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2012年11月27日 平成24年度第2回血液事業部会献血推進調査会(議事録)

医薬食品局血液対策課

○日時

平成24年11月27日(火)
16:00~18:00


○場所

厚生労働省 専用第12会議室(12階)
(東京都千代田区霞が関1-2-2)


○出席者

【出席委員】五十音順、敬称略

◎衞藤 隆、大平 勝美、竹下 明裕、寺田 義和、中沢 明紀
 花井 十伍、堀田 美枝子、室井 一男、山本シュウ
※ ◎は座長
※ 欠席委員(敬称略)
   宇都木 伸、鈴木 邦彦、田中 里沙、西地 雄大

【参考人】

日本赤十字社血液事業本部(3名)、文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課(1名) 

【行政機関】

加藤 誠実(血液対策課長)、丈達 泰史(血液対策企画官) 他

○議題

1.200mL採血の推進について
2.平成25年度献血推進計画(案)の策定について
3.その他

○議事

○血液対策企画官 それでは、定刻となりましたので、ただいまから平成24年度第2回「血液事業部会献血推進調査会」を開催いたします。
 本日の調査会は、公開で行うこととしておりますけれども、カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきますので、マスコミ関係者の方々におかれましては、御理解と御協力のほどよろしくお願いいたします。
 まず、本日の委員の出欠の状況でございますけれども、宇都木委員、鈴木委員、田中委員、西地委員からは欠席との御連絡をいただいております。
 本日は、委員14名中10名の出席をいただいており、定足数に達しておりますことを御報告いたします。
 また、本日参考人として文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課より、北垣健康教育調査官にお越しいただいております。本日は、どうぞよろしくお願いします。
 それから、日本赤十字社血液事業本部より、大西副本部長、井上献血推進課長、高梨供給管理課長にお越しいただいております。よろしくお願いいたします。
 それでは、カメラ撮り等につきましては、ここまでとさせていただきます。
(報道関係者退室)
○血液対策企画官 以降の進行につきましては、衞藤座長、よろしくお願いいたします。
○衞藤座長 それでは、議事のほうに入ります。初めに、事務局より資料の確認をお願いいたします。
○岡村課長補佐 それでは、配付資料の確認でございます。お手元の資料ですが、座席表、委員名簿、資料につきましては6点ございまして、まず資料1-1としまして「高校生の200mL初回献血者確保シミュレーション」。
 資料1-2といたしまして「赤血球製剤における1単位・2単位の発注及び供給比率について」。1-2が平成24年版。
 資料1-3が同じ内容でございますけれども、平成23年版でございます。
 資料2-1でございますけれども「平成25年度の献血の推進に関する計画案」。
 資料2-2が「平成25年度の献血の推進に関する計画案 新旧対照文」でございます。
 最後に参考資料といたしまして「『血液製剤の安全性の向上及び安定供給の確保に関する基本的な方針』の改訂案」でございます。
 不足等あれば、挙手にてお知らせいただければと思います。
 以上です。
○衞藤座長 ありがとうございました。それでは、議題1に入ります。「200mL採血の推進について」です。
 日本赤十字社より、御説明をお願いいたします。
○井上献血推進課長 日本赤十字社の献血推進の井上でございます。
 日ごろから献血推進の御協力を賜わりまして、まことにありがとうございます。
 それでは、お手元の資料ナンバー1-1から1-3につきまして御説明のほうをさせていただきたいと思います。
 まず「1.基本的な考え方」でございますが、医療機関の需要に合わせまして、輸血を受ける患者さんの副作用を軽減するために、血液の安全性を考慮し、400mLの推進を基本としております。
 また、将来の献血推進の基盤となる若年層に対する献血推進が重要であることから、高校生17歳男性400mL献血と200mL献血については、初回16歳の男女、17歳女性の献血推進を行うことといたしております。
 次に2番目といたしまして、高校生の初回献血者確保についてでございますが、表1、表2にございますように、平成23年度献血実績から想定シミュレーションを行いました。
 平成23年度の目標数については、平成24年度以降のシミュレーションを作成するに当たり、過去にさかのぼりまして作成した目標数でございます。
 続きまして、2ページをお開きください。
 平成24年度から平成26年度までの確保目標をシミュレーションし、平成24年度は9万9,944名と算定いたしました。
 献血推進2014の最終到達年度、こちらは10万4,187名と算出いたしました。
 4番目といたしまして、平成24年度上半期における高校生の200mLと400mLの献血者の実績をもとに、上記3番で設定させていただきました平成24年度の200mL初回献血者目標の4万96人に対し、上半期の実績は1万5,864名でございましたので、下半期は2万4,232人の確保目標数を算出いたしました。
 同様に、高校生の初回400mL献血者は上半期に3万818名でございましたので、平成24年度合計の5万9,848名に対しまして、下半期は2万9,230名の確保が必要となります。
 引き続き、高校献血並びに高等学校での献血セミナー等に継続的に努めてまいりたいと考えております。
 続きまして、3ページをお開きください。
 平成24年度の献血受入計画を表にあらわしております。
 平成24年度高校生の200mL初回献血者は4万96人でございますので、平成24年度の全血献血受入計画、トータル38万4,387人に対して約10%を占める比率となります。
 ちなみに高校生の400mL初回献血者は、先ほども申し上げさせていただきましたが、5万9,848名となります。初回献血者を合計いたしますと、約10万人ということになります。
 このことから、若年層献血者の推進には200mL、400mLにかかわらず、初回者の献血推進をすることが重要であると考えております。
 6番目といたしまして、平成24年度の献血受入計画に係る若年層献血者確保対策につきましては、大きく3つございます。
 (1)番目といたしまして、若年層全体に対する対策。
 (2)番目といたしまして、高校生を対象とした対策。
 (3)番目といたしましては、採血基準の改正の引き続きの情報の提供。
 7番目といたしまして、平成24年度下半期に、高校生の初回献血者を確保する具体的方策として5つを挙げさせていただいております。
 まず(1)番目といたしましては、献血セミナーの実施に係る広報資材の製作、県並びに教育委員会等の連携よる学校へのアプローチを行う。
 (2)番目といたしましては、メディアを通じて10代、20代の献血者が減少していることを正確にお伝えしていくこと。
 (3)番目といたしまして、高校生ボランティアの育成による同世代への推進を働きかけてまいりたいと思います。
 (4)番目といたしましては、若年層に好まれる献血記念品の製作。
 (5)番目といたしましては、LOVE in Actionプロジェクトを基軸として、全国学生クリスマスキャンペーン、また、はたちの献血キャンペーン等との連動をあわせて、地方での御当地イベントなども行うことといたしております。
 8番目といたしまして、高校生の200mL初回献血者確保に伴う、需要に見合う採血につきましては、高校生の200mL初回献血者4万96名を確保し、また400mLにつきましても、5万9,848名を目標といたしておりますので、医療機関の需要動向、また在庫保有状況を勘案した場合、若年層の初回献血の200mL希望献血者に対して、若年層の初回以外の200mL希望献血者に対しまして採血の調整を行う可能性がございます。
 引き続き、日本赤十字社といたしましては、高等学校での献血セミナー等のさまざまな啓発に努めまして、献血への理解を深め、献血行動に移るよう努力してまいりたいと考えております。
 9番目といたしまして、医療機関からの赤血球製剤の需要につきまして、本年平成24年の10月18日から31日までの2週間にわたりまして調査を行いました。
 こちらは資料1-2にもございますが、発注時の400mL率は93.3%でございました。
 同期間中に供給されました1単位、2単位の供給率は、参考の表1にございますように、有効期限やこの期間中の在庫バランスから供給をさせていただきまして、1単位が99.6%、2単位は96.7%でございました。
 前年度、平成23年度におきましても、同調査会におきまして、本献血推進調査会での御報告をさせていただいております。
 資料は参考として、資料ナンバー1-3を添付させていただいておりますので、ごらんいただけたらと存じます。
 日本赤十字社は、本年4月よりブロック運営体制に入りましたので、この需要に対する供給率をさらに上げる体制を、今後も強化してまいりたいと考えております。
 また、赤血球製剤の期限切れ率等を表2にお示しさせていただいております。
 平成23年度は、震災等の影響もございました。1単位は2.7%、2単位は0.8%ございました。1単位がやや高い数値を示しております。
 最後に赤血球製剤の使用用途を掲載しております。ごらんいただけたらと存じます。
 以上をもちまして、資料ナンバー1-1から1-3までの資料説明を終わらせていただきます。
 以上でございます。
○衞藤座長 ありがとうございます。それでは、ただいまの御説明につきまして、御意見あるいは御質問等はございますでしょうか。
 室井委員、どうぞ。
○室井委員 8番の採血調整という言葉なのですけれども、これはどういうことを意味しているのでしょうか。献血者以外の200mL献血者に対して採血調整を行う可能性があると、この採血調整という意味がよくわからないのですが。
○井上献血推進課長 そのときの在庫状況、それから医療機関からの依頼に応じて、やはり私どもは血液の供給をさせていただいているわけなのですけれども、献血者を受け入れております各献血ルーム、それから移動採血におきまして、例えば1単位製剤でございます200mL製剤の在庫量が非常に多くございますときに、それに相応するオーダーがない場合は、やはり200mL献血を次回、例えば血液の不足いたします下半期、特に冬季に献血のお願いをいただけませんかということで、次回の献血の御案内をさせていただくというようなことを献血の現場では行っておりまして、そういった内容を採血調整というふうに表現させていただいております。
○室井委員 もし、在庫がいっぱいある場合には、次回にお願いすると、そういう意味ですか、わかりました。
○衞藤座長 小山委員、どうぞ。
○小山委員 そうすると、やるのは今の200mLだけですね。
○井上献血推進課長 はい。
○小山委員 この表現、去年から問題になっているのは、200mL採血に対する日赤側の、ある意味ヘジテートする姿勢が問われてきたわけですね。今回これを見て、200mLを積極的に行うのかなと思いましたら、今、室井先生がおっしゃったとおりの8番の項目を見ると、全く姿勢は変わっていないのだなというようにとれるのですけれども、そこら辺はいかがでしょう。
○井上献血推進課長 前回の9月の調査会でもお示しをさせていただいたところでございますが、200mL献血つきましては、やはり初回の16歳、それから17歳、この方々を中心に献血の推進を図ってまいりたいというお答えをさせていただいておりまして、私どもといたしましても、やはり医療機関からの需要というものを正確に把握しつつ、日々の採血、献血の受け入れを行っておりますので、そちらの場合は、適宜在庫状況、それから医療機関からの依頼状況に鑑みまして、献血者受け入れを引き続き行うところでございますので、決して200mL献血をお断りするということではございませんので、やはり若年層を中心として将来の献血基盤につながる方々からは、しっかりと受け入れをしていくという考え方でございます。
○小山委員 申しわけありません。しつこいようですけれども、調整するという言葉は、断るというふうに私らには聞こえるのですけれども、いかがなのですか。
○井上献血推進課長 決して献血をお断りするという考え方は、日本赤十字社はございません。しかしながら、献血の必要性というものは、お見えいただいた方々にしっかりと御理解をいただかなければならないものでございます。400mLの需要が93%あるという情報を正しく献血者にお伝えしまして、その時点で基準に合っていた方は400mL献血をいただく、そして、体重の少ない方、50キロ未満の方々が200mL献血の対象となるわけでございますが、やはり初回の方であれば、当然のことながらお受け入れさせていただきますし、また、血小板献血、血漿献血といった成分献血への種別の御変更というものを献血者の方々に御説明してお願いをさせていただいているところでございますので、基本的な考え方が変わっていないという御意見をいただいておりますけれども、やはり医療機関の需要に合わせて、献血者には正しい情報を伝えて私どもは献血の受け入れを行っているというところでございます。
○小山委員 私の立場は、使わせていただいている受け入れ側のほうの代表として、この会に出ているわけですけれども、今のお話を聞いていると、献血していただくほうの方に一生懸命説明するのだけれども、使う我々のほうに対するインフォメーションをしようとする姿勢がうかがえないのです。
 我々、実際に輸血部と話をしましても、こういう事情がわかっていますので、それほどヘジテートすることではないので、方向性とすると、我々使う側のほうにも、それから、それを受ける患者さん側のほうにも同じような姿勢をとっていかないと、今後解決はできないと思うのです。
 これは、短期的なことではなくて、彼らが将来、またリピーターとして来る、その要素になる一番大事なところというのが、この議論だったと思うのです。そこの一番大事なところを調整するという言葉でやってしまうことに対して非常に疑問を感じるので、ちょっとしつこいようですけれども、聞かせていただきました。
○衞藤座長 どうぞ。
○山本委員 小山先生、すごいなと思ったのですけれども、ぶっちゃけLOVE in Actionのリーダーとして協力させてもらっているメンバーなのですけれども、私も同じなのです。LOVE in Actionのリーダーをやって、全国を行脚しないと、こんなものは広がらないのではないかということで、私自身が自分の首を絞めることになっているのですけれども、4期にわたって全国を行脚しているのです。
 それで、ぶっちゃけ九州では、献血は18歳からでしょうと、手を挙げた学生ボランティアの連中が言ったときは衝撃的だったですね。それで、酒を飲み交わしたときも、九州では、16歳、17歳はとりたくないと、そんなことになっていると、私は衝撃的でした。
 要するに、200mLの献血は、そんなに欲しがっていないじゃないかと、だから、そんな若い子の腕にぷちぷち針を刺したら、万に1人、ちょっと腕つりました、ずっと調子悪いですという人を1人でも出したらいけないでしょうと、だから、うちではそれを賛同していませんみたいな空気を、私は九州で感じているのです。
 ぶっちゃけですよ、私の存在はいつでも消してもらっていいのですけれども、そういうことが、私はずっと子どものころから、大人の格好悪いことだと思ってきたのです。現時点で、私は大人で参加していますから言いたいこと言わせてもらいますけれども、日赤の歴史を皆さんひもといたらわかると思うのですけれども、もともとあったものをまとめろと国から言われて、先輩たちはまとめるのは大変なのです。やっと今回ブロック的にやってきた、これも物すごく進んだことだと思うのです。今、みんなが苦労されていると思うのです。
 でも、結果的なことだけ見ると、小山先生のおっしゃるように、結果、言葉でごまかしていて、私の一番のいら立ちは、LOVE in Actionのリーダーをやっていて、それを質問されたときに、大人としてどう答えなければいけないのかということなのです。私もごまかさなければいけない。九州は16、17、何で日本中一緒にやらないのという単純な疑問です。これが1つ。私は答えられない。
 もう一つは、高校生に会って献血お願いしますと言っているのです。だけれども、何回も番組にも何でも来るわけです。行ったけれども要らぬと言われる、現実そういうことが多いわけです。高校生に私らがやっと火をつけて、音楽やエンターテイメントで火をつけて、行こうと思った若い子の純粋な気持ちを、行ったら断れて要らないですよ、献血バスに入ったって、400mLだけですというがっかりした子たちをいっぱいつくっているのです。これは、何とかならないのですかと、私は最初から言っているのです。だから、今の説明では、また同じことを言わなければいけないと、要るときは要るから行ってくれと、それで今度必要になったときにと言ったって、そんなの連絡が来るのかどうかもわからないですけれども、だから、今の説明では私も気持ち悪いままなのです。
 ぶっちゃけ、この間、17歳男子から400とれるようになったじゃないですか、あのときも私は会議で吠えていたのですけれども、安全だったら16から400とりましょうよ、海外ではそうじゃないですかと話している部分があるのです。だから多分、法律的には来年再来年で16歳から400をとれる日が来たら、こんな議論全く要らないし、よかったねで終わると思うのですけれども、ただ、ここ1、2年ごまかしていこうかという話になるのならつらいですね。そういう感想は、小山先生と同じです。
○衞藤座長 では、日赤のほうから。
○大西副本部長 今の山本シュウ委員の御意見もございますけれども、その前に小山先生からの御質問で、ちょっと誤解があると思いますけれども、今回は10代、特に高校生の献血200mLも初回献血者も受け入れるという前提の中で、当然ながら先生方からオーダーいただく需要動向、型別も含めまして変動します。採血も、あくまでも強制的に献血をやっていただけません。ですから、天候に左右されたり、さまざまございます。その中で在庫の変動がございます。有効期限も非常に短いです。その辺の在庫をいかに安定的にするために広域事業運営体制をスタートしたわけでございますね。その中でも、やはり在庫の偏り方によってもございます。
 そういった状況の中で、それでも全国の需給調整、ブロックでの需給調整を行いながら在庫の期限切れを起こさないように、また採血段階での調整をしないように工夫はしているわけでございますが、現実にそういうものが発生した場合は、10代の高校生ではなくて、それ以外の方で次回の献血に移行していただくというお願いをする。現実に今でも血小板の需要というのは、型別によって日々変わっています。先生方がオーダーされるのも当然変わってまいります。患者さんの数も変わります。そういったときは、きょうは血小板の献血、成分献血をお願いしてください。きょうは400をお願いしてください。血漿の献血をお願いしてください。状況に応じて説明をして御協力をいただいている。
 しかしながら、中長期的に見たときの若年層の対策というのは非常に重要でございますから、初回の200mLまたは400mLの献血の方については調整をしないで受け入れましょうと、こういうような提案をさせていただいているというふうに理解しています。
○小山委員 私も心臓外科医ですから、大変お世話になっています。現場はどのくらい苦労しているか十分私も理解しておりますけれども、この8番のところの言葉が、室井先生と同じです。この書き方は引っかかるのです。今、あなたがおっしゃったところとは違う意味です。調整していませんと、今、おっしゃったけれども、8番は調整しますと書いていますね。そういう意味ではないのですか。
○大西副本部長 若年層の初回献血者以外の200mL希望献血者に対して採血調整を行う可能性がある。ですので、当然ながらここは200mLのテーマでございますので、200に特化した形でございますが、採血種別によってもほかの種別にかわっていただくとか、場合によっては在庫があふれているような状況でございましたら、いただいても無駄になるわけでございますから、御説明をして次回にかわっていただくということは、現実に全国でやらせていただいておりますので、ここの部分については、あえて200に特化した形で書かせていただいておりますけれども、これは日々あることだということで御理解いただきたい。
 そのためには、これは10代、20代の若年層以外の方ですけれども、せっかく献血に来られて、何だ断るのかという御批判も受けないように、どうしてきょうはいただけないのかという御説明を十分に窓口で御説明をした上で、先ほど申しましたように、お断りする場合はほとんどないのですが、そういう御説明をするとか、ほかの種別の採血にお願いするとか、そういった体制で行っているということで、ここの書き方は特化した形で書かせていただいておりますので、ちょっとその辺が誤解を生んだということは反省しておりますけれども、そういう意味でございます。
○衞藤座長 どうぞ。
○花井委員 今の説明だと、山本委員の疑問に答えていないと思いますね。ここに書いてあるのは、若年層の初回献血以外と書いていますから、若年層の初回献血だけは、もう何が何でも積極的に受け入れますねということですから、逆に言えば、この書き方だったら若年層の2回目は断る可能性があるわけですね。そうなっていますよ。全体で、たしか200mLの中で、この初回献血若年層というのは、今、データにあるように多分10%くらいでしよう。残り9割の中で、例えば今おっしゃられたような事情を十分説明して、そうだと思うドナーもいるわけじゃないですか、高齢者で何回も献血している、ああそうかと、そういう分は逆に特化して、需給があるわけだからそこで調整は必要なのでしょう。
 でも、これだと若年層の200mLの初回だけはやるけれどもと書いてあって、現に山本さんの意見によると、九州では若い人が行ったら断られたと言っているわけだから、逆に言えば、調整するクラスターをもうちょっと逆に狭めてしないと、たまたま2回目の人が友達を連れてきて、私もしようと行ったら、君は初回だから受け入れると、君は2回だよとリジェクトするという話を、この文章だとアクセプトしていますね。そういう趣旨ではないのですか、それだったら文章が間違っていますよ。
 例えば、全献血センターで初回の若年層だけではなくて、若年層のある程度若い方、仮に10代に関しては、これはどんな場合でも拒絶しないと、もしどうしても需給でちょっとというときは、なるべく高齢の理解のあるところでやりますと書いていれば、まだいいけれども、これだとちょっとそう読めないですよ。それはどうなのですか、それは徹底していますか。
○大西副本部長 花井先生のおっしゃるとおり、これも言葉尻の部分の中で、説明が少なかったと思います。
 恐らく高校等でセミナーを行って機会を設けていただくわけですけれども、当然それを複数回にもっていくわけでございますから、2回目を断ると次につながりませんので、言葉が足りませんので、そういう方向で考えたいと思います。
○花井委員 そういう方向でとふわっと言っているのですけれども、厳密に残り9割の中の200mLの中で、例えば女性がどのくらいで男性がどのくらいと、その中で複数回の割と高齢の方がどのくらいでというのをちゃんと分析して、このクラスターに関してはちょっと理解を得ましょうということを明示して各センターにこうしろと言わないと、それぞれのセンターごとのあんばいで対応すると思うのです。そうすると、当然、先ほどの山本委員が、現実に起こっているという指摘があるわけだから、そういうことが起こってしまうのではないですか、このセンターごとの周知徹底というのはどういう形でできるのですかね。
○大西副本部長 既に九州も含めてですけれども、私どもとしては、この文章だけで言いますと、これは文書で指示を出す予定にしています。
○花井委員 ですね。ということは、この指示ではちょっと誤読が相当出ますね。
○大西副本部長 ですから、それを、例えば今、花井先生がおっしゃったところの16歳、17歳で200しかできない方については、もしくは18歳である高校生に限っては、初回に限らず受け入れをするという形がベストと。
○花井委員 10代が全部というのは難しいですか。
○大西副本部長 ちょっと厳しいですね。逆にほかの線引きもございますからね、18歳以降は成分も行いますし、ただ、ほかのどこでお断りするかという問題については、日赤だけで決めていいのかどうかという問題もございます。
○花井委員 だから、先ほど意見が出たと思うのですけれども、そうではなくて、あとは医療機関に400のオーダーが来るわけじゃないですか。何とか200で実はというお願いを、やはり同じようにやることを最大限やった上で、それでもこれはという話であれば、何となくわかるのですけれども、それが十分ではないかという意見が出ており、現実には2回目であっても若い人はリジェクトしているという現実があるとすると、何人かの委員の先生が言っている疑念というのが払拭できないので、そこはちょっと明確にやったほうが、この書き方はやはり直したほうがいいと思いますね。そうでないと、明らかにそう読めないですね。
○衞藤座長 では、寺田委員、大平委員、どうぞ。
○寺田委員 先ほどの200mLの次に来られますね。当然、16歳の場合はインターバルがありますね。ぜひ200をやったということは、次に400mLをとってもそれほど差はないのだよというふうな教育を、センターのほうでプレゼンテーションをやって、やはり当然400とれる年代になった時点でぜひお願いしたいと。まず、200をするということは、最初の動機づけをして、その次をちゃんとしてもらうのが目的ですから、ですから、そこでそれを何らかの形で、要するに各血液センターに、もう200経験したでしょうと、ですから400もそれほど差がないのですよというような話をして、ぜひ400でお願いしたいとか、そういうようなことを文章に入れていくとか。
○大西副本部長 そうですね。職員のほうでそういう説明を徹底するように、もしくはパンフレットとか、そういったものを応用するとか。
○寺田委員 最初に400というと、ちょっと恐怖を感じるといけないもので、経験してみれば、それほどのことではないでしょうと。
○大西副本部長 200から400に変わる場合とか、年齢がいって変わる場合とか、そういったときには、きちんと御説明をするという御要望でございますね。
○寺田委員 せっかく来られているわけですから、その方たちをやはり前向きな形でフォローしていくということ。
○衞藤座長 大平委員、どうぞ。
○大平委員 最初の小山委員の御指摘の中でありましたけれども、結局は、参考の表2を見ていくと、赤血球1単位の期限切れという問題はどんどんふえているわけですね。1単位の問題というのが、20年度から23年度の数値としてふえていっているわけで、23年度は例外的な年度かもしれませんけれども、でも、増加傾向は確かにあるのですね。多分、日赤としても事業形態ですから、医療機関に納入できないと、それはやはりまずいというところもあるのだろうと思うのですけれども、ただ、200mL採血の問題というのは、高校生の初回献血の問題として重要なテーマとして、ある意味政策的な形で提言されて、そして、それが実行されているということの問題をやはり深刻に受けとめていただきたいというのがありまして、では、これの改善策というのは、どういう改善策をしているのかという姿が、この数値から見ても、なかなかそこは説得力がないというところはあると思うのです。
 ですから、そこをきちんと、どういうことをやって、そして医療機関にこれだけいろいろ周知をし、そしてまた使っていただけるように、納入の工夫ですとか、そういうものも含めて日赤として考慮しているかというところは、なかなかここからは見られないというところがあって、ですから、結局将来的に日赤としては、運営上400mLしか難しいのだということを言われるのでしたら、それはちゃんとその根拠を出してもらって、やはり中長期的な問題として今言われましたけれども、200mL採血を今後どうするのかということとかもあわせてここに提示していただかないと、この増加傾向というのをどういうふうに日赤のほうで対処しているか、その理由というか説明にはならないと思うのです。
 ですから、単純にこれからどんどん高校生の初回献血というのをふやしていこうというところで今議論されている中で、ではそれに対して医療機関の需要についてはどういうふうに対処していくか、また、もしそれがなかなか難しいようでしたら、その200mL採血の血液を無駄にしないで、どういうふうに有効利用していくかということの考えを、本当はぜひ提示していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○大西副本部長 私ども参考人でございますから、委員の先生方に御質問するのもどうかと思いますけれども、もしよろしければ御質問させていただきたいのですけれども、医療機関の需要というもの、もしくは400mL高単位という部分については、国も含めて、医療機関も含めて、学会も含めて推進をされていたはずでございまして、それに従って私ども努力してきたという事実がございますので、それは間違いではないと思っておりますけれども、そこを日赤のほうで努力が足りないという御指摘があるならば、この輸血医療という部分についての全体的なところの議論というものは、どうしても私ども必要だと思うのですが、その辺はいかがでございましょうか。
○衞藤座長 室井委員。
○室井委員 私は使う立場でありまして、病院のほうでは骨移植をやっていますから、いっぱい血液を使うのでありますけれども、要はこの1単位の需要性というのは、多分医療関係者は知っていないですね。多分、小山先生もそうかもしれませんが、ですから、もうちょっと啓蒙すれば、多分理解されて私は使ってくれるのではないかと思うのです。
 我々の場合、栃木県で言いますと、1単位製剤が余った場合、使ってほしいというのがセンターから依頼がありまして、そういう場合には、1単位を2本、2単位として使うことは間々ありますので、多分そういうことはほかの病院でも余りヘジテートしないのではないかと思っているのですけれども、いかがでしょうか。
○小山委員 私ども輸血部に聞きますと、年に数回そういう依頼があるそうです。これは、担当医、患者さんを含めて承諾を得て使っていることに全く問題ないと思っています。
 おっしゃるとおり、400と200を比べれば、絶対400がいいと、それはわかっています。でも、10年前に比べても、いわゆる献血によるいろんな被害のことを考えると、今、400万回に1回ですか、私が心臓外科始めたときというのは、5%くらい肝炎があったのです。あの時代と比べると全然違うので、私はそんなにいろいろ考えなくてもいいと思うのですけれども、でもやはり患者さんの代表もいらっしゃいますので、患者さんの立場も、それはたとえ0.001%でも2倍より1倍のほうがいいという考え方はあると思うのです。
 でも、もう一つここでずっと議論していることは、なぜ献血は減ってきたのかという1つの要因として、言い方は大変申しわけないのですけれども、献血で200の採血をヘジテートしたがために、高校生の若年者の献血者が減ってきてしまったために、その人たちが成年になったときにも、やはり献血に来てくれないという事実が、ここで数値で示されたわけですね。
 では、それに対して我々はどういうことができるだろうかという議論をしたときに、それはヘジテートしないようにしようよと、それから、昔に比べたらずっと安全だというようなお話を聞きましたので、事実、我々の輸血部の話を聞きましても、先生、そんなに気にしなくてもいいと思いますよというようなお話を聞きますと、施設によっては絶対に嫌だというところもあるかもしれませんけれども、今の日本の血液の状況を知っている人は、それはある程度受容できる範囲ではないかと、私は思っています。
○衞藤座長 ほかにいかがですか、竹下委員、どうぞ。
○竹下委員 先ほど日赤の方がおっしゃっていただいた、以前の推進の件はどうだったかということであれば、確かに400mLを推進して使用していた時期もあると思うのです。
 今、ここで直面しているのは、若年者の献血離れということを一番の問題にしているわけですから、何歳までを200mL献血OKにしてもらえるのか、つまり何歳以上は、ここで書いてある言葉が正しいかどうかわからないが、調整したらいいのかということがわかれば、何時までは、例えば20歳までは全部ウェルカムで献血して、それ以降はお断りする場合があるということがわかれば、20歳まではどんどん献血に来ていただいて、多くなったらまたその年齢を下げていくということがある程度明示されたなら、もう少し使う側も使いやすいし、献血する側ももっとわかりやすいと思うのですが、いかがでしょうか。
○衞藤座長 日赤の回答をお願いします。
○大西副本部長 そうでございます。医療関係の先生方からも、ある程度大きな中長期的な目的の中で200mLをということでございましたら受け入れていただけるというようなお言葉がございましたので、事業の効率性ということもございまして、国のほうの御指導も一部いただかないとだめな部分もありますので、事業をやっておりまして、当然これは薬価に全部つながってくる部分もございまして、効率性ということも強く求められていますので、それも加味した部分の中で考えていくということでございますが、今回は2014というような目標設定をした中で、17歳と18歳の初回を受け入れることによって達成できるというような数字をつくりましたけれども、さらに進めるということで需要を賄うという考え方、もしくは、先ほど花井委員もおっしゃいましたけれども、では10代を全部200を受け入れたらどうなるのだというシミュレーションをつくって、どれくらいの200をお願いするのかというところでございます。
 まず、現時点では、2014年の目標設定というものを国のほうでつくっていただいていますので、それに向けてやったときに、16歳と17歳の初回献血者をこの目標設定をすることによって達成できるというシミュレーションをつくりましたので、まずはここからスタートさせていただくというところから考えさせていただこうと思ったのです。
○衞藤座長 その前に中沢委員。
○中沢委員 前回から参加させていただいています。200mLの献血に関しましては、今後の血液の安定供給を考えたときに極めて重要だという認識があるわけなのですが、本日の1-2の資料を見ますと、期限切れ率にかなり地域差があるというのが、私としては初めてわかりました。例えば23年度の1単位ですから、200ccの場合は、例えば九州ブロックは12.3%が期限切れ率というところと、あと、関東甲信越ブロックだと0.4%にすぎないというところで、かなり地域差があるというのは、血液センターの問題なのか、それとも医療機関の問題なのか、理解がいま一つ足りないのか、そこら辺の地域差に関しては何かありますかね。
○衞藤座長 今、わかりますでしょうか。
○花井委員 ちょっと同じ件なので。
○衞藤座長 では、どうぞ。
○花井委員 今のことをちょっと聞きたいと思うのですが、今のを九州で言えば、一方で、例えばさっきの1単位の供給率は本来100%かなと思ったら、実はそうではないですね。大体100%なのですけれども、ところが肝心の福岡ですけれども、なぜか1%1単位の供給率は95.7%になっているから、1単位製剤の供給も100%供給し切れていないわけですね。これも有意に少ないですね。
 そうすると、九州は、さっきお断りして大分やっているのに余らせ率も多いし、1単位の供給も100%ではないという、全体で比較すると、何となく先ほどの幾つかの話とうまく整合しないのですけれども、そういったことも含めて、ちょっとお答えいただけますでしょうか。
○高梨供給管理課長 供給管理課の高梨です。
 今、日赤では1万3,000くらいの医療機関に輸血用血液製剤を供給しているのですけれども、先ほどの質問と合わさってしまうのですけれども、実際に400の注文に対して200を快く使ってくれる先生方もいらっしゃいます。でも、やはり1万3,000の医療機関を対象にすると、そういう先生ばかりではなくて、やはりお断りされる先生のほうがほとんどです。
 ここの資料にありますように、実際に医療機関から全体の93%は400の注文をいただいている。その中で、やはり200を有効的に期限を切らないために、先生のほうに説明してお願いしてもらっているというが現状でございます。
 その数値が、資料1-2に書かれていますように、2単位製剤の発注に対して1単位お願いしているのが、2週間の期間で6,751本を1単位使っていますので、やはり、血液製剤を有効に使うためには、この本数は先生にお願いして、1単位を使ってもらっているというのが現状でございます。
 あと、先ほどの御質問のパーセントなのですけれども、これはちょっと難しいところがありまして、医療機関からの受注をとっているその期間に対しての供給が上がっているのですけれども、実際には、例えば1週間前に注文を受けたものは、ここの注文には入っていないのですね。でも、供給は、この期間に供給してくれというものがここのデータになっているので、ちょっとそこの整合性が合わないというところはございます。
 それを見ていくと、全てその注文に対しての供給を見ていかなければいけないのですけれども、期間を区切ってしまったので、受注をしている期間と供給している期間のずれが生じているというところです。
 先ほどの期限切れのところなのですけれども、20年度のデータなんかを見てもらいますと、100%超えているところがあるのですけれども、この期限切れというのは、年度初めの製造の在庫と、その1年間の製造数が分母になっているのです。分子になっているのは、その期限切れ率を示していて、例えば製造の集約がその年度の初めにあると、その年度の製造数はゼロになってしまうのです。ですから、ちょっと数字が上がってしまっているようなデータが20年度あたりに出ているのですけれども、23年度については、ここら辺は我々需給調整等をして、必要なものは必要なブロック、センターに送っているのですけれども、それとは別に数年前から在庫を調整するために、医療機関からの必要性とはまた別に期限の古いものを先に使ってもらうという調節をしているのですけれども、やはり全国百幾つの供給施設があって、1万3,000の医療機関があると、なかなか全国統一してこのような数字が出てこなくて、地域間の差が期限切れ率に出てきているということです。
○衞藤座長 寺田委員。
○寺田委員 高校生の初回の200mLというのを、例えば大人の方たちに比べれば、16歳というのは、基本的に接触リスクというのは非常に少ないと思うのです。その前からのリスクは、いろいろ医学的にあるかもしれませんが、ただ、そういった意味で、例えば学校や何かで200mL献血を受けた初回のものは、ブランド品ではないですけれども、それだけを全く別の形にして、例えば医療機関に提示するにしても、こういったようなものですという形で、いわゆる一般に1単位を嫌がっているものを、これはこういう形なのですよということでそこに回していけば、恐らく医療機関でもそこら辺のことはわかってくれるのではないかと思うのですが、そういうことは可能なのでしょうか。
○高梨供給管理課長 実際に2単位の注文に対して1単位を2本出すということは、各供給室施設でやっているのですけれども、やはり理解をしていただく先生が現状少ないのです。使っているところに回すのであっても、やはり対象が1万3,000で使っている医療機関が少ないものですから、そこの調整は、なかなか現状は難しい。
○寺田委員 要するに、一般の1単位という形ではなくて、初回の16歳もしくは17歳、それだけの価値があるのですか、ないのですかということです。
○大西副本部長 先ほど輸血関係の御専門の先生方がおっしゃったとおりでございまして、ウイルスのリスクという部分については、ほとんどもう差がないです。ただ、輸血の副作用ということで考えたときに、例えば前回も申しましたように、悪寒が出るとか、そういった部分では、少ない人数のほうがいいというふうに、私は輸血の専門の先生方からは伺っていますけれども、その辺のところで、先ほど供給管理課長が申しましたように、現実的には、医療機関のほうのお電話をいただくドクターではなくて、多分検査技師さんだろうと思いますけれども、非常にオーダーに対しての対応、200を使っていただけるところというのはやはり限られたところで、そこの大きな病院の中でもどうしても400でないとだめだというふうに強く求められるところは、ほかの要素が何かあるのではないかと思っております。
○寺田委員 初回であろうと、なかろうと関係ないということですか。
○大西副本部長 というふうに思っております。ですから、ウイルス的なリスクは、これは医療関係者の方々からすれば、皆様認識されている部分だろうと思っています。
○衞藤座長 室井委員、どうぞ。
○室井委員 資料の1-2と1-3に関しての1単位の発注に関してすごく差があるのですね。多分、山本委員のお話とも関係があると思うのですけれども、東日本では結構発注があるのですが、西日本では極めて少なくて、私ども輸血を一応準備する立場でもあるのですが、子どもさん、小児、乳幼児というのは使う量が少ないですから、例えば1単位から20とって入れるというようなことをやるわけです。そうすると、西日本はもしかすると、200ccをとっていないために、わざわざ2単位製剤からやっているのではないかと思ってしまうのですが、これはどうなのでしょうか。
○高梨供給管理課長 そこら辺に関しては、わからないのですけれども。
○室井委員 もし200ccの献血を断るために、わざわざ2単位製剤から小児に出すと、これは矛盾がありますね。
○大西副本部長 データ的にはそうですが、私どもが確認している範疇では、それは行っていないと確認しております。
○室井委員 でも、子どもの方は多分東でも西でも同じなので、小児に使う血液の量というのはかわらないと思うのです。ですから、ちょっとこれはおかしなデータだなと思って見ていたのです。
○衞藤座長 花井委員、どうぞ。
○花井委員 リスクについて、この前200mLと400mLは基本的にその差がないと。ですので、掛ける2は掛ける2にそのままなってしまうという話だったのですが、実は実質的なリスクというのは考えていない。例えば、400を使っている人は、実は2単位だけではなくて4単位と多く使っている場合もあるし、それから、さっきのリスクで言えば、ほとんどBなのだから、初回献血の方のB型肝炎リスクというのは低いわけだから、薬事法上は許されないけれども、初回献血の200mL製剤だけを別途分ければ、これは明らかにリスクは下がると、年齢層によって全然肝炎の疫学が違いますから、今、漏れて一番リスクがあるのはB肝炎ですから、そうすると、10代のB型肝炎感染者なんていうのは、もう事実上いないわけだから、本当はそれをブランド化すれば、さっきおっしゃられたように、これはB肝炎リスクが極めて低い1単位製剤ですということには理屈的にはなるのです。
 ただ、それは薬事法の問題もあるので、なかなかうまくはいかないと思います。でも、実態の本当のリスクは、この前は全体で200の1単位を比べているので掛ける2となっているのですけれども、実際の現場へのリスクというのは、実は必ずしも掛ける2ではないというところを、もうちょっと現場で理解していただけたらというのはあります。
 以上です。
○衞藤座長 竹下委員。
○竹下委員 前々回だったと思うのですけれども、若年者の感染症のデータを出していただいたと思うのですけれども、明らかに若年者のほうが感染症のリスクは軽減されるというデータが出ていたと思います。
 「確かに、感染症のリスクは×2にした場合には、有意差はなくなってしまうかもしれないけれども・・・」ということでしたが、200mL献血を若年者に絞り込んでいくとしたら、それが皆さんにわかるようになり、先ほど言われましたような、ブランド血ということは明示しなくても、感染症が少なそうな血液だということが、皆さんにわかってくると、私は理解しています。
 もう一つ、400ccを分注して小児に使っているかどうかということに関しては、これは使っていると思います。というのは、室井先生もご存じだと思うのですけれども、学会等での報告を聞くと、やはり小パックに分注する、あるいはシリンジに分注して使用するという、そのための工夫、たとえば、¥どういうふうに無菌的にやったらいいか」というお尋ねもありますので、実際面では、400ccを分注しているということがあると思います。その辺をよくリサーチされたら、もう少し200cc献血を九州でもアップしていけるのではないかと思うのです。
○大西副本部長 今の御指摘で、室井先生からもあれですけれども、九州については改めまして確認した上で、それがやられていないようでしたら、きちんとオーダーに対して200mLを供給できるような体制をとるように、早急に指示しようと思っております。
○衞藤座長 ありがとうございます。
 時間をこの件で全部とってしまったので、いろいろ御意見いただいたと思います。200mL献血を巡って医療機関側の御理解をいただくための説明のことであるとか、あるいはリスクの評価というようなこと、また、地域差のこととか、今後やはりもう少し解明して理解しやすいようにしていくということも必要なことが幾つか挙がってきたと思いますが、また、引き続きそういったことも御検討いただけたらと思います。
 この議題1に関しては、ここで終わりにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 山本委員。
○山本委員 最後にお願いです。竹下先生がおっしゃったとおり、私も同じ気持ちで、とにかく活動を通じてびしびし感じているのは、子どもと一緒にお父さん、お母さんが献血に行っている子どもは献血ができるようになったときに、何のためらいもなく自然と行っている、肌で感じる、ああ行けるのだというのを感じています。
 献血バスが学校に来て、授業をサボれるから行こうぜと言っていた連中は、私らの仲間に多いのですけれども、行っています。いかに竹下先生がおっしゃるように、私もそう思っていて、子どものころの体験あるいは熱い人、好きなアーティストの言葉ではっと目覚めて、行こう、献血に行かないと思ったときにあっさり帰されるというのは、多感な時期ですから、すごく傷ついている子が多いので、それこそ単純に10代の高校生で来たのに断らなければいけないような状況で、それを全国的に日赤がレクチャーして、こういうふうに優しく断ってねと、寺田先生がおっしゃるように、ちゃんと次も来てくれるような説明や動機づけをすることを願っているのですが、それが、例えば物品でもいいです。彼らは、おかしがただで食べられるとか、ジュースがただで飲めるというきっかけで来ている子も物すごく多いのです。ところが、腕を指し出して血を抜いた後、わきあがってくる本来人間が持つ優しい感情、そこで気づけるというので、ぜひ願いとしては、うやむやにしないで、優しく対応している、さすが日赤だというようなことを、言いわけして逃げずにお願いしたいと思います。
○衞藤座長 ありがとうございました。今の点もよろしくお願いいたします。
 それでは、議題の2に入りたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 「平成25年度献血推進計画(案)の策定について」でございます。事務局から説明をお願いいたします。
○岡村課長補佐 それでは、資料2について御説明申し上げます。
 資料2につきましては、来年度、平成25年度の献血の推進に関する計画(案)でございます。
 資料2-1が反映のものでございまして、2-2が新旧対照でございます。
 新旧対照の資料2-2のほうで、主な改正点を御説明申し上げます。
 資料2-2でありますけれども、まず、下段のほうが現行の平成24年度の計画でございます。上段のほうが事務局が作成いたしました25年度の改正案でございます。
 まず1ページでございますけれども、これは改正予定のところに下線をおつけしておりますが、まず1番の来年度の献血により確保すべき血液の目標量につきまして、現在、都道府県を通じて調査中でございますので、これは、最終的に確定値を入れるという方向で、今、作業を進めているところでございます。
 続きまして、2ページをごらんいただきたいと思います。
 2ページにつきましては、幾つかの下線の箇所がございますけれども、基本的には字句を修正したり、あと、文意を明確化するために文章を入れかえたりということでありまして、本質的な変更ではございません。
 例えば冒頭、前半の部分に「献血者の安全性に配慮」という表現がございますが、これは「献血者の安全に配慮」という表現に変更させていただいております。
 あと、後段のほうに、更に本人確認の部分でございますけれども、ここにつきましては、血液製剤の安全性の確保のための取り組みという目的を全面に出すような趣旨で文章の入れかえを行っております。
 続きまして3ページでございます。
 3ページにつきましても、既存の記述の入れかえという趣旨で、1番に「効果的な普及啓発、献血者募集等の推進」というパラグラフがございますけれども、そこの冒頭の記載につきましては、現行のこのパラグラフの一番最後の部分に同様の記載がございますけれども、中身的に全国民に対する取り組み方針を書いておりますので、この冒頭に記載の順序を書いております。内容につきましては、現行どおりでございます。
 4ページでございます。
 4ページの上段の下線部分でございますけれども、ここで「子育て中の二十歳代後半から三十歳代を中心に」と、現行は20代と30代を対象とした取り組みというものが明確に書かれておりませんので、この年齢層の取り組みとしましては、子育て中の世代に対する取り組みという整理をさせていただきまして、ここに年齢層を明記させていただいております。
 あわせて親子が連携した取り組みが重要だということで、献血推進活動の実施という文章を追加させていただいております。
 続きまして、5ページでございます。
 5ページの後半部分でございますけれども、二番の「献血者が安心して献血できる環境の整備」ということで、ここにつきましては、本年、献血に起因すると疑われる健康被害事例が発生したことを踏まえまして、改めて献血者の安全性の確保を図るということで、十分な休憩の必要性、気分が悪くなった場合の対処方法につきまして、改めて採血事業者に十分な説明を行うということの徹底を図っていただくということで、こういう記載をしております。
 続きまして6ページでございます。
 6ページの最終のパラグラフでございますが「二〇〇ミリリットル全血採血の在り方について」ということで、議題の1でもいろいろ御議論をいただいたところではありますけれども、当面高校生との初回献血に当たりましては、400に対して不安があるという傾向がございますので、200mL全血採血を推進するということを改めて明確に記載をしております。高校生の初回献血の推進ということを明確に整理しております。
 最後でございますけれども、7ページの上段のところでございます。
 こちらは新たな記載を追加しておりまして「災害時等における献血の確保等」ということでありますけれども、こちらは昨年の東日本大震災を踏まえまして、輸血用血液製剤の製剤化に支障を来さない設備整備というのが重要であろうと、これは平時から万全を図ることが必要であると考えております。
 趣旨としましては、昨年の大震災後の計画停電や政府による節電などの検討等々ございまして、ブロックセンターの自家発電の強化など、平時から供給拠点の施設整備について万全を図る必要があるものと考えまして、追加したものでございます。
 以上が主な改正点でございまして、なお、参考資料といたしまして、本年の9月に提出いたしました運営委員会におけます、いわゆる5年に一度の基本方針の現時点での改定案もおつけしておりますので、ちなみに献血推進関係は10ページから12ページの上段に改正の検討案が記載されております。今回の献血推進計画案との整合性などもあわせてごらんいただければと思います。
 以上でございます。
○衞藤座長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明につきましては、委員の皆様からの御意見、御質問等があれば、お願いいたします。
 では、竹下委員、どうぞ。
○竹下委員 これを拝見いたしまして、4ページの400mLの推進のところに感染症の軽減ということが活字としてあったということは、これは大きなことであっただろうと一つは思うのですけれども、今やこの安全性が非常に向上した中で削除されたのは適切であろうと思います。
 6ページのところの改正案のところですけれども、上段のところは、より具体化されています。「特に高校生等の初回献血時には、四〇〇ミリリットル全血採血に不安がある場合は二〇〇ミリリットル全血採血を推進するなど」というふうに具体的に書かれているのは非常によろしいと思うのですが、「高校生の採血を推進すること、それで、初回の採血を推進する」ことはよろしいと思うのですけれども、初回献血時にこだわることで、高校生の2回目を否定するということにもなり、さっきの議論にもつながってしまうと思うので、ここの文言は少し考慮すべきかと思いますが、いかがでしょうか。
○岡村課長補佐 その点につきましては、議題1でもいろいろと御議論いただきましたので、2回目も排除する趣旨ではないということがうたえるように、より表現のほうは検討させていただきたいと思います。
○衞藤座長 そのほか、いかがですか。
 どうぞ。
○寺田委員 きょうは、文科省からお見えいただいていますので、要するに学校内における献血推進という形で、これは日本赤十字さん等が、例えば学校へ行って献血に関するプレゼンテーションをしたり、必要性をお話しするとか、そのような形で受け入れやすくなってくるのか、その辺が厚生労働省さんだけでやっていると、なかなか学校の中で、例えば献血バスの問題とか、献血を推進するというものが非常に困難な壁があるはずなのです。文科省さんのほうで、その辺はいかがお考えになっておられるのでしょうか。
○衞藤座長 北垣参考人、お願いいたします。
○北垣健康教育調査官 文部科学省といたしましては、厚生労働省から、献血を促進するような冊子であるとか、ポスターをご提供いただいており、学校でも啓発をしていくということを中心に考えております。厚生労働省からいただいている資料が学校にしっかりと行き渡るように教育委員会に対する事務連絡により周知を図り、冊子に関しては厚生労働省から学校に直送していただいているので、それを学校でも活用していただけるように広報しているという状況になっているかと思います。
 実際に献血に関するような事業授業を行うであるとか、あとは広報啓発の講演をしていただくという場合には、やはり学校や生徒の実情に応じて学校と日赤等々が御相談をしていただくということが大切になってくるというふうに考えているところでございます。
○寺田委員 それは、例えば文科省さん自体が青少年の教育という形で健全育成、国民をつくっていくという形でやっておられる中で、やはり血液という問題、病気の問題ももちろんありますけれども、そういった面を厚生労働省さんから、そういったものをまいてくれと言われたからまくとか、そういうような形ではなくて、今、教本の中にも入ってきているというのはたしかありましたね、献血に関しても、読本ですか、学校の中で。
○衞藤座長 学習指導要領。
○寺田委員 学習指導要領の中に入っていますか。だから、そこら辺を文科省さんの中でも、これは本当に必要なのだという意識を持って、厚労省さんから言われたからやるという形ではないような動きというのはまだないのでしょうか。
○北垣健康教育調査官 今、学習指導要領の話が出ましたけれども、学習指導要領では保健体育科の保健分野、科目保健というところで取り扱われるということになっておりますけれども、保健の分野で取り扱われる内容というのはたくさんございます。
 今回の学習指導要領の改訂において我が国における保健・医療制度を子どもたちに周知するため、その保健・医療制度一つとして例示されています。その中であっても、その他に介護保険であるとか、臓器移植がありますので、学校が何を集中的にやりたいかということについて決めることができるようになっています。
 学習指導要領とその解説に関しては例示でございますので、具体的には教科書を使っていくということになると思います。医療制度を教えたいといったときに、どこまで献血だけに特化をしたものを教えていくかというのは難しい問題がございまして、そこでやはり専門的な知識を持っている、科学的な正しい判断ができている資材を厚生労働省から御提供いただいているので、その資料を子どもたちにも教えていくというスタンスを今とっているという状況になっているかと理解しております。
○寺田委員 ありがとうございます。
○衞藤座長 山本委員、どうぞ。
○山本委員 きょう文科省の方が来られたというのは、個人的には物すごく喜んでいて、もう何年もこういう会議を出してもらって、最初から私は言っていて、厚生労働省と文科省が一緒に手を組んでやれることをさっさとやらなければいけないと言っていたのですけれども、その一つの前進が、去年、保健体育の授業の教科書に献血の一文がやっと載せられたのですね。
 ぶっちゃけ、全然意味ないです。そんなもの読まないし、それで授業で、皆さん御存じのように、学校の現場はそれ以前にも今大混乱中ですね。文科省さんなんかも大変ですよ。私はいつもLOVE in Actionで言っていますように、ウィー・アー・親戚と、ここにいらっしゃる方も全員親戚だと勝手思っているような男でございますので、文科省に文句言うとか、日赤に文句を言うとか、全くそういうつもりはなくて、格好いい大人でいたいというだけのことなのですね。
 それで、先輩たちにも大感謝して、私は先輩たちを大リスペクトしていて、そのバトンをもらっているので、そろそろそういう紋切りなトークはぶっちゃけもうやめようということで、ここに参加させてもらっているのですが、だからきょう来られている方は、ああいう言い方をするしかないのですが、寺田先生もおっしゃるように、実は私ら日赤のメンバーの中で、もう熱いメンバーばかりですから、何回も言いますけれども、全国で涙流しながらこの事業をやっている、日赤の仕事をしている連中が腐るほどいますから、その連中と今タッグを組んで我々独自に入れてくれる学校に出向いて、大変なカリキュラムの中、授業を削って私の講演をさせてもらっているところがあって、これは続けなければいけないということで、また自分の首を絞めるように活動し出しているのですが、その私がはっきり訴えたいことが、今、いじめ問題やそういう時代と時代の狭間で、うつ病の方がたくさんあらわれるとか、離婚とか、あるいは家の中のDVとか、そういう問題に全部つながっていて、これは時代が問題であって、政治も全部出ていますけれども、今こそ献血のことを授業を割いてやるということの意味は何かというと、今こそ命とは何か、命を守るためには愛が必要、きずなが必要、その意味は何かということを、一人でも早く伝えなければいけない時代であり、学校現場であるわけです。
 そこで大チャンスなわけです。この献血という先輩たちがずっとつなげてきた文化の意味を伝えるというのは、何も献血事業を伝えるのではない、献血をふやす単純なものではなくて、命はどう支えられ、そして命とは何で、全員みんな親戚のように支えてきた命なんだということを伝える物すごいビックチャンスになるきっかけになることなので、私は文科省の方を早く呼んできてくれと言っていた。
 そういう意味でも、もちろん私が回るわけにはいきませんけれども、10代、20代の献血者が減っているのは明らかに大人の責任なのです。私らは、先輩たちからその意識をいただいたのですが、現に大人の数字はふえているのです。なのに、私らさえ献血できたらOKではなくて、10代、20代の子たちに献血のすばらしさ、大切さを伝え切れていない責任感を持ってやるためには、さっき寺田先生がおっしゃったように、言われるからやる、言われるから配る、それで学校単位で勝手に決めてやってくださいというのは、もう私からしたら当たり前の答えで、今、お呼びして伝えたい、山本シュウとしての個人的なことは、このままでは命が守れないのです。輸血の袋が足らなくなるのです。そのために、私らは集まっているのです。そのために必要なことは、今こそ献血のことを学校現場でやれるチャンスにお力添えを前向きにいただきたい。それは、ひいては学校現場で起こるいじめ問題や、先生のしんどい思いや、家族のしんどい思いを助ける一助となるはずですと、そういうやり方をやれば、全てつながる話になりますよということをお伝えして、動いていただきたい。
 以上です。
○衞藤座長 堀田委員、何か学校のことでありませんか。
○堀田委員 はい、高校でやっている校内献血は、やはりみんなができるボランティアなのだということで行っています。本校は進学校で、本当に今時間をとるのが大変な中に、期末テストの後の短縮の午後1時から3時くらいを設定してやっているのですけれども、その時間をとるのも、ほかの講演会が入ったりですとか、生徒指導講話が入ったりという間を縫って大変なところをやっています。継続することが大事だなと、高校生は15歳から18歳までいますけれども、16歳になったらできるのだ、それから、200mL、400mLというあたりの意識はそれほどないと思います。3年生になって男の子は400mLをとって、できれば針を刺してということで、協力はするけれども少ないほうがいいのかなというくらいだと思います。厚労省のほうからいただいている、ホップ、ステップ、ジャンプを保健の授業の中で少しでも活用してもらいながら、あるいは帰りのロングホームルームの中で、さっと目を通してという形で配布して、ポスターと保健だよりで毎回載せることによって、生徒たちへの意識づけというものを保健室の養護教諭としてはしております。
 やはり生徒たちはメディアでのPRというか、そういうのがかなり意識づけになるかなというふうに感じております。
 以上です。
○衞藤座長 ありがとうございました。
 ほかに、竹下委員、どうぞ。
○竹下委員 今の堀田先生のお話と、あと文部科学省の方のお話で考えるのですけれども、カリキュラムとして子細に献血というプログラムが文言化されて入っているか、いないかで高校の教育は随分変わってくるのではないかと思うのです。
 と申しますのは、私は大学のほうの授業をしていまして、その中のコアカリキュラムがあって、その中に枝分かれしたカリキュラムとして、ある項目の言葉が上がっていると、それはアラートして教育の現場に反映させるということがあるのですけれども、現在の高校生のカリキュラムの中には、この献血とか輸血のプログラムがどの程度組み込まれているのか、すごく興味のあるところなのですけれども、お教えいただけたらと思いますけれども。
○北垣健康教育調査官 先ほど御説明しました学習指導要領は、高等学校では平成21年度に改訂しており、来年度25年度から年次進行により実施になっておりますので、来年度、再来年度の高校生から献血に関連するような保健・医療制度及び地域の保健医療機関という内容について学ぶことになっております。
 その中の例示の一つとして献血の制度があることについて適宜触れるようにすることになっています。竹下先生がおっしゃられてるように、大学のシラバスのようなものだと考えていただければ、学習指導要領はわかりやすいのかと思います。
 そのシラバスには、大きくは保健・医療制度を教えるということがありまして、その中で、その保健医療制度の何を取り扱っていくかということに関しては、学校のある程度の裁量に任されているところがあるのですが、例示として献血というものが入っており、例示がされているということから多くの学校で取り上げられることになるであろうと考えられます。当然のことながら教科書にも、先ほどのお話にもありましたように、かなり反映されてきているというのが現状かと理解しております。
○竹下委員 その中にある例示という形で、その文言が載っているということで、それが採用されていく可能性が高いだろうというお考えというふうにとって理解してもよろしいですか。
 それが、いわゆる前項に並行した形というか、もう一つ格上げした形で献血という問題がシバラスに上がってこないかという、将来的な可能性という面ではいかがなのでしょうか。
○北垣健康教育調査官 将来性については、私のほうで直接お話しすることというのは難しいのですが、厚生労働省でも、このような審議会等を持たれているのと同じように、文部科学省でも中央教育審議会というものを持っております。その中でこの内容が入ってきた背景には、健やかな体を育む教育の在り方に関する専門部会であるとか、教育課程部会等において審議されてきた中で、必要というふうに判断されてきたものが、より具体化されてきているという背景がございます。したがって、今後、中央教育審議会等で献血に対して、より国民的な啓発が必要だということがあれば、この文言がもう少し強くなっていくと考えられます。
 今回の改訂で初めて献血という言葉が入りましたので、そういう意味では大きな一歩を踏み出したものだと、個人的には理解をしているところでございます。
○衞藤座長 私自身も、高等学校、中学校、小学校の保健の教科書づくりに多少携わっているので情報を持っておりますけれども、高校の保健体育の保健というのは、主として社会の問題としての保健というものを教えて、中学校では個人の問題という形で、ちょっとアプローチが違うのですけれども、そこに今御説明があったように医療制度の勉強をするときに、献血のことも触れるようにすると言いますか、扱いとしては必ず学ばなければいけないというスタンスではなくて、献血も医療制度の1つとして触れるようにするというような扱いで、それで初めて入ったわけです。
 ただ、そういうふうに書かれますと、教科書には必ずその説明が載ります。私が関与している教科書では、本文ではなくて脚注のような形になっていますけれども、しかし、それは今までにはなかったものが載るようになったということで、これが将来どうなるかということで御関心があるのだと思いますけれども、今のところはそういうことだと思います。
 したがって、例えば中学校では、そういうことは今のところ出てきておりません。個人の生活の中で健康をどうするかという話の中では出てきていません。そういう現状でございます。
 どうぞ。
○山本委員 ですから、その結果が今なのです。文科省さん、あの方は、見た目にすごく優しい人だなと、すぐ直感的にわかるので、あの人を責めるつもりは全くないですけれども、どうしたらいいのですかね、私は国会議員でも何でもないからわからないのですけれども、ここに来ている理由がないじゃないですか、あんな言い方をされたら、中央審議会で言ってください的な、現に命の問題だから、私は熱く文科省、何とか一緒に手を組んでやってもらわなければいけないと、私ではなくても普通の大人がここの会議に参加したら、そう思うのではないかと思って最初から言っているわけですよ。
 それで来ても、そういうことは私からはお答えできません、それはそうです。中央審議会、教育の重要審議会のあのメンバーにと、いやいや、今まで責任をとる文科省がやってきた保健の授業の中にあったことで、10代、20代は献血に来ないのですよ。だから、私は今こそ言わなければいけないと思っているわけですよ。今の説明では、読んでもらったら教科書に入っていますと、そんな、このままでは全然変わらないですよ。
 子どもたちは悪くないし、もちろん、私がここで言う話ではないですよ、学校現場の先生らは悲惨ですから、もうノイローゼになって、雑務、雑務、雑務で。だから、そういうことも踏まえて、本当に命を優先させてほしいので、さっさと雑務をどけて献血の授業を1時間ばっととってほしいのが、一番大人たちがしなければいけないことなのに、システム、システム、立場、立場でこうなっていることに、私は無意味ないら立ちをあらわしますが、でも竹下先生そういうことでしょう。私らは格好悪い大人に並ぶことになりますよ、これが動かなければ、結果が出なければ、だから逆に言うと、文科省の立場、今来ている人の立場を考えて、何て大人としてお伝えすればいいのですかね、竹下先生。私は大人じゃないから言えない。
○竹下委員 山本委員の言われることは、まさに具体化したお言葉であるというふうに思うのです。
 私たちは、大学教育に携わっておりますけれども、先ほど申しましたように大学教育では、重要なところはカリキュラムの中の文言の格上げがされることによって、例えば、山本委員にいらしてもらえるチャンスが増えてくるのではないかと思います。例えば、カリキュラムの中に、こういう献血を推進するという将来的にでも結構なのですけれども、もう少しランクが上がっていけば、そこの中で、どこかで授業をしなければならないよ、という意識が上がってきて、今よりも高校生あるいは中学生に対して、そういったところに時間を割かなければいけないと、各教育に携わる人が思ってくるチャンスが増えてくるのではないかなと思い、先ほどの質問をしたわけです。
○衞藤座長 どうぞ。
○寺田委員 今回御指摘いただいたというのは、縦割り行政だけではやっていけないということの、今の時流のあらわれだと思うのです。ですから、もし厚生労働省が献血というものに関しての非常な危機感をお持ちであれば、直接厚生労働省側から文部科学省のほうへ、今の形ではなくて、もう一歩突っ込んだ形でひとつお願いできないかと。
 要するに、垣根をお互いにとりながら、文科省さんが何かをおやりになるときには、厚生労働省さんのほうも、やはり文科省のほうに参考人として出ていただくというような形で、お互いに縦割り行政の垣根をとることによってもう一歩前進できると思うのです。
 だから、あとは厚生労働省さんがこの問題にどれほど危機感を持っているか。将来的に、今、子どもたちにどういう教育をしなければ、将来の献血行政がだめになるということを持っておられるかによって、ぜひ動いていただければということだと思います。
○衞藤座長 ありがとうございました。いろいろ御意見をいただきました。
 議題2として平成25年度の献血推進に関する計画という枠の中で、今、お話をいろいろいただいてきたわけですけれども、そろそろ時間進行のこともありますので、この計画に関して、ほかに御意見はございますか。
 花井委員、どうぞ。
○花井委員 今、かなり大きな議論をしたところで、とても細かくて恐縮なのですが、2ページの上の「(略)」と書いた後の2段落目の「国、都道府県、市町村」云々とあって「輸血や血液製剤が患者の医療に欠くことのできない有限で貴重なもの」と書いてあるのですけれども、これは前段の文章の輸血というのを受けていると思うのですけれども、輸血が有限という、そもそも血液製剤という概念には、輸血用血液製剤と血漿分画製剤を含んでいますね。そうすると、何となく織り込みたかったというのはわかるのですけれども、ちょっと日本語としてどうかという、とても細かい話でございますが、本来は、血液製剤と書けば両方含んでいるので要らないと言えば、要らないのですけれども、ただ一般的には輸血用血液製剤の輸血医療と血漿分画製剤は全く違う文脈で使われているので、こういう表現かと思うのです。だとしても、この輸血が有限で貴重なものというのは、ちょっとおかしいかなと。
 以上です。
○衞藤座長 文法上の御指摘でしたけれども、御検討いただければと思います。
 ほかにございますか。どうぞ。
○井上献血推進課長 私は、LOVE in Actionのプロジェクトリーダーの山本委員からたくさん、いろいろと御意見をいただいておりまして、実際に高校のセミナーにも御参加をいただいたところでございまして、やはり献血を伝える、命の大切さを伝えるというのは教育の一つであろうかと思います。
 学習指導要領に記載をいただいているということは、これもまた継続をしていただいて医療の中で、やはり献血の重要性というものをさらに高校生あるいは児童のほうへも広げていただいて、命の大切さを伝えていただきたいというのが本音でございます。
 あわせまして、こういった場に御同席をいただいているというのに対しましては、非常に感謝を申し上げたいというふうに感じているところでございます。
 また、厚労省から文科省に依頼がございまして、ことしの1月に「学校における献血に触れ合う機会について」という文書を発出していただいているところがございまして、こういった文書の発出が継続的に毎年行っていただけるのであれば、やはり高校生を中心とした若年層の献血啓発というものは、今後未来永劫続けられるものではないかというふうに思いますので、献血基盤の確立という点では、非常に感謝申し上げたいということを一言述べさせていただきたいと思います。
 ありがとうございます。
○衞藤座長 ありがとうございました。ほかにございますか。
 それでは、きょうは随分いろいろな御意見をいただきましたので、事務局におかれましては、本日いただきました御意見等を踏まえまして、献血推進計画を修正していただきたいと思います。
 最終的な文言等につきましては、座長の私の預かりということにさせていただいてよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○衞藤座長 ありがとうございます。それでは、事務局におかれましては、修正したものを血液事業部会のほうに上程していただくということにしてください。
 よろしくお願いします。
 それでは、議題としては最後のその他になりますけれども、事務局から何かございますでしょうか。
○岡村課長補佐 それでは、幾つかの連絡事項と皆様への御礼がございます。
 まず、先般御審査いただきました平成25年のはたちの献血推進キャンペーンの標語が決定いたしました。
 約600点ほど応募がございまして、その中から学生の方から応募をいただきました「想いを形にはたちの献血」というものに決定したところであります。
 委員の皆様におかれましては、御多忙のところ、標語の審査に参加いただきまして、厚く御礼を申し上げたいと思います。
 現在の決定した標語をもとに、現在ポスターの作成などを準備中でありまして、来年1月からのキャンペーンをより効果的に実施したいと考えておりますので、引き続き御指導いただければ幸いでございます。
 また、高校生向け副読本のホップ、ステップ、ジャンプにつきましても、前回の調査会での御審議、御指摘などを踏まえ、改訂版が完成いたしました。これにつきましても、委員におかれましては、貴重な御意見を賜わり、厚く御礼を申し上げます。
 改訂版につきましては、今年度中に現在の高校2年生全員に配布する予定でございます。
 なお、現在、薬事・食品衛生審議会委員の改選の手続を行っております。一応、現在の任期が来年の1月下旬ということでありますので、来月12月から委嘱の手続等々が開始される予定でございます。委員におかれましては、御協力をよろしくお願いしたいと思います。
 最後でございますけれども、今年度の調査会は、本日をもちまして終了する予定でございます。1年間の献血推進対策につきまして、種々御指導、御鞭撻を賜り、厚く御礼申し上げます。
 来年度も2回程度の開催を予定しておりますので、引き続き御協力をお願い申し上げます。
 特に1回目につきましては、本日いろいろ御指摘等々いただきましたので、これらを整理いたしまして、御報告させていただきたいと考えております。
 以上です。
○衞藤座長 ありがとうございます。それでは、何かその他御発言ございますでしょうか。
 山本委員、どうぞ。
○山本委員 細かいことで、誤字があったので、ラジオマンとして、これはちゃんと言っておかないといけないと思って、資料1-1の3ページ目に「メディア(JNF38局を中心に」と、これはラジオなのですけれども、これはJFNです。大変細かくて済みません。
○衞藤座長 明らかな誤植のようですから、御訂正をお願いいたします。
 ほかにございますか。
 それでは、本日は大変御活発な議論をいただきまして、ありがとうございます。また、来年度もよろしくお願いいたします。
 どうもありがとうございました。


(了)
照会先: 厚生労働省血液対策課 岡村(内線2909)

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