ですけれども、今まではほとんどの旅館さんでなかったのが、こういった事業をやることによって、ほとんどの旅館さんに車椅子もあるようになりましたし、また取っ手とか非常時の際のベルなどがつくようになってきていますし、いろいろな意味で高齢者や障害者の方に御利用しやすくなってきていることは間違いないと思っています。

 あと海外のお客様ですけれども、外国のお客様はお風呂の入り方とかですね。例えば、外国人のお客様が急に来られて大浴場ですと困るので、そういった案内とか、外国人の方が一般的に困るだろうという問題に対しては、全旅連でも対応していくつもりでおります。

1,200万人に今年なるだろうと予測されておりますけれども、ただ、西高東低で、西のほうは相当多いのですが、東北のほうは2010年に対して50%までしか来ていない。要するに、去年のデータですけれども、半分しか来ていないところもあります。震災前と比較した場合、例えば宮城県なども五十数パーセントですね。それから、山形県も秋田県も50%台、岩手県が70%、青森県でも90%までしかいっていないというのが現状でございますので、西のほうは今、どんどんそういう意味で海外のお客様からも好まれて、喜んでいただけるのですけれども、どうやって東北地方を活性化するかというのが大きな問題だと思っております。

○西尾委員 ありがとうございます。ちょっとよろしいでしょうか。

○原田分科会長 どうぞ。

○西尾委員 そういう積極的な取り組みをされていらっしゃる。特に高齢者・障害者の方向けにパンフレットをつくったり、あるいは設備面でいろいろ導入されているというのは非常に重要なことかと思いますので、ぜひとも今後も進めていただきたいと思うのです。

 そのときに、きょう御紹介いただいたデータの中だとまだまだ設備がないというところが、例えば高齢者・障害者向けの設備がないというところが半数以上になってしまって、いろいろな経営状態の中で非常に難しいかと思うのですけれども、ぜひとも、それこそ日本政策金融公庫の支援を受けるなり何なりをして進めていただきたいというのが1点目でございます。

 それは特に高齢者やあるいは障害者のためだけということだけではなくて、バリアフリーあるいはユニバーサルデザインになっているということは、子供たちであるとか、あるいは外国人の人に対しても言葉の壁を超えて非常に優しい設備になるかと思うのですね。ですから、そういう意味でぜひともそういうところに力を入れていっていただきたいというのが1点。

 それから、その際にハード的な側面での設備だけではなくて、やはり重要なことはソフト面、サービス面だと思うのです。私、沖縄県のそういう関係の審議会みたいなところにちょっと絡んでいる関係もあって、いろいろ伺っていると非常に大変なのですけれども、進んだところは、例えば従業員の方々が自分も体の不自由な方になったつもりでスーツみたいなものを着て、実際にそういう中で宿の中を歩いてみてどこか不都合であるかだとか、どんなサービスが実はそのお客様にとって必要なのかという研修を受けて、みんなでそういうことについてマニュアルをつくって、きちっと対応しようということに取り組まれているところもあるのだそうです。

 ですから、これはぜひとも、本当は国がそういうことに対してもっと積極的にすべきことだとは思いますけれども、次の施策としては、箱物だけではなくてそういうソフト面の対応をきちっとしていただいて、逆にそれを、例えば各旅館の差別化というかすぐれた取り組みとしてアピールするというようなことも一つ、ある意味営業の施策にもつながるかと思いますので、ぜひともそういうところに対しても力を入れていただきたいと思います。

 ちなみに、これはどなたに伺っていいかわからないのですけれども、例えば日本政策金融公庫の支援制度というのは、ハード面だけではなくて、ソフト面の従業員教育であるとかいうようなものに関しては使えないのですか。もちろん箱物プラスアルファだとは思うのですけれども、そういうものについては使えないのですか。

○原田分科会長 いかがですか。

○岡部委員 日本政策金融公庫の岡部でございます。

 私どもの融資は大きく分けますと、先ほどお話がございました設備資金。旅館さんとかホテルさんであれば、建物の改築・増築、あるいはホテルの機器の整備というハードのほうに対する御融資と、それから、もう一つは運転資金という格好で、通常のランニングコスト等で必要があるような場合には融資をさせていただく。

 ハードのほうは、今の研修のほうとは直接合致しないと思いますけれども、ソフトの通常の、先ほどの例えば従業員の方々に対する接遇をするための研修とかそういったものもランニングコストの中のコストとして必要ということであれば、そういったことをやる運転資金としてこれだけ借りたいというお話があれば、各支店のほうで御相談をさせていただきながら、必要があれば融資をさせていただくということになろうかと思います。

○原田分科会長 ありがとうございます。

 はい、どうぞ。

○稻川生活衛生課長 補足させていただきます。

 今、ソフトの面というお話でございましたけれども、公庫の融資も運営、ランニングコストもという話もございましたが、公庫の融資とは別に、生活衛生同業組合等に対する補助金の制度がございまして、それの中で、例えば組合でそういう対応に対するマニュアルをつくるでありますとかいう形で使っていただいている例も現にございますし、どちらかというとそういうところのものもあわせて使っていただきまして、旅館全体でそういうことに取り組んでいただければなと思っております。

○原田分科会長 ありがとうございます。

○佐藤意見聴取人 よろしいですか。

○原田分科会長 どうぞ。

○佐藤意見聴取人 ただいまの御質問ですけれども、旅館組合で850軒あるという話をしましたが、毎年人に優しい宿づくり賞というのをつくっていまして、組合の方々が今おっしゃったように一生懸命お客様に、例えば車椅子。階段のある旅館さんなのですけれども、車椅子で来るお客様に対してはフォローしてあげて、両手を抱えてあげてお客様を部屋に御案内してあげたり、背中におぶってくれたりということで感激したということで賞をいただいた旅館さんもあります。だから、設備だけではなくて、そういったことをやったということです。

 その賞には厚生労働省大臣表彰ということでいただいて、その旅館さんに厚生労働大臣表彰をお渡ししたという、毎年賞があるのですけれども、そういったことも継続して現在やっております。

○西尾委員 ありがとうございます。すごくいい取り組みだと思うのですね。

 それで一つ、例えば大臣賞も取った立派な取り組みに対してそういうものをアピールされたときに、実際の顧客の反応はいかがなのですかね。意外と冷めたものなのですか。それとも意外と、やはりすごい。これぞ一流のサービスというか、ホテルであるとか旅館であるというふうに反応してくれるのか、その辺はいかがなのでしょうか。

○佐藤意見聴取人 大変喜んでいただいておりますけれども、その後どうだという検証はしておりませんが、やはり社員のモチベーションは上がってくると思いますので、まず、お客様に今、言ったような訓練。先ほど言ったような訓練を結構やっている旅館さんも多くなってきました。

 というのは、車椅子も自分が触ってみなければどういうふうに動くのかわかりませんから、後ろから車椅子を持ったり、前に進めたりバックしたり、そういった訓練をしている旅館さんもふえてきていますから、少しずつですけれどもステップアップしていると思っています。

○西尾委員 ありがとうございました。

○原田分科会長 ありがとうございます。

○佐藤意見聴取人 それからちょっと、最後に。

○原田分科会長 どうぞ。

○佐藤意見聴取人 この本を紹介しますけれども、これは3.11のときに被害者の受け入れを我々全旅連でさせていただきまして、延べ人数525万人分、525万泊被災者の受け入れをさせていただきました。3月11日から、ちょっと時間がかかったのすけれども、約1カ月ぐらい国との話し合いとかいろいろなことがあって大変だったのですが、被災者の受け入れをさせてもらったことについて書いてあります。あとは、被災者の方々の感謝状とか手紙とかいろいろなもの、資料もつけて本にしてまとめたものでございます。よろしくお願いします。

 以上です。

○原田分科会長 ありがとうございます。

 こういう機会ですから、よく現状のお話と同時に、さまざまにこういうことをしたほうがいいのではないかというアドバイスを出していただくということは大変ありがたいと思うのですが、やはり外国人が日本の旅館に求めるものと、日本人が日本の旅館に求めるものがちょっと違うだろうと思いますので、そこら辺も検証していただくということ。

 それから、ハード面でバリアフリーを考える、あるいはユニバーサルデザインを考えるとなると非常にお金がかかりますけれども、先ほど御指摘がありましたようにソフト面。従業員教育という面でユニバーサルデザイン的な対応というものを考えるということは、ほかの業界にもそのまま使える可能性がありますし、特に高齢化というのは、絶対時間はとまりませんから、確実に来ますのでその辺の対応をやはりきちっと、補助金その他を利用していただいて、講習会その他も含めて幅広く組合の中でしらしめるということをやっていただくことが大事だろうと思います。

 私のほうから一言だけお願いするとすれば、女性マーケットをきちっと取り込むということ。というのは、私の娘が友達と行って女だけで泊まるとなると、心配でしようがないのです。ですから、やはり女性マーケット、女性が気軽に安心して泊まれる。しかも、女性の付加価値を高めるような、例えばエステをやるとかいろいろなことをやれば、それによって客単価を上げていく可能性も男よりも高いのではないかと思いますので、女性マーケットをきちんとうまく取り込んでいくような対応を御検討いただけるとありがたいと思います。

よろしくお願いします。

○佐藤意見聴取人 ありがとうございました。

○原田分科会長 それでは、申しわけありませんが、この辺で旅館業は一応中断させていただいて、次にまいりたいと思います。

 それでは、次に浴場業に関しまして審議に入っていきたいと思いますが、同じような形で事務局から、浴場業の経営実態等に関して御説明をお願いいたします。

○山崎課長補佐 それでは、まず、お手元の参考資料7をごらんいただきたいと思います。「浴場業参考資料」と表紙のついたものでございます。

 まず、こちらの資料を使いまして、統計に基づいた浴場業の現状を御説明いたしたいと思います。

 表紙をおめくりいただきまして、1ページ目「公衆浴場施設数年次推移」でございますが、青の棒グラフが各折れ線グラフの総数となっております。赤の折れ線グラフが「一般公衆浴場」、銭湯の施設数でございます。

 こちらをごらんいただいてわかりますように、10年間で一般公衆浴場の施設数が、2,520施設の減少となっており、右肩下がりの傾向が続いております。

 次のページに移りまして、「自家風呂普及率の推移」についての資料でございますが、データが5年ごとでありまして、最新データが平成20年のものとなります。平成10年以降95%の普及率となっております。

 次のページに移りまして、「一人暮らしの高齢者の動向」についての資料でございますが、男女ともに、来年以降もひとり暮らしの高齢者の占める割合が上昇すると推計されております。

 多くの自治体では、高齢者向けの無料入浴券や優待入浴券を発行して利用を促進しているところでございますけれども、高齢者の増加とともにひとり暮らしの高齢者の利用も多く、高齢社会に向けた取り組みも必要となっております。

 御説明の途中でございますけれども、佐藤会長、所要により退室させていただくということですので、御了承願いたいと思います。

(佐藤意見聴取人退室)

○山崎課長補佐 続けさせていただきます。申しわけございません。

 次のページに移りまして、「経営上問題点(燃料費の上昇)」についての資料でございますけれども、客数の減少以外の問題点として、赤字の部分の「燃料費の上昇」が多い割合となっております。

 燃料費は年々高騰しておりまして、価格が経営に大きく影響しております。現在では無料であったはずのまきを使えず、まきを使うと、都市ではダイオキシンの問題などで厄介者扱いされる状況であります。昔は工務店から新築などの廃材を引き取って、銭湯が都市のリサイクル業者としての役割を担っていたところも、現在では重油やガスに切りかわるという現状でございます。

 次のページに移りまして、「『ジョギング・ランニング』の実施率及び推計人口の年次推移」についての資料でございます。

 日本のジョギング・ランニング人口は、1980年に調査開始以来初めて1,000万人突破したという推計がされております。最近では、銭湯がランニングの拠点として、入浴料のみで走っている最中はロッカーを利用でき、ランニング後にひと風呂といった取り組みを初めているところもございます。

 次のページ以降につきましては、温泉・銭湯などの温浴施設の利用実態の調査の資料といたしまして、「利用した『温浴施設』の種類」及び「『温浴施設』の重視する点」をグラフにしたものでございますので、御参照としていただければと思います。

 次に、資料4でございますが、こちらは平成24年度に、生活衛生課におきまして実施した経営実態調査の報告をまとめたものでございます。

 5ページ目をごらんください。(1)の「経営主体」といたしまして、「個人経営」の5割以上の高い状況にあるということが数値として示されてございます。

 6ページ目の(5)の「立地条件」でございますが、全体では「住宅地区」が54.8%で最も高く、個人経営の割合も「住宅地区」が61.9%で最も高くなっているという状況でございます。

 8ページ目の(4)の「1日の平均客数」でございますが、1日平均客数別施設数の構成割合が「100199人」が29.4%で最も多く、1施設当たりの1日平均客数は160.9人となっております。

 また、立地条件別の1日平均客数は、「オフィス街・工場」が292.1人、「郊外」が198.7人と多くなっている現状でございます。

 9ページの「(6)前年度と比べた今年度の売上」でございますが、「5%以上減少」の施設の割合が42.1%と最も多く、全体の64.7%の施設の売上が減少となっております。

 (7)の「本業の当期純利益の動向の原因別構成割合」でございますが、先ほどの売上が減少した理由といたしまして、「客数の減少」というものが大きな割合を占めているという状況でございます。

 ページをおめくりいただきまして、10ページ目の「(9)今後の経営方針」でございますが、「接客サービスの充実」「施設・設備の改装」「廃業」「集客のためのイベント実施」の順位となっております。21%が「廃業」を考え、9.5%が「浴場業以外への転業」を考えるなど、事業継承が困難な状況が伺えます。

17ページまでおめくりいただきまして、「日本政策金融公庫の利用等の状況」について(1)でございますが、「利用したことがある」という回答が47.2%という状況でございます。

 (2)の生活衛生資金貸付の制度につきましては、「利用したことがある」という回答が41.7%という状況でございます。

20ページまでおめくりいただきまして、(1)の「高齢者や車いすの方に配慮した設備等の状況」でございますが、設備があるという回答は60.7%の施設となっております。

 浴場業の状況につきましては以上でございます。

 資料につきましては、時間の関係上一部割愛させていただきました。

 先ほども申し上げましたが、資料につきましては、参考資料の5でございますが、47ページ以降に業種の抱える問題点、課題点、整理など経営改善のポイントがまとめられておりますので、こちらも審議の際に御参照いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 以上でございます。

○原田分科会長 ありがとうございます。

 ただいま事務局から説明していただきましたが、それに関連いたしまして、関意見聴取人から浴場業の現状だとか課題、取り組みの状況等に関しまして御説明をいただければと思います。

よろしくお願い申し上げます。

○関意見聴取人 全浴連の関でございます。

 今、資料説明があったわけですが、日本は、高温多湿で、非常にお風呂の好きな人が多いわけですが、全体としては、10年間ぐらい平行線を行っているのですけれども、私どもの組織に入って、いわゆる銭湯というものが非常に減少が激しいわけでして、昭和43年ぐらいには全国に1万8,000軒ぐらいあったのですが、今は3,000軒を割っているような非常に悲惨な状況でございまして、6大都市以外はほぼ壊滅状態ではないかという状況でございます。

 やはり私ども銭湯は、非常にお金がかかる。何かちょっと故障をすると、それを機にやめてしまうという非常に厳しい状況があるわけですが、中には、非常に意欲的に経営をなさっていて、大変商売としても成り立っているというか、伸びている施設もございます。

 ただ、一般的に、先ほど説明がありましたように、5年以内に廃業を考えているような人は5割以上おりまして、なおかつ、後継者がいないとか、いろいろ厳しい中の状況でございます。

 振興指針ということで、私どもはいろいろ考えているのですが、今、お話があったジョギングなども、近年、私どもが意図しない中で、利用者のほうからそのような目的で私ども銭湯を利用していただけるようになっているとか、今、訪日外国人が、ことし1,300万になるのではないかと言われておりますが、そのほとんどがやはり観光地を回るとか、滞在型は案外少ないと思っておりまして、銭湯はどうしたら訪日外国人を呼び込めるのかというところも、今、大変考えておりまして、振興の中でも取り組んでいきたいと。

 あと、やはり私どもが一番いけないのは、最盛期にお子さんとかを呼び込む努力をしなかった。50年前の東京オリンピックを機に、急激に自家風呂がふえまして、それに対する対応が非常におくれたのが、今、こういう状況になっているのではないかと思っておりまして、ぜひ先生方に振興につきまして御助言いただければ、逆に大変ありがたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

○原田分科会長 ありがとうございます。

 どなたからでも結構でございますが、御質問、御意見あるいは激励も込めて結構だと思いますが、よろしくお願い申し上げます。

 どうぞ。

○山根委員 私は神奈川県川崎市に住んでいるのですが、川崎では、地元のプロサッカーチームがお風呂の組合と連携をして、お風呂屋さんに行こうキャンペーンのようなものを盛んにされていて、とても楽しいイベントもいろいろあるようで、恐らく効果を上げているのだろうと思っています。そういう取り組みがあちこちでもあるのかもしれませんけれども、盛んになって、子供たちも関心を持てばいいなと思いました。

 振興には、やはり若い人が利用することがとても大事だと思うのですが、例えば、中高生のクラブ活動、部活の後などに利用しやすくなれば、とてもいいのではないかと思うのですが、マラソンやジョギングはよく伺うのですけれども、中高生などもニーズは多いと思うのです。

 ただ、かなり汚いと思うので、汚れて迷惑かもしれませんけれども、そのあたりで何かできないかと思います。

○原田分科会長 ありがとうございます。

○関意見聴取人 ありがとうございます。

 川崎の取り組みは、2年前に全国大会を神奈川で行いまして、その紹介がマネージャーのほうからもありまして、大変お客さんがふえていて、お互いに相乗効果があるということで大変いいことだと思っておりますが、東京ではFC東京をやっていたのですけれども、なかなかお客さんと結びつかない部分があります。

 また、私どもが先ほど言いましたように、お母さんとかお父さんがお風呂に来ないのに、子供が来るわけがないので、やはりその取り組みがちょっとまずかったかと思っておりまして、今、浴育ということで一生懸命挽回しようと思ってやっているのですけれども、私どもが小さいころは、浴室に子供の声がどんどん響いておりまして大変活気があったのですが、今は非常に静かになっておりまして、ぜひお子さんを呼び込みたいと思っておりまして、いろいろ取り組んでまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いします。

○原田分科会長 ありがとうございます。

 ほかに何かございますか。

 よろしくお願いします。

○山本委員 資料4の21ページに関連することで、お尋ねが1点、感想が1点でございます。

 まず、お尋ねしたい点は、高齢者割引なのですけれども、よく自治体で高齢者にお風呂の利用補助券ですとか、美容院の美容券などを配っていたりするのですが、これとはまた別に浴場業の組合で独自に実施しているものなのでしょうか。

○関意見聴取人 東京で申しますと、23区のほとんどのところが、やはり高齢者対策として、私は墨田なのですけれども、墨田の場合は、毎週金曜日は無料で65歳以上は入れるとか、墨田区は家庭の日というものがありまして、その日とか、ユズ湯とか、ショウブ湯とか、老人の日などは半額で入れるとか、そういう制度をやっております。

 あと、私どもは共通割引入浴券を出しておりまして、今はやはり非常に厳しい状況ですので、それを利用する方が5割以上になっている状況で、今は40円の割引券ですけれども、そのような状況で、東京の場合は、老人の方は随分恵まれているのではないかと思います。毎日半額で入れるというものを、江戸川、葛飾、江東でやっておりますし、一生懸命、高齢者を呼び込もうということはやっております。

○山本委員 ありがとうございます。

 同じ箇所で感想でございますが、デイ銭湯はなかなかまだ行う予定はないところが多いようですが、若干足腰の弱った高齢者を家庭で入浴させましょうというときに、家族がついて補助しようとしても、やはりスペースが十分ではなかったり、家庭のお風呂だとやはり手すりなども十分につけられなかったり、またぎが大きいお風呂も多かったりということで、このような大きなスペースのある銭湯で、介護士さんのような方が見てくださると、恐らく家族としても安心でしょうし、同じ厚生労働省で介護保険事業などはまた話は別になってくるのかもしれませんけれども、こちらとの連携も深めて、これを広げていただいたほうが、おうちにお風呂のある高齢者、家族と同居している高齢者という方でも利用はむしろふえるのではないか、ついてきているうちに、家族も一緒に入りたくなってしまうのではないかということを、感想としてもっております。

 以上でございます。

○原田分科会長 ありがとうございます。

 ただ、お風呂屋さんは、私の知っている範囲では、たしか総括原価方式に基づいて価格設定をしていますから、勝手に値引きでダンピングをやりますと、当然のこととして衛生上の問題が起きてくるだろうと思うので、そこら辺のところは、やはりテーマをきちんと決めていただいて、老人の日とか、そういう特別なイベントだったら問題ないと思うのですけれども、そこは普通の業界とはちょっと違うことは、念頭に置いて対応していただくことが大事だろうと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

 何かほかにございますでしょうか。

 どうぞ。

○遠藤委員 レジオネラ症対策のことについて、一言コメントですが、実態調査を拝見いたしますと、経営状況が厳しい中にもかかわらず3分の2以上の実施と、報告では多くなっているので、こういうこともあって、最近は公衆浴場でレジオネラの集団発生は聞かないので、そういった努力の結果だと思うのですが、ただ、原湯、原水の水質検査あたりはまだ30%と低い値になっています。

 これからますます高齢化社会が進展して、高齢者の利用が多くなりますと、やはり免疫力が低下した方が多いので、ぜひ引き続き組合が中心となって、この対策を強化していただくようにお願いしたいと思います。

○関意見聴取人 レジオネラのほうは、平成11年からありまして、それぞれの区で年に1回、あとは自主的に私どももそれぞれの支部、組合でやっておりまして、事故は起きていないのですけれども、板橋であったのは、77歳の方だったのですけれども、退院なさってすぐに大変な事故を起こしまして、溺れて亡くなったのですけれども、たまたまそこにレジオネラがあってしまったような状況で、それ以降は全く起きておりませんので、注意をいつも喚起しております。

○原田分科会長 ほかにございますか。

 よろしくお願いします。

○相澤委員 高齢者が利用する率がふえてくると思うのですけれども、入浴中にいろいろな脳血管障害とか、心臓疾患は自宅でもあるので、浴場でそういうことが起きた場合に、どういうふうに救急対策をとるかとか、医療連携とか、契約をしてもらうとか、あるいは、AEDを置くとか、そういった救急的な処置をやっておられるところはどのくらいあるかという質問と、ぜひやっていただいたほうがよろしいのではないかということです。

○関意見聴取人 そういう部分、AEDとか、ああいうものを置いているところは余り聞いておりませんけれども、すぐに救急車を呼ぶという対応と、あとは消防署の機動によるもの等はやっている方もいると思いますけれども、事故率といえば、やはり自家風呂の方が年間3万人以上亡くなっているのですけれども、うちの施設で亡くなるというのはまず聞いていないのですけれども、周りに目がありますので、一生懸命、救助をしてやっております。

○原田分科会長 ありがとうございます。

 そろそろまとめなければいけないと思うのですが、よろしゅうございますでしょうか。

 高齢化社会は、必ずとまらずに来ますね。自家風呂を持っている高齢者が一番怖いだろうと思うのです。お風呂の中で溺れてしまうどころではない。お風呂の中で亡くなってしまっているケースも物すごくあるだろう。そうすると、やはり身近な銭湯に御老人の方が来ているほうが安全ではないか。

 でも、その分、老人に対して門戸を広げるわけですから、それに対する受け入れ態勢、特に安全性の受け入れ態勢は絶対的条件だろうと思うので、もっと頻繁にいろいろな形で講習会をされて、いかに急病に直面したときに対応したらいいか、そのときに慌てふためいて、結局、何をやったらいいかわからないで、もたもたしていたために死んでしまったということは、御自分のところで亡くなった方を迎えたというのは、やはり何を言われるかわかりませんから、そういう面で、いろいろな形の講習会等をきちんとされて、万全なる体制を確立することを、組合を通じて、何としてでも広く言っていただくことが大事だろうと思います。

 プロサッカーチームのお話があったのですけれども、子供をなるべく早く抱き込むことは大事なので、そのときには、何かほかのものとコラボさせることがいいのではないかと思うのです。お父さん、お母さんがファンだったら、子供たちと一緒に来る可能性があるので、ジョギングもそうだと思うのですけれども、そういうふうにして、何かコラボを考える。

 周辺の生衛業と組んでいいわけですから、そういう形でいろいろとアイデアを出していただいて、それこそ生衛業に対する補助金に申請していただくような形で、どんどんアピールされることが組合としても必要ではないかと思いますので、ぜひともよろしくお願いをしたいと思います。

○関意見聴取人 ありがとうございました。

 参考にさせていただきます。

○原田分科会長 それでは、大変恐縮ですが、この辺で公衆浴場関係は一応切らせていただいて、次に、飲食店営業(めん類)に進んでいきたいと思いますが、先ほどと同様に、事務局のほうから、飲食店営業(めん類)の経営実態等に関して、御説明をお願いいたします。

○山崎課長補佐 まずは、お手元の参考資料13をごらんいただきたいと思います。「飲食店営業(めん類)参考資料」という表紙のついたものでございます。

 表紙をおめくりいただきまして、1ページ目「平成25年(2013年)外食産業市場規模推計値」でございますが、外食産業は、景気回復基調の中、世帯1人当たりの外食支出や法人交際費の増加が予想されることなどから、前年比2.9%増加、239,046億円と推定され、飲食店の市場規模は、前年より3%増加し、128,473億円となっております。

 その中で、そば・うどん店も昨年より7.1%の増加となっておりまして、1兆1,474億円となっております。

 次のページの「そば・うどん店外食産業市場規模推計」についての資料は、10年間の推計データとなっております。

 平成25年が過去最高となっております。厳しい競争の中にも、個人、中小企業が十分利益をもたらすことができる、魅力ある市場と考えられております。

 次のページの「外食(そば・うどん店)の1世帯当たりの品目別支出金額(総世帯)」は、10年間のデータとなります。

 平成25年が5,430円となっておりますが、次のページの「平成25年1世帯当たりの品目別支出金額割合(総世帯)」の資料により「日本そば・うどん」が一般外食の食事代全体の4%という割合でございます。

 資料6は、平成24年度の生活衛生関係において実施した経営実態調査の報告をまとめたものでございます。

 5ページ目「(1)経営主体」といたしましては、「個人経営」が約7割と高い状況であることが数値で示されてございます。

 6ページ目「(5)立地条件」でございますが、全国では、住宅地区が45.4%で最も高くなっている状況でございます。

 8ページ目「(1)1日の平均客数」でございますが、1日平均客数別施設数の構成割合が「5099人」が29%で最も多く、1施設当たりの1日平均客数が56.7人となっております。

 また、経営主体別の1日平均客数は、主体格差が大きく「個人経営」が39.1人と一番低くなっている状況でございます。

 9ページ目「(3)前年度と比べた今年度の売上」でございますが、「5%以上減少」の施設の割合が41.5%と最も多く、全体の63.5%の施設の売上が減少となっております。

 「(4)本業の当期純利益の動向の原因別構成割合」でございますが、売上が減少した理由といたしまして「客数の減少」が大きな割合を占めている状況でございます。

10ページ目「(6)今後の経営方針」でございますが、「食事メニューの工夫」が48.2%、「接客サービスの充実」が27.4%など、全体として経営改善に前向きな姿勢がうかがえる状況でございます。

15ページまでおめくりいただきまして、「(1)日本政策金融公庫の利用等の状況」について「利用したことがある」という回答が27.4%という状況でございます。また、(2)の生活衛生資金貸付制度につきましては「利用したことがある」という回答が14.8%という状況でございます。

18ページまでおめくりいただきまして「(1)高齢者や車いすの方に配慮した設備等の状況」でございますが、「設備がある」という回答が27.4%の施設となっております。

 飲食店営業(めん類)の現況につきましては、以上でございます。

 先ほども申しましたが、参考資料11でございますが、先ほどと同じく、41ページ以降に、業種の抱える問題点、課題の整理など、経営改善のポイントがまとめられてございますので、審議の御参照にしていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 以上でございます。

○原田分科会長 ありがとうございました。

 ただいま、事務局から説明してもらいましたが、関連して、角田意見聴取人から、飲食店営業(めん類)の現状や課題、取り組みの状況等について、御説明いただきたいと思うのですが、配付資料を用意していただきましたようですので、まず、事務局のほうから配付させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 配付が終わりましたら、御説明をお願いいたします。

(資料配付)

○原田分科会長 よろしくお願いいたします。

○角田意見聴取人 全国麺類の事務局の角田と申します。

 本日は、理事長の鵜飼のほうが出席できず、申しわけございません。今、配付資料を配る時間で貴重なお時間をいただきまして、どうも申しわけございません。

 では、全国麺類の組織について、御説明させていただきます。
 全国麺類は、北は北海道、南は兵庫県の23都道府県、一部岩手、青森等が抜けているのですが、23の都道府県から組織が成っている、全国組織です。

 業界の現状と課題といたしまして、大手外食チェーン、コンビニ等の競合の参入によりまして、まだ、麺類飲食業界は厳しい経営環境が続いております。

 先ほど、厚生労働省の事務局さんのほうから御説明がありました、参考資料13、昨年の外食産業市場の規模の調査による数字によれば、そば・うどん店は前年比7.1%という明るい数字も見られます。消費者が麺類を求めている結果だと思っております。

 ただし、この消費動向指数には、立ち食いそば等も含まれております。あと大手チェーン店も含まれています。

 うちの連合会は、個店、町にあるおそば屋さんがほとんどですので、立ち食いそば屋さんは、ほとんどうちの連合会のほうには加入しておりません。大手のチェーンのおそば屋さんも、当然、加入しておりませんので、正直言って、この数字はうちの連合会の数字かなと思う反面、うれしい反面もありますが、こういう裏づけになっております。

 しかし、今の連合会の大きな課題は、組合員の減少に歯どめがかからないことです。

 この大きな原因として、経営者の高齢化、施設の老朽化、これが大きな問題なのですが、売上の減少、次に、消費者のニーズの対応のおくれ、これはどういう対応のおくれかといいますと、うちの麺類のお客さんは高齢者が多いのです。新メニューを開発して、若い方を取り入れるというのを紹介しているのですが、なかなか進まない。

 あと、気持ちよく食事ができる空間の推進、こちらは分煙とか、禁煙になりますが、今は、ほとんど禁煙タイムは設けているのですが、分煙、禁煙までは至っていないのが現状です。

 うちの組合の組織では、大きな開きがあるのです。大きなお店もあれば、お父さん、お母さんでやっている組合員さんもいらっしゃいます。やはりお父さん、お母さんでやっている組合員さんがほとんどなので、こちらのほうを底上げして、レベルアップしていきたいと思っています。

 先ほど、組合員の減少の理由として高齢化等を挙げているのですが、こちらは後継者不足。後継者がいないわけでないのです。売上減少に伴いまして、2人分の給料が出ない、では、息子は外に働きに行ってくれということで、息子さんがいても後継者ができない。年とって入ろうと思っても、うちの業界はきのうきょうですぐ商売ができる業界ではございません。ですので、ここで結局廃業に至ってしまうケースが多くあります。

 あとは、組合員の推移をちょっと発表させていただきますが、一番ピークが昭和56年、こちらは約2万の組合員がいました。平成に入ってから年々減少が進みまして、平成20年では約1万、平成25年、昨年は6,830にぽんとなってしまいました。ですので、現状としては、組合員減少が大きな問題となっております。

 この大きな課題の取り組みとして、当連合会では、振興発展を目指し、業界テーマは「めんは元気な健康食」という旗印に、安全・安心な食の提供によって、消費者に求められ、選んでいただける飲食店を目指して事業に取り組んでおります。

 具体的には、今、お配りした機関誌「麺」のほうで、組合員のほうに情報提供をしております。

 機関誌は月1回、毎月1日の発行をしており、組合員全員に配布しております。主な内容といたまして、連合会からのお知らせ、衛生水準の向上のための知識、意識の向上に伴う情報、各組合のニュースや店舗の紹介、青年会の活動報告、新メニューの開発のヒントとなる「季節の逸品」の紹介、福利厚生に伴う加入、そのほか、各種情報を提供することにより、経営の健全化を図っております。

 今、お手元にありますので、こちらは「麺」のことしの2月号なのですが、簡単に御説明させてもらいます。

 2ページ目が、連合会のたよりになっております。

 3ページ目の下のほうに、ノロウイルスに気をつけましょうという注意喚起のポスターも掲載しております。

 4ページ目は外食消費動向の表も入れさせてもらいまして、5ページ目は「蕎麦の話題」、6ページ目は「虎視耽々」という連載ものなのですが、繁盛店のお店を紹介して、組合員さんの刺激になっていただきたいということで、常に連載しております。

 8ページ目は後で御説明させていただきますので、次は16ページ目まで飛んでいただけますか。こちらが、組合員さんのほうに、新メニューの参考として「季節の逸品」、月々の逸品料理をこういうつくり方がありますということで、サイドメニューで売上向上を図れればよろしいなということで、メニュー紹介をしております。

18ページは、平成25年度の中小企業最低賃金引き上げ支援対策補助金事業を活用した、麺類店の利用アンケートの集計結果をまとめたものです。こちらは、3カ月にわたって連載しまして、各組合員さんのほうに周知しております。

23ページ、漫画の横なのですが、こちらのほうが福利厚生です。うちの組合員は、大体国民年金なのです。その上乗せ、福利厚生として、国民年金基金の加入促進の公告掲載をしております。

24ページ目、経済産業省、中小企業庁からのお知らせを掲載しております。

 2月号は、組合員への情報をこのような形で掲載しております。

 次に、消費者に安心・安全をアピールできる、標準営業約款の登録推進などに取り組んでおります。

 麺類の登録に必須項目は、そば粉の割合が70%。なぜ70%かというと、やはり立ち食いそば屋さんとかは、失礼なのですけれども、そば粉は多くても50%ぐらいしか入っていないと思うのです。

 やはり個店、本物のおそばを提供するには、最低でも70%、理事長いわく二八が一番おいしいということなので、二八にしていただきたいのですけれども、やはりレベルアップのために70%のそば粉を入れているもの。

 あと、麺つゆは自家製。うちの組合員は、99%が麺つゆは自家製で営業しております。

 調理師の表示、カロリーのメニュー表示、あとは月1回の衛生管理の自主点検、賠償保険等の加入です。

 こちらは、機関誌「麺」誌の27ページをおめくりください。

 「めん類飲食店賠償責任共催」という、加入促進のパンフレットを掲載しておるのですが、こちらは東京海上日動という保険会社と連携しまして、連合会との契約をしております。

 賠償事故になった場合、今はいろいろな賠償金額が高騰しております。やはり賠償問題で支払いも高騰しておりますので、事故に遭われたときに、こういう不手際があった場合、お店の信用が失われてしまうのです。ですので、消費者保護もありますが、お店の保護も考えながら、全組合員、店舗のほうに加入の促進をしております。

 あと、連合会ではそば鑑定士という制度がありまして、これは2年前の4級から始まっているのですが、去年が4級、3級、ことしは4、3、2級、来年は1級までの資格を取る制度なのですが、こちらは組合員等のレベルアップ、そばの知識の普及、啓蒙をしまして、一般の方も受けられるのですが、これはなぜ立ち上げたかといいますと、食べログというサイトがございますね。

 今、若い方はサイトのほうで情報を得る方がいらっしゃるのですが、間違った情報があるのです。あそこのそばはまずいとか、あそこの店は汚い、あそこの麺はゆで過ぎだという批判的な意見が載っておりますので、そば鑑定士が鑑定師専用の評価できるページを設けまして、これはそば鑑定士しかいじれなくて、実行委員しか作成はできないのですが、このようなページを設けまして、消費者のほうにアピールしております。

 あと、事業の後継者を支援するために、各都道府県組合は、経営、調理の研修会はしております。そのほかに、ある都道府県組合では「そばコン」、そばを打ちながら婚活をしようということで、今、後継者は独身の方が多いのです。ですので、なるべく独身の方を減らそうという活動もしております。去年のほうから推進していますので、まだカップルには至っておりません。

 あと、先ほどの「麺」の8ページは、そばの普及の「そばの花観察運動」の入選作品の発表ということで記載しておるのですが、「そばの花観察運動」とは、小学生にそばの種を配布しまして、授業で栽培してもらいまして、児童から生育の過程、生育の風景の写生画を募集して、そばに関心を持たせるとともに、次世代の消費者形成を目的に「そばの花観察運動」を推進しております。

 こちらは入選作品の発表なのですが、最優秀賞が1点、優秀賞が2点、努力賞が10点、日麺連賞が10点、佳作を100点、やはり小学生は表彰状をもらうと大変喜びますので、3年前から佳作を100点とふやしました。

 もちろん、優秀賞、日麺連賞の方には、組合を通じまして、図書カードの奨学金をお配りしております。

 また、各都道府県組合では、地元と連携をとりまして、そば祭りなのですが、来場者にそばを提供して、積極的にアピールしたり、そばに親しんでもらうため、そば打ち教室を開催して、麺類食の普及をしております。

 また、全国高校生そば打ち選手権は、全国各地のそば打ちの高校生、特に農業高校が多いのですが、食育の一環として、授業やクラブ、家族などで手打ちに取り組む高校生がふえております。高校生が日ごろの練習成果を発表する場として、全国のそば打ち選手権大会を行っております。ことしは、4月に第3回目を行いました。団体戦に11校のチームが参加、個人戦には20名が出場しました。来年は、8月開催予定です。もう一つ、大江戸そば打ち名人大会も同時に開催しております。

 昨年は、そば・うどんを含む和食がユネスコ無形文化遺産に登録されました。麺類食をアピールする絶好の機会でありますので、平成26年度生活衛生関係営業対策事業費の補助金を活用しまして、和食をPRするのぼり、ポスター、ステッカー、タペストリーを作成しました。これらも、麺類の顧客の増加にどんどん活用していきたいと、取り組もうとしております。

 消費者に求められ、選んでいただける麺類店を目指し、消費拡大及び組合員の売上向上、組合員の生活安定を目指す事業に取り組んでおります。

 以上、全麺生連からの説明でした。よろしくお願いします。

○原田分科会長 ありがとうございます。

 何か御質問、御指摘等はございますでしょうか。

 よろしくお願いします。

○山縣委員 すし商の山縣でございます。

 今、麺類さんの問題点とか、状況について、全く私たちの業界と似ていて、なるほどと思って拝聴いたしました。

 1つ、要望でありますが、やはり組合に入っている組合員は、政府の通達とか、あるいは、関係官庁の通達が行き届いて、それぞれ切磋琢磨して気をつけてやっております。

 この間、全国のすし連で採択させていただいたのですが、組合に入っていないお店の営業許可を、毎年1年ごとにしていただきたいのです。

 私たち組合員店は、大体都道府県は営業許可の申請は5年なのです。でありますから、組合に入っていない、車で販売とか、衛生的に問題のある業者が多いので、組合に入っていないお店については、毎年にしていただきたい。これは逆の意味で、組合に入ってくるという方向になると思います。

 食べログの御指摘がありましたが、これはすし屋のほうからも出まして、食べログという機関は、コマーシャルですから、食べログに対してお金を払っているところをよく書くのは結構なのです。

 ところが、NHKにも暴露されましたけれども、行きもしない人になぜか家庭でパソコンができる、女の方が多いそうですが、1件当たり500円を払って、行きもしないお店の批評を書いたという、これは非常に問題でありますので、この点については、食べログはどうも問題のある機関でありますから、余り信用していただきたくない。

 佐藤さんはお帰りになりましたが、旅館業にしても、あるいは飲食業にしても、お話を聞くと、それを悪用して、例えば、極端な話、あの旅館は幽霊が出たとか何とかと書かれてしまって、事実と違うから訂正しろといってもだめなのです。

 すし商の場合、例えば、置いてもいない種がまずいとか、人生最低の食事をしたとか、ひどいことを書かれているのです。休みの日に行ったことになっているのです。これは食べログに何度抗議してもだめなのです。これはユーザーの生の声だからと、逃げるのです。

 もし他店を批判するのだったら、本名を出してくれと言いたいです。アメリカあたりは、顔写真まで入れてやるそうです。フランスについては、信用することができないということになって、食べログは非常に問題があります。

 この2点です。

 でありますから、もう一つ、特に強調したいのは、組合に入っているお店の営業許可は、今までどおり、5年で結構なのですが、入っていないところは毎年1年ごとにしていただきたいと、ぜひお願いしたいと思います。

○原田分科会長 ありがとうございます。

 検討していただくということで。

○山縣委員 一応、言わないとだめでありますから。意見として申し上げたいということであります。

○稻川生活衛生課長 そういう御要望があったということは、御意見として。

○原田分科会長 どうぞ。お願いします。

○三村委員 御説明ありがとうございました。

 実は、近所に長年行っているおそば屋さんがあって、いつもはやっていらっしゃるので、きょうのお話で減少しているというのがぴんとこなくて、本当に御家族とか、小さなお子様とか、皆様でいらっしゃっているのです。

 何でいらっしゃるのだろうと、私はそのお店と長年おつき合いしているのですが、多分、味がおいしいのだと思います。明らかにいい味を出していらっしゃる。それがずっと変わらない。お店は古いままなのですけれども、やはりお店の方は熱心にやっていらっしゃるのが、よく見えます。

 今のお話を伺ったときに、ちょっと惜しいと思いましたのは、せっかくこういう形で、当然、組合員で、かなり優秀な組合員のおそば屋さんだと思うのですけれども、盛大なことをやっていますとか、こういう活動でこういう形で自分たちは頑張っていますということを、何かもう少し見せていただく必要があるのかなと。

 お店が今のままの古いタイプのままで、十分、しっかりしたいい営業をされているので、お店が新しく変わる必要があるとか、メニューを変える必要があるとは全く思わないのですけれども、せっかくこれだけの活動をしていらっしゃるのですから、それをしっかりと組合活動として、お店の側でも見える形をやっていただくのがいいのではないかと思います。

 うどんよりおそばは特に健康食品になるし、相当に関心が高まってきておりますので、ただ、いつかは腕の違いとか、味の違いは何だかんだといってわかってくると思うのですけれども、そのあたりをしっかりと技術指導とか、あるいは、職人さんをいろいろな形である意味で技術指導を向上させるような形でやっていらっしゃるとか、そこの若手の人がどういう賞をとりましたとか、ちょっと遠慮されているみたいなところがありますので、せっかくこういうことをおやりになるのなら、発信されていけばいいのではないかと思います。

 決して子供さんが味になれていないわけではなくて、おいしいおそば、おいしいおうどんなら、これからも利用されると感じております。

 以上です。

○原田分科会長 ありがとうございます。

 やはり消費者にも見えるように、それから、やはり小さいうちから本物の味を覚えさせるのが一番かもしれません。

 ほかに何かございますでしょうか。

 お願いします。

○西尾委員 先ほどの御説明の中にもありましたけれども、和食が世界遺産に登録されて、そういう意味でいうと、そば・うどんは日本文化の代表ですし、和食でなかなか懐石料理は食べられないけれども、おそば屋さんへ行って、おそば懐石であるとか、三村委員もおっしゃられましたけれども、本物のおそばに触れること自体が、あるいは、そういうものがずっと続くことが、日本文化が継承されるという意味で、大変かと思いますが、ぜひとも頑張っていただきたいのが、1つ目です。

 そのときに、先ほどの組合員に入ることのインセンティブという話で、制度的にいろいろな支援もあるかもしれませんが、一方で、組合の中でやはりきちんとしたいい若手をみんなで育てていこうであるとか、その中で工夫をして、みんなで日本文化をどうやって継承していくかということを、恐らくなさっていらっしゃるとは思うのですけれども、そういうことをしていただくのと同時に、やはりそれをきちんと消費者に示されることがすごく重要なのではないかと思うのです。

 もう一つは、そういう意味からして、今はどこに行っても和食は大ブームです。それこそ、そば・うどんも、そういう意味で、非常にうまく外国人に対してもいろいろ提供できる、いいチャンスというか、そういう追い風が吹いているかと思いますので、例えば、旅行会社さんなり、あるいは、そういうところと新しいサービスを考えてみるであるとか、何かいろいろなことができるのではないかと思うのです。

 だから、それをぜひともチェーンとかではなくて、本物志向、しかも地域ごとの伝統的なおそば屋さん、おうどん屋さんがあって、だから、外国人がその地域に旅行したときには、その地域ならではの本物のところに行けるような、何かそういう仕組みをうまくつくることもできるかと思いますので、ぜひともそういう点も考えて頑張っていただきたいと思います。

 済みません。激励だけになってしまいました。

○原田分科会長 ありがとうございます。

 何か、ほかにございますでしょうか。

 お願いいたします。

○山根委員 おそばやうどんの出前なのですけれども、わかりませんが、コンビニ弁当等に押されて減っているのではないかと想像します。

 でも、一方でチェーン店のピザとかおすしとかは割と定着しているのかなとも思ったりするのですが、理由はいろいろあると思いますが、ちょっと気づくのは、メニュー表というか、チラシです。

 あれが、恐らく、昔ながらの品名だけの割と地味な感じのものがいまだに多いのではないかと、少なくとも私の家に来るようなものはそういったものなのですが、ちょっとそれでは食欲が湧かないかしらと。

 いろいろなところで、工夫した、きれいなチラシがたくさん入ってくるものですから、ちょっと写真入りのきれいなメニューのようなものを家庭に配るだけでも、少し違ってくるのかなと思いました。

 以上です。

○原田分科会長 ありがとうございます。

 要するに、出前の対応、特にパンフレットも含めて、もう一回見直したほうがいいのではないかという御指摘だったと思います。

 ほかにございますでしょうか。

 お願いします。

○市川委員 そば・うどんは、外食産業では変化の少ない有望な市場ということで、私もそば・うどんは大好きですし、これからも日本のそば・うどんは頑張っていただきたいと思います。

 ただ、変化が少ない有望な市場なだけに、経営される方々が余り貪欲にというか、ポジティブな、アグレッシブな経営というものをされないのか、あるいは、しづらい何か環境みたいなものがあるのだとしたら、それは多分改善していかなくてはいけないのだろうと思います。

 参考資料1129ページの下を見ると、地域との共生の状況というデータが出ておりますが、これを見ると、特に個人経営の方々が、地域との共生という意識が低いのではないかと思えるわけです。やはり地域の方々ともきちんといい意味でつながることによって、売上だとか、そういうものも伸びてくるのではないかという気もします。うどん、そばは、地域の中で根づいて、愛される食べ物ではないかと思います。

 もう一点、これは当たり前のことなのですが、うどん、そばのおつゆであるとか、塩分がやはり気になるところです。

 洋食に比べれば、明らかにトータルに含まれる量は多いわけで、そんな中で、振興指針の中で、生活習慣病の云々とか、健康づくりということを積極的にうたうのであれば、やはり何らかの形で減塩に取り組むとか、そういう具体的な行動もあわせて示されたほうが、これからの業界の発展のためにはいいのではないかと思いました。

 以上です。

○原田分科会長 ありがとうございます。

 ほかにございますでしょうか。

 お願いします。

○山本委員 衛生管理との関係で、食物アレルギーに関してちょっと伺いたいと思います。

 素材が割とはっきりしたメニューが多くございますので、間違って、気がつかずに食べてしまうという危険は比較的少ないのかもしれないですけれども、例えば、そばとうどんと両方を出しているようなお店で、お鍋や何かをきちんと分けなかったりすると、重症の御家族がいると、私はうどんなら大丈夫と言ったのにという事故も起ころうかと思います。

 食中毒予防とかだけではなく、アレルギー対応という点も、積極的にケアしていますということをアピールしていただくと、そういうアレルギー疾患をお持ちの御家族がいても、家族での外食で、安心してそば・うどん店を使っていただけるのではないかなと。

 既にやっていらっしゃるとは思うのですけれども、もっとアピールしてもよいのではないかという感想を持ちました。

 以上です。

○原田分科会長 そばアレルギーは非常に恐ろしいですから、今、御指摘のように、組合の側からきちんと各お店に情報を提供しないと、各お店だけでは、どうしてもそばアレルギーに対する万全の対応はおよそほど遠い対応をする可能性がありますから、情報を共有するという形で出していただくことは、物すごく大事だと思います。

 どうぞ。

○角田意見聴取人 昨年度の助成金で、そばアレルギー対策の冊子をつくりまして、全国の会員組合のほうに配布しました。掲示も、こういう重大な事故につながるので、気をつけてくださいということは伝えております。

 ただ、個々店での製法の仕方がありますので、知識だけは個店のほうには伝えております。

○原田分科会長 大事なポイントだと思います。ぜひともよろしくお願いしたいと思います。

 ほかに何かございますでしょうか。

 いろいろとお伺いしていて、御飯離れが起きていると思うのです。お米離れです。

 そうすると、それがどこへ行くかといったら、パンとおそば、麺、パスタに行くのだろうと思うのですけれども、和を保つということを考えた場合は、おそばと麺で受けとめなければ、どこかへ行ってしまうのではないかと思うので、ぜひともお願いをしたいと思います。

 婚活のお話もございましたね。最初は婚活でいいと思うのですけれども、余り何回もやると、かえって何であんなところに行ったのか、よほどお嫁に行けないのかという感じになってしまう可能性がありますから、結果的に、実質的婚活になるような方向へ持っていくような形が、検討されてしかるべきだろうと思います。

 だから、若手の人たちを対象にして、そば打ち工夫コンテストみたいなものだとか、あるいは、サブメニューの開発コンテストみたいなもの、それが若い男女がいろいろアイデアを持ってきて、お互いに場を一緒にしてコンテスト作品をつくるみたいな、そういう形で、結果的にまさにそばコンになるような方向位をそろそろ出さないと、余りそばコンを表面に出すと、かえって逆効果になることが考えられますので、そこも検討していただきたいと思います。

 一番最大の敵は、コンビニの中食だと思うのです。おそばを買って帰って、うちで食べる。そこと差別化するためにはどうしたらいいかといったら、やはり専門性に徹することだろう。

 ですから、味そのものに対する、これは絶対的条件ですけれども、食べ方そのものの提供、情報提供、こだわりというのですか、こうやって食べたら、本当のおそばの味がわかることは、コンビニでは絶対出ないわけですから、要するに、味そのものだけではなくて、麺とか、そばの食文化の伝承というのですか、そのための情報を、いろいろな形でお互いに共有するような、いろいろな講習会というのですか、そういうものもあわせて検討していただいて、補助金、支援金を使っていただけると、非常にいいのではないかと。

 要するに、おそばを食べにいったときに、うんちくを述べるというものです。そして、本当におそばの味あるいはうどんの味を味わっていただく。食べ方そのものへのこだわりを教えていただくのは、すごくいいことではないかと。

 そうやって、何としてでも、こういう業界が若者にとって魅力的な業界であるとしないと、店主が高齢化しているからだめだというのではなくて、それは若者から見て魅力的でないから、店主だけが取り残されているわけです。それはぜひとも避けなければいけないだろうと思いますので、そういう若い人たちのエネルギーをうまく入れ込んでいくような業態開発を少し御検討いただいたほうがいいかと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。

 以上で、一応、そろそろ時間になるのですけれども、何かほかにつけ加えたいことは、3つそろえてでもいいのですけれども、ありますでしょうか。

 それでは、この辺のところをいろいろと検討していただいて、振興指針をつくるのは大変かなと思うのですけれども、振興指針の上に反映していただければとありがたいと思いますので、本日、議論いただきましたものを踏まえて、旅館業界、浴場業界、飲食店経営(めん類)に関しまして、いろいろと御示唆をいただきました。大変すばらしい御示唆をいただいていますので、事務局等が検討した上で、私もその検討の中に入らせていただきたいと思いますが、その検討の上で、振興指針の原案を作成していただいて、よろしく御手配のほどをお願いしたいと思いますので、どうぞ事務局はよろしくお願いいたします。

 最後になりますが、事務局のほうから何か連絡事項がございましたら、よろしくお願いいたします。

○稻川生活衛生課長 本日は、大変活発な御審議をいただきまして、ありがとうございました。

 1点、お詫びをしなければいけないのですけれども、きょうは、当初、局長の新村が参りまして御挨拶をさせていただくことになっておったのですが、至急の公務の対応を行っており出席ができておらず、新村のほうから、皆様には大変申しわけないと伝えて欲しいとのことでございましたので、その旨お伝えいたします。申しわけございません。

 本日、御審議をいただきましたけれども、初めて見られる資料もあるかと思いますので、本日の御審議などを踏まえまして、御自身でいろいろ御意見等がございましたら、後ほど、御遠慮なく事務局までお伝えいただければと考えております。

 なお、本日の議事録につきましては、原案ができた段階で各委員に御確認をいただきまして、その後、厚生労働省のホームページで公表させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。

 あと、私どもの今後の作業でございますけれども、1つは、御審議いただいた内容を踏まえて、私どものほうで、実際に、旅館、浴場等の店舗の現地視察等の調査をさせていだたき、その結果も踏まえて、いい指針ができますように尽力していきたいと思っております。

 次回の日程でございますが、先日、日程調査させていただきましたことを踏まえまして、年明けの1月9日に開催をさせていただきたいと考えておりますので、また後ほど開催案内は別途させていただこうと思います。時間は、1月9日の午後15時ぐらいを予定しております。よろしくお願いいたします。

 その次回の会に、浴場、旅館業、飲食店営業(めん類)の振興指針について、御審議をいただきたいと思っております。

 事務局のほうからは、以上でございます。

 本日は、どうもありがとうございました。

○原田分科会長 ありがとうございました。

 それでは、来年になりますけれども、よろしくお願いしたいと思います。

 以上をもちまして、第23回「厚生科学審議会生活衛生適正化分科会」のきょうの会合を終了させていただきたいと思います。

 どうもありがとうございました。

 


(了)
本件に関する問い合わせ先: 健康局生活衛生課
平木孝佳:内線2439
代表電話:03-5253-1111

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