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2012年9月12日 平成24年度第1回血液事業部会献血推進調査会(議事録)

医薬食品局血液対策課

○日時

平成24年9月12日(水)
18:00~20:00


○場所

厚生労働省 専用第22会議室(18階)
(東京都千代田区霞が関1-2-2)


○出席者

【出席委員】五十音順、敬称略

◎衞藤 隆、宇都木 伸、大平 勝美、竹下 明裕、田中 里沙、寺田 義和
 中沢 明紀、西地 雄大、花井 十伍、堀田 美枝子、室井 一男、山本シュウ
※ ◎は座長
※ 欠席委員(敬称略)
   小山 伸彌、鈴木 邦彦

【参考人】

日本赤十字社血液事業本部(2名) 

【行政機関】

加藤 誠実(血液対策課長)、丈達 泰史(血液対策企画官) 他

○議題

1.献血推進2014の進捗状況について
2.平成24年度献血推進計画の実施状況について
3.平成25年度献血推進計画について
4.高校生向け啓発副読本「けんけつ HOP STEP JUMP」の改訂について
5.平成24年度厚生労働省行政事業レビュー(公開プロセス)について
6.その他


○議事

○血液対策企画官 定刻を少し過ぎてしまいました。ただいまから平成24年度第1回「血液事業部会献血推進調査会」を開催いたします。
 なお、本調査会におきましては、公開で行うこととしておりますけれども、カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただいております。マスコミの方々におかれましては、御協力をよろしくお願いいたします。
 本日、先生方には大変お忙しい中をお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。
 まず初めに、委員の交代がございましたので、御紹介させていただきたいと思います。
 山形県健康福祉部保健薬務課の村山委員が辞任されまして、その後任に神奈川県保健福祉局参事監兼保健医療部長の中沢明紀委員が御就任されております。よろしくお願いいたします。
○中沢委員 中沢でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○血液対策企画官 また、全国学生献血推進実行委員会委員長の角田委員が辞任されまして、その後任で同委員長でございます西地雄大委員が御就任されております。
○西地委員 西地と申します。よろしくお願いいたします。
○血液対策企画官 続きまして、委員の出欠状況でございますけれども、小山委員、鈴木委員からは御欠席という御連絡をいただいております。それから、田中委員から少し遅れるという御連絡をいただいておりまして、委員14名中11名の出席をいただいておりますので、定足数に達していることを御報告いたします。
 続きまして、参考人を御紹介いたします。
 本日は、日本赤十字社血液事業本部から、大西副本部長、井上献血推進課長のお二方に参加していただいております。よろしくお願いいたします。
 最後に、事務局の人事異動がございましたので、御紹介させていただきたいと思います。
 平成24年度9月10日付で三宅血液対策課長の後任で、加藤血液対策課長が就任しております。
○血液対策課長 加藤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○血液対策企画官 4月1日付になりますけれども、血液対策課課長補佐の猪股の後任で、岡村課長補佐が就任しております。
○課長補佐 岡村と申します。よろしくお願いいたします。
○血液対策企画官 それでは、以降の進行につきましては、衞藤座長、よろしくお願いいたします。
○衞藤座長 それでは、議事に入りたいと思います。
 初めに、事務局より、資料の確認をお願いいたします。
○課長補佐 それでは、御説明申し上げます。
 資料は、議事次第、座席表、委員名簿でございます。
 資料1-1 献血者確保対策について(厚生労働省の取り組み)
 資料1-2 献血者確保対策について(都道府県の取り組み)
 資料1-3 献血者確保対策について(日本赤十字社の取り組み)
 資料1-4 献血推進2014達成目標の進捗状況について
 資料1-5 献血推進2014の若年層献血率減少の要因と分析について
 資料2   高等学校における献血実施率等が低い都道府県の原因と対策について
 資料3   平成24年度の献血の推進に関する計画(平成24年3月21日厚生労働省告示第143号)
 資料4   高校生向け啓発副読本(けんけつHOP STEP JUMP)の改訂について
 ちなみに、現在の冊子であります生徒用と教師用もそれぞれ置かせていただいております。
 資料5-1 平成24年度厚生労働省行政事業レビュー(公開プロセス)について
 資料5-2 平成25年度血液対策予算要求の概要
 最後に参考資料といたしまして、5枚ほどお付けしております。
 ?献血者数の推移
 ?献血率の推移(年代別)
 ?赤血球在庫の推移(平成24年8月末現在)
 ?高校献血実施率と10代献血率(平成22年度)
 ?高校献血実施率(平成20年度)と献血率伸び率(平成21年度→平成22年度)
 以上が資料でございます。
 あと、今回の資料以外にお手元に1枚紙で「平成25年『はたちの献血』キャンペーン標語 応募用紙」を置かせていただいております。こちらにつきましては、議事終了後、また御案内させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 以上、不備等がおありであれば、お申し付けください。
 以上になります。
○衞藤座長 ありがとうございました。
 それでは、早速、議題1に入りたいと思います。「献血推進2014の進捗状況について」です。事務局より、御説明をお願いいたします。
○課長補佐 それでは、資料1-1について御説明申し上げます。
 こちらは献血推進2014の進捗状況でございまして、御案内のとおり、献血推進2014につきましては、将来の血液不足を克服するためのアクションプランとして平成22年度に策定され、現在3つの目標を掲げております。
 1点目は、若年層の献血者数の増加。
 2点目は、集団献血の増加。
 3点目は、数回献血の増加でございます。
 それぞれ平成26年度までの具体的数値目標を設定しておるところでございます。
 まず、1ページ目は、若年層の献血者数の増加であります。
 目標といたしまして、10代の献血率を26年度までに6.4%、20代が8.4%に上昇させるということでございます。平成23年度につきましては、10代は6.1%だったものが5.8%、20代は7.9%だったものが7.5%と低下している状況でございます。
 こちらの献血率の低下の要因等につきましては、後ほど日本赤十字社から説明させていただきたいと思いますので、皆様の御意見をいただきたいと思っております。
 全体の医療機関の需要に対する供給の状況でございますけれども、お手数でございますが、参考資料の3ページをごらんいただきたいと思います。
 こちらのグラフは、赤血球在庫の推移ということで、平成22年から平成24年度、現在の状況を示しております。23年度につきましては、全体で525万人の方々に献血に御協力をいただきまして、黄色のラインのとおり、赤血球在庫につきましては通年で適正在庫を確保し、安定供給が図られております。
 以上、御案内でございます。
 また資料にお戻りいただきまして、実際に?の若年層の厚生労働省の取り組みを幾つか御紹介いたしますと、献血に対する国民の理解を促進するという責務を踏まえ、若年層対策といたしましては、全国の中学校に普及啓発のポスターも配布、本日も議題に上っておりますが全国の高校及び教員に「けんけつHOP STEP JUMP」という副読本を配布させていただいて、啓発普及に取り組んでおります。
 また、平成24年1月に高等学校が献血セミナーや学校献血、献血に触れ合うための機会を積極的に受け入れていただくよう、文部科学省へ要請したところでございます。
 その他、「はたちの献血」キャンペーンのポスターにつきましても、都道府県、関係団体に配布させていただいているところでございます。
 2ページ目は、?安定的な集団献血の確保ということでありまして、こちらは目標は、献血に協力いただく企業、団体を5万社までふやすということであります。
 22年度の実績は約4万5,000社であったところ、23年度につきましては4万7,000社を超えておる実績を出しております。こちらにつきましては、具体的な事業は日本赤十字社さんのほうで取り組んでいただいておりますが、国は国庫補助ということで補助をさせていただいております。
 ?複数回献血の増加ということでございまして、こちらが26年度までに120万人までふやすという目標でございます。
 実績の状況でございますが、22年度が99万9,325人、23年度につきましては100万人を超えておりまして、こちらのほうは着実に伸びていると考えております。
 その他の取り組みは、3ページをごらんいただきたいと思います。
 こちらは全国的な普及啓発運動ということで、「愛の血液助け合い運動」を毎年7月に月間として展開しておりまして、特に「献血運動推進全国大会」を毎年各県で開催しております。本年は7月24日に滋賀県大津市で開催され、皇太子殿下の御臨席を賜ったところでございます。
 その他、政府広報等については、御案内のとおりでございます。
 続きまして、資料1-2をごらんいただきたいと思います。こちらは各都道府県における献血推進の取り組みをとりまとめたものでございます。
 厚労省から項目を提示しまして、都道府県から報告されたものをとりまとめております。
幾つかの事例を御紹介させていただきますと、まず、若年層対策として30ページをお開きいただきたいと思います。上段の岩手県の取り組みの中で、一番上でございます。こちらは岩手県出身のロンドンオリンピックでも活躍いたしました、なでしこジャパンの岩清水選手に御出演いただき、テレビスポットを作成し、放映したということであります。
 続きまして、32ページの一番上は神奈川県さんの取り組みでございまして、第8回ボラフェスタin KANAGAWA2010を開催いたしまして、県内のボランティア団体が一堂に集まり、ボランティアの輪や県民の意識普及を図る行事が行われ、来場者につきましては5,000人と非常に盛況な成果を上げております。
 続きまして、集団献血の確保の取り組みでございまして、43ページをお開きいただきたいと思います。一番上の宮崎県の取り組みの3番目でございます。町、総ぐるみ献血参加運動イベントということでございまして、こちらはイベント献血会場におきまして、地元プロバスケットチームによる呼びかけ等を行い、献血に208名の住民の方の協力を得られたというところでございます。
 最後でございますが、46ページをお開きいただきたいと思います。こちらの複数回献血の増加という視点での取り組みでございますが、富山県の2番目でございます。こちらにつきましては、LOVE LINK献血2012と銘打ちまして、献血パネルの展示、幼稚園児の歌とキッズダンスや地元サッカーチームのトークショーやサイン会などを開催いたしまして、LOVEメール会員へのPR、会員募集のイベントを行ったという取り組みでございます。
 なお、これらの取り組みにつきましては、各赤十字血液センターとの共同事業ということでもありますし、今後とも都道府県と血液センターが連携して、効果的な取り組みを推進していく予定であります。
 その他、いろいろな取り組みがございますけれども、後ほどごらんいただければと思っております。
 説明は以上でございます。
○衞藤座長 続きまして、日本赤十字社からの御説明をお願いいたします。
○井上献血推進課長 日本赤十字社の井上から御説明をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 まず、資料1-3をお開きいただけますでしょうか。献血者確保対策につきまして、平成24年度の日本赤十字社の取り組みについて御説明いたします。
 1ページをごらんください。
 初めに、平成22年度第1回の本調査会にてお示しいたしました血液需給将来推計シミュレーションでは、少子高齢化が進展し、需要がピークを迎える平成39年(2027年)には、献血者が約101万人分不足されることが示されております。現在、国が策定しております「献血推進2014」を踏まえまして、目標の達成に向けて、献血推進を実施しております。
 なお、日本赤十字社では、本年4月より広域事業運営体制により、献血啓発を含めまして、より効率的に連携を深めて、目標の達成に努めておるところでございます。
 献血推進2014の達成状況につきましては、先ほど国からも御説明がございましたとおり、以上の資料のとおりでございます。
 まず、1番目の平成26年度までの達成目標といたしまして、(1)若年層の献血者数の増加につきまして、日本赤十字社といたしましては、平成26年度までに年度ごとの目標設定を行っております。平成24年度につきましては、10代は6.1%、20代は8.0%を実現するため、様々な取組を行っております。
 2ページ、(2)安定的な集団献血の確保につきましては、本年度4万7,600社を目標とし、(3)複数回献血の増加につきましては111万人を目標としております。
 2番目といたしまして、上記1.の平成26年度までの目標達成のための重点的取り組みといたしまして、(1)献血の意義を明確に理解していただくために、ターゲットごとの広報展開を図り、受血者の顔を見える取り組みを一層強化いたします。特に若年層献血者の確保対策については、平成21年9月より全国規模で実施しておりますLOVE in Actionプロジェクトを展開しております。このプロジェクトリーダーといたしまして、本調査会のメンバーでございます山本シュウさんにお願いしているところでございます。
 その他全国展開しているキャンペーンにつきましては、後ほど7ページ等をごらんいただけたらと存じます。
 (2)安定供給につながる若年層への対策に力を入れる件につきましては、本年1月に厚生労働省から文部科学省へ「学校における献血に触れ合う機会について」が発出されまして、高校生を中心とした献血セミナーにより、命の大切さを伝える献血の啓発を教育現場で行っております。
 (3)安心して献血ができる環境を整備するために、平成22年9月に策定されました「献血ルーム施設整備ガイドライン」に基づきまして、今年度も順次移転・拡張等を予定しております。
 3ページ、(4)採血基準の見直しに伴う状況につきましては、17歳男性の400mLが約2万人、また、55歳以上の男性血小板成分採血が約7万人と大変大きな効果となっております。この採血基準の変更につきましては、今後も周知を行いつつ、副作用状況を把握しながら、さらに伸ばしてまいりたいと考えております。
 (5)複数回献血者の増加を図るための会員専用献血カードの普及拡大は、7ページにございますデザインを平成23年10月より導入いたしております。今後はこの拡大と普及を進めてまいりたいと考えております。
 (6)献血バスにおける効率的な献血受入のあり方を各血液センターで共有する件につきましては、平成23年度の検討内容から、具体的に採血効率を高める方策を策定いたしております。
 (7)献血受入に係る効果的な広報のあり方については、年齢別、地域別の献血者分布に基づく検討から、各血液センターにおいて具体策を協議し、適宜実施してまいります。
 なお、4ページ以降、平成24年度受入計画は、参考までにお示しさせていただいております。後ほどごらんいただけたらと存じます。
 続きまして、資料1-4をお開きいただけますでしょうか。献血推進2014の達成目標の進捗状況について御説明いたします。
 10代の献血率は、平成21年度は6.0%、平成22年度は6.1%と上昇いたしましたが、昨年度は5.8%と下がりました。20代は平成21年度の7.8%から7.9%に上昇し、昨年度は7.5%でございました。なお、こちらの表にございます献血率は、総務省の統計資料により人口数を引用しております。献血率が下がりました要因と分析につきましては、この後の資料1-5にて御説明をさせていただきます。
 集団献血等に御協力いただいております企業、団体は、平成21年度4万3,193社、平成22年度4万5,343社、平成23年度4万7,173社と順調に増加いたしております。
 複数回献血者の増加につきましては、平成21年度98万4,766人、平成22年度99万9,325人、平成23年度100万1,516人と、こちらも増加いたしております。
 続きまして、資料1-5をお開きいただけますでしょうか。献血推進2014の若年層献血率減少の要因と分析について、御説明申し上げます。
 平成23年度は前年度から約8万人献血者が減少しており、割合は前年度比98.5%、約525万人を受け入れさせていただいております。内訳は全血献血約373万人、成分献血者数約152万人でございました。特に血漿成分献血につきましては67万3,230人と、対前年度比93.2%と減少いたしております。一時的あるいは季節的な輸血用血液製剤の不足にも対応できるよう、献血受入体制の柔軟な対応を図るなど、需要に見合う血液の確保及び有効利用を図り、採血数は減少いたしましたが、血液を安定的に医療機関へ供給することができました。
 先ほどの資料1-4において、平成23年度は10代、20代の献血率が減少しております。その若年層、10代、20代献血率の減少要因といたしましては、1番目といたしまして、医療機関の需要バランスとの関係が考慮されると考えております。
 10代につきましては、17歳男性の400mL献血が可能となり、約2万人増加いたしましたが、需要バランスから全年代におきまして200mL献血が減少いたしまして、10代にもその影響がございました。
 また、55歳以上男性の血小板献血の年齢引き上げによりまして、約7万人の増加がございました。しかしながら、需要バランスから女性の全世代において血小板献血が減少いたしまして、特に20代女性の血小板献血にその影響があったと想定されます。
 2番目といたしまして、原料血漿確保目標量の減少が考えられます。目標量の減少から、全体的に血漿採血の抑制を行ったことから、その影響を受けた10代~30代の女性に影響がございました。
 今後の方針といたしまして、献血推進2014の達成に向けまして、医療機関の需要を踏まえて、10代の初回献血を中心に確保に努めたいと考えております。平成23年度は高校生献血者数が前年度比に対して112.7%と増加したことから、今後さらなる初回献血者の確保に努めてまいりたいと考えております。
 あわせまして、複数回献血者の確保を行うことにより、特に10代、20代への推進を図り、献血率を上昇させていく方針でございます。
 以上でございます。
○衞藤座長 ただいま資料1-1~1-5について、事務局及び日本赤十字社から御説明いただきました。これらの御説明につきまして、御意見、御質問等ございますでしょうか。
 寺田委員、どうぞ。
○寺田委員 ただいま御説明いただいた中で、たしか平成22年度に策定した計画に基づいてのお話だと思うんです。
 ただ、昨年、東日本大震災が起きて、その後、さらにひどいシミュレーションが今、起きているわけです。そうすると、平時の時点でも101万人分が不足する予定のものが、万一、リスクがわからないものなのですが、そうなったときの血液の確保の問題とか、そういったものを当然策定計画に入れていかなければいけないと思うんです。
後から恐らく高校の献血に関してのものが出てくると思うのですが、大体見てみますと、校長先生がいろんな理由を出して、やはり余り積極的ではない。文部科学省に厚生労働省からお願いして、そこら辺もある程度要望は言っているんですがね。
 ちょっと分野が違うのですが、薬物乱用防止教室というものは、文部科学省が中高校には必ず年に1回は行いなさいという通達を出しているんです。それにもかかわらず、大体全国平均で私のつかんでいるところだと、50%~60%の実施率なんです。ですから、血液というもの自体がどれほど必要なのかということを文部科学省と厚生労働省はもっとその辺を突き進めて、高校に対して義務化という言い方だと語弊があるかもしれませんが、年に1回の献血を行うような通達を出せば、高校としては50%ぐらいの高校がやっていく可能性がある。だから、文部科学省からの通達でないと、なかなか高校は動いてくれないというのが恐らく後からあります。
 ただ、今、言いたかったのは、平時の状態で101万人分不足しているのが、今、大規模な震災が起こるかもしれないというところで、そのままの計画の策定で進んでいっていいのでしょうかということでございます。
 以上です。
○衞藤座長 そのほかございますでしょうか。
 大平委員、どうぞ。
○大平委員 資料1-1で「愛の血液助け合い運動」の一環として、献血運動推進全国大会というものを毎年7月に開催されているのですけれども、私は大分前から毎年参加させていただいておりまして、地方自治体によってどんな違いがあるのかとか、日赤側の説明ですとか、厚生労働省の誰が来て、どのような発言をするかということをずっと注視しているところがあります。
 ここずっとしばらく出席させていただいていて、やはり気になったのは、日赤のほうでは割と血液事業について社長みずから細かな点まで説明されている点が、血液事業を一緒に担っていく日赤としての姿勢をアピールしているかなというところがありまして、また、そこには日赤側が苦慮している問題点ですとか、どういう問題点があるかということもお話しされている。
 ただ一方、国のほうは号令的なところがあるということで、やむを得ないところはあるのでしょうけれども、セレモニーですが、やはり少し国が、ことしはどういう方向をもって献血推進運動をリードしていくかということとか、毎年同じような意気込みではなくて、その時々に合った見解を表明していただくといいなというところで、ここの高校生献血の問題ですとかそういうのも、やはり国が触れていただけるとありがたいと思います。
また、地方自治体の知事さんらの発言がありまして、その方たちはやはり押しなべて通り一遍の献血推進の決意だけで終わってしまうところがあるんです。そこはそれぞれの自治体のいろいろ特性とか、また、うちはもしかして高校生献血がなかなか至らないところがあるとか、そういうところも踏まえて、うちは一生懸命やっていますとか、そういうところも触れていただけると、逆に文科省のことについても教育現場への浸透の問題として少しは役に立つのではないかと思いました。
 そういうことを一つ一つ少し改良していただけると、献血推進運動が全国でいろいろな意味で共有されていくのではないかと思いました。
○衞藤座長 ありがとうございました。
 ほかにございますか。
 宇都木委員、お願いいたします。
○宇都木委員 分析のところで、200mLは減少して、それが10代にも影響があり、全体の献血の数としては、200mLが減ったために減ったと言うことですね。だけれども、400mLは多くなったという評価のように思うのです。
 おととしまでは400mLを推進するという方向でやってきて、去年、200mLというのをもう一度考え直すということになったと思うのです。ですが、200mLの献血を具体的な献血推進の中でどういう位置づけにするのかというのがここでもわからないし、後の資料も見たのですが、よくわからないのです。それに関しては、高校生は初回であるし、年が若いから200mLのほうがいいのではないかという意見が去年出ていたと思うのですが、そこのところはどんなふうに扱ってこられたんでしょうか。
○衞藤座長 御質問のようなので、お答えをお願いいたします。
○大西副本部長 それでは、私ども赤十字からお答えさせていただきます。
 当然ながら、私どもとしましては、400mL・200mL関係なく、若年層の対策をとっていくということは事実でございますけれども、やはり医療機関からの需要を賄っていくということがございますので、その中で400mLを強化するということは、一貫して続けている内容でございます。
 しかしながら、今後の中長期的な見方からしますと、若い方々、特に初回の高校生の方々には献血を経験していただかなければだめだという観点から、初回の200mLについては、今後とも強化をしていくということで考えております。
○宇都木委員 今度のHOP STEP JUMPは少し改訂しているのですが、これを読んでも200mLの扱いがわからないのですよ。ちょっと検討していただけたらと思います。
○課長補佐 検討させていただきたいと思います。
○衞藤座長 竹下委員、どうぞ。
○竹下委員 資料1-2「献血者確保対策について(都道府県の取り組み)」は、非常に参考になる資料ですけれども、字が小さいということと、広報効果のところがブランクであることが見受けられると思います。
 1つには、この資料をサマライズしてもらうと、もう少しアピールになるかなということと、各部署でやったところに関しては、必ずそこのところで効果を評価していただくと、もう少し違った面が生まれるのかもしれないという印象を受けました。
 もう一つは、資料1-5「献血推進2014の若年層献血率減少の要因と分析について」は、よく分析されていると思いますが、1ページの「2.若年層献血者における献血率について」を読ませていただくと、一方で推進しながら、一方では抑制しているという反面が合うと思います。先ほどの200mLと400mLの兼ね合いあると思うのですが、そういった引っ張りながら、押しているという印象も受けないでもありません。この辺がもしかしたら献血率の伸び悩みにも影響しているのではという印象を受けました。
○衞藤座長 花井委員、どうぞ。
○花井委員 今、資料1-5で、今年度のいわゆる資料1-4で示された平成23年度の達成目標の達成がちょっと厳しくなっている説明をされたのですけれども、今、宇都木委員が指摘されたとおり、200mL献血をふやさないとという話と、押して引っ張るという話も出ていましたが、そうすると、この分析によると、例えば原料血漿が全体として目標量が減少しているのは、現実に国内血漿由来の分画製剤が下がっているのが理由だし、55歳以上の男性の血小板の年齢の引上げも継続して、7万人増加したことが女性の献血に影響しているということなのですが、そうなると平成24年度以降も、この要因は、つまり、下げた要因はさらに悪化する状況にあるわけで、そうすると抜本的な対策がなければ、このまま行くと24年度はもっと下がるという結果になるという分析になってしまうのではないかと思うんです。そこのところを日赤としてはどのような改善策があるのかというのが質問として1つあります。
 それから、今も幾つか回答が出ていたのですが、医療機関の必要性というところに引っ張られるというのはある話だし、それは非常に大きな要因だと思うんです。1つは、まず分画製剤の国内需給策がうまくいっていないという部分があるので、これはDPCの推進によっても、さらにいわゆる国内献血原料が要らなくなるということになれば、これは要因が悪化するので、ここについてはいろんな箇所で議論はされていますが、もう一度国内献血由来製剤を病院が使うような方向づけの何かの施策を打っていただきたいというのが1つ。
 200mL献血においては、以前、200mL献血、400mL献血のリスクの差が、200mL献血が若年層に偏っていることから、言われるほどではないのではないかという評価をしたものの、実際にはそれなりのリスクの差があるという結論になってしまって、病院に200mL献血の部分を使ってもらうとうことを強く推していいという結論にはならなかったということがあったのですが、一番問題になるのは、いわゆるB型肝炎ですね。そのB型肝炎に関しては、コア抗体陽性を除外するという新たな基準を導入した以降、200mL献血の安全性というものをもう一回再評価して、もちろん、200と400なので、単純にかける2という話かもしれませんが、実際、現実に200mL献血を使った場合の安全性というものをもう一回評価し直して、まだ導入したところなので、すぐではないけれども、そして病院のほうで200mL献血をある程度使ってもらえるように、学会あたりで、必ずしも推奨というわけではないけれども、さほど安全性に問題ないとか、ちょっと難しいとは思うんだけれども、ある程度200mL献血をアクセプトする環境を何か考えてもらうと。だから、安全性の再評価ですね。この2つを対策としてやらないと、この1と2の要因は改善しないのではないかと思います。
 なので、私としては、この2つを改善の要因として考えたらどうかというのと、当面、赤十字として、一体これはどのように考えているかということを確認したいと思います。
 以上です。
○衞藤座長 とりあえず、最初の御質問に関してのお答えを日本赤十字社からお願いします。
○大西副本部長 まず、1点目でございますけれども、御指摘のとおり、資料1-5の1ページの2番で御説明いたしました(1)のイのところでございますね。血小板のところでございますけれども、20代については55歳以上の男性の血小板年齢の引き上げにより約7万人増加したが、需要バランスを考えて、女性の全年代において血小板献血は減少して、20代女性の血小板献血者にも影響があった。これについて、今後どう対策をとっていくのかという御指摘だろうと思います。
 これにつきましては、私どもはあえて女性の献血者、特に血小板の献血者を抑制しているわけではなかったのですが、比重、低比重等により結果的にはこうなったのだろうと思っております。
 また、血小板の成分献血の受け入れについては、女性の方々にも血小板採血ができるような機種も入れておりますので、そういう影響が出るということは、結果的には出てしまうということでございます。
 しかしながら、もう少し分析をするならば、女性の方々、体重の少ない方々が献血できる機種、例えば成分献血の機種と申しますのは、片腕でできる機種と両腕でできる機種がございます。体重によって、両腕を使った形で献血しますと、採血をしながら片方で血液を戻していくというやり方の機種。装置としては、サイズが大きな機種でございますけれども、片腕で採血するものは、片腕で血小板と血漿だけをいただいた後、赤血球を戻すということになりますと、やはり体重との影響が出てまいります。そうすると、軽い方々、特に女性の方については、どうしてもその機械に適用するかどうかという問題がございますので、今後は、この機種の改良とか、改良することによって、体重の軽い方々、女性でも採血できる機械。片腕の機械が多うございますので、今後そういった機種の見直しをするとか、改良するとか、こういったことで対策をとっていければと考えております。
○衞藤座長 花井委員、どうぞ。
○花井委員 今の件、機種の改良というのはどの程度のタイムスパンで考えていいのかというのはわかりにくいのですけれども、そういうことはやっていただきたいと思います。
 ただ、質問なのですけれども、移動採血車での成分献血というのは可能なんですか。今、高校では成分採血というのは全くやっていないという理解でよろしいのでしょうか。
○大西副本部長 そうですね。血小板の成分献血はまだ一部残っている部分もございますが、基本的にはなくす方向で考えております。
それは、献血後の環境整備は進めておりますけれども、献血後、ゆっくりした時間をとってお休みいただくというところの確保がしにくいというところがございますので、成分献血を今はバスでほとんど実施していないというのが現実でございます。
○花井委員 ここはいろいろあるので、踏み込んでこれせい、ああせいということではないのですが、例えば全体的に減っているとはいえ、原料血漿であれば、別に200mL、400mLの差はなかったりするわけだし、成分献血であれば原料血漿に回るので、ニーズとの関係で言えば一定確保量が決まっていれば、その分を全部回せば、高校生の血液を無駄にしなくてもいいと、女性の献血も使えるという部分もあるわけだから、そういった配分等を工夫して、根本的にいわゆる日赤が分析された(1)と(2)の減少要因を是正する方策を早急に検討しないといかぬのではないかとは思います。
 成分献血をやめる方向が妥当かどうかというのは、私は今、判断できないのですけれども、そういったことも含めて、需要があるという問題とか、国内需給という問題とか、健康の管理とか、安全性とか、そういうことを多角的に考えていただいて、至急に抜本的な対策を検討いただきたいと思います。
 以上です。
○大西副本部長 よくわかりました。
 もう一点は、検討するということで御意見をいただいておりますのですが、献血ルームにおきましては、施設整備ガイドラインをつくりまして、成分献血についての強化を行い、施設の充実を図るという形で進めてきているというのが事実であります。
○衞藤座長 大平委員、どうぞ。
○大平委員 今回、初めてお聞きするケースというか、そういう実際の要因として上がってくるんだなというのが初めてわかったというところもありますので、この下がった要因とか、それを補完する意味で、どういう対策を現実にやっておられるのかとか、それは非常に重要だと思うんです。
ですから、今、おっしゃられた点ですとか、献血のバスの中での採血については、血漿採血をなくしていく方向だとすると、今までこの献血バスというのが、とても皆さんの信頼と重宝を得られていたというところで、そこでの採血というのがかなりの重要な部分をおさめていたところもありますので、そういった問題については、やはり再評価する必要があるのではないかと思うんです。
 ですから、今、おっしゃられた点だけではなくて、プラスマイナスどういう問題があるのかということをもうちょっと具体的に出されて、そして、それを全体で評価して、もしかして、その200mL採血が妥当なのかどうかというのは、きちんともう一度精査する必要があるのではないかと思います。今、花井委員もそのことをおっしゃられたのですけれども、そこはきちんと出されたほうがいいのではないかと思うんです。
○大西副本部長 ほかがなければよろしいのですが、献血バスの採血は、全血採血は行う。ただ、成分献血についてはなくしていく方向という考え方でございますので、バス全体をなくすということではございません。あくまでも、全血採血を中心に献血バスでの採血は継続していきたいと考えているということでございます。
○衞藤座長 寺田委員、どうぞ。
○寺田委員 資料1-2の細かいものをずっと拝見したのですが、私どもはライオンズクラブですので、大体20項目ぐらい載っているんです。ロータリークラブさんの名前が出ているのは1つか2つなんです。別に比べるとかそういう意図は特にないのですが、ただ、基本的にライオンズクラブというのは体を動かして奉仕をするという方向が非常に強いのですが、逆にロータリークラブさんというのは体を余り動かさないんですよ。
 ただ、問題は、ここで企業の安定的な集団献血の確保という点で言いますと、ロータリークラブさんの企業というのは結構大きい企業が多いんです。だから、そこら辺でライオンズクラブとせっかくロータリークラブが全国展開していますので、それと経済同友会ももちろん、経営者個人の資格で入っていますし、そこも結構規模の大きい企業がありますので、日赤さんのほうで、ライオンズクラブは体を動かして奉仕するほうが多い。ただ、ロータリーさんと経済同友会さんは安定的な集団献血ということで、それにワークをしていただければ、この5万社が10万社になるのも割と早い形になると思うので、ぜひそういう区分をしながらやっていっていただければと思います。
○衞藤座長 議題1につきましては、さまざまな御意見をいただきまして、ありがとうございます。
 もしほかになければ、議題2に移りたいと思います。
 室井委員、どうぞ。
○室井委員 先ほどの血漿分画製剤の目標に関してなのですけれども、国は血液法で国内需給をうたっていまして、ただ、残念ながら、血液センターさんのアルブミン等は多分ふえていないと思うんです。確かに聞くところによると、民間会社と一緒になって会社を立ち上げたということがあると思うのですが、それはこの原料血漿を有効に使うために会社をつくって、より取っていこうというところでよろしいのでしょうか。
○衞藤座長 お答えをお願いします。
○大西副本部長 では、赤十字のほうからお答えいたします。
 そうでございまして、既に新しい血液製剤機構というものが立ち上がっておりまして、10月1日から事業を開始する予定でございます。これにつきましては、今、御質問があったとおり、国内需給をアップさせる、血液事業を100%に向けた形での国内での4メーカーさんがございますが、その中の2メーカーさんの中で今回は統合したわけでございまして、製造効率であるとかというものを考慮した形で進めていきながら、国内需給100%に向けて努力していきたいという考え方の中で進めているということでございます。
○衞藤座長 よろしいでしょうか。
 宇都木委員、どうぞ。
○宇都木委員 これはちょっと酷な言い方になるかもしれないのですが、資料1-2というのは大変大切な資料だと思いますし、先ほどの説明の中で幾つか有効なものというのを拾い出した御説明があったと思うのですが、これをもう一回分析して、全体としてどこがよかったか、今後どういうところを進めるべきかというのを分析したものを一枚加えていただかないと、これは資料が余り生きないのではないかと思います。大変難しいことかと思うのですが、ぜひお願いしたいと思います。
 以上です。
○課長補佐 そういう御指摘はほかの先生からもいただいておりますので、ぜひ整理をして、わかりやすくまとめるように工夫していきたいと考えております。
○衞藤座長 それでは、さまざまな観点から御意見が出ましたので、ぜひまたそれを生かして、今後に取り組んでいただきたいと思います。
 議題2に入りたいと思います。「平成24年度献血推進計画の実施状況」についてでございます。今回は、高校献血の状況等について、日本赤十字社より、御説明をお願いいたします。
○井上献血推進課長 それでは、資料2をお開きいただけますでしょうか。
 高等学校における献血実施率が低い都道府県についての若年層献血減少の原因と対策について御説明をいたします。
 別添資料1に、平成22年度~24年度における4月~7月の10代、20代の献血者数を表にしております。平成24年度の10代の献血率を6.1%へ実現するため、現在、献血セミナー等に力を入れて取り組んでおります。
 まず、高校献血につきましては、実施率が平成22年度よりも0.1%下がりまして、平成23年度は22.5%でございました。しかしながら、高校生の献血者数につきましては、7万714名と7,964名増加いたしております。平成19年度以来の7万人台となっております。
 また、昨年度の4月~7月の17歳男性400mL献血者数4,408名に対しまして、今年度の4月~7月は4,970名と112.7%の増加率となっております。しかしながら、高等学校におけます献血の実施率が低い県が9都県ございます。これにつきましては、おのおのの事情がございますが、その大半は、現在のところ授業や学校側のスケジュールからできないケースが多くなっております。今後は10代の献血率低下の情報を今後より正しく伝えることにより、県の薬務担当、教育委員会等との連携によりまして、この秋以降は徐々にふえることが予想されております。
 次に、高等学校での献血セミナー実施状況でございますが、こちらは8ページをごらんいただきたいと思います。
 22年度、23年度、そして今年度と順調に推移しているところでございます。実施校数につきましては、平成22年度の91校から、平成23年度の216校と約2.4倍、対象人数につきましては1万8,940名から3万7,232名と約倍増いたしております。また、本年度は4月より7月につきまして、高校での献血セミナー実施につきましては45校と、昨年度の同時期の16回の約3倍となっております。参加人数につきましても、現在この4か月間におきまして1万542名、昨年の同時期1,322名に対しまして、約8倍の伸びとなっております。これも学校における献血に触れ合う機会の受け入れにつきましての文書の発出効果があったものと推測されるところでございます。
 しかしながら、この8月までの献血セミナーの実施がまだ0回の血液センターもございます。その血液センターにつきましても、セミナーの実施に向けた計画を立てて、この9月、そして10月の秋におきまして、献血セミナーの実施に向けて、現在準備を進めているところでございます。
 今後の方針といたしまして、10代の高校生初回献血を推進するため、セミナーの増加は必要不可欠と考えております。この秋から冬にかけましては、高校献血がふえる時期でもございますのでセミナーの実施と併せて推進するよう指示しているところでございます。
 また、高等学校以外の教育機関へ出向き、献血推進啓発を現在も進めているところでありまして、引き続き、各都道府県の薬務、血液担当部署の皆様方、また、教育委員会の皆様方、そして各教育委員会の学校長、養護教諭の先生方との将来を見据えました御理解と御協力を引き続きお願いさせていただきたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○衞藤座長 ありがとうございました。
 ただいまの御説明に委員の先生方からの御意見、御質問等があればお願いいたします。
 山本委員、どうぞ。
○山本委員 今までの話もずっと聞かせてもらっていて、私の気持ちの代弁をしていただいた先生方が多かったので黙っていたのですけれども、ここに移ってやはりおかしいなと思っているのは、今、座っている私は、この会の委員として座っていますが、LOVE in Actionという広報を担当している人間でもあります。広報している人間はさておき、やはり気持ち悪いのが、ずっとさっきから出ている17歳男子からは400mL取れるけれども、それまでの女子は200mLだし、16歳の高校生は200mLだし、これをどんどん高校生にセミナーをふやしてやってくれ、やってくれと勧める一方、200mLが全然使われていないとしたら、絶対おかしいことになると思うんです。では、捨てているのかという話になるし、行ったら、献血ルームで200mLはもう要りませんと断られている現状もあるんです。
 私はラジオをやって献血推進をしているんですけれども、行ったら断られたというメッセージも来るし、なかなか200mLを受け入れてくれないというところもあるし、九州のほうでは、高校生で200mLをやれるのかという話をしている子もいたり、おかしいです。怖いし、これで高校生にしてくれ、してくれと言ってふえて、こうやってセミナーがふえて、では女子高生が200mLを取りに行こうと熱くなって取りに行ったけれども、いつかどこかの町のうわさで、何か捨てられているらしいという誤ったうわさであったとしても、何か余り求められていないらしいということを言う大人も多分出てくるだろうし、混乱を来すことを私は不安に思います。
 文句だけ言うのは嫌なので、実感としてあるのは、高校生のときから200mLでも献血しに行った子は、確実に献血に対しての意識というのは上がっている気がします。けれども、だからそれが必要だという部分もあると思うのですが、でも、同じように献血に対して意識を10代から上げてもらうための啓発活動を新たに考えるという方法もあると思うし、もっと前から私が不思議なのは、いわゆる文科省やそういう教育関係の教育現場となぜこの献血の命の問題がリンクできないのか。今はもちろんリンクしている。私は48歳ですが、でも、私たちが子どものころは学校に献血バスが当たり前のように来ていたのに、最近は行かれないようになっているとか、あるいは去年、保健の教科書に1文やって載せられたけれども、実際、子どもたちにそれが響いているのかとか、何か気持ち悪いことが多くて、何でもっと命の啓発、国の全員がかかわってくる献血の問題を文科省ともっとがっつり組んでいかれないのかというのがすごく気持ち悪い。
 この2点です。これは私だけが思っていることかどうなのかわからないですけれども、どう思われますか。
○衞藤座長 ほかの委員の方々、御意見いかがですか。
○寺田委員 そのとおりだと思いますよ。
つまり、厚生労働省にしろ、文科省にしろ、国の行政機関であることは間違いないわけです。確かに101万人不足するであろうというものも、国民全体に関係しているものなんです。だから、当然そこは縦割行政を取っ払って、ぜひこれは文科省に対して、献血が本当に必要なんだという姿勢を示す。
恐らくそこら辺でふにゃふにゃになっているところが、申し上げにくいのだけれども、献血は日本赤十字社さんが一手に引き受けていますので、そこら辺も含めた整合性をきちんと出して、当然、ほかで血液を扱うというのはまずいですから、日赤さん一本で当然やらなければ、この血液行政がおかしくなってしまいますからね。そういう意味で、山本さんがおっしゃっているように、せっかく高校生が行っても、200mLは需要がないからいいですよと言われたら、恐らくその子は二度と行かなくなってしまう。せっかく子どもたちにハードルを下げて、第1回をやれば、必ず2回、3回やってもらえるものだということでやっているものがだめになってしまってはどうしようもないので、そこら辺、日赤さんはどう考えていますか。
○大西副本部長 私どもとしては、当然ながら、先ほどと同じ繰り返しになるかわかりませんが、やはり200mLと400mLという部分になりますと、400mLは赤血球と血漿は使われますが、200mLについては赤血球についての需要はほとんどないんです。5%ぐらいしかないんです。そういう状況でございますので、いただいたものを全て使えるということであるならばよろしいわけですけれども、一部血漿の部分は使えるわけでございます。その中で、10代の方々、特に初回献血の方を勧めるということに関しては、当然ながら、10代の高校生の方々からいただいた200mLは、100%使わせていただくつもりで推進しております。
それで18歳になったときに、今度は成分献血、400mL献血と、いろんな手段が出てまいるわけですね。例えば男性であるならば、17歳から400mLできるわけです。ですので、200mLしかできない方々についても、私どもはLOVE in Actionも含めて推進しておりますので、この部分については、特に初回献血で御協力をお願いする、さらに継続してお願いするという形になるわけでございますから、この部分については、100%血液を使用させていただくというスタンスの中で推進しているつもりでおります。
 ただ、いろんな献血の種類が選べるような年齢になったときは、当然ながら、継続的な献血の中で血漿献血であるとか、血小板献血であるとか、400mL献血ということでの振りかえはお願いしていくつもりでいるというスタンスでございます。
○衞藤座長 寺田委員、どうぞ。
○寺田委員 前回のときに、たしか全血の場合、初回を動機づけのために200mL、2回目から400mLということでお願いしたいというあれがあったはずなのですが、ただ、それも医療機関のほうで200mLの使用を一生懸命広めていくということもやりながらというお話だったけれども、今のお話だと、どうも専門家として、200mLの需要というのを拡大するのは非常に難しいということも含めたお話だと思うんです。だったら、もう400mLしかないよということで、17歳まで待って、400mLでということで統一して持っていかないと、先ほど言われたような変なことになってしまう危険性は非常に高いのではないですか。
○大西副本部長 もう一度繰り返すようですけれども、昨年の医療機関からのオーダーに対してのデータ、2週間だけですが、全国的にデータを取ったものを見ますと、赤血球の400mLの需要動向としましては、95%が400mLなんです。そこに対して、当然ながら、需要動向とか天候、昨年は震災等もございました。そういった状況を加味した中で、場合によっては200mLを使っていただく場合もございますし、200mLがない場合は400mLを使っていただくという場合がございまして、それが約1、2%のずれが若干出ますが、ほぼオーダーとしては95%ということでございます。
 今後どうなるかという部分ですが、当然ながら、子どもさんとか小さいお子さんも患者さんでおられますから、200mLの需要というのはなくならないと考えております。そうしますと、私どもは細かな分析はしておりませんが、先ほど申しました16歳から献血できるわけでございますが、16歳、17歳の女性の方は選択肢が200mLしかございませんので、この部分の中の初回献血者の中には、ぜひとも献血の受け入れをして、当然ながら、先ほどの委員の皆様の御意見のとおり、いただいたものは無駄にしたくない。ということになると、この部分は使っていくというスタンスの中で方向性を出していきたいと考えております。
○寺田委員 逆に、医療機関に対して200mLを10%、400mLを90%とするような形で日赤さんのほうから指導していくということは可能なんですか。
○大西副本部長 どうして400mLを使われるかという部分でございますね。
 前回、私は出席しておりませんが、議事録は読ませていただいておりまして、議論をされたのだと思いますが、確かに現在のウイルスの感染率の危険性という部分を考えますと、200mLと400mLというのはほとんど差がないのだろうと思っています。厚労省の方々もおられますし、もっと御専門の方々もおられると思いますけれども、私ども赤十字としてはそのように考えております。
 しかしながら、輸血をされる方は、400mLの1本だけではございません。平均すると、私のデータが正しいかどうかわかりませんが、800mL~1,000mLぐらい赤血球を使われる方が多いのだろうと思っていますので、そうしますと、例えば200mLを1,000mL入れるとしたら5人分でございますか。ところが、400mLですと2.5人分ということになりますと、ウイルスの感染の危険性は同じであっても、副作用でございますね。例えば輸血をされて、臓器移植と同じと皆様お考えいただいているのだと思いますが、悪寒があったり、熱が出たり、さまざまな副作用がございます。こういったものが現実としては少ない血液のほうが低いだろうという考え方は、私どもとしては持っているということでございます。
○寺田委員 考えというか、医療機関の今までの実例から見て、そういう結果が出ているということですね。
○大西副本部長 そのように考えておりますけれども、間違いの部分はあるかもわかりません。
○衞藤座長 竹下委員、どうぞ。
○竹下委員 そこのところが非常に難しいところだと思います。
日赤がおっしゃられることはよくわかりますが、その部分が一方で押しながら、一方で引いている部分で、高校生の部分は200mLだけれども、それ以上の年齢は200mLは望まれないということになると、本当にその線引きが皆さんに伝わっているかというと、正しくは伝わっていないと思います。その高校生のお父さん、お母さん側にも当然インフォメーションは行っているわけだし、そうすると200mL献血は必要とされてないというイメージを浮かばせてしまうと思います。
 私もこの委員をやらせてもらってから勉強になったのは、そういう医療従事者のほうでも200mL献血をネガティブなものと取らないという考えをもつのはとても大切だと思うようになりました。そのような考えをもう一方で推進していっていただき、200mLの使用を差別なくもう少し上げてもらうほうがわかりやすいのではないかと思います。そういう動きが大切ではないかと思います。
○大西副本部長 私どもからもう一度お話をさせていただこうかと思っておりますけれども、私どもも先生がおっしゃるとおりでございます。ですから、医療機関の先生方にどこまで御理解いただくかということがございますのと、現実的にしつこいようですが、5%分のオーダーがございますから、この部分の在庫の状況が前後6%の場合もありますし、もっと少ない場合もありますが、こういった臨機応変の部分で、当然ながら、私どもは今、現実にお願いして使っていただいているということがございますし、ほとんどの医療機関は御理解いただいて、使っていただいていると思うのです。
今後を考えた場合、先ほどからしつこいようですが、10代の方々にはまず取っていただく。それ以降の部分については、そのオーダー分をどこまで200mLを使っていただくかという部分の線引きという部分は、やはり赤十字だけで線引きをすることは非常に難しいところでございます。働きかけはできますが、学会とか、さまざまなところでその線引きをしていただかないと、私どもが一方的に使ってくれと、今、使ってお願いしておりますが、現実には今、採血の400mL率はまだ80%台でございます。ですので、当然ながら、私どもとしては、200mLも使っていただくようにお願いしているのが現実でございますので、ただ、要望としては95%であるというところは御理解いただいた上で、今後、この200mLを、先ほど申しましたように、私どものスタンスは、10代の初回献血者、200mLしかできない方は取っていって、無駄なく使っていきたい。それプラスα、当然ながら、現実では採血しております。
 ですから、これを今、維持するのか。そのためには使っていただくのかという部分の線引きが必要なのと、これは私ども赤十字だけではなくて、血液事業という観点から見ていただいたときに、事業の効率性と考えた観点から見たときに、私どもは当然ながら、事業の効率性も含めて、事業を運営しているわけでございますけれども、この観点からしたときに、当然ながら薬価とか、こういったものの血液製剤にもかかわってくるものが出てまいりますので、こういった大きな部分の中での方針というものは、ぜひとも国も含めた形で方針を出していきたいと考えております。
○衞藤座長 大平委員、どうぞ。
○大平委員 多分、話がこんがらかっているのかなというところが見受けられて、スタンスと実際に使われている中身というのがきちんと分析されていないで、ここに今、お話が一緒になって提示されているので、そこがよくわからないんです。
 実際には、200mL採血とかをして、その部分のうち、現実にはどのぐらいオーダーとしては使われているのかどうか。そういうのをきちんと多分分析されていると思うのです。そういうのは、こういう部会とか調査会とかそういうところではきちんと出していただいて、そしてそれをもとに、どのようにするかというのは、日赤さんのほうで全て決めるわけでもないし、国が最終的には判断していくというところだと思うんです。
 ですから、それをどういうふうなキャンペーンを張っていくかといか、そういうのも全て何かポジティブな要因とネガティブな要因というのがあって、それをどう対処して、では200mLは本気になって医療機関に働きかけなくてはいけないねと言ったら、それは日赤だけではなくて、全体として働きかけていく。これは輸血学会の人たちにもきちんと浸透させないといけないし、そこで本当に要らないよと言われたときにはどうするかというのは、再度検討しなくてはいけない話だと思うんです。
ですから、そういった問題について、日赤サイドだけですべて決めていくという話ではなくて、そういった資料を出していただいて、皆さんで検討していくということをしないと、なかなかいい面と実際の面というのがよく見えてこないので、そこが多分こちらもイラつくところなんです。
 ですから、今おっしゃられた点については、1回目の200mL採血の人たちのデータとかというのは多分出ておられると思うので、それと実際の日赤での医療機関からのオーダーの問題とか、そういうのをきちんとはかってみて、これは例えば血漿分画のほうに回せるのだったら回してもらうとか、それは有効に使う手だてというのをみんなで考えれば、多分出てくると思うんです。そうしたら、無駄に使っているというか、無駄になっているというところは全面的に払拭できると思いますので、そういった問題も含めて、是非そういう資料をこれに添付していただけるのはいいなと思います。
○衞藤座長 ありがとうございました。
 寺田委員、どうぞ。
○寺田委員 何回も申しわけございません。
 日赤さんができることでぜひお願いしたいのは、高校生なりの若い人たちが初回の200mLをお願いしますといったときに、全部の血液センター窓口に徹底していただきたいのは、本当にありがとうございますと感謝をその初回の人たちに、200mLと400mLでは、お客さんじゃねーよと思ってはいけないので、逆にこれは将来のお客さんなのだから、日赤さんとしてはありがとうございますというものを徹底的に、本当にウェルカムという意識を持って200mLを受け取ると。それによって、次は400mLでお願いしますということで、ぜひそこら辺を徹底していけば、山本委員が心配しているようなことも、恐らく少なくなるのではないかと思います。
○山本委員 寺田先生、もう3年やっているんですけれども、全国的にすごいです。
これは別におべんちゃらを言うつもりはないですが、本当に献血ルームで働いているスタッフの評判は全国的に抜群です。やはりそういう心ある人が働いているというのがひしひしと。もっと言うと、心ない人も多分献血ルームで働いたら、感動する話があり過ぎて、すごいどんどん心がきれいになっていくのかな。
まあ献血ルームに行って癒されている人が多いですね。ですので、200mLだろうが、400mLだろうが関係なく、スタッフが優しかったということしか返ってこないですね。
○寺田委員 先ほど、200mLは間に合っていますとぽっと言われたというようにおっしゃっていたから、それじゃあちょっとね。
○山本委員 そういうことではなくて、単純に私は大平委員のすごく優しいまとめ方も大好きですけれども、単純にここに来ているメンバーは、間違いなくサッカーで言ったら日本代表で、ブルーのユニフォームを着ている人間だと思っているんです。
要するに、命のために、ここからこの会議に出て行って、子どもたちに200mLと400mLの話がわかりやすく堂々と胸張って説明できるかということでないと、この部屋を出にくいんです。ただそれだけで。要は、ウィー・アー・親戚と私はいつも言っているんですけれども、日赤も親戚なので、彼らの苦しみというか、難しさというか、先ほどから何とかしろという方向ではなくて、大平委員も言っているように、それは日赤さんで決めることではないけれども、彼らの苦しみもあると思うんです。今までの歴史、流れ、いろんなものを踏まえて、そして全国をまとめていかなければいけない人間は、200mL、400mLの問題は難しさがあると思うんです。
私が単純に一番怖がっているのは、わかりやすく言うと、やはり大人は嘘ついているという献血に対しての不信感がちょっとでも今ツイッターとかであっという間に広がるので、そういうものが出回ったときの若い子たちの反応が怖いです。要するに、200mLと400mLの違いを堂々と説明できますかと。200mLは実はこうだと。でも、ちゃんと使っているからとか、ちゃんと止めているから、そんなザバザバ捨てるようなことはないということが言える体制をちゃんと持っていられているのかとか、この話がばーんと出て、みんながそんなものだったら200mLは要らないと。やめて400mLだけにしたらいいではないかと。それでなくても、今年、17歳に引き下げられたではないかと。これをもっと16歳に引き下げるなり、女子にも17歳までとか、自然と高校生も400mLが取れる時代が来ることを願って、まずは200mLで止めたらどうだと。止めないなら止めないで、正々堂々とはっきりとちゃんと、余り需要はないのだけれども、このようにちゃんと使っている。だから、すぐ200mLはもういっぱいですという看板が出る。けれども、諦めずに来てほしいという話とか、そういうのがちゃんと伝わっていないことが私は気持ち悪くて、先ほども言ったように、高校生にお願いしますとキャンペーンを張って、LOVE in Actionでも、高校生からもできるからね、よろしくと言うけれども、余り取られていないのだけれどもとか、うわさによると何か需要されていないらしいとか、そんなことを言われて、誤解が誤解を生んで、何か変なことになるのが怖いですね。それだけです。
○衞藤座長 室井委員、どうぞ。
○室井委員 私は関係していませんが、400mLの献血は、この親委員会か何かで以前、200mLか400mLに移ろうという提言みたいなものをしていると思うんです。そこからきっと動いていると思うんです。多分、それには200mL献血の重要性の付帯事項というのが述べられていないと思うんです。できましたら、400mLの献血は推進しますけれども、200mLの重要性を訴えるような、別の何かそういうアクションというか、そういうものがあると、より議論がしやすいなと思って、今、お話ししました。
○衞藤座長 ありがとうございました。
 どうぞ。
○大西副本部長 寺田委員からの御意見はよくわかりました。200mLの献血者に対しても、私どもは赤十字でございますので、無償のボランティアで協力いただく方については、差別なく対応させていただいておりますが、そういうことが事実あるということであるならば、改めて私は全国会議等でそこははっきり、もう一度改めて言わせていただきます。赤十字としては、そういう差別はなく対応させていただいているつもりでありますが、それはもう改めて申し上げるつもりであります。
○寺田委員 よりよい待遇です。差別ではないんです。200mLがとっかかりになって、次に来るのだから、よりよくしてください。
○大西副本部長 わかりました。
○衞藤座長 堀田委員、お願いします。
○堀田委員 学校現場で高校献血をやっている立場として述べさせていただきたいと思います。
 埼玉県の場合に、以前、かなり献血率がよかったのですけれども、下がってきた。いろいろアピールが出ていた中で、知事のほうから教育局のほうに、あるいは全県に対してのメッセージがありまして、それを受けて、教育長さんが学校長にまたそれを下して、各学校現場に浸透するようにという動きがございました。
 本校は開校78年になる学校ですが、私が着任してから、学校献血を校内でやるようになってからことし7年目になります。生徒1,000人ちょっとに対しての献血率というのは横ばい状況です。でも、やっていく中で、日赤の方が本当に親身になって生徒に対応してくださいますし、とっても丁寧になってきていると年々感じております。
 初回の子に対しては200mL、3年生で17歳以上の子には400mL。それは了解をちゃんと取った上でやっているわけですが、そうした意味でも、何か不安も全然ないような状況で今のところ実施してきております。
 以上です。
○衞藤座長 ありがとうございました。
 それでは、さまざまな御意見が出ましたので、これをまた生かしていきたいと思います。
 宇都木委員、どうぞ。
○宇都木委員 山本委員がおっしゃった文科省との関係ということなのですが、やはりここに社会教育課の人にでも出席していただいたらどうかと思うんです。厚労省として言いにくいかもしれませんが、そうしたら、この会としてぜひそういうことをお願いするということを一言申し上げたいと思います。
○衞藤座長 それにつきましても、また検討していただきたいと思います。
 中沢委員、どうぞ。
○中沢委員 今、高校生の献血の重要性というのは、最初の動機付けという意味でもすごく重要だというお話をよく聞いたのですけれども、ただ、最初は200ccしか取れないというところで、その活用が難しいという話も確かに重要な指摘だと思います。
 私は今、県の保健福祉局というところにいるのですが、教育というのは、いわゆる行政的に言いますと、知事部局と教育というのはある意味分かれているところがありまして、教育は教育長というのが別立てにいまして、知事部局は知事という形になっています。そういった意味で、私たちは教育のほうにお願いはするのですけれども、なかなかうまく伝わらないというか、現場まで下りていかないというのが実際はあるところがあります。
 そうした意味では、できたら文科省との連携で、こういった同じ問題意識を文科省にも持っていただいて、やはり同じスタンスで学校のほうに話をしていただく。そのぐらいの両輪でやっていかないと、なかなか高校生の献血が進まないのではないかと思いますので、そこら辺の配慮を私もお願いしたいと思っています。
○山本委員 先ほどのことで気になるんですけれども、知事は何をお達しをメッセージしたんですか。
○衞藤座長 堀田先生、お願いします。
○堀田委員 高校生の献血が減少していて、需要はふえています。そこで、高校生から献血を継続していってほしい、導入というか、高校からということで。
○山本委員 推進してくれと。
○堀田委員 はい。
○山本委員 そちらのほうだったらいいです。止められているのかなと。
○田中委員 この間、上田知事に取材をしたときに、埼玉県は高校生の献血率がこんなに上がりましたというランキングを、自転車の保有率が高いとか、そういう話と同時にアピールをしていらっしゃいましたので、非常に力を入れているというところだったと思います。
○山本委員 あと、何よりも、それこそ教育関係の人に来てもらうのが一番だと思うのですけれども、今、教育の現場はそれでなくても大変ではないですか。だから、こういう高校生のセミナーみたいなもので出向くというのは物すごくいいと思うんです。これのほうが手っ取り早いと思うんです。命の教育にもなるし、抜群だと思うんです。あとは時間をとってもらうだけだと思います。ただそこだけです。
○衞藤座長 田中委員、どうぞ。
○田中委員 専門ではないので、的外れになってしまうかもしれないのですけれども、この200mLの需要を無理やりつくりというのもちょっと変な話で、人の命を救いたいために、協力したいために献血をみんな若い人たちもするので、それが安全ではないとか、そういう方向に行くのだと、やはりどうかなと思うところがあります。もしも200mLが使われないのであれば、最初の献血は擬似体験みたいなこともあると思いますので、体験という形で本当に健康診断ぐらいの感じで、健康診断でもこんなに抜くのというぐらい、初めての方は思うと思いますので、それだけを経験してもらって、もうちょっと年を重ねたら来てもらうとか、体重がふえたら来てもらうとか、そういう方向に持って行ったほうがすっきりしますし、若い子たちにはきちんとしたことを説明したいと思うので、そういうことがあるといいなということを思っています。
 もう一つ、資料をいただいた都道府県別とか学校別にいろいろ事情があって、スケジュールからできないというのは、多分何かの言いわけみたいな感じにしか思えないので、厚労省や日赤さんとかで調べていただいて、個別になっていると思いますので、うまく回っているところの情報をほかの県だとか、ほかの学校に伝わるようにしていただくということと、いろいろイベントをやったから盛り上がって献血の人がふえたとか、あるいはライオンズクラブのパワーでふえたとか、いろいろこの成功の要因があると思いますので、それを多分、自分の県だけとか、自分の地域だけだと、新しいアイデアがなかなか得られないので、その横の情報交換というのが、このデータを調べてつくっていただくだけでなくて、流れるようにしていただくと有効かと思います。
○衞藤座長 西地委員、お願いします。
○西地委員 私たち学生ボランティアは、高校生に対する献血セミナーというものを実施しようといろいろ活動しているのですが、やはりなかなか養護教諭の先生方が言われることだったり、校長先生だったり、保護者の方からの意見だったりとかで、どこが責任を持つのかといったようなことで、結構責任のなすりつけ合いということが起こって、自分たちが高校に出向いて何かをするというのが、実際ほぼできないという状況が今あります。
自分たちの存在意義として、やはり近い世代から同じ目線で訴えていくということがすごく大切だと思っているのですけれども、なかなかそれを実行できないという状況があるので、それは献血の教育が余りにも進んでいないというのが一番の原因なのかと思う状況で、若年層に対して私たちは全力で訴えていきたいのですけれども、その基盤をつくっていただきたいというか、そこに入っていける状況をつくっていただいて、なおかつ、親御さん、保護者の方々を説得するという意味では、自分たちからは力が弱いというのがあるので、政府の方々とか赤十字の方々から保護者の方を説得していただいて、学生のほうを同じ目線で話せる私たち学生ボランティアをどんどん使っていただいて、両方を説得していけるというか、両方に教育を行き届かせられるような状況をつくっていただきたいと自分は思います。
○山本委員 具体的に親は何て言うんですか。
○西地委員 やはり受験とかがあったりするから、それでもし体調を崩して勉強が遅れたらとか、そういうことを言われたり、副作用の問題とかもあって、それが起こったときに、養護教諭の先生は責任をとれないし、かといって、赤十字とか学校側も責任はとれないけれどもとか。
○山本委員 その息子は取らないですね。でも、そんなにしてくれない。
○西地委員 そうですね。なかなか自分たちが学校に出向いてするというのは、今、できない状況が多いですね。
○衞藤座長 年代の近いピアエデュケーションというのは非常に有効だと思われるので、それが可能となるような体制づくりということをみんなで力を合わせてやってほしいということだと思うんです。これは少し検討して、どういう可能性があるかということをまた次回あたりにでも披露していただければと思います。
 大平委員、どうぞ。
○大平委員 その点で、ぜひ学生さんの献血推進実行委員会のほうで取り組んでいただきたいと思うのは、高校生の方たちに、実際に献血をしなくても、献血のファンクラブではないですが、献血を勉強するクラブをつくっていただけるような環境を、多分都道府県単位でやっていただけると一番いいんです。
それから、それをリードしていくのに、大学生の方たちがいろいろと教えていただく。その人たちは、実際に献血をするかしないかは、クラブでいろいろとやって、ではこれは宣伝だけ一生懸命やるよとか、そういうのもありだと思うんです。ですから、もうちょっと目線をいろいろ変えて、こういう年代をもうちょっと引き下げていく形で啓発をお願いできたらなと考えました。
○衞藤座長 それでは、ほかの意見がないようでしたら、少し時間が押しておりますので、議題3に入りたいと思います。
 平成25年度献血推進計画について、事務局から説明をお願いいたします。
○課長補佐 それでは、平成25年度献血推進計画について、説明させていただきます。
 まず、本年度の計画案を示しておりまして、そちらは資料3でございます。簡単に御説明しますと、1枚めくっていただきますと、目次となっております。
大きく分けて3つの項目で構成されておりまして、まず「第1節 平成24年度に献血により確保すべき血液の目標量」を設定しております。これは確保するための取り組みとして、普及啓発活動や献血環境の整備に関する重点事項を策定しています。
 その他、第3といたしまして、献血推進に際し、考慮すべき事項ということで、各事項を策定しています。
 今年度につきましては、今いろいろ議題に上りましたとおり、昨年の調査会で200mL全血採血のあり方についていろいろ御審議いただいたことを踏まえて、第3節の1の?にありますとおり「200ミリリットル全血採血の在り方について」を策定したところでございます。
 今後の来年度の推進計画の策定の予定でございますけれども、本日いただく皆様の御意見、既に開催されております献血ブロック会議での御意見、来月10月30日に献血推進運動中央連絡協議会というものも開催予定でございますので、そういった御意見を踏まえて、次回、調査会には事務局として案をお示しして、御審議いただきたいと考えております。
 本日は、来年度の計画に当たりまして、ぜひ盛り込むべき内容等々につきまして、御意見をいただきたいと思っています。
 なお、本日だけではなく、後日、御意見等があれば、事務局まで御連絡いただければ幸いでございます。
 以上です。
○衞藤座長 それでは、ただいまの御説明がありましたように、来年度に向けての御意見をちょうだいしたいと思いますし、きょう、ここで出し切れなくても、後からでも結構ですという御説明がありましたが、今この時点でいかがでしょうか。
 山本委員、どうぞ。
○山本委員 宇都木先輩がいつも「そうやなあ」ということを言ってくれるのですが、前から感じていることは、先ほどの資料の中で、繰り返しになりますけれども、こんなことをした、ああいうことをしたという報告だけで、それがどういう影響を本当に及ぼしたかと図るのは物すごく難しいこともあると思うんですが、イベントや放送でどれだけの影響があったのかというのを取るのは難しいものと簡単なものがあると思うんです。アンケートとかで、あのイベントで知りました。そして来ましたというアンケートのとり方もあると思うんですけれども、そういうやったらやりっぱなしみたいなところが、これからなるべくないようにしてほしいと思うんです。
 例えば私がやっているLOVE in Actionももう4年目なんですが、やはりやっていて、実際にどうなんだと、いけているのかというのが、私はプロジェクトリーダーとして一番思うんです。ただ、そこが難しいのは、ではLOVE in Actionが始まって、がんがんと上がったらわかりやすいけれども、去年は下がっているではないかと。だから、結果の数字だけ見て、LOVE in Actionはあかんかったと言われるのも違うと思うんです。要するに、鍋を温めるように、沸騰するまでちょっと時間があるけれども、温度は中で上がっているということもあると思うので、そういうこれからはやることと、その結果、田中委員もおっしゃったけれども、いいものについては横の連絡で情報共有するという形をもうちょっと強固にしてほしいなというのがあります。
○衞藤座長 ありがとうございました。
 ほかにいかがですか。
 どうぞ。
○井上献血推進課長 今、山本委員がおっしゃったLOVE in Actionの件につきましては、毎年効果の検証を行っておりまして、初年度の21年度に比べますと、22年度は、このLOVE in Actionというプロジェクトそのものを認知されている方というのが8%台から17%台に伸びております。やはり認知が広がっていくということが非常に重要でございますので、これを継続して、10代、20代の方に命の大切をLOVE in Actionプロジェクトを通じて広まっているということは、検証結果の中では出ております。
 引き続き、こういった輪を広げてまいりたいと考えているところです。
○衞藤座長 事業の評価ということに関して、評価にはいろんな側面があると思いますけれども、今の認知ということは、中途の段階のプロセスの評価ということでやっていらっしゃるということですが、山本委員がおっしゃったことは、もうちょっと最終的にどうなんだという結果評価みたいな部分も含めての御指摘だったと思いますが、多面的に考えていただければと思います。
 ほかにいかがですか。
 どうぞ。
○大西副本部長 今のところで、座長からもお話がございましたけれども、私どもはこういう2年間の結果が出て、データとしては、アンケート調査では認知度は上がっている。そうするならば、先ほど少し意見が出ていましたが、全国規模でやっています「愛の血液助け合い運動」であるとか「はたちの献血キャンペーン」であるとか、こういったものをLOVE in Actionと連動させた形でのキャンペーンをすることによって、より広がっていって、効果が出るだろうと思います。
 さらに、このLOVE in Actionは全国規模でやっていますけれども、地方版も当然山本シュウさんにも行っていただいてやっていましたが、この部分を今年度はさらに増加させることによって、もっと連動を図っていこうと。そうすることによって、献血者の数字があらわれてくるのではないかという形で、今年度は考えておりまして、下半期についてはさらにそこの部分を具体的に献血会場まで導く方法までつなげていく方法を考えるということで、会議を開く予定にしております。
○衞藤座長 ありがとうございました。
 山本委員、どうぞ。
○山本委員 あと、西地君にきょう発言してもらって、やはりそういうボランティアをやっている学生の子たちの意見の吸い上げというか、現実にこうしてほしい、ああしいほしいと、そうしたらもっとこうなりやすいというのが物すごく重要になってくると思うんです。そういう学生の子とLOVE in Actionのプロジェクトリーダーである私たちのプロジェクトと、さらに教育現場の人たちとか、そういうつながりというのは、急には難しいと思うし、何でもかんでも赤十字と言ったら大変なことになると思うし、でも、そちらの方向に向いてちゃんとこの1年、次の1年やれたらなと思いますね。
それをお願いしたいというか、君の話は初めて聞くし、ちょっとびっくりしています。
○衞藤座長 西地委員は、今の時点ではいいですか。
○西地委員 はい。
○衞藤座長 では、御意見がもしあれば出していただいて、これから後にメール等でもということでございましたので、献血推進係にお伝えいただくということを残して、今の時点で出た御意見は、事務局において整理していただいて、次回の調査会で「平成25年度の献血の推進に関する計画(案)」を御提示いただくことになっておりますので、そこに生かしていただければと思います。
 それでは、時間も押しておりますので、議題4に進みたいと思います。「高校生向け啓発副読本(けんけつ HOP STEP JUMP)の改訂について」でございます。事務局より、資料4の説明をお願いいたします。
○課長補佐 それでは、資料4について御説明させていただきます。
 毎年、高校生向けの啓発副読本として、HOP STEP JUMPという冊子を作成し、全国の高校生に配布しております。現状の冊子の内容につきましては、前回の改訂から6年以上経過しておりまして、内容を見直すべきではないかという御意見もあり、今年度は改訂版を高校生に配布できたらと考えております。
 まず、横長の資料4の1ページ目に主な改訂点をまとめさせていただいております。
 ちなみに、2ページ以降は、昨年度に学校から回答を得たアンケート調査の主な意見で、黒塗りの部分が今回の改訂(案)に一応反映させたものということでございます。
 全般的な事項としましては、小さくコンパクトにわかりやすくという意見を多数いただいておりますので、ページ数も現行のものに比べると10ページほど減少させておりますし、サイズもA4からB5にする予定でございます。
 改訂案の中身でございますけれども、右上に「改訂案」という小冊子をお示ししておりますが、これが今回の改訂案でございます。
 なお、現行の生徒用、教員用も同時に配布させていただいておりますので、あわせて御参照いただければと思っております。
 ちなみに、改訂案の構成でございますが、参考資料が17ページ以降にございます。この参考資料付きのものが教師用でございます。参考資料のないものが生徒用と御理解いただければと思っております。
 今回新たに追加した事項だけ、ごく簡単に御説明しますと、改訂案の3ページをごらんいただきたいと思います。こちらにつきまして、献血がそもそもどうして必要であるかということについて理解をいただくことが出発点だという趣旨から、献血が必要なわけについて、コンパクトにまとめた案でございます。
 4ページにつきましては、高校生に献血のお願いを訴えるページではございますけれども、若年層の献血者が減少している反面、輸血を受ける人は今後ふえてくるということを示すことで、若い方の献血協力が必要だということをぜひ理解いただきたいということであります。
 その他、追加事項として、18ページでございます。こちらは教師向けの参考資料編でございます。なかなか学校の諸先生方の中にも、高校生に対する献血推進の重要性、一部御理解いただけない方もいらっしゃるということを踏まえまして、こういう調査結果、高校献血への協力を訴えるという趣旨で、こういったページを追加しております。
 以上、簡単ではございますけれども、改訂案につきまして、ぜひ種々御意見をいただきまして、それを踏まえて、今年度は改訂案を配布したいと考えております。
 以上です。
○衞藤座長 今「改訂案」と示していただいた資料はA4判になっておりますが、実際はもうちょっと小さなB5判として冊子にするということですね。
○課長補佐 そういうことでございます。
○衞藤座長 その辺はお間違えにならないようにお願いします。
 では、ただいまの御説明に関しまして、委員の先生方から御意見、御質問があればお願いします。
 山本委員、どうぞ。
○山本委員 全然お門違いの質問かもしれないですけれども、これはこういう形で出てくるもので、インターネット上のものとかはどうなっているんですか。
○課長補佐 HOP STEP JUMPがインターネット上にあるかということでしょうか。
○山本委員 インターネット、ホームページ版とかはないんですか。
○課長補佐 厚労省のホームページにHOP STEP JUMPは掲載させていただいております。ですから、高校生にはこの冊子でお配りしますし、ホームページのほうでも内容を見られる環境はございます。
○山本委員 すばらしい。
 携帯でもですか。
○課長補佐 通常の携帯は容量の問題で難しいと思います。
○山本委員 スマホは見られるんですね。
○課長補佐 スマホは見られます。
○山本委員 すばらしい。
○衞藤座長 田中委員、どうぞ。
○田中委員 私もサイトで見ると、アイコンはあるんですけれども、結構探すのが大変だったりします。高校生の人たちに見てもらうために、今、スマホの話をしていましたが、アプリというか、本当に簡単にダウンロードできて、ポイントだけ移動時間に見られるとか、そういうコンテンツをつくるときと、今、大体ソフトは共有できますので、これをつくる会社さんに共有で依頼をしておいて連携しておいてもらって、もしできれば、GPSとかの機能とかも電話で使えますから、これを読んで、献血ルームは近くにどんなところがあるとか、イベント情報が入るとか、そういうこともやっていただくと、多分先ほどのお話にもつながるのですけれども、広報活動が連携されるというお話でしたが、やはり盛り上がったときに一気に情報を入れるというのが必要なので、それが理想で、でも計画すればできることなので、ぜひやっていただきたいと思います。
○山本委員 そうですね。それこそLOVE in Actionのページからぴゅっと飛んでいけるとか、こういう配られるものに全部、多分、最近の子はQRコードとかを探すから、要はこんなもの持って歩けないと思ったら、同じものがスマホに入れられる、すぐ飛べる、簡単に開ける。そういう努力は物すごく実を結ぶと思います。
○衞藤座長 高校生のインターネット情報へのアクセスの仕方の現状に即して、少し工夫をしたらどうかという御意見だったと思います。
○山本委員 一番重要かと思います。
○衞藤座長 ほかにいかがでしょうか。
 宇都木委員、どうぞ。
○宇都木委員 先ほどの話の繰り返しになってしまうかと思うのですが、200mLのところの説明を何とかもう少し上手にしていただきたい。これは「○○歳以上」と書いてあるんですね。そうすると、自分がどこにいて、どちらなのかというのがわからないんですよ。ちょっと説明の文章が必要なのではないかと思います。
○山本委員 それこそ、誰でも簡単に説明できる何かいい教科書的な短いコメントが欲しいですね。そういう質問をされたら何て答えるか。
○衞藤座長 そのほか、いかがですか。
 室井委員、どうぞ。
○室井委員 多分、初回献血をする方は、献血自身が自分の体を害さないかと心配されると思うんです。このQ&Aには、Q6で献血をする際の検査はわかるのだけれども、献血自体がそのドナーさんに悪さをしないというQがないので、もしあれば、安心して献血ができるような気がするんですけれども、いかがでしょうか。つまり、献血すること自体は、その献血者に害は与えませんというQ&Aがあると、より安心できるかなと思い、質問いたしました。
○衞藤座長 実際に私もかつて高校で献血のことを授業したことがありますけれども、そういった献血のことは中で何をしているかわからないから、怖いという意見がとても多くて、献血自体に確かに害はないなり、献血のリスクということをちゃんと理解してもらうことは大事だと思います。
○室井委員 これは余りはっきり言えないのですかね。献血自体は、献血をされても、そのドナーさんには、いわゆる献血によっての害はないということを断言は難しいということでしょうか。それがいいですということであれば、皆さん安心して献血されるのではないかという気があるのです。
○宇都木委員 8ページをもう少し充実するということなのでしょうかね。
○室井委員 そうですね。
 昔、うちの学生が噂で、献血をすると白血病になるというデマがあって、そんなことはないと言ったんですけれども、そのように思われる方もいるみたいなので、やはり献血をされても、この方には病気は起こしませんよということもあったほうがいいと思っています。
○衞藤座長 ありがとうございました。
 この副読本に関しましての御意見は、今ここでだけでしょうか。それとも、もう少し時間がありましょうか。
○山本委員 それこそQ&Aのところに何かうわさで聞いたんですけれども、200mLは余り需要されていないと、ズバリ載せるとかね。
○宇都木委員 そして一応ちゃんと答えてある、というふうにですね。
○山本委員 安心しますね。正々堂々としている気がするけれどもね。
○課長補佐 一応、予定を申し上げますと、今年度中に全国の高校生に改訂バージョンを送付したいと考えておりますので、本日の意見、後日また何か御意見があれば、いただいた上で、後で事務局のほうで一応整理させていただきまして、今年度中に配りたいと考えております。
○山本委員 それこそ、西地君がわっと言われていることとかを送っておいたほうがいいんではないですか。
○西地委員 言われたときは、高校で献血させてくださいと依頼したりするときに、どうしても安全性というか、白血病とかそういうのはないんですけれども、ただ、献血した後のVVRとかがあるではないですか。そういうので、やはり絶対安全とは言えないということで、保護者が心配するということで断られたりするので、そういうところでのちゃんとした正しい認識というか、そういうのをやはり保護者の方とかにもきっちり伝えられていく環境が必要なのかなと自分は思います。
○山本委員 そんなに少ない親のために、ほとんどの人が持って行かれるのは辛いですね。
○西地委員 そうですね。やっと今年、1校だけ自分たちの福岡のほうで献血をさせていただけることが決まって、自分たちが主体で献血をするのですけれども、予約制をとって、保護者の方に大分前から事前にプリントとかを学校で配ってもらって、お知らせをして、献血していただけるかどうかの予約をまずとるという形で献血をさせていただけるようになったのですが、予約とかで保護者から事前に了解を得ておくという形で、高校献血をやっていくということは無理なんですか。今回、初めて地元のほうでやらせてもらったんですけれども、予約制とかは余りしていないですね。
○井上献血推進課長 やはり1人あたりの献血所要時間というのがありますので、予約という考え方が全て正しいかどうかというのはありますけれども、例えば高校の授業の時間の中で赤十字が献血バスでお邪魔するということからすれば、やはり限られた時間の中で一人一人の生徒さんが同じ所要時間の中で献血が終わっていくという考え方からしますと、その方法論というのも正しい判断の1つかと思います。
○大西副本部長 先ほどの確認ですけれども、予約というのは、例えば事前に献血するかどうかを確認するという意味で予約でしょうか。それとも、何時から何時と私どもの課長が確認したことですか。
○西地委員 その2つですけれども、1つは、もちろん事前に親御さんの許可を得ておくということと、もう一つは、自分たちが今回させてもらうのは、学祭のときに一緒にさせてもらうということになったのですが、どうしても待ち時間があったりすると、若い人たちは来ないということがあったので、事前に決めて、何時から何時に誰々さんと決めておけば、待ち時間もなく、スムーズに献血ができるということで、結構多くの方に協力を得られたということがあったんですけれども、そういうことを今後やっていけないのかと思っています。
○大西副本部長 例えば一般の企業でも、仕事の合間を見て献血されますので、時間割をつくっていただいて、献血を受けるようにするということですから、逆にここでもそれは可能だと思います。
 逆に、受け入れ側としては、時間を決めていただいて、時間割の中でその時間に来ていただくということは非常に効率性がいいですし、献血者の方の時間も無駄になりませんので、私どももスムーズに待ち時間云々を気にしなくて、イライラされているかな、どうしようかな、声をかけないとということがなくてできますので、そういう時間を決めてやるというやり方は大賛成だと思います。
○衞藤座長 ありがとうございました。
 それでは、時間も押しておりますので、今、さまざまな御意見をいただきましたので、それを踏まえて、改訂案をつくっていただくようにお願いいたします。
 なお、次回11月に予定されている調査会での修正案提示では、今年度じゅうの副読本の配布という日程が間に合わなくなりますので、修正案ができ次第、事務局から委員の皆様方にメールで意見をお伺いし、了承を得るという進め方にしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「はい」と声あり)
○衞藤座長 ありがとうございます。
 それでは、事務局におかれましては、修正案の作成をお願いいたします。
○課長補佐 わかりました。
○衞藤座長 それでは、時間があと少々になっておりますので、少し超過するかもしれませんが、議題5「平成24年度厚生労働省行政事業レビュー(公開プロセス)について」の御説明をお願いいたします。
○課長補佐 それでは、手短に御説明いたします。
 資料5-1をごらんいただきたいと思います。
 行政事業レビューにつきましては、いわゆる事業仕分けの一環としまして、平成22年行政刷新会議の指示で、全省庁で実施しておるものでございます。
 目的といたしましては、所管する全事業の予算の支出先の実態の点検・検証。結果を踏まえて、予算要求に反映させるというもので、一部の事業につきましては、公開の場で外部有識者を参加させ、評価判定を行うということでございます。
 今年度、厚生労働省の公開プロセスの対象といたしまして、日本赤十字社に対する補助事業である血液製剤対策事業が選定され、評価を受けたところでございます。
 一応、選定された理由といたしましては、当該事業につきましては、昭和46年度から現行の補助の枠組みでやっておりますので、開始から長期間である、継続的にやっている事業であるということで、改善の余地があるのではないかという視点で選定されたものでございます。
 本事業の概要でございますけれども、こちらは事項のみの資料で恐縮でございます。
 概要を申し上げますと、日本赤十字社が実施しております献血者の受入推進のための事業。成分献血者に対する血液検査の実施や、献血ルームの改修等々、血液の安全性のための諸事業、問診の迅速化のためのシステム運用とそれに対する国庫補助事業でございまして、昭和46年から実施しておるものでございます。
 評価結果につきましては、2番に記載のとおりでございまして、事業の廃止ということで、非常に厳しい結果をいただいております。
 主な意見、コメントといたしましては、血液事業そのものの必要性については、一定の評価、理解は得られたと考えられますが、日赤の血液事業につきましては、現在、単年度ではございますが、剰余金が相当発生している。国庫補助すべき事業ではないという意見が強くございまして、この判定結果を踏まえて、来年度以降につきましては、本事業に対する国庫補助を廃止する方針でございます。
 なお、国庫補助としては廃止いたしますけれども、本事業につきましては、引き続き日赤さんの単独事業として継続していただくということで、合意を得られているところでございます。
 続きまして、このレビューを踏まえた来年度の予算要求の概略でございますが、資料5-2をごらんいただきたいと思います。
 左手のところにございますとおり、血液対策の予算につきましては、日赤の補助金を中心とする血液製剤対策費が約3.5億、本省の経費でございますが、血液製剤対策推進費が7,600万を合わせまして、今年度の予算が4.2億ということであります。
 このうち、今、申し上げましたレビューの対象になった補助事業3.3億を廃止いたしまして、新たに右下に「血液安全・安定供給等推進費」と軸を一本化いたしまして、新規事業も盛り込んで要求する予定でございます。
 全て御紹介する時間的余裕はございませんが、この中で(2)安定供給確保対策費は、献血推進にもかかわる新規事業の要求でございまして、上の高校献血教育推進事業費につきましては、来年度からの保健体育で正式に献血の授業が採用されるということがございますので、改めて学校関係者に対する研修会を開催して、まず教師の方に理解を深めていただくという経費です。改めて効果的な教育用の資材も作成したいと考えております。
 あと、若年層対策推進モデル事業費でございますけれども、これは学生ボランティアを活用して、特に大学生を想定しておりますが、地域の実情に応じた効果的な取り組みに対する活動費等々を県の委託事業ということで展開していきたいと。先ほど幾つか御意見がありましたけれども、やりっぱなしではなくて、実施した後にどのような効果、成果があったのかということもしっかり検証していただいて、それを国のほうに報告いただくということを考えております。
 以上、日赤向けの補助金は廃止ということになりますが、引き続き、従来の取り組みに加え、これらの新規事業を行うことによって、献血推進等の課題を克服してまいりたいと考えております。
 以上です。
○衞藤座長 それでは、ただいまの平成24年度の行政事業レビューと平成25年度血液対策予算要求の御説明でございましたけれども、委員の皆様方から何か御意見、御質問等ございますでしょうか。
 大平委員、どうぞ。
○大平委員 ここで対象となる案件としては、献血推進基盤整備事業が対象になるのでしょうか。
 あと、ここの補助金の廃止と絡んで、日本赤十字社の予算の中では、これがどのような比重を占めているのかとかというのがよくわからないので、多分、余剰金の問題とかというのは、運営委員会とか血液事業部会のほうできっとそこは指摘される問題ではないかというところだと思うのですが、ここで献血推進の問題として影響がどの程度出てくるのかとか、その辺がちょっとよくわからない。
 あと、献血推進のためのお金の総予算というのは、多分日赤のほうでのお金とか、地方自治体からのいろいろなお金とか、そういうものをあわせて見て、それでどういうふうに問題があるのかないのかというのがわからないので、コメントをどういうふうにしたらいいのかというところですけれども、ただ遺憾ですという感じなところです。そこをちょっとお答えいただけますか。
○衞藤座長 では、追加説明をお願いします。
○課長補佐 まず、事実関係だけを申し上げますと、資料5-1の<参考>という血液製剤対策事業では、献血推進基盤の補助金もありますが、結論からいいますと、?~?までの事業については、全て廃止ということであります。
 あと、この影響額につきましては、先ほど言いましたとおり、予算規模で約3.3億。実際、2分の1の補助がございますから、事業ベースで言うと、その倍以上という事業でございますが、先ほど御説明しましたとおり、事業自体は、今後とも日赤さんの単独事業ということで継続するということでございますので、そういった面では、対策が後退するということではないと理解しております。
 あと、日赤さんを含めた全体の血液事業の規模、その中で献血推進にどれぐらいのお金が投入されているのかということにつきましては、今、手元にデータがございませんので、おおよそどれぐらいのものをお示しできるかについて、日赤さんとも相談をさせていただいて、後日、回答したいと思います。
 以上です。
○大平委員 ありがとうございました。
○血液対策企画官 我々としましては、予算をこれからまた違うふうにして使っていけたらとも考えておりますので、こういった補助金がカットされてしまったということがまた影響が出ないように、当然取り組んでいくつもりでおりますので、また今後とも御支援をいただければと考えております。
○衞藤座長 ありがとうございました。
 それでは、ほかに御意見ございますか。
 その他、何か事務局のほうからございますでしょうか。
○課長補佐 それでは、時間が押し迫っており大変恐縮ですが、最後に一言お願いがございます。
 席上に「はたちの献血」キャンペーン標語の応募用紙をお配りしていると思います。実は、今年度は大臣の指示で、広く国民の方から標語を募集しろという指示が出まして、現在、国民の方から標語を募集中でございます。
 一応、今月中に締め切りまして、来月早々ぐらいに10個程度に絞った段階で、ぜひ委員の皆様方に採点をいただきたいと考えております。大体時期的には、来月の上旬ごろを考えております。そのお願いでございます。
 あと、次回の調査会の日程でございますが、11月27日の火曜日16時からを予定しております。開催場所につきましては、決まり次第、御案内いたします。
 本日は、活発な御議論を大変ありがとうございました。
 以上です。
○衞藤座長 それでは、今、この時点で、この調査会として何かその他、御発言ございますでしょうか。
 山本委員、どうぞ。
○山本委員 前からしつこいように言っているんですけれども、海外との比較とか、海外の献血のいろんなことを知りたいんですね。例えば教育費は日本は物すごく低いとか、私たちは世界と比べて、ヒントが欲しいだけなんですが、予算というものも海外と比べたら物すごく薄くて頑張っている日本赤十字社なのか、あるいはすごく広く10代に広まっている国があるなら、なぜどうやって広めたのかとか、そういうのを力にするために、資料としていただきたいんです。それでなくても、若い子たちの中高生の日赤の授業として、韓国、中国、日本の献血ボランティアとか、ああいうのとかすごくいいと思うんです。多分、あのシステムを知らない子はまだまだ多いと思います。海外に行って、そういう赤十字、要するに命にかかわる話とか、そういうことを子どものころからやっているというのはすばらしいことだと思うんですけれども、ただ、もっともっと自慢していいシステムだと思うんです。予算もあると思うんですが、そういうこととか、特に韓国とか中国とかとそういうことを共同でやっているなら、韓国と中国はどうなっているとか、そういうことをぜひみんなと共有したいと思っていますので、大変だと思いますが、ぜひお願いします。
○衞藤座長 よろしくお願いします。
 ほかに御発言ございますか。
 それでは、本日の議題は以上としたいと思います。
本日は御多忙のところ、ありがとうございました。少々時間を超過してしまいまして、済みませんでした。終わりにしたいと思います。


(了)
照会先: 厚生労働省血液対策課 岡村(内線2909)

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