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2013年2月20日 平成24年度第7回診療報酬調査専門組織DPC評価分科会議事録

○日時

平成25年2月20日(水)14:58~16:19


○場所

中央合同庁舎5号館
専用第22会議室(18階)


○出席者

【委員】
小山信彌分科会長 松田晋哉分科会長代理 相川直樹委員 池田俊也委員
井原裕宣委員 緒方裕光委員 樫村暢一委員 金田道弘委員
川上純一委員 河野陽一委員 嶋森好子委員 竹井和浩委員
藤森研司委員 美原盤委員 渡辺明良委員
【事務局】
井上企画官 他

○議題

1.平成26年度診療報酬改定に向けた検討課題について(案)
2.平成24年度特別調査について

○議事

14:58開会

○小山分科会長
 少し定刻にはまだ早いのですけれども、委員全員そろいましたので平成24年度第7回「診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会」を開催したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 本日の委員の出欠状況でありますが、伊藤委員、香月委員、工藤委員、瀬戸委員、三上委員が御欠席であります。あとは全員そろっております。
 それでは、まず資料の確認を事務局からお願いいたします。
○事務局
 事務局でございます。それでは、お手元の資料をごらんください。
 座席表、議事次第、委員名簿と続きまして、D-1「平成26年度診療報酬改定に向けた検討課題について(案)」。
 D-2「平成24年度DPC評価分科会における特別調査について(案)」。
 以上となっております。過不足等ございましたら事務局まで御連絡ください。
○小山分科会長
 よろしいでしょうか。それでは、早速始めたいと思います。
 まず、平成26年度診療報酬改定に向けた検討課題についてを議題といたしたいと思います。事務局より御説明をお願いいたします。
○事務局
 D-1「平成26年度診療報酬改定に向けた検討課題について(案)」をごらんください。こちらの資料でございますが、まず1ページ目がこれまでの議論を踏まえた基本方針、2ページ目が今後の検討課題となっております。3ページ目からは昨年8月21日のDPC評価分科会、また、8月22日の中医協総会で御議論いただきました資料を参考資料としてつけさせていただいております。
 1ページ目から御説明をさせていただきます。こちらがこれまでの議論を踏まえた基本方針ということで、平成24年8月22日中医協総会で議論された基本方針について、簡単に取りまとめをさせていただいております。
 ○1は調整係数の置き換えに係る評価体系の基本骨格についてでございます。こちらにつきましては調整係数の段階的廃止に向け、医療機関群別の基礎係数と各施設の実績に基づく機能評価係数IIという、現在の2階建て評価体系の基本骨格を維持するとさせていただいております。
 ○2は医療機関群の設定でございますが、こちらは1つ目の○、現行のI群のあり方は維持する。また、2つ目の○でございますけれども、II群要件である診療密度、医師研修、高度な医療技術、重症患者に対する診療について、こちらは全てI群の最低値(外れ値を除く)をクリアするという考え方を維持する。ただし、外れ値の設定方法につきましてはこちらいろいろ御意見ございましたので、平成25年度のデータを踏まえて改めて判断をするとなっております。
 また、※印をつけさせていただいておりますが、8月21日のDPC評価分科会では、「高度な医療技術」という名称につきまして、それを実態に即して「医療資源必要度の高い技術」と名称を改めてはどうかといった取りまとめがされたところでございますが、その後の中医協総会におきまして、名称は引き続き高度な医療技術といったものを用いるとなりましたので、こちらを御案内させていただきます。
 最後○3でございますが、機能評価係数IIの評価体系につきましては現行の6項目による評価体系を維持しつつも、新規評価項目の追加については今後検討するといった形になっております。
 2ページが、本日御議論いただきたいと思っております今後の検討課題といたしまして、平成26年度診療報酬改定に向けた検討課題と、DPC/PDPS導入の影響評価に係る調査についてと大きく分けて2つ御用意しております。こちらにつきまして、これまでの御議論の中で委員の皆様方から頂戴した御意見を事務局でまとめさせていただいたものでございます。この中で過不足等ございましたら本日御議論いただきまして、今後の検討課題をまとめさせていただきたいと思っております。
 まず、平成26年度診療報酬改定に向けた検討課題でございますが、○1として医療機関群のあり方がございます。こちらにつきましては来年度4月以降に議論を開始いたしまして、秋ごろまでの結論を得ることが事前の取りまとめでございましたが、その中でDPC病院II群の各要件の具体的な算出方法、また、DPC病院III群のあり方といったことが検討課題として挙げられていたかと思います。
 ○2は機能評価係数IIのあり方でございます。こちらも同様に4月以降議論を開始し、秋ごろまでに結論を得ることを目標にしておりますが、現行の6項目によるもう少し細かい評価方法でございます。それと、これに加える新たな新規項目について。これは前回の分科会で藤森委員から御提出をいただきました、病院指標の作成と公開に関する議論も含んでおりますが、新規の評価項目をどのようにするのかといったものがございます。
 ○3は診断群分類等の見直し。これは毎回の改定で行っておりますDPC点数表見直し作業でございますが、こちらにつきましても4月以降、議論を開始し、秋ごろまでに結論を得ることになっております。具体的な作業としては診断群分類そのものの見直し作業、また、こちらはCCPマトリックスという重症度を考慮した評価手法を今後どのように検討していくのかといった課題。様式1の見直し作業といったものがあるかと思います。
 ○4でございますが、あとは細かい算定ルール等の見直しになります。こちらにつきましては○1~○3の大枠の議論が終わった25年秋ごろから議論を開始し、年末までには結論を得るといったことを目標としております。この中には入院日IIIを超えて実施された検査に係る特定保険医療材料の費用の問題。適切なDPCコーディングの推進について。激変緩和措置のあり方などが課題として挙がっていたと思います。
 (2)がDPC/PDPS導入の影響評価に係る調査でございます。平成25年度は平成24年度の退院患者調査の報告を夏から秋ごろに実施する予定でございますが、まず例年行っております退院患者調査について、これまでの調査を踏まえた今後の調査項目をどのようにするのか。また、現在データを集めております精神病棟に関する調査と出来高算定病院に係る調査、外来患者に係る調査、これらの調査をどのように取りまとめをするのかといったことが課題として残っているかと思います。
 以上につきまして、課題の過不足等を御議論いただければと思います。
○小山分科会長
 ありがとうございました。
 ただいま事務局から御説明がございましたけれども、診調組D-1の資料をごらんください。
 1ページ目はこれまでの議論を踏まえた基本方針ということでもって、ここに○で3つあります。1つ目は調整係数の置き換えに係る評価体系の基本骨格ということで、これを維持しますよということ。それから、医療機関群の設定においては特にII群のところを、中医協に報告したときに高度な医療技術に対して委員から幾つか意見が出たのですけれども、最終的には高度な医療技術ということでもって落ち着いたということであります。3番目は機能評価係数IIの評価体系について今後引き続き検討していくということですけれども、これについては特に御意見ございませんか。よろしいですか。
 では、きょうの本格的な議論は2ページ目をごらんください。今後の検討課題ということでもって(1)と(2)がありますので、まず最初に(1)についての議論をしたいと思います。
 平成26年度診療報酬改定に向けた検討課題ということで○1~○4ありますけれども、○1~○4全体でそれぞれのところで御意見がありましたらいただけたらと思いますが、いかがでしょうか。竹井委員、どうぞ。
○竹井委員
 まず○4の算定ルール等の見直しなのですけれども、12月までに結論を得るということで、たしか平成24年度改定のときは年末まで大まかな方針は分科会で確定できたのですが、実はシステムの細かい仕様に落とし込むためには、年明けからの中医協総会を経ないといけなかったというものがありますので、できるだけ細かい仕様確定まで12月までにできるようにスケジュール等を御検討いただきたいなと思います。
 あと、○3の診断群分類の見直しのところですが、細かい話になりますけれども、様式1の見直し作業に絡むところになるかと思いますが、今、調査データは匿名化して出すルールになっていまして、各医療機関、患者IDだとかカルテ番号を匿名化して出しているのですけれども、たまに医療機関の方からこの匿名化のルールを変更したいのだけれども、どうすればいいかという御質問をいただくことがあります。もっと複雑なものに変えたいのだが、どうすればいいかということです。以前でしたら調査データは年度単位でしたので、年度の切りかえのときに匿名化のルールを変えることができたのですけれども、今は調査データが通年化されていますので、一度病院で決めたルールはずっと変えられない。年度が変わっても変わらないという問題がございますので、そのあたりも何かいい方法がないか少し御議論できればと思っています。
 以上です。
○小山分科会長
 ありがとうございます。
 まず一番最初の○4の12月までに結論を得るということですけれども、毎年決まるのは3月ですね。大体2週間ぐらいでベンダーにお願いして、それでもって非常にコストがかかるということなのですが、なかなか煮詰まらないと話が決まらないので大変なのですけれども、ここら辺は事務局いかがですか。12月にできるという約束はできないですね。
○医療課企画官
 お気持ちあるいは御趣旨はよく理解しました。なかなかこれは我々事務局でも相手があることですので、この場で今回大丈夫ですと断言することは難しい状況でございます。ただ、状況は我々もよく踏まえておりますので、状況を踏まえた上でできる限りの努力はしたいと思います。
 以上でございます。
○小山分科会長
 ありがとうございます。
 努力はしますということでもって、そちらも済みませんけれども、努力をしてコスト削減を図っていただきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 2つ目の問題は非常に大きな問題で、匿名化のルールですね。それはシステムが変わったり何かしたときの要望です。ここら辺は事務局どうなのですか。通年をしているのでなかなかチャンスがなくて、結局、患者さんのIDが全部変わってしまうということですね。そういうことではないのですか。
○竹井委員
 例えば最初に調査に参加したときには、匿名化と言っても簡単なルールだったという医療機関があって、途中でちゃんと見直したいと言っても、今回は通年化されたためにそのタイミングがないわけです。一度決めたものがそのままになってしまうということですね。
○小山分科会長
 それを変える必要性というのは、より匿名化するために変えるのか、あるいは何か特別な理由があって変えたいという意向があるのでしょうか。
○竹井委員
 より複雑なものに変えたいという医療機関の意向でしたり、あとは場合によってはベンダーが前のシステムの匿名化に対応できないということもあるかもしれません。
○小山分科会長
 お願いします。
○事務局
 匿名化のルールにつきましては、確かに調査が通年化したことによって、病院側は場合によっては手仕事で匿名をやり直しているといったケースも耳にしておりますので、今後の検討課題としてまた御議論していただければと思っています。
○小山分科会長
 ある意味ルールを決めなければならないという提案ですね。だから変えるならばここで変えてもいいですよというルールをある程度決めてやらなければならないという認識だと思うのです。では、それは検討していただくということでよろしくお願いいたします。
 もう一点、これは藤森委員に聞いたほうがいいのかもしれませんが、様式1の見直し作業とありますが、様式1を見直すようなことはありますか。
○藤森委員
 1つの提案としましては、例えば傷病名を書く欄が限定されていて全部を書き切れない。特に今、退院処方が出来高なものですから、それで書かなければいけないんだみたいなことを聞きますから、自由度がない。あるいは新規に項目数を増やすときに横に長くなっていくので、なかなか難しいということで、縦持ちというところが1つ大きな問題があったのかなと思いますので、それを具体的にどのフェーズでやるのか。これはシステム的にも変更が大きいので、かなり前倒しで検討する必要があると考えております。
○松田分科会長代理
 まだMDC別の分科会をそれほどやれていないので、そちらのほうからいろいろ挙がってくると思うのですけれども、例えば前回、急性膵炎に関していわゆる重症度分類で分けたほうがいいという話があって、確かに重症度分類で分けると非常にいい結果になっていますので、そういう意味でMDC別の分科会の御意見なんかを伺いながら、重症度等に関連する項目を少し追加することになろうと思いますけれども、ただし、その場合はやはり今も藤森委員が御指摘されたように、少し縦持ちにしておかないと改定が難しいと思いますので、そこをあわせてやっていかないといけないと思います。
○小山分科会長
 専門的な意味でよくわからないのですが、縦持ちということは、横にどんどん詰めていくのではなくて、下にやれば幾らでも足せるよというので、こちらに影響しないよという意味ですね。
○藤森委員
 そうです。
○小山分科会長
 なかなか難しい言葉を使われるので。そうすると、ここら辺のところはかなり竹井委員のところに影響してくると思うので、そこはなるべく早くやるならやってほしいと。
○竹井委員
 そうですね。早く御議論いただきたいというのが1つと、あと、縦か横かという問題もあるのですけれども、少し懸念しているのは縦持ちにしたことによっていろいろデータが入れられるようになる。そうすると、ただでも様式1の入力に医療機関の方はお困りでしようから、そこが複雑にならないような、たしか議論されたときはメリット、デメリットを考えてということでしたので、そういったものを踏まえて全体的に議論を早めにしたらいかがかと思っています。
○小山分科会長
 ありがとうございます。
 渡辺委員、その辺は何かありますか。
○渡辺委員
 詳しくは聞いていないのですけれども、様式1に関しては診療情報管理士などから要望を集めてみたいと思います。
○小山分科会長
 よろしくお願いします。ほかにいかがでしょうか。
○藤森委員
 (1)○1の算出方法の件なのですけれども、各医療機関からなかなか実際に自分たちで検証ができないということなので、ぜひ条件式あるいは使ったマスター、除外症例の基準等々を明確にして、各医療機関が追試できるような情報。例えば手術技術度のところに関しても実際、技術度の書き込みがないところも当て込みをしていると思うのですけれども、そこのテーブルがないものですから、皆さん本当に苦労されて自分たちで一からつくって、なかなかうまくいかないということもありますので、外保連の著作権もあるかと思いますが、もし公開できるものがあったらお願いします。
 もう一点、診療密度のところで後発品を使うと診療密度が下がるので、使わないほうがいいですよということを言って歩いているコンサルティングがどうもいるようで、ですからぜひこれは全部先発品に置きかえて再計算をするということをしないと、せっかく医療機関は後発品に置きかえる努力をしているのを無にするところがあるのかなと思います。技術的には大変かもしれませんけれども、そのような手当は必要なのかなと考えておるところです。
○小山分科会長
 公開と言ってもほどほどでしょう。
 ほかにいかがでしょうか。
○金田委員
 II群の要件に関しては、この次の改定に向けてはこの4つということで決定ですね。
○事務局
 そのとおりでございます。4項目は基本的には変わりません。残っている内容としては細かい微修正レベルの内容と認識しております。
○金田委員
 以前から私は申し上げておりますけれども、今後の次の改定でも構わないのですが、I群の大学病院とII群と比べてII群で評価されていないのが医師派遣機能だと思うのです。もともと大学病院に研修医がたくさん集まったことで大学病院から地域の医療機関へ医師が派遣された。ところが、今III群の病院でII群になろうとしているところもありますけれども、その中で医師派遣機能を評価することによって、II群病院から地域の病院に医師が派遣される状況が発生するのではないかと思います。何らかの評価があれば医師不足地域にとっても好ましい状況になるのではないかと考えます。
 以上です。
○小山分科会長
 よろしいですか。
 井原委員、どうぞ。
○井原委員
 竹井委員から大変だと言われた後で恐縮なのですが、○4算定ルールの見直しのところなのですけれども、ここで事務局が挙げていただいた3項目も必要なのですが、これに2点ほど。
 1つは再入院の3日間ルールというものがございます。これもいい意味で定着はしてきているのですけれども、定着したがゆえにまたいろいろな問題もというのが同時に起こっておりますので、この再入院3日間ルールというものは、もう一度俎上に上げていただいてもよいのかなという思いがあります。
 もう一点はDPCができたときからそうなのですが、特定入院料を算定したときにいわゆる4に規定する病院、5に規定する病院という形で加算で評価するのです。そして、ここの組み立てが出来高の場合は入院基本料が入っていたり、検査は全て包括になったり、この組み立ての仕方がDPCでいささか異なるのです。このためにちょうど10年の節目を迎えていろいろな問題が出てきておりますので、このあたりもどうこうするという意味ではなくて、一度検討してみる必要があるのかなという点がありますので、3日間再入院ルールと特定入院料の加算という2点を加えていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○小山分科会長
 最後の特定入院料の加算を整理しろということは、ダブルカウントをしている可能性があるという意味合いですか。
○井原委員
 それもありますし、出来高では算定できないものがDPCの場合は算定できる。内視鏡検査は代表的になるのですが、そうすると出来高のところと、もともとDPCは出来高から発生していますので、細かいところを突き詰めていくと整合性がうまくつかないところがあるのですけれども、その辺も一度再検討していただいたらいかがかなと思ったのです。
○小山分科会長
 確かに3日間ルールはやって、1週間後に見て、平成20年度改定にやって平成22年度改定で確認して問題ないということでもって通っているのですね。平成24年改定はスルーしているので今回もう一度というお考えですね。事務局、そういう意見が出たということでよろしくお願いいたします。
 ほかいかがでしょうか。相川委員、お願いします。
○相川委員
 (1)○2の2つ目のビレットのところですが、現行の6項目に加える新規の評価項目についてということで、前回の改定のときに評価項目に入らなかったものについても、その指標なりが少し変わってきていることもあると思いますので、これもなるべく早くデータを出した上で、追加するべきかどうかということを検討したらいかがでしょうか。
 例えば病院機能評価ですね。これもバージョン6になってから少し変わってきて、疾病形態などに対応して変わってきたのと、多少プロセスが考慮されるとか、将来的にはアウトカムも項目に入ればいいと私は個人的には思っているのですけれども、評価体系が多少変わってきているので、それを入れるかどうかに関しても検討したらいかがでしょうか。
○小山分科会長
 御意見ありがとうございます。
 金田委員、どうぞ。
○金田委員
 病院機能評価については、私も大賛成であります。
○小山分科会長
 ほかに御意見いかがでしょうか。予定とすると4月以降ですから、夏ぐらいまでには議論をするという考えですか。秋までということですか。
○事務局
 当初の予定では秋までに結論でございます。さすがに全ての項目を4月1回目の分科会でお出しするのはできないと思っておりますけれども、順次4月から密に議論をいただいて、秋までには結論を得ていただきたいと思っております。
○小山分科会長
 ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。新たな項目のことについても今、御意見が出ましたけれども、今のところ病院評価のことが出ておりますが、ほかに何か御意見ございますか。藤森委員、お願いします。
○藤森委員
 ○4の算定ルールの1つ目の入院期間のIIIを超えてというところで、特定保険医療材料というふうに決め打ちになっていますけれども、これは実はほかの検査等々も薬剤は請求できないが、検査はできるという不整合なところがあるのです。ですから、これは材料に限らずやるなら全部いくかどうかということだろうと思います。
 あと、同じDPC6桁の中で、14桁によって入院期間のIIIが違うわけですけれども、そういうルールですが、それによって出来高になった、包括になったら非常に医事的には煩雑になるのです。ですからDPCごとに入院期間IIIをそろえるようなことができないかどうかという、そういう検討も実はしていただけると、非常に審査も医事側もとても簡素化できると考えております。
○小山分科会長
 いわゆる出来高算定のルールを。
○藤森委員
 そうですね。1つは特定入院期間を超えてから初めて行ったいわゆる手術・処置I、II等の項目を、今は抗がん剤等々は請求できないことになっているのですけれども、実は検査とか材料は請求できるのです。そういうことで一貫性がないというのが1点目でございます。
 あと、超えてからある処置をしたがために包括に戻ったり出来高になったりすることがあって、特に月をまたぐと精算がとても煩雑になるので、ですから入院期間IIIがそろっているとそういうことはないのですけれども、そういうことが可能かどうかという検討です。6桁ごとにお願いしたいと思っています。
○小山分科会長
 入院日IIIを超えて出来高になったときのルールの見直しということですね。わかりました。
 ほかにいかがでしょうか。井原委員、どうぞ。
○井原委員
 藤森先生、今のことで1点教えていただきたいのですが、II、IIIをそろえてしまうというのは、上6桁が同じ場合にですか。
○藤森委員
 そうです。
○井原委員
 しかし、その場合、上6桁同じでも化学療法ありなしとか、手術ありなしとかありますね。ですから当然平均在院日数とか、集計データは違ってくる。これをそろえてしまうということですか。
○藤森委員
 その入院期間IIIのところだけそろえるという意味です。IとIIはそのままにしておいていいと思うのですが、IIIはルールとしては95%タイルということだったとは思うのですけれども、もしかしたら96%タイルになる疾患もあるかもしれないが、例えば化学療法をやった途端に出来高に戻ってしまうとか、出来高だった患者が化学療法をやった途端に包括になってしまうということで動くのです。行為が入ることによって。それによって特に月をまたいだりすると医事算定が非常に煩雑になるので、それがないと楽なのですけれども、それが可能かどうか。その95%タイルというルールではなくなるのですが、医事的には審査もそうなのですけれども、とても簡素化できると考えております。
○小山分科会長
 ほかにいかがでしょうか。事務局、今の点はよろしいですね。
 樫村委員、どうぞ。
○樫村委員
 機能評価係数IIの6項目というところなのですが、ここで参考資料の中長期的な課題の中に、各医療機関のばらつきの調整というものが挙がってきています。この各医療機関のばらつきの調整が、平成30年度に向かって機能評価係数IIの調整幅の中で調整されていくことが制度設計としては大切ということになっていますので、今回この6項目の評価の仕方でばらつきを何とか少しずつ調整できないかということを考えていただきたいと思います。
 これが実現すると、例えば激変緩和をしなくてもいいことになるかもしれませんので、この調整幅、つまり重みを変えるとか、色々な方法があると思うのですけれども、何とかこの幅が少しずつ平成30年度に向かって円滑に動くようにできないかと思います。
○小山分科会長
 貴重な御意見ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。池田委員、お願いします。
○池田委員
 今は(1)についてということでいいですね。先ほど相川先生が御指摘された、いわゆる病院指標以外にも新規の項目があり得るのではないかということで、平成26年度すぐは無理だから議論しないのではなくて、それに向けた検討は進めていくべきだというふうに私は考えておりまして、これは(2)とも関連するわけですが、以前はこの分科会、多分、私が入る前だと思うのですけれども、時期尚早だと言われていた候補に挙がっているさまざまなプロセスの指標やアウトカムの指標、医療の質を直接はかるような指標も今、大分研究も進んでまいりましたし、各病院団体も自主的にそういったものをDPCデータを使って分析、公開をしておりますので、そういったものの導入に向けた検討を長期的な視点でぜひやっていただくのがいいのではないかと思っております。特に(2)の退院患者調査の中では、そういったものも大いに入れられるのではないかと考えています。
○小山分科会長
 ありがとうございます。それは具体的な項目を池田委員からでも、あるいは色々なところが出していただければ、そうでないとみんなでというわけにはいかないので、ぜひ具体的な要件で、先ほども病院機能評価みたいなものが出ました。ああいう形で出していただくと検討課題になるかと思います。
○池田委員
 では、準備をさせていただきます。
○小山分科会長
 よろしくお願いいたします。
 ほかにいかがでしょうか。河野委員、どうぞ。
○河野委員
 1つ確認させていただきたいのですが、1ページ目での医療機関の設定についてはI群があり方を維持する。II群の要件について書いてあって、今度課題のところではIII群のあり方についてという書き方がしてあるのですが、これはI群、II群、III群という構造は維持するのか。前にIII群の全体でもう一度細かな割り振りを見直そうかという議論も前回あったように思うのですけれども、I群、II群、III群を維持することはどこにも書いていないものですから、III群についてこのあり方というものがそこまで踏み込んだ形で課題の中にDPC病院III群のあり方についてというものが含まれているのか。その辺の方針についてひとつお聞きしたい。
○小山分科会長
 よろしいですか。お願いします。
○事務局
 今、御指摘いただきましたとおり、I群、II群まではこの方針で決まっておりますが、III群についてはまだニュートラルな状況でございますので、これを今後分けていくとか、そのままでいくとか、さまざまな観点があろうかと思いますので、こちらにつきましてはまた今後御議論いただきたいと思っております。
○小山分科会長
 この前の議論ではIII群のデータが出そろいますので、出そろったところのでこぼこがちゃんと収束されているのかいないのかを見て、もしされていないのだとしたら違う方法を考えなければならないよねという位置づけだったと思うのです。だからIII群を分けるか分けないかということも含めて、データを並べてこの次に考えましょうという理解でよろしいですね。
○河野委員
 そういった可能性も含んでという、そこの確認をと思って。
○事務局
 なるべく早めに事務局でもデータをつくろうと思いますので、今の時点ではまだニュートラルな状況ですと申し述べさせていただきます。
○小山分科会長
 データが出てまいりますので、もし議論が必要でしたら議論をして、早急に結論を出さなければならなければ出すということですね。
 ほかいかがでしょうか。渡辺委員、どうぞ。
○渡辺委員
 先ほど病院機能評価を入れるべきという御議論があって、私もよろしいと思いますが、昨今では病院機能評価だけではなくて、JCIや色々な取り組みをされている病院もありますので、病院機能評価を入れるかどうかだけではなく、もう少し幅広に議論が必要なのではないかと思います。
○小山分科会長
 貴重な御意見ありがとうございます。つまり病院が色々なものの評価を受けている何とか9900とか9100とか、ああいうようなものも含めて病院が何らかのそういう評価を受けていれば、それを評価の対象にしてもいいのではないかという御意見ですね。それも含めて事務方お願いします。
○相川委員
 今の件ですが、私もそういう考えで、先ほど「例えば」病院機能評価と言って、その「例えば」がその含みを持っていることですので、そういうふうに御理解ください。
○小山分科会長
 よろしくお願いいたします。
 ほかにいかがでしょうか。では、これから半年間議論することの項目は大体見えてきたかなと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、その次に(2)DPC/PDPS導入の影響評価に係る調査について。これについてはこれまでの調査を踏まえた今後の調査項目等について。もう一つが、新たに取りまとめを行う項目として精神病棟、出来高算定に係る調査、外来患者に係る調査ということですけれども、ここについての御議論をしていただきたいと思いますが、御意見いかがでしょうか。
○藤森委員
 これまでの調査は病院名入りということで、非常に有用なデータとして各医療機関は活用していて、今、行政でも医療計画でこれを使っていこうという形で大変ありがたいデータが出てきていると思いますけれども、少し粒度が粗い部分があって、例えば手術・処置2の化学療法と放射線治療の区別がないとかございますので、作業量との兼ね合いもありますけれども、もう少し踏み込めるところは踏み込んでいただいて、明らかに手術・処置2の中で医療の方針が違うものがございますので、もう少し細分化すればさらに価値が出てくると思いますので、御検討いただければと思います。
○小山分科会長
 ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。池田委員、お願いします。
○池田委員
 新たに取りまとめを行う項目に外来患者に係る調査というものがございまして、これはぜひ追加でやるべき調査だと思いますが、これをぜひ入院した患者さんが前後で同じ病院でどのような検査や投薬などを受けているのかといった、一連の入院に関連したその疾患に関する医療資源消費の状況などについても分析をする必要があるかなと思います。
 また、同じような手技処置であっても入院で行う場合と外来で行う場合と両方の場合があり得ると思うので、そういったものの施設による実施状況などについての分析を、入院との関連でこれを行うことが必要ではないかと考えています。
○小山分科会長
 ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。
 私からも1つ。1番目の精神病棟に係る調査というのは、何らかの何かを出さなければならない時期が来ていると考えているのですか。それとも、もう1つはそのままこれは続けていくという考えでよろしいですか。
○事務局
 以前の分科会または中医協の議論の中で、精神病棟の評価につきましてはDPC自体で行うというのはなかなか難しいといったものがございましたが、その中でデータにつきましては集めておりますので、これを今後何らかの形で集計してお示ししてはどうかといった御提案がございましたので、それを踏まえてこちらに載せさせていただいたものでございます。
○小山分科会長
 ありがとうございました。
 DPCの評価に精神病棟も入りたいという御意見も幾つか聞きますので、その辺を含めて今後検討していただくということで、よろしくお願いいたします。
 ほかにどうですか。この退院患者調査について御意見ございますでしょうか。よろしいですか。では、このような方針でもって4月から検討をしていくということで、よろしくお願いいたします。
 続きまして、平成24年度DPC評価分科会における特別調査についてを議題としたいと思います。まず事務局に御説明をお願いいたします。
○事務局
 お手元のD-2「平成24年度DPC評価分科会における特別調査について(案)」という資料をごらんください。
 今回、特別調査として事務局のほうで御提案させていただきますのは、DPC/PDPSの適切なコーディングを推進するための体制整備に当たりまして、医療機関から実際のコーディングの状況でございますとか、前回の分科会でお出しさせていただきましたコーディングマニュアル案に対する御意見をお伺いするといったことが目的でございます。
 2.に調査方法がございますが、先ほど申し上げました目的のために2通りの調査方法を提案させていただきたいと思います。
 1つ目は、以前分科会でも行われておりましたヒアリング調査でございます。もう1つは、対象医療機関へ調査票を配布して行うアンケート調査でございます。こちらの2つを組み合わせるといったことを提案させていただきたいと思います。
 (1)にヒアリング調査と書いてございますが、こちらのヒアリングにつきましてはDPC/PDPSの適切なコーディングに向けて、先進的な取り組みを行っている医療機関においでいただきまして、その医療機関のコーディング手順でございますとか、適切なコーディングを行うための取り組み、コーディングマニュアル案に対する御意見を当分科会でヒアリングしてはどうかということでございます。
 その調査対象となる医療機関でございますが、本日委員の皆様方から御意見を頂戴したいと思っておりますが、そういった医療関係団体からそれぞれのDPC病院の特性に応じて数病院御推薦をいただきまして、その医療機関を招聘してはどうかと思っております。
 2ページ目に、アンケート調査について記載をさせていただいております。
 こちらのアンケート調査につきましては、現在のコーディングマニュアル案において、「医学的に疑問だとされる可能性のある傷病名選択」といったものがございます。このままでございますと、このマニュアル案ができ上がった場合、それらのコーディングというのは医学的に疑問だとされる可能性がある傷病名選択という方向になってしまいますので、そういった方向づけをして問題ないのかどうかといった趣旨から、平成23年の退院患者調査のデータに基づいて、他の医療機関と傾向が異なる医療機関に対して、アンケート調査を実施してはどうかということで御提案をさせていただきます。
 まず、その調査対象となる医療機関は○1にございますが、コーディングマニュアル案に記載されております「医学的に疑問だとされる可能性のある傷病名選択」というのは、こちらの5項目でございます。1)心不全、2)呼吸不全(その他)、3)手術・処置等の合併症、4)播種性血管内凝固症候群、5)症状、兆候及び異常臨床所見・異常検査等で他に分類されないもの。1)~4)まではDPCコーディングになりますが、5)はICD-10コードでございまして、いわゆるRコードと呼ばれているものでございます。
 これらの5つのコーディングにつきまして、コーディングマニュアル案の記載を踏まえて対象機関を選定してはどうかということで御提案をさせていただきます。
 2ページ目の下段から3ページ目の上段までは、コーディングマニュアル案を参考資料として掲載させていただいております。
 3ページ1)心不全につきまして、それぞれの医療機関の選定方法を御説明させていただきます。
 まず、これまでよくヒアリングで医療機関を抽出する際に、当該コーディングが全コーディングの何%を超える医療機関といった基準で抽出していたこともございましたが、心不全についてそれを行いますと、単純に循環器疾患を多く診療している医療機関が抽出される可能性が考えられますので、よりコーディングマニュアル案に即した方法で医療機関を抽出する必要があると考えております。
 2つ目の○でございますが、DPCコーディングマニュアル案の心不全コーディングは、原疾患として心筋症、心筋梗塞等が明らかな場合は、原疾患を医療資源病名として選択するといった記載がございますので、下の2点の条件で抽出をさせていただきたいと思っております。
 1つ目が、まず単純に心不全の症例が少ない医療機関の場合、そういった割合が非常に高い可能性がございますので、それを除外するために1年間で120症例を超えている医療機関。
 もう1つが、心不全でコーディングをされている症例のうち、心筋症に関連する病名が併存病名に含まれている割合が高い医療機関を10医療機関抽出といったことを考えております。
 4ページ目に先ほどの条件に合わせて箱ひげ図を作成させていただいております。こちらは心不全症例が1年間120症例を超えている医療機関について、その中で心筋症、心筋梗塞等が併存病名に含まれている割合をお示ししたものでございます。こちらは全体としては飛び抜けて高い医療機関はございませんでしたので、単純に上から10医療機関を選定してはどうかということでございます。
 続きまして、4ページ目の2~4)呼吸不全、手術・処置等の合併症、播種性血管内凝固症候群につきましては、そもそもこれらのコーディングが全DPCコーディングに占める割合が1%を切っておりまして、呼吸不全でございますとDPC参加病院では0.31%、手術・処置等の合併症は0.62%、播種性血管内凝固症候群は0.26%でございますので、全コーディングの中からこれら3つのコーディングが高い医療機関を抽出させていただきたいと思っております。
 抽出方法といたしましては、5ページ目と6ページ目に箱ひげ図を示させていただいております。この箱ひげ図と申しますのは、一般的に多くの医療機関が含まれている部分が箱に入っておりまして、そこから伸び出たひげで大体の分布を示すものでございますが、これからはみ出た医療機関を白丸で外れ値と、そこからさらにはみ出た医療機関を星印で極値といってあらわしております。これらの箱ひげ図の見方につきましては14ページに参考としておつけしておりますので、こちらをごらんいただければと思いますが、そのうちアスタリスクでお示しをしております極値は、箱の上端から箱の長さ3倍を超えている医療機関でございます。それらの医療機関を調査対象とさせていただいてはどうか。今回の呼吸不全でございますと、大体のカットオフ値は1.21%でございまして、対象医療機関数は62件になります。
 手術・処置等の合併症につきましてはカットオフ値が2.24%でございますので、対象医療機関は39件でございます。
 6ページ、播種性血管内凝固症候群の割合につきましてはカットオフ値が1.08%でございますので、調査対象医療機関は10件でございます。
 続きまして5)、いわゆるRコードでございます。ICD-10コードの中のRコードというものは、そのほとんどが例えば腹水でございますとか吐血といった症状や兆候でございまして、病名でないことが大半でございます。そのためRコードの入力は基本的には認められていませんが、一部のRコードにつきましてはその入力を認めております。
 具体的に認めておりますRコードというのは、7ページ目の上の円グラフにお示ししております病名でございます。これらの中には例えば熱性けいれんのように一般的にほかの疾患に、いわゆる病名に近いような概念を持っているRコードもございますので、コーディングマニュアル案の記載を踏まえまして、もう少し病名検索ができたのではないかといったことが考えられる鼻出血、喀血、気道のその他の部位からの出血、気道からの出血、詳細不明、これらの出血関連のRコードが極端に高い。こちらも箱ひげ図を7ページ目にお示ししておりますが、箱ひげ図の極値を示している医療機関10件を対象とさせていただいてはどうかというところでございます。
 8ページ目はアンケートの調査内容でございますが、まず基本的には調査対象となったDPC/PDPSコーディングはどうかという理由でございます。それとコーディングマニュアル案に対する意見、DPC/PDPSコーディングの手順や体制、ほかの医療機関と異なっていた理由でございますとか、その医療機関でどういった取り組みをしているのかといった内容でございます。具体的なアンケート項目につきましては9~13ページにお示しをしております。
 この調査票でございますが、9ページ目は医療機関に送付する送付状でございまして、該当医療機関の位置がどのぐらいにあるのかをお示ししております。10ページ目からは具体的な内容でございます。コーディングマニュアル案の記載を踏まえた再コーディング後の変化割合でございますとか、それらを踏まえたDPC/PDPSコーディングに関する認識でございますとか、コーディングマニュアル案に関する御意見、コーディングの体制、診療情報管理部門の体制と適切なコーディングに関する委員会の状況、制度として対応するべき案件などをお聞きする予定でございます。
 これらの内容につきまして御議論をお願いいたします。
 以上です。
○小山分科会長
 ありがとうございます。
 ヒアリング調査とアンケート調査を行うということですけれども、この点について御議論をお願いしたいと思います。
○事務局
 申しわけありません。1点追加させていただきたいと思います。
 その内容につきましては本日御議論いただいた上で、次回の中医協総会に提出し、承認を得た上で調査を実施させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。失礼いたしました。
○小山分科会長
 わかりました。
 きょう御議論いただきまして、もしこれでもってよろしいということであれば、次回の中医協で報告をさせていただきまして、許可を得られればこれをやりたいということですけれども、このヒアリング調査あるいはアンケート調査についての御意見を伺いたいと思います。いかがでしょうか。
○藤森委員
 このヒアリング調査あるいはアンケート調査は非常にメッセージ性が強いものでございまして、これによってかなり医療機関のビヘイビアが変わってくるところがあって、そこが目的でもあるのかもしれませんけれども、3ページ目1)心不全なのですが、併存症として心筋症、心筋梗塞と書いてある割合というふうにしてしまいますと、逆に病院は書かなければいいというようなミスリーディングをされる可能性が非常に高いと思うのです。それはDPCの精神に逆行しますので、むしろここはシンプルにMDC05の中に占める心不全の割合ぐらいにしておけば、それで十分だろうなと考えます。いかがでしょうか。
○小山分科会長
 どうでしょうか。
○事務局
 我々といたしましては、今回の心不全の例などはほとんどの医療機関が何か意図的なものがあってこういうものでコーディングをしているとは思っていません。基本的にはコーディングマニュアル案の内容を御存じなかったがために行われているコーディングであって、これが不適切なコーディングかどうかといったところはまだ明らかではないと申しますか、不明な点が多く、これを不適切としてよいのかといったところがそもそもあると思っております。
 そのための現状把握ということで、現在のコーディングマニュアル案の記載に沿ってなるべく調査設計をさせていただいたところでございますが、もし委員の皆様の御意見でこちらについてはまた別の評価指標がよいということでしたら、その旨は変更させていただきたいと思いますので、御議論をいただければと思います。
○小山分科会長
 前回のアンケート調査、ヒアリング調査に比べると非常に優しいですね。この前はアンケートをとって、事務局で承服できない、納得できないような医療機関を呼び出したために、ちょっといろいろ批判を浴びたところがありますので、そこに対して事務局が非常に神経を使っておりまして、それに対してそういうことがないようにということで十分考えられたことです。しかも、これが出て過去の結果で来ますので、藤森委員の心配されているようなことはそれほどないのかなと考えていますので、よろしくお願いします。
 ほかにいかがでしようか。緒方委員、どうぞ。
○緒方委員
 アンケート調査の対象ですけれども、これでいくと極値になったところだけに聞くということですね。それだけだと問題がコーディングマニュアルにあったのかなかったのかがわからないので、できれば極値と比べる対照群をつくったほうが、後々結論は出しやすいと思います。
 仮に真ん中の箱の中に入った群に関して、マニュアルに問題があったかなかったかということはわからないわけです。ですからやはり対照群をつくったほうが比較はしやすいと思います。
○小山分科会長
 具体的に先生が考える対照群というのは、超外れ値と箱ひげの中に入った医療機関を幾つか選んで、それを標準とするということですか。
○緒方委員
 はい。
○小山分科会長
 事務局、いかがでしょうか。
○緒方委員
 選び方が難しいのであればランダムに選んでもいいと思うので、あとは書き方も工夫しなければいけないと思いますが、もし厳密にコーディングマニュアルの問題を調べるのであれば、対照群をつくらないと何とも言えないと思うのです。
○小山分科会長
 コーディングマニュアルをつくっている松田委員はどうですか。
○松田分科会長代理
 今の緒方委員の御提案は、いわゆる通常の調査では多分そういうやり方をされるのだろうと思うのですけれども、そう考えたら10ページ目の問2-1のところが、間に入ってきているものもこれをやることになりますでしょうか。
○緒方委員
 少なくとも問2は対象になった理由が書いてあるので、対照群にこういう理由を書くことはできないので、ここは聞かないか、あるいは文章を変えるかする必要はあるのですが、少なくともマニュアルに問題があるかないかを箱の中に入った群にも聞いておかないと、箱に入ったからといってマニュアルをちゃんと理解してやっているかどうかはわからないと思うのです。
○松田分科会長代理
 そういうことであれば、多分2番のところにつきましては対象病院、多分書き方を変えてくることになると思うのですけれども、私はどちらでもよろしいと思います。
○小山分科会長
 今の御意見は、可能であればいかかでしょうかというお考えです。
○事務局
 御指摘はごもっともと思います。我々も今後コーディングマニュアルをつくるに当たって、言ってしまえば極値に該当していた医療機関から御意見を伺うだけではなかなかだめかなと思っております。それも含めて今回、先進的な取り組みをしていらっしゃる医療機関と両方を聞くということをまずしているのが1点。また、必要があれば今後これをパイロットスタディとして、もう少し自由記載を減らしてなるべく集計のしやすい形で全医療機関向けに調査をすることも必要かなと思っておりますので、まずこの形で御了承いただいて、まず調査をさせていただけないかなと思っています。
○小山分科会長
 ということで、先進的医療に取り組む医療機関が出てきますので、それでよろしいですか。
○緒方委員
 将来的にそういうアイデアがあるのであれば、よろしいと思います。
○小山分科会長
 ありがとうございます。
 どうぞ。
○松田分科会長代理
 それに関連してなのですけれども、恐らく今、事務局から御説明があったように、これで終わりだとは思いません。基本的にはこれで上がってきた自由記述のところをどういうふうに分析していってという、テキストマイニングみたいな形になっていきますけれども、それを見ながら次に全施設を対象とするような調査票をつくり込むという、質問項目をこの自由記述からつくっていくという作業が必要になってくるのだろうと思います。ですから、これは事務局の御説明にもありましたけれども、これをプレリミナリーな調査というふうに位置づけていただいて、上がってきたデータを分析するような何かワーキンググループみたいなものをつくっていただいて、そこでこの調査を一般化するようなものをつくっていただいて、その結果を踏まえてコーディングマニュアルを改善していくという、そういう流れができていけばいいのではないかと思います。
 恐らく今回はこの5疾患だけですけれども、それだけでは済まないと思いますので、そういうマニュアルのコーディングの精度を上げていく作業はずっとやっていかなければいけないことだろうと思いますので、そういう意味ではこれをとっかかりにして、そういうものを継続的に改善していくためのツールをつくるという、そういう作業の位置づけでよろしいのではないかと思います。
○小山分科会長
 ありがとうございます。
 ということですが、1つ問題なのは今、松田委員がおっしゃったのですけれども、分析のところは何か違う組織をつくるのでしょうか。
○医療課企画官
 まだ我々もちゃんと考えをかためておりませんが、調査の結果、返ってきたものに関しては生データを一度集計し、分析をするというプロセスが必要でございます。もしよろしければ、このDPC評価分科会の中で分析のためのワーキンググループをつくっていただければありがたいなと我々事務局は思っているのですが、分科会長初めメンバーの皆様いかがでしょうか。
○小山分科会長
 それは異論ないと思います。お仕事は大変ですよということだけですから、よろしくお願いします。
 もう一つ、今、アンケート調査のピックアップはわかったのですけれども、ヒアリング調査の対象機関というのは1ページ目の一番下に書いてあるのですが、関係団体等から推薦願うということで書いてあるのですけれども、これは具体的にはどんなふうにお考えでしょうか。
○松田分科会長代理
 診療情報管理士につきましては日本病院会等がかなり熱心に教育をされていますし、そこで色々なコーディングの研修などもされていますので、例えば日本病院会でありますとか、そういう病院団体に問い合わせていただいて、そちらから推薦していただくのが私はよろしいのではないかと思います。あるいは日本診療情報管理学会等もございますので、そういうところから推薦していただければいいのではないかと思います。
○小山分科会長
 ほかに御意見ございますか。こういうところから聞いたほうがいいんだというのは、何かございますか。では、そこら辺は事務局でよろしいですか。関係団体等からヒアリングの推薦をしていたたくということでよろしくお願いいたします。
 ほかいかがでしょうか。相川委員、どうぞ。
○相川委員
 全体にこれでよろしいと思うのですが、ちょっと細かいことで恐縮なのですけれども、DIC等の続発症を医療資源傷病名とする場合で、今回特にDICが問題になっていることも了解できることですが、私も前のこの委員会で発言したこともあると思いますが3ページの(4)で「厚生労働省の規定する診断基準」に準拠しているか否か。これだけが先に走ってしまいますと、実際の重症でかなり医療資源を使うDICは、血液疾患や産科のDICよりは敗血症などに続発する多臓器不全の1つとしてのDICで、これはかなり医療資源を使うわけです。ですから、いわゆる急性期DICと定義づけて、新しい診断基準である日本救急医学会の「急性期DIC診断基準」ができまして、それが5年近く使われているので、必ずしも厚生労働省の診断基準に準拠しているか否かだけで判断をしないでください。というのは、特に血漿フィブリノゲン値は古典的ないわゆるconsumptioncoagulopathyの場合には下がりポイントがつくわけですが、急性期DICではむしろ上がるのです。ぜひその辺のところも考慮の上お願いしたいと思います。
○小山分科会長
 よろしいですか。ありがとうございます。
 ほかにいかがですか。井原委員、どうぞ。
○井原委員
 このことに対する提案でもよろしいでしょうか。私はこのヒアリングも調査もおおむねこの方向で基本的には賛成です。
 1つ、最初の表紙の○に医療機関のコーディングの質に差があるとか不適切というのは、私も2回ほどプレゼンをしたことが多少関係していると思うのですが、コーディングの質を評価するのは審査委員会でも難しくて、これが恣意的に、意図的に行われているものは、これはこれできちんと抽出して適切な対応をしなければいけない。しかし、現実にはDPCができて確かに10年たつのですが、毎年毎年新しいドクターがこの制度に入ってくるのです。果たしてこのツリー図を見てすぐにピンと来るかといったら、私は随分大勢の先生に聞いたのですが、やはりいまひとつ。結果が出ている出口からつくられていると言ったらいけないのですけれども、我々が習った診断学のような入口からの臨床経過や項目分類と見え方が違っている部分があるのです。
 例えば国家試験の問題の大項目、中項目、小項目のようなものが、大項目の中に小項目が入っているケースや、中項目も混ざっている。こういうところがどうも臨床医から見るとぴんときていないところがあるということも、このコーディングの問題の1つに私はあると思うのです。
 いつか私はこのDPC評価分科会でわかりやすい精緻化とお話したのはそのことで、何とか臨床医の方と今のツリー図を架け橋のように渡すものがないと。例えば肺炎なら肺炎、1つ大項目を挙げておいて、その中に市中型とか院内型とか書く。糖尿病なら糖尿病という大項目があって、そこに1型だ2型だと。こういう入口からきちんと入っていけて、このツリー図に結びつけば、あとは幾ら精緻化をしていっても臨床医の手の内に入ってからなら私は問題ないと思うのです。
 今は皆さん、霞が関に来ればいいことはわかっていても、どこの省庁なのか、どこのビルかわからないというところで、全部このツリー図を暗記している人ならばマニュアルを見て適正に選べると思うのですが、そうでない人にはなかなか入口が難しい点があるのです。ツリー図をつくる検討会の方々には、何かそこにもう一工夫していただけると、そこの橋渡しができるのではないかと感じておりますので、ぜひそういう点も御検討いただいて、こういう調査も並行してやっていけばコーディングはよりよくなるのではないかと思っているのですが、いかがでしょうか。
○小山分科会長
 大変貴重な御意見ありがとうございます。
 まさにそういうことのために今マニュアルづくりをしているという理解でよろしいですか。
○松田分科会長代理
 多分14桁で細かく見るということよりは、医療資源病名に対応している上の6桁と、メインの手術のところ、そこのところの組み合わせが適切かということが第1点だろうと思います。
 もう一つは、上の医療資源病名の選択方法によってMDCをまたいで動いてしまうようなもの。多分問題というのはこの2つに集約できるのだろうと思うのです。
 それ以外の手術・処置等1、2とか、副傷病のところとか、重症度は機械的にできるものですので、多分マニュアルの書き方としても今回はそこのところにかなり重点を置いて研究班のほうで作成していると認識していますので、その辺をもう少しマニュアルの一番最初の記述のところで、この点にということを追加させていただきたいと思います。基本的にはその2点が大きな問題だと認識しています。
○井原委員
 ありがとうございます。
 私もそのつもりで内容云々ではなくて、自分の診断料のMDCのところに別の科の分類区分が出てきたり、悪性腫瘍が出てきて良性腫瘍が出てきて炎症が出てきてその他疾患が出てきて、同じ疾患が飛び飛びに出てくるものですから、臨床医の先生はなかなか忙しいので、見ているうちにこれだなと思うものがあったらそれで選んでしまって、後から私たちが審査で、これは内容を見るとこちらではありませんかという形で返戻をすると、そういう分類区分があるならそちらですねというふうに直してこられる臨床の方もかなりいるのです。そこのところのわかりやすさも1つ必要なのかなと思って今、申し上げただけです。どうもありがとうございます。
○小山分科会長
 貴重な御意見ありがとうございます。
 金田委員、どうぞ。
○金田委員
 医学部教育でDPCのシステムを教育するのは時間的に難しいと思うのですけれども、保険医登録をするときに保険医の講習を受けますから、そのときにDPCのシステムを教育するというのはいかがでしょうか。
○小山分科会長
 いいと思うのですけれども、ただ、これは出来高も説明しなければならない、DPCも説明しなければならない。今、半々ぐらいですかね。医師にかかわっている人の確率とすると、ベッド数でいくと半分半分ですね。だからこれはこれから検討していかなければいけないことだと思います。ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。相川委員、どうぞ。
○相川委員
 今の件は非常に大事なことだと思うので追加したいのですが、私は、医師国家試験の委員長・出題基準改定部会長・改善検討部会長を務めてまいりましたが、国家試験の考え方と保険医の考え方というのは少し乖離しているところがあって、まさにDPCなどがない時代では医学的な病名あるいは症候群が試験には出て、保険医療でやってよろしいことが病名と合致すれば、そこで請求が出来て診療報酬が頂けるという考え方だったのですが、DPCでコーディングができますと、医学的疾患名・症候群との乖離が随分できてしまったのです。先ほど言ったように大学で教えられたように、この患者はこの疾患で治療している、症候群としてはこの症候群で多くの資源を投入しているというところが出てきているために、国家試験を通ったにもかかわらず、保険医登録をしたのもかかわらず、コーディングがうまくいかない。
 これは非常に大事なことなので、ここで言ってもしようがないのかもしれないのですけれども、やはり保険医登録をするときに、自分は外来の患者さんばかり診てDPC対象病院には行かない医師になるのだから、保険医登録をするのにDPCまで教えてくれなくてもいいと言われるかもしれませんが、保険医登録をするときの前段階としてDPCをよく理解していただいて、特にコーディングはこういう「考え方」でやっているということを理解していくような教育をぜひやるべきではないかと思っています。
 特に研修医には多少は教えるわけですが、将来は保険医としてDPC病院に就職する可能性がありますので、DPC制度についてもよく教えるような方策を考えると、DPCのコーディングの問題ももう少しすっきりするのだと思っています。
○小山分科会長
 ありがとうございます。
 河野委員、どうぞ。
○河野委員
 今の教育の件は全くそのとおりだと思うのですが、実際のところで医師がコーディングというのはなかなか無理なところがあって、診療情報管理士がもっと関与して本来いいのではないか。今の診療情報管理士の役割のところを厚労省なんかで見ますと、それほど厳しくは明記していないのです。実際は医師が、もちろん今の保険制度とコーディングを教育として理解をした上というのは必要だと思うのですけれども、実際に医師が全部そこまでコーディングをやらないで、病名等をしっかりつけて、診療情報管理士がそれを管理していくというほうが本来は効率もいいし、非常に正確度というか、先ほど医師の交代等というお話も出ていましたけれども、それを考えると本来はそのほうが正確度と効率もいいのではないかという気もするのですが、それはだめなのでしょうか。
○小山分科会長
 お願いします。
○井原委員
 もしそうだとすると、現在の通知の主治医が決定するというところは改める必要があると思います。今、実際の指導や面接の場では、主治医が全く知らなかった、この分類区分になっていることを知らなかったというのは通用しないというのがルールになっておりますから。主治医が病名を羅列しておいて、そこから専門家が選んだだけでレセプトをつくってしまうというのは、現在の保険ルール上は余りうまくないと私は思います。
○河野委員
 実際の現場で言いますと、医師の人たちがそこまでというのはなかなかやはり問題が、若い医師からの交代も病院であるし、現実的に非常にいつもその問題が恐らくなかなか本当のところで解決しないのではないかと思うのです。ですから完全にしなくてももう少し診療情報管理士の介入というか、サポートが少なくともあってもいいのではないか。それがもう少し役割として明記をしていく必要があるのではないか。今は非常に曖昧ですね。余り役割として重点が置かれていないような部分もあろうかと思うのです。
○小山分科会長
 事務局からどうぞ。
○事務局
 今回ヒアリング調査で先進的な取り組みをしている医療機関をお呼びしようと思っておりますが、我々が耳にする医療機関の中には、そういった診療情報管理士と主治医との連携を密にしていらっしゃる医療機関もあるとお伺いしておりまして、そういった先進的な取り組みをしていらっしゃるところで、どういうふうにそういう職種の方々がかかわっているのかということをお伺いすることで、より制度への反映ということも今後検討できるのではないかと考えております。
○小山分科会長
 ありがとうございます。
 相川委員、どうぞ。
○相川委員
 話が発展してしまって済みませんが、その件ですが、やはり現場から見ますと新しく就職してきた、あるいは卒業して医師免許証をとった医師が、あるいは臨床研修を修了した医師がこのコーディングを全部覚えて正確につけることは、実際には不可能なのです。
 ですから、私は先ほど言ったようにコーディングの考え方。それが実際に教わっている医学的疾病系統とコーディングとは違うことをよく理解した上で、いわゆる診療情報管理士と一緒に作業をしていく。でも最終的な現在の通達では担当医が決めるということになっているので、それを理解した上で診療情報管理士をうまく使うと言うのでしょうか、診療情報管理士の協力を得てやっていく。しかしながら、そのときに診療情報管理士がコーディングしようとしたら、医師がこれは違うよと言い出してしまうと仕事にならないので医師はそれなりにコーディングの考え方、病名のつけ方をしっかり教えるべきだということで、実際に全てやるのです。診療情報管理士の協力を得て担当医がやれるだけの教育を担当医にもつけるべきだということを申し上げたのです。
○小山分科会長
 ありがとうございます。大変ハイレベルなお話になってしまって、方向性が少し違いますので戻したいと思います。
 今回のD-2の資料にあるとおり、特別調査についてヒアリング調査と、今回はアンケート調査という2つを行うという、このところについてもう少し議論したいと思いますが、いかがでしょうか。藤森委員、どうぞ。
○藤森委員
 すぐ脱線して申しわけないのですが、これからコーディングの精緻化あるいは診断分類の精緻化を今、図っているのですけれども、実はDPCコードはICD-10コードに依存しているのですが、そのICD-10コードの標準病名マスターが精緻化されていなくて、結構現場の診療情報管理士の方々は苦労されているのです。ですから両輪としてぜひICD-10コードのところ、日本語の部分はとてもよくできているのですけれども、それに対するICD-10コードの割振りが結構アバウトなところがございます。それでちゃんとつけていたのだが、変なところに落ちてしまうこともありますし、あえてそこを使っているところもあるのでしょうけれども、少しICD-10コードの精緻化、標準病名マスターのICD-10コード部分を精緻化していくという作業も実はしていかなければいけない。それはどこでやるかどうかは知りませんが、ぜひどこかで検討していただければと思います。
○小山分科会長
 ありがとうございます。
○竹井委員
 脱線して申しわけないのですけれども、先ほどの話でマスターが、私たちもICD-10コードのマスターで入れられた病名のキーワードで一覧を出すということしかできなくて、やはり先生方そういった考えを理解していただくというのと同時に、システムでも例えばこの病名を入れたら似た病名を一覧で出すとか、部位を入れたらこちらのICD-10コードではないですかとか、そういったマスター化されていれば色々システムでもできますので、その辺もどこでやるかは別ですけれども、御議論できればなと思います。
○小山分科会長
 さあ大変ですよ、いかがでしょうか。
 金田委員、どうぞ。
○金田委員
 アンケート調査のところで、9ページの下に本調査票はヒアリング調査を目的としたものではないため、記載内容にかかわらずDPC評価分科会への出席を求めることはありませんと書いてあるということは、ヒアリング調査をしたことで何か御意見が外からあったのでしょうか。あるいはヒアリング調査によって特別な理由があったことが説明できるチャンスがなくなってしまうのではないかという危惧もあるように思えるのですか。いかがでしょうか。
○小山分科会長
 大変貴重な意見ありがとうございます。事務局よろしいですか。
○事務局
 9ページのこちらの記載は別に何か他意があったというわけではなく、これまでと似たような調査をやって、その後、呼び出されたとか、聞いてないとか、そういうことはないようにというのと、今回、ヒアリング調査と両方やっておりますので、誤解を与える可能性がございます。アンケート調査をやった後、改めて呼ぶということがあるのか?というご質問もあろうかと思いますので、誤解がないように記載をさせていただいた。その上で弁解の機会があるのでございましたら、かなり詳細にこちらの調査票に書けるような自由記載欄をかなり広く設けておりますので、できるだけこの自由記載欄で御記入いただきたい。その上で個別に自由記載欄の内容で不明点があって、別にもう少し詳しくというものがあれば、それは事務局で別途御連絡をさせていただいてお聞きすることを記載させていただいておりますので、必要があればそういった対応をさせていただきたいと思っております。
○小山分科会長
 あくまでもヒアリングはないということ、そこを金田委員は聞きたいわけですね。
○金田委員
 ないはないでいいと思います。
○小山分科会長
 よろしいですか。松田委員、どうぞ。
○松田分科会長代理
 ワーキンググループみたいなもので分析するときのことを考えて、テキストで入ったものも分析をすることを考えると、できれば手書きで物が返ってくるのではなくて、これを例えばアクセスか何かでフォームをつくっていただいて、そこにワープロ入力で入れていただくような形でこれを集めさせていただくとその後の処理が楽になりますので、できれば紙ベースではなくて、電子媒体ベースでの調査にしていただければ非常にありがたいと思います。
○小山分科会長
 事務局よろしいですか。
○事務局
 電子媒体ベースでさせていただけるように、検討させていただきたいと思います。
○小山分科会長
 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。では、この調査に関しては、きょう記載されている内容でいく。ただ、できれば電子媒体で御回答いただくということでよろしいでしょうか。
 では、そういうことで次回の中医協で報告させていただきまして、了解を得たいと思います。
 時間はまだ早いのですけれども、本日の議論は以上であります。事務局から何か御連絡ありますでしょうか。
○事務局
 次回の開催は未定でございます。また日程が決まりましたら御連絡をさせていただきたいと思います。
○小山分科会長
 それでは、平成24年度第7回「診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会」を終了させていただきます。本日はお忙しい中ありがとうございました。

16:19閉会         


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課包括医療推進係

代表: 03-5253-1111(内線3289)

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