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2014年10月29日 第5回 公的年金の分かりやすい情報発信モデル事業検討会 議事録

年金局

○日時

平成26年10月29日(水)14:30~16:30


○場所

合同庁舎第5号館 厚生労働省 専用第22会議室(18階)
(東京都千代田区霞が関1-2-2)


○出席者

構成員

阿部構成員   熊切構成員   佐々木構成員   佐藤構成員   関口構成員  三浦構成員   横尾構成員

厚生労働省

樽見年金管理審議官  大西事業管理課長

日本年金機構

給付企画部石倉グループ長  サービス推進部小池グループ長  国民年金部昆野グループ長

○議題

(1)市町村における国民年金等の手続促進に係る情報発信モデル事業について
(2)国民年金保険料の納付促進に係る情報発信モデル事業について

○議事

(※この議事録のPDF版を第5回検討会の資料ページにご用意しておりますのでご利用ください。)

○司会
 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第5回公的年金の分かりやすい情報発信モデル事業検討会を開催いたします。皆様お忙しいところお集まりいただき誠にありがとうございます。本日の構成員の出欠状況ですが、殿村構成員と原構成員からご欠席のご連絡をいただいております。また、事務局からの出席者ですが、お手元の座席図の通りとなっておりますので紹介に代えさせていただきます。なお、樽見年金管理審議官におかれましては公務のため途中からの出席を予定しております。
それでは、議事に先立ちまして資料の確認をさせていただきます。本日は配布資料といたしまして、資料1. 市町村における国民年金手続促進モデル事業(電通パブリックリレーションズ)、それから、資料2. 若年層に向けた国民年金保険料納付促進モデル事業(同じく電通パブリックリレーションズ)、この2点を配布させていただいております。よろしくご確認をお願いいたします。不足等ございましたら、お申し出いただけますでしょうか。それでは、よろしいでしょうか。
こちらでカメラの方はご退室をお願いいたします。
それでは、具体的な議事検討に入らせていただきます。本日はただいまの資料2点に基づきまして、市町村向け情報発信モデル事業について、ならびに、若年者向け情報発信モデル事業について議題といたします。
 本日のタイムテーブルをご案内いたします。本日の検討会におきましては、市町村向け情報発信モデル事業について60分程度ご議論いただき、続いて、若年層向け情報発信モデル事業について55分程度ご議論いただきまして、構成員の皆様からのご助言を賜ることを予定しております。
 それではまず、市町村向け情報発信モデル事業につきまして電通パブリックリレーションズよりご報告させていただきます。では、よろしくお願いいたします。
○(株)電通PR
 では、よろしくお願いいたします。右上に資料1と書いてある資料を基にご説明を開始させていただきたいと思っております。ページをめくっていただきまして、第5回検討会の議題と書いてありますが、議案としては5つございます。今日はその中でも議案2から議案5までを中心にご説明させていただきたいと思っております。議案2につきましては、先日皆さんにクリエイティブ表現をお見せさせていただいたと思うのですが、その定量調査をさせていただきました。その結果の共有をさせていただきたいと思っております。議案3から5に関しましては、前回の検討会での皆さんご意見を反映したパンフレット、映像、ポスターのテーマや構成案というものを改めて作り直してきておりますので、そこについてご意見をいただければと思っております。
 それでは早速、定量調査の結果の報告をさせていただきたいと思います。
○(株)電通PR
 よろしくお願いいたします。早速ですが6ページをご覧いただけますでしょうか。今回、定量調査におきましてビジュアルをインフォグラフィックスでやるか実写でやるかということで、こちらのAとBの調査用のダミー画像を作成して定量調査をかけました。こちらの概要については7ページに記載していますけれども、全国の216サンプルにインターネット調査を実施しております。こちらの対象者につきましては、16~19歳の国民年金未加入者と20~59歳の国民年金加入者、公的年金未加入者の方に実際に聴取いたしました。こちらの結果を次のページにまとめております。
 まず、印象について聴取したのが8ページとなっております。それぞれの印象について「より強く印象を受けたイラストをお選びください」ということでそれぞれ聞いているのですが、グラフを見て取れるようにポジティブな印象につきましては、どれもインフォグラフィックスのAのほうが数値が高くなっております。一つだけ「信頼感がある」という項目についてのみBのほうがAを上回っているのですが、一方で「傷つく人がいそう」ということに対してもBの実写のほうがAのインフォグラフィックスを上回っておりまして、傾向としては全体的にAのインフォグラフィックスのほうが実写よりもポジティブな印象を受けるという結果になっております。また、今回は折れ線グラフを首都圏とその他のエリアで引かせていただいておりますが、地域性も結果には特に表われず全国的に特に差異のない結果が出ております。
次の質問が「行動喚起」と書いてありますが、このイラストを見て、例えば「インターネットに書き込みをしますか」とか「周囲の人とこのイラストについて会話しようと思いますか」ということをそれぞれAとBで聞いております。こちらに関しても、全ての項目についてAのインフォグラフィックスが実写を上回るという結果になっております。こちらも同様に首都圏とその他のエリアで特に数字の差異が見られるということもなく、全体の傾向としてインフォグラフィックスのほうが実写よりも行動喚起に貢献する度合いは高いのではないかという結果が出ました。
続きまして、パンフレットについてご説明させていただきます。
○(株)電通PR
 では、パンフレットについて説明いたします。パンフレットの制作にあたりましては12~13ページを開いていただきながら要点をご説明させていただきます。まず窓口で相談する前にこれだけはぜひ知っていてもらいたいなという情報ツールとして成立させるためには、次の点に留意しながら進行していこうかと思っております。まず、カテゴリーを重点情報の中で8つに分類しまして、それぞれを独立させながら訴求していきます。それぞれを独立と申しましたが、掲載の形としましては、ページをどんどんめくっていく通常のパンフレットに見られるような情報連結型のタイプではなく、それぞれ情報をテーマ分けして独立しているということになりますので、オムニバス形式の独立完結型というスタイルを採ろうと思っております。その説明に関しては12ページの展開図を見ていただきたいのですが、必要な情報の引き出しが8つあるということになりますので、これによって一般の方が一つの引き出しの中でいろいろな情報を探すというよりも、小分けにした引き出しの中から情報を取り出せる、とても楽に情報に接触できるというタイプを考えております。
次に表現に関してご説明いたします。現状ダミーでお作りしておりますが、導入部では各テーマを意識した少しキャッチーな表現を考えています。これによって「次のページに何が書いてあるんだろう」と興味を持ちながら次のページをめくっていただけるようにアプローチに工夫を施そうと思っています。今回「今日も昼飯は200円のかけそばでした」というコピーが入っておりますが、これに関しては今ダミーですが、インフォグラフィックスとコピーの力で少し和気あいあいとした楽しげな雰囲気をつくっていきながら、次のページの情報の本編に誘導させていきたいと思っています。コピーに関しましては抽象的であったり、誰かを中傷するようなものであったり、ネガティブであったりというところも議論があると思いますので、これは今後の課題とさせていただきます。
次にコピーに関しての表現ですが、四角四面な堅苦しいような表現でスタートしますと、一般の方が「お、難しいことが書いてあるんじゃないかな」とネガティブに取られないように全て平易な言葉を使いながら、今私が説明しているような四角四面な喋り方ではない、もう少し噛み砕いたような話し方で情報を訴求していきたいと思っております。これに関しましても先生方と議論や協議をさせていただきながらいろいろなことを反映させていただき、適切な表現を構築していこうかと思っております。今後、編集方針の下で実制作を進めていこうと思っております。それは次回の第7回で発表させていただく予定でおります。
次に映像の概要についてご説明いたします。
○(株)電通PR
 では、映像の概要です。前回第3回検討会の時に4つのテーマを決めさせていただきました。「ライフスタイルが変わったら?」ということで年金加入手続きについて、「保険料が支払えないときは?」ということで各種手続き促進について、「突然の不幸が訪れたら」ということで障害年金について、「ついに年金をもらう日」ということで老齢・遺族年金のことということで4つのテーマを決めさせていただきました。その4つの絵コンテを作ってきておりますので次ページを見てください。
16ページです。まずは、年金加入の件で「ライフスタイルが変わったら」ということで作らせていただいております。「私たちには様々なライフスタイルがあり、たくさんの岐路があります。就職したり、大学に戻ったり、脱サラしたり、海外に行ったり。そんな時は年金のことも思い出してください。手続きがあなたの将来を助けるかもしれません。詳しくは年金ダイヤルへ」。今は早く読んでいますが、これは基本的には1分間の映像で考えております。状況としてはこちらの絵に描いてあるように新成人が出てきて学生さんが出てくる、脱サラした人が出てくる、時給がアップして扶養から外れた人が出てくる、海外でワーキングホリデーをしようと思っている人が出てくるということで考えております。
続きまして、各種手続き促進篇として保険料が支払えない時のことです。「人生山あり谷あり。逆風が吹き荒れる時だってあります。年金なんて払っている場合じゃないって思う時だってありますよね。支払いの免除や猶予の制度はご存知ですか。ちゃんと申請したら一部を受け取れるかもしれませんよ。詳しくは年金ダイヤルへ」ということでございます。これらの映像はインフォメーショングラフィックスを使ったやさしいトーンの絵になりますので、所得が少なかったり失業したり災害に遭っているこの絵も多少やさしい表現になるかと思います。
続いて18ページです。障害年金篇として「突然の不幸」篇です。「病気になったり、怪我をしたりして働けなくなってしまったら、この先の生活どうしよう。そう思う時が来るかもしれません。障害年金という言葉を知っていますか。年金は老後以外にも助けてくれることがあるんです。詳しくは年金ダイヤルへ」ということで、それぞれが働けない状況になる時のシチュエーションを描いています。
続いて19ページです。老齢・遺族年金ということで「年金をもらう日」です。「長い間お仕事に家事にご苦労様でした。いよいよ年金の受け取りが始まりますよ。残念ながら亡くなられてしまい、その日を迎えられない方、あなたの分は残された家族に届きます。年金をもらう日、それは必ずやってきます。人生を最後まで楽しむために、万が一大切な人を失ってしまう時のために、年金をぜひ活用してください。詳しくは年金ダイヤルへ」ということで老齢・遺族年金についてこちらで説明させていただこうと思っております。映像は以上です。
 では、続いてポスターの方向性についてです。前回こちらをご説明させていただいたのですが、結局A案とB案どちらを作るほうが本事業に関していいのかの決を採りませんでしたので、ぜひこちらのA案とB案のどちらがいいのかの決を採らせていただければと思っております。今採らせていただいてよろしいでしょうか。
○司会
 ご意見をお伺いしてからにいたしましょう。
○(株)電通PR
 ご意見いただいてからですね。はい、わかりました。ということで、市町村についてのご説明は以上です。ありがとうございました。
○司会
 ありがとうございました。それでは、ただいまのご説明に関してご質問、ご意見をいただきたいと思います。本日の検討会では、少し振り返りとなりますが、今後制作するパンフレット、動画、そして、ポスターのキービジュアルについてどのように制作するかについて、こちらは先ほど6ページで定量調査に基づきA案のインフォグラフィックスによる作成でよいかというご提案がございました。今後、ビジュアルを制作するにあたり留意するべき点はないかという点。それから、2点目といたしまして、パンフレット全体のページ割について追加すべき項目はないか、また、導入コピーや情報要素について追加すべき点や留意すべき点はないか。こちらは12ページになります。同じくパンフレットについて、制作を進めるにあたり留意すべき点はないか。また、16ページ以降の動画の制作について、シナリオやナレーション、その他表現方法について留意すべき点はないか。最後に、決を採りたいというお話がございましたが、ポスターについてA案とB案のどちらの形状がよりよろしいかというところについてご議論、ご意見を賜りたいと思います。皆様何かよろしいでしょうか。それでは、横尾構成員お願いいたします。
○横尾構成員
 よろしくお願いします。ありがとうございました。インフォグラフィックスがいいか実写がいいかといろいろテーマとなっているところがあるかと存じますけれども、私のほうからは、主に障害年金についてのお話を2点させていただきたいと思っております。まず1点目ですが、たぶん障害年金に関して誤解が2点見受けられます。この点を解消しないと「グラフィックス」と「訴求方法」の両面に影響がございますので、その理解の部分を確認をさせていただきたいと思っております。まず、障害年金についての1点目の誤解は、病気と障害は違うということです。なので、怪我をして入院する例がござますが、この方は、障害者には該当しないのです。なので、ここで訴求をされているような怪我で入院して働けなくなった方や突然の病気で働けない方は疾患を患っている方で障害者ではないので、障害年金の対象ではないと思います。病気の人と障害者の人を混同するというのは一般的にもよくある話です。障害は、病気が治ったその後の話になります。病気が治った後も、症状固定という状態が起きていることが障害認定の前提になります。具体的に言うと、この人は入院していますが、骨折は治るので障害者にはならないです。この人が手を切断してしまったとすると、治ったけれども、元気になったけれども、手がなくなってしまい使えないというのが障害者です。病気の状態は「体調が悪い」状態だと思いますが、障害は治った後なので「体調が悪い」とは限りません。手はないけれどもランニングを楽しんでいる、パラリンピックに出ていらっしゃるようなようなスポーツ選手もいます。ですから、「障害者」と「体調が悪い」ことを分けていただきたいです。障害者は体調が悪いわけではないです。疾患を負っている病気の人は具合が悪いですけれども、障害者は具合が悪いわけではないです。体調が悪いとか怪我をしているとは違うと思います。私の知っている方も足を怪我して車椅子になりましたけれども、アメリカを横断するために一人旅に行ってきたりわりとアクティブに元気に動いていたりします。内部疾患もあるので、必ずしも体調がいいとは言わないかもしれないですけれども、基本的に体調面は普通の人と同じです。なので、あまり悲しそうな感じにしないほうがいいと思います。三角巾を付けているのは怪我しているからで、この人は障害者ではないですよね。すると、給付対象ではないですよね。先ほど私の勘違いかと思っていろいろ聞いていたのですが、入院している人は障害年金の対象ではないですし、他の年金でも対象ではないそうです。なので、障害者というのは違うということです。
 2点目は、障害年金の対象者として似ているようなものですけれども、「入院中」や「症状固定の障害者になる前の状態のとき」には障害年金は出ないです。制度自体がそういう制度ではないということです。前回確認したときに、働けないかどうかというよりは身体的な障害の度合いによって出るかどうかというのが公的年金の障害の基準だと伺っておりますので、全盲で按摩をやっていて月に75万円くらい稼いでいる方も給付の対象になるということです。なので、働いていても対象となります。制度自体の給付の基準として、「入院では出ない」ということと、「働いていても出る」ということの2点をご確認頂ければと思います。
 それから、ビジュアル面で障害者に対して、ルックダウンを感じさせるというか、不幸な感じをあまり出さないほうがいいと思います。普通の一国民として扱っていただきたいです。わざわざ女子高生を表現するときに一番具合の悪い女子高生を出したりしないのと同じように、障害をもっている方でも輝いている感じの方を出したほうがいいと思います。不幸な人しか出てこないという感じがします。もちろん健常者であっても障害者であっても不幸な方はいますし、幸福な方もいますので、障害者のときだけ不幸な表現にするというのはよくないと思いました。以上です。
○司会
 ありがとうございます。今いただいた意見でいうと、障害者と疾病そのものは違うということを今後の制作方針に生かしていきましょうということでしょうか。
○横尾構成員
 そうです。内容が少し違うということです。
○司会
 そうですね。補足ですが、今回電通PRさんからいただいております資料の中では、方向性としてインフォグラフィックスという手法がよいか、あるいは、実写のイメージのほうがよいかということで、おそらくある程度ダミーで用意されているものだと思われますので、今いただいた意見は今後の実際の制作に生かしていこうということでよろしいでしょうか。そういうことでインフォグラフィックスか実写かということでは引き続きご議論いただければと思っております。
○横尾構成員
 そうですよね。少し聞かれていることと違うのですが。そうですね。大丈夫です。ありがとうございました。
○司会
他の皆様いかがでしょうか。では、三浦構成員お願いいたします。
○三浦構成員
 まず、インフォグラフィックスか実写かということで、この調査の結果で圧倒的にインフォグラフィックスのほうがよい結果が出ているようですが、意外に思ってよく見てみたら、「ユニーク」、「かわいい」、「わかりやすい」と書いてあって、これはインフォグラフィックスのほうが圧倒的にいいのは当たり前の項目が並んでいます。だから、それほどこの票数の差ほどには結果を丸呑みにできないのではないかと思いました。場面によっては実写のほうが訴求力が強いこともあり得るということが一つです。
少し細かい点になりますが、13ページの重点ポイントで「だから先立つものがないんだってば」と女子高生が怒っていますが、20歳以上で払わなければいけないのに、なぜセーラー服を着ているのかなと少し不思議に思いました。すみません。細かいところで。
19ページに定年退職するおじいさんとありますが、60歳や65歳はおじいさんではないと思うので、そのあたりも実際の制作の時に配慮していただければと思いました。
横尾構成員のご意見で少し補足を入れます。障害者に対して、健常者といっしょなのでかわいそうにしないでほしいということは非常によくわかるのですが、お話を伺っていて、ポスターとして訴える時に、突然の病気や怪我で今まで仕事をしていたのが働けなくなってどうしようと訴えるためにはある程度仕方ないだろうと思いました。
○司会
 ありがとうございます。他にいかがでしょうか。佐藤構成員お願いいたします。
○佐藤構成員
 何点かあります。最初のパンフレットのところでもう一度確認なのですが、これは一応配布場所は市町村に配布することを前提に今作られていて、4ページにある今後のツールと今回の制作ツールの関連性がわかりにくいのですが、これから出てくると思うのですが、窓口において3つを使いながら説明するということも念頭において作っているパンフレットということでよろしいのでしょうか。市町村の窓口に置くことを想定しているのであれば、市町村の窓口に来る方はある程度目的意識をもって来ているので、取りやすいということよりもどういうことが書いてあるかはっきりわかるほうがいいのかなという印象があります。
これは市町村窓口以外の不特定多数のいろいろな場所に置くという想定で作られているパンフレットであれば、興味をひく題名がいいと思いますが、例えば13ページの200円のかけそばでしたら、なかなか免除という部分は普通にはわからないだろうと思います。逆に、市町村に来る方は本当に生活に困っている方でしたら、年金の相談より別の窓口に行ってしまうことが多いので、どういう所で使うことを想定しているのだろうという印象を受けます。ビジュアルとしては、こちらのほうの見本でもきれいで見やすいと思うのでどちらでもいいと思っています。
 映像のほうですが、また今後変更があるとは思いますが、19ページの老齢・遺族年金のところですが、国民年金の映像ということで考えてらっしゃると思いますが、定年退職をするおじいさんというと、ほとんど厚生年金のほうが多いのではないかと思うので、逆にこの映像を見て市町村窓口に来られると困るかなと思います。誤解を与えるようなシチュエーションですので、このへんは少し考えていただきたいです。このへんの映像も市町村で流すというよりは、お金をかけて映像を作られるのであれば、電車の車内で流すとか渋谷の交差点で流すなどの使われ方のほうが本当は効果的だろうと思います。予算的なこともありますけれども、そういった印象を受けました。以上です。
○司会
 ありがとうございます。ただいまのご意見に関しましてご回答をお願いします。
○(株)電通PR
 すみません。先ほどの件でお答えいたします。基本的に窓口に相談されるまでに「これだけはわかっておいてほしい」、「なんだよ、ここに来てこんなこともわかってないの?」という方を少なくするための情報訴求ツールでございまして、まずインターネットで配布することを考えています。実は私もそうですが、年金を調べると死ぬほどたくさんインターネット上に情報が氾濫しています。その中でこのツールの機能性をどうするかといった時に、特に一般のインターネットに訪れた方がたくさんの情報の中からセレクトするためには目を惹くということと重点情報をまず理解させてから窓口に行くことなので、窓口業務のためのツールがメーンではないです。一般の方に情報をどう提供していくか、情報を見てもらうかというところを第一にしました。それから、コピーに関して資料が浅くてすみません。「今日の昼飯は200円のかけそばでした」。これはデザインがまだこなれていませんが、これはきっと万人に伝えるコピーではなく「なんだろう?」という基本的に障害年金に関する導入であって、ここで何かを伝えるのではなく、次のページが特に重点ポイントで「こういうことを言いましょう」という内容が書かれています。それから、次の第3階層のインフォメーションページで適用するのはこういう方ですと少し細かい情報をちゃんと伝えていくという3部構成になっていることをお伝えするのを忘れてしまいました。失礼いたしました。例えば、全体構成の中の国民加入の手引き(学生編)に関して「デート代がなくてフラれた」とありますが、それだけでは「なんじゃそれ?」という話にしかならないです。逆にここで何を伝えたいかというと、学生で就業していないのでお金が払えない方、親に頼れない方たちのための制度があるというワンクッションを置くというか「なんだ、これ俺のことじゃない」、「なんだ、ちょっと見てみよう」という手段を考えているというのが今のパンフレットの説明に関するお答えです。
○司会
 これは市町村の窓口に来ていただくためのツールです。窓口に来ていただいた後はあずさ監査法人のツールのほうでご案内するということですので、窓口に来ていただく手前のツールとしての機能を今回お諮りしているということでございます。
先に阿部構成員お願いいたします。
○阿部構成員
 12ページのパンフレット概要に関しての意見ですけれども、よろしいでしょうか。まず、国の政策としての所得保障制度であるということをマル1の公的年金の基礎知識のところで強調していただきたいと思います。
2つ目として、マル1のテーマの情報要素のところに「世代間で支え合う制度」という表現があるのですが、この表現が少々気になっております。この表現を売りにしますと、どうしても老齢年金とか世代間の再分配というイメージを強調してしまうことになりまして、あまり若い人たちにとってはイメージがよくないと思うので、別のキャッチフレーズを考えたほうがいいと思っております。公的年金には障害年金や遺族年金もあるし、また、世代内における垂直的再分配とか水平的再分配という機能も有しているので、やはり別の表現を工夫するのがいいのではないかと思っております。そもそも公的年金というものは、リスクを社会で共有してリスクが発生した者に対して所得保障をするという仕組みになっておりますので、「社会的な仕組みによる助け合い」などというキャッチフレーズのほうがいいのではないかと思っております。
 3点目は、マル4のテーマの情報要素のところに学生納付特例制度が入っていますが、これは当然この箇所が適当なのですが、学生納付特例制度に関してはやはりマル2の学生への国民年金加入の手引きに入れたほうがより効果的ではないかと思っております。以上です。
○司会
 ありがとうございました。横尾構成員お願いいたします。
○横尾構成員
 すみません。話は戻ります。障害年金の話に戻らせていただきますけれども、先ほど電通PRさんからのフィードバックを聞いていた時に免除・猶予規定の訴求のことを障害年金とおっしゃっていたので、もしかしたら障害年金と免除・猶予規定のことが混ざっているのかと思いました。もし、この「入院中につき働けません」というのが免除・猶予のための訴求であれば、それはあっていると思います。障害年金と書いてあるところの項目が免除・猶予の話になっているのではないかと思いました。どちらにしても、障害年金の制度についてもう一度明らかにしたうえで作っていただいたら良いかと思います。
 戻りますけれども、先ほど三浦構成員のほうから表情がどうしても困った表情になってしまうのは仕方ないという話があったと思いますが、私の説明不足もあったので補足させていただきます。確かにおっしゃる通り「障害を負ってしまった、どうしよう」といったことは現実にあるとは思うのですが、「障害をもつことが不幸であるという表現に問題」があるということです。「働けない。困った」はOKだと思います。20~30年前くらいに高齢者になったら人生終わりみたいな雰囲気の表現が少なからずありました。しかし、高齢者への表現も変わってきました。「高齢者になってしまったし行政のお世話にならなきゃいけない…」といった論調ではなく、今は高齢者に関しては歳をとってもアクティブに生活するという方向へ表現が変わって行っていると思います。ですから、同じように障害者に対する表現も「障害を持ってしまった…」みたいな方向ではなく、「障害があってもアクティブに自分の人生を歩んでいける制度が日本にはあります」というポジティブな方向で表現し、その制度を使ってさらにアクティブな人生を!という方向などいろいろあると思います。とにかく障害をもつことが不幸であるとか歳をとることが不幸であるといった表現はよくないと思います。遺族年金については大切な人が亡くなるのは不幸なことで、それは絶対にうれしいことではないので、それはいいと思いますが、障害年金については実際に障害をもって生まれている方もいるわけなので、その辺りの表現はポジティブな位置づけで考えていただけたらいいと思いました。
先ほどから聞かれている内容にお答えしていなかったのですが、実写がいいかインフォグラフィックスがいいかという件に関してですが、逆に障害年金のところがどういうグラフィックスになるのか、実写になるのかアイデアがあれば教えていただきたいです。今回考えてきたものが入院パターンだったので、まだこれからというかたちなのかもしれませんが、内容によると思いました。どう表現するかについてお考えがあれば教えていただきたいです。
○(株)電通PR
 では、お答えいたします。これに関しては議論で答えが一つしかないわけではないと思います。
○横尾構成員
 もちろんそうです。
○(株)電通PR
 その上で表現として例えば人型のブロックが壊れている。例えばですよ。
○横尾構成員
 壊れちゃう。
○(株)電通PR
 壊れている。伝えたい情報は悲壮感ではなくて、見ている方たちに国民年金には障害年金があると知っていただくことです。障害者に対して伝えたいという目的ではなく、万人に3つの障害年金、遺族年金、老齢年金が国民年金だと伝えたいというのが一つありますので、障害を負った方を中傷するような表現はまずしようと思っていません。「あなたも明日どうなるかわからないから、そのためにも障害年金があるんだよ」というところを理解していただこうと思ったものです。そういう意味では表現は一つではないので、先ほど言いましたようにそういうやり方もありますし、事故か何かわかりませんが入院して働けなくなった状況を、適用する症状の中で悲壮感なく構図を考えていかなければいけないとは思っていますが、表現は一つではないので具体的には答えられません。
○横尾構成員
 ありがとうございます。入院して働けなくなったら障害年金ではないですよね。
○(株)電通PR
 はい。そうです。
○横尾構成員
 そうですよね。そこの部分はこれから考えていかれるということだと思います。今おっしゃっていたように、ポイントというか誰に訴求するのか。今のお話ですと、目的としては、一般の方に国民年金のお金を払いましょうという訴求のために障害年金のことを伝えるということでしょうか。
○(株)電通PR
 そうです。それも一つあります。まず、基礎知識でこれだけはわかってほしいということを伝えるためのものであって、フォーカスするのは対象者ではなく、障害年金そのもの自体のメリットです。国民年金に入ることによって障害年金がおのずと付いているということを気づかせることが最大の目的です。
○横尾構成員
 ということは、それは公的年金の基礎知識のほうではないかと思います。障害年金というものに自分が該当するけれども申請していない方に向けたメッセージなのか、それとも、障害年金という項目にはなっているけれども、公的年金の基礎知識として障害年金を扱うということでしょうか。公的年金の基礎知識として扱うのであれば、障害年金だけ訴求するツールを一つも作らないということになるわけですよね。遺族年金と老齢年金についてはその内容理解については作るけれども、障害年金については障害年金自体の理解についての物を作るのではなく、公的年金の基礎知識としての物をここに当てはまる物として作るということになってしまいますよね。
○(株)電通PR
 まずマル1として、マル1のシート4の中で遺族、老齢、障害という3つの保険がワンパックになって国民年金だという情報はあります。
○横尾構成員
 あるけれども、公的年金に入っておくと何かあった時に安心だという内容に障害年金だけなってしまうということでしょうか。
○(株)電通PR
 一つの考え方として障害年金の役割です。
○(株)電通PR
 一部訂正を含めてご説明させていただきたいと思います。マル1の公的年金の基礎知識というところに、おっしゃる通り、そこに障害年金や遺族年金がどういうものであるかを知ってもらう説明はそこに書かせていただきます。
○横尾構成員
 そちらですよね。
○(株)電通PR
 はい。マル5の細かい字の所にも書いてありますが、障害年金の中には認定条件や申請方法など申請する側の方に対しての説明というところでの整理ですので、マル1とマル5に一応書かれていて、どちらに対しても対象となるようなものであると考えております。
○横尾構成員
 なるほど。ということは、マル5のほうは一応公的年金制度の対象者ということですか。
○(株)電通PR
 そうです。
○横尾構成員
 本人がそうだと気づいているか気づいていないかは別としてもということですか。
○(株)電通PR
 別として。はい。
○横尾構成員
 わかりました。そうであれば、本人に言ったと気づくようにするということで、どのようなグラフィックスにするかはこれから検討されるということですか。
○(株)電通PR
 はい。そこは今後検討させていただきながら、またご意見いただければと思います。
○横尾構成員
 わかりました。了解いたしました。ありがとうございました。
○司会
 関口構成員お願いいたします。
○関口構成員
 パンフレットの関係ですけれども、12~13ページに発行物について導入コピーが入っているわけですけれども、これを見た限りでは何を言いたいのかわからないと思います。市町村の窓口に来る前のお客さんが、事前にインターネットで調べて来るというかたちの中で13ページに書かれている概要が出ているわけですけれども、基本的には導入ページの下に例えば「国民年金の保険料の支払いに困ったら」ということが構造的に入るという解釈でよろしいのでしょうか。
○(株)電通PR
 はい。
○関口構成員
 できればここをもう少し強調して最初に何が知りたいかということを強調していただければと思います。
○司会
 ありがとうございます。他にご意見ございますか。熊切構成員お願いいたします。
○熊切構成員
 確認を含めてですが、先ほどインターネットからまず情報提供の場にしていきたいというお話だったと思います。今日の資料の4ページ目ですが、ポジショニングマップの中での位置づけだと制作ツールマル1がもう少し大きい四角になっているイメージですが、資料をもらってきた時に市町村の窓口に来るお客さんがメーンでいいとイメージしているものですから、今日のお話の中で少し広い感じかなのかと思いました。実際に市町村の窓口に年金相談に来られる方は、単純に単価も出ていますから障害年金もらえますかとズバリいらっしゃるお客さんが多いので、インターネットで年金のことを調べて来て相談にのってくださいというお客さんは私の知る中ではほとんどいないと思っておりましたので、提供の段取りというか順番的なインターネットからやってというようなそのへんの考え方についてもう一度確認させていただければと思います。先ほどから出ていますが、導入コピーですが、パンフレット全体を見ないとわからないとは思いますが、今いただいている中ですと、やはりコピーについては年金は暗いイメージがあるように思います。安心でぜひ年金に加入しておきましょうというイメージがこのコピーの中からはなかなかイメージできなかったので、全体を見てそういうイメージが湧くような内容になってくればいいと思いますが、現時点の仕様ではそのような印象を持ちました。以上です。
○(株)電通PR
 先ほどインターネットが最初であればというお話があったと思うのですが、今年度一応モデル事業ということで教材を作り、事業を通してそれがどのようになるかというところのあくまでもモデル事業というところでございますので、若干杓子定規に仕様書に定められるところがあるのですが、今年度はモデルということで第一段階としてウェブ上でのスタートから始まっている事業になっております。
○(株)電通PR
 補足ですけれども、市区町村に置かせていただきたいと思っています。年金のことを相談に来る方だけではなくて、その他の戸籍などの相談に来た方にも「あ、自分そうだな」と手に取ってもらって事前に知識を深めてもらうために使っていただきたいので、ぜひ現場でも置いていただける物にしていきたいと思っております。コピーの件に関しては表現を考えてまたご報告させていただければと思います。
○司会
 ありがとうございました。いかがでしょうか。佐々木構成員お願いいたします。
○佐々木構成員
 12ページのパンフレット概要の全体構成の部分ですけれども、マル1~マル8まで8つの訴求テーマがありますけれども、例えばパンフレットの1ページ目などで国民年金制度の全体像におけるマル1~マル8までの各項目の位置づけポジショニングでありますとか、また、マル1~マル8の互いの関連性などについてパッと見てわかるようなページを最初の1ページ目などに配置してはどうかと思いました。
 もう一点ですが、想定ページのところが少ないもので2ページ、多いもので5ページとバラつきがありますが、訴求テーマが8つある中で例えば全て3ページで統一化するほうがかえってわかりやすいのではないかと思いました。ページ数が全部で30ページ近くありますので、全て2~3ページで完結させていくというかたちにしたほうが、あまり年金知識のないような方から見ると捉えやすいのではないかと思いました。
○司会
 ありがとうございます。ご意見ご質問等いかがでしょうか。あるいは、本日はこれ以外に動画に関しても少しご提示がございますが、動画に関してシナリオ、ナレーション等々について何かご意見等いかがでしょうか。では、横尾構成員お願いいたします。
○横尾構成員
 障害年金のことですけれども、先ほど申し上げたように突然の病気や大怪我で働けなかった場合には猶予の対象にはなるのですが、障害年金の対象にはならないというのがありますので、実際なる方を書かれたほうがいいのではないかと思いました。例えば、目が見えない、目が見えなくなったとか耳が聞こえなくなったとかそういうほうがいいと思います。心の病というと少し広いので、働けなくなったら認定されるわけではないと伺っています。病の種類によるところがございます。逆にご質問ですけれども、一般的な障害者認定の基準というか公的年金ではないほうだと、心の病のほうは自治体によって認定となる対象が違うと思うのですが、公的年金の場合は全国で統一なのでしょうか。
○大西課長
 はい。公的年金の場合は全国で統一されています。
○横尾構成員
 統一ですね。全国統一基準ということでしたら、さらに訴求しやすいと思います。具体的に心の病の中でも対象になる人、さらに知的障害で対象となる人を救っていけるような、気づいてあげられるような訴求をすると良いと思います。例えば、身近に知的障害のある方がいて、話をしてあげるとか救い出していくアクションにつながるようなことです。本人もそうですけれども、身近な人が気づいてあげて「行ってきたら」と言ってあげるなどのアクションを訴求するように、本当に認証基準で対象となるけれども漏れているケースのほうがいいと思います。「ライフスタイルが変わったら」のほうは本当のことが書いてありますので、それと同じ感じにするのがよいと思います。ライフスタイルが変わるよりも障害年金の場合は認定となる種類が非常に多いので、なるべく具体的にたくさん入れてあげるほうが「あ、なんだ、自分も対象になるんだ」と気づけるのではないかと思います。そこをどうわかりやすく表現するかというのは、もちろんクリエイティブの方次第ということになってくると思いますが、そこのすり合わせがあると良いと思いました。
もう一つの方向性としては、オリンピックやパラリンピックもこれから東京都でありますし、「あのパラリンピックの選手ももらってる」みたいなそういう前向きな方向でぜひ進めていただきたいです。前向きな生活を支えてくれる公的年金というほうが、不幸が起きたら公的年金というよりはいいと思いました。以上です。
○司会
 ありがとうございました。他いかがでしょうか。佐藤構成員お願いいたします。
○佐藤構成員
 今回の映像の中でどのテーマもそうですが、問いかけ風になっているのはなぜでしょうか。こういうことを聞いてもらいたいからかどうかというところですけれども、例えば1番の「ライフスタイルが変わったら」というところの年金加入篇などは前回も意見が結構出ていたのですが、年金に入るのが当たり前だというところをやはりPRしたほうがいいと思います。これですと、やさしく問いかけていて、入っても入らなくてもいいという印象を与えるように思います。そのように感じられました。その後もそうですけれども、ご本人に選択の余地があるような言い方になっていますが、そのへんの考え方を教えていただきたいです。今後変えるならいいのですけれども、どういうかたちで知らしめていきたいという考えでこのような形を取られたのかということをお聞きしたいです。
 ついでですけれども、先ほどのポスターのA案とB案のどちらがいいかというのを続けて言ったほうがいいですか。
○司会
 そうですね。お願いします。
○佐藤構成員
 私はA案のほうがいいと思います。理由といたしましては、B案のほうですと口座振替やクレジット払いというのは現在も年金機構さんがいろいろ紹介されているのと、実際払う気のある人というのは別にポスターを見なくても払いますし、やり方を知らないというだけの話ですので、やはりまだまだ知らないA案のほうのものをなるべくこういう言葉を知らしめるという意味ではこちらのほうでポスターを作ったほうがいいのではないかと思っております。以上です。
○司会
 ありがとうございます。では、お願いします。
○(株)電通PR
 先ほどの義務の件について伝えたほうがいいのではないかということに関してですが、この事業自体が実は窓口業務を促進するための事業ということで、まずテーマがそこにあるということです。なので、こういう方々は窓口でご相談くださいということがテーマなので、義務というところに関しては、例えばもう一本の事業である若年層のところでぜひフォローしていければと考えております。
○司会
 ありがとうございます。だいぶご意見をいただいているところでございます。時間の関係がございますので、資料1に基づく議事について、今後制作を進めていくにあたりましてA案、B案といくつか提示されており、複数のご意見をいただいているところではございます。特に障害年金を含め表現の難しさに関しては今後どちらの案を採るにしても恐らく難しい問題だと思われますので、こちらに関しては専門性の高い領域ということで今後個別に構成員の皆様のご指導をいただきたいと思います。今後の制作を6ページにあるA案のインフォグラフィックスによるかB案の実写によるか大筋の方向だけは、この場で皆様にどちらがいいか最終的にご意見をいただきたいと思います。大変恐縮ではございますが、皆様一言ずつA案、B案どちらを推すかご意見を賜ればと思っております。申し訳ございませんが、阿部構成員から現段階でどちらかをお聞かせください。
○阿部構成員
 私はA案のほうを支持します。特に若い人たちは実写よりもインフォグラフィックスのほうを好むと推測しておりますのでA案を選びます。
○司会
 ありがとうございます。では、時計回りに佐々木構成員お願いできますでしょうか。
○佐々木構成員
 私はA案ほうがいいと思います。表現がやわらかいということと親しみやすいのでA案を推したいと思います。
○司会
 ありがとうございます。関口構成員お願いいたします。
○関口構成員
 私もA案のインフォグラフィックスです。やはり最初に見た感じで支持させていただくということと、やはりイメージしやすいので。
○司会
 ありがとうございます。では、回りまして横尾構成員お願いできますでしょうか。
○横尾構成員
 非常に難しい判断ではありますけれども、結論から言うとA案なのですが、初めに感じたのはBのほうがいいと思いました。それはなぜかと言うと、Aの方は耳がないですよね。こういう感じの表現がちょっと障害年金で考えた時に、いろいろなものがなくなってしまう感じがどうなのかなというところが少し気になりました。ロゴのようなものはどうだろうと思いますが、ただ、最終的になぜA案かと言いますと、「障害があるかないかは、見た目ではわからないケースも多い」ので、写真より情報を加えやすいと考えたからです。要は耳が聞こえないか目が見えないかというのは実写の写真を撮っても全くわからないので、たぶん聞こえないということを吹き出しで書くなどしない限り耳が聞こえない、目が見えないことはわからないと思います。車椅子のように目立つ補助具がある場合しかわからないと思いますので、写真は誰が撮ってもいっしょになってしまいますので、結局インフォグラフィックスでなければ伝わらないだろうというところでA案です。ぜひわかるようにしていただけたらと思います。よろしくお願いします。
○司会
 ありがとうございます。三浦構成員お願いいたします。
○三浦構成員
 先ほど少し申し上げたのですが、これだけでは決められないといいますか実際の物を見てみないと判断しにくいです。場面によっては実写のほうが訴求力を持つ場合もありますし、一般的にパッと見は確かにインフォグラフィックスのほうがわかりやすいし、見た目がすっきりしているという利点はありますけれども、これのAかBかに関しては保留でお願いします。
○司会
 わかりました。佐藤構成員お願いいたします。
○佐藤構成員
 私は三浦構成員と同意見です。実際はAのインフォグラフィックスのほうが見やすいと思いますが、先ほど言った市町村の窓口等に置くなどいろいろ考えますと、パンフレットはすごく氾濫しているので、そういう中で実写のパンフレットはすごく少ないので、こちらのほうが逆に目立つかなという印象があるのですが、実際の物を見てからということでどちらがいいかは保留にさせていただきたいと思います。
○司会
 熊切構成員お願いいたします。
○熊切構成員
 どちらか統一ということでしたらAかなと思います。Bだとたくさんの方が見てズバリ伝わるような場面ができるだろうかと思いました。統一して使うのだったらインフォグラフィックスのほうがいいと思いました。
○司会
 ありがとうございます。保留の方がいらっしゃいましたが、おおむね方向性はAということでご意見の多数を占めたと思われます。本日はお二方の構成員がご欠席されておりますので、お二方の意見も最終的に踏まえながら方向性を決めて、第7回で最終的にご案内差し上げたいと思います。いずれの方向性となりましても非常に難しい領域を扱う表現となりますので、こちらに関しましては今後構成員の皆様に個別に制作状況をご案内差し上げながらご指導をいただければと思っております。
もう一つ、今後の制作のスケジュールもありまして、この場で決定したいテーマがございます。ポスターに関して特段ご意見が本日の場でございませんでした。若干Aのほうに佐藤構成員からご意見をいただいているところでございます。こちらに関して最終的にご意見を賜りたいと思います。関口構成員お願いいたします。
○関口構成員
 A 案のほうですけれども、前回でも期間限定についてはある程度依頼する窓口によって限定になってしまうというかたちでした。これについては市区町村窓口ですと年間を通じて貼れるので、できれば期間限定ではなく通年であればと考えております。よろしくお願いします。
○司会
 ありがとうございます。こちらに関しても今日の段階でA案かB案のどちらかに方向性を決めた状態で制作に入って行きたいと思いますので、こちらも同様にA案、B案のご意見を賜りたいと思います。また同じく阿部構成員からお願いできますでしょうか。
○阿部構成員
 この選択に関してはどちらの効果が大きいのかはっきりとわかりませんし、どんなデザインなのかもわからないのでなかなか判断が難しいのですが、私はA案の若年者納付猶予制度、こちらが効果的にインパクトを持って案内できるのであればこちらを推したいと思います。A案、B案のいずれにしろインパクトのあるポスターでないと意味がないだろうと思っています。
○司会
 ありがとうございます。佐々木構成員いかがでしょうか。
○佐々木構成員
 私はA案のほうがいいと思います。収入が少なくて免除・猶予が認められるにもかかわらず申請しない人が明らかにまだおられますので、見ていないことによるデメリットの大きさを踏まえてA 案を推したいと思います。
○司会
 ありがとうございます。関口構成員お願いいたします。
○関口構成員
 先ほど佐藤構成員からもありましたように、どちらかというとA案のほうが若年者の納付猶予・免除制度について通年で結構お客さんが来ています。これが通年で掲示できるかたちであればありがたいなと思います。以上です。
○司会
 横尾構成員お願いいたします。
○横尾構成員
 実際どのような物になるのかというのが今わからない段階ではあるのですが、若者向けには今回教材があるという点を踏まえると、私はBでもいいかなと思っております。そんなに若者が窓口に来ないのではないかという懸念もあります。ただ、払い忘れがある程度あるのであれば、B案がいいかなと思います。みんな払っているのであれば別に必要ないと思いますので。払っていない方を救えるパンフレットであれば、B案がいいなと思います。
 一方、すでに払っている方をクレジットカードに移行しようというパンフレットになる場合はAのほうがいいと思いますが、払い漏れが減るのであればBです。ただ、クレジット払いに切り替えましょうというものであれば、Aのほうがいいと思います。
○司会
 わかりました。ありがとうございます。三浦構成員お願いいたします。
○三浦構成員
 何回か前に確かB案を推す意見を申し上げた記憶があるのですが、要するに内容がわりとわかりやすいというか訴えやすいということです。銀行などに別の用事で行った時に「あ、ここでも払えるんだ」と簡単に気づくことができるということです。ここの目的に書いてあるうっかり納め忘れとか面倒くさくて払っていない人用にはBがいいと思ったのですが、先ほど佐藤構成員のお話しをお聞きして、確かにどういう内容になるかにもよるので、ポスターでパッと見てわかる物が作れるのであればA案でもよいだろうと思います。
○司会
 ありがとうございます。佐藤構成員は先ほどA案ということで承りました。よろしいでしょうか。では、熊切構成員お願いいたします。
○熊切構成員
 A案はわりと目にしない内容なので、今回の事業の中では適切だろうと思いました。市役所などでは、期限までに納めましょうという類の用語を入れたパンフレット、チラシ、ポスターが氾濫していますので、そこらへんに負けないようなインパクトのある物ができるのであればB案でもいいと思いました。
○司会
 ありがとうございました。若干条件付きでいただいたご意見もございましたが、基本的にはA案が皆様からご意見をいただいたかと思われます。ということで、多数の方にご意見をいただきましたということでA案のほうで作成を進めたいということでよろしいでしょうか。こちらのほうでいくつか決議をいただきたい部分も含めまして資料1.市町村における国民年金手続促進モデル事業を終わらせていただきます。
 引き続いて、若年層に向けた国民年金保険料納付促進モデル事業のほうに議事を移りたいと思います。こちらについても電通パブリックリレーションズからご案内をよろしくお願いいたします。
○(株)電通PR
 では、若年層に向けた国民年金モデル事業を説明させていただきます。右上資料2の資料でございます。ページをめくっていただきまして、議案1~6とございますが、今日ご報告させていただきますのは、2~5を中心にご説明させていただきたいと思っております。では、議案2の講義概要と書いてあるところからご説明させていただきたいと思います。
○(株)電通PR
 講義概要についてご説明させていただきます。6~7ページをご覧ください。こちらに書かれている全体構成につきましては、高等学校での実施です。時間にして1限50分の授業を2コマ計100分の授業という構成で想定しております。実施の学校に関しましては後ほど詳細についてご説明させていただきますが、東京都立蒲田高校で行い、先生は公民科の浅川先生という方を予定しております。大学に関しましては先生のほうがまだ決定しておりませんので、今後決定する先生のご協力をあおぎながら授業の内容に関してツールを有効活用できる構成で再調整してまいります。全体の流れに関しましては、前回説明させていただいた年金をもらい始める65歳、年金を毎月支払っている35歳のライフプランの作成、発表を基にVTR を上映して、その後講師が解説する、最後に質疑応答の時間、アンケート記入という流れに変更はございません。新たに補足した箇所についてお話させていただきます。講義の冒頭でライフイベントの確認という作業を追加しております。こちらに関しては前回ご助言をいただきました通りこの講義で使いたい年金というものをより自分事化させるため、そして、生徒それぞれの将来像というものをより具体的にイメージさせるためというところで必要なものとして冒頭の講義の導入として入れております。講義の時間の都合上、あなたのいろいろな人生のステージは何歳というかたちで年齢を穴埋めにして記入してもらう形式をとっております。VTR、ワークシートの内容につきましては後ほど担当者のほうから説明させていただきます。最後になりますけれども、7ページの真中の質疑応答のパートのところです。こちらの部分ですけれども、ここは生徒から先生への質問だけではなくて、先生から生徒へ。例えばグループ発表で拾いきれなかった各個人のマイノリティアンサーなどをそれぞれ拾い上げて「そのケースはね」というかたちで解説してもらうといった内容、また、先生のほうで話したい内容というフリー形式で展開することも考慮しております。特に大学に関しては学生納付特例制度について手厚くフォローしていかなければいけないと考えておりますので、ここに関しても各大学、高校の先生と相談をしつつ今後構成について考えていきたいと思います。
 それでは、実施校・講師につきまして詳細を担当者から説明させていただきます。8ページをご覧ください。
○(株)電通PR
 では、説明させていただきます。モデル事業校として弊社が実施する学校として高校は東京都立蒲田高校の公民科の先生であります浅川貴広教諭にお願いしようと思っています。浅川先生は社会保障の授業に熱心に取り組まれている先生でいらっしゃいます。日時の予定としては1月12~16日のうち1日を想定しております。そして、準モデル事業校として本事業のツール等を使って日本年金機構ならびに厚生労働省の担当者で行うモデル事業を数校選定し行う予定でございます。
 大学に関しましては、大妻女子大学さんでやらせていただければと思っております。講師に関しましては前回第3回の時にもお伝えしましたが、学生への講義経験豊富な予備校講師もしくはセミナー講師の中でスケジュール、内容に合ってお引き受けいただける人をこちらで選定させていただき、決めさせていただければと思っております。大学さん側から日時は1月9日もしくは1月16日でお願いしますということで言われておりますので、いずれか1日で行う予定でございます。大学に関しましては、その他ご協力いただける学校とその都度ツールをご使用いただいて、アンケートをいただくかたちが取れればと思っております。実施校・講師については以上です。
○(株)電通PR
 では、定量調査でキービジュアルはどの方向がいいかという定量調査を行いましたので、こちらについてご説明させていただきます。調査の内容につきましては、先ほど申し上げたものと同様ですので割愛させていただきます。次ページをご覧ください。今回、インフォグラフィックスの中でどのような方向性がいいかということでA~Cの3案について聞いております。まず、印象についての調査ですけれども、こちらは10ページ目のBとCで表情がある物とない物でどちらがいいかということを聞いた設問になります。こちらのグラフを見ていただきます通り基本的にB案のほうが多く得票しております。唯一「簡潔な」という印象についてのみAの表情のないほうが上回っているのですが、全体的にはB案の表情のあるほうがないほうよりも多い結果となっております。こちらのオレンジの棒グラフで10~30代の方の数値をグラフに入れているのですが、こちらは若年層のみに着目しましても傾向は全体と大きな差は出ておりません。
 続きまして12ページです。こちらは、年金の普及啓発教材だとすると、どれが最もふさわしいと思いますかということで、1番目、2番目、3番目ということで選んでいただいた質問になります。こちらもグラフにある通りAが一番高く、次がC、Bという結果になっております。こちらにつきましても若年の10~30代の方で全体の数値の傾向と異なるということもなく、全体的にA、C、Bという順番の結果となっております。
 続きまして、講義教材についてご説明させていただきます。
○(株)電通PR
 では、講義教材についてご説明します。14ページをご覧ください。まず、この教材につきましては冒頭ご説明しました講義の内容に沿って使用していくツールでございます。大きく4つに分けております。まず、ライフシミュレーションシートの部分、それから、講義でいいますとライフプラン1で使う資料、それから、ライフプラン2で使う資料、それから、最後にアンケートという構造になっております。
細かく言いますと、15ページの内容が1番のライフプランシミュレーションシートの内容です。これはデザインを含めまだ途中段階の物ですので、情報、内容、全体像のイメージとして捉えていただければと思います。高校生、大学生に授業をするということで、35歳、65歳という遠い未来を想像させる上で、一体どういうふうに自分が人生をたどっていくのだろうというイベントを講義を行う前にイメージしてもらうためのシートでございます。ここでは授業の中で講師の方とディスカッションをやわらかくするために各個人が年齢を書くなどの作業を入れております。その上で、赤い文字で「もしかして!?」というところで事故や病気という万が一の状況も書き込んでおりますが、ここに関して先生が後ほど講義で国民年金とのリンクをしていくという構想です。
次のページに行きまして16ページです。ライフプラン1の教材のイメージとしてご用意したものでありますので、色、イラスト、レイアウトは全てダミーでございます。まず、ライフプラン1の講義で65歳をイメージさせないといけないという部分がありますが、まだ社会人経験のない学生の方にとっては、どういう生活費がどのくらい必要なのかイメージできないという前提でございますので、65歳の生活という何十年後も先の話をしていくためにここでまずみんなで話し合いながら、ここでは個人で話をするところもあるのですが、授業の本題に入る前にシミュレーションしていただいて自分で予想額を確認して、最後に65歳では1カ月にどれくらいの金額が必要なのかを想像していただくためのシートです。
次に17ページの別紙Cに関して説明いたします。ここでまず各個人でシートを作っていただきますが、グループ発表というかたちを取らせていただきますので、各グループでだいたいこのくらいの生活費がかかるのではないかということを相談しながらまとめていくのが17ページのシートの上段部分でございます。それから、この上段部分を入れながら本編の授業に入っていくのですが、その中でいろいろ先生の会話を聞きながら下のクエスチョンという部分を自分で書き込んでシートを完成させる穴埋め式の解答用紙として利用しようと思っております。
次に18ページです。これはエキストラシートです。授業で実際一般的にはどういうふうに生活費がかかっているのかというところをシートで先にお渡しすると、生徒が答えを先に知りながら解答していくというかたちになりますので、これに関してはインフォグラフィックス等を使って先生が授業でモニターに映したりするための教材としていろいろなデータを表示していきながら授業を進めていくというフォローアップシートでございます。これに関しては右側にあるような一般的なオフィシャルデータを用いて一つの仮説として生徒が考えた生活とのギャップをテーマに面白おかしく授業を進めていこうと思っております。
次のページに行きまして、ライフイベント構成(別紙D)です。ライフプラン2で使用する物でございます。こちらは今グリーンとブラックの文字で暗く作っておりますが、ここも出力の加減であったりダミーであったりというところでございます。前半部分は定年退職後の65歳の国民年金生活者ということでしたが、ここでは働く世代になったときのいろいろな生活費はいくらかかるかということを伝えるためのシートでございます。ここでもプラン1と同じような作業を進めていくことにさせていただいております。そして、20ページに示しているのが、その中で用いる参考資料データでございます。
次に21ページをご覧いただけますでしょうか。先ほど説明した現状の全体構成を構成員の皆様と検証した上で実際的なデザインに移っていくのですが、例えば講義の流れに沿ってどのシートがどのように使われていくのかというマッピングでございます。
そして、ここから映像のご説明に入らせていただきます。
○(株)電通PR
 では、映像の説明をさせていただきます。サンプルの動画としてインフォメーショングラフィックスをアニメーション化したサンプルの映像を1分ほどご覧いただきます。お願いします。
○サンプル映像と音声
 東京。日本の首都である東京は本州の東側にあるとても小さな区域ですが、政治、経済、物流、流行などあらゆることの中心となっている超巨大都市です。日本人はこぞって東京に住みたがるので、ここでは近年過密化が進んでいます。例えば、アメリカ人1人が180平方メートルの土地に住んでいるのに対し、日本人は同じ面積に11人。東京ではなんと192人の人間がギュウギュウになって暮らしている計算になります。渋谷のスクランブル交差点では一回の青信号で多い時には約3,000人が渡ります。ここのマクドナルドでは1人当たり50センチ以下の食事スペースしかないのが普通です。まるで餌を与えられた鶏のようですね。
○(株)電通PR
 内容はともかく映像と情報の使い方としてあのような見せ方ができればと考えております。ここから先はムービーのシナリオになっております。このシナリオを書いているシナリオライターは、実はもともとアメリカで働いていて東京に戻って来た方です。もともとは国民年金について少し否定的だった人に国民年金のよさを説明して、「そういうことだったら本当に入ってもらうべきだね」ということで書いてもらっているシナリオになっておりますので、より若者の感覚に近い方が書いていると考えています。10分間のシナリオで長いので、こちらは割愛させていただきます。ぜひ黙読していただいて、ご指摘いただく部分がございましたらご指摘をいただければと思っております。
今後の進行についてご説明させていただきます。今回の第5回検討会が終わりましたら、本日の協議、議論の中でいただいた意見をビジュアルに反映させて落とし込んでいきます。そして、12月に行われる第7回検討会において実際に動画になった物とポスター第1稿をお出しすることができればと思っております。説明は以上です。
○司会
 ありがとうございました。本日の検討会におきましては、電通 PR さんより5つの点についてご提案いただいているところであります。具体的には、大まかな講義構成に関して前回検討会でご助言いただいた内容を踏まえて修正を行っておりますので、この点についてのさらなるご助言がないか。また、キービジュアルについて3種類のインフォグラフィックスについて定量調査を行ったところでありますが、今後ビジュアルを作成するにあたり留意する事項がないか。また、ライフシミュレーションシートについてさまざまなイメージが提示されているところでありますが、これらについて今後本格的な制作を行っていくにあたっての留意事項について。特に、ライフシミュレーションに関しては実際に高校生や大学生に使っていただくにあたり内容は細かくないか、その他留意すべき事項がないかというところでご指摘いただければ幸いでございます。また、14ページに記載されています国民年金解説1~7について今回の資料では多くのイメージが出ておりませんが、本格的に制作するにあたりビジュアルや内容等で留意すべき事項がないか。
制作する動画に関して22ページ以降にご案内がございますが、ビジュアルについての留意事項やシナリオについてご指摘などをいただければというところでございます。
さらに加えますと、今回は具体的な提示はされておりませんが、実際に講師の方が現場で解説をされるにあたり、その留意事項や授業が終わった後の質疑応答などの講義の自由度が高い部分における講義の工夫、例えば質疑応答だけではなく実際に届出書の見本を提示して記載してもらうなどアイデアとしての助言をいただければ幸いです。少し論点が多いところではございますが、皆様ご意見ご質問等ございませんでしょうか。よろしくお願いいたします。では、横尾構成員お願いいたします。
○横尾構成員
 ありがとうございます。大枠で2点ございます。私が言うことではないかもしれませんが、定年退職など全体的にサラリーマンが前提になっているように思います。自営業者が今回のメーンターゲットだと思いますので、映像も含めて自営業者に合わせたものに全体的に作り変えたほうがいいのではないかと思いました。定年を迎えると仕事を引退するのが多いのはたぶんサラリーマンだと思いますし、多くの方が無職になるというのも本当なのかどうかという気がします。もしかしたら、生活費やその他諸々のデータも自営業者のデータの数字ではないという気も少ししました。自営業者に合わせたデータでやったほうがよろしいのではないかと僭越ながら思いました。
2点目は、私も着物を着ますが、高齢者の表現の時に着物を着ているのは85歳以上かなという感じがするので、手続きに来ていただく方はもう少し若いほうがよろしいのではないかと思いました。
最後に、イラストのAパターン、Bパターン、Cパターンに関してはご報告ということですか。特にどれがいいですかと聞かれているわけではなくて、ご報告ということでよろしいでしょうか。以上です。ありがとうございました。
○司会
 ありがとうございました。こちらは、先ほどインフォグラフィックスの中で基本的にA案、B案、C案と話がございましたが、特にご異論等ないようであればA案を前提にというご発表だったと思います。
○横尾構成員
 ありがとうございました。
○司会
 佐々木構成員お願いいたします。
○佐々木構成員
 6ページ目の講義の全体構成についてです。ライフプランマル1、マル2の箇所ですけれども、65歳になったときの生活支出を算出しよう、また、35歳になったときのことが取り上げられています。特に自宅通学の学生の場合には家計は親任せで、今の自分の生活支出もわからないようなケースもよくあると思います。1カ月に家賃がどのくらいかかるのか、食費、水道光熱費がいくらかかるのかを意外と知らない若い人が非常に多いと思いますので、35歳、65歳という2つのケースではなくて、高校生の場合でしたら15歳、大学生のケースでしたら20歳の今の時点と、あともうひとつ65歳というその2ケースのほうがよいのではないかと思います。まず今の15歳、20歳の時点の生活支出をしっかりおさえて、その上でイメージのつきにくい65歳へとステップを踏んでいくというほうがイメージがつきやすいのではないかと思いました。
○司会
 ありがとうございます。阿部構成員お願いいたします。
○阿部構成員
 24~29ページにかけてのシナリオの内容に関して意見を述べさせてください。こちらのシナリオに目を通させていただいて非常に気になる表現があります。その一つが「年金を払う」という言い回しがたびたび使われておりまして、よく大学生も「年金を払う」という言い回しを使いますが、その場合私が「何を払うんですか」ということを聞き返すと、その場で会話が途切れてしまうということもこれまでに経験しております。学生の中には「保険料を支払う」ということを認識していない者も若干いるようです。税金に関しては誰もが支払わなければいけないということを知っているのに、年金の保険料に関しては必ずしもそうではないという実態があるように思います。そのような現状を教育を通じて変えていく必要があると思いますので、「年金を払う」というような表現よりも「保険料を支払う」とか「保険料を負担する」という表現をぜひとも使っていただきたいと思っております。
 2つ目は、先ほども指摘しましたように「世代間の助け合いの仕組み」という表現がありますが、この表現を売りにしますと、どうしても老齢年金とか世代間の再分配というものを強くイメージしてしまいますので、できれば別の売りになるキャッチフレーズ、先ほども言いましたけれども「社会的な仕組みによる助け合い」という表現が私はよいのではないかと思っておりますので一つご検討ください。以上です。
○司会
 ありがとうございました。熊切構成員お願いいたします。
○熊切構成員
 15ページのライフイベントシートです。講義の導入部で使う一番初めの資料ですから、これがポイントになると思いました。これはただの案だと理解はしていますが、すごろくのような人生ゲームになってしまっているので、いろいろ想像できる雰囲気の物にしていただければと思いました。
 ライフプラン教材のBのところで、「いくらくらいかかりますか」というのは作るのに四苦八苦すると思います。ただ、これは確かに必要だと思いますので、書きやすい分け方にするほうがいいと私も思いました。以上です。

○司会
 ありがとうございます。三浦構成員お願いいたします。
○三浦構成員
 先ほど阿部構成員のご意見にあったように、私も「年金を払う」という表現が少し引っかかっていました。先ほどの資料1のほうにもございまして、その時は最終的には直されるだろうなと思ってスルーしていたのですが、「保険料を払う」ではなくて「年金を払う」というのは、わざとこの表現を使っているのですか。
○(株)電通PR
 わざとではないので「保険料を支払う」もしくは「負担をする」に変えていこうと思います。
○三浦構成員
 はい。前回の意見を取り入れてライフイベントを追加していただいてありがとうございます。このライフイベントで、特に高校生くらいの女子には「私は一生結婚なんてしないわ」、「ずっと仕事を続けるのよ」という子が絶対いるので、できれば、結婚しない選択肢を作ってほしいと思います。少子高齢化対策を進める国としてはそれは難しいかもしれませんが、よろしくお願いします。
○司会
 ありがとうございます。阿部構成員お願いいたします。
○阿部構成員
 15ページのライフイベントシートに関しての意見ですけれどもよろしいでしょうか。20歳になりますと成人式という最大のイベントを迎えるわけですが、成人式だけがイベントではなく、国民年金への加入手続きや学生納付特例制度の申請を自分自身でやるということも大切なイベントであるということをぜひ若い人たちに認識していただきたいと思いますので、このライフイベントシートの図の中に国民年金への加入や学生納付特例制度という項目を効果的な図を用いてぜひ加えていただきたいと思っております。
 2点目は、高校卒業後の進路に関して大学入学と留学を想定しているようですが、高校卒業後、企業に就職して厚生年金に加入する人たちも出てくると思いますので、そのルートも付け加えたほうがいいのではないかと思います。以上です。
○司会
 ありがとうございました。他にいかがでしょうか。三浦構成員お願いいたします。
○三浦構成員
 今の阿部構成員のご意見を伺ってなるほどと思ったのですが、このシートの中に織り込むのは結構難しそうだと思いました。宝箱か何かシークレットマークだけ付けておいて、「20歳の時点でいいことがありますよ」というのはどうかと思いました。すみません。思いつきの意見です。
○司会
 ありがとうございます。他にいかがでしょうか。横尾構成員お願いいたします。
○横尾構成員
 すごくいいアイデアがたくさん出ていていいなと思っているところです。先ほどの繰り返しになりますけれども、やはり自営業者に合わせたほうがいいと思います。大学への進学率は半分程度だと思います。日本の大学生になるかならないかは半分くらいですよね。自営業者だとたぶん大学に行かないで就職するケースのほうが多い可能性もあると思いますので、実際に近しいほうがよろしいのではないかと思いました。
 先ほどの阿部構成員のご意見に私もその通りだなと思ったところで言いますと、「社会問題の解決で支え合おう」という話でなっているかと思うのですが、簡単に言うと、「現役で働いている世代の人が仕事を引退した人たちの生活を支えようという制度です」と書いてありますので、「若者対高齢者」という図式ではなくて、「国民が社会を支えて社会に自分も支えてもらう」というか、「自分が日本社会を支えて社会に自分も支えてもらう」という対社会というイメージのほうが納得感も高いのではないかと思います。スウェーデンなどはどちらかというとそういうやり方で方向性の理解をして行くことで納税への納得感をわりと得ていましたので、そういったことも少しアイデアではあるのですが、ご参考にしていただければと思いました。
 全体的な見え方については、わかりやすくきれいに作っていただいていると思いますので、ぜひ内容を整えていただければすごくよくなるのではないかと思いました。ありがとうございました。
○司会
 ありがとうございます。他の皆様ご意見いかがでしょうか。阿部構成員お願いいたします。
○阿部構成員
 8ページのモデル事業のところで大学でのモデル事業に関しての質問です。これは特定の授業科目の中での1コマとして実施するのでしょうか。それとも、モデル事業として特別に学生を集めて実施するのでしょうか。もし特別に学生を集めて実施する場合、学年等にはこだわらないで学生を集めるのでしょうか。そのへんをお聞かせください。
○(株)電通PR
 お答えします。特に大学のほうだと思いますが、大学に関しては、ある授業の枠をそのままお預かりするというかたちになっております。あえて呼ぶというかたちではなく、ある先生の授業の1コマをお借りして授業をさせていただくというかたちで講義をさせていただきます。特別といえば特別に授業をさせていただくかたちになります。
○阿部構成員
 どうもありがとうございました。私の質問の趣旨としましては、特別に大学で学生さんを集めるというとなかなか集まらないわけで、年金に関する講義と言ってしまうと集まらないような気がしますので、やはり、どなたかの先生の特定の授業の科目の中でやっていただくほうがより効果的だろうと感じております。
○司会
 ありがとうございました。他の皆さんいかがでしょうか。横尾構成員お願いいたします。
○横尾構成員
 たぶんこれは変わると思いますが、「かけそば」がどうしても気になってしまって、最後に一言だけ。たぶんかけそばを作っているお蕎麦屋さんも自営業者の方だと思います。「今日も昼飯は200円のかけそばでした」と言うと、「200円のかけそばを食べること」がとても残念なことかのような心象があります。皆さん誇りを持って美味しいおそばを作っていると思いますので、「かけそばも諦めました」とか、いい物だという感じの方向でお願いしたいです。自営業者に対してよくない心象を与えない表現を心がけて頂くと良いと思いました。ありがとうございました。
○司会
 ありがとうございます。大西課長お願いいたします。
○大西課長
 すみません。細かいことですが、28ページなどで映像のシナリオの中に民間の個人年金の話が出てきます。個人年金と公的年金の違いを語っていただくのは良いのですが、個人年金を不当におとしめないように表現には気をつけていただいたほうがいいと思います。
○司会
 ありがとうございます。佐々木構成員お願いいたします。
○佐々木構成員
 今の個人年金の件で補足です。個人年金のほうは積立型のものだけではなくて終身型のものも割合は少ないですけれどもありますので、その点も少し留意されたほうがいいのではないかと思いました。
○司会
 ありがとうございます。議論はいかがでございましょうか。だいたい出尽くしたところでしょうか。それでは、だいぶ意見を賜りました。今後、具体的な制作に入っていくにあたり専門性の高い領域がございますので、個別に構成員の皆様に改めて制作状況をご案内差し上げて、ご助言やご指導をいただきたいと思っております。
また、制作物やモデル事業の詳細について電通 PR さんから第7回目の検討会においてご報告いただくようにお願いしたいと思います。少し時間が早いですが、本日はこちらで終了したいと思います。
次回の検討会は、11月17日月曜日14時半から開催を予定しております。詳細な場所等に関しましては事務局よりご案内差し上げます。
なお、次回検討会のテーマは、あずさ監査法人およびTACが現在制作しております業務支援ツールモデルおよび通信研修モデルについて制作状況をご報告させていただくとともに、今後実施する市町村へのモデル事業の実施方法の詳細についてご助言をいただきたくことを予定しております。
それでは、本日の検討会は終了したいと思います。本日はご多忙の折お集まりいただきまして誠にありがとうございました。


(了)

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