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2014年9月29日 第3回 公的年金の分かりやすい情報発信モデル事業検討会 議事録

年金局

○日時

平成26年9月29日 10:00~12:00


○場所

中央合同庁舎第4号館 全省庁共用1214特別会議室(12階)
(東京都千代田区霞が関3-1-1)


○出席者

構成員

阿部構成員、佐々木構成員、佐藤構成員、関口構成員、殿村構成員、原構成員、三浦構成員、横尾構成員

厚生労働省

樽見年金管理審議官、大西事業管理課長

日本年金機構

向山給付企画部長、上野サービス推進部長、町田国民年金部長

○議題

(1)若年者向け情報発信モデル事業について
(2)市町村向け情報発信モデル事業について

○議事

(※この議事録のPDF版を第3回検討会の資料ページにご用意しておりますのでご利用ください。)

〇司会
 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第3回公的年金の分かりやすい情報発信モデル事業検討会を開催いたします。皆様お忙しいところお集まりいただきまして誠にありがとうございます。本日の構成員の出欠状況ですが、磐田市熊切構成員がご欠席されております。また、三浦構成員におかれましては、間もなく到着される予定となっております。事務局からの出席者ですが、お手元の座席図の通りとなっておりますので、紹介に代えさせていただきます。
 それでは、議事に先立ちまして資料の確認をさせていただきます。本日、配布資料といたしまして電通 PRより資料1「国民年金中長期滞納者に関する深層心理・行動分析報告」、資料2「市町村における国民年金手続き促進モデル事業」、そして、資料3「若年層に向けた国民年金保険料納付促進モデル事業」、以上を配布させていただいております。よろしくご確認をいただきたいと思います。もしお手元にお揃いでない方がいらっしゃいましたら、申し出いただければと思います。よろしいでしょうか。
 それでは、カメラの方はこちらで退室をお願いいたします。冒頭カメラ撮りを終了させていただきます。
 それでは、早速ですが、具体的な議事に入らせていただきます。本日は市町村向け情報発信モデル事業について、そして、若年者向け国民年金保険料納付促進モデル事業について、を議題といたします。
 タイムテーブルをご案内いたします。本日の検討会では、まず資料1に基づいて国民年金中長期滞納者に関する深層心理・行動分析に関する説明と質疑を30分程度行います。続いて、資料2に基づいて市町村向けの情報発信モデル事業について説明・質疑を40分程度、そして、資料3に基づいて若年層に向けた情報発信モデル事業について説明質疑を40分程度行い、構成員の皆様からご助言を賜ることを予定しております。
 ではまず、国民年金中長期滞納者に関する深層心理・行動分析に関して電通 PRからご報告させていただきます。それでは、よろしくお願いいたします。
〇(株)電通PR
 おはようございます。電通 PR でございます。よろしくお願いします。それでは、右上に資料1と書いてある資料を基にレポートをご説明させていただきたいと思います。国民年金の中長期滞納者の深層心理と行動分析についてまとめております。では、よろしくお願いします。
〇(株)電通PR
 よろしくお願いいたします。こちらの資料をおめくりいただきまして3ページ目です。今回、第1回の検討会にてこちらでご提示させていただきましたモニタリング指標について、国民年金の未納経験のある方へのインタビューを踏まえて、再度モニタリング指標の見直しを行いましたので、こちらの妥当性に関して今回ご確認、ご意見をいただければと思っております。
 では、おめくりいただきまして5ページ目をご覧ください。こちらは、昨年度実施した定量調査の結果を基に、定量調査では明らかにすることが難しい実際の未納者の深層心理や行動を定性調査にて明らかにしようということで、こちらは去年の実際の調査の結果を踏まえて設問を設計しております。こちらは、具体的に例えばということになりますが、国民年金保険料の支払いを再開した理由・経緯という設問が去年の定量調査でありましたけれども、こちらは数値としては、滞納分もまとめて支払えるようになったとか、督促や延滞金支払いの通知を受けたという結果が高くなっていましたが、実際、滞納分もまとめて支払える状況とはどういう状況なのかとか、どのような状況で督促の通知などを見ていただいているのかといった具体的な行動とか、それを見たという深層心理を今回の調査で明らかにしていきたいと考えて設問を設計いたしました。
 次おめくりいただきまして6ページ目です。こちらも去年の調査の一例になりますが、国民年金保険料の支払いサービスや免除・猶予制度の認知状況といった設問が去年あったのですが、こちらも具体的にどのような方法でこれらの制度を認知されているのかとか、各種制度に対してどのように実際の印象を持たれているのかということを今回の調査で明らかにしていければということで行っております。
 おめくりいただきまして、A3の資料が挟まれていると思います。今回の調査をする上での設問をこのようなフローに沿って実際に行っていきました。真ん中の縦のオレンジのところが設問の骨子とさせていただいています。まず、Q1の前に基礎情報として、ご本人の職業やご両親の職業、また、滞納時期や期間。また、ご家族や友人等と年金に対してお話をされることはあるのかといったことについて聞きました。次がQ1から始まりまして、滞納された理由。次がネガティブ要素の抽出ということで、年金制度に対してどのような疑問や不満を持たれているのか。Q3でそのような疑問・不満を持たれたきっかけや、なぜそのようなことを思われているのか。どのようなことが原因でそのような印象をお持ちになったのかということを深層心理の追求ということで聞いております。赤枠をしていますが、今回の調査ではここがインタビューで一番時間を割いて聞くべきところとして設問を設計しております。下に行きましてQ4です。各種制度に対して具体的に「この制度は知っていますか」という認知状況を聞いております。また、知っている、知っていないだけではなくて、この制度に対してどのような印象を持たれているかということについても聴取いたしました。大きくはこの流れに沿って実際に今回の調査を行いました。
 おめくりいただきまして9ページ目です。ここから実際の調査のご報告に入らせていただきます。今回の調査の目的ですけれども、7~24カ月国民年金を滞納されたご経験のある20~30代の方に年金を滞納することになってしまった納付の阻害要因を聞くことによって、本事業で作成する映像資料やパンフレットで何を訴求すればいいのかということを明らかにしていくことを目的に調査を行いました。
 おめくりいただきまして10ページ目となります。こちらは、今回の調査の実施概要となります。まず、調査の方法といたしましては、45分間1対1のインタビュー形式でお話を伺っていきました。デプスインタビューとしていますけれども、行動とか受容態度の裏側にある理由を深堀していく調査手法となっております。調査のサンプル数は10名としておりまして、対象者は先ほど申し上げましたように20~30代の国民年金中長期滞納者としております。今回の設問項目に関しては、先ほどお話しさせていただいた大きな枠に沿って年金制度に関するイメージや疑問・不満、また、それらの各種制度に対する認知状況と、その制度がどのくらい納付の意識を醸成するかといったこと、滞納されたきっかけ・理由、現在の納付状況、今後の納付意向、今後の65歳以降など将来のイメージ、そして、その他として市町村窓口への往訪経験の有無などについても伺いました。本調査の立ち位置と書かせていただいていますが、この定性調査とこれまでの既存調査を踏まえて仮説を構築した上でクリエイティブの構成を作成していきます。作成した構成に対して今度は定量調査をかけることを予定しております。その定量調査では、インターネット調査やインタビューということで写真やコピーを実際に見ていただいて、どのような印象を受けるかといったことを聴取いたします。最後に、定量調査マル2としていますが、実際の事業で出来上がった映像やリーフレットについて「どうでしたか」ということを伺って、改善点を把握していきたいと考えております。
 おめくりいただきまして11ページ目です。こちらは、実際に伺った参加者たちの属性ですけれども、見ていただきます通り男女5名ずつ、世帯年収等についても特に偏りなく伺えたと思っております。
これから次のまとめに入りますが、飛んで17ページ目をご確認いただけますでしょうか。最初にまとめからご説明させていただきます。納付から滞納、そして、滞納から納付を再開される流れに関してそれぞれ今回の調査のまとめとすると、まず、滞納のきっかけを伺ったところ、やはり金銭的な問題でどうしても払うことができなくなってしまったというケースが多く見られました。また一方で、実際の手続きが面倒ということで滞納に至ってしまったというようなお声も伺っております。また、ご家族や会社の先輩など周囲の意見に影響を受ける方たち、また、生活費など他の支出よりも年金の支払いが重要だと考えられずに優先度が下がってしまうというようなお声もあり、どこか「まあいいかな」というようなことで後回しにしてしまうような軽い気持ちもうかがえたということがあります。また、下にいきまして、滞納継続の理由についてですが、やはり「将来年金をもらえるのかどうか不安」といった疑問や制度に対する不信感が大きくうかがえます。こちらは後ほどご説明させていただければと思いますが、やはりこの不信感には少子高齢化といったことがこの不信感を醸成する上での大きな要因としてうかがえております。また、行政に対するネガティブなイメージから実際に年金が不正に使われているのではないかという意見や、納付額が下がって受給年齢が上がってしまうのではないかといった制度自体に疑問を投げかける声などもありました。ここの滞納のきっかけと滞納継続の理由については、これまでの既存調査からうかがえることと大きな相違はないといった結果となっております。
その隣にいきまして、納付再開のきっかけ・理由については、やはり単純に支払える状況になったので支払い始めましたという方など経済状況の改善が最も多かったのですが、実際に滞納するとどのようなことがあるのかといった滞納のデメリットに直面したことで支払いに至ったという方も多く見られます。また、滞納のきっかけにもありましたが、家族など身近な方の言葉などに動かさられるという傾向も見られております。また、ご結婚やお母様が亡くなられたといった人生のターニングポイントで年金を自分事化として認識できたことによって支払いに至ったというお話もあります。
下に講義での訴求内容・手法としていますが、実際にどのような方法で講義や説明を受けると納付に至ると思いますかというお話を聞いたところ、保険料を払うメリットと、逆に払わないことでどうなってしまうかというデメリットについて知りたいという意見が多くありました。最終的には自分自身で年金を払うかどうかといったことを検討したいという気持ちが強いので、単純に教わるというよりもきちんと考えるきっかけや多角的な視点から情報提供をすることが必要なのではないかと考えております。また、どのような手法で説明されると分かりやすいかということに関しては、理屈をダラダラとお話するのではなくてチャートなどの図やイラスト、グラフなど目で見て直感的にわかるかたちで説明してほしいというお話を伺いました。また、誰から話を聞くとわかるかといったことについては、芸能人とか有名な方ではなく、学校の先生など信頼できる身近な方からの説明が一番腑に落ちて納得できるというお話を伺っております。
戻りまして、12ページをご覧ください。ここからいくつかのカテゴリーに分けてご説明させていただきます。まず、滞納のきっかけ・理由に関しては、やはり金銭的な問題で払うことができなくなってしまったということがとても多いので、そういう方々に関しては、納付をしてくださいという促進よりも免除制度や猶予制度をはじめとした救済措置の利用を促進するアプローチが必要と考えております。また、物理的に納付が不可能といった声がある一方で、手続きが面倒、時間がかかってしまうのではないかという声も伺えましたので、彼らに対して手続きは意外と大変ではありませんといったことと、行政窓口の利用を促進するといったアプローチが必要かと考えております。また、家族や会社の先輩や、実際に兄弟も払っていませんといった周囲の意見に影響を受けたり、交際費などの他の支出のほうが優先されてしまうといった人に対しては、年金を払うことでのメリットや自分自身にとっての必要性などの判断軸となる情報を与えることによって彼らの意識を変容していくことができるのではないかと考えております。
おめくりいただきまして13ページ目です。こちらは国民年金への疑問・不満としていますけれども、やはり大半の方が将来年金をもらえるのかどうか不安、いつもらえるのか、いくらもらえるのかが不安という声がとても多く挙がっております。下に絵で描いますが、やはりテレビやインターネットのメディアから少子高齢化の進行ということを聞くと、やはり世代間扶養のバランスが崩壊してしまうのではないかという印象を皆さんが多く持たれていることがわかりました。世代間扶養のバランスが崩壊することで、やはり年金制度が破綻してしまうのではないか。そうすると、将来、受給額が下がって受給年齢が上がってしまう、年金をもらえなくなってしまうのではないかという気持ちにつながり、最終的には「もう払うのはやめよう」と滞納になってしまうというケースが多く見られていることが今回の調査からうかがえました。
おめくりいただきまして、納付に至った理由について伺っております。こちらは、やはり単純に財力がついて経済状況が良くなったことで支払えるようになったというケースがある一方で、実際に滞納しているデメリットは、具体的には例えば旦那さんが永住権の申請をする時に年金を払っていないと審査が通りにくいというお話を聞いたとか、滞納していると今後家を買う時などの審査の対象になってしまうのではないかという話を聞いたといった滞納していることでのデメリットに直面したことで実際の納付、もしくは、免除申請に至ったというケースが見られました。これらのことから、実際に滞納によってご自身にどのような不利益があるのかということを自覚していただくようなアプローチが効果的なのではないかと思っております。また、先ほどもありましたが、お母様が亡くなられたなどといった自身の人生のターニングポイントで年金を初めて自分事化することができたことで納付に至ったというお話もありましたので、やはり年金がいかにご自身の人生に関係があるものなのかということをきちんと認識していただくことも重要なポイントになってくるのではと考えております。
おめくりいただきまして15ページ目です。こちらは縦に並べております12個の各種制度に対して認知しているかどうか、また、どのような印象を持つかということを聞いております。左のピンクの上の3つについては、印象としてはポジティブな印象が多いとなっておりまして、グレーの世代間扶養に関しては、逆に年金の制度自体の不信感につながっています。それ以下の青に関しては、実際の対象者によって反応が異なるという話があります。これら各種制度についてはだいたいほとんどの方がご存知で、ほとんど知られている状況になっております。
次のページです。年金に関する情報発信への要望といたしましては、やはり先ほどの話の通り払うメリットと払わないデメリットを知りたいということや、身近な方や学校の先生やご両親といった方からきちんとご説明を受けることで納得できるという話を伺っております。ここまでが調査の結果のまとめとなります。
最後、18ページ目以降に、仮説検証と新たなモニタリング指標について掲載しております。こちらは、第1回の検討会においてご提案させていただきましたモニタリング指標を再度見直しいたしました。19ページ目になりますが、制度の認知に関しては実際ほとんどの方が認知はされているので、その認知をしたことで今後各種制度が手続きの実施意向につながるのかどうかといったことや、未払いの時の措置や実際のデメリットを訴求することできちんと制度の納付促進につながるのかといったことをきちんとモニタリングしていきたいと考えております。
 最後、21ページになりますけれども、高校生・大学生を未納者にさせないためのモニタリング指標案といたしましては、納付意義の理解。その次が、具体的な制度の認知ということで猶予や免除制度の認知。次が、未払時の処置等に関する理解。これは滞納することによるデメリットに関する理解です。最後が、申請手続き実施意向の醸成といったこの流れで記載しておりますモニタリング指標を設けて今回の事業を実施していければといったことになっております。以上となります。
〇司会
 ありがとうございました。それでは、ただ今のご説明に関してご質問、ご意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。それでは、佐々木構成員お願いいたします。
〇佐々木構成員
 資料11ページですけれども、参加者の属性についての部分です。年金未納になる理由や年金制度に対す意識については日本の中でも東京などの都市部と地方ではだいぶ状況が違ってくると思うのですが、今回のデプスインタビューの対象者は東京など関東圏に集中していると思いますけれども、地方のほうに拡張されるような予定はあるのでしょうか。
〇(株)電通PR
 おっしゃる通り今回は実際に来ていただいて調査をするということで都市圏に寄ってしまったのですが、今後さらに地方の方に改めて定性調査などを行う予定などは今のところございません。
〇司会
 引き続きまして、佐々木構成員お願いいたします。
〇佐々木構成員
 今質問した理由ですけれども、少し補足させていただくと、レジメの5ページ目ですけれども、昨年度の調査結果ということで国民年金保険料の支払いを再開した理由についての部分です。なぜ支払いを再開できたのかという部分について、滞納分もまとめて支払えるようになったからという、やはり経済力がついたからという理由が大きいと思います。1番に来ていると思います。ですので、やはり雇用情勢や経済情勢というのはエリアの差がかなり大きいです。日本の中でも都市部と地方では経済の冷え込み方、あるいは、非正規雇用や低収入の方の割合などかなり大きな差があると思いますので、都市部と地方部2箇所くらいで調査をされたほうがいいのではないかなと思い、そういった理由でご質問させていただきました。
〇司会
 ありがとうございました。殿村構成員お願いできますでしょうか。
〇殿村構成員
 素晴らしい調査結果をありがとうございました。すごいなと思います。ただ、私は古いのかもしれないですけれども、自分の実感として年金を払い始めたのは就職時に会社で手続きされた時で、その後は、そのまま払い続けているというイメージがあります。つまり高校生や大学生の時は年金に関して全く意識しなかったのですが、今はあえて意識しなければいけないということになっているのですか。そうであれば現在、高校生や大学生に対して、どのような意識づけを行っておられるのか、教えていただけますと幸いです。
〇司会
 大西課長お願いいたします。
〇大西課長
 確かに私たちが学生の頃はそうではなかったのですが、現在では20歳以上の方には国民年金に入っていただくということで、大学生になって2年目や3年目の学生さんにはそういうお知らせがいきますので、そこから意識しだすというのは間違いないと思います。それ以前については、我々としては教育の場などで年金や社会保障のことを取り上げてほしいということで、本当は若い時期からそういうことを知っていただくのが有意義だと思っています。実際には、たぶん教育の場ではあまりそういうことを教えてはおられないので、20歳になったら国民年金ということで20歳くらいの時から意識しだすのではないかなと思います。
〇殿村構成員
 すみません。私が不勉強で申し訳なかったのですが、本日ご説明いただいた資料によると、高校生も払わなければいけないように見受けられるのですが、高校生も払わなければならないようになっているのでしょうか?
〇大西課長
 「20歳になったら国民年金」と言いまして、20歳未満の方は国民年金に入らないですが、20歳未満であっても厚生年金の会社にお勤めの場合は厚生年金に入られるということです。だから、普通の高校生はまず年金制度に加入することはありません。
〇殿村構成員
 不勉強ばかりで申し訳ありません。それでしたら、まず大学生を含む新成人を対象に、成人式の日に申込書を配るなど、分かりやすいアクションを起こして、どうしても支払わなければならないという意識づけを行ったほうが早いのではないかと思います。当時の自分を振り返っても、今教えている大学生のことを考えても、まだ65歳になった時のことなど考えてもいないような気がします。
〇司会
 年金機構様お願いいたします。
〇上野部長
 年金機構から申し上げます。現在、全部ではございませんが、いくつかの自治体さんにつきましては成人式に私どもが出向きまして、簡単なリーフレットを作ってそれをお配りしてご案内したり、場合によっては成人式の時に5~10分くらいご説明の時間を設けさせいただいて、こういったことを周知させていただくというような取り組みも行っております。また、学校におきましては、だいたい高校3年生くらい、もしくは、大学生に対してスポット的ではございますけれども、各年金事務所が主体となりまして年金セミナーを行っているということが現状でございます。
○町田部長
 続けて申し上げます。20歳になりますと、基本的に国民年金に加入、または、会社に勤めていれば厚生年金に加入するのですが、学生さんの場合、会社にお勤めでない方につきましては、20歳になった時に年金手帳をご送付させていただいて、国民年金に加入ですということをご案内させていただいております。ここで言います広報とは、その前からやはりそういう意識をお持ちいただいたほうが20歳になった時に自ら届け出をされるとかそういうふうな行動をとられると思いますので、高校生からご案内するということだと思っております。
○司会
 ありがとうございます。本日の若年層向けの事業に関してという議事が、まさしく高校生くらいに向けてどのように教育するかという内容になりますので、こちらのほうで合せてご議論いただけるかなと思っております。他に、阿部構成員お願いできますでしょうか。
○阿部構成員
 13ページの実際の声を見たところの意見としまして、個人の損得勘定が優先されて、公的年金を支える各個人の役割や意識というものが非常に弱いような気がします。そのような理由としましては、多くの若者が商品としての任意の個人年金と政策としての公的年金の違いや性質というものを理解していないように感じますので、年金教育やPR におきましては、公共システムとしての公的年金の意義や役割というものを改めて強調すべきだと痛感しております。もう一点は、保険料を支払うメリットと支払わないデメリットに関して教えるということは重要なことだろうと思うわけですけれども、個人年金への加入を検討しているわけではないので、「公的年金というものは加入すべきか、しないのかという選択権はないよ」、「強制加入だよ」ということも教育やPRを通じて伝えていくことが重要かと思っております。以上です。
○司会
 ありがとうございます。原構成員お願いいたします。
○原構成員
 原です。私も全く阿部構成員と同じことを考えていました。やはり一番気になったページが13ページのところと16ページのところで、やはり年金ということを本当に社会保険の中の年金制度として認識していただいているかどうか。個人年金の何を貯蓄にしようか、個人年金にしようかという選択を自分でするわけではないので、そのへんをきちんと伝えることが重要だと思います。16ページの上から2行目にも「総合的に自分自身で年金について検討したい」ということが何か商品を選ぶような感覚で言っているようにも感じるので、そうではなくて、やはり社会保障制度、社会保険の中の年金なので社会的扶養の中の一つということで、何か払った分が上回るとかそういう商品ではない、個人年金ではないというところをまずはきちんと根底というか大前提のところを伝えていかないといけないと思います。当然20歳になったら加入するのは義務であるようなことも多少強めに言ってもいいのではないかと思います。
それから、13ページのところでも数々の不安材料、年金は本当にもらえるのかという実際の声がいくつか出ていますが、これを一つ一つきちんと返していかないといけないと思います。ヒアリングした時に「いつもらえるのかわからない」、「何か図表なりなんなりでわかりやすく」という声があったと思うので、すごく難しいと思いますけれども、それをきちんと回答していくことも必要なことで、不安に対しての何かしらの解説をきちんと教育なり情報発信なりしていかないといけないのではないかと思いました。以上です。
○司会
 ありがとうございます。この次の議事の2と3が市町村における情報発信ならびに若年層に向けた情報発信ということで、この資料1の調査結果に基づいて資料2、資料3で引き続きご助言をいただければと思っております。
それでは、引き続きまして、資料2に基ついて同じく電通 PR より市町村向け情報発信モデル事業についてご報告をいただきたいと思います。お願いいたします。
○(株)電通PR
 それでは、公的年金の分かりやすい情報発信モデル事業ということで、市町村における国民年金手続き促進モデル事業の資料2をご覧ください。めくっていただきまして、2ページ目の本日議論していただきたい事項についてご説明させていただきます。本日は、市町村窓口での事業においてパンフレット、ポスター、映像それぞれの資料の案を出しておりますので、その案に対してご検討いただければと思っております。また、今回は「何を伝えるか」の構成要素の確認を目標としておりまして、「どのように伝えるか」の表現方法に関しては第5回検討会で実施させていただきたいと思っております。
 それでは続きまして、3ページ目の概要についてご説明させていただきます。ここに書いてありますのは、コンセプトワードでございます。「びっくり!これって、私のことだ!~相談から始まる解決の入口~」ということで、これをコンセプトワードにそれぞれのツールを作ろうと考えております。まず、映像資料です。来訪者の年金手続きが必要なシチュエーションをイメージさせ、その悩みは市区町村や日本年金機構への相談が解決の入口だということを伝える動画ということで、これを YouTubeなどの動画共有サイトでアップしたいと思っております。業務改善ツールと合わせて「年金の解決は相談」というところを促進していきたいなと思っております。続いて、パンフレットです。窓口来訪者が来訪前に自分の悩みを明確化するため、来訪内容シチュエーション別にインデックス化、悩みの部分だけを見ることができる高い検索性で窓口業務においての事前の助けとしての機能をさせるということで、パンフレットを事前に自分で見ていただいて、シチュエーションを明確化させるというところが重要なポイントとなっています。
そして、ポスターです。ポスターに関しては、若年者納付猶予制度など若年者層にとって重要な制度にもかかわらず認知度が低い制度、また、口座振替やクレジットカード払いなど払い忘れを防止するための支払い方法等テーマを設けて「あ!手続きしよう!」という喚起を行うということで、今回の定性調査で認識が低かったところの若年者層猶予の制度とクレジット払いの制度などを喚起させるツールを作ることができればと思っております。
4ページ目をご覧ください。各事業のポジショニングマップということで、前回検討会で出させていただいたものから少し変えておりますので、ご報告させていただければと思っております。以前は、パンフレットの立ち位置を窓口対応時において業務を促進するための物という立ち位置でおりましたが、それをあずさ監査法人さんの業務支援ツールにおいて補っていただき、我々電通 PR が作るパンフレットに関しては、事前に来訪者の悩みを明確化し、窓口業務の事前の助けとする物を作れればと思ってこちらのポジショニングマップにしております。また、ポスターの役割ですが、左下の動画の部分と被っているのですが、事前に若年者猶予制度とクレジット払い等の部分を喚起させる物としてこの1、2を置かせていただければと思っております。すみません。今、ポスターは入っておりませんが、そのように考えております。
続いて、5ページのポスターの構成についてご説明させていただきます。こちらもコンセプトワードは「びっくり!これって、わたしのことだ!」ということで、自分事化をさせていただければなというところで考えています。ソーシャルメディアの影響を踏まえ、短くシンプルな言葉で自分事化された大切なものとして作ろうというところで考えています。
次ページの6ページ目をご覧ください。今日議論していただきたいのは特にこの部分ですけれども、このように今8つにカテゴライズさせていただいております。8つのカテゴライズでそれぞれの問題を明確化し、自分の問題の部分をしっかりと読み込んでいただくというかたちのパンフレットを作成させていただければと思っております。テーマを読み上げさせていただきます。訴求テーマ1.公的年金基礎知識「公的年金とは」。訴求テーマ2.公的年金への加入「20歳になったら」。訴求テーマ3.各種手続き促進「ライフステージが変わったら」。訴求テーマ4.障害年金「けがや病気で障害が残ってしまったら」。訴求テーマ5.遺族年金「大切な人を亡くされたら」。訴求テーマ6.老齢年金「65歳になったら」。訴求テーマ7.免除・猶予手続き「さまざまな理由で支払いが困難な場合」。そして、最後にインフォメーションとして「手軽で便利な公的年金」ということで、この8つのテーマをもう少し深掘りしておりますが、こういう部分をパンフレットの構成案としてお伝えしたいなというところで考えております。
続いて7ページの映像構成です。コンセプトワード「あ!その悩みって相談できるんだ!」という気持ちを伝えるために人の心を動かすビジュアルでわかりやすく伝えたいと思っております。
次ページの8ページをご覧ください。今回の事業で我々は4つの映像を作るということになっておりますので、4つのテーマに分けております。訴求テーマ1.年金加入手続きということで「ライフスタイルが変わったら?」。訴求テーマ2.として各種手続き促進「保険料が支払えないときは?」。訴求テーマ3.障害年金「突然の不幸が訪れたら」。訴求テーマ4.老齢・遺族年金「ついにもらう日」ということで4つのテーマに分けております。今、それぞれのワーディングやコピーライティングに関しては仮となっておりますので、また検討してご報告したいと思いますが、訴求テーマの「ライフスタイルが変わったら?」というところで、基本的には20歳の方はいろんな場面でお支払いしてくださいということで訴求されていると思いますので、その他の方々、学生、脱サラした人、新しくパートを始めて扶養から外れた人、海外に出る人などを一目で分かりやすいビジュアルで表現できればと考えております。訴求テーマに関してはこういうことです。
次ページの9ページ目をご覧ください。ポスターの構成でございます。A案とB案とございまして、今日はこちらでどちらを作るほうが適切かというところを議論していただければと思っております。A 案に関しては、若年者納付猶予・免除制度ということで、制作の目的としては定量調査でも定性調査でも若者に認知の低かった若年者納付猶予制度を効果的に案内するためのポスターということで、掲示場所として市区町村の窓口、年金事務所窓口、その他協力の得られる関係機関としてヤングハローワークや地域若者サポート支援センター等で広く周知するためのポスターを考えております。掲示の期間の例として3~8月ということで考えております。これがA案です。
B案としましては、口座振替やクレジット払いなどの簡単な支払い方法に関して「うっかり!払い忘れ」による未納者の発生を防止するために口座振替やクレジットカード払いを促進するためのポスターということで作ろうと考えています。こちらは、市区町村窓口や年金事務所窓口の他各金融機関にご協力を得られる場合にそちらに貼らせていただきたいと思っております。こちらは通年の提示を考えております。
ということで、本日はパンフレットの構成内容、映像の構成内容、そして、ポスターの構成内容に関してご議論をいただければと思っております。よろしくお願いします。
○司会
 ありがとうございました。以上、映像資料、パンフレット、ポスター構成要素についてご意見をいただきたいということでございました。若干繰り返しになって恐縮ですが、6ページに訴求テーマが8つほどあります。構成要素であり、ページ割りそのものというわけではなく、構成要素として追加すべきものがないかといった観点で。また、同じく映像の訴求テーマが資料8ページにございます。今回の事業におきましては上限4本の映像を撮るというところで想定してございます。それから、資料、ポスターにつきましては資料9です。こちらはA案とB案。より幅広くポスターを掲示していただき訴求していただくという観点からどちらがよいかといったところでご助言いただければと思います。それでは、よろしくお願いいたします。では、阿部構成員お願いいたします。
○阿部構成員
 8ページの映像資料に関して、特に20歳になった学生のために学生納付特例制度の手続きがあるわけですけれども、その手続きの方法を取り扱ってほしいと思います。通常、住民票のある住所に加入手続きの書類が送られてくるのですが、学生の場合、住民票を動かしていない者もいるので、保護者の所にそういう手続きの書類が送られたりして親任せになっていて、本人が学生納付特例制度に全く気がつかずにそういった手続きをしているようなケースもあるようですので、特にこの学生納付特例制度を出発点として力を入れて教えることが重要なのかと思っております。
それから、学生から聞いたことですけれども、やはり書類の書き方が難しそうでわからないというようなことなので、何かマニュアルや映像資料で記入例を教えてあげるのも重要なことなのかなと痛感しております。以上です。
○司会
 ありがとうございます。他にいかがでしょうか。佐藤構成員お願いいたします。
○佐藤構成員
 資料9ページになりますけれども、ちょっと質問です。ポスター構成のA案のほうの掲示期間例が3~8月ということで通年になっていないのはなぜかということと、やはり若年者納付猶予や免除制度で掲示場所の例として、市町村とか年金事務所等は若者が一番行かなそうな所の掲示しかないですけれども、例えば、もうちょっと学校とか若者が行くような所に貼るという視点はないのかどうか、ちょっとそのへんをお聞きしたいと思います。
○(株)電通PR
 お答えします。まず、期間3~8月と決めているのは、特に失業だったり職が変わったりなどライフステージが変わりやすい時期を想定しております。若年者納付猶予・免除制度でハローワーク等を挙げているのは、そういう若年者で失業等されてしまった方々というところをターゲットに考えて、こういう場所に貼ったらどうかということで考えております。学校等だと学生免除があると思いますので、そのあたりは他のツールでも対応していく、こちらの事業でないほうでも訴求していくテーマでございますので、特に若年者というところが知られていないところで、今このように考えております。
○司会
 少し補足いたしますと、期間に関しては通年でご協力いただきたいということにしますと、貼っていただける所の協力がなかなか得にくいことも想定されることから、ある程度一定の期間限定ということを想定しているといったところでございます。若者向けということで場所に関しては恐らく検討していければいいのかなと思います。横尾構成員お願いいたします。
○横尾構成員
 ありがとうございます。払い忘れがある方というのはわりと気づくことで取り込みやすい方々なので、内容的には、良い内容になっていると思いました。逆に年金制度について質問をさせていただきたいと思いますが、海外に行くというのは、どれくらい海外に行く方から手続きが必要になるのでしょうか。
○大西課長
 海外に住所を移す場合です。
○横尾構成員
 そういうことですね。行くというよりは住居を移されるということですね。そうですよね。わかりました。その辺の情報、どのくらい海外にいる場合に手続きが必要となるのかというのがわかるようになるとさらに良いのではないかと感じました。
 2点目ですけれども、また障害者の話ばかりで恐縮ですが、一般的な障害者の等級と公的年金制度の障害者の等級は違うと思います。プラスアルファで、等級が違うのはいいですけれども、例えば一般的には障害者手帳を持っているけれども、公的年金制度では障害者ではないとか、もしくは、その逆があり得るのかということと、あり得るとしたら、どういうケースなのかお伺いできますでしょうか。
○司会
 大西課長お願いいたします。
○大西課長
 身体障害、知的障害、精神障害の方には、それぞれに手帳制度があって、それぞれ等級が決まっています。厚生年金と国民年金は共通の等級表があって1級、2級とあります。厚生年金だけ3級と障害手当金という、1・2級より軽度な障害の場合の制度があります。身体障害の方は福祉サービスを利用するためにだいたい手帳をお持ちですが、年金制度の等級よりは手帳のほうの等級のほうが広いので、手帳はあるけれども年金はもらえないという場合が発生するだろうと思います。一方、知的障害の方や精神障害の方は、必ずしも福祉サービスなどと手帳がリンクしていないので、手帳をお持ちでないけれども障害者には該当するという方がいらっしゃいます。年金と手帳の範囲の関係は、そのような感じになっているのではないかと思います。
○横尾構成員
 ということは、手帳を持っているけれども該当しないというケースが身体障害の場合は比較的あって、逆に知的、精神発達障害等ではどうでしょうか。
○大西課長
 両方あると思います。
○横尾構成員
 両方あるのですね。なるほど。そうすると、ベストは、いつご相談に行けばいいのでしょうか。
○大西課長
 年金のほうの相談ですね。
○横尾構成員
 そうです。
○大西課長
 そこはまさに難しいところです。我々のほうでは、障害者福祉制度を所管している部局などと連携して、年金制度があるということもご紹介いただけるようにパンフレットなどを都道府県や市町村などの障害福祉部局で置いていただくような手配をしたりして、障害年金をなるべく漏れなく請求していただきたいということはしていますが、実際にはやはりご本人が障害年金があるということを知っていて、請求書などを年金事務所などに持って来ていただかないと話が始まらないということになります。
○横尾構成員
 何度もしつこく申し訳ありません。不勉強で申し訳ないですけれども、そうすると、障害者手帳は持っていないけれども該当する方もいらっしゃるということですよね。その方は病院で知るという感じですか。
○大西課長
 そういうこともあります。病院などにも周知をお願いしています。
○横尾構成員
 そうですよね。そうすると、やはり手帳を持っていない方で該当する方も、たぶんかなりたくさんいらっしゃるかと思うので、介護関係の施設や、養護老人ホーム、病院等、そういった所でも訴求することが、障害者年金の場合は効果的なのではないかと感じました。今回は、テレビではないですよね。YouTubeでみんなに届けようということになるわけですよね。
○大西課長
 この映像資料に関しては、厚生労働省のホームページなども含めてインターネットを活用したやり方、あるいは、年金事務所や市町村でも可能であれば、そういう映像などを流す窓口や機材がある所であれば、そういう所でもお使いいただければと思います。
○横尾構成員
 わかりました。何度も続けて申し訳ございませんが、対象の等級が違うということは、きっと等級の考え方が違うのかなと思うのですが、どういう考え方で障害者の認定になっているのかを教えていただけますでしょうか。
○大西課長
 非常に簡単に申しますと、障害年金の障害等級というのは基本的には日常生活の支障の度合いを基本にしています。障害年金には1級があると申しました。1級は、ほとんど自分では日常生活ができない方を想定しています。2級は、助けがあれば日常生活はできる。
○横尾構成員
 今おっしゃっているのは、年金のほうですか。
○大西課長
 そうです。年金のほうです。
○樽見年金管理審議官
 すみません。私のほうから少し補足しますと、国民年金はそういう日常生活上の必要性の高い方です。それから、厚生年金のほうは働けるか働けないかという考え方が基です。かつ、障害手帳をお持ちの方は何かしら障害をお持ちで生活上ご不便を感じられているわけですけれども、その中で、今課長から申し上げたように、例えば国民年金の1級というのは何らかの介助がないと生活できないというようなところで設定しています。2級はもう少し程度の軽い方というところまでです。厚生年金のほうは稼得能力ということでやっていますので、そういう生活上の手助けする程度は低いけれども、働く上で日中普通に8時間働くということがなかなか難しいという場合には、その生活上の介助の度合いに当てはまらなくても3級というかたちでカバーしているというかたちになっています。ですので、身体障害の場合には福祉部局でもらう障害手帳の中でわりと重たい方のところが年金のほうではカバーをしているということになっています。
○横尾構成員
 なるほど。そうすると、働けるかどうかというのは、例えば欠損具合よっての判断なのか、それとも、実態ベースなのかというのはいかがでしょうか。
○樽見年金管理審議官
 基本的には、そういう欠損の度合いとか客観的な度合いに基づいて判定するというかたちになっています。
○横尾構成員
 なるほど。今、障害者を就労させようという動きがかなり国としてあるかと思います。例えば全盲で全く目が見えないとなると等級としては1級になるかと思います。しかし、1級だけれども企業で働いている方もいます。私たちの受講生でも、1級の全盲の方で目の見える専業主婦の奥さんを養っているような、大黒柱になっているような全盲の1級の方がいるのですが、その方は該当するのでしょうか。
○大西課長
 1級です。そこはわかりにくい面があると思います。
○横尾構成員
 ということは、稼ぐ能力ではなく身体的な状況ということですね。
○樽見年金管理審議官
 まさに等級の考え方は私が申し上げたようなことで、その認定基準というのはそういう障害の程度に応じてつくっておりますので、それに当てはまるかどうかで認定をするということです。あと、別の話で少し補足しておきますと、病院などでも今いわゆるメディカルソーシャルワーカーというMSWというような方がかなり活躍しておられますけれども、各病院などでもMSWの方などを置いて退院後の生活支援をどうするかというガイダンスをしているような所では、こういう障害年金についての知識はずいぶん持っていただいていると思っています。
○横尾構成員
 なるほど。ありがとうございます。ただ、基本的には働けない人に対して補完しようという制度ではあるので、できればバリバリ働いてすごく稼いでいる障害者の方というよりは稼ぐことのできない障害者の方に来ていただきたいということでしょうか。
○樽見年金管理審議官
 考え方としてはそうです。
○横尾構成員
 一概にはそうは言いきれないということですか。
○樽見年金管理審議官
 障害の程度で認定していますので。
○横尾構成員
 なるほど。働けないと言っていても軽度だということで認められないということもあるということですよね。
○樽見年金管理審議官
 そうです。
○横尾構成員
 なるほど。わかりました。そうすると、「あ!びっくり自分だ」と思わせるためには、どこで思わせるかというのを間違えてしまうと、逆に自分は給付を受けられるはずなのに意地悪をされたように思ってしまうとか、逆に対象じゃないのに間違えて行ってしまうとちょっと恥ずかしいということもありますので、該当するのかしないのかということをもう少し詰めて、何か明確にわかるような工夫が必要だと思います。「相談してみよう」ということになっていますが、「働けなかったら」ということでしょうか。
○樽見年金管理審議官
 要は気軽に相談していただくということだろうと思います。そういう意味で、まずは市町村の障害福祉の窓口でも合せて年金どうだろうかということも相談していただいて、わかるようにする。
あるいは、特に精神障害者の方などは、やはり福祉部局のほうでの手帳を持っていなくて、障害年金のほうの対象になるという方はかなりいらっしゃいますので、そういう方については、おっしゃるように病院でのガイダンスかなとも思いますし、相談すること自体は恥ずかしいことでも何でもなくて、受けられる人は受けていただきたいと我々も思っていますので、そういうことを気軽に相談していただくということではないかなと思います。
○横尾構成員
 ありがとうございます。窓口にということではないですけれども、病院やいろんな所で相談したら不正受給だと思われてしまって、それでちょっとトラブルになるというケースなどもありましたので、逆に不正受給じゃないかと疑われないのでぜひ相談してくださいということであれば、相談しやすいかなとは感じました。ということは、障害は基本的には症状固定になった状態のことになるので、ある程度重篤な疾患が出た時点でご相談するとよいということですね。かしこまりました。
○樽見年金管理審議官
 そうですね。すみません。あともう一つ、先ほどの障害福祉のほうの手帳と年金との違いは、要は初診日に年金制度に入っていないと障害年金は出ないです。
○横尾構成員
 そうなのですか。
○樽見年金管理審議官
 ええ。基本的には年金制度に入っておられないと年金は出ないです。
○横尾構成員
 そうか。そうですね、確かに。
○樽見年金管理審議官
 ただし、20歳前だと国民年金に入れませんので、20歳以前に障害になった方は障害年金の対象になりますけれども、20歳以降だと年金制度手続きをしておられなくて、免除も何もしていない、未納で入っていないということになると、年金は出ないというところはございます。これはどちらかというと、先ほどのできるだけ若い人に年金制度に加入していただくというほうの話になるかもしれません。
○横尾構成員
 なるほど。それが逆に認められるケースもあったりしますか。基本はないという方針ですか。
○樽見年金管理審議官
 入っていないと。ないです。
○横尾構成員
たまに障害者の方で、昔は認められなかったけれども、最近給付の対象になったという方がいますが…。
○樽見年金管理審議官
 障害の程度が重くなった方はあります。
○横尾構成員
 重くなったからからですか。
○樽見年金管理審議官
 前は年金をもらえなかったけれども、後でもらえるというのは、ただ、それもやはり初診日に年金制度に入っていないと駄目です。
○横尾構成員
 そうですよね。本来であれば。なるほど。私が聞いたケースはイレギュラーなケースだったと思うので、その点は忘れていただきたいと思います。
○樽見年金管理審議官
 昭和61年より前は20歳前に障害になった方は障害年金の対象にならなかったです。それは入っていないからです。それが、昭和61年の改正で20歳前はそもそも入れないのだから、入れない人の場合には年金の対象にしましょうと考え方を変えました。
○横尾構成員
 それかもしれないです。それによって。
○樽見年金管理審議官
 それかもしれないです。
○横尾構成員
 年齢が40代後半の方だったので。
○樽見年金管理審議官
 それくらいの方はその可能性があると思います。
○横尾構成員
 ありがとうございました。
○司会
 殿村構成員お願いできますでしょうか。
○殿村構成員
 すみません。これは東京と地方の違いかもしれないですけれども、私は日々、大阪の大学生と接していて、年金の相談に行くという意識を持っているようには見えないのです。東京の学生さんは皆そうなのかもしれませんし、先ほどの調査でも年金の種類をみんなご存知というのが前提になっていたのですが、それは私が日々接している大阪の大学生にはちょっと当てはまらないと思います。それよりも、相談より以前に年金を払うことが大人の証明といったようなインパクトのあるイメージを訴える必要があるのではないかと思います。例えば「大人の証明」というキャッチコピーとともに年金手帳の写真がドーンと掲載されているようなデザインを考えてみるなど「大人になったら必ず年金を支払うんだ」といった意識づけが必要だと思います。大人になったらお酒も飲めるし年金は払う。これが大人なんだという最低限の意識づけを地方においては必要な場合もあるということを念頭に置いていただければ非常に訴える力が増すのではないかと思います。
○司会
 ありがとうございました。他にいかがでしょうか。では、三浦構成員お願いいたします。
○三浦構成員
 すみません。細かい点で恐縮ですが、8ページでワーディング・コピーライティングは仮ですとあるので、また中身は変わると思うのですが、夫が亡くなった妻というのは夫に扶養されている妻を想定していると思いますが、妻が夫に扶養されているという前提のワードだと思うので、今はどちらかと言うと働いている女性のほうが多いので、そのへんがちょっとひっかかりますので、実際にワーディングを考える時にはそのあたりも考慮していただければと思います。あと、働いているお爺さんと元気なお爺さん、働けないお婆さんと寝ているお婆さんというこのあたりを考慮していただければと思います。
○(株)電通PR
 ありがとうございます。あくまでどんな場合でも、先ほどの殿村さんの話もそうですけれども、窓口に行くということも一つ入っているのですが、電話だったりメールだったり本当に気軽にご相談くださいというところでパッと見てすぐわかるビジュアルを作れればなと思っています。なので、コピーライティングでは確かに夫の亡くなった妻だったり働いているお爺さんなどワーディングでは出さないで、ビジュアルでそういうことがわかるようなかたちで描ければというところで今考えている途中でございます。
○司会
 補足いたしますと、遺族年金のところがおそらくもともと配偶者の方に生計を維持されていた方が受け取る年金ということもございますので、自ら働かれている方であればご自分の年金を受け取ることができるという意味で、このへんが少し制度としては違うところを意識されてのワードかなと思われます。阿部構成員お願いできますでしょうか。
○阿部構成員
 先ほどの殿村構成員の意見とも関連しますけれども、資料1の13ページに戻っていただきますと、ここで実際の声がいろいろと出ているわけですけれども、結構この意見というのは年金を勉強している人たちの意見かなというように思っております。むしろ負担を回避するための合理的な理由、これを言えば負担を回避する理由になるのではないかなというような意見も挙がっているのではないかと思われます。そういったこともありますので、資料2の6ページのパンフレット構成のところの訴求テーママル1のところで公的年金の概要とありますが、たぶんこの中に含まれているとは思うのですが、民間の個人年金との性質の違い、「公的年金というのは政府がやっているんだ」、「全ての人を対象にしているんだ」というような公的年金の意義や必要性、また、役割というものをぜひ強調すべきだろうと思っております。
○司会
 ありがとうございます。関口構成員お願いできますでしょうか。
○関口構成員
 町の立場から説明させていただきます。資料2の6ページの訴求テーマの公的年金の加入の関係ですけれども、20歳になったら加入というかたちで最近この関係につきましては、ほとんど年金事務所さんから加入手続きの書類が届きますので、それに基づいて窓口に来ていただきます。その際に、必ず学生納付特例の関係などそういう申請資料も入っていますので、ほとんどの方が、もし本人が払えなければ保護者が払っていただくか、あとは、学生納付特例の手続きをとっていくというかたちで今進めているのが現状かと思います。先ほども阿部構成員さんが言われましたように、やはり公的年金の必要性というか、年金自体は年齢が達しないとなかなかもらえないというかたちで、医療関係だと本人に医療費がかかった場合については医療保険の恩恵を受けますが、公的年金の場合については、ほとんどその年齢に達しないと身近に感じないという関係がありますので、ぜひそのへんの公的年金自体の制度の趣旨普及は必要かと思います。以上です。
○司会
 ありがとうございます。原構成員お願いいたします。
○原構成員
 私も何点かお願いがあります。今出てきている流れの中で言えば、先ほど調査結果にあったような不信や疑問などのところを後の展開事業でもなさるとは思うのですが、このパンフレット6ページの最初のところでやはり意義や理念などというところはまずしっかりとやっていただきたいと思います。社会保険は当然入ってらっしゃるとは思いますけれども、入れていただきたいということと、あと、やはり現場での手続き的なことを考えると、この資料の6ページの「ライフステージが変わったら」というところがおそらく手続き漏れや忘れが多いところだと思いますので、国民年金制度を中心としたと書いてございますが、例えば夫が退職したらとか、逆かもしれませんけれども、あとは、自営業から会社員になったらとか、厚生年金の側にも少し入ることになるかもしれませんが、そういった意味で3号から1号とか、1号から2号とか動きがあるたびに手続きを行うという部分がありますので、そういった流れをきちんと網羅していただきたいと思います。そういったことが1点です。
あとは、訴求テーマ6の老齢年金の中にも、働きながら受ける年金とありますので、例えば障害や遺族などという部分についてもおそらく厚生年金も若干触れるのかなと思うのですが、そういったことも含めて、あまり盛りだくさんになってしまうと難しいと思いますが、年金事務所などいろいろご案内する場面があるかと思うので、そういうものも設けていただきたいなと思います。
あとは、ポスターの案について9ページのところですけれども、難しいかもしれないですが、できれば、先ほどもおっしゃっていたようにいろいろな若者が目にするような所にも貼っていただきたいです。若年者納付猶予制度は一般的にはなかなか難しい制度の仕組みです。所得の把握が世帯なのか本人なのかというところなどです。一般の免除と違って将来の年金に結びつかず追納がされれば老齢基礎年金につながるということがあったりします。また、今後改正等も入ってくると思いますので、今何もしていない未納の人を若年者納付猶予というところに気づいてもらうという意味ではA案のほうがいいのかなとも思います。ただ、B案についても金融機関さんの窓口に置いていただけるということもあれば、いいのかなと思います。そういう意味で、ポスターなのであまり細かいことは書けないかもしれませんけれども、こういう制度があるということを知っていただくというのはいいのではないかと思いました。以上です。
○司会
 ありがとうございました。ポスターに関して合わせてご意見ございますか。ポスター構成案A案、B案という話がございました。三浦構成員お願いいたします。
○三浦構成員
 私はA案とB案ではB案のほうがいいかと思います。今お話を伺っていて、銀行の窓口などに何か用事があって行った時にこれを見て「あ、ここで納付もできるんだ」というのが多くの人に伝わりやすいのかなという印象があります。
○司会
 ありがとうございます。よろしければ他いかがでしょうか。阿部構成員お願いいたします。
○阿部構成員
 私はA案と B 案を比較するのがちょっと難しくて、両方作ることができるなら両方作ってもいいのかなと思います。A案の場合、若年者納付猶予という制度がやはり難しくて、所得の少ない若者たちが、所得は少ないけれどもまさか自分が該当しているとは思っていない方が多いというように思うわけです。そういった方たちにポスターを見ただけで気がつかせる工夫を何か取り入れる必要があるのではないかと思います。
○司会
 ありがとうございます。時間の関係もございますので次の議事のほうへ進みたいと思いますが、よろしいでしょうか。続きまして、資料3に基づきまして若年層に向けた国民年金保険料納付促進モデル事業ということで電通 PR さんよりご説明いただきたいと思います。
○(株)電通PR
 では、若年層に向けた国民年金納付促進モデルということでご説明させていただきます。この検討会で議論していただきたい事項が2つございます。定性調査結果を受けて講義案および映像資料等の案の検討ということです。あともう一つは、モデル事業実施学校および講師選定に関してです。この提案に関しても「何を伝えるのか」の構成要素を主に確認の目標とさせていただきまして、「どのように伝えるか」の表現方法に関しては次々回(第5回検討会)で実施させていただければと思っております。
 5ページ目をご覧ください。この事業におけるコンセプトテーマとして「未来を“教わる”のではなく、“感じて”ほしい!~For Your Future~」ということで、こちらは学生さんに向けてというか実際に受けていただく方に対しての思いをつづっております。
 ここで12ページをご覧ください。前後してしまいますけれども、こちらでもう一つのテーマとして米印で書かれております「教育・普及テクニックを次年度以降に日本年金機構の担当者が学べるよう、今回の講義を映像化、授業テクニック集を作成することにより、地域年金事業において均一的で高いレベルの授業を実施するためのモデルケースとして実施する」というこの2つが主にコンセプトテーマになっております。
それぞれの制作物の表現目標でありますが、講義展開モデル事業におきましては、特別講師による国民年金特別授業を1月中旬を目安に2つの教育機関(高校・大学)にて将来の未納者を防止することを目的に実施しようと思っております。映像資料に関しては、そのモデル事業において国民年金についての内容を10分ほどにまとめて、授業内で視聴し理解の一助とするための物を作成しようと思っております。そして、これまではリーフレットとあったのですが、ここではいろいろ考えてワークシートというかたちにできればと思っておりまして、ワークシートの立ち位置としてモデル事業において学生の授業時に要点や考えを書き込める物にし、楽しく授業を受けることのできる物を作成したいと考えております。
では、6ページをご覧ください。調査から見えた部分を考察させていただければと思っております。どのような内容を説明してほしいかという設問に関しては、実は支払うメリットと支払わないデメリットについて素直に知りたいという意見がありました。それは自分自身が年金について検討したいという気持ちが強いためで、多角的な視点から情報提供が必要であるということで考えております。あと、どのような表現で説明してほしいかということで、目で見てわかる形で説明してほしいという意見が多く、年金が手に取るように実感できる表現が求められております。そして、誰の説明であれば信頼できるかということで、実は学校の先生や家族という身近な方というところが言われておりました。それで、3つのことを考えました。まず、メリット・デメリットを知りたいというところで、ライフシミュレーションを実施させてもらえればと思っております。自分のライフプランを作成してもらい、将来のことが手に取るようにわかるような参加型の施策です。具体的な数値を提示し、国民年金にまつわる損と得、そして、必要性を実感してもらうことで楽しみながら将来の生活を自分事化してもらおうと思っております。もう一つが、ツールを効果的に活用するということです。今ここはリーフレットということで、教科書的な文字の羅列ではなく、書き込む形で参加する楽しく理解するためのワークシート形態を考えております。
そして、映像のほうですが、入口の横にありますスクリーンを見ながら説明させていただければと思います。こちらはアメリカの社会保障協会の説明ビデオになっております。アメリカでは、このようなインフォーメーショングラフィックスアニメーションという手法が多く取られています。それは多文化、多言語化で情緒というようよりも視覚的にすぐ分かりやすいものというところで求めているからです。日本においても今LINEで若者たちはスタンプというかたちで視覚的にすぐにわかるような形のものを使われていたり、大塚製薬さんやみずほ銀行さんなど民間の企業でも多く使われている手法になっています。今回の若者向けの事業においては、こういったかたちでインフォメーショングラフィックスアニメーションを使い説明できればと考えております。続きまして、講師は現役の教師の方がいいのではないかというところで、親しみやすさ、リアル感、信頼感を得られる学校の先生等を講師に起用するのがよいのではないかというA案と、また、学生への講義経験豊富な予備校講師やセミナーの講師の方を招いてモデルケースとして授業をしていただくというB案です。このA案とB案を考えております。
では、8ページ目の講義構成案をご覧ください。大きく分けてライフプラン1、ライフプラン2とありまして、それぞれライフプランを2つ作っていただき、それを基本として授業を進めていければと思っています。まず、ライフプラン1です。「65歳になった時の生活支出を算出しよう」ということで、自分が老後どういう生活を行っているのかということをまず考えてもらいます。それから、一般的な老後の生活費を提示し、平均寿命からわかる老後の必要な総額を提示します。一般的に豊かな生活を行うためには約1億円必要だという情報もございますので、実際その情報と照らし合わせてみて自分の生活がどうなのかというところで、まず自分事化していただきます。そうしていただいた上で、まず VTR を見ていただいて、高齢者生活について、そして、先ほどからいただいております公的年金の義務や意義などの部分を説明させていただき、公的年金制度の仕組み、これはまた後で説明させていただきます、VTR を受けて講師による重点解説というところを考えています。そして、ライフプラン2では、35歳~40歳になった時の生活支出を算出しようというところで、比較的直近ではありますが、自分が年金を支払う年齢になった時の自分の生活費用等々を考えていきます。考えた結果、もしもの場合を提示し、例えば怪我をして働けなくなったら、夫(妻)が死亡してしまったら、65歳以上の親の生活をもし負担しなければいけなくなったらなど、もし国民年金がなかったらという「もしも」の部分をここで訴求することによって世代間扶養を別の視点から伝えることができるかなと考えております。この説明を VTRでさせていただき、講師による重点ポイントをおさらいします。そして、学生にそこから出てくる質問などをしてもらって、講師の方にその答えを出してもらいます。そして、さらに理解を深めます。総括をし、アンケートをとるという全体の流れになっております。
続いて9ページです。その中の構成案についてです。ライフプラン1の映像として、公的年金で高齢者は生活しているんですよ、主な生活の収入としては公的年金なんですよということを伝えます。そして、マル2の公的年金制度ってなに?というところでは、公的年金の仕組みと義務、意義、そして、今と昔の扶養制度の違いについて伝えます。そして、2階建て構造の公的年金の仕組みということでは、全員が入ることになる国民年金のお話ですよという周知をここでするのと同時に、公的年金と民間の個人年金との比較というところで、同じものではないということをここで伝えることができるかと思っています。ライフプラン2として、3つの種類の年金について、国庫負担について、持続性について説明します。ここで触れるデメリット部分ですが、強制徴収もありますというところでデメリット部分もお伝えします。そして、それらにならないように気軽に相談してくださいという部分で、最後には猶予・免除の制度など悩んだら市区町村へ相談してくださいということを伝えたいと思っています。
続いて10ページです。それに伴いましてワークシートの構成案です。ワークシートは、まずライフプランを作っていただく部分と、講師のVTR を受けて講師の重点ポイントの部分で重要部分を穴埋め式にして、その感想を書いてもらうなどのインフォメーション部分の2階建て構造で考えております。なので、講師のポイント解説のところで、レベルによって少しアジャストする部分としてここを使うことができるではないかと考えております。構成案に関してはこういう形でお願いいたします。
続きまして、学校講師の選定における考え方をご説明させていただきます。12ページです。今回、2校の教育機関での講義を想定しております。モデル事業の位置付けに関しては先ほどお伝えした通りです。今回は考え方の確認ということでA案とB案を提示させていただきましたが、相手があってのことでございますので、調整してご報告させていただきたいという考えでおります。まず高校です。A案は、モデル授業として実施がしやすい総合学科を持った高校というところで考えております。B案は、今後メーンのターゲットになるであろう農業、漁業などの専門学科のある高校を考えております。大学に関しては、総合的な学科を持った一般的な学校というところで考えております。講師に関しては、A案は実際の教育の現場で社会保障を教えられている教員の方を想定しております。B案は学生への講義経験豊富な予備校講師やセミナー講師等を考えております。
続いて、今後の進め方について説明いたします。第5回検討会で本日いただいた構成要素を基に表現方法を入れたストーリーボードやグラフィックのゲラといわれるものを提出したいと思っております。第5回検討会で確認いただいたものを定量調査させていただき、その次の検討会でご報告させていただければと考えております。現時点では、こちらを予定として考えておりますので、よろしくお願いいたします。以上、ご説明でした。
○司会
 ありがとうございました。本日の検討会におきましては講義の構成、そして、制作物についてです。これが映像とワークシートということで8~10ページにかけて構成案がございました。こちらに関するご助言をいただきたいということでございました。また、授業を実施する学校と講師の選定につきましては、今後教育機関のご協力を得られるかというところが大前提ではございますが、今後の選定方式についてご助言をいただければというところでございました。では、お願いできますでしょうか。阿部構成委員お願いいたします。
○阿部構成員
 まず、純粋な質問ですけれども、8ページの講義構成案に関して、この講義構成案は高校と大学で同一の内容のものを行うのか、それとも、高校は高校、大学は大学で用意する予定があるのか、まずその点から教えてください。
○(株)電通PR
 基本のベースとしましては、こちらを大学と高校で行わせていただきたいと思っておりますが、例えば講師による解説の部分というところで大学と高校でレベルの違いを調整させいただければと考えております。
○司会
 引き続きまして、阿部構成員お願いいたします。
○阿部構成員
 今お話をお伺いしまして、高校で実施する場合、今回は総合学科を対象とするということで、やはり何年生の段階で実施するのが効果的なのかなということを考えてみますと、総合学科ですと、社会に飛び立ってゆく高校生も多くいるかと思いますので、時期としては3年生の1~2月、今回モデル授業を実施する時期がまさにその時期なので、時期としてはよろしいかと思っております。大学生にこの内容で講義をする場合、何年次を対象にして講義をしたらいいのかと考えたのですが、もしこの内容で進めるのならば、やはり学生納付特例制度の手続きをする前の1~2年生中心の内容になるのかなと思いますので、1~2年生が適当なのではないかと思っております。1~2年生を中心とするのならば、これから国民年金に加入していく出発点になりますので、先ほども強調しましたけれども、特に学生納付特例制度に関する書類の記入例というものを映像資料などで説明することが重要かと思います。それから、講義に関して想定される質問と答えの一覧のQ&A集なども作成して渡すことができるのでしたら効果的かなと思っております。以上です。
○司会
 ありがとうございました。殿村構成員お願いいたします。
○殿村構成員
 すみません。素晴らしいと思います。講義は内容を非常にわかりやすく説明すればいいと思うのですが、その前に「なぜ年金を払わなければならないのか」というインパクトの強いイメージアピールが必要なのではないかと思います。例えば最初のVTR のところで「なぜ年金を勉強しなければいけないのか」が印象的にわかるイメージ画像を入れると効果的なのではないでしょうか。普段、何も言わない大人にインタビューしたら「年金を納めているって常識でしょ」と言うとか、かっこいいビジネスマンが「年金当たり前でしょ」とさりげなく言うなど、「誰もあえて言わないけれども、大人になったら年金を払うことが当たり前。だから、ここでしっかりと内容を勉強しましょう」というようなインパクトのある映像を入れたほうが、今の子どもたちが持っている「高齢者ばかりが多くなって自分は犠牲になるんじゃないか」といった先入観を払拭するために効果的だと思います。
○司会
 ありがとうございました。三浦構成員お願いいたします。
○三浦構成員
 ライフシミュレーションというのは自分事にするのに非常によい手段だと思ったのですが、ちょっと中身がイメージと違っていました。要するに何歳くらいで結婚して、就職して、女性だったら子どもを産んでとか自分の一生をイメージしたライフプランを作って、その段階に年金がどう関わってくるかというのをイメージさせるのかと思いました。そうすると、より自分の将来のことまで考えられるのではないかなと思いました。たぶん普通の人が想定するのは、就職して結婚して引退してという平凡な人生かもしれないですけれども、ひょっとしたら何歳で起業してとかそういう人がいるかもしれない。おそらく、もしもの場合というのは、たぶん自分でプランニングすると出てこないと思うので、もしもの場合は補足で説明するというやり方を考慮されないでしょうか。
○(株)電通 PR
 お答えします。まず考慮させていただきました。今回こちらにした理由としては、長いライフプランの中で「このあたりでこうですよ」というものというのは該当しない人たちもいるわけです。例えば、結婚をしますという人、もしかしたらしませんという人もいるかもしれないですし、自分のことじゃないかもしれないという部分を一旦排除して、まずはすごく自分のこととして考えてもらうということを重点的に考えました。なので、あなたの65歳になった時、あなたの35歳になった時というところを重点的に考えたということです。ライフプランで考えると「一般的にはこの場面はこうですよ」というところで言ってしまうと、一般的な話はそうかもしれないけれども俺だったら違うよみたいな人ももしかしたらいるかなというところで、より自分事化させるためにこういう作り方を考えたということです。
○三浦構成員
 なるほど。でも、逆と言ったらあれですけれども、一般的なライフステージを提示するのではなくて、自分のライフプランを自分で作ってその場面に当てはめるということですけれども、そうするとやはり大勢の学生相手の授業では難しいということでしょうか。例えば、A君がこういうプランを作りました。その段階でどういうふうに関わってきます。やはりそのA君にとっては自分のプランだけれども、他の人にとっては関係ないということで大勢を相手にする授業では難しいということでしょうか。
○(株)電通PR
 そうですね。教える側のほうも実は年金機構の方などというところで、いろんなパターンが考えられる授業というのは、その技量が問われるところであると思います。なので、なるべくシチュエーションを限定させることによって出てくる質問も答えやすいところを考慮として考えています。
○司会
 他にいかがでしょうか。原構成員お願いいたします。
○原構成員
 うまくまとまって言えるかどうかわからないですけれども、私も今三浦構成員が言ったことに付け加えさせていただきます。この8ページの構成案を見て、おそらくいきなり65歳とか45歳という時間的なピンポイントなところをイメージさせるというのは、逆に難しいかなという気がします。やはりライフプランを最初に言う時には、それ程難しいことではないと思うのですが、ライフイベントというかたちで簡単なワークシートみたいな物でなんとなく20歳、30歳のあなたのことをイメージしてみましょうと、まず将来を思い浮かべてから65歳時点の話へ飛んだほうがいいのではないかなと思います。ライフプランには広い意味と狭い意味がありますので、マネープランだけではないと思いますが、今回はお金の面からということでやっていると思います。そういうことで、老後はずっと先のことだから逆に飛びやすいかもしれないですけれども、40歳という年代をイメージするのはなかなか難しいかもしれません。今から時系列でみて40年など長いスパンで見た時の時間の流れをまず認識してもらって、今を出発点にして、こことここを今日考えてみましょうとして、年金はここがメインだけれども、実は現役の時も給付がありますよというような話に持っていって頭を整理してあげつつ講義を進めたほうがいいかなと思います。
もう1点は、やはりお金の教育という部分とは別で行うものかと思いますので、今回は年金の教育だと思いますので、そのへんは棲み分けをしていただきたいと思います。損得という言葉はあまり年金にはふさわしくはないと思いますので、やはりお金の面から話したほうが分かりやすいのは分かりやすいですけれども、VTR なり講師のフォローできちんと説明してほしいです。年金というのはもちろん老後の経済的な面を支えてくれるということはありますけれども、やはり社会保障、社会保険という部分のものなので、VTRなり講師のフォローなりでしっかりと区別して教えていただきたいと思います。以上です。
○司会
 ありがとうございました。他はいかがでしょうか。横尾構成員お願いいたします。
○横尾構成員
 シミュレーションをしながらやっていく点ですとか、テーマに挙げている「“教わる”ではなくて“感じて”ほしい」といった全体的な方向性としては非常にいいと思いました。今、阿部構成員や殿村構成員から出たお話ももっともですし、三浦構成員と原構成員から出ていたお話なども同様に感じました。私は塾の講師をしていたことがございまして、その経験からお話をさせていただきます。今回のケースにおいては、全ての手続きといっても、考え得る手続きというのには上限があります。であれば、学生達に一番初めに将来どんなことをしたいと思っているのか。例えば、海外に住みたいと思っているとか、結婚して子どもがほしいと思っているなどを書き出してもらい、その後に、「海外に行きたいと書いた人!」と聞いて手を上げてもらって、「そんな人は、このタイミングで手続きが必要です」と説明する等、一人一人のすべてのバリエーションに合せなくてもできる方法を模索するというやり方があるかと思います。というのは、会社員の方は今回あまり対象ではなくて自営業が対象になってくると思いますので、おっしゃるとおりかなりいろんなライフスタイルがあり得るかと思います。手続き漏れと納付漏れがないようにしていくことが一番大事なことだと思いますので、そういったこともご検討されては如何かなと思いました。ありがとうございます。
あと、2~3付け加えさせていただければと思います。一つは、対象の学校は全ての学校ではいけないのかというのが少し気になったところで、例えば先ほど申し上げた全盲で按摩になる方が多いです。今回の主眼となっている自営業です。ポスターは見えないです。やはり学校で習うほうが、確実性が格段にあがります。そのため、学校をそんなに限定する必要が何かあるのでしょうかという点が気になりました。これはどなたに聞けばいいのかわからないですけれども。
○(株)電通PR
 お答えします。今回、あくまでもモデル授業として。
○横尾構成員
 そうか。モデルだからということですね。わかりました。障害者関係の学校も1校くらい入れてもいいのかなと思います。一般就職ではなく自営業の方が多いので、盲学校とかそういった所も1つ入れられてもよろしいのではないかと思いました。
2点目は、先ほど「メールなどでお問い合わせいただいても」みたいなお話がありましたが、実際問題としてメールやファックスでのご相談も受け付けているのでしょうか。これも自治体の方にお伺いしたほうがいいのか、どなたにお伺いしたらいいのかわからないですけれども。
○町田部長
 現在、メールやファックスではお受けしていません。お手紙をいただいた場合には、年金相談とか文章でお返ししている場合がございますけれども、現時点ではメールやファクスによる受け付けはしておりません。
○横尾構成員
 なるほど。先ほどメールでもなんでもいいからお問い合わせをという話があったので、もししているのであれば、聴覚障害の方はファックスを使われているので、そのことを訴求したほうがいいと思いました。郵送は受け付けているということなので、郵送は受け付けていること、あと、やはり足が不自由だったり目が不自由だと出向くのも大変ですし、目が不自由だと行って資料が見えるかどうかという問題もあるので、やはり電子的に手続きができたりメールやファックスがもし使えるようになれば、なったタイミングでお知らせいただくと、手続きが進むのではないかと思いました。以上です。
○司会
 ありがとうございました。他にいかがでしょうか。佐々木構成員お願いいたします。
○佐々木構成員
 すみません。講義構成案の8ページの部分です。内容が公的年金のこと、老後のこと、年金手続きのことなど1回90分で行うには非常に分量が多い気がするので、メリハリをつける必要があると思いますが、この全体の中でどの箇所を重点的、また、優先的に行うのかその点はお考えでしょうか。
○(株)電通 PR
 お答えします。まず、年金を自分のものと考えてもらうというところが重要だと思っておりますので、まずはライフプランのところが重点だと思われます。VTR において、長ったらしい説明ではないですけれども要点をついて、この部分でしっかりと理解してもらうという部分を作れればと思っておりますので、佐々木構成員がおっしゃっているように、やはり分量が多い部分ではありますけれども、そこは映像の力で伝える方法を考えたいと思っています。
○司会
 他にいかがでしょうか。
○上野部長
 いいですか。
○司会
 年金機構さんお願いいたします。
○上野部長
 すみません。私が言うことではないかもしれませんが、12ページのところで学校・講師選定についてのところの米印で「普及テクニックを次年度以降に日本年金機構の担当者が学べるよう」云々と書いてありますが、非常に私どもとしてはありがたいことです。今までにだいたい1,400回各地域で年金セミナーをやっていきまして、約10万人の方に受講していただきました。その中で5万人くらいの方にアンケートを取った中で、やはり講師の質というのが問われています。いくらいい資料を作ったとしても、講師陣がある程度うまい教え方をしなければ伝わりません。例えば、間の取り方が下手とか、下向いてばかりいるといったアンケートもあります。ですから、教え方のテクニック集というのは非常にウェルカムです。現状、私どもも年に3回ほどプロのコーチング講師にお願いして、現場の人間に対して研修をやっているのですが、やはりお金がかかりますし、それから、なかなか一気に大勢の人数で実施することはありませんので、教え方のテクニック集があるということは我々としてもありがたいことなので、ぜひ進めていただきたいと思いましてお話しました。以上です。
○司会
 ありがとうございます。三浦構成員お願いいたします。
○三浦構成員
 高校のA案とB案についてですが、今後のメーンターゲットと考えるとB案の職業学校がいいのかもしれないですが、今回のモデルに関してはA案がいいかなと思いました。というのは、将来的には若い人に広く知ってもらうためのモデルなのでということでA案に1票です。
○司会
 原構成員お願いいたします。
○原構成員
 私も12ページの講師のところですけれども、今回のモデルについてはA案でもB案でもよいです。実際に高校で社会保障を教えている先生がどのくらいいらっしゃるのか、また、社会保障を教えられる先生がどのくらいいらっしゃるのかをよく存じ上げないですけれども、伝える先生によるところが非常に大きいと思います。モデル事業ではこれでいいと思いますが、実際にもし動くようでありましたら、例えば年金の専門家である社会保険労務士などが全国におりますので、そういった人や年金機構の職員の方もありだと思います。学校の先生でどういう方にというのは結構難しいところもあると思います。モデル事業では大丈夫だと思いますけれども、継続的にというのはまだまだ難しいところがあるのではないかと思いますが、今回はA案、B案どちらでもいいと思います。
○司会
 ありがとうございました。お願いいたします。
○(株)電通PR
 三浦構成員に。先ほどのライフステージの話を最終的に決めたいというか、お話させていただきたいと思っています。先ほど原構成員にいただいたように、最初にライフイベントとして、こういう年代ではこういうことが起こり得るというところで、まず一般的なライフイベントということを周知した上で、例えば65歳、40歳のライフプランを立てるというのはどう思われますか。
○三浦構成員
 最初にイメージしたのは、自分のライフプランを自分で作るのが面白いのではないかということです。たぶん若い人は自分の将来のことをわからないというかそれ程考えていないと思いますが、この機会に人生にどういうイベントが起るのかをまず自分で考えてみるというのが面白いのかなと思ったので、だから、一般的なライフプランの提示とはまたちょっと意味合いが違います。
○(株)電通PR
 そうか。なるほど。
○原構成員
 私も一般的なという意味ではなくて、学生さんたちに全部でなくていいので、65歳で自分は海外で生活しているとかなんでもいいですが、時間軸で考えるのはわりと難しいと思うので、5分くらいで簡単な将来のイメージを書いてもらってから、それから65歳の時点の話に飛んだほうがいいかなと思いました。自分のという意味で言いました。
○(株)電通PR
 失礼しました。
○司会
 ありがとうございます。では、そちらをいただいてまたご検討いただくということでお願いいたします。他にご意見等ございますか。横尾構成員お願いいたします。
○横尾構成員
 すみません。先ほどの補足で、私がお伝えしたのもお二人と同じ意味合いでのライフイベントを言ってみて頂いた上で手続きと絡める方法であれば、対応表を作ればできるのではないかという意味でした。
○司会
 ありがとうございます。もしよろしければ、少し予定の時間には達していませんが、本日の質疑をそろそろ終了したいと思います。では、最後に横尾構成員お願いいたします。
○横尾構成員
 すみません。最後に、今の時点で考えることなのかどうかわからないですけれども、手続きで一番大変なのは障害者年金だということもありますので、ぜひ字幕対応と音声ガイドを付けるという対応自体は映像資料に関してはしていていただけたらと思いました。以上です。
○司会
 ありがとうございます。他に皆様いかがでしょうか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。
では、次回検討会につきましては、10月8日(水)午後に開催を予定しております。詳細な時間場所に関しては追って事務局よりご案内差し上げます。
なお、次回検討会テーマはあずさ監査法人が現在作成しております業務支援ツールについて具体的な成果物を基に助言を賜るとともに、TACさんが企画を行っている実務研修について、そして、そのカリキュラムや研修内容についてご助言を賜りたいと思います。
それでは、本日の検討会はこちらにて終了いたします。ご多忙の折お集まりいただきまして誠にありがとうございました。


(了)

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