ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会診療報酬調査専門組織(入院医療等の調査・評価分科会))> 平成25年度第2回診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会議事録




2013年5月30日 平成25年度第2回診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会議事録

○日時

平成25年5月30日(木)9:57~11:44


○場所

中央合同庁舎5号館
専用第15.16会議室(12階)


○出席者

武藤分科会長 安藤委員 池田委員 石川委員
香月委員 神野委員 高知委員 佐柳委員
嶋森委員 武久委員 筒井委員 藤森委員
<事務局>
宇都宮医療課長 竹林保険医療企画調査室長 井上医療課企画官 他

○議題

1.亜急性期入院医療管理料等の見直しについての影響
2.その他

○議事

 9:57 開会

○武藤分科会長
 それでは、定刻よりやや早いですけれども、委員の皆様、御出席なさっておりますので、これから平成25年度第2回「診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会」を開催したいと思います。
 先ほど申し上げましたように、委員の皆様方は、今日は全員出席でございます。
 それでは、議事に入らせていただきます。
 今日は「亜急性期入院医療管理料等の見直しについての影響」ということであります。事務局のほうから御説明をお願いしたいと思います。
○一戸補佐
 それでは、資料の説明をさせていただきます。
 今日は入-1と書いてある第2回の分科会の資料でございます。「亜急性期入院医療管理料等の見直しについての影響」について議論させていただきます。いつも恒例のことではございますけれども、議論に入る前に、いつもの附帯意見の紙と中医協で一度議論した論点の紙、この範囲の中でデータの分析を中心に専門的な観点で議論していただくという分科会の趣旨を踏まえて御議論をお願いしたいと思っております。
 それでは、資料の説明をさせていただきます。
 スライド番号3番、これは前回もお示ししましたが、平成24年度の調査項目でございます。今回は下線部でございます「亜急性期入院医療管理料等の見直しについての影響」。
 スライド番号4番は、それに基づく調査内容でございます。
 スライド番号5番、亜急性期の類型の中に一つ入っておりますけれども、回復期リハビリテーション病棟の評価の見直しということで、平成24年改定では看護配置ですとか在宅復帰率、入院患者の重症度の割合といったような要件を強化した回復期リハビリテーション病棟入院料1の新設を行ったというものです。
 スライド番号6番は、亜急性期入院医療管理料の見直しでございます。平成24年改定では、亜急性期入院医療患者の1と2というのに分類しまして、1についてはリハビリをしたことのない患者さんに対する点数、2についてはリハビリを算定した方の点数ということで、ご覧いただきますと亜急性期の2というリハビリを実施したことのある患者さんについて算定する点数が1,911点となっておりまして、先ほど御説明した回復期リハの1という高い点数がありますけれども、これも1,911点ということで点数をそろえたということでございます。
 1枚めくっていただきまして、以降、資料でございます。
 スライド番号の7番以降ですけれども、そもそも我が国の抱える課題といったものをまず説明させていただきます。
 スライド番号の8番にありますように、高齢化が進んでいくということは皆さん御存じということで、スライド番号9番です。高齢者が増えてくるという中で、医療の内容といったものが変わってくる。慢性疾患が増加し、複数の傷病を抱えてくるといったような高齢者がふえてくるということです。
 人口ピラミッドについてもスライドの10番にあるようなきれいな三角形ではなくて、11ページのように、高齢者の部分で今後は、完全に病気を治す、救うということよりも、支えていく医療ですとか癒すといったことが重要になってくるということが考えられております。
 スライド番号12番、これは何度もお出ししておりますが、病床の類型別の算定数です。
 真ん中に線で囲んでありますけれども、亜急性期の分類に入っております回復期リハビリテーション病棟、亜急性期病棟についてはそれぞれ施設数と病床数、このような算定の状況になっているということでございます。
 スライド番号13番、これは現在の回復期リハ病棟と亜急性期入院医療管理料の主な施設基準を書いております。左側の3つのカラムが回復期リハビリテーション病棟、一番右側が亜急性期入院医療管理料になっております。回復期リハビリテーション病棟は基本的には15対1以上の看護配置が基準。今回新設した1については13対1。回復期リハですので、3番目のカラムにありますように、リハビリの専門職種がかなり配置として強化されている。真ん中の段にあります在宅復帰率については、基本6割以上で、今回新設した回復期リハについては7割といったようなもの。
 重症患者の退院時の日常生活機能評価といったようなところでも、改善している患者は3割以上という要件が設けられております。亜急性期入院医療管理料については、看護配置が13対1、在宅復帰率が6割ということになっております。
 亜急性期入院医療管理料については、病室単位での届出ということと、あとは病床規模に応じた病床の算定上限が決まっているということが設けられてございます。
 また、亜急性期入院医療管理料につきましては、60日間のみの算定ということになっております。
 スライド番号14番につきましては、亜急性期入院医療管理料と回復期リハビリテーション病棟入院料の包括範囲の比較ということで、回復期リハと亜急性期の2とリハビリを算定したことのある患者さんが算定する件数ですが、これについてはほぼ包括範囲が横並びになっていて、リハビリを算定したことのない患者さんが算定する亜急性期入院医療管理料の1というのは、包括範囲が若干狭いというか、出来高でとれる範囲が多いということになっております。
 スライド番号15番、回復期リハと亜急性期入院医療管理料の届出数でございます。回復期リハは平成24年改定で3つの類型に分かれましたけれども、少しずつふえてきているということで、おおよそ7万床近い感じ。亜急性期入院医療管理料については、平成24年改定でそれ以前と以後で評価の方法が分かれておりますので色分けはできないのですけれども、平成24年改定以降、リハビリを算定したかしないかで分かれますが、円グラフをご覧いただくと、亜急性期入院医療管理料を算定していてリハビリをしていないというのが亜急性期の1ですけれども、こういった方は1割ぐらいしかいない。また、リハビリを行っている患者さんが9割ということになっております。
 スライド番号の16番、これは何回もご覧いただいたことがありますが、左側の一般病床と療養病床しか記載していない数字でして、これに亜急性期病床ですとか回復期リハ病床がどこにあるかというと、無理やりくっつけますと、このように大体ここに位置しているということで、今後2025年に向けたイメージ図としては亜急性期等に該当する病床というのが少ないということが見てとれると思います。これまでが現状の御説明でございます。
 スライド番号17番以降が亜急性期入院医療管理料の特徴でもあります病室単位での評価について御説明いたします。
 スライド番号18番、亜急性期入院医療管理料については、平均在院日数の対象としないということになっております。
 1枚めくっていただきまして、病室単位については3月の中医協でも資料を出しましたけれども、スライド番号19番からスライド番号20番の一類感染症患者入院医療管理料というのは治療室単位、大体病棟と同じように看護配置もその中で決まっているわけですけれども、純粋に病室ですとか病床といった病棟の中で評価しているというのが太い線で囲んである特殊疾患入院医療管理料、小児入院医療管理料4、亜急性期入院医療管理料という3つだけが病室・病床単位での評価になっているということでございます。
 この病室・病床単位での評価という亜急性期入院医療管理料ですが、スライド番号21番、亜急性期入院医療管理料はDPCの算定の対象外の病棟になっており、出来高となるということになっております。
 スライド番号21番は前回改定のときに出したのですけれども、DPCが階段状の点数設計になっているわけですが、DPCの点数が亜急性期入院医療管理料の点数を下回ったときに、大体亜急性期病床に転床させているといった実態があるということです。
 その中で、たまたまこういうデータが出たのではないかといったような御意見もあったようですので、スライド番号22番をごらんいただきたいと思います。DPCは医療機関別係数というのがありまして、それによって点数が同じ疾患に対する治療を行っても上下するわけですが、11日目に亜急性期入院医療管理料よりも点数がDPCで低くなるような病院は11日目に亜急性期病床に転床させていて、20日目に亜急性期病床よりも点数が低くなるような医療機関は20日目に転床させているといったような実態がございます。
 1枚めくっていただきまして、亜急性期入院医療管理料の患者像についてでございます。グラフの真ん中が亜急性期入院医療管理料の患者像でして、骨折から脊椎障害(脊椎症を含む)、整形の患者さんとか脳梗塞とかが多いわけですけれども、亜急性期の看護配置が13対1ですので、亜急性期病棟のない13対1入院基本料を算定している病棟と回復期リハの1とで比較してみますと、13対1の病棟ですとか回復期リハでも同じような患者さんが見られているということで、亜急性期入院医療管理料の特徴的な疾患構造というのは見てとれないということです。
 スライド番号24番です。亜急性期入院医療管理料が一番左の棒グラフ、真ん中が13対1一般病棟入院基本料、右側が回復期リハ1病棟になっているのですけれども、入院しているときに看護必要度の点数が、AとBを足し上げた点数の最高得点の平均値がどうなっているかというものでございます。亜急性期入院医療管理料の算定している病床の患者さんが一番低いという形のデータになっております。
 スライド番号25番については、リハビリテーションの実施単位数ですとか、直近1週間に実施された検査の割合についても亜急性期と13対1と回復期リハ1で比較したところ、亜急性期に特徴的なものは余りない。唯一X線の単純撮影というのが多いのですけれども、これは骨折の患者さんが多いので写真の回数が多いのかなという感じでございます。
 患者像ですとかを踏まえて見ていただきますと、スライド番号26番ですが、1カ月当たりのレセプトの請求金額の比較でございます。亜急性期入院医療管理料が76万5,000円になっていまして、13対1入院基本料というのはそれより低い66万9,000円、回復期リハが109万5,000円ということで、亜急性期入院医療管理料の特徴的な患者像というのが余り見てとれないとか、重症度・看護必要度の点数とか、こういったものを見てレセプトの請求金額をどう考えるかということもあるかと思います。
 1枚めくっていただきまして、今後、亜急性期の医療を担っている医療機関に求められる機能というのはどういうものがあるのかということでございます。
 スライドの28はイメージ図ですけれども、やはり亜急性期、回復期で担っていただく機能としては、急性期病床、急性期病院からの患者さんの受け入れ、在宅復帰支援、介護施設ですとか在宅にいらっしゃる患者さんからの緊急時の受け入れ、こういった大きな柱があるかと思います。
 スライド番号29番から、まず急性期からの受け入れ機能についてのお話です。
 スライドの30番は、前回の分科会でお示しした7対1、10対1病棟における入院患者の在院日数で、90日までを高智委員からの御意見もありましたので30~50日、50~70日と20日ずつ刻みを入れてみましたけれども、おおよそ2割近い方が30日以上入院されているということでございます。
 1枚めくっていただきまして、これも前回お示ししましたが、特定除外の該当患者数の割合が3.7と6.5%となっております。特に7対1の入院基本料の特定除外の患者さんで特徴的に高かったのは、悪性新生物とリハビリということになっております。
 スライド番号の33番については、リハビリについては亜急性期の中の一つの類型ですけれども、回復期リハビリテーション病棟というのを平成24年改定で充実しておりまして、算定病棟数もふえてきているということでございます。
 34番のスライドです。先ほどお見せしましたが、亜急性期の算定患者の疾患ですが、やはり骨折、脳梗塞といったものが多いのですけれども、一部下に点線で囲んでありますが、悪性腫瘍の患者さんも5%程度いらっしゃるというような状況でございます。
 1枚おめくりいただきまして、今度は療養病棟で特定除外項目に該当するような患者さんがどれぐらい受け入れられているかということについてです。これについては一定程度特定除外の項目に該当するような患者さんを多く受け入れている療養病棟も存在しますということでございます。これが急性期からの受け入れといったようなことです。
 次が在宅復帰についてです。スライド番号の37番は何回もお見せしておりますけれども、在宅復帰率の要件がかかっているのは亜急性期・回復期からだけといったようなことになっております。
 スライド番号の38番は前回の分科会でお示しした7対1病棟の在宅復帰率。7対1の在宅復帰率の平均が80.1%となっております。
 これを踏まえまして1枚おめくりいただきたいと思います。亜急性期入院医療管理料の在宅復帰率の状況ですけれども、やはり在宅復帰率が病棟、病床の算定要件になっていますので、亜急性期について在宅復帰率は極めて高いということになっております。
 スライド番号の40番については、今度は療養病棟で在宅復帰率がどうかというのを見させていただきましたけれども、7対1の平均の在宅復帰率よりも高いような療養病棟も一部存在しているということでございます。
 41番目のスライドですが、今度は緊急時の受け入れ機能ということです。
 スライドの42番は7対1病棟の緊急入院患者の割合ということで、平均が59.1%となっております。
 これを踏まえまして1枚めくっていただきますと、亜急性期入院医療管理料を算定しているところですが、7対1の平均を上回っているような緊急患者の受入割合を持っている医療機関が複数存在します。療養病棟についても同じように見てみますと、一部7対1の平均を上回るような緊急入院の患者の割合がある医療機関も存在しますということでございます。
 亜急性期の求められる機能を3つ挙げて分析してみましたけれども、こういったデータを踏まえて、最後、45番目のスライドですが、今後、高齢化の進展に伴って地域医療を支えるためには亜急性期の医療の充実が一層重要になってくる。現在の亜急性期入院医療管理料については病室単位での評価となっておりまして、13対1入院基本料、回復期リハよりも重症度・看護必要度が低くなっている。また、1カ月当たりのレセプト請求額は13対1の入院基本料よりも高くなっているという状況もございました。
 患者像ですけれども、亜急性期入院医療管理料については、悪性腫瘍とかこういった特定除外の項目に該当する患者の受け入れですとか緊急入院の受け入れ、在宅復帰率について高い病室、病棟があるということ。療養病棟であっても特定除外項目に該当する患者さんの受け入れですとか緊急入院の受け入れ、在宅復帰率というようなものについて7対1と同等あるいはそれ以上の数字を出しているといったような医療機関も存在しているということでございます。
 こういったことを踏まえまして、今後の地域の医療というのを支えるための亜急性期医療を充実するということについてどのように考えますかと。亜急性期医療の病棟単位への評価の移行というのについてどう考えるか。療養病棟、病床であっても亜急性期機能を有していると思われるような病棟の存在について今後どのように考えますかと。最後は、亜急性期機能を充実させるためには、対象となる患者像ですとか機能を明確にして、さらなる評価を充実させるということの方向性についてどのように考えますかということでございます。
 資料の説明は以上でございます。
○武藤分科会長
 ありがとうございます。
 それでは、議論に移りたいと思いますけれども、冒頭、一戸補佐から御説明があったように、この分科会の趣旨は中医協の附帯意見に沿った調査とその分析、評価、それを取りまとめて秋以降の中医協総会のほうで議論に付していただくということですので、できるだけ提出された資料に沿って議論を集中していただきたいと思います。
 それでは、ここから。安藤委員、どうぞ。
○安藤委員
 今、座長から言われましたのでつけ加えることはないと思いますけれども、ここに示されたいろいろな図表の解釈をきちんとやらなければいけないと思います。そして、これからどういう課題が生じてきて、今後にどういうふうに生かすのかということを議論すべきだろうと思うのです。前回まさに原則論がたくさん出されまして、図表の吟味をしていないと思うのです。ぜひ一つ一つ吟味していきたい。ここに出されていないものもたくさんあると思いますので、それをぜひ拾い上げていただきたいと思います。
○武藤分科会長
 ありがとうございます。
 それでは、そのほか御意見、御議論はございますか。
 高智委員、どうぞ。
○高智委員
 今、一つ一つという意見もありましたが、ポイントに重点特化するやり方もあると思います。その意味から、スライドの11を見ますと、主として高齢患者に対する医療のあり方につきましては、時間の経過とともに治すこと、救うことが徐々に難しくなっていくわけでございます。要はターミナルステージに向かうプロセスが例外なく誰にでもついて回るということですから、それに伴って癒すこと、支えること、あるいは寄り添うことなどを旨として対応を図ることがごく自然なことと考えております。したがいまして、高齢者に対する医療提供体制は受診のビヘイビアも同じでありますが、あり方の基本部分については単純に制度内だけの議論で片づかない種々のファクター、例えば人生観とか倫理観あるいは宗教、哲学、家族観などといった複雑多岐にわたる課題が介在することを認識しつつも、スキームを支える側でもある人口動態の将来推計でありますとか、それに伴う医療資源確保の困難さだとか、技術の高度化によるコスト上昇、高齢化のさらなる進展などについて複眼的に見ていく必要があると考えております。
 したがいまして、従前からの高齢者に対する医療提供体制については、そのあり方及び具体的な展開というものについて、割り切りの論理に基づく判断を排除することなく新たな切り口で形をつくっていく作業が極めて肝要であり、しかも急がねばならないと考えております。スライドの11を見てそのように感じました。
○武藤分科会長
 ありがとうございます。
 武久委員、どうぞ。
○武久委員
 今日は亜急性期の話ですのでデータをいろいろ見させていただきましたけれども、そもそも亜急性期ができた経過。一般病床というのは7対1から15対1まであるわけですけれども、別に13対1の一般病床のままとどれぐらい違うのかということです。亜急性期ができた契機と、どういう理念でもって亜急性期ができたか。いまだに1万7,000床ぐらいしかない、数として非常に少ないわけで、しかも見てみると13対1とそう変わらないし、割合軽い人が行っていて点数はそれに比べて割合高いのですが、今の事務当局に聞くのもあれだと思うのですが、どなたか御存じでしたら、できたときの経過とか、どういうことを理念としてできたかということを、最初の理念と今はどこか大きく違ったのかということを教えていただけたらと思います。
○武藤分科会長
 事務局、よろしいですか。
○一戸補佐
 たまたま私が前回医療課にいた平成16年の改正のときに亜急性期入院医療管理料というのが新設されたわけですけれども、当時は一般病棟入院基本料が主でして、機能分化の観点で亜急性期という概念を導入してつくるということで亜急性期入院医療管理料が新設されたわけです。その際、導入当初、今もそうなっていますけれども、病室単位とか病床単位の評価であるということで、導入するための病床の制限を加えています。それが今に至っているわけです。そんな中でこの10年間で初めて亜急性期病床に入っている患者さんの像のデータですとか、そういった実態を調査したのは今回初めてだと思いますので、機能分化の目的ですとか、病室単位の評価を今回のデータをもとに議論していただいて今後のあり方を考えていただきたいと思っております。
○武藤分科会長
 よろしいですか。
 安藤委員、どうぞ。
○安藤委員
 スライド15番を御参照いただきたいと思います。回復期リハ病棟入院料、亜急性期入院医療管理料の変遷というところで、一番右側に円グラフがありまして、その左側に棒グラフがあります。ここが黄緑色になっておるのです。これは要するに病床区分での区別が難しいからこうなっておるものと思いますけれども、円グラフのほうは1と2と分かれておるのです。だから、これは患者のケースということです。レセプト時の請求のあて先がこういうふうに分かれるということでございますか。
○武藤分科会長
 補佐、どうぞ。
○一戸補佐
 24年以降は、1と2という概念が平成24年改定以前と全く違っていまして、リハビリをやったかやらないかで算定する1と2が分かれていますので、緑の全体の中で右側の円グラフで再掲させていただいている形でございます。
○武藤分科会長
 よろしゅうございますか。
 安藤委員、どうぞ。
○安藤委員
 要するに各病院あるいは病棟、両方申請できるのです。これが肝であろうかと思います。
 これの解釈ですけれども、小豆色の亜急性期の2を申請したのが多いというのは、意外にもリハ適用が多いのではないかということを主張せんがためでしょうか。
○武藤分科会長
 一戸補佐、どうですか。
○一戸補佐
 我々はどれが多いとかということではなくて、現状調査の結果、こういうふうな割合になっているということでございます。
○武藤分科会長
 神野委員、どうぞ。
○神野委員
 先ほど安藤委員がおっしゃったように、これからいろいろなデータを見ていくというこの会のあり方については大賛成でございますし、その中で高智委員が先ほど11ページの人口ピラミッドのお話をされたわけですけれども、これは実は私たちのここの役回りとしては、入院医療等の調査・評価分科会ですので、病院入院医療、病院というものを見つめるわけであります。病院の役割は本来的には治すことであって、いわゆるケアというのは、もしかしたら11ページの上のほうに支えるというのは医療なのかどうかというところからいろんな議論が必要だと思うし、その中でケアならば介護。しかし、お年寄り、いかに年齢がいってらっしゃる方でも急に骨折するとか、急に肺炎になるとか、急な医療が必要なときにどうカバーするか。あるいは入院医療ではありませんけれども、在宅医療をどうするかといったようなところで、支えるところに関してはケアが中心であって、その外づけ的に医療があるべきなのかと思うわけです。
 これは総論的で恐縮ですけれども、そういった意味では、今ここで膨大なデータをお集めになったわけですので、患者像から見てダイナミックな見方を提言するのも役割なのかなという気もいたします。
 16ページ、例の杯のお話です。前回の会議の最後に医療課長のほうから、この杯の上のほうを何とかしなければいけないという話をされたわけでありますけれども、今回、亜急性と回復期をこの杯の持ち手につけたら結構膨らみました。特定入院医療のほかに障害者とか特殊疾患とかいろんなものをくっつけると、この杯はもっと膨らむはずなのです。7対1も経時配分しておりますから、もしかしたら5対1が上のほうに飛び出まして、1つの病院の中での病棟配分で見ると10対1、13対1が下に下がってくる。そうすると、もしかしたら、この杯はもっと円柱状になってしまうのではないかという気もいたします。
 そこで、しっかりデータを見ていかなければいけないのですけれども、2点質問がございます。
 1点目は、24枚目、亜急性期入院医療管理料の患者の特徴というところであります。ここで13対1というのはN=15ということであります。ほかのところがN=101と380ということですので、前回も統計論の話がありましたけれども、このデータは成り立つのかどうかという話とともに、13対1の入院基本料の入院期間、これは恐らく規定以内の入院期間、そこでの平均と亜急性期入院医療管理料というのは最高60日の平均なのか。そうすると、大分入院当初と退院間際というのは随分傾斜が大きくなって平均値が薄まってしまいますよねということを考慮した上でのグラフなのでしようかというのが1点目でございます。
 2点目ですけれども、43、44あたりですが、患者像の話でありますけれども、亜急性期入院医療管理料において緊急入院が非常に多いところがある、あるいは療養病床でも緊急入院が一部に存在する。こういったところの病院の特徴とか、この地域に余り病院数がなくてとりあえず亜急性に入れましょうというようなものがあるのかとか、患者像として前回出てきたような介護保険施設から一時肺炎等で急変して緊急入院したものなのか、それとも町の中で救急車で来たものなのかとか、そういう患者像というのがもしおわかりになられれば教えていただきたいと思います。
○武藤分科会長
 2点ありますが、補佐、どうぞ。
○一戸補佐
 まず24ページですけれども、ただの平均ではなくて、その患者さんが最高得点になったところの平均ですので、入院期間云々というよりは最高得点だということです。
 N数は調査結果で亜急性期が全くない13対1だけの病棟の患者さんの数でも見ています。今回の調査結果で13対1単独で亜急性期でない病棟でというのは15例だけということ。
 あとは43ページの緊急入院患者の割合の高い患者像がわかるかというのについては、今手元にはデータがありませんので、必要があれば分析させていただきます。どういった病院が該当しているかというと、そんな田舎に偏っているというわけでもないし、市の中にあるような200~300床規模の病院とか、そういったものが入ってきているかと思います。
○武藤分科会長
 嶋森委員、どうぞ。
○嶋森委員
 今、24枚目のスライドのお話がありましたので、私もこのことについてお話しさせていただきます。亜急性期と亜急性期のない療養病棟の患者像が明らかに違っていると思います。本来は亜急性期に救急から看護必要度の、A得点の高い人が移り、その後療養型に行くというのが私がイメージしている形ですが、それが、逆転していて、亜急性期でないところに手のかかる患者さんが多くいるということになっています。これは大きな問題があると思います。ですから、亜急性期に入るべき患者さんの像をもう少しはっきりさせる必要があるのではないかと思います。看護必要度でA得点が高い人は医療機能がある程度あるところに入れる必要がありますし、そういう意味ではこの図の状況は問題があると思います。
 その前の21と22の図を見ると、明らかに制度に応じて患者さんを移動しているという印象がありまして、この3つの図を見せていただくと、亜急性期のあり方をもう少し明確に、急性期を終了してまだ医療依存度の高い人患者さんをきちっと入れていって、医療機能の低いというか療養型でいけるようなB得点の高い患者さんを次に移していくという形に持っていく必要があると思います。そういう意味では、看護必要度の結果がはっきり出ていますから、看護必要度の評価結果もきちっと調べてみるということも必要だと思います。
○武藤分科会長
 石川委員、どうぞ。
○石川委員
 分科会長にお願いですけれども、先ほど安藤委員のほうから、要するに一つ一つ丁寧にやっていくべきだというようなお話がありまして、逐条的という言葉ではないですけれども、逐スライド的にどんどんやっていくということですね。
 あと重要な発言で、武久委員のほうから、亜急性期の歴史的などうやって出現してきたのか。つまり、今、亜急性期病棟ということについて、どうもまだ十分に概念に定まっていないのではないかという疑いが一つあるということ。それは我々もそうかもしれないのですけれども、今までふえてこなかったことを見ると、やはりここのところが一般的に広まっていなかったという事実があるのではないかと思うのです。回復期リハビリテーションは、導入する病棟がどんどんふえる、病床がどんどんふえるときに、地域医療計画の中でかなり一般の病院経営の方々に理解を求めてやってきた経緯があると思うのです。わかりやすく説明しないとこういうものはだめだと。それは井上企画官と一緒に私もやってきたので、回復期リハビリテーションをふやすときもそうだったのです。亜急性期病棟、病床がふえないというのはわかりにくいということがあるのではないかと思うのです。
 ですから、その辺の定義をもう一回きちっとして、それで逐スライド的に評価をしていくというやり方をしていただいたらどうでしょうか。
○武藤分科会長
 それと同時に、最後の論点整理の45のスライドも皆さんに御議論していただければと思います。
 香月委員、どうぞ。
○香月委員
 亜急性期病床に関して全く同じで、わかりにくいのです。リハビリテーションというのは急性期からわかりやすいのですけれども、非常に機能的な面がもちろんあるのですが、一方で役割として本当にどうなのかといったことがわかりにくいので、幅はあってもいいのですけれども、ある程度定義といいますか、こういうことをするところだよというところをはっきりさせたほうがいいのではないかという気がします。
○武藤分科会長
 佐柳委員、どうぞ。
○佐柳委員
 確かに普及をなかなかしていないのが現在の状況だと思うのですけれども、実際に亜急性期の病床がなかなか普及しないというのはどうしてかというと、要はほかの規定にない60日規定です。結局60日の間に何らかの次のステップに行ける人に適用するということになっていますので、そういう意味で非常に使い勝手が悪いというのは事実ですけれども、私は逆に、ほかの規定にないこういった60日といった次の段階で、基本的には16ページの構造をどこまでうまく経済的にも誘導できるのかわかりませんが、逆転したものからもう少し素直なものに移していかなければいけない。
 移していく過程で表にないのは、要は在宅との関連なのだと思うのです。これは在宅というか地域の上に乗っかっている構造なのであって、そこのところをうまく全体像として超高齢社会の中でそれにマッチするような医療の分配が必要になって来るのだと思うのです。
 そういう意味からいくと、60日間という、あるいは私自身は60日もあれば30日もあれば、もう少し90日もあっても、そういった社会への復帰していく規定を持った仕組みは特徴としてはいい特徴を持っていると逆に思っているのです。そこのところを例えば23ページのどういう患者様が入っているかということを見ると、下で結論は同じようにおおむね重複しているという解釈が書かれていますけれども、実は私は相当違うのではないかという気がします。例えば脳梗塞というのは亜急性期のところにほとんど入っていないです。8人しか入っていない。むしろ骨折だとか、そういった見通しの立つ、2カ月の間に何らかの在宅にも持っていけるだろうという人がこの中に入り込んできているということですから、そういう意味で60日とか30日とか、そういう誘導で医療と生活というものをつないでいくという仕組みをもう少し多彩につくるのには非常に役に立つ機能ではないかという気がします。
○武藤分科会長
 ほかによろしいでしょうか。
 高智委員、どうぞ。
○高智委員
 先ほど神野委員から指摘がございました11ページに関連して、最初に私が意見を申し上げたところでございますが、こういうところにこういう資料を出すこと自体が奇異にお感じになるという趣旨も含めての発言でしょうか。私としては、今日の議題にふさわしい図であると理解しております。
 一番気になりましたのは、病院は患者を治すところだという固定観念を持つという点で、これはもうこの時代にはかなわないことではないか。人間の最期においては、尊厳あるエンディングを迎える、これは誰しも平等に訪れるわけで、そこに着目した場合、最期まで治せるという認識で議論を進めていくことに大きな違和感を覚えました。
 したがいまして、私は最期までキュアできるとは考えておりません。そして、そうした時期だからこそ、この図を踏まえ、急性期にしろ、亜急性期にしろ、どういう方向を目指したらいいかが最大の焦点になっているのだと考えました。
 先ほどから議論になっております23ページ、24ページの関連でございますが、亜急性期入院医療管理料を算定している病院における患者像に私どもは関心を抱いております。亜急性期のない13対1入院基本料と回復期リハ病棟入院料の1の患者の傷病名あるいは検査に特段大きな差異はございません。にもかかわらず、次のスライド26におきましては亜急性期入院医療管理料のレセプト請求額が13対1入院基本料相当額を上回っていることがわかります。
 申し上げたいポイントは、患者像自体に大きな差異が見られないという実態に着目したうえで、今後も亜急性期入院医療管理料を継続評価していくということであれば、この際、亜急性期の機能を明確化しておく必要があるということです。
 具体例を申し上げますと、急性期の患者の受け入れ、もしくは在宅復帰率の強化などのアウトカムについて、さらに深掘した検討が加えられてしかるべきではないでしょうか。これを意見として申し上げておきたいと思います。
○武藤分科会長
 藤森委員、どうぞ。
○藤森委員
 精神論ではなくてデータに基づいてということなので、42ページと43ページに御質問したいのですけれども、緊急入院というものの調査上の定義が7対1と亜急性では同じ定義で聞いているのだと思うのですけれども、43ページの95%以上の医療機関の症例があるというのはとても違和感があるのです。これはどんなイメージなのでしょうか。一般には一般病床から亜急性期に移っていくのだと思うのですけれども、これはいきなり亜急性に入ってきて緊急だということで、いわゆる救命救急管理料を取っているレベルの緊急なのか、それとも単に予定外という意味だけの緊急なのか教えてください。
○武藤分科会長
 一戸補佐、どうぞ。
○一戸補佐
 調査票はいずれの病棟でも同じ聞き方をしていまして、予定か緊急かという聞き方をしていますので、予定入院でこの日に入院しますということか、それ以外の緊急な要因かということです。
○武藤分科会長
 安藤委員、どうぞ。
○安藤委員
 亜急性期のおさらいをやっておかないといけないと思います。16年改定でこれは新設されたと聞いております。20年改定において1と2が区分されたのですけれども、いずれもこれは病床200床以上、未満で区分しているだけなのです。そのときにマキシマムが何床とかということがありました。亜急性期のイメージは、やはり一般病床付属、あるいは一般病床の一部を亜急性期にするというのだったと思うのです。だから、一看護単位で設定できたかというと設定できなかったと思うのです。24年改定で1が30床ですから、2が40床か、数が増えました。看護単位で設定できるようになった、これがこの次の26年改定への布石だったと私は解釈するのですが、そういうふうな変遷があったことをおさらいしておきたいと思います。
○武藤分科会長
 筒井委員、どうぞ。
○筒井委員
 この論点のところから申し上げますと、亜急性期医療を病棟単位の評価に移行することについてどう考えるかという論点があると書かれているので論点に沿って申し上げますと、残すのであれば、先ほどから御意見出ているように、亜急性期の機能を明確にして、要件をもう一回決め直すということだと思うのです。その際に、3番目の療養病床であっても亜急性期機能を有している病棟が存在していることについてどう考えるか。この機能ということについてですが、これは一緒に考えたほうがいいと思うのです。要するに機能というのは患者とストラクチャーによるわけですから、その患者さんが適切な医療を受けているかどうかということで評価できる要件をつくればいい。
 4番目ですが、これは私が今申し上げたことと全く同じことが書かれていて、亜急性機能を充実させるため、対象となる患者と機能を明確にする、これは皆さんずっと先ほどからおっしゃっているのですが、まずそれをやるために、先ほど看護必要度の最高得点の平均値というのが出ていましたけれども、13対1の人数が少な過ぎるのではないかということですが、少ないと思いますけれども、それしかデータがないのできっと出されたのだと思うのです。亜急性期の病棟の患者さんにどのような人がいるかということは、ここにおられる先生方は実際を御存じだと思うのです。データとしてあらわすのであれば、今回、補助表で看護必要度を詳細にとられているので、A得点のパターンを入院経過日数別に出してもらえれば、それはいかに人数が少なくても一定の患者像とは入院期間の治療がどのように行われているかということはわかると思います。
 B得点のパターンというのを療養型と比較してデータを出していただければ、どのような方がどのような療養機能を必要としているかということがわかると思うのです。そのようなデータはこの調査票からは必ず分析できるはずなので、次回でもいいので出していただきたいと思います。
 最後ですけれども、亜急性期病棟がそもそも平成16年にできて、もう10年近くたとうとして1万床だということは、これを病棟として残すべきかということには回答が出ていると思うのです。病棟として残せないのであれば、先ほどから問題になっています16枚目のスライド、左はワイン型ですね。ワインのグラスに似ているなと思っていたのですが、杯と言われたので杯かなと思って見ているのです。これをワイングラスにならないようにするためには、端的に言うと、右側のイメージに合わせるためには7対1から14万、下におりてきてもらわなければいけないし、今もう13対1に先ほどおっしゃられた回復期、亜急性期、13対1、15対1を合わせると18万なので、あと8万しか亜急性期はありませんので、療養に行っていただく病床があるのだろうなと思います。
 ですから、そういうふうに病床を10対1と一部合わせて35万とも書かれているので、7対1から14万おりてきますと38万になりますから、3万はもうどこかに行かなければいけないので、それがどこに行くかというだけの話ですから、きちんと処置が本当にあるかどうかという病態像を明らかにして、そういうスクリーニングをかけるような仕組みをつくればいいのではないかと思います。
 以上です。
○武藤分科会長
 事務局から、まず24ページのスライドですか。
○一戸補佐
 今回、本当は看護必要度も議題として挙げたかったのですけれども、分析が間に合いませんでしたので、次回に全体の分析結果をもとにまた御議論いただきたいと思いますし、その際に亜急性期の中身についても出させていただきたいと思います。
○武藤分科会長
 武久委員、どうぞ。
○武久委員
 先ほどからいろいろ議論が出ていますけれども、亜急性期ができた経過とかいろいろ理念とか言いましたけれども、要するに全然ふえていないということはニーズがないと単純に思うのです。これは佐柳先生がおっしゃった23ページのスライドを見ますと、私は佐柳先生と同じように、亜急性期とほかの病棟とでは病名がかなり違うと。要するに、整形外科的な患者さんのポストオペかギブスを固定したような人がいるということは、生命の危険が余りない人が入っているのではないか。ここで死亡単位、例えば一般の13対1の死亡単位と亜急性期の死亡単位と療養病床の死亡単位と比べると、そういうリスクのない人たちが入っていて安定している、だから看護必要度も低い。だけれども、こういう病棟が果たして必要なのかというと、今、必要なのは結局高度急性期から早く退院して、早く受け入れて、そこでリハビリとかをやって在宅のほうへつなげるようなポストアキュートの病床が要るのですけれども、ここはポストアキュートとしても非常に限られたような感じがいたします。
 だから、そういう意味では、亜急性という名前はともかくとして、日慢協は長期急性期と言っていますというような、今の亜急性期をそのまま拡大しても何の意味もないと私は思っているわけです。やはり機能的に言うと、短期よりは長いけれども、急性期的な要素を持った慢性期病床、すなわちそういう機能を持ったポストアキュートの病床が要るのだけれども、それを今の亜急性期のこの状態のところに重ね合わせてそこを拡大するということは非常に難しいように思いますけれども、いかがでしょうか。
○武藤分科会長
 では、佐柳委員、どうぞ。
○佐柳委員
 見方はよく似ているのですけれども、私は見解が反対で、亜急性期のこの病床をこれからの医療のベッドのシフトにどうやって誘導装置として使えるかという意味で魅力的な装置ではないかという感じがしているのです。
 先ほどもお話しさせていただきましたけれども、この病棟を多分選んでいるのは、60日で何とか対処しなければいけないというところから、要は先を見て、これからの診療だとかそういうものについてもある意味ではここまでにやらなければいけないというものを設定して進んでいっている仕組みだと思うのです。これからの医療の仕組みをベッドのシフトを変えていくとかということになってくると、もう少しこういう誘導方法をもっと活用すべきではないか。むしろところてんで押し出したら何か出ていくか、どこへ行くかわからないというような誘導ではなくて、医療機関というのは相当工夫しますので、ここまでに何とかしなければいけないということになってくると、例えばどの病気だったらどうだというよりは、2カ月だったら2カ月の間に対処できる疾患というのは当然のこととして多彩なものがありますけれども、そういうふうにして処理、対処していくということでしょうし、そういった意味での、今までと違った誘導方法という意味での一つのこういったヒントがこの中に隠れているような気がするという意味で、私は大いに活用すべきことではないかという気がします。
○武藤分科会長
 武久委員、どうぞ。
○武久委員
 今の御意見ですけれども、在宅復帰率の6割というのは、皆さん御存じのように、特養に行っても在宅復帰、老健に行っても在宅復帰、サ高住に行っても在宅復帰ですから、結局2カ月の間に治ってしまうということを想定しなくていいわけですね。要するに2カ月の間に治療して、その後はもっと慢性の長期慢性期的な病床に行くか、それか特養老健に行くか、もちろん家へ帰る場合も想定していますから、2カ月で治ってしまうということを多分担当の部局は想定していない。ただ、2カ月までに何とか治療して、ある程度のめどをつけて帰すという意味だと私は解釈しているのです。
 そういう意味からすると、今、佐柳委員がおっしゃったような意味に捉えていらっしゃる病院経営者が多いのかなと思います。要するに2カ月ぐらいで帰られるような患者を入れるところだと亜急性期病床を考えてらっしゃるとしたら、これからは余りそういう病床は必要とされるのかと疑問を呈します。
○武藤分科会長
 石川委員、どうぞ。
○石川委員
 先ほど病院がキュアかケアかなどというお話がありましたけれども、やはり病院というのは病気を一定治して、患者さんが望む在宅だったりというところに戻すわけですね。要するに治らない病気であっても日常の生活に戻れるところまで戻すというところでいけば、患者さんの病状、年齢によってさまざま期間が長くなったりするわけで、そういう点で亜急性期ということについての定義をきちんとした上で、例えば杯型と書いてある図の中にがんみたいな形で亜急性期とくっつけられているようですけれども、ここはスムースな形で三角形のピラミッドみたいな形で患者さんが流れるような病院の類型ということが必要。その途中の亜急性期は必要だと思うのです。
 ただ、そのときにそこの点数がどういうふうになって誘導できるのか、あるいはきちんとした位置づけについて、今、武久委員がおっしゃったような形でどんどん議論を重ねていくべきだと思います。特にこの部分については必要ないということは言えないと思っております。
○武藤分科会長
 私のほうからですが、亜急性期の患者像について質問ですが、15ページのスライド、前回改定亜急性期入院医療1と2に分けて、亜急性期1のほうはリハがなくて医療必要度が高いということだったのですが、今回の調査では1と2の患者像の違いは明らかになりましたでしょうか。お願いします。
○一戸補佐
 患者像については、先ほどからN数が小さいと言われておりますけれども、1を算定する数が少な過ぎて分析できるほどの数字になっていないというので、亜急性期でまとめて出させていただいております。
○武藤分科会長
 神野委員、どうぞ。
○神野委員
 最初の申し合わせのとおり、今の形の亜急性期がいい悪いという話は中医協のほうにお願いするということで、データから見なければいけないと思うのです。ただ、先ほどの16ページのゴブレットの話でありますけれども、右にありますように、一般急性の後に何らかの亜急性機能というので流れとして必要であるわけですので、今までの中でいろんなデータを見ながら新たなものも含めて亜急性機能というのはどうあるべきか、そのためにどういう患者像が要るのかというようなデータを収集していくべきなのかなと思います。
 その中で、今回も3つに機能を分けていただいたわけですね。急性期からの受け入れと在宅生活復帰支援機能と緊急時の受け入れ機能。この3つの機能というのは大賛成でありますし、どれもあるものだと思います。そこで、各機能において、これからの進め方として今の形でいいのかどうか。今、このデータを見て、あるいは新たなデータをお願いして今の形でいいのかどうかということを議論されればと思います。
○武藤分科会長
 私もまさにそう思います。亜急性期に求められる機能、今、事務局から3つ提示がありましたので、ぜひともこの御議論をしていただきたいと思います。
 繰り返しになりますが、急性期からの受け入れ、在宅復帰、生活支援、緊急時の受け入れ、この3機能ですね。どなたも御発言はありませんか。
 高智委員、どうぞ。
○高智委員
 私もスライド45の論点について若干の意見と、1点だけ事務局にお尋ねしたいことがございます。
 ここでは療養病床であっても亜急性期機能を有している病棟の評価のあり方が論点として提示されていますが、そのエビデンスとしてスライド35に療養病棟における特定除外患者の受け入れ状況を提示したのだと理解しておりますが、仮にそうだといたしますと、果たしてこの評価だけで十分な評価につながるものか否かという素朴な疑問が生じます。
 私としては、もう少し幅広に見渡す観点から、複数のエビデンスを確認した上で適切なプロセスを踏むことが、国民、患者の目線にかなう方向を目指すことであると考えておりますが、事務局の見解があれば伺いたい。
 あわせまして、これは補足的なお願いですが、期待も込めてということです。亜急性期リハと回復期リハの患者像につきましても、先ほどから意見がありますが、可能な範囲で明確化できる範囲と水準などを見据えて検討の枠に取り込んでいただきたい。
○武藤分科会長
 事務局からよろしいですか。
○一戸補佐
 今回、急性期からの受け入れということで特定除外項目に該当する患者さんの受け入れのようなデータを出させていただいたわけですけれども、次回、看護必要度の議論をするとき、多分病棟横断的にどういった患者さんがいるかとか、そういった議論をしていただくのかなと。それが先ほどから何回も議論していただいている24ページにある亜急性期入院医療管理料の看護必要度の得点の中身ですとか、こういったものも踏まえて亜急性期はどういう患者さん、看護必要度ですとか、そういった指標でどういう基準が必要かといったようなところも御議論いただければいいかと思います。
 亜急性期のリハと回復期のリハについて違いがあるかという点については、データに当たってみまして、出せるものであれば出させていただければと思います。ただ、疾患が違うというのがスライドの23番、亜急性期は骨折とか整形外科的疾患が多いので、リハビリの中身も運動器リハとかそういうのになるのかなと。回復期リハは圧倒的に脳梗塞ですとか脳出血の患者さんが多いので、脳血管疾患リハといったようなのが多いのかなというのは傾向として見てとれるかと思います。
 以上です。
○武藤分科会長
 ありがとうございます。
 まず、では藤森委員からどうぞ。
○藤森委員
 28ページの亜急性期医療に求められる機能のところで、今回の集計で急性期からの受け入れと緊急時の受け入れの割合、特に急性期のほうは自院からと他院からという2区分になろうかと思いますけれども、どれぐらいの割合になるのでしょう。
○武藤分科会長
 どうぞ。
○一戸補佐
 そこまではとれていないです。出せるかどうかも含めて検討してみたいと思います。
○武藤分科会長
 武久委員、どうぞ。
○武久委員
 28ページの図ですけれども、これは神野委員がおっしゃったように私も大賛成ですが、これは亜急性期病棟ができたときのイメージ図なのでしょうか。それともこれから望ましいイメージ図なのでしょうか。
 というのは、今、高度急性期病院の3次救急はもう本当にたくさん患者さんが来て、それも高齢者の軽症とか中等度の人が多いというのがデータで出ておりまして、慢性期の患者さんが急性増悪したような患者さんについては、特段の高度な手術にいったりというのがない場合は、当然こういうところで受け入れてくれると3次救急も非常に助かるということだろうと思うのですけれども、今、このままいきますと、亡くなる方があと10年ちょっとで1.5倍になって、2回入院すると入院患者さんが3倍になる。この状態でベッド数がふえないとなったら、やはり一人一人の入院期間は当然3分の1ぐらいに減らしていかないといけない。当事者は別として大きな日本の大命題だと思います。
 そうしたときに、今ここで書いてあるような機能を持った今の調査に出てきているような亜急性の病床ではなしに、新しい亜急性期概念的な病床というのがこのような機能をちゃんと持ったところを評価していくというようなものが要るのかなと28ページを見て思ったのです。最初、できたときからのイメージですか、それとも最近でしょうか。お聞きしたいと思います。
○武藤分科会長
 では、事務局からどうぞ。
○一戸補佐
 できたときのイメージがどうかということは、多分今の施設基準をごらんになると多分わかると思うのですけれども、13ページのスライドをごらんいただくと、亜急性期入院医療管理料の要件が機能をあらわすのだろうと思いますが、28ページで示したような機能の中で入っているのは在宅復帰のところだけですので、急性期からの受け入れというのは、イメージとしては亜急性期という名前と算定上限の日数で決めているわけです。あとは救急の受け入れとか、そういった機能は要件としてはこの中では書いていないということになりますので、28ページ目の3つの機能をこちらから出させていただいたのは、亜急性期として今後の機能としてはこういったものが必要ではなかろうという切り口で資料として出させていただいております。
○武藤分科会長
 神野委員、どうぞ。
○神野委員
 前回のときにも7対1の在宅復帰率の話が出たときに、7対1で在宅復帰率を言うのはいかがなものかというお話をさせていただきました。それがまさに今議論の28ページの話で、武久委員おっしゃったように、高度急性期で全て簡潔するわけではなくて、次にどんどん亜急性に回すべきかと思いますし、患者さんの視点からしても、隣の患者さんが今にも死にそうで、隣の患者さんがレスピレータをつないでぴしぴしいっていて、夜中に看護師さんが走り回っているところで在宅復帰の準備ができるかというと、静かなところにいて在宅復帰の準備をしたいし、リハビリしたいですよねという思いも患者さんには絶対あると思うのです。そういった意味では、高度急性のところをある程度先鋭化して、ある程度亜急性に回していくような形の受け入れ機能というところで、少し間口を広げるべきかどうか、どういう患者像かということで考えるべきなのかなと思います。
○武藤分科会長
 ほかによろしいでしょうか。
 嶋森委員、どうぞ。
○嶋森委員
 私は、回復期リハと亜急性期というのが余り差はないと思います。逆に亜急性期に入る患者の高齢化が進みますので、病気が治っても機能の回復が必要で、そういう意味では回復期できちっと身体状況を回復して帰すということが必要で、これが亜急性期の役割でもあると思います。高度急性期医療の後の患者の受け入れ先について、亜急性期と回復期リハをわざわざ分けなくても、術後やその他急性の状態が過ぎたら回復を進めるというような役割のところを亜急性期と回復期リハビリが受け持っていくという形にして、機能の回復が望めないもっと長く療養する方については療養型に行くというような感じがあります。先ほども申し上げましたが、亜急性期の要件をもう少しきちっとして、高度急性期から急性期と療養、回復という風に移っていくような形をイメージしています。高度急性期から次のステップをどうするかということをもう少し整理していく必要があると改めて思います。
○武藤分科会長
 まさにそこの御議論、28ページの亜急性期の3つの機能ということで御議論していただいているわけですが、ほかに。
 石川委員、どうぞ。
○石川委員
 今の御意見、すごく当たっていると思うのです。私も回復期と亜急性期といった場合に、亜急性期はわかりにくいのでなかなかふえなかった。回復期の場合にはわかりやすくて皆さんふえていったということもあったと思うのです。私は当然先ほどの28ページの流れといいますか、地域医療の連携の中で患者さんが在宅だとかそういったところに行くのであれば、亜急性期、回復期のところをきちんと説明しやすくわかりやすくするということが大事だと思っております。
 ただ、これがなかなか普及しないものですから、やはり私は前回からの議論のように、どうしても急性期のところに一定長期の方がたまってしまうという現象が今過渡期的に起こっているのだと思うのです。ですから、これを整備しつつ、特定除外のほうの議論も進めていく必要があるのではないかと思っています。激変というのはなかなか難しいのではないかと思っていますので、そこのところをお願いしたいと思います。
○武藤分科会長
 佐柳委員、どうぞ。
○佐柳委員
 私もそう思いまして、むしろ普及しなかった一つというのが7対1とかそちらのほうの誘導が強過ぎたのだろうという気も逆にするのです。全ての病院もどんどんそちらに評価が高いということになっていって、ほとんどいびつな構造になっていった。むしろ病態を今急性期ということで対応している中に、もう少し見通しの立つ医療をつくり上げていく必要があるのだと思うのです。
 そういう意味で、今までは非常に間口が小さかったのだろうと思いますけれども、それは逆に言うとどんどんスタッフをふやしていけば評価されるというほうの誘導が強過ぎた。これも一つの関連性ではないかという気がします。
○武藤分科会長
 先ほどから28ページの亜急性期の機能について御議論していただいておりますが、方向性としてこのような方向性で今後の議論をしていただければと思います。また元に戻りますけれども、こうした新たな亜急性期のイメージをもとに亜急性期を病床単位から病棟、あるいは療養病床の中にもこうした機能を持っているところもあると思いますので、そうした議論を28ページの図をもとに御議論していただければと思います。いかがでしょうか。
 どうぞ。
○安藤委員
 ここで申し上げるべきかどうかわかりませんが、今かなり総論的な理念的な話になっておりますからここで申します。亜急性期と回復期リハ病院、ハードが全然違う。したがって、それに伴って、そこに勤めている医師、看護師の層も随分違うのだろうと思うのです。私が心配しておるのは、あるところに集約した場合に、医師、看護師がちゃんとそこに来てくれるだろうかと、雇用の問題を常に意識しておかなければ絵に描いた餅になるのではないかと心配しております。
○武藤分科会長
 いかがですか。
 武久委員、どうぞ。
○武久委員
 28ページのようなイメージでこれからいくとすると、特に現在は13ページとか15ページを参考にして見ると、どうも亜急性期では整形外科的な患者さんのポストアキュートが多い。回復のリハは脳血管障害のリハが多い。むしろ重症の人は療養病床へ来て、医療区分2、3の人を診なさいと言われている。ここのところを13から見ると、亜急性と回復リハを分ける必要があるのか。医政局が一昨年から出したイメージ図では、亜急性期等ということで回復期と皆含んで三十何万床というのを想定していますけれども、そこはとりもなおさず急性期からのポストアキュートを受けて、しかも15ページのようにほとんど亜急性はリハビリしているのです。だから、結局亜急性期病床と回復リハビリ病棟というのを分ける必要はないというような13ページと15ページのイメージです。
 要するにポストアキュートで、これからおうちへ帰ったりするときにはリハビリというのは当然必須ですから、そういう必須なことをするのは当たり前であって、ことさらに取り上げて回復期リハ病棟とする必要があるのかとこの図から見ると思うのですが、これは関係ないのですけれども、石川先生とか皆さんおっしゃったように、回復期リハはもう機能が単一ですから、非常にわかりやすいから6万幾らになってきた亜急性ほどはっきりしないからと言うけれども、今日のデータから見ると、かなりそれぞれの方向が見えていると思うのです。脳血管障害であると、骨折、整形外科であるとリハビリするという意味では同じことであって、しかもポストアキュートというのも一緒ですから、そうなってくると1万5,000と6万何千とに分けておくような必要性は確かに医政局が出したあの将来像から見ると、一緒になっているような状況が見られると思います。
○武藤分科会長
 先ほどの議論で事務局の説明でも回リハ1と亜急性期の2が同点数になっているということも関係しています。
 神野委員、どうぞ。
○神野委員
 皆さんおっしゃることはよくわかります。ただ、13ページにありますように、現行上、配置基準等は明らかに違うわけでありまして、亜急性のほうには病棟配置でリハビリのスタッフは要らないわけですね。そこのところをどう分けていくかという話になると思うし、もう一つ、先ほどから探しているのですがよくわからないのですが、回復期リハでは同じリハと言っても上肢とか首とかそういうところはたしかだめなのです。脊椎、圧迫骨折とか下肢のリハは回復期リハでできますけれども、上肢等に関しては亜急性でないと診えないという、同じリハビリテーションでも中身が違うリハビリテーションが要求されるはずだと思います。その辺の統一基準みたいなものを回復リハの基準の中身あるいは亜急性の中身でどういうリハを対象にしているかというのを1回13ページの表にもう少し長くして足していただければわかりやすいのかなという気がいたします。
 患者視点からすると、回復期リハビリテーションは主の病棟である。亜急性期病棟、今でも現在の亜急性期入院医療管理病棟というのは、今の病気を治すところであって、それにリハビリがくっついている。概念的で申しわけないですけれども、その辺のところがこれまでのつくり方としてはあったのかなと思います。
 ここを統一することに関してはやぶさかではありませんし、そういうときにどういう分類をするか、あるいはどうやって広げるかとか、中身をもう一回見直すというような作業が必要になってくるのかなと思います。
○武藤分科会長
 ありがとうございます。
 筒井委員、どうぞ。
○筒井委員
 この回復期リハは1、2、3と3種類に分かれていて、1の点数と亜急性期入院医療管理料がほぼ一緒だということが非常に重要なところだと思うのです。ここで考えなければいけないのは、亜急性の入院医療管理料のところに入っている患者さんというのが実態として亜急性期だから本当に入っているのかということで、現状に合わせるのか、今後の姿に合わせるのかということが重要なわけで、今入っている患者さんは1万何千人いると思うのですけれども、実態としてはどうなのかということは多分皆さん方も御存じのとおりで、今後のことを考えると回復期の中に一つ入れてもいいのではないかと私は思いますし、あと病室単位の評価というのをあえて残す必要性があるとは思わないです。
 緊急入院の概念設定というのをちゃんとしておかないと、予定外か緊急かということになると、要するにちゃんとした管理ができていないということとも関係してくるのです。回復期は急性期病棟から回復期に入ってくるときにちゃんとデータをもらって、そのデータの連携についても加算がつくようになっているのです。ですから、そのような仕掛けをちゃんと入れて、緊急か予定外かという、これを評価するのであれば、そのような要件をもう少しちゃんと議論するべきだと思います。
 以上です。
○武藤分科会長
 事務局からよろしいですか。
○一戸補佐
 緊急の受け入れ機能については、今回の調査結果をもとに資料としてつくるとこういう資料になるということでして、亜急性期として緊急時の受け入れ機能というのは重要で、その緊急の受け入れという概念をどういうふうに決めるかというのは、最終的には中医協の事項ですけれども、分科会の中でどういう切り口があるのかという議論をしていただくということにはなるだろうと思っています。
○武藤分科会長
 安藤委員、どうぞ。
○安藤委員
 私はグラフの解釈で行き詰まっているものですから、2つございます。
 21番目のDPC、右側の入院期間I、II、IIIとだんだん減衰していく曲線がございますが、緑色のA群はBとCと40日目まで全部重なっているという意味でしょうか。
○一戸補佐
 はい。
○安藤委員
 なぜ2,050点までとらないのかなと素朴な疑問を持ちました。
 26番目、亜急性入院医療管理料患者のレセプト請求額でございますが、回復期リハ1と亜急性期と比較されてこれだけ差がついておるのですけれども、亜急性期の1と2は区分できますでしょうか。
○武藤分科会長
 事務局、どうぞ。
○一戸補佐
 先ほども亜急性期の中で1と2で分けられるかという御指摘があったのですけれども、例によって亜急性期の1のデータが少な過ぎて分析するほどの数字にならないということで、亜急性期は全部一緒にして入れています。
○安藤委員
 参考値でもいいのです。
○一戸補佐
 リハビリのない亜急性期の1については、大体亜急性期のない13対1病棟ぐらいの請求金額かと今のところ思っています。
○武藤分科会長
 よろしいですか。
○安藤委員
 もう一つはいかがでしょう。
○一戸補佐
 スライドの21番ですけれど、これは私の説明が足りなかったのですが、右側の表についてだと思います。この折れ線グラフみたいなのが3種類重なっていますが、これは出来高実績で見た場合の点数がこうなっているということでして、群間差異がなかったというのを見ていただくということでございます。
○武藤分科会長
 よろしいですか。
○安藤委員
 26番の亜急性期の1と2、今1の説明をしていただいたのですか。
○一戸補佐
 はい。
○安藤委員
 2のほうは点数が低いですね。このグラフにならないような感じがする。
○武藤分科会長
 どうぞ。
○一戸補佐
 26ページをもう一回ちゃんと説明しますと、亜急性期の1と2を分けると余りにも1が少ないのでという話をしましたが、大体1は亜急性期のない13対1入院基本料と書いてある真ん中の請求金額と同等程度の金額。当然、そちらに低いのが抜けますので、残った亜急性期の2というのが76万5,000円よりも若干高めの数字になるということです。
○武藤分科会長
 高くなるのですか。
○一戸補佐
 これは包括範囲以外も含めた請求点数ですので、例えば出来高で請求されるリハとかを足し上げるとこういった点数になるということになります。
○武藤分科会長
 池田委員、どうぞ。
○池田委員
 やはりN数が少ないことで、もちろん、このデータから言えることを分析したり議論するということは大前提だと思うのですが、参考値として、例えば医療課ですとナショナルデータベース等をお持ちかなと思いますので、一般的に今御説明にあったような請求金額がどんな状況なのか、今回のデータがN数は少なくても代表例であるサンプルであれば十分議論できると思うので、そのあたりの参考のレセプト金額などのデータを見せていただけるとよりよいのかなと思います。もし可能であればお願いしたいと思います。
○武藤分科会長
 いかがですか。
○一戸補佐
 NDBの分析についてはかなり制約があるので、とれるものととれないものと多分あると思います。御意見いただいた中で我々としては宿題事項は全部整理していますけれども、出せる範囲でお返ししたいと思います。
○武藤分科会長
 神野委員、どうぞ。
○神野委員
 聞き漏らしたかもしれないのだけれども、亜急性入院医療管理料をとっているのは病室単位と病棟単位の比率みたいな、病院別の比率みたいなものがどこかに出ていましたか。それはわかりますか。先ほど筒井委員がおっしゃった、病室単位がいいか、病棟単位がいいかというところで、現状どうなっているのかと思ったのですけれども、それはわからないですか。
○武藤分科会長
 どうぞ。
○一戸補佐
 亜急性期入院医療管理料自体、算定の上限があるので、病棟単位でまでとれる数があるところは余りないのかなと思っています。
○神野委員
 了解しました。病棟単位をいきなり持ってくるのは乱暴かなという気がいたします。1,000床ぐらいあれば、1病棟ぐらい亜急性はありだと思いますけれども、100床、200床で急性期をやってらっしゃるところで亜急性ということになるとなかなか難しいのかなと思います。
○武藤分科会長
 武久委員、どうぞ。
○武久委員
 先ほどからの皆さんの御意見を聞いていると、15ページの亜急性でリハビリをしていないところの数が少ないところは、リハビリをする必要がなかったからしていないのか、リハビリのスタッフがいなかったらしていないのか、これは非常に大きなポイントでありまして、一般病床の急性期にはリハビリのスタッフがいない病院も一部にはありますので、そうであると、元へ返ると、ほとんど100%の人がリハビリは必要だということになるとまた論点が違ってくるのではないかと。
 そして、21ページ、先ほど委員がおっしゃっていましたけれども、これから見ると、どうもDPCなり出来高なりで日にちが立って点数が低くなって、亜急性期のほうが得ではないかということで、得か損かで亜急性期に入れているとしか見えないのですけれども、これは亜急性期の入院基準なのでしょうか。
○武藤分科会長
 これはどなたから?
○武久委員
 特に答えは求めません。
○武藤分科会長
 大分時間がたちましたが、石川委員、どうぞ。
○石川委員
 まだ議論が続くのだと思うのですけれども、全体的なところでの要望です。こうやって見ると、在宅復帰率のところで例えば39だとか40のところを見ますと、一番高齢化社会に合わせてとかいろいろ言ってはいても、これは年齢で65歳以上だとか、それで在宅復帰率はどうなのかと見ないと全然意味がないなと思っているわけです。
 全体的に見ると、亜急性期のところにいる方の病像がおぼろげながらでも浮いてこないといいますか、今までのお示しいただいているデータとか、どうももう一つイメージづくりということでは、我々みたいに40年近く医者をやっている人間でもなかなか難しいというのが今までお示しいただいているデータだと思うのです。ですから、ぜひいろいろと年齢的な在宅復帰率の問題だとかということがデータとしてはあると思うのです。だから、そういうのをどんどん出して提示していただいたほうが我々にはわかりやすいのではないかと思います。
 ぜひお願いしたいことの一つは、16ページの先ほどから言われている平成37年のイメージだとか、平成22年の現状だとかというイメージ図ですけれども、もうずっと以前からこの形のものが出されていて、だんだん少しずつニュアンスが変わってきているのです。今度、37年のイメージのところには、地域に密着した病床24万というのがあって、これがどういうわけだか長方形でぺたっとくっついていて、一般急性期と亜急性期とどういう関係があるのかとか、イメージとしても全然わからない形で出てきているのです。だから、ここら辺、もし何か議論が厚労のほうから何か提案があったりしているのだったら、もう少し言っていただいたほうがいい。あるいは我々のところでもっと議論しろとかいろんな定義があるのだったら言っていただいたほうがいいのではないかと思います。
○武藤分科会長
 よろしいですか。
 どうぞ。
○一戸補佐
 16ページのスライドは、今回追加したのは、こぶみたいについている亜急性期と回復期のところだけでして、それ以外は従前どおり使っている資料です。地域に密着した病床というのは社会保障と税の一体改革で示された改革案の中の一つとして、地域の中で複数の機能を持っているようなところについて急性期から療養に至るまでのところの病床ということでこれが位置づけられているということでございます。
 あと亜急性期の患者像については、我々、手元にあるデータで23ページ、24ページ、25ページにあるような病名ですとか看護必要度の状況ですとか、検査ですとか、リハの実施の状況をごらんいただくと、整形外科の患者が多いとか、ほかの一般病棟でもほぼ診られるような患者さんがいますといったようなところは見てとれるかなと思っております。
○武藤分科会長
 ありがとうございます。
 そろそろもう1時間半以上たちまして、皆さん方の論点も少し整理していきたいと思います。この論点整理の45のスライドと、先ほど来、28の亜急性期の3つの機能という点についてぜひとも御意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 この3つの機能に関しては何か御異論はございますか。
 佐柳委員、どうぞ。
○佐柳委員
 3つの機能でも特に重要なのは、○1から○2なのだろうと思うのです。緊急時の受け入れというのがどれだけあるかという意味でも、先ほどスライドを見ましたけれども、あるよという程度の話のような気がするのです。それぞれ機能は多少なりとも持つとしても、やはり一番重要なものというのはまず○2ではないか。当然○2の目的は○1から来るわけですので、そこの観点が一番重要ではないかという気がします。
○武藤分科会長
 神野委員、どうぞ。
○神野委員
 そんなことを言ったら全部になってしまいますけれども、私は○3もとても大事だと思っているわけです。先ほども武久委員がおっしゃったように、いわゆる高度急性とか3次救急とかが疲弊しているわけですので、在宅あるいは介護保険施設等々でちょっと入院といったような方を見る受け入れ機能というのもこれから高齢化社会というのは絶対に必要になっているという意味では、この緊急時の受け入れ機能というのは重視すべき問題なのかなと思います。
○武藤分科会長
 ほかによろしいですか。
 高智委員、どうぞ。
○高智委員
 ちょっと離れますが、せっかく論点をお出しいただきましたので、論点の2つ目の○のところについて意見を申し上げたいのですが、よろしいでしょうか。
○武藤分科会長
 どうぞ。
○高智委員
 亜急性期入院医療管理料についてですが、先ほどから御議論がありますが、スライドの21が示しておりますように、DPCによる評価が下がるタイミングと符合する形で亜急性期入院医療管理料を取っている事例が少なからず見られます。
 スライドの20とも絡みますが、病室単位で算定できる特定入院料につきましては、特殊疾患とか小児など限定された患者とされているのに対しまして、亜急性期入院医療管理料は病態、患者特性など幅広いものと理解しております。加えて、回復期リハのほうは13対1の看護配置で病棟単位とされているところです。これらの状況を勘案いたしますと、スライド45の中の論点でも示されておりますが、病棟単位へ移行することが現段階におきましては適切だと考えております。
○武藤分科会長
 ありがとうございます。
 ほかにございますか。
 では、私のほうから、急性期の機能の中の急性期からの受け入れ、特定除外の患者さんを想定されていますけれども、それ以外に何か受け入れの患者のイメージに関して何か御意見ございますか。それが亜急性期の受け入れるべき患者像。
 一戸補佐、どうぞ。
○一戸補佐
 今回、特定除外の患者さんの受け入れみたいなのを資料で出させていただきましたけれども、回復期リハの病棟の1については、入院患者の要件として看護必要度のA項目の何点以上というのが割合で記載されていたりそういったものがありまして、亜急性期の看護必要度の今回のデータを出させていただきましたけれども、患者さんの重症度ですとか、そういったものを今後どういうふうに考えるのかというのも一つの視点かと思っております。
○武藤分科会長
 ありがとうございます。
 筒井委員、どうぞ。
○筒井委員
 今回のデータのとり方で、亜急性期の浸透患者とか亜急性期に入ったのが初めてという患者さんの入院日数別の状態像の変化というのは多分分析できると思うので、それを出してもらえれば、亜急性期にどのような患者さんがどういうふうに入って入院期間を過ごしているのかというのがわかると思うので、次回、看護必要度とおっしゃっているので、それを出していただくのと、あと転帰のデータもとっておられたと思うので、亜急性期のこのデータの転帰としてどういうふうな状態で転帰されたのかというデータをお出しいただければよろしいかと思います。
○武藤分科会長
 事務局、いかがですか。
○一戸補佐
 次回に向けて検討させていただきたいと思います。
○武藤分科会長
 嶋森委員、どうぞ。
○嶋森委員
 先ほどから出ていますワイングラス型からできるだけピラミッド型に近いようにということを考えると、7対1とか、高度急性期の病床数が多いと思います。このことが、看護師不足、地域偏在にもつながっていると思いますので、高度急性期と亜急性期に相応しい患者の状態像を明確にしていく必要があると思います。簡単に言うと、A得点が高く診療の補助行為が多い人を高度急性期で診るというように枠組みを整理する必要があると思います。看護師も医師も含めて養成は増えていますが、それでも、なかなか数がふえない状況なので、この数で、どういう枠組みで患者を診ていくかということを看護必要度の視点でもはっきりさせられるデータが出るといいと思います。
○武藤分科会長
 ありがとうございます。
 藤森委員、どうぞ。
○藤森委員
 先ほどの28ページに戻るのですけれども、急性期からの受け入れと緊急時の受け入れの数がわからないということで、なかなかここの機能を明確化するのは難しいのかなという中で、先ほど池田委員が言われたように、今、厚生省が持たれているナショナルデータベースを使うと全数把握が可能であるということだけ指摘させていただきますので、今年とは言いませんけれども、いつの日か、どこか遠くない将来にぜひ集計していただければと思います。
○武藤分科会長
 ありがとうございました。
 ほかに全体を通じて何かございますか。
 安藤委員、どうぞ。
○安藤委員
 これは議事録に残していただかなくていいのですが、常日ごろ思っていること、私の認識の間違いがあるかもしれませんから御指摘いただきたいと思うのです。やはり経済的なインパクトが一番強いのは7対1看護体制をどうするかということだろうと思うから、蒸し返し的ですが、7対1についてよろしゅうございますか。
○武藤分科会長
 では、手短にどうぞ。
○安藤委員
 大体7対1が出てきた理由は、看護婦の労働環境の議論の先に出てきたのではないかと理解しております。この直前に72時間ルールというのがあったわけでございます。それはともかく、今7対1が本当にアキュートフェーズの役割を担っておるという前提で話をされておるのですが、7対1が出たときは看護必要度であるとか看護の配置が強調されていたと私は記憶しておるのです。急性期ということで経済誘導したのかどうか、その辺疑問に思っておるのです。これが正しいかどうかお伺いしたいのですが、それを踏まえて、今後、もしこういういろいろなドラスティックな変革をやるときは、しかるべき目的と役割を明確に書いていただきたいと思うのです。上から下に落とすとか、そういうことでは決してないようにしていただきたい。あなたたちにはちゃんとこういう役割があるということを医療法、診療報酬の中に書いていただきたいと思います。
 以上でございます。
○武藤分科会長
 確かに機能を明確にせよということですね。ほかに全体を通じて何か言い残したこととかございますか。
 それでは、今日は亜急性期に関する御議論、ありがとうございました。
 今後の日程について事務局からございますか。
○一戸補佐
 日程については、今後また調整させていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○武藤分科会長
 それでは、平成25年度第2回入院医療等の調査・評価分科会を閉じさせていただきます。どうも御協力ありがとうございました。

11:44 閉会


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課包括医療推進係

代表: 03-5253-1111(内線3288)

ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会診療報酬調査専門組織(入院医療等の調査・評価分科会))> 平成25年度第2回診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会議事録

ページの先頭へ戻る