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2013年3月28日 第6回依存症者に対する医療及びその回復支援に関する検討会 議事録
障害保健福祉部精神・障害保健課
○日時
平成25年3月28日(木)15:00~17:00
○場所
厚生労働省内 専用第23会議室(19階)
(東京都千代田区霞が関1-2-2)
○議題
1.報告書案について
2.その他
○議事
○蒲生依存症対策専門官 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第6回「依存症者に対する医療及びその回復支援に関する検討会」を開催いたします。
構成員の皆様方におかれましては、御多忙のところ御参集いただきまして、まことにありがとうございます。
本日は、本検討会の報告書(案)について御議論いただくこととしております。
まず、お手元の資料の確認をさせていただきます。
資料1は「依存症者に対する医療及びその回復支援に関する検討会報告書(案)【添削入り】」でございます。
資料2は「第5回検討会における報告書(案)に対するご意見の概要」でございます。
資料3は「依存症者に対する医療及びその回復支援に関する検討会報告書(案)【ご意見反映版】」でございます。
資料がお手元にない方がいらっしゃいましたら、事務局までお申しつけください。
なお、佐藤光展構成員は、本日、所用のため御欠席との御連絡をいただいております。
本検討会は公開のため、検討会での審議内容は厚生労働省のホームページに議事録として掲載される予定ですので、あらかじめ御了解くださいますようお願いいたします。
それでは、カメラの頭撮りはここまでとさせていただきます。以降の撮影につきましては、御遠慮くださいますようお願い申し上げます。
○蒲生依存症対策専門官 それでは、樋口座長に以降の進行をお願いいたします。
○樋口座長 短い期間に6回もの回数お集まりいただきまして、本当にありがとうございます。
前回5回目に報告書の案が示されまして、その案に対していろんな意見が出てきました。その意見を反映した報告書がここに提示されていますので、まず事務局からその資料の説明をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○蒲生依存症対策専門官 事務局でございます。
それでは、資料1「依存症者に対する医療及びその回復支援に関する検討会報告書(案)【添削入り】」をごらんいただきたいと思います。同時に資料2の前回の検討会でいただいた御意見の概要を見ながら御説明させていただきたいと思います。
まず、1ページ「1.検討の趣旨」のところで「適切な治療と支援で回復可能であることを記載すべき」「自殺対策の上でも重要である」、こういった御意見をいただきました。
それにつきまして、1ページ26行目に下線が引いてありますが、「しかし、これらの対策は、乱用防止対策や常習飲酒運転者対策、自殺の危険性が高いという特徴から自殺対策の一環として実施されており」、そういう修正をさせていただきました。
さらに、29行目のところで「依存症は適切な治療と支援により回復が十分に可能な疾患である一方、依存症の治療を行う医療機関が少ないことや」という形で追加させていただいております。
「回復が十分に可能な疾患である」という記載に基づきまして、31行目「効果的な治療方法が見つかっていない」というところを「効果的な治療方法が確立していない」ということで、矛盾を避けるような表現をとらせていただいております。
さらに、前回お話の中で自助グループ、回復施設、この辺の区別をどうするかという御意見がございました。そこで、38行目「自助グループや回復施設等の自助団体」というところで、本報告書では自助グループと回復施設をあわせて「自助団体」という表現で定義をさせていただいておりますので、御了解いただけたらと思います。
続きまして、2ページでございます。
「現状と課題」のところで、「家族も病識もちにくい」「治療が継続しにいく原因として、治療者の抵抗感がある」、さらに「薬物依存症は違法のものだけではない」、そういう御意見をいただいておりますので、まず55行目から56行目にかけまして「患者本人や家族が依存症であるという認識を持ち難い」、こういった形の修正をさせていただいております。
さらに、60行目「依存症の回復が困難なため治療が中断しやすいこと、さらには医療を提供する側が対応に消極的である」ということで、こういった修正をさせていただいております。
62行目におきましては、「また、薬物依存症においては、違法ではない向精神薬等の依存についての問題もある」ということで、薬物依存症が違法でない薬物によるものということも明記させていただいております。
続きまして、3ページでございます。
「(1)本人や家族が気軽に依存症に関する相談ができる体制の整備」というところで、いただいた御意見としましては、「相談窓口としての保健所の記載が乏しい」「市町村が身近な相談窓口として情報提供が出来ること」という御意見をいただいておりますので、102行目「精神保健福祉センター、保健所、市町村、自助団体等が相談者のニーズに応じた相談を継続して提供できる体制を整備する必要がある。特に、保健所については、依存症患者がより身近で専門的な相談を行うことができるよう、役割を明確にした上で、相談支援体制の充実を図ることが求められる」、こういう記載をしております。
続きまして、4ページでございます。
さらに、保健所と市町村の連携につきまして、116行目のところで「今後は、保健所や市町村との連携や」、こういった文言を加えさせていただいております。
続きまして、「(2)医療機関、行政、自助団体の連携体制の整備」というところでさまざまな御意見をいただいております。「『家族の支援』に関する記載は不要」、一方、「家族の支援必要不可欠済み」という御意見もいただいております。さらに、自助団体のところで「MACを入れること」、「場合によっては自助団体を紹介するとはどういうことか」「依存症の家族支援は形が少し違う」「自助グループ、回復施設棲み分けを」、これは先ほど申し上げさせていただいたところになります。「紹介についてはポジティブな表現を使う」「断酒会、AA、GA、MAC、DARCの並びカタカナ表記をしたらどうか」という御意見をいただいております。
まず、123行目から124行目にかけまして「本人や家族の状況により、必要に応じて家族の支援も受けながら、依存症に対応できる医療機関、精神保健福祉センターや保健所等の行政機関」という形で修正をさせていただきました。
さらに、片仮名の表記につきましては、AA、NA、GA、MAC、DARCにつきまして片仮名の表記も加えさせていただいております。
さらに、MACとDARCに関しましては、読み方がなかなかわかりにくいのではないかという意見もございましたので、MACについては「マック」、DARCについては「ダルク」という形で読み方も書かせていただいております。
さらに、134行目から関係機関の役割というところがございますが、これに関しましては5ページの149行目をごらんいただきたいのですが、「自助団体は、当事者同士が支え合うことで本人の回復を目指すことが求められる」という最初の記載でございました。ただ、これに関しましては、「自助団体が機能を求められる」という表記はやはりおかしいだろうということになりまして、役割というのはこういうものですという形の記載に変えさせていただいております。
さらに、戻りまして4ページの143行目「保健所や市町村の役割は、病院の家族教室や福祉サービス事業所等の様々な地域の資源を把握し、多重債務の相談等の保健医療福祉以外の機関との連携も行う」ということで、保健所機能というものを少し詳しく書かせていただいております。
153行目から154行目に関しましては、少し全体的な底上げができるような表現をということですので、「地域の資源全体の底上げができるように」という一文を加えさせていただいております。
続きまして、6ページになります。
「(3)必要な医療を受けられる体制の整備」というところで、「インセンティブをもう少し具体的に」ということで、さまざまな御意見をいただいております。これに関しましては、「依存症の診療を行う医療機関に対しては、人的・経済的支援等の何らかのインセンティブを与える」ということで、少し詳しく触れさせていただいておりますので、御了承いただけたらと思います。
続きまして、「(4)当事者の状況に応じた回復プログラムの整備」のところで、6ページの201行目でございます。前回までの報告書(案)では「有効な薬物療法は存在しない」という形で書かせていただいておりました。しかし、先ほど申し上げましたように、1ページの「治療方法が確立していない」という修正と整合性をとるために、ここも「確立していない」という形で表記させていただいております。
さらに、7ページの208行目から210行目「久里浜版新認知行動治療プログラム」について、前回までは「TMACK」だけの記載でしたが、「SMARPP」が正式な表記で書いているということで、ここも整合性をとらせていただくために正式な名称を加えさせていただいております。
続きまして、「(5)地域における本人や家族の支援体制の整備」というところで、229行目から230行目、普及啓発に関してわかりやすいメッセージを用いる等、普及啓発の仕方もきちんと考えようということで、こういった一文を加えさせていただいております。
さらに、235行目「家族教室が最も」ということはないだろうという御意見をいただきましたので、「精神保健福祉センターでの家族教室も有効と思われる」という記載に変更させていただいております。
さらに、8ページの242行目から244行目でございます。普及啓発とセンターでの家族教室だけで地域での支援ができるのかという御趣旨の御意見もございましたので、「地域の本人・家族の自助団体は依存症の相談者の大きな支えとなるが、活動のない地域や停滞傾向の地域もあることから、地域で自助活動がしやすい環境整備が必要である」という一文を加えさせていただいております。
続きまして、「3.今後必要と考えられる取組」に入らせていただきます。
同じく8ページ「(1)本人や家族が気軽に依存症に関する相談ができる体制の整備」というところで、周知に関してもっと積極的にという表現を加えていただけないかという御意見がございましたので、254行目「本人やその家族が身近に相談できる場所を積極的に周知するべきである」という形の修正をさせていただいております。
続きまして、「(2)医療機関、行政、自助団体の連携体制の整備」というところで、9ページの272行目、ここでも保健所や市町村との連携ということを強調させていただきました。
さらに、273行目に「国や都道府県等は、体制面に関する支援等を図る必要がある」という記載を加えさせていただいております。
また、276行目で「関係機関の連携が強化される」という表現を使っておりましたが、より前向きに進めていくという意味で、「推進を図る」という表現に変えさせていただいております。
続きまして、「(3)必要な医療を受けられる体制の整備」ということで、拠点となる医療機関、少なくともここら辺はもっと具体的な記載ができないだろうかという御意見をいただきましたので、283行目、これは目標になるとは思うのですが、「各都道府県に1箇所以上を目途として地域における依存症治療拠点機関の整備を目指す」という表現に変えさせていただいております。
続きまして、「(4)当事者の状況に応じた回復プログラムの整備」というところでございます。これに関しましては、前回、環境の整備というところが大事ではないかという御意見をいただきましたので、「関係機関で提供される回復プログラムについては、国と関係機関が連携して、より円滑に実施されるような環境を整えることが望まれる」という形の表現にさせていただいております。
続きまして、「(5)地域における本人や家族の支援体制の整備」というところで、「支援体制に及ぶ具体的な文言を」、あるいは「本人、家族の支援、普及啓発だけでいいのか」という意見がございましたので、「さらには、本人・家族の自助団体が地域に広がり、活発に自助活動ができるように、精神保健福祉センター、保健所や市町村が協力して、当事者活動がしやすい環境づくりをすべきである」という一文を加えさせていただきました。
最後に、「4.おわりに」のところでございます。前回、御意見でいただきましたアルコール依存症、アルコール以外の薬物依存症、病的賭博、これを1つのくくりでやるのはどうなのだろうかというような御意見もございました。そのため、「本検討会では、アルコール依存症、アルコール以外の薬物依存症、病的賭博という、それぞれの疾患に特有の問題について十分に議論する時間をとることができなかった」という記載をさせていただきまして、「今後も議論を深めていく必要がある」という形で本報告書を締めさせていただいております。
以下に関しましては、特に修正等は行っておりません。
事務局からの資料説明は以上でございます。
○樋口座長 ありがとうございました。
それでは、この修正案につきまして御意見をいただきたいと思います。
前回の検討会のときには各章ごとに意見をいただいたのですけれども、今回は、前回の検討会の内容に従って修正されているということを踏まえて、全体で何か意見があったらいただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
それから、前回、山中委員が参加されませんでしたが、保健所の記載があちこちに入りましたので、もし何かございましたら意見をいただきたいと思います。
○山中構成員 ありがとうございます。
事前にいただいた前回の議事録とかを見ましても、確かに保健所の記載が足りないというふうな御意見もありまして、私どもも現実的にはいろんな形で地域の中での精神保健をやっておりますので、もう少し保健所の記載を加えていただければというふうには思っておりました。
例えば9ページ目、今後のところの(2)の273行目のところです。前段で精神保健福祉センターが都道府県という大きな地域の中での要であるというふうな記載がされておりますが、その後に例えば「保健所は」ということで、保健所としての機能を付け加えていただくような記載があれば、保健所というものの役割をもう少し強調できるのではないかなというふうに思いました。
文言とすれば、適切かどうかはまた皆様方から御意見をいただければと思いますけれども、「望まれる」の後に、「また、保健所は住民により身近で、その専門性を発揮し、相談支援をするとともに、市町村等と連携し、依存症患者や家族の治療や生活の支援を行う必要がある」とか、そういう文言を入れていただければ、保健所がこれまで培ってきた精神保健福祉の役割を継続してできると思っております。
また、3ページの102行目のところに「市町村」というのを入れていただきました。これは私のほうからもお願いしたところなのですが、身近で気軽に相談できるといった場合に、前回の中でも紫藤構成員から、保健所は全国に500近くあるから、本当に身近なところだというふうな御意見もありましたけれども、実際は平成9年の地域保健法の施行前と後で随分数が減ってきておりまして、施行前は800以上あったのが、今、500を切るようになって、350ぐらい減っております。かなり広域化が進んできておりますので、国民あるいは県民の方々からすると、本当に近い存在というのは、実際に今、自立支援法や精神保健福祉法の直接的なサービスをしている市町村のほうが、ある意味身近というふうに感じられるのではないかと思いまして、「市町村」という文言を入れていただきたいということをお願いしました。
ただ、市町村においては、専門的なところでの御相談に対しては保健所がきちんと連携をして支援していくということ、後段のほうに書かれておりますので、そういったことで御理解いただけるのではないかと感じたところです。
ここに書かれてあることが保健所として今、十分できているかというと、特に自助グループの支援などは、平成23年に国立精神・神経医療研究センターの竹島先生の調査でいきますと、非常に少ないということもあるので、そういうところは今後、強化していくべきものだというふうに感じたところです。
以上です。
○樋口座長 ありがとうございました。
保健所について的確な御意見をいただいたと思います。
そのほかいかがでございますか。何か御意見、追加する点、修正する点等ございましたら、どうぞよろしくお願いします。田辺委員、どうぞ。
○田辺構成員 今の山中委員の意見の補足です。私も保健所の自助活動支援の現状の研究を見まして、少なくならざるを得なくなったといいますか、先ほど御説明があったように、平成9年以降、現場の保健師からも昔のように断酒会の例会とかに行けないのだということは聞いていましたので、改めて今回またそういうことで、環境づくりとか環境を整備するという中で市町村とか保健所の役割も書いていただいたので、よかったなと思っております。
追加意見です。
○樋口座長 そのほかはいかがでございましょうか。河本委員、どうぞ。
○河本構成員 連携機関のところなので4ページのところです。「医療機関、行政、自助団体の連携体制の整備」とあるのですけれども、例えば違法薬物の場合だったら弁護士会とか、病的賭博の場合でしたら司法書士の方とか、そういう司法関係の方と連携をする場合もあって、それを通じていろんな依存症についての知識とか経験とかを広げていく突破口になることもあるので、司法関係、弁護士会とか税理士会とかも付け加えたらいいのかなと思うのです。
○樋口座長 どこに入れたらよろしいでしょうか。
○河本構成員 入るとしたら4ページの(2)のところですかね。
○樋口座長 どのような内容の文言だとよろしいでしょうか。
○河本構成員 125行「行政機関」の後に「司法関連機関(弁護士会、税理士会、司法書士会等)」ですかね。
○樋口座長 ここのパラグラフの中にそれが入るほうがよろしいということですね。
○河本構成員 あえて中身の中で入れるとしたら、そうですかね。1項目を別にとるのも大変なので。
○樋口座長 わかりました。確かにそれもそうですね。
ありがとうございました。
そのほかはいかがでしょう。では、立木委員、どうぞ。
○立木構成員 10ページの「おわりに」というところです。318行目以下、要するに、締めの締めです。前にも言ったのですけれども、当事者の我々にとっては夢のような、国が依存症の検討会をやっていただけるということで、大変なことだったのですが、前回と同じことをオウム返しに言いますが、「本検討会を存続し」という言葉をどうしても入れてください。
事務局は、今の「本検討会を存続し」という言葉はよっぽど嫌なのですね。この言い回しだと、どうしても避けたくて遠回りな言い回しになっているのだけれども、いろいろ事情があって、オール厚生労働省としては検討会の存続は大変だよという判断は政治的にもあると思うのですが、ここで我々が6回おしゃべりをさせていただいて、一生懸命意見を述べて、よっぽど公序良俗に反しない限りその意見を集約していただいて、事務局でまとめてもらっているのだから、せっかくのお願いをこの段階で門前払いをされるということは、一生懸命発言してきた人間の一人として、玄関払いはやめてください、上へ上げてくださいということで、ぜひ「本検討会の存続」という言葉をもう一遍入れるように考えてもらえないかということなのです。
以上です。
○樋口座長 この間もこの議論があって、成瀬構成員も同じような意見を言われましたが、何か意見はございますか。
○成瀬構成員 「今後も議論を深めていく必要がある」というのは、全く同感なのですが、それを深めていく場所がこの表現だけで終わってしまうと、具体的に次につながらないのかなと思います。僕が懸念しているところは、今、立木構成員がおっしゃったことと全く共通でして、この会を存続するのか、あるいは別の何らかの具体的なものにつながるのかというのは、どういう形でもいいとは思うのですけれども、「検討される機会が存続する」ということが入れば、とてもうれしく思います。
○樋口座長 事務局、何かコメント、意見ございますか。
○蒲生依存症対策専門官 事務局でございます。
「今後も議論を深めていく必要がある」というところで、きちんと議論を今後も続けていくというところである程度御理解いただけたらとは思うのです。
立木構成員の御意見に関しましては、どういう形で表現できるか、また検討させていただきたいと思いますので、ちょっとお時間をいただけたらと思います。
○立木構成員 蒲生さん、しつこくてごめんなさいね。
質問の答えになっていないのだけれども、要するに、蒲生さんたちが我々の意見、要望をこの段階でお断りしてしまうということに僕はちょっと納得できない。よっぽど僕がむちゃくちゃなことを言っているのだったら門前払いを食わしてもいいのだけれども、賛成の論者もいるし、検討会、もうやめてしまえという議論は1回も出ていないわけです。何か不都合なことがあるのですか。
○蒲生依存症対策専門官 議論をどういう形でするかということを含めまして、記載の仕方を検討させていただくというわけにはいかないでしょうか。例えばこの間、アルコール依存症、薬物依存症、病的賭博、それぞれ個別に今後は話し合っていく必要があるだろうみたいな議論もございましたので、その辺を含めましてこの表記の仕方を改めて考えさせていただくということではいけないでしょうか。
○立木構成員 よろしくお願いします。
○蒲生依存症対策専門官 検討させてください。よろしくお願いします。
○樋口座長 今の話だと、このままの形なのか、あるいは形を変えてかというのはわからないけれども、議論が継続できるような形をぜひ求めたいという意見でございますので、ぜひ反映させていただきたいと思います。
そのほかに何かございますか。紫藤構成員、どうぞ。
○紫藤構成員 紫藤です。
話は戻りますけれども、先ほどの山中構成員のお話をじっくりお聞きいたしました。保健所の機能を強調していくということは大賛成ですし、また、市町村保健センターは最も身近な機関として、必ずしも精神保健の活動をするとは規定されていないように思うのですが、しかしやはり依存症に関する情報センター的な役割を果たしていただきたいと思いますので、先生がおっしゃったような文言をぜひ取り入れていただきたいと考えております。
今回の報告書(案)で「薬物依存症においては、違法ではない向精神薬等の依存についての問題もある」と62行目に入りました。当初は向精神薬の依存については入っていなかったのですけれども、ここに書き込まれたということを受けて、やはりこれに対する対策等についても少し書いておいたほうがいいのではないかと考えました。
実際には2の(3)か、3の(3)かわかりませんが、例えば「向精神薬等の依存については、医師の研修等を充実させるとともに、『おくすり手帳』の一層の活用を図ることが期待される」とか、私はこのような発言を検討会でしたのですけれども、医師の認識が少ないという部分と「おくすり手帳」の活用の部分、これは予算も要らない、現場のちょっとした注意でできることですので、このような注意喚起するという意味においても入れたらどうかなと思います。
2の(3)のところに、医師のレベルアップみたいなことが少し書かれているので、そこにまぜてもいいと思いますが、ほかの構成員の方の御意見もお聞きしたいと思います。
○樋口座長 今の点に関して、他の構成員の方々から意見がございましたら、どうぞ。川副委員、どうぞ。
○川副構成員 川副です。
まず、「違法ではない」という表現は、これでよろしいのかどうか。違法ではないのでしょうけれども、向精神薬も取り締まり法規がありますので、このあたりの表現は多分検討されるのかと思います。
「向精神薬等」で、第2回のときにお話ししましたように、向精神薬とともに俗に言う市販薬もあるので、何でもかんでも入れるのがいいかどうかということはありますが、そのあたりについても併記で構いませんので触れていただけるとよろしいかと思います。
向精神薬については、アドバイザーの松本先生たちがおまとめになったような研究成果も現にありますので、現実に医師が処方している問題、市販薬で一般の市民が大量にドラッグストアから購入するというものとはまた別の問題点もありますので、対策について、研修、あるいは薬剤師さんたちのネットワーク等々、何らかの書き込みができるといいとは思います。
以上です。
○樋口座長 ありがとうございました。
今の御指摘は、違法でないということについて再考される必要があるかもしれないという御指摘と、もう一つは市販薬についても併記されるのがよろしいだろう、そういう御指摘でした。ありがとうございました。
そのほかございますか。服部構成員、どうぞ。
○服部構成員 連携というところでお伺いしたいので、全部ではないのだけれども、連携というところに全部かかっているのです。
○樋口座長 わかりました。
○服部構成員 私は今の役割をする前に矯正関係の役割をしておりまして、刑務所とか保護とかのほうのメッセージ活動の担当者でありました。保健所さん、また保健センターに行ける人はいいのですけれども、アルコール問題の気づきの場としても刑務所や更生保護があるわけです。我々は、そちらに行ってそろそろやめどきではありませんかということをお伝えして、やめるやり方として我々のやり方が一つありますよとお伝えするのですが、今、矯正局も、監獄法から変わってから刑事施設内での教育というものを一般改善指導ではありますけれども積極的に行っています。そこを退所した後の保護観察所でも更生保護施設等を使いながら教育を行っております。そこで一貫した教育というものが果たして難しいのかなとは常々思っていました。
というのは、1カ所出ると、次の1カ所で切れてしまうのです。あらゆる機会をというと、警察庁の飲酒運転に対する処分者講習が今度変わりました。その講習の中で「アルコール依存症」という言葉を使ってくれるようになった。
今、そちらのほうが「依存症」とお示しになるならば、そこでやめ方というものを御指導願えますかということでコンタクトをとっているのですけれども、他省庁への働きかけというのは可能なのかなと思いまして、お聞きします。
○樋口座長 そのあたりについて、事務局から何かコメントはございますか。
○蒲生依存症対策専門官 御指摘はごもっともな部分があると思いますので、書き方に関しては、また検討させていただけたらと思います。
○樋口座長 わかりました。
そのほかございますか。川副委員、どうぞ。
○川副構成員 川副です。
ちょっと関係があるかと思いましたのが、この検討会のそもそもの要綱といいますか、最初の部長の御挨拶にもありましたし、資料1の添削入りのものですと、1ページの35行目にあります刑法の一部改正、廃案になってしまいましたが、再提出されるのだろうと思いますが、このことはとても大きいと思います。そういう意味では、先ほどの河本先生、ただいまの服部構成員の御指摘とつながると思います。
具体的に言えば保護観察所さんとの関係、私が第2回のときに御報告しましたように、薬物依存等に取り組んでいますと、これは日常的に増えるほかないことなので、そういう意味では、先ほど御指摘がありましたような場所、まさしく連携のところで何カ所かにわたって触れていただくことになるのか。「連携」という言葉がありましたので、4ページ前後かもしれませんし、8ページ以降かもしれませんけれども、どこかでそうしたことも想定した司法関係機関への言及が望ましいと思いました。
以上です。
○樋口座長 ありがとうございました。
そのほかはいかがでしょう。服部構成員、どうぞ。
○服部構成員 厚労省さんにお伺いします。
9ページの「(4)当事者の状況に応じた回復プログラムの整備」というところで、「国と関係機関が連携して」とありがたいお言葉を入れていただいたと思います。「より円滑に実施されるような環境を整える」というのは、具体的なことを書いていただかないと私もわからないのですけれども、これはどのようなことをお考えなのか、何を意味しているのかというところを教えていただければと思います。
○蒲生依存症対策専門官 プログラムを実施するにおいて、例えば広がっていかないとか、さまざまな弊害があるという御意見は伺っておりますので、今、行われているプログラムがいろいろなところで行えるようにという意味合いで「円滑に」という表現を使わせていただいているのですが、むしろ服部構成員からこういった表現のほうがいいのだよという御意見があれば、そちらをいただいて反映させたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○樋口座長 どうぞ。
○服部構成員 メンバーも努力はしているのですが全国的には、広がっていかない中で、特に地方部ではミーティング会場の少なさとか、専門機関の御協力が少ないということや、我々のところにお連れいただけるのだけれども、その支えというものが、田辺先生がおっしゃったように、昔はそういうのがいっぱいあったけれども、今はないねというお話とか、数点あるかと思うのです。そういう支えというものを我々がいただけると、我々もそれを機会にして伸びていく可能性はあるし、あらゆる機会を捉えてという先ほどの言葉みたいなものを入れていただけると大変助かると思います。
○蒲生依存症対策専門官 わかりました。うまい書き方を考えたいと思います。
○樋口座長 今、何点か具体的な指摘がありましたので、それを踏まえてよろしくお願いしたいと思います。
ほかにございますか。成瀬構成員、どうぞ。
○成瀬構成員 9ページ「(3)必要な医療を受けられる体制の整備」の最後に治療薬の開発について明記してありますけれども、治療薬以外の有効な治療の開発というものがこの中では抜け落ちているように思いますので、治療薬の開発というのは、もちろん必要だと思いますが、その治療法自体がまだ十分確立していないということを考えますと、治療薬以外にも我が国に合った有効な治療法の開発をもっともっとやらなければと思いますので、そういった一文をぜひ入れていただきたいと思います。
○樋口座長 事務局、どうぞ。
○蒲生依存症対策専門官 御指摘の(3)は、確かに治療薬の開発の部分に触れているのですが、同時に(4)の回復プログラムのところでも「より効果的な回復プログラムが開発される」ということを書かせていただいております。さらに、治療の診療ガイドラインを策定するというところでもより効果的な治療法を当然考えていくべきものだろうと思いますので、成瀬構成員の御意見を反映させるかどうかを含めて、これが書いてあるから、むしろそれでいいよということであれば、それでも構いませんし、どうしてもというのであれば、またそこら辺は御相談させていただきたいと思います。
○樋口座長 成瀬委員、どうでしょう。
○成瀬構成員 そういう形でもいいと思うのですが、「医療を受けられる体制の整備」の部分が、ほかに比べても何か小さい感じがするのです。ここは一番充実させないといけない部分だと思うのです。ガイドラインの策定と、拠点病院を各都道府県1カ所以上にということと、有効な治療薬の開発ということが医療の部分のすべてとなると、何か足りないなという感じがしたものですから。もちろん、その後の「当事者の状況に応じた」というところがありますけれども、医療の部分がもう少し頑張らなければというようなことを踏まえて何らかの付け加えがあるといいかなと思います。
○樋口座長 先生がおっしゃっているのは、心理社会的なアプローチのことだと思うのですが、そのような心理社会的なアプローチの新しいプログラムの開発のようなことをここに加えるということですか。
○成瀬構成員 はい。
○樋口座長 それはいかがでしょう。整合性を考えて検討いただきたいと思います。
○蒲生依存症対策専門官 わかりました。検討させていただきます。
○樋口座長 確かに依存の治療において、やはり心理社会的なアプローチというのは最大のアプローチだと思いますので、そのあたりについて明記されることも大事だと思います。
さて、ほかにいかがでしょう。佐藤構成員、どうぞ。
○佐藤(し)構成員 ありがとうございます。佐藤です。
先ほど河本構成員から4ページの(2)、いろんな関係機関が書かれているところに弁護士とか司法書士のような関係機関もということがありましたが、司法書士の先生などの知識がないがゆえに、自助グループの家族の会で適切な支援の仕方、本人に対して家族がお金を出さないとか、そういったことを一生懸命やっている中、全く家族はかかわりませんと言うと、そういう知識のない先生は、何たる家族だ、家族も一緒に来いというようなこともあったりします。ギャンブル依存症とかアルコール依存症でお金をいろんなところから借りているというような状況、依存症という病気にかかっていると家族が幾らお話ししても、そうではないと。地方などでは特にそういう話を聞きますので、司法書士とか弁護士の方たちの勉強する機会です。前回は医者の勉強する機会、精神科医だけでなくて、内科の先生の勉強する機会という話も出ていましたが、こういった分野でもお願いしたいので、こういう関係機関のこともここに入れていただきたい。
もう一つ、ここでは本人のグループですとか、そういう施設等の名前が入っているのですけれども、140行目のところには「家族の自助団体との連携の」みたいな言葉を入れていただいているのですが、具体的にAAやNAやGAが入っていますので、その3つに対して、きちんとアラノン、ナラノン、ギャマノンという家族の会がありますので、文言を入れていただけたほうがいいのかなというふうには少し感じています。
124行目のところを「必要に応じて家族の支援も受けながら」というふうに変えていただけたのです。前回の「家族の支援を受けながら」だと、本人たちはこういう関係機関を紹介され、家族はそれを支援するだけのような表記になっていましたけれども、実際には家族もそういう自助団体に行く必要がある、そういうところにアクセスしなさいと保健所やそういったところから言っていただけるというのが必要ではないかと思います。たくさん細かい名称が入ってしまうのはちょっと大変かと思いますが、どこかに何かいい形で入れていただけたりするといいかなと思います。
ありがとうございます。
○樋口座長 家族会の個々の団体について中に盛り込むことを考えていただきたい、そういう指摘でしたけれども、事務局から何かコメントございますか。
○蒲生依存症対策専門官 御家族の自助団体もいろいろございますので、どこからどこまで書き込めるかも含めて、どういう形で書けるかを考えさせていただくということで御了解いただけたらと思います。
○樋口座長 あともう一つ、書いていいかどうかという話も実はあると思いますので、そのあたりも調整をお願いいたします。
○佐藤(し)構成員 はい。
○樋口座長 幸田委員、どうぞ。
○幸田構成員 家族の支援という部分で、この検討委員会の中でもそうだったと思うのですけれども、この報告書の中でもそうなのですが、家族そのものをどう捉えるのかという部分があまり明確にはなっていないように思うのです。家族、相談者をファーストクライアントとして考えるのか、それともあくまでもその背景に本人がいて、本人を治療につなげるための支援なのか、家族そのものの回復を支援するための支援なのかというところがあまりはっきりしていないようには思うのです。
私は、ここではあくまでも本人を治療につなげるための支援というふうに理解してきていたのですけれども、今、出たナラノンとか、アラノンとか、ギャマノンとか、12ステップを使っている自助グループですと、家族の回復を支援する自助グループというふうに理解しているのです。家族の自助グループ、家族の支援といっても2つの見方があるように思うのですが、その辺はこの検討委員会でも討議されてこなかった部分であると思います。
私は、この中ではあくまでも当事者を治療につなげるための支援というふうに理解してきたので、その辺がもうちょっと明確になった段階でないと、家族の支援をどうするのかということがなかなか具体的にはできてこないように思います。
○樋口座長 今の議論は、家族の話がここの中に盛り込まれているけれども、これは一体家族の何にターゲットを絞ったものなのか。つまり、依存症者本人が回復する上での家族のサポートに関して言及したものなのか、それとも家族そのものが自分たちの抱えている問題から回復していくことも含めたものなのか。私はどちらかというと両方だというふうに捉えていましたけれども、そのあたりの議論はあまりなかったですか。
成瀬委員、どうぞ。
○成瀬構成員 今、樋口先生が言われましたように、両方あって当然というふうに思います。本人を回復のレールに乗せると同時に、家族も元気になっていかないとこれはうまくいかないと思いますので、切り離して考えられることではないと思います。家族自身のサポートということがここで切り離されると、家族のサポートの議論をされる場所がなくなるような気がしますので、依存症の回復支援という中に家族のエンパワーメントというようなことも含まれてしかるべきと考えておりました。
○樋口座長 では、佐藤委員、どうぞ。
○佐藤(し)構成員 ありがとうございます。
私も先ほど(2)で家族のグループを入れてくださいとお話ししましたが、(1)から(5)まである中で、7ページの(5)に「家族の支援体制の整備」というのがありますから、ここに入れていただくのがいいのか、最初の段階の「自助団体の連携体制の整備」のほうに入れていただいたらいいのかと思いながらちょっとお話ししていましたので、やはりどちらも大事かと思います。家族が本人になり得ている場合もありまして、依存症者の家族が家族側の立場だけでいるということでないときもあるわけです。
またちょっと話が広がって申し訳ないのですけれども、アルコール、薬物、ギャンブルというのは一緒に議論できないなどという話も以前出ていましたが、家族の立場から見ていると、併発している本人もたくさんいるわけです。アルコールがとまったと思ったらギャンブル依存症になってしまっているパターンもあるし、今回は3つの依存症しか語られていませんけれども、私たちがやっている家族のグループとか、本人が一緒にやっているグループの中には、買い物依存症ですとか違う依存症のほうにスライドしている方もいます。根っこは同じと言われて一緒にプログラムを使ってやっているわけですが、家族なのか、本人なのかということで、分けないと支援ができないと思いますが、基本的にはどちらの支援も含めた議論のほうにまたなっていったらいいかなと思います。
ありがとうございます。
○樋口座長 この検討会が始まるときに、本人も大変だけれども、家族も大変な状況にあるということを理解した上でということだったと思いますので、その方向で検討したいと思います。もし今の指摘があるとすると、7ページの(5)のほうに加えたほうがうまく入り込むかもしれません。そのあたりはまた整合性を考えて検討したいと思いますので、お願いいたします。
それでは、田辺構成員、どうぞ。
○田辺構成員 私も家族の問題で、家族が一種の当事者として自助活動をしているというところを皆さんは承知して、前提であったと思うのですけれども、ここでそれだけの議論をする時間があまりなくて、前半のほうで精神保健センターはあまり家族救出をやっていないということで、そういうところで随分時間をとってしまったものですから、大変私どもも関係しているのかもしれませんが、そこへ行ってしまって、家族の自助グループの扱いについて十分な議論ができなかったと思うのです。
今日の訂正を見ますと、4ページの139行目から140行目にかけて「MAC、DARC等の自助団体や依存症者の家族の自助団体」というふうな形が入ったことと、あと、8ページの242行から243行のところ、本人・家族の自助団体は依存症の相談者、いわゆるファーストクライアントの大きな支えとなるということで、「本人・家族の自助団体」という表現や、10ページの306行から307行、これは環境整備のところの追加分ですが、「本人・家族の自助団体が地域に広がり」というような感じで、議論時間は少なかったけれども、家族の自助団体とか家族の当事者活動ということも決して落としてはいないということが最低限盛り込まれているかなという感じで受けとめておりました。
○樋口座長 月乃構成員、どうぞ。
○月乃構成員 7ページの229行目「そのためには、分かりやすいメッセージを用いる等、普及啓発の仕方も重要である」という文章が入っていまして、私は前回出席できなかったのでよくわからないのですが、この報告書をもとにいろいろ動かれる方もいると思うので、「分かりやすいメッセージ」と言うと、はっきりわかりにくいような気がするのです。
私は新潟に住んでいるのですが、こういう啓蒙の集まりがあると、例えば精神科医の方とか医療者中心のものが若干多いような気がしますので、「そのためには、関係者の方のレクチャー等、当事者・家族の体験発表等、分かりやすいメッセージ」という文言を入れていただく。地域の依存症に対する理解とか偏見打破というのはものすごい重要だと思うのですけれども、回復したモデルをいろんな方々が見るというのが一番具体的なわかりやすいメッセージだと思うので、そういう文言がちょっと入っていると、何もしない人がこれを見て何かしようと思ったときにわかりやすいのではないかと思うので、それを提案します。
○樋口座長 具体的な例をもう少ししっかりと入れるということですね。
○月乃構成員 そうですね。「分かりやすいメッセージ」と言うと、何なのだろうかという感じはかなりします。
○樋口座長 回復した御本人の体験談等も中に入れる。
○月乃構成員 そうですね。それがあると、そういうのがいろいろできてくるような気がすごくします。
○樋口座長 大事な点だと思います。わかりました。
そのほかにございますでしょうか。立木委員、どうぞ。
○立木構成員 全体の流れの中で10ページに「おわりに」ということで結語があるわけですけれども、10ページの314行目「依存症対策の鍵は、地域における問題解決能力をいかにレベルアップさせていくか」ということが結語になっているような感じなのですが、今度は9ページの271行目、地域の要となる精神保健福祉センターは、家族教室を充実させ、保健所や市町村と連携をして活動してくれということで、依存症対策は地域の解決能力です、具体的には中核に座る精神保健福祉センターの役割が重要ですよ、望まれますよということなのですが、ここにある「そのためには、国や都道府県等は、体制面に関する支援等を図る必要がある」というのがキーワードになると思うのです。
具体的には体制面に関する支援等、例えばどんなことだろうということであれば、この議論の中でお隣の所長がさんざん言っていましたけれども、実態としてマンパワーの不足であるということが決め言葉になっているし、今日も出ていた山中先生の話だと、保健所は近年、統廃合等で機構が縮小されている、組織のマンパワーもやせ細っているということなので、具体的には「体制面に関する支援」の「体制面」の前に「マンパワーの確保など」ということを1つ入れるとパンチが出るのではないか。体制面の支援の裏づけになる一番のマンパワーの確保ということを入れてあげると、「体制面の支援」という張り子の虎みたいな言葉が幾らか生きるのではないのかなと思っています。
以上です。
○樋口座長 ありがとうございました。
「育成」も入れたらいいかもしれません。
○立木構成員 そうですね。
○樋口座長 そのほかにございますか。服部委員、どうぞ。
○服部構成員 9ページ「(4)当事者の状況に応じた」の「状況」は何を指しているのだろうということなのです。例えば依存症以前の、まだ問題、飲酒、乱用あたりの人を指しているのか、またはその方が置かれている立場、先ほど言いました刑務所にいらっしゃる方への適切な介入なのか、ここがよくわからないのです。当事者さんを当ててほしい。先ほど言いましたように、保健所や保健センターや病院に行ける人はまだいいと私は捉えているのです。
その前の方々、つまり、私も30年、アルコール性大腿骨頭壊死になるまでお酒を飲みましたが、内科医さんや整外の先生にも依存症の治療を考えなさいとはついぞ言われませんでした。その点は、内科医さんへの研修ということで、ここで一つポイントが押さえてありました。
次に警察へ行ったけれども、「お酒ですね」とは言われませんでした。裁判所も負債や何かは片づけてくれました。
内科医さんが飲める体にしてしまう。根本の問題に治療を当ててこなかったというのはよく言われることではないでしょうか。警察は事件として処理する。裁判所は債務や離婚問題、いろいろ問題を解決してくれる。刑務所は処遇を目的にする。そして保護観察所は指導監督・補導援護をやる。
つまり、あなたがこれまで生きてきた中のいろいろな問題は大ごとなのですよというところが、あらゆる状況に応じて捉えているのかというところなのです。警察庁が飲酒運転処分者講習の中でオーディトを使い依存症の言葉を書いてくれた。先の先かもしれないけれども、DUI (Driving Under Influence)プログラムができるかもしれないという中で、あらゆる機会を捉えたかかわり方、連携というのがもし可能性であるならば、お考えを1行入れていただけたらなと思っているのです。
○樋口座長 何か示唆はありますか。
○服部構成員 書き方ですか。
○樋口座長 はい。もうかなり大詰めに来ていますので。
○服部構成員 私は、あらゆる機会というのを捉えてほしいのです。可能な行動、また連携がとれそうなところを書いていただくというところしかないような気がするのです。
○樋口座長 全部を中に入れるとえらく膨大になってしまうので、もし何か非常に重要なキーポイントがあって、その部分だけはここに盛り込んだほうがよいという示唆があれば、またいただければと思います。
そのほかはいかがでしょう。どうぞ。
○河本構成員 9ページの(3)の医療のところで、成瀬先生がおっしゃられたように、医療が頑張っていかなければいけぬポイントです。薬物療法についても今まではなおざりだったので研究をしていくということと、それから成瀬先生がおっしゃられたような新たな心理社会的療法です。認知行動療法が主にあるのですけれども、例えば内観療法もちょっと書いてくださっていてありがたいのですが、ただ、内観療法も依存症向けの洗練されたものにつくりかえていく、発展させていかなければいけぬと思います。
もう一つ、こういう形で診療ガイドラインをつくって研修をしていく中で、それを全国に広めていくのはすばらしいのですけれども、こういうことをやっていくと、それまで現場の中で、地域地域で患者さんとのつながりの中で支えていった医療に対して、依存症者とのかかわりに対して、やめさせていく治療が突出して入ってきて、かえって混乱するという意味で、ここに医療が取り組むべき課題として治療薬の開発と新たな心理社会療法と、それから治療効果判定の妥当性といいますか、効果判定の妥当性の検討、具体的に言うと、断酒か、節酒かという話です。何をもって医療は効果がありと判定するのか。断酒しているかどうかだけを見ていくと、かえってそれが全国に広がってしまう。そんなことはないと思うのですけれども、ただ、広がり方によっては硬直したものになっていくかもしれないので、妥当性として、日本は断酒かどうかというのを基準にしていますが、外国はまた違うので、まず、効果判定の妥当性が日本においてどうなのかという研究をしていくということも3つ目に入れていただいたらいいかもしれません。
だから、「そして、依存症の効果的な開発には」というところが、項目としては3つになることになるかもしれません。
○樋口座長 もしそういうことを御指摘になるのであれば、効果判定の妥当性よりも、効果の評価を明確にすべきであるということのほうがより大事なのではないでしょうか。
○河本構成員 効果の評価の明確化。
○樋口座長 明確化というか、治療を開発しましたけれども、実際それは効果があるのか、ないのかが明確でないことが往々にしてあるので、そのあたりが医療としてのある面では義務ではないかと思いますので、今のような流れだとすると、そちらのほうをむしろ中に盛り込んだほうがいいような気もします。
○河本構成員 そうですね。表現は適当なところでお願いします。
○樋口座長 今の断酒も節酒の話ももちろん含まれるわけですか。
○河本構成員 含めていくと思います。
○樋口座長 はい。
どうぞ。
○月乃構成員 提案ですけれども、9ページ「(5)地域における本人や家族の支援体制の整備」で、「地域住民に対しても依存症は病気であるということについての普及啓発活動」とか、「家族向けの研修会を充実させることが望ましい」というところがあるのですが、「学校教育で効果的に行うことが望ましい」みたいなのを入れるということはできないのでしょうか。現実に保健体育とかそういうのでアルコール依存症というのはどういうふうに説明されているのか、10代のお子さんがリアリティーを持って受け入れられるかというのはわからないのですが、それは全ての病気に対してそうですから、アルコールに関するのが病気であって、そういう治療があるということが教育の中で入っていれば、いやが応でもそういうのが頭の中にインプットされていますので、現状がどうなのか、私はわからないですけれども、そういうのがより効果的に行われるというのは、みんなの共通理解にものすごいつながると思うのです。「学校教育で依存症啓蒙が行われると望ましい」みたいな文言がどこかに入ると、そういうのがもっと深まっていいのではないかなと思うのですが、いかがでしょうか。
○樋口座長 事務局から何かコメントございますか。
今のご発言は一次予防に関するものです。この検討会は、見ておわかりだと思いますけれども、そういうことについてはあまり言及されていないところがあって、むしろ現時点で依存の問題を持っている方、家族の方々をどうしていこうかというふうな話だと思うのです。ですから、ここに教育が入ってくると、そのほかのいろんな予防の議論をここでしなければいけなくなることがあるのです。ですから、そのあたりをちょっと整理したほうがいいと思いますので、事務局のほうから何か意見はございますか。
○月乃構成員 その線引きがどこにあるかというのを逆に聞きたいところなのです。
○蒲生依存症対策専門官 現に今、依存症の方をどう医療につなげて、治療して、回復につなげていくかというところがこの検討会のスタート地点ですので、月乃構成員の御指摘は、まさに依存症にしないための取り組みとして大事な部分だとは思います。ですから、この検討会は、現に今、依存症の方をどうしていくかという視点なので、どういう形で書けるかどうかというところは、少しお時間をいただいて考えさせていただけたらと思います。
○月乃構成員 はい。今おっしゃったことは本当にありがたいのですけれども、今おっしゃったように、10代の方がこれから依存症にならないというものも1つありますし、現実に依存症が病気であってあれだというと、家族なり親類なりかかわる人にアルコール問題がある人というのがいるわけです。今時点でいなくても、その子が大きくなっていくうちに、全くアルコールに問題がある人とかかわらないことはむしろあり得ないです。現状は、お酒で問題があるというと、何か人格に問題がある人だねとうわさ話をして終わっているわけですけれども、若いころに、アルコールに問題がある人は病気の疑いがあって、治療ができる病気であるというのがインプットされていれば、その後の展開というのはえらい違いがあるわけです。
私があれなのは、これからならないというのではなくて、啓蒙の一環として、義務教育の中に入っていれば、誰でも必ずその情報に触れなければいけないわけであるから、効果としてはあるかなと思います。今回の検討会がそこに及ぶ範囲なのかというのは私もわからないですが、それを提案させてもらいます。お願いします。
○樋口座長 非常に大事な御指摘だと思います。またちょっと検討させていただきたいと思います。
そのほか何かございますか。田辺構成員、どうぞ。
○田辺構成員 今のは非常に重要な指摘だったと思うのですけれども、この会で私もちょっと似たような発言をしたのですが、そのときの議論は、学校教育のところまで広げるとこの会の対象を超えるからということで、議論がそこで終息してしまったのです。
ただ、今の話で改めて考えると、大量飲酒をしないような一次予防ということではなくて、最近、「メンタルヘルスリテラシー」などという言葉が出てきていますけれども、自分あるいは自分の家族がそういう問題を抱えたときに、それは依存症だというような知識と、そうなったらどこへ行けばいいのかという知識が若い青少年の段階からわかっているというのは、一次予防でもありますけれども、実際にその問題を抱えたときに正しい解決の行動がとれる知識が備わっているという意味では、今後、若い人が脱法ドラッグは合法だからいいのだみたいなレベルで使っていったりするようなこともあるので、確かに重要な指摘ではあると思って聞いていました。
ただ、ここの議論自体がそれを途中でやめてしまったところがあったと思うので、今回たまたま載っていなかった。
強いて言うとすれば、9ページの最後「依存症に対する偏見を取り除くために、本人、家族のみならず、地域住民に対しても依存症は病気である」という説明をするということで、依存症対応のための知識も学校教育段階から広める必要があるとか、それについては保健所や市町村が積極的に関与することがあるとか、そういうふうな発展になっていくのかな。もうちょっと議論をしておけばよかったなと思いました。そんな考え方をしていました。
○樋口座長 ありがとうございました。
それについて、また少し検討させていただくということでよろしいですね。
堀井構成員、どうぞ。
○堀井構成員 今の一次予防の話でちょっと連想していたのですけれども、アルコール依存症に関連して言うとすれば、2010年のWHOのアルコール低減戦略の提言に応じて私たちはアルコール健康障害対策基本法の制定運動をしていますが、それがその方向にあたるように思うのです。つまり、消費削減ということになれば、コマーシャリズムの問題、あるいは酒類の小売の問題とか、酒税との関連などの問題が出てくることになり、たいへんな問題なので、それでこの会は治療及び回復に関するもので始めたと私は思っています。ですから、治療あるいは回復に向けたそういう知識を家族とか社会とか学校とか会社が全部持っているほうがいいわけですけれども、それを言い出すと切りがなくなって、難しいのではないかと思いました。
話を転換させていいですか。
○樋口座長 どうぞ。
○堀井構成員 私は、この会が本日で終わることについて、立木構成員がおっしゃったことと多少連動するのですが、8ページの(2)に書いています取り組みの現状を明らかにするための実態調査をいかにしていくかということが、今後の私たちの治療・回復への啓発運動の刺激になる、あるいはきっかけづくりになるだろうと思っています。
ここで「調査を、国が主体となって行うことが求められる」と書いてくださっているのですが、これが実際にどうなされて、いつごろどういう組織をつくって、どうしていくのか、そういう具体的なところが本当は未定なわけです。
ただこれを書いているだけで、本当に調査になるのかどうか。いや、して下さると思っているわけですけれども、その点について、「おわりに」にところで、前は「議論を深められることを期待する」というのが、より強い調子になって「議論を深めていく必要がある」と訂正されています。これをさらに「調査・検討を具体的に行いながら深めていく必要がある」とか、そのようにしてくださったら、それがより具体的になるかなということで、御検討いただけたらと思います。
○樋口座長 最後のところに「実態の解明を進めながら調査をする」ということですね。
○堀井構成員 はい。調査についての提言が漠然とし過ぎていますので、その点について加筆していただけると、依存症者の回復、治療に対する期待につながっていくということです。
○樋口座長 わかりました。大事な御指摘だと思います。
そのほか、どなたか手を挙げていらっしゃったと思います。山中委員、どうぞ。
○山中構成員 9ページ目の「(3)必要な医療を受けられる体制の整備」のところです。283行目から284行目に「各都道府県に1箇所以上を目途として地域における依存症治療拠点機関の整備」と書いてありますけれども、私どもがこういう治療拠点病院に期待するところは、もちろん専門的な治療を提供するということではありますが、例えば5ページ目にあります鳥取県の取り組みのように、地域のもっと身近なところの医療機関への研修機能を持つとか、そういったことによって依存症に対する医療機関の理解が深まったり、あるいは診療機能が高まったりというのは、地域全体の診療機能の向上ということを最終的に目指すものだというふうに理解していますので、これだけですと、「整備を目指す」というふうな書き方なので、「整備を通して地域全体の依存症に対する診療機能を向上する」というような文言を付け加えていただいたほうがいいのではないかと思いました。
○樋口座長 とても大事な御指摘だと思います。ありがとうございました。
川副委員、どうぞ。
○川副構成員 9ページの(3)、284行目の治療拠点機関は、第2回検討会で私が提案したことだと思いますので、ありがとうございます。
今、御指摘があったのは、恐らくそのすぐ上の275行目以下の「医療計画を踏まえ」ということで、これも私がどこかで触れさせていただきましたけれども、大きいと思っています。
ちなみに、私が考えるところでは、この治療拠点機関というのは、前から何度もお話ししていますが、子どもの心の診療拠点病院、あるいはネットワーク事業が下敷きにありまして、第2回の資料にもお出ししましたけれども、あれでは研修とか啓発活動等も現実に行っているわけです。ですから、先ほどからお話が出ました教育の領域への関与、これも第2回でお示ししたのですが、薬物乱用防止教室に私どものソーシャルワーカーや看護師が日常的に行っておりますけれども、本来精神保健福祉センターが担って悪いことは何もない領域なのですが、もし拠点病院事業が創設されたとしたら、ぜひそういったものも求められてよろしいのではないかと感じております。
ですので、今おっしゃったことについては、恐らく地域医療計画という275行目の御指摘とつながると理解しております。
○樋口座長 ありがとうございました。
ほかにございますか。よろしゅうございますか。全ての構成員の方々は満足されましたか。もしなければ、ここで一度議論を閉じたいと思います。
まだ少し時間がございますので、せっかくいろいろなレベルの専門家の方々がこれだけおいでいただいていますので、最後に、この検討会の中身とは別でも何でも構いませんので、お一人ずつ1分か1分30秒程度のメッセージか何かがございましたら、お話しいただければと思います。
いつも一番隅にいるので、川副構成員からもし何かございましたら、どうぞよろしくお願いします。
○川副構成員 ありがとうございます。
第1回で座長の樋口先生から、こうした検討の場を設けたことに感謝するというお言葉が出てしまうということで、これが始まりだと考えております。ですので、具体的な果実が新年度以降行われることを期待しております。
それと、検討の場が続くということが皆さんの期待だと思いますので、希望としては、最後に事務局の精神・障害保健課からそうしたお考えをお示しいただきたいと思いました。
以上です。ありがとうございました。
○樋口座長 幸田委員、どうぞ。
○幸田構成員 どうもありがとうございました。
この検討会を通じて、最初は気がつかなかったのですけれども、心理の専門の方がこの検討会の中にもうちょっと入っていてもよかったのかなと思いました。
病的賭博というところでギャンブルの問題が入っていても、ギャンブルのことについて、アルコール、薬物とギャンブルとの共通点みたいなものをなかなか見出すことができなかったというふうに僕は個人的に感じています。その点、依存症というところでの共通のものがどういうところにあるのかというところをもうちょっと見出していかれるのが今後の課題なのかなと感じています。
どうもありがとうございました。
○樋口座長 どうぞ。
○河本構成員 この検討会に参加させていただいてありがとうございました。
ふだん田舎の病院で診療している立場からこういうところへ来ると、何かついていけないというか、勝手なこと、的外れなことをずっと言っていたのだと思います。全体の流れを見ていくという意味ではすごい勉強させていただいたと思います。ありがとうございました。
今、指摘されたようにギャンブルの問題ももう少し具体的に入れていけたらよかったのですが、なかなか力不足で、伝え切れなくて、また検討会とかこういう場があればお伝えしていきたいと思います。
私ごとですけれども、4月から久里浜医療センターのほうに転勤をしまして、先ほど言いました病的賭博とかギャンブルも含めて何らかの医療モデルをつくっていけたらいいなと思っております。またよろしくお願いします。
○佐藤(し)構成員 ありがとうございます。佐藤です。
最初にこちらのお話をいただいたときに、家族の立場ではお一人だけなのですと言われたときに、一瞬すごい重かったのです。2回目ぐらいまでは手を挙げることも、こういう場で先生方たちのようにはいはいとできるようなタイプではなかったのですけれども、とても勉強させていただきました。家族の立場では私の経験だけなので、まだまだほかの家族の方のいろんな経験を聞けるような場が今後も続くといいなという期待をとてもしています。
さらに、ギャンブルが今回の検討会にと最初に伺ったときに本当にうれしかったのです。アルコールと薬物。私の家族には3種類の依存症がいますので、この検討会のために私はこの世に生まれてきたのでしょうかと思うほど、その3つの依存症でと言っていただいたときに本当にびっくりしました。
ただ、その現状を見ると、ギャンブルに関しては行動嗜壁であるので同じようにはいかないと思いますが、ほかの依存症の方たちもとても期待していると思います。ギャンブルではなくて、私の仕事の現場には子供たちがたくさんいますので、ゲーム依存ですとか、本当に問題だなと思っていることがこの先にどんどん控えていると思いますので、このような検討会がスタートとなって、これからもいろんな形で依存症全般、そこから普及して子供たちにも影響しているようなことまで次々と話し合われる場が持たれるといいなと思っております。
どうもありがとうございました。
○紫藤構成員 紫藤でございます。このたびはありがとうございます。
先ほど一次予防とか学校教育のところで考えたのですけれども、私は以前、近くの都立高校からアルコールについて講演してくれと頼まれて行ったことがあるのです。規則で普通の教室での講義はできないので、全体を集めて、しかも入学時のガイダンスの一環としてやってくれという話でした。なぜこの時期にやるかというと、友達同士が仲よくなってしまうと、お酒を飲んだり、たばこを吸ったりということが始まってしまうのだ、その前の段階で酒・たばこはだめなのだということを言ってほしいという要請を受けて、行ったのです。
アルコールにせよ、たばこにせよ、高校生レベルではもう当たり前のことになっていて、どこまでが予防で、どこまでが治療なのかわからなくなっておりますので、こういう一次予防の部分もとても重要だなと考えておりました。
さて、これで公的な報告書が世に出るのだと思いますけれども、報告書には盛り込めないような内容もたくさんあったと思いますし、私たち自身がこうやって議論していく中で感じたこともたくさんあると思うのですが、これからそれぞれの機関や地域に帰って、構成員の先生方がスピーカーとして、いろんなところでこういう議論があったということをしゃべっていただいて、報告書という形だけでなく、インフォーマルにも広げていくということが必要なのかなと感じました。
以上です。
○立木構成員 いろいろありがとうございました。
当事者としては、何遍も言うようにこの検討会は命であるということで、発展させていただきたい、またその一角に入れていただければ精いっぱいやりたいということです。
ちょっと話は飛びますけれども、「検討会」という言葉はお上の言葉で、出てきたのは最近なのです。昔から「審議会」、今も使っていますけれども、「有識者会議」。具体的に言えば、ここでいろいろ提案して、検討会で報告書ができました、これがどのぐらい力を発揮するものかというのは、検討会の位置づけ、パワーの問題だと思います。新しい形の一つの会合だったわけですが、これからこの検討会がもろ刃の剣になるのか、正宗になるのかというのは、この構成メンバーの一人一人の努力にもかかっていると思っております。
検討会なるものはこれからどうなるのだろう、どんな位置づけなのだろう、いつどういうことで出てきたのだろう、どんな定義なのだろうということもこの中で考えています。つまり、ここで提案されたことをどれぐらい具体化できるかということが検討会の意味を解く鍵ではないかなと思っています。
何遍も言いますが、最後の「おわりに」にこだわるのですが、この検討会の諸々の提言はやっと芽を吹き出したばかりである、やがて大輪の花を咲かせなければならないと書いてありますが、花の命は短いので、大輪になる前に枯れないようにさらなる発展をいただきたいと思っております。
以上です。
○樋口座長 ありがとうございました。
田辺先生、どうぞ。
○田辺構成員 私は、病的賭博も含めて依存症として議論する、これからの依存症のことを考える上で基本的な出発点に立っていただいたというふうにして、感謝したいと思っています。
その中で、私は15分もらって、正式には16分使いましたけれども、プレゼンテーションを必死にやったのですが、まだ共通点などにわかりにくい部分もあったのかな。もちろん、これからいろんな研究も含めてもう少しよいエビデンスが出てきて、わかりやすくなるかと思うのですが、アルコール依存症の方は回復期の7%ぐらいがギャンブル依存を併発するというのは、AAの方のサーベイランスの中で毎年出ていることなので、アルコール依存症の人はあまり遠くないもの、クロスアディクションとしてお考えになっていると思うのです。
それぞれ依存症というのはちょっと違うことがあって、アルコール依存症の人は薬物依存症の人と違う、別のグループでやれと言ったときに、当事者の人がおもしろい発言をして、薬中はアル中を差別するな、薬中の親はみんなアル中なのだと言っていましたけれども、本当に接してみないとその共通性というのはわかりにくいというところがある。お医者さんの中でも、アルコール依存症は治療するけれども薬物はねと言う人もいますし、病的賭博はまだ病気じゃないよと言う人もいます。やはり直接接するとその共通性がわかってくる。まだ時間がかかるのだろうと思います。
それにしても非常に短期集中型で、大変たくさんの内容が出されました。今日もこの時間の中でいっぱいいろんな意見が出て、醗酵するパン生地の中にいっぱいの要素が今回盛り込まれて、これを一つ一つ取り出して、醗酵させていって形にして、施策、政策にしていくような土台がみんなでつくれたなということで、何かありがたいような気持ちになっております。
以上です。
○樋口座長 月乃構成員、お願いします。
○月乃構成員 今回は当事者として参加させていただいて本当に感謝しています。一昔前は、こういった会はやはり医療者の方が中心でしたが、当事者として参加させていただいたことは本当にうれしく思っています。
受け皿と啓蒙という2つが一番大事なことだと思いますので、病気としての認識を皆さんが持って、それを受け入れる場所が地域にあるということに尽きるような気がするのです。
いろんな病気があって、HIVとか統合失調症の方とか、20年前に比べて病気の認識が上がって、随分変わったようなのが幾つかあるような気がするのです。それに比べると、依存症関係は、もちろん皆さんの努力で随分偏見は打破されていますし、広がっていると思いますけれども、まだ若干人間性の問題とごっちゃにされている部分があるので、私も当事者の一人として、特に今回、最悪のアルコール依存症の人たちが何人かこうやって生きている姿を見て、アルコール依存症はみんな最悪で、最良のアルコール依存症はいませんが、今回参加できたことを本当にうれしく思っています。
ありがとうございました。
○成瀬構成員 どうもありがとうございました。
依存症という病気自体が本人、家族に否認される病気ということは関係者であれば誰もがわかっているわけですが、それだけではなくて、社会からも、実際に医療や相談に携わっているスタッフからも否認されやすい。だから、積極的に意識して見て、治療につなげる、相談につなげるというふうにしていかない限りは、どうしても漏れてしまう分野だと思いますので、こういう形で国が主導して検討していこうということは、僕としてはとてもうれしく思います。
そして、立派な報告書になると思いますけれども、立派な報告書をつくるのが目的ではなかったはずで、この報告書をもとに具体的に何ができるかということが今後問われると思います。僕は現場で患者さん、家族の人と毎日接している立場ですが、本当に待ったなしの苦しい状況の方々がたくさんいらっしゃるので、これは一日も早く改善を進めていかなければというのをいつも感じているところです。特に、薬物依存についての回復支援が本当に遅れていて、一民間リハビリ施設であるダルクが全部しょわなければいけないような状況を具体的には何とかしていかないといけないということを強く感じています。
今回、本当にいい機会をいただきましたが、問われるのはこれからというふうに思いますので、ぜひ検討を続けていったり、具体化していったりというような形につなげていただければと思います。
ありがとうございました。
○服部構成員 どうもありがとうございました。
AAの代表という形になってしまうので、私のほうの発言はより慎重に行ったつもりではございますが、皆さん方の御期待に沿えたかどうか、不安な点もあります。この検討会自体が画期的な催し物の第1回ということで、皆さん方のお話にありました。AAにとっても実は画期的なことだったのかもしれません。これまでAAというものはこういう集まりの中には積極的に出てこなかったというのがございます。やはり検討会という名目もよかったのだと思います。その中で決を採ったり、集約して採決になるという流れですと、実はAAは来られないのです。そこのところをうまく加味していただいて、私どもにお声をかけていただいたのだと感謝しております。
このような機会がございましたら、全く遠慮なく御連絡をいただければと思いますので、よろしくお願いします。
また、先生方が地元にお帰りになったときにぜひ我々を道具として使ってください。ぜひ連絡をいただいて、AAプログラムに出会えるように紹介とか広報なりに使っていただけたら幸いでございますので、御協力をお願いしたいと思います。
ありがとうございました。
○堀井構成員 日本精神科病院協会の堀井です。
私も、厚労省、国が依存症、アルコールだけでなくて、薬物、ギャンブルの依存症に対して関心を持ち、対策を考えていただけるというのは本当に画期的なことだと思います。参加させていただいて、いろいろ勉強させていただいてありがとうございました。
この報告書は、私自身はよく書いていただいたと思います。重藤課長、江副課長補佐、蒲生専門官等、本当にお世話になったような気がします。
特に病院というのは、アルコール対策で皆さんに聞いていただきましたように、実際に医療費が出るようになったら私たちはどんどん動けるようになるのです。
日本精神科病院協会もどんどん変わって、患者さんサイド、あるいは家族のサイドでいろいろやっていこうと思っていますということを最初に申しましたけれども、この報告書についてもいろいろお願いして、今後の対策の「インセンティブを与える」のところに「人的・経済的支援等の」という具体的な言葉を入れていただいて、本当にありがたく思います。
依存症については、私は内観療法というのを中心にかかわらせていただいてきているのですが、依存のもとは人の心、寂しさとか辛さ、そういうところにあると思うのです。そしてその根源には、やはり社会のあり方とか、対人関係のあり方とか、経済状況とか、いろいろあると思いますけれども、私は家族のあり方とかに非常に重きを置いて考えるほうなのですが、その辺のこともあって、依存症の人の寂しさを聞くにはどうするか、何が大切なのかということをいつも思っています。
この報告書が十把一からげの対策にならないようにというのを思っていまして期待しています。やはり一人一人を大切にするような施策、対策であってほしいというのが私の思いです。今後この報告書をもとにいろんな動きをしていただけると思いますけれども、そのような視点を忘れずによろしくお願いしたいと思います。
本当に勉強になりました。ありがとうございました。
○宮岡構成員 どうもありがとうございました。
昨年まで依存に関する研究班をお手伝いしておりましたので、こういう形で加わらせていただきました。厚労省がその研究班の中でギャンブルとか治療薬依存を取り上げていただけるというのは非常にありがたいことで、研究員一同、非常に感謝しておりました。
その中で、本当はもうちょっとギャンブルとか治療薬のことを発言しないといけないのですけれども、議論が非常に難しいところがあって、こうしたらいいということもなかなか言えずに、申し訳ありませんでした。
ただ、印象だけですが、ギャンブル依存というのは、アルコール依存の方法をうまく適用していけばある程度いけるのではないか。ところが、途中でも出ましたが、いわゆる向精神薬、医者が出す治療薬依存というのは、かなり別のことを考えていかないと、同じ依存モデルの中では解決できないことが多いのではないかという印象を持っております。そのあたりはまたいろいろと意見交換をできたらいいかなと思います。
ふだん大学にいる人間として難しいと思うのは、医師の研修とか教育という話があちこちに出てきましたけれども、精神科医というのはあまり好きで行く領域ではないということは正直なところあると思います。この中で、例えば1県に1つそういう集中治療施設を置くとか、医療機関を置くとかいうことになったときに、今、新臨床研修制度になって、誰かの命令で医者が動くという時代ではなくなっているので、少なくとも私が把握しているのは精神科医ですけれども、そこに動いていく医者がいるのだろうかということは次の心配としてあります。大分先の心配かもしれませんけれども、逆に近い先の心配であってほしいとは思っているのです。そのあたりは教育機関にいる者として心配しております。そのあたりを考えながら、なおいろいろやっていきたいと思います。
どうもありがとうございました。
○山中構成員 ありがとうございました。
保健所として今回参加させていただきまして、保健所は非常に間口の広い業務をしているわけですけれども、その中でも精神保健福祉というのは、大変大きな保健所の業務の位置づけとして考えております。今回は依存症ということを改めていろいろ皆様方、特に当事者の方々から御意見をいただきまして、保健所として確かにマンパワーは大変減少してきてはおりますが、今、やはり踏ん張らなければいけないのだということを改めて感じましたし、これから精神保健福祉法の改正などもあると聞いています。その中での保健所の役割もまた大きくなると思っております。会長も今、踏ん張りどきだというふうに言っておりますし、地域の方々にもまだ期待されているというところは大変うれしく思っているところでもありますので、これまでの議論を踏まえまして、保健所としてはマンパワーが少ない中で一生懸命頑張っていきたいなというふうに改めて感じた次第です。
○樋口座長 どうもありがとうございました。
それでは、報告書に関する議論、その後に各構成員の方々がさまざまな思いをここで述べていただきましたけれども、それも踏まえてアドバイザーの和田先生に全体の総括をいただければと思います。よろしくお願いします。
○和田先生 まず、その前に事務局に教えていただきたいのは、これを最終的にどういう手続でまとめるのか。どうなるのでしょうか。事務局のほうで全てまとめるのでしょうか。
○江副課長補佐 本日いただいた御意見を事務局のほうで整理させていただいて、座長と御相談の上で、最終的に報告書として取りまとめたいと思っております。
○和田先生 我々はできたのを見るという立場と考えてよろしいですか。
○重藤精神・障害保健課長 もし先生方がもう一回最後に確認したいということであれば、今日出た意見を踏まえて直したものについて、もう一回先生方に最終意見を聞いて、それをもって最終的には座長一任ということでまとめさせていただいて、その結果については、先生方にいつ公表だということも含めて御連絡を差し上げて、出させていただいて、それを受けて、我々は26年度予算とかいろんなそういう議論でつなげていけたらと思っております。
○和田先生 本日も皆さんからいろんな意見を出していただいて、エンドレスというか、毎回どんどん意見が出てくるわけで、なかなか難しいなと思って聞いていました。
今日、学校教育の話が少しありました。そのときに思っていたのですが、今回の検討会は医療・回復ということで、いわゆる予防という見方で言うと、間違った扱い方、あるいは手を出してはいけないぞということ、それを一次予防と言うならば、やはり早期発見、早期回復、二次予防、さらに社会復帰、三次予防、そういう見方をしますと、ここの検討会は二次予防、三次予防に焦点を置いた会議だろうと考えております。
そういう前提で、この依存症について、国が方向性をかなり明確に示してくれている形での検討会のまとめになると考えております。これは非常にありがたいことだというのが私の大前提でございます。
ここでほとんど出なかった問題について少し言わせていただきたいのです。
1つは、1回のときに、いわゆるスティグマとか、そういう話もあったわけです。これはスティグマだけの問題ではないのですけれども、学校教育とは違って、医学部、薬学部、看護学部、あるいは福祉、心理でもいいのですが、いわゆる何らかの意味でこういう分野にかかわる専門職の学校、そういう意味での学校教育に、実は依存症の授業がほとんどない。そういう資格に絡んでくると厚生労働省がかかわっていますから、その辺のことに触れてもいいのではないか、あるいは触れるべきではないかという個人的な考えを持っております。
もし可能であれば、9ページの「(3)必要な医療を受けられる体制の整備」が若干貧弱ではないかという指摘もありましたから、専門教育の中で依存症についての教育をこれまで以上にやったほうがいいというような、方向性を入れていただければというのが個人的な感想です。
また、これはたびたび指摘されていることで、具体的な話に入ろうとすると、どうしてもこの3つの依存症の違いが出てきてしまうように思います。このことは、今回の皆さんからの指摘にもありましたし、明らかになった点かと思います。
最後になりますけれども、「おわりに」の最後の部分「今後も議論を深めていく必要」ということは、全くそうなのですが、深める以前に、「継続できるのだろうか」というのが大きな問題だと思います。その辺のことは構成員の方々からかなり強く出ていた意見でもありますし、せっかくの流れができたわけですから、私自身もこの流れを絶やしてはならないという気持ちでおります。ということで、その辺のことも事務局には検討していただければというのが私からの希望でございます。
以上です。
○樋口座長 和田先生、ありがとうございました。
本日も熱心に御討論いただきまして、本当にありがとうございました。
先ほど課長のほうからもお話があったとおり、いただいた意見につきましては、事務局と相談の上、報告書に反映していきたいと思います。
反映した資料は、先ほどの話にあったとおり、構成員の方々に一度お返しして見ていただいて、その後に公表ということになるのだと思います。
構成員の方々には短い期間に6回集まっていただくというすごいハードスケジュールだったのですけれども、オブザーバーの方々も熱心に毎回来ていただいて、聞いていただいて、本当にありがとうございました。これだけたくさんの方々に来ていただいて見ていただけると、我々のほうも一生懸命やらなければいけないと思いますし、証人として今後を見ていただきたいなと思います。
私のほうから一言だけ言わせていただきたいのですが、先ほど継続という話がございましたが、継続はとても大事だと思います。依存というのは、一番最初のときにも言わせていただいたのですけれども、大問題です。本当に大きな健康・社会問題だと思います。その割にそれに対応する人たちが非常に少ないということは、ここで何回も何回も出てきましたが、私も全くそのとおりだと思います。
宮岡委員のほうからあまり好んでこの分野に入ってこないという話がありましたが、確かにそのとおりで、精神科の分野ですと、鬱病とか統合失調症という集まりにはわんさか精神科の医者がいるのですけれども、依存の話になると途端に少なくなって、数えられるような状況になってしまうというのが常でして、今後そういうことが改善されていって、若い医者も含めてこの分野の担い手がふえていく。それには育成していかなければいけないのですけれども、それが期待されるところだと思います。
何はともあれ、このように多くの時間とエネルギーを割いてこの検討会が行われたので、これがしっかりと反映されて具現化されていくことがとても大事だと思います。厚生労働省の担当の方々、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
それでは、そのようなお願いをすることでここで議事を一度終わりにして、事務局のほうにお話を戻したいと思います。
よろしくお願いします。
○蒲生依存症対策専門官 樋口座長、構成員の皆様、本日も活発な御議論をいただきましてありがとうございました。先ほど重藤課長、樋口座長から御提案ありました形で報告書を取りまとめて、公表させていただきたいと思います。
それでは、最後に障害保健福祉部長より一言お礼の挨拶をさせていただきます。
○岡田障害保健福祉部長 この検討会を終了するに当たりまして一言御挨拶をさせていただきたいと思います。
構成員の皆さん方には昨年11月以来、計6回、かなり短い期間に回数を多くやっていただいたと思っています。お忙しい中御出席いただきまして、熱心に御議論いただきましたことに心から感謝を申し上げたいと思っています。
一番最初のときに申し上げましたけれども、現在、依存症対策に対する要請が非常に高まっていると思っています。法務省で検討されます刑の一部執行猶予制度を導入するという動きがあるほか、自殺対策大綱の中で依存症対策の必要性が明記されたということ、超党派の議員連盟でアルコールの健康障害対策に対する基本法の制定に向けた動きがあるということがございまして、そういうのを踏まえて、今回こういった形の検討会を開催することとさせていただいたところでございます。
私もこれまで依存症でこういう自助組織があるというような話、こういう医療機関があれしているという話を断片的には承知していたわけですが、今日は大変失礼しましたけれども、今回出席させていただきまして、全体像としてはこういうことになっているという頭の整理ができたのかなと思っております。
今日、おまとめいただきました報告では、依存症の方、その家族の方に対して、国、地方自治体、保健所、精神保健福祉センター、医療機関、自助団体がどういう役割を果たして、どういうふうに連携していくのかという基本的な方向をおまとめいただいたのではないかなと思っております。
これを継続するような形としてどう具体化していくのかというのがこれから我々に課せられた課題だと思っていますので、それを一生懸命頑張っていきたいと思っています。
また、依存症で悩んでおられる方、これに関連される方についても、こういった形での報告書がまとまって、全体像として依存症の医療とか回復支援にはどういうことが必要なのかということをおまとめいただいたというのは、我々だけでなくて、社会にどういうことが必要なのかということをPRする、啓発、広報する意味でも非常に重要な役割を果たす報告書ではないのかなと思っております。
いずれにしても、本検討会でおまとめいただきました報告書をもとに、これから国、地方自治体、医療機関、自助団体が連携をどうとって、我々がそれをどう支援していくのかという具体的な対応について、検討させていただきたいと思っているところでございます。
本検討会は今回で終了ということになりますけれども、まだ引き続き議論が要るのではないかという御指摘を大分いただいているところでございます。これにつきましては、必要に応じまして構成員の皆様方に御議論をお願いすることがあると思いますので、その際には引き続き御協力をよろしくお願いしたいと思っています。
11月以来、非常に長い間でしたけれども、本当にありがとうございました。重ねてお礼を申し上げたいと思います。
○蒲生依存症対策専門官 それでは、以上をもちまして第6回「依存症者に対する医療及びその回復支援に関する検討会」を閉会いたします。
どうもありがとうございました。
障害保健福祉部精神・障害保健課障害保健係
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